IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ クアルコム,インコーポレイテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-28
(54)【発明の名称】車両通信における時間同期動作
(51)【国際特許分類】
   H04L 7/00 20060101AFI20230721BHJP
   G01S 19/14 20100101ALI20230721BHJP
   G04G 5/00 20130101ALI20230721BHJP
   G04R 20/02 20130101ALI20230721BHJP
   H04W 56/00 20090101ALI20230721BHJP
   H04W 4/44 20180101ALI20230721BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20230721BHJP
【FI】
H04L7/00 990
G01S19/14
G04G5/00 J
G04R20/02
H04W56/00 130
H04W4/44
H04W92/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022567155
(86)(22)【出願日】2020-05-08
(85)【翻訳文提出日】2022-11-02
(86)【国際出願番号】 CN2020089232
(87)【国際公開番号】W WO2021223229
(87)【国際公開日】2021-11-11
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】イ・チン
(72)【発明者】
【氏名】ジンタオ・ホウ
(72)【発明者】
【氏名】シャオチェン・チェン
(72)【発明者】
【氏名】チュンシア・リ
(72)【発明者】
【氏名】ゼンユ・ハオ
(72)【発明者】
【氏名】ハイジョウ・リュウ
(72)【発明者】
【氏名】フェン・チェン
(72)【発明者】
【氏名】アン・リ
(72)【発明者】
【氏名】ホンジン・グオ
【テーマコード(参考)】
2F002
5J062
5K047
5K067
【Fターム(参考)】
2F002AA12
2F002FA16
2F002GA06
5J062AA13
5J062BB01
5J062CC07
5K047AA18
5K047GG56
5K067AA14
5K067DD25
5K067EE25
5K067HH22
(57)【要約】
車両のセルラーV2X(C-V2X)ワイヤレスインターフェースのための時間同期を実行するための方法およびシステムが提供される。一例では、方法は、車両UEによって、車両の全世界測位システム(GNSS)受信機が、車両のローカルクロックソースのための時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかを決定するステップと、GNSS受信機が時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかに基づいて、GNSS信号に含まれる時間情報、または基地局からブロードキャストされる1つまたは複数のワイヤレス信号のうちの一方に基づいて、車両のローカルクロックソースのローカルクロック時間を調整するステップと、調整されたローカルクロック時間に基づいて、C-V2Xワイヤレスインターフェースに供給されるクロック信号の位相または周波数のうちの少なくとも1つを調整するステップとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のセルラーV2X(C-V2X)ワイヤレスインターフェースのための時間同期を実行する方法であって、
車両UEによって、前記車両の全世界測位システム(GNSS)受信機が、前記車両のローカルクロックソースのための時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかを決定するステップと、
前記GNSS受信機が前記時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかに基づいて、前記GNSS信号に含まれる前記時間情報、または基地局からブロードキャストされる1つまたは複数のワイヤレス信号のうちの一方に基づいて、前記車両のローカルクロックソースのローカルクロック時間を調整するステップと、
前記調整されたローカルクロック時間に基づいて、前記C-V2Xワイヤレスインターフェースに供給されるクロック信号の位相または周波数のうちの少なくとも1つを調整するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記1つまたは複数のワイヤレス信号が、システム情報ブロック(SIB)メッセージを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記SIBメッセージが、SIBタイプ21メッセージを含み、
前記1つまたは複数のワイヤレス信号が、システムフレーム番号(SFN)を含むマスタ情報ブロック(MIB)メッセージをさらに含み、
前記ローカルクロック時間が、前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて調整される、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記SIB21メッセージを受信すること、および前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信しないと決定したことに基づいて、前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて前記ローカルクロック時間を調整するステップをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記車両UEがローカルSFNを維持し、
前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて、前記ローカルクロック時間を調整するステップが、
前記SIBタイプ21メッセージ内の前記SFNと前記ローカルSFNとの間のSFN差を決定するステップと、
前記SFN差に基づいてクロックオフセットを決定するステップと、
前記ローカルクロック時間に前記クロックオフセットを追加することに基づいて、前記ローカルクロック時間を調整するステップと
を含む、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記SIBメッセージが、協定世界時(UTC時)を含むSIBタイプ16メッセージを含み、
前記車両のローカルクロックソースの前記ローカルクロック時間を調整するステップが、前記SIBタイプ16メッセージに含まれる前記UTC時で前記ローカルクロック時間を置き換えるステップを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項7】
SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されるかどうかを決定するステップと、
前記SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されておらず、前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信していないと決定したことに基づいて、前記SIBタイプ16メッセージに含まれる前記UTC時に基づいて、前記ローカルクロック時間を調整するステップと
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記SIBメッセージが、前記基地局によって管理されるセルの絶対時間を含むSIBタイプ8メッセージを含み、
前記車両のローカルクロックソースの前記ローカルクロック時間を調整するステップが、前記SIBタイプ8メッセージに含まれる前記絶対時間で前記ローカルクロック時間を置き換えるステップを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項9】
SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されるかどうかを決定するステップと、
前記SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されておらず、前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信していないと決定したことに基づいて、前記SIBタイプ8メッセージに含まれる前記絶対時間に基づいて、前記ローカルクロック時間を調整するステップと
をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記GNSS受信機が前記時間同期動作についての時間情報を含む前記GNSS信号を受信するかどうかの前記決定が、前記GNSS受信機が前記GNSS信号を受信するかどうか、前記GNSS信号が前記GNSS信号から前記時間情報の抽出を可能にするのに十分な信号強度を有するかもしくは十分に低いレベルの雑音を有するかどうか、または前記GNSS信号が前記時間情報を含むかどうかのうちの少なくとも1つに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
セルラーV2X(C-V2X)ワイヤレスインターフェースと、
全世界測位システム(GNSS)受信機と、
ローカルクロック時間を維持するように構成されたローカルクロックソースと、
前記ローカルクロック時間に基づいてクロック信号を生成し、前記クロック信号を前記C-V2Xワイヤレスインターフェースに供給するように構成されたクロッキングシステムと、
命令のセットを記憶するメモリと、
前記メモリ、前記ローカルクロックソース、および前記C-V2Xワイヤレスインターフェースに通信可能に結合された1つまたは複数の処理ユニットとを含み、前記1つまたは複数の処理ユニットが、
前記GNSS受信機が、前記ローカルクロックソースのための時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかを決定し、
前記GNSS受信機が前記時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかに基づいて、前記GNSS信号に含まれる前記時間情報、または基地局からブロードキャストされる1つまたは複数のワイヤレス信号のうちの一方に基づいて、前記ローカルクロックソースによって維持される前記ローカルクロック時間を調整する
ために前記命令のセットを実行するように構成されており、
前記クロッキングシステムが、前記調整されたローカルクロック時間に基づいて、前記C-V2Xワイヤレスインターフェースに供給される前記クロック信号の位相または周波数のうちの少なくとも1つを調整するように構成されている、
装置。
【請求項12】
前記1つまたは複数のワイヤレス信号が、システム情報ブロック(SIB)メッセージを含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記SIBメッセージが、SIBタイプ21メッセージを含み、
前記1つまたは複数のワイヤレス信号が、システムフレーム番号(SFN)を含むマスタ情報ブロック(MIB)メッセージをさらに含み、
前記ローカルクロック時間が、前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて調整される、
請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記SIB21メッセージを受信すること、および前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信しないと決定したことに基づいて、前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて前記ローカルクロック時間を調整することをさらに含む、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記C-V2XワイヤレスインターフェースがローカルSFNを維持し、
前記1つまたは複数の処理ユニットが、
前記SIBタイプ21メッセージ内の前記SFNと前記ローカルSFNとの間のSFN差を決定することと、
前記SFN差に基づいてクロックオフセットを決定することと、
前記ローカルクロック時間に前記クロックオフセットを追加することに基づいて、前記ローカルクロック時間を調整することと
に基づいて、前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて前記ローカルクロック時間を調整するために前記命令のセットを実行するように構成されている、
請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記SIBメッセージが、協定世界時(UTC時)を含むSIBタイプ16メッセージを含み、
前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記SIBタイプ16メッセージに含まれる前記UTC時で前記ローカルクロック時間を置き換えることに基づいて、前記車両のローカルクロックソースの前記ローカルクロック時間を調整するために前記命令のセットを実行するように構成されている、
請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記1つまたは複数の処理ユニットが、
SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されるかどうかを決定し、
