(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-27
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置ロック解除のためのシステム、装置、および方法
(51)【国際特許分類】
G06F 21/44 20130101AFI20230720BHJP
A24F 40/65 20200101ALI20230720BHJP
A24F 40/60 20200101ALI20230720BHJP
【FI】
G06F21/44
A24F40/65
A24F40/60
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022575186
(86)(22)【出願日】2021-06-23
(85)【翻訳文提出日】2022-12-06
(86)【国際出願番号】 IB2021055576
(87)【国際公開番号】W WO2021260600
(87)【国際公開日】2021-12-30
(32)【優先日】2020-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100122563
【氏名又は名称】越柴 絵里
(72)【発明者】
【氏名】クリスチャン グレゴリー アンドレ
(72)【発明者】
【氏名】マクロークラン アンドリュー
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AC34
4B162AC50
(57)【要約】
一つ以上のプロセッサを備えるコントローラを備える、エアロゾル発生装置(102)。コントローラ(128)はロック解除可能特徴を提供し、サーバーにロック解除要求を送信してロック解除可能特徴をロック解除し、送信されたロック解除要求に応答してサーバーからロック解除許可を受信し、ロック解除許可の受信に応答してロック解除可能特徴をロック解除するように構成される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
一つ以上のプロセッサを備えるコントローラを備え、前記コントローラが、
ロック解除可能特徴を提供し、
ロック解除要求をサーバーに送信して前記ロック解除可能特徴をロック解除し、前記ロック解除要求が、前記エアロゾル発生装置を識別する固有の装置識別情報、および前記ロック解除可能特徴に対応する時間制限付きノンス情報を含み、
前記送信されたロック解除要求に応答して、前記サーバーからロック解除許可を受信し、および
前記ロック解除許可の受信に応答して、前記ロック解除可能特徴をロック解除するように構成される、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
ユーザーインターフェース装置であって、
ユーザーがそれと対話してエアロゾル発生装置のロック解除可能特徴をロック解除することを可能にするグラフィカルユーザーインターフェースを備える表示装置、
前記エアロゾル発生装置とサーバーの間でデータを送信するための通信インターフェース、および
一つ以上のプロセッサを備え、前記表示装置と前記通信インターフェースに動作可能に連結されたコントローラを備え、前記コントローラが、
前記エアロゾル発生装置からロック解除要求を受信して、前記ロック解除可能特徴をロック解除し、前記ロック解除要求が、前記エアロゾル発生装置を識別する固有の装置識別情報、および前記ロック解除可能特徴に対応する時間制限付きノンス情報を含み、
前記ロック解除要求を前記サーバーに送信し、
前記送信されたロック解除要求に応答して、前記サーバーからロック解除許可を受信し、および
前記ロック解除許可を前記エアロゾル発生装置に送信して、前記ロック解除可能特徴をロック解除するように構成される、ユーザーインターフェース装置。
【請求項3】
エアロゾル発生装置のロック解除可能特徴をロック解除するためのサーバーであって、
エアロゾル発生装置に、およびエアロゾル発生装置からデータを送信するための通信インターフェース、および
一つ以上のプロセッサを備え、前記通信インターフェースに動作可能に連結されたコントローラを備え、前記コントローラが、
前記エアロゾル発生装置からロック解除要求を受信して、前記ロック解除可能特徴をロック解除し、前記ロック解除要求が、前記エアロゾル発生装置を識別する固有の装置識別情報、および前記ロック解除可能特徴に対応する時間制限付きノンス情報を含み、および
前記エアロゾル発生装置にロック解除許可を送信して、前記送信されたロック解除要求に応答して、前記ロック解除可能特徴をロック解除するように構成される、サーバー。
【請求項4】
前記エアロゾル発生装置が、
前記エアロゾル発生物品を受容する空洞、
前記エアロゾル発生物品を加熱してそこからエアロゾルを発生させる発熱体、および
前記発熱体に動作可能に連結された電源を備え、
前記ロック解除可能特徴が、前記発熱体を使用して前記エアロゾル発生物品を加熱してそこからエアロゾルを発生させる能力である、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置、ユーザーインターフェース装置、またはサーバー。
【請求項5】
前記ロック解除許可が暗号化されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置、ユーザーインターフェース装置、またはサーバー。
【請求項6】
前記ロック解除許可の受信に応答して前記ロック解除可能特徴をロック解除することが、
前記ロック解除許可を復号化すること、
前記復号化されたロック解除許可が、前記固有の装置識別情報および前記時間制限付きノンス情報を含むかどうかを決定すること、および
前記復号化されたロック解除許可が、前記固有の装置識別情報および前記時間制限付きノンス情報を含むという決定に応答して、前記ロック解除可能特徴をロック解除することを含む、請求項5に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記コントローラが、一時的なロック期間にわたって、前記ロック解除可能特徴を一時的に再ロックするようにさらに構成される、請求項1、2、および4~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置またはユーザーインターフェース装置。
【請求項8】
前記コントローラが、ユーザーが一時的なロック期間内の時間量を選択し、前記一時的な再ロックを開始するようにさらに構成される、請求項7に記載のエアロゾル発生装置またはユーザーインターフェース装置。
【請求項9】
前記コントローラが、前記ロック解除要求が前記サーバーに送信された後、有効期間内に前記ロック解除許可が受信されない場合、前記ロック解除可能特徴のロック解除を終了するようにさらに構成される、請求項1、2、および4~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置またはユーザーインターフェース装置。
【請求項10】
前記有効期間が5分以下である、請求項9に記載のエアロゾル発生装置またはユーザーインターフェース装置。
【請求項11】
前記ユーザーインターフェース装置が携帯電話を含む、請求項2、4~6、および8~10のいずれか一項に記載のユーザーインターフェース装置。
【請求項12】
前記ユーザーインターフェース装置が、ユーザーが前記ロック解除可能特徴のロック解除を試みることができるグラフィカルユーザーインターフェースを備える表示装置を備える、請求項2、4~6、および8~11のいずれか一項に記載のユーザーインターフェース装置。
【請求項13】
前記コントローラが、
前記グラフィカルユーザーインターフェース上に、ロック解除可能特徴グラフィカル領域を表示させ、
ユーザーが前記ロック解除可能特徴グラフィカル領域を選択して、前記エアロゾル発生装置を起動し、それに前記ロック解除要求を送信するようにさらに構成される、請求項12に記載のユーザーインターフェース装置。
【請求項14】
前記コントローラが、前記エアロゾル発生装置に送信されるロック解除許可の数を制限するようにさらに構成される、請求項3~5のいずれか一項に記載のサーバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生装置ロック解除に使用するためのシステム、装置、および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
未成年ユーザー(例えば、法的にエアロゾル発生装置の使用が許可されていないユーザー)によるエアロゾル発生装置の不正使用は、特に、ユーザーまたは不適切な小売店などの第三者間でのエアロゾル発生装置の再販を通して、制限または規制することが困難となり得る。例えば、第一のユーザーが、通常の小売店からエアロゾル発生装置を購入する場合、第一のユーザーは、購入したエアロゾル発生装置を、未成年であり得る第二のユーザーに再販し得る。
【0003】
加えて、不正ユーザーは、許可されたユーザーが知らないうちに、許可されたユーザーのエアロゾル発生装置を使用し得る。例えば、許可されたユーザーがそのエアロゾル発生装置を放置した場合、不正ユーザーは、許可されたユーザーの知らないうちに、放置されたエアロゾル発生装置を利用し得る。さらに、例えば、許可されたユーザーがそのエアロゾル発生装置を失くした場合、不正ユーザーは、許可されたユーザーの知らないうちに、失くしたエアロゾル発生装置を見つけて利用し得る。
【0004】
エアロゾル発生装置およびそれに関連するシステムは、限定的なロック機能を提供し得る。公開されたPCT特許出願WO2019/126805A1は、閾値(例えば、法定年齢)を満たすユーザーの決定された年齢に基づいて、気化器の動作を起動するように気化器のロックを解除できる気化器と気化器システムについて記載する。気化器は、年齢を決定するか、またはサーバーおよび/またはアプリケーションから年齢の決定を受信することができる。さらに、気化器のペアリング、ロック、および/またはロック解除は、その気化器にリンクされているユーザーアカウントにログインしたアプリを通してアクセス可能であり得る。またさらに、アプリによって生成された共有秘密鍵は、ロック要求時に気化器に送信され、これを使用して気化器をロック/ロック解除することができ、またさらに、気化器は、許可された所有権により、装置所有者が元のアカウントから気化器を明示的に解放することなく、別のアカウント所有者が所有する気化器を別のアカウントにリンクさせることが禁止されるように構成され得、したがって、気化器が別のアカウントユーザーとペアリングされていることを通信することによって盗難が困難となる。またさらに、気化器は、ユーザーをリンクする気化器が、一定の期間当たり特定の数の気化器のみをリンクして、未成年の乱用を防止できるように構成され得る。
