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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-26
(54)【発明の名称】多位置探索
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20230719BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022579729
(86)(22)【出願日】2021-06-23
(85)【翻訳文提出日】2023-02-01
(86)【国際出願番号】 EP2021067146
(87)【国際公開番号】W WO2021260004
(87)【国際公開日】2021-12-30
(31)【優先権主張番号】20200742
(32)【優先日】2020-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】315015988
【氏名又は名称】オートストアー テクノロジー アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ハテラン, カール
(72)【発明者】
【氏名】ストゥハウグ, ラグナル
(72)【発明者】
【氏名】ベルゲ ネッサ, クリスチャン
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022EE05
3F022FF00
3F022JJ11
3F022MM01
3F022NN42
(57)【要約】
アイテムを保管するための保管コンテナ(106)を保管するための3次元保管グリッド構造(104)を形成する骨格構造(100)を備える自動保管および回収システムにおいて、ロボット(201、301、401)に工程および/または標的を割り振るためのシステムおよび方法。骨格構造は、レールシステム(108)を備え、レールシステムは、保管カラム(105)に、およびそれから保管コンテナを荷役および移送する、ロボットのための利用可能な経路を提供し、少なくとも1つのコンテナ荷役車両(201、301、401)は、グリッドベースのレールシステムの第1の水平方向(X)に沿って車両を移動させるように構成される、車輪の第1のセットと、グリッドベースのレールシステムの第2の水平方向(Y)に沿って車両を移動させるように構成される、車輪の第2のセットとを備え、第2の方向は、第1の方向に対して直角である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のロボット(201、301、401)と、アイテムを保管するための保管コンテナ(106)を保管するための3次元保管グリッド構造(104)を形成する、骨格構造(100)とを備える、自動保管および回収システムにおいて、ロボット(201、301、401)に工程および/または標的を割り振るためのシステムであって、前記骨格構造(100)は、レールシステム(108)を備え、前記レールシステム(108)は、保管カラム(105)に、およびそれから前記保管コンテナ(106)を荷役および移送する、前記ロボット(201、301、401)のための利用可能な経路を提供し、前記少なくとも1つのロボット(201、301、401)は、グリッドベースのレールシステムの第1の水平方向(X)に沿って前記ロボットを移動させるように構成される、車輪の第1のセットと、前記グリッドベースのレールシステムの第2の水平方向(Y)に沿って前記ロボットを移動させるように構成される、車輪の第2のセットとを備え、前記第2の方向(Y)は、前記第1の方向(X)に対して直角であり、前記ロボットの移動は、ルータと、割当器とを備える倉庫管理システムを備える、中央コンピュータシステムによって制御され、前記ルータは、前記ロボットが進行する経路を決定し、前記割当器は、行われるべき工程および到達するべき標的を制御し、前記システムは、前記割当器が、行われるべき工程の工程選択肢のリストおよび各ロボットによって到達されるべき標的の標的選択肢のリストを生成するように構成され、その工程選択肢および標的選択肢のリストは、前記ルータに対してアクセス可能に作製され、前記ルータが、多位置探索アルゴリズムを使用して前記ロボットに割り当てられるべき工程および標的を決定するように構成され、前記決定が、当該前記ロボットの場所ならびにこれが前記工程および前記標的に到達するために進行する必要がある前記経路に基づくことを特徴とする、システム。
【請求項2】
各工程および各標的は、その特定の工程および標的を行うための前記ロボットを決定するコストを計算するためにペナルティスコアを与えられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ルータは、最低の組み合わせられたペナルティスコアに基づいて、前記ロボットが割り当てられる前記工程および前記標的を決定する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記工程の前記ペナルティスコアは、前記ロボットが前記工程に到達するために進行しなければならない前記経路の距離および/または複雑度に依存する、請求項2または3に記載のシステム。
【請求項5】
前記標的の前記ペナルティスコアは、前記ロボットが前記工程から前記標的まで進行しなければならない前記経路の距離および/または複雑度に依存する、請求項2-4のいずれかに記載のシステム。
【請求項6】
前記経路の複雑度は、前記工程および前記標的に到達するために要する時間、これが進行する必要がある前記距離、車輪変更の数、これが交通の途切れを待つために要する時間量である、先行する請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項7】
複数のロボットと、アイテムを保管するための保管コンテナ(106)を保管するための3次元保管グリッド構造(104)を形成する、骨格構造(100)とを備える、自動保管および回収システムにおいて、ロボット(201、301、401)に工程および/または標的を割り振るための方法であって、前記骨格構造(100)は、レールシステム(108)を備え、前記レールシステム(108)は、前記保管カラム(105)に、およびそれから前記保管コンテナ(106)を荷役および移送する、前記ロボット(201、301、401)のための利用可能な経路を提供し、前記少なくとも1つのロボット(201、301、401)は、グリッドベースのレールシステムの第1の水平方向(X)に沿って前記ロボットを移動させるように構成される、車輪の第1のセットと、前記グリッドベースのレールシステムの第2の水平方向(Y)に沿って前記ロボットを移動させるように構成される、車輪の第2のセットとを備え、前記第2の方向(Y)は、前記第1の方向(X)に対して直角であり、前記ロボットの移動は、ルータと、割当器とを備える倉庫管理システムを備える、中央コンピュータシステムによって制御され、前記ルータは、前記ロボットが進行する経路を決定し、前記割当器は、行われるべき工程および到達するべき標的を制御し、前記方法は、
