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特表2023-532362フェニルイソオキサゾリン系化合物の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-27
(54)【発明の名称】フェニルイソオキサゾリン系化合物の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 413/10 20060101AFI20230720BHJP
【FI】
C07D413/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023500281
(86)(22)【出願日】2021-06-30
(85)【翻訳文提出日】2023-02-27
(86)【国際出願番号】 CN2021103472
(87)【国際公開番号】W WO2022002116
(87)【国際公開日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】202010634286.4
(32)【優先日】2020-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523003869
【氏名又は名称】沈陽中化農薬化工研発有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENYANG SINOCHEM AGROCHEMICALS R&D CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 8-1 Shenliao East Road, Tiexi District, Shenyang, Liaoning China
(71)【出願人】
【識別番号】506121881
【氏名又は名称】江蘇揚農化工股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 海龍
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】楊 吉春
(72)【発明者】
【氏名】関 愛瑩
(72)【発明者】
【氏名】呉 ▲きょう▼
(72)【発明者】
【氏名】武 恩明
(72)【発明者】
【氏名】呉 公信
(72)【発明者】
【氏名】劉 長令
【テーマコード(参考)】
4C063
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063BB06
4C063CC51
4C063DD29
4C063EE03
(57)【要約】
本発明は、有機合成の分野に属する。本発明は、フェニルイソキサゾリン系化合物の合成方法を提供する。2-フルオロ-4-クロロ-5-メチルアニリンを出発原料とし、ウラシルを合成してからイソオキサゾリン環を合成し、目的化合物フェニルイソオキサゾリン化合物(VII)を得る。
【化1】
式中の各基の定義は明細書をご参照されたい。本発明の製造方法は、ウラシルを含むフェニルイソキサゾリンの合成に幅広く適用することができ、収率を大幅に向上させ、コストを効果的に低減させ、工業生産が容易である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フェニルイソオキサゾリン系化合物の合成方法であって、
2-フルオロ-4-クロロ-5-メチルアニリンおよびクロロホルメート系化合物を原料として反応させ、ウレタン系化合物を生成するステップ1)と、
ステップ1)で生成したウレタンとトリフルオロアミノクロトネートとを反応させた後、メチル化試薬でメチル化してウラシルを得るステップ2)と、
ステップ2)で生成したウラシルを酸化またはジハロゲン化加水分解してウラシルベンズアルデヒドを得るステップ3)と、
ステップ3)で生成したウラシルベンズアルデヒド(IV)を塩酸ヒドロキシルアミンと反応させてウラシルベンズアルデヒドオキシムを得るステップ4)と、
ステップ4)で生成したウラシルベンズアルデヒドオキシムをNCSで塩素化した後、アルケン系化合物と閉環してフェニルイソオキサゾリン化合物を得るステップ5)と、
を含むことを特徴とする、合成方法。
【請求項2】
合成経路は、下式であることを特徴とする、請求項1に記載の合成方法。
【化1】
(式中、Rは、メチル、エチル、フェニル、4-ニトロフェニルまたはベンジルから選択され、
は、水素、C-Cアルキル、COまたはCHORから選択され、
