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特表2023-532224新規殺菌剤としてのオキサジアジニルピリダジン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-27
(54)【発明の名称】新規殺菌剤としてのオキサジアジニルピリダジン
(51)【国際特許分類】
   C07D 413/04 20060101AFI20230720BHJP
   A01P 3/00 20060101ALI20230720BHJP
   A01N 43/88 20060101ALI20230720BHJP
   A01N 25/30 20060101ALI20230720BHJP
【FI】
C07D413/04 CSP
A01P3/00
A01N43/88 102
A01N25/30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022577795
(86)(22)【出願日】2021-06-16
(85)【翻訳文提出日】2023-02-14
(86)【国際出願番号】 EP2021066190
(87)【国際公開番号】W WO2021255071
(87)【国際公開日】2021-12-23
(31)【優先権主張番号】20180713.8
(32)【優先日】2020-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516245885
【氏名又は名称】バイエル、アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】BAYER AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100126099
【弁理士】
【氏名又は名称】反町 洋
(72)【発明者】
【氏名】ジュリー、ガイスト
(72)【発明者】
【氏名】シリル、モンターニュ
(72)【発明者】
【氏名】リオネル、ニコラ
(72)【発明者】
【氏名】土屋 知己
(72)【発明者】
【氏名】バンサン、トマ
(72)【発明者】
【氏名】ドミニク、ロケ
【テーマコード(参考)】
4C063
4H011
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063BB01
4C063CC59
4C063DD28
4C063EE03
4H011AA01
4H011BA05
4H011BB10
(57)【要約】
本発明は、オキサジアジニルピリダジン化合物、および植物病原性真菌等の植物病原性微生物を防除するためのその使用に関する。本発明は、これらの化合物を製造するための方法および中間体にも関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I-1)の化合物:
【化1】
[式中、
およびRは水素であり、
は水素であり、
Lはメチレンあり、
はフェニルあり、
該フェニルは、クロロ、ブロモおよびメチルから独立して選択される2つの置換基で置換されており、
はクロロ、メチル、エチルまたはエテニルであり、
該メチル、エチルおよびエテニルは、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、メトキシおよびエトキシからなる群から独立して選択される1つまたは2つの置換基で任意に置換されており、
は水素であり、
は水素またはホルミルであり、
Qはフェニルであり、
該フェニルは、フルオロ、クロロ、メチル、エチルおよびシクロプロピルから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されており、
該シクロプロピルは、フルオロおよびクロロからなる群から独立して選択される1つまたは2つの置換基で任意に置換されている]、
そのN-オキシド、塩、水和物、ならびに塩およびN-オキシドの水和物。
【請求項2】
およびRが水素であり、
が水素であり、
Lがメチレンであり、
が式
【化2】
[式中、
§はLへのs結合部であり、
6S1はクロロ、ブロモまたはメチルであり、
6S2はクロロまたはメチルである]
の基であり、
がクロロ、メチル、ジクロロメチル、1-フルオロエチル、1-ヒドロキシエチルまたは1-エトキシエテン-1-イルであり、
が水素であり、
が水素またはホルミルであり、
Qが式
【化3】
[式中、
§は酸素原子への結合であり、
S1は水素またはフルオロであり、
S2はクロロ、メチル、エチル、シクロプロピル、1-フルオロシクロプロピルまたは1-クロロシクロプロピルである]
の基である、請求項1に記載の式(I-1)の化合物、その塩、水和物、および塩の水和物。
【請求項3】
前記式(I-1)の化合物が、
(I-001)(5RS)-5-(2-ブロモ-4-メチルベンジル)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-002)(5RS)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-003)(5RS)-5-(2-クロロ-4-メチルベンジル)-3-[3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-004)(5RS)-5-(2-クロロ-4-メチルベンジル)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-005)(5RS)-3-[6-クロロ-3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)ピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジクロロベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-006)(5RS)-5-(2-ブロモ-4-メチルベンジル)-3-[3-(3-クロロ-2-フルオロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-007)(5RS)-5-(2,4-ジクロロベンジル)-3-[3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-008)(5RS)-5-(3,5-ジメチルベンジル)-3-[3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-009)(5RS)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(3,5-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-010)(5RS)-3-[3-(3-クロロ-2-フルオロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(3,5-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-011)(5RS)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(2,5-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-012)(5RS)-3-[3-(3-クロロ-2-フルオロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(2,5-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-013)(5RS)-5-(2,5-ジメチルベンジル)-3-[3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-014)(5RS)-5-(2,4-ジメチルベンジル)-3-[3-(3-エチル-2-フルオロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-015)(5RS)-5-(2,4-ジメチルベンジル)-3-{3-[3-(1-フルオロシクロプロピル)フェノキシ]-6-メチルピリダジン-4-イル}-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-016)1-{6-(3-シクロプロピルフェノキシ)-5-[5-(2,4-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン-3-イル]ピリダジン-3-イル}エタノール、
(I-017)(5RS)-3-[6-クロロ-3-(3-クロロフェノキシ)ピリダジン-4-イル]-5-(2-クロロ-4-メチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-018)(5RS)-3-{3-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)-6-[(1RS)-1-フルオロエチル]ピリダジン-4-イル}-5-(2,4-ジクロロベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-019)(5RS)-3-[3-(3-シクロプロピルフェノキシ)-6-(1-エトキシビニル)ピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジクロロベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-020)(5RS)-3-[3-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)-6-(1-エトキシビニル)ピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジクロロベンジル)-5、6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-021)(5S)-3-[3-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)-6-(ジクロロメチル)ピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-022)(5RS)-3-{3-[3-(1-クロロシクロプロピル)フェノキシ]-6-メチルピリダジン-4-イル}-5-(2,4-ジクロロベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-023)1-{6-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)-5-[5-(2,4-ジクロロベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン-3-イル]ピリダジン-3-イル}エタノール、
(I-024)(5RS)-3-{6-クロロ-3-[3-(1-クロロシクロプロピル)フェノキシ]ピリダジン-4-イル}-5-(2,4-ジクロロベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-025)(5RS)-3-[6-クロロ-3-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)ピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジクロロベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン-4-カルバルデヒド
からなる群から選択される、請求項1または2に記載の式(I-1)の化合物。
【請求項4】
前記式(I)の化合物が、
(I.001)(5RS)-5-(2-ブロモ-4-メチルベンジル)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.002)(5RS)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-003)(5RS)-5-(2-クロロ-4-メチルベンジル)-3-[3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.004)(5RS)-5-(2-クロロ-4-メチルベンジル)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.005)(5RS)-3-[6-クロロ-3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)ピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジクロロベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.006)(5RS)-5-(2-ブロモ-4-メチルベンジル)-3-[3-(3-クロロ-2-フルオロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.007)(5RS)-5-(2,4-ジクロロベンジル)-3-[3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.008)(5RS)-5-(3,5-ジメチルベンジル)-3-[3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.009)(5RS)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(3,5-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.010)(5RS)-3-[3-(3-クロロ-2-フルオロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(3,5-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.011)(5RS)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(2,5-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.012)(5RS)-3-[3-(3-クロロ-2-フルオロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(2,5-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.013)(5RS)-5-(2,5-ジメチルベンジル)-3-[3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.014)(5RS)-5-(2,4-ジメチルベンジル)-3-[3-(3-エチル-2-フルオロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.015)(5RS)-5-(2,4-ジメチルベンジル)-3-{3-[3-(1-フルオロシクロプロピル)フェノキシ]-6-メチルピリダジン-4-イル}-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン
からなる群から選択される、請求項1または2に記載の式(I-1)の化合物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の少なくとも1種の式(I-1)の化合物および少なくとも1種の担体および/または界面活性剤を含む、植物病原性有害真菌を防除するための組成物。
【請求項6】
請求項1~4のいずれか一項に記載の少なくとも1種の式(I-1)の化合物および/または請求項5に記載の組成物が有害微生物および/またはその生息地に適用される、作物保護および材料保護における有害微生物を防除する方法。
【請求項7】
作物保護および材料保護における有害微生物を防除するための、請求項1~4のいずれか一項に記載の1種以上の式(I-1)の化合物および/または1種以上の請求項5に記載の組成物の使用。
【請求項8】
式(I-a)の化合物の製造方法であって、
式(1)の化合物
【化4】
[式中、R、RおよびQは請求項1~4のいずれか一項で定義された通りであり、
はヒドロキシ、ハロゲンまたはC-Cアルコキシである]
を、式(2)のアミン
【化5】
[式中、R、R、R、RおよびLは請求項1~4のいずれか一項で定義された通りであり、
Wは水素、tert-ブトキシカルボニル、ベンジル、アリルまたは(4-メトキシフェニル)メチルである]
またはその1種の塩と反応させて式(3)の化合物
【化6】

[式中、R、R、R、R、R、R、L、WおよびQは上述した通りに定義される]
を得、該式(3)の化合物からフタルイミド基を除去して、式(4)の化合物
【化7】
[式中、R、R、R、R、R、R、L、WおよびQは上述した通りに定義される]
を得、
次いで、Wが水素である場合には、該式(4)の化合物を任意に塩基の存在下で脱水剤で処理して式(I-a)の化合物
【化8】
[式中、R、R、R、R、R、R、LおよびQは上述した通りに定義される]
を直接得るか、
または、
次いで、Wがtert-ブトキシカルボニル、ベンジル、アリルまたは(4-メトキシフェニル)メチル等のアミノ保護基である場合には、該式(4)の化合物を任意に塩基の存在下で脱水剤で処理し、次いで脱保護工程を行って式(I-a)の化合物を得る、
前記製造方法。
【請求項9】
式(I-a)の化合物の製造方法であって、
式(5)の化合物
【化9】
[式中、RおよびRは請求項1~4のいずれか一項で定義された通りであり、
Xはハロゲンであり、
はヒドロキシ、ハロゲンまたはC-Cアルコキシである]
を、式(2)のアミン
【化10】
[式中、R、R、R、RおよびLは請求項1~4のいずれか一項で定義された通りであり、
Wは水素、tert-ブトキシカルボニル、ベンジル、アリルまたは(4-メトキシフェニル)メチルである]
またはその1種の塩と反応させて式(6a)の化合物
【化11】
[式中、R、R、R、R、R、R、L、XおよびWは上述した通りに定義され、
Gはフタルイミドである]
を得、該式(6a)の化合物からフタルイミド基を除去して、式(6b)の化合物
【化12】
[式中、R、R、R、R、R、R、L、XおよびWは上述した通りに定義される]
を得、
次いで、Wが水素である場合には、該式(6b)の化合物を任意に塩基の存在下で脱水剤で処理して式(7)の化合物を直接得るか、
または、
次いで、Wがアミノ保護基である場合には、該式(6b)の化合物を任意に塩基の存在下で脱水剤で処理し、次いで脱保護工程を行って式(7)の化合物
【化13】
[式中、R、R、R、R、R、R、LおよびXは上述した通りに定義される]
を得、
最終的に塩基(例えば、有機塩基または無機塩基)の存在下、かつ任意に適切な銅の塩または錯体の存在下で、該式(7)の化合物と、Qが請求項1~3のいずれか一項で定義される式(8)の化合物とを反応させて式(I-a)の化合物
【化14】
[式中、R、R、R、R、R、R、LおよびQは上述した通りに定義される]
を生成する、前記製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オキサジアジニルピリダジン化合物、および植物病原性真菌等の植物病原性微生物を防除するためのその使用に関する。本発明は、これらの化合物を製造するための方法および中間体にも関する。
【0002】
微生物の蔓延に対抗または防止するための多数の作物保護剤が、これまでに開発されている。しかしながら、低毒性、高選択性、改善された物理化学的特性を有するか、または効果的な有害生物の防除を可能にしながら低い適用率で用いることができる、真菌等の広範囲の植物病原性微生物に対して有効な化合物を提供するために、新規化合物自体の開発の必要性が引き続き存在している。また、耐性の発生を防ぐために、新しい化合物を提供することも望まれている。
【0003】
本発明によれば、真菌等の植物病原性微生物を防除するための新規化合物であって、それらの側面の少なくともいくつかにおいて、既知の化合物および組成物よりも優れた新規化合物が提供される。
【0004】
WO2007/031213には、有害生物を防除するためのジオキサジン置換アリールアミドおよびオキサジアジン置換アリールアミドが記載されている。WO2008/009406には、殺菌剤としてのヘテロアリール置換ピリダジンが開示されている。殺菌剤としてのヘテロシクリル置換ピリダジンは、WO2020/127780に開示されている。
【発明の詳細な説明】
【0005】
式(I)の化合物
本発明は、式(I-1)の化合物:
【化1】
[式中、
およびRは水素であり、
は水素であり、
Lはメチレンあり、
はフェニルあり、
該フェニルは、クロロ、ブロモおよびメチルから独立して選択される2つの置換基で置換されており、
はクロロ、メチル、エチルまたはエテニルであり、
該メチル、エチルおよびエテニルは、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、メトキシおよびエトキシからなる群から独立して選択される1つまたは2つの置換基で任意に置換されており、
は水素であり、
は水素またはホルミルであり、
Qはフェニルであり、
該フェニルは、フルオロ、クロロ、メチル、エチルおよびシクロプロピルから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されており、
該シクロプロピルは、フルオロおよびクロロからなる群から独立して選択される1つまたは2つの置換基で任意に置換されている]、
そのN-オキシド、塩、水和物、ならびに塩およびN-オキシドの水和物に関する。
【0006】
本発明は、本明細書で定義される少なくとも1種の式(I)の化合物および少なくとも1種の農業上適切な補助剤を含む組成物に関する。
【0007】
本発明はまた、植物病原性真菌を防除するための、本明細書で定義される式(I)の化合物または本明細書で定義される組成物の使用に関する。
【0008】
本発明は、植物、植物部分、種子、果実または植物が生育する土壌に、本明細書で定義される少なくとも1種の式(I)の化合物または本明細書で定義される組成物を適用する工程を含む、植物病原性真菌を防除する方法に関する。
【0009】
本発明はまた、式(I)の化合物を製造するための工程および中間体に関する。
【0010】
特に明記しない限り、以下の定義は、用いられる置換基および残基に適用される。
【0011】
本明細書で用いられる「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を指す。
【0012】
本明細書で用いられる「C-Cアルコキシ」という用語は、式(C-Cアルキル)-O-の基を指し、用語「C-Cアルキル」は本明細書で定義される通りである。C-Cアルコキシの例としては、限定されないが、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、1-メチルエトキシ、n-ブトキシ、1-メチルプロポキシ、2-メチルプロポキシ、1,1-ジメチルエトキシ、n-ペントキシ、1-メチルブトキシ、2-メチルブトキシ、3-メチルブトキシ、2,2-ジメチルプロポキシ、1-エチルプロポキシ、1,1-ジメチルプロポキシ、1,2-ジメチルプロポキシ、n-ヘキシルオキシ、1-メチルペントキシ、2-メチルペントキシ、3-メチルペントキシ、4-メチルペントキシ、1,1-ジメチルブトキシ、1,2-ジメチルブトキシ、1,3-ジメチルブトキシ、2,2-ジメチルブトキシ、2,3-ジメチルブトキシ、3,3-ジメチルブトキシ、1-エチルブトキシ、2-エチルブトキシ、1,1,2-トリメチルプロポキシ、1,2,2-トリメチルプロポキシ、1-エチル-1-メチルプロポキシおよび1-エチル-2-メチルプロポキシが挙げられる。この定義は、他で定義されない限り、複合置換基の一部としてのアルコキシ、例えば、アルコキシアルキル、アルコキシアルコキシにも適用される。
【0013】
本明細書で用いられる「脱離基」という用語は、置換または脱離反応において化合物から脱離する基、例えば、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホネート(「トリフレート」)基、アルコキシ、メタンスルホネート、p-トルエンスルホン酸等を意味するものと理解される。
【0014】
変数R、R、R、R、R、RおよびQに言及する場合の「本明細書に記載の」という用語は、参照により、変数の広い定義、ならびに、もし存在する場合には好ましい、より好ましい、およびより一層好ましい定義を包含する。
【0015】
自然法則に反し、したがって当業者がその専門知識に基づいて除外する組み合わせから生じる化合物は、本明細書に包含されない。例えば、3つ以上の隣接する酸素原子を有する環構造は除外される。
【0016】
式(I)の化合物は、好適には、それらの遊離形態、塩形態、N-オキシド形態または溶媒和物形態(例えば、水和物)であり得る。
【0017】
置換基の性質に応じて、式(I)の化合物は、異なる立体異性体の形態で存在し得る。これらの立体異性体は、例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、アトロプ異性体または幾何異性体である。したがって、本発明には、純粋な立体異性体およびこれらの異性体の任意の混合物の両方が包含される。化合物が平衡状態で2種以上の互変異性体の形態で存在し得る場合、1種の互変異性体の説明による化合物への言及は、すべての互変異性体の形態を包含するものとみなされる。
【0018】
本発明の化合物のいずれも、化合物中の二重結合の数に応じて、1つ以上の幾何異性体の形態で存在することもできる。二重結合または環に関する置換基の性質による幾何異性体は、シス(=Z-)またはトランス(=E-)形態で存在し得る。したがって、本発明は、すべての幾何異性体、およびすべての比率のすべての可能な混合物に等しく関する。
【0019】
置換基の性質に応じて、式(I)の化合物は、遊離化合物および/またはその塩、例えば農薬活性塩の形態で存在し得る。
【0020】
農薬活性塩としては、無機酸および有機酸の酸付加塩、ならびに慣用の塩基の塩が挙げられる。無機酸の例は、フッ化水素、塩化水素、臭化水素およびヨウ化水素等のハロゲン化水素酸、硫酸、リン酸および硝酸、ならびに重硫酸ナトリウムおよび重硫酸カリウム等の酸性塩である。有用な有機酸としては、例えば、ギ酸、炭酸、ならびに酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸およびプロピオン酸等のアルカン酸、ならびにグリコール酸、チオシアン酸、乳酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、シュウ酸、6~20個の炭素原子を有する飽和または一不飽和または二不飽和の脂肪酸、アルキル硫酸モノエステル、アルキルスルホン酸(1~20個の炭素原子を有する直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を有するスルホン酸)、アリールスルホン酸またはアリールジスルホン酸(1つまたは2つのスルホン酸基を有するフェニルおよびナフチル等の芳香族基)、アルキルホスホン酸(1~20個の炭素原子を有する直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を有するホスホン酸)、アリールホスホン酸またはアリールジホスホン酸(1つまたは2つのホスホン酸基を有するフェニルおよびナフチル等の芳香族基)が挙げられ、上述したアルキル基およびアリール基は、さらなる置換基、例えばp-トルエンスルホン酸、サリチル酸、p-アミノサリチル酸、2-フェノキシ安息香酸、2-アセトキシ安息香酸等を有していてもよい。
【0021】
本発明の化合物またはそれらの塩の溶媒和物は、化合物と溶媒との化学量論的組成物である。
【0022】
本発明の化合物は、多結晶形態および/または非晶質形態で存在し得る。結晶形としては、非溶媒和物結晶形、溶媒和物および水和物が包含される。
【0023】
本発明は、式(I)の化合物:
【化2】
[式中、
およびRは水素であり、
は水素である、
Lはメチレンであり、
はフェニルであり、
該フェニルは、クロロ、ブロモおよびメチルから独立して選択される2つの置換基で置換されており、
はクロロまたはメチルであり、
は水素であり、
Qはフェニルであり、
該フェニルは、フルオロ、クロロ、メチル、エチルおよびシクロプロピルから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されており、
該シクロプロピルは、1つまたは2つの置換基フルオロで任意に置換されている]、
そのN-オキシド、塩、水和物、ならびに塩およびN-オキシドの水和物にも関する。
【0024】
本発明は、
およびRが水素であり、
が水素であり、
Lがメチレンであり、
が式
【化3】
[式中、
§はLへの結合部であり、
6S1はクロロ、ブロモまたはメチルであり、
6S2はクロロまたはメチルである]
の基であり、
がクロロ、メチル、ジクロロメチル、1-フルオロエチル、1-ヒドロキシエチルまたは1-エトキシエテン-1-イルであり、
が水素であり、
が水素またはホルミルであり、
Qが式
【化4】

[式中、
§は酸素原子への結合であり、
S1は水素またはフルオロであり、
S2はクロロ、メチル、エチル、シクロプロピル、1-フルオロシクロプロピルまたは1-クロロシクロプロピルである]
の基である、式(I-1)の化合物、そのN-オキシド、塩、水和物、ならびに塩およびN-オキシドの水和物にも関する。
【0025】
好ましくは、本発明は、
およびRが水素であり、
が水素であり、
Lがメチレンであり、
が式
【化5】
[式中、
§はLへの結合部であり、
6S1はクロロ、ブロモまたはメチルであり、
6S2はクロロまたはメチルである]
の基であり、
がクロロまたはメチルであり、
が水素であり、
Qが式
【化6】
[式中、
§は酸素原子への結合であり、
S1は水素またはフルオロであり、
S2はクロロ、メチル、エチルまたは1-フルオロシクロプロピルである]
の基である、式(I)の化合物、そのN-オキシド、塩、水和物、ならびに塩およびN-オキシドの水和物にも関する。
【0026】
本発明は、式(I-1-A):
【化7】
[式中、
はフェニルであり、
該フェニルは、クロロ、ブロモおよびメチルから独立して選択される2つの置換基で置換されており、
はクロロ、メチル、エチルまたはエテニルであり、
該メチル、エチルおよびエテニルは、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、メトキシおよびエトキシからなる群から独立して選択される1つまたは2つの置換基で任意に置換されており、
は水素であり、
は水素またはホルミルであり、
Qはフェニルであり、
該フェニルは、フルオロ、クロロ、メチル、エチルおよびシクロプロピルから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されており、
該シクロプロピルは、フルオロおよびクロロからなる群から独立して選択される1つまたは2つの置換基で任意に置換されている]、
そのN-オキシド、塩、水和物、ならびに塩およびN-オキシドの水和物に関する。
【0027】
最も好ましくは、本発明は、式(I-1)の化合物に関し、該式(I-1)の化合物は、以下の1つである:
(I-001)(5RS)-5-(2-ブロモ-4-メチルベンジル)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-002)(5RS)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-003)(5RS)-5-(2-クロロ-4-メチルベンジル)-3-[3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-004)(5RS)-5-(2-クロロ-4-メチルベンジル)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-005)(5RS)-3-[6-クロロ-3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)ピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジクロロベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-006)(5RS)-5-(2-ブロモ-4-メチルベンジル)-3-[3-(3-クロロ-2-フルオロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-007)(5RS)-5-(2,4-ジクロロベンジル)-3-[3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-008)(5RS)-5-(3,5-ジメチルベンジル)-3-[3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-009)(5RS)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(3,5-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-010)(5RS)-3-[3-(3-クロロ-2-フルオロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(3,5-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-011)(5RS)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(2,5-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-012)(5RS)-3-[3-(3-クロロ-2-フルオロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(2,5-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-013)(5RS)-5-(2,5-ジメチルベンジル)-3-[3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-014)(5RS)-5-(2,4-ジメチルベンジル)-3-[3-(3-エチル-2-フルオロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-015)(5RS)-5-(2,4-ジメチルベンジル)-3-{3-[3-(1-フルオロシクロプロピル)フェノキシ]-6-メチルピリダジン-4-イル}-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-016)1-{6-(3-シクロプロピルフェノキシ)-5-[5-(2,4-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン-3-イル]ピリダジン-3-イル}エタノール、
(I-017)(5RS)-3-[6-クロロ-3-(3-クロロフェノキシ)ピリダジン-4-イル]-5-(2-クロロ-4-メチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-018)(5RS)-3-{3-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)-6-[(1RS)-1-フルオロエチル]ピリダジン-4-イル}-5-(2,4-ジクロロベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-019)(5RS)-3-[3-(3-シクロプロピルフェノキシ)-6-(1-エトキシビニル)ピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジクロロベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-020)(5RS)-3-[3-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)-6-(1-エトキシビニル)ピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジクロロベンジル)-5、6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-021)(5S)-3-[3-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)-6-(ジクロロメチル)ピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-022)(5RS)-3-{3-[3-(1-クロロシクロプロピル)フェノキシ]-6-メチルピリダジン-4-イル}-5-(2,4-ジクロロベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-023)1-{6-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)-5-[5-(2,4-ジクロロベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン-3-イル]ピリダジン-3-イル}エタノール、
(I-024)(5RS)-3-{6-クロロ-3-[3-(1-クロロシクロプロピル)フェノキシ]ピリダジン-4-イル}-5-(2,4-ジクロロベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-025)(5RS)-3-[6-クロロ-3-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)ピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジクロロベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン-4-カルバルデヒド。
【0028】
最も好ましくは、本発明は、式(I)の化合物ならびにその塩、水和物および塩の水和物に関し、該式(I)の化合物は、以下の1つである:
(I.001)(5RS)-5-(2-ブロモ-4-メチルベンジル)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.002)(5RS)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I-003)(5RS)-5-(2-クロロ-4-メチルベンジル)-3-[3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.004)(5RS)-5-(2-クロロ-4-メチルベンジル)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.005)(5RS)-3-[6-クロロ-3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)ピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジクロロベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.006)(5RS)-5-(2-ブロモ-4-メチルベンジル)-3-[3-(3-クロロ-2-フルオロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.007)(5RS)-5-(2,4-ジクロロベンジル)-3-[3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.008)(5RS)-5-(3,5-ジメチルベンジル)-3-[3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.009)(5RS)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(3,5-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.010)(5RS)-3-[3-(3-クロロ-2-フルオロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(3,5-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.011)(5RS)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(2,5-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.012)(5RS)-3-[3-(3-クロロ-2-フルオロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(2,5-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.013)(5RS)-5-(2,5-ジメチルベンジル)-3-[3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.014)(5RS)-5-(2,4-ジメチルベンジル)-3-[3-(3-エチル-2-フルオロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン、
(I.015)(5RS)-5-(2,4-ジメチルベンジル)-3-{3-[3-(1-フルオロシクロプロピル)フェノキシ]-6-メチルピリダジン-4-イル}-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン。
【0029】
式(I)の化合物は、式(I-1)の化合物のサブグループである。
【0030】
自然法則に反し、したがって当業者がその専門知識に基づいて除外する組み合わせから生じる化合物は、本明細書に包含されない。例えば、3つ以上の隣接する酸素原子を有する環構造は除外される。
【0031】
式(I)の化合物は、好適には、それらの遊離形態、塩形態、N-オキシド形態または溶媒和物形態(例えば、水和物)であり得る。
【0032】
置換基の性質に応じて、式(I)の化合物は、異なる立体異性体の形態で存在し得る。これらの立体異性体は、例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、アトロプ異性体または幾何異性体である。したがって、本発明には、純粋な立体異性体およびこれらの異性体の任意の混合物の両方が包含される。化合物が平衡状態で2つ以上の互変異性体の形態で存在し得る場合、1種の互変異性体の説明による化合物への言及は、すべての互変異性体の形態を包含するものとみなされる。
【0033】
本発明の化合物のいずれも、化合物中の二重結合の数に応じて、1つ以上の幾何異性体の形態で存在することもできる。二重結合または環に関する置換基の性質による幾何異性体は、シス(=Z-)またはトランス(=E-)形態で存在し得る。したがって、本発明は、すべての幾何異性体、およびすべての比率のすべての可能な混合物に等しく関する。
【0034】
置換基の性質に応じて、式(I)の化合物は、遊離化合物および/またはその塩、例えば農薬活性塩の形態で存在し得る。
【0035】
農薬活性塩としては、無機酸および有機酸の酸付加塩、ならびに慣用の塩基の塩が挙げられる。無機酸の例は、フッ化水素、塩化水素、臭化水素およびヨウ化水素等のハロゲン化水素酸、硫酸、リン酸および硝酸、ならびに重硫酸ナトリウムおよび重硫酸カリウム等の酸性塩である。有用な有機酸としては、例えば、ギ酸、炭酸、ならびに酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸およびプロピオン酸等のアルカン酸、ならびにグリコール酸、チオシアン酸、乳酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、シュウ酸、6~20個の炭素原子を有する飽和または一不飽和または二不飽和の脂肪酸、アルキル硫酸モノエステル、アルキルスルホン酸(1~20個の炭素原子を有する直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を有するスルホン酸)、アリールスルホン酸またはアリールジスルホン酸(1つまたは2つのスルホン酸基を有するフェニルおよびナフチル等の芳香族基)、アルキルホスホン酸(1~20個の炭素原子を有する直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を有するホスホン酸)、アリールホスホン酸またはアリールジホスホン酸(1つまたは2つのホスホン酸基を有するフェニルおよびナフチル等の芳香族基)が挙げられ、上述したアルキル基およびアリール基は、さらなる置換基、例えばp-トルエンスルホン酸、サリチル酸、p-アミノサリチル酸、2-フェノキシ安息香酸、2-アセトキシ安息香酸等を有していてもよい。
【0036】
本発明の化合物またはそれらの塩の溶媒和物は、化合物と溶媒との化学量論的組成物である。
【0037】
本発明の化合物は、多結晶形態および/または非晶質形態で存在し得る。結晶形としては、非溶媒和物結晶形、溶媒和物および水和物が包含される。
【0038】
適切なQの非限定的な例としては、表1の「Q」の列に列挙されているQ基が挙げられる。
【0039】
上記で特定されたR、R、R、R、R、R、R、LおよびQの定義(広い定義、ならびに好ましい、より好ましい、より一層好ましい定義)は、様々な形で組み合わせることができる。したがって、これらの定義の組み合わせによって、例えば以下に開示されるものののような、本発明の化合物のサブクラスが提供される。
【0040】
本発明は、表1に開示される任意の式(I)の化合物にも関する。
【0041】
