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特表2023-532408分散剤コポリマーを含む食器洗浄用配合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-28
(54)【発明の名称】分散剤コポリマーを含む食器洗浄用配合物
(51)【国際特許分類】
   C11D 3/37 20060101AFI20230721BHJP
   C11D 3/34 20060101ALI20230721BHJP
   C11D 3/10 20060101ALI20230721BHJP
   C11D 3/20 20060101ALI20230721BHJP
   C11D 3/395 20060101ALI20230721BHJP
   C11D 3/386 20060101ALI20230721BHJP
【FI】
C11D3/37
C11D3/34
C11D3/10
C11D3/20
C11D3/395
C11D3/386
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022573147
(86)(22)【出願日】2021-06-18
(85)【翻訳文提出日】2022-11-28
(86)【国際出願番号】 US2021037971
(87)【国際公開番号】W WO2021262534
(87)【国際公開日】2021-12-30
(31)【優先権主張番号】63/043,258
(32)【優先日】2020-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590002035
【氏名又は名称】ローム アンド ハース カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ROHM AND HAAS COMPANY
(71)【出願人】
【識別番号】590001418
【氏名又は名称】ダウ シリコーンズ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000589
【氏名又は名称】弁理士法人センダ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バッカー、スコット
(72)【発明者】
【氏名】メルカンド、ポール
(72)【発明者】
【氏名】ウマルヴァディア、アシュトシュ
(72)【発明者】
【氏名】コーヴァン、セベリーヌ
(72)【発明者】
【氏名】ミッチェル、マイケル シー.
(72)【発明者】
【氏名】クリーマー、マリアンヌ
【テーマコード(参考)】
4H003
【Fターム(参考)】
4H003AC08
4H003BA09
4H003BA12
4H003BA15
4H003DA19
4H003DB01
4H003DC02
4H003EA12
4H003EA16
4H003EB08
4H003EB24
4H003EB30
4H003EB31
4H003EC01
4H003EC02
4H003EE05
4H003FA04
4H003FA21
4H003FA43
(57)【要約】
自動食器洗浄用組成物であって、ビルダーと、非イオン性界面活性剤と、分散剤ポリマーであって、(a)分散剤ポリマーの重量に基づいて、>60~<90重量%の式Iの構造単位(式中、各R1は、独立して、水素および-CH3基から選択される)、および(b)分散剤ポリマーの重量に基づいて、>10~<40重量%の式IIの構造単位であって、(式中、各R2は、独立して、C1-6ヒドロキシアルキル基およびC1-6アルコキシ基からなる群から選択され、各R3は、独立して、水素およびメチル基から選択される)を含む、分散剤ポリマーと、を含む、自動食器洗浄用組成物が提供される。
【化1】
【化2】
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動食器洗浄用組成物であって、
ビルダーと、
非イオン性界面活性剤と、
分散剤ポリマーであって、
(a)前記分散剤ポリマーの重量に基づいて、>60~<90重量%の式(I)の構造単位
【化1】
(式中、各Rは、独立して、水素および-CH基から選択される)、および
(b)前記分散剤ポリマーの重量に基づいて、>10~<40重量%の式IIの構造単位
【化2】
(式中、各Rは、独立して、C1-6ヒドロキシアルキル基およびC1-6アルコキシ基からなる群から選択され、各Rは、独立して、水素およびメチル基から選択される)を含む、分散剤ポリマーと、を含む、自動食器洗浄用組成物。
【請求項2】
ホスホネートをさらに含む、請求項1に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項3】
前記ビルダーが、少なくとも1種の炭酸塩と少なくとも1種のクエン酸塩との混合物を含む、請求項2に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項4】
前記自動食器洗浄用組成物が、前記自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、リン元素として測定される0.1重量%未満のホスフェートを含有する、請求項3に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項5】
前記分散剤ポリマーが、1,200~50,000ダルトンの重量平均分子量Mを有する、請求項4に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項6】
前記自動食器洗浄用組成物が、前記自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリシン-N,N-二酢酸、メチルグリシン-N,N-二酢酸、2-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、グルタミン酸-N,N-二酢酸、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジサクシネート、S,S-エチレンジアミンジコハク酸アスパラギン酸-二酢酸、N,N’-エチレンジアミンジコハク酸、イミノジコハク酸、アスパラギン酸、アスパラギン酸-N,N-二酢酸、ベータ-アラニン二酢酸、ポリアスパラギン酸、それらの塩、およびこれらの混合物からなる群から選択される0重量%のビルダーを含有する、請求項5に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項7】
漂白剤、漂白活性化剤、酵素、充填剤、およびこれらの混合物からなる群から選択される添加剤をさらに含む、請求項6に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項8】
添加剤をさらに含み、前記添加剤が漂白剤の混合物、漂白活性化剤および酵素を含む、請求項7に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項9】
前記自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、50~85重量%の前記ビルダーであって、前記ビルダーが、炭酸塩、重炭酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩、およびこれらの混合物からなる群から選択される、前記ビルダーと、
前記自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.75~7重量%の前記ホスホネートと、
前記自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、1.5~7.5重量%の前記非イオン性界面活性剤と、
前記自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、2~6重量%の前記分散剤ポリマーであって、前記分散剤ポリマーが、
(a)前記分散剤ポリマーの重量に基づいて、75~82.5重量%の式Iの構造単位