は、水素、シアノ、C-Cアルキル、C-Cハロゲン化アルキル、COまたはCHORから選択され、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cハロゲン化アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-CアルコキシC-Cアルキル、C-CアルキルカルボニルオキシC-Cアルキル、および非置換もしくは1-4個の置換基で置換されたベンジル、フリルメチレン、テトラヒドロフリルンメチレンから選択され、前記1-4個の置換基は、独立してハロゲン、CN、NO、C-CアルキルまたはC-Cハロゲン化アルキルから選択され、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cハロゲン化アルキル、C-Cアルコキシカルボニル、C-Cアルキルカルボニル、C-Cハロゲン化アルキルカルボニル、C-Cシクロアルキルカルボニル、C-Cハロゲン化シクロアルキルカルボニル、C-Cアルキルスルホニル、C-Cハロゲン化アルキルスルホニル、C-Cアルキルアミノスルホニル、ジ(C-C)アルキルアミノスルホニル、C-Cアルキルアミノカルボニル、ジ(C-C)アルキルアミノカルボニル、ジ(C-C)アルキルアミノチオカルボニル、C-CアルキルチオC-Cアルキルカルボニル、および非置換もしくは1-4個の置換基で置換されたフェニルC-Cアルキル、フェニルカルボニル、フェニルC-Cアルキルカルボニル、フェニルC-Cアルケニルカルボニル、フェノキシC-Cアルキルカルボニル、チオフェンカルボニル、ピラゾールカルボニル、キノリンカルボニルから選択され、前記1-4個の置換基は、独立してハロゲン、CN、NO、C-Cアルキル、C-Cハロゲン化アルキル、C-Cアルコキシ、C-Cハロゲン化アルコキシ、C-Cアルコキシカルボニル、C-Cアルキルチオ、C-Cアルキルスルホニルまたは1-4個のハロゲン、CN、NO、C-Cアルキル、C-Cハロゲン化アルキル、C-CアルコキシもしくはC-Cハロゲン化アルコキシで独立して置換されたフェノキシから選択される。)
【請求項3】
前記ステップ1)において、2-フルオロ-4-クロロ-5-メチルアニリン(I)を溶媒中、アルカリ性条件下で60-100℃に加熱し、クロロホルメート系化合物を滴下した後、1-4h反応させ、ウレタン系化合物(II)を生成し、ここで、2-フルオロ-4-クロロ-5-メチルアニリン(I)と、アルカリと、クロロホルメート系化合物とのモル比は1:(1-4):(1-2)であることを特徴とする、請求項1または2に記載の合成方法。
【請求項4】
前記ステップ2)において、ステップ1)で得られた生成物であるウレタン系化合物(II)およびトリフルオロアミノクロトネートを溶媒中、アルカリ性条件、触媒の存在下、100-140℃で3-8時間反応させ、反応後、室温に降温し、メチル化試薬を加え、アルカリを追加し、20-80℃で2-8時間反応させることでウラシル(III)が得られ、
ここで、ウレタン(II)と、トリフルオロアミノクロトネートと、アルカリと、触媒と、メチル化試薬とのモル比は1:(1-1.2):(1.5-3):(0.01-0.1):(1-2)であることを特徴とする、請求項1または2に記載の合成方法。
【請求項5】
前記ステップ3)において、ステップ2)で得られたウラシル(III)、ハロゲン化試薬、溶媒、触媒を混合し、50-150℃で2-10時間反応させ、反応後、室温に降温し、抽出して有機相を収集し、減圧蒸留してジハロゲン化物が得られ、酸を加えて加水分解し、50-100℃で4-12時間反応させ、減圧蒸留し、反応系のpHを中性に中和し、濾過してウラシルベンズアルデヒド(IV)が得られ、
ここで、ウラシル(III)と、ハロゲン化試薬と、触媒と、酸とのモル比は1:(2.5-3.5):(0.01-0.1):(10-30)であることを特徴とする、請求項1または2に記載の合成方法。
【請求項6】
前記ステップ4)において、ウラシルベンズアルデヒド(IV)と塩酸ヒドロキシルアミンをアルコール中、室温下で1-6時間反応させ、濾過してウラシルベンズアルデヒドオキシム(V)が得られ、ここで、ウラシルベンズアルデヒド(IV)と、塩酸ヒドロキシルアミンとのモル比は1:(1-1.5)であることを特徴とする、請求項1または2に記載の合成方法。
【請求項7】
前記ステップ5)において、ステップ4)で得られたウラシルベンズアルデヒドオキシム(V)を溶媒に加え、20-40℃でハロゲン化試薬を加え、この温度下で0.5-2時間反応させ、0-15℃に降温し、この温度下でアルケン系化合物(VI)およびアルカリを加え、1-4時間保持し、反応物を抽出して層分離し、有機相を洗浄した後、減圧蒸留して製品フェニルイソオキサゾリン化合物(VII)が得られ、
ここで、ウラシルベンズアルデヒドオキシム(V)と、ハロゲン化試薬と、アルケン系化合物(VI)と、アルカリとのモル比は1:(1-1.5):1:(1-2)であることを特徴とする、請求項1または2に記載の合成方法。
【請求項8】
フェニルイソオキサゾリン系化合物を合成するための中間体化合物であって、前記中間体化合物の構造式は、請求項2に記載の式Vで表されることを特徴とする、中間体化合物。
【請求項9】
ウラシルを含むイソキサゾリン系化合物の合成における請求項8に記載の化合物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機合成分野に属し、具体的には、フェニルイソオキサゾリン系化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許WO2016095768には、式Iで表されるフェニルイソオキサゾリン系化合物が開示されている。
