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特表2023-532268深層学習に基づいて大動脈を取得する方法及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-27
(54)【発明の名称】深層学習に基づいて大動脈を取得する方法及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/03 20060101AFI20230720BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20230720BHJP
   G06T 7/60 20170101ALI20230720BHJP
   G06T 7/136 20170101ALI20230720BHJP
【FI】
A61B6/03 360J
G06T7/00 350B
G06T7/60 200C
G06T7/136
G06T7/00 612
A61B6/03 360G
A61B6/03 360T
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022579901
(86)(22)【出願日】2020-11-30
(85)【翻訳文提出日】2022-12-22
(86)【国際出願番号】 CN2020132796
(87)【国際公開番号】W WO2022000976
(87)【国際公開日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】202010606964.6
(32)【優先日】2020-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010606963.1
(32)【優先日】2020-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
2.SMALLTALK
(71)【出願人】
【識別番号】522036093
【氏名又は名称】▲蘇▼州▲潤▼▲邁▼▲徳▼医▲療▼科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲フェン▼ 亮
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ ▲廣▼志
(72)【発明者】
【氏名】王 之元
【テーマコード(参考)】
4C093
5L096
【Fターム(参考)】
4C093AA21
4C093CA29
4C093CA35
4C093DA02
4C093FD09
4C093FF09
4C093FF16
4C093FF18
4C093FF19
4C093FF20
4C093FF22
4C093FF45
4C093FH03
4C093FH07
5L096AA06
5L096AA09
5L096BA06
5L096CA02
5L096CA11
5L096DA01
5L096DA02
5L096EA37
5L096EA43
5L096FA02
5L096FA04
5L096FA06
5L096FA09
5L096FA24
5L096FA37
5L096FA59
5L096FA60
5L096FA62
5L096FA64
5L096FA66
5L096FA72
5L096GA02
5L096GA19
5L096GA34
5L096GA51
5L096HA11
5L096KA04
5L096KA09
(57)【要約】
深層学習に基づいて大動脈を取得する方法及び記憶媒体を提供し、該方法は、大動脈層のスライスデータベースと非大動脈層のスライスデータベースを取得するステップと、それぞれ大動脈層のスライスデータベースと非大動脈層のスライスデータベースに対して深層学習を行い、深層学習モデルを取得するステップと、処理対象のCTシーケンス画像又はCTシーケンス画像の三次元データを取得するステップと、処理対象のCTシーケンス画像又はCTシーケンス画像の三次元データの特徴データを抽出するステップと、深層学習モデル、特徴データに基づいてCTシーケンス画像から大動脈画像を取得するステップとを含む。特徴データ及びデータベースに基づいて深層学習モデルを取得し、深層学習モデルによって大動脈画像を取得し、抽出効果が高く、ロバスト性が高いという利点を有し、計算結果が正確で、臨床的に高い普及させる価値を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
深層学習に基づいて大動脈を取得する方法であって、
大動脈層のスライスデータベースと非大動脈層のスライスデータベースを取得するステップと、
それぞれ前記大動脈層のスライスデータベースと前記非大動脈層のスライスデータベースに対して深層学習を行い、深層学習モデルを取得するステップと、
処理対象のCTシーケンス画像又はCTシーケンス画像の三次元データを取得するステップと、
処理対象の前記CTシーケンス画像又はCTシーケンス画像の三次元データの特徴データを抽出するステップと、
前記深層学習モデル、前記特徴データに基づいて前記CTシーケンス画像から大動脈画像を取得するステップとを含むことを特徴とする深層学習に基づいて大動脈を取得する方法。
【請求項2】
前記大動脈層のスライスデータベースと非大動脈層のスライスデータベースを取得する方法は、
前記CTシーケンス画像から肺、下行大動脈、脊椎、肋骨を除去して新規画像を得るステップと、
前記新規画像の最上層からスライスし、二次元画像群を得るステップと、
前記二次元画像群に対して二値化処理を行い、二値化画像群を得るステップと、
各組の前記二値化画像に基づいて大動脈画像を生成するステップと、
前記大動脈画像に基づいて大動脈層のスライスデータを生成し、残りのスライスデータは非大動脈層のスライスデータであり、大動脈層のスライスデータベースと非大動脈層のスライスデータベースを取得するステップとを含むことを特徴とする請求項1に記載の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法。
