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特表2023-532024トレーニングされた人工知能ベースの処理を用いる非破壊試験(NDT)の方法及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-26
(54)【発明の名称】トレーニングされた人工知能ベースの処理を用いる非破壊試験(NDT)の方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/00 20170101AFI20230719BHJP
   G01N 21/91 20060101ALI20230719BHJP
   G06V 10/82 20220101ALI20230719BHJP
   G16Y 40/20 20200101ALI20230719BHJP
   G16Y 10/25 20200101ALI20230719BHJP
【FI】
G06T7/00 350C
G01N21/91 A
G01N21/91 B
G06T7/00 610B
G06V10/82
G16Y40/20
G16Y10/25
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022580161
(86)(22)【出願日】2021-06-18
(85)【翻訳文提出日】2023-02-16
(86)【国際出願番号】 US2021038069
(87)【国際公開番号】W WO2022005776
(87)【国際公開日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】17/350,536
(32)【優先日】2021-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/044,476
(32)【優先日】2020-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591203428
【氏名又は名称】イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【弁理士】
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー スワンテック
(72)【発明者】
【氏名】ワイヤット バーンズ
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド フライ
(72)【発明者】
【氏名】レイモンド ベリー
【テーマコード(参考)】
2G051
5L096
【Fターム(参考)】
2G051GB01
2G051GC03
2G051GD02
2G051GD06
2G051GD10
2G051GE01
5L096BA03
5L096CA02
5L096DA02
5L096HA11
5L096KA04
5L096KA15
(57)【要約】
トレーニングされた人工知能ベースの処理を用いる非破壊試験(NDT)のシステム及び方法が提供される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品の非破壊試験(NDT)検査中に前記物品のスキャンを取得するように構成されるスキャナーと、
1つ以上の回路であって、
前記物品の取得された前記スキャンに基づいて、前記物品においてあり得る異常を識別することと、
前記物品に関する検査関連フィードバックを生成することであって、前記検査関連フィードバックは、各識別されたあり得る異常に対応する異常のインジケーションを含むことと、
を行うように構成される、1つ以上の回路と、
を備え、
あり得る異常を前記識別することは、適応学習アルゴリズムベースの解析を前記物品の前記取得されたスキャンに適用することを含み、
前記適応学習アルゴリズムベースの解析は、基準スキャンの使用を伴わない用途に向けて構成される、非破壊試験(NDT)において使用されるシステム。
【請求項2】
前記適応学習アルゴリズムベースの解析は、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)の使用を含み、前記1つ以上の回路は、前記畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を実装するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記1つ以上の回路は、スキャン向上処理を行うことなく、前記適応学習アルゴリズムベースの解析を適用するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記1つ以上の回路は、前記取得されたスキャンを遠隔システムに送信するように構成され、前記遠隔システムは、前記適応学習アルゴリズムベースの解析の実施用及び/又は調整用の情報を生成するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記1つ以上の回路は、遠隔システムから、前記適応学習アルゴリズムベースの解析の実施用及び/又は調整用のうちの一方又は両方の制御情報を取得するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記1つ以上の回路は、前記遠隔システムから前記制御情報を周期的に取得するように構成される