式(I)の化合物は、(植物病原性真菌を防除するための)殺菌剤として、特に植物、植物部分、種子、果物または植物が生育する土壌に、1種以上の式(I)の化合物を適用する工程を含む、植物病原性真菌を防除する方法において用いることができる。
【0042】
式(I)の化合物および中間体の製造方法
本発明は、式(I-1)、式(I)の化合物およびそれらの中間体の製造方法に関する。本明細書に記載の方法は、必要な変更を加えて、式(I)および(I-1)の化合物の製造に適用することができる。他に示さない限り、基R、R、R、R、R、R、LおよびQは、式(I)の化合物について上述した意味を有する。これらの定義は、式(I)の最終生成物だけでなく、すべての中間体にも適用される。
【0043】
式(I-a)の化合物は、式(I)の様々なサブセットである。式(I-a-1)~(I-a-6)の化合物は、式(I-a)の様々なサブセットである。式(I-a)および(I-a-1)~(I-a-6)のすべての置換基は、特に断りのない限り、式(I)について上記で定義したとおりである。
【0044】
式(I)の化合物は、既知の方法に類似した様々な経路によって製造することができる(例およびその中の参考文献を参照されたい)。適切な方法の非限定的な例が本明細書に記載されている。
【0045】
式(I)の化合物は、プロセスA~Eを行うことによって直接得ることができ、または本明細書に記載のプロセスに従って製造される式(I)の別の化合物を変換または誘導体化によって得ることができる。例えば、式(I)の化合物は、1種以上の式(I)の出発化合物の置換基を他の置換基で置換することにより、式(I)の別の化合物に変換することができる。
【0046】
本明細書に記載のプロセスは、考慮される反応に慣用される1種以上の不活性有機溶媒を用いて適切に行うことができる。適切な不活性有機溶媒は、下記から選択することができる:脂肪族、脂環式または芳香族の炭化水素(例えば、石油エーテル、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、リグロイン、ベンゼン、トルエン、キシレンまたはデカリン)、ハロゲン化脂肪族、脂環式または芳香族の炭化水素(例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタンまたはトリクロロエタン)、エーテル類(例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルt-ブチルエーテル、メチルt-アミルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタンまたはアニソール)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトンおよびメチルイソブチルケトン等)、エステル類(例えば、酢酸メチル、酢酸エチルまたは酢酸ブチル)、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、tert-ブタノール)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、n-またはi-ブチロニトリルまたはベンゾニトリル)、アミド類(例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルlホルムアニリド、N-メチルピロリドンまたはヘキサメチルリン酸トリアミド)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド)またはスルホン類(例えば、スルホラン)、尿素類(例えば、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2(1H)-ピリミジノン)またはそれらの混合物。
【0047】
本明細書に記載のいくつかのプロセスは、そのような反応に慣用される1種以上の無機または有機塩基を必要とするか、または必要に応じて用いることができる。適切な無機および有機塩基の例としては、限定されないが、アルカリ土類金属またはアルカリ金属の炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウムまたは炭酸セシウム)、アルカリ金属水素化物(例えば、水素化ナトリウム)、アルカリ土類金属またはアルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウムまたは他の水酸化アンモニウム誘導体)、アルカリ土類金属、アルカリ金属またはアンモニウムのフッ化物(例えば、フッ化カリウム、フッ化セシウムまたはフッ化テトラブチルアンモニウム)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の酢酸塩(例えば、酢酸ナトリウム、酢酸リチウム、酢酸カリウムまたは酢酸カルシウム)、アルカリ金属アルコレート(例えば、カリウムtert-ブトキシドまたはナトリウムtert-ブトキシド)、リン酸アルカリ金属塩(例えば、リン酸三カリウム)、第三級アミン(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジシクロヘキシルメチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルピペリジン、N,N-ジメチルアミンノピリジン、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロノネン(DBN)、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、キヌクリジン、3-アセトキシキヌクリジン、グアニジン、または芳香族塩基(例えば、ピリジン、ピコリン、ルチジンまたはコリジン)が挙げられる。
【0048】
本明細書に記載のプロセスのいくつかは、必要に応じて、金属(例えば、銅またはパラジウム)の塩または錯体等の遷移金属触媒の存在下で、適切な場合には配位子の存在下で行うことができる。
【0049】
適切な銅の塩または錯体およびそれらの水和物としては、限定されないが、銅金属、ヨウ化銅(I)、塩化銅(I)、臭化銅(I)、塩化銅(II)、臭化銅(II)、酸化銅(II)、酸化銅(I)、酢酸銅(II)、酢酸銅(I)、チオフェン-2-カルボン酸銅(I)、シアン化銅(I)、硫酸銅(II)、銅(II)ビス(2,2,6,6-テトラメチル-3,5-ヘプタンジオネート)、銅(II)トリフルオロメタンスルホネート、テトラキス(アセトニトリル)銅(I)ヘキサフルオロホスフェート、テトラキス(アセトニトリル)銅(I)テトラフルオロボレートが挙げられる。
【0050】
エチレンジアミン、N,N’-ジメチルエチレンジアミン、N,N’-ジメチルエチレンジアミン、rac-トランス-1,2-ジアミノシクロヘキサン、rac-トランス-N,N’-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン、1,1’-ビナフチル-2,2’-ジアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン、プロリン、N,N-ジメチルグリシン、キノリン-8-オール、ピリジン、2-アミノピリジン、4-(ジメチルアミノ)ピリジン、2,2’-ビピリジル、2,6-ジ(2-ピリジル)ピリジン、2-ピコリン酸、2-(ジメチルアミノメチル)-3-ヒドロキシピリジン、1,10-フェナントロリン、3,4,7,8-テトラメチル-1,10-フェナントロリン、2,9-ジメチル-1,10-フェナントロリン、4,7-ジメトキシ-1,10-フェナントロリン、N,N’-ビス[(E)-ピリジン-2-イルメチリデン]シクロヘキサン-1,2-ジアミン、N-[(E)-フェニルメチリデン]、N-[(E)-フェニルメチリデン]-シクロヘキサンアミン、1,1,1-トリス(ヒドロキシメチル)エタン、n-ブチルイミダゾール、エチレングリコール、2,2,6,6-テトラメチルヘプタン-3,5-ジオン、2-(2,2-ジメチルプロパノイル)シクロヘキサノン、アセチルアセトン、ジベンゾイルメタン、2-(2-メチルプロパノイル)シクロヘキサノン、ビフェニル-2-イル(ジ-tert-ブチル)ホスファン、エチレンビス-(ジフェニルホスフィン)、N,N-ジエチルサリチルアミド、2-ヒドロキシベンズアルデヒドオキシム、オキソ[(2,4,6-トリメチルフェニル)アミノ]酢酸または1H-ピロール-2-カルボン酸等の銅塩と配位子または塩とを反応に別々に添加することにより、反応混合物中に適切な銅錯体をその場で生成することも可能である。
【0051】
適切なパラジウムの塩または錯体としては、限定されないが、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ビス(シンナミル)ジクロロジパラジウム(II)、ビス(アリル)-ジクロロジパラジウム(II)または[1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)が挙げられる。
【0052】
トリエチルホスフィン、トリ-tert-ブチルホスフィン、トリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボレート、トリシクロヘキシルホスフィン、2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ビフェニル、2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-2’-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル、2-(tert-ブチルホスフィノ)-2’-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル、2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2,6’-ジメトキシビフェニル、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシビフェニル、トリフェニルホスフィン、トリス-(o-トリル)ホスフィン、3-(ジフェニルホスフィノ)ベンゼンスルホン酸ナトリウム、トリス-(2-メトキシ-フェニル)ホスフィン、2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル、1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,4-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ブタン、1,2-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)-エタン、2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-2’-(N,N-ジメチルアミノ)-ビフェニル、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-フェロセン、(R)-(-)-1-[(S)-2-ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチルジシクロヘキシルホスフィン、トリス-(2,4-tert-ブチル-フェニル)ホスファイト、ジ(1-アダマンチル)-2-モルホリノフェニルホスフィンまたは1,3-ビス(2,4,6-トリメチルフェニル)イミダゾリウムクロリドが挙げられる。
【0053】
適切な触媒および/または配位子は、Strem Chemicalsによる“Metal Catalysts for Organic Synthesis”等の商業カタログから、または総説(Chemical Society Reviews (2014), 43, 3525, Coordination Chemistry Reviews (2004), 248, 2337およびその引用文献)から選択することができる。
【0054】
本明細書に記載されるプロセスのいくつかは、文献(Nature chemistry review, (2017) 0052及びその引用文献;Science (2016) 352, 6291, 1304;Org. Lett. 2016, 18, 4012、J. Org. Chem 2016, 81, 6898;J. Am. Chem. Soc. 2016, 138, 12715、J. Am. Chem. Soc. 2016, 138, 13862;J. Am. Chem. Soc. 2016, 138, 8034;J. Org. Chem. 2016, 81, 12525、J. Org. Chem. 2015, 80, 7642)に報告されている方法に従って、Metallaphotoredox触媒作用によって行うことができる。次いで、このプロセスは、Ir錯体およびRu錯体または有機染料等の光増感剤、ならびにNi錯体等の金属触媒の存在下で行われる。この反応は、配位子の存在下、適切な場合には塩基の存在下、青色または白色光の照射下で行うことができる。
【0055】
適切な光増感剤としては、限定されないが、[Ir(dFCFppy)(bpy)]PF(dFCFppy=2-(2,4-ジフルオロフェニル)-5-トリフルオロメチルピリジン、bpy=2,2’-ビピリジン)、[Ir(dFCFppy)(dtbbpy)]PF(dtbbpy=4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ビピリジン)、Ir(ppy)(dtbbpy)PF(ppy=2-フェニルピリジン)、Ir(ppy)(bpy)PF、Ir(dFppy)PF(dFCFppy=2-(2,4-ジフルオロフェニル)ピリジン)、fac-Ir(ppy)、(Ir[diF(5-Me)ppy](tetraMePhen)PF(diF(5-Me)ppy=2-(2,4-ジフルオロフェニル)-5-メチルピリジン、tetraMePhen=3,4,7,8-テトラメチル-1,10-フェナントロリン)等のIr(III)光触媒、Ru(bpy)ClもしくはRu(bpy)(PF等のRu(II)光触媒、または9-メシチル-10-アクリジニウムの過塩素酸塩またはテトラフルオロホウ酸塩等の有機色素、または2,4,5,6-テトラ-9H-カルバゾール-9-イル-1,3-ベンゼンジカルボニトリル、9-フルオレノンおよび9,10-フェナントレンキノンが挙げられる。
【0056】
適切なニッケル触媒としては、限定されないが、無水形態もしくは水和物形態、またはジメトキシエタン錯体としてのビス(1,5-シクロオクタジエン)ニッケル(0)、塩化ニッケル(II)、臭化ニッケル(II)、ヨウ化ニッケル(II)、ニッケル(II)アセチルアセトネート、ニッケル(II)硝酸塩六水和物が挙げられる。これらのニッケル触媒は、2,2’-ビピリジン、4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジメトキシ-2,2’-ビピリジン、4,4’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、または1,10-フェナントロリン、4,7-ジメチル-1,10-フェナントロリン、4,7-ジメトキシ-1,10-フェナントロリン等のフェナントロリン、またはN,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン等のジアミン、またはテトラメチルヘプタンジオン等のジオン等の配位子と組み合わせて用いることができる。
【0057】
本明細書に記載のプロセスは、-105℃~250℃、好ましくは-78℃~185℃の範囲の温度で行うことができる。
【0058】
反応時間は、反応の規模および反応温度の関数として変動するが、一般に数分から48時間の間である。
【0059】
本明細書に記載のプロセスは、一般に標準圧力下で行われる。しかしながら、加圧下または減圧下で作業することもできる。
【0060】
本明細書に記載のプロセスは、任意に、標準圧力または高圧下でマイクロ波照射下で行うことができる。
【0061】
本明細書に記載のプロセスでは、出発物質は一般にほぼ等モル量で用いられる。しかしながら、出発物質の1種を比較的過剰な量で用いることもできる。
【0062】
式(I)の化合物の製造方法
プロセスA
、R、R、R、R、R、LおよびQが上述したように定義される式(I-a)の化合物は、
Wが水素である場合には、式(4)の化合物(式中、R、R、R、R、R、R、LおよびQは上記と同様に定義される)を任意に塩基の存在下で脱水剤で処理することにより式(I-a)の化合物を直接得るか
または
Wがtert-ブトキシカルボニル、ベンジル、アリルまたは(4-メトキシフェニル)メチル等のアミノ保護基である場合には、スキーム1に示すように、式(4)の化合物を任意に塩基の存在下で脱水剤で処理しし、次いで脱保護工程を行うことにより式(I-a)の化合物を得る
ことにより製造することができる。
【0063】
【化8】
【0064】
式(I-a)の化合物は、任意に塩基の存在下で、式(4)の化合物をPOCl、Pまたは無水トリフル酸等の脱水剤で処理することによって得ることができる。オキサジアジン環を形成するそのような方法は既知であり、文献(J. Med. Chem. 2017, 60, 2383-2400)に記載されている。反応は、慣用の不活性有機溶媒中で行うことができる。任意にハロゲン化された脂肪族、脂環式または芳香族の炭化水素、例えば石油エーテル、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンまたはデカリン;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタンまたはトリクロロエタン;ジイソプロピルエーテル、メチルt-ブチルエーテル、メチルt-アミルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタンまたはアニソール等のエーテル類;アセトニトリル、プロピオニトリル、n-もしくはi-ブチロニトリルまたはベンゾニトリル等のニトリル;エタノールまたはイソプロパノール等のアルコールを用いることが好ましい。
【0065】
Wがアミノ保護基を表す場合、工程3の後に、文献(Greene’s Protective Groups in organic Synthesis; Peter G. M. Wuts; Wiley; Fifth Edition; 2014; 895-1194)に記載される反応条件を用いた追加の脱保護工程が行われる。例えば、tert-ブトキシカルボニル基は、塩酸またはトリフルオロ酢酸等の酸性媒体中で除去することができる。
【0066】
式(4)の化合物は、
-式(1)の化合物と式(2)のアミンまたはその塩の1種とを反応させて式(3)の化合物を得;
-化合物(3)のフタルイミド基を除去して式(4)の化合物を得る
ことによって得ることができる。
【0067】
フタルイミド基を除去するための反応条件は周知であり、文献(Greene’s Protective Groups in organic Synthesis; Peter G. M. Wuts; Wiley; Fifth Edition; 2014; 1012-1014)に報告されている。
【0068】
式(1)の化合物は、本明細書に記載の1つ以上のプロセスによって製造することができる(プロセスFを参照されたい)。
【0069】
式(2)のアミンは、本明細書に記載のプロセスGによって製造することができる。
【0070】
がヒドロキシル基である式(1)の化合物は、文献(例えば、Tetrahedron 2005, 61, 10827-10852)に記載される方法により、縮合試薬の存在下で式(2)のアミンと反応させることができる。適切な縮合試薬の例としては、限定されないが、ハロゲン化試薬(例えば、ホスゲン、三臭化リン、三塩化リン、五塩化リン、三塩化リン酸化物、塩化オキサリルまたは塩化チオニル)、脱水試薬(例えば、クロロギ酸エチル、クロロギ酸メチル、クロロギ酸イソプロピル、クロロギ酸イソブチルまたはメタンスルホニルクロリド)、カルボジイミド(例えば、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC))または他の慣用される縮合(または、ペプチドカップリング)試薬(例えば、五酸化リン、ポリリン酸、ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド、1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート(HATU)、N,N’-カルボニルジイミダゾール、2-エトキシ-N-エトキシカルボニル-1,2-ジヒドロキノリン(EEDQ)、トリフェニルホスフィン/テトラクロロ-メタン、4-(4,6-ジメトキシ[1.3.5]-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムクロリド水和物、ブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェートまたはプロパンホスホン酸無水物(T3P)が挙げられる。
【0071】
がハロゲン原子である式(1)の化合物は、周知の方法により、酸スカベンジャーの存在下で式(2)のアミンと反応させることができる。適切な酸スカベンジャーとしては、本明細書に記載されるように、そのような反応に慣用される任意の無機塩基および有機塩基が挙げられる。アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属酢酸塩、第三級アミンまたは芳香族塩基が好ましい。
【0072】
がC-Cアルコキシ基である式(1)の化合物は、任意にトリメチルアルミニウム等のルイス酸の存在下で、過剰量の式(2)のアミンと反応させることができる。
【0073】
プロセスB
、R、R、R、R、R、LおよびQが上述したように定義される式(I-a)の化合物は、スキーム2に示すように、塩基(例えば、有機塩基または無機塩基)の存在下、かつ任意に適切な銅の塩または錯体の存在下で、R、R、R、R、R、R、LおよびQが上述したように定義され、かつXがハロゲン、好ましくは塩素である式(7)の化合物と、Qが上述したように定義される式(8)の化合物とを反応させることによって製造することができる。
【0074】
【化9】
【0075】
式(7)の化合物は、プロセスAについて本明細書に記載されるのと同様の条件下で、まずR、RおよびXが上述したように定義され、かつUがヒドロキシ、ハロゲンまたはC-Cアルコキシである式(5)の化合物と、R、R、R、RおよびLが上述したように定義され、かつWが水素、tert-ブトキシカルボニル、ベンジル、アリルまたは(4-メトキシフェニル)メチルである式(2)のアミンまたはその塩の1種とを反応させることによって、R、R、R、R、R、R、L、QおよびWが上述したように定義される式(6a)の化合物を得、
次いで、化合物(6a)のフタルイミド基を除去して、R、R、R、R、R、R、L、QおよびWが上述したように定義される式(6b)の化合物を得、
Wが水素である場合には、該式(6b)の化合物を任意に塩基の存在下で脱水剤で処理して式(7)の化合物を直接得;
Wがアミノ保護基である場合には、該式(6b)の化合物を任意に塩基の存在下で脱水剤で処理し、次いで脱保護工程を行って式(7)の化合物を得る
ことによって製造することができる。
【0076】
式(7)の化合物と式(8)の化合物との反応は、銅の塩または錯体等の遷移金属触媒の存在下で、適切な場合には本明細書に記載の配位子の存在下で行うことができる。
【0077】
式(5)の化合物は市販されている。
【0078】
式(8)の化合物は市販されているか、または周知の方法に従って式(8)の別の化合物を変換または誘導体化することによって得ることができる。
【0079】
プロセスC
、R、R、R、R、R、LおよびQが上述したように定義される式(I-a)の化合物は、スキーム3に示すように、酸性条件下で、R、R、R、R、R、LおよびQが上述したように定義される式(12)の化合物に還元剤を添加することによって式(I-a)の化合物を得ることによって製造することができる。
【0080】
【化10】
【0081】
式(12)の化合物は、シアノ水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤の存在下、酸性条件下で環化され、式(I-a)の化合物を得ることができる。この方法でオキサジアジン環を形成する反応条件は既知であり、文献(Heterocycles 2016, 92, 2166-2200)に記載されている。
【0082】
式(12)の化合物は、塩基の存在下で、R、RおよびQが上述したように定義される式(10)の化合物と、R、R、RおよびLが上述したように定義される式(11)の化合物とを反応させることによって得ることができる。適切な塩基は、水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、または文献(Heterocycles 2016, 92, 2166-2200)に記載されているBEMP等のホスファゼン塩基であり得る。
【0083】
式(10)の化合物は、R、RおよびQが上述したように定義される式(9)の化合物と、ヒドロキシルアミンまたはその塩の1種とを反応させることによって得ることができる。このような変換を行う反応条件は既知であり、文献(WO2010/138600)で報告されている。
【0084】
式(9)の化合物
【化11】
[式中、R、RおよびXは、プロセスBの工程3について記載された手段によって、上述したように定義される]
は、式(18)の化合物から製造することができる。
【0085】
式(11)の化合物は市販されているか、または文献(Eur. J. Med. Chem. 2014, 84, 302、Eur. J. Med. Chem. 2015, 100, 18-23、WO2017/031325)に記載されるプロセスによって製造することができる。
【0086】
プロセスD
、R、R、R、R、R、LおよびQが上述したように定義される式(I-a)の化合物は、スキーム4に示すように:
-プロセスAに記載されるのと同様の条件下で、R、RおよびQが上述したように定義される式(1)の化合物と、R、R、R、RおよびLが上述したように定義され、Eがヒドロキシルまたはハロゲンである式(13)のアミンまたはその塩の1種とを反応させて、R、R、R、R、R、R、E、LおよびQが上述したように定義され、かつWが水素、tert-ブトキシカルボニル、ベンジル、アリルまたは(4-メトキシフェニル)メチルである式(14)の化合物を得る工程、
-式(14)の化合物を脱水剤、続いてヒドロキシルアミンで処理して、R、R、R、R、R、R、E、L、QおよびWが上述したように定義される式(15)の化合物を形成する工程、
-Eがヒドロキシルである場合には、光延反応条件を用いて、式(15)の化合物を式(I-a)の化合物に変換する工程、
-Eがハロゲンである場合には、塩基の存在下で、式(15)の化合物を(I-a)の化合物に変換する工程
を含むプロセスによって製造することができる。
【0087】
【化12】
【0088】
プロセスDの工程2および工程3は、プロセスEに記載されるのと同様の反応条件を用いて行うことができる。
【0089】
式(13-a、E=ヒドロキシル)のアミノアルコールは市販されているか、または文献(Molecules, 9 (6), 405-426; 2004; WO2017/203474)に記載される方法によって製造することができる。式(13-b、E=ハロゲン)の化合物またはその塩の1種は、対応するアミノアルコールから周知の方法によって得ることができる。
【0090】
プロセスE
、R、R、R、R、R、LおよびQが上述したように定義される式(I-a)の化合物は、スキーム5に示すように:
-プロセスAに記載されるのと同様の条件下で、RおよびRが上述したように定義され、Xがハロゲン、好ましくは塩素であり、Uがヒドロキシ、ハロゲンまたはC-Cアルコキシである式(5)の化合物と、
-R、R、R、RおよびLが上述したように定義され、Eがヒドロキシルまたはハロゲンである式(13)のアミンその塩の1種とを反応させて、R、R、R、R、R、R、E、LおよびXが上述したように定義され、Wが水素、tert-ブトキシカルボニル、ベンジル、アリルまたは(4-メトキシフェニル)メチルである式(16)の化合物を得る工程、
-式(16)の化合物を脱水剤、続いてヒドロキシルアミンで処理して、R、R、R、R、R、R、E、LおよびXが上述したように定義される式(17)の化合物を形成する工程、
-Eがヒドロキシルである場合には、光延反応条件を用いて式(17)の化合物を式(7)の化合物に変換する工程、
-Eがハロゲンである場合には、塩基の存在下で、式(17)の化合物を式(7)の化合物に変換する工程、
-塩基(例えば、有機塩基または無機塩基)の存在下、かつ任意に適切な銅の塩または錯体の存在下で、R、R、R、R、R、R、LおよびXが上述したように定義される式(7)の化合物と、
-Qが上述したように定義される式(8)の化合物とを反応させて、式(I-a)の化合物を得る工程
を含むプロセスによって製造することができる。
【0091】
【化13】
【0092】
式(1)の化合物の製造方法
本明細書に記載の式(1)の化合物は、下記のプロセスFを行うことによって直接得ることができ、または本明細書に記載のプロセスに従って製造される式(1)の別の化合物の変換または誘導体化によって得ることができる。
【0093】
プロセスF
スキーム6に示されるように、RおよびRが上述したように定義される式(1)の化合物は、塩基の存在下で、RおよびRが上述したように定義され、Xがハロゲンであり、UがC-Cアルコキシである式(5)の化合物と、Qが上述したように定義される式(8)の試薬とを反応させることによって製造することができる。
【0094】
【化14】
【0095】
プロセスFは、適切な遷移金属触媒の塩または錯体の存在下で、適切な場合には配位子の存在下で行うことができる。
【0096】
式(5)の化合物は市販されている。
【0097】
式(8)の化合物は市販されているか、または周知の方法に従って式(8)の別の化合物を変換または誘導体化することによって得ることができる。
【0098】
がC-Cアルコキシである式(1)の化合物は、周知の官能基相互変換方法によって、例えば、THF/水中でのLiOHによるエステル基の加水分解によって、Uがヒドロキシル基である式(1)の化合物に変換することができる。
【0099】
がヒドロキシルである式(1)の化合物は、周知の方法により、ハロゲン化剤の存在下で、Uがハロゲンである式(1)の化合物に変換することができる。適切なハロゲン化試薬としては、限定されないが、三臭化リン、三塩化リン、五塩化リン、三塩化リン酸化物、塩化オキサリルまたは塩化チオニルが挙げられる。
【0100】
プロセスG
スキーム7に示すように、RおよびQが上述したように定義され、かつR7aがクロロであり、UがC-Cアルコキシである式(1-b)の化合物は、既知の方法によって、1つ以上の工程で、R、UおよびQが上述したように定義され、かつR7bがメチルである対応する式(1-c)の化合物に変換することができる。
【0101】
【化15】
【0102】
プロセスHにおいて提供される説明に従って、変換の非限定的な例を行うことができる。
【0103】
式(2)および(13)の化合物の製造方法
プロセスH
スキーム9に示すように、R、R、R、RおよびLが上述したように定義される式(18)の化合物は、文献に記載される方法によって、1つ以上の工程で、R、R、R、RおよびLが上述したように定義され、かつWが水素、tert-ブトキシカルボニル、ベンジル、アリルまたは(4-メトキシフェニル)メチルである対応する化合物(2)、(13-a)に変換することができる。
【0104】
【化16】
【0105】
アミノアルコールは市販されているか、または文献(Molecules, 9 (6), 405-426; 2004、WO2017/203474)に記載される方法によって製造することができる。
【0106】
化合物(18)のアミノ官能基を既知の方法に従って保護して、式(13-a)の化合物が得られる。
【0107】
続いて、当業者に既知の標準的な光延反応条件(Strategic Applications of Named Reactions in Organic Synthesis; Laszlo Kurti, Barbara Czako; Elsevier; 2005; 294-295およびその引用文献)を用いて、プロセスHの工程2によって、式(13-a)の化合物を式(2)の化合物に変換することができる。
【0108】
プロセスI
スキーム9に示すように、L、Q、R、R、R、RおよびRが上述したように定義され、RがHであり、R7aがクロロである式(I-a)の化合物は、文献に記載される方法によって、1つ以上の工程で、L、Q、T、R、R、R、RおよびRが上述したように定義され、R7bがメチル、または1つの置換基メトキシまたはエトキシで置換されているエテニル、C-C-アルケニルオキシである対応する式(I-b)の化合物に変換することができ、かつ
式(I-b)の化合物は、L、Q、T、R、R、R、RおよびRが上述したように定義され、R7cがC-Cアルキルカルボニル、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cハロアルキルである式(I-c)の化合物に変換することができる。
【0109】
【化17】
【0110】
スキーム9に従って行われる変換の非限定的な例を以下に示す。
【0111】
7aが塩素である式(I-a)の化合物は、本明細書に記載の遷移金属触媒プロセスまたはMetallaphotoredox触媒プロセスによって、または当業者に既知の方法によって、R7bがメチルである式(I-b)の化合物に変換することができる。
【0112】
7bがC-Cアルコキシで置換されたC-Cアルケニルである式(I-b)の化合物は、文献(例えば、J. Org. Chem. 1993, 55, 3114)に記載の方法によって、R7cがC-Cアルキルカルボニルである式(I-c)の化合物に変換することができる。
【0113】
7cがC-Cアルキルカルボニルである式(I-c)の化合物は、メタノール中のNaBHの存在下でのケトンのアルコールへの還元等の標準的な官能基相互変換によって、R7cがC-Cヒドロキシアルキルである式(I-c)の化合物にさらに変換することができる。
【0114】
7cがC-Cヒドロキシアルキルである式(I-c)の化合物は、フッ素化剤の存在下で、R7cがC-Cフルオロアルキルである化合物(I-c)にさらに変換することができる。フッ素化剤の非限定的な例としては、四フッ化硫黄、ジエチルアミノ硫酸三フッ化物、モルホリノ硫酸三フッ化物、ビス(2-メトキシエチル)アミノ硫黄三フッ化物、2,2-ジフルオロ-1,3-ジメチルイミダゾリジンまたは4-tert-ブチル-2,6-ジメチルフェニル硫黄三フッ化物等のフッ化硫黄が挙げられる。
【0115】
式(I-a)の化合物は、本明細書に記載のプロセスの1つ以上によって製造することができる。
【0116】
プロセスJ
スキーム10に示すように、L、Q、R、R、R、RおよびRが上述したように定義され、かつRがホルミルである式(I-d)の化合物は、式(I-a)の化合物と、Rが上述したように定義され、Wがハロゲン、C-Cアルコキシカルボニルオキシ、C-Cハロアルコキシカルボニルオキシ、C-Cアルキルカルボニルオキシ、C-Cハロアルキルカルボニルオキシ、C-CハロアルキルスルホニルオキシまたはC-Cアルキルスルホニルオキシである式(13)の化合物とを反応させる工程を含むプロセスによって製造することができる。
【0117】
【化18】
【0118】
プロセスMは、文献(例えば、Tetrahedron Lett. 1995, 36, 8949; Greene’s Protective Groups in organic Synthesis; Peter G. M. Wuts; Wiley; Fifth Edition; 2014; 1174-1175)に記載される方法によって行うことができる。
【0119】
式(19)の化合物は市販されている。
【0120】
式(I-a)の化合物は、本明細書に記載の1つ以上のプロセスによって製造することができる。
【0121】
組成物および製剤
本発明はさらに、組成物、特に望ましくない微生物を防除するための組成物に関する。この組成物は、微生物および/またはそれらの生息地に適用することができる。
【0122】
組成物は、式(I)の少なくとも1種の化合物、および少なくとも1種の農業上適切な助剤、例えば担体および/または界面活性剤を含む。
【0123】
担体は、一般に不活性な、固体または液体の、天然または合成の、有機物質または無機物質である。担体は一般に、例えば植物、植物の部分または種子への化合物の適用を改善する。適切な固体担体の例としては、限定されないが、アンモニウム塩、特に硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウムおよび硝酸アンモニウム、カオリン、粘土、タルク、白亜、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイトおよび珪藻土等の天然岩粉、シリカゲル、ならびに微粉シリカ、アルミナおよびケイ酸塩等の合成岩粉が挙げられる。顆粒を調製するための典型的に有用な固体担体の例としては、限定されないが、方解石、大理石、軽石、セピオライトおよびドロマイト等の破砕および分別された天然岩、無機粉末および有機粉末の合成顆粒、ならびに紙、おがくず、ココナッツの殻、トウモロコシの穂軸およびタバコの茎等の有機材料の顆粒が挙げられる。適切な液体担体の例としては、限定されないが、水、有機溶媒およびそれらの組み合わせが挙げられる。適切な溶媒の例としては、例えば、芳香族および非芳香族の炭化水素(シクロヘキサン、パラフィン、アルキルベンゼン、キシレン、トルエン、テトラヒドロナフタレン、アルキルナフタレン、クロロベンゼン、クロロエチレンまたは塩化メチレン等の塩素化芳香族または塩素化脂肪族の炭化水素のクラス、アルコールおよびポリオール(任意に置換、エーテル化および/またはエステル化されていてもよい、エタノール、プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノールまたはグリコール等)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノン等)、エステル(脂肪および油を含む)および(ポリ)エーテル、非置換および置換アミン、アミド(ジメチルホルムアミドまたは脂肪酸アミド等)およびそのエステル、ラクタム(N-アルキルピロリドン等、特にN-メチルピロリドン)およびラクトン、スルホンおよびスルホキシド(ジメチルスルホキシド等)、植物または動物由来の油からの極性および非極性の有機化学液体が挙げられる。担体は、液化ガス増量剤、すなわち標準温度および標準圧力下でガス状の液体、例えばハロ炭化水素、ブタン、プロパン、窒素および二酸化炭素等のエアロゾル推進剤であってもよい。
【0124】
好ましい固体担体は、クレー、タルクおよびシリカから選択される。
【0125】
好ましい液体担体は、水、脂肪酸アミドおよびそのエステル、芳香族および非芳香族の炭化水素、ラクタムおよび炭酸エステルから選択される。
【0126】
担体の量は、典型的には、組成物の1~99.99重量%、好ましくは5~99.9重量%、より好ましくは10~99.5重量%、最も好ましくは20~99重量%の範囲である。
【0127】
液体担体は、典型的には、組成物の20~90重量%、例えば30~80重量%の範囲で存在する。
【0128】
固体担体は、典型的には、組成物の0~50重量%、好ましくは5~45重量%、例えば10~30重量%の範囲で存在する。
【0129】
組成物が2種以上の担体を含む場合、概説された範囲は担体の総量を指す。
【0130】
界面活性剤は、イオン性または非イオン性の乳化剤、起泡剤、分散剤、湿潤剤、浸透促進剤およびそれらの任意の混合物等のイオン性(カチオン性またはアニオン性)、両性、または非イオン性界面活性剤であり得る。適切な界面活性剤の例としては、限定されないが、ポリアクリル酸の塩、リグノスルホン酸の塩(リグノスルホン酸ナトリウム等)、フェノールスルホン酸またはナフタレンスルホン酸の塩、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと脂肪アルコール、脂肪酸または脂肪アミンとの重縮合物(例えば、ヒマシ油エトキシレート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル)、置換フェノール(好ましくは、アルキルフェノールまたはアリールフェノール)およびそのエトキシレート(トリスチリルフェノールエトキシレート等)、スルホコハク酸エステル、タウリン誘導体(好ましくはアルキルタウレート)、ポリエトキシル化アルコールまたはフェノールのリン酸エステル、ポリオールの脂肪エステル(グリセロール、ソルビトールまたはスクロースの脂肪酸エステル等)、硫酸塩(アルキル硫酸塩およびアルキルエーテル硫酸塩等)、スルホン酸塩(例えば、アルキルスルホネート、アリールスルホネートおよびアルキルベンゼンスルホネート)、リン酸エステル、タンパク質加水分解物、リグノサルファイト廃液およびメチルセルロース等が挙げられる。本段落における塩への言及は、好ましくは、それぞれのアルカリ、アルカリ土類およびアンモニウム塩を指す。
【0131】
好ましい界面活性剤は、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ヒマシ油エトキシレート、リグノスルホン酸ナトリウム、およびトリスチリルフェノールエトキシレート等のアリールフェノールエトキシレートから選択される。
【0132】
界面活性剤の量は、典型的には、組成物の5~40重量%、例えば10~20重量%の範囲である。
【0133】
適切な助剤のさらなる例としては、撥水剤、乾燥剤、結合剤(接着剤、粘着付与剤、カルボキシメチルセルロース等の固定剤、アラビアゴム、ポリビニルアルコールおよびポリ酢酸ビニル等の粉末、顆粒またはラテックスの形態の天然および合成ポリマー、セファリンおよびレシチン等の天然リン脂質ならびに合成リン脂質、ポリビニルピロリドンおよびチロース)、増粘剤および二次増粘剤(セルロースエーテル、アクリル酸誘導体、キサンタンガム、変性粘土、例えばBentoneの名称で入手可能な製品、および微粉シリカ等)、安定剤(例えば、低温安定剤、防腐剤(例えば、ジクロロフェンおよびベンジルアルコールヘミホルマール)、酸化防止剤、光安定剤、特にUV安定剤、または化学的および/または物理的な安定性を改善するその他の薬剤)、染料または顔料(無機顔料、例えば、鉄酸化物、酸化チタンおよびプルシアンブルー;有機顔料、例えば、アリザリン、アゾ、金属フタロシアニン染料等、消泡剤(例えば、シリコーン消泡剤およびステアリン酸マグネシウム)、不凍液、粘着剤、ジベレリンおよび加工助剤、鉱物油および植物油、香料、ワックス、栄養素(鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩等の微量栄養素を含む)、保護コロイド、チキソトロピック物質、浸透剤、金属イオン封鎖剤、ならびに複合体形成剤が挙げられる。
【0134】
助剤の選択は、式(I)の化合物の意図された適用様式、および/またはそのような化合物の物理的特性に依存する。さらに、助剤は、特定の特性(技術的、物理的および/または生物学的特性)を組成物またはそれから調製される使用形態に付与するために選択され得る。助剤の選択により、組成物が特定のニーズに合わせてカスタマイズされ得る。
【0135】
本発明の組成物は、すぐに使用可能な製剤として末端利用者に提供することができ、すなわち、組成物は、噴霧装置または散布装置等の適切な装置によって、植物または種子に直接的に適用することができる。あるいは、組成物は、使用前に好ましくは水で希釈しなければならない濃縮物の形態で末端利用者に提供されてもよい。
【0136】
本発明の組成物は、従来の方法により、例えば、式(I)の化合物と本明細書で上述したような1種以上の適切な助剤とを混合することにより調製することができる。
【0137】
組成物は、殺菌上有効量の式(I)の化合物を含む。「有効量」という用語は、栽培植物の有害な菌類を防除するか、または材料を保護するのに十分であり、かつ処理された植物に実質的な損傷をもたらさない量である。そのような量は広い範囲で変更することができ、防除対象の真菌種、処理される栽培植物または材料、気候条件、および用いられる式(I)の特定の化合物等の様々な要因に依存する。通常、本発明の組成物は、0.01~99重量%、好ましくは0.05~98重量%、より好ましくは0.1~95重量%、より一層好ましくは0.5~90重量%、最も好ましくは1~80重量%の式(I)の化合物を含む。組成物は、本発明の化合物を2種以上含んでもよい。その場合、上述した範囲は本発明の化合物の合計の量を指す。
【0138】
本発明の組成物は、溶液(例えば、水溶液)、エマルション、水性懸濁液および油性懸濁液、粉末(例えば、湿潤性粉末、可溶性粉末)、細粉(dust)、ペースト、顆粒(例えば、可溶性顆粒、散布用顆粒)、サスポエマルション濃縮物、式(I)の化合物を含浸させた天然製品または合成製品、肥料、ならびに高分子物質中のマイクロカプセル化物等の慣用の組成物タイプのいずれであってもよい。式(I)の化合物は、懸濁、乳化形態または溶解形態で存在し得る。特定の適切な組成物タイプの例は、溶液、水溶性濃縮物(例えば、SL、LS)、分散性濃縮物(DC)、懸濁液および懸濁液濃縮物(例えば、SC、OD、OF、FS)、乳化性濃縮物(例えば、EC)、エマルション(例えば、EW、EO、ES、ME、SE)、カプセル(例えば、CS、ZC)、ペースト、トローチ、水和剤または細粉(例えば、WP、SP、WS、DP、DS)、プレス(pressing)(例えば、BR、TB、DT)、顆粒(例えば、WG、SG、GR、FG、GG、MG)、殺虫剤(例えば、LN)、および種子等の植物繁殖材料の処理のためのゲル製剤(例えば、GW、GF)である。これらおよびさらなる組成タイプは、国連食糧農業機関(FAO)によって定義されている。“Catalogue of pesticide formulation types and international coding system”, Technical Monograph No. 2, 6th Ed. May 2008, Croplife Internationalにおいて概要が記載されている。
【0139】
好ましくは、本発明の組成物は、以下のタイプの1つの形態である:EC、SC、FS、SE、ODおよびWG、より好ましくはEC、SC、ODおよびWG。