前記SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されておらず、前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信していないと決定したことに基づいて、前記SIBタイプ16メッセージに含まれる前記UTC時に基づいて、前記ローカルクロック時間を調整する
ために前記命令のセットを実行するように構成されている、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記SIBメッセージが、前記基地局によって管理されるセルの絶対時間を含むSIBタイプ8メッセージを含み、
前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記SIBタイプ8メッセージに含まれる前記絶対時間で前記ローカルクロック時間を置き換えることに基づいて、前記車両のローカルクロックソースの前記ローカルクロック時間を調整するために前記命令のセットを実行するように構成されている、
請求項12に記載の装置。
【請求項19】
前記1つまたは複数の処理ユニットが、
SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されるかどうかを決定し、
前記SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されておらず、前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信していないと決定したことに基づいて、前記SIBタイプ8メッセージに含まれる前記絶対時間に基づいて、前記ローカルクロック時間を調整する
ために前記命令のセットを実行するように構成されている、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記GNSS受信機が前記GNSS信号を受信するかどうか、前記GNSS信号が前記GNSS信号から前記時間情報の抽出を可能にするのに十分な信号強度を有するかもしくは十分に低いレベルの雑音を有するかどうか、または前記GNSS信号が前記時間情報を含むかどうかのうちの少なくとも1つに基づいて、前記車両の前記GNSS受信機が前記時間同期動作についての前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信するかどうかを決定するために前記命令のセットを実行するように構成されている、請求項11に記載の装置。
【請求項21】
車両の全世界測位システム(GNSS)受信機が、前記車両のローカルクロックソースのための時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかを決定するための手段と、
前記GNSS受信機が前記時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかに基づいて、前記GNSS信号に含まれる前記時間情報、または基地局からブロードキャストされる1つまたは複数のワイヤレス信号のうちの一方に基づいて、前記車両のローカルクロックソースのローカルクロック時間を調整するための手段と、
前記調整されたローカルクロック時間に基づいて、C-V2Xワイヤレスインターフェースに供給されるクロック信号の位相または周波数のうちの少なくとも1つを調整するための手段と
を含むデバイス。
【請求項22】
前記1つまたは複数のワイヤレス信号が、システム情報ブロック(SIB)メッセージを含む、請求項21に記載のデバイス。
【請求項23】
前記SIBメッセージが、SIBタイプ21メッセージを含み、
前記1つまたは複数のワイヤレス信号が、システムフレーム番号(SFN)を含むマスタ情報ブロック(MIB)メッセージをさらに含み、
前記ローカルクロック時間が、前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて調整される、
請求項22に記載のデバイス。
【請求項24】
前記SIB21メッセージを受信すること、および前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信しないと決定したことに基づいて、前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて前記ローカルクロック時間を調整するための手段をさらに含む、請求項23に記載のデバイス。
【請求項25】
ローカルSFNを維持するための手段と、
前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて、前記ローカルクロック時間を調整するための前記手段が、
前記SIBタイプ21メッセージ内の前記SFNと前記ローカルSFNとの間のSFN差を決定するための手段と、
前記SFN差に基づいてクロックオフセットを決定するための手段と、
前記ローカルクロック時間に前記クロックオフセットを追加することに基づいて、前記ローカルクロック時間を調整するための手段と
をさらに含む請求項24に記載のデバイス。
【請求項26】
前記SIBメッセージが、協定世界時(UTC時)を含むSIBタイプ16メッセージを含み、
前記車両のローカルクロックソースの前記ローカルクロック時間を調整するための手段が、前記SIBタイプ16メッセージに含まれる前記UTC時で前記ローカルクロック時間を置き換えるための手段を含む、
請求項22に記載のデバイス。
【請求項27】
SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されるかどうかを決定するための手段と、
前記SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されておらず、前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信していないと決定したことに基づいて、前記SIBタイプ16メッセージに含まれる前記UTC時に基づいて、前記ローカルクロック時間を調整するための手段と
をさらに含む、請求項26に記載のデバイス。
【請求項28】
前記SIBメッセージが、前記基地局によって管理されるセルの絶対時間を含むSIBタイプ8メッセージを含み、
前記車両のローカルクロックソースの前記ローカルクロック時間を調整するための手段が、前記SIBタイプ8メッセージに含まれる前記絶対時間で前記ローカルクロック時間を置き換えるための手段を含む、
請求項22に記載のデバイス。
【請求項29】
SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されるかどうかを決定するための手段と、
前記SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されておらず、前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信していないと決定したことに基づいて、前記SIBタイプ8メッセージに含まれる前記絶対時間に基づいて、前記ローカルクロック時間を調整するための手段と
をさらに含む、請求項28に記載のデバイス。
【請求項30】
前記GNSS受信機が前記GNSS信号を受信するかどうか、前記GNSS信号が前記GNSS信号から前記時間情報の抽出を可能にするのに十分な信号強度を有するかもしくは十分に低いレベルの雑音を有するかどうか、または前記GNSS信号が前記時間情報を含むかどうかのうちの少なくとも1つに基づいて、前記GNSS受信機が前記時間同期動作についての時間情報を含む前記GNSS信号を受信するかどうかを決定するための手段をさらに含む、請求項21に記載のデバイス。
【請求項31】
命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令が、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
車両のGNSS受信機が、前記車両のローカルクロックソースのための時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかを決定することと、
前記GNSS受信機が前記時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかに基づいて、前記GNSS信号に含まれる前記時間情報、または基地局からブロードキャストされる1つまたは複数のワイヤレス信号のうちの一方に基づいて、前記ローカルクロックソースによって維持されるローカルクロック時間を調整することと、を行わせ、
前記ローカルクロック時間を調整することが、前記調整されたローカルクロック時間に基づいて、クロッキングシステムがC-V2Xワイヤレスインターフェースに供給されるクロック信号の位相または周波数のうちの少なくとも1つを調整することを可能にする、
非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項32】
前記1つまたは複数のワイヤレス信号が、システム情報ブロック(SIB)メッセージを含む、請求項31に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項33】
前記SIBメッセージが、SIBタイプ21メッセージを含み、
前記1つまたは複数のワイヤレス信号が、システムフレーム番号(SFN)を含むマスタ情報ブロック(MIB)メッセージをさらに含み、
前記ローカルクロック時間が、前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて調整される、
請求項32に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項34】
前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、 前記SIB21メッセージを受信すること、および前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信しないと決定したことに基づいて、前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて前記ローカルクロック時間を調整させる命令をさらに含む、請求項33に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項35】
前記C-V2XワイヤレスインターフェースがローカルSFNを維持し、
前記非一時的コンピュータ可読媒体が、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記SIBタイプ21メッセージ内の前記SFNと前記ローカルSFNとの間のSFN差を決定することと、
前記SFN差に基づいてクロックオフセットを決定することと、
前記ローカルクロック時間に前記クロックオフセットを追加することに基づいて、前記ローカルクロック時間を調整することと
に基づいて、前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて前記ローカルクロック時間を調整するために前記命令のセットを実行させる命令をさらに含む
請求項34に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項36】
前記SIBメッセージが、協定世界時(UTC時)を含むSIBタイプ16メッセージを含み、
前記非一時的コンピュータ可読媒体が、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、前記SIBタイプ16メッセージに含まれる前記UTC時で前記ローカルクロック時間を置き換えることに基づいて、前記車両のローカルクロックソースの前記ローカルクロック時間を調整するために前記命令のセットを実行させる命令をさらに含む、
請求項32に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項37】
前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されるかどうかを決定することと、
前記SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されておらず、前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信していないと決定したことに基づいて、前記SIBタイプ16メッセージに含まれる前記UTC時に基づいて、前記ローカルクロック時間を調整することと
を行わせる命令をさらに含む、請求項36に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項38】
前記SIBメッセージが、前記基地局によって管理されるセルの絶対時間を含むSIBタイプ8メッセージを含み、
前記非一時的コンピュータ可読媒体が、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、前記SIBタイプ8メッセージに含まれる前記絶対時間で前記ローカルクロック時間を置き換えることに基づいて、前記車両のローカルクロックソースの前記ローカルクロック時間を調整するために前記命令のセットを実行させる命令をさらに含む、
請求項32に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項39】
前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されるかどうかを決定し、
前記SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されておらず、前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信していないと決定したことに基づいて、前記SIBタイプ8メッセージに含まれる前記絶対時間に基づいて、前記ローカルクロック時間を調整する
ために前記命令のセットを実行させる命令をさらに含む、請求項38に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項40】