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記スキャナーは、視覚スキャン装置を含み、前記スキャンは視覚スキャンを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記視覚スキャン装置はカメラを含み、前記視覚スキャンは前記物品の画像を含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記非破壊試験(NDT)検査中に前記システムのオペレーターに検査関連フィードバックを提供するように構成されるフィードバックコンポーネントを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記フィードバックコンポーネントは視覚出力装置を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記フィードバックコンポーネントは可聴出力装置を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記システムは、浸透探傷検査(LPI)を行うように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記システムは、磁粉探傷検査(MPI)を行うように構成される、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権の主張]
本特許出願は、2020年6月26日に出願された米国仮特許出願第63/044,476号、及び2021年6月17日に出願された米国特許出願第17/350,536号を援用し、それらの出願に対する優先権を主張するとともに、その利益を主張する。上記に示した出願は、本明細書に引用することによりその全体が本明細書の一部をなす。
【背景技術】
【0002】
非破壊試験(NDT:Non-destructive testing)は、材料、コンポーネント、及び/又はシステムの特性及び/又は特徴を、被試験アイテムの損傷又は変質を引き起こすことなく評価するのに用いられる。非破壊試験は検査(inspected)されている物品を永続的には変質させないので、非常に価値のある技法であり、製品評価、トラブルシューティング、及び研究に用いられるときのコスト及び/又は時間を抑えることを可能にする。頻繁に用いられる非破壊試験方法は、磁粉探傷検査、渦電流試験、浸透探傷(liquid penetrant)検査(又は染色浸透検査)、放射線透過検査、超音波試験、及び目視試験を含む。非破壊試験(NDT)は、機械工学、石油工学、電気工学、システム工学、航空工学、医療、芸術等の分野において共通して用いられる。
【0003】
従来の手法の制限及び不利点が、そのような手法を、図面を参照して本開示の残りの部分において記載されている方法及びシステムのいくつかの態様と比較すると、当業者には自明となるであろう。
【発明の概要】
【0004】
本開示の態様は、製品試験及び検査に関する。より詳細には、本開示に係る様々な実施態様は、トレーニングされた人工知能ベースの処理を用いる非破壊試験(NDT)の方法及びシステムに関し、図面のうちの少なくとも1つに関連して実質的に例示又は記載され、特許請求の範囲においてより完全に記述される。
【0005】
本開示のこれらの利点、態様及び新規の特徴、並びに他の利点、態様及び新規の特徴は、それらの図示される実施態様の詳細とともに、以下の説明及び図面からより十分に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】一例示の視覚ベースの非破壊試験(NDT)検査セットアップを示す図である。
図2】本開示に係る、トレーニングされた人工知能ベースの処理を用いる一例示の視覚ベースの非破壊試験(NDT)検査セットアップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示に係る様々な実施態様は、特に、トレーニングされた人工知能ベースの処理を用いる非破壊試験(NDT)ベースのセットアップを実装して動作させることによって、向上及び最適化した非破壊試験(NDT)検査を提供することに関する。
【0008】
これに関して、上述したように、非破壊試験(NDT)は、材料、コンポーネント、及び/又はシステムの特性及び/又は特徴を、被試験アイテムの損傷又は変質を引き起こすことなく評価するのに用いられる。いくつかの事例において、非破壊試験を実行する際に、専用の材料及び/又は製品が必要になる及び/又は用いられる場合がある。例えば、特定のタイプの物品の非破壊試験は、非破壊試験の実行を容易にするように構成される材料を、試験されることになる物品又は部品に(例えば、噴霧(spraying)する、流し込む(pouring)、通す(passing)等によって)塗布(applying)することを伴う場合がある。そのような材料(以降「NDT材料」と称される)は、非破壊試験に適した或る特定の特徴(例えば、磁気的、視覚的等)、例えば、非破壊試験(NDT)中に被検査物品における不良点、凹凸、及び/又は欠陥(以降「異常」と総称される)の検出を可能にする又は向上する特徴を有する及び/又は呈することができる。
【0009】