【0005】
米国特許第9,763,478号は、ロックまたはロック解除のために、音声プロファイルモジュール、パスワードまたはパスコードモジュール、物理キー、指紋スキャナ、虹彩識別スキャナ、第三者デバイス認証、または他の生体データのうちの少なくとも一つによって制御され得るロック機構を含む電子ベイパー装置について記述する。さらに、中央サーバーは、使用情報および位置情報の両方を受信し、統合アカウントおよび追跡情報にアクセスして、ベイパー装置および電子通信装置の両方が同じユーザーと関連付けられているかどうかを決定することができる。
【0006】
米国特許出願公開第2015/0181945A1号は、一部の状況において(例えば、子供、ティーンエイジャーまたは別の個人による不正な吸引を防止するために)、電子ベイピング装置のベイパーを提供する能力が変更(例えば、無効化、減少、有効化、または増加)されることを可能にし得る電子ベイピング装置について記載する。移動通信装置は、電子たばこに関連するソフトウェアアプリケーションを実行し、ユーザーから認証情報を取得し、認証情報が有効であり、かつユーザーがベイピングすることを許可されていると決定した場合、電子たばこのベイパー供給能力を有効化する。移動通信装置は、認証情報(またはそのサブセット)を、認証のためにリモートサーバー(例えば、ウェブサーバー)に送信し得、これは、第三者が、ユーザーのベイピング能力に影響を与えることになる場合に特に有用であり得る。
【0007】
許可されたユーザーのみがエアロゾル発生装置の機能を使用することを確実にすることは、特に、許可されたユーザーがそのエアロゾル発生装置を再販する場合、困難となり得る。加えて、様々なロックおよびロック解除ソリューションは、ユーザーおよび販売者が利用するのに煩雑であり得る。例えば、ロック解除およびロック機能が過度に負担であり複雑である場合、ユーザー間のエアロゾル発生装置の誠実な再販は困難となり得る。さらに、様々なロックおよびロック解除ソリューションが、製造業者にとって提供することが困難であり得る。またさらに、一部のソリューションは、高度な不正ユーザー(例えば、ハッカー)によってなおバイパスされ得る安全なロック解除およびロック機能を提供し得ない場合(例えば、不適切に暗号化されたロック解除およびロック機能)があり、そのため、彼らはまだ、許可されていないエアロゾル発生装置にアクセスし得る。
【0008】
未成年ユーザーが、エアロゾル発生装置を使用することを制限する、単純、安全かつ簡単な方法が望ましい。さらに、第三者がロック解除されたエアロゾル発生装置を不正ユーザーに再販することを制限することが望ましい。なおさらに、製造業者のバックエンドサーバーにのみ知られている暗号秘密を使用して、エアロゾル発生装置をロックまたはロック解除するための、安全で、偽造不可能な、一意で、単回使用のプロセスを提供することが望ましい。なおまたさらに、エアロゾル発生装置を悪意によってロック解除するために、一方的に何者かがエアロゾル発生装置にロック解除コマンドを送信することを防止することが望ましい。
【発明の概要】
【0009】
本発明は、単一のユーザーアカウントと関連付けられる時に、エアロゾル発生装置のロック解除可能特徴をロック解除するのに使用するための例示的なエアロゾル発生装置、ユーザーインターフェース装置、およびサーバーを提供するものとして説明され得る。さらに、本発明は、サーバーベースの暗号化認証を使用して、エアロゾル発生装置のロック解除可能特徴をロック解除する際に使用するための例示的な装置、システム、および方法をさらに提供するものとして記載され得る。例示的ユーザーインターフェース装置は、エアロゾル発生装置とサーバーとの間のロック解除プロセスを開始するために使用され得、エアロゾル発生装置とサーバーとの間で送信されるデータは、ユーザーインターフェース装置を介して送信され得る。例えば、ユーザーは、例示的なエアロゾル発生装置を、例えば、小売店またはモバイルアプリケーションを介して、例示的なサーバーに接続し得、ユーザーが検証されると、ロック解除プロセスを開始し得る。
【0010】
加えて、本発明はまた、ユーザーアカウントと関連付け解除または登録解除される時に、エアロゾル発生装置のすでにロック解除された特徴をロックするのに使用するための例示的なエアロゾル発生装置、ユーザーインターフェース装置、およびサーバーを提供するものとして説明され得る。さらに、本発明は、サーバーベースの暗号化認証を使用して、エアロゾル発生装置のすでにロック解除された特徴をロックする際に使用するための例示的な装置、システム、および方法をさらに提供するものとして記載され得る。例示的ユーザーインターフェース装置は、エアロゾル発生装置とサーバーとの間のロックプロセスを開始するために使用され得、エアロゾル発生装置とサーバーとの間で送信されるデータは、ユーザーインターフェース装置を介して送信され得る。例えば、ユーザーは、例示的なエアロゾル発生装置を、例えば、小売店またはモバイルアプリケーションを介して、例示的なサーバーに接続し得、ユーザーがエアロゾル発生装置との関連付けが解除されると、ロックプロセスが開始され得る。
【0011】
本発明の一態様によれば、一つ以上のプロセッサを備えるコントローラを備える、例示的なエアロゾル発生装置が提供される。コントローラはロック解除可能特徴を提供し、サーバーにロック解除要求を送信してロック解除可能特徴をロック解除し、送信されたロック解除要求に応答してサーバーからロック解除許可を受信し、ロック解除許可の受信に応答してロック解除可能特徴をロック解除するように構成される。
【0012】
本発明の別の態様によれば、ユーザーがそれと対話して、エアロゾル発生装置のロック解除可能特徴をロック解除することを可能にするグラフィカルユーザーインターフェースを含む表示装置、エアロゾル発生装置とサーバーの間でデータを送信するための通信インターフェース、ならびに一つ以上のプロセッサを備え、表示装置および通信インターフェースに動作可能に連結されたコントローラを含む、例示的なユーザーインターフェース装置が提供される。コントローラは、エアロゾル発生装置からロック解除要求を受信してロック解除可能特徴をロック解除し、サーバーにロック解除要求を送信し、送信されたロック解除要求に応答してサーバーからロック解除許可を受信し、ロック解除許可をエアロゾル発生装置に送信してロック解除可能特徴をロック解除するように構成される。
【0013】
本発明の別の態様によれば、エアロゾル発生装置に、またはエアロゾル発生装置からデータを送信する通信インターフェース、ならびに一つ以上のプロセッサを備え、通信インターフェースに動作可能に連結されたコントローラを備えるエアロゾル発生装置のロック解除可能特徴をロック解除するための例示的サーバーが提供される。コントローラは、エアロゾル発生装置からロック解除要求を受信してロック解除可能特徴をロック解除し、送信されたロック解除要求に応答して、エアロゾル発生装置にロック解除許可を送信してロック解除可能特徴をロック解除するように構成される。加えて、ロック解除またはロックプロセスを開始する前に、例示的なサーバーは、エアロゾル発生装置から情報を要求してロック/ロック解除プロセスを開始し得、サーバー要求が有効である場合、エアロゾル発生装置は、サーバーにロックまたはロック解除要求を送信し得る。
【0014】
加えて、当然のことながら、同一または類似のプロセスを使用して、例えば、ユーザーがエアロゾル発生装置と関連付け解除されるか、または登録解除される時に、エアロゾル発生装置の既にロック解除された特徴をロック(例えば、再ロック)することができる。
【0015】
例示的なエアロゾル発生装置、ユーザーインターフェース装置、およびサーバーは、有利には、未成年ユーザーによるエアロゾル発生装置の使用を単純で安全かつ簡単な方法で制限し、かつ第三者がロック解除されたエアロゾル発生装置を不正ユーザーに再販することを制限するために、相互運用、または「協働」することができる。特に、例えば、サーバーおよびユーザーインターフェース装置の一方または両方から、エアロゾル発生装置へのロック解除許可の送信は、許可されたユーザーに対して、エアロゾル発生装置の単純で安全、かつ簡単なロック解除を提供し、第三者がロック解除されたエアロゾル発生装置を不正ユーザーに再販することを制限するのを支援し得る。さらに、本発明は、エアロゾル発生装置または電子喫煙装置の製造業者のみが、最初の使用前または再販前にエアロゾル発生装置の所有者として検証されたユーザーに対して、エアロゾル発生装置の特定の特徴または機能をロック解除できることを確実にするという問題に対応すると記載され得る。
【0016】
本明細書に記載されるように、エアロゾル発生装置は、一つ以上のロック解除可能特徴を含むかまたは有し得る。例えば、エアロゾル発生装置は、単一のロック解除可能特徴を有し得る。この例では、好ましくは、エアロゾル発生装置のロック解除可能特徴は、発熱体を使用してエアロゾル発生物品を加熱してそこからエアロゾルを生成する能力である。言い換えれば、ロック解除可能特徴は、ユーザーがエアロゾル発生装置からエアロゾルを吸入または吸煙する能力である。
【0017】
他の実施例では、エアロゾル発生装置のロック解除可能特徴は、エアロゾル発生装置によって提供される様々な異なる機能のいずれかであり得る。例えば、ロック解除可能特徴は、吸煙濃度、その上の発光素子の色、音声出力オプション、ヒーター温度、表示オプション、吸煙数制限、および触覚フィードバック(例えば、振動出力)オプションなど、エアロゾル発生装置に関連付けられた一つ以上のオプションを構成する能力であり得る。
【0018】
そのために、例示的なエアロゾル発生装置、ユーザーインターフェース装置、およびサーバーは、エアロゾル発生装置の一つ以上のロック解除可能特徴をロック解除することを可能にし得る。本発明の一態様によれば、例示的なエアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品を受容するための空洞、エアロゾル発生物品を加熱してエアロゾルを生成するための発熱体、および発熱体に動作可能に連結された電源を含む。
【0019】
