(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-26
(54)【発明の名称】バッテリパック
(51)【国際特許分類】
H01M 50/291 20210101AFI20230719BHJP
H01M 50/202 20210101ALI20230719BHJP
H01M 50/284 20210101ALI20230719BHJP
H01M 50/548 20210101ALI20230719BHJP
H01M 50/296 20210101ALI20230719BHJP
H01M 50/50 20210101ALI20230719BHJP
H01M 50/244 20210101ALI20230719BHJP
H05K 1/18 20060101ALN20230719BHJP
H01M 50/247 20210101ALN20230719BHJP
【FI】
H01M50/291
H01M50/202 501C
H01M50/284
H01M50/548 201
H01M50/296
H01M50/50 101
H01M50/244 A
H05K1/18
H01M50/247
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022580525
(86)(22)【出願日】2021-12-09
(85)【翻訳文提出日】2022-12-26
(86)【国際出願番号】 CN2021136888
(87)【国際公開番号】W WO2022121993
(87)【国際公開日】2022-06-16
(31)【優先権主張番号】202022961394.0
(32)【優先日】2020-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202022966758.4
(32)【優先日】2020-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202022966844.5
(32)【優先日】2020-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521006901
【氏名又は名称】浙江動一新能源動力科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG LERA NEW ENERGY POWER TECHNOLOGY CO., LTD
【住所又は居所原語表記】No. 255 Kesheng Road, Wangchun Industrial Park, Haishu District, Ningbo, Zhejiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】柯 亨▲ぢゃお▼
(72)【発明者】
【氏名】戴 建紅
【テーマコード(参考)】
5E336
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5E336AA11
5E336GG09
5H040AA03
5H040AA07
5H040AS19
5H040AT01
5H040AY05
5H040CC34
5H040DD08
5H040DD13
5H040DD22
5H040JJ02
5H040NN01
5H043AA12
5H043AA16
5H043AA17
5H043AA19
5H043CA03
5H043CA22
5H043DA08
5H043HA02
5H043JA03
5H043LA01
(57)【要約】
バッテリパックであって、ハウジング(10)と、セルの径方向に沿って順に互いに接続されるセル(20)、フレーム(30)及び回路基板(40)と、それぞれセルの軸方向の正負極の両端に配置され、且つそれぞれ回路基板(40)に接続される第1電気コネクタ(50)及び第2電気コネクタ(60)と、回路基板(40)に接続され、且つ電力消費機器に電気的に接続することで前記セル(20)からの電力を第3電気コネクタ(70a、70b)によって電力消費機器に供給可能にするように構成される第3電気コネクタ(70a、70b)と、を備え、一体に接続される前記セル(20)、フレーム(30)及び回路基板(40)と、第1電気コネクタ(50)、第2電気コネクタ(60)及び第3電気コネクタ(70a、70b)とがハウジング(10)のキャビティに摺動可能に位置制限係合する。該技術案は組立構造が簡単であり、バッテリパック内部の揺動を効果的に回避することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリパックであって、
ハウジングと、
セルの径方向に沿って順に互いに接続されるセル、フレーム及び回路基板と、
それぞれ前記セルの軸方向の正負極の両端に配置され、且つそれぞれ前記回路基板に接続される第1電気コネクタ及び第2電気コネクタと、
前記回路基板に接続され、且つ電力消費機器に電気的に接続することで前記セルからの電力を第3電気コネクタによって電力消費機器に供給可能にするように構成される第3電気コネクタと、を備え、
一体に接続される前記セル、フレーム及び回路基板と、前記第1電気コネクタ、第2電気コネクタ及び第3電気コネクタとが前記ハウジングのキャビティに摺動可能に位置制限係合することを特徴とするバッテリパック。
【請求項2】
前記一体に接続されるセル、フレーム及び回路基板と、第1電気コネクタ、第2電気コネクタ及び第3電気コネクタとが長さ方向に沿って前記ハウジングのキャビティに摺動可能に位置制限係合することを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項3】
前記フレームにはその長さ方向に沿って線形に延在する突出する滑りキーが設置され、前記ハウジングの内壁にはそれにフィットする滑り溝が対応して配置され、又は、
前記フレームにはその長さ方向に沿って線形に延在する凹んでいる滑り溝が設置され、前記ハウジングの内壁にはそれにフィットする突出する滑りキーが対応して配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載のバッテリパック。
【請求項4】
前記第1電気コネクタ及び前記第2電気コネクタはそれぞれ外向きに横方向に延在して折り曲げられて前記フレームの外表面に貼り付けられ、且つ前記回路基板へ延在して前記回路基板に接続されることを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項5】