【化3】
(式中、Rは、式Iの前記構造単位の98~100mol%で、水素である)、および
(b)前記分散剤ポリマーの重量に基づいて、17.5~25重量%の式IIの構造単位
【化4】
(式中、Rは、式IIの前記構造単位の98~100mol%で、ヒドロキシプロピル基であり、Rは、式IIの前記構造単位の98~100mol%で、水素である)を含む、前記分散剤ポリマーと、を含み、
前記分散剤ポリマーが、1,750~17,500ダルトンの重量平均分子量Mを有する、請求項2に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項10】
自動食器洗浄機内で物品を洗浄する方法であって、
少なくとも1つの物品を準備することと、
請求項1に記載の自動食器洗浄用組成物を準備することと、
前記自動食器洗浄用組成物を、前記少なくとも1つの物品に適用することと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動食器洗浄用配合物に使用するための分散剤コポリマーに関する。具体的には、本発明は、優れた多面斑点形成(spotting)および膜張り(filming)性能を有する分散剤ポリマーを組み込んだ、自動食器洗浄用組成物に関する。
【0002】
自動食器洗浄用組成物は、概して、布洗浄または水処理のために使用されるものとは異なる洗剤組成物の分類として認識されている。自動食器洗浄用組成物は、洗浄サイクルの完了後、洗浄された物品上に斑点及び膜張りの無い外観になることを、使用者から期待されている。
【0003】
ホスフェート不含自動食器洗浄用組成物がますます望ましい。ホスフェート不含自動食器洗浄用組成物は、典型的には、非ホスフェートビルダー、例えば、クエン酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩、二ケイ酸塩、重炭酸塩、アミノカルボン酸塩、および他の塩に依存して、硬水からカルシウムおよびマグネシウムを捕捉し、乾燥すると不溶性の目に見える堆積物を残す。
【0004】
ガラス食器への望ましくない堆積物の形成に対抗するための、ホスフェート不含自動食器洗浄用組成物に用いられる現在利用可能なポリマーとしては、ポリアクリル酸ポリマー、ならびにアクリル酸と、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)およびスチレンスルホン酸ナトリウム(SSS)のコポリマーが挙げられる。しかしながら、ポリアクリル酸ポリマーは、ガラス食器上の透明な青から青/白い膜およびステンレス鋼上の褐色の膜として現れる、ガラス食器上のある特定の膜堆積物(例えば、二ケイ酸マグネシウムおよびホスホン酸カルシウムスケール)を防止することができない。アクリル酸とスルホン化モノマーとのコポリマーは、ケイ酸塩およびホスホネートスケールの防止に優れているが、そのようなコポリマーは、炭酸塩スケールの防止には特に効果的ではない。加えて、そのようなポリマーは、斑点形成に対して悪影響を与える傾向があり、強力なキレート剤または特殊な界面活性剤の使用を必要とし、これは、食器洗浄用組成物の全体的なコストの望ましくない増加につながる。
【0005】
したがって、自動食器洗浄用配合物に使用するための新しい分散剤ポリマーが依然として必要とされている。具体的には、分散剤ポリマーが、ホスフェート不含配合物に組み込まれると、好適な斑点形成および/または膜張り性能を提供する、自動食器洗浄用配合物に使用するための新しい分散剤ポリマーが依然として必要とされている。
【0006】
本発明は、自動食器洗浄用組成物であって、ビルダーと、非イオン性界面活性剤と、(a)分散剤ポリマーの重量に基づいて、>60~<90重量%の式Iの構造単位
【0007】
【化1】
(式中、各Rは、独立して、水素および-CH基から選択される)、および(b)分散剤ポリマーの重量に基づいて、>10~<40重量%の式IIの構造単位
【0008】
【化2】
(式中、各Rは、独立して、C1-6ヒドロキシアルキル基およびC1-6アルコキシ基からなる群から選択され、各Rは、独立して、水素およびメチル基から選択される)、を含む分散剤ポリマーと、を含む、自動食器洗浄用組成物を提供する。
【0009】
本発明は、自動食器洗浄用組成物であって、ビルダーと、ホスホネートと、非イオン性界面活性剤と、(a)分散剤ポリマーの重量に基づいて、>60~<90重量%の式Iの構造単位(式中、各Rは、独立して、水素および-CH基から選択される)、および(b)分散剤ポリマーの重量に基づいて、>10~<40重量%の式IIの構造単位(式中、各Rは、独立して、C1-6ヒドロキシアルキル基およびC1-6アルコキシ基からなる群から選択され、各Rは、独立して、水素およびメチル基から選択される)、を含む分散剤ポリマーと、を含む、自動食器洗浄用組成物を提供する。
【0010】
本発明は、自動食器洗浄用組成物であって、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、50~85重量%のビルダーと、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.75~7重量%のホスホネートと、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、1.5~7.5重量%の非イオン性界面活性剤と、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、2~6重量%の分散剤ポリマーであって、(a)分散剤ポリマーの重量に基づいて、75~82.5重量%の式Iの構造単位(式中、各Rは、独立して、水素および-CH基から選択され、Rは、式Iの構造単位の98~100mol%で、水素である)、および(b)分散剤ポリマーの重量に基づいて、17.5~25重量%の式IIの構造単位(式中、各Rは、独立して、C1-6ヒドロキシアルキル基およびC1-6アルコキシ基からなる群から選択され、Rは、式IIの構造単位の98~100mol%で、ヒドロキシプロピル基であり、各Rは、独立して、水素およびメチル基から選択され、Rは、式IIの構造単位の98~100mol%で、水素である)を含む、分散剤ポリマーと、を含み、
分散剤ポリマーが、1,750~17,500ダルトンの重量平均分子量Mを有する、自動食器洗浄用組成物を提供する。
【0011】
本発明は、自動食器洗浄機内で物品を洗浄する方法であって、少なくとも1つの物品を準備することと、本発明による自動食器洗浄用組成物を準備することと、自動食器洗浄用組成物を少なくとも1つの物品に適用することと、を含む、方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
驚くべきことに、本発明の分散剤ポリマーが、自動食器洗浄用組成物(特にホスフェート不含自動食器洗浄用組成物)に組み込まれると、本明細書に具体的に記載されるように、本発明の分散剤ポリマーは、驚くべきことに、従来の分散剤ポリマーと比較して、プラスチックを含む様々な表面に対する良好な斑点形成および膜張り性能を与えることが見出された。
【0013】
別段示されない限り、比率、百分率、部などは、重量によるものである。組成物中の重量百分率(又は重量%)は、乾燥重量の、すなわち、組成物に存在し得る一切の水を除外する百分率である。ポリマー中のモノマー単位の百分率は、固形重量、すなわち、ポリマー乳剤中に存在する一切の水を排除した百分率である。
【0014】
本明細書で使用される場合、別途示されない限り、「重量平均分子量」および「Mw」という用語は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)およびポリスチレン標準などの従来の標準を用いる従来の様式で測定された場合の重量平均分子量を指すのに互換的に使用される。GPCの技法は、Modem Size Exclusion Chromatography,W.W.Yau,J.J.Kirkland,D.D.Bly;Wiley-lnterscience,1979に、及びA Guide to Materials Characterization and Chemical Analysis,J.P.Sibilia;VCH,1988,p.81-84に詳述されている。重量平均分子量は、本明細書においてダルトンの単位で報告される。