前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、前記GNSS受信機が前記GNSS信号を受信するかどうか、前記GNSS信号が前記GNSS信号から前記時間情報の抽出を可能にするのに十分な信号強度を有するかもしくは十分に低いレベルの雑音を有するかどうか、または前記GNSS信号が前記時間情報を含むかどうかのうちの少なくとも1つに基づいて、前記車両の前記GNSS受信機が前記時間同期動作についての前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信するかどうかを決定するために前記命令のセットを実行させる命令をさらに含む、請求項31に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
クロック同期は、分散ネットワークシステムにとって不可欠である。それは、メッセージ送信、チャネルスケジューリング、およびリソース共有などの様々なネットワーク機能をリアルタイムで正しい順序でサポートするために、分散ネットワークシステムのネットワークノード間で共通の時間フレームを提供する。クロック同期はまた、分散ネットワークシステムのネットワークノード間の安全な接続性、データの一貫性、およびプロセスの協調を可能にする。
【0002】
正確な時間は、車車間通信および車両対インフラストラクチャ通信をサポートする必要があり得る、車両ネットワークにおけるような高いモビリティを有するネットワークアプリケーションにおいて特に重要である。そのような車両ネットワークでは、ネットワークノード(たとえば、車両)のうちの少なくともいくつかは、迅速に移動することができ、アドホックな方法でネットワークを形成することによって通信を確立することができる。そのようなアドホックネットワークは、典型的には、非常に短寿命であり、車両の速度に依存し得る。そのようなネットワークでは、ネットワークノードへの正確なネットワーク全体の時間への信頼性のある一定のアクセスを提供することが、より一層重要になる。
【0003】
現在、セルラーV2X(C-V2X)ネットワークなどの車両ネットワークは、全世界測位システム(GNSS)を使用して時間同期動作を実行する。GNSS衛星は、典型的には、協定世界時(UTC)などの国内および国際規格に高度に同期され、追跡可能であるように監視および制御される原子時計を含む。GNSS衛星は、GNSS信号において時間情報を送信することができる。車両ネットワーク内の各車両は、1つまたは複数のGNSS衛星からGNSS信号を受信し、GNSS信号に含まれる時間情報に基づいてそのクロックを同期させるためのGNSS受信機を含むことができる。各車両がそれ自体のクロックをGNSS衛星の同じクロックに同期させる結果として、車両ネットワークにおいて(原子時計の精度に対する)時間同期を達成することができる。
【0004】
GNSSは、車両ネットワークに時間同期を提供するためのアクセス可能な機構を提供するが、車両は、GNSS信号に含まれる時間情報を受信することができない場合がある。これは、たとえば、GNSS信号カバレージがないか、または非常に弱い場所に車両が入ることに起因し得る。たとえば、車両は、GNSS信号を完全に遮断する場所(たとえば、地下)に移動しているか、またはGNSS信号が構造物(たとえば、山、高層ビルなど)によって実質的に遮断または減衰され得る場所に移動していることがある。これらのシナリオでは、車両は、車両がGNSSカバレージ外にあり、車両ネットワーク内で動作することができないとき、時間同期動作を実行することができないことがある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】3rd Generation Partnership Project, Technical Specification Group Radio Access Network, Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Radio Resource Control (RRC) Protocol specification (3GPP TS 36.331 version 15.8.0 Release 15)
【非特許文献2】LTE Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Radio Resource Control (RRC) Protocol specification (3GPP TS 36.331 version 10.1.0 Release 10)
【非特許文献3】LTE Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Radio Resource Control (RRC) Protocol specification (3GPP TS 36.331 version 11.5.0 Release 11)
【非特許文献4】3rd Generation Partnership Project (3GPP) Working Group SA6, and in Technical Specification (TS) 23.434 and TS 23.286
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本明細書で説明する技法は、車両のC-V2Xワイヤレスインターフェースのための時間同期動作を実行するためのハイブリッド機構を提供することによって、これらの問題および他の問題に対処する。車両は、GNSS受信機と、基地局、路側ユニット(RSU)などのインフラストラクチャ、他の車両など他の装置とのC-V2X通信をサポートするためのC-V2Xワイヤレスインターフェースを含む車両ユーザ機器(車両UE)とを含み得る。車両は、C-V2Xワイヤレスインターフェースのためのタイミング情報を提供するためのローカルクロックソースをさらに含む。タイミング情報は、ワイヤレスインターフェースに供給される周期的クロック信号、ローカルクロックソースにおいて維持されるローカルクロック時間などを含むことができる。GNSS受信機およびローカルクロックソースは、車両UEの一部であってもよく、または車両UEの外部であってもよい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
車両UEは、ローカルクロックソース、ならびにC-V2Xワイヤレスインターフェースの動作を、時間同期動作において外部クロックソースと同期させるためのハイブリッド機構を実装することができる。具体的には、車両UEは、同期モジュールを含むことができる。時間同期動作の開始時に、同期モジュールは、GNSS受信機が時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかを決定することができる。同期モジュールが、GNSS受信機が時間情報を含むGNSS信号を受信すると決定した場合、同期モジュールは、GNSS信号に含まれる時間情報をローカルクロックソースに提供して、時間同期動作を実行することができる。一方、GNSS受信機が時間情報を含むGNSS信号を受信しない場合、同期モジュールは、(たとえば、LTE、5G NRなど)セルラーネットワークの基地局からのワイヤレス信号に基づいて、時間同期動作が実行されるべきであると決定することができる。時間同期動作は、たとえば、ローカルクロックソースによって維持されるローカルクロック時間を調整すること、C-V2Xワイヤレスインターフェースに供給される周期的クロック信号の周波数および/または位相を調整することなどをさらに含み得る。いくつかの例では、同期モジュールは、GNSS受信機によって受信されたGNSS信号を監視し続けることができ、時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号が受信された場合、時間同期動作のためにGNSS信号を使用するように切り替えることができる。
【0008】
同期モジュールは、様々な方法で、GNSSが時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかを決定することができる。一例では、同期モジュールは、GNSS受信機によって受信されたGNSS信号が、もしあれば、GNSS信号からの時間情報の抽出を可能にするのに十分な信号強度または十分に低いレベルの雑音を有するかどうかを決定することができる。別の例では、同期モジュールは、GNSS信号が時間情報をとにかく含むかどうかを決定することができる。GNSS受信機は、たとえば、車両がGNSS信号の受信が不良な場所(たとえば、地下)にいる場合、GNSS受信機が故障している場合、GNSS信号が時間情報を含まない場合など、時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号を受信しない場合がある。
【0009】
GNSS受信機が時間情報を含むGNSS信号を受信しない場合、同期モジュールは、基地局によってブロードキャストされた1つまたは複数のワイヤレス信号に基づいて時間同期動作を実行することができる。ワイヤレス信号は、車両UEが基地局によって管理されるセルを選択し、それに登録するのを支援するために基地局によってブロードキャストされるメッセージの一部であり得る。ワイヤレス信号は、たとえば、システム情報ブロック(SIB)メッセージおよびマスタ情報ブロック(MIB)メッセージを含み得る。一例では、車両UEは、SIBタイプ21(SIB21)メッセージを受信し得る。SIB21は、C-V2Xサイドリンク通信をサポートするために、RRCメッセージなどの構成情報を伝達するために使用され得るメッセージである。SIB21は、たとえば、3rd Generation Partnership Project, Technical Specification Group Radio Access Network, Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Radio Resource Control (RRC) Protocol specification (3GPP TS 36.331 version 15.8.0 Release 15)に定義されている。SIB21を受信することに基づいて、同期モジュールは、基地局がC-V2X通信をサポートすると決定することができる。そのような決定に基づいて、同期モジュールは、C-V2X通信をサポートするために基地局との時間同期動作を実行し得る。
【0010】
いくつかの例では、時間同期動作は、基地局によってブロードキャストされるマスタ情報ブロック(MIB)メッセージに含まれる情報に基づき得る。マスタ情報ブロックは、たとえば、LTE Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Radio Resource Control (RRC) Protocol specification (3GPP TS 36.331 version 10.1.0 Release 10)に定義されている。MIBメッセージは、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)などの物理層チャネルを使用して基地局によって周期的にブロードキャストされ得、たとえば、システム帯域幅、システムフレーム番号などの情報を含むことができる。SFNは、基地局におけるローカルクロック時間を表すことができる。SFNは、0~1023の範囲であり得、10ミリ秒(ms)間隔ごとにSFNを表すカウント値を更新するカウンタによって生成され得る。カウンタは、1023に達すると、ゼロにリセットすることができる。同期モジュールはまた、ローカルクロックに基づいてローカルシステムフレーム番号を維持および更新することができる。同期モジュールは、MIBにおけるシステムフレーム番号をそのローカルシステムフレーム番号と比較し、ローカルクロックソースを制御して、2つのシステムフレーム番号間の差に基づいてローカルクロック時間を調整することができる。
【0011】
別の例では、UEは、SIBタイプ16(SIB16)またはSIBタイプ8(SIB8)メッセージを受信し得る。SIBタイプ16とSIBタイプ8は両方とも、LTE Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Radio Resource Control (RRC) Protocol specification (3GPP TS 36.331 version 11.5.0 Release 11)に定義されている。SIBタイプ16メッセージは、GPS時および協定世界時(UTC)に関係する情報を含む。さらに、SIBタイプ8メッセージは、RAT間セル再選択のための情報を含む。情報は、現在のセルにおける絶対時間を含む。同期モジュールは、SIBから時間情報(たとえば、UTC時、現在のセルにおける絶対時間など)を取得し、ローカルクロック時間を更新するために、時間情報をローカルクロックソースに転送することができる。いくつかの例では、UEは、SIBタイプ21メッセージが基地局から受信されないと決定したことに基づいて、時間同期動作を実行するために、SIBタイプ16またはSIBタイプ8メッセージを使用し得る。
【0012】
車両のワイヤレス通信インターフェースの時間同期を実行する例示的な方法は、車両のUEによって、車両のGNSS受信機が、車両のローカルクロックソースの時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかを決定するステップと、GNSS受信機が時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかに基づいて、GNSS信号に含まれる時間情報、または基地局からのワイヤレス信号のうちの一方に基づいて、車両のローカルクロックソースの時間同期動作を実行するステップとを含む。ワイヤレス信号は、たとえば、SIBタイプ8メッセージ、SIBタイプ16メッセージ、SIBタイプ21メッセージ、MIBメッセージなどを含むことができる。