前記第1電気コネクタ及び前記第2電気コネクタはそれぞれ前記セルの軸線の長さ方向に沿って対向して延在する延在セグメントを備え、前記延在セグメントと前記回路基板とが少なくとも2mmの間隔を保持することを特徴とする請求項4に記載のバッテリパック。
【請求項6】
前記第1電気コネクタ及び前記第2電気コネクタはそれぞれ前記セルの軸線の長さ方向に沿って対向して延在する延在セグメントを備え、前記延在セグメントは互いに隔てられ、その間隔距離が3mm以上であることを特徴とする請求項4に記載のバッテリパック。
【請求項7】
前記延在セグメントと前記回路基板とが4mm以下の間隔を保持することを特徴とする請求項5に記載のバッテリパック。
【請求項8】
前記フレームは前記セルの軸線の長さ方向に沿って延在し、且つ前記セルの軸線の長さ方向に垂直である方向に外向きに延在して取付部を突出形成し、
前記取付部は前記セル及び前記回路基板をそれぞれ位置決めして実装接続することに適し、
前記フレームは前記取付部の間に位置し、前記セルの軸線の長さ方向に沿って延在する弧形溝を更に備え、
前記弧形溝が前記セルの弧形面に対応することを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項9】
前記弧形溝の幅が前記セルの外径よりも小さいことを特徴とする請求項8に記載のバッテリパック。
【請求項10】
バッテリパックであって、
ハウジングと、
セルの径方向に沿って順に互いに接続されるセル、フレーム及び回路基板と、
それぞれ前記セルの軸方向の正負極の両端に配置され、且つそれぞれ前記回路基板に接続される第1電気コネクタ及び第2電気コネクタと、
前記回路基板に接続され、且つ電力消費機器に電気的に接続することで前記セルからの電力を第3電気コネクタによって電力消費機器に供給可能にするように構成される第3電気コネクタと、を備え、
前記フレームが前記ハウジングのキャビティに摺動可能に位置制限係合することを特徴とするバッテリパック。
【請求項11】
前記セル、フレーム及び回路基板と、前記第1電気コネクタ、第2電気コネクタ及び第3電気コネクタとが互いに接続されて一体に組み立てられることを特徴とする請求項10に記載のバッテリパック。
【請求項12】
前記フレームにはその長さ方向に沿って線形に延在する突出する滑りキーが設置され、前記ハウジングの内壁にはそれにフィットする滑り溝が対応して配置され、又は、
前記フレームにはその長さ方向に沿って線形に延在する凹んでいる滑り溝が設置され、前記ハウジングの内壁にはそれにフィットする突出する滑りキーが対応して配置されることを特徴とする請求項10又は11に記載のバッテリパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバッテリパックに関する。
【背景技術】
【0002】
電動工具の汎用性を向上させて、電動工具の作業範囲がソケットの位置により制限されないようにするために、市場にはコードレス電動工具が多くある。コードレス電動工具は持ちやすく、容易に操作でき、機能が様々であるなどの特徴を有し、作業負荷を大幅に軽減し、作業効率を向上させ、手動操作の機械化を実現することができるため、建築、住宅の装飾、自動車、機械、電力、橋梁、園芸などの分野に広く応用される。コードレス電動工具の電源への使用に適する従来のバッテリパックの内部は揺動を回避するために、その組立構造がより複雑である。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は組立構造が簡単で、バッテリパック内部の揺動を効果的に回避することができるバッテリパックを提供することにある。
【0004】
本発明に係るバッテリパックであって、
ハウジングと、
セルの径方向に沿って順に互いに接続されるセル、フレーム及び回路基板と、
それぞれ前記セルの軸方向の正負極の両端に配置され、且つそれぞれ前記回路基板に接続される第1電気コネクタ及び第2電気コネクタと、
前記回路基板に接続され、且つ電力消費機器に電気的に接続することで前記セルからの電力を第3電気コネクタによって電力消費機器に供給可能にするように構成される第3電気コネクタと、を備え、
一体に接続される前記セル、フレーム及び回路基板と、前記第1電気コネクタ、第2電気コネクタ及び第3電気コネクタとが前記ハウジングのキャビティに摺動可能に位置制限係合する。
【0005】
更に、前記一体に接続されるセル、フレーム及び回路基板と、第1電気コネクタ、第2電気コネクタ及び第3電気コネクタとが長さ方向に沿って前記ハウジングのキャビティに摺動可能に位置制限係合する。
【0006】
更に、前記フレームにはその長さ方向に沿って線形に延在する突出する滑りキーが設置され、前記ハウジングの内壁にはそれにフィットする滑り溝が対応して配置され、又は、
前記フレームにはその長さ方向に沿って線形に延在する凹んでいる滑り溝が設置され、前記ハウジングの内壁にはそれにフィットする突出する滑りキーが対応して配置される。
【0007】
更に、前記第1電気コネクタ及び前記第2電気コネクタはそれぞれ外向きに横方向に延在して折り曲げられて前記フレームの外表面に貼り付けられ、且つ前記回路基板へ延在して前記回路基板に接続される。
【0008】
更に、前記第1電気コネクタ及び前記第2電気コネクタはそれぞれ前記セルの軸線の長さ方向に沿って対向して延在する延在セグメントを備え、前記延在セグメントと前記回路基板とが少なくとも2mmの間隔を保持する。
【0009】
更に、前記第1電気コネクタ及び前記第2電気コネクタはそれぞれ前記セルの軸線の長さ方向に沿って対向して延在する延在セグメントを備え、前記延在セグメントは互いに隔てられ、その間隔距離が3mm以上である。
【0010】
更に、前記延在セグメントと前記回路基板とが4mm以下の間隔を保持する。
【0011】
更に、前記フレームは前記セルの軸線の長さ方向に沿って延在し、且つ前記セルの軸線の長さ方向に垂直である方向に外向きに延在して取付部を突出形成し、
前記取付部は前記セル及び前記回路基板をそれぞれ位置決めして実装接続することに適し、
前記フレームは前記取付部の間に位置し、前記セルの軸線の長さ方向に沿って延在する弧形溝を更に備え、
前記弧形溝が前記セルの弧形面に対応する。
【0012】
更に、前記弧形溝の幅が前記セルの外径よりも小さい。
【0013】
従来技術に比べて、本発明の有益な技術的効果は以下のとおりである。