非破壊試験(NDT)は、異常を検出することができる方法に関して異なる様式で実行することができる。例えば、いくつかの事例において、NDTベースの検査は、視覚的に実行される。すなわち、異常の検出は、被検査物品を視覚的に検査することによって行われる。そのような視覚ベースのNDTは、適切なNDT材料の使用によって可能になり得る(向上し得る)。例えば、そのようなNDT材料の塗布により、特にNDT材料の或る特定の特徴に基づいて、被検査物品における異常をより容易に検出することができる。異常は、例えば、色のコントラスト又は何らかの光関連の挙動に基づいて視覚的に識別することができる。
【0010】
いくつかの事例において、そのような視覚検査において周辺光を使用することができる。すなわち、ユーザーは単に、NDT材料を塗布した後等に、照明が十分なエリアにおいて物品を視覚的に検査することができる。代替的に又は加えて、NDT検査を実行するのに使用されるシステム又はセットアップ内で、光源(例えば、特殊なランプ)を使用することができる。これに関して、そのような光源は、検査を行うための特定の基準を満たす光を提供することができる。
【0011】
しかしながら、非破壊試験(NDT)は、いくつかの課題を提示する及び/又はいくつかの制限を有する場合がある。例えば、いくつかの事例において、NDTは、被検査物品を評価する際、例えば、異常が存在し得るかどうかの判断を(特に初期に)行うために、複雑な処理を伴う場合がある。これは、視覚的データ(例えば、画像)の捕捉及び処理に基づく検査による解決策に関して特に当てはまる場合がある。
【0012】
本明細書で使用する場合、「回路」及び「回路部」という用語は、物理的な電子コンポーネント(例えば、ハードウェア)と、ハードウェアを構成することができ、ハードウェアが実行することができ、及び/又は他の方法でハードウェアに関連付けることができる、任意のソフトウェア及び/又はファームウェア(「コード」)とを指す。本明細書で使用する場合、例えば、特定のプロセッサ及びメモリ(例えば、揮発性又は不揮発性メモリデバイス、汎用コンピューター可読媒体等)は、第1の1つ以上のコードラインを実行するときに第1の「回路」を備えることができ、第2の1つ以上のコードラインを実行するときに第2の「回路」を備えることができる。さらに、回路は、アナログ及び/又はデジタル回路部を含むことができる。そのような回路部は、例えば、アナログ及び/又はデジタル信号に対し動作することができる。回路は、単一のデバイス又はチップ内、単一のマザーボード上、単一のシャーシ内、単一の地理的ロケーションにおける複数の筐体内、複数の地理的ロケーションにわたって分散された複数の筐体内等にあり得ることが理解されるべきである。同様に、「モジュール」という用語は、例えば、物理的な電子コンポーネント(例えば、ハードウェア)と、ハードウェアを構成することができ、ハードウェアが実行することができ、及び/又は他の方法でハードウェアに関連付けることができる、任意のソフトウェア及び/又はファームウェア(「コード」)とを指すことができる。
【0013】
本明細書で使用する場合、回路部又はモジュールが或る機能を実施するために必要なハードウェア及びコード(いずれかが必要である場合)を含む場合はいつでも、その機能の実施が(例えば、ユーザーが構成可能な設定、工場トリム等により)無効にされる又は有効にされていないか否かに関わりなく、回路部又はモジュールはその機能を実行するように「動作可能」である。
【0014】
本明細書で使用する場合、「及び/又は」は、「及び/又は」によって連結されるリストにおける項目のうちの任意の1つ以上の項目を意味する。一例として、「x及び/又はy」は、3つの要素の組{(x),(y),(x,y)}のうちの任意の要素を意味する。言い換えれば、「x及び/又はy」は、「x及びyのうちの一方又は両方」を意味する。別の例として、「x、y及び/又はz」は、7つの要素の組{(x),(y),(z),(x,y),(x,z),(y,z),(x,y,z)}のうちの任意の要素を意味する。言い換えれば、「x、y及び/又はz」は、「x、y及びzのうちの1つ以上」を意味する。本明細書で使用する場合、「例示的な」という用語は、非限定的な例、事例又は例証としての役割を果たすことを意味する。本明細書で使用する場合、「例えば」という用語は、1つ以上の非限定的な例、事例又は例証のリストを開始する。
【0015】
図1は、一例示の視覚ベースの非破壊試験(NDT)検査セットアップを示す。図1には、視覚ベースのNDT検査を行う際に使用することができる非破壊試験(NDT)セットアップ100が示されている。
【0016】
NDTセットアップ100は、特定のNDT検査の方法論及び/又は技法に従った、物品(例えば、機械部品等)の非破壊試験(NDT)検査のために構成された種々のコンポーネントを備えることができる。具体的には、NDTセットアップ100は、視覚ベースのNDT検査用に構成することができる。これに関して、視覚ベースのNDT検査では、被検査物品における異常は、視覚的に、すなわち、物品の目視によって検出することができる。したがって、視覚ベースのNDT検査は、特定の照明条件の使用を伴う場合がある。
【0017】
これに関して、いくつかの視覚ベースのNDT検査は可視(例えば、白色)波長を使用して行うことができるが、いくつかの事例において、他の波長(例えば、紫外線(UV)、X線等)を使用することができる。したがって、いくつかの事例において、視覚ベースのNDT検査は、周辺光を使用して行うことができる。しかしながら、他の事例において、検査セットアップにおいて、被検査物品に光を投影するように構成される専用の光源又は放射線源を使用することができる。例えば、特定の様式で光を放出するように構成される特殊設計の光源(例えば、ランプ等)を検査セットアップに組み込むことができる。放出光は、可視(例えば、白色)光、他の波長の光及び/又は放射線(例えば、紫外線(UV)光、X線放射)、又はそれらの任意の組み合わせとすることができる。