-前記割当器において、前記ロボットによって完了されるべき工程の工程選択肢のリストを生成するステップと、
-前記割当器が、前記ルータと、前記完了されるべき工程選択肢のリストを共有するステップと、
-前記ルータにおいて、前記ロボットが前記工程の位置に関連して前記ロボットの位置から辿るべきである前記経路に基づいて、ロボットが割り当てられるべきである工程を決定するステップと、
-前記ロボットに割り当てられている前記工程、および前記ロボットが前記工程に到達するために決定されている前記経路を伝送するステップと、
-前記割当器において、前記ロボットによって到達されるべき標的の標的選択肢のリストを生成するステップと、
-前記割当器が、前記ルータと、前記到達されるべき標的選択肢のリストを共有するステップと、
-前記ルータにおいて、前記ロボットが前記標的の位置に関連して前記ロボットの位置から辿るべきである前記経路に基づいて、ロボットが割り当てられるべきである標的を決定するステップと、
-前記ロボットに割り当てられている前記標的、および前記ロボットが前記標的に到達するために辿るために決定されている前記経路を伝送するステップと
を含む、方法。
【請求項8】
前記ロボットをその特定の工程に割り振るコストを計算するために、各工程にペナルティスコアを与える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ロボットをその特定の標的に割り振る前記コストを計算するために、各標的にペナルティスコアを与える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ロボットを前記最低の組み合わせられたペナルティスコアを伴う前記工程および前記標的に割り振る、請求項8または9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記工程の前記ペナルティスコアは、前記ロボットが前記工程に到達するために進行しなければならない前記経路の距離および/または複雑度に依存する、請求項8-10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記標的の前記ペナルティスコアは、前記ロボットが前記工程から前記標的まで進行しなければならない前記経路の距離および/または複雑度に依存する、請求項8-11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記ロボットがその現在の標的および工程を完了したとき、それに新しい工程および標的を割り振る、請求項7-12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
請求項7-13のいずれかに記載の方法を実施するためのコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(技術分野)
本発明は、工程および/または標的を自動保管および回収システム内のロボットに割り振るためのシステムおよび方法に関し、より具体的には、工程および/または標的を最適なロボットに割り振るための改良されたシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(背景および先行技術)
図1は、骨格構造100を伴う、典型的な先行技術自動保管および回収システム1を開示し、図2および3は、そのようなシステム1上で動作するために好適なコンテナ荷役車両201、301の形態にある2つの異なる先行技術ロボットを開示する。
【0003】
骨格構造100は、直立部材102と、水平部材103と、直立部材102と水平部材103との間に列に配列される保管カラム105を備える、保管容積とを備える。これらの保管カラム105では、容器としても公知である、保管コンテナ106が、相互の上にスタックされ、スタック107を形成する。部材102、103は、典型的には、金属、例えば、押出アルミニウムプロファイルから成ってもよい。
【0004】
自動保管および回収システム1の骨格構造100は、骨格構造100の上部を横断して配列される、レールシステム108を備え、そのレールシステム108上で、複数のコンテナ荷役車両201、301が、保管コンテナ106を保管カラム105から持上し、保管コンテナ106をその中に降下させ、また、保管コンテナ106を保管カラム105の上方に輸送するように動作される。レールシステム108は、フレーム構造物100の上部を横断した第1の方向Xにおけるコンテナ荷役車両201、301の移動を誘導するように配列される、平行レールの第1のセット110と、第1の方向Xに対して直角である、第2の方向Yにおけるコンテナ荷役車両201、301の移動を誘導するための、レールの第1のセット110に対して直角に配列される、平行レールの第2のセット111とを備える。カラム105内に保管されるコンテナ106が、コンテナ荷役車両によって、レールシステム108内のアクセス開口部112を通してアクセスされる。コンテナ荷役車両201、301は、保管カラム105の上方で側方に、すなわち、水平なX-Y平面に対して平行である平面内で移動することができる。
【0005】
骨格構造100の直立部材102は、カラム105から外へのコンテナの持上およびその中へのコンテナの降下の間に、保管コンテナを誘導するために使用されてもよい。コンテナ106のスタック107は、典型的には、自立型である。
【0006】
各先行技術コンテナ荷役車両201、301は、車体201a、301aと、それぞれ、X方向およびY方向におけるコンテナ荷役車両201、301の側方移動を可能にする、車輪の第1および第2のセット201b、301b、201c、301cとを備える。図2および3では、各セット内の2つの車輪は、完全に可視である。車輪の第1のセット201b、301bは、レールの第1のセット110の2つの隣接するレールと係合するように配列され、車輪の第2のセット201c、301cは、レールの第2のセット111の2つの隣接するレールと係合するように配列される。車輪のセット201b、301b、201c、301cのうちの少なくとも1つが、車輪の第1のセット201b、301bおよび/または車輪の第2のセット201c、301cが、どの時点においても、レールの個別のセット110、111と係合され得るように、上昇され、降下されることができる。