当然のことながら、例示的なエアロゾル発生装置は、一つ以上のロック解除可能特徴が初回の購入または販売の前にロックされるように、ロック状態で製造業者から出荷され得る。本明細書に記述される例示的方法、プロセス、およびシステムは、かかる一つ以上のロック解除可能特徴を、厳密な検証手順に従って初めてロック解除することを可能にし得る。加えて、こうした例示的なエアロゾル発生装置は、再販前または再販時に再ロックされ得る。
【0020】
エアロゾル発生装置は、ユーザーインターフェース装置へおよびユーザーインターフェース装置からデータを送信する通信インターフェース、ならびに一つ以上のプロセッサを備えるコントローラを備える。通信インターフェースは、例えば、ユーザーインターフェース装置、サーバー、ネットワーク装置、パーソナルコンピュータおよびこれに類するものなどの他の装置と双方向通信するための少なくともテレメトリ回路およびアンテナを含む。より具体的には、データおよびコマンドは、通信インターフェースを使用して、ユーザーインターフェース装置と他の装置および/またはネットワークとの間のアップリンクテレメトリまたはダウンリンクテレメトリ中に送信および受信されうる。少なくとも一つの実施形態では、通信インターフェースは、例えば、Bluetooth、Wi-Fi、極超短波(UHF)帯における任意のプロトコル、センチメートル波(SHF)帯における任意のプロトコル、低周波等の一つ以上の無線(無線周波数)データ送信プロトコルを使用する無線インターフェースである。
【0021】
エアロゾル発生装置のコントローラは、処理プログラムまたはルーチンおよび例示的な方法を実行するために使用してもよい一つ以上のタイプのデータにアクセスするために、関連付けられたデータストレージまたはメモリとともに動作してもよい一つ以上のプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)を含み得る。例えば、データストレージに保存された処理プログラムまたはルーチンとしては、統計、行列計算、圧縮アルゴリズム(例えば、データ圧縮アルゴリズム)、標準化アルゴリズム、比較アルゴリズム、または本明細書に記載の一つ以上の例示的な方法およびプロセスを実装するのに使用される任意の他の処理を実行するためのプログラムまたはルーチンが挙げられうる。さらに、例えば、データストレージに保存される処理プログラムまたはルーチンは、ユーザーインターフェース装置とエアロゾル発生器具との間でデータおよびコマンドを無線で送信する、およびユーザーインターフェース装置とサーバーとの間でデータおよびコマンドを無線で送信する工程および機能を含み得る。データストレージまたはメモリは、エアロゾル発生装置の一つ以上のロック解除可能特徴のロックおよびロック解除、ならびにエアロゾル発生装置、ユーザーインターフェース装置、およびサーバー間のロック解除要求およびロック許可の送信、ならびに本明細書に記載されるプロセスおよび方法を実施するために必要な任意の他のデータおよび/または方式に関連するデータを記憶するようにさらに構成され得る。
【0022】
一つ以上の実施形態では、エアロゾル発生装置およびそのコントローラは、処理能力(例えば、マイクロコントローラ、プログラマブル論理デバイス等)、データストレージ(例えば、揮発性または不揮発性メモリ、および/または記憶素子)、入力装置、および出力装置を含む一つ以上のプログラム可能なプロセッサ上で実行される一つ以上のコンピュータプログラムを使用して実装されるものとして記載されうる。本明細書に記載のプログラムコードおよび/または論理は、入力データに適用されて、本明細書に記載の機能を遂行し、かつ所望の出力情報を生成してもよい。出力情報は、本明細書に記載の通りの一つ以上の他の装置および/または処理への入力として、または周知の方法で適用される通りに適用されてもよい。
【0023】
本明細書に記載の処理を実装するのに使用されるコンピュータプログラム製品は、任意のプログラム可能な言語、例えば、コンピュータシステムとの通信に適した、高レベル手続型および/またはオブジェクト指向型プログラム言語を使用して提供され得る。こうしたプログラム製品は、例えば、任意の適切な装置、例えば、汎用または特定用途プログラムによって読み出し可能な記憶媒体、本明細書に記載の手順を実施するために適切な装置が読み出されるときにコンピュータを構成および動作させるためのコントローラ装置上に保存され得る。言い換えれば、少なくとも一つの実施形態では、ユーザーインターフェース装置は、コンピュータプログラムで構成された非一時的コンピュータ可読記憶媒体を使用して実装することができ、そのように構成された記憶媒体は、本明細書に記載される機能を実施するために、コンピュータを特有および所定の方法で動作させる。
【0024】
エアロゾル発生装置のコントローラの正確な構成は限定されるものではなく、本質的に、本明細書に記載の例示の方法を実施するのに適切な計算能力および制御能力を提供することができる任意の装置が使用されうる。上記を考慮すると、本発明による一つ以上の実施形態で説明される通りの機能が、当業者には周知であろう任意の様式で実施されてもよいことは容易に明らかであろう。このため、コンピュータ言語、コントローラ、または本明細書に記載の処理を実装するのに使用される任意のその他のソフトウェア/ハードウェアは、本明細書に記載のシステム、処理、またはプログラム(例えば、こうした処理またはプログラムによって提供される機能)の範囲に限定されるものではない。本システムに起因するものを含む、本開示に記載する方法および処理、または様々な構成要素は、少なくとも部分的に、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実装され得る。例えば、本技術の様々な態様は、一つ以上のマイクロプロセッサ、DSP、ASIC、FPGA、CPLD、マイクロコントローラ、またはその他の任意の同等の集積回路もしくは個別の論理回路、ならびにこうした構成要素の任意の組み合わせを含む、一つ以上のプロセッサ内で実装され得る。ソフトウェア内に実装される場合、本開示で説明されるシステム、装置、および方法に属する機能は、RAM、ROM、NVRAM、EEPROM、FLASHメモリ、磁気データ記憶媒体、光データ記憶媒体、またはこれに類するものなどのコンピュータ可読媒体上の命令として具体化されてもよい。命令は、一つ以上のプロセッサによって実行されて、本開示で説明される機能の一つ以上の態様を支援する場合がある。
【0025】
本明細書に記載されるように、ロック解除要求は、エアロゾル発生装置からサーバーに送信される。一実施例では、ロック解除要求は、サーバーに直接送信され得る。より具体的には、エアロゾル発生装置は、サーバーと通信するためにインターネットに無線で連結され得、ユーザーは、エアロゾル発生装置上のユーザーインターフェース(例えば、グラフィカルユーザーインターフェース、ボタンなど)を使用して、ロック解除要求をインターネットを介してサーバーに送信し得る。別の実施例では、ロック解除要求は、エアロゾル発生装置からユーザーインターフェース装置に送信され得、これは次に、ロック解除要求をサーバーに送信し得る。ユーザーインターフェース装置は、サーバーと通信するように、インターネットに無線接続され得る。
【0026】
本発明の一つ以上の態様では、ユーザーインターフェース装置は携帯電話である。一つ以上の態様では、ユーザーインターフェース装置は、スマートウォッチである。一般的に、ユーザーインターフェース装置は、ユーザーによってこれと相互作用する能力を有するグラフィカルユーザーインターフェースを提供する表示装置を含む任意の電子装置として説明されてもよい。ユーザーインターフェース装置は、本明細書に記載のエアロゾル発生装置のそれと類似したコントローラおよび通信インターフェース装置を含み得る。
【0027】
本発明の一つ以上の態様では、例示的ユーザーインターフェース装置は、ユーザーがロック解除可能特徴のロック解除を試みることができるようにするグラフィカルユーザーインターフェースを含む表示装置を備える。さらに、本発明の一つ以上の態様では、例示的ユーザーインターフェース装置のコントローラは、グラフィカルユーザーインターフェース上に、ロック解除可能特徴グラフィカル領域を表示し、ユーザーがロック解除可能特徴グラフィカル領域を選択して、エアロゾル発生装置を起動して、ロック解除要求を送信することを可能にする。
【0028】
表示装置は、表示装置を介してデータを出力するためにコントローラに動作可能に連結され、ユーザーが対話可能なグラフィカルユーザーインターフェースとして描写および使用され得る。グラフィカルユーザーインターフェースおよび表示装置は、タッチスクリーンを備えてもよい。グラフィカルユーザーインターフェースは、ユーザーがユーザーインターフェース装置およびこれに類するものと相互作用することを可能にするためにユーザーが表示装置上でデータを閲覧および/または操作することを可能にするように構成されてもよいため、ユーザーによる相互作用可能なものとして説明されてもよい。グラフィカルユーザーインターフェースは、エアロゾル発生装置の一つ以上のロック解除可能特徴のロック解除またはロックに関して、本明細書に記載される機能のいずれかを実行するように構成され得る。
【0029】
エアロゾル発生装置およびユーザーインターフェース装置の一方または両方から送信されうるロック解除要求は、エアロゾル発生装置をロック解除するための、サーバーの機能を提供するために、データまたは情報を含む。同様に、エアロゾル発生装置およびユーザーインターフェース装置の一方または両方から送信され得るロック要求は、(例えば、ユーザーがエアロゾル発生装置から関連付け解除されるか、または登録解除される場合)サーバーがエアロゾル発生装置をロックするための機能を提供するために、データまたは情報を含む。ロック要求は、ロック解除要求に関して本明細書に記載されるのと同じまたは類似のプロセスを利用し得る。本発明の一つ以上の態様では、ロック解除要求は、エアロゾル発生装置を識別する固有の装置識別情報、およびロック解除可能特徴に対応する時間制限付きノンス情報を含む。言い換えれば、ロック解除要求は、エアロゾル発生装置固有の情報に加えて、時間制限付きランダム値(ノンス)の両方を含み得る。固有の装置識別情報は、そのエアロゾル発生装置を識別する情報またはデータであり得、かつそれぞれの特定のエアロゾル発生装置に固有である。言い換えれば、各エアロゾル発生装置は、それ自体のみに特有であり、他のエアロゾル発生装置に特有ではない、固有の装置識別情報を含み得る。したがって、固有の装置識別情報は、各エアロゾル発生装置について異なる。固有の装置識別情報は、英数字文字列、十六進数文字列などであり得る。本発明の一つ以上の態様では、固有の装置識別情報は、シリアル番号である。固有の装置識別情報は、特に、受信したメッセージまたはデータ送信が、標的エアロゾル発生装置に向けられたものであることを確実とするために使用される。