【請求項3】
前記二次元画像群に対して二値化処理を行い、二値化画像群を得る方法は、
冠動脈樹階調閾値Q冠1を設定し、
(ただし、mが正の整数であり、Qmがm番目の画素点POに対応する階調値を示し、P(m)がm番目の画素点POに対応する画素値を示す)に従って、肺、下行大動脈、脊椎、肋骨を除去した新規画像の各層のスライスに対して二値化処理をすべて行い、前記新規画像における不純物点を除去し、前記二値化画像群を得るステップを含むことを特徴とする請求項2に記載の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法。
【請求項4】
前記各組の前記二値化画像に基づいて大動脈画像を生成する方法は、
前記二値化画像群における各層の前記スライスに検索エンジンリストを構築するステップと、
各層のスライスの円を検索し、各層の前記検索エンジンリストにおける画素点の個数と円の半径を比較し、条件に合致する円中心点を見つけるステップと、
条件に合致する円中心点を見つけることができないと、次の層のスライスの円中心点を検索するステップとを含むことを特徴とする請求項2に記載の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法。
【請求項5】
前記CTシーケンス画像から肺、下行大動脈、脊椎、肋骨を除去して新規画像を得る前記方法は、
CTシーケンス画像の三次元データベースを取得するステップと、
各組の前記CTシーケンス画像の階調ヒストグラムを作成するステップと、
前記階調ヒストグラムの終点Mから原点Oの方向に沿って、M点からM-1点まで、M点からM-2点まで、というようにM点からO点までの各階調値領域の体積が取得されるまで順次取得し、M点からO点までの総領域の体積に対する各階調値領域の体積の占める比率Vを取得するステップと、
医学知識及びCT画像イメージング原理に基づいて、肺階調閾値Qを設定し、前記階調ヒストグラムにおける階調値がQよりも小いと、前記階調値に対応する画像を除去し、肺組織を除去した第1画像を得るステップと、
前記第1画像に基づいて各群のCTシーケンス画像に対応する心臓重心と脊椎重心を取得するステップと、
前記心臓重心と前記脊椎重心に基づいて各群のCTシーケンス画像の下行大動脈画像を取得するステップと、
前記CTシーケンス画像から肺、下行大動脈、脊椎、肋骨を除去し、新規画像を取得するステップとを含むことを特徴とする請求項1に記載の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法。
【請求項6】
前記第1画像に基づいて各群のCTシーケンス画像に対応する心臓重心と脊椎重心を取得する方法は、
V=b(ただし、bが定数を示し、0.2<b<1である)である場合、前記階調値領域に対応する開始点をピックアップし、前記開始点をCT三次元画像に投射し、心臓領域三次元画像を取得し、前記心臓領域三次元画像の物理的重心をピックアップし、すなわち心臓重心P2を取得するステップと、
V=a(ただし、aが定数を示し、0<a<0.2である)である場合、前記階調値領域に対応する開始点をピックアップし、前記開始点を前記CT三次元画像に投射し、骨領域三次元画像を取得し、前記骨領域三次元画像の物理的重心をピックアップし、すなわち脊椎重心P1を取得するステップとを含むことを特徴とする請求項5に記載の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法。
【請求項7】
前記心臓重心と前記脊椎重心に基づいて各群のCTシーケンス画像の下行大動脈画像を取得する方法は、
医学知識及びCT画像イメージング原理に基づいて、肺階調閾値Qを設定するステップと、
前記階調ヒストグラムにおける階調値がQよりも小いと、前記階調値に対応する画像を除去し、肺組織を除去した第1画像を得るステップと、
前記心臓重心P2を前記第1画像に投影し、心臓の円中心O1を取得するステップと、
前記下行大動脈階調閾値Q下行を設定し、前記第1画像に対して二値化処理を行うステップと、
前記下行大動脈と心臓円中心O1との距離、及び前記脊椎と前記心臓円中心O1との距離に基づいて、下行大動脈に対応する円を取得するステップと、
前記CTシーケンス画像から下行大動脈画像を取得するステップとを含むことを特徴とする請求項6に記載の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法。
【請求項8】

(ただし、kが正の整数であり、Qkがk番目の画素点POに対応する階調値を示し、P(k)がk番目の画素点POに対応する画素値を示す)に従って、前記第1画像に対して二値化処理を行い、前記第1画像における不純物点を除去し、二値化画像を得るステップとを含むことを特徴とする請求項7に記載の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法。
【請求項9】
前記下行大動脈と心臓円中心O1との距離、及び前記脊椎と前記心臓円中心O1との距離に基づいて、前記下行大動脈に対応する円を取得する方法は、
前記下行大動脈から前記心臓縁部までの円の半径閾値をrに設定するステップと、
前記下行大動脈と前記心臓との距離が前記脊椎と前記心臓との距離よりも小さいことに基づいて、前記脊椎の略領域と前記下行大動脈の略領域を取得するステップと、
前記下行大動脈の略領域に基づいて、誤差画素点を除去し、前記下行大動脈画像を取得し、すなわち前記下行大動脈に対応する円を取得するステップとを含むことを特徴とする請求項8に記載の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法。
【請求項10】
前記下行大動脈と前記心臓との距離が前記脊椎と前記心臓との距離よりも小さいことに基づいて、前記脊椎の略領域と前記下行大動脈の略領域を取得する方法は、
ハフ検出アルゴリズムにより得られた円の半径r>rである場合、この円は脊椎に対応する円であり、この円の円中心と半径を記録せず、すなわち前記脊椎の略領域を取得するステップと、