【0013】
前述の方法を実行するための命令を記憶する例示的なデバイス、手段、および非一時的コンピュータ可読媒体についても説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】開示された技法が使用され得る例示的なC-V2Xネットワークを示す図である。
図2A】例示的な車両通信システムを示す図である。
図2B】例示的な車両通信システムを示す図である。
図3A】車両通信システムによって実行されるハイブリッド時間同期動作の例を示す図である。
図3B】車両通信システムによって実行されるハイブリッド時間同期動作の例を示す図である。
図3C】車両通信システムによって実行されるハイブリッド時間同期動作の例を示す図である。
図3D】車両通信システムによって実行されるハイブリッド時間同期動作の例を示す図である。
図3E】車両通信システムによって実行されるハイブリッド時間同期動作の例を示す図である。
図3F】車両通信システムによって実行されるハイブリッド時間同期動作の例を示す図である。
図4】C-V2Xワイヤレスインターフェースのためのハイブリッド時間同期動作を実行する例示的な方法を示す図である。
図5A図3A図4のハイブリッド時間同期機構の例を実装するためのシステムアーキテクチャの例を示す図である。
図5B図3A図4のハイブリッド時間同期機構の例を実装するためのシステムアーキテクチャの例を示す図である。
図6】モバイルコンピュータシステムの一実施形態のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
いくつかの例示的な実装形態によれば、様々な図面における同様の参照シンボルは同様の要素を示す。加えて、要素の複数のインスタンスは、その要素の第1の数字の後に文字またはハイフンおよび第2の数字を続けることによって示され得る。たとえば、要素110の複数のインスタンスは、110-1、110-2、110-3などとしてまたは110-A、110-B、110-Cなどとして示され得る。第1の数字のみを使用してそのような要素を指すとき、その要素のいずれのインスタンスも理解されるべきである(たとえば、前の例における要素110は、要素110-1、110-2、および110-3または要素110-A、110-B、および110-Cを指すことになる)。
【0016】
次に、本明細書の一部を形成する添付の図面に関して、いくつかの例示的な実施形態が説明される。本開示の1つまたは複数の態様が実施されてよい特定の実施形態が以下で説明されるが、本開示の範囲または添付の特許請求の範囲の趣旨を逸脱することなく、他の実施形態が使用されてよく、様々な修正が加えられてよい。
【0017】
クロック同期は、分散型ネットワークシステムにとって、特に、車両ネットワークなど、高いモビリティを有するネットワークアプリケーションにとって、不可欠である。車両ネットワークの例は、セルラービークルツーエブリシング(C-V2X)である。図1は、車両102および104ならびにインフラストラクチャ105(たとえば、基地局、道路側ユニットなど)の間のワイヤレス通信に基づいて形成された車両ネットワーク100の一例を示す。ワイヤレス通信を可能にするために、車両102および104ならびにインフラストラクチャ105のワイヤレスインターフェースの動作は、共通の時間に同期される必要がある。たとえば、図1に示すように、車両102またはインフラストラクチャ105は、あらかじめ定められたクロック時間にワイヤレスデータの複数のサブフレーム106を車両104に送信し得る。車両102は、クロック時間T0とT1との間で、ワイヤレスデータのサブフレーム0を送信し、次いで、クロック時間T1とT2との間のサブフレーム1、クロック時間T2とT3との間のサブフレーム2、クロック時間T3とT4との間のサブフレーム3などを送信し得る。各サブフレームは、異なるシンボルのセットを含み、および/または異なるキャリア周波数のセットを使用して変調され得る。
【0018】
車両104が、車両102/インフラストラクチャ105からの各サブフレームを適切に処理するために(たとえば、サブフレームワイヤレス信号を復調するためにキャリア周波数の正しいセットを使用するために)、車両104はまた、各サブフレームの受信クロック時間を追跡する必要があり得る。たとえば、車両104は、クロック時間T0とT1との間に受信されたワイヤレス信号がサブフレーム0であり、クロック時間T1とT2との間に受信されたワイヤレス信号がサブフレーム1であり、クロック時間T2とT3との間に受信されたワイヤレス信号がサブフレーム2であり、クロック時間T3とT4との間に受信されたワイヤレス信号がサブフレーム3であると決定し得る。
【0019】
車両104によるサブフレームの適切な処理は、車両102および104ならびにインフラストラクチャ105におけるローカルクロック時間が同一であることを必要とし得る。たとえば、車両104におけるローカルクロック時間T1およびT2が、時間的に、車両102におけるローカルクロック時間T0およびT1と整列する場合、車両104は、実際には、車両102におけるクロック時間T0とT1との間で送信されるサブフレーム0であるとき、車両104におけるクロック時間T1とT2との間で受信されるワイヤレス信号を、サブフレーム1であると誤って決定し得る。加えて、典型的には、ローカルクロック時間は、ローカルクロックソースで維持され、ローカルクロックソースは、ローカルクロック時間からクロック信号を導出し、ワイヤレスインターフェースの異なる構成要素にクロック信号を供給することができる。車両102および104ならびにインフラストラクチャ105のローカルクロックソースにおいて同じクロック時間を維持することは、車両102および104ならびにインフラストラクチャ105のワイヤレスインターフェースに供給されるクロック信号が同期され、確定的位相関係を有することを確実にすることができる。これは、車両102および104とインフラストラクチャ105との間のネットワーク接続の一貫性および信頼性を改善することができる。
【0020】
異なる車両のローカルクロックで同じクロック時間を維持する1つの方法は、全世界測位システム(GNSS)など外部クロックソースと周期的な時間同期動作を実行することによる。GNSS衛星は、典型的には、協定世界時(UTC)などの国内および国際規格に高度に同期され、追跡可能であるように監視および制御される原子時計を含む。
【0021】
図2Aは、GNSS信号に基づく時間同期の一例を示す図である。図2Aに示すように、車両200は、コントローラ202、車両ネットワークワイヤレスインターフェース206、ローカルクロックソース208、クロッキングシステム210、ならびにGNSS受信機212を含み得、これらのすべては、ユーザ機器(UE)であり得る車両通信システム214の一部であり得る。コントローラ202は、ワイヤレスインターフェース206およびローカルクロックソース208の様々な動作を調整および管理することができる。たとえば、コントローラ202は、ワイヤレスインターフェース206におけるワイヤレス信号の送信および処理、ならびにローカルクロックソース208の時間同期動作を管理することができる。ワイヤレスインターフェース206は、他の車両およびインフラストラクチャとのC-V2X通信を提供することができる。ローカルクロックソース208は、周期的クロック信号を生成することができる発振器、ならびにクロック信号に基づいてローカルクロック時間を更新および記憶することができるデジタル論理回路(たとえば、カウンタ)を含むことができる。ローカルクロック時間(図2AにおいてTimeAおよびTimeBとラベル付けされる)は、たとえば、ワイヤレスインターフェース206がサブフレームの受信時間を決定し、上記のように受信時間に基づいて、各サブフレームを識別することを可能にするために、ワイヤレスインターフェース206に送信され得る。ローカルクロック時間は、時間同期動作においてコントローラ202によって調整することもできる。クロッキングシステム210は、ローカルクロック時間(または発振器からのクロック信号)からクロック信号を導出し、クロック信号をワイヤレスインターフェース206ならびに車両200の他の構成要素に供給することができる。たとえば、クロッキングシステム210は、ローカルクロック時間を表すローカルクロックソース208からカウント値を受信し、カウント値の分割に基づいて異なる周波数の周期的クロック信号を生成することができる。
【0022】
加えて、GNSS受信機212は、衛星222からGNSS信号220を受信することができる。衛星222は、たとえば、全地球測位システム(GPS)信号、全地球航法衛星システム(GLONASS)信号、ガリレオ信号、BeiDou信号、および/または他のタイプの衛星測位システムの信号などの衛星測位システム(SPS)の一部であり得る。衛星222は、協定世界時(UTC)であり得るローカルクロック時間TimeBを維持し得るアトミッククロックを含み得る。衛星222は、ローカルクロック時間TimeAを含むGNSS信号220を送信することができる。GNSS受信機212は、GNSS信号220を受信し、GNSS信号220からローカルクロック時間TimeAを抽出することができる。次いで、コントローラ202は、ローカルクロックソース208に記憶された現在のローカルクロック時間を、TimeAからTimeBに更新することができる。クロッキングシステム210はまた、調整されたローカルクロック時間に基づいて、クロック信号の位相または周波数のうちの少なくとも1つを更新することができる。
【0023】
現在のローカルクロック時間を更新した後、ローカルクロックソース208は、次いで、発振器からの周期的クロック信号に基づいてローカルクロック時間を更新し続けることができる。発振器によって生成されたクロック信号は、ランダムエラーのためにドリフトする可能性があるので、ローカルクロックソース208と衛星222とに記憶されたローカルクロック時間の間に不整合が再び現れ、時間とともに増加する可能性がある。不一致を低減するために、時間同期動作は、ローカルクロックソース208および衛星222のローカルクロック時間を再整合するために周期的に実行され得る。
【0024】
図2Aの時間同期動作は、車両ネットワークの複数の車両およびインフラストラクチャによって実行することができる。車両ネットワークの各車両およびインフラストラクチャは、同じ衛星(または同じ衛星セット)から同じローカルクロック時間情報を含む同じGNSS信号を受信するGNSS受信機を含むことができる。車両ネットワークの各車両およびインフラストラクチャは、衛星から受信されたローカルクロック時間に基づいて、そのローカルクロック時間を調整することができ、その結果、それらはすべて、ローカルクロック時間を衛星と同期させることができる。これは、車両とインフラストラクチャとの間のローカルクロック時間、ならびにクロック信号の周波数および位相の不整合を低減することができ、車両ネットワークのロバスト性を改善することができる。
【0025】
GNSSは、時間同期を提供するためのアクセス可能な機構を提供するが、車両200は、図2Bに示すように、GNSS信号220に含まれるローカルクロック情報を受信することができない場合がある。これは、様々な理由による可能性がある。たとえば、車両200は、GNSS信号カバレージがないか、または非常に弱い場所に入ることがある。たとえば、車両200は、GNSS信号を完全に遮断する場所(たとえば、地下)に移動しているか、またはGNSS信号が構造物(たとえば、山、高層ビルなど)によって実質的に遮断または減衰され得る場所に移動していることがある。別の例として、GNSS受信機212は故障しており、GNSS信号220からローカルクロック時間情報を抽出することができない。さらに別の例として、衛星222によって送信されるGNSS信号220は、ローカルクロック時間情報を含まない。これらすべての例において、車両200は、時間同期動作を実行することができず、ローカルクロックソース208のローカルクロック時間を調整することができない。時間同期の欠如のために、車両200は、車両ネットワークに参加することができず、その結果、車両ネットワーク内の他の車両および/またはインフラストラクチャと通信することができない場合がある。
【0026】
図3Aは、上記の問題のいくつかに対処することができる車両通信システムの一例を示す。図3Aに示すように、車両300は、コントローラ302、車両ネットワークワイヤレスインターフェース206、ローカルクロックソース208、クロッキングシステム210、ならびにGNSS受信機212を含むことができ、これらのすべては、車両ユーザ機器(車両UE)であり得る車両通信システム314の一部であり得る。図2Aおよび図2Bと同様に、コントローラ302は、ワイヤレスインターフェース206およびローカルクロックソース208の様々な動作を調整および管理することができる。ワイヤレスインターフェース206は、セルラーネットワーク(たとえば、LTE、5G NRなど)の他の車両および基地局/eNodeB320とのC-V2X通信を提供することができる。ローカルクロックソース208は、周期的クロック信号を生成することができる発振器、ならびにクロック信号に基づいてローカルクロック時間を更新および記憶することができるデジタル論理回路(たとえば、カウンタ)を含むことができる。クロッキングシステム210は、図2Aおよび図2Bで上述したように、ローカルクロック時間(または発振器からのクロック信号)からクロック信号を導出し、クロック信号をワイヤレスインターフェース206ならびに車両300の他の構成要素に供給することができる。
【0027】