【0030】
ロック解除可能特徴に対応する時間制限付きノンス情報は、将来ロック解除要求の使用を停止または制限するためのサーバーへの暗号通信において単回のみ使用できる任意のデータまたは情報であり得る。言い換えれば、時間制限付きノンス情報の使用により、ロック解除要求またはメッセージを再生して、将来エアロゾル発生装置をロック解除することが防止される。さらに、時間制限付きノンス情報は、暗号通信において単回のみ使用できる任意の数であり、古い通信を「リプレイ攻撃」で再利用できないようにするために、認証プロトコルで発行されるランダムまたは疑似ランダムな数であることが多いと説明され得る。時間制限付きノンス情報は、有効期間中有効であり得る。サーバーから受信されたロック解除許可またはメッセージが有効である場合、かつ時間制限付きノンス情報が期限切れでない場合(例えば、有効期間が期限切れでない場合)、エアロゾル発生装置は、ロック解除可能特徴の状態を変更し得る(例えば、ロック解除可能特徴をロック解除する)。
【0031】
例えば、有効期間は5分であり得る。この例では、エアロゾル発生装置が5分後にロック解除許可を受信しない場合、ロック解除要求で送信される時間制限付きノンス情報は無効であると決定され、したがって、時間制限付きノンス情報またはそのデリバティブを含み得るロック解除許可は無効となる。逆に、ロック解除許可が5分間の有効期間内に受信された場合、ロック解除許可は有効となり、エアロゾル発生装置がロック解除可能特徴をロック解除することを可能にすることになる。他の実施例では、有効期間は、約7分以上、約10分以上、約60秒以下、約30秒以下、約20秒以下、または5秒以下とし得る。
【0032】
したがって、本発明の一つ以上の態様では、例示的なエアロゾル発生装置または例示的なユーザーインターフェース装置のコントローラは、ロック解除要求がサーバーに送信された後、有効期間内にロック解除許可が受信されない場合、ロック解除可能特徴のロック解除を終了するようにさらに構成される。さらに、本発明の一つ以上の態様では、有効期間は5分以下である。
【0033】
サーバーが、エアロゾル発生装置およびユーザーインターフェース装置の一方または両方からロック解除要求を受信した後、サーバーは、エアロゾル発生装置をロック解除するかをサーバーが決定するか否かに応じて、エアロゾル発生装置およびユーザーインターフェース装置の一方または両方にロック解除許可を送信し得る。ロック解除許可は、エアロゾル発生装置およびユーザーインターフェース装置の一方または両方に、安全かつ非公開な方法で送信または通信され得る。本発明の一つ以上の態様では、ロック解除許可は暗号化される。例えば、ロック解除許可は、サーバーのみが知っている秘密鍵で暗号化され得る。さらに、ロック解除許可は、とりわけ、固有の装置識別情報および時間制限付きノンス情報が含まれ得る。固有の装置識別情報は、正しいエアロゾル発生装置がロック解除許可またはメッセージを受信していることを確認するために使用し得、本明細書に記述されるように、時間制限付きノンス情報を使用して、ロック解除許可が有効期間中に受信されたかどうかを決定し得る。言い換えれば、例示的なサーバーは、エアロゾル発生装置からの情報に基づいて、ロック/ロック解除メッセージを作成または生成し得る。
【0034】
本発明の一つ以上の態様では、例示的なサーバーのコントローラは、エアロゾル発生装置に送信されるロック解除許可の数を制限するようにさらに構成される。本発明の一つ以上の態様では、各固有のエアロゾル発生装置に対するロック解除許可の数は、1以下、3以下、または10以下である。
【0035】
本発明の一つ以上の態様では、ロック解除許可の受信に応答して、例示的なエアロゾル発生装置のコントローラは、ロック解除許可を復号化する。ロック解除許可は、すべてのエアロゾル発生装置上に位置する公開鍵を使用して、エアロゾル発生装置によって復号化され得る。したがって、本発明の一つ以上の態様では、ロック解除許可は、本エアロゾル発生装置上に格納された公開鍵を使用して復号化可能である。非対称暗号を使用することで、製造業者のサーバーのみがエアロゾル発生装置のロック解除可能特徴をロック/ロック解除でき、各エアロゾル発生装置に対する固有の鍵の依存と知識が排除される。
【0036】
さらに、本発明の一つ以上の態様では、例示的なエアロゾル発生装置のコントローラは、復号化されたロック解除許可が、固有の装置識別情報および時間制限付きノンス情報を含むかどうかを決定し、復号化されたロック解除許可が、固有の装置識別情報およびノンス情報を含むという決定に応答して、ロック解除可能特徴をロック解除する。したがって、本発明は有利にも、第三者による、エアロゾル発生装置のハッキングおよび悪意のあるロック解除を制限または停止し得る、製造業者のサーバー(例えば、バックエンドサーバー)のみが知る暗号秘密を使用して、エアロゾル発生装置の機能をロックまたはロック解除するための、安全で、偽造不可能な、固有の、および単回使用のプロセスを提供する。
【0037】
また、エアロゾル発生装置は、例えば、ユーザーが、ある期間にわたってエアロゾル発生装置を所有しないことがわかっている場合、ユーザーによって一時的にロックされ得る。このようにして、ユーザーは、ユーザーがエアロゾル発生装置から離れている時に、エアロゾル発生装置を他者によって使用されることから保護し得る。本発明の一つ以上の態様では、例示的なエアロゾル発生装置または例示的なユーザーインターフェース装置のコントローラは、一時的ロック期間にわたって、ロック解除可能特徴を一時的に再ロックするようさらに構成される。さらに、本発明の一つ以上の態様では、一時的なロック期間は24時間以下である。なおさらに、本発明の一つ以上の態様では、例示的なエアロゾル発生装置または例示的なユーザーインターフェース装置のコントローラは、ユーザーが一時的ロック期間の時間量を選択して、一時的な再ロックを開始することができるようさらに構成される。例えば、グラフィカルユーザーインターフェースは、ユーザーがグラフィカルユーザーインターフェースと相互作用して、一時的ロック期間の時間量を選択し、また一時的ロック期間を開始し得るように、ユーザーインターフェース装置によって提供され得る。他の実施例では、エアロゾル発生装置自体のインターフェース(例えば、ボタン、表示装置など)を使用して、一時的ロック期間を構成および開始し得る。
【0038】
例示的なサーバーは、一人のユーザーのみが各エアロゾル発生装置と関連付けられることを確実にするために、すでにロック解除されたエアロゾル発生装置が不正ユーザーによって使用されるのを制限するために、一人のユーザーによってロック解除可能なエアロゾル発生装置の数を制限するために、一つ以上の様々なプロセスを実行し得る。そのために、サーバーは、ユーザーアカウント情報およびエアロゾル発生装置情報を含むデータベースを含むか、または利用し得る。本発明の一態様によれば、ユーザーアカウントおよびユーザーアカウントに関連付けられたエアロゾル発生装置のデータベースを維持することを含む、例示的方法(例えば、サーバーによる使用)が提供される。各エアロゾル発生装置は、単一のユーザーアカウントとのみ関連付け可能である。例示的な方法は、本発明のエアロゾル発生装置からのロック解除要求を受信して、本発明のエアロゾル発生装置のロック解除可能特徴をロック解除することをさらに含む。ロック解除要求は、本発明のエアロゾル発生装置と関連付けられる、現在のユーザーアカウントを識別する固有のユーザー識別情報を含む。例示的方法は、本発明のエアロゾル発生装置が、データベース内の任意のユーザーアカウントと既に関連付けられているかを決定すること、および本発明のエアロゾル発生装置が、データベース内の任意のユーザーアカウントと既に関連付けられていないという決定に応答して、ロック解除可能特徴をロック解除するために、本発明のエアロゾル発生装置にロック解除許可を送信することをさらに含む。例示的な方法はさらに、本発明のエアロゾル発生装置が、データベース内の任意のユーザーアカウントにまだ関連付けられていないという決定に応答して、本発明のユーザーアカウントを本発明のエアロゾル発生装置と関連付けるために、データベースを更新することをさらに含む。
【0039】
本発明の一態様によれば、その上にプログラムコード部分が記憶されている非一時的コンピュータ可読媒体を含む例示的なコンピュータプログラム製品が提供され、プログラムコード部分は、前述のプログラム製品がコンピュータまたはネットワーク装置(例えば、サーバー)上で実行されるとき、ユーザーアカウントおよびユーザーアカウントに関連付けられたエアロゾル発生装置のデータベースを維持する。各エアロゾル発生装置は、単一のユーザーアカウントとのみ関連付け可能である。プログラムコード部分は、本発明のエアロゾル発生装置からロック解除要求を受信して、本発明のエアロゾル発生装置のロック解除可能特徴をロック解除するようにさらに構成される。ロック解除要求は、本発明のエアロゾル発生装置と関連付けられる、現在のユーザーアカウントを識別する固有のユーザー識別情報を含む。プログラムコード部分は、本発明のエアロゾル発生装置が、データベース内の任意のユーザーアカウントと既に関連付けられているかを決定し、本発明のエアロゾル発生装置が、データベース内の任意のユーザーアカウントと既に関連付けられていないという決定に応答して、ロック解除可能特徴をロック解除するために、本発明のエアロゾル発生装置にロック解除許可を送信するようにさらに構成される。プログラムコード部分は、本発明のエアロゾル発生装置が、データベース内の任意のユーザーアカウントにまだ関連付けられていないという決定に応答して、本発明のユーザーアカウントを本発明のエアロゾル発生装置と関連付けるために、データベースを更新するようにさらに構成される。
【0040】