【0007】
各先行技術コンテナ荷役車両201、301はまた、保管コンテナ106の垂直輸送、例えば、保管コンテナ106を保管カラム105から持上し、それを保管カラム105の中に降下させるための、昇降デバイス(図示せず)も備える。昇降デバイスは、車両201、301に対する把持/係合デバイスの位置が、第1の方向Xおよび第2の方向Yに直交する第3の方向Zにおいて調節され得るように、保管コンテナ106に係合するように適合され、把持/係合デバイスが車両201、301から降下され得る、1つ以上の把持/係合デバイスを備える。コンテナ荷役車両301の把持デバイスの一部が、図3に示され、参照番号304とともに示される。コンテナ荷役デバイス201の把持デバイスが、図2の車体301a内に位置する。
【0008】
従来のように、また、本願の目的のために、Z=1は、保管コンテナの最上層、すなわち、レールシステム108の直下にある層を識別し、Z=2は、レールシステム108の下方の第2の層を識別し、Z=3は、第3の層を識別する等となる。図1に開示される例示的先行技術では、Z=8は、保管コンテナの最下底部層を識別する。同様に、X=1...nおよびY=1...nは、水平面における各保管カラム105の位置を識別する。その結果、実施例として、かつ図1に示されるデカルト座標系X、Y、Zを使用すると、図1において106’として識別される保管コンテナは、保管位置X=10、Y=2、Z=3を占有すると言え得る。コンテナ荷役車両201、301は、層Z=0内を進行すると言え得、各保管カラム105は、そのXおよびY座標によって識別されることができる。
【0009】
骨格構造100の保管容積は、多くの場合、グリッド104と称されており、本グリッド内の可能性として考えられる保管位置は、保管セルと称される。各保管カラムは、XおよびY方向における位置によって識別され得る一方、各保管セルは、X、Y、およびZ方向におけるコンテナ番号によって識別され得る。
【0010】
各先行技術コンテナ荷役車両201、301は、レールシステム108を横断して保管コンテナ106を輸送するとき、保管コンテナ106を受容および収容するための、保管コンパートメントまたは空間を備える。保管空間は、図2に示されるように、かつ例えば、第WO2015/193278A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるように、車体201a内の中心に配列される、空洞を備えてもよい。
【0011】
図3は、片持ち梁構造物を伴う、コンテナ荷役車両301の代替構成を示す。そのような車両は、例えば、第NO317366号(その内容もまた、参照することによって本明細書に組み込まれる)に詳細に説明される。
【0012】
図2に示される中心空洞コンテナ荷役車両201は、例えば、第WO2015/193278A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるように、概して、保管カラム105の側方範囲に等しい、XおよびY方向における寸法を伴う面積を被覆する、占有面積を有してもよい。本明細書で使用される用語「側方」は、「水平」を意味し得る。
【0013】
代替として、中心空洞コンテナ荷役車両201は、例えば、第WO2014/090684A1号に開示されるように、保管カラム105によって画定される側方面積より大きい占有面積を有してもよい。
【0014】
レールシステム108は、典型的には、車両の車輪が走行する溝を伴うレールを備える。代替として、レールは、上向きに突出する要素を備えてもよく、車両の車輪は、脱線を防止するための、フランジを備える。これらの溝および上向きに突出する要素は、集合的に、軌道として公知である。各レールは、1つの軌道を備えてもよい、または各レールは、2つの平行な軌道を備えてもよい。
【0015】
第WO2018146304号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)は、レールと、X方向およびY方向の両方における平行軌道とを備える、レールシステム108の典型的構成を図示する。
【0016】
骨格構造100では、カラム105の大部分は、保管カラム105、すなわち、保管コンテナ106がスタック107で保管される、カラム105である。しかしながら、いくつかのカラム105は、他の目的を有し得る。図1では、カラム119および120は、保管コンテナ106が、保管コンテナ106が骨格構造100の外側からアクセスされる、または骨格構造100の外もしくはその中に移送され得る、アクセスステーション(図示せず)に輸送され得るように、それらを積み降ろす、および/または積み込むためのコンテナ荷役車両201、301によって使用される、そのような特殊目的カラムである。当技術分野内では、そのような場所は、通常、「ポート」と称され、その中にポートが位置する、カラムは、「ポートカラム」119、120と称され得る。アクセスステーションへの輸送は、水平、斜め、および/または垂直である、任意の方向にあってもよい。例えば、保管コンテナ106は、骨格構造100内のランダムまたは専用カラム105内に設置され、次いで、任意のコンテナ荷役車両によって積み込まれ、アクセスステーションへのさらなる輸送のために、ポートカラム119、120に輸送されてもよい。用語「斜め」が、水平と垂直との間のある場所に一般的な輸送配向を有する、保管コンテナ106の輸送を意味することに留意されたい。
【0017】
図1では、第1のポートカラム119は、例えば、コンテナ荷役車両201、301が、アクセスまたは移送ステーションに輸送されるべき保管コンテナ106を積み降ろし得る、専用の積降ポートカラムであってもよく、第2のポートカラム120は、コンテナ荷役車両201、301が、アクセスまたは移送ステーションから輸送されている保管コンテナ106を積み込み得る、専用の積込ポートカラムであってもよい。
【0018】