【0015】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、「ホスフェート不含」という用語は、≦1重量%(好ましくは、≦0.5重量%、より好ましくは、≦0.2重量%、なおより好ましくは、≦0.01重量%、さらになおより好ましくは、≦0.001重量%、最も好ましくは、検出限界未満)のホスフェート(リン元素として測定される)を含有する組成物を意味する。
【0016】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「構造単位」という用語は、示されたモノマーの残基(remnant)を指し、したがって、(メタ)アクリル酸の構造単位は、以下で示される。
【0017】
【化3】
式中、点線は、ポリマー骨格への結合点を表し、Rは、アクリル酸の構造単位では水素であり、メタクリル酸の構造単位では-CH基である。
【0018】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、ビルダー(自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは、1~97重量%(より好ましくは、≧10重量%、なおより好ましくは、≧20重量%、さらになおより好ましくは、≧25重量%、最も好ましくは、≧50重量%、好ましくは、≦95重量%、より好ましくは、≦90重量%、なおより好ましくは、≦85重量%、最も好ましくは、≦80重量%)のビルダー)(好ましくは、ビルダーは、少なくとも1種の炭酸塩と少なくとも1種のクエン酸塩との混合物を含む)と、非イオン性界面活性剤(自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは、0.2~15重量%(より好ましくは、0.5~10重量%、最も好ましくは、1.5~7.5重量%)の非イオン性界面活性剤)(好ましくは、非イオン性界面活性剤は、脂肪アルコールアルコキシレートである)と、分散剤ポリマー(自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは、0.5~15重量%(より好ましくは、0.5~10重量%、なおより好ましくは、1~8重量%、最も好ましくは、2~6重量%)の分散剤ポリマーであって、(a)分散剤ポリマーの重量に基づいて、>60~<90重量%の式Iの構造単位
【0019】
【化4】
(式中、各Rは、独立して、水素および-CH基から選択される)、および(b)分散剤ポリマーの重量に基づいて、>10~<40重量%の式II構造単位
【0020】
【化5】
(式中、各Rは、独立して、C1-6ヒドロキシアルキル基およびC1-6アルコキシ基 -C1-4アルキル基からなる群から選択され、各Rは、独立して、水素およびメチル基から選択される)の、を含む、分散剤ポリマーと、を含む。
【0021】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、ビルダーを含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、ビルダーを含み、ビルダーが、少なくとも1種の炭酸塩と少なくとも1種のクエン酸塩との混合物を含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、ビルダーを含み、ビルダーが、少なくとも1種の炭酸塩、少なくとも1種のクエン酸塩、および少なくとも1種のクエン酸塩の混合物を含む。最もより好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、ビルダーを含み、ビルダーが、炭酸ナトリウムおよびクエン酸ナトリウムの混合物を含む。
【0022】
より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、1~97重量%のビルダーを含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、≧1重量%(好ましくは、≧10重量%、より好ましくは、≧20重量%、なおより好ましくは、≧25重量%、最も好ましくは、≧50重量%)のビルダーを含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、≦95重量%(好ましくは、≦90重量%、より好ましくは、≦85重量%、最も好ましくは、≦80重量%)のビルダーを含む。炭酸塩、クエン酸塩、およびケイ酸塩ビルダーの重量百分率は、金属イオンを含む塩の実際の重量に基づく。
【0023】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「炭酸塩」という用語は、炭酸塩、重炭酸塩、および/またはセスキ炭酸塩のアルカリ金属またはアンモニウム塩を指す。好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用される炭酸塩(存在する場合)は、ナトリウム、カリウム、およびリチウムの炭酸塩(より好ましくは、ナトリウムまたはカリウムの塩、最も好ましくは、ナトリウムの塩)からなる群から選択される。最も好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用される炭酸塩(存在する場合)は、炭酸ナトリウムおよび重炭酸ナトリウムのうちの少なくとも1つを含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーが炭酸塩を含む場合、自動食器洗浄用組成物は、好ましくは、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0~97重量%(好ましくは、10~75重量%、より好ましくは、25~60重量%、最も好ましくは40~50重量%)の炭酸塩を含む。
【0024】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「クエン酸塩」という用語は、クエン酸アルカリ金属塩を指す。好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用されるクエン酸塩(存在する場合)は、ナトリウム、カリウム、およびリチウムのクエン酸塩(より好ましくは、ナトリウムまたはカリウムの塩、最も好ましくは、ナトリウムの塩)からなる群から選択される。より好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用されるクエン酸塩(存在する場合)は、クエン酸ナトリウムである。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーがクエン酸塩を含む場合、自動食器洗浄用組成物は、好ましくは、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0~97重量%(好ましくは、5~75重量%、より好ましくは、10~60重量%、最も好ましくは20~40重量%)のクエン酸塩を含む。
【0025】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「ケイ酸塩」という用語は、ケイ酸アルカリ金属塩を指す。好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用されるケイ酸塩(存在する場合)は、ナトリウム、カリウム、およびリチウムのケイ酸塩(より好ましくは、ナトリウムまたはカリウムの塩、最も好ましくは、ナトリウムの塩)からなる群から選択される。より好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用されるケイ酸塩(存在する場合)は、二ケイ酸ナトリウムである。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーとしては、ケイ酸塩が挙げられる。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーがケイ酸塩を含む場合、自動食器洗浄用組成物は、好ましくは、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0~97重量%(好ましくは0.1~10重量%、より好ましくは0.5~7.5重量%、最も好ましくは0.75~3重量%)のケイ酸塩を含む。