該技術案はセル、フレーム及び回路基板の三者をセルの径方向に沿って順に互いに接続し、セルがフレームにより位置制限され、且つ第1電気コネクタ及び第2電気コネクタによってセルの正負極の両端を回路基板に接続し、第1電気コネクタ及び第2電気コネクタのそれぞれの両端がそれぞれセル及び回路基板に固定して接続され、具体的に溶接による接続方式を用い、このようにセル及びフレームの位置制限固定を実現し、第1電気コネクタ及び第2電気コネクタは電気的接続の役割を果たす一方、位置制限固定の役割を果たし、また、回路基板は直接にフレームに固定して位置制限され、第3電気コネクタは回路基板に固定して接続され、これをもって、セル、フレーム及び回路基板と、第1電気コネクタ、第2電気コネクタ及び第3電気コネクタとが一体に接続され、一体になった構造全体は直接にハウジングのキャビティに摺動可能に位置制限係合し、容易に組み立てることができ、且つ一体になった構造及びキャビティは更に位置制限してバッテリパック内部の揺動を効果的に防止する。
【0014】
本発明の目的はバッテリパック内部の揺動を効果的に回避することができるバッテリパックを提供することにある。
【0015】
本発明に係るバッテリパックであって、
ハウジングと、
セルの径方向に沿って順に互いに接続されるセル、フレーム及び回路基板と、
それぞれ前記セルの軸方向の正負極の両端に配置され、且つそれぞれ前記回路基板に接続される第1電気コネクタ及び第2電気コネクタと、
前記回路基板に接続され、且つ電力消費機器に電気的に接続することで前記セルからの電力を第3電気コネクタによって電力消費機器に供給可能にするように構成される第3電気コネクタと、を備え、
前記フレームが前記ハウジングのキャビティに摺動可能に位置制限係合することを特徴とする。
【0016】
更に、前記セル、フレーム及び回路基板と、前記第1電気コネクタ、第2電気コネクタ及び第3電気コネクタとが互いに接続されて一体に組み立てられる。
【0017】
更に、前記フレームにはその長さ方向に沿って線形に延在する突出する滑りキーが設置され、前記ハウジングの内壁にはそれにフィットする滑り溝が対応して配置され、又は、
前記フレームにはその長さ方向に沿って線形に延在する凹んでいる滑り溝が設置され、前記ハウジングの内壁にはそれにフィットする突出する滑りキーが対応して配置される。
【0018】
従来技術に比べて、本発明の有益な技術的効果は以下のとおりである。
該技術案はセル、フレーム及び回路基板の三者をセルの径方向に沿って順に互いに接続し、セル及び回路基板がそれぞれフレームにより位置制限され、位置制限して接続された後にフレームとハウジングのキャビティとの摺動可能な位置制限係合によってバッテリパック内部の揺動を効果的に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明の具体的な実施形態又は従来技術の技術案をより明確に説明するために、以下に具体的な実施形態又は従来技術の記述に必要な図面を簡単に説明するが、当然ながら、以下に記載する図面は単に本発明の実施形態の一例であって、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、更にこれらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【
図1】
図1は本発明の具体的な実施例1の構造模式図である。
【
図2】
図2は本発明の具体的な実施例1の構造分解模式図である。
【
図3】
図3は本発明の具体的な実施例1の構造組立模式図である。
【
図4】
図4は本発明の具体的な実施例1の局部構造分解模式図である。
【
図5】
図5は本発明の具体的な実施例2の構造斜視図である。
【
図6】
図6は本発明の具体的な実施例2の構造分解図である。
【
図7】
図7は本発明の具体的な実施例2の構造平面図である。
【
図8】
図8は本発明の具体的な実施例2の構造縦方向断面図である。
【
図9】
図9は本発明の具体的な実施例2の他の分解構造模式図である。
【
図10】
図10は本発明の具体的な実施例2のセル、フレーム、回路基板の分解構造模式図である。
【
図11】
図11は本発明の具体的な実施例2の他の視点からの構造分解模式図である。
【
図12】
図12は本発明の具体的な実施例3の構造模式図である。
【
図13】
図13は本発明の具体的な実施例3の構造分解図である。
【
図14】
図14は本発明の具体的な実施例3の局部構造分解図である。
【
図15】
図15は本発明の具体的な実施例3の構造断面図である。
【
図16】
図16は本発明の具体的な実施例3の他の視点からの構造分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に図面を参照しながら本発明の技術案を明確且つ完全に説明する。無論、説明される実施例は本発明の実施例の一部であり、実施例の全部ではない。本発明の実施例に基づいて、当業者が進歩性のある労働を必要とせずに取得する他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0021】
実施例1
図1、
図2及び
図3を参照すると、バッテリパック100であって、ハウジング10、セル20、フレーム30及び回路基板40を備え、セル20、フレーム30及び回路基板40がセル20の径方向に沿って順に互いに接続され、
それぞれ回路基板40に接続され、それぞれセル20の軸方向の正負極の両端に配置される第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60と、
電力消費機器に電気的に接続することでセル20からの電力を第3電気コネクタ(70a、70b)によって電力消費機器に供給可能にするように構成され、回路基板40に接続される第3電気コネクタ(70a、70b)と、を更に備え、
一体に接続されるセル20、フレーム30及び回路基板40と、第1電気コネクタ50、第2電気コネクタ60及び第3電気コネクタ(70a、70b)とがハウジング10のキャビティに摺動可能に位置制限係合する。
【0022】
セル20がフレーム30により位置制限され、且つ第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60によってセル20の正負極の両端を回路基板40に接続し、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60のそれぞれの両端がそれぞれセル20及び回路基板40に固定して接続され、具体的に溶接による接続方式を用い、このようにセル20及びフレーム30の位置制限固定を実現する。
【0023】