アクセスステーションは、典型的には、製品アイテムが保管コンテナ106から除去される、またはその中に位置付けられる、ピッキングステーションまたは備蓄ステーションであってもよい。ピッキングステーションまたは備蓄ステーションでは、保管コンテナ106は、通常、自動保管および回収システム1から除去されないが、いったんアクセスされると、再度骨格構造100の中に戻される。保管コンテナを別の保管設備に(例えば、別の骨格構造に、または別の自動保管および回収システムに)、輸送車両(例えば、電車または大型トラック)に、または生産設備に移送するために、ポートもまた、使用されることができる。
【0019】
コンベヤを備える、コンベヤシステムが、通常、ポートカラム119、120とアクセスステーションとの間で保管コンテナを輸送するために採用される。
【0020】
ポートカラム119、120およびアクセスステーションが、異なるレベルに位置する場合、コンベヤシステムは、保管コンテナ106をポートカラム119、120とアクセスステーションとの間で垂直に輸送するための垂直コンポーネントを伴う、昇降デバイスを備えてもよい。
【0021】
コンベヤシステムは、例えば、第WO2014/075937A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるような、異なる骨格構造間で保管コンテナ106を移送するように配列されてもよい。
【0022】
図1に開示されるカラム105のうちの1つの中に保管される保管コンテナ106が、アクセスされるべきであるとき、コンテナ荷役車両201、301のうちの一方が、標的保管コンテナ106をその位置から回収し、それを積降ポートカラム119に輸送するように命令される。本動作は、コンテナ荷役車両201、301を、その中に標的保管コンテナ106が位置付けられる、保管カラム105の上方の場所に移動させ、コンテナ荷役車両201、301の昇降デバイス(図示せず)を使用して、保管コンテナ106を保管カラム105から回収し、保管コンテナ106を積降ポートカラム119に輸送することを伴う。標的保管コンテナ106が、スタック107内の深くに位置する、すなわち、1つまたは複数の他の保管コンテナ106が、標的保管コンテナ106の上方に位置付けられた状態である場合、動作はまた、標的保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させることに先立って、上方に位置付けられる保管コンテナを一時的に移動させることを伴う。時として、当技術分野内では「掘出」と称される、本ステップは、続いて、標的保管コンテナを積降ポートカラム119に輸送するために使用される、同一のコンテナ荷役車両を用いて、または1つまたは複数の他の協働するコンテナ荷役車両を用いて、実施されてもよい。代替として、または加えて、自動保管および回収システム1は、保管コンテナ106を保管カラム105から一時的に除去するタスクに具体的に専用のコンテナ荷役車両201、301を有してもよい。いったん標的保管コンテナ106が、保管カラム105から除去されると、一時的に除去された保管コンテナ106は、元の保管カラム105の中に再度位置付けられることができる。しかしながら、除去された保管コンテナ106は、代替として、他の保管カラム105に再配置されてもよい。
【0023】
保管コンテナ106が、カラム105のうちの1つの中に保管されるべきであるとき、コンテナ荷役車両201、301のうちの一方が、保管コンテナ106を積込ポートカラム120から積み込み、それをそれが保管されるべき保管カラム105の上方の場所に輸送するように命令される。スタック107内の標的位置またはその上方に位置付けられる任意の保管コンテナ106が、除去された後、コンテナ荷役車両201、301は、保管コンテナ106を所望の位置に位置付ける。除去された保管コンテナ106は、次いで、保管カラム105の中に戻るように降下される、または他の保管カラム105に再配置されてもよい。
【0024】
自動保管および回収システム1を監視および制御する、例えば、所望の保管コンテナ106が、コンテナ荷役車両201、301が相互に衝突することなく、所望の時間に所望の場所に送達され得るように、骨格構造100内の個別の保管コンテナ106の場所、各保管コンテナ106の内容物、ならびにコンテナ荷役車両201、301の移動を監視および制御するために、自動保管および回収システム1は、典型的には、コンピュータ化され、典型的には、保管コンテナ106を追跡するためのデータベースを備える、制御システム500を備える。
【0025】
各ロボット(すなわち、各コンテナ荷役車両)は、実施するべき工程、および到達するべき標的、ならびに両方の場所に到達するために辿るべき経路を割り当てられる。コンテナ荷役車両の場合では、工程は、通常、保管グリッドから具体的なコンテナを取り出すためのものであり、標的は、さらなる流通のためにアイテムが積み込まれるポートにそのコンテナを持ち込むためのものであり得る。現在のシステムでは、利用可能なロボットが、工程および標的のリストからピッキングされた工程および標的を割り当てられる。工程および標的をロボットに割り振り、ロボットの経路指定を割り振ることの問題は、これらの割振機能または役割が、典型的には、倉庫管理システム内で分離されていることである。割当器は、行われる必要のある工程および到達されるべき標的を割り振る。ルータは、利用可能なロボットおよびそれらが工程ならびに標的に到達するために辿るべきである経路を割り振る。これらの割振問題はそれぞれ、最適に解決することがほぼ不可能である。
【0026】
工程および標的の良好な割振を実施するために、本システム上に可能な限り多くの情報を必要とする。割り振るために使用されるパラメータのうちの1つは、ロボットが工程に到達するために要する時間である。しかしながら、本情報は、ルータが完了し、ロボットが割り振られるであろう厳密な経路が既知になるまで、利用可能ではない。本情報の欠如を補償するために、割当器は、時間使用状況を推定する必要があるが、これは、常時、最適なタスク割振を実施するために十分に正確ではない場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0027】
【特許文献1】国際公開第2015/193278号公報
【特許文献2】国際公開第2014/090684号公報
【特許文献3】国際公開第2018/146304号公報
【特許文献4】国際公開第2014/075937号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0028】
(発明の要約)
本発明は、独立請求項において述べられ、特徴付けられる一方、従属請求項は、本発明の他の特性を説明する。