【0018】
いくつかの事例において、視覚ベースのNDT検査は、検査される物品に塗布されるNDT材料の使用を伴う場合がある。これに関して、異常は、例えば、塗布されるNDT材料によって引き起こされ得る又は向上し得る、色のコントラスト又は別の光関連の挙動に基づいて視覚的に識別することができる。
【0019】
様々な視覚ベースのNDT検査技法が使用される。主な技法が2つあり、「磁粉探傷検査(MPI)」技法及び「浸透探傷検査(LPI)」技法である。MPI技法は、典型的には、鉄材料とともに使用され、LPI技法は、典型的には、非鉄材料(例えば、アルミニウム、スズ等)とともに使用される。いずれの技法も、目的は、(例えば、光源下で)物品が視覚的に調査される場合に異常を可視化することである。したがって、様々な実施態様において、NDTセットアップ100は、MPIベースの検査及び/又はLPIベースの検査を行うように構成することができる。
【0020】
図1に示す例示の実施態様に示すように、NDTセットアップ100は、NDTセットアップ100を使用するNDT検査中、特定の物品110(例えば、機械部品)を保持するように構成することができるホルダー120を備える。これに関して、物品110は、特定の技法に従って検査することができるように、特定の様式で載置する、例えば、ホルダー120を使用して特定の位置に固定することができる。例えば、図1には示さないが、NDTセットアップ100は、浸漬技法を使用する等、磁粉探傷検査(MPI)用に構成する(例えば、NDTセットアップ100は、ウェットベンチベースのセットアップである)こともできるし、浸透探傷検査(LPI)用に構成することもできる。
【0021】
NDTセットアップ100は、視覚システム140も備え、視覚システム140を使用することで、視覚ベースのNDT検査を実行するとき、例えば、特定の物品110(例えば、機械部品)を検査するときにユーザーを支援することができる。視覚システム140は、検査中に検査されている物品の視覚スキャンを取得し、対応するスキャンデータを生成するのに適したハードウェア(回路部を含む)を備えることができる。これに関して、視覚システム140は、異常検出を向上する、例えば、ユーザーが被検査物品における異常を正確に識別する際、(任意選択で)検出の向上を保証するための、関連フィードバックをユーザーに提供する等の追加のアクションを行う又はトリガーする際、自律的な補正手段を取る際等に支援するように構成される専用の視覚機器を備えることができる。
【0022】
一例示の実施態様において、視覚システム140は、検査中に被検査物品の静止画又はビデオを取得するように構成されるカメラを含み、したがって、スキャンデータは、写真データ又はビデオデータを含むことができる。スキャンデータは、取得されると、対象となる異常の識別情報に関連する情報、及び/又は視覚検査の信頼性及び性能を向上するための情報を取得するように、処理することができる。これに関して、上記で説明したように、NDTセットアップにおいて視覚検査を行う従来の手法は、特に異常の見落とし及び/又は偽陰性に関して、信頼性及び精度関連の問題を抱えているおそれがある。これは、照明条件に関連する問題、セットアップに関する問題、オペレーターによる過誤(例えば、特定の物品及び/又は異常に対応する予測される挙動への慣れが不足していたため)が原因となり得る。
【0023】
視覚システム140は、固定のコンポーネントとすることができる。これに関して、視覚システム140は、NDTセットアップ100内に、例えば、検査表面の上方に又はホルダー120の上に恒久的に固定することができる(例えば、他の構成要素のうちの1つに取り付けられる)。一方、他の実施態様において、視覚システム140は、可動及び/又は調整可能とすることができ、NDTセットアップ100内の視覚システム140の一時的載置及び/又は位置の調整を可能にする。
【0024】
例えば、視覚システム140は、取り付け要素(例えば、クリップ様のコンポーネント)を備え、NDTセットアップ100内の或る特定の点への取り付けを可能にすることができる。これにより、検査を最適化するために(例えば、検査されている物品、検査パラメーター等に基づいて)等、ユーザーの好みに基づいて(例えば、センサーが検査に干渉しないことを保障するように)等、視覚システム140をNDTセットアップ100内に載置及び/又は位置決めする場所及び様式を決定する際に幾分の柔軟性をユーザーに与えることができる。
【0025】
NDTセットアップ100は、光源(複数の場合もある)170も備えることができ、光源170は、検査されている物品に光を放出及び/又は投影するように構成することができる。光源(複数の場合もある)170は、特定のタイプの光を、特定の特徴を有して、及び/又は特定の様式で生成して放出するように構成することができる。例えば、光源(複数の場合もある)170は、白色及び/又は紫外線(UV)光を放出し、検査部品110を固定するために使用される保持構造へと概ね下向きに放出光を投影するように構成することができる。
【0026】