第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60は電気的接続の役割を果たす一方、位置制限固定の役割を果たし、また、回路基板40は直接にフレーム30に固定して位置制限され、具体的に
図2を参照し、フレーム30には回路基板40を直接にフレーム30に固定して位置制限するための突出する掛止構造30bが配置され、当然ながら、フレーム30には回路基板40の取付位置が対応して配置され、回路基板が取付位置にフィットした後、突出する掛止構造30bによってそれをフレーム30に位置制限して固定する。
【0024】
第3電気コネクタ(70a、70b)が回路基板40に固定して接続され、これをもって、セル20、フレーム30及び回路基板40と、第1電気コネクタ50、第2電気コネクタ60及び第3電気コネクタ(70a、70b)とが一体に接続され、一体になった後の構造全体は
図3における200に示すように直接にハウジング10のキャビティに摺動可能に位置制限係合し、容易に組み立てることができ、且つ一体になった後の構造及びキャビティは更に位置制限してバッテリパック内部の揺動を効果的に防止する。
【0025】
一体に接続されるセル20、フレーム30及び回路基板40と、第1電気コネクタ50、第2電気コネクタ60及び第3電気コネクタ(70a、70b)とが長さ方向即ちセル10の軸線方向に沿ってハウジング10のキャビティに摺動可能に位置制限係合する。
【0026】
図2に示すように、一体に接続されるセル20、フレーム30及び回路基板40と、第1電気コネクタ50、第2電気コネクタ60及び第3電気コネクタ(70a、70b)とが組み合わせられて一体構造200を形成し、組み立てるとき、一体構造200を矢印mに示される方向に沿ってハウジング10のキャビティに全体的に挿入してからエンドカバーと組み合わせて固定して封止する。
【0027】
図2を参照すると、フレーム30にはその長さ方向に沿って線形に延在する突出する滑りキー80が設置され、ハウジング10の内壁にはそれにフィットする滑り溝10aが対応して配置され、又は、
フレーム30にはその長さ方向に沿って線形に延在する凹んでいる滑り溝が設置され、ハウジング10の内壁にはそれにフィットする突出する滑りキーが対応して配置される。
【0028】
セル20、フレーム30及び回路基板40と、第1電気コネクタ50、第2電気コネクタ60及び第3電気コネクタ(70a、70b)とが組み合わせられて一体構造200を形成し、互いに基本的に変位せず、ハウジング10に組み立て係合するとき、フレーム30に設置されるその長さ方向に沿って線形に延在する突出する滑りキー80を、ハウジング10における内壁に対応して配置される相手滑り溝10aに沿って線形に挿入し、このように、一体構造200はハウジング10とともに基本的に変位しない接続構造を更に形成し、このとき、エンドカバーで密封固定されて接続されて封止を行い、バッテリパック全体の内部で揺動することがない。
【0029】
また、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60はそれぞれ外向きに横方向に延在して折り曲げられてフレーム30の外表面に貼り付けられ、且つ回路基板40へ延在して回路基板40に接続される。
【0030】
具体的に、
図4を参照すると、セル20はフレーム30内に位置決めされ、フレーム30には接続開口O1及びO2がセル20の両端の電極に対応するようにそれぞれ設けられ、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60の開始端はそれぞれ接続開口O1及びO2でセル20の両端の電極に対応して電気的に接続され、具体的に、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60は金属ニッケルシートを用い、セル20の両端の電極にスポット溶接により接続され、そのスポット溶接による接続部分は
図4におけるスポット溶接セグメント50aに示され、
次に、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60はそれぞれ外向きに横方向eに沿って延在突出して折り曲げられてからフレーム30の外表面に貼り付けられて回路基板40へ延在してそれに接続され、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60はそれぞれ外向きに横方向eに沿って延在突出して折り曲げられて、横方向に延在する折り曲げセグメント50bを形成し、
図4におけるA領域に示される。
【0031】
上記構造設計において、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60とセルの外皮とを間隔を置いて配置させて、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60をセル20の電極に接続させるものは明らかに導電材料であり、本技術案において支持フレーム40が絶縁材料であり、それゆえ、導電可能な第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60とセル20の外皮とが絶縁材料により隔てられ、従って、セル20の外皮が破損しても、短絡事故が発生することもなく、絶縁保護の役割を果たす。
【0032】
また、このバッテリパック100が電動工具に適用されるが、電動工具の使用過程において振動が常に比較的大きいため、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60がそれぞれ外向きに横方向eに沿って延在突出して折り曲げられて形成した、横方向に延在する折り曲げセグメントは更に振動を効果的に減衰する役割を果たすことができ、電動工具の使用過程において比較的大きな振動が内部構造に影響を与えることを回避する。
【0033】
図2及び
図4を参照し続けると、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60はそれぞれセル20の軸線の長さ方向に沿って対向して延在する延在セグメント50c及び60cを備え、延在セグメント50c及び60cと回路基板40とが少なくとも2mmの間隔を保持する。
【0034】
第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60がいずれも導電材料で製造されるため、延在セグメント50c及び60cと回路基板40とが少なくとも2mmの間隔を保持することは第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60と回路基板40上の電子部材とが接触することを効果的に回避することができる。
