(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-28
(54)【発明の名称】熱成形チューブヘッド、チューブ及び製造方法
(51)【国際特許分類】
B29C 51/10 20060101AFI20230721BHJP
B65D 35/10 20060101ALI20230721BHJP
【FI】
B29C51/10
B65D35/10 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022579763
(86)(22)【出願日】2021-06-25
(85)【翻訳文提出日】2023-02-14
(86)【国際出願番号】 IB2021055680
(87)【国際公開番号】W WO2022009016
(87)【国際公開日】2022-01-13
(32)【優先日】2020-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521031501
【氏名又は名称】アイサパック ホールディング エスエー
【氏名又は名称原語表記】AISAPACK HOLDING SA
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】トマセ, ジャック
(72)【発明者】
【氏名】デマウレックス, ジル
(72)【発明者】
【氏名】カサノバ, レミー
【テーマコード(参考)】
3E065
4F208
【Fターム(参考)】
3E065AA02
3E065BA11
3E065BB02
3E065DA06
3E065DB05
3E065DD01
4F208AC03
4F208AG03
4F208AG21
4F208AH57
4F208MA01
4F208MB01
4F208MC01
4F208MG04
4F208MH06
4F208MH27
4F208MW02
(57)【要約】
本発明は、パッケージを形成することを目的としたチューブヘッドに関し、ヘッドは、前記パッケージを形成するためにチューブ状のスカートに溶着されるようになっており、チューブヘッドはシートから熱成形される。また、本発明は、そのようなチューブヘッドを製造するための方法及び前記ヘッドを伴うチューブに関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージを形成することを目的としたチューブヘッドにおいて、前記パッケージを形成するために前記ヘッドがチューブ状のスカートに溶着されるようになっており、前記ヘッドがシートから熱成形される、チューブヘッド。
【請求項2】
前記ヘッドが外面及び内面を備え、前記内面が、前記パッケージに収容される製品と接触するようになっており、前記ヘッドが、その外周に、前記スカートの溶着のために前記ヘッドの外面に配置される溶着ゾーンを備える、請求項1に記載のチューブヘッド。
【請求項3】
前記溶着ゾーンがカラー上にある、請求項1又は2に記載のチューブヘッド。
【請求項4】
前記ヘッドが、前記溶着ゾーンの境界に段差を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のチューブヘッド。
【請求項5】
前記ヘッドと前記スカートと組み立てられるときに滑らかな表面が得られるようにする、前記スカートの厚さに近い高さを前記段差が有する、請求項1~4のいずれか一項に記載のチューブヘッド。
【請求項6】
チューブヘッドを積み重ねるときに前記段差が支持ゾーンとして使用される、請求項1~5のいずれか一項に記載のチューブヘッド。
【請求項7】
前記ヘッドがキャップと共に単一品のみを形成する、請求項1~6のいずれか一項に記載のチューブヘッド。
【請求項8】
前記ヘッドが、前記チューブ内に収容される前記製品を抽出するためのオリフィスを備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のチューブヘッド。
【請求項9】
前記ヘッドが不正開封防止手段を備える、請求項1~8のいずれか一項に記載のチューブヘッド。
【請求項10】
前記シートが単層又は多層シートである、請求項1~9のいずれか一項に記載のチューブヘッド。
【請求項11】
前記シートが前記熱成形の前に印刷される、請求項1~10のいずれか一項に記載のチューブヘッド。
【請求項12】
前記キャップもその熱成形の前に印刷される、請求項1~11のいずれか一項に記載のチューブヘッド。
【請求項13】
少なくとも1つのスカートと、請求項1~12のいずれか一項に記載のチューブヘッドとを備えるチューブ。
【請求項14】
スカートに溶着される、請求項1~12のいずれか一項に記載のヘッドを使用してパッケージチューブを製造する方法。
【請求項15】