【0029】
一側面では、本発明は、複数のロボットと、アイテムを保管するための保管コンテナを保管するための3次元保管グリッド構造を形成する、骨格構造とを備える、自動保管および回収システムにおいて、ロボット(コンテナ荷役車両)に工程および/または標的を割り振るためのシステムに関し、骨格構造は、レールシステムを備え、レールシステムは、保管カラムに、およびそれから保管コンテナを荷役および移送する、ロボットのための利用可能な経路を提供し、少なくとも1つのロボットは、グリッドベースのレールシステムの第1の水平方向に沿ってロボットを移動させるように構成される、車輪の第1のセットと、グリッドベースのレールシステムの第2の水平方向に沿ってロボットを移動させるように構成される、車輪の第2のセットとを備え、第2の方向は、第1の方向に対して直角であり、ロボットの移動は、ルータと、割当器とを備える倉庫管理システムを備える、中央コンピュータシステムによって制御され、割当器は、行われるべき工程の工程選択肢のリストならびにロボットによって到達されるべき標的の標的選択肢のリストを生成するように構成され、そのリストは、ルータに対してアクセス可能に作製され、ルータが、多位置探索アルゴリズムを使用してロボットに割り当てられるべき工程および標的を決定するように構成され、決定が、当該ロボットの場所ならびにこれが工程および標的に到達するために進行する必要がある経路に基づく。
【0030】
さらに、各工程および各標的は、その特定の工程および標的を行うためのロボットを決定するコストを計算するためにペナルティスコアを与えられ、ルータは、最低の組み合わせられたペナルティスコアを伴う工程および標的を取り扱うためのロボットを決定し、工程のペナルティスコアは、ロボットが工程および標的に到達するために進行しなければならない経路の距離ならびに/もしくは複雑度に依存し、経路の複雑度は、工程および標的に到達するために要する時間、これが進行する必要がある距離、車輪変更の数、これが交通の途切れを待つために要する時間量である。
【0031】
第2の側面では、本発明は、複数のロボットと、アイテムを保管するための保管コンテナを保管するための3次元保管グリッド構造を形成する、骨格構造とを備える、自動保管および回収システムにおいて、ロボット(コンテナ荷役車両)に工程および/または標的を割り振るための方法に関し、骨格構造は、レールシステムを備え、レールシステムは、保管カラムに、およびそれから保管コンテナを荷役および移送する、ロボットのための利用可能な経路を提供し、少なくとも1つのロボットは、グリッドベースのレールシステムの第1の水平方向に沿ってロボットを移動させるように構成される、車輪の第1のセットと、グリッドベースのレールシステムの第2の水平方向に沿ってロボットを移動させるように構成される、車輪の第2のセットとを備え、第2の方向は、第1の方向に対して直角であり、ロボットの移動は、ルータと、割当器とを備える倉庫管理システムを備える、中央コンピュータシステムによって制御され、ルータは、ロボットが進行する経路を決定し、割当器は、行われるべき工程ならびに到達するべき標的を制御し、本方法は、割当器において、ロボットによって完了されるべき工程の工程選択肢のリストを生成するステップと、割当器において、ロボットによって到達されるべき標的の標的選択肢のリストを生成するステップと、割当器が、ルータと、完了されるべき工程選択肢のリストおよび到達されるべき標的選択肢のリストを共有するステップと、ルータにおいて、工程の位置および標的の位置に関連してロボットの位置に基づいて、ロボットが割り当てられるべきである、工程および標的を決定するステップと、ロボットが、工程を完了させ、標的に到達するために辿るべきである、経路を決定するステップと、ロボットに、ロボットに割り当てられている工程および標的に関する情報ならびにロボットのために決定されている経路を伝送するステップとを含む。
【0032】
さらに、各工程および標的は、ロボットをその特定の工程および標的に割り振るコストを計算するためにペナルティスコアを与えられ、ロボットは、最低の組み合わせられたペナルティスコアを伴う工程および標的に割り振られる。
【0033】
工程および標的のペナルティスコアは、ロボットが工程ならびに/もしくは標的に到達するために進行しなければならない経路の距離および/または複雑度に依存する。
【0034】
本発明を保管および回収システムに実装することによって、本システムは、ロボットが工程および標的に対して使用する時間を短縮することによって、より効率的に動作することが可能である。これは、保管および回収システムが、1日あたりより多くのオーダーを取り扱い得ることを確実にする。
【図面の簡単な説明】
【0035】
以下の図面は、本発明の理解を促進するために添付される。図面は、ここで実施例のみとして説明されるであろう、本発明の実施形態を示す。
【0036】
図1図1は、先行技術自動保管および回収システムの骨格構造の斜視図である。
図2図2は、保管コンテナをその中に有保するための中心に配列された空洞を有する、コンテナ荷役車両の形態にある先行技術ロボットの斜視図である。
図3図3は、保管コンテナを真下に有保するための片持ち梁を有する、コンテナ荷役車両の形態にある先行技術ロボットの斜視図である。
図4図4は、本システムの異なる部分とそれらが接続される方法のブロック図である。
図5図5は、本システム内で情報のフローが伝達される方法を示す、フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
(詳細な説明)
以下において、本発明の実施形態が、添付の図面を参照して、より詳細に議論されるであろう。しかしながら、図面が、本発明を図面に描写される主題に限定することを意図していないことを理解されたい。
【0038】
図1は、保管システムの斜視図である。保管システムは、骨格構造100から成る。骨格構造は、いくつかの直立部材102と、直立部材102によって支持される、いくつかの水平部材103とから成り、さらに、その骨格構造100は、X方向およびY方向における、第1の上側レールシステム108を備える。
【0039】
骨格構造100はさらに、部材102、103の間に提供される、保管カラム105の形態にある、保管コンパートメントを備え、保管コンテナ106は、保管カラム105内のスタック107内にスタック可能である。
【0040】