【0026】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.2~15重量%(好ましくは、0.5~10重量%、より好ましくは、1.5~7.5重量%)の非イオン性界面活性剤を含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.2~15重量%(好ましくは、0.5~10重量%、より好ましくは、1.5~7.5重量%)の非イオン性界面活性剤を含み、界面活性剤は、脂肪アルコールアルコキシレートを含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.2~15重量%(好ましくは、0.5~10重量%、より好ましくは、1.5~7.5重量%)の非イオン性界面活性剤を含み、界面活性剤は、脂肪アルコールアルコキシレートである。
【0027】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される非イオン性界面活性剤は、以下から選択される式
RO-(M)-(N)-OH、および
RO-(M)-(N)-(P)-OH
(式中、Mはエチレンオキシドの構造単位を表し、NはC3-181,2-エポキシアルカンの構造単位を表し、PはC6-18のアルキルグリシジルエーテルの構造単位を表し、xは5~40であり、yは0~20であり、zは0~3であり、RはC6-22直鎖または分岐鎖アルキル基を表す)を有する。
【0028】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される非イオン性界面活性剤は、以下から選択される式
RO-(M)-(N)-OH、および
RO-(M)-(N)-O-R’
(式中、MおよびNは、アルキレンオキシドに由来する構造単位(そのうちの1つがエチレンオキシドである)であり、は、5~40であり、は、0~20であり、Rは、C6-22直鎖または分岐鎖アルキル基を表し、R’は、アルコール前駆体と、C6-22直鎖もしくは分岐鎖ハロゲン化アルキル、エポキシアルカン、またはグリシジルエーテルの反応から誘導される基を表す)を有する。
【0029】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される非イオン性界面活性剤は、以下の式
RO-(M)-OH
(式中、Mは、エチレンオキシドの構造単位を表し、は少なくとも3(好ましくは、少なくとも5、好ましくは、10以下、より好ましくは、8以下)である)を有する。好ましくは、式中、RおよびR’は各々少なくとも8個(より好ましくは、少なくとも10個)の炭素原子を有する。
【0030】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、分散剤ポリマーを含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて0.5~15重量%の分散剤ポリマーを含む。なおより好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて0.5~10重量%の分散剤ポリマーを含む。さらにより好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて1~8重量%の分散剤ポリマーを含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、2~6重量%の分散剤ポリマーを含む。
【0031】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、分散剤ポリマー中に、分散剤ポリマーの重量に基づいて、>60~<90重量%(好ましくは、70~85重量%、より好ましくは、75~82.5重量%、最も好ましくは、78~82重量%)の式Iの構造単位
【0032】
【化6】
(式中、各Rは、独立して、水素および-CH基から選択される)を含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、分散剤ポリマーの重量に基づいて、>60~<90重量%(好ましくは、70~85重量%、より好ましくは、75~82.5重量%、最も好ましくは、78~82重量%)の式Iの構造単位(式中、Rは、75~100mol%(好ましくは90~100mol%、より好ましくは、98~100mol%、さらにより好ましくは、≧99mol%、最も好ましくは、100mol%)で、水素である)を含む。
【0033】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、分散剤ポリマーの重量に基づいて、>10~<40重量%(好ましくは、15~30重量%、より好ましくは、17.5~25重量%、最も好ましくは、18~22重量%)の式IIの構造単位
【0034】
【化7】
(式中、各Rは、独立して、C1-6ヒドロキシアルキル基およびC1-6アルコキシ基(好ましくは、C1-5ヒドロキシアルキル基およびC1-5アルコキシ基、より好ましくは、C1-4ヒドロキシアルキル基およびC1-4アルコキシ基、さらにより好ましくは、C2-4ヒドロキシアルキル基およびC2-4アルコキシ基、さらになおより好ましくは、C2-4ヒドロキシアルキル基、最も好ましくは、ヒドロキシプロピル基)からなる群から選択され、各Rは、独立して、水素およびメチル基から選択される)を含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、分散剤ポリマーの重量に基づいて、>10~<40重量%(好ましくは、15~30重量%、より好ましくは、17.5~25重量%、最も好ましくは、18~22重量%)の式IIの構造単位
【0035】
【化8】
(式中、各Rは、独立して、C2-4ヒドロキシアルキル基およびC2-4アルコキシ基(好ましくは、C2-4ヒドロキシアルキル基、より好ましくは、ヒドロキシプロピル基)から選択され、各Rは、独立して、水素およびメチル基から選択される)を含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、分散剤ポリマー中に、分散剤ポリマーの重量に基づいて、>10~<40重量%(好ましくは、15~30重量%、より好ましくは、17.5~25重量%、最も好ましくは、18~22重量%)の式IIの構造単位(式中、Rは、75~100mol%(好ましくは90~100mol%、より好ましくは、98~100mol%、最も好ましくは100mol%)で、ヒドロキシプロピル基であり、Rは、75~100mol%(好ましくは90~100mol%、より好ましくは、98~100mol%、最も好ましくは100mol%)で、水素である)を含む。
【0036】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、1,200~25,000ダルトンの重量平均分子量を有する。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、1,500~20,000ダルトンの重量平均分子量を有する。なおより好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、1,750~17,500ダルトンの重量平均分子量を有する。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、1,900~14,250ダルトンの重量平均分子量を有する。