パッケージ用のチューブヘッドを製造するための方法であって、シートを提供するステップと、熱成形によって前記シートの少なくとも一部を前記ヘッドに変換するステップとを含む、方法。
【請求項16】
スプールを繰り出すことによって又は押し出しによって前記シートが提供される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記シートが前記熱成形温度まで加熱され、前記パッケージの外面を形成する前記チューブヘッドの外面が型と接触するように前記チューブヘッドが前記型のキャビティ内で熱成形され、前記チューブヘッドが切断されて前記シートの残りの部分から分離される、請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
前記シートが前記熱成形工程の前に加熱される、請求項15~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記シートが均一に又は不均一に加熱される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記シートのそれぞれの側面の間に圧力差がもたらされる、請求項15~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記シートを変形させるためにダイが前記シートに対して付与される、請求項15~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
熱成形によって同じシートから、キャップが前記ヘッドと共に単一品に形成される、請求項15~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記シートが単層又は多層シートである、請求項15~22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記シートが前記熱成形工程の前に印刷される、請求項15~23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記チューブヘッドの外面が前記熱成形工程中に型と接触する、請求項15~24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記キャップの内面が前記熱成形工程中に型と接触する、請求項15~25のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【対応出願】
【0001】
本出願は、AISAPACK HOLDING SAという名称で2020年7月10日に出願された先の欧州特許出願第20185275.3号の優先権を主張し、この先の出願の内容は、参照によりその全体が本願に組み入れられる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、可撓性パッケージを形成するために熱成形された後にチューブ状のスカートに溶着されるチューブヘッドに関する。本発明は、パッケージの分野、特に、例えば練り歯磨き及び他の同様の製品(液体、半液体、ペーストなど)などのクリーム又はペーストを収容するようになっている可撓性チューブの分野に適用される。また、本発明は、このヘッドを製造するための熱成形方法にも関する。
【従来技術】
【0003】
成形によって製造されたチューブヘッドは、長年にわたって知られており、例えば、国際公開第9115350号、欧州特許第0059281号明細書、仏国特許第2322058号明細書、英国特許第2191167号明細書、米国特許第5556678号明細書に記載されている。これらの成形ヘッドは、可撓性パッケージを形成するために、円筒スカート上に同時に又はその後に溶着される。成形技術の1つの欠点は、成形によって達成され得る厚さの制限、並びに、成形部品にバリア特性を付与するために使用されるべき技術の複雑さに関連する。成形技術の他の欠点は、薄い厚さを有する部品を製造することを望む場合の高流動性樹脂の使用に関連する。高流動性樹脂は、一般に、応力亀裂に対する耐性が低く、これにより、これらのパッケージが収容できる製品の選択が制限される。
【0004】
米国特許第5826737号明細書、米国特許第20150210456号明細書、米国特許第5839609号明細書及び米国特許第6357631号明細書は、チューブに似た熱成形パッケージを記載している。これらのパッケージは、それらの形状に関連する大きな欠点を有する。チューブとは対照的に、これらのパッケージは、それらのキャップ上に直立して配置させることができず、可撓性の円筒スカートを有していない。その結果、審美性及び機能性に関して、これらのパッケージは、従来のチューブ市場にとって魅力的ではない大きな欠点を有する。