【0140】
組成物タイプの例およびそれらの調製についてのさらなる詳細を以下に示す。本発明の化合物が2種以上含まれる場合、上述した本発明の化合物の量は、本発明の化合物の総量を指す。このような構成要素、例えば、湿潤剤、結合材の2種以上の代表(representatives)が存在する場合、これは、適宜変更されて組成物の他のさらなる構成要素に適用される。
【0141】
i)水溶性濃縮物(SL、LS)
10~60重量%の式(I)の少なくとも1種の化合物、および5~15重量%の界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル)を、総量が100重量%となるような量の水および/または水溶性溶媒(例えば、プロピレングリコール等のアルコール、またはプロピレンカーボネート等のカーボネート)に溶解する。濃縮物は、適用前に水で希釈される。
【0142】
ii)分散性濃縮物(DC)
5~25重量%の式(I)の少なくとも1種の化合物、および1~10重量%の界面活性剤および/または結合剤(例えば、ポリビニルピロリドン)を、総量が100重量%となるような量の有機溶媒(例えば、シクロヘキサノン)に溶解する。水で希釈することにより分散液が得られる。
【0143】
iii)乳剤(EC)
15~70重量%の式(I)の少なくとも1種の化合物、および5~10重量%の界面活性剤(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムとヒマシ油エトキシレートとの混合物)を、総量が100重量%となるような量の水不溶性有機溶媒(例えば、芳香族炭化水素または脂肪酸アミド)に溶解し、必要に応じて追加の水溶性溶媒を添加する。水で希釈することによりエマルションが得られる。
【0144】
iv)エマルション(EW、EO、ES)
5~40重量%の式(I)の少なくとも1種の化合物、および1~10重量%の界面活性剤(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムとヒマシ油エトキシレートとの混合物)を、20~40重量%の水不溶性有機溶媒(例えば、芳香族炭化水素)に溶解する。この混合物を、乳化機によって総量が100重量%となるような量の水に添加する。得られる組成物は均質なエマルションである。エマルションは、適用前に水でさらに希釈することができる。
【0145】
v)懸濁液および懸濁液濃縮物
v-1)水性(SC、FS)
適切な粉砕装置、例えば撹拌ボールミルにおいて、20~60重量%の式(I)の少なくとも1種の化合物を、2~10重量%の界面活性剤(例えば、リグニンスルホン酸ナトリウムおよびポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル)、0.1~2重量%の増粘剤(例えば、キサンタンガム)および水を添加して粉砕し、微細な活性物質懸濁液を得る。水を、総量が100重量%になるような量で添加する。水で希釈することにより、活性物質の安定した懸濁液が得られる。FSタイプの組成物では、最大40重量%の結合剤(例えば、ポリビニルアルコール)が添加される。
【0146】
v-2)油性(OD、OF)
適切な粉砕装置、例えば撹拌ボールミルにおいて、20~60重量%の式(I)の少なくとも1種の化合物を、2~10重量%の界面活性剤(例えば、リグニンスルホン酸ナトリウムおよびポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル)、0.1~2重量%の増粘剤(例えば、変性クレー、特にベントン、またはシリカ)および有機担体を添加して、微細な活性物質油懸濁液を得る。有機担体を、総量が100重量%になるような量で添加する。水で希釈することにより、活性物質の安定した分散が得られる。
【0147】
vi)水分散性顆粒および水溶性顆粒(WG、SG)
50~80重量%の式(I)の少なくとも1種の化合物を、界面活性剤(例えば、リグノスルホン酸ナトリウムおよびポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル)を添加して細かく粉砕し、技術的器具(例えば、押出し機、噴霧塔、流動床)により、水分散性顆粒または水溶性顆粒に変換する。界面活性剤は、総量が100重量%になるような量で用いられる。水で希釈することにより、活性物質の安定した分散液または溶液が得られる。
【0148】
vii)水分散性粉末および水溶性粉末(WP、SP、WS)
50~80重量%の式(I)の少なくとも1種の化合物を、1~8重量%の界面活性剤(例えば、リグノスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル)、および総量が100重量%になるような量のシリカゲル等の固体担体を添加して、ローター-ステーターミルで粉砕する。水で希釈することにより、活性物質の安定した分散液または溶液が得られる。
【0149】
viii)ゲル(GW、GF)
撹拌ボールミルにおいて、5~25重量%の式(I)の少なくとも1種の化合物を、3~10重量%の界面活性剤(例えば、リグノスルホン酸ナトリウム)、1~5重量%の結合剤(例えば、カルボキシメチルセルロース)、および総量が100重量%になるような量の水を添加して粉砕する。これにより、活性物質の微細な懸濁液が得られる。水で希釈することにより、活性物質の安定した懸濁液が得られる。
【0150】
ix)マイクロエマルション(ME)
5~20重量%の式(I)の少なくとも1種の化合物を、5~30重量%の有機溶媒混合物(例えば、脂肪酸ジメチルアミドおよびシクロヘキサノン)、10~25重量%の界面活性剤混合物(例えば、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテルおよびアリールフェノールエトキシレート)、および総量が100重量%になるような量の水に添加する。この混合物を1時間撹拌して、熱力学的に安定なマイクロエマルションを自発的に生成する。
【0151】
x)マイクロカプセル(CS)
5~50重量%の式(I)の少なくとも1種の化合物、0~40重量%の水不溶性有機溶媒(例えば、芳香族炭化水素)、2~15重量%のアクリルモノマー(例えば、メチルメタクリレート、メタクリル酸およびジまたはトリアクリレート)を含む油相を、保護コロイド(例えば、ポリビニルアルコール)の水溶液に分散させる。ラジカル開始剤によって開始されるラジカル重合により、ポリ(メタ)アクリレートマイクロカプセルが形成される。あるいは、5~50重量%の式(I)の少なくとも1種の化合物、0~40重量%の水不溶性有機溶媒(例えば、芳香族炭化水素)、およびイソシアネートモノマー(例えば、ジフェニルメテン-4,4’-ジイソシアネート)を含む油相を、保護コロイド(例えば、ポリビニルアルコール)の水溶液に分散させる。ポリアミン(例えば、ヘキサメチレンジアミン)を添加することにより、ポリ尿素マイクロカプセルが形成される。モノマーは、CS組成物の総量の1~10重量%に達する。
【0152】
xi)粉塵(DP、DS)
1~10重量%の式(I)の少なくとも1種の化合物を細かく粉砕し、総量が100重量%になるような量の固体担体、例えば微粉化カオリンと十分に混合する。
【0153】
xii)顆粒(GR、FG)
0.5~30重量%の式(I)の少なくとも1種の化合物を細かく粉砕し、総量が100重量%になるような量の固体担体(例えばケイ酸塩)と組み合わせる。造粒は、押出、噴霧乾燥または流動床によって達成される。
【0154】
xiii)超微量液体(UL)
1~50重量%の式(I)の少なくとも1種の化合物を、総量が100重量%になるような量の有機溶媒、例えば芳香族炭化水素に溶解する。
【0155】
i)~xiii)のタイプの組成物は、任意に、0.1~1重量%の防腐剤、0.1~1重量%の消泡剤、0.1~1重量%の染料および/または顔料、ならびに5~10重量%の不凍液をさらに含んでいてもよい。
【0156】
混合物/組合せ物
式(I)の化合物および本発明の組成物は、防カビ剤(fungicide)、殺菌剤(bactericide)、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺虫剤、生物学的防除剤または除草剤等の他の有効成分と混合することができる。肥料、成長調整剤、毒性緩和剤、硝化阻害剤、情報化学物質および/または他の農業上有益な剤との混合物も可能である。これにより、活動スペクトルを広げたり、耐性の発生を防ぐことができる。既知の防カビ剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤および殺菌剤の例は、Pesticide Manual, 17th Editionに開示されている。
【0157】
式(I)の化合物および本発明の組成物と混合され得る防カビ剤の例は:
1)エルゴステロール生合成の阻害剤、例えば、(1.001)シプロコナゾール、(1.002)ジフェノコナゾール、(1.003)エポキシコナゾール、(1.004)フェンヘキサミド、(1.005)フェンプロピジン、(1.006)フェンプロピモルフ、(1.007)フェンピラザミン、(1.008)フルキンコナゾール、(1.009)フルトリアフォール、(1.010)イマザリル、(1.011)硫酸イマザリル、(1.012)イプコナゾール、(1.013)メトコナゾール、(1.014)ミクロブタニル、(1.015)パクロブトラゾール、(1.016)プロクロラズ、(1.017)プロピコナゾール、(1.018)プロチオコナゾール、(1.019)ピリソキサゾール、(1.020)スピロキサミン、(1.021)テブコナゾール、(1.022)テトラコナゾール、(1.023)トリアジメノール、(1.024)トリデモルフ、(1.025)トリチコナゾール、(1.026)(1R,2S,5S)-5-(4-クロロベンジル)-2-(クロロメチル)-2-メチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)シクロペンタノール、(1.027)(1S,2R,5R)-5-(4-クロロベンジル)-2-(クロロメチル)-2-メチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)シクロペンタノール、(1.028)(2R)-2-(1-クロロシクロプロピル)-4-[(1R)-2,2-ジクロロシクロプロピル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.029)(2R)-2-(1-クロロシクロプロピル)-4-[(1S)-2,2-ジクロロシクロプロピル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.030)(2R)-2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、(1.031)(2S)-2-(1-クロロシクロプロピル)-4-[(1R)-2,2-ジクロロシクロプロピル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.032)(2S)-2-(1-クロロシクロプロピル)-4-[(1S)-2,2-ジクロロシクロプロピル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.033)(2S)-2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(1H-1、2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、(1.034)(R)-[3-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,2-オキサゾール-4-イル](ピリジン-3-イル)メタノール、(1.035)(S)-[3-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,2-オキサゾール-4-イル](ピリジン-3-イル)メタノール、(1.036)[3-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,2-オキサゾール-4-イル](ピリジン-3-イル)メタノール、(1.037)1-({(2R,4S)-2-[2-クロロ-4-(4-クロロフェノキシ)フェニル]-4-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル}メチル)-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.038)1-({(2S,4S)-2-[2-クロロ-4-(4-クロロフェノキシ)フェニル]-4-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル}メチル)-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.039)1-{[3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イルチオシアネート、(1.040)1-{[rel(2R,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イルチオシアネート、(1.041)1-{[rel(2R,3S)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イルチオシアネート、(1.042)2-[(2R,4R,5R)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2、4-トリアゾール-3-チオン、(1.043)2-[(2R,4R,5S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.044)2-[(2R,4S,5R)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.045)2-[(2R,4S,5S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.046)2-[(2S,4R,5R)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.047)2-[(2S,4R,5S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.048)2-[(2S,4S,5R)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.049)2-[(2S,4S,5S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.050)2-[1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.051)2-[2-クロロ-4-(2,4-ジクロロフェノキシ)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、(1.052)2-[2-クロロ-4-(4-クロロフェノキシ)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.053)2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.054)2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペンタン-2-オール、(1.055)メフェントリフルコナゾール、(1.056)2-{[3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.057)2-{[rel(2R,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.058)2-{[rel(2R,3S)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.059)5-(4-クロロベンジル)-2-(クロロメチル)-2-メチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)シクロペンタノール、(1.060)5-(アリルスルファニル)-1-{[3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.061)5-(アリルスルファニル)-1-{[rel(2R,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.062)5-(アリルスルファニル)-1-{[rel(2R,3S)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.063)N’-(2,5-ジメチル-4-{[3-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)フェニル]スルファニル}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.064)N’-(2,5-ジメチル-4-{[3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]スルファニル}フェニル)N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.065)N’-(2,5-ジメチル-4-{[3-(2,2,3,3-テトラフルオロプロポキシ)フェニル]スルファニル}フェニル)-N-エチル-N-メチル-イミドホルムアミド、(1.066)N’-(2,5-ジメチル-4-{[3-(ペンタフルオロエトキシ)フェニル]スルファニル}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.067)N’-(2,5-ジメチル-4-{3-[(1,1,2,2-テトラフルオロエチル)スルファニル]フェノキシ}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.068)N’-(2,5-ジメチル-4-{3-[(2,2,2-トリフルオロエチル)スルファニル]フェノキシ}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.069)N’-(2,5-ジメチル-4-{3-[(2,2,3,3-テトラフルオロプロピル)スルファニル]フェノキシ}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.070)N’-(2,5-ジメチル-4-{3-[(ペンタフルオロエチル)スルファニル]フェノキシ}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.071)N’-(2,5-ジメチル-4-フェノキシフェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.072)N’-(4-{[3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]スルファニル}-2,5-ジメチルフェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.073)N’-(4-{3-[(ジフルオロメチル)スルファニル]フェノキシ}-2,5-ジメチルフェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.074)N’-[5-ブロモ-6-(2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イルオキシ)-2-メチルピリジン-3-イル]-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.075)N’-{4-[(4,5-ジクロロ-1,3-チアゾール-2-イル)オキシ]-2,5-ジメチルフェニル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.076)N’-{5-ブロモ-6-[(1R)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.077)N’-{5-ブロモ-6-[(1S)-1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.078)N’-{5-ブロモ-6-[(cis-4-イソプロピルシクロヘキシル)オキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.079)N’-{5-ブロモ-6-[(トランス-4-イソプロピルシクロヘキシル)オキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.080)N’-{5-ブロモ-6-[1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミ
ド、(1.081)イプフェントリフルコナゾール(ipfentifluconazole)、(1.082)2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、(1.083)2-[6-(4-ブロモフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジル]-1-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、(1.084)2-[6-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジル]-1-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、(1.085)3-[2-(1-クロロシクロプロピル)-3-(3-クロロ-2-フルオロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-プロピル]イミダゾール-4-カルボニトリル、(1.086)4-[[6-[rac-(2R)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシ-3-(5-チオキソ-4H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピル]-3-ピリジル]オキシ]ベンゾニトリル、(1.087)N-イソプロピル-N’-[5-メトキシ-2-メチル-4-(2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシ-1-フェニルエチル)フェニル]-N-メチルイミドホルムアミド、(1.088)N’-{5-ブロモ-2-メチル-6-[(1-プロポキシプロパン-2-イル)オキシ]ピリジン-3-イル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.089)ヘキサコナゾール、(1.090)ペンコナゾール、(1.091)フェンブコナゾール、(1.092)2-[2-クロロ-4-(4-クロロフェノキシ)フェニル]-2-ヒドロキシ-3-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン酸メチル、
2)複合体IまたはIIでの呼吸鎖の阻害剤、例えば、(2.001)ベンゾビンジフルピル、(2.002)ビキサフェン、(2.003)ボスカリド、(2.004)カルボキシン、(2.005)フルオピラム、(2.006)フルトラニル、(2.007)フルキサピロキサド、(2.008)フラメトピル、(2.009)イソフェタミド、(2.010)イソピラザム(抗エピメリックエナンチオマー1R,4S,9S)、(2.011)イソピラザム(抗エピメリックエナンチオマー1S,4R,9R)、(2.012)イソピラザム(抗エピメリックラセミ体1RS,4SR,9SR)、(2.013)イソピラザム(syn-エピメリックラセミ体1RS,4SR,9RSおよび抗エピメリックラセミ体1RS,4SR,9SRの混合物)、(2.014)イソピラザム(syn-エピメリックエナンチオマー1R,4S,9R)、(2.015)イソピラザム(syn-エピメリックエナンチオマー1S,4R,9S)、(2.016)イソピラザム(syn-エピメリックラセミ体1RS,4SR,9RS)、(2.017)ペンフルフェン、(2.018)ペンチオピラド、(2.019)ピジフルメトフェン、(2.020)ピラジフルミド、(2.021)セダキサン、(2.022)1,3-ジメチル-N-(1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.023)1,3-ジメチル-N-[(3R)-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.024)1,3-ジメチル-N-[(3S)-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.025)1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-N-[2’-(トリフルオロメチル)ビフェニル-2-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.026)2-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)-N-(1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)ベンズアミド、(2.027)3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.028)インピルフルキサム、(2.029)3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-[(3S)-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.030)フルインダピル、(2.031)3-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.032)3-(ジフルオロメチル)-N-[(3S)-7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.033)5,8-ジフルオロ-N-[2-(2-フルオロ-4-{[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]オキシ}フェニル)エチル]キナゾリン-4-アミン、(2.034)N-(2-シクロペンチル-5-フルオロベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.035)N-(2-tert-ブチル-5-メチルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.036)N-(2-tert-ブチルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.037)N-(5-クロロ-2-エチルベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.038)イソフルシプラム、(2.039)N-[(1R,4S)-9-(ジクロロメチレン)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノナフタレン-5-イル]-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.040)N-[(1S,4R)-9-(ジクロロメチレン)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノナフタレン-5-イル]-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.041)N-[1-(2,4-ジクロロフェニル)-1-メトキシプロパン-2-イル]-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.042)N-[2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ベンジル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.043)N-[3-クロロ-2-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ベンジル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.044)N-[5-クロロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.045)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-N-[5-メチル-2-(トリフルオロメチル)ベンジル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.046)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-フルオロ-6-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.047)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピル-5-メチルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.048)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボチオアミド、(2.049)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.050)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(5-フルオロ-2-イソプロピルベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.051)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-N-(2-エチル-4,5-ジメチルベンジル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.052)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-N-(2-エチル-5-フルオロベンジル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.053)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-N-(2-エチル-5-メチルベンジル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.054)N-シクロプロピル-N-(2-シクロプロピル-5-フルオロベンジル)-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.055)N-シクロプロピル-N-(2-シクロプロピル-5-メチルベンジル)-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.056)N-シクロプロピル-N-(2-シクロプロピルベンジル)-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.057)ピラプロポイン、(2.058)N-[rac-(1S,2S)-2-(2,4-ジクロロフェニル)シクロブチル]-2-(トリフルオロメチル)ニコチンアミド、(2.059)N-[(1S,2S)-2-(2,4-ジクロロフェニル)シクロブチル]-2-(トリフルオロメチル)ニコチンアミド、(2.060)フルベネテラム、
3)複合体IIIでの呼吸鎖の阻害剤、例えば、(3.001)アメトクトラジン、(3.002)アミスルブロム、(3.003)アゾキシストロビン、(3.004)クメトキシストロビン、(3.005)クモキシストロビン、(3.006)シアゾファミド、(3.007)ジモキシストロビン、(3.008)エノキサストロビン、(3.009)ファモキサドン、(3.010)フェナミドン、(3.011)フルフェノキシストロビン、(3.012)フルオキサストロビン、(3.013)クレソキシム-メチル、(3.014)メトミノストロビン、(3.015)オリサストロビン、(3.016)ピコキシストロビン、(3.017)ピラクロストロビン、(3.018)ピラメトストロビン、(3.019)ピラオキシストロビン、(3.020)トリフロキシストロビン、(3.021)(2E)-2-{2-[({[(1E)-1-(3-{[(E)-1-フルオロ-2-フェニルビニル])オキシ}フェニル)エチリデン]アミノ}オキシ)メチル]フェニル}-2-(メトキシイミノ)-N-メチルアセトアミド、(3.022)(2E,3Z)-5-{[1-(4-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]オキシ}-2-(メトキシイミノ)-N,3-ジメチルペンタ-3-エンアミド、(3.023)(2R)-2-{2-[(2,5-ジメチルフェノキシ)メチル]フェニル}-2-メトキシ-N-メチルアセトアミド、(3.024)(2S)-2-{2-[(2,5-ジメチルフェノキシ)メチル]フェニル}-2-メトキシ-N-メチルアセトアミド、(3.025)フェンピコキサミド、(3.026)マンデストロビン、(3.027)N-(3-エチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシル)-3-ホルムアミド-2-ヒドロキシベンズアミド、(3.028)(2E,3Z)-5-{[1-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル]オキシ}-2-(メトキシイミノ)-N,3-ジメチルペンタ-3-エンアミド、(3.029){5-[3-(2,4-ジメチルフェニル)-1H-ピラゾール-1-イル]-2-メチルベンジル}カルバミン酸メチル、(3.030)メチルテトラプロール、(3.031)フロリルピコキサミド、(3.032)(2S,3S)-3-(o-トリル)ブタン-2-イルN-{[4-メトキシ-3-(プロパノイルオキシ)-2-ピリジル]カルボニル}-L-アラニナート、
4)有糸分裂および細胞分裂の阻害剤、例えば、(4.001)カルベンダジム、(4.002)ジエトフェンカルブ、(4.003)エタボキサム、(4.004)フルオピコリド、(4.005)ペンシクロン、(4.006)チアベンダゾール、(4.007)チオファネート-メチル、(4.008)ゾキサミド、(4.009)ピリダクロメチル、(4.010)3-クロロ-5-(4-クロロフェニル)-4-(2,6-ジフルオロフェニル)-6-メチルピリダジン、(4.011)3-クロロ-5-(6-クロロピリジン-3-イル)-6-メチル-4-(2,4,6-トリフルオロフェニル)ピリダジン、(4.012)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2,6-ジフルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.013)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-ブロモ-6-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.014)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-ブロモフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.015)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロロ-6-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.016)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.017)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.018)4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(2,6-ジフルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.019)4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロロ-6-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.020)4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.021)4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(2-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.022)4-(4-クロロフェニル)-5-(2,6-ジフルオロフェニル)-3,6-ジメチルピリダジン、(4.023)N-(2-ブロモ-6-フルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.024)N-(2-ブロモフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.025)N-(4-クロロ-2,6-ジフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.026)フルオピモミド、
5)マルチサイト作用を有する化合物、例えば、(5.001)ボルドー混合物、(5.002)カプタホール、(5.003)カプタン、(5.004)クロロタロニル、(5.005)水酸化銅、(5.006)ナフテン酸銅、(5.007)酸化銅、(5.008)オキシ塩化銅、(5.009)硫酸銅(2+)、(5.010)ジチアノン、(5.011)ドジン、(5.012)フォルペット、(5.013)マンコゼブ、(5.014)マネブ、(5.015)メチラム、(5.016)メチラム亜鉛、(5.017)オキシン銅、(5.018)プロピネブ、(5.019)硫黄および多硫化カルシウムを含む硫黄製剤、(5.020)チラム、(5.021)ジネブ、(5.022)ジラム、(5.023)6-エチル-5,7-ジオキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[3’,4’:5,6][1,4]ジチイノ[2,3-c][1,2]チアゾール-3-カルボニトリル、(6.001)アシベンゾラル-S-メチル、
6)宿主防御を誘導できる化合物、例えば、(6.001)アシベンゾラル-S-メチル、(6.002)イソチアニル、(6.003)プロベナゾール、(6.004)チアジニル、
7)アミノ酸および/またはタンパク質生合成の阻害剤、例えば、(7.001)シプロジニル、(7.002)カスガマイシン,(7.003)カスガマイシン塩酸塩水和物、(7.004)オキシテトラサイクリン、(7.005)ピリメタニル、(7.006)3-(5-フルオロ-3,3,4,4-テトラメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1-イル)キノリン、
8)ATP産生の阻害剤、例えば、(8.001)シルチオファム、
9)細胞壁合成の阻害剤、例えば、(9.001)ベンチアバリカルブ、(9.002)ジメトモルフ、(9.003)フルモルフ、(9.004)イプロバリカルブ、(9.005)マンジプロパミド、(9.006)ピリモルフ、(9.007)バリフェナレート、(9.008)(2E)-3-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(2-クロロピリジン-4-イル)-1-(モルホリン-4-イル)プロパ-2-エン-1-オン、(9.009)(2Z)-3-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(2-クロロピリジン-4-イル)-1-(モルホリン-4-イル)プロパ-2-エン-1-オン、
10)脂質および膜合成の阻害剤、例えば、(10.001)プロパモカルブ、(10.002)プロパモカルブ塩酸塩、(10.003)トルクロホス-メチル、
11)メラニン生合成の阻害剤、例えば、(11.001)トリシクラゾール、(11.002)トルプロカルブ、
12)核酸合成の阻害剤、例えば、(12.001)ベナラキシル、(12.002)ベナラキシル-M(キララキシル)、(12.003)メタラキシル、(12.004)メタラキシル-M(メフェノキサム)、
13)シグナル伝達の阻害剤、例えば、(13.001)フルジオキソニル、(13.002)イプロジオン、(13.003)プロシミドン、(13.004)プロキナジド、(13.005)キノキシフェン、(13.006)ビンクロゾリン、
14)アンカプラーとして作用できる化合物、例えば、(14.001)フルアジナム、(14.002)メプチルジノカップ、