ハフ検出アルゴリズムにより得られた円の半径r≦rである場合、この円は下行大動脈に対応する円である可能性があり、この円の円中心と半径を記録し、すなわち下行大動脈の略領域を取得するステップとを含むことを特徴とする請求項9に記載の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法。
【請求項11】
【請求項12】
前記深層学習モデル、前記特徴データに基づいて、前記CTシーケンス画像から大動脈画像を取得する方法は、
前記深層学習モデルに基づいて、前記特徴データを解析し、大動脈データを取得するステップと、
前記大動脈データを膨張するステップと、
膨張後の前記大動脈データとCT原画像データを乗算し、各画素点の勾配を算出し、勾配データを得るステップと、
前記勾配データに基づいて、勾配エッジを抽出するステップと、
前記膨張後の大動脈データから前記勾配エッジを減算するステップと、
前記擬似円中心に基づいてシード点リストを生成するステップと、
前記シード点リストに基づいて連結領域を抽出し、大動脈画像を取得するステップとを含むことを特徴とする請求項11に記載の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法。
【請求項13】
前記最上層から、各前記二値化画像の連結領域、及び連結領域に対応する擬似円中心Ck、面積Sk、擬似円半径Rk、及び隣接する2層の円中心間の距離Ck-C(k-1)、各層のスライスの円中心Ckと前記最上層の円中心C1との距離Ck-C1、及び前記画素点の前記層の画素が0よりも大きく、且つ上の層の画素であるすべての画素の面積Mk及びフィルタリング面積Hk(ただし、kが第k層のスライスを示し、k≧1)を順次取得する方法は、
ハフ検出アルゴリズムを採用し、最上層から、3層のスライスを順次検出し、各層の前記スライス内からそれぞれ1つの円中心と1つの半径を取得し、それぞれ3つの円を形成するステップと、
3つの前記円中心からずれが大きい点を除去し、下行大動脈シード点P1を取得するステップと、
前記シード点P1が位置する層の連結領域A1を取得するステップと、
連結領域A1の重心を取得して擬似円中心C1として、連結領域A1の面積S1及び擬似円半径R1を取得するステップと、
前記C1をシード点をとし、前記シード点P1が位置する層の連結領域A2を取得するステップと、
前記連結領域A1を膨張し、膨張領域D1を得て、前記連結領域A2から前記膨張領域D1と重なる部分を除去し、連結領域A2’を得るステップと、
連結領域の体積閾値Vを設定し、連結領域A2’の体積V2<Vである場合、上の層円中心C1との距離が大きすぎる点を除去し、フィルタリング面積Hkを取得し、前記連結領域A2’の重心を擬似円中心C2とし、連結領域A2の面積S2及び擬似円半径R2を取得するステップと、
前記連結領域A2の方法を繰り返し、各前記二値化画像の連結領域、及び連結領域に対応する擬似円中心Ck、面積Sk、擬似円半径Rk、及び隣接する2層の円中心間の距離Ck-C(k-1)、各層のスライスの円中心Ckと前記最上層の円中心C1との距離Ck-C1を順次取得するステップとを含むことを特徴とする請求項12に記載の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法。
【請求項14】
コンピュータプログラムがプロセッサに実行されると、請求項1~13のいずれか1項に記載の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法を実現することを特徴とするコンピュータ記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冠動脈医学の技術分野に関し、特に深層学習に基づいて大動脈を取得する方法及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
心臓血管疾患は工業化世界における死亡の主な要因になっている。主な形態の心血管疾患は、心臓、脳、腎臓及び下肢を供給する動脈の内組織層に脂肪物質が慢性的に蓄積することに起因する。進行性冠動脈疾患は心臓への血流を制限する。現在の非侵襲的試験によって提供された正確な情報が不足するため、多くの患者は侵襲的カテーテルフローによって冠血流を評価する必要がある。このため、人間の冠動脈における血流を定量化することによって冠動脈疾患の可能性を評価する非侵襲的な方法が求められている。このため、患者のニーズに対応した処置計画として、動脈容積の信頼性評価が重要になっている。近年の研究により、血流動態特性、例えば冠血流予備量比(FFR)は、動脈疾患を有する患者に対する最適な処置を決定する重要なインジケータであることが証明された。従来の冠血流予備量比の評価では、圧力や流速などの血流特性を直接測定するために、侵襲的なカテーテル挿入術が用いられている。しかし、このような侵襲的な測定技術は、患者に危険性があり、健康ケアシステムに多大なコストをかけることになる。
【0003】
コンピュータ断層撮影による動脈血管の造影は、動脈血管を可視化するためのコンピュータ断層撮影技術である。このため、X線のビームは、放射線源から患者の体の関心領域を透過して投影画像を得る。
【0004】
従来技術における経験値を用いて大動脈画像を取得することに人為的要素が多く、一致性が悪く、抽出速度が遅いという問題が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来技術における経験値を用いて大動脈画像を取得することに人為的要素が多く、一致性が悪く、抽出速度が遅いという問題を解決するために、深層学習に基づいて大動脈を取得する方法及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を実現するために、第1態様によれば、本願は、
大動脈層のスライスデータベースと非大動脈層のスライスデータベースを取得するステップと、
それぞれ前記大動脈層のスライスデータベースと前記非大動脈層のスライスデータベースに対して深層学習を行い、深層学習モデルを取得するステップと、