【化1】
式Iの化合物は、良好な除草活性を有し、ヒエ、エノコログサ、タマガヤツリ、ミズガヤツリ、オヒシバ、コブナグサ、イチビ、ヒャクニチソウ、アオゲイトウ、スベリヒユ、オナモミ、イヌホオズキ、エビスグサ、ギンセンカ、ツルマメなどの雑草を効果的に制御することができ、低用量下でも非常に良い除草効果を得ることができるため、農業では除草剤として使用できる。特許WO2016095768およびCN108570041にもこの化合物の製造が開示されているが、いずれもイソオキサゾリン環を合成した後、ウラシル環を合成する。
【0003】
このような合成方法には、先に合成したイソオキサゾリン環の安定性が低く、ウラシル閉環時の温度およびアルカリ度に対する要求が比較的高く、副生成物が生じやすく、反応時間が長く、収率が低いなどの欠点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、原料が低下で入手しやすく、合成プロセスが簡単なフェニルイソオキサゾリン系化合物の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明は、以下の技術的手段を採用する。
【0006】
フェニルイソオキサゾリン系化合物の合成方法であって、
2-フルオロ-4-クロロ-5-メチルアニリンおよびクロロホルメート系化合物を原料として反応させ、ウレタン系化合物を生成するステップ1)と、
ステップ1)で生成したウレタンとトリフルオロアミノクロトネートとを反応させた後、メチル化試薬でメチル化してウラシルを得るステップ2)と、
ステップ2)で生成したウラシルを酸化またはジハロゲン化加水分解してウラシルベンズアルデヒドを得るステップ3)と、
ステップ3)で生成したウラシルベンズアルデヒド(IV)を塩酸ヒドロキシルアミンと反応させてウラシルベンズアルデヒドオキシムを得るステップ4)と、
ステップ4)で生成したウラシルベンズアルデヒドオキシムをNCSで塩素化した後、アルケン系化合物と閉環してフェニルイソオキサゾリン化合物を得るステップ5)と、
を含む、合成方法。
【0007】
合成経路は、下式である。
【化2】
(式中、Rは、メチル、エチル、フェニル、4-ニトロフェニルまたはベンジルから選択され、
は、水素、C-Cアルキル、COまたはCHORから選択され、
は、水素、シアノ、C-Cアルキル、C-Cハロゲン化アルキル、COまたはCHORから選択され、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cハロゲン化アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-CアルコキシC-Cアルキル、C-CアルキルカルボニルオキシC-Cアルキル、および非置換もしくは1-4個の置換基で置換されたベンジル、フリルメチレン、テトラヒドロフリルンメチレンから選択され、前記1-4個の置換基は、独立してハロゲン、CN、NO、C-CアルキルまたはC-Cハロゲン化アルキルから選択され、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cハロゲン化アルキル、C-Cアルコキシカルボニル、C-Cアルキルカルボニル、C-Cハロゲン化アルキルカルボニル、C-Cシクロアルキルカルボニル、C-Cハロゲン化シクロアルキルカルボニル、C-Cアルキルスルホニル、C-Cハロゲン化アルキルスルホニル、C-Cアルキルアミノスルホニル、ジ(C-C)アルキルアミノスルホニル、C-Cアルキルアミノカルボニル、ジ(C-C)アルキルアミノカルボニル、ジ(C-C)アルキルアミノチオカルボニル、C-CアルキルチオC-Cアルキルカルボニル、および非置換もしくは1-4個の置換基で置換されたフェニルC-Cアルキル、フェニルカルボニル、フェニルC-Cアルキルカルボニル、フェニルC-Cアルケニルカルボニル、フェノキシC-Cアルキルカルボニル、チオフェンカルボニル、ピラゾールカルボニル、キノリンカルボニルから選択され、前記1-4個の置換基は、独立してハロゲン、CN、NO、C-Cアルキル、C-Cハロゲン化アルキル、C-Cアルコキシ、C-Cハロゲン化アルコキシ、C-Cアルコキシカルボニル、C-Cアルキルチオ、C-Cアルキルスルホニルまたは1-4個のハロゲン、CN、NO、C-Cアルキル、C-Cハロゲン化アルキル、C-CアルコキシもしくはC-Cハロゲン化アルコキシで独立して置換されたフェノキシから選択される。)
【0008】
さらに、式IIおよびVII中、
は、メチル、エチル、フェニル、4-ニトロフェニルまたはベンジルから選択され、
は、水素、C-Cアルキル、COまたはCHORから選択され、