【0035】
更に、延在セグメント50c及び60cと回路基板40とが4mm以下の間隔を保持し、バッテリパックの径方向における高さが比較的大きいことを回避し、バッテリパックの構造がコンパクトであるように確保する。
【0036】
また、バッテリパックの電力消費の安全性を確保するために、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60はそれぞれセル20の軸線の長さ方向に沿って対向して延在する延在セグメント50c及び60cを備え、延在セグメント50c及び60cは互いに隔てられ、その間隔距離Lが3mm以上である。
【0037】
図2及び
図4を参照すると、フレーム30はセル20の軸線の長さ方向に沿って延在し、且つセル20の軸線の長さ方向に垂直である方向に外向きに延在して取付部(30a、30b)を突出形成し、
取付部30a及び30bはそれぞれセル20と回路基板40を位置決めして実装接続することに適し、
具体的に、取付部30aは回路基板40、特に第3電気コネクタ(70a、70b)が固定される回路基板40を位置決めして実装することに適し、取付部30aの上向きに突出延在する部分は少なくとも第3電気コネクタ(70a、70b)の側面を部分的に包む。
【0038】
取付部30bはセル20を位置決めして実装することに適し、具体的に、対応するセル20の電極の両端に取付部30bがそれぞれ配置され、2つの対向する取付部30bはセル20の軸線に沿って配置され、セル20の軸線方向を位置制限する。
【0039】
更に、フレーム30は取付部30bの間に位置し、セル20の軸線の長さ方向に沿って延在する弧形溝30cを更に備え、弧形溝30cがセル20の弧形面に対応し、弧形溝30cとハウジング10の内壁とが組み合わせられてセルの径方向の位置制限を形成する。
【0040】
且つ、弧形溝30cの幅がセル20の外径よりも小さく、バッテリパックの径方向の幅が比較的大きいことを回避し、これにより、バッテリパックの外部寸法の大きさをできる限り減少させる。
【0041】
実施例2
図5~
図11を更に参照すると、バッテリパック100であって、セル20及び回路基板40と、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60とを備え、回路基板40とセル20は間隔を置いて設置され、第1電気コネクタ50はセル20の一端に配置され、且つ回路基板40に接続され、第2電気コネクタ60はセル20の対向する他端に配置され、且つ回路基板40にも接続され、且つ第1電気コネクタ50と隔てられ、その間隔距離Lが3mm以上である。
【0042】
上記セル20は21700セル又は18650セルを用いることが好ましく、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60は導電材質であり、ニッケルシートを用いることが好ましく、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60のセルの正負極に対応する接続箇所はスポット溶接による接続を用いて固定されることが好ましい。
【0043】
具体的に、セル20はフレーム30により位置制限され、且つ第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60によってセル20の正負極の両端を回路基板40に接続し、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60のそれぞれの両端はそれぞれセル20及び回路基板40に固定して接続され、具体的に溶接による接続方式を用い、このようにセル20及びフレーム30の位置制限固定を実現する。
【0044】
第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60は電気的接続の役割を果たす一方、位置制限固定の役割を果たし、また、回路基板40は直接にフレーム30に固定して位置制限され、具体的に
図9を参照し、フレーム30には回路基板40を直接にフレーム30に固定して位置制限するための突出する掛止構造30bが配置され、当然ながら、フレーム30には回路基板40の取付位置が対応して配置され、回路基板が取付位置にフィットした後、突出する掛止構造30bによってそれをフレーム30に位置制限して固定する。
【0045】
上記技術案はセルの正負極の両端に対応して接続される第1電気コネクタ及び第2電気コネクタをそれぞれ回路基板に接続し、且つ回路基板に間隔を置いて設置されるように表現され、且つ間隔距離が少なくとも3mmであり、該配置は該バッテリパックの放電の安全性を効果的に確保することができる。
【0046】
図9及び
図10を参照すると、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60はそれぞれセル20の軸線の長さ方向に沿って対向して延在する。
【0047】
セル20はフレーム30内に位置決めされ、フレーム30には接続開口O1及びO2がセル20の両端の電極に対応するようにそれぞれ設けられ、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60の開始端はそれぞれ接続開口O1及びO2でセル20の両端の電極に対応して電気的に接続され、具体的に、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60はセル20の両端の電極にスポット溶接により接続される金属ニッケルシートを用い、そのスポット溶接による接続部分は
図10におけるスポット溶接セグメント50aに示され、
次に、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60はそれぞれ外向きに横方向eに沿って延在突出して折り曲げられてからフレーム30の外表面に貼り付けられて回路基板40へ延在してそれに接続され、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60はそれぞれ外向きに横方向eに沿って延在突出して折り曲げられて、横方向に延在する折り曲げセグメント50bを形成し、
図10におけるA領域に示される。
【0048】