処理対象のCTシーケンス画像又はCTシーケンス画像の三次元データを取得するステップと、
処理対象の前記CTシーケンス画像又はCTシーケンス画像の三次元データの特徴データを抽出するステップと、
前記深層学習モデル、前記特徴データに基づいて前記CTシーケンス画像から大動脈画像を取得するステップとを含む深層学習に基づいて大動脈を取得する方法を提供する。
【0007】
選択可能には、上記の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法、前記大動脈層のスライスデータベースと非大動脈層のスライスデータベースを取得する方法は、
前記CT画像から肺、下行大動脈、脊椎、肋骨を除去して新規画像を得るステップと、
前記新規画像の最上層からスライスし、二次元画像群を得るステップと、
前記二次元画像群に対して二値化処理を行い、二値化画像群を得るステップと、
各組の前記二値化画像に基づいて大動脈画像を生成するステップと、
前記大動脈画像に基づいて大動脈層のスライスデータを生成し、残りのスライスデータは非大動脈層のスライスデータであり、大動脈層のスライスデータベースと非大動脈層のスライスデータベースを取得するステップとを含む。
【0008】
選択可能には、上記の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法、前記二次元画像群に対して二値化処理を行い、二値化画像群を得る方法は、
冠動脈樹階調閾値Q冠1を設定し、
(ただし、mが正の整数であり、Qmがm番目の画素点POに対応する階調値を示し、P(m)がm番目の画素点POに対応する画素値を示す)に従って、肺、下行大動脈、脊椎、肋骨を除去した新規画像の各層のスライスに対して二値化処理をすべて行い、前記新規画像における不純物点を除去し、前記二値化画像群を得るステップを含む。
【0009】
選択可能には、上記の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法、前記各組の前記二値化画像に基づいて大動脈画像を生成する方法は、
前記二値化画像群における各層の前記スライスに検索エンジンリストを構築するステップと、
各層のスライスの円を検索し、各層の前記検索エンジンリストにおける画素点の個数と円の半径を比較し、条件に合致する円中心点を見つけるステップと、
条件に合致する円中心点を見つけることができないと、次の層のスライスの円中心点を検索するステップとを含む。
【0010】
選択可能には、上記の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法、前記CT画像から肺、下行大動脈、脊椎、肋骨を除去して新規画像を得る方法は、
CTシーケンス画像の三次元データベースを取得するステップと、
各組の前記CTシーケンス画像の階調ヒストグラムを作成するステップと、
前記階調ヒストグラムの終点Mから原点Oの方向に沿って、M点からM-1点まで、M点からM-2点まで、というようにM点からO点までの各階調値領域の体積が取得されるまで順次取得し、M点からO点までの総領域の体積に対する各階調値領域の体積の占める比率Vを取得するステップと、
医学知識及びCT画像イメージング原理に基づいて、肺階調閾値Qを設定し、前記階調ヒストグラムにおける階調値がQよりも小いと、前記階調値に対応する画像を除去し、肺組織を除去した第1画像を得るステップと、
前記第1画像に基づいて各群のCTシーケンス画像に対応する心臓重心と脊椎重心を取得するステップと、
前記心臓重心と前記脊椎重心に基づいて各群のCTシーケンス画像の下行大動脈画像を取得するステップと、
前記CT画像から肺、下行大動脈、脊椎、肋骨を除去し、新規画像を取得するステップとを含む。
【0011】
選択可能には、上記の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法、前記第1画像に基づいて各群のCTシーケンス画像に対応する心臓重心と脊椎重心を取得する方法は、
V=b(ただし、bが定数を示し、0.2<b<1である)である場合、前記階調値領域に対応する開始点をピックアップし、前記開始点を前記CT三次元画像に投射し、心臓領域三次元画像を取得し、前記心臓領域三次元画像の物理的重心をピックアップし、すなわち心臓重心P2を取得するステップと、
V=a(ただし、aが定数を示し、0<a<0.2である)である場合、前記階調値領域に対応する開始点をピックアップし、前記開始点を前記CT三次元画像に投射し、骨領域三次元画像を取得し、前記骨領域三次元画像の物理的重心をピックアップし、すなわち脊椎重心P1を取得するステップとを含む。
【0012】
選択可能には、上記の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法、前記心臓重心と前記脊椎重心に基づいて各群のCTシーケンス画像の下行大動脈画像を取得する方法は、
医学知識及びCT画像イメージング原理に基づいて、肺階調閾値Qを設定するステップと、
前記階調ヒストグラムにおける階調値がQよりも小いと、前記階調値に対応する画像を除去し、肺組織を除去した第1画像を得るステップと、
前記心臓重心P2を前記第1画像に投影し、心臓の円中心O1を取得するステップと、
前記下行大動脈階調閾値Q下行を設定し、前記第1画像に対して二値化処理を行うステップと、
前記下行大動脈と心臓円中心O1との距離、及び前記脊椎と前記心臓円中心O1との距離に基づいて、下行大動脈に対応する円を取得するステップと、
前記CT画像から下行大動脈画像を取得するステップとを含む。
【0013】
【0014】
選択可能には、上記の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法、前記下行大動脈と心臓円中心O1との距離、及び前記脊椎と前記心臓円中心O1との距離に基づいて、前記下行大動脈に対応する円を取得する方法は、
前記下行大動脈から前記心臓縁部までの円の半径閾値をrに設定するステップと、
前記下行大動脈と前記心臓との距離が前記脊椎と前記心臓との距離よりも小さいことに基づいて、前記脊椎の略領域と前記下行大動脈の略領域を取得するステップと、