加えて、コントローラ302は、同期モジュール316を含むことができる。同期モジュール316は、時間同期動作において、ローカルクロックソース208を外部クロックソースと同期させるためのハイブリッド機構を実装することができる。外部クロックソースは、衛星222またはeNodeB320のうちの一方であり得る。具体的には、時間同期動作の開始時に、同期モジュール316は、GNSS受信機212が、時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号220を受信するかどうかを決定することができる。同期モジュール316が、GNSS受信機212が時間情報を含むGNSS信号(たとえば、図2AのGNSS信号220)を受信すると決定した場合、同期モジュール316は、図2Aと同様に、GNSS信号に含まれる時間情報をローカルクロックソース208に提供して、時間同期を実行する(たとえば、ローカル時間TimeAをTimeBになるように調整する)ことができる。一方、GNSS受信機212が時間情報を含むGNSS信号を受信しない場合、同期モジュール316は、基地局320から受信されたワイヤレス信号312に基づいて、時間同期動作が実行されるべきであると決定することができる。
【0028】
同期モジュール316は、様々な方法で、GNSS受信機212が時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかを決定することができる。一例では、同期モジュール316は、GNSS受信機212によって受信されたGNSS信号が、もしあれば、GNSS信号からの時間情報の抽出を可能にするのに十分な信号強度または十分に低いレベルの雑音を有するかどうかを決定することができる。別の例では、同期モジュール316は、GNSS信号が時間情報をとにかく含むかどうかを決定することができる。GNSS受信機212は、たとえば、車両300がGNSS信号の受信が不良な場所(たとえば、地下)にいる場合、GNSS受信機212が故障している場合、GNSS信号が時間情報を含まない場合など、時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号を受信しない場合がある。
【0029】
同期モジュール316が、GNSS受信機212が時間情報を含むGNSS信号を受信しないと決定した場合、同期モジュール316は、基地局320によってブロードキャストされたワイヤレス信号312に基づいて、時間同期動作を実行することができる。ワイヤレス信号は、キャンプオン動作の一部として、車両UEが基地局によって管理されるセルを選択し、それに登録するのを支援するために基地局によってブロードキャストされるメッセージの一部であり得る。ワイヤレス信号は、たとえば、システム情報ブロック(SIB)メッセージを含み得る。
【0030】
一例では、車両300は、基地局320からシステム情報ブロックタイプ21(SIB 21)メッセージを受信することができる。SIB21は、C-V2Xサイドリンク通信をサポートするために、RRCメッセージなどの構成情報を伝達するために使用され得るメッセージである。SIB21は、たとえば、3rd Generation Partnership Project, Technical Specification Group Radio Access Network, Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Radio Resource Control (RRC) Protocol specification (3GPP TS 36.331 version 15.8.0 Release 15)に定義されている。SIB21を受信することに基づいて、同期モジュール316は、基地局320がC-V2X通信をサポートすると決定することができる。そのような決定に基づいて、同期モジュール316は、ワイヤレスインターフェース206を介してC-V2X通信をサポートするために、基地局320との時間同期動作を実行し得る。
【0031】
いくつかの例では、時間同期動作は、基地局320によってブロードキャストされるマスタ情報ブロック(MIB)メッセージに含まれる情報に基づき得る。マスタ情報ブロックは、たとえば、LTE Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Radio Resource Control (RRC) Protocol specification (3GPP TS 36.331 version 10.1.0 Release 10)に定義されている。MIBメッセージは、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)などの物理層チャネルを使用して、基地局320によって周期的にブロードキャストされ得る。図3Bは、MIBメッセージの一例を示す。図3Bに示すように、MIBメッセージは、たとえば、システム帯域幅、システムフレーム番号(SFN)330などの情報を含むことができる。SFNは、基地局におけるローカルクロック時間を表すことができる。SFNは、0~1023の範囲であり得、10ミリ秒(ms)間隔ごとにSFNを表すカウント値を更新するカウンタによって生成され得る。カウンタは、1023に達すると、ゼロにリセットすることができる。
【0032】
図3Cを参照すると、同期モジュール316は、ローカルクロック時間に基づいて、ローカルシステムフレーム番号(SFNUEとラベル付けされている)を維持および更新することもできる。たとえば、ローカルシステムフレーム番号は、ローカルクロックソース208の発振器によって生成された周期的クロック信号をカウントすることに基づくことができる。同期モジュール316は、以下のように、MIB(SFNBSとラベル付けされた)におけるシステムフレーム番号をローカルシステムフレーム番号と比較して、SFN差(ΔSFNとラベル付けされた)を決定することができる。
ΔSFN = SFNBS - SFNUE (式1)
【0033】
SFN差ΔSFNは、正の数または負の数のいずれかであり得る。ΔSFNが正の数である場合、車両300におけるローカルクロック時間は、基地局320におけるローカルクロック時間を導き、これは、2つのローカルクロック時間を等しくするために、車両300におけるローカルクロック時間に時間オフセットを追加することを必要とする。ΔSFNが負の数である場合、車両300におけるローカルクロック時間は、基地局320におけるローカルクロック時間よりも遅れ、これは、2つのローカルクロック時間を等しくするために、車両300におけるローカルクロック時間から時間オフセットを減算することを必要とする。
【0034】
同期モジュール316は、SFN差を時間オフセット(ΔTimeとラベル付けされる)に変換することができる。時間オフセットは、連続するSFN間で表される時間間隔に基づいて決定され得る。たとえば、上述のように、SFNは、10msごとに更新され、時間オフセットは、次のように決定することができる。
ΔTime=ΔSFN×10 ms (式2)
【0035】
次いで、同期モジュール316は、時間オフセットΔTimeをローカルクロックソース208に提供することができ、これによって、時間オフセットを現在のローカルクロック時間に追加することに基づいて、ローカルクロック時間を調整することができる。たとえば、現在のローカルクロック時間がTimeAである場合、ローカルクロックソース208は、次のようにローカルクロック時間をTimeBに更新することができる。
TimeB=TimeA+ΔTime (式3)
【0036】
ΔSFNおよびΔTimeが正である場合、正の時間オフセットを車両300におけるローカルクロック時間に追加して、基地局320におけるローカル時間と等しくすることができる。ΔSFNおよびΔTimeが負である場合、車両300におけるローカルクロック時間から時間オフセットを減算して、基地局320におけるローカル時間と等しくすることができる。クロッキングシステム210(図3Cに図示せず)はまた、調整されたローカルクロック時間に基づいて、(ワイヤレスインターフェース206および車両300の他の構成要素に供給される)クロック信号の位相または周波数のうちの少なくとも1つを更新することができる。
【0037】
車両300がSIB21メッセージを受信しない場合、車両300は、基地局320によってブロードキャストされた他の情報に基づいて時間同期動作を実行することができる。たとえば、車両300は、SIBタイプ16(SIB16)またはSIBタイプ8(SIB8)メッセージを受信し得る。SIBタイプ16とSIBタイプ8は両方とも、LTE Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Radio Resource Control (RRC) Protocol specification (3GPP TS 36.331 version 11.5.0 Release 11)に定義されている。図3Dは、SIB16のコンテンツの例を示し、図3Eは、SIB8のコンテンツの例を示す。図3Dに示すように、SIBタイプ16メッセージは、timeInfoUTCフィールド330を含む。timeInfoUTCフィールド330は、SystemInformationBlockType16が送信されるシステム情報(SI)ウィンドウの終了境界またはその直後のSFN境界に対応する協定世界時(UTC時)を示すことができる。さらに、図3Eに示すように、SIBタイプ8メッセージは、RAT間セル再選択のための情報を含む。情報は、現在のセル内の絶対時間を示すことができるsystemTimeInfoフィールド340を含む。
【0038】
図3Fを参照すると、同期モジュール316は、UTC時(SIB16から)、セル内の絶対時間(SIB8から)などであり得るクロック時間TimeBを含むSIB8メッセージまたはSIB16メッセージを受信することができる。次いで、同期モジュール316は、受信されたクロック時間TimeBをローカルクロックソース208に提供することができ、その現在のローカルクロック時間TimeAを受信されたクロック時間TimeBで更新することができる。クロッキングシステム210(図3Fに図示せず)はまた、調整されたローカルクロック時間に基づいて、(ワイヤレスインターフェース206および車両300の他の構成要素に供給される)クロック信号の位相または周波数のうちの少なくとも1つを更新することができる。
【0039】
図3A図3Fの例では、同期モジュール316は、GNSS受信機212によって受信されたGNSS信号を監視し続けることができる。同期モジュール316は、たとえば、車両300が改善されたGNSS信号受信を伴う場所に移動したこと、GNSS受信機212が異なる衛星からGNSS信号を受信したことなどに起因して、GNSS受信機212が、時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号を受信した場合、時間同期動作のためにGNSS信号を使用するように切り替えることができる。
【0040】
図4は、車両のC-V2Xワイヤレスインターフェースのための時間同期を実行する例示的な方法400のフローチャートを示す。C-V2Xワイヤレスインターフェース(たとえば、ワイヤレスインターフェース206)は、C-V2Xワイヤレスインターフェースのためのタイミング情報を提供する、ローカルクロックソース208などのローカルクロックソースも含む車両UEの一部であり得る。
【0041】
方法400は、ステップ410で開始し、車両のGNSS受信機が車両のローカルクロックソースのための時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかを、車両UE(たとえば、同期モジュール316)が決定する。同期モジュールは、様々な方法で、GNSS受信機が時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかを決定することができる。一例では、同期モジュールは、GNSS受信機によって受信されたGNSS信号が、もしあれば、GNSS信号からの時間情報の抽出を可能にするのに十分な信号強度または十分に低いレベルの雑音を有するかどうかを決定することができる。別の例では、同期モジュールは、GNSS信号が時間情報をとにかく含むかどうかを決定することができる。GNSS受信機は、たとえば、車両がGNSS信号の受信が不良な場所(たとえば、地下)にいる場合、GNSS受信機が故障している場合、GNSS信号が時間情報を含まない場合など、時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号を受信しない場合がある。
【0042】
同期モジュール316が、GNSS受信機が時間情報を含むGNSS信号を受信したと決定した場合(ステップ412において)、同期モジュール316は、ステップ414において、GNSS信号に含まれる時間情報に基づいて車両のローカルクロックソースの時間同期動作を実行することができる。同期モジュールは、GNSS信号に含まれる時間情報をローカルクロックソース208に提供することができ、時間同期動作の一部としてGNSS信号に含まれる時間情報に基づいて、ローカルクロック時間を調整することができる。次いで、ステップ416において、クロッキングシステム210は、調整されたローカルクロック時間に基づいて、C-V2Xワイヤレスインターフェースに供給されるクロック信号の位相または周波数のうちの少なくとも1つを更新することができる。
【0043】
GNSS受信機が時間情報を含むGNSS信号を受信しない場合(ステップ412)、同期モジュールは、ステップ418において、基地局によってブロードキャストされた1つまたは複数のワイヤレス信号に基づいて時間同期動作を実行することができる。1つまたは複数のワイヤレス信号は、車両UEが基地局によって管理されるセルを選択し、それに登録するのを支援するために基地局によってブロードキャストされるメッセージの一部であり得る。ワイヤレス信号は、たとえば、システム情報ブロック(SIB)メッセージおよびマスタ情報ブロック(MIB)メッセージを含み得る。一例では、車両UEは、基地局がC-V2X通信をサポートすることを示すSIBタイプ21(SIB21)メッセージを受信し得る。車両UEは、システムフレーム番号(SFN)を含むマスタ情報ブロック(MIB)メッセージを基地局から受信することもできる。SIB21メッセージを受信することに基づいて、車両UEは、MIBメッセージのSFNに基づいて時間同期動作を実行し得る。同期モジュールはまた、ローカルクロックに基づいてローカルシステムフレーム番号を維持および更新することができる。同期モジュールは、MIBにおけるシステムフレーム番号をそのローカルシステムフレーム番号と比較し、式1~式3において上述したように、ローカルクロックソースを制御して、2つのシステムフレーム番号間の差に基づいてローカルクロック時間を調整することができる。