【0005】
また、熱成形の技術は、チューブの形状を成す洗剤用の詰め替え品を製造するための刊行物である国際公開第9408860号パンフレットにも提案されている。本出願の
図1に示されるこの熱成形詰め替え品は、円錐スカートを備え、再閉止可能な首部を有していない。この刊行物である国際公開第9408860号パンフレットに記載され詰め替え品は、再閉鎖可能なチューブ、又は可撓性の円筒スカートを有するチューブを製造できるようにしない。このパッケージの他の欠点は、スカートの装飾であり、この装飾は、製造方法に起因する前記スカートの円錐度及び可変厚さのために困難である。
【0006】
本発明の対象及び目的は、特にこれらの困難並びに従来技術において提示された装置の制限を克服することである。
【0007】
本発明の更なる目的は、既知の製品及び方法を改善することである。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、特に、熱成形されたチューブヘッドに関し、前記ヘッドは、その後、チューブなどのパッケージを形成するために円筒状スカートに溶着される。
【0009】
熱成形ヘッドは、パッケージの外部及び可視部を形成する外面を備える。本発明によれば、ヘッドの外面は、熱成形中に型と接触し、したがって、パッケージの内側にある内面と比較して高い精度及び再現性を非常に有利に有する。
【0010】
本発明に係る熱成形ヘッドは、その外周に、パッケージ内に収容される製品と接触するいわゆる「内」面とは対照的に、いわゆる「外」面上に溶着ゾーンを備える。本発明によれば、前記外部溶着ゾーンは、パッケージの製造中に円筒状スカートをヘッドに溶着するために使用される。
【0011】
本発明の実施形態によれば、熱成形ヘッドがその外周にカラーを備え、前記カラーがその外面に前述の溶着ゾーンを有する。
【0012】
本発明の他の実施形態によれば、熱成形ヘッドは、その外周にカラーを備えないが、その外周及びその外面に依然として溶着ゾーンを有する。
【0013】
本発明の実施形態によれば、溶着ゾーンは、対称軸線を有する表面を形成する。本発明の1つの典型的な実施形態では、溶着ゾーンがヘッドの軸線に対して垂直な平面を形成する。他の典型的な実施形態によれば、溶着ゾーンが円錐面を形成する。他の典型的な実施形態によれば、溶着面が可変曲率の表面を形成する。これらの例は限定的ではなく、他の形状及び表面も本発明の範囲内で可能である。
【0014】
ヘッドの周囲は、円形又は楕円形であることが好ましい。
【0015】
本発明の幾つかの実施形態にしたがって製造されたヘッドは、好ましくは、溶着ゾーンの境界でその外面に段差を有する。この段差は、ヘッドに溶着されたスカートの高さに近い及び/又は該高さと同等の高さを有し、それにより、パッケージの外面は、好ましくは、溶着ステップ後に滑らかで連続的な表面を形成する。
【0016】
好ましい一実施形態によれば、製造されたヘッドは積み重ね可能であり、これにより、ヘッドの保管、輸送及び取り扱いが容易になる。ヘッドの積み重ねは、熱成形工程及び切断工程の後に行なわれ、切断工程は、チューブヘッドをシートの残りの部分から分離することから成る。積み重ね中のヘッド間の接触領域は、好ましくは外周付近に配置される。幾つかの実施形態において、溶着ゾーンを制限する段差は、ヘッドを積み重ねるための支持ゾーンとして使用されてもよい。
【0017】
本発明の幾つかの実施形態によれば、熱成形ヘッドは、パッケージ内に収容される製品を抽出するためのオリフィスを備えてもよい。特定の場合、ヘッドのオリフィスは、キャップと組み合わされた穿孔システムによって最初の開放中にユーザによって形成される。
【0018】
本発明の幾つかの実施形態によれば、熱成形ヘッドが開放/閉鎖手段と組み合わされてもよい。例えば、ヘッドは、ヘッドにクリップ留め又は螺合されるキャップと組み合わされてもよい。
【0019】
本発明の幾つかの実施形態によれば、熱成形ヘッドは、不正開封防止手段、例えばオリフィスを閉じて最初の使用中に除去される溶着箔と組み合わされてもよい。上記の穿孔原理は、不正開封防止インジケータとしても使用されてもよい。他の同等の手段も不正開封防止インジケータとして使用されてもよい。
【0020】
本発明の幾つかの実施形態によれば、熱成形ヘッドは、単一品のみを形成するために、ヒンジ又はプラスチック製の任意の他の可撓性要素によってキャップに接続されてもよい。これは、キャップをパッケージから分離できないため、リサイクル工程に有利である。幾つかの実施形態によれば、ヘッド及びキャップは、熱成形によって製造中に単一品に製造される。
【0021】
本発明に係る方法の幾つかの実施形態が特許請求の範囲に規定される。