本発明の別の態様によれば、エアロゾル発生装置に、またはエアロゾル発生装置からデータを送信する通信インターフェース、ならびに一つ以上のプロセッサを備え、通信インターフェースに動作可能に連結されたコントローラを備えるエアロゾル発生装置のロック解除可能特徴をロック解除するための例示的システム(例えば、サーバー)が提供される。コントローラは、ユーザーアカウントおよびユーザーアカウントに関連付けられたエアロゾル発生装置のデータベースを維持するように構成される。各エアロゾル発生装置は、単一のユーザーアカウントとのみ関連付け可能である。コントローラは、ロック解除可能特徴をロック解除するために、本発明のエアロゾル発生装置からロック解除要求を受信するようにさらに構成される。ロック解除要求は、本発明のエアロゾル発生装置と関連付けられる、現在のユーザーアカウントを識別する固有のユーザー識別情報を含む。コントローラは、本発明のエアロゾル発生装置が、データベース内の任意のユーザーアカウントと既に関連付けられているかを決定し、本発明のエアロゾル発生装置が、データベース内の任意のユーザーアカウントと既に関連付けられていないという決定に応答して、ロック解除可能特徴をロック解除するために、本発明のエアロゾル発生装置にロック解除許可を送信するようにさらに構成される。コントローラは、本発明のエアロゾル発生装置が、データベース内の任意のユーザーアカウントにまだ関連付けられていないという決定に応答して、本発明のユーザーアカウントを本発明のエアロゾル発生装置と関連付けるために、データベースを更新するようにさらに構成される。
【0041】
記載したデータベースは、例えば、各検証されたユーザーに関連付けられたユーザーアカウントなどのユーザーデータのセットを含み得る。本発明の一つ以上の態様では、データベースの各ユーザーアカウントは、エアロゾル発生装置を使用する法定年齢であることが検証される人物と関連付けられる。記載されるデータベースは、例えば、各エアロゾル発生装置を識別する固有の装置識別情報(例えば、シリアル番号)など、エアロゾル発生装置データのセットをさらに含み得る。ユーザーアカウントおよび固有の装置識別情報は、ユーザーが、例えば、エアロゾル発生装置の購入時に、エアロゾル発生装置の一つ以上のロック解除可能特徴をロック解除するときに、データベース内で相互に関連付けられ得る。逆に、ユーザーアカウントおよび固有の装置識別情報は、ユーザーが、例えば、エアロゾル発生装置の販売または他の処分時に、エアロゾル発生装置の一つ以上のロック解除可能特徴を再ロックするときに、データベース内で相互に関連付け解除され得る。言い換えれば、固有の装置識別情報(例えば、シリアル番号)は、一つのユーザーアカウントにのみリンクされ得、エアロゾル発生装置は、固有の装置識別情報がユーザーアカウントにリンクされている時にのみロック解除することができる(例えば、一つ以上のロック解除可能特徴がロック解除される)。さらに、エアロゾル発生装置が関連付けられたユーザーアカウントとリンクされていない場合、エアロゾル発生装置は自動的にロックされる(例えば、一つ以上のロック解除可能特徴がロックされる)。
【0042】
記載したデータベースの使用を通して、例示的な方法、プログラムコード、およびシステムは、あるユーザーが別のユーザーと既に関連付けられている装置をロック解除することを制限または停止し、それによって、ロックされたエアロゾル発生装置が別のユーザーによってロック解除されるのを制限し得る。さらに、説明されたデータベースの使用を通して、例示的な方法、プログラムコード、およびシステムは、任意の一人のユーザーがロック解除し得るエアロゾル発生装置の数を制限し、それによって、許可された購入者が複数の装置を購入し、それらの許可されたアカウントを使用してこのような複数の装置をロック解除し、例えば、未成年ユーザーにロック解除された装置を再販することができるという問題に対処し得る。言い換えれば、悪質な販売者が、何百個ものエアロゾル発生装置を購入し、そのアカウントにリンクさせ、その後エアロゾル発生装置を未成年者に販売することを防止することができる。さらに、販売者がこれを行おうとした場合、未成年者は、ユーザーインターフェース装置アプリケーションを使用して、こうした不適切に取得されたエアロゾル発生装置を構成することができない(例えば、未成年者は、ユーザーインターフェース装置上のソフトウェアアプリケーションで使用するためのユーザーアカウントを取得することができないため)。なおさらに、エアロゾル発生装置が未成年者から没収される場合、その未成年者に対して販売されたエアロゾル発生装置をロック解除するためにどのアカウントが使用されたかを検出することが可能であろう。
【0043】
本発明の一つ以上の態様では、データベースの各ユーザーアカウントは、許容可能な数のエアロゾル発生装置とのみ関連付け可能であり、例示的方法は、現在のユーザーアカウントが許容可能な数のエアロゾル発生装置と既に関連付けられている場合に、ロック解除許可の送信およびデータベースの更新を停止するようにプログラムコード部分が指示するようにさらに構成されるか、またはコントローラがさらに構成されることをさらに含む。さらに、本発明の一つ以上の態様では、エアロゾル発生装置の許容可能な数は、10以下である。他の実施例では、エアロゾル発生装置の許容可能な数は、25以下、15以下、5以下、または2以下である。言い換えれば、限られた数の装置のみをアカウントにリンクできる。
【0044】
本明細書に記載されるように、例えば、エアロゾル発生装置を販売またはその他の方法で処分する場合、ユーザーは、そのエアロゾル発生装置を再ロックすることができる。したがって、本発明の一つ以上の態様では、例示的方法は、ロック解除可能特徴を再ロックするために、本発明のエアロゾル発生装置からロック要求を受信するようにプログラムコード部分が指示するようにさらに構成されるか、またはコントローラがさらに構成されることをさらに含む。再ロック要求は、逆の結果が望まれることを除いて、ロック解除要求と実質的に類似し得る。したがって、再ロック要求は、現在のエアロゾル発生装置と関連付けられる、現在のユーザーアカウントを識別する固有のユーザー識別情報を含む。その後、ロック要求の受信に応答して、現在のユーザーアカウントを現在のエアロゾル発生装置から関連付け解除するようにデータベースが更新され、ロック要求の受信に応答してロック解除可能特徴を再ロックするために、ロック許可を現在のエアロゾル発生装置に送信し得る。
【0045】
不正ユーザーが、ユーザーが関連付けられていない(それによって、不正の)エアロゾル発生装置とインターフェースする、または構成しようとする場合(例えば、ユーザーインターフェース装置を使用して)、エアロゾル発生装置の一つ以上のロック解除可能特徴をロックするために、ロック許可がエアロゾル発生装置に送信され得る。このようにして、不正ユーザーは、自身が構成しようとしていたエアロゾル発生装置の使用をブロックされ得る。例えば、本発明の一つ以上の態様では、例示的方法は、現在のユーザーアカウントに関連しないユーザーインターフェース装置が現在のエアロゾル発生装置を構成しようとすることに応答して、ロック解除可能特徴を再ロックするために現在のエアロゾル発生装置にロック許可を送信することをプログラムコード部分が指示し、コントローラがさらに構成されることをさらに含む。加えて、一部の実施例では、エアロゾル発生装置の自動ロックに先立って、不正アクセスの試みに応答して、警告メッセージがユーザーインターフェース装置またはエアロゾル発生装置に送信され、データベースに関連付けられないため、エアロゾル発生装置を構成またはインターフェースする権限がないことをユーザーに示すことができる。例えば、本発明の一つ以上の態様では、例示的方法は、現在のユーザーアカウントに関連付けられていないユーザーインターフェース装置が現在のエアロゾル発生装置を構成しようとすることに応答して、ユーザーインターフェース装置に警告メッセージを送信すること実行するようにプログラムコード部分が指示するように構成されるか、コントローラがさらに構成されることをさらに含む。
【0046】
「エアロゾル発生物品」または「エアロゾル発生基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を加熱時に放出する能力を有する基体を指す。本開示による喫煙物品のエアロゾル発生基体から発生したエアロゾルは、可視または不可視であってもよく、またベイパー(蒸気)(例えば、室温では通常、液体または固体である物質の、気体状態にある物質の微粒子)ならびに気体および凝縮されたベイパーの液滴を含み得る。加熱タイプのエアロゾル発生物品の一実施例は、IQOSで使用するIQOSヒートスティック(Phillip Morris International製のMARLBORO HEATSTICKSとしても知られる)、加熱非燃焼式エアロゾル発生装置(これもPhillip Morris International製)である。
【0047】
「エアロゾル発生装置」という用語は、ユーザーによって吸入されうるエアロゾルを形成するために揮発性化合物を放出するエアロゾル発生物品を使用または利用するように構成された装置を指す。
【0048】
「コントローラ」および「プロセッサ」という用語は、例えばマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、等価のディスクリート論理回路もしくは集積論理回路、またはそれらの任意の組み合わせなどの適切な演算能力および制御能力を提供する能力と、読み取り可能および/または書き込み可能であってもよいデジタルビット(例えば2進または3進等でコードされた)を含有する任意の媒体(例えば揮発性または不揮発性メモリ、CD-ROM、ディスクもしくはテープなどの磁気記録媒体など)を含む適切なデータストレージ能力を提供する能力を有する、任意の装置または器具を指す。
【0049】
「通信インターフェース」という用語は、エアロゾル発生装置と、ユーザーインターフェース装置(例えば様々なテレメトリ回路およびアンテナなど)との間の適切なデータ通信能力を提供する能力を有し、例えばBluetooth、Wi-Fi、極超短波(UHF)帯における任意のプロトコル、センチメートル波(SHF)帯における任意のプロトコル、低周波、またはそれらの組み合わせなどの一つ以上の有線または無線(例えば無線周波数)データ伝送プロトコルを使用してもよい、任意の装置または器具を指す。
【0050】
用語「データベース」は、例えば、関係データベースなどのクエリ可能で、関連データのコレクション、セット、またはリポジトリを指す。
【実施例】
【0051】