【0044】
別の例では、UEは、SIBタイプ16(SIB16)またはSIBタイプ8(SIB8)メッセージを受信し得る。SIBタイプ16メッセージは、GPS時および協定世界時(UTC)に関係する情報を含む。さらに、SIBタイプ8メッセージは、RAT間セル再選択のための情報を含む。情報は、現在のセルにおける絶対時間を含む。同期モジュールは、SIBから時間情報(たとえば、UTC時、現在のセルにおける絶対時間など)を取得し、ローカルクロック時間を更新するために、時間情報をローカルクロックソース208に転送することができる。いくつかの例では、UEは、基地局からSIB21メッセージを受信しないことに基づいて、時間同期動作を実行するために、SIB16および/またはSIB8を使用し得る。
【0045】
ステップ418に続いて、クロッキングシステム210はまた、ステップ416において、調整されたローカルクロック時間に基づいて、C-V2Xワイヤレスインターフェースに供給されるクロック信号の位相または周波数のうちの少なくとも1つを更新することができる。
【0046】
いくつかの例では、図3A図4において上記で説明したハイブリッド時間同期機構は、V2Xアプリケーション層において実装され得る。図5Aは、V2Xアプリケーションクライアントサーバアーキテクチャ500の一例を示す。図5Aに示すように、V2Xアプリケーションクライアントサーバアーキテクチャ500は、セルラーネットワーク506を介して通信することができるV2Xクライアント502およびV2Xサーバ504を含む。V2Xクライアント502は、UEであってもよく、車両の一部であってもよい。たとえば、同期モジュール316は、V2Xクライアント502として実装することができる。一方、V2Xサーバ504は、データの受信および配信、サービス構成、データセキュリティの提供など、同期モジュール316の動作をサポートするための様々な機能を実行することができる。
【0047】
いくつかの例では、ハイブリッド時間同期機構は、3rd Generation Partnership Project (3GPP) Working Group SA6, and in Technical Specification (TS) 23.434 and TS 23.286において定義されるように、VAL(垂直アプリケーション層)およびSEAL(サービスイネーブルメントアプリケーション層)を伴う機能アーキテクチャを介して実装され得る。図5Bは、V2Xアプリケーション層機能モデルの例示的な機能アーキテクチャ図510を示す。図5Bに示すように、V2X UEおよびV2XアプリケーションサーバのためのV2Xアプリケーション層機能エンティティは、V2Xアプリケーション固有層およびVAE(V2Xアプリケーションイネーブル)層にグループ化される。VAE層は、V2Xアプリケーション固有層にVAE機能を提供する。VAE層は、V2XサービスのためのVALのインスタンスと見なすことができる。
【0048】
図6は、本明細書において上記で説明したように利用されてよいモバイルコンピュータシステム600の一実施形態を示す。たとえば、モバイルコンピュータシステム600は、車両のナビゲーションおよび/または自動運転に関係する1つまたは複数のシステムを管理し、かつ他のオンボードシステムおよび/または他の交通エンティティと通信するためにも使用される、車両コンピュータシステムを備えてよい。モバイルコンピュータシステム600は、図4の方法400の機能のうちの1つまたは複数を実行するために使用され、たとえば、同期モジュール316の機能を実装することができる。図6は様々な構成要素の一般化された例示を提供することが意図されているにすぎず、それらの構成要素のいずれかまたはすべては適宜に利用され得ることに留意されたい。いくつかの事例では、図6によって図示される構成要素が、単一の物理デバイスに局在化されること、および/または車両上の異なる物理的ロケーションにおいて配設されてよいネットワーク化された様々なデバイスの間で分散されることが可能であることに、留意することができる。
【0049】
バス605を介して電気的に結合されることが可能である(または、そうでない場合、適宜に通信していてよい)ハードウェア要素を備えるモバイルコンピュータシステム600が示される。ハードウェア要素は、限定はしないが、1つもしくは複数の汎用プロセッサ、(デジタル信号処理(DSP)チップ、グラフィックスアクセラレーションプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)などの)1つもしくは複数の専用プロセッサ、および/または他の処理構造もしくは処理手段を含むことができる、処理ユニット610を含んでよい。図6に示すように、いくつかの実施形態は、所望の機能性に応じて別個のデジタル信号プロセッサ(DSP)620を有してよい。ワイヤレス通信に基づくロケーション決定および/または他の決定は、処理ユニット610および/またはワイヤレス通信インターフェース830(以下で説明する)の中で行われてよい。モバイルコンピュータシステム600はまた、ユーザインターフェースに関係するデバイスを含むことができる1つもしくは複数の入力デバイス670(たとえば、タッチスクリーン、タッチパッド、マイクロフォン、ボタン、ダイアル、スイッチなど)、および/またはナビゲーション、自動運転などに関係するデバイスを含むことができる。同様に、1つまたは複数の出力デバイス615は、(たとえば、ディスプレイ、発光ダイオード(LED)、スピーカーなどを介して)ユーザと対話すること、および/またはナビゲーション、自動運転などに関係するデバイスに、関係してよい。
【0050】
モバイルコンピュータシステム600はまた、限定はしないが、モデム、ネットワークカード、赤外線通信デバイス、ワイヤレス通信デバイス、および/または(Bluetooth(登録商標)デバイス、IEEE802.11デバイス、IEEE802.15.4デバイス、Wi-Fiデバイス、WiMAXデバイス、WANデバイス、および/または様々なセルラーデバイスなどの)チップセットを備えてよいワイヤレス通信インターフェース630を含んでよく、これにより、モバイルコンピュータシステム800が他の交通エンティティ(たとえば、RSU、他の車両など)に通信することが可能になり得る。通信は、ワイヤレス信号834を送信および/または受信する1つまたは複数のワイヤレス通信アンテナ832を介して実行されることが可能である。ワイヤレス通信インターフェース830は、図2Aおよび図3A図3Fのワイヤレスインターフェース206の一部であり得る。
【0051】
モバイルコンピュータシステム600は、センサー640をさらに含むことができる。センサー840は、限定はしないが、1つまたは複数の慣性センサーおよび/または他のセンサー(たとえば、加速度計、ジャイロスコープ、カメラ、磁力計、高度計、マイクロフォン、近接センサー、光センサー、気圧計など)を備えてよい。センサー840は、たとえば、ロケーション、速度、加速度などの、車両のいくつかのリアルタイム特性を決定するために使用されてよい。
【0052】
モバイルコンピュータシステム600の実施形態はまた、(アンテナ632と同じであることがある)アンテナ682を使用して1つまたは複数のGNSS衛星から信号684を受信することが可能なGNSS受信機680を含んでよい。車両の現在位置を決定するために、GNSS信号測定に基づく測位が利用されることが可能であり、そうした測位は、上記で説明したように、本明細書で説明するようなITMを決定および/または送信するためのトリガとして使用されてよい。GNSS受信機680は、全地球測位システム(GPS)および/または類似のシステムなどのGNSSシステムのGNSS衛星から、従来の技法を使用してモバイルコンピュータシステム600の位置を抽出することができる。GNSS受信機680は、たとえば、図2Aおよび図3A図3FのGNSS受信機212に対応し得る。
【0053】
モバイルコンピュータシステム600はさらに、メモリ660を含んでよく、かつ/またはメモリ660と通信していてよい。メモリ660は、限定はしないが、ローカルストレージおよび/またはネットワークアクセス可能ストレージ、ディスクドライブ、ドライブアレイ、光記憶デバイス、プログラム可能、フラッシュ更新可能であることがあるランダムアクセスメモリ(RAM)および/または読取り専用メモリ(ROM)などのソリッドステート記憶デバイスなどを含むことができる。そのような記憶デバイスは、限定はしないが、様々なファイルシステム、データベース構造などを含む、任意の適切なデータ記憶装置を実装するように構成されてよい。
【0054】
モバイルコンピュータシステム600のメモリ660はまた、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、実行可能ライブラリ、および/または1つもしくは複数のアプリケーションプログラムなどの他のコードを含む、ソフトウェア要素(図6に示さず)を備えることができ、そうしたソフトウェア要素は、本明細書で説明するように、様々な実施形態によって提供されるコンピュータプログラムを備えてよく、かつ/または他の実施形態によって提供される方法を実施しかつ/もしくはシステムを構成するように設計されてよい。ほんの一例として、上記で説明した方法に関して記述される1つまたは複数の手順は、モバイルコンピュータシステム600(および/または、モバイルコンピュータシステム600内の処理ユニット610もしくはDSP620)によって実行可能な、メモリ660の中のコードおよび/または命令として実装されてよい。一態様では、次いで、そのようなコードおよび/または命令は、説明する方法に従って1つまたは複数の動作を実行するように汎用コンピュータ(または他のデバイス)を構成しかつ/または適合させるために使用されることが可能である。
【0055】
特定の要件に従って実質的な変形が加えられてよいことが、当業者には明らかとなろう。たとえば、カスタマイズされたハードウェアも使用される場合があり、かつ/または特定の要素がハードウェア、ソフトウェア(アプレットなどのポータブルソフトウェアなどを含む)、もしくはその両方で実装される場合がある。さらに、ネットワーク入力/出力デバイスなどの、他のコンピューティングデバイスへの接続が採用されてよい。
【0056】
添付図面を参照すると、メモリを含むことができる構成要素は、非一時的機械可読媒体を含むことができる。本明細書で使用する「機械可読媒体」および「コンピュータ可読媒体」という用語は、特定の様式で機械に動作させるデータを提供することに関与する任意の記憶媒体を指す。上記で提供した実施形態では、様々な機械可読媒体が、実行のために処理ユニットおよび/または他のデバイスに命令/コードを提供することに関与する場合がある。追加または代替として、機械可読媒体は、そのような命令/コードを記憶および/または搬送するために使用される場合がある。多くの実装形態では、コンピュータ可読媒体は、物理的および/または有形の記憶媒体である。そのような媒体は、限定はしないが、不揮発性媒体、揮発性媒体、および伝送媒体を含む、多くの形態をとってよい。コンピュータ可読媒体の通常の形態は、たとえば、磁気媒体および/もしくは光学媒体、穴のパターンを有する任意の他の物理媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH-EPROM、任意の他のメモリチップもしくはカートリッジ、以降で説明するような搬送波、またはコンピュータがそこから命令および/もしくはコードを読み取ることができる任意の他の媒体を含む。
【0057】
本明細書で説明した方法、システム、およびデバイスは、例である。様々な実施形態が、適宜に、様々な手順または構成要素を省略してよく、置換してよく、または追加してもよい。たとえば、いくつかの実施形態に関して説明した特徴は、様々な他の実施形態に組み合わせられてよい。本実施形態の異なる態様および要素は、同様にして組み合わせられてよい。本明細書で提供する図面の様々な構成要素は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアで具現されることが可能である。また、技術は進化し、したがって、要素のうちの多くは、本開示の範囲をそれらの具体例に限定しない例である。
【0058】
主に一般的な用法という理由で、そのような信号をビット、情報、値、要素、シンボル、文字、変数、項、数字、数値などと呼ぶことは、時として好都合であることがわかっている。しかしながら、これらの用語または類似の用語のすべてが、適切な物理量に関連付けられるべきであり、便利なラベルにすぎないことを理解されたい。別段に明記されていない限り、上記の説明から明らかなように、本明細書全体にわたって、「処理すること」、「算出すること」、「計算すること」、「決定すること」、「確定すること」、「識別すること」、「関連付けること」、「測定すること」、「実行すること」などの用語を利用する説明が、専用コンピュータまたは類似の専用電子コンピューティングデバイスなどの特定の装置のアクションまたはプロセスに言及することが諒解される。したがって、本明細書の文脈では、専用コンピュータまたは類似の専用電子コンピューティングデバイスは、専用コンピュータまたは類似の専用電子コンピューティングデバイスのメモリ、レジスタ、もしくは他の情報記憶デバイス、送信デバイス、または表示デバイス内の、物理的な電子的数量、電気的数量、または磁気的数量として一般に表される信号を操作または変換することが可能である。
【0059】