15)(15.001)アブシジン酸、(15.002)ベンチアゾール、(15.003)ベトキサジン、(15.004)カプシマイシン、(15.005)カルボン、(15.006)キノメチオナト、(15.007)クフラネブ、(15.008)シフルフェナミド、(15.009)シモキサニル、(15.010)シプロスルファミド、(15.011)フルチアニル、(15.012)ホセチル-アルミニウム、(15.013)ホセチル-カルシウム、(15.014)ホセチル-ナトリウム、(15.015)イソチオシアン酸メチル、(15.016)メトラフェノン、(15.017)ミリジオマイシン、(15.018)ナタマイシン、(15.019)ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、(15.020)ニトロタールイソプロピル、(15.021)オキサモカルブ、(15.022)オキサチアピプロリン、(15.023)オキシフェンチイン、(15.024)ペンタクロロフェノールおよびその塩、(15.025)亜リン酸およびその塩、(15.026)プロパモカルブ-フォセチレート、(15.027)ピリオフェノン(クラザフェノン)、(15.028)テブフロキン、(15.029)テクロフタラム、(15.030)トルニファニド、(15.031)1-(4-{4-[(5R)-5-(2,6-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル]-1,3-チアゾール-2-イル}ピペリジン-1-イル)-2-[5-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]エタノン、(15.032)1-(4-{4-[(5S)-5-(2,6-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル]-1,3-チアゾール-2-イル}ピペリジン-1-イル)-2-[5-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]エタノン、(15.033)2-(6-ベンジルピリジン-2-イル)キナゾリン、(15.034)ジピメチトロン、(15.035)2-[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]-1-[4-(4-{5-[2-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)フェニル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル}-1,3-チアゾール-2-イル)ピペリジン-1-イル]エタノン、(15.036)2-[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]-1-[4-(4-{5-[2-クロロ-6-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)フェニル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル}-1,3-チアゾール-2-イル)ピペリジン-1-イル]エタノン、(15.037)2-[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]-1-[4-(4-{5-[2-フルオロ-6-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)フェニル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル}-1,3-チアゾール-2-イル)ピペリジン-1-イル]エタノン、(15.038)2-[6-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-5-メチルピリジン-2-イル]キナゾリン、(15.039)2-{(5R)-3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-5-イル}-3-クロロフェニルメタンスルホネート、(15.040)2-{(5S)-3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-5-イル}-3-クロロフェニルメタンスルホネート、(15.041)イプフルフェノキン、(15.042)2-{2-フルオロ-6-[(8-フルオロ-2-メチルキノリン-3-イル)オキシ]フェニル}プロパン-2-オール、(15.043)フルオキサピプロリン、(15.044)2-{3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-5-イル}フェニルメタンスルホネート、(15.045)2-フェニルフェノールおよびその塩、(15.046)3-(4,4,5-トリフルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1-イル)キノリン、(15.047)キノフメリン、(15.048)4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2-オール(互変異性体:4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2(1H)-オン)、(15.049)4-オキソ-4-[(2-フェニルエチル)アミノ]ブタン酸、(15.050)5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール、(15.051)5-クロロ-N’-フェニル-N’-(プロパ-2-イン-1-イル)チオフェン-2-スルホノヒドラジド、(15.052)5-フルオロ-2-[(4-フルオロベンジル)オキシ]ピリミジン-4-アミン、(15.053)5-フルオロ-2-[(4-メチルベンジル)オキシ]ピリミジン-4-アミン、(15.054)9-フルオロ-2,2-ジメチル-5-(キノリン-3-イル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾオキサゼピン、(15.055){6-[({[(Z)-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)(フェニル)メチレン]アミノ}オキシ)メチル]ピリジン-2-イル}カルバミン酸ブタ-3-イン-1-イル、(15.056)(2Z)-3-アミノ-2-シアノ-3-フェニルアクリル酸エチル、(15.057)フェナジン-1-カルボン酸、(15.058)3,4,5-トリヒドロキシ安息香酸プロピル、(15.059)キノリン-8-オール、(15.060)硫酸キノリン-8-オール(2:1)、(15.061){6-[({[(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)(フェニル)メチレン]アミノ}オキシ)メチル]ピリジン-2-イル}カルバミン酸tert-ブチル、(15.062)5-フルオロ-4-イミノ-3-メチル-1-[(4-メチルフェニル)スルホニル]-3,4-ジヒドロピリミジン-2(1H)-オン、(15.063)アミノピリフェン、(15.064)(N’-[2-クロロ-4-(2-フルオロフェノキシ)-5-メチルフェニル]-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド)、(15.065)(N’-(2-クロロ-5-メチル-4-フェノキシフェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド)、(15.066)(2-{2-[(7,8-ジフルオロ-2-メチルキノリン-3-イル)オキシ]-6-フルオロフェニル}プロパン-2-オール)、(15.067)(5-ブロモ-1-(5,6-ジメチルピリジン-3-イル)-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン)、(15.068)(3-(4,4-ジフルオロ-5,5-ジメチル-4,5-ジヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-7-イル)キノリン)、(15.069)(1-(4,5-ジメチル-1H-ベンゾイミダゾール-1-イル)-4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン)、(15.070)8-フルオロ-3-(5-フルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1-イル)キノロン、(15.071)8-フルオロ-3-(5-フルオロ-3,3,4,4-テトラメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1-イル)キノロン、(15.072)3-(4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1-イル)-8-フルオロキノリン、(15.073)(N-メチル-N-フェニル-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンズアミド)、(15.074){4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル}カルバミン酸メチル、(15.075)(N-{4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンジル}シクロプロパンカルボキサミド)、(15.076)N-メチル-4-(5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンズアミド,(15.077)N-[(E)-メトキシイミノメチル]-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンズアミド、(15.078)N-[(Z)-メトキシイミノメチル]-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンズアミド、(15.079)N-[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]シクロプロパンカルボキサミド、(15.080)N-(2-フルオロフェニル)-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンズアミド、(15.081)2,2-ジフルオロ-N-メチル-2-[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]アセトアミド、(15.082)N-アリル-N-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル]メチル]アセトアミド、(15.083)N-[(E)-N-メトキシ-C-メチル-カルボンイミドイル]-4-(5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンズアミド、(15.084)N-[(Z)-N-メトキシ-C-メチル-カルボンイミドイル]-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンズアミド、(15.085)N-アリル-N-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]プロパンアミド、(15.086)4,4-ジメチル-1-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]ピロリジン-2-オン、(15.087)N-メチル-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンゼンカルボチオアミド、(15.088)5-メチル-1-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]ピロリジン-2-オン、(15.089)N-((2,3-ジフルオロ-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]-3,3,3-トリフルオロ-プロパンアミド、(15.090)1-メトキシ-1-メチル-3-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]尿素、(15.091)1,1-ジエチル-3-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]尿素、(15.092)N-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]プロパンアミド、(15.093)N-メトキシ-N-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]シクロプロパンカルボキサミド、(15.094)1-メトキシ-3-メチル-1-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]尿素、(15.095)N-メトキシ-N-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル)シクロプロパンカルボキサミド、(15.096)N,2-ジメトキシ-N-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]プロパンアミド、(15.097)N-エチル-2-メチル-N-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル]メチル]プロパンアミド、(15.098)1-メトキシ-3-メチル-1-[[4-[
5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]尿素、(15.099)1,3-ジメトキシ-1-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]尿素、(15.100)3-エチル-1-メトキシ-1-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]尿素、(15.101)1-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]ピペリジン-2-オン、(15.102)4,4-ジメチル-2-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]]フェニル]メチル]イソオキサゾリジン-3-オン、(15.103)5,5-ジメチル-2-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]イソオキサゾリジン-3-オン、(15.104)3,3-ジメチル-1-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]ピペリジン-2-オン、(15.105)1-[[3-フルオロ-4-(5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]アゼパン-2-オン、(15.106)4,4-ジメチル-2-[[4-(5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]イソオキサゾリジン-3-オン、(15.107)5,5-ジメチル-2-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]イソオキサゾリジン-3-オン、(15.108)1-{4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンジル}-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチル、(15.109)N,N-ジメチル-1-{4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンジル}-1H-1,2,4-トリアゾール-3-アミン、(15.110)N-{2,3-ジフルオロ-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンジル}ブタンアミド、(15.111)N-(1-メチルシクロプロピル)-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンズアミド、(15.112)N-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンズアミド、(15.113)1-(5,6-ジメチルピリジン-3-イル)-4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン、(15.114)1-(6-(ジフルオロメチル)-5-メチル-ピリジン-3-イル)-4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン、(15.115)1-(5-(フルオロメチル)-6-メチル-ピリジン-3-イル)-4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン、(15.116)1-(6-(ジフルオロメチル)-5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン、(15.117)4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニルジメチルカルバミン酸塩、(15.118)N-{4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル}プロパンアミド、(15.119)3-[2-(1-{[5-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-1,5-ジヒドロ-2,4-ベンゾジオキセピン-6-イルメタンスルホン酸塩、(15.120)9-フルオロ-3-[2-(1-{[5-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-1,5-ジヒドロ-2、4-ベンゾジオキセピン-6-イルメタンスルホン酸塩、(15.121)3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-1,5-ジヒドロ-2,4-ベンゾジオキセピン-6-イルメタンスルホン酸塩、(15.122)3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-9-フルオロ-1,5-ジヒドロ-2,4-ベンゾジオキセピン-6-イルメタンスルホン酸塩、(15.123)1-(6,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリジン-3-イル)-4,4-ジフルオロ-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン、(15.124)8-フルオロ-N-(4,4,4-トリフルオロ-2-メチル-1-フェニルブタン-2-イル)キノリン-3-カルボキサミド、(15.125)8-フルオロ-N-[(2S)-4,4,4-トリフルオロ-2-メチル-1-フェニルブタン-2-イル]キノリン-3-カルボキサミド、(15.126)N-(2,4-ジメチル-1-フェニルペンタン-2-イル)-8-フルオロキノリン-3-カルボキサミド、(15.127)N-[(2S)-2,4-ジメチル-1-フェニルペンタン-2-イル]-8-フルオロキノリン-3-カルボキサミドおよび(15.128)D-タガトースからなる群から選択される他の殺菌剤
である。
【0158】
上述した分類(1)~(15)の列挙されたすべての混合パートナーは、遊離化合物の形態で、またはそれらの官能基がそれを可能にする場合、その農薬活性塩の形態で存在することができる。
【0159】
式(I)の化合物および本発明の組成物は、1種以上の生物学的防除剤と組み合わせることもできる。
【0160】
本明細書で用いられる場合、「生物学的防除」という用語は、生物学的防除剤の使用または施用(employment)による、植物病原性真菌および/または昆虫および/またはダニおよび/または線虫等の有害生物の防除として定義される。
【0161】
本明細書で用いられる「生物学的防除剤」という用語は、生物学的防除のための、有害生物以外の生物および/またはそのような生物によって産生されるタンパク質または二次代謝産物として定義される。2番目の生物(second organism)の突然変異体は、生物学的防除剤の定義に包含されるものとする。「突然変異体(mutant)」という用語は、親株のバリアント(variant)、および殺虫活性が親株によって発現されるよりも大きい突然変異体またはバリアントを得るための方法を指す。「親株」とは、本明細書において、突然変異誘発前の元の株として定義される。そのような突然変異体を得るために、親株は、N-メチル-N’-ニトロ-N-ニトロソグアニジン、エチルメタンスルホン等の化学物質により、またはγ線、X線を用いた照射によって、またはUV照射によって、または当業者に公知の他の手段によって処理することができる。生物学的防除剤の既知のメカニズムには、根の表面のスペースを求めて菌類を打ち負かす(out-competing)ことによって根腐れを防除する腸内細菌が含まれる。抗生物質等の細菌毒素は、病原体を防除するために用いられてきた。毒素を単離して植物に直接適用するか、細菌種を投与してその場で毒素を生成することができる。
【0162】
「バリアント」とは、本明細書に示されるNRRLまたはATCCのアクセッション番号のすべての識別特性を有する株であり、NRRLまたはATCCのアクセッション番号のゲノムに高ストリンジェンシー条件下でハイブリダイズするゲノムを有すると特定され得る。
【0163】
「ハイブリダイゼーション」は、1個以上のポリヌクレオチドが反応して、ヌクレオチド残基の塩基間の水素結合を介して安定化される複合体を形成する反応を指す。水素結合は、Watoson-Crick塩基対合、Hoogstein結合、またはその他の配列特異的な方法で生じ得る。複合体は、二重鎖構造を形成する2つの鎖、多鎖複合体を形成する3つ以上の鎖、単一の自己ハイブリダイズ鎖、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。ハイブリダイゼーション反応は、様々な「ストリンジェンシー」の条件下で行うことができる。一般に、ストリンジェンシーの低いハイブリダイゼーション反応は、10×SSCで40℃で、または同等のイオン強度/温度の溶液中で行われる。適度なストリンジェンシーのハイブリダイゼーション反応は、通常、6×SSCで約50℃で行われ、高ストリンジェンシーのハイブリダイゼーション反応は、通常、1×SSCで約60℃で行われる。
【0164】
示されたNRRLまたはATCCのアクセッション番号のバリアントは、示されたNRRLまたはATCCのアクセッション番号のゲノムに対して85%超、より好ましくは90%超、またはより好ましくは95%超の配列同一性を有するゲノム配列を有する株として定義することもできる。ポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチド領域(またはポリペプチドまたはポリペプチド領域)が、別の配列に対して特定の割合(例えば、80%、85%、90%または95%)の「配列同一性」を有するとは、アラインメント時に、2つの配列を比較すると、当該割合の塩基(またはアミノ酸)が同一であることを意味する。このアラインメントおよびパーセント相同性または配列同一性は、当技術分野において公知のソフトウェアプログラム、例えばCurrent Protocols in Molecular Biology (F. M. Ausubel et al., eds., 1987)に記載のものを用いて決定することができる。
【0165】
NRRLはAgricultural Research Service Culture Collectionの略称であり、特許手続のための微生物寄託の国際承認に関するブダペスト条約に基づく微生物株の寄託を目的とする国際寄託機関であり、住所はNational Center for Agricultural Utilization Research, Agricultural Research service, U.S. Department of Agriculture, 1815 North university Street, Peroira, Illinois 61604 USAである。
【0166】
ATCCはAmerican Type Culture Collectionの略称であり、特許手続のための微生物の寄託の国際承認に関するブダペスト条約に基づく微生物株を寄託を目的とする国際寄託機関であり、住所はATCC Patent Depository, 10801 University Blvd., Manassas, VA 10110 USAである。
【0167】
式(I)の化合物および本発明の組成物と組み合わせることができる生物学的防除剤の例は:
(A)以下の群から選択される抗菌剤:
(A1)(A1.1)バチルス・ズブチリス、特にQST713/AQ713株(NRRLのアクセション番号B21661を有する、米国のBayer CropScience LP社からSERENADE OPTIまたはSERENADE ASOとして入手可能、米国特許第6,060,051号);(A1.2)バチルス(Bacillus)種、特にD747株(アクセション番号FERM BP-8234を有する、米国のKumiai Chemical Industry Co.,Ltd.社からDOUBLE NICKEL(登録商標)として入手可能、米国特許第7,094,592号);(A1.3)バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、特にNRRLのアクセション番号50185を有するBU F-33株(BASF社の製品CARTISSA(登録商標)の一部として入手可能、EPA登録番号71840-19);(A1.4)アクセション番号DSM10271を有するバチルス・ズブチリス変種アミロリクエファシエンス(Bacillus subtilis var. amyloliquefaciens)株FZB24(TAEGRO(登録商標)またはTAEGRO(登録商標)ECOとしてNovozymes社から入手可能(EPA登録番号70127-5));(A1.5)アクセション番号NRRL B-50972またはアクセション番号NRRL B-67129を有するパエニバチルス(Paenibacillus)種の株、WO2016/154297;(A1.6)バチルス・ズブチリスBU1814株(BASF SE社からVELONDIS(登録商標)PLUS、VELONDIS(登録商標)FLEXおよびVELONDIS(登録商標)EXTRAとして入手可能);(A1.7)Mitsui & Co.社の子会社であるCertis USA LLC社のバチルス・モハベンシス(Bacillus mojavensis)R3B株(アクセション番号NCAIM(P)B001389)(WO2013/034938);(A1.8)Mitsui & Co.社の子会社であるCertis USA LLC社のバチルス・ズブチリスCX-9060;(A1.9)パエニバチルス・ポリミキサ(Paenibacillus polymyxa)、特にAC-1株(例えば、Green Biotech Company Ltd.社のTOPSEED(登録商標));(A1.10)シュードモナス・プロラディクス(Pseudomonas proradix)(例えば、Sourcon Padena社のPRORADIX(登録商標));(A1.11)パンテア・アグロメランス(Pantoea agglomerans)、特にE325株(アクセション番号NRRLB-21856)(Northwest Agri Products社のBLOOMTIME BIOLOGICALTM(商標)FD BIOPESTICIDEとして入手可能);および
(A2)(A2.1)オーレオバシディウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)、特にDSM14940株の芽胞子、DSM14941株の芽胞子、またはDSM14940株およびDSM14941株の芽胞子の混合物(例えば、Bio-ferm、CHのBotector(登録商標)およびBLOSSOM PROTECT(登録商標));(A2.2)シュードザイマ・アフィディス(Pseudozyma aphidis)(Research Development Company of the Hebrew University of JerusalemによるWO2011/151819に開示されている);サッカロミセス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、特にLesaffre et Compagnie社、FRのCNCM No.I-3936株、CNCM No.I-3937株、CNCM No.I-3938株またはCNCM No.I-3939株(WO2010/086790);
(B)以下の群から選択される生物学的殺菌剤:
(B1)細菌、例えば(B1.1)バチルス・ズブチリス、特にQST713/AQ713株(NRRLのアクセション番号B21661を有し、米国特許第6,060,051号に記載されており、米国のBayer CropScience LP社からSERENADE OPTIまたはSERENADE ASOとして入手可能);(B1.2)バチルス・プミルス、特にQST2808株(アクセション番号NRRL B-30087を有し、米国特許第6,245,551号に記載されており、米国のBayer CropScience LP社からSONATA(登録商標)として入手可能);(B1.3)バチルス・プミルス、特にGB34株(ドイツのBayer AG社からYield Shield(登録商標)として入手可能);(B1.4)バチルス・プミルス、特にNRRLのアクセション番号50185を有するBU F-33株(BASF社の製品CARTISSAの一部として入手可能、EPA登録番号71840-19);(B1.5)バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、特にD747株(アクセション番号FERM BP-8234を有し、Kumiai Chemical Industry Co.,Ltd.社からDouble Nickel(商標)として入手可能、米国特許第7,094,592号);(B1.6)バチルス・ズブチリスY1336(登録番号4764、5454、5096および5277として台湾において生物殺菌剤として登録されており、台湾のBion-Tech社からBIOBAC(登録商標)WPとして入手可能);(B1.7)アクセション番号NRRL B-50595、米国特許第5,061,495号を有するバチルス・ズブチリスMBI 600株(BASF SE社からSUBTILEXとして入手可能);(B1.8)バチルス・ズブチリスGB03株(ドイツのBayer AG社からKodiak(登録商標)として入手可能);(B1.9)アクセション番号DSM10271を有するバチルス・ズブチリス変種アミロリクエファシエンスFZB24株(TAEGRO(登録商標)またはTAEGRO(登録商標)(EPA登録番号70127-5)として、Novozymes社から入手可能);(B1.10)アクセション番号B-30890を有するバチルス・マイコイデス(Bacillus mycoides)の分離株J(Mitsui & Co.社の子会社であるCertis USA LLC社からBMJ TGAI(登録商標)またはWG、およびLifeGard(商標)として入手可能);(B1.11)バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、特にアクセション番号ATCC55406、WO2003/000051を有するSB3086株(Novozymes社からECOGUARD(登録商標)BiofungicideおよびGREEN RELEAF(商標)として入手可能);(B1.12)クセション番号NRRL B-50972またはアクセッション番号NRRL B-67129を有するパエニバチルス種の株、WO2016/154297;(B1.13)バチルス・ズブチリスBU1814株(BASF SE社からVELONDIS(登録商標)PLUS、VELONDIS(登録商標)FLEXおよびVELONDIS(登録商標)EXTRAとして入手可能);(B1.14)Mitsui & Co.社の子会社であるCertis USA LLC社のバチルス・ズブチリスCX-9060;(B1.15)バチルス・アミロリクエファシエンスF727株(MBI110株としても知られる)(NRRLアクセション番号B-50768;WO2014/028521)(Marrone Bio Innovations社のSTARGUS(登録商標));(B1.16)バチルス・アミロリクエファシエンスFZB42株(ドイツのABiTEP社からRHIZOVITAL(登録商標)として入手可能);(B1.17)バチルス・リケニフォルミスFMCH001およびバチルス・ズブチリスFMCH002(FMC Corporation社のQUARTZO(登録商標)(WG)およびPRESENCE(登録商標)(WP));(B1.18)Mitsui & Co.社の子会社であるCertis USA LLC社のバチルス・モハベンシスR3B株(アクセション番号NCAIM(P)B001389)(WO2013/034938);(B1.19)BASF SE社のパエニバチルス・ポリミキサ亜種プランタラム(WO2016/020371);(B1.20)BASF SE社のパエニバチルス・エピフィティカス(Paenibacillus epiphyticus)(WO2016/020371);(B.1.21)アクセション番号NRRLB-50897、WO2017/019448を有するシュードモナス・クロロラフィス(Pseudomonas chlororaphis)AFS009株(例えば、米国のAgBiome Innovations社のHOWLER(商標)およびZIO(登録商標));(B1.22)シュードモナス・クロロラフィス、特にMA342株(例えば、Bioagri社およびKoppert社のCEDOMON(登録商標)、CERALL(登録商標)およびCEDRESS(登録商標));(B1.23)ストレプトマイセス・リディカス(Streptomyces lydicus)WYEC108株(ストレプトマイセス・リディカスWYCD108US株としても知られる)(Novozymes社のACTINO-IRON(登録商標)およびACTINOVATE(登録商標));(B1.24)アグロバクテリウム・ラジオバクター(Agrobacterium radiobacter)K84株(例えば、カリフォルニア州のAgBioChem社のGALLTROL-A(登録商標));(B1.25)アグロバクテリウム・ラジオバクターK1026株(例えば、BASF SE社のNOGALLTM(商標));(B1.26)バチルス・ズブチリスKTSB株(Donaghys社のFOLIACTIVE(登録商標));(B1.27)バチルス・ズブチリスIAB/BS03(STK Bio-Ag Technologies社のAVIV(商標));(B1.28)バチルス・ズブチリスY1336株(登録番号4764、5454、5096および5277として台湾において生物殺菌剤として登録されており、台湾のBion-Tech社からBIOBAC(登録商標)WPとして入手可能);(B1.29)バチルス・アミロリクエファシエンス分離株B246(例えば、University of PretoriaのAVOGREEN(商標));(B1.30)バチルス・メチロトロフィカス(Bacillus methylotrophicus)BAC-9912株(Chinese Academy of Sciences’ Institute of Applied Ecologyから);(B1.31)シュードモナス・プロラディクス(Pseudomonas proradix)(例えば、Sourcon Padena社のPRORADIX(登録商標));(B1.32)ストレプトマイセス・グリセオビリディス(Streptomyces griseoviridis)K61株(ストレプトマイセス・ガルバス(Streptomyces galbus)K61株としても知られる)(アクセション番号DSM7206)(Verdera社のMYCOSTOP(登録商標);BioWorks社のPREFENCE(登録商標);Crop Protection 2006, 25, 468-475を参照されたい);(B1.33)シュードモナス・フルオレセンス(Pseudomonas fluorescens)A506株(例えば、NuFarm社のBLIGHTBAN(登録商標)A506);および
(B2)真菌類、例えば:(B2.1)コニオチリウム・ミニタンス(Coniothyrium minitans)、特にCON/M/91-8株(アクセション番号DSM-9660;例えば、Bayer CropScience Biologics GmbH社のContans(登録商標));(B2.2)メチニコビア・フルクチコラ(Metschnikowia fructicola)、特にNRRL Y-30752株;(B2.3)ミクロスファエロプシス・オクラセア(Microsphaeropsis ochracea);(B2.5)トリコデルマ・アトロビリデ(Trichoderma atroviride)、特にSC1株(アクセション番号CBS122089、WO2009/116106および米国特許第8,431,120号(Bi-PA社)を有する)、77B株(Andermatt Biocontro社のT77)、またはLU132株(例えば、Agrimm Technologies Limited社のSentinel);(B2.6)トリコデルマ・ハルジアナム(Trichoderma harzianum)T-22株(例えば、Andermatt Biocontrol社またはKoppert社のTrianum-P)またはCepa Simb-T5株(Simbiose Agro社);(B2.14)グリオクラディウム・ロセウム(Gliocladium roseum)(クロノスタキス・ロゼア・f・ロゼア(Clonostachys rosea f. rosea)としても知られる)、特にAdjuvants Plus社の321U株、Xue(Efficacy of Clonostachys rosea strain ACM941 and fungicide seed treatments for controlling the root tot complex of field pea, Can Jour Plant Sci 83(3): 519-524)に開示されるACM941株、またはIK726株(Jensen DF, et al. Development of a biocontrol agent for plant disease control with special emphasis on the near commercial fungal antagonist Clonostachys rosea strain ‘IK726’; Australas Plant Pathol. 2007;36:95-101);(B2.35)タラロマイセス・フラバス(Talaromyces flavus)V117b株;(B2.36)トリコデルマ・ビリデ、特にB35株(Pietr et al., 1993, Zesz. Nauk. A R w Szczecinie 161: 125-137);(B2.37)トリコデルマ・アスペレラム(Trichoderma asperellum)、特にアクセション番号FERM P-16510を有するSKT-1株(例えば、Kumiai Chemical Industry社のECO-HOPE(登録商標))、T34株(例えば、スペインのBiocontrol Technologies SL社のT34Biocontrol)またはIsagro社のICC012株;(B2.38)トリコデルマ・アトロビリデCNCM I-1237株(例えば、フランスのAgrauxine社のEsquive(登録商標)WP);(B2.39)トリコデルマ・アトロビリデ株番号V08/002387;(B2.40)トリコデルマ・アトロビリデ株NMI番号V08/002388;(B2.41)トリコデルマ・アトロビリデ株NMI番号V08/002389;(B2.42)トリコデルマ・アトロビリデ株NMI番号V08/002390;(B2.43)トリコデルマ・アトロビリデLC52株(例えば、Agrimm Technologies Limited社製のTenet);(B2.44)トリコデルマ・アトロビリデATCC20476株(IMI206040);(B2.45)トリコデルマ・アトロビリデT11株(IMI352941/CECT20498);(B2.46)トリコデルマ・ハルマタム(Trichoderma harmatum);(B2.47)トリコデルマ・ハルジアナム(Trichoderma harzianum);(B2.48)トリコデルマ・ハルジアナム・リファイT39(例えば、米国のマクテシム社製のTrichodex(登録商標));(B2.49)トリコデルマ・アスペレラム、特にkd株(例えば、Andermatt Biocontrol社のT-Gro);(B2.50)トリコデルマ・ハルジアナムITEM908株(例えば、Koppert社製のTrianum-P);(B2.51)トリコデルマ・ハルジアナムTH35株(例えば、MycontrolによるRoot-Pro);(B2.52)トリコデルマ・ビレンス(Trihoderma virens)(Gliocladium virensとしても知られている)、特にGL-21株(例えば、米国のCertis社のSoilGard);(B2.53)トリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)TV1株(例えば、Koppert社によるTrianum-P);(B2.54)アンペロマイセス・キスカリス(Ampelomyces quisqualis)、特にAQ10株(例えば、IntrachemBio Italia社によるAQ10(登録商標));(B2.56)オーレオバシディウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)、特にDSM14940株の芽胞子;(B2.57)オーレオバシディウム・プルランス、特にDSM14941株の芽胞子;(B2.58)オーレオバシディウム・プルランス、特にDSM14940株およびDSM14941株の胞子の混合物(例えば、Bio-ferm、CHによるBotector(登録商標));(B2.64)アクセション番号CBS122244、US2010/0291039を有するクラドスポリウム・クラドスポリオイデス(Cladosporium cladosporioides)H39株(Stichting Dienst Landbouwkundig Onderzoek社による);(B2.69)グリオクラディウム・カテヌラタム(Gliocladium catenulatum)(別名:クロノスタキス・ロサエ f. カテヌラテ(Clonostachys rosea f. catenulate))J1446株(例えば、Lallemand社のPrestop(登録商標));(B2.70)レカニシリウム・レカニ(Lecanicillium lecanii)(従前はバーティシリウム・レカニ(Verticillium lecanii)として知られていた)・コニディア(conidia)KV01株(例えば、Koppert/ArystaによるVertalec(登録商標));(B2.71)ペニシリウム・バーミキュラタム(Penicillium vermiculatum);(B2.72)ピキア・アノマラ(Pichia anomala)WRL-076株(NRRL Y-30842)、米国特許第7,579,183号;(B2.75)トリコデルマ・アトロビリデSKT-1株(FERM P-16510)、特開平11-253151号公報;(B2.76)トリコデルマ・アトロビリデSKT-2株(FERM P-16511)、特開平11-253151号公報;(B2.77)トリコデルマ・アトロビリデSKT-3株(FERM P-17021)、特開平11-253151号公報;(B2.78)トリコデルマ・ガムシ(Trichoderma gamsii)(従前のT. viride)ICC080株(IMI CC 392151 CABI、例えばAGROBIOSOL DE MEXICO、SA DE CVによるBioDerma);(B2.79)トリコデルマ・ハルジアナムDB103株(Dagutat Biolab社のT-Gro(登録商標)7456として入手可能);(B2.80)トリコデルマ・ポリスポラム(Trichoderma polysporum)IMI206039株(例えば、スウェーデンのBINAB Bio-Innovation AB社のBinab TF WP);(B2.81)アクセション番号Ts3550を有するトリコデルマ・ストロマティカム(Trichoderma stromaticum)(例えば、ブラジルのCEPLAC社のTricovab);(B2.83)アクセション番号NM99/06216を有するウロクラディウム・オウデマンシ(Ulocladium oudemansii)HRU3株(例えば、ニュージーランドのBotry-Zen Ltd社のBOTRY-ZEN(登録商標)およびBioWorks Inc.社のBOTRYSTOP(登録商標));(B2.84)アクセション番号WCS850を有し、Central Bureau for Fugi Culturesに寄託されているベルティシリウム・アルボ-アトラム(Verticillium albo-atrum)(従前のV. dahliae)、WCS850株(例えば、Tree Care Innovations社のDUTCH TRIG(登録商標));(B2.86)ベルティシリウム・クラミドスポリウム(Verticillium chlamydosporium);(B2.87)アクセション番号CABI CC IMI392716を有するトリコデルマ・アスペレラム(Trichoderma asperellum)ICC012株(トリコデルマ・ハルジアナムICC012としても知られる)およびアクセション番号IMI 392151を有するリコデルマ・ガムシ(従前のT. viride)ICC080株の混合物(例えば、Isagro USA,Inc.社のBIO-TAM(商標)およびAgrobiosol de Mexico, S.A. de C.V.社のBIODERMA(登録商標));(B2.88)トリコデルマ・アスペレロイデス(Trichoderma asperelloides)JM41R(アクセション番号NRRLB-50759)(BASF SE社のTRICHO PLUS(登録商標));(B2.89)アスペルギルス・フラバス(Aspergillus flavus)NRRL21882株(Syngenta/ChemChinaのAFLA-GUARD(登録商標)として知られる製品);(B2.90)カエトミウム・クプレウム(Chaetomium cupreum)(アクセション番号CABI353812)(例えば、AgriLife社のBIOKUPRUM(商標));(B2.91)サッカロマイセス・セレビシエ、特にLASO2株(Agro-Levures et Derives)、LAS117株の細胞壁(Lesaffre社のCEREVISANE(登録商標);BASF SEのROMEO(登録商標))、フランスのLesaffre et Compagnie社のCNCM I-3936株、CNCM I-3937株、CNCM I-3938株、CNCM I-3939株(WO2010/086790);(B2.92)従前グリオクラディウム・ビレンス(Glocladium virens)として知られていたトリコデルマ・ビレンスG-41株(アクセション番号ATCC20906)(例えば、米国のBioWorks社のROOTSHIELD(登録商標)PLUS WPおよびTURFSHIELD(登録商標)PLUS WP);(B2.93)アクセション番号ATCC28012を有するトリコデルマ・ハマタム(Trichoderma hamatum);(B2.94)アクセション番号CNCM I-807を有するアンペロマイセス・キスカリスAQ10株(例えば、IntrachemBio Italia社のAQ10(登録商標));(B2.95)フェレビオプシス・ギガンテア(Phlebiopsis gigantea)VRA1992株(Danstar Ferment社のROTSTOP(登録商標)C);(B2.96)BASF SE社のペニシリウム・ステッキイ(Penicillium steckii)(DSM27859;WO2015/067800);(B2.97)カエトミウム・グロボサム(Chaetomium globosum)(Rivale社からRIVADIOM(登録商標)として入手可能);(B2.98)クリプトコッカス・フラベセンス3C株(NRRLY-50378);(B2.99)ダクチラリア・カンジダ(Dactylaria candida);(B2.100)ディロフォスフォラ・アロペクリ(TWIST FUNGUS(登録商標)として入手可能);(B2.101)フザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)Fo47株(Natural Plant Protection社からFUSACLEAN(登録商標)として入手可能);(B2.102)シュードザイマ・フロックロサ(Pseudozyma flocculosa)PF-A22UL株(カナダのPlant Products Co.社からSPORODEX(登録商標)Lとして入手可能);(B2.103)トリコデルマ・ガムシ(従前はT.ビリデ)ICC080株(IMI CC392151 CABI)(AGROBISOL DE MEXICO, S.A. DE C.V.からBIODERMA(登録商標)として
入手可能);(B2.104)トリコデルマ・フェルティル(Trichoderma fertile)(例えば、BASF社の製品TrichoPlus);(B2.105)ムスコドール・ロセウス(Muscodor roseus)、特にA3-5株(アクセション番号NRRL30548);(B2.106)シンプリシリウム・ラノソニベウム(Simplicillium lanosoniveum);
本発明の化合物の組合せ物と組み合わせることができる植物の成長および/または植物の健康を改善する効果を有する生物学的防除剤としては、