【0037】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、≦0.3重量%(より好ましくは、≦0.1重量%、なおより好ましくは、≦0.05重量%、さらになおより好ましくは、≦0.03重量%、最も好ましくは、≦0.01重量%)の多エチレン性不飽和架橋モノマーの構造単位を含む。
【0038】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、≦1重量%(好ましくは、≦0.5重量%、より好ましくは、≦0.001重量%、なおより好ましくは、≦0.0001重量%、最も好ましくは、<検出限界)のスルホン化モノマーの構造単位を含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、≦1重量%(好ましくは、≦0.5重量%、より好ましくは、≦0.001重量%、なおより好ましくは、≦0.0001重量%、最も好ましくは、<検出限界)の、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、2-メタクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、4-スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、3-アリルオキシスルホン酸、2-ヒドロキシ-1-プロパンスルホン酸(HAPS)、2-スルホエチル(メタ)アクリル酸、2-スルホプロピル(メタ)アクリル酸、3-スルホプロピル(メタ)アクリル酸、4-スルホブチル(メタ)アクリル酸、およびそれらの塩からなる群から選択されるスルホン化モノマーの構造単位を含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、≦1重量%(好ましくは、≦0.5重量%、より好ましくは、≦0.001重量%、なおより好ましくは、≦0.0001重量%、最も好ましくは、<検出限界)の、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)モノマーの構造単位を含む。
【0039】
本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤コポリマーを作製する方法は、共重合の当業者に周知である。
【0040】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.1~15重量%(より好ましくは、0.5~10重量%、なおより好ましくは、0.75~7重量%、最も好ましくは、0.9~5重量%)のホスホネートをさらに含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.1~15重量%(より好ましくは、0.5~10重量%、なおより好ましくは、0.75~7重量%、最も好ましくは、0.9~5重量%)のホスホネートを含み、ホスホネートは、≦1,000ダルトンの重量平均分子量を有する低分子量である。なおより好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.1~15重量%(より好ましくは、0.5~10重量%、なおより好ましくは、0.75~7重量%、最も好ましくは、0.9~5重量%)のホスホネートを含み、ホスホネートは、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸(HEDP)および1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸の塩のうちの少なくとも1つを含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.1~15重量%(より好ましくは、0.5~10重量%、なおより好ましくは、0.75~7重量%、最も好ましくは、0.9~5重量%)のホスホネートを含み、ホスホネートは、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸(HEDP)およびその塩からなる群から選択される。
【0041】
本発明の自動食器洗浄用組成物は、任意選択的に、添加剤をさらに含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、アルカリ源、漂白剤(例えば、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム)、漂白活性化剤(例えば、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED))、漂白触媒(例えば、酢酸マンガン(II)、塩化コバルト(II)、ビス(TACN))三酸化マグネシウムジアセテート)、酵素(例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、またはセルラーゼ)、発泡抑制剤、着色剤、芳香剤、追加のビルダー、抗菌剤、充填剤、堆積物制御ポリマーおよびこれらの混合物からなる群から選択される添加剤をさらに含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、漂白剤、漂白活性化剤、酵素、充填剤、およびこれらの混合物からなる群から選択される添加剤をさらに含む。なおより好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、添加剤をさらに含み、添加剤は、漂白剤(例えば、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム)、漂白活性化剤(例えば、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED))および酵素(例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、またはセルラーゼ)を含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、添加剤であって、添加剤は漂白剤を含み、漂白剤は過炭酸ナトリウムを含む、添加剤と、漂白活性化剤であって、漂白活性化剤はテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)を含む、漂白活性化剤と、酵素であって、酵素はプロテアーゼおよびアミラーゼを含む、酵素と、をさらに含む。
【0042】
錠剤または粉末に含まれる充填剤は、不活性な水溶性物質であり、典型的にはナトリウム塩またはカリウム塩(例えば、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム)である。錠剤および粉末では、充填剤は、典型的には、0重量%~75重量%の範囲の量で存在する。ゲル配合物製に含まれる充填剤としては、典型的には、錠剤および粉末、さらには水で使用するために言及されたものが挙げられる。芳香剤、染料、発泡抑制剤、酵素、および抗菌剤は通常、合計で自動食器洗浄用組成物の10重量%以下、あるいは5重量%以下である。
【0043】
本発明の自動食器洗浄用組成物は、任意選択的にアルカリ源をさらに含む。好適なアルカリ源としては、アルカリ金属炭酸塩およびアルカリ金属水酸化物、例えば炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウム、重炭酸塩、セスキ炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムまたは水酸化カリウム、または上記の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。水酸化ナトリウムが好ましい。本発明の自動食器洗浄用組成物中のアルカリ源の量(存在する場合)は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、少なくとも1重量%(好ましくは少なくとも20重量%)および最大80重量%(好ましくは最大60重量%)である。
【0044】