本明細書で使用する「および」および「または」という用語は、そのような用語が使用される文脈に少なくとも部分的に依存することが同じく予想される、様々な意味を含んでよい。通常、「または」は、A、B、またはCなどの列挙を関連付けるために使用される場合、ここでは包含的な意味で使用されるA、B、およびC、ならびにここでは排他的な意味で使用されるA、BまたはCを意味することが意図される。加えて、本明細書で使用する「1つまたは複数」という用語は、単数での任意の特徴、構造、もしくは特性を表すために使用されてよく、または特徴、構造、もしくは特性の何らかの組合せを表すために使用されてもよい。しかしながら、このことが例示的な例にすぎず、特許請求される主題がこの例に限定されないことに留意されたい。さらに、「のうちの少なくとも1つ」という用語は、A、B、またはCなどの列挙を関連付けるために使用される場合、A、AB、AA、AAB、AABBCCCなどの、A、B、および/またはCの任意の組合せを意味すると解釈することができる。
【0060】
いくつかの実施形態を説明しているが、本開示の趣旨を逸脱することなく、様々な修正形態、代替構成、および均等物が使用されてよい。たとえば、上記の要素は、単にもっと大型のシステムの構成要素であってよく、他の規則が、様々な実施形態の適用よりも優先されてよく、または様々な実施形態の適用を別のやり方で修正してもよい。また、上記の要素が考慮される前に、考慮される間に、または考慮された後に、いくつかのステップが着手されてよい。したがって、上記の説明は本開示の範囲を限定しない。
【符号の説明】
【0061】
100 車両ネットワーク
102 車両
104 車両
105 インフラストラクチャ
106 サブフレーム
200 車両
202 コントローラ
206 車両ネットワークワイヤレスインターフェース
208 ローカルクロックソース
210 クロッキングシステム
212 GNSS受信機
214 車両通信システム
220 GNSS信号
222 衛星
300 車両
302 コントローラ
312 ワイヤレス信号
314 車両通信システム
316 同期モジュール
320 基地局/eNodeB
330 システムフレーム番号(SFN)
330 timeInfoUTCフィールド
340 systemTimeInfoフィールド
400 方法
500 V2Xアプリケーションクライアントサーバアーキテクチャ
502 V2Xクライアント
504 V2Xサーバ
506 セルラーネットワーク
600 モバイルコンピュータシステム
605 バス
610 処理ユニット
615 出力デバイス
620 デジタル信号プロセッサ(DSP)
630 ワイヤレス通信インターフェース
632 アンテナ
640 センサー
660 メモリ
670 入力デバイス
680 GNSS受信機
682 アンテナ
684 信号
800 モバイルコンピュータシステム
830 ワイヤレス通信インターフェース
832 ワイヤレス通信アンテナ
834 ワイヤレス信号
840 センサー
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図4
図5A
図5B
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-11-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のセルラーV2X(C-V2X)ワイヤレスインターフェースのための時間同期を実行する方法であって、
車両UEによって、前記車両の全世界測位システム(GNSS)受信機が、前記車両のローカルクロックソースのための時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかを決定するステップと、
前記GNSS受信機が前記時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかに基づいて、前記GNSS信号に含まれる前記時間情報、または基地局からブロードキャストされる1つまたは複数のワイヤレス信号のうちの一方に基づいて、前記車両のローカルクロックソースのローカルクロック時間を調整するステップと、
前記調整されたローカルクロック時間に基づいて、前記C-V2Xワイヤレスインターフェースに供給されるクロック信号の位相または周波数のうちの少なくとも1つを調整するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記1つまたは複数のワイヤレス信号が、システム情報ブロック(SIB)メッセージを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記SIBメッセージが、SIBタイプ21メッセージを含み、
前記1つまたは複数のワイヤレス信号が、システムフレーム番号(SFN)を含むマスタ情報ブロック(MIB)メッセージをさらに含み、
前記ローカルクロック時間が、前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて調整される、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記SIB21メッセージを受信すること、および前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信しないと決定したことに基づいて、前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて前記ローカルクロック時間を調整するステップをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記車両UEがローカルSFNを維持し、
前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて、前記ローカルクロック時間を調整するステップが、
前記SIBタイプ21メッセージ内の前記SFNと前記ローカルSFNとの間のSFN差を決定するステップと、
前記SFN差に基づいてクロックオフセットを決定するステップと、
前記ローカルクロック時間に前記クロックオフセットを追加することに基づいて、前記ローカルクロック時間を調整するステップと
を含む、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記SIBメッセージが、協定世界時(UTC時)を含むSIBタイプ16メッセージを含み、
前記車両のローカルクロックソースの前記ローカルクロック時間を調整するステップが、前記SIBタイプ16メッセージに含まれる前記UTC時で前記ローカルクロック時間を置き換えるステップを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項7】
SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されるかどうかを決定するステップと、
前記SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されておらず、前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信していないと決定したことに基づいて、前記SIBタイプ16メッセージに含まれる前記UTC時に基づいて、前記ローカルクロック時間を調整するステップと
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記SIBメッセージが、前記基地局によって管理されるセルの絶対時間を含むSIBタイプ8メッセージを含み、
前記車両のローカルクロックソースの前記ローカルクロック時間を調整するステップが、前記SIBタイプ8メッセージに含まれる前記絶対時間で前記ローカルクロック時間を置き換えるステップを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項9】
SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されるかどうかを決定するステップと、
前記SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されておらず、前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信していないと決定したことに基づいて、前記SIBタイプ8メッセージに含まれる前記絶対時間に基づいて、前記ローカルクロック時間を調整するステップと
をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記GNSS受信機が前記時間同期動作についての時間情報を含む前記GNSS信号を受信するかどうかの前記決定が、前記GNSS受信機が前記GNSS信号を受信するかどうか、前記GNSS信号が前記GNSS信号から前記時間情報の抽出を可能にするのに十分な信号強度を有するかもしくは十分に低いレベルの雑音を有するかどうか、または前記GNSS信号が前記時間情報を含むかどうかのうちの少なくとも1つに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
セルラーV2X(C-V2X)ワイヤレスインターフェースと、
全世界測位システム(GNSS)受信機と、
ローカルクロック時間を維持するように構成されたローカルクロックソースと、
前記ローカルクロック時間に基づいてクロック信号を生成し、前記クロック信号を前記C-V2Xワイヤレスインターフェースに供給するように構成されたクロッキングシステムと、
命令のセットを記憶するメモリと、
前記メモリ、前記ローカルクロックソース、および前記C-V2Xワイヤレスインターフェースに通信可能に結合された1つまたは複数の処理ユニットとを含み、前記1つまたは複数の処理ユニットが、
前記GNSS受信機が、前記ローカルクロックソースのための時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかを決定し、
前記GNSS受信機が前記時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかに基づいて、前記GNSS信号に含まれる前記時間情報、または基地局からブロードキャストされる1つまたは複数のワイヤレス信号のうちの一方に基づいて、前記ローカルクロックソースによって維持される前記ローカルクロック時間を調整する
ために前記命令のセットを実行するように構成されており、
前記クロッキングシステムが、前記調整されたローカルクロック時間に基づいて、前記C-V2Xワイヤレスインターフェースに供給される前記クロック信号の位相または周波数のうちの少なくとも1つを調整するように構成されている、
装置。
【請求項12】
前記1つまたは複数のワイヤレス信号が、システム情報ブロック(SIB)メッセージを含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記SIBメッセージが、SIBタイプ21メッセージを含み、
前記1つまたは複数のワイヤレス信号が、システムフレーム番号(SFN)を含むマスタ情報ブロック(MIB)メッセージをさらに含み、
前記ローカルクロック時間が、前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて調整される、
請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記SIB21メッセージを受信すること、および前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信しないと決定したことに基づいて、前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて前記ローカルクロック時間を調整することをさらに含む、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記C-V2XワイヤレスインターフェースがローカルSFNを維持し、
前記1つまたは複数の処理ユニットが、
前記SIBタイプ21メッセージ内の前記SFNと前記ローカルSFNとの間のSFN差を決定することと、
前記SFN差に基づいてクロックオフセットを決定することと、
前記ローカルクロック時間に前記クロックオフセットを追加することに基づいて、前記ローカルクロック時間を調整することと
に基づいて、前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて前記ローカルクロック時間を調整するために前記命令のセットを実行するように構成されている、
請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記SIBメッセージが、協定世界時(UTC時)を含むSIBタイプ16メッセージを含み、
前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記SIBタイプ16メッセージに含まれる前記UTC時で前記ローカルクロック時間を置き換えることに基づいて、前記車両のローカルクロックソースの前記ローカルクロック時間を調整するために前記命令のセットを実行するように構成されている、
請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記1つまたは複数の処理ユニットが、
SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されるかどうかを決定し、
前記SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されておらず、前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信していないと決定したことに基づいて、前記SIBタイプ16メッセージに含まれる前記UTC時に基づいて、前記ローカルクロック時間を調整する