(C1)バチルス・プミルス、特にQST2808株(NRRLアクセション番号B-30087を有する);バチルス・ズブチリス、特にQST713株/AQ713株(NRRLアクセッション番号B-21661を有し、米国特許第6,060,051号に記載されており;米国のBayer CropScience LP社からSERENADE(登録商標)OPTIまたはSERENADE(登録商標)ASOとして入手可能);バチルス・ズブチリス、特にAQ30002株(NRRLアクセション番号B-50421を有し、米国特許出願第13/330,576号に記載されている);バチルス・ズブチリス、特にAQ30004株(およびNRRL B-50455、米国特許出願第13/330,576号に記載されている);シノリゾビウム・メリロティ(Sinorhizobium meliloti)NRG-185-1株(Bayer CropScience社のNITRAGIN(登録商標)GOLD);バチルス・ズブチリスBU1814株(BASF SE社からTEQUALIS(登録商標)として入手可能);バチルス・ズブチリスrm303(Biofilm Crop ProtectionのRHIZOMAX(登録商標));バチルス・アミロリクエファシエンスpm414(Biofilm Crop Protection社のLOLI-PEPTA(登録商標));バチルス・ミコイデスBT155(NRRL B-50921)、バチルス・ミコイデスEE118(NRRL B-50918)、バチルス・ミコイデスEE141(NRRL B-50916)、バチルス・ミコイデスBT46-3(NRRL B-50922)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)ファミリーEE128(NRRL B-50917)、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)4Q7としても知られるバチルス・チューリンゲンシスBT013A(NRRL B-50924)、バチルス・セレウスファミリーのメンバーEE349(NRRL B-50928)、バチルス・アミロリクエファシエンスSB3281(ATCC# PTA-7542;WO2017/205258)、バチルス・アミロリクエファシエンスTJ1000(Novozymes社からQUIKROOTS(登録商標)として入手可能);バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)、特にCNMC I-1582株(例えば、BASF SE社のVOTIVO(登録商標));バチルス・プミルス、特にGB34株(例えば、ドイツのBayer CropScience社のYIELD SHIELD(登録商標));バチルス・アミロリクエファシエンス、特にIN937a株;バチルス・アミロリクエファシエンス、特にFZB42株(例えば、ドイツのABiTEP社のRHIZOVITAL(登録商標));バチルス・アミロリクエファシエンスBS27(アクセション番号NRRL B-5015);バチルス・リケニフォルミスFMCH001およびバチルス・ズブチリスFMCH002の混合物(FMC Corporation社からQUARTZO(登録商標)(WG)、PRESENCE(登録商標)(WP)として入手可能);バチルス・セレウス、特にBP01株(ATCC55675;例えば、米国のArysta Lifescience社のMEPICHLOR(登録商標));バチルス・ズブチリス、特にMBI600(例えば、BASF SE社のSUBTILEX(登録商標));ブラディリゾビウム・ジャポニカム(Bradyrhizobium japonicum)(例えば、Novozymes社のOPTIMIZE(登録商標));メソリゾビウム・シセル(Mesorhizobium cicer)(例えば、BASF SE社のNODULATOR);リゾビウム・レグミノサリウム次亜種ビシエ(Rhizobium leguminosarium biovar viciae)(例えば、BASF SE社のNODULATOR);デルフティア・アシドボランス(Delftia acidovorans)、特にRAY209株(例えば、Brett Young Seeds社のBIOBOOST(登録商標));ラクトバチルス種(例えば、LactoPAFI社のLACTOPLANT(登録商標));パエニバチルス・ポリミクサ、特にAC-1株(例えば、Green Biotech Company Ltd.社のTOPSEED(登録商標));シュードモナス・プロラディクス(例えば、Sourcon Padena社のPRORADIX(登録商標));アゾスピリルム・ブラシレンセ(Azospirillum brasilense)(例えば、KALO,Inc.社のVIGOR(登録商標));アゾスピリルム・リポフェラム(Azospirillum lipoferum)(例えば、TerraMax,Inc.社のVERTEX-IF(商標));アゾトバクター・ビネランディ(Azotobacter vinelandii)およびクロストリジウム・パスツリアヌム(Clostridium pasteurianum)の混合物(Agrinos社からINVIGORATE(登録商標)として入手可能);シュードモナス・アエルギノサ、特にPN1株;リゾビウム・レグミノサルム(Rhizobium leguminosarum)、特にbv.ビセエ(bv. viceae)Z25株(アクセション番号CECT4585);アゾリゾビウム・カウリノダンス(Azorhizobium caulinodans)、特にZB-SK-5株;アゾトバクター・クロオコッカム(Azotobacter chroococcum)、特にH23株;アゾトバクター・ビネランディ(Azotobacter vinelandii)、特にATCC12837株;バチルス・シアメンシス(Bacillus siamensis)、特にKCTC13613T株;バチルス・テキレンシス(Bacillus tequilensis)、特にNII-0943株;セラチア・マルセセンス(Serratia marcescens)、特にSRM株(アクセション番号MTCC8708);チオバチルス(Thiobacillus)種(例えば、英国のCropay Ltd社のCROPAID(登録商標))からなる群から選択される細菌;および
(C2)プルプレオシリウム・リラシナム(Purpureocillium lilacinum)(従前はパエシロマイセス・ィラシナス(Paecilomyces lilacinusとして知られていた)251株(AGAL89/030550;例えば、Bayer CropScience Biologics GmbH社のBioAct)、ペニシリウム・ビライ(Penicillium bilaii)、ATCC22348株(例えば、Acceleron BioAg社のJumpStart(登録商標))、タラロマイセス・フラバス(Talaromyces flavus)、V117b株;トリコデルマ・アトロビリデCNCM I-1237株(例えば、フランスのAgrauxine社のEsquive(登録商標)WP)、トリコデルマ・ビリデ、例えばB35株(Pietr et al., 1993, Zesz. Nauk. A R w Szczecinie 161: 125-137);トリコデルマ・アトロビリデLC52株(トリコデルマ・アトロビリデLU132株としても知られる;例えば、Agrimm Technologies Limited社のSentinel);国際出願番号PCT/IT2008/000196に記載のトリコデルマ・アトロビリデSC1株;トリコデルマ・アスペレラムkd株(例えば、Andermatt BiocontrolのT-Gro);トリコデルマ・アスペレラムEco-T株(南アフリカのPlant Health Products社);トリコデルマ・ハルジアナムT-22株(例えば、Andermatt Biocontrol社またはKoppert社のTrianum-P);ミロテシウム・ベルカリア(Myrothecium verrucaria)AARC-0255株(例えば、Valent BiosciencesのDiTera(商標));ペニシリウム・ビライATCCATCC20851株;フィチウム・オリガンダラム(Pythium oligandrum)M1株(ATCC38472;例えば、チェコのBioprepratyのPolyversum);トリコデルマ・ビレンスGL-21株(例えば、米国のCertis社のSoilGard(登録商標));ベルティシリウム・アルボ-アトラム(Verticillium albo-atrum)(従前はベルティシリウム・ダリエ(V. dahliae))WCS850株(CBS276.92;例えば、Tree Care Innovations社のDutch Trig);トリコデルマ・アトロビリデ、特に株番号V08/002387、株番号NMI V08/002388、株番号NMI V08/002389、株番号NMI V08/002390;トリコデルマ・ハルジアナムITEM908株;トリコデルマ・ハルジアナムTSTh20株;トリコデルマ・ハルジアナム1295-22株;ピチウム・オリガンドラム(Pythium oligandrum)DV74株;リゾポゴン・アミロポゴン(Rhizopogon amylopogon)(例えば、Helena Chemical Company社のMyco-Solに含まれる);リゾポゴン・フルビグレバ(Rhizopogon fulvigleba)(例えば、Helena Chemical Company社のMyco-Solに含まれる);およびトリコデルマ・ビレンスGI-3株からなる群から選択される真菌;
下記から選択される殺虫活性生物防除剤
(D1)バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワ(Bacillus thuringiensis subsp. aizawai)、特にABTS-1857株(SD-1372;例えば、Valent BioSciences社のXENTARI(登録商標));バチルス・ミコイデス分離株J.(例えば、Mitsui & Co.社の子会社であるCertis USA LLC社のBmJ);バチルス・スフェリカス、特に血清型H5a5b 2362株(ABTS-1743株)(例えば、米国のValent BioSciences社のVECTOLEX(登録商標));Becker Microbial Products, ILのバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ(Bacillus thuringiensis subsp. kurstaki)BMP123株 ;バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワ、特に血清型H-7(例えば、米国のValent BioSciencesのFLORBAC(登録商標)WG);バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキHD-1株(例えば、米国のValent BioSciences社のDIPEL(登録商標)ES);Becker Microbial Products, ILのバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキBMP123株;バチルス・チューリンゲンシス・イスラエレンシス(Bacillus thuringiensis israelensis)BMP144株(例えば、Becker Microbial Products ILのAQUABAC(登録商標));ブルクホルデリア種、特にブルクホルデリア・リノジェンシス(Burkholderia rinojensis)A396株(ブルクホルデリア・リノジェンシスMBI305株としても知られる)(アクセション番号NRRL B-50319;WO2011/106491およびWO2013/032693;例えば、Marrone Bio Innovationsの MBI-206 TGAIおよびZELTO(登録商標));クロモバクテリウム・サブツガエ(Chromobacterium subtsugae)、特にPRAA4-1T株(MBI-203;例えば、Marrone Bio Innovations社のGRANDEVO(登録商標));パエニバチルス・ポピリアエ(Paenibacillus popilliae)(従前のバチルス・ポピリアエ;例えば、St. Gabriel Laboratories社のMILKY SPORE POWDER(商標)およびMILKY SPORE GRANULAR(商標));バチルス・チューリンゲンシス亜種イスラエレンシス(血清型H-14)AM65-52株(アクセション番号ATCC1276)(例えば、米国のValent BioSciences社のVECTOBAC(登録商標));バチルス・チューリンゲンシス変種クルスタキ(Bacillus thuringiensis var. kurstaki)EVB-113-19株(例えば、AEF Global社のBIOPROTEC(登録商標));バチルス・チューリンゲンシス亜種テネブリオニスNB176株(SD-5428;例えば、ドイツのBioFa社のNOVODOR(登録商標)FC);バチルス・チューリンゲンシス変種ジャポネンシス(Bacillus thuringiensis var. japonensis)Buibui株;バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキABTS351株;バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキPB54株;バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキSA11株;バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキSA12株;バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキEG2348株;バチルス・チューリンゲンシス変種コルメリ(例えば、Changzhou JianghaiChemical Factory社のTIANBAOBTC);バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワGC-91株;セラチア・エントモフィラ(Serratia entomophila)(例えば、Wrightson Seeds社のINVADE(登録商標));セラチア・マルセセンス(Serratia marcescens)、特にSRM株(アクセション番号MTCC8708);およびボルバチア・ピピエンティス(Wolbachia pipientis)ZAP株(例えば、Mosquito Mate社のZAP MALES(登録商標))からなる群から選択される細菌;および
(D2)イサリア・フモソロセア(Isaria fumosorosea)(従前はペシロマイセス・フモソロセウス(Paecilomyces fumosoroseusとして知られていた)apopka97株;ボウベリア・バシアナ(Beauveria bassiana)ATCC74040株(例えば、Intrachem Bio Italia社のNATURALIS(登録商標));ボウベリア・バシアナ(Beauveria bassiana)GHA株(アクセション番号ATCC74250;例えば、Laverlam International Corporation社のBOTANIGUARD(登録商標)ESおよびMYCONTROL-O(登録商標));ズーフトラ・ラディカンス(Zoophtora radicans);メタリジウム・ロベルツィ15013-1(NRRLアクセション番号67073として寄託)、メタリジウム・ロベルツィ23013-3(NRRLアクセション番号67075として寄託)、およびメタリジウム・アニソプリア(Metarhizium anisopliae)3213-1(NRRLアクセション番号67074として寄託)(WO2017/066094;Pioneer Hi-Bred International);ボウベリア・バシアナATP02株(アクセション番号DSM24665)からなる群から選択される真菌。これらの中でもイサリア・フモソロセア(従前はペシロマイセス・フモソロセウス)apopka97株が特に好ましい;
(E)アドキソフィエス・オラナ(Adoxophyes orana)(サマーフルーツハマキガ)顆粒病症ウイルス(GV)、シディア・ポモネラ(Cydia pomonella)(コドリンガ)顆粒病ウイルス(GV)、ヘリコベルパ・アルミゲラ(Helicoverpa armigera)(ワタオオタバコガ)核多角体病ウイルス(NPV)、スポドプテラ・エキシガ(Spodoptera exigua)(シロイチモンジョトウ)mNPV、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)(ツマジログサヨトウ)mNPV、およびスポドプテラ・リトラリス(Spodoptera littoralis)(エジプトヨトウ)NPVからなる群から選択されるウイルス;
(F)植物または植物部分または植物器官に「接種剤」として加えることができ、それらの特定の特性により、植物の成長および植物の健康を促進する細菌および真菌;例としては:アグロバクテリウム属(Agrobacterium spp.)、アゾリゾビウム・カリノダンス(Azorhizobium caulinodans)、アゾスピリルム種(Azospirillum spp.)、アゾトバクター属(Azotobacter spp.)、ブラディリゾビウム属(Bradyrhizobium spp.)、ブルクホルデリア属(Burkholderia spp.)、特にブルクホルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia)(従前はシュードモナス・セパシア(Pseudomonas cepacia)として知られていた)、ギガスポラ属(Gigaspora spp.)、またはギガスポラ・モノスポラム(Gigaspora monosporum)、グロムス属(Glomus spp.)、ラッカリア属(Laccaria spp.)、ラクトバチルス・ブフネリ(Lactobacillus buchneri)、パラグロムス属(Paraglomus spp.)、ピソリタス・チンクトラス(Pisolithus tinctorus)、シュードモナス属(Pseudomonas spp.)、リゾビウム属(Rhizobium spp.)、特にリゾビウム・トリフォリ(Rhizobium trifolii)、リゾポゴン属(Rhizopogon spp.)、スレロデルマ属(Scleroderma spp.)、スイラス属(Suillus spp.)およびストレプトマイセス属(Streptomyces spp.)である;および
(G)アリウム・サティバム(allium sativum)、アルテミシア・アブシンチウム(Artemisia absinthium)、アザディラクチン、Biokeeper WP、カッシア・ニグリカン(Cassia nigricans)、セラストルス・アングラタス(Celastrus angulatus)、ケノポディウム・アンテルミンティカム(Chenopodium anthelminticum)、キチン、Armour-Zen、ドリオプテリス・フィリックス-マス(Dryopteris filix-max)、エキセタム・アルベンセ(Equisetum arvense)、Fortune Aza、Fungastop、Heads Up(ケノポディウム・キノア(Chenopodium quinoa)サポニン抽出物)、ピレトラム(Pyrethrum)/ピレトリン(Pyrethrins)、キアシア・アマラ(Quassia amara)、キエルカス(Quercus)、キラヤ(Quillaja)、レガリア、「レクイエム(商標)殺虫剤」、ロテノン、リアニア(ryania)/リアノジン、シンフィタム・オフィシナーレ(Symphytum officinale)、タナセタム・ブルガレ(Tanacetum vulgare)、チモール、Triact70、TriCon、トロパエラム・マジュス(Tropaeulum majus)、ウルティカ・ディオイカ(Urtica dioica)、Veratrin、ビスカム・アルバム(Viscum album)、ブラシカセア(Brassicaceae)抽出物、特にアブラナ粉末またはマスタード粉末、およびオリーブ油、特に、例えば商品名がFLiPPER(登録商標)である製品に含まれるC16-C20の炭素鎖長を有する不飽和の脂肪酸/カルボン酸から得られる生物殺虫活性物質/殺ダニ活性物質。、
【0168】
式(I)の化合物および本発明の組成物は、殺虫剤、殺ダニ剤および殺線虫剤から選択される1種以上の有効成分と組み合わせてもよい。
【0169】
「殺虫剤」および「殺虫性」という用語は、物質が昆虫の死亡率を増加させるか、または成長速度を阻害する能力を指す。本明細書で用いられる「昆虫」という用語は、「昆虫」綱のすべての生物を含む。
【0170】
「殺線虫剤」および「殺線虫性」は、物質が線虫の死亡率を増加させるか、または成長速度を阻害する能力を指す。一般に、「線虫」という用語は、該生物の卵、幼虫、幼体および成熟形態を含む。
【0171】
「殺ダニ剤」および「殺ダニ性」とは、クモ綱ダニ亜綱に属する外部寄生生物の死亡率を増加させるか、または成長速度を阻害する物質の能力を指す。
【0172】
式(I)の化合物および本発明の組成物と混合することができる殺虫剤、殺ダニ剤および殺線虫剤の例はそれぞれ:
(1)例えばカルバメート、例えば、アラニカルブ、アルジカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、ホルメタネート、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メチオカルブ、メトミル、メトルカルブ、オキサミル、ピリミカルブ、プロポキスル、チオジカルブ、チオファノクス、トリアザメート、トリメタカルブ、XMCおよびキシリルカルブ;または有機リン酸塩、例えば、アセフェート、アザメチホス、アジンホスエチル、アジンホスメチル、カドゥサホス、クロレトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホスメチル、クマホス、シアノホス、デメトン-S-メチル、ダイアジノン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、ファンフル、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンチオン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、イミシアホス、イソフェンホス、O-(メトキシアミノチオホスホリル)サリチル酸イソプロピル、イソオキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシデメトンメチル、パラチオンメチル、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホキシム、ピリミホスメチル、プロフェノホス、プロペタムホス、プロチオホス、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、キナルホス、スルホテプ、テブピリンムホス、テメホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルフォンおよびバミドチオン等のアセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤;
(2)例えばシクロジエン-有機塩素系化合物、例えば、クロルダンおよびエンドスルファン、またはフェニルピラゾール(フィプロール)、例えば、エチプロールおよびフィプロニル等のGABA依存性クロライドチャネル遮断薬;
(3)例えばピレスロイド、例えば、アクリナトリン、アレスリン、d-シス-トランスアレスリン、d-トランスアレスリン、ビフェントリン、ビオアレトリン、ビオアレトリンs-シクロペンテニル異性体、ビオレスメトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、β-シフルトリン、シハロトリン、λ-シハロトリン、γ-シハロトリン、シペルメトリン、α-シペルメトリン、β-シペルメトリン、θ-シペルメトリン、ζ-シペルメトリン、シフェノトリン[(1R)-トランス異性体]、デルタメトリン、エンペントリン[(EZ)-(1R)-異性体]、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシスリネート、フルメトリン、τ-フルバリネート、ハルフェンプロックス、イミプロトリン、カデスリン、モンフルオロトリン、ペルメトリン、フェノトリン[(1R)-トランス異性体]、プラレトリン、ピレトリン(ピレトラム)、レスメトリン、シラフルオフェン、テフルトリン、テトラメトリン、テトラメトリン[(1R)-異性体)]、トラロメトリンおよびトランスフルトリンまたはDDTまたはメトキシクロル等のナトリウムチャネルモジュレーター;
(4)例えばネオニコチノイド、例えばアセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリドおよびチアメトキサムまたはニコチンまたはスルホキサフロルまたはフルピラジフロン等のニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)競合モジュレーター;
(5)例えばスピノシン、例えばスピネトラムおよびスピノサド等のニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)アロステリックモジュレーター;
(6)例えばアベルメクチン/ミルベマイシン、例えば、アバメクチン、エマメクチン安息香酸、レピメクチンおよびミルベメクチン等のグルタメート依存性クロライドチャネル(GluCl)アロステリックモジュレーター;
(7)例えば幼若ホルモン類似体、例えば、ヒドロプレン、キノプレンおよびメトプレンまたはフェノキシカルブまたはピリプロキシフェン等の幼若ホルモン類似体;
(8)例えばハロゲン化アルキル、例えば、臭化メチルおよび他のハロゲン化アルキル;またはクロロピクリンまたはフッ化スルフリルまたはホウ砂または吐酒石またはイソシアン酸メチル発生剤、例えばジアゾメットおよびメタム等のその他の非特異的(マルチサイト)阻害剤;
(9)例えばピメトロジンまたはフロニカミド等の弦音器官のモジュレーター;
(10)例えばクロフェンテジン、ヘキシチアゾクスおよびジフロビダジンまたはエトキサゾール等のダニ成長阻害剤;
(11)例えばバチルス・チューリンゲンシス亜種イスラエレンシス、バチルス・スフェリカス(Bacillus sphaericus)、バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ、バチルス・チューリンゲンシス亜種テネブリオニス、およびバチルス・チューリンゲンシスの植物タンパク質:Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1Fa、Cry1A.105、Cry2Ab、Vip3A、mCry3A、Cry3Ab、Cry3Bb、Cry34Ab1/35Ab1等の昆虫腸膜の微生物撹乱物質;
(12)例えばジアフェンチウロンまたは有機スズ化合物、例えば、アゾシクロスズ、シヘキサチンおよびフェンブタチンオキシドまたはプロパルギットまたはテトラジフォン等のミトコンドリアATPシンターゼの阻害剤ATP撹乱物質;
(13)例えばクロルフェナピル、DNOCおよびスルフルラミド等のプロトン勾配の破壊による酸化的リン酸化の脱共役剤;
(14)例えばベンスルタップ、カルタップ塩酸塩、チオサイラムおよびチオスルタップ-ナトリウム等のニコチン性アセチルコリン受容体チャネル遮断薬;
(15)例えばビストリフルロン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、テフルベンズロンおよびトリフルムロン等の0型キチン生合成阻害剤;
(16)1型キチン生合成阻害剤、例えばブプロフェジン;
(17)例えばシロマジン等の脱皮撹乱剤(特に双翅目、すなわち双翅目(dipterans)について);
(18)例えばクロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジドおよびテブフェノジド等のエクジソン受容体アゴニスト;
(19)例えばアミトラズ等のオクトパミン受容体アゴニスト;
(20)例えばヒドラメチルノンまたはアセキノシルまたはフルアクリピリム等のミトコンドリア複合体III電子伝達阻害剤;
(21)例えばMETI殺ダニ剤の群からのもの、例えばフェナザキン、フェンピロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、テブフェンピラドおよびトルフェンピラドまたはロテノン(デリス)等のミトコンドリア複合体I電子伝達阻害剤;
(22)例えばインドキサカルブまたはメタフルミゾン等の電位依存性ナトリウムチャネル遮断薬;
(23)例えばテトロン酸およびテトラミン酸の誘導体、例えばスピロジクロフェン、スピロメシフェンおよびスピロテトラマト等のアセチルCoAカルボキシラーゼの阻害剤;
(24)例えばホスフィン、例えばリン化アルミニウム、リン化カルシウム、ホスフィンおよびリン化亜鉛、またはシアン化物、例えばシアン化カルシウム、シアン化カリウムおよびシアン化ナトリウム等のミトコンドリア複合体IV電子伝達阻害剤;
(25)例えばβ-ケトニトリル誘導体、例えば、シエノピラフェンおよびシフルメトフェン、およびカルボキサニリド、例えば、ピフルブミド等のミトコンドリア複合体II電子伝達阻害剤;
(28)例えばジアミド、例えばクロラントラニリプロール、シアントラニリプロールおよびフルベンジアミド等のリアノジン受容体モジュレーター;
例えばアフィドピロペン、アフォキソラネル、アザジラクチン、ベンクロチアズ、ベンゾキシメート、ビフェナゼート、ブロフラニリド、ブロモプロピレート、キノメチオネート、クロロプラレトリン、クリオライト、シクラニリプロール、シクロキサプリド、シハロジアミド、ジクロロメゾチアズ、ジコフォール、ε-メトフルトリン、ε-モンフルトリン、フロメトキン、フルアザインドリジン、フルエンスルホン、フルフェネリム、フルフェノキシストロビン、フルフィプロール、フルヘキサフォン、フルオピラム、フルララネル、フルキサメタミド、フフェノジド、グアジピル、ヘプタフルトリン、イミダクロチズ、イプロジオン、κ-ビフェントリン、κ-テフルトリン、ロチラネル、メペルフルトリン、パイコングジング、ピリダリル、ピリフルキナゾン、ピリミノストロビン、スピロブジクロフェン、テトラメチルフルトリン、テトラニリプロール、テトラクロラントラニリプロール、チゴラネル、チオキサザフェン、チオフルオキシメート、トリフルメゾピリムおよびヨードメタン;さらに、バチルス・フィルムス(I-1582、BioNeem、Votivo)に基づく調製物、および下記のの化合物:1-{2-フルオロ-4-メチル-5-[(2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル]フェニル}-3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-アミン(WO2006/043635から既知)(CAS885026-50-6)、{1’-[(2E)-3-(4-クロロフェニル)プロパ-2-エン-1-イル]-5-フルオロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1(2H)-イル}(2-クロロピリジン-4-イル)メタノン(WO2003/106457から既知)(CAS637360-23-7)、2-クロロ-N-[2-{1-[(2E)-3-(4-クロロフェニル)プロパ-2-エン-1-イル]ピペリジン-4-イル}-4-(トリフルオロメチル)フェニル]イソニコチンアミド(WO2006/003494から既知)(CAS872999-66-1)、3-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)-4-ヒドロキシ-8-メトキシ-1,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-3-エン-2-オン(WO2010052161から公知)(CAS1225292-17-0)、3-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)-8-メトキシ-2-オキソ-1,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-3-エン-4-イルエチルカーボネート(EP2647626から既知)(CAS1440516-42-6)、4-(ブタ-2-イン-1-イルオキシ)-6-(3,5-ジメチルピペリジン-1-イル)-5-フルオロピリミジン(WO2004/099160から既知)(CAS792914-58-0)、PF1364(JP2010/018586から既知)(CAS1204776-60-2)、N-[(2E)-1-[(6-クロロピリジン-3-イル)メチル]ピリジン-2(1H)-イリデン]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド(WO2012/029672から既知)(CAS1363400-41-2)、(3E)-3-[1-[(6-クロロ-3-ピリジル)メチル]-2-ピリジリデン]-1,1,1-トリフルオロ-プロパン-2-オン(WO2013/144213から既知)(CAS1461743-15-6)、N-[3-(ベンジルカルバモイル)-4-クロロフェニル]-1-メチル-3-(ペンタフルオロエチル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(WO2010/051926から既知)(CAS1226889-14-0)、5-ブロモ-4-クロロ-N-[4-クロロ-2-メチル-6-(メチルカルバモイル)フェニル]-2-(3-クロロ-2-ピリジル)ピラゾール-3-カルボキサミド(CN103232431から既知)(CAS1449220-44-3)、4-[5-(3,5-ジクロロフェニル)-4,5-ジヒドロ-5-(トリフルオロメチル)-3-イソオキサゾリル]-2-メチル-N-(シス-1-オキシド-3-チエタニル)-ベンズアミド、4-[5-(3,5-ジクロロフェニル)-4,5-ジヒドロ-5-(トリフルオロメチル)-3-イソオキサゾリル]-2-メチル-N-(トランス-1-オキシド-3-チエタニル)-ベンズアミドおよび4-[(5S)-5-(3,5-ジクロロフェニル)-4,5-ジヒドロ-5-(トリフルオロメチル)-3-イソオキサゾリル]-2-メチル-N-(シス-1-オキシド-3-チエタニル)ベンズアミド(WO2013/050317A1から既知)(CAS1332628-83-7)、N-[3-クロロ-1-(3-ピリジニル)-1H-ピラゾール-4-イル]-N-エチル-3-[(3,3,3-トリフルオロプロピル)スルフィニル]-プロパンアミド、(+)-N-[3-クロロ-1-(3-ピリジニル)-1H-ピラゾール-4-イル]-N-エチル-3-[(3,3,3-トリフルオロプロピル)スルフィニル]-プロパンアミドおよび(-)-N-[3-クロロ-1-(3-ピリジニル)-1H-ピラゾール-4-イル]-N-エチル-3-[(3,3,3-トリフルオロプロピル)スルフィニル]-プロパンアミドA1)(CAS1477923-37-7)、5-[[(2E)-3-クロロ-2-プロペン-1-イル]アミノ]-1-[2,6-ジクロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-4-[(トリフルオロメチル)スルフィニル]-1H-ピラゾール-3-カルボニトリル(CN101337937Aから既知)(CAS1105672-77-2)、3-ブロモ-N-[4-クロロ-2-メチル-6-[(メチルアミノ)チオキソメチル]フェニル]-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド、(CN103109816Aから既知のLiudaibenjiaxuanan)(CAS1232543-85-9);N-[4-クロロ-2-[[(1,1-ジメチルエチル)アミノ]カルボニル]-6-メチルフェニル]-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-3-(フルオロメトキシ)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(WO2012/034403A1から既知)(CAS1268277-22-0)、N-[2-(5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-4-クロロ-6-メチルフェニル]-3-ブロモ-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(WO2011/085575A1から既知)(CAS1233882-22-8)、4-[3-[2,6-ジクロロ-4-[(3,3-ジクロロ-2-プロペン-1-イル)オキシ]フェノキシ]プロポキシ]-2-メトキシ-6-(トリフルオロメチル)-ピリミジン(CN101337940Aから既知)(CAS1108184-52-6);(2E)-および2(Z)-2-[2-(4-シアノフェニル)-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン]-N-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-ヒドラジンカルボキサミド(CN101715774Aから既知)(CAS1232543-85-9);3-(2,2-ジクロロエテニル)-2,2-ジメチル-4-(1H-ベンズイミダゾール-2-イル)フェニルシクロプロパンカルボン酸エステル(CN103524422Aから既知)(CAS1542271-46-4);(4aS)-7-クロロ-2,5-ジヒドロ-2-[[(メトキシカルボニル)[4-[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル]アミノ]カルボニル]-インデノ[1,2-e][1,3,4]オキサジアジン-4a(3H)-カルボン酸メチルエステル(CN102391261Aから既知)(CAS1370358-69-2);6-デオキシ-3-O-エチル-2,4-ジ-O-メチル-、1-[N-[4-[1-[4-(1,1,2,2,2-ペンタフルオロエトキシ)フェニル]-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]フェニル]カルバメート]-α-L-マンノピラノース(US2014/0275503A1から既知)(CAS1181213-14-8);8-(2-シクロプロピルメトキシ-4-トリフルオロメチル-フェノキシ)-3-(6-トリフルオロメチル-ピリダジン-3-イル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン(CAS1253850-56-4)、(8-アンチ)-8-(2-シクロプロピルメトキシ-4-トリフルオロメチル-フェノキシ)-3-(6-トリフルオロメチル-ピリダジン-3-イル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン(CAS933798-27-7)、(8-syn)-8-(2-シクロプロピルメトキシ-4-トリフルオロメチル-フェノキシ)-3-(6-トリフルオロメチル-ピリダジン-3-イル)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン(WO2007040280A1、WO2007040282A1から既知)(CAS934001-66-8)、N-[3-クロロ-1-(3-ピリジニル)-1H-ピラゾール-4-イル]-N-エチル-3-[(3,3,3-トリフルオロプロピル)チオ]-プロパンアミド(WO2015/058021A1、WO2015/058028A1から既知)(CAS1477919-27-9)およびN-[4-(アミノチオキソメチル)-2-メチル-6-[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル]-3-ブロモ-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(CN103265527Aから既知)(CAS1452877-50-7)、5-(1,3-ジオキサン-2-イル)-4-[[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メトキシ]-ピリミジン(WO2013/115391A1から既知)(CAS1449021-97-9)、3-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)-4-ヒドロキシ-8-メトキシ-1-メチル-1,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-3-エン-2-オン(WO2010/066780A1、WO2011/151146A1から既知)(CAS1229023-34-0)、3-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)-8-メトキシ-1-メチル-1,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン(WO2014/187846A1から既知)(CAS1638765-58-8)、3-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)-8-メトキシ-1-メチル-2-オキソ-1,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-3-エン-4-イル-カルボン酸エチルエステル(WO2010/066780A1、WO2011151146A1から既知)(CAS1229023-00-0)、N-[1-[(6-クロロ-3-ピリジニル)メチル]-2(1H)-ピリジニリデン]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド(DE3639877A1、WO2012029672A1から既知)(CAS1363400-41-2)、[N(E)]-N-[1-[(6-クロロ-3-ピリジニル)メチル]-2(1H)-ピリジニリデン]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド、(WO2016005276A1から既知)(CAS1689566-03-7)、[N(Z)]-N-[1-[(6-クロロ-3-ピリジニル)メチル]-2(1H)-ピリジニリデン]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド(CAS1702305-40-5)、3-エンド-3-[2-プロポキシ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-9-[[5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジニル]オキシ]-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン(WO2011/105506A1、WO2016/133011A1から既知)(CAS1332838-17-1)等のさらなる活性化合物
である。
【0173】
式(I)の化合物および本発明の組成物と混合することができる除草剤の例は:
アセトクロール、アシフルオルフェン、アシフルオルフェンナトリウム、アクロニフェン、アラクロール、アリドクロール、アロキシジム、アロキシジムナトリウム、アメトリン、アミカルバゾン、アミドクロール、アミドスルフロン、4-アミノ-3-クロロ-5-フルオロ-6-(7-フルオロ-1H-インドール-6-イル)ピリジン-2-カルボン酸、アミノシクロピラクロール、アミノシクロピラクロールカリウム、アミノシクロピラクロールメチル、アミノピラリド、アミトロール、スルファミン酸アンモニウム、アニロホス、アスラム、アトラジン、アザフェニジン、アジムスルフロン、ベフルブタミド、ベナゾリン、ベナゾリンエチル、ベンフルラリン、ベンフレセート、ベンスルフロン、ベンスルフロンメチル、ベンスリド、ベンタゾン、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナップ、ビシクロピロン、ビフェノクス、ビラナホス、ビラナホスナトリウム、ビスピリバック、ビスピリバックナトリウム、ビキシロゾン、ブロマシル、ブロモブチド、ブロモフェノキシム、ブロモキシニル、ブロモキシニルブチレート、ブロモキシニルカリウム、ブロモキシニルヘプタノエートおよびブロモキシニルオクタノエート、ブソキシノン、ブタクロール、ブタフェナシル、ブタミホス、ブテナクロール、ブトラリン、ブトロキシジム、ブチラート、カフェンストロール、カルベタミド、カルフェントラゾン、カルフェントラゾンエチル、クロラムベン、クロルブロムロン、1-{2-クロロ-3-[(3-シクロプロピル-5-ヒドロキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)カルボニル]-6-(トリフルオロメチル)フェニル}ピペリジン-2-オン、4-{2-クロロ-3-[(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-4-(メチルスルホニル)ベンゾイル}-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキシレート、クロルフェナク、クロルフェナクナトリウム、クロルフェンプロプ、クロルフルレノール、クロルフルレノールメチル、クロリダゾン、クロリムロン、クロリムロンエチル、2-[2-クロロ-4-(メチルスルホニル)-3-(モルホリン-4-イルメチル)ベンゾイル}-3-ヒドロキシシクロヘキシ-2-エン-1-オン、4-{2-クロロ-4-(メチルスルホニル)-3-[(2,2,2-トリフルオロエトキシ)メチル]ベンゾイル}-1-エチル-1H-ピラゾール-5-イル-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキシレート、クロロフタリム、クロロトルロン、クロルタルジメチル、3-[5-クロロ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]-4-ヒドロキシ-1-メチルイミダゾリジン-2-オン、クロルスルフロン、シニドン、シニドンエチル、シンメチリン、シノスルフロン、クラシホス、クレトジム、クロジナホップ、クロジナホップ-プロパルギル、クロマゾン、クロメプロップ、クロピラリド、クロランスラム、クロランスラムメチル、クミルロン、シアナミド、シアナジン、シクロエート、シクロピラニル、シクロピリモレート、シクロスルファムロン、シクロキシジム、シハロホップ、シハロホップ-ブチル、シプラジン、2,4-D、2,4-D-ブトチル、-ブチル、-ジメチルアンモニウム、-ジオラミン、-エチル、-2-エチルヘキシル、イソブチル、-イソオクチル、-イソプロピルアンモニウム、-カリウム、-トリイソプロパノールアンモニウム、および-トロラミン、2,4-DB、2,4-DB-ブチル、-ジメチルアンモニウム、-イソオクチル、-カリウム、および-ナトリウム、ダイムロン(ジムロン)、ダラポン、ダゾメット、n-デカノール、デスメディファム、デトシルピラゾレート(DTP)、ジカンバ、ジクロベニル、ジクロルプロップ、ジクロルプロップ-P、ジクロホップ、ジクロホップ-メチル、ジクロホップ-P-メチル、ジクロスラム、ジフェンゾクワット、ジフルフェニカン、ジフルフェンゾピル、ジフルフェンゾピルナトリウム、ジメフロン、ジメピペレート、ジメタクロル、ジメタメトリン、ジメテナミド、ジメテナミド-P、3-(2,6-ジメチルフェニル)-6-[(2-ヒドロキシ-6-オキソシクロヘキサ-1-エン-1-イル)カルボニル]-1-メチルキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン、1,3-ジメチル-4-[2-(メチルスルホニル)-4-(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-1H-ピラゾール-5-イル-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキシレート、ジメトラスルフロン、ジニトラミン、ジノテルブ、ジフェナミド、ジクワット、ジクワット-ジブロミド、ジチオピル、ジウロン、DMPA、DNOC、エンドタール、EPTC、エスプロカルブ、エタルフルラリン、エタメツルフロン、エタメツルフロン-メチル、エチオジン、エトフメセート、エトキシフェン、エトキシフェン-エチル、エトキシスルフロン、エトベンザニド、エチル-[(3-{2-クロロ-4-フルオロ-5-[3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-3,6-ジヒドロピリミジン-1(2H)-イル]フェノキシ}ピリジン-2-イル)オキシ]アセテート、F-9960、F-5231、すなわちN-{2-クロロ-4-フルオロ-5-[4-(3-フルオロプロピル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1-イル]フェニル}エタンスルホンアミド、F-7967、すなわち3-[7-クロロ-5-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-4-イル]-1-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン、フェノキサプロプ、フェノキサプロップ-P、フェノキサプロップ-エチル、フェノキサプロップ-P-エチル、フェノキサスルホン、フェンキノトリオン、フェントラザミド、フラムプロップ、フラムプロップ-M-イソプロピル、フラムプロップ-M-メチル、フラザスルフロン、フロラスラム、フルアジホップ、フルアジホップ-P、フルアジホップ-ブチル、フルアジホップ-P-ブチル、フルカルバゾン、フルカルバゾンナトリウム、フルセトスルフロン、フルクロラリン、フルフェナセット、フルフェンピル、フルフェンピルエチル、フルメツラム、フルミクロラック、フルミクロラックペンチル、フルミオキサジン、フルオメツロン、フルレノール、フルレノール-ブチル、-ジメチルアンモニウムおよび-メチル、フルオログリコフェン、フルオログリコフェン-エチル、フルプロパネート、フルピルスルフロン、フルピルスルフロン-メチル-ナトリウム、フルリドン、フルオロクロリドン、フルロキシピル、フルロキシピルメプチル、フルルタモン、フルチアセト、フルチアセトメチル、ホメサフェン、ホメサフェンナトリウム、ホラムスルフロン、ホサミン、グルホシネート、グルホシネートアンモニウム、グルホシネート-P-ナトリウム、グルホシネート-P-アンモニウム、グルホシネート-P-ナトリウム、グリホセート、グリホセート-アンモニウム、イソプロピル-アンモニウム、-ジアンモニウム、-ジメチルアンモニウム、-カリウム、-ナトリウムおよび-トリメシウム、H-9201、すなわちO-(2,4-ジメチル-6-ニトロフェニル)O-エチルイソプロピルホスホルアミドチオエート、ハロキシフェン、ハロキシフェンメチル、ハロサフェン、ハロスルフロン、ハロスルフロン-メチル、ハロキシホップ、ハロキシホップ-P、ハロキシホップ-エトキシエチル、ハロキシホップ-P-エトキシエチル、ハロキシホップ-メチル、ハロキシホップ-P-メチル、ヘキサジノン、HW-02、すなわち1-(ジメトキシホスホリル)エチル-(2,4-ジクロロフェノキシ)アセテート、4-ヒドロキシ-1-メトキシ-5-メチル-3-[4-トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]イミダゾリジン-2-オン、4-ヒドロキシ-1-メチル-3-[4-トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]イミダゾリジン-2-オン、(5-ヒドロキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)(3,3,4-トリメチル-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-5-イル)メタノン、6-[(2-ヒドロキシ-6-オキソシクロヘキサ-1-エン-1-イル)カルボニル]-1,5-ジメチル-3-(2-メチルフェニル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン、イマザメタベンズ、イマザメタベンズメチル、イマザモックス、イマザモックスアンモニウム、イマザピック、イマザピックアンモニウム、イマザピル、イマザピルイソプロピルアンモニウム、イマザキン、イマザキンアンモニウム、イマゼタピル、イマゼタピルイモニウム、イマゾスルフロン、インダノファン、インダジフラム、ヨードスルフロン、ヨードスルフロンメチルナトリウム、イオキシニル、イオキシニル-オクタノエート、-カリウムおよび-ナトリウム、イプフェンカルバゾン、イソプロツロン、イソロン、イソキサベン、イソキサフルトール、カルブチレート、KUH-043、すなわち3-({[5-(ジフルオロメチル)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-4-イル]メチル}スルホニル)-5,5-ジメチル-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール、ケトスピラドックス、ラクトフェン、レナシル、リヌロン、MCPA、MCPA-ブトチル、-ジメチルアンモニウム、-2-エチルヘキシル、-イソプロピルアンモニウム、-カリウムおよび-ナトリウム、MCPB、MCPB-メチル、-エチルおよび-ナトリウム、メコプロップ、メコプロップ-ナトリウムおよび-ブトチル、メコプロップ-P、メコプロップ-P-ブトチル、-ジメチルアンモニウム、-2-エチルヘキシルおよび-カリウム、メフェナセット、メフルイジド、メソスルフロン、メソスルフロン-メチル、メソトリオン、メタベンズチアズロン、メタム、メタミホップ、メタミトロン、メタザクロール、メタゾスルフロン、メタベンズチアズロン、メチオピルスルフロン、メチオゾリン、2-({2-[(2-メトキシエトキシ)メチル]-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル}カルボニル)シクロヘキサン-1,3-ジオン、イソチオシアン酸メチル、1-メチル-4-[(3,3,4-トリメチル-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-5-イル)カルボニル]-1H-ピラゾール-5-イルプロパン-1-スルホネート、メトブロムロン、メトラクロール、S-メトラクロール、メトスラム、メトクスロン、メトリブジン、メトスルフロン、メトスルフロンメチル、モリナット、モノリヌロン、モノスルフロン、モノスルフロンエステル、MT-5950、すなわちN-(3-クロロ-4-イソプロピルフェニル)-2-メチルペンタンアミド、NGGC-011、ナプロパミド、NC-310、すなわち[5-(ベンジルオキシ)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル](2,4-ジクロロフェニル)メタノン、ネブロン、ニコスルフロン、ノナン酸(ペラルゴン酸)、ノルフルラゾン、オレイン酸(脂肪酸)、オルベンカルブ、オルトスルファムロン、オリザリン、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサスルフロン、オキサジクロメフォン、オキシフルオロフェン、パラコート、二塩化パラコート、ペブレート、ペンジメタリン、ペノクススラム、ペンタクロルフェノール、ペントキサゾン、ペトキサミド、石油、フェンメディファム、ピクロラム、ピコリナフェン、ピノキサデン、ピペロホス、プレチラクロール、プリミスルフロン、プリミスルフロンメチル、プロジアミン、プロフォキシジム、プロメトン、プロメトリン、プロパクロル、プロパニル、プロパキザホップ、プロパジン、プロファム、プロピイソクロル、プロポキシカルバゾン、プロポキシカルバゾンナトリウム、プロピリスルフロン、プロピザミド、プロスルホカルブ、プロスルフロン、ピラクロニル、ピラフルフェン、ピラフルフェンエチル、ピラスルホトール、ピラゾリネート(ピラゾレート)、ピラゾスルフロン、ピラゾスルフロンエチル、ピラゾキシフェン、ピリバムベンズ、ピリバンベンズ-イソプロピル、ピリバンベンズ-プロピル、
ピリベンゾキシム、ピリブチカルブ、ピリダフォール、ピリデート、ピリフタリド、ピリミノバック、ピリミノバック-メチル、ピリミスルファン、ピリチオバック、ピリチオバック-ナトリウム、ピロキサスルホン、ピロクススラム、キンクロラック、キノメラック、キノクラミン、キザロホップ、キザロホップ-エチル、キザロホップ-P、キザロホップ-P-エチル、キザロホップ-P-テフリル、QYM-201、QYR-301、リムスルフロン、サフルフェナシル、セトキシジム、シズロン、シマジン、シメトリン、SL-261、スルコトリオン、スルフェントラゾン、スルホメツロン、スルホメツロンメチル、スルホスルフロン、SYN-523、SYP-249、すなわち1-エトキシ-3-メチル-1-オキソブタ-3-エン-2-イル5-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-2-ニトロベンゾエート、SYP-300、すなわち1-[7-フルオロ-3-オキソ-4-(プロパ-2-イン-1-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-1、4-ベンゾオキサジン-6-イル]-3-プロピル-2-チオキソイミダゾリジン-4,5-ジオン、2,3,6-TBA、TCA(トリクロロ酢酸)、TCA-ナトリウム、テブチウロン、テフリルトリオン、テンボトリオン、テプラロキシジム、テルバシル、テルブカルブ、テルブメトン、テルブチラジン、テルブトリン、テトフルピロリメット、テニルクロル、チアゾピル、チエンカルバゾン、チエンカルバゾンメチル、チフェンスルフロン、チフェンスルフロンメチル、チオベンカルブ、チアフェナシル、トルピラレート、トプラメゾン、トラアルコキシジム、トリアファモン、トリアレート、トリアスルフロン、トリアジフラム、トリベヌロン、トリベヌロンメチル、トリクロピル、トリエタジン、トリフロキシスルフロン、トリフロキシスルフロンナトリウム、トリフルジモキサジン、トリフルラリン、トリフルスルフロン、トリフルスルフロンメチル、トリトスルフロン、硫酸尿素、ベルノレート、ZJ-0862、すなわち3,4-ジクロロ-N-{2-[(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)オキシ]ベンジル}アニリンである。
【0174】
植物成長調節因子の例は:
アシベンゾラル、アシベンゾラル-S-メチル、5-アミノレブリン酸、アンシミドール、6-ベンジルアミノプリン、ブラシノリド、カテキン、クロルメコートクロリド、クロプロプ、シクロアニリド、3-(シクロプロパ-1-エニル)プロピオン酸、ダミノジド、ダゾメット、n-デカノール、ジケグラク、ジケグラク-ナトリウム、エンドタール、エンドタール-二カリウム、-二ナトリウムおよび-モノ(N,N-ジメチルアルキルアンモニウム)、エテフォン、フルメトラリン、フルレノール、フルレノール-ブチル、フルプリミドール、ホルクロルフェヌロン、ジベレリン酸、イナベンフィド、インドール-3-酢酸(IAA)、4-インドール-3-イル酪酸、イソプロチオラン、プロベナゾール、ジャスモン酸、ヒドラジドマレイン酸、塩化メピコート、1-メチルシクロプロペン、ジャスモン酸メチル、2-(1-ナフチル)アセトアミド、1-ナフチル酢酸、2-ナフチルオキシ酢酸、ニトロフェノレート混合物、パクロブトラゾール、N-(2-フェニルエチル)-β-アラニン、N-フェニルフタルアミド酸、プロヘキサジオン、プロヘキサジオンカルシウム、プロヒドロジャスモン、サリチル酸、ストリゴラクトン、テクナゼン、チジアズロン、トリアコンタノール、トリネキサパック、トリネキサパックエチル、トシトデフ、ウニコナゾール、ウニコナゾール-Pである。
【0175】
式(I)の化合物および本発明の組成物と混合することができる薬害軽減剤の例は、例えば、ベノキサコール、クロキントセット(-メキシル)、シオメトリニル、シプロスルファミド、ジクロルミド、フェンクロラゾール(-エチル)、フェンクロリム、フルラゾール、フルクソフェニム、フリラゾール、イソキサジフェン(-エチル)、メフェンピル(-ジエチル)、無水ナフタル酸、オキサベトリニル、2-メトキシ-N-({4-[(メチルカルバモイル)アミノ]フェニル}スルホニル)ベンズアミド(CAS129531-12-0)、4-(ジクロロアセチル)-1-オキサ-4-アザスピロ[4.5]デカン(CAS71526-07-3)、2,2,5-トリメチル-3-(ジクロロアセチル)-1,3-オキサゾリジン(CAS52836-31-4)である。
【0176】
式(I)の化合物および本発明の組成物と混合することができる硝化阻害剤の例は、2-(3,4-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)コハク酸、2-(4,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)コハク酸、3,4-ジメチルピラゾリウムグリコレート、3,4-ジメチルピラゾリウムクエン酸塩、3,4-ジメチルピラゾリウム乳酸塩、3,4-ジメチルピラゾリウムマンデル酸塩、1,2,4-トリアゾール、4-クロロ-3-メチルピラゾール、N-((3(5)-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)アセトアミド、N-((3(5)-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)ホルムアミド、N-((3(5),4-ジメチルピラゾール-1-イル)メチル)ホルムアミド、N-((4-クロロ-3(5)-メチル-ピラゾール-1-イル)メチル)ホルムアミド;ジシアンジアミド、尿素およびホルムアルデヒドの反応付加物、トリアゾニル-ジシアンジアミド付加物、ホルムアルデヒド-ジシアンジアミド付加物、2-シアノ-1-((4-オキソ-1,3,5-トリアジナン-1-イル)メチル)グアニジン、1-((2-シアノグアニジノ)メチル)尿素、2-シアノ-1-((2-シアノグアニジノ)メチル)グアニジン、2-クロロ-6-(トリクロロメチル)-ピリジン(ニトラピリンまたはN-サーブ)、ジシアンジアミド、3,4-ジメチルピラゾールリン酸塩、4,5-ジメチルピラゾールリン酸塩、3,4-ジメチルピラゾール、4,5-ジメチルピラゾール、チオ硫酸アンモニウム、ニーム、ニームを原料とする生成物、リノール酸、α-リノレン酸、p-クマリン酸メチル、フェルリン酸メチル、3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチル、カランジン、ブラキアラクトン、p-ベンゾキノンソルゴレオン、4-アミノ-1,2,4-トリアゾール塩酸塩、1-アミド-2-チオ尿素、2-アミノ-4-クロロ-6-メチルピリミジン、2-メルカプト-ベンゾチアゾール、5-エトキシ-3-トリクロロメチル-1,2,4-チオジアゾール(テラゾール、エトリジアゾール)、2-スルファニルアミドチアゾール、3-メチルピラゾール、1,2,4-トリアゾールチオ尿素、シアンアミド、メラミン、ゼオライト粉末、カテコール、ベンゾキノン、四ホウ酸ナトリウム、アリルチオ尿素、塩素酸塩および硫酸亜鉛である。
【0177】
式(I)の化合物および本発明の組成物は、1種以上の農業上有益な剤と組み合わせてもよい。
【0178】
農業上有益な剤の例としては、生物刺激剤(biostimulant)、植物成長調節剤、植物シグナル分子、成長促進剤、微生物刺激分子、生体分子、土壌改良剤、栄養素、植物栄養強化剤(plant nutrient enhancer)等、例えば、リポキトオリゴ糖(LCO)、キトオリゴ糖(CO)、キチン性化合物、フラボノイド、ジャスモン酸またはその誘導体(例えば、ジャスモン酸類)、サイトカイニン、オーキシン、ジベレリン、アブシシン酸、エチレン、ブラシノステロイド、サリチル酸塩、主要栄養素および微量栄養素、リノール酸またはその誘導体、リノレン酸またはその誘導体、カリキン、および有益な微生物(例えば、リゾビウム種、ブラディリゾビウム種、シノリゾビウム種、アゾリゾビウム種、グロムス種、ギガスポラ種、ヒメノシフォス種、オイディオデンドロン種、ラッカリア種、ピソリタス種、リゾポゴン種、スレロデルマ種、リゾクトニア種、アシネトバクター種、アルスロバクター種、アルスロボトリス種、アスペルギルス種、アゾスピリルム種、バチルス種、ブルクホルデリア種、カンジダ種、クリセオモナス種、エンテロバクター種、ユーペニシリウム種、エキシグオバクテリウム種、クレブシエラ種、クルイベラ種、マクロバクテリウム種、ムコール種、ペシロマイセス種、パエニバチルス種、ペニシリウム種、シュードモナス種、セラチア種、ステノトロフォモナス種、ストレプトマイセス種、ストレプトスポランジウム種、スワミナタニア種、チオバチルス種、トルロスポラ種、ビブリオ種、キサントバクター種、キサントモナス種等)、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0179】
方法と用途
式(I)の化合物および本発明の組成物は、強力な殺菌活性および/または植物防御調節能を有する。これらは、植物において望ましくない菌類やバクテリア等の望ましくない微生物を防除するために用いることができる。これらは、本明細書において以下でより詳細に説明するように、作物保護(植物病害を引き起こす微生物を防除する)において、または材料(例えば、工業材料、木材、貯蔵品)の保護に特に有用であり得る。より具体的には、式(I)の化合物および組成物は、望ましくない微生物から種子、発芽種子、出芽した苗木、植物、植物部分、果実、収穫物、および/または植物が成長する土壌を保護するために用いることができる。
【0180】
本明細書において用いられる防除または制御には、望ましくない微生物の保護的、治療的および根絶的な処理を包含が包含される。望ましくない微生物は、病原性細菌、病原性ウイルス、病原性卵菌または病原性真菌、より具体的には植物病原性細菌、植物病原性ウイルス、植物病原性卵菌または植物病原性真菌であり得る。以下に詳述するように、これらの植物病原性微生物は、広範囲の植物病害の原因物質である。
【0181】
より具体的には、式(I)の化合物および本発明の組成物は、殺菌剤として用いることができる。本明細書の目的のために、「殺菌剤」という用語は、作物保護において、ネコブカビ類(Plasmodiophoromycetes)、ツボカビ綱(Chytridiomycetes)、接合菌門(Zygomycetes)、子嚢菌門(Ascomycetes)、担子菌門(Basidiomycetes)および不完全菌(Deuteromycetes)等の望ましくない菌類の防除および/または卵菌(Oomycetes)の防除のために用いることができる。
【0182】
式(I)の化合物および本発明の組成物は、抗菌剤としても用いることができる。特に、これらは、作物保護において、例えば、シュードモナス科(Pseudomonadaceae)、リゾビア科(Rhizobiaceae)、キサントモナス科(Xanthomonadaceae)、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)、コリネバクテリア科(Corynebacteriaceae)およびストレプトマイセス科(Streptomycetaceae)等の望ましくない細菌の防除のために用いることができる。
【0183】
式(I)の化合物および本発明の組成物は、作物保護における抗ウイルス剤としても用いることができる。例えば、式(I)の化合物および本発明の組成物は、タバコモザイクウイルス(TMV)、タバコ茎壊疽ウイルス、タバコ萎縮ウイルス(TStuV)、タバコ葉巻ウイルス(VLCV)、タバコムカゴモザイクウイルス(TVBMV)、タバコ壊死萎縮ウイルス(TNDV)、タバコ条斑ウイルス(TSV)、ジャガイモウイルスX(PVX)、ジャガイモウイルスY、S、MおよびA、ジャガイモアウクバモザイクウイルス(PAMV)、ジャガイモモップトップウイルス(PMTV)、ジャガイモリーフロールウイルス(PLRV)、アルファルファモザイクウイルス(AMV)、キュウリモザイクウイルス(CMV)、キュウリ緑斑モザイクウイルス(CGMMV)、キュウリ黄化ウイルス(CuYV)、スイカモザイクウイルス(WMV)、トマト斑点萎凋ウイルス(TSWV)、トマト輪点ウイルス(TomRSV)、サトウキビモザイクウイルス(SCMV)、イネ萎縮ウイルス、イネ縞葉枯ウイルス、イネ黒条痕萎縮ウイルス、イチゴ斑紋ウイルス(SMoV)、イチゴ脈緑ウイルス(SVBV)、イチゴマイルドイエローエッジウイルス(SMYEV)、イチゴクリンクルウイルス(SCrV)、ソラマメ萎凋病ウイルス(BBWV)およびメロン壊死斑点ウイルス(MNSV)等の植物ウイルスによる病気に対する影響を有していてもよい。
【0184】
本発明はまた、少なくとも1種の式(I)の化合物または少なくとも1種の本発明の組成物を微生物および/またはそれらの生息地(植物、植物部分、種子、果実または植物が生育する土壌)に適用する工程を含む、植物における望ましくない菌類、卵菌類および細菌等の望ましくない微生物を防除するための方法である。
【0185】
典型的には、式(I)の化合物および本発明の組成物が、植物病原性真菌および/または植物病原性卵菌を防除するための治療的または保護的方法において用いられる場合、その有効かつ植物適合性の量が、植物、植物部分、果実、種子または植物が生育する土もしくは基質に適用される。植物を栽培するために用いることができる適切な基質としては、ミネラルウール、特にストーンウール、パーライト、砂または砂利等の無機物ベースの基質、泥炭、松の樹皮やおがくず等の有機基質;ポリマーフォームやプラスチックビーズ等の石油ベースの基質が挙げられる。有効かつ植物適合性の量とは、農耕地に存在するまたは出現する可能性のある菌類を防除または破壊するのに十分な量であり、かつ作物に対する植物毒性の顕著な症状を伴わない量を意味する。そのような量は、防除される真菌、作物の種類、作物の生育段階、気候条件、および用いられる本発明の化合物または組成物のそれぞれに応じて広い範囲内で変動し得る。この量は、当業者の能力の範囲内である体系的な実地試験によって決定することができる。
【0186】
植物および植物部分
式(I)の化合物および本発明の組成物は、任意の植物または植物部分に適用することができる。
【0187】
植物とは、望ましいおよび望ましくない野生植物または作物植物(天然に存在する作物植物を含む)等のすべての植物および植物集団を意味する。作物は、従来の育種方法および最適化された方法によって得られる植物であってもよく、またはバイオテクノロジーおよび遺伝子工学的方法、またはこれらの方法の組み合わせによって得られる植物であってもよく、遺伝子組み換え植物(GMOまたはトランスジェニック植物)および植物育種者の権利によって保護可能および保護不可能な植物品種を含む。
【0188】
植物栽培品種とは、新たな特性(「形質」)を有し、従来の育種によって、突然変異誘発によって、または組換えDNA技術によって得られる植物を意味するものと理解される。それらは、栽培品種、変種、生物型または遺伝子型であり得る。
【0189】
植物部分とは、芽、葉、針葉、柄(stalk)、茎(stem)、花、子実体、果実、種子、根、塊茎および根茎等の地上および地下にある植物のすべての部分および器官を意味するものと理解される。植物部分には、収穫された材料、栄養繁殖材料および生殖繁殖材料、例えば挿し木、塊茎、根茎、スリップおよび種子も包含される。
【0190】
本発明の方法に従って処理することができる植物としては、以下のものが挙げられる:ワタ、アマ、ブドウのつる、果実、野菜、例えばバラ科の種(Rosaceae sp.)(例えば、リンゴやナシ等のナシ状果だけでなく、アプリコット、サクランボ、アーモンド、モモ等の核果、およびイチゴ等の柔らかい果物)、リベシオイダエ科の種(Ribesioidae sp.)、クルミ科の種(Juglandaceae sp.)、カバノキ科の種(Betulaceae sp.)、ウルシ科の種(Anacardiaceae sp.)、ブナ科の種(Fagaceae sp.)、クワ科の種(Moraceae sp.)、モクセイ科の種(Oleaceae sp.)、マタタビ科の種(Actinidaceae sp.)、クスノキ科の種(Lauraceae sp.)、バショウ科の種(Musaceae sp.)(バナナの木やプランテーション等)、アカネ科の種(Rubiaceae sp.)(例えば、コーヒー)、ツバキ科の種(Theaceae sp.)、アオギリ科の種(Sterculiceae sp.)、ミカン科の種(Rutaceae sup.)(例えば、レモン、オレンジおよびグレープフルーツ);ナス科の種(Solanaceae sp.)(例えば、トマト)、ユリ科の種(Liliaceae sp.)、キク科の種(Asteraceae sp.)(例えば、レタス)、セリ科の種(Umbelliferae sp.)、アブラナ科の種(Cruciferae sp.)、アカザ科の種(Chenopodiaceae sp.)、ウリ科の種(Cucurbitaceae sp.)(例えば、キュウリ)、ネギ科の種(Alliaceae sp.)(例えば、ネギ、タマネギ)、マメ科の種(Papilionaceae sp.)(例えば、エンドウマメ);イネ科の種(Gramineae sp.)(例えば、トウモロコシ、芝、小麦、ライ麦、米、大麦、オーツ麦、キビおよびライコムギ)、キク科の種(例えば、ヒマワリ)、アブラナ科の種(例えば、白キャベツ、赤キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ、青梗菜、コールラビ、大根、ナタネ、マスタード、ホースラディッシュおよびクレソン)、マメ科の種(Fabacae sp.)(例えば、マメ、ピーナッツ)、マメ科の種(Papilionaceae sp.)(例えば、ダイズ)、ナス科の種(例えば、ジャガイモ)、アカザ科の種(例えば、テンサイ、飼料ビート、スイスチャード、ビーツ)等の主要な作物植物;庭や樹木が茂った場所に有用な植物や観葉植物;およびこれらの植物のそれぞれの遺伝子組み換え品種。
【0191】
上述した方法によって処理され得る植物および植物栽培品種としては、1種以上の生物的ストレスに対して耐性を有する植物および植物栽培品種が挙げられ、そのような植物は、線虫、昆虫、ダニ、植物病原性真菌、細菌、ウイルスおよび/またはウイロイド等の動物および微生物に対して良好な防御を示す。
【0192】
上述した方法によって処理され得る植物および植物栽培品種としては、1種以上の非生物的ストレスに耐性を有する植物が挙げられる。非生物的ストレス条件としては、例えば、干ばつ、低温への暴露、熱への暴露、浸透圧ストレス、洪水、土壌塩分濃度の増大、ミネラルへの暴露の増大、オゾンへの暴露、強い光への暴露、窒素栄養素の利用の制限、リン栄養素の利用の制限、日陰回避が挙げられる。
【0193】
上述した方法によって処理され得る植物および植物栽培品種としては、収量特性が向上していることを特徴とする植物が挙げられる。植物における収量の増大は、例えば、水利用効率、保水効率、窒素利用の改善、炭素同化の向上、光合成の向上、発芽効率の向上、および成熟の促進等の植物の生理機能、成長および発育の向上の結果であり得る。収量はさらに、(ストレス下および非ストレス下における)改良された植物構造によって影響を受ける可能性があり、限定されないが、早期開花、ハイブリッド種子産生のための開花制御、実生の活力、植物のサイズ、節間の数および距離、根の成長、種子のサイズ、果実のサイズ、鞘のサイズ、鞘または穂の数、鞘または穂あたりの種子の数、種子の質量、種子充填の増大、種子の分散の減少、鞘の裂開の減少および耐倒伏性が挙げられる。さらなる収量特性としては、炭水化物含有量、および、例えばワタまたはデンプンの組成、タンパク質含有量、油含有量および組成、栄養価、抗栄養化合物の減少、加工性の改善、およびより良好な貯蔵安定性等の種子組成が挙げられる。
【0194】
上述した方法によって処理され得る植物および植物栽培品種としては、一般により高い収量、活力、健康および生物的および非生物的ストレスに対する耐性をもたらす雑種強勢または雑種活力(hybrid vigor)の特徴をすでに発現している雑種植物である植物および植物栽培品種が挙げられる。
【0195】
遺伝子組換え植物、種子処理および組み込みイベント
式(I)の化合物は、これらの植物、植物栽培品種または植物部分に有利なおよび/または有用な特性(形質)を付与する遺伝物質を受け取ったトランスジェニック植物、植物栽培品種または植物部分を処理するために有利に用いることができる。したがって、本発明は、1つ以上の組換え形質または遺伝子組換えイベントまたはそれらの組み合わせと組み合わせることが意図される。本出願の目的のために、遺伝子組み換えイベントは、植物ゲノムの染色体内の特定の位置(遺伝子座)に特定の組換えDNA分子が挿入されることにより行われる。挿入によって、「イベント」と呼ばれる新規DNA配列が作製され、挿入された組換えDNA分子と、その挿入されたDNAの両端にすぐ隣接する/隣接するゲノムDNAのある量とによって特徴付けられる。そのような形質または遺伝子組み換えイベントとしては、限定されないが、有害生物抵抗性、水利用効率、収量性能、干ばつ耐性、種子品質、栄養価の向上、ハイブリッド種子生産および除草剤耐性が挙げられ、それらの形質は、当該形質または遺伝子組み換えイベントを有さない植物に対して測定される。そのような有利なおよび/または有用な特性(形質)の具体例は、より優れた植物の成長、活力、ストレス耐性、立ち性、宿主抵抗性、栄養摂取、植物栄養および/または収量、特に改善された成長、高温または低温への耐性向上、乾燥への耐性または水もしくは土壌塩分のレベルへの耐性向上、開花性能の向上、収穫の容易さ、熟成の促進、収量の増大、収穫物の高品質化および/または高栄養価化、収穫物の貯蔵寿命および/または加工性の向上、昆虫、クモ類、線虫、ダニ、ナメクジおよびカタツムリ等の有害な動物および微生物に対する抵抗性の向上等である。
【0196】
このような有害な動物および微生物、特に昆虫に対する耐性の特性を付与するタンパク質をコードするDNA配列のうち、特に、文献に広く記載され当業者によく知られているBtタンパク質をコードするバチルス・チューリンゲンシスの遺伝物質が言及される。また、フォトルハブダス(Photorhabdus)等の細菌から抽出されるタンパク質についても言及されるであろう(WO97/17432およびWO98/08932)。特に、CryIA、CryIAb、CryIAc、CryIIA、CryIIIA、CryIIIB2、Cry9c、Cry2Ab、Cry3BbおよびCryIFタンパク質またはその毒性断片を含むBt CryまたはVIPタンパク質、さらにそれらのハイブリッドまたは組合せ物、特にCryIFタンパク質またはCryIFタンパク質に由来するハイブリッド(例えば、ハイブリッドCryIA-CryIFタンパク質またはその毒性断片)、CryIA型タンパク質またはその毒性断片、好ましくはCryIAcタンパク質またはCryIAcタンパク質に由来するハイブリッド(例えば、ハイブリッドCryIAb-CryIAcタンパク質)もしくはCryIAbまたはBt2タンパク質もしくはその毒性断片、Cry2Ae、Cry2AfもしくはCry2Agタンパク質またはその毒性断片、CrylA.105タンパク質またはその毒性断片、VIP3Aa19タンパク質、VIP3Aa20タンパク質、COT202またはCOT203ワタイベントにおいて産生されるVIP3Aタンパク質、Estruch et al. (1996), Proc Natl Acad Sci US A. 28;93(11):5389-94に記載のVIP3Aaタンパク質またはその毒性断片、WO2001/47952に記載のCryタンパク質、ゼノルハブダス(Xenorhabdus)(WO98/50427に記載されている)、セラチア(Serratia)(特にS. entomohila由来)、またはWO98/08932に記載のフォトルハブダス由来のTc-タンパク質等のフォトルハブダス種株に言及される。また、これらのタンパク質において、上記で列挙された配列、特にその毒性断片の配列のいくつか(1~10個、好ましくは1~5個)のアミノ酸が異なるか、またはプラスチドいずれかのバリアントまたは突然変異体、またはプラスチド輸送ペプチド等の輸送ペプチドと融合した、または他のタンパク質もしくはペプチドと融合した任意のバリアントまたは突然変異体も本明細書に包含される。
【0197】
そのような特性の別の特に強調される例は、1種以上の除草剤、例えば、イミダゾリノン、スルホニル尿素、グリホセートまたはホスフィノトリシンに対する耐性を付与することである。形質転換された植物細胞および植物に特定の除草剤に対する耐性の特性を付与するタンパク質をコードするDNA配列のうち、特に、barまたはPAT遺伝子、またはグルホシネート除草剤に対する耐性を付与するWO2009/152359に記載のストレプトマイセス・コエリカラー(Streptomyces coelicolor)の遺伝子、EPSPSを標的とする除草剤、特にグリホセートおよびその塩のような除草剤に対する耐性を付与する適切なEPSPS(5-エノールピルビルシキマット-3-ホスファト-シンターゼ)をコードする遺伝子、グリホセート-n-アセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子、またはグリホサート酸化還元酵素をコードする遺伝子に言及される。さらに好適な除草剤耐性形質としては、少なくとも1種のALS(アセト乳酸合成酵素)阻害剤(例えば、WO2007/024782)、変異したシロイヌナズナALS/AHAS遺伝子(例えば、米国特許第6,855,533号)、2,4-D(2,4-ジクロロフェノキシ酢酸)に対する耐性を付与する2,4-Dモノオキシゲナーゼをコードする遺伝子、およびジカンバ(3,6-ジクロロ-2-メトキシ安息香酸)に対する耐性を付与するジカンバモノオキシゲナーゼをコードする遺伝子が挙げられる。
【0198】
このような特性のさらに別の例は、1種以上の植物病原性真菌、例えば、アジア大豆さび病に対する抵抗性である。そのような病気に対する耐性の特性を付与するタンパク質をコードするDNA配列のうち、特に、グリシン・トメンテラ(glycine tomentella)、例えばWO2019/103918に記載されているような公的に入手可能なアクセション系統PI441001、PI483224、PI583970、PI446958、PI499939、PI505220、PI499933、PI441008、PI505256またはPI446961の遺伝物質に言及される。
【0199】
このような特性のさらに特に重要な例は、例えば全身性獲得抵抗性(SAR)、システミン、フィトアレキシン、エリシトール、さらに抵抗性遺伝子およびそれに対応して発現するタンパク質や毒素に起因する細菌および/またはウイルスに対する抵抗性の増大である。
【0200】
本発明に従って優先的に処理することができる遺伝子組み換え植物または植物品種における特に有用な遺伝子組み換えイベントとしては、イベント531/PV-GHBK04(ワタ、昆虫防除、WO2002/040677に記載)、イベント1143-14A(ワタ、昆虫防除、寄託されていない、WO2006/128569に記載);イベント1143-51B(ワタ、昆虫防除、寄託されていない、WO2006/128570に記載);イベント1445(ワタ、除草剤耐性、寄託されていない、US-A2002-120964またはWO2002/034946に記載);イベント17053(イネ、除草剤耐性、PTA-9843として寄託、WO2010/117737に記載);イベント17314(イネ、除草剤耐性、PTA-9844として寄託、WO2010/117735に記載);イベント281-24-236(ワタ、昆虫防除-除草剤耐性、PTA-6233として寄託、WO2005/103266またはUS-A2005-216969に記載);イベント3006-210-23(ワタ、昆虫防除-除草剤耐性、PTA-6233として寄託、US-A2007-143876またはWO2005/103266に記載);イベント3272(トウモロコシ、品質形質、PTA-9972として寄託、WO2006/098952またはUS-A2006-230473に記載);イベント33391(小麦、除草剤耐性、PTA-2347として寄託、WO2002/027004に記載)、イベント40416(トウモロコシ、昆虫防除-除草剤耐性、ATCC PTA-11508として寄託、WO11/075593に記載);イベント43A47(トウモロコシ、昆虫制御-除草剤耐性、ATCC PTA-11509として寄託、WO2011/075595に記載);イベント5307(トウモロコシ、昆虫防除、ATCC PTA-9561として寄託、WO2010/077816に記載);イベントASR-368(ベントグラス、除草剤耐性、ATCC PTA-4816として寄託、US-A2006-162007またはWO2004/053062に記載);イベントB16(トウモロコシ、除草剤耐性、寄託されていない、US-A2003-126634に記載);イベントBPS-KV127-9(大豆、除草剤耐性、NCIMB番号41603として寄託、WO2010/080829に記載);イベントBLRl(アブラナ、雄性不稔性の回復、NCIMB41193として寄託、WO2005/074671に記載)、イベントCE43-67B(ワタ、昆虫防除、DSM ACC2724として寄託、US-A2009-217423またはWO2006/128573に記載);イベントCE44-69D(綿、昆虫防除、寄託されていない、US-A2010-0024077に記載);イベントCE44-69D(ワタ、昆虫防除、寄託されていない、WO2006/128571に記載);イベントCE46-02A(ワタ、昆虫防除、寄託されていない、WO2006/128572に記載);イベントCOT102(ワタ、昆虫防除、寄託されていない、US-A2006-130175またはWO2004/039986に記載);イベントCOT202(ワタ、昆虫防除、寄託されていない、US-A2007-067868またはWO2005/054479に記載);イベントCOT203(ワタ、昆虫防除、寄託されてない、WO2005/054480に記載);イベントDAS21606-3/1606(ダイズ、除草剤耐性、PTA-11028として寄託、WO2012/033794に記載);イベントDAS40278(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC PTA-10244として寄託、WO2011/022469に記載);イベントDAS-44406-6/pDAB8264.44.06.1(ダイズ、除草剤耐性、PTA-11336として寄託、WO2012/075426に記載);イベントDAS-14536-7/pDAB8291.45.36.2(ダイズ、除草剤耐性、PTA-11335として寄託、WO2012/075429に記載);イベントDAS-59122-7(トウモロコシ、昆虫防除-除草剤耐性、ATCC PTA11384として寄託、US-A2006-070139に記載);イベントDAS-59132(トウモロコシ、昆虫防除-除草剤耐性、寄託されていない、WO2009/100188に記載);イベントDAS68416(ダイズ、除草剤耐性、ATCC PTA-10442として寄託、WO2011/066384またはWO2011/066360に記載);イベントDP-098140-6(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC PTA-8296として寄託、US-A2009-137395またはWO08/112019に記載);イベントDP-305423-1(ダイズ、品質形質、寄託されていない、US-A2008-312082またはWO2008/054747に記載);イベントDP-32138-1(トウモロコシ、ハイブリダイゼーションシステム、ATCC PTA-9158として寄託、US-A2009-0210970またはWO2009/103049に記載);イベントDP-356043-5(ダイズ、除草剤耐性、ATCC PTA-8287として寄託、US-A2010-0184079またはWO2008/002872に記載);イベントEE-I(ナス、昆虫防除、寄託されていない、WO07/091277に記載);イベントFil 17(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC209031として寄託、US-A2006-059581またはWO98/044140に記載);イベントFG72(ダイズ、除草剤耐性、PTA-11041として寄託、WO2011/063413に記載);イベントGA21(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC209033として寄託、US-A2005-086719またはWO98/044140に記載);イベントGG25(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC209032として寄託、US-A2005-188434またはWO98/044140に記載);イベントGHB119(ワタ、昆虫防除-除草剤耐性、ATCC PTA-8398として寄託、WO2008/151780に記載);イベントGHB614(ワタ、除草剤耐性、ATCC PTA-6878として寄託、US-A2010-50282またはW02007/017186に記載);イベントGJ11(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC209030として寄託、US-A2005-188434またはWO98/044140に記載);イベントGM RZ13(テンサイ、ウイルス耐性、NCIMB-41601として寄託、WO2010/076212に記載);イベントH7-l(テンサイ、除草剤耐性、NCIMB41158またはNCIMB41159として寄託、US-A2004-172669またはWO2004/074492に記載);イベントJOPLIN1(小麦、病気耐性、寄託されていない、US-A2008-064032に記載);イベントLL27(ダイズ、除草剤耐性、NCIMB41658として寄託、WO2006/108674またはUS-A2008-320616に記載);イベントLL55(ダイズ、除草剤耐性、NCIMB41660として寄託、WO2006/108675またはUS-A2008-196127に記載);イベントLLcotton25(ワタ、除草剤耐性、ATCC PTA-3343として寄託、WO2003/013224またはUSA2003-097687に記載);イベントLLRICE06(イネ、除草剤耐性、ATCC203353として寄託、US6,468,747またはWO2000/026345に記載);イベントLLRice62(イネ、除草剤耐性、ATCC203352として寄託、WO2000/026345に記載);イベントLLRICE601(イネ、除草剤耐性、ATCC PTA-2600として寄託、US-A2008-2289060またはWO2000/026356に記載);イベントLY038(トウモロコシ、品質形質、ATCC PTA-5623として寄託、US-A2007-028322またはWO2005/061720に記載);イベントMIR162(トウモロコシ、昆虫防除、PTA-8166として寄託、US-A2009-300784またはWO2007/142840に記載);イベントMIR604(トウモロコシ、昆虫防除、寄託されていない、US-A2008-167456またはWO2005/103301に記載);イベントMON15985(ワタ、昆虫防除、ATCC PTA-2516として寄託、US-A2004-250317またはWO2002/100163に記載);イベントMON810(トウモロコシ、昆虫防除、寄託されていない、US-A2002-102582に記載)。イベントMON863(トウモロコシ、昆虫防除、ATCC PTA-2605として寄託、WO2004/011601またはUS-A2006-095986に記載);イベントMON87427(トウモロコシ、受粉制御、ATCC PTA-7899として寄託、WO2011/062904に記載);イベントMON87460(トウモロコシ、ストレス耐性、ATCC PTA-8910として寄託、WO2009/111263またはUS-A2011-0138504に記載);イベントMON87701(ダイズ、昆虫防除、ATCC PTA-8194として寄託、US-A2009-130071またはWO2009/064652に記載);イベントMON87705(ダイズ、品質形質-除草剤耐性、ATCC PTA-9241として寄託、US-A2010-0080887またはWO2010/037016に記載);イベントMON87708(ダイズ、除草剤耐性、ATCC PTA-9670として寄託、WO2011/034704に記載);。イベントMON87712(ダイズ、収量、PTA-10296として寄託、WO2012/051199に記載)、イベントMON87754(ダイズ、品質形質、ATCC PTA-9385として寄託、WO2010/024976に記載)、イベントMON87769(ダイズ、品質形質、ATCC PTA-8911として寄託、US-A2011-0067141またはWO2009/102873に記載)。イベントMON88017(トウモロコシ、昆虫防除-除草剤耐性、ATCC PTA-5582として寄託、US-A2008-028482またはWO2005/059103に記載);イベントMON88913(ワタ、除草剤耐性、ATCC PTA-4854として寄託、WO2004/072235またはUS-A2006-059590に記載);イベントMON88302(アブラナ、除草剤耐性、PTA-10955として寄託、WO2011/153186に記載);イベントMON88701(ワタ、除草剤耐性、PTA-11754として寄託、WO2012/134808に記載);イベントMON89034(トウモロコシ、昆虫防除、ATCC PTA-7455として寄託、WO07/140256またはUS-A2008-260932に記載);イベントMON89788(ダイズ、除草剤耐性、ATCC PTA-6708として寄託、US-A2006-282915またはWO2006/130436に記載);イベントMSl1(アブラナ、受粉制御-除草剤耐性、ATCC PTA-850またはPTA-2485として寄託、WO2001/031042に記載);イベントMS8(アブラナ、受粉制御-除草剤耐性、ATCC PTA-730として寄託、WO2001/041558またはUS-A2003-188347に記載されている);イベントNK603(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC PTA-2478として寄託、US-A2007-292854に記載);イベントPE-7(イネ、昆虫防除、寄託されていない、WO2008/114282に記載);イベントRF3(アブラナ、受粉制