骨格構造100は、任意のサイズであることができる。骨格構造が、図1に開示されるものより大幅に広い、および/または長い、ならびに/もしくは深くあり得ることを理解されたい。例えば、骨格構造100は、700×700個超のカラムの水平範囲と、12個超のコンテナの保管深度とを有してもよい。
【0041】
図2は、中心空洞解決策を伴うコンテナ荷役ロボットの形態にある、ロボットの斜視図である。中心空洞コンテナ荷役車両201は、概して、保管カラム105の側方範囲に等しい、XおよびY方向における寸法を伴う面積を被覆する、占有面積を有してもよい。代替として、中心空洞コンテナ荷役車両101は、保管カラム105によって画定される側方面積より大きい、占有面積を有してもよい。
【0042】
図3は、片持ち支持解決策を有するコンテナ荷役車両の形態にある、ロボットの斜視図である。本解決策は、保管カラム105によって画定される側方面積より大きい、占有面積を有する。保管コンテナは、コンテナ荷役ロボットの片持ち梁部分から懸吊される昇降フレームによって上昇される。
【0043】
ここで図4および5を参照すると、図4は、本システムの異なる部分ならびにそれらが接続される方法のブロック図であり、図5は、本システム内で情報のフローが伝達される方法を示す、フロー図である。
【0044】
中央コンピュータシステムは、保管システムに関する全ての情報およびデータを取り扱う。実施例は、ロボットの移動、保管システム内の全てのコンテナが位置する場所、およびコンテナ内にあるアイテムである。さらに、中央コンピュータシステムは、倉庫管理システムを有する。倉庫管理システムは、行うべき工程、それらを行うべきとき、アイテムを伴うコンテナをもたらすべき場所、およびそれを行うための方法を追跡する。これを適切に行うために、倉庫管理システムは、保管システムから回収される必要があるアイテムのような、行うべき工程のリストを追跡する必要がある。さらに、倉庫管理システムは、回収されたアイテムを輸送するべき場所を把握する必要がある。これはまた、工程を取り扱うために利用可能であるロボット、ロボットが工程に着手するために操作する必要がある方法、および回収されたコンテナを輸送するべき場所(これは、標的と呼ばれる)を把握する必要がある。工程および標的は、タスクと呼ばれ、そのため、ロボットは、行うべき工程と、到達するべき標的とから成る、タスクを割り当てられる。
【0045】
本発明では、倉庫管理システムは、割当器と、ルータとを有する。割当器は、ロボットが行うべきである、工程のリストおよび標的のリストを生成するように構成される。ルータは、工程および標的のリストからロボットのための具体的な工程ならびに具体的な標的をピッキングするように構成される。具体的な工程および標的のピッキングは、ルータによって、多位置探索アルゴリズムを使用して行われる。ルータは、最低コストを有する組み合わせに基づいて、具体的な工程および標的を選定する。コストは、各工程および各標的にペナルティスコアを与えることによって計算される。ペナルティスコアは、ロボットが工程および/または標的に到達するために進行しなければならない経路の距離ならびに/もしくは複雑度に依存する。経路の複雑度は、例えば、工程および/または標的に到達するために要する時間、これが進行する必要がある距離、車輪変更の数、ならびにこれが交通の途切れを待つために要する時間量に基づき得る。
【0046】
ある実施例は、割当器が、ロボットZが工程1、2、または3を行い、標的A、B、またはCに到達し得る、選択肢のリストを生成することであろう。これらの選択肢は、次いで、ルータに与えられる。ルータは、多位置探索アルゴリズムを使用し、最低の組み合わせられたペナルティスコアの形態にある最低コストを有する、ロボットZのための工程および標的を選定する。したがって、ルータは、本選択肢が、最低の組み合わせられたペナルティスコアを有するため、ロボットZを、工程2を行い、標的Aに到達するタスクに割り当てる。
【0047】
代替解決策として、コストは、1台のロボットが全てのロボットのために有する、特定の工程および標的の選択肢のための合計コストであり得る。例えば、工程および標的の選択肢が、他のロボットの駆動時間に影響を及ぼす場合である。そのような解決策の恩恵は、これが、システム全体のための利益を有することであるが、欠点は、これが、はるかにより複雑な計算であることである。
【0048】
前述の説明では、本発明による、ロボットおよび自動保管および回収システムの種々の側面が、例証的実施形態を参照して説明されている。解説の目的のために、具体的な数値、システム、および構成が、本システムならびにその作用の徹底的な理解を提供するために記載された。しかしながら、本説明は、限定的意味で解釈されることを意図していない。開示される主題が関連する当業者に明白である、例証的実施形態の種々の修正および変形例、ならびに本システムの他の実施形態が、本発明の範囲内に存在すると見なされる。
【0049】
参照番号の一覧
【表1】
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-02-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のロボット(201、301、401)と、アイテムを保管するための保管コンテナ(106)を保管するための3次元保管グリッド構造(104)を形成する、骨格構造(100)とを備える、自動保管および回収システムにおいて、ロボット(201、301、401)に工程および/または標的を割り振るためのシステムであって、前記骨格構造(100)は、レールシステム(108)を備え、前記レールシステム(108)は、保管カラム(105)に、およびそれから前記保管コンテナ(106)を荷役および移送する、前記ロボット(201、301、401)のための利用可能な経路を提供し、前記少なくとも1つのロボット(201、301、401)は、グリッドベースのレールシステムの第1の水平方向(X)に沿って前記ロボットを移動させるように構成される、車輪の第1のセットと、前記グリッドベースのレールシステムの第2の水平方向(Y)に沿って前記ロボットを移動させるように構成される、車輪の第2のセットとを備え、前記第2の方向(Y)は、前記第1の方向(X)に対して直角であり、前記ロボットの移動は、ルータと、割当器とを備える倉庫管理システムを備える、中央コンピュータシステムによって制御され、前記ルータは、前記ロボットが進行する経路を決定し、前記割当器は、行われるべき工程および到達するべき標的を制御し、前記システムは、前記割当器が、行われるべき工程の工程選択肢のリストおよび各ロボットによって到達されるべき標的の標的選択肢のリストを生成するように構成され、その工程選択肢および標的選択肢のリストは、前記ルータに対してアクセス可能に作製され、前記ルータが、多位置探索アルゴリズムを使用して前記ロボットに割り当てられるべき工程および標的を決定するように構成され、前記決定が、当該前記ロボットの場所ならびにこれが前記工程および前記標的に到達するために進行する必要がある前記経路に基づくことを特徴とする、システム。