上記構造設計において、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60とセルの外皮とを間隔を置いて配置させて、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60とセル20の電極とを接続させるものは明らかに導電材料であり、本技術案において支持フレーム40が絶縁材料であり、それゆえ、導電可能な第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60とセル20の外皮とが絶縁材料により隔てられ、従って、セル20の外皮が破損しても、短絡事故が発生することもなく、絶縁保護の役割を果たす。
【0049】
また、このバッテリパック100が電動工具に適用されるが、電動工具の使用過程において振動が常に比較的大きいため、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60がそれぞれ外向きに横方向eに沿って延在突出して折り曲げられて形成した、横方向に延在する折り曲げセグメントは更に振動を効果的に減衰する役割を果たすことができ、電動工具の使用過程において比較的大きな振動が内部構造に影響を与えることを回避する。
【0050】
図9、
図10及び
図11を参照し続けると、該バッテリパック100は、回路基板40に配置され、第1電気コネクタ50又は第2電気コネクタ60に隣接し、且つ電力消費機器に電気的に接続することでセル20からの電力を第3電気コネクタ(70a、70b)によって電力消費機器に供給可能にするように構成される第3電気コネクタ(70a、70b)を更に備える。
【0051】
第3電気コネクタ(70a、70b)が回路基板40に固定して接続され、これをもって、セル20、フレーム30及び回路基板40と、第1電気コネクタ50、第2電気コネクタ60及び第3電気コネクタ(70a、70b)とが一体に接続され、一体になった後の構造全体は
図6における200に示すように直接にハウジング10のキャビティに摺動可能に位置制限係合し、容易に組み立てることができ、且つ一体になった後の構造及びキャビティは更に位置制限してバッテリパック内部の揺動を効果的に防止する。
【0052】
具体的に、第3電気コネクタ(70a、70b)は3C電子製品の電力消費に適するUSBインターフェース70bを備えるだけでなく、電動工具の電力消費に適する高電流の放電端子70aを更に備え、
第3電気コネクタ(70a、70b)は正極及び負極を提供する1対の隣接する電気コネクタを備え、特に、第3電気コネクタ70aは電動工具の電力消費に適し、正極及び負極を提供する1対の隣接する電気コネクタを備える。
【0053】
図8、
図9及び
図10を参照すると、バッテリパック100であって、セル20及び回路基板40と、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60とを備え、第1電気コネクタ50はセル20の一端に配置され、且つ回路基板40に接続され、第2電気コネクタ60はセル20の対向する他端に配置され、且つ回路基板40にも接続され、且つ第1電気コネクタ50と隔てられ、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60はそれぞれセル20の軸線の長さ方向に沿って対向して延在する延在セグメント50c及び60cを備え、延在セグメント50c及び延在セグメント60cと回路基板40とがそれぞれ少なくとも2mmの間隔を保持し、即ちL1≧2mmである。
【0054】
該技術案はセルの正負極の両端に対応して接続される第1電気コネクタ及び第2電気コネクタをそれぞれ延在して回路基板に接続し、且つ第1電気コネクタ及び第2電気コネクタと回路基板上の電子素子とが接触して短絡することを回避し、それゆえ、第1電気コネクタ及び第2電気コネクタの延在セグメントと回路基板とがそれぞれ少なくとも2mmの間隔を保持するように設定し、該バッテリパックの放電の安全性を確保する。
【0055】
更に、バッテリパックの全体寸法の大きさが大きすぎることを回避して、バッテリパックがコンパクトであるように確保するために、延在セグメント50c及び延在セグメント60cと回路基板40とがそれぞれ4mm以下の間隔を保持し、即ちL1≦4mmである。
【0056】
また、
図11を参照すると、該バッテリパック100は更に第4電気コネクタ70cを備え、回路基板40には取付開口40aがそれに対応して設置され、第4電気コネクタ70cは取付開口40a内に嵌め込んで取り付けられ、且つ回路基板40の上表面と基本的に同一平面上にあり、第4電気コネクタ70cは充電源に接続され得るように構成され、それにより第4電気コネクタ70cによってセル20を充電する。
【0057】
上記第4電気コネクタ70cは双方向の充放電インターフェース、例えばtype-cインターフェースを用いることが好ましく、該type-cインターフェースを介してセル20を充電することができるだけでなく、該type-cインターフェースを介して外部へ放電して3C種類の電力消費機器の電力消費に使用されることもできる。
【0058】
また、該バッテリパック100は、第4電気コネクタ70cに隣接し、且つ第4電気コネクタ70cの上方に位置してそれと上下に並列設置され、且つ電力消費機器に電気的に接続することでセル20からの電力を第3電気コネクタ70aによって電力消費機器に供給可能にするように構成され、回路基板40に接続される第3電気コネクタ70aを更に備える。
【0059】
上記第3電気コネクタ70aは電動工具の電力消費に適し、雄端子を用いることが好ましく、該雄端子は少なくとも1対の隣接する電気コネクタを備え、1対の隣接する電気コネクタは正極及び負極を提供し、高電流の放電を満たすためのものである。
【0060】
図8、
図9、
図10及び
図11を参照し続けると、バッテリパック100は、ハウジング10、並びにハウジング10に内蔵されるセル20及び回路基板40と、
セル20の一端に配置され、且つ回路基板40に接続される第1電気コネクタ50と、
セル20の対向する他端に配置され、且つ回路基板40に接続される第2電気コネクタ60と、
電力消費機器に電気的に接続することでセル20からの電力を第3電気コネクタ(70a、70b)によって電力消費機器に供給可能にするように構成される第3電気コネクタ(70a、70b)と、
充電源に接続され得るように構成されることで第4電気コネクタ70cによってセル20を充電する第4電気コネクタ70cと、を備え、
第3電気コネクタ(70a、70b)及び第4電気コネクタ70cは回路基板40の同側に接続され、且つ回路基板40とその下方の対向する第1電気コネクタ50及び/又は第2電気コネクタ60とが少なくとも2mmの間隔を保持し、回路基板40とその上方の対向するハウジング10の内壁とが7mm以下の間隔を保持する。