前記下行大動脈の略領域に基づいて、誤差画素点を除去し、前記下行大動脈画像を取得し、すなわち前記下行大動脈に対応する円を取得するステップとを含む。
【0015】
選択可能には、上記の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法、前記下行大動脈と前記心臓との距離が前記脊椎と前記心臓との距離よりも小さいことに基づいて、前記脊椎の略領域と前記下行大動脈の略領域を取得する方法は、
ハフ検出アルゴリズムにより得られた円の半径r>rである場合、この円は脊椎に対応する円であり、この円の円中心と半径を記録せず、すなわち前記脊椎の略領域を取得するステップと、
ハフ検出アルゴリズムにより得られた円の半径r≦rである場合、この円は下行大動脈に対応する円である可能性があり、この円の円中心と半径を記録し、すなわち下行大動脈の略領域を取得するステップとを含む。
【0016】
選択可能には、上記の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法、前記下行大動脈の略領域に基づいて、誤差画素点を除去し、前記下行大動脈画像を取得し、すなわち前記下行大動脈に対応する円を取得する方法は、
前記下行大動脈の略領域内の前記円の円中心と半径を選別し、隣接するスライス間の円中心が大きくずれた円を除去し、すなわち誤差画素点を除去し、下行大動脈のシード点リストを形成し、前記下行大動脈画像を取得するステップを含む。
【0017】
【0018】
選択可能には、上記の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法、前記深層学習モデル、前記特徴データに基づいて、前記CTシーケンス画像から大動脈画像を取得する方法は、
前記深層学習モデルに基づいて、前記特徴データを解析し、大動脈データを取得するステップと、
前記大動脈データを膨張するステップと、
膨張後の前記大動脈データとCT原画像データを乗算し、各画素点の勾配を算出し、勾配データを得るステップと、
前記勾配データに基づいて、勾配エッジを抽出するステップと、
前記膨張後の大動脈データから前記勾配エッジを減算するステップと、
前記擬似円中心に基づいてシード点リストを生成するステップと、
前記シード点リストに基づいて連結領域を抽出し、大動脈画像を取得するステップとを含む。
【0019】
選択可能には、上記の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法、最上層から、各前記二値化画像の連結領域、及び連結領域に対応する擬似円中心Ck、面積Sk、擬似円半径Rk、及び隣接する2層間の距離Lk-(k-1)(ただし、kが第k層のスライスを示めす)を順次取得する前記方法は、
ハフ検出アルゴリズムを採用し、最上層から、3層のスライスを順次検出し、各層の前記スライス内からそれぞれ1つの円中心と1つの半径を取得し、それぞれ3つの円を形成するステップと、
3つの前記円中心からずれが大きい点を除去し、下行大動脈シード点P1を取得するステップと、
前記シード点P1が位置する層の連結領域A1を取得するステップと、
連結領域A1の重心を取得して擬似円中心C1として、連結領域A1の面積S1及び擬似円半径R1を取得するステップと、
前記C1をシード点をとし、前記シード点P1が位置する層の連結領域A2を取得するステップと、
前記連結領域A1を膨張し、膨張領域D1を得て、前記連結領域A2から前記膨張領域D1と重なる部分を除去し、連結領域A2’を得るステップと、
連結領域の体積閾値Vを設定し、連結領域A2’の体積V2<Vである場合、上の層円中心C1との距離が大きすぎる点を除去し、フィルタリング面積Hkを取得し、前記連結領域A2’の重心を擬似円中心C2とし、連結領域A2の面積S2及び擬似円半径R2を取得するステップと、
前記連結領域A2の方法を繰り返し、各前記二値化画像の連結領域、及び連結領域に対応する擬似円中心Ck、面積Sk、擬似円半径Rk、及び隣接する2層の円中心間の距離Ck-C(k-1)、各層のスライスの円中心Ckと前記最上層の円中心C1との距離Ck-C1を順次取得するステップとを含む。
【0020】
第2態様によれば、本願は、コンピュータプログラムがプロセッサに実行されると、上記の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法を実現するコンピュータ記憶媒体を提供する。
【0021】
本願の実施例に係る解決手段の有益な効果は以下のことを少なくとも含む。
【0022】
本願は、深層学習に基づいて大動脈を取得する方法を提供し、該方法は、特徴データ及びデータベースに基づいて深層学習モデルを取得し、深層学習モデルによって大動脈画像を取得し、抽出効果が高く、ロバスト性が高いという利点を有し、計算結果が正確で、臨床的に高い普及させる価値を有する。
【0023】
ここで説明された図面は本発明のさらなる理解を提供するために用いられ、本発明の一部を構成し、本発明の例示的な実施例及びその説明は本発明を解釈するために用いられ、本発明を不当に限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本願の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法のフローチャートである。
図2】本願のS100のフローチャートである。
図3】本願のS110のフローチャートである。
図4】本願のS116のフローチャートである。
図5】本願のS1164のフローチャートである。
図6】本願のS1165のフローチャートである。
図7】本願のS140のフローチャートである。
図8】本願のS400のフローチャートである。
図9】本願のS450のフローチャートである。