本発明の自動食器洗浄用組成物は任意選択的に、漂白剤(例えば、過炭酸ナトリウム)をさらに含む。本発明の自動食器洗浄用組成物中の漂白剤の量(存在する場合)は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは1~25重量%(より好ましくは、5~20重量%)の濃度である。
【0045】
本発明の自動食器洗浄用組成物は任意選択的に、漂白活性化剤(例えばテトラアセチルエチレンジアミン(TAED))をさらに含む。本発明の自動食器洗浄用組成物中の漂白活性化剤の量(存在する場合)は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは1~10重量%(より好ましくは、2.5~7.5重量%)の濃度である。
【0046】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、≦1重量%(好ましくは、≦0.5重量%、より好ましくは、≦0.2重量%、なおより好ましくは、≦0.1重量%、さらになおより好ましくは、≦0.01重量%、最も好ましくは、<検出限界)の、ホスフェート(リン元素として測定される)を含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、ホスフェート不含である。
【0047】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、≦1重量%(好ましくは、≦0.5重量%、より好ましくは、≦0.2重量%、なおより好ましくは、≦0.1重量%、さらになおより好ましくは、≦0.01重量%、最も好ましくは、<検出限界)の、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリシン-N,N-二酢酸、メチルグリシン-N,N-二酢酸、2-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、グルタミン酸-N,N-二酢酸、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジサクシネート、S,S-エチレンジアミンジコハク酸アスパラギン酸-二酢酸、N,N’-エチレンジアミンジコハク酸、イミノジコハク酸、アスパラギン酸、アスパラギン酸-N,N-二酢酸、ベータ-アラニン二酢酸、ポリアスパラギン酸、それらの塩、およびこれらの混合物からなる群から選択されるビルダーを含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリシン-N,N-二酢酸、メチルグリシン-N,N-二酢酸、2-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、グルタミン酸-N,N-二酢酸、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジサクシネート、S,S-エチレンジアミンジコハク酸アスパラギン酸-二酢酸、N,N’-エチレンジアミンジコハク酸、イミノジコハク酸、アスパラギン酸、アスパラギン酸-N,N-二酢酸、ベータ-アラニン二酢酸、ポリアスパラギン酸、それらの塩、およびこれらの混合物からなる群から選択される0重量%のビルダーを含有する。
【0048】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、少なくとも7(好ましくは、≧9、より好ましくは≧9.5)のpH値(水中1重量%で)を有する。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、13以下のpH値(水中1重量%で)を有する。
【0049】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、任意の典型的な形態、例えば、錠剤、粉末、塊、一回用量、小袋、ペースト、液体、またはゲルで配合することができる。本発明の自動食器洗浄用組成物は、食器および調理器具、皿などの用品を自動食器洗浄機内で洗浄するのに有用である。
【0050】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、典型的な操作条件下で使用するのに好適である。例えば、自動食器洗浄機で使用されるとき、洗浄過程中の典型的な水温は、好ましくは20℃~85℃、好ましくは30℃~70℃である。自動食器洗浄用組成物の典型的な濃度は、食器洗浄機内の液体の合計百分率として、好ましくは0.1~1重量%、好ましくは0.2~0.7重量%である。適切な製品形態および添加時間の選択により、本発明の自動食器洗浄用組成物は、予備洗浄、主洗浄、最後から2番目のすすぎ、最終的なすすぎ、またはこれらのサイクルの任意の組み合わせにおいて存在し得る。
【0051】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄機内で物品を洗浄する方法は、少なくとも1つの物品(例えば、調理器具、耐熱陶器、食卓用食器類、食卓用器具、平皿類、および/またはガラス食器、好ましくは、少なくとも1つの物品がプラスチック物品を含み、より好ましくは、少なくとも1つの物品がポリエチレン物品を含む)を準備することと、本発明の自動食器洗浄用組成物を準備することと、自動食器洗浄用組成物を少なくとも1つの物品(好ましくは、自動食器洗浄機内)に適用することと、を含む。
【0052】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄機内で物品を洗浄する方法は、(i)少なくとも1つの物品(例えば、調理器具、耐熱陶器、食卓用食器類、食卓用器具、平皿類、および/またはガラス食器、好ましくは、少なくとも1つの物品がプラスチック物品を含み、より好ましくは、少なくとも1つの物品がポリエチレン物品を含む)を準備することと、(ii)本発明の自動食器洗浄用組成物を準備することであって、準備された自動食器洗浄用組成物が、50~85重量%のビルダーであって、ビルダーが、炭酸塩、重炭酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩、およびこれらの混合物からなる群から選択され、ビルダーが、少なくとも1種の炭酸塩と少なくとも1つのクエン酸塩との混合物を含む、ビルダーと、0.75~7重量%のホスホネートと、1.5~7.5重量%の非イオン性界面活性剤と、2~6重量%の分散剤ポリマーと、を含み、分散剤ポリマーが、(a)75~82.5重量%の式Iの構造単位(式中、Rは、式Iの構造単位の98~100mol%で、水素である)と、および(b)17.5~25重量%の式IIの構造単位(式中、Rは、式IIの構造単位の98~100mol%で、ヒドロキシプロピル基であり、Rは、式IIの構造単位の98~100mol%で、水素である)を含み、分散剤ポリマーは、1,750~17,500ダルトンの重量平均分子量Mを有する、準備することと、(iii)自動食器洗浄用組成物を少なくとも1つの物品(好ましくは自動食器洗浄機内)に適用することと、を含み、青色スケールの形成が抑制される。
【0053】
本発明のいくつかの実施形態を、以下の実施例で詳細に説明する。
【0054】
実施例で報告される、重量平均分子量、Mと、数平均分子量、Mと、多分散性(PDI)値は、Agilent 1100シリーズ屈折率を備えるAgilent 1100シリーズLCシステムでのゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定された。試料をHPCLグレードのTHF/FA混合物(100:5体積/体積比)に約9mg/mLの濃度で溶解し、0.45μmシリンジフィルターでろ過してから、4.6×10mmのShodex KFガードカラム、8.0×300mmのShodex KF 803カラム、8.0x300mmのShodex KF 802カラム、および8.0×100mmのShodex KF-Dカラムに注入した。1mL/分の流量および40℃の温度を維持した。狭分子量PS標準(EasiCal PS-2,Polymer Laboratories,Inc.)によって、カラムを較正した。