本発明は特許請求の範囲に定義されている。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちの任意の一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様の任意の一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0052】
実施例1:
エアロゾル発生装置であって、一つ以上のプロセッサを備えるコントローラを備え、コントローラが、
ロック解除可能特徴を提供し、
ロック解除可能特徴をロック解除するために、ロック解除要求をサーバーに送信し、
送信されたロック解除要求に応答して、サーバーからロック解除許可を受信し、および
ロック解除許可の受信に応答して、ロック解除可能特徴をロック解除するように構成される、エアロゾル発生装置。
実施例2:
ユーザーインターフェース装置であって、
ユーザーがそれと対話してエアロゾル発生装置のロック解除可能特徴をロック解除することを可能にするグラフィカルユーザーインターフェースを備える表示装置、
エアロゾル発生装置とサーバーの間でデータを送信するための通信インターフェース、および
一つ以上のプロセッサを備え、表示装置と通信インターフェースに動作可能に連結されたコントローラを備え、コントローラが、
エアロゾル発生装置からロック解除要求を受信して、ロック解除可能特徴をロック解除し、ロック解除要求をサーバーに送信し、
送信されたロック解除要求に応答して、サーバーからロック解除許可を受信し、および
ロック解除許可をエアロゾル発生装置に送信して、ロック解除可能特徴をロック解除するように構成される、ユーザーインターフェース装置。
実施例3:
エアロゾル発生装置のロック解除可能特徴をロック解除するためのサーバーであって、
エアロゾル発生装置に、およびエアロゾル発生装置からデータを送信するための通信インターフェース、および
一つ以上のプロセッサを備え、通信インターフェースに動作可能に連結されたコントローラを備え、コントローラが、
エアロゾル発生装置からロック解除要求を受信して、ロック解除可能特徴をロック解除し、
エアロゾル発生装置にロック解除許可を送信して、送信されたロック解除要求に応答して、ロック解除可能特徴をロック解除するように構成される、サーバー。
実施例4:
エアロゾル発生装置が、
エアロゾル発生物品を受容する空洞、
エアロゾル発生物品を加熱してそこからエアロゾルを発生させる発熱体、および
発熱体に動作可能に連結された電源であって、ロック解除可能特徴が、発熱体を使用してエアロゾル発生物品を加熱してそこからエアロゾルを発生させる能力である、電源を備える、実施例1~実施例3のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置、ユーザーインターフェース装置、またはサーバー。
実施例5:
ロック解除要求が、
エアロゾル発生装置を識別する固有の装置識別情報、および
ロック解除可能特徴に対応する時間制限付きノンス情報を備える、実施例1~実施例4のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置、ユーザーインターフェース装置、またはサーバー。
実施例6:
ロック解除許可が暗号化されている、実施例1~実施例5のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置、ユーザーインターフェース装置、またはサーバー。
実施例7:
ロック解除許可の受信に応答してロック解除可能特徴をロック解除することが、
ロック解除許可を復号化すること、
復号化されたロック解除許可が、固有の装置識別情報および時間制限付きノンス情報を含むかどうかを決定すること、および
復号化されたロック解除許可が、固有の装置識別情報および時間制限付きノンス情報を含むという決定に応答して、ロック解除可能特徴をロック解除することを含む、実施例5~実施例6のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例8:
コントローラが、一時的なロック期間にわたって、ロック解除可能特徴を一時的に再ロックするようにさらに構成される、実施例1、実施例2、および実施例4~実施例7のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置またはユーザーインターフェース装置。
実施例9:
一時的なロック期間が24時間以下である、実施例8のエアロゾル発生装置またはユーザーインターフェース装置。
実施例10:
コントローラが、ユーザーが一時的なロック期間内の時間量を選択し、一時的な再ロックを開始するようにさらに構成される、実施例8および実施例9のいずれか一つに記載されるエアロゾル発生装置またはユーザーインターフェース装置。
実施例11:
コントローラが、ロック解除要求がサーバーに送信された後、有効期間内にロック解除許可が受信されない場合、ロック解除可能特徴のロック解除を終了するようにさらに構成される、実施例1、実施例2、および実施例4~実施例10のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置またはユーザーインターフェース装置。
実施例12:
有効期間が5分以下である、実施例11のエアロゾル発生装置またはユーザーインターフェース装置。
実施例13:
ユーザーインターフェース装置が携帯電話を含む、実施例2、実施例4~実施例6、および実施例8~実施例12のいずれか一つに記載のユーザーインターフェース装置。
実施例14:
ユーザーインターフェース装置が、ユーザーがロック解除可能特徴のロック解除を試みることができるグラフィカルユーザーインターフェースを備える表示装置を備える、実施例2、実施例4~実施例6、および実施例8~実施例13のいずれか一つに記載のユーザーインターフェース装置。
実施例15:
コントローラが、
グラフィカルユーザーインターフェース上に、ロック解除可能特徴グラフィカル領域を表示させ、
ユーザーがロック解除可能特徴グラフィカル領域を選択して、エアロゾル発生装置を起動し、ロック解除要求を送信できるようにさらに構成される、実施例14のユーザーインターフェース装置。
実施例16:
コントローラが、エアロゾル発生装置に送信されるロック解除許可の数を制限するようにさらに構成される、実施例3~実施例15のいずれか一つに記載のサーバー。
実施例17:
ロック解除許可の数が1以下である、実施例16のサーバー。
【0053】
ここで、本開示に記載の一つ以上の態様を描写する図面を参照する。しかし当然のことながら、図面に図示されていない他の態様は、本開示の範囲および趣旨の中に収まる。図中で使用されている類似の番号は、類似の構成要素、工程、およびこれに類するものを指す。しかしながら、所与の図において、ある番号を使用して、ある構成要素を指すことは、別の図において同じ番号でラベル付けされた構成要素を限定することを意図するものではないことが理解されよう。加えて、異なる図において構成要素を指すための異なる番号の使用は、異なる番号付きの構成要素が他の番号付きの構成要素と同じまたは同様であることはできないと示すことを意図しない。概略図は必ずしも実寸に比例していなく、また図示の目的で提示されていて、限定するものではない。図面は本開示に記載の一つ以上の態様を図示する。しかし当然のことながら、図面に図示されていない他の態様は、本開示の範囲および趣旨の中に収まる。
【0054】
ここで、以下の図を参照しながら実施例をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【
図1】
図1は、エアロゾル発生装置102の一つ以上の特徴のロックおよびロック解除を使用するための例示的なシステム200のブロック図である。
【
図2】
図2は、例示のエアロゾル発生装置102の概略断面図である。
【
図3】
図3は、例示的なロック解除プロセス300のシーケンス図である。
【
図4】
図4~7は、エアロゾル発生装置をロックおよびロック解除するためにユーザーインターフェース装置201と併用するための例示的なグラフィカルユーザーインターフェース250の図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
図1を参照すると、本発明による例示的なシステム200の機能スキームが図示される。システム200は、ユーザーインターフェース装置201、エアロゾル発生装置100、およびサーバー50を含む。ユーザーインターフェース装置201、エアロゾル発生装置100、およびサーバー50は、物理的に別個の装置であるが、その間に延びる双方向の線によって示されるように、その間のデータ通信のために互いに動作可能に連結される。ユーザーインターフェース装置201は、汎用コンピュータ(本実施例では、スマートフォンまたはタブレットコンピュータ)であり、コントローラ202および関連するデータストレージ203を含む。データストレージ203は、例えば、エアロゾル発生装置100とサーバー50の間でデータまたはメッセージを送受信するためのプログラムおよびルーチン、ならびに本明細書に記述される例示的方法およびプロセスを実行するための任意の他のプログラムまたはルーチンなどの、プログラムおよびルーチン204を含む。例えば、エアロゾル発生装置102の一つ以上のロック解除可能特徴のロックおよびロック解除に関連するデータまたはメッセージは、ユーザーインターフェース装置201、エアロゾル発生装置102、およびサーバー50の間で送信され得る。データストレージ203は、現在のエアロゾル発生装置102と関連付けられる、現在のユーザーアカウントを識別する固有のユーザー識別情報、エアロゾル発生装置102を識別する固有の装置識別情報、および本明細書に記載されるロックおよびロック解除プロセスの間に利用される様々な一時的データなどのデータ205をさらに含む。
【0057】
ユーザーインターフェース装置201は、ユーザーが対話可能なグラフィカルユーザーインターフェースを備える表示装置206をさらに含む。ユーザーインターフェース装置は、無線ローカルエリアネットワーク(例えば、Wi-Fi)トランシーバなどのインターネットへの通信接続を含む。さらに
図1を参照すると、ユーザーインターフェース装置201は、例えば、エアロゾル発生装置102の一つ以上のロック解除可能特徴のロックおよびロック解除に関連するデータなどのデータを送信/受信するために、サーバー50への接続を確立するように構成された携帯装置であり得る。データは、ユーザーインターフェース装置201のWi-Fiトランシーバを介してインターネットを経由して転送および/または受信することができる。