【0061】
回路基板40とその下方の対向する第1電気コネクタ50及び/又は第2電気コネクタ60とが4mm以下の間隔を保持する。
【0062】
回路基板40とその上方の対向するハウジング10の内壁とが少なくとも5mmの間隔を保持する。
【0063】
該技術案は第1電気コネクタ及び第2電気コネクタの延在セグメントと回路基板とがそれぞれ少なくとも2mmの間隔を保持するように設定し、該バッテリパックの放電の安全性を確保するとともに、該技術案は第3電気コネクタ及び第4電気コネクタを配置し、第3電気コネクタは電力消費機器に電気的に接続することで前記セルからの電力を第3電気コネクタによって電力消費機器に供給可能にするように構成され、第4電気コネクタは充電源に接続され得るように構成されることで第4電気コネクタによって前記セルを充電し、且つ第3電気コネクタ及び第4電気コネクタは回路基板の同側に接続されるのであり、バッテリパックの全体寸法が大きすぎることを回避するとともに、第3電気コネクタ及び第4電気コネクタの配置に影響しないために、回路基板とその上方の対向するハウジングの内壁とが7mm以下の間隔を保持する。
【0064】
実施例3
図12~
図16を更に参照すると、バッテリパック構造100であって、セル20、フレーム30及び第1回路基板40aを備え、セル20、フレーム30及び第1回路基板40aはセル20の径方向に沿って順に接続設置され、
フレーム30は、セル20の軸線の長さ方向に沿って延在し、且つ、
セル20の軸線の長さ方向に垂直である方向に沿って外向きに延在突出し、それぞれセル20及び第1回路基板40aを位置決めして実装接続することに適する第1取付部(30a、30b)と、
セル20の軸線の長さ方向に沿って外向きに延在突出し、第2回路基板40bを位置決めして実装接続することに適する第2取付部30cと、を備え、
第2回路基板40bが第1回路基板40aに通信接続される。
【0065】
第1回路基板40aは本バッテリパックの主制御基板であり、BMS管理などの機能を有し、第2回路基板40bは副基板であり、その上にはウェイクアップスイッチ及び/又はランプ、並びに他の電子素子が配置される。
【0066】
該技術案はセル、フレーム、第1回路基板をセルの径方向に沿って順に接続設置し、且つフレームをセルの軸線の長さ方向に沿って延在し、該フレームがセルの軸線の長さ方向に垂直である方向及びセルの軸線の長さ方向に沿う方向にそれぞれ外向きに延在して第1取付部及び第2取付部を突出形成し、それらがそれぞれセル及び第1回路基板を位置決めして実装接続し、及び第2回路基板を位置決めして実装接続し、且つ第2回路基板と第1回路基板との通信接続を維持するためのものであり、その構造は配置が斬新でシンプルである。
【0067】
具体的に、
図13及び
図14を参照すると、第1取付部(30a、30b)は、少なくともセル20の端部を部分的に覆って、セル20の両端に位置し且つそれに接触する第1部30aと、第1回路基板40aを支持して位置制限して接続し、第1回路基板40aとフレーム30の本体とを間隔を置いて設置させ、第1回路基板40aの縁部側に位置し且つそれに位置制限して接続される第2部30bと、を備える。
【0068】
上記第1部30aはセル20の長軸方向の両端に対応して配置され、それらの間隔がセル20の軸方向長さにちょうど適合することに適し、両端の第1部30aによってセル20の長軸方向における位置制限を実現し、且つ、第1部30aのセル20の径方向における高さはセル20の径方向端面の高さの大きさに対応することが好ましい。
【0069】
上記第2部30bは第1回路基板40aを直接にフレーム30に固定して位置制限するための掛止構造を用いることが好ましく、当然ながら、フレーム30には第1回路基板40aの取付位置が対応して配置され、回路基板が取付位置にフィットした後、突出する掛止構造30bによってそれをフレーム30に位置制限して固定する。
【0070】
上述のように、セル20はフレーム30により位置制限され、また、更に第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60によってセル20の正負極の両端を第1回路基板40aに接続し、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60のそれぞれの両端はそれぞれセル20及び回路基板40に固定して接続され、具体的に溶接による接続方式を用い、このようにセル20及びフレーム30の位置制限固定を実現する。
【0071】
上記セル20は21700セル又は18650セルを用いることが好ましく、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60は導電材質であり、ニッケルシートを用いることが好ましく、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60のセルの正負極に対応する接続箇所はスポット溶接による接続を用いて固定されることが好ましい。
【0072】
上記第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60は電気的接続の役割を果たす一方、位置制限固定の役割を果たす。
【0073】
図13及び
図14を参照し続けると、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60はそれぞれセル20の軸線の長さ方向に沿って対向して延在する。
【0074】
セル20はフレーム30内に位置決めされ、フレーム30には接続開口O1及びO2がセル20の両端の電極に対応するようにそれぞれ設けられ、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60の開始端はそれぞれ接続開口O1及びO2でセル20の両端の電極に対応して電気的に接続され、具体的に、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60はセル20の両端の電極にスポット溶接により接続される金属ニッケルシートを用い、そのスポット溶接による接続部分は
図14におけるスポット溶接セグメント50aに示され、