御-除草剤耐性、ATCC PTA-730として寄託、WO2001/041558またはUS-A2003-188347に記載);イベントRT73(アブラナ、除草剤耐性、寄託されていない、WO2002/036831またはUS-A2008-070260に記載);イベントSYHT0H2/SYN-000H2-5(ダイズ、除草剤耐性、PTA-11226として寄託、WO2012/082548に記載)、イベントT227-1(テンサイ、除草剤耐性、寄託されていない、WO2002/44407またはUS-A2009-265817に記載);イベントT25(トウモロコシ、除草剤耐性、寄託されていない、US-A2001-029014またはWO2001/051654に記載);イベントT304-40(ワタ、昆虫防除-除草剤耐性、ATCC PTA-8171として寄託、US-A2010-077501またはWO2008/122406に記載);イベントT342-142(ワタ、昆虫防除、寄託されていない、WO2006/128568に記載);イベントTC1507(トウモロコシ、昆虫防除-除草剤耐性、寄託されていない、US-A2005-039226またはWO2004/099447に記載);イベントVIP1034(トウモロコシ、昆虫防除-除草剤耐性、ATCC PTA-3925として寄託、WO2003/052073に記載);イベント32316(トウモロコシ、昆虫防除-除草剤耐性、PTA-11507として寄託、WO2011/084632に記載)、イベント4114(トウモロコシ、昆虫防除-除草剤耐性、PTA-11506として寄託、WO2011/084621に記載);イベントEE-GM3/FG72(ダイズ、除草剤耐性、ATCCアクセション番号PTA-11041)任意にイベントEE-GM1/LL27またはイベントEE-GM2/LL55と積層(WO2011/063413A2)、イベントDAS-68416-4(ダイズ、除草剤耐性、ATCCアクセション番号PTA-10442、WO2011/066360Al)、イベントDAS-68416-4(ダイズ、除草剤耐性、ATCCアクセション番号PTA-10442、WO2011/066384A1)、イベントDP-040416-8(トウモロコシ、昆虫防除、ATCCアクセション番号PTA-11508、WO2011/075593A1);イベントDP-043A47-3(トウモロコシ、昆虫防除、ATCCアクセション番号PTA-11509、WO2011/075595A1)、イベントDP-004114-3(トウモロコシ、昆虫防除、ATCCアクセション番号PTA-11506、WO2011/084621A1)、イベントDP-032316-8(トウモロコシ、昆虫防除、ATCCアクセション番号PTA-11507、WO2011/084632A1)、イベントMON-88302-9(アブラナ、除草剤耐性、ATCCアクセション番号PTA-10955、WO2011/153186A1)、イベントDAS-21606-3(ダイズ、除草剤耐性、ATCCアクセション番号PTA-11028、WO2012/033794A2);イベントMON-87712-4(ダイズ、品質形質、ATCCアクセション番号PTA-10296、WO2012/051199A2)、イベントDAS-44406-6(ダイズ、積層型除草剤耐性、ATCCアクセション番号PTA-11336、WO2012/075426A1)、イベントDAS-14536-7(ダイズ、積層型除草剤耐性、ATCCアクセション番号PTA-11335、WO2012/075429A1)、イベントSYN-000H2-5(ダイズ、除草剤耐性、ATCCアクセション番号PTA-11226、WO2012/082548A2)、イベントDP-061061-7(アブラナ、除草剤耐性、寄託番号が得られていない、WO2012/071039A1)、イベントDP-073496-4(アブラナ、除草剤耐性、寄託番号が得られていない、US20131692)、イベント8264.44.06.1(ダイズ、積層型除草剤耐性、アクセション番号PTA-11336、WO2012075426A2)、イベント8291.45.36.2(ダイズ、積層型除草耐性、アクセション番号PTA-11335、WO2012/075429A2)、イベントSYHT0H2(ダイズ、ATCCアクセション番号PTA-11226、WO2012/082548A2)、イベントMON88701(ワタ、ATCCアクセション番号PTA-11754、WO2012/134808Al)、イベントKK179-2(アルファルファ、ATCCアクセション番号PTA-11833、WO2013/003558A1)、イベントpDAB8264.42.32.1(ダイズ、ATCCアクセション番号PTA-11993、WO2013/010094A1)、イベントMZDT09Y(トウモロコシ、ATCCアクセション番号PTA-13025、WO2013/012775Al)が挙げられる。
【0201】
さらに、そのような遺伝子組み換えイベントのリストは、米国農務省(USDA)の動植物衛生検査局(APHIS)により提供され、ワールドワイドウェブの彼らのウェブサイトaphis.usda.govで見つけることができる。本願では、本願の出願日にある/あった当該リストの状態が関連する。
【0202】
問題の所望の形質を付与する遺伝子/イベントは、遺伝子組み換え植物において互いに組み合わせて存在することもできる。言及され得る遺伝子組み換え植物の例は、穀物(小麦、米、ライ小麦、大麦、ライ麦、オーツ麦)、トウモロコシ、大豆、ジャガイモ、テンサイ、サトウキビ、トマト、エンドウおよび他の種類の野菜、ワタ、タバコ、アブラナおよび果実植物(リンゴ果実、ナシ果実、柑橘果実およびブドウ)等の重要な作物植物であり、特に強調されるのは、トウモロコシ、大豆、小麦、米、ジャガイモ、ワタ、サトウキビ、タバコおよびアブラナである。特に強調される形質は、昆虫、クモ、線虫ならびにナメクジおよびカタツムリに対する植物の抵抗力の向上、および1種以上の除草剤に対する植物の抵抗力の向上である。
【0203】
本発明に従って優先的に処理され得るそのような植物、植物部分または植物種子の商業的に入手可能な例としては、GENUITY(登録商標)、DROUGHTGARD(登録商標)、SMARTSTAX(登録商標)、RIB COMPLETE(登録商標)、ROUNDUP READY(登録商標)、VT DOUBLE PRO(登録商標)、VT TRIPLE PRO(登録商標)、BOLLGARD II(登録商標)、ROUNDUP READY 2 YIELD(登録商標)、YIELDGARD(登録商標)、ROUNDUP READY(登録商標) 2 XTEND(商標)、INTACTA RR2 PRO(登録商標)、VISTIVE GOLD(登録商標)および/またはXTENDFLEX(商標)の商品名で販売または配布されている、植物種子等の商業製品が挙げられる。
【0204】
病原体
本発明により治療することができる真菌性の病気の病原体の非限定的な例としては:
うどん粉病病原体、例えばブルメリア(Blumeria)種、例えばブルメリア・グラミニス(Blumeria graminis);ポドスファエラ(Podosphaera)種、例えばポドスファエラ・ロイコトリチア(Podosphaera leucotricha);スファエロテカ(Sphaerotheca)種、例えばスファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea);ウンシヌラ(Uncinula)種、例えばウンシヌラ・ネカトル(Uncinula necator)により引き起こされる病気;
さび病病原体、例えばギムノスポランギウム(Gymnosporangium)種、例えばギムノスポランギウム・サビナエ(Gymnosporangium sabinae);ヘミレイア(Hemileia)種、例えばヘミレイア・バスタトリクス(Hemileia vastatrix);ファコプソラ(Phakopsora)種、例えばファコプソラ・パキリジ(Phakopsora pachyrhizi)またはファコプソラ・メイボミアエ(Phakopsora meibomiae);プッチニア(Puccinia)種、例えばプッチニア・レコンディタ(Puccinia recondita)、プッチニア・グラミニス(Puccinia graminis)またはプッチニア・ストリフォルミス(Puccinia striiformis);ウロマイセス(Uromyces)種、例えばウロマイセス・アペンディクラタス(Uromyces appendiculatus)によって引き起こされる病気;
卵菌綱、例えばアルブゴ(Albugo)種、例えばアルブゴ・カンジダ(Albugo candida);ブレミア(Bremia)種、例えばブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae);ペロノスポラ(Peronospora)種、例えばペロノスポラ・ピシ(Peronospora pisi)またはペロノスポラ・ブラシカ(P. brassicae);フィトフソラ(Phytophthora)種、例えばフィトフソラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans);プラスモパラ(Plasmopara)種、例えばプラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola);シュードペロノスポラ(Pseudoperonospora)種、例えばシュードペロノスポラ・フムリ(Pseudoperonospora humuli)またはシュードペロノスポラ・キューブンシス(Pseudoperonospora cubensis);ピシウム(Pythium)種、例えばピシウム・ウルティマム(Pythium ultimum)によって引き起こされる病気;
アルテルナリア(Alternaria)種、例えばアルテルナリア・ソラニ(Alternaria solani);セルコスポラ(Cercospora)種、例えばセルコスポラ・ベチコラ(Cercospora beticola);クラディオスポリウム(Cladiosporium)種、例えばクラディオスポリウム・ククメリナム(Cladiosporium cucumerinum);コクリオボラス(Cochliobolus)種、例えばコクリオボラス・サティバス(Cochliobolus sativus)(分生子形態:ドレチスレラ(Drechslera)、別名:ヘルミントスポリウム(Helminthosporium))またはコクリオボラス・ミヤベアナス(Cochliobolus miyabeanus);コレトトリカム(Colletotrichum)種、例えばコレトトリカム・リンデムタニウム(Colletotrichum lindemuthanium);コリネスポラ(Corynespora)種、例えばコリネスポラ・カシイコラ(Corynespora cassiicola);シクロコニウム(Cycloconium)種、例えばシクロコニウム・オレアギナム(Cycloconium oleaginum);ディアポルテ(Diaporthe)種、例えばディアポルテ・シトリ(Diaporthe citri);エルシノエ(Elsinoe)種、例えばエルシノエ・ファウセッティ(Elsinoe fawcettii);グロエオスポリウム(Gloeosporium)種、例えばグロエオスポリウム・ラエティコロル(Gloeosporium laeticolor);グロメレラ(Glomerella)種、例えばグロメレラ・シングラタ(Glomerella cingulata);ギグナルディア(Gignardia)種、例えばギグナルディア・ビドウェリ(Guignardia bidwelli);レプトスファエリア(Leptosphaeria)種、例えばレプトスファエリア・マキュランス(Leptosphaeria maculans);マグナポルテ(Magnaporthe)種、例えばマグナポルテ・グリセア(Magnaporthe grisea);ミクロドチウム(Microdochium)種、例えばミクロドチウム・ニバーレ(Microdochium nivale);マイコスファエレラ(Mycosphaerella)種、例えばマイコスファエレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella graminicola)、マイコスファエレラ・アラキディコラ(Mycosphaerella arachidicola)またはマイコスファエレラ・・フィジエンシス(Mycosphaerella fijiensis);ファエオスファエリア(Phaeosphaeria)種、例えばファエオスファエリア・ノドラム(Phaeosphaeria nodorum);ピレノフォラ(Pyrenophora)種、例えばピレノフォラ・テレス(Pyrenophora teres)またはピレノフォラ・トリチシ・レペンティス(Pyrenophora tritici repentis);ラムラリア(Ramularia)種、例えばラムラリア・コロシグニ(Ramularia collocygni)またはラムラリア・アレオラ(Ramularia areola);リンコスポリウム(Rhynchosporium)種、例えばリンコスポリウム・セカリス(Rhynchosporium secalis);セプトリア(Septoria)種、例えばセプトリア・アピイ(Septoria apii)またはセプトリア・リコペルシチ(Septoria lycopersici);スタゴノスポラ(Stagonospora)種、例えばスタゴノスポラ・ノドルム(Stagonospora nodorum);チフラ(Typhula)種、例えばチフラ・インカルナタ(Typhula incarnata);ベンチュリア(Venturia)種、例えばベンチュリア・イナエカリス(Venturia inaequalis)によって引き起こされる葉斑病および葉萎凋病;
コルチシウム(Corticium)種、例えばコルチシウム・グラミネアラム(Corticium graminearum);フザリウム(Fusarium)種、例えばフザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum);ゲウマンノマイセス(Gaeumannomyces)種、例えばゲウマンノマイセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis);プラスモディオフォラ(Plasmodiophora)種、例えばプラスモディオフォラ・ブラシカ(Plasmodiophora brassicae);リゾクトニア(Rhizoctonia)種、例えばリゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani);サロクラジウム(Sarocladium)種、例えばサロクラジウム・オリザエ(Sarocladium oryzae);スレロチウム(Sclerotium)種、例えばスレロチウム・オリザエ(Sclerotium oryzae);タペシア(Tapesia)種、例えばタペシア・アキュフォルミス(Tapesia acuformis);チエラビオプシス(Thielaviopsis)種、例えばチエラビオプシス・バシコラ(Thielaviopsis basicola)によって引き起こされる根および幹の病気;
例えばアルテルナリア(Alternaria)種、例えばアルテルナリア種;アスペルギルス(Aspergillus)種、例えばアスペルギルス・フラバス(Aspergillus flavus);クラドスポリウム(Cladosporium)種、例えばクラドスポリウム・クラドスポリオイデス(Cladosporium cladosporioides);クラビセプス(Claviceps)種、例えばクラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea);フザリウム種、例えばフザリウム・クルモラム(Fusarium culmorum);ジベレラ(Gibberella)種、例えばジベレラ・ゼアエ(Gibberella zeae);モノグラフェラ(Monographella)種、例えばモノグラフェラ・ニバリス(Monographella nivalis);スタグノスポラ(Stagnospora)種、例えばスタグノスポラ・ノドラム(Stagnospora nodorum)によって引き起こされる穂(ear)および円錐花序(panicle)の病気(トウモロコシの穂軸を含む);
黒穂菌類、例えばスファセロテカ(Sphacelotheca)種、例えばスファセロセカ・レイリアナ(Sphacelotheca reiliana);ティレティア(Tilletia)種、例えばティレティア・カリエス(Tilletia caries)またはティレティア・コントロベルサ(Tilletia controversa);ウロシスチス(Urocystis)種、例えばウロシスチス・オカルタ(Urocystis occulta);ウスチラゴ(Ustilago)種、例えばウスチラゴ・ヌダ(Ustilago nuda)によって引き起こされる病気;
例えばアスペルギルス(Aspergillus)種、例えばアスペルギルス・フラバス(Aspergillus flavus);ボトリチス(Botrytis)種、例えばボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea);モニリニア(Monilinia)種、例えばモニリニア・ラクサ(Monilinia laxa);ペニシリウム(Penicillium)種、例えばペニシリウム・エクスパンサム(Penicillium expansum)またはペニシリウム・プルプロゲナム(Penicillium purpurogenum);リゾプス(Rhizopus)種、例えばリゾプス・ストロニファー(Rhizopus stolonifer);スレロチニア(Sclerotinia)種、例えばスレロチニア・スレロチオラム(Sclerotinia sclerotiorum);ベルチシリウム(Verticilium)種、例えばベルチシリウム・アルボアトラム(Verticilium alboatrum)によって引き起こされる果実の腐敗;
例えばアルテルナリア種、例えばアルテルナリア・ブラシシコラ(Alternaria brassicicola);アファノマイセス(Aphanomyces)種、例えばアファノマイセス・エウテイケス(Aphanomyces euteiches);アスコキタ(Ascochyta)種、例えばアスコキタ・レンティス(Ascochyta lentis);アスペルギルス種、例えばアスペルギルス・フラバス;クラドスポリウム(Cladosporium)種、例えばクラドスポリウム・ヘルバラム(Cladosporium herbarum);コクリオボラス(Cochliobolus)種、例えばコクリオボラス・サティバス(Cochliobolus sativus)(分生子形態:ドレチスレラ(Drechslera)、ビポラリス 別名:ヘルミントスポリウム(Helminthosporium));コレトトリカム(Colletotrichum)種、例えばコレトトリカム・ココデス(Colletotrichum coccodes);フザリウム種、例えばフザリウム・カルモラム(Fusarium culmorum);ジベレラ種、例えばジベレラ・ゼア;マクロフォミナ(Macrophomina)種、例えばマクロフォミナ・ファセオリナ(Macrophomina phaseolina);ミクロドチウム種、例えばミクロドチウム・ニバーレ;モノグラフェラ種、例えばモノグラフェラ・ニバリス;ペニシリウム種、例えばペニシリウム・エクスパンサム;フォマ(Phoma)種、例えばフォマリンガム(Phoma lingam);フォモプシス(Phomopsis)種、例えばフォモプシス・ソヤエ(Phomopsis sojae);フィトフソラ種、例えばフィトフソラ・カクトラム;ピレノフォラ種、例えばピレノフォラ・グラミネア;ピリクラリア(Pyricularia)種、例えばピリクラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae);ピシウム(Pythium)種、例えば、ピシウム・ウルティマム(Pythium ultimum);リゾクトニア(Rhizoctonia)種、例えばリゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani);リゾプス(Rhizopus)種、例えばリゾプス・オリザエ(Rhizopus oryzae);スレロチウム(Sclerotium)種、例えばスレロチウム・ロルフシ(Sclerotium rolfsii);セプトリア(Septoria)種、例えばセプトリア・ノドラム(Septoria nodorum);チフラ(Typhula)種、例えばチフラ・インカルナタ(Typhula incarnata);ベルチシリウム(Verticillium)種、例えばベルチシリウム・ダリアエ(Verticillium dahliae)によって引き起こされる種子伝染性および土壌伝染性の腐敗、ならびに実生の病気;
ネクトリア(Nectria)種、例えばネクトリア・ガリゲナ(Nectria galligena)によって引き起こされる悪性腫瘍、こぶおよび魔女のほうき(witch’s broom);
ベルティシリウム(Verticillium)種、例えばベルティシリウム・ロンギスポラム(Verticillium longisporum);フザリウム種、例えばフザリウム・オキシスポラムによって引き起こされる萎凋病;
例えばエクソバシジウム(Exobasidium)種、例えばエクソバシジウム・ベクサンス(Exobasidium vexans);タフリナ(Taphrina)種、例えばタフリナ・デフォルマンス(Taphrina deformans)によって引き起こされる葉、花および果実の変形;
例えばエスカ(Esca)種、例えばフェオモニエラ・クラミドスポラ(Phaeomoniella chlamydospora)、フェオアクレモニウム・アレオフィルム(Phaeoacremonium aleophilum)またはフォミティポリア・メディテラネア(Fomitiporia mediterranea);ガノデルマ(Gganoderma)種、例えばガノデルマ・ボニネンセ(Ganoderma boninense)によって引き起こされる木本植物の変性病;
リゾクトニア(Rhizoctonia)種、例えばリゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani);ヘルミントスポリウム(Helminthosporium)種、例えばヘルミントスポリウム・ソラニ(Helminthosporium solani)によって引き起こされる植物塊茎の病気;
細菌性病原体、例えばキサントモナス(Xanthomonas)種、例えばキサントモナス・カンペストリス pv. オリゼ(Xanthomonas campestris pv. oryzae);シュードモナス(Pseudomonas)種、例えばシュードモナス・シリンゲ pv. ラクリマン(Pseudomonas syringae pv. lachrymans);エルウィニア(Erwinia)種、例えばエルウィニア・アミロボラ(Erwinia amylovora);リベリバクター(Liberibacter)種、例えばリベリバクター・アジアティカス(Liberibacter asiaticus);キシエラ(Xyella)種、例えばキシエラ・ファスティディオサ(Xylella fastidiosa);ラルストニア(Ralstonia)種、例えばラルストニア・ソラナセアラム(Ralstonia solanacearum);ディケヤ(Dickeya)種、例えばディケヤ・ソラニ(Dickeya solani);クラビバクター(Clavibacter)種、例えばクラビバクター・ミシガネンシス(Clavibacter michiganensis);ストレプトマイセス(Streptomyces)種、例えばストレプトマイセス・スカビエス(Streptomyces scabies)によって引き起こされる病気;
ダイズの病気:
例えばアルテルナリア斑点病(アルテルナリア種アトランス テヌイシマ(Alternaria spec. atrans tenuissima)、炭疽病(コレトトリカム・グレオスポロイデス・デマティウム亜種トランカタム(Colletotrichum gloeosporoides dematium vular. truncatum))、セルコスポラ(cercospora)斑点病および胴枯れ病(セルコスポラ・キクチ(Cercospora kikuchii))、コアネフォラ(choanephora)黒葉枯れ病(コアネフォラ・インフンディブリフェラ・トリスポラ(Syn.)(Choanephora infundibulifera trispora))、ダクタリオフォラ(dactuliophora)斑点病(ダクタリオフォラ・グリシネス(Dactuliophora glycines))、べと病(ペロノスポラ・マンシュリカ(Peronospora manshurica))、ドレクスレラ(drechslera)胴枯れ病(ドレクスレラ・グリシニ(Drechslrera glycini))、フロッグアイ斑点病(セルコスポラ・ソジナ(Cercospora sojina))、レプトスファエルリナ(leptosphaerulina)斑点病(レプトスファエルリナ・トリフォリ(Leptosphaerulina trifolii))、フィロスティカ(phyllostica)斑点病(フィロスティカ・ソヤエコラ(Phyllostica sojaecola)、黒点病(フォモプシス・ソヤエ(Phomopsis sojae)、うどん粉病(ミクロスファエラ・ディフサ(Microsphaera diffusa))、ピレノカエタ(pyrenochaeta)斑点病(ピレノカエタ・グリシネスPyrenochaeta glycines))、葉腐病、群葉(foliage)、およびくもの巣病(リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani))、さび病(ファコプソラ・パキリジ(Phakopsora pachyrhizi)、ファコプソラ・メイボミアエ(Phakopsora meibomiae))、赤カビ病(スファセロマ・グリシネス(Sphaceloma glycines)、ステムフィリウム(stemphylium)胴枯れ病(ステムフィリウム・ボトリオサム(Stemphylium botryosum))、突然死症候群(フザリウム・ビルグリフォルメ(Fusarium virguliforme))、輪紋病(コリネスポラ・カシコラ(Corynespora cassiicola))により引き起こされる、葉、茎、鞘および種子における真菌性の病気;
黒色根腐病(カロネクトリア・クロタラリア(Calonectria crotalariae))、炭腐病(マクロフォミナ・ファセオリナ(Macrophomina phaseolina))、フザリウム胴枯れ病または立ち枯れ病、根腐れ病、ならびに鞘腐れ病および頸腐れ病(フザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、フザリウム・オルトセラス(Fusarium orthoceras)、フザリウム・セミテクタム(Fusarium semitectum)、フザリウム・エキセチ(Fusarium equiseti))、マイコレプトディスカス(mycoleptodiscus)根腐れ病(マイコレプトディスカス・テレストリス(Mycoleptodiscus terrestris))、ネオコスモスポラ(neocosmosupora)(ネオコスモスポラ・バシンフェクタ(Neocosmospora vasinfecta))、鞘枯れ病および茎枯れ病(ディアポルテ・ファセオロラム(Diaporthe phaseolorum))、枝枯れ病(ディアポルテ・ファセオロラム亜種カウリボラ(Diaporthe phaseolorum var. caulivora))、ファイトフソラ(phytophthora)腐れ病(ファイトフソラ・メガスペルマ(Phytophthora megasperuma))、落葉病(フィアロフォラ・グレガタ(Phialophora gregata))、ピチウム(pythium)腐れ病(ピチウム・アファニデルマタム(Pythium aphanidermatum、ピチウム・イレグラレ(Pythium irregulare)、ピチウム・デバリアナム(Pythium debaryanum)、ピチウム・ミリオチラム(Pythium myriotylum)、ピチウム・ウルティマム(Pythium ultimum))、リゾクトニア(rhizoctonia)根腐れ病、茎枯れ病、および立ち枯れ病(リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani))、スレロチニア(sclerotinia)茎腐れ病(スレロチニア・スレロチオラム(Sclerotinia sclerotiorum))、スレロチニア(sclerotinia)白絹病(スレロチニア・ロルフシ(Sclerotinia rolfsii))、チエラビオプシス(thielaviopsis)根腐れ病(チエラビオプシス・バシコラ(Thielaviopsis basicola))
が挙げられる。
【0205】
マイコトキシン
さらに、式(I)の化合物および本発明の組成物は、収穫された材料およびそれから調製された食物および飼料中のマイコトキシン含有量を減少させることができる。マイコトキシンとしては、限定されないが、特に以下が挙げられる:例えば下記の真菌:Fusarium spec., such as フザリウム・アクミナタム(F. acuminatum)、フザリウム・アシアティカム(F. asiaticum)、フザリウム・アベナセウム)(F. avenaceum)、フザリウム・クルークウェレンス(F. crookwellense)、フザリウム・クルモラム(F. culmorum)、フザリウム・グラミネアラム(F. graminearum ジベレラ・ゼア(Gibberella zeae))、フザリウム・エキセティ(F. equiseti)、フザリウム・フジコロイ(F. fujikoroi)、フザリウム・ムサラム(F. musarum)、フザリウム・オキシスポラム(F. oxysporum)、フザリウム・プロリフェラタム(F. proliferatum)、フザリウム・ポアエ(F. poae)、フザリウム・シュードグラミネアラム(F. pseudograminearum)、フザリウム・サムブシナム(F. sam-bucinum)、フザリウム・スシルピ(F. scirpi)、フザリウム・セミテクタム(F. semitectum)、フザリウム・ソラニ(F. solani)、フザリウム・スポロトリコイエデス(F. sporotrichoides)、フザリウム・ラングセチア(F. langsethiae)、フザリウム・サブグルチナンス(F. subglutinans)、フザリウム・トリシンクタム(F. tricinctum)、フザリウム・ベルチシリオイデス(F. verticillioides)等のフザリウム種、ならびにアスペルギルス・フラバス(A. flavus)、アスペルギルス・パラシチカス(A. parasiticus)、アスペルギルス・ノミウス(A. nomius)、アスペルギルス・アクラセウス(A. ochraceus)、アスペルギルス・クラバタス(A. clavatus)、アスペルギルス・テレウス(A. terreus)、アスペルギルス・ベルシコロル(A. versicolor)等のアスペルギルス種、ペニシリウム・ベルルコサム(P. verrucosum)、ペニシリウム・ビリディカタム(P. viridicatum)、ペニシリウム・シトリナム(P. citrinum)、ペニシリウム・エクスパンサム(P. expansum)、ペニシリウム・クラビフォルメ(P. claviforme)、ペニシリウム・ロケフォルティ(P. roqueforti)等のペニシリウム種、クラビセプス・プルプレア(C. purpurea)、kurabisepu・フシフォルミス(C. fusiformis)、クラビセプス・パスパリ(C. paspali)、クラビセプス・アフリカナ(C. africana)等のクラビセプス種、スタキボトリス(Stachybotrys)種、およびその他によって産生される、デオキシニバレノール(DON)、ニバレノール、15-Ac-DON、3-Ac-DON、T2-およびHT2-毒素、フモニシン、ゼアラレノン、モニリホルミン、フザリン、ジアセトキシシルペノール(DAS)、ボーベリシン、エニアチン、フザロプロリフェリン、フサレノール、オクラトキシン、パツリン、麦角アルカロイド、およびアフラトキシンが挙げられる。
【0206】
材料の保護
式(I)の化合物および本発明の組成物はまた、材料の保護、特に植物病原性真菌による攻撃および破壊に対する工業材料の保護に用いることができる。
【0207】
さらに、式(I)の化合物および本発明の組成物は、防汚組成物として、単独で、または他の有効成分と組み合わせて用いることができる。
【0208】
本明細書において工業用材料とは、工業用に準備された無生物材料を意味すると理解される。例えば、微生物的な変質または破壊から保護されるべき工業材料は、接着剤、糊、紙、壁紙およびボード/ボール紙、織物、カーペット、皮革、木材、繊維およびティッシュ、塗料およびプラスチック製品、冷却潤滑剤、および微生物に感染したり破壊されたりするその他の材料であり得る。微生物の増殖によって損なわれる可能性のある、生産工場および建築物、例えば、冷却水回路、冷却および加熱システム、換気および空調ユニットの部品も、保護される材料の範囲内で言及される場合がある。本発明の範囲に包含される工業材料としては、好ましくは接着剤、サイズ剤(size)、紙およびカード、皮革、木材、塗料、冷却潤滑剤および伝熱流体が挙げられ、より好ましくは木材が挙げられる。
【0209】
式(I)の化合物および本発明の組成物は、腐敗(rotting)、腐り(decay)、変色、脱色またはカビの形成等の悪影響を防ぐことができる。
【0210】
木材の処理の場合、式(I)の化合物および本発明の組成物は、木材の上または内部で成長しやすい真菌性の病気に対しても用いることができる。
【0211】
木材とは、すべての種類の木材、および建築用の木材のすべての種類の実施、例えば、無垢材、高密度木材、集成材および合板を意味する。さらに、式(I)の化合物および本発明の組成物は、塩水または汽水と接触する物体、特に船体、スクリーン、ネット、建築物、係留および信号システムを汚染から保護するために用いることができる。
【0212】
式(I)の化合物および本発明の組成物は、貯蔵品を保護するためにも用いることができる。貯蔵品とは、植物または動物由来の天然物質または天然由来であり、長期保護が望まれるその加工製品を意味すると理解される。植物由来の貯蔵品、例えば茎、葉、塊茎、種子、果実、穀物等の植物または植物部分は、収穫したての状態、または(前)乾燥、湿潤、粉砕、破砕、圧搾または焙煎による加工後に保護され得る。貯蔵品としては、建設木材、電柱およびバリア等の未加工の木材、または家具等の完成品の形の木材も包含される。動物由来の貯蔵品は、例えば、皮革、革、毛皮および毛髪である。式(I)の化合物および本発明の組成物は、腐敗、腐れ、変色、脱色またはカビの形成等の悪影響を防ぐことができる。
【0213】
工業材料を分解または改変することができる微生物としては、例えば、細菌、真菌、酵母、藻類および粘液生物が挙げられる。式(I)の化合物および本発明の組成物は、好ましくは真菌、特にカビ、木材変色性および木材破壊性の真菌(子嚢菌、担子菌、菌不完全菌および接合菌)、および粘液生物および藻に対して作用する。例としては、以下の属の微生物が挙げられる:アルテルナリア・テヌイス(Alternaria tenuis)等のアルテルナリア;アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)等のアスペルギルス;カエトミウム・グロボサム(Chaetomium globosum)等のカエトミウム(Chaetomium);コニオフォラ・プエタナ(Coniophora puetana)等のコニオフォラ(Coniophora);レンチナス・チグリナス(Lentinus tigrinus)等のレンチナス(Lentinus);ペニシリウム・グラウカム(Penicillium glaucum)等のペニシリウム(Penicillium);ポリポラス・ベルシコロル(Polyporus versicolor)等のポリポラス(Polyporus);アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)等のアウレオバシジウム(Aureobasidium);スレロフォマ・ピチオフィラ(Sclerophoma pityophila)等のスレロフォマ(Sclerophoma);トリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)等のトリコデルマ(Trichoderma);オフィオストマ(Ophiostoma)種、セラトシスティス(Ceratocystis)種、フミコラ(Humicola)種、ペトリエラ(Petriella)種、トリクラス(Trichurus)種、コリオラス(Coriolus)種、グロエオフィラム(Gloeophyllum)種、プレウロタス(Pleurotus)種、ポリア(Poria)種、セルプラ(Serpula)種およびチロミセス(Tyromyces)種、クラドスポリウム(Cladosporium)種、ペシロミセス(paecilomyces)種、ムコール(Mucor)種、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)等のエシェリヒア;シュードモナス・アエルギノサ(Pseudomonas aeruginosa)等のシュードモナス(Pseudomonas)種;スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)等のスタフィロコッカス(Staphylococcus)種、カンジダ(Candida)種、およびサッカロミセス・セレヴィシエ等のサッカロミセス(Saccharomyces)種が挙げられる。
【0214】
種子処理
式(I)の化合物および本発明の組成物はまた、植物病原性微生物、例えば植物病原性真菌または植物病原性卵菌等の望ましくない微生物から種子を保護するために用いることができる。本明細書で用いられる種子という用語には、休眠種子、プライミング種子、発芽前種子、および発芽した根および葉を有する種子が含まれる。
【0215】
したがって、本発明はまた、式(I)の化合物または本発明の組成物で種子を処理する工程を含む、望ましくない微生物から種子を保護する方法にも関する。
【0216】
式(I)の化合物または本発明の組成物による種子の処理は、植物病原性微生物から種子を保護し、さらに発芽種子、出現する実生、および処理された種子から出芽した後の植物も保護する。したがって、本発明はまた、種子を保護し、種子を発芽させ、発芽させた苗木を保護する方法にも関する。
【0217】
種子処理は、播種前、播種時、または播種直後に行うことができる。
【0218】
播種前に種子処理を行う場合(例えば、いわゆる種子上適用)、種子処理は以下のように行うことができる:種子を、所望の量の式(I)の化合物または本発明の組成物の混合物中に配置し、種子および式(I)の化合物または本発明の組成物を、種子上で均一な分布が達成されるまで混合する。必要に応じて、種子を乾燥させてもよい。
【0219】
本発明はまた、式(I)の化合物または本発明の組成物でコーティングされた種子に関する。
【0220】
好ましくは、種子は、処理の過程で損傷が生じないように十分に安定な状態で処理される。一般に、種子は収穫から播種直後までいつでも処理することができる。植物から分離され、穂軸、殻、茎、外皮、毛または果実の果肉を取り除いた種子を用いるのが通例である。例えば、収穫され、洗浄され、含水量が15重量%未満になるまで乾燥された種子を用いることが可能である。あるいは、乾燥後に、例えば、水で処理してから再度乾燥させた種子、またはプライミング直後の種子、またはプライミングされた状態で保存された種子、または発芽前の種子、または苗床、トレイ、テープまたは紙に播種された種子を用いることもできる。
【0221】
種子に適用される式(I)の化合物または本発明の組成物の量は、典型的には、種子の発芽が損なわれないか、または得られる植物が損傷を受けないような量である。これにより、特に、式(I)の化合物により特定の適用率で植物毒性効果が示される。種子に適用される式(I)の化合物の量を決定する際には、最小量の化合物を用いて最適な種子および発芽植物の保護を達成するために、トランスジェニック植物の固有の表現型も考慮に入れるべきである。
【0222】
式(I)の化合物は、種子に直接的に、すなわち他の成分を用いず、希釈せずに直接適用することができる。また、本発明の化合物を種子に適用することができる。
【0223】
式(I)の化合物および本発明の組成物は、あらゆる植物品種の種子を保護するのに適している。好ましい種子は、穀類(小麦、大麦、ライ麦、キビ、ライコムギ、およびオーツ麦等)、アブラナ、トウモロコシ、ワタ、ダイズ、米、ジャガイモ、ヒマワリ、マメ、コーヒー、エンドウマメ、ビーツ(例えば、テンサイおよび飼料ビート)、ピーナッツ、野菜(トマト、キュウリ、タマネギおよびレタス等)、芝生および観葉植物である。より好ましくは、コムギ、ダイズ、アブラナ、トウモロコシおよびイネの種子である。
【0224】
式(I)の化合物および本発明の組成物は、トランスジェニック種子、特に、害虫、除草剤による損傷または非生物的ストレスに対して作用するポリペプチドまたはタンパク質を発現することができる植物の種子を処理するために用いることができ、それによって保護効果が増大する。害虫、除草剤の損傷または非生物的ストレスに対して作用するポリペプチドまたはタンパク質を発現することができる植物の種子は、前記ポリペプチドまたはタンパク質の発現を可能にする少なくとも1種の異種遺伝子を含み得る。トランスジェニック種子中のこれらの異種遺伝子は、例えば、バチルス、リゾビウム、シュードモナス、セラチア、トリコデルマ、クラビバクター、グロムスまたはグリオクラジウム種の微生物に由来し得る。これらの異種遺伝子は、好ましくはバチルス種に由来し、その場合、遺伝子産物はヨーロッパアワノメイガおよび/またはウエスタンコーンルートワームに対して有効である。特に好ましくは、異種遺伝子はバチルス・スリンギエンシスに由来する。
【0225】
適用
式(I)の化合物は、そのままで、または例えば、すぐに用いることができる溶液、エマルション、水性または油性の懸濁液、粉末、湿潤性粉末、ペースト、可溶性粉末、細粉、可溶性顆粒、散布用顆粒、サスポエマルション濃縮物、式(I)の化合物を含浸させた天然物、式(I)の化合物を含浸させた合成物質、ポリマー物質中の肥料またはマイクロカプセル化の形態で適用することができる。
【0226】
適用は、通常の方法で、例えば散水、噴霧、霧化、吹き付け、散粉、泡立て、または塗布によって達成される。式(I)の化合物物を、超低容量法により、点滴灌漑システムまたはドレンチ適用を介して展開し、畝内に適用するか、土壌の幹(stem)または幹(trunk)に注入することも可能である。さらに、式(I)の化合物を、創傷シール、塗料または他の創傷被覆材によって適用することが可能である。
【0227】
植物、植物部分、果実、種子または土壌に適用される、式(I)の化合物の有効かつ植物適合性の量は、用いられる化合物/組成物、処理の対象(植物、植物部分、果実、種子または土壌)、処理の種類(散粉、噴霧、種子ドレッシング)、処理の目的(治療および保護)、微生物の種類、微生物の発生段階、微生物の感受性、作物の成長段階、および環境条件等の様々な要因に依存する。
【0228】
式(I)の化合物が殺菌剤として用いられる場合、適用率は、適用の種類に応じて比較的広い範囲内で変動し得る。葉等の植物部分の処理では、適用率は0.1~10,000g/ha、好ましくは10~1,000g/ha、より好ましくは50~300g/haの範囲である(散水、水滴による適用の場合。特にロックウールやパーライト等の不活性な素材が用いられる場合は、適用量を減らすことが可能である)。種子の治療の場合、適用量は、種子100kg当たり0.1~200g、好ましくは種子100kg当たり1~150g、より好ましくは種子100kg当たり2.5~25g、より一層好ましくは種子100kg当たり2.5~12.5gの範囲であり得る。土壌の治療の場合、土壌への適用率は、0.1~10,000g/ha、好ましくは1~5,000g/haの範囲であり得る。