【0055】
実施例S1:ポリマー合成
機械撹拌装置、温度コントローラ、加熱マントル、熱電対、コンデンサー、窒素源、およびコフィードを添加するための入口を備えた3リットルの丸底フラスコに、ジプロピレングリコール(747.4g)を添加した。機械式撹拌装置を係合し、窒素掃引を確立し、温度コントローラを96℃に設定した。氷酢酸(526g)をフラスコに添加するためにメスシリンダーに添加した。50%水酸化ナトリウム溶液(8.83g)を脱イオン水(80g)および過硫酸ナトリウム(10.5g)と混合して開始剤溶液を形成し、その後フラスコに添加するためにシリンジに移した。
【0056】
フラスコの内容物が96℃に達したとき、メスシリンダーおよび開始剤溶液中の氷酢酸のフラスコ内容物への添加は、別々のフラスコ入口を通して同時に開始された。氷酢酸を120分間かけて4.38g/分の速度で添加し、開始剤供給物を125分かけて0.79g/分の速度で添加した。氷酢酸および開始剤供給物の完了時に、氷酢酸供給系を脱イオン水(4g)でフラックにすすいだ。フラスコの内容物を96℃で15分間保持した。次いで、脱イオン水(5g)中に溶解した過硫酸ナトリウム(2.6g)の追跡溶液を10分間かけてフラスコの内容物に添加した。次いで、フラスコの内容物を30分間保持した。保持後、フラスコの内容物を冷却し、ジプロピレングリコール(208.7g)をフラスコの内容物に添加し、続いて、脱イオン水(10g)すすぎ液をフラスコの内容物に添加した。次いで、得られたポリマー生成物を、33.7重量%の固形分で、72質量ppmの残留アクリル酸含有量で測定した。ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定された場合、ポリマー生成物の重量平均分子量は7,000ダルトンであった。
【0057】
実施例S2:ポリマー合成
機械撹拌装置、温度コントローラ、加熱マントル、熱電対、コンデンサー、窒素源、およびコフィードを添加するための入口を備えた2リットルの丸底フラスコに、脱イオン水(333.0g)を添加した。機械式撹拌装置を係合し、窒素掃引を確立し、温度コントローラを72℃に設定した。氷酢酸(360g)およびヒドロキシプロピルアクリレート(40g)のモノマー供給溶液を、フラスコに添加するためにメスシリンダーに添加した。過硫酸ナトリウム(1.9g)を脱イオン水(50g)と混合して開始剤溶液を形成し、その後フラスコに添加するためにシリンジに移した。脱イオン水(90g)中に溶解したメタ重亜硫酸ナトリウム(20.6g)の連鎖調節剤溶液を調製した。脱イオン水(10g)に溶解したメタ重亜硫酸ナトリウム(1.45g)の連鎖調節剤プリチャージを調製した。
【0058】
フラスコの内容物が72℃に達したとき、0.15%硫酸鉄七水和物溶液(3.2g)をフラスコの内容物に添加した。その後直ちに、連鎖調節剤プリチャージをフラスコの内容物およびモノマー供給溶液に添加し、連鎖調節剤溶液および開始剤溶液を、別々のフラスコ入口を通して同時に開始した。モノマー供給溶液を、90分間かけて4.28mL/分の速度で添加した。開始剤溶液を、95分間かけて0.52mL/分の速度で添加した。連鎖調節剤溶液を1.21mL/分の速度で添加した。すべての供給は70℃で開始した。供給の完了時に、脱イオン水(5g)を、モノマー供給ラインを通してすすいだ。フラスコの内容物を72℃で20分間保持した。次いで、脱イオン水(20g)に溶解した過硫酸ナトリウム(0.52g)の第1の追跡溶液をフラスコの内容物に10分間かけて添加し、次いでフラスコの内容物を20分間保持した。次いで、脱イオン水(20g)に溶解した過硫酸ナトリウム(0.52g)の第2の追跡溶液をフラスコの内容物に10分間かけて添加し、次いでフラスコの内容物を20分間保持した。最終保持後、フラスコの内容物を35℃に冷却し、滴下漏斗を使用して48分間かけてフラスコの内容物に添加された50%水酸化ナトリウム(152.7g)で徐々に中和した。氷浴を用いて発熱を制御し、フラスコの内容物を40℃未満に維持した。中和後、残留重亜硫酸塩を28℃で5分間かけて捕捉し、35%過酸化水素溶液(5.46g)をフラスコの内容物に添加した。最後に、脱イオン水(20g)を、滴下漏斗を通してフラスコの内容物にすすいだ。次いで、得られたポリマー生成物を、42.47重量%の固形分で、<25質量ppmの残留アクリル酸含有量で測定した。ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定された場合、ポリマー生成物の重量平均分子量は9,000ダルトンであった。
【0059】
実施例S3:ポリマー合成
機械撹拌装置、温度コントローラ、加熱マントル、熱電対、コンデンサー、窒素源、およびコフィードを添加するための入口を備えた2リットルの丸底フラスコに、脱イオン水(333.0g)を添加した。機械式撹拌装置を係合し、窒素掃引を確立し、温度コントローラを72℃に設定した。氷酢酸(320g)およびヒドロキシプロピルアクリレート(80g)のモノマー供給溶液を、フラスコに添加するためにメスシリンダーに添加した。過硫酸ナトリウム(1.9g)を脱イオン水(50g)と混合して開始剤溶液を形成し、その後フラスコに添加するためにシリンジに移した。脱イオン水(90g)中に溶解したメタ重亜硫酸ナトリウム(20.6g)の連鎖調節剤溶液を調製した。脱イオン水(10g)に溶解したメタ重亜硫酸ナトリウム(1.45g)の連鎖調節剤プリチャージを調製した。
【0060】
フラスコの内容物が72℃に達したとき、0.15%硫酸鉄七水和物溶液(3.2g)をフラスコの内容物に添加した。その後直ちに、連鎖調節剤プリチャージをフラスコの内容物およびモノマー供給溶液に添加し、連鎖調節剤溶液および開始剤溶液を、別々のフラスコ入口を通して同時に開始した。モノマー供給溶液を、90分間かけて4.26mL/分の速度で添加した。開始剤溶液を、95分間かけて0.52mL/分の速度で添加した。連鎖調節剤溶液を1.2mL/分の速度で添加した。すべての供給物は70℃で開始した。供給の完了時に、脱イオン水(5g)を、モノマー供給ラインを通してすすいだ。フラスコの内容物を72℃で20分間保持した。次いで、脱イオン水(20g)に溶解した過硫酸ナトリウム(0.52g)の第1の追跡溶液をフラスコの内容物に10分間かけて添加し、次いでフラスコの内容物を20分間保持した。次いで、脱イオン水(20g)に溶解した過硫酸ナトリウム(0.52g)の第2の追跡溶液をフラスコの内容物に10分間かけて添加し、次いでフラスコの内容物を20分間保持した。最終保持後、フラスコの内容物を30℃に冷却し、滴下漏斗を使用して45分間かけてフラスコの内容物に添加された50%水酸化ナトリウム(136g)で徐々に中和した。氷浴を用いて発熱を制御し、フラスコの内容物を40℃未満に維持した。中和後、残留重亜硫酸塩を28℃で5分間かけて捕捉し、35%過酸化水素溶液(4.38g)をフラスコの内容物に添加した。最後に、脱イオン水(20g)を、滴下漏斗を通してフラスコの内容物にすすいだ。次いで、得られたポリマー生成物を、42.87重量%の固形分で、<25質量ppmの残留アクリル酸含有量で測定した。ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定された場合、ポリマー生成物の重量平均分子量は8,000ダルトンであった。
【0061】
実施例S4:ポリマー合成
機械撹拌装置、温度コントローラ、加熱マントル、熱電対、コンデンサー、窒素源、およびコフィードを添加するための入口を備えた3リットルの丸底フラスコに、脱イオン水(342g)を添加した。機械式撹拌装置を係合し、窒素掃引を確立し、温度コントローラを75℃に設定した。氷酢酸(487g)、ヒドロキシプロピルアクリレート(324.7g)および脱イオン水(20g)のモノマー混合物を徹底的に混合して、モノマー供給溶液を形成した。過硫酸ナトリウム(7g)を脱イオン水(68g)と混合して、開始剤溶液を形成した。メタ重亜硫酸ナトリウム(77.3g)を脱イオン水(127g)に溶解して、連鎖調節剤溶液を形成した。メタ重亜硫酸ナトリウム(5.89g)を脱イオン水(19.6g)に溶解して、連鎖調節剤プリチャージ溶液を形成した。硫酸第一鉄七水和物(0.004g)を脱イオン水(0.7g)中で希釈して、プロモーター溶液を形成した。