【請求項2】
各工程および各標的は、その特定の工程および標的を行うための前記ロボットを決定するコストを計算するためにペナルティスコアを与えられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ルータは、最低の組み合わせられたペナルティスコアに基づいて、前記ロボットが割り当てられる前記工程および前記標的を決定する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記工程の前記ペナルティスコアは、前記ロボットが前記工程に到達するために進行しなければならない前記経路の距離および/または複雑度に依存する、請求項2または3に記載のシステム。
【請求項5】
前記標的の前記ペナルティスコアは、前記ロボットが前記工程から前記標的まで進行しなければならない前記経路の距離および/または複雑度に依存する、請求項2-4のいずれかに記載のシステム。
【請求項6】
前記経路の複雑度は、前記工程および前記標的に到達するために要する時間、これが進行する必要がある前記距離、車輪変更の数、これが交通の途切れを待つために要する時間量である、先行する請求項のいずれかに記載のシステム。
【請求項7】
複数のロボットと、アイテムを保管するための保管コンテナ(106)を保管するための3次元保管グリッド構造(104)を形成する、骨格構造(100)とを備える、自動保管および回収システムにおいて、ロボット(201、301、401)に工程および/または標的を割り振るための方法であって、前記骨格構造(100)は、レールシステム(108)を備え、前記レールシステム(108)は、前記保管カラム(105)に、およびそれから前記保管コンテナ(106)を荷役および移送する、前記ロボット(201、301、401)のための利用可能な経路を提供し、前記少なくとも1つのロボット(201、301、401)は、グリッドベースのレールシステムの第1の水平方向(X)に沿って前記ロボットを移動させるように構成される、車輪の第1のセットと、前記グリッドベースのレールシステムの第2の水平方向(Y)に沿って前記ロボットを移動させるように構成される、車輪の第2のセットとを備え、前記第2の方向(Y)は、前記第1の方向(X)に対して直角であり、前記ロボットの移動は、ルータと、割当器とを備える倉庫管理システムを備える、中央コンピュータシステムによって制御され、前記ルータは、前記ロボットが進行する経路を決定し、前記割当器は、行われるべき工程および到達するべき標的を制御し、前記方法は、
-前記割当器において、前記ロボットによって完了されるべき工程の工程選択肢のリストを生成するステップと、
-前記割当器が、前記ルータと、前記完了されるべき工程選択肢のリストを共有するステップと、
-前記ルータにおいて、前記ロボットが前記工程の位置に関連して前記ロボットの位置から辿るべきである前記経路に基づいて、ロボットが割り当てられるべきである工程を決定するステップと、
-前記ロボットに割り当てられている前記工程、および前記ロボットが前記工程に到達するために決定されている前記経路を伝送するステップと、
-前記割当器において、前記ロボットによって到達されるべき標的の標的選択肢のリストを生成するステップと、
-前記割当器が、前記ルータと、前記到達されるべき標的選択肢のリストを共有するステップと、
-前記ルータにおいて、前記ロボットが前記標的の位置に関連して前記ロボットの位置から辿るべきである前記経路に基づいて、ロボットが割り当てられるべきである標的を決定するステップと、
-前記ロボットに割り当てられている前記標的、および前記ロボットが前記標的に到達するために辿るために決定されている前記経路を伝送するステップと
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項8】
前記ロボットをその特定の工程に割り振るコストを計算するために、各工程にペナルティスコアを与える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ロボットをその特定の標的に割り振る前記コストを計算するために、各標的にペナルティスコアを与える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ロボットを前記最低の組み合わせられたペナルティスコアを伴う前記工程および前記標的に割り振る、請求項8または9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記工程の前記ペナルティスコアは、前記ロボットが前記工程に到達するために進行しなければならない前記経路の距離および/または複雑度に依存する、請求項8-10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記標的の前記ペナルティスコアは、前記ロボットが前記工程から前記標的まで進行しなければならない前記経路の距離および/または複雑度に依存する、請求項8-11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記ロボットがその現在の標的および工程を完了したとき、それに新しい工程および標的を割り振る、請求項7-12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
請求項7-13のいずれかに記載の方法を実施するためのコンピュータプログラム製品。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0034】
本発明を保管および回収システムに実装することによって、本システムは、ロボットが工程および標的に対して使用する時間を短縮することによって、より効率的に動作することが可能である。これは、保管および回収システムが、1日あたりより多くのオーダーを取り扱い得ることを確実にする。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