次に、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60はそれぞれ外向きに横方向eに沿って延在突出して折り曲げられてからフレーム30の外表面に貼り付けられて第1回路基板40aへ延在してそれに接続され、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60はそれぞれ外向きに横方向eに沿って延在突出して折り曲げられて、横方向に延在する折り曲げセグメント50bを形成し、
図14におけるA領域に示される。
【0075】
上記構造設計において、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60とセルの外皮とを間隔を置いて配置させて、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60とセル20の電極とを接続させるものは明らかに導電材料であり、本技術案において支持フレーム40が絶縁材料であり、それゆえ、導電可能な第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60とセル20の外皮とが絶縁材料により隔てられ、従って、セル20の外皮が破損しても、短絡事故が発生することもなく、絶縁保護の役割を果たす。
【0076】
また、このバッテリパック構造100が電動工具に適用されるが、電動工具の使用過程において振動が常に比較的大きいため、第1電気コネクタ50及び第2電気コネクタ60がそれぞれ外向きに横方向eに沿って延在突出して折り曲げられて形成した、横方向に延在する折り曲げセグメントは更に振動を効果的に減衰する役割を果たすことができ、電動工具の使用過程において比較的大きな振動が内部構造に影響を与えることを回避する。
【0077】
図12及び
図13を参照すると、第2取付部30cは第2回路基板40bの縁部側に位置し且つそれに位置制限して接続され、第2取付部30cは掛止構造を用いることが好ましい。
【0078】
また、第2取付部30cはセル20の端部に隣接し、具体的に、該第2取付部30cは第1部30aの外側面に形成され、即ち該第2取付部30cは第1部30aの外側面から外向きに延在して突出形成される。
【0079】
第2取付部30cは第1取付部(30a、30b)の第1部30aの位置に配置され、第1部30aはセル20の両端に位置し且つセル20の端部に接触する。
【0080】
且つ、第2取付部30cは第1部30aの縁部に位置し、第2回路基板40bの組立及び位置制限を容易にする。
【0081】
図15及び
図16を参照すると、バッテリパック構造100はハウジング10と、ハウジング10内に位置し且つセル20の径方向に沿って順に接続設置されるセル20、フレーム30及び第1回路基板40aとを備え、
フレーム30はセル10の軸線の長さ方向に沿って外向きに延在して第2取付部30cを突出形成し、
第2取付部30cは第2回路基板40bを位置決めして実装接続することに適し、
第2回路基板40bは第1回路基板40aに通信接続され、且つ少なくとも1つのウェイクアップスイッチ40b-1を備え、
ハウジング10は第2回路基板40bに対応するエンドカバー10aを備え、エンドカバー10aのウェイクアップスイッチ40b-1に対応する位置にはボタン10a-1が配置され、ボタン10a-1の内側にはウェイクアップスイッチ40b-1に接触することに適するボスpが設けられる。
【0082】
該技術案において、ウェイクアップスイッチが配置される第2回路基板はセルの軸線の長さ方向に設置され、且つ対応するエンドカバーにボタンが配置され、ボタンの内側にはウェイクアップスイッチに接触することに適するボスが設けられ、ユーザーが操作使用するとき、4本の指でバッテリパックの長さ方向の表面を握り締めて、容易に把持でき、親指がちょうどボタンに対応して位置し、容易に押圧操作でき、片手で容易に操作把持して押圧することができる。
【0083】
ボタン10a-1は弾性変形に適し、及び/又は、ボタン10a-1の外表面はエンドカバー10aの外表面と基本的に同一平面上にあり、具体的に
図15を参照する。
【0084】
上記バッテリパック構造100は更に第1取付部(30a、30b)を備え、第1取付部(30a、30b)は、少なくともセル20の端部を部分的に覆って、セル20の両端に位置し且つそれに接触する第1部30aと、第1回路基板40aを支持して位置制限して接続し、第1回路基板40aとフレーム30の本体とを間隔を置いて設置させ、第1回路基板40aの縁部側に位置し且つそれに位置制限して接続される第2部30bと、を備える。
【0085】
第2取付部30cは第1取付部(30a、30b)の第1部30aの位置に配置され、且つ第2回路基板40bの縁部側に位置制限して接続される。
【0086】
図16を参照すると、バッテリパック構造100であって、セル20の径方向に沿って順に接続設置されるセル20、フレーム30及び第1回路基板40aを備え、
フレーム30はセル20の軸線の長さ方向に沿って延在し、且つセル20の軸線の長さ方向に垂直である方向に外向きに延在して第1取付部(30a、30b)を突出形成し、
第1取付部(30a、30b)はそれぞれセル20及び第1回路基板40aを位置決めして実装接続することに適し、
フレーム30は第1取付部(30a、30b)の間に位置し、セル20の軸線の長さ方向に沿って延在する弧形溝30dを更に備え、
弧形溝30dがセル20の弧形面に対応する。
【0087】
弧形溝30dがセル20の弧形面に対応し、弧形溝30dとハウジング10の内壁とが組み合わせられてセルの径方向の位置制限を形成する。
【0088】
且つ、弧形溝30cの幅がセル20の外径よりも小さく、バッテリパックの径方向幅が比較的大きいことを回避し、それによりバッテリパックの外部寸法の大きさをできる限り減少させる。
【0089】
該技術案はセル、フレーム及び第1回路基板をセルの径方向に沿って順に接続設置し、且つセルの径方向即ちセルの軸線の長さ方向に垂直である方向に外向きに延在して第1取付部を突出形成し、且つ第1取付部の間にはセルの軸線の長さ方向に沿って延在する弧形溝を配置し、弧形溝がセルの弧形面に対応し、第1取付部が軸線方向においてセルを位置制限するとともに、弧形溝と組み合わせて径方向において位置制限する。
【0090】
最後に説明すべきことは、以上の実施例は単に本発明の技術案を説明するためのものであり、それを制限するものではなく、上記実施例を参照して本発明を詳しく説明したが、当業者であれば理解されるように、依然として上記実施例に記載する技術案を修正し、又はその中の一部又は全部の技術的特徴を等価置換することができるが、これらの修正又は置換は対応する技術案の本質を本発明の実施例の技術案の範囲から逸脱させるものではない。
【国際調査報告】