は、水素、C-CアルキルまたはC-Cハロゲン化アルキルから選択され、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cハロゲン化アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-CアルコキシC-Cアルキル、C-CアルキルカルボニルオキシC-Cアルキル、ベンジル、フリルンメチレンまたはテトラヒドロフリルンメチレンから選択され、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cハロゲン化アルキル、C-Cアルコキシカルボニル、C-Cアルキルカルボニル、C-Cハロゲン化アルキルカルボニル、C-Cシクロアルキルカルボニル、C-Cハロゲン化シクロアルキルカルボニル、C-Cアルキルスルホニル、C-Cハロゲン化アルキルスルホニルから選択される。
【0009】
さらに、式IIおよびVII中、
は、メチルまたはエチルであり、
は、水素、C-Cアルキル、COまたはCHORから選択され、
は、水素、C-CアルキルまたはC-Cハロゲン化アルキルから選択され、
は、水素、C-Cアルキル、C-Cハロゲン化アルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、C-CアルコキシC-Cアルキル、C-CアルキルカルボニルオキシC-Cアルキル、ベンジル、フリルンメチレンまたはテトラヒドロフリルンメチレンから選択され、
は、水素、C-CアルキルカルボニルまたはC-Cシクロアルキルカルボニルから選択される。
【0010】
好ましくは、式IIおよびVII中、
は、エチルであり、
は、水素、シアノ、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、イソプロピル、イソブチル、tert-ブチル、トリフルオロエチル、トリフルオロメチルまたはCOから選択され、
は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert-ブチルまたはトリフルオロメチルから選択され、
は、水素、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、イソプロピル、イソブチル、tert-ブチル、トリフルオロエチル、アリル、プロパルギル、メトキシエチル、エトキシエチル、メチルカルボニルオキシエチル、2-テトラヒドロフリルンメチレンまたは3-テトラヒドロフリルンメチレンから選択される。
【0011】
さらに、前記ステップ1)において、2-フルオロ-4-クロロ-5-メチルアニリン(I)を溶媒中、アルカリ性条件下で60-100℃に加熱し、クロロホルメート系化合物を滴下した後、1-4h反応させ、ウレタン系化合物(II)を生成し、ここで、2-フルオロ-4-クロロ-5-メチルアニリン(I)と、アルカリと、クロロホルメート系化合物とのモル比は1:(1-4):(1-2)である。
【0012】
前記ステップ2)において、ステップ1)で得られた生成物であるウレタン系化合物(II)およびトリフルオロアミノクロトネートを溶媒中、アルカリ性条件、触媒の存在下、100-140℃で3-8時間反応させ、反応後、室温に降温し、メチル化試薬を加え、アルカリを追加し、20-80℃で2-8時間反応させることでウラシル(III)が得られる。
ここで、ウレタン(II)と、トリフルオロアミノクロトネートと、アルカリと、触媒と、メチル化試薬とのモル比は1:(1-1.2):(1.5-3):(0.01-0.1):(1-2)である。
【0013】
前記ステップ3)において、ステップ2)で得られたウラシル(III)、ハロゲン化試薬、溶媒、触媒を混合し、50-150℃で2-10時間反応させ、反応後、室温に降温し、抽出して有機相を収集し、減圧蒸留してジハロゲン化物が得られ、酸を加えて加水分解し、50-100℃で4-12時間反応させ、減圧蒸留し、反応系のpHを中性に中和し、濾過してウラシルベンズアルデヒド(IV)が得られ、
ここで、ウラシル(III)と、ハロゲン化試薬と、触媒と、酸とのモル比は1:(2.5-3.5):(0.01-0.1):(10-30)である。
【0014】
前記ステップ4)において、ウラシルベンズアルデヒド(IV)と塩酸ヒドロキシルアミンをアルコール中、室温下で1-6時間反応させ、濾過してウラシルベンズアルデヒドオキシム(V)が得られ、ここで、ウラシルベンズアルデヒド(IV)と、塩酸ヒドロキシルアミンとのモル比は1:(1-1.5)である。
【0015】
前記ステップ5)において、ステップ4)で得られたウラシルベンズアルデヒドオキシム(V)を溶媒に加え、20-40℃でハロゲン化試薬を加え、この温度下で1-2時間反応させ、0-15℃に降温し、この温度下でアルケン系化合物(VI)およびアルカリを加え、1-4時間保持し、反応物を抽出して層分離し、有機相を洗浄した後、減圧蒸留して製品フェニルイソオキサゾリン化合物(VII)が得られ、
ここで、ウラシルベンズアルデヒドオキシム(V)と、ハロゲン化試薬と、アルケン系化合物(VI)と、アルカリとのモル比は1:(1-1.5):1:(1-2)である。
【0016】