図10】本願のS500のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下は本発明の具体的な実施例及び対応する図面を参照して本発明の技術的解決手段を明確、完全に説明する。明らかに、説明された実施例は本発明の一部の実施例だけであり、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づき、当業者は創造的な努力をせずに得られた全ての他の実施例は、いずれも本発明の特許範囲に属する。
【0026】
以下は図面で本発明の複数の実施形態を開示し、説明を明確にするために、多くの実施上の詳細は以下の記載に併せて説明する。しかし、これらの実施上の詳細は本発明を限定するためのものではないことを理解すべきである。つまり、本発明の一部の実施形態において、これらの実施上の詳細は不要である。また、図面を簡略化するために、いくつかのよく知られている慣用の構造及びアセンブリは図面において簡単な模式的方式で示す。
【0027】
従来技術における経験値を用いて大動脈画像を取得することに人為的要素が多く、一致性が悪く、抽出速度が遅いという問題が存在する。
【0028】
上記問題を解決するために、本願は深層学習に基づいて大動脈を取得する方法を提供し、図1に示すように、該方法は、S100~S500を含む。
S100、図2に示すように、大動脈層のスライスデータベースと非大動脈層のスライスデータベースを取得する。S100は、S110~S150を含む。
S110、図3に示すように、CT画像から肺、下行大動脈、脊椎、肋骨を除去して新規画像を得る。S110は、S111~S117を含む。
S111、CTシーケンス画像の三次元データベースを取得する。
S112、各群のCTシーケンス画像の階調ヒストグラムを作成する。
S113、階調ヒストグラムの終点Mから原点Oの方向に沿って、M点からM-1点まで、M点からM-2点まで、というようにM点からO点までの各階調値領域の体積が取得されるまで順次取得し、M点からO点までの総領域の体積に対する各階調値領域の体積の占める比率Vを取得する。
S114、医学知識及びCT画像イメージング原理に基づいて、肺階調閾値Qを設定し、階調ヒストグラムにおける階調値がQよりも小いと、階調値に対応する画像を除去し、肺組織を除去した第1画像を得る。
S115、第1画像に基づいて各群のCTシーケンス画像に対応する心臓重心と脊椎重心を取得する。S115は、
V=b(ただし、bが定数を示し、0.2<b<1である)である場合、階調値領域に対応する開始点をピックアップし、開始点をCT三次元画像に投射し、心臓領域三次元画像を取得し、心臓領域三次元画像の物理的重心をピックアップし、すなわち心臓重心P2を取得するステップと、
V=a(ただし、aが定数を示し、0<a<0.2である)である場合、階調値領域に対応する開始点をピックアップし、開始点をCT三次元画像に投射し、骨領域三次元画像を取得し、骨領域三次元画像の物理的重心をピックアップし、すなわち脊椎重心P1を取得するステップとを含む。
S116、図4に示すように、心臓重心と脊椎重心に基づいて各群のCTシーケンス画像の下行大動脈画像を取得する。S116は、S1161~S1165を含む。
S1161、医学知識及びCT画像イメージング原理に基づいて、肺階調閾値Qを設定する。
S1162、階調ヒストグラムにおける階調値がQよりも小いと、階調値に対応する画像を除去し、肺組織を除去した第1画像を得る。
S1163、心臓重心P2を第1画像に投影し、心臓の円中心O1を取得する。
S1164、図5に示すように、下行大動脈階調閾値Q下行を設定し、第1画像に対して二値化処理を行う。S1164は、S11641~S11643を含む。
S11642、第1画像の最下層から階層的にスライスし、第1二次元スライス画像群を得る。
S11643、
(ただし、kが正の整数であり、Qkがk番目の画素点POに対応する階調値を示し、P(k)がk番目の画素点POに対応する画素値を示す)に従って、第1画像的スライス画像に対して二値化処理を行い、第1画像における不純物点を除去し、二値化画像を得る。
S1165、図6に示すように、下行大動脈と心臓円中心O1との距離、及び脊椎と心臓円中心O1との距離に基づいて、下行大動脈に対応する円を取得する。S1165は、S11651~S11653を含む。
S11651、下行大動脈から心臓縁部までの円の半径閾値をrに設定する。
S11652、下行大動脈と心臓との距離が脊椎と心臓との距離よりも小さいことに基づいて、脊椎の略領域と下行大動脈の略領域を取得する。S11652は、
ハフ検出アルゴリズムにより得られた円の半径r>rである場合、この円は脊椎に対応する円であり、この円の円中心と半径を記録せず、すなわち脊椎の略領域を取得するステップと、
ハフ検出アルゴリズムにより得られた円の半径r≦rである場合、この円は下行大動脈に対応する円である可能性があり、この円の円中心と半径を記録し、すなわち下行大動脈の略領域を取得するステップとを含む。
S11653、下行大動脈の略領域に基づいて、誤差画素点を除去し、すなわち下行大動脈に対応する円を取得する。S11653は、
下行大動脈の略領域内の円の円中心と半径を選別し、隣接するスライス間の円中心が大きくずれた円を除去し、すなわち誤差画素点を除去し、下行大動脈のシード点リストを形成し、下行大動脈画像を取得し、CT画像から下行大動脈画像を取得するステップとを含む。
S117、CT画像から肺、下行大動脈、脊椎、肋骨を除去し、新規画像を取得する。
S120、新規画像の最上層からスライスし、二次元画像群を得る。
S130、二次元画像群に対して二値化処理を行い、二値化画像群を得る。S130は、
冠動脈樹階調閾値Q冠1を設定し、
(ただし、mが正の整数であり、Qmがm番目の画素点POに対応する階調値を示し、P(m)がm番目の画素点POに対応する画素値を示す)に従って、肺、下行大動脈、脊椎、肋骨を除去した新規画像の各層のスライスに対して二値化処理をすべて行い、新規画像における不純物点を除去し、二値化画像群を得るステップを含む。
S140、図7に示すように、各組の二値化画像に基づいて大動脈画像を生成する。S140は、S141~S143を含む。
S141、二値化画像群における各層のスライスに検索エンジンリストを構築する。