【0022】
本発明の1つの大きな利点は、熱成形チューブヘッドを製造するために多層シートを使用する可能性であり、これにより、例えば水分及び酸素に対する優れたバリア特性を得ることが可能になる。そのような結果は、成形によって形成されたヘッドでは容易に得ることができない。
【0023】
本発明の幾つかの実施形態によれば、チューブヘッドは、全体的に又は部分的にリサイクル材料で製造されてもよい。
【0024】
本発明の他の大きな利点は、チューブヘッドの製造に使用される材料の量を減らすことができることである。本発明によれば、重量減少は25%と85%の間、好ましくは40%と75%の間である。
【0025】
本発明の他の大きな利点は、印刷されたチューブヘッドを低コストで製造できることである。本発明によれば、チューブヘッドを製造するために使用されるシートは、前記ヘッドの熱成形の前に平坦な状態で印刷される。印刷を伴う熱成形ヘッドの使用は、チューブの外観を改善し、スカートだけでなくヘッドにも印刷されるチューブを得ることができるようにする。
【0026】
本発明の原理によれば、キャップがチューブヘッドのように熱成形によって製造される場合、キャップを印刷することによってもチューブの外観を更に改善することができる。
【0027】
本発明の原理を使用して製造されたチューブのみがスカート及びヘッド並びにキャップのそのような印刷を一度に有することができるため、ヘッド及び/又はキャップの印刷は、例えば、チューブの起源又はトレーサビリティを保証するために使用することができる。この原理は、例えば、偽造に対抗するために使用され得る。
【0028】
本発明の幾つかの実施形態によれば、チューブヘッドは、任意選択的に印刷されるチューブヘッドの前記「外」面が熱成形工程中に型と接触することを特徴とする熱成形方法によって製造される。外面と称される面は、熱成形型に起因して、チューブヘッドのいわゆる「内」面よりも高い精度を有する。この方法によれば、熱成形前のシートの加熱は、好ましくは、印刷されないシートの側から行なわれる。一般に、この加熱は赤外線放射によって行なわれる。勿論、他の同等の方法も可能である。
【0029】
本発明の幾つかの実施形態によれば、チューブヘッドは、キャップであってもよい開放/閉鎖システムと組み合わされる。このキャップは、射出成形又は熱成形、或いは他の同等の方法によって製造することができる。
【0030】
本発明の幾つかの実施形態によれば、キャップが熱成形によって製造される場合、キャップは、その幾何学的精度がキャップのいわゆる「内」面の幾何学的精度よりも低い、任意選択的に印刷されたいわゆる「外」面を有する。したがって、キャップを熱成形する方法では、内面のこの幾何学的精度を可能にするために、キャップの内面が型と接触する。この方法では、熱成形工程前のシートの加熱も、好ましくは、前記シートの印刷されない側から行なわれる。
【0031】
本発明の幾つかの実施形態によれば、キャップの内面は、ヘッドの外面と協働して、漏れないようにパッケージを閉じるとともに、パッケージを開く。
【0032】
一実施形態において、本発明は、パッケージを形成することを目的としたチューブヘッドに関し、前記ヘッドは、前記パッケージを形成するためにチューブ状のスカートに溶着されるようになっており、前記ヘッドがシートから熱成形される。
【0033】
実施形態では、ヘッドが外面と内面とを備え、前記内面は、パッケージ内に収容される製品と接触するようになっており、前記ヘッドは、その外周に、前記スカートの溶着のために前記ヘッドの外面に配置された溶着ゾーンを備える。
【0034】
実施形態では、溶着ゾーンがカラー上にあることが好ましい。
【0035】
実施形態では、ヘッドが溶着ゾーンの境界に段差を備えることが好ましい。
【0036】
実施形態において、段差は、好ましくは、スカートの厚さに近い高さを有し、ヘッドとスカートとが組み立てられるときに滑らかな表面を得ることができるようにする。
【0037】
実施形態において、段差は、チューブヘッドを積み重ねるときに支持ゾーンとして使用されてもよい。
【0038】
実施形態では、ヘッドがキャップと共に単一品のみを形成する。
【0039】
実施形態において、ヘッドは、チューブ内に収容される製品を抽出するためのオリフィスを備える。
【0040】
実施形態において、ヘッドは、箔又は他の同等の手段などの不正開封防止手段を備える。
【0041】
実施形態では、シートが単層又は多層シートである。
【0042】
実施形態では、シートが熱成形の前に印刷される。
【0043】
実施形態では、キャップもその熱成形前に印刷される。
【0044】
実施形態において、本発明は、少なくとも1つのスカートと、本出願で規定されるチューブヘッドとを備えるチューブに関する。