【0058】
本明細書に記されるように、システム200は、
図2を参照してより詳細に記載するように、エアロゾル発生装置102を含み得る。好ましくは、エアロゾル発生装置102は、ヒートスティックなどのエアロゾル発生物品104、およびエアロゾル発生装置104に熱源を提供し、それによって吸入可能なエアロゾルを生成するように構成されるヒーター134を受容するための空洞132を備える。エアロゾル発生装置102は、一つ以上のプロセッサおよび関連付けられたメモリを備えるコントローラ128をさらに含む。コントローラ128は、エアロゾル発生装置102の様々なロック解除可能特徴をロックまたはロック解除する機能を含み得る。例えば、コントローラ128は、発熱体134を使用してエアロゾル発生物品104を加熱してそこからエアロゾルを発生させる能力を、ロックまたはロック解除し得る。
【0059】
コントローラ128は、例えば、ユーザーインターフェース装置201および/またはサーバー50と通信して、本明細書に記載の一つ以上のロック解除可能特徴の機能をロック解除またはロックすることを可能にする、例えば、無線通信インターフェースなどの通信インターフェースをさらに含み得る。コントローラ128の通信インターフェースは好ましくは、Bluetoothインターフェースを備え得るか、またはWifiインターフェースを含み得る。エアロゾル発生装置102は、例えば、特に、ヒーターを加熱してエアロゾルを生成し、ユーザーインターフェース装置201およびサーバー50と通信するために、エアロゾル発生装置102に電力を供給するために、電源126をさらに含む。
【0060】
図3に例示的なロック解除プロセス300のシーケンス図が図示される。左端の縦の実線で示されるエアロゾル発生装置102は、ロック/ロック解除状態150を含み得、この例の最初で、ロック/ロック解除状態150は、エアロゾル発生装置102がロックされていることを示す。装置検出プロセス302は、エアロゾル発生装置がロックまたはロック解除されているか、またはエアロゾル発生装置がユーザーインターフェース装置201とペアリングされているか、またはそれと関連付けられているかにかかわらず、ユーザーインターフェース装置201がエアロゾル発生装置102を検出して接続できるように、縦の実線によって示される、エアロゾル発生装置102とユーザーインターフェース装置201との間で連続的に実行され得る。装置検出プロセス302は、ユーザーインターフェース装置201がエアロゾル発生装置102とペアリングされる、またはそれと関連付けられることを可能にし得る。さらに、装置検出プロセス302は、エアロゾル発生装置102をユーザーインターフェース装置201、すなわち、より具体的には、本明細書に記載のロックおよびロック解除機能を提供するユーザーインターフェース装置201上で動作するソフトウェアアプリケーションに接続することを可能にし得る。装置検出プロセス302は、エアロゾル発生装置102を識別する固有の装置識別情報(例えば、シリアル番号)などの情報を交換し得る。
【0061】
ユーザーインターフェース装置201は、エアロゾル発生装置102にクエリ304して、エアロゾル発生装置102の現在のロック/ロック解除状態150を決定し得る。一態様では、クエリ304は、現在のロック/ロック解除状態150を示すエアロゾル発生装置102のメモリの一部分のデータを要求するリードコマンドであり得る。代わりに、エアロゾル発生装置102は、ロック/ロック解除状態150、エラーメッセージ、またはビジーメッセージ305を返し得る。言い換えれば、ユーザーインターフェース装置201またはサーバー50は、ロックまたはロック解除を希望するロック解除可能特徴の現在の状態を要求304し得、エアロゾル発生装置102は、とりわけ、現在のロック/ロック解除状態150で応答305し得る。
【0062】
ロック解除プロセス300は、エアロゾル発生装置102、ユーザーインターフェース装置201、またはサーバー50によって開始され得る。サーバー50は、右端の縦の実線で示される。ロック解除プロセス300がどこで開始されたかにかかわらず、ロック解除要求は最終的にサーバー50に送信されなければならない。この例では、ユーザーインターフェース装置201は、エアロゾル発生装置102にリードコマンド306を発行することによってロック解除を開始する。これに応答して、エアロゾル発生装置102は、ロック解除要求308Aをユーザーインターフェース装置201に送信し得る。ロック解除要求308Aは、少なくとも時間制限付きノンス情報および固有の装置識別情報を含み得る。時間制限付きノンス情報は、16バイトの整数であり得る。加えて、ロック解除要求308Aは、応答サイズを含み得る。一つ以上の態様では、サーバー50またはユーザーインターフェース装置201が、現在のロック/ロック解除状態150を変更することを望む場合、エアロゾル発生装置102のシリアル番号および固有の値(例えば、ノンス値)などの固有情報を要求することが説明され得る。これに応答して、エアロゾル発生装置102は、こうした情報をユーザーインターフェース装置201およびサーバー50の一方または両方に送信する。
【0063】
ユーザーインターフェース装置201は、ロック解除要求308Aを受信し、例えば、現在のエアロゾル発生装置102に関連付けられる現在のユーザーアカウントを識別する固有のユーザー識別情報を含むようにロック解除要求308Aを修正することができる。修正されたロック解除要求308Bは、サーバー50に送信され得る。
【0064】
サーバー50は、
図1に示すように、データベース54を含み、維持し得る。データベース54は、ユーザーアカウント情報および装置情報のコレクションを含み得、これは、本明細書に記述されるロックおよびロック解除プロセスによって利用され得る。サーバー50がデータベース54を含む、または有すると説明され得るが、当然のことながら、データベース54は、物理的にサーバー50上に位置していなくてもよく、代わりに、サーバー50がそれにアクセスできる別のサーバー上にあってもよい。加えて、サーバー50は、単一のコンピュータサーバーではなく、代わりに、複数のサーバーまたはサーバークラスタであり得る。加えて、サーバー50は、単に様々なハードウェアプラットフォームまたはクラウドサービス上で動作する仮想サーバーであり得る。
【0065】
サーバー50は、ロック解除要求308Aを受信し、本開示に従って、それに関する一つ以上のプロセス52を実行し得る。例えば、サーバー50は、エアロゾル発生装置102が別のユーザー52とすでに関連付けられているか(例えば、データベース54にクエリすることによって)決定し得る。エアロゾル発生装置102が、固有の装置識別情報に基づいて別のユーザーと既に関連付けられていることが決定された場合、サーバー50はロック解除許可を発行しない。さらに、例えば、サーバー50は、現在のユーザーが、エアロゾル発生装置52の許容数に既に関連付けられているかを決定し得る(例えば、データベース54にクエリすることによって)。現在のユーザーが、許容可能な数のエアロゾル発生装置と既に関連付けられていると判断された場合、サーバー50は、ロック解除許可を発行しない(例えば、ロック解除許可の送信を停止する)。なおさらに、サーバー50は、現在のエアロゾル発生装置がデータベース内の任意のユーザーアカウントとまだ関連付けられていない場合、現在のユーザーアカウントを現在のエアロゾル発生装置102と関連付けるためにデータベースを更新し得る。
【0066】
サーバー50が、エアロゾル発生装置102がロック解除されると決定する場合、サーバー50はロック解除許可310を生成し、ロック解除許可310をユーザーインターフェース装置201に送信し得る。加えて、一部の実施例では、ロック解除許可310は、サーバー50からエアロゾル発生装置102に直接送信され得る。ロック解除許可310は、サーバー50にのみが知っている秘密鍵を使用して暗号化され得、時間制限付きノンス情報と、固有の装置識別情報を含み得る。言い換えれば、サーバー50は、ロック/ロック解除要求、エアロゾル発生装置の固有情報、ノンス、およびいくつかの追加パディングからなる文字列(すなわち、ロック解除許可)を作成し、非対称秘密鍵を使用して文字列を暗号化し、その結果(すなわち、暗号化文字列)をユーザーインターフェース装置201およびエアロゾル発生装置102の一方または両方に送信する。ユーザーインターフェース装置201は、次に、ロック解除許可312をエアロゾル発生装置102に送信し得る。この例では、ユーザーインターフェース装置201は、ロック解除許可312A、312B、...312nに続く文字で示されるように、ロックロック解除許可312を複数回送信する。
【0067】
ロック解除許可312が有効期間199内に受信されない場合、ロック解除プロセス300は期限切れとなり、エアロゾル発生装置102はロック解除されず、ロック解除プロセス300は再開される必要がある。この例では、ロック解除許可312は、有効期間199内に受信され、その結果、エアロゾル発生装置102は、現在のロック/ロック解除状態150によって示されるようにロック解除される。言い換えれば、エアロゾル発生装置102は、ロック解除プロセスが完了しなければならない有効タイマーを開始してもよく、手順が、有効期間内に失敗または完了しなかった場合、現在のプロセス300は無効化され、最初から再開されなければならない。
【0068】
例えば、エアロゾル発生装置102は、暗号化された文字列(すなわち、ロック解除許可)を受信し、サーバー50の公開鍵を使用してそれを復号化することができ、これは、すべてのエアロゾル発生装置102上に格納され得る。エアロゾル発生装置102は、復号化された文字列が所定のフォーマットを尊重し、元のノンス、固有の装置情報を含むかどうかを検証し、ノンスに関連付けられた現在のロック/ロック解除状態150の状態の変更を要求することができる。こうした条件が満たされ、有効期間が切れていない場合、エアロゾル発生装置102は、現在のロック/ロック解除状態150を変更する。
【0069】
加えて、ユーザーインターフェース装置201は、エアロゾル発生装置102の状態について、エアロゾル発生装置102にクエリ304をすることで定期的に引き出し290を継続し、その現在のロック/ロック解除状態150を決定すし得る。特に、定期的な引き出し290は、ユーザーインターフェース装置201からのクエリ304を含み得、それに応答して、ロック/ロック解除状態150、エラーメッセージ、またはビジーメッセージを、エアロゾル発生装置102から戻すこと305ができる。