前記ステップ1)において、溶媒は、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、酢酸エチル、2-ブタノン、N,N-ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシドなどから選択される。前記アルカリは、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、ナトリウムtert-ブトキシド、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、トリエチルアミン、ピリジンまたは4-ジメチルアミノピリジンから選択される。
【0017】
好ましくは、前記ステップ1)において、前記2-フルオロ-4-クロロ-5-メチルアニリン(I)と、アルカリと、クロロホルメート系化合物とのモル比は、1:(1.5~3):(1~1.5)であり、前記溶媒は、アセトニトリル、酢酸エチルまたは2-ブタノンから選択され、前記アルカリは、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウムまたは炭酸水素ナトリウムから選択される。
【0018】
前記ステップ2)において、溶媒は、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、酢酸エチル、2-ブタノン、N,N-ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシドから選択される1種または2種である。前記アルカリ環境および追加されるアルカリは、いずれも炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、ナトリウムtert-ブトキシド、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、トリエチルアミン、ピリジンまたは4-ジメチルアミノピリジンから選択される。前記触媒は、ポリエーテル類相間移動触媒、環状クラウンエーテル類相間移動触媒、第四級アンモニウム塩類相間移動触媒、第三級アミン類相間移動触媒、第四級アンモニウム塩基類相間移動触媒、第四級ホスホニウム塩類相間移動触媒から選択される1種または2種である。前記メチル化試薬は、ヨードメタン、硫酸ジメチルまたはクロロメタンから選択される。
【0019】
好ましくは、前記ステップ2)において、精留装置を用いて反応中の水分および低沸点溶媒を分離することができる。前記ウレタン(II)と、トリフルオロアミノクロトネートと、アルカリとのモル比は、1:(1~1.1):(1~2.5)である。前記溶媒は、アセトニトリル、2-ブタノン、N,N-ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシドから選択される1種または2種である。前記アルカリ環境および追加されるアルカリは、いずれも炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウムまたは炭酸水素ナトリウムから選択される。前記触媒は、PEG-200、PEG-400、PEG-600、18-クラウン-6、15-クラウン-5、シクロデキストリン、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、臭化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、硫酸水素テトラブチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、塩化トリブチルメチルアンモニウム、塩化トリオクチルメチルアンモニウム、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム、塩化テトラデシルトリメチルアンモニウム、ピリジン、トリブチルアミン、1,8-ジアザビシクロウンデカ-7-エン(DBU)またはトリエチレンジアミンから選択される1種または2種である。
【0020】
さらに好ましくは、前記ステップ2)において、触媒は、臭化テトラブチルアンモニウム、塩化トリブチルメチルアンモニウムまたはDBUから選択される1種または2種である。
【0021】
前記ステップ3)において、ハロゲン化試薬は、NBS、NCS、塩素または臭素から選択され、前記溶媒は、四塩化炭素、クロロホルム、アセトニトリル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルまたはベンゼンから選択され、前記触媒は、アゾビスイソブチロニトリルまたは過酸化ベンゾイルから選択され、前記酸は、塩酸、硫酸、ギ酸から選択され、前記アルカリは、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウムまたは炭酸水素カリウムから選択される。
【0022】
好ましくは、前記ステップ3)において、ハロゲン化試薬は、NBSから選択される。前記溶媒は、四塩化炭素または1,4-ジオキサンから選択される。前記アルカリは、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムから選択される。