S142、各層のスライスの円を検索し、各層の検索エンジンリストにおける画素点の個数と円の半径を比較し、条件に合致する円中心点を見つける。
S143、条件に合致する円中心点を見つけることができないと、次の層のスライスの円中心点を検索する。
S150、大動脈画像に基づいて大動脈層のスライスデータを生成し、残りのスライスデータは非大動脈層のスライスデータであり、大動脈層のスライスデータベースと非大動脈層のスライスデータベースを取得する。
まず心臓重心及び脊椎重心を選別し、心臓及び脊椎の位置を位置決めし、続いて心臓及び脊椎の位置に基づいて下行大動脈画像を取得することにより、演算量を減少させ、アルゴリズムがシンプルで、操作しやすく、演算速度が速く、設計が科学的で、画像処理が精確になる。
S200、それぞれ大動脈層のスライスデータベースと非大動脈層のスライスデータベースに対して深層学習を行い、深層学習モデルを取得する。
S300、処理対象のCTシーケンス画像又はCTシーケンス画像の三次元データを取得する。
S400、図8に示すように、処理対象のCTシーケンス画像又はCTシーケンス画像の三次元データの特徴データを抽出する。S400は、S410~S450を含む。
S450、図9に示すように、最上層から、各二値化画像の連結領域、及び連結領域に対応する擬似円中心Ck、面積Sk、擬似円半径Rk、及び隣接する2層の円中心間の距離Ck-C(k-1)、各層のスライスの円中心Ckと最上層の円中心C1との距離Ck-C1、及び画素点の層の画素が0よりも大きく且つ上の層の画素が0であるすべての画素の面積Mk及びフィルタリング面積Hk(ただし、kが第k層のスライスを示し、k≧1)を順次取得し、連結領域に対応する擬似円中心Ck、距離Ck-C(k-1)、面積Sk、Mk、Hk、擬似円半径Rk、及び隣接する2層間の距離Lk-(k-1)を特徴データとする。S450は、S451~S458を含む。
S451、ハフ検出アルゴリズムを採用し、最上層から、3層のスライスを順次検出し、各層のスライス内からそれぞれ1つの円中心と1つの半径を取得し、それぞれ3つの円を形成する。
S452、3つの円中心からずれが大きい点を除去し、下行大動脈シード点P1を取得する。
S453、シード点P1が位置する層の連結領域A1を取得する。
S454、連結領域A1の重心を取得して擬似円中心C1として、連結領域A1の面積S1及び擬似円半径R1を取得する。
S455、C1をシード点をとし、シード点P1が位置する層の連結領域A2を取得する。
S456、連結領域A1を膨張し、膨張領域D1を得て、連結領域A2から膨張領域D1と重なる部分を除去し、連結領域A2’を得る。
S457、連結領域の体積閾値Vを設定し、連結領域A2’の体積V2<Vである場合、上の層円中心C1との距離が大きすぎる点を除去し、フィルタリング面積Hkを取得し、連結領域A2’の重心を擬似円中心C2とし、連結領域A2の面積S2及び擬似円半径R2を取得する。
S458、連結領域A2の方法を繰り返し、各前記二値化画像の連結領域、及び連結領域に対応する擬似円中心Ck、面積Sk、擬似円半径Rk、及び隣接する2層の円中心間の距離Ck-C(k-1)、各層のスライスの円中心Ckと前記最上層の円中心C1との距離Ck-C1を順次取得する。
S500、図10に示すように、深層学習モデル、特徴データに基づいてCTシーケンス画像から大動脈画像を取得する。S500は、S510~S570を含む。
S510、深層学習モデルに基づいて、特徴データを解析し、大動脈データを取得する。
S520、大動脈データを膨張する。
S530、膨張後の大動脈データとCT原画像データを乗算し、各画素点の勾配を算出し、勾配データを得る。
S540、勾配データに基づいて、勾配エッジを抽出する。
S550、膨張後の大動脈データから勾配エッジを減算する。
S560、擬似円中心に基づいてシード点リストを生成する。
S570、シード点リストに基づいて連結領域を抽出し、大動脈画像を取得する。
【0029】
本願は、コンピュータプログラムがプロセッサに実行されると、上記の深層学習に基づいて大動脈を取得する方法を実現するコンピュータ記憶媒体を提供する。
【0030】
当業者にとって明らかなように、本発明の各態様はシステム、方法又はコンピュータプログラム製品として実現されてもよい。したがって、本発明の各態様は、具体的には、完全なハードウェアの実施形態、完全なソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)、又はハードウェアとソフトウェアを結合する実施形態に実現されてもよく、ここで「回路」、「モジュール」又は「システム」と総称されてもよい。また、いくつかの実施例では、本発明の各態様はさらに1つ又は複数のコンピュータ読み取り可能な媒体におけるコンピュータプログラム製品の形態として実現されてもよく、該コンピュータ読み取り可能な媒体はコンピュータ読み取り可能なプログラムコードを含む。本発明の実施例の方法及び/又はシステムの実施形態は手動、自動又はその組み合わせの方式で選択されたタスクを実行し又は完了することに関する。
【0031】
例えば、本発明の実施例に係る選択されたタスクを実行するためのハードウェアをチップや回路として実現してもよい。ソフトウェアは本発明の実施形態に係る選択されたタスクに従って任意の適切なオペレーティングシステムを用いてコンピュータにより実行される複数のソフトウェア命令として実現されてもよい。本発明の例示的な実施例では、本明細書の方法及び/又はシステムの実施例に係る1つ又は複数のタスクは、例えば複数の命令を実行するためのコンピューティングプラットフォームなどのデータプロセッサによって実行される。選択可能には、該データプロセッサは、磁気ハードディスク及び/又はリムーバブルメディアなどの指令及び/又はデータを記憶するための揮発性記憶装置及び/又は指令及び/又はデータを記憶するための不揮発性記憶装置を含む。選択可能には、ネットワーク接続をさらに提供する。選択可能には、キーボード及びマウスなどのディスプレイ及び/又はユーザ入力装置をさらに提供する。
【0032】