【0229】
これらの適用率は単なる例であり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0230】
式(I)の化合物は、モデル、例えばサイト固有の作物管理と組み合わせて用いることができ、サテライト農業、精密農業(precision farming)または精密農業(precision agriculture)のためのコンピュータープログラムに組み込むことができる。このようなモデルは、収益性、持続可能性および環境保全を最適化する目的で、土壌、天候、作物(例えば、種類、成長段階、植物の健康状態)、雑草(例えば、種類、成長段階)、病気、害虫、栄養素、水、湿度、バイオマス、衛星データ、収量等の様々なソースからのデータにより、サイト特異的な農業サイトの運営をサポートする。特に、このようなモデルは、農学的決定を最適化し、農薬散布の精度を制御し、実行された作業を記録するのに役立つ。
【0231】
一つの例として、式(I)の化合物は、モデルが真菌性の病気の発症をモデル化し、式(I)の化合物を作物植物に適用することが推奨される閾値に達したと計算する場合、適切な投与計画に従って作物に適用することができる。
【0232】
農業モデルを含む市販のシステムとしては、The Climate Corporation社のFieldScripts(商標)、BASF社のXarvio(商標)、John Deere社のAGLogic(商標)等が挙げられる。
【0233】
式(I)の化合物はまた、トラクター、ロボット、ヘリコプター、飛行機、ドローン等の無人航空機(UAV)等の農業用車両に取り付けられ、またはその中に収容されたスポット噴霧装置または精密噴霧装置等の高性能噴霧装置と組み合わせて用いることもできる。そのような機器は、通常、入力センサー(例えば、カメラ等)、および入力データを分析するように構成され、入力データの分析に基づいて決定を行い、本発明の化合物を具体的かつ正確な方法で作物植物(それぞれ雑草)に適用するように構成された処理ユニットを含む。このようなスマートな散布装置を用いるには、通常、記録されたデータの位置を特定し、農業用車両を誘導または制御するための測位システム(例えばGPS受信機等);わかりやすい地図上に情報を表示する地理情報システム(GIS)、および散布等の必要な農場作業を実行するための適切な農場用車両も必要である。
【0234】
一つの例においては、カメラによって取得された画像から真菌性の病気を検出することができる。一つの例において、真菌性の病気は、その画像に基づいて識別および/または分類することができる。そのような識別および/分類は、画像処理アルゴリズムを利用することができる。このような画像処理アルゴリズムは、訓練された中立ネットワーク、決定木等の機械学習アルゴリズムを利用し、かつ人工知能アルゴリズムを利用することができる。このようにして、本明細書に記載の化合物は、必要な場合にのみ適用することができる。
【0235】
本教示のいくつかの側面は、以下の実施例を踏まえてさらに理解されるが、実施例はいかなることがあっても本開示の範囲を限定するように解釈されるべきではない。
【実施例
【0236】
A-1.一般概念
A-1.1.LogP値の測定
本明細書において提供されるLogP値の測定は、EECの指示79/831付属書V.A8に従って、逆相カラムによるHPLC(高速液体クロマトグラフィー)により、以下の方法で行った:
[a]LogP値は、溶離液として0.1%のギ酸水溶液およびアセトニトリル(10%アセトニトリル~95%アセトニトリルへの直線勾配)を用いて、酸性範囲でLC-UVを測定することによって決定された。
[b]LogP値は、溶離液として0.001モル濃度の酢酸アンモニウム水溶液およびアセトニトリル(10%アセトニトリル~95%アセトニトリルへの直線勾配)を用いて、中性範囲でLC-UVを測定することによって決定された。
[c]LogP値は、溶離剤として0.1%のリン酸およびアセトニトリル(10%アセトニトリル~95%アセトニトリルへの直線勾配)を用いて、酸性範囲でLC-UVを測定することによって決定された。
【0237】
同じメソッド内で複数のLogP値が得られる場合、すべての値が与えられ、「+」で区切られる。
【0238】
キャリブレーションは、既知のLogP値(連続するアルカノン間の線形補間による保持時間を用いたLogP値の測定)を有する直鎖アルカン2-オン(3~16個の炭素原子を有する)で行った。λ最大値は、200nm~400nmのUVスペクトルおよびクロマトグラフィーシグナルのピーク値を用いて決定された。
【0239】
A-1.2. H-NMRデータ
本明細書において提供される選択された実施例のH-NMRデータは、H-NMR-ピークリストの形式で書かれている。各シグナルピークには、δ値がppmで示され、シグナル強度が丸括弧で示されている。δ値-シグナル強度のペアの間には、区切り文字としてのセミコロンがある。
【0240】
したがって、実施例のピークリストは:
δ(強度1);δ(強度2);・・・・・・・;δ(強度);・・・・・・;δ(強度
の形式を有する。
【0241】
シャープなシグナルの強度は、プリントされたNMRスペクトルの例のシグナルのcmの高さと相関し、シグナル強度の実際の関係を示す。幅広いシグナルから、いくつかのピークまたはシグナルの中央と、スペクトル内の最も強いシグナルと比較したそれらの相対的な強度を示すことができる。
【0242】
Hスペクトルの化学シフトを較正するために、特にDMSOでスペクトルを測定する場合、テトラメチルシランおよび/または用いられた溶媒の化学シフトを用いた。したがって、NMRピークリストでは、テトラメチルシランのピークが発生する可能性があるが、必ずしも発生するとは限らない。
【0243】
H-NMRピークリストは、古典的なH-NMRプリントに類似しており、したがって、通常、古典的なNMR解釈でリストされるすべてのピークを含む。
【0244】
さらに、それらは、溶媒の古典的なH-NMRプリントシグナル、本発明の対象でもある標的化合物の立体異性体、および/または不純物のピークのように示すことができる。
【0245】
溶媒および/または水のδ範囲において化合物シグナルを表示するために、溶媒の通常のピーク、例えばDMSO-D中のDMSOのピークおよび水のピークがH-NMRピークリストに表示され、通常は平均して高い強度を有する。
【0246】
標的化合物の立体異性体のピークおよび/または不純物のピークは、通常、平均して標的化合物のピークよりも低い強度を有する(例えば、純度>90%)。
【0247】
そのような立体異性体および/または不純物は、特定の調製方法にとって典型的であり得る。したがって、それらのピークは「副産物フィンガープリント」を介して、調製方法の再現を識別するのに有用である。
【0248】
既知の方法(MestreC、ACDシミュレーション、および経験的に評価された期待値)を用いて標的化合物のピークを計算する専門家は、必要に応じて追加の強度フィルターを用いて標的化合物のピークを分離することができる。この分離は、従来のH-NMR解釈での関連するピークのピッキングに類似している。
【0249】
Research Disclosure Database Number 564025の公開「Citation of NMR Peaklist Data within Patent Applications」に記載されているピークリストを含むNMRデータの説明の詳細。
【0250】
以下の実施例は、本発明の式(I)の化合物の調製および生物学的活性を非限定的に説明するものである。
【0251】
A-3.式(I)の化合物および中間体の合成
下記の表1に示す化合物を、上記で提供された実施例と同様にして、または本明細書に記載された方法に従って調製した。
【0252】
式(I)の化合物および中間体の合成
調製例1:(5RS)-5-(2-クロロ-4-メチルベンジル)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン(化合物番号I-004)の調製
工程1:N-[(2RS)-1-クロロ-3-(2-クロロ-4-メチルフェニル)プロパン-2-イル]-3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-カルボキサミドの調製(化合物14-03)
アルゴン雰囲気下、ジクロロメタン(8mL)中の3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-カルボン酸(250mg、0.95mmol)および無水プロピルホスホン酸(1mL、3.49mmol、50%THF中)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.6mL、3.49mmol)および(2RS)-1-クロロ-3-(2-クロロ-4-メチルフェニル)プロパン-2-アミニウムクロリド(264.5mg、1.1mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、水で希釈し、ジクロロメタン(3×200mL)で抽出した。有機抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(勾配ヘプタン/酢酸エチル)により精製し、溶媒の蒸発後、257mg(純度、55%)のN-[(2RS)-1-クロロ-3-(2-クロロ-4-メチルフェニル)プロパン-2-イル]-3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-カルボキサミドを白色の固体として得た。
【0253】
工程2:N-[(2RS)-1-クロロ-3-(2-クロロ-4-メチルフェニル)プロパン-2-イル]-3-(3-クロロフェノキシ)-N’-ヒドロキシ-6-メチルピリダジン-4-カルボキシイミダミド(化合物15-03)の調製
トルエン(11mL)中のN-[(2RS)-1-クロロ-3-(2-クロロ-4-メチルフェニル)プロパン-2-イル]-3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-カルボキサミド(257mg、0.55mmol)の溶液に、五塩化リン(345mg、1.65mmol)を添加した。反応混合物を75℃で30分間撹拌した、次いで減圧下で濃縮した。残渣をアセトニトリル(10mL)に溶解し、アセトニトリル(10mL)中のヒドロキシルアミン(0.68mL、11.1mmol、水中50%)の溶液に添加した。室温で1時間撹拌した後、反応混合物を水で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(勾配ヘプタン/酢酸エチル)により精製し、溶媒の蒸発後、91mg(純度95%、収率32%)のN-[(2RS)-1-クロロ-3-(2-クロロ-4-メチルフェニル)プロパン-2-イル]-3-(3-クロロフェノキシ)-N’-ヒドロキシ-6-メチルピリダジン-4-カルボキシイミダミドを得た。
【0254】
工程3:(5RS)-5-(2-クロロ-4-メチルベンジル)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジンの調製
テトラヒドロフラン(7mL)中のN-[(2RS)-1-クロロ-3-(2-クロロ-4-メチルフェニル)プロパン-2-イル]-3-(3-クロロフェノキシ)-N’-ヒドロキシ-6-メチルピリダジン-4-カルボキシミドアミド(91mg、0.19mmol)の溶液に、0℃でナトリウムtert-ブトキシド(18mg、0.19mmol)を添加した。反応混合物を10分間撹拌し、次いで水で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(勾配ヘプタン/酢酸エチル)により精製し、溶媒の蒸発後、37mg(純度96%、収率42%)の(5RS)-5-(2-クロロ-4-メチルベンジル)-3-[3-(クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジンを得た。
【0255】
調製例2:(5RS)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン(化合物番号:I-002)の調製
工程1:3-(3-クロロフェノキシ)-N-{(2RS)-1-(2,4-ジメチルフェニル)-3-[(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール)オキシ]プロパン-2-イル}-6-メチルピリダジン-4-カルボキサミドの調製(化合物3-01)
アルゴン雰囲気下、DMF(6mL)中の3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-カルボン酸(250mg、0.94mmol)およびHATU(395mg、1.0mmol)の混合物に、0℃で2-{[(2RS)-2-アミノ-3-(2,4-ジメチルフェニル)プロピル]オキシ}-1H-イソインドール-1,3(2H)-ジオントリフルオロ酢酸(455mg、1.04mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.49mL,2.83mmol)を添加した。0℃で15分後、反応混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、水で希釈し、酢酸エチル(2×200mL)で抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(勾配ヘプタン/酢酸エチル)により精製し、溶媒の蒸発後、296mg(純度90%、収率49%)の3-(3-クロロフェノキシ)-N-{(2RS)-1-(2,4-ジメチルフェニル)-3-[(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール-2-イル)オキシ]プロパン-2-イル}-6-メチルピリダジン-4-カルボキサミドを白色の油状物として得た。
【0256】
工程2:N-[(2RS)-1-(アミノオキシ)-3-(2,4-ジメチルフェニル)プロパン-2-イル]-3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-カルボキサミド(化合物4-01)の調製
アルゴン雰囲気下、ジクロロメタン/メタノール(10mL、1:1)中の3-(3-クロロフェノキシ)-N-{(2RS)-1-(2,4-ジメチルフェニル)-3-[(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-2H-イソインドール)オキシ]プロパン-2-イル}-6-メチルピリダジン-4-カルボキサミド(296mg、0.51mmol)の溶液に、ヒドラジン一水和物(0.09mL、0.55mmol)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、濃縮した。次いで、水で希釈し、ジクロロメタン(2×200mL)で抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。溶媒を蒸発させて、185mg(純度85%、収率69%)のN-[(2RS)-1-(アミノオキシ)-3-(2,4-ジメチルフェニル)プロパン-2-イル]-3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-カルボキサミドを無色の油状物として得た。
【0257】
工程3:(5RS)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジンの調製
アルゴン雰囲気下、アセトニトリル(22mL)中のN-[(2RS)-1-(アミノオキシ)-3-(2,4-ジメチルフェニル)プロパン-2-イル]-3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-カルボキサミド(135mg、0.31mmol)の溶液に、85℃でPOCl(0.09mL、0.92mmol)を添加した。反応混合物を85℃で2時間撹拌した。室温まで冷却後、混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(勾配ヘプタン/酢酸エチル)により精製し、溶媒の蒸発後、58mg(純度97%、収率43%)の(5RS)-3-[3-(3-クロロフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジメチルベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジンを無色の油状物として得た。
【0258】
実施例3の調製:(5RS)-3-[6-クロロ-3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)ピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジクロロベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン(化合物番号I-005)の調製
アルゴン雰囲気下、0℃に冷却した2-メチルテトラヒドロフラン(1mL)中の炭酸セシウム(249mg、0.76mmol)の懸濁液に、2-メチルテトラヒドロフラン(1mL)中の2-フルオロ-3-メチルフェノール(77mg、0.61mmol)の溶液を添加した。1時間後、2-メチルテトラヒドロフラン(8mL)中の(5RS)-5-(2,4-ジクロロベンジル)-3-(3,6-ジクロロピリダジン-4-イル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン(200mg、0.51mmol)の溶液を反応混合物に添加した。反応物を55℃で4時間加熱し、水で希釈し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。有機抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(勾配ヘプタン/酢酸エチル)により精製し、溶媒の蒸発後、161mg(純度90%、収率59%)の(5RS)-3-[6-クロロ-3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)ピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジクロロベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジンを油状物として得た。
【0259】
実施例4の調製:(5RS)-5-(2,4-ジクロロベンジル)-3-[3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン(化合物I-007)の調製
アルゴン雰囲気下、マイクロ波バイアル中で、(5RS)-3-[6-クロロ-3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)ピリダジン-4-イル]-5-(2,4-ジクロロベンジル)-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン(130mg、0.27mmol)、2,4,6-トリメチル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリボリナン(110mg、0.88mmol)、炭酸セシウム(132mg、0.41mmol)およびPd(dppf)Cl(11mg、0.013mmol)をジオキサン/水(6mL,2:1)中に懸濁させた。チューブを密閉し、反応混合物をマイクロウェーブにより110℃で30分間加熱した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。有機抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(勾配ヘプタン/酢酸エチル)により精製し、溶媒の蒸発後、70mg(純度95%、収率53%)の(5RS)-5-(2,4-ジクロロベンジル)-3-[3-(2-フルオロ-3-メチルフェノキシ)-6-メチルピリダジン-4-イル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジンを油状物として得た。
【0260】
実施例5の調製:(5RS)-3-[3-(3-シクロプロピル-2-フルオロ-フェノキシ)-6-(1-エトキシビニル)ピリダジン-4-イル]-5-[(2,4-ジクロロフェニル)メチル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン(化合物I-020)の調製
アルゴン雰囲気下の密閉バイアルで、DMF(9.7mL)中の(5RS)-3-[6-クロロ-3-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)ピリダジン-4-イル]-5-[(2,4-ジクロロフェニル)メチル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン[2446127-10-0](1.4g,2.75mmol)、トリブチル(1-エトキシビニル)スタナン[97674-02-7](1.244g、3.44mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド[13965-03-2](194mg、0.27mmol)の混合物を、マイクロ波照射下で120℃で20分間加熱した。室温まで冷却後、混合物を飽和塩化ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルによるカラムクロマトグラフィー(勾配ヘプタン/酢酸エチル)により精製し、溶媒の蒸発後、1.024g(純度87%、収率59%)の(5RS)-3-[3-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)-6-(1-エトキシビニル)ピリダジン-4-イル]-5-[(2,4-ジクロロフェニル)メチル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジンを黄色の固体として得た。
【0261】
実施例6の調製:(1RS)-1-[6-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)-5-[(5RS)-5-[(2,4-ジクロロフェニル)メチル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン-3-イル]ピリダジン-3-イル]エタノール(化合物I-023)の調製
工程1:1-[6-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)-5-[(5RS)-5-[(2,4-ジクロロフェニル)メチル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン-3-イル]ピリダジン-3-イル]エタノンの調製
THF(5mL)中(5RS)-3-[3-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)-6-(1-エトキシビニル)ピリダジン-4-イル]-5-[(2,4-ジクロロフェニル)メチル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン[2446126-79-8](960mg、1.76mmol)の溶液に、2Nの塩酸水溶液(5mL)を添加し、反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーで精製し、次いでシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル100/0~60/40)で精製して、780mg(純度99%、85%収率)の1-[6-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)-5-[(5RS)-5-[(2,4-ジクロロフェニル)メチル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン-3-イル]ピリダジン-3-イル]エテノンを得た。
【0262】
工程2:(1RS)-1-[6-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)-5-[(5RS)-5-[(2,4-ジクロロフェニル)メチル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン-3-イル]ピリダジン-3-イル]エタノールの調製
メタノール乾燥物(10mL)中の1-[6-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)-5-[(5RS)-5-[(2,4-ジクロロフェニル)メチル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン-3-イル]ピリダジン-3-イル]エテノン(680mg、1.31mmol)の溶液に、0℃でメタノール乾燥物(0.5mL)中の水素化ホウ素ナトリウム(29mg、0.79mmol)の溶液を滴下した。反応混合物を0℃で10分間撹拌し、次いで塩化アンモニウム飽和水溶液でクエンチした。水相を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を疎水性フィルター上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製し、510mg(純度99%、74%収率)の(1RS)-1-[6-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)-5-[(5RS)-5-[(2,4-ジクロロフェニル)メチル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン-3-イル]ピリダジン-3-イル]エタノールを得た。
【0263】
実施例7の調製:(5RS)-3-[3-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)-6-[(1RS)-1-フルオロエチル]ピリダジン-4-イル]-5-[(2,4-ジクロロフェニル)メチル]-5,6-ジヒドロ-1H,2,4-オキサジアジン(化合物I-018)の調製
ジクロロメタン(2mL)中の(1RS)-1-[6-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)-5-[(5RS)-5-[(2,4-ジクロロフェニル)メチル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジン-3-イル]ピリダジン-3-イル)エタノール(化合物I-023)(410mg、0.79mmol)の溶液に、0℃でジエチルアミノ硫黄トリフルオリド[38078-09-0](0.209mL、0.58mmol)を滴下した。反応物を0℃で2時間撹拌し、次いで炭酸水素ナトリウム飽和水溶液でクエンチした。水相を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を疎水性フィルター上で乾燥させ、濃縮した。粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製し、240mg(純度99%、58%収率)の(5RS)-3-[3-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)-6-[(1RS)-1-フルオロエチル]ピリダジン-4-イル]-5-[(2,4-ジクロロフェニル)メチル]-5,6-ジヒドロ-4H-1,2,4-オキサジアジンを得た。
【0264】
実施例8:(5RS)-3-[6-クロロ-3-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)ピリダジン-4-イル]-5-[(2,4-ジクロロフェニル)メチル]-5,6-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアジン-4-カルバルデヒド(化合物I-025)の調製
アセトニトリル(40mL)中の6-クロロ-3-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)-N-[(1RS)-1-(アミノオキシメチル)-2-(2,4-ジクロロフェニル)エチル]ピリダジン-4-カルボキサミド(4.78g、9.09mmol)(化合物4-02)の溶液を85℃で加熱し、次いでオキシ塩化リン(2.54mL,27.2mmol)を添加し、反応混合物を18時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、次いでNaHCOの飽和水溶液に注ぎ、次いで酢酸エチルで抽出した。収集した有機相を疎水性フィルター上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。
【0265】
粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーで精製し、次いでHPLCクロマトグラフィーで精製して、1.02g(99%純度、収率21%)の(5RS)-3-[6-クロロ-3-(3-シクロプロピル-2-フルオロフェノキシ)ピリダジン-4-イル]-5-[(2,4-ジクロロフェニル)メチル]-5,6-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアジン-4-カルバルデヒドを得た。
【0266】
表1に示す式(I-1)の化合物は、上述した手順で製造された。
【表1】

【0267】
【表2】



【0268】
【表3】
【0269】
【表4】
【0270】
【表5】
【0271】
【表6】
【0272】
【表7】
【0273】
【表8】
【0274】
【表9】
【0275】
【表10】
【0276】
【表11】
【0277】
【表12】
【0278】
【表13】
【0279】
【表14】
【0280】
【表15】
【0281】
【表16】

【0282】
【表17】
【0283】
【表18】

【0284】
B.生物学的例
B-1.in vivoにおけるボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)(灰色かび病)の予防試験
溶剤:ジメチルスルホキシド 5体積%
アセトン 10体積%
乳化剤:有効成分1mgあたり1μlのTween(登録商標)80
【0285】
有効成分をジメチルスルホキシド/アセトン/Tween(登録商標)80の混合物に可溶化し、均質化し、次いで水で所望の濃度に希釈した。
【0286】
小キュウリまたはキャベツの苗木を、上述したように調製された有効成分を噴霧することにより処理した。対照植物は、アセトン/ジメチルスルホキシド/Tween(登録商標)80の水溶液のみで処理した。
【0287】
24時間後、ボトリチス・シネレア胞子の水性懸濁液を葉に噴霧することにより、植物を汚染した。汚染された小キュウリ植物を、17℃、相対湿度90%で4~5日間インキュベートした。汚染されたキャベツ植物を、20℃、相対湿度100%で4~5日間インキュベートした。
【0288】
接種の4~5日後に試験を評価した。0%は対照植物の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は病気が観察されなかったことを意味する。
【0289】
この試験において、以下の本発明の化合物は、有効成分500ppmの濃度で90~100%の有効性を示した:I-001;I-002;I-003;I-004;I-005;I-006;I-007;I-008;I-010;I-011;I-012;I-013;I-014;I-015;I-016;I-018;I-019;I-020;I-022;I-023;I-025。
【0290】
B-2.in vivoにおけるピレノフォラ・テレス(Pyrenophora teres)(オオムギの網斑)に対する予防試験
溶剤:ジメチルスルホキシド 5体積%
アセトン 10体積%
乳化剤:有効成分1mgあたり1μlのTween(登録商標)80
【0291】
有効成分をジメチルスルホキシド/アセトン/Tween(登録商標)80の混合物に可溶化し、均質化し、次いで水で所望の濃度に希釈した。
【0292】
オオムギの苗木を、上述したように調製された有効成分を噴霧することにより処理した。対照植物は、アセトン/ジメチルスルホキシド/Tween(登録商標)80の水溶液のみで処理した。
【0293】
24時間後、ピレノフォラ・テレス胞子の水性懸濁液を葉に噴霧することにより、植物を汚染した。汚染されたオオムギ植物を、20℃、相対湿度100%で48時間、次いで20℃、相対湿度70~80%で8日間インキュベートした。
【0294】
接種の10日後に試験を評価した。0%は対照植物の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は病気が観察されなかったことを意味する。
【0295】
この試験において、以下の本発明の化合物は、有効成分500ppmの濃度で80~89%の有効性を示した:I-013;I-016。
【0296】
この試験において、以下の本発明の化合物は、有効成分500ppmの濃度で90~100%の間の有効性を示した:I-001;I-002;I-003;I-004;I-005;I-006;I-007;I-008;I-010;I-011;I-012;I-014;I-015;I-018;I-019;I-020;I-022;I-023;I-025。
【0297】
B-3.in vivoにおけるスフェロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)(ウリ科うどんこ病)の予防試験
溶剤:ジメチルスルホキシド 5体積%
アセトン 10体積%
乳化剤:有効成分1mgあたり1μlのTween(登録商標)80
【0298】
有効成分をジメチルスルホキシド/アセトン/Tween(登録商標)80の混合物に可溶化し、均質化し、次いで水で所望の濃度に希釈した。
【0299】
小キュウリの苗木を、上述したように調製された有効成分を噴霧することにより処理した。対照植物は、アセトン/ジメチルスルホキシド/Tween(登録商標)80の水溶液のみで処理した。
【0300】
24時間後、スフェロテカ・フリギネア胞子の水性懸濁液を葉に噴霧することにより、植物を汚染した。汚染された小キュウリ植物を、20℃、相対湿度70~80%で8日間インキュベートした。
【0301】
接種の8日後に試験を評価した。0%は対照植物の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は病気が観察されなかったことを意味する。
【0302】
この試験において、以下の本発明の化合物は、有効成分500ppmの濃度で90~100%の有効性を示した:I-001;I-002;I-003;I-004;I-005;I-006;I-007;I-008;I-010;I-011;I-012;I-013;I-014;I-015;I-016;I-018;I-019;I-020;I-022;I-023;I-025。
【0303】
B-5.in vivoにおけるコレトリカム・リンデムチアナム(Colletotrichum lindemuthianum)(豆の葉斑)の予防試験
溶剤:ジメチルスルホキシド 5体積%
アセトン 10体積%
乳化剤:有効成分1mgあたり1μlのTween(登録商標)80
【0304】
有効成分をジメチルスルホキシド/アセトン/Tween(登録商標)80の混合物に可溶化し、均質化し、次いで水で所望の濃度に希釈した。
【0305】
マメの苗木を、上述したように調製された有効成分を噴霧することにより処理した。対照植物は、アセトン/ジメチルスルホキシド/Tween(登録商標)80の水溶液のみで処理した。
【0306】
24時間後、コレトリカム・リンデムチアナム胞子の水性懸濁液を葉に噴霧することにより、植物を汚染した。汚染されたマメ植物を、20℃、相対湿度100%で24時間、次いで20℃、相対湿度90%で6日間インキュベートした。
【0307】
接種の7日後に試験を評価した。0%は対照植物の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は病気が観察されなかったことを意味する。
【0308】
この試験において、以下の本発明の化合物は、有効成分500ppmの濃度で90~100%の有効性を示した:I-001;I-002;I-003;I-004;I-005;I-006;I-007;I-008;I-010;I-011;I-012;I-013;I-014;I-015;I-016;I-018;I-019;I-020;I-022;I-023;I-025。
【0309】
B-6.in vitroにおけるアルテルナリア・アルテルナタ(Alternaria alternata)の細胞試験
溶剤:DMSO
培地:14.6gの無水D-グルコース(VWR)、7.1gの菌学的ペプトン(Oxoid)、1.4gの造粒酵母エキス(Merck)、1LのQSP
接種材料:胞子懸濁液
【0310】
殺菌剤をDMSOに可溶化し、その溶液を用いて必要な範囲の濃度に調製した。アッセイで用いたDMSOの最終濃度は≦1%であった。
【0311】
A.アルテルナタ胞子の懸濁液を調製し、所望の胞子濃度に希釈した。
【0312】
殺菌剤を、液体培養アッセイで胞子の発芽および菌糸体の成長を阻害する能力について評価した。化合物を、胞子を含む培地に所望の濃度で添加した。5日間のインキュベーション後、化合物の真菌毒性を、菌糸体の成長の分光測定によって決定した。真菌の成長の阻害を、殺菌剤を含むウェルの吸光度値と、殺菌剤を含まない対照ウェルの吸光度とを比較することによって決定した。
【0313】
この試験において、以下の本発明の化合物は、有効成分20ppmの濃度で90~100%の有効性を示した:I-001;I-002;I-003;I-004;I-005;I-006;I-007;I-008;I-009;I-010;I-011;I-012;I-013;I-014;I-015;I-016;I-018;I-019;I-020;I-022;I-023;I-025。
【0314】
B-7.in vitroにおけるフザリウム・クルモラム(Fusarium culmorum)の細胞試験
溶剤:DMSO
培地:14.6gの無水D-グルコース(VWR)、7.1gの菌学的ペプトン(Oxoid)、1.4gの造粒酵母エキス(Merck)、1LのQSP
接種材料:胞子懸濁液
【0315】
殺菌剤をDMSOに可溶化し、その溶液を用いて必要な範囲の濃度に調製した。アッセイで用いたDMSOの最終濃度は≦1%であった。
【0316】
F.クルモラム胞子の懸濁液を調製し、所望の胞子濃度に希釈した。
【0317】
殺菌剤を、液体培養アッセイで胞子の発芽および菌糸体の成長を阻害する能力について評価した。化合物を、胞子を含む培地に所望の濃度で添加した。4日間のインキュベーション後、化合物の真菌毒性を、菌糸体の成長の分光測定によって決定した。真菌の成長の阻害を、殺菌剤を含むウェルの吸光度値と、殺菌剤を含まない対照ウェルの吸光度とを比較することによって決定した。
【0318】
この試験において、以下の本発明の化合物は、有効成分20ppmの濃度で70~79%の有効性を示した:I-011;I-019。
【0319】
この試験において、以下の本発明の化合物は、有効成分20ppmの濃度で80~89%の有効性を示した:I-015。
【0320】
この試験において、以下の本発明の化合物は、有効成分20ppmの濃度で90~100%の有効性を示した:I-001;I-002;I-003;I-004;I-005;I-006;I-007;I-009;I-010;I-012;I-014;I-018;I-023;I-025。
【0321】
B-8.in vitroにおけるピリクラリア・オリゼ(Pyricularia oryzae)の細胞試験
溶剤:DMSO
培地:14.6gの無水D-グルコース(VWR)、7.1gの菌学的ペプトン(Oxoid)、1.4gの造粒酵母エキス(Merck)、1LのQSP
接種材料:胞子懸濁液
【0322】
殺菌剤をDMSOに可溶化し、その溶液を用いて必要な範囲の濃度に調製した。アッセイで用いたDMSOの最終濃度は≦1%であった。
【0323】
P.オリゼ胞子の懸濁液を調製し、所望の胞子濃度に希釈した。
【0324】
殺菌剤を、液体培養アッセイで胞子の発芽および菌糸体の成長を阻害する能力について評価した。化合物を、胞子を含む培地に所望の濃度で添加した。5日間のインキュベーション後、化合物の真菌毒性を、菌糸体の成長の分光測定によって決定した。真菌の成長の阻害を、殺菌剤を含むウェルの吸光度値と、殺菌剤を含まない対照ウェルの吸光度とを比較することによって決定した。
【0325】
この試験において、以下の本発明の化合物は、有効成分20ppmの濃度で70~79%の有効性を示した:I-022。
【0326】
この試験において、以下の本発明の化合物は、有効成分20ppmの濃度で80~89%の有効性を示した:I-013。
【0327】
この試験において、以下の本発明の化合物は、有効成分20ppmの濃度で90~100%の有効性を示した:I-001;I-002;I-003;I-004;I-005;I-006;I-007;I-008;I-009;I-010;I-011;I-012;I-014;I-015;I-016;I-018;I-019;I-020;I-023;I-025。
【0328】
B-9.in vitoroにおけるコレトトリカム・リンデムチアナム(Colletotrichum lindemuthianum)の細胞試験
溶剤:DMSO
培地:14.6gの無水D-グルコース(VWR)、7.1gの菌学的ペプトン(Oxoid)、1.4gの造粒酵母エキス(Merck)、1LのQSP
接種材料:胞子懸濁液
【0329】
殺菌剤をDMSOに可溶化し、その溶液を用いて必要な範囲の濃度に調製した。アッセイで用いたDMSOの最終濃度は≦1%であった。
【0330】
C.リンデムチアナム胞子の懸濁液を調製し、所望の胞子濃度に希釈した。
【0331】
殺菌剤を、液体培養アッセイで胞子の発芽および菌糸体の成長を阻害する能力について評価した。化合物を、胞子を含む培地に所望の濃度で添加した。6日間のインキュベーション後、化合物の真菌毒性を、菌糸体の成長の分光測定によって決定した。真菌の成長の阻害を、殺菌剤を含むウェルの吸光度値と、殺菌剤を含まない対照ウェルの吸光度とを比較することによって決定した。
【0332】
この試験において、以下の本発明の化合物は、有効成分20ppmの濃度で90~100%の有効性を示した:I-001;I-002;I-003;I-004;I-005;I-006;I-007;I-008;I-009;I-010;I-011;I-012;I-013;I-014;I-015;I-016;I-018;I-019;I-020;I-023;I-025。
【0333】
B-10.in vitroにおけるセプトリア・トリチシ(Septoria tritici)の細胞試験
溶剤:DMSO
培地:1gのKHPO(VWR)、1gのKHPO(VWR)、0.5gの尿素(VWR)、3gのKNO(Prolabo)、10gのサッカロース(VWR)、0.5gのMgSO・7HO(Sigma)、0.07gのCaCl・2HO(Prolabo)、0.2mgのMnSO・HO(Sigma)、0.6mgのCuSO・5HO(Sigma)、7.9mgのZnSO・7HO(Sigma)、0.1mgのHBO(Merck)、0.14mgのNaMoO・2HO(Sigma)、2mgのチアミン(Sigma)、0.1mgのビオチン(VWR)、4mgのFeSO・7HO(Sigma)、1LのQSP
接種材料:胞子懸濁液
【0334】
殺菌剤をDMSOに可溶化し、その溶液を用いて必要な範囲の濃度に調製した。アッセイで用いたDMSOの最終濃度は≦1%であった。
【0335】
S.トリチシ胞子の懸濁液を調製し、所望の胞子濃度に希釈した。
【0336】
殺菌剤を、液体培養アッセイで胞子の発芽および菌糸体の成長を阻害する能力について評価した。化合物を、胞子を含む培地に所望の濃度で添加した。7日間のインキュベーション後、化合物の真菌毒性を、菌糸体の成長の分光測定によって決定した。真菌の成長の阻害を、殺菌剤を含むウェルの吸光度値と、殺菌剤を含まない対照ウェルの吸光度とを比較することによって決定した。
【0337】
この試験において、以下の本発明の化合物は、有効成分20ppmの濃度で90~100%の有効性を示した:I-001;I-002;I-003;I-004;I-005;I-006;I-007;I-008;I-009;I-010;I-011;I-012;I-013;I-014;I-016;I-018;I-020;I-025。
【0338】
B-10.in vivoにおけるアルテルナリア・ブラシカ(Alternaria brassicae)(ダイコンやキャベツの斑点病菌)の予防試験
溶剤:ジメチルスルホキシド 5体積%
アセトン 10体積%
乳化剤:有効成分1mgあたり1μlのTween(登録商標)80
【0339】
有効成分をジメチルスルホキシド/アセトン/Tween(登録商標)80の混合物に可溶化し、均質化し、次いで水で所望の濃度に希釈した。
【0340】
ダイコンまたはキャベツの苗木を、上述したように調製された有効成分を噴霧することにより処理した。対照植物は、アセトン/ジメチルスルホキシド/Tween(登録商標)80の水溶液のみで処理した。
【0341】
24時間後、アルテルナリア・ブラシカ胞子の水性懸濁液を噴霧することにより、植物を汚染した。汚染されたダイコンまたはキャベツ植物を、20℃、相対湿度100%で3~4日間インキュベートした。
【0342】
接種の6日後に試験を評価した。0%は対照植物の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は病気が観察されなかったことを意味する。
【0343】
この試験において、以下の本発明の化合物は、有効成分500ppmの濃度で90~100%の有効性を示した:I-001;I-002;I-003;I-004;I-005;I-006;I-007;I-008;I-010;I-011;I-012;I-013;I-014;I-015;I-016;I-018;I-019;I-020;I-022;I-023;I-025。
【国際調査報告】