【0062】
フラスコの内容物が75℃に達したとき、連鎖調節剤プリチャージをフラスコの内容物に添加し、続いて脱イオン水すすぎ液(7.8g)を添加した。次いで、プロモーター溶液をフラスコの内容物に添加し、続いて脱イオン水すすぎ液(2g)を添加した。温度制御設定点を75℃で維持しながら、モノマー供給溶液を開始剤溶液および連鎖調節剤溶液を同時に、別々にフラスコの内容物に供給した。モノマー供給溶液を、180分間かけて4.62g/分の速度でフラスコの内容物に添加した。開始剤溶液を、190分間かけて0.3g/分の速度でフラスコの内容物に添加した。連鎖調節剤溶液を160分間かけて1.28g/分の速度でフラスコの内容物に添加した。コフィードの完了時に、モノマー供給物を、脱イオン水(19.5g)でフラスコの内容物にすすいだ。開始剤溶液を脱イオン水(7.8g)でフラスコの内容物にすすぎ、連鎖調節剤溶液を脱イオン水(7.8g)でフラスコの内容物にすすいだ。次いで、フラスコの内容物を73℃で10分間保持した。次いで、脱イオン水(25.5g)をフラスコの内容物に添加した。次いで、フラスコの内容物を冷却するようにした。フラスコの内容物の温度を>55℃に保ったまま、30%の活性水性アンモニア(90.2g)および脱イオン水すすぎ液(8g)をフラスコの内容物に添加した。フラスコの内容物の温度が<50℃に低下したとき、35%過酸化水素(12.3g)溶液および脱イオン水すすぎ液(8g)をフラスコの内容物に添加した。フラスコの内容物の温度が50~55℃に下がったとき、脱イオン水(8g)の反応器追跡触媒溶液中の70%のtert-ブチルヒドロパーオキシド(1.7g)および脱イオン水すすぎ液(2g)をフラスコの内容物に添加した。次いで、脱イオン水(8g)追跡活性剤溶液に溶解したスルホキシル酸ナトリウムホルムアルデヒド(1.1g)および脱イオン水すすぎ液(2g)をフラスコの内容物に添加した。フラスコの内容物の温度が45℃に低下したとき、30%の活性水性アンモニア(293.4g)および脱イオン水すすぎ液(8g)をフラスコの内容物に添加した。次いで、フラスコの内容物を脱イオン水(25.7g)でさらに希釈した。次いで、得られたポリマー生成物を、50重量%の固形分で、<25質量ppmの残留アクリル酸含有量で測定した。ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定された場合、ポリマー生成物の重量平均分子量は3,000ダルトンであった。
【0063】
ポリマー組成物
実施例S1~S4に従って調製された分散剤ポリマー組成物を表1に要約する。
【0064】
【表1】
比較例DC1~DC4および実施例D1:食器洗浄性能
【0065】
表2に特定された成分配合を有する比較例DC1~DC4および実施例D1の各々で、食器洗浄用組成物を調製した。各成分配合物に使用されたプロテアーゼは、Novozymesから入手可能なSavinase(登録商標)12Tプロテアーゼであった。各成分配合物に使用されたアミラーゼは、Novozymesから入手可能なStainzyme(登録商標)12Tアミラーゼであった。
【0066】
【表2】
食品汚れを調製する手順
【0067】
表3に記載のSTIWA食品汚れは、以下の手順により調製した。
a)水を沸騰させる。
b)紙コップでインスタントグレービー、安息香酸、およびデンプンを混合し、次いで混合物を沸騰水に添加する。
c)(b)の生成物に乳とマーガリンを添加する。
d)(c)の生成物を約40℃に冷却し、次いで混合物をキッチンミキサー(Polytron)に添加する。
e)別の紙コップで、卵黄、ケチャップ、およびマスタードを合わせ、スプーンで混合する。
f)(e)の生成物をブレンダー内の(d)の混合物に連続的に撹拌しながら添加する。
g)(f)の生成物をブレンダーで5分間撹拌する。
h)(g)からの生成物食品汚れ混合物を凍結する。
i)主洗浄の開始時に、50gのこの冷凍スラッシュを食器洗浄機に入れる。
【0068】
【表3】
食器洗浄試験の条件
【0069】
機械:Miele SS-ADW、モデルG1222SC Labor。65℃で洗浄-30分、予備洗浄。水:硬度37°fH、Ca:Mg=3:1。食品汚れ:表3に記述された50gの組成物を、カップで凍結した状態で洗浄液に導入した。比較例DC1~DC4および実施例D1からの各食器洗浄用組成物を試験し、1回の洗浄につき20gを投入した。
【0070】
ポリスチレンタンブラーの膜張りおよび斑点形成の評価
上記の食器洗浄試験条件下で30回の洗浄サイクルの後、ポリスチレンタンブラーを外気で乾燥させた。30回目の洗浄に続いて外気で乾燥させた後、訓練を受けた評価者によって、下からの制御された照明を有する発光ボックス内でポリスチレンタンブラーを観察することにより、膜張りおよび斑点形成の評価を判定した。ポリスチレンタンブラーを、ASTM法に従って、1(膜張り/斑点なし)~5(重度の膜張り/斑点形成)の範囲で、膜張りおよび斑点形成を評価した。表4に報告するように、膜張りおよび斑点形成についての平均値1~5を判定した。
【0071】
【表4】
LIBBEY(商標)ガラスタンブラーの膜張りおよび斑点形成の評価
【0072】
上記の食器洗浄試験条件下で30回の洗浄サイクルの後、ガラスタンブラーを外気で乾燥させた。30回目の洗浄に続いて外気で乾燥させた後、訓練を受けた評価者によって、下からの制御された照明を有する発光ボックス内でガラスタンブラーを観察することにより、膜張りおよび斑点形成の評価を判定した。LIBBEY(商標)ガラスタンブラーを、ASTM法に従って、1(膜張り/斑点なし)~5(重度の膜張り/斑点形成)の範囲で、膜張りおよび斑点形成を評価した。表5に報告するように、膜張りおよび斑点についての平均値1~5を判定した。
【0073】
【表5】
SCHOTT(商標)ガラスの膜張りおよび斑点形成の評価
【0074】
上記の食器洗浄試験条件下で30回の洗浄サイクルの後、SCHOTT(商標)ガラスを外気で乾燥させた。30回目の洗浄に続いて外気で乾燥させた後、訓練を受けた評価者によって、下からの制御された照明を有する発光ボックス内でSCHOTT(商標)ガラスを観察することにより、膜張りおよび斑点形成の評価を判定した。SCHOTT(商標)ガラスを、ASTM法に従って、1(膜張り/斑点なし)~5(重度の膜張り/斑点形成)の範囲で、膜張りおよび斑点形成を評価した。表6に報告するように、膜張りおよび斑点形成についての平均値1~5を判定した。
【0075】
【表6】
ソーダライム板ガラスの膜張りおよび斑点形成の評価
【0076】
上記の食器洗浄試験条件下で30回の洗浄サイクルの後、ソーダライム板ガラスを外気で乾燥させた。30回目の洗浄に続いて外気で乾燥させた後、訓練を受けた評価者によって、下からの制御された照明を有する発光ボックス内でソーダライム板ガラスを観察することにより、膜張りおよび斑点形成の評価を判定した。ソーダライム板ガラスを、ASTM法に従って、1(膜張り/斑点なし)~5(重度の膜張り/斑点形成)の範囲で、膜張りおよび斑点形成を評価した。表7に報告するように、膜張りおよび斑点形成についての平均値1~5を判定した。
【0077】
【表7】
ステンレス鋼の膜張りおよび斑点形成の評価
【0078】
上記の食器洗浄試験条件下で30回の洗浄サイクルの後、ステンレス鋼バター皿を外気で乾燥させた。外気で乾燥させた後、訓練を受けた評価者によって、制御された照明を有する発光ボックス内でステンレス鋼バター皿を観察することにより、膜張りおよび斑点形成の評価を判定した。ステンレス鋼バター皿を、ASTM法に従って、1(膜張り/斑点なし)~5(重度の膜張り/斑点形成)の範囲で、膜張りの色および斑点形成を評価した。表8に報告するように、膜張りの色および斑点形成についての平均値1~5を判定した。平均ΔE値は、比色計を使用してステンレス鋼バター皿から得た。ステンレス鋼バター皿の結果を表8に報告する。
【0079】
【表8】
【国際調査報告】