【0045】
実施形態において、本発明は、スカートに溶着される本出願で規定されるヘッドを使用してパッケージチューブを製造する方法に関する。
【0046】
実施形態において、方法は、シートを提供し、熱成形によってシートの少なくとも一部をヘッドに変換することを含む。
【0047】
実施形態において、シートは、スプールを繰り出すことによって又は押し出しによって提供される。
【0048】
実施形態では、シートが熱成形温度に加熱され、チューブヘッドは、パッケージの外面を形成するチューブヘッドの外面が型と接触するように型のキャビティ内で熱成形され、チューブヘッドが切断されてシートの残りの部分から分離される。
【0049】
実施形態では、シートが熱成形工程の前に加熱される。
【0050】
実施形態では、シートが均一に又は不均一に加熱される。
【0051】
実施形態では、シートのそれぞれの側面の間に圧力差がもたらされることが好ましい。
【0052】
幾つかの実施形態では、シートを変形させるためにダイがシートに対して付与することが好ましい。
【0053】
実施形態では、熱成形によって同じシートから、キャップがヘッドと共に単一品に形成されることが好ましい。
【0054】
実施形態では、シートが単層又は多層シートである。
【0055】
実施形態では、シートが熱成形工程の前に印刷される。
【0056】
実施形態において、チューブヘッドの外面は、熱成形工程中に型と接触することが好ましい。
【0057】
実施形態では、キャップの内面が熱成形工程中に型と接触することが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【
図1】従来技術に係る熱成形パッケージの一例を示す。
【
図2】本発明に係る熱成形チューブヘッドの典型的な実施形態を示す。
【
図3】本発明に係る熱成形チューブヘッドの典型的な実施形態を示す。
【
図4】本発明に係る熱成形チューブヘッドの典型的な実施形態を示す。
【
図5】本発明に係る熱成形チューブヘッドの典型的な実施形態を示す。
【
図6】本発明に係る熱成形チューブヘッドの典型的な実施形態を示す。
【
図7】本発明に係る熱成形チューブヘッドの典型的な実施形態を示す。チューブヘッドは断面で与えられており、軸線に対する対称性に起因して半分のみが示される。
【
図8】本発明に係る熱成形チューブヘッド上に対するチューブスカートの溶着の例を示す。
【
図9】本発明に係る熱成形チューブヘッド上に対するチューブスカートの溶着の例を示す。
【
図10】本発明に係る熱成形チューブヘッド上に対するチューブスカートの溶着の例を示す。
【
図11】本発明に係る熱成形チューブヘッド上に対するチューブスカートの溶着の例を示す。図は、チューブ肩部の外周部を示す。
【
図12】本発明に係る熱成形ヘッドの首部及びオリフィスの例を示す。
【
図13】本発明に係る熱成形ヘッドの首部及びオリフィスの例を示す。
【
図14】本発明に係るチューブヘッドと組み合わせられ得る熱成形キャップの一例を示す。
【
図17】容易に積み重ねられ得る本発明に係る熱成形チューブヘッドを示す。
【
図19】本発明に係るヘッドが閉鎖システムを備える本発明の変形例を示す。
【
図20】本発明に係るヘッドが閉鎖システムを備える本発明の変形例を示す。
【
図21】本発明に係るヘッドが閉鎖システムを備える本発明の変形例を示す。
【
図22】本発明による熱成形ヘッドを製造するための熱成形方法の一例を示す。
【
図23】本発明による熱成形ヘッドを製造するための熱成形方法の一例を示す。
【
図24】本発明による熱成形ヘッドを製造するための熱成形方法の一例を示す。
【詳細な説明】
【0059】
1 チューブヘッド
2 ヘッド
3 溶着ゾーン
4 段差
5 ヘッドの閉鎖手段
6 オリフィス
7 カラー
8 スカート
9 外面
10 内面
11 オリフィスを形成する端部
12 キャップ
13 キャップの閉鎖手段
15 把持手段
16 キャップの外面
17 キャップの内面
18 穿孔を容易にするための手段
19 熱成形型
20 シート
21 保持クランプ
22 空気を排出するためのチャネル
【0060】
図1は、従来技術に係る熱成形パッケージの一例を示す。
【0061】
図2~
図7は、本発明に係る熱成形チューブヘッドの典型的な実施形態を示す。チューブヘッドは断面で与えられており、軸線に対する対称性に起因して半分のみが示される。
【0062】
図2は、熱成形によって製造されたチューブヘッド1の一実施形態を示し、前記チューブヘッド1は、段差4によって制限された溶着ゾーン3をその外周上に有するカラー7と、その中央部分のオリフィス6と、開放/閉鎖手段5と、円錐状肩部2とを備える。開放/閉鎖手段5は、例えばスナップ締結又は螺合要素などである。チューブヘッド1の外面9は、製造方法中に熱成形型と接触しており、その効果は、外面9が内面10よりも高い幾何学的精度を有することができることである。