【0023】
前記ステップ4)において、アルコールは、メタノール、エタノールまたはイソプロパノールから選択される。
【0024】
好ましくは、ステップ4)において、前記反応時間は、1~3時間である。
【0025】
前記ステップ5)において、反応物を抽出して層分離し、有機相を1N塩酸、飽和食塩水で順次洗浄し、減圧蒸留して製品フェニルイソオキサゾリン化合物(VII)が得られる。前記ハロゲン化試薬は、NBS、NCS、塩素または臭素から選択される。前記アルカリは、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミンまたはピリジンから選択される。前記溶媒は、ジクロロメタン、クロロホルム、エチレングリコールジメチルエーテル、酢酸エチルまたはN,N-ジメチルホルムアミドから選択される1種または2種である。
好ましくは、前記ステップ5)において、前記ハロゲン化試薬は、NCSまたは臭素から選択される。前記アルカリは、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムまたはトリエチルアミンから選択される。
【0026】
上記製造過程において、生成物の含有量は外部標準法による高速液体クロマトグラフィーによって測定される。
【0027】
また、本発明で使用される原料クロロホルメート、2-フルオロ-4-クロロ-5-メチルアニリン、3-アミノ-4,4,4-トリフルオロクロトン酸エチルおよびアルケン系化合物(VI)は、いずれも市販品である。
【0028】
本発明は、フェニルイソオキサゾリン系化合物を合成するための中間体化合物に関する。中間体化合物の構造式は、反応式における式Vで表される。その置換基の選択は、上記と同様である。
【0029】
本発明は、ウラシルを含むイソキサゾリン系化合物の合成における前記化合物の使用にも関する。
【発明の効果】
【0030】
本発明の利点は以下の通りである。
本発明の製造方法において、まずウラシル環を合成し、最後にイソオキサゾリン環を合成し、高価なジクロロメチレンジメチルアンモニウムクロリドを使用せず、採用される原料は入手しやすく、コストが低く、プロセスコストを効果的に減少できるとともに、本発明の方法に係る反応はいずれも通常の操作であり、操作が簡単で、工業化されやすく、反応過程に関連する中間体は比較的安定し、副生成物が生成しにくく、反応過程において一部の中間体は精製する必要がなく、そのまま次の反応に使用することができるため、工業の連続的な操作に有利であり、収率は従来技術よりも顕著に高く、総収率は3倍も高くなる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、具体的な実施例により本発明をさらに説明するが、本発明は、これらの例に限定されない。以下の実施例に記載の含有量、純度などの百分率は、全て質量百分率である。
【0032】
実施例1:中間体Vの合成
【化3】
【0033】
2-フルオロ-4-クロロ-5-メチルアニリン63.8g(0.4mol)および炭酸水素ナトリウム67.2g(0.8mol)を順次300ml酢酸エチルが入った反応フラスコに加え、微還流状態となるまで昇温させ、クロロギ酸エチル48.8g(0.45mol)を滴下し、還流を4時間保持し、HPLCにより完全に反応したことが確認された後、温加に冷却して水を加え、抽出して層分離し、有機相を飽和食塩水で洗浄し、有機相無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧で脱溶媒して油状物の中間体IIを94.2g得た(含有量98%(HPLC正規化;以下同じ))。
【0034】
上記油状物および200mlアセトニトリルを200mlのDMF、56.6g(0.41mol)炭酸カリウム、75g(0.41mol)3-アミノ-4,4,4-トリフルオロクロトン酸エチルおよび4.98g臭化テトラブチルアンモニウム(15.46mmol)が入った蒸留カラムと凝縮器を備えた反応フラスコに加え、還流まで昇温させ、低沸点溶媒を分離し、4時間後、HPLCにより反応終了が確認された後、室温に降温した後、56.6g(0.41mol)炭酸カリウムを追加し、85.2g(0.6mol)ヨードメタンを滴下し、室温に維持しながら6時間撹拌し、HPLCにより完全に反応したことが確認された後、反応液を水にゆっくりと加え、30分間撹拌し、濾過して乾燥させ、淡黄色固体の中間体IIIを128g得た(含有量97.8%、収率93%(2-フルオロ-4-クロロ-5-メチルアニリンを基準)、融点117-119℃)。
【0035】