1つ又は複数のコンピュータが読み取り可能な任意の組み合わせを利用することができる。コンピュータ読み取り可能な媒体はコンピュータ読み取り可能な信号媒体又はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であってもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、電気、磁気、光、電磁、赤外線、又は半導体のシステム、装置又はデバイス、又は任意以上の組み合わせであってもよいがこれらに限定されない。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例(非網羅的リスト)は以下の項を含む。
【0033】
1つ又は複数の導線の電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又はこれらの任意の適切な組み合わせを有する。本明細書において、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体はプログラムを含む、又は記憶する任意の有形の媒体であってもよく、該プログラムは命令実行システム、装置又はデバイスに使用され又はそれらに組み合わせて使用されてもよい。
【0034】
コンピュータ読み取り可能な信号媒体は、ベースバンドに含まれるか又は搬送波の一部として伝播されたデータ信号を含んでもよく、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードを担持する。このような伝播されたデータ信号は様々な形態を採用することができ、電磁信号、光信号又は上記任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない。コンピュータ読み取り可能な信号媒体はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体以外の任意のコンピュータ読み取り可能な媒体であってもよく、該コンピュータ読み取り可能な媒体は、命令実行システム、装置又はデバイスに使用され又はそれらに組み合わせて使用されるためのプログラムを送信、伝播又は伝送することができる。
【0035】
コンピュータ読み取り可能な媒体に含まれるプログラムコードは任意の適切な媒体で伝送することができ、無線、有線、光ケーブル、RFなど、又は上記任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない。
【0036】
例えば、Java、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語および「C」プログラミング言語または類似のプログラミング言語などの従来のプロセスプログラミング言語を含む、本発明の様々な態様のための動作を実行するためのコンピュータプログラムコードを、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述することができる。プログラムコードは、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で、独立したソフトウェアパッケージとして、部分的にユーザのコンピュータ上で、部分的にリモートコンピュータ上で、または完全にリモートコンピュータまたはサーバ上で実行することができる。リモートコンピュータが関与する場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピュータにアクセスされてもよく、または外部コンピュータにアクセスされてもよい(例えば、インターネットサービスプロバイダによって提供されるインターネットを介してアクセスされてもよい)。
【0037】
理解すべきことは、フローチャート及び/又はブロック図の各ブロック及びフローチャート及び/又はブロック図における各ブロックの組み合わせは、いずれもコンピュータプログラム命令により実現されてもよい。これらのコンピュータプログラム命令は汎用コンピュータ、専用コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供されてもよく、それにより機器を生産し、これらのコンピュータプログラム命令がコンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサによって実行される時、フローチャート及び/又はブロック図における1つ又は複数のブロックに規定された機能/動作を実現する装置を生成する。
【0038】
これらのコンピュータプログラム命令をコンピュータ読み取り可能な媒体に記憶することができ、これらの命令はコンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他の機器を特定の方式で動作させ、それにより、コンピュータ読み取り可能な媒体に記憶された命令はフローチャート及び/又はブロック図における1つ又は複数のブロックに規定された機能/動作を実現する命令を含む製品(article of manufacture)を生成する。
【0039】
コンピュータプログラム命令をコンピュータ(例えば、冠動脈解析システム)又は他のプログラマブルデータ処理機器にロードしてコンピュータ、他のプログラマブルデータ処理機器又は他の機器に一連の操作ステップを実行させてコンピュータ実現プロセスを生成し、それにより、コンピュータ、他のプログラマブル装置又は他の機器に実行される命令は、フローチャート及び/又は1つ又は複数のブロック図で指定された機能/動作を実現するためのプロセスを提供する。
【0040】
本発明の以上の具体的な実施例は、本発明の目的、技術的解決手段及び有益な効果についてさらに詳細に説明し、理解すべきことは、以上が本発明の具体的な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の精神及び原則を逸脱せずに、行われるいかなる修正、均等置換、改善等がいずれも本発明の特許範囲に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】