複数のロボット(201、301、401)と、アイテムを保管するための保管コンテナ(106)を保管するための3次元保管グリッド構造(104)を形成する、骨格構造(100)とを備える、自動保管および回収システムにおいて、ロボット(201、301、401)に工程および/または標的を割り振るためのシステムであって、前記骨格構造(100)は、レールシステム(108)を備え、前記レールシステム(108)は、保管カラム(105)に、およびそれから前記保管コンテナ(106)を荷役および移送する、前記ロボット(201、301、401)のための利用可能な経路を提供し、前記少なくとも1つのロボット(201、301、401)は、グリッドベースのレールシステムの第1の水平方向(X)に沿って前記ロボットを移動させるように構成される、車輪の第1のセットと、前記グリッドベースのレールシステムの第2の水平方向(Y)に沿って前記ロボットを移動させるように構成される、車輪の第2のセットとを備え、前記第2の方向(Y)は、前記第1の方向(X)に対して直角であり、前記ロボットの移動は、ルータと、割当器とを備える倉庫管理システムを備える、中央コンピュータシステムによって制御され、前記ルータは、前記ロボットが進行する経路を決定し、前記割当器は、行われるべき工程および到達するべき標的を制御し、前記システムは、前記割当器が、行われるべき工程の工程選択肢のリストおよび各ロボットによって到達されるべき標的の標的選択肢のリストを生成するように構成され、その工程選択肢および標的選択肢のリストは、前記ルータに対してアクセス可能に作製され、前記ルータが、多位置探索アルゴリズムを使用して前記ロボットに割り当てられるべき工程および標的を決定するように構成され、前記決定が、当該前記ロボットの場所ならびにこれが前記工程および前記標的に到達するために進行する必要がある前記経路に基づくことを特徴とする、システム。
(項目2)
各工程および各標的は、その特定の工程および標的を行うための前記ロボットを決定するコストを計算するためにペナルティスコアを与えられる、項目1に記載のシステム。
(項目3)
前記ルータは、最低の組み合わせられたペナルティスコアに基づいて、前記ロボットが割り当てられる前記工程および前記標的を決定する、項目2に記載のシステム。
(項目4)
前記工程の前記ペナルティスコアは、前記ロボットが前記工程に到達するために進行しなければならない前記経路の距離および/または複雑度に依存する、項目2または3に記載のシステム。
(項目5)
前記標的の前記ペナルティスコアは、前記ロボットが前記工程から前記標的まで進行しなければならない前記経路の距離および/または複雑度に依存する、項目2-4のいずれかに記載のシステム。
(項目6)
前記経路の複雑度は、前記工程および前記標的に到達するために要する時間、これが進行する必要がある前記距離、車輪変更の数、これが交通の途切れを待つために要する時間量である、先行する項目のいずれかに記載のシステム。
(項目7)
複数のロボットと、アイテムを保管するための保管コンテナ(106)を保管するための3次元保管グリッド構造(104)を形成する、骨格構造(100)とを備える、自動保管および回収システムにおいて、ロボット(201、301、401)に工程および/または標的を割り振るための方法であって、前記骨格構造(100)は、レールシステム(108)を備え、前記レールシステム(108)は、前記保管カラム(105)に、およびそれから前記保管コンテナ(106)を荷役および移送する、前記ロボット(201、301、401)のための利用可能な経路を提供し、前記少なくとも1つのロボット(201、301、401)は、グリッドベースのレールシステムの第1の水平方向(X)に沿って前記ロボットを移動させるように構成される、車輪の第1のセットと、前記グリッドベースのレールシステムの第2の水平方向(Y)に沿って前記ロボットを移動させるように構成される、車輪の第2のセットとを備え、前記第2の方向(Y)は、前記第1の方向(X)に対して直角であり、前記ロボットの移動は、ルータと、割当器とを備える倉庫管理システムを備える、中央コンピュータシステムによって制御され、前記ルータは、前記ロボットが進行する経路を決定し、前記割当器は、行われるべき工程および到達するべき標的を制御し、前記方法は、
-前記割当器において、前記ロボットによって完了されるべき工程の工程選択肢のリストを生成するステップと、
-前記割当器が、前記ルータと、前記完了されるべき工程選択肢のリストを共有するステップと、
-前記ルータにおいて、前記ロボットが前記工程の位置に関連して前記ロボットの位置から辿るべきである前記経路に基づいて、ロボットが割り当てられるべきである工程を決定するステップと、
-前記ロボットに割り当てられている前記工程、および前記ロボットが前記工程に到達するために決定されている前記経路を伝送するステップと、
-前記割当器において、前記ロボットによって到達されるべき標的の標的選択肢のリストを生成するステップと、
-前記割当器が、前記ルータと、前記到達されるべき標的選択肢のリストを共有するステップと、
-前記ルータにおいて、前記ロボットが前記標的の位置に関連して前記ロボットの位置から辿るべきである前記経路に基づいて、ロボットが割り当てられるべきである標的を決定するステップと、
-前記ロボットに割り当てられている前記標的、および前記ロボットが前記標的に到達するために辿るために決定されている前記経路を伝送するステップと
を含む、方法。
(項目8)
前記ロボットをその特定の工程に割り振るコストを計算するために、各工程にペナルティスコアを与える、項目7に記載の方法。
(項目9)
前記ロボットをその特定の標的に割り振る前記コストを計算するために、各標的にペナルティスコアを与える、項目8に記載の方法。
(項目10)
前記ロボットを前記最低の組み合わせられたペナルティスコアを伴う前記工程および前記標的に割り振る、項目8または9のいずれかに記載の方法。
(項目11)
前記工程の前記ペナルティスコアは、前記ロボットが前記工程に到達するために進行しなければならない前記経路の距離および/または複雑度に依存する、項目8-10のいずれかに記載の方法。
(項目12)
前記標的の前記ペナルティスコアは、前記ロボットが前記工程から前記標的まで進行しなければならない前記経路の距離および/または複雑度に依存する、項目8-11のいずれかに記載の方法。
(項目13)
前記ロボットがその現在の標的および工程を完了したとき、それに新しい工程および標的を割り振る、項目7-12のいずれかに記載の方法。
(項目14)
項目7-13のいずれかに記載の方法を実施するためのコンピュータプログラム製品。
【国際調査報告】