68.8g(0.2mol)II、78.5g(0.44mol)NBS、3.5g(21.3mmol)アゾビスイソブチロニトリル、300ml四塩化炭素を順次反応フラスコに加え、還流反応まで昇温させ、2時間後に11g(0.06mol)および0.5g(3.05mmol)アゾビスイソブチロニトリルを追加し、引き続き2時間反応させ、HPLCにより完全に反応したことが確認された後、二臭化物の含有量は91.8%、一臭化物の含有量は3.85%であった。室温まで降温し、1NのHClを100ml加え、有機相を分離し、水相に200mlジクロロメタンを加え、抽出して有機相を分離し、有機相を合わせ、減圧で脱溶媒し、150mlの88%ギ酸を加え、還流まで昇温させ、温度8時間保持し、溶媒を減圧留去し、慎重に水に加え、水酸化ナトリウムでpHを9に調節し、15分間撹拌し、濾過して乾燥させ、淡黄色固体IVを66.7g得た(含有量94.5%、収率89.9%、融点176-177℃)。
【0036】
66.4g(0.18mol)IVを200mlエタノールに加え、室温で10分間撹拌し、その後、14.4g(0.207mol)と50ml水の混合液を滴下し、室温下で撹拌し、徐々に淡黄色の濁った液体が形成され、1時間反応させ、HPLCにより反応終了が確認された後、反応を停止し、静置し、濾過した後、50mL水で洗浄し、乾燥させて淡黄色固体Vを64.9g得た(含有量96.1%、収率94.8%、融点182-185℃)。
【0037】
2-フルオロ-4-クロロ-5-メチルアニリン基準で、収率は79.3%であった。
【0038】
実施例2:化合物VII-1の合成
0.76g(2mmol)ウラシルベンズアルデヒドオキシム(V)を20mlジクロロメタンおよび5mlのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解し、35℃に昇温させ、この温度下で0.28g(2.1mol)NCSを慎重に加え、この温度に維持しながら1時間反応させた。0~5℃降温し、0.23g(2mmol)メタクリル酸エチルと0.22g(2.2mol)トリエチルアミンおよび5mlジクロロメタンの混合液を滴下し、この温度下で1.5時間反応させ、HPLCにより反応終了を監視した後、順次1N塩酸、水、飽和食塩水で洗浄し、有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、脱溶媒して淡黄色油状物0.81gを得た(含有量96.7%、収率81.7%)。H-NMR(300MHz,内部標準TMS,溶媒CDCl)δ(ppm):1.35(t,3H),1.68(s,3H),3.38(d,1H),3.60(s,3H),3.90(d,1H),4.30(m,2H),6.25(s,1H),7.38(d,1H),7.79(d,1H)。
【0039】
2-フルオロ-4-クロロ-5-メチルアニリン基準で、総収率は64.8%であった。
【0040】
比較例1:化合物VII-1の調製(WO2016095768)
【化4】
1)2-クロロ-4-フルオロ-5-ニトロベンズアルデヒドオキシムの調製
42g(0.206mol)の2-クロロ-4-フルオロ-5-ニトロベンズアルデヒドを200mlエタノールに溶解し、0℃に降温し、撹拌しながら17.4g(0.25mol)塩酸ヒドロキシルアミンの水溶液を滴下し、その後、室温まで昇温させ、撹拌しながら反応させた。2時間後、TLCにより反応が完了したことを監視した。水に入れ、濾過して白色固体38.3g(98%)を得た(収率83.4%)。
【0041】
2)3-(2-クロロ-4-フルオロ-5-ニトロフェニル)-5-メチル-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-5-カルボン酸エチルの調製
43.7g(0.2mol)2-クロロ-4-フルオロ-5-ニトロベンズアルデヒドオキシムを150mlのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解し、30℃に昇温させ、この温度下で32g(0.24mol)NCSをバッチで添加して淡黄色溶液を形成し、35℃に維持しながら1時間反応させた。室温まで降温し、300mlジクロロメタンを加え、その後、1N塩酸で2回洗浄し、飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、吸引濾過し、ジクロロメタン溶液を0-5℃に降温し、34.2g(0.3mol)メタクリル酸エチルと31g(0.3mol)トリエチルアミンの混合液を滴下し、この温度下で1時間反応させた。順次1N塩酸および飽和食塩水で洗浄し、有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、脱溶媒後、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=1:3)で精製して淡黄色固体57g(97%)を得た(収率83.6%)。
【0042】
3)3-(2-クロロ-4-フルオロ-5-アミノフェニル)-5-メチル-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-5-カルボン酸エチルの調製