さらに、図1に示さないが、いくつかの事例において、検査筐体を使用することで、例えば、専用の光源(例えば、NDTセットアップ100内の光源(複数の場合もある)170)を使用するときの性能を向上する(例えば、異常検出能力を改善する)ことができる。これに関して、検査筐体を使用することで、周辺光を遮る又は別様に制限することによって等、検査に適した及び/又は一貫した照明環境を提供することができる。これは、例えば、周辺光を遮ること、ひいては、NDTセットアップ100内の光の大半が、内部で使用される光源から生じるものであることを保証することによって、照明条件を制御するために行うことができ、そのため、検査用の照明環境の制御が可能になる。そのような検査筐体は、例えば、十分な遮光を提供するテント様の構造体又は他の任意の構造体とすることができる。さらに、検査筐体は、例えば、ユーザーの好み、周囲空間等に基づいて調整可能とすることができる。
【0027】
NDTセットアップ100は、特にセットアップを使用してNDT検査を実行することを容易にするために、NDTセットアップ100及びその様々なコンポーネントを制御するように構成されるコントローラーユニット150も備えることができる。例えば、コントローラーユニット150は、検査の実行に関するデータ(例えば、事前に記憶されたデータ、検査中に取得されたデータ等)の処理、及び/又は、(例えば、データの処理に基づいて)検査中の様々なアクションの実行及び/又は制御に適した回路部を備えることができる。コントローラー160は、入力及び/又は出力コンポーネント、例えば、キーパッド(等)、スクリーン又はディスプレイ160等も組み込むことができる。これに関して、ディスプレイ160を使用することで、(例えば、取得された感覚データの処理に基づいて)検査の実行中に決定された情報を含む、検査に関する情報を表示することができる。例えば、ディスプレイ160を使用することで、検出された任意のインジケーション及び/又は対応する識別された異常に関する情報(例えば、上述したようにアラート及び/又はフィードバックデータ)を表示することができる。しかしながら、本開示は、そのように限定されないため、他の組み合わせ又は変形形態をサポートすることができる。例えば、「コントローラー」は、いくつかの必要な処理機能を行うように構成することができる、既に埋め込み済みのコントローラー回路部(例えば、光源(複数の場合もある)170のコントローラー回路部)を含むことができる。さらに、いくつかの事例において、処理のうちの少なくともいくつかは、視覚システム140のうちの少なくとも1つの中で行うことができる。
【0028】
例えば、スキャンデータの処理は、例えば特定の識別基準に基づいて、被検査物品においてあり得る異常(例えば、図1に示す異常130)の特定のインジケーションを識別することを可能にするように構成することができる。これに関して、各インジケーションは、被検査物品上のエリアに対応することができ、このエリアは、そのエリアにおける異常又はインジケーションを示し得る特定の特徴(例えば、特定の色又はその変動)を呈する。その後、識別されたインジケーションを評価して、インジケーションが実際の異常(許容不能な異常)に対応するかどうかを判断することができる。これに関して、各インジケーションは、検査されている特定の物品に関連する許容基準に基づいて評価することができる。許容基準は、例えば、物品を拒絶し得る(又は別様に許容不能とみなし得る)際に基づく、何が異常を構成するかについての適用可能な閾値を規定すること等によって、各異常が許容可能であるとき又は許容可能でないときを規定することができる。これに関して、種々の識別基準及び/又は許容基準を、例えば種々の物品(例えば、種々のタイプの物品、種々の部品、種々の製品等)及び/又は種々のオペレーター(例えば、種々の好み)について規定することができる。さらに、識別基準は、ユーザーが規定するもの、システムが規定するもの、AIが規定するもの、デフォルト、又は何らかの組み合わせとすることができる。
【0029】
しかしながら、視覚検査は、いくつかの課題を有し得る。例えば、システム(例えば、視覚システム140及びコントローラーユニット150)による異常の検出をハンドリングすることは、全ての異常の正確な検出を保証するために多くの複雑度(及びリソース)が必要となり得る。これは、システムが完全に異常の検出をハンドリングする場合により一層厳しいものとなり得る(その結果、複雑度が更に増し、より多くの時間が必要になる)。したがって、システム(及びシステムによって実行される動作)の複雑度を低減して異常の検出を最適化しつつも、そのような検出の精度又は信頼性に影響を及ぼすことがないことが望ましいものであり得る。
【0030】
本開示に係る実施態様において、これは、特に、異常の検出中に必要な処理の複雑度を大幅に低減しながら、検査中の検出の精度を維持(更には向上)する様式で、人工知能ベースの技法を使用することによって行うことができる。特定の例示の実施態様が図2に関して記載されている。
【0031】
図2は、本開示に係る、トレーニングされた人工知能ベースの処理を用いる一例示の視覚ベースの非破壊試験(NDT)検査セットアップを示す。図2には、視覚ベースのNDT検査を行う際に使用することができる非破壊試験(NDT)セットアップ200が示されている。
【0032】