【0070】
ロック解除プロセス300が
図3に図示されているが、ロックまたは再ロックプロセスは同様の方法で実施されうることが理解されるべきである。例えば、ユーザーインターフェース装置201は、サーバー50に送信する固有の装置識別情報、固有のユーザー識別情報、時間制限付きノンス情報など、同じまたは類似の情報を収集するロック要求を開始し得る。次に、サーバー50は、エアロゾル発生装置102をロックするためのロック許可を発行する。
【0071】
グラフィカルユーザーインターフェース250を示す表示装置206を含む例示的なユーザーインターフェース装置201を
図4~7に示す。
図4では、グラフィカルユーザーインターフェース250は、ロック状態グラフィカル要素251を含み、これは、接続されたエアロゾル発生装置がロック状態またはロック解除状態(例えば、エアロゾル発生装置の一つ以上のロック解除可能特徴がロック状態またはロック解除状態)にあるかを示すように構成される。
図4に示すように、ロック状態グラフィカル要素251は、ロック解除された南京錠のグラフィカル表現によって示されるロック解除状態を図示する。したがって、接続されたエアロゾル発生装置はロック解除され、ロック解除可能特徴が、発熱体を使用してエアロゾル発生物品を加熱してそこからエアロゾルを生成する能力である場合、ユーザーはエアロゾル発生装置を用いて発熱体を使用してエアロゾル発生物品を加熱してそこからエアロゾルを発生させ得る。
【0072】
グラフィカルユーザーインターフェース250は、エアロゾル発生装置が接続されているかどうかを示す装置状態メッセージ252をさらに含む。示されるように、装置状態メッセージ252は、エアロゾル発生装置がユーザーインターフェース装置201を使用して、エアロゾル発生装置が構成またはロック/ロック解除され得るように、ユーザーインターフェース装置201に現在接続されていることを示す、「装置は接続済みです」と表示される。逆に、装置状態メッセージ252は、エアロゾル発生装置がユーザーインターフェース装置201に現在接続されていないことを示すために、「装置は未接続です」と表示され得る。グラフィカルユーザーインターフェース250は、例えば、ユーザーインターフェース装置201に現在接続されているエアロゾル発生装置の種類を示すための、関連付けられたエアロゾル発生装置を図示するエアロゾル発生装置グラフィカル表現254をさらに含む。
【0073】
ユーザーインターフェース装置201のグラフィカルユーザーインターフェース250は、エアロゾル発生装置を構成し、エアロゾル発生装置のロック解除可能特徴をロック/ロック解除するために使用され得る。これを行うために、ユーザーは、右向きの矢印を有する単語「設定」として図示される、変更設定グラフィカル領域256を選択(例えば、タッチ、クリックなど)し得る。さらに、グラフィカルユーザーインターフェース250は、グラフィカルユーザーインターフェース250を横断する(例えば、グラフィカルユーザーインターフェース250上で実行されているエアロゾル発生装置ソフトウェアアプリケーションを横断するために)複数の選択可能な領域を含むツールバー領域258を含み得る。例えば、ツールバー領域258は、とりわけ、装置領域およびユーザーアカウント領域を含み得る。装置領域は、ユーザーが接続されたエアロゾル発生装置を構成することを可能にし、ユーザーアカウント領域は、ユーザーがそのユーザーアカウントを構成することを可能にし得る。
【0074】
ユーザーは、ユーザーインターフェース装置201を使用して、そのエアロゾル発生装置を一時的にロックすることを所望し得る。これを行うために、ユーザーは、ロック状態グラフィカル要素251、またはその近くに位置する「ロック済み」と書かれたテキストを選択し得る。ロック状態グラフィカル要素251の選択により、
図5に示すように、ロックグラフィカル領域260がグラフィカルユーザーインターフェース250に図示され得る。ユーザーは、ロックグラフィカル領域260を使用して、一時的なロック期間内またはその期間にわたって、時間量を選択し得る。この例では、スクロール可能な時間値のリストを含む、ロック期間選択領域262が表示され、10時間、15時間、および21時間が表示され、15時間が現在、中央で太字で示されているように選択される。一態様では、ユーザーは、ロック期間選択領域262上で「スワイプアップ」または「スワイプダウン」して、連続した様式で配置された他の時間値を表示し得る。ユーザーがロック期間選択領域262を使用して所望のロック期間を見つけて選択すると、ユーザーは、ロック開始グラフィカル要素264を選択して、一時的ロックまたは再ロックを開始し得る。
【0075】
さらに、ユーザーは、そのエアロゾル発生装置の再販または譲渡の前に、ユーザーインターフェース装置201を使用して、そのエアロゾル発生装置をロックすることを所望し得るが、これはまた、ロック状態グラフィカル要素251を選択し、ロックグラフィカル領域260を使用して、別のユーザーが、許可されたユーザーアカウントを使用してエアロゾル発生装置をロック解除しようと試みるまで、無期限にエアロゾル発生装置をロックすることによって完了することも可能である。例えば、ロック期間を選択する代わりに、ユーザーは、ロック期間選択領域262を使用して、別の許可されたユーザーがエアロゾル発生装置をロック解除するまで、無期限期間を選択し得る。
【0076】
一時的ロックまたは再ロックを開始するためのロック開始グラフィカル要素264を選択すると、
図6に示すように、一時的ロック状態メッセージ270がグラフィカルユーザーインターフェース250に表示され得る。一時的ロック状態メッセージ270はテキストで、関連付けられたエアロゾル発生装置がロックされていると示し得る。示されるように、一時的ロック状態メッセージ270は「装置はロック済みです」と書かれている。加えて、一時的ロック状態メッセージ270は、一時的ロック期間中に残された時間量も示し得る。示されるように、一時的ロック状態メッセージ270は、エアロゾル発生装置の一時的ロック状態が15時間で期限切れになることを示す、「15時間でロック解除されます」と書かれている。
【0077】
さらに、関連するエアロゾル発生装置は現在ロックされている(例えば、その一つ以上のロック解除可能特徴が一時的にロックされている)ため、ロック状態グラフィカル要素251は現在、ロックされた南京錠のグラフィカル表現によって示されるロック状態を図示する。したがって、接続されたエアロゾル発生装置はロックされ、ロック解除可能特徴が、発熱体を使用してエアロゾル発生物品を加熱してそこからエアロゾルを生成する能力である場合、ユーザーはエアロゾル発生装置を用いて発熱体を使用してエアロゾル発生物品を加熱してそこからエアロゾルを発生させることができない場合がある。
【0078】
関連付けられたエアロゾル発生装置がロックされている場合、ユーザーは、エアロゾル発生装置をロック解除すること(例えば、その一つ以上のロック解除可能特徴のロック解除)を所望し得る。これを行うために、ユーザーは、ロック状態グラフィカル要素251、またはその近くに位置する「ロック解除」と書かれたテキストを選択し得る。ロック状態グラフィカル要素251の選択により、
図7に示すように、ロック解除グラフィカル領域280がグラフィカルユーザーインターフェース250に図示され得る。ユーザーは、ロック解除グラフィカル領域280を使用して、ロック解除開始グラフィカル要素282(例えば、ボタン)またはロック解除取消グラフィカル要素284のいずれかを選択し得る。ロック解除開始グラフィカル要素282の選択は、本明細書に記載されるロック解除プロセスを開始する。例えば、ロック解除要求は、エアロゾル発生装置およびユーザーインターフェース装置201によって生成され、ロック解除許可の取得を試みてサーバーに送信され得る。
【0079】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数字は、すべての場合において用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつそれらの任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。さらに、本明細書で使用されているすべての科学的用語および技術的用語は、別途指定のない限り、当該技術分野で一般的に使用されている意味を有する。本明細書で提供されている定義は、本明細書において頻繁に使用される特定の用語の理解を容易にするためのものである。本明細書で使用される単数形(「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」)は、複数形の対象を有する実施形態を包含するが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。本明細書で使用される「または」は概して、「および/または」を含む意味で採用されているが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。「および/または」という用語は、列挙された要素の一つもしくはすべて、または列挙された要素のうちの任意の二つ以上の組み合わせを意味する。本明細書で使用される「有する、持つ(have)」、「有している、持っている(having)」、「含む(include)」、「含む(including)」、「備える(comprise)」、「備える(comprising)」、またはこれに類するものは、その制約のない意味で使用され、概して「含むが、これに限定されない」を意味する。当然のことながら、「から本質的に成る(consisting essentially of)」、「から成る(consisting of)」、およびこれに類するものは、「含む、備える(comprising)」およびこれに類するものに包摂される。「好ましい」および「好ましくは」という語は特定の状況下で、特定の利点をもたらす場合がある本発明の実施形態を指す。しかしながら、同一の状況下または他の状況下で、他の実施形態もまた好ましいものである場合がある。その上、一つ以上の好ましい実施形態の列挙は、その他の実施形態が有用ではないことを暗示するものではなく、また特許請求の範囲を含む本開示の範囲からその他の実施形態を除外することを意図するものではない。
【国際調査報告】