【0063】
図3は、オリフィス6を有する本発明に係るチューブヘッドの他の実施形態を示し、前記オリフィスは、適切なキャップを使用して穿孔することによって形成されるようになっている。前記オリフィス6は、穿孔を容易にするための手段18を備えることが好ましい。穿孔を容易にするための手段は、例えば、オリフィスの部分的な事前切断であり、これは、熱成形工程の前、最中、又は後に実行されてもよい。オリフィスの穿孔を容易にするための他の手段は、例えば、穿孔されたゾーン内のチューブヘッドの壁の厚さの減少などが想定され得る。
【0064】
図4は、チューブヘッドが平坦な肩部2を有する他の実施形態を示す。
【0065】
図5は、円錐面を形成して段差4により区切られる溶着ゾーン3を備えるチューブヘッド1の一実施形態を示す。チューブヘッドのカラー7も円錐形状を有する。本発明の好ましい1つの実施形態によれば、カラーの円錐形状は、熱成形工程中にシートを保持する保持クランプ21の形状に起因して熱成形方法中に形成される。別の方法として、カラーは、熱成形工程の前又は後に形成されてもよい。
【0066】
図6は、溶着ゾーン3及びカラー7の他の幾何学的形状を示す。
【0067】
図7は、前記ヘッドの熱成形後にカラー7がチューブヘッドから分離される場合を示す。この解決策は、チューブヘッドの質量を低減するのに有利である。カラーの分離は、熱成形工具で又はその後に実行され得る切断工程によって行なわれる。
【0068】
図8~
図11は、本発明に係る熱成形チューブヘッド1上へのチューブスカート8の溶着の実施形態を示す。図は、チューブ肩部の外周部を示す。
【0069】
図8は、カラー7が水平面を形成する特定の場合における、溶着ゾーン3でのチューブヘッド1上へのスカート8の溶着の一実施形態を示す。スカート8は、チューブヘッドの外面9上に溶着される。段差4は、肩部9の表面の延在部に配置され、それにより、組み立て後にスカート及びチューブヘッドが溶着ゾーンに隆起のない外面を形成する。
【0070】
図9は、スカート8をチューブヘッド1上に溶着する他の実施形態を示す。この例では、チューブヘッド1のカラー7が溶着ゾーン3の端部に段差4を備え、これにより、スカート8の溶着後に滑らかな外面を得ることができる。本発明によれば、溶着ゾーン3及び段差4は、熱成形工程の前、最中又は後に形成される。1つの好ましい製造方法は、シートの加熱後に、カラーに溶着ゾーン3及び段差4を形成するために、保持クランプ21の幾何学的形状を使用することから成る。
【0071】
図10は、円錐面を形成する、溶着ゾーン3でのカラー7上へのスカート8の溶着の1つの実施形態を示す。
【0072】
図11は、段差4によって画定される可変曲率の表面を形成する溶着ゾーン3を有する、カラー7上へのスカート8の溶着を示す。
【0073】
図12及び
図13は、本発明に係る熱成形ヘッドの首部及びオリフィスの例を示す。
【0074】
図12は、オリフィス6を形成する壁の端部11がチューブヘッド1の内側に向かって、すなわちパッケージの内側に向かって後退される、首部の1つの好ましい実施形態を示す。端部11を内側に向かって後退させることにより、オリフィスがキャップによって閉じられるときにシールゾーンを形成することができる。本発明によれば、端部11は、オリフィスを切断する工程の前、工程と同時に、又は工程の後に、内部に向かって後退される。
【0075】
図13は、オリフィス6に近く且つその外面9に更なるシール手段14を備えるチューブヘッドの部分を示し、前記シール手段は、チューブを閉じるときにキャップによって圧縮される。前記シール手段は、形状又は付加的な材料又はシール、ガスケットなどであってもよい。
【0076】
図14は、本発明に係るチューブヘッド1と組み合わせることができる熱成形キャップ12の一実施形態を示す。キャップ12は、把持手段15と、閉鎖手段13と、シール手段14とを備える。閉鎖手段13は、例えば、スナップ締結又は螺合手段である。熱成形工程中に型と接触する前記キャップ12の内面17は、前記キャップ12の外面16よりも高い精度を有する。本発明によれば、熱成形前にシートを平坦な状態で印刷することによって、キャップの外面16を装飾することができる。
【0077】
【0078】
図15は、キャップ15によるチューブヘッド1の閉鎖の第1の実施形態を示し、前記チューブヘッド1及び前記キャップ15は、本発明にしたがって熱成形によって製造される。それぞれの開放/閉鎖手段5,13並びにチューブヘッド1及びキャップ15のシール手段14は、開閉動作中に協働する。本発明によれば、高精度のチューブヘッド1の外面13は、同様に高い精度を有するキャップの内面17と一致する。