NDTセットアップ200は、図1のNDTセットアップ100と実質的に同様とすることができ、そのため、物品(例えば、機械部品)、例えば試験物品240の視覚検査をサポートするように構成される視覚システム210(例えば、カメラ)を同様に備える。物品は、特定の様式で載置する、例えば、特定の検査技法に従って(例えば、磁粉探傷検査(MPI)技法又は浸透探傷検査(LPI)に基づいて)検査することができるように、例えば支持/保持構造(図示せず)を使用して、特定の位置に固定することができる。さらに、光源220を使用することで、特に或る特定の照明条件(例えば、特定のタイプ、強度等)が必要となり得る場合、検査中に照明を提供することができる。
【0033】
視覚システム210を介して得られる感覚視覚データ(例えば、画像)は、試験物品240においてあり得る異常の識別のために処理することができる。これは、図1の制御ユニット150と実質的に同様とすることができるローカル制御ユニット230を介して行うことができる。例えば、制御ユニット230は、コンピューター232を備えることができ、コンピューター232は、カメラ210を介して捕捉された画像を受信し、画像を処理して、異常が試験物品240に存在し得るか否かを判断するように構成することができる。コンピューター232は、判断(例えば、異常なしのインジケーション236又は異常ありのインジケーション238)に基づいてフィードバックを生成するように構成することができる。これに関して、生成されたフィードバックは、初期評価としての役割を果たすことができ、ここで、オペレーターが検査を実行してから、(例えば、異常ありのインジケーション238が生成される場合)試験物品240の詳細かつ念入りな調査を行うものとする。生成されるインジケーションは、視覚的なもの、可聴なもの等とすることができる。例えば、図1のNDTセットアップ100と同様、NDTセットアップ200は、異常なしのインジケーション236及び異常ありのインジケーション238を視覚的に提供するために使用することができるディスプレイ又はスクリーン(図示せず)も組み込むことができる。
【0034】
本開示によれば、学習技法を使用することで、検査中の性能を、特に撮像関連処理に関して向上及び/又は最適化することができる。例えば、制御ユニット230(及び/又はそのコンポーネント、例えばコンピューター232)は、ディープニューラルネットワーク(例えば、図2に示す畳み込みニューラルネットワーク(CNN)234)の使用等によって、深層学習技法及び/又はアルゴリズムを実装及び/又は使用するように構成することができ、及び/又は、任意の適切な形式の人工知能画像解析技法又は機械学習処理機能を利用することができ、これは、被検査試験物品においてあり得る異常を識別するように、捕捉された画像を解析するように構成することができる。いくつかの事例において、NDTセットアップ200において使用されるディープニューラルネットワーク(例えば、CNN234)は、あり得る異常の検出に役立つモデルを画像解析中に利用することができる。これに関して、これらのモデルは、被検査試験物品に存在し得る或る特定の異常(又はそのタイプ)に対応する特定の特徴を規定又は記述することができる。
【0035】
本開示によれば、人工知能ベースの画像解析と連動して使用されるモデルのトレーニング(すなわち、モデルの生成及び/又はその後の改良)は、遠隔の集中システム(例えば、図2に示す遠隔システム250)において行うことができる。遠隔システム250は、適切な回路部、例えば、通信回路部(例えば、インターネット接続を介して、例えば適切な通信媒体、インターフェース、及び/又はネットワークを使用してNDTセットアップと通信する等、通信動作を容易にする)、処理回路部(例えば、必要な処理機能、例えば画像の処理、モデルの生成及び更新等を行う)、記憶回路部(例えば、記憶機能を行う)等を備えることができる。
【0036】
遠隔システム250は、NDTセットアップにおいて捕捉された画像を受信し、これらの画像を(例えば、内部に実装される遠隔画像記憶モジュール252内に)記憶するように構成することができる。これに関して、遠隔画像記憶モジュール252は、(例えば、供給源に基づいて)画像を記憶し、及び/又はそれに基づいて生成されるデータベースを維持するように構成することができる。さらに、遠隔システム250は、(例えば、内部に実装されるモデルトレーニング検証モジュール254を介して)モデルの生成及び更新を行うように構成することができる。これに関して、モデルトレーニング検証モジュール254は、深層学習において使用されるモデル(例えば、ディープニューラルネットワーク、例えば畳み込みニューラルネットワーク(CNN)(例えば、NDTセットアップ200におけるCNN234))をトレーニングするように構成される適切な回路部を備えることができる。
【0037】
モデルは、例えば、試験物品の画像処理中に識別され得る、特に或る特定の試験物品(又はそのタイプ)についての特定の異常(又はそのタイプ)に関連する特定の構造、特色、及び/又は特徴を識別するようにトレーニングすることができる。モデルをNDTセットアップ(例えば、NDTセットアップ200)に提供して内部で使用することで、視覚検査を実行する際に使用される深層学習コンポーネント(例えば、CNN234)を事前トレーニングすることができる。
【0038】
一例示の使用シナリオにおいて、カメラ210は、試験に先立って行われる磁粉探傷又は浸透探傷適用プロセスの全てのステップを受けた試験物品240の画像を捕捉する。捕捉された画像はコンピューター232に送信され、コンピューター232は、画像を事前トレーニングされた畳み込みニューラルネットワーク(CNN)234に通す。CNN234は、その後、オペレーターに提供されるインジケーションを生成することができ、オペレーターに、異常ありのインジケーションが現れた場合に通知する。このとき、トレーニングを受けたオペレーター(同じ又は別のオペレーター)は、異常ありのインジケーション238があった場合、後により念入りな検査を行う。