ために前記命令のセットを実行するように構成されている、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記SIBメッセージが、前記基地局によって管理されるセルの絶対時間を含むSIBタイプ8メッセージを含み、
前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記SIBタイプ8メッセージに含まれる前記絶対時間で前記ローカルクロック時間を置き換えることに基づいて、前記車両のローカルクロックソースの前記ローカルクロック時間を調整するために前記命令のセットを実行するように構成されている、
請求項12に記載の装置。
【請求項19】
前記1つまたは複数の処理ユニットが、
SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されるかどうかを決定し、
前記SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されておらず、前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信していないと決定したことに基づいて、前記SIBタイプ8メッセージに含まれる前記絶対時間に基づいて、前記ローカルクロック時間を調整する
ために前記命令のセットを実行するように構成されている、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記GNSS受信機が前記GNSS信号を受信するかどうか、前記GNSS信号が前記GNSS信号から前記時間情報の抽出を可能にするのに十分な信号強度を有するかもしくは十分に低いレベルの雑音を有するかどうか、または前記GNSS信号が前記時間情報を含むかどうかのうちの少なくとも1つに基づいて、前記車両の前記GNSS受信機が前記時間同期動作についての前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信するかどうかを決定するために前記命令のセットを実行するように構成されている、請求項11に記載の装置。
【請求項21】
車両の全世界測位システム(GNSS)受信機が、前記車両のローカルクロックソースのための時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかを決定するための手段と、
前記GNSS受信機が前記時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかに基づいて、前記GNSS信号に含まれる前記時間情報、または基地局からブロードキャストされる1つまたは複数のワイヤレス信号のうちの一方に基づいて、前記車両のローカルクロックソースのローカルクロック時間を調整するための手段と、
前記調整されたローカルクロック時間に基づいて、C-V2Xワイヤレスインターフェースに供給されるクロック信号の位相または周波数のうちの少なくとも1つを調整するための手段と
を含むデバイス。
【請求項22】
前記1つまたは複数のワイヤレス信号が、システム情報ブロック(SIB)メッセージを含む、請求項21に記載のデバイス。
【請求項23】
前記SIBメッセージが、SIBタイプ21メッセージを含み、
前記1つまたは複数のワイヤレス信号が、システムフレーム番号(SFN)を含むマスタ情報ブロック(MIB)メッセージをさらに含み、
前記ローカルクロック時間が、前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて調整される、
請求項22に記載のデバイス。
【請求項24】
前記SIB21メッセージを受信すること、および前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信しないと決定したことに基づいて、前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて前記ローカルクロック時間を調整するための手段をさらに含む、請求項23に記載のデバイス。
【請求項25】
ローカルSFNを維持するための手段と、
前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて、前記ローカルクロック時間を調整するための前記手段が、
前記SIBタイプ21メッセージ内の前記SFNと前記ローカルSFNとの間のSFN差を決定するための手段と、
前記SFN差に基づいてクロックオフセットを決定するための手段と、
前記ローカルクロック時間に前記クロックオフセットを追加することに基づいて、前記ローカルクロック時間を調整するための手段と
をさらに含む請求項24に記載のデバイス。
【請求項26】
前記SIBメッセージが、協定世界時(UTC時)を含むSIBタイプ16メッセージを含み、
前記車両のローカルクロックソースの前記ローカルクロック時間を調整するための手段が、前記SIBタイプ16メッセージに含まれる前記UTC時で前記ローカルクロック時間を置き換えるための手段を含む、
請求項22に記載のデバイス。
【請求項27】
SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されるかどうかを決定するための手段と、
前記SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されておらず、前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信していないと決定したことに基づいて、前記SIBタイプ16メッセージに含まれる前記UTC時に基づいて、前記ローカルクロック時間を調整するための手段と
をさらに含む、請求項26に記載のデバイス。
【請求項28】
前記SIBメッセージが、前記基地局によって管理されるセルの絶対時間を含むSIBタイプ8メッセージを含み、
前記車両のローカルクロックソースの前記ローカルクロック時間を調整するための手段が、前記SIBタイプ8メッセージに含まれる前記絶対時間で前記ローカルクロック時間を置き換えるための手段を含む、
請求項22に記載のデバイス。
【請求項29】
SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されるかどうかを決定するための手段と、
前記SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されておらず、前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信していないと決定したことに基づいて、前記SIBタイプ8メッセージに含まれる前記絶対時間に基づいて、前記ローカルクロック時間を調整するための手段と
をさらに含む、請求項28に記載のデバイス。
【請求項30】
前記GNSS受信機が前記GNSS信号を受信するかどうか、前記GNSS信号が前記GNSS信号から前記時間情報の抽出を可能にするのに十分な信号強度を有するかもしくは十分に低いレベルの雑音を有するかどうか、または前記GNSS信号が前記時間情報を含むかどうかのうちの少なくとも1つに基づいて、前記GNSS受信機が前記時間同期動作についての時間情報を含む前記GNSS信号を受信するかどうかを決定するための手段をさらに含む、請求項21に記載のデバイス
【手続補正書】
【提出日】2023-04-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のセルラーV2X(C-V2X)ワイヤレスインターフェースのための時間同期を実行する方法であって、
車両UEによって、前記車両の全世界測位システム(GNSS)受信機が、前記車両のローカルクロックソースのための時間同期動作についての時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかを決定するステップと、
前記GNSS受信機が前記時間情報を含むGNSS信号を受信するかどうかに基づいて、前記GNSS信号に含まれる前記時間情報、または基地局からブロードキャストされる1つまたは複数のワイヤレス信号のうちの一方に基づいて、前記車両のローカルクロックソースのローカルクロック時間を調整するステップと、
前記調整されたローカルクロック時間に基づいて、前記C-V2Xワイヤレスインターフェースに供給されるクロック信号の位相または周波数のうちの少なくとも1つを調整するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記1つまたは複数のワイヤレス信号が、システム情報ブロック(SIB)メッセージを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記SIBメッセージが、SIBタイプ21メッセージを含み、
前記1つまたは複数のワイヤレス信号が、システムフレーム番号(SFN)を含むマスタ情報ブロック(MIB)メッセージをさらに含み、
前記ローカルクロック時間が、前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて調整される、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記SIBタイプ21メッセージを受信すること、および前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信しないと決定したことに基づいて、前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて前記ローカルクロック時間を調整するステップをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記車両UEがローカルSFNを維持し、
前記MIBメッセージの前記SFNに基づいて、前記ローカルクロック時間を調整するステップが、
前記SIBタイプ21メッセージ内の前記SFNと前記ローカルSFNとの間のSFN差を決定するステップと、
前記SFN差に基づいてクロックオフセットを決定するステップと、
前記ローカルクロック時間に前記クロックオフセットを追加することに基づいて、前記ローカルクロック時間を調整するステップと
を含む、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記SIBメッセージが、協定世界時(UTC時)を含むSIBタイプ16メッセージを含み、
前記車両のローカルクロックソースの前記ローカルクロック時間を調整するステップが、前記SIBタイプ16メッセージに含まれる前記UTC時で前記ローカルクロック時間を置き換えるステップを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項7】
SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されるかどうかを決定するステップと、
前記SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されておらず、前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信していないと決定したことに基づいて、前記SIBタイプ16メッセージに含まれる前記UTC時に基づいて、前記ローカルクロック時間を調整するステップと
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記SIBメッセージが、前記基地局によって管理されるセルの絶対時間を含むSIBタイプ8メッセージを含み、
前記車両のローカルクロックソースの前記ローカルクロック時間を調整するステップが、前記SIBタイプ8メッセージに含まれる前記絶対時間で前記ローカルクロック時間を置き換えるステップを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項9】
SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されるかどうかを決定するステップと、
前記SIBタイプ21メッセージが前記基地局から受信されておらず、前記GNSS受信機が前記時間情報を含む前記GNSS信号を受信していないと決定したことに基づいて、前記SIBタイプ8メッセージに含まれる前記絶対時間に基づいて、前記ローカルクロック時間を調整するステップと
をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記GNSS受信機が前記時間同期動作についての時間情報を含む前記GNSS信号を受信するかどうかの前記決定が、前記GNSS受信機が前記GNSS信号を受信するかどうか、前記GNSS信号が前記GNSS信号から前記時間情報の抽出を可能にするのに十分な信号強度を有するかもしくは十分に低いレベルの雑音を有するかどうか、または前記GNSS信号が前記時間情報を含むかどうかのうちの少なくとも1つに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
セルラーV2X(C-V2X)ワイヤレスインターフェースと、
全世界測位システム(GNSS)受信機と、
ローカルクロック時間を維持するように構成されたローカルクロックソースと、
前記ローカルクロック時間に基づいてクロック信号を生成し、前記クロック信号を前記C-V2Xワイヤレスインターフェースに供給するように構成されたクロッキングシステムと、
命令のセットを記憶するメモリと、
前記メモリ、前記ローカルクロックソース、および前記C-V2Xワイヤレスインターフェースに通信可能に結合された1つまたは複数の処理ユニットと
を含み、前記1つまたは複数の処理ユニットが、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成されている、
装置。
【請求項12】
プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法を実行させる命令を記憶した非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】