【0079】
図16は、箔17を使用したチューブヘッド1の閉鎖の一実施形態を示す。1つの実施形態によれば、箔17は、開放時にパッケージから完全に分離される。好ましい一実施形態によれば、剥離可能で再配置可能な箔は、チューブヘッド1の連続的な開閉を可能にする。この好ましい実施形態によれば、箔の一部がチューブヘッド1上に固定されているため、箔17をチューブヘッドから完全に分離することができない。
【0080】
図17は、容易に積み重ねることができる、本発明の一実施形態に係る熱成形チューブヘッド1を示す。チューブヘッドの積み重ねは、パッケージを製造するための方法におけるチューブヘッドの輸送、取り扱い、保管及び保管場所からの除去にとって大きな利点である。
【0081】
図18は、
図17に記載された熱成形ヘッド1の積み重ねを示す。チューブヘッド1の積み重ねは、チューブヘッド1の外周付近のチューブヘッド1間の接触を使用して行なわれる。
図17に示される例では、チューブヘッド1の段差4を使用して、積み重ねられた部品の間隔をもたらす。
【0082】
図19~
図21は、本発明に係るヘッドが閉鎖システムを備える本発明の変形例を示す。
【0083】
図19及び
図20は、開放位置にある閉鎖システムを備えるチューブヘッド1を示し、前記開放位置は、チューブヘッド1が熱成形される位置でもある。
【0084】
図21は、閉鎖位置にある閉鎖システムを備えるチューブヘッド1を示す。
【0085】
本発明に係るチューブヘッドを熱成形するための方法は、
図22~
図24に示されており、少なくとも以下の工程を連続して含む。
【0086】
1.スプール上にパッケージングされたシート20を繰り出す
2.シート20を熱成形温度まで加熱する
3.パッケージの外面9を形成するチューブヘッドの外面9が型19と接触するように、型19のキャビティ内でチューブヘッドを熱成形する
4.チューブヘッドを切断し、それをシート20の残りの部分から分離する。
【0087】
1つの別の方法は、上記の工程1及び2を、シート20を押し出す第1の工程、次いでシート20を熱成形温度にすることから成る熱的な第2の工程に置き換えることから成る。別の方法では、押出材料を熱成形温度にするための押出材料の過剰な冷却が回避されるため、熱工程が僅かに異なる。この別の方法の範囲内の熱工程は、冷却又は僅かな加熱、或いは加熱と冷却との複合効果のいずれかとなり得る。別の方法は、シートの加熱に関連するエネルギーを低減することを可能にする。
【0088】
好適には、熱成形によりもたらされるシート20の廃材は、前記シートの層のうちの1つに再利用される。
【0089】
図22は、熱成形工程前の熱成形型19内のシート20を示す。シート20は、単層又は多層シートであってもよく、放射による加熱、接触による加熱又は対流による加熱などの既知の方法にしたがって予め加熱されている。好ましくは、シートが赤外線放射によって加熱される。シートの表面は、好ましいゾーンでシートの変形を促進するために、均一に又は逆に、標的化された様式で加熱されてもよい。
【0090】
図23は、シート20の2つの側面間の圧力差に関連する、熱成形型19内のシート20の変形を示す。一般に、圧力差は、シート20と型19のキャビティとの間に閉じ込められた空気の吸引によって加えられ、空気はチャネル22を通じて吸引される。1つの別の方法は、チャネル22からシート20の反対側に正圧を印加するステップと、チャネル22を使用してキャビティに閉じ込められた空気を除去するステップとから成る。他の別の方法はダイを使用することから成り、ダイの移動の影響下で、空気圧差によってシートの変形の前又は変形と同時にシート20を変形させる。
【0091】
図24は、熱成形方法中のシート20の変形の他の例を示す。
図24は、特に、チューブヘッドの首部を形成するためのシート20の変形を示す。
【0092】
熱成形工程は、追加の工程、例えばカラー7及び溶着ゾーン3を成形する工程、又は、段差4を形成する工程など、或いは、オリフィスの端部11を変形及び後退させる工程などを必要とし得る。
【0093】
オリフィスを切断するステップ及びヘッドを分離するステップは、圧縮又は剪断による切断のための工具によるシート切断の既知の方法にしたがって行なわれる。
【0094】
記載された実施形態は、例示的な例として記載されており、限定的であると見なされるべきではない。例えば、他の実施形態は、記載されたものと同等の手段を使用することができる。実施形態及びその特徴又はステップは、状況に応じて互いに組み合わせることもでき、或いは、一実施形態で使用される手段を他の実施形態で使用することもできる。
【国際調査報告】