【0039】
画像は、遠隔システム250にも送信され、遠隔画像記憶部252内に記憶される。遠隔画像記憶部252は、(例えば、追跡可能性のために)画像を保持する。遠隔画像記憶部252内に記憶される画像を使用することで、その後、追加の画像が取得されるにつれてCNNを再トレーニングすることができ、モデルの精度を更に増大させ、偽陽性及び偽陰性を低減する。これに関して、周期的なモデル更新をNDTセットアップ(例えば、NDTセットアップ200)に送信し、内部で使用されるCNNを継続的に(再)トレーニングすることができる。
【0040】
したがって、本開示に係る実施態様により、畳み込みニューラルネットワーク(カスタム又は転移学習とともに組み込まれるのうちのいずれか)を使用して、NDT検査(例えば、MPI又はLPI NDT検査)中に異常のインジケーションを提供することが可能になる。さらに、いくつかの実施態様において、NDT検査中に使用されるCNNは、特徴抽出のために畳み込み演算を行うセクションを含むことができる。CNNは、全結合され、分類を行うセクションも含むことができる。また、本開示及びこれに基づく実施態様により、画像データベースを生成及び維持し、その後、モデルの(再)トレーニングのために、及び/又は実装され、人工知能ベースの画像解析中に使用されるアルゴリズムを更新するためにそのようなデータベースを使用する能力が可能になり、組み込まれる。
【0041】
本開示に係る解決策は、従来の解決策(存在する場合)に優る様々な利点を有する。例えば、本開示によれば、(例えば、深層学習ニューラルネットワークを介して)人工知能の実装を使用して、検査中に捕捉された画像を処理することは、従来の解決策ではよくあることかもしれない、基準画像の使用を伴わない又は必要としない。さらに、本開示によれば、検査中に捕捉された画像を処理することは、従来の解決策ではよくあることかもしれない、様々な撮像向上処理機能(例えば、グレースケールバランス、エッジ検出等)の実行を伴わない又は必要としない。加えて、本開示に係る実施態様は、従来の解決策ではよくあることかもしれない、分類アルゴリズムの使用を必要としない。これは、分類アルゴリズムには、開発者がアルゴリズムの入力特徴(例えば、検査時に異常を検出又は識別するために、幾何学特性、強度特性等)を選択することが必要になり得るため、有利であり得る。
【0042】
これに関して、本開示に係るニューラルネットワーク(例えば、CNN)の使用により、性能の向上が可能になり、最適な様式で(例えば、複雑度を低減して、コストを削減して等)性能の向上を行うことが可能になる。例えば、上述したように、本開示に係るニューラルネットワーク(例えば、CNN234)の使用は、単一の画像の使用のみ(基準画像なし)を必要とし、(重要な特徴は、畳み込み層において自動的に判断されるため)アルゴリズム開発者が何の特徴が重要かを規定する必要性をなくす。さらに、本開示に係るニューラルネットワーク(例えば、CNN234)の使用は、画像ノイズの影響を受けにくく、多くの用途においてよりロバストである(例えば、種々の製品及び/又は形状のための再トレーニングを必要とせず、むしろ複数の製品及び/又は形状に関して機能する)。
【0043】
本開示に係るニューラルネットワーク(例えば、CNN234)の使用は、画像処理の必要性も低減し、処理速度を増大する(ひいては検査時間を削減する)。加えて、本開示に係るニューラルネットワーク(例えば、CNN234)の使用は、(例えば、カメラ210上の)光学フィルターの必要性を低減し、オペレーターが目で検査する必要性を低減する(例えば、初期/ベースライン視覚検査段階を排除する)。また、本開示に係るニューラルネットワーク(例えば、CNN234)の使用は、より高速の実行をもたらすことができ、チューニングを向上して偽陽性、偽陰性、及び精度のバランスを(例えば、或るものが異常として分類される可能性が高いときを判断するように、閾値(複数の場合もある)の使用によって)取ることを可能にすることができる。本開示に係るニューラルネットワーク(例えば、CNN234)の使用は、非常に複雑な特殊設計の視覚/スキャンシステム(例えば、カメラ)を使用する必要性もなくすことができ、そのため、市販の視覚/スキャンシステム(例えば、カメラ)の使用を可能にし、コストを削減する。
【0044】
本開示に係る解決策が提供する別の利点は、捕捉された画像を特に集中ロケーション(例えば、遠隔システム250)内で収集(及び任意選択で、複数のセットアップから収集)し、これに基づいて画像のデータベースを生成することである。これにより、モデルの(再)トレーニング及び更新が(特に、より正確で経済的な様式で。なぜなら、(再)トレーニングに必要な全ての複雑な処理を集中させる必要があり、異なるセットアップからの画像を維持することができる集中ロケーション/サーバーにおいて行われるからである)可能及び容易になり、精度メトリクス及び/又は追跡可能性が増大する。
【0045】