57g(0.18mol)3-(2-クロロ-4-フルオロ-5-ニトロフェニル)-5-メチル-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-5-カルボン酸エチルを300ml酢酸エチルに溶解し、加熱しながら163g(0.72mol)塩化第一スズ二水和物をバッチで添加し、その後、還流下で8時間反応させた。TLCにより反応が完了したことを監視した。室温に冷却し、氷水に入れ、水酸化ナトリウムでpHを8に調節し、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧蒸留して31g油状物を得た(含有量90%、収率51.6%)。精製せずにそのまま次の反応に用いた。
【0043】
4)2-ジメチルアミノ-4-トリフルオロメチル-6H-1,3-オキサジン-6-オンの調製
25g(0.15mol)ジクロロメチレンジメチルアンモニウムクロリドを100mlクロロホルムに加え、60℃に昇温し、25g(0.14mol)3-アミノ-4,4,4-トリフルオロクロトン酸エチルと15mlクロロホルムの混合液を滴下し、引き続き還流反応させ、溶液は淡黄色濁りから透明に徐々に変化し、4時間後に、TLCにより反応が完了したことが確認された。室温に冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、有機相を分離し、飽和食塩水で洗浄し、有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧蒸留して淡黄色固体30.8gを得た。
【0044】
5)3-(2-クロロ-5-(2,6-ジオキシ-4-トリフルオロメチル-3,6-ジヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-フルオロフェニル)-5-メチル-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-5-カルボン酸エチルの調製
13.2g(0.046mol)3-(2-クロロ-4-フルオロ-5-アミノフェニル)-5-メチル-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-5-カルボン酸エチルおよび9.8g(0.047mol)2-ジメチルアミノ-4-トリフルオロメチル-6H-1,3-オキサジン-6-オンを順次100ml酢酸が入った反応フラスコに加え、還流反応まで加熱して深色溶液を形成し、この温度下で6h反応させ、溶媒を減圧留去し、炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてpHを7に調節し、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、溶媒を減圧留去し、粗製品を取得し、エタノールで再結晶して白色固体14.5g(95%)を得た(収率64.6%)。
【0045】
6)化合物VII-1の調製
14g(0.031mol)3-(2-クロロ-5-(2,6-ジオキシ-4-トリフルオロメチル-3,6-ジヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-フルオロフェニル)-5-メチル-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-5-カルボン酸エチル、12.9g(0.094mol)炭酸カリウムを順次150mlのN,N-ジメチルホルムアミドが入った反応フラスコに加え、0℃に冷却し、8.9g(0.062mol)ヨードメタンを滴下し、その後、室温に昇温させ、撹拌しながら6h反応させた。TLCにより反応が完了したことが確認された後、水に入れ、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、有機相無水を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧蒸留し、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=1:5)で精製して13.2g油状物(94%)を得た(収率83.8%)。
【0046】
2-クロロ-4-フルオロ-5-ニトロベンズアルデヒド基準で、総収率は19.5%であった。
【0047】
上記実施例1および2に記載の方法に従って、合成実施例2におけるメタクリル酸エチルをメタクリル酸メチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸tert-ブチル、メタクリル酸2-エトキシエチル、2-(トリフルオロメチル)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、2-メチル-1-ヘプテン、2,4-ジメチル-1-ペンテンに変更することにより、化合物VII-1以外の他の式VIIで表される化合物を製造することができる。他の式VII化合物のNMRデータおよび収率を表1に示す。
【表1】
【0048】
また、反応式における原料の異なる置換基を変更し、上記の製造プロセスに従って製造することによって、異なる置換基を有する式Iの化合物を得ることができる。これは、本発明方法の適用の普遍性を示している。
【国際調査報告】