本開示に係る非破壊試験(NDT)において使用される一例示のシステムは、物品の非破壊試験(NDT)検査中に物品のスキャンを取得するように構成されるスキャナーと、1つ以上の回路であって、物品の取得されたスキャンに基づいて、物品においてあり得る異常を識別することと、物品に関する検査関連フィードバックを生成することであって、検査関連フィードバックは、各識別されたあり得る異常に対応する異常のインジケーションを含むこととを行うように構成される、1つ以上の回路とを備えることができる。あり得る異常を識別することは、適応学習アルゴリズムベースの解析を物品の取得されたスキャンに適用することを含み、適応学習アルゴリズムベースの解析は、基準スキャンの使用を伴わない用途に向けて構成される。
【0046】
一例示の実施態様において、適応学習アルゴリズムベースの解析は、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)の使用を含み、1つ以上の回路は、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を実装するように構成される。
【0047】
一例示の実施態様において、1つ以上の回路は、スキャン向上処理を行うことなく、適応学習アルゴリズムベースの解析を適用するように構成される。
【0048】
一例示の実施態様において、1つ以上の回路は、取得されたスキャンを遠隔システムに送信するように構成され、遠隔システムは、適応学習アルゴリズムベースの解析の実施用及び/又は調整用の情報を生成するように構成される。
【0049】
一例示の実施態様において、1つ以上の回路は、遠隔システムから、適応学習アルゴリズムベースの解析の実施用及び/又は調整用のうちの一方又は両方の制御情報を取得するように構成される。
【0050】
一例示の実施態様において、1つ以上の回路は、遠隔システムから制御情報を周期的に取得するように構成される。
【0051】
一例示の実施態様において、スキャナーは、視覚スキャン装置を含み、スキャンは視覚スキャンを含む。
【0052】
一例示の実施態様において、視覚スキャン装置はカメラを含み、視覚スキャンは物品の画像を含む。
【0053】
一例示の実施態様において、システムは、非破壊試験(NDT)検査中にシステムのオペレーターに検査関連フィードバックを提供するように構成されるフィードバックコンポーネントを更に備える。
【0054】
一例示の実施態様において、フィードバックコンポーネントは視覚出力装置を含む。
【0055】
一例示の実施態様において、フィードバックコンポーネントは可聴出力装置を含む。
【0056】
一例示の実施態様において、システムは、浸透探傷検査(LPI)を行うように構成される。
【0057】
一例示の実施態様において、システムは、磁粉探傷検査(MPI)を行うように構成される。
【0058】
本開示に係る他の実施態様は、機械及び/又はコンピューターによって実行可能な少なくとも1つのコードセクションを有し、それにより、本明細書において説明されたように機械及び/又はコンピューターに処理を実行させる、機械コード及び/又はコンピュータープログラムが記憶された非一時的コンピューター可読媒体及び/又は記憶媒体、及び/又は非一時的機械可読媒体及び/又は記憶媒体を提供することができる。
【0059】
したがって、本開示に係る種々の実施態様は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせにおいて実現することができる。本開示は、少なくとも1つのコンピューティングシステムにおいて集中形式で、又は異なる要素がいくつかの相互接続されたコンピューティングシステムにわたって拡散される分散形式で実現することができる。本明細書において説明された方法を実行するように適応された任意の種類のコンピューティングシステム又は他の装置が適合する。ハードウェア及びソフトウェアの典型的な組み合わせは、ロードされて実行されると、本明細書において説明された方法を実行するようにコンピューティングシステムを制御するプログラム又は他のコードを用いる汎用コンピューティングシステムとすることができる。別の典型的な実施態様は、特定用途向け集積回路又はチップを含むことができる。
【0060】
本開示に係る種々の実施態様は、本明細書において説明された方法の実施態様を可能にする全ての特徴を含むとともに、コンピューターシステム内にロードされると、これらの方法を実行することが可能であるコンピュータープログラム製品に埋め込むこともできる。この文脈におけるコンピュータープログラムは、一組の命令の、任意の言語、コード又は表記での任意の表現を意味し、この一組の命令は、情報処理能力を有するシステムに、直接、又は次のもの、すなわち、a)別の言語、コード又は表記への変換、b)異なるマテリアルフォームでの再現、のうちの一方又は双方の後に特定の機能を実行させるように意図される。
【0061】
本開示は、或る特定の実施態様を参照して説明されてきたが、当業者であれば、本開示の範囲から逸脱することなく、種々の変更を行うことができるとともに均等物に置き換えることができることを理解するであろう。例えば、開示した例のブロック及び/又はコンポーネントを、組み合わせ、分割し、再配置し、及び/又は他の方法で変更することができる。加えて、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の教示に対して特定の状況又は材料を適応させるように多くの改変を行うことができる。したがって、本開示は、開示されている特定の実施態様に限定されず、むしろ、本開示は、添付の特許請求の範囲の適用範囲内に入る全ての実施態様を含むことが意図される。
図1
図2
【国際調査報告】