(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-28
(54)【発明の名称】セル決定方法及びセル決定装置
(51)【国際特許分類】
H04W 48/16 20090101AFI20230721BHJP
H04W 28/084 20230101ALI20230721BHJP
【FI】
H04W48/16
H04W28/084
H04W48/16 131
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022581686
(86)(22)【出願日】2020-08-06
(85)【翻訳文提出日】2022-12-29
(86)【国際出願番号】 CN2020107543
(87)【国際公開番号】W WO2022027494
(87)【国際公開日】2022-02-10
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】リウ,シャオフェイ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD19
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
本開示は、セル決定方法及びセル決定装置に関し、前記セル決定方法は、端末に適用され、前記方法は、非アクセス層によって提供されるスライス関連情報をアクセス層によって受信するステップと、前記スライス関連情報に基づいてセル選択及び/又はセル再選択を行うステップと、を含む。本開示の技術案によれば、スライス関連情報が端末自体によって非アクセス層のスライス関連情報をアクセス層に提供するものであるため、ある程度ネットワーク側に限定されず、端末は、自体の状況に応じて非アクセス層でスライス関連情報を決定し、さらに非アクセス層によって提供されるスライス関連情報をアクセス層によって受信し、スライス関連情報に基づいてセル選択及び/又はセル再選択を行うことにより、セル選択及び/又はセル再選択の結果を、端末自体の状況により適合させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に適用されるセル決定方法であって、
非アクセス層によって提供されるスライス関連情報をアクセス層によって受信するステップと、
前記スライス関連情報に基づいてセル選択及び/又はセル再選択を行うステップと、を含む、
ことを特徴とするセル決定方法。
【請求項2】
前記スライス関連情報は、要求されたネットワークスライス選択支援情報及び/又は許可されたネットワークスライス選択支援情報を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のセル決定方法。
【請求項3】
前記要求されたネットワークスライス選択支援情報及び/又は許可されたネットワークスライス選択支援情報は、端末が初期非アクセス層メッセージを送信するときに非アクセス層によってアクセス層に提供される、
ことを特徴とする請求項2に記載のセル決定方法。
【請求項4】
前記要求されたネットワークスライス選択支援情報及び/又は許可されたネットワークスライス選択支援情報は、端末が登録されたスライスを更新するように非アクセス層メッ セージを送信するときに非アクセス層によってアクセス層に提供される、
ことを特徴とする請求項2に記載のセル決定方法。
【請求項5】
前記スライス関連情報は、公衆地上モバイルネットワークの選択時に、端末の非アクセス層によってアクセス層に提供される予め構成されたネットワークスライス選択支援情報を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のセル決定方法。
【請求項6】
前記スライス関連情報は、スライス優先度関係を含み、
前記スライス関連情報に基づいてセル選択及び/又はセル再選択を行うステップは、
前記スライス優先度関係と基地局から受信された第2の周波数優先度関係とに基づいて、ターゲット周波数優先度関係を決定するステップと、
前記ターゲット周波数優先度関係に基づいてセル選択及び/又はセル再選択を行うステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のセル決定方法。
【請求項7】
前記スライス優先度関係と基地局から受信された第2の周波数優先度関係とに基づいて、ターゲット周波数優先度関係を決定するステップは、
前記スライス優先度関係に基づいて、スライスに関連する周波数の第1の周波数優先度関係を決定するステップと、
前記第1の周波数優先度関係と前記第2の周波数優先度関係とに基づいて、ターゲット周波数優先度関係を決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のセル決定方法。
【請求項8】
前記方法は、
各スライスにそれぞれ関連する周波数の第3の周波数優先度関係を決定するステップをさらに含み、
前記スライス優先度関係に基づいて、第1の周波数優先度関係を決定するステップは、
異なるスライスに関連する周波数に対して、高優先度のスライスに関連する周波数の優先度が、低優先度のスライスに関連する周波数の優先度より高いと決定するステップと、
前記第3の周波数優先度関係に基づいて、同じスライスに関連する周波数の優先度を決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項7に記載のセル決定方法。
【請求項9】
前記スライス優先度関係は、前記端末のポリシーに基づいて決定され、及び/又は、第1の非アクセス層メッセージによって指示される前記端末内のアプリケーションの優先度に基づいて決定される、
ことを特徴とする請求項7に記載のセル決定方法。
【請求項10】
端末のポリシーに基づいて決定されたスライス優先度関係と、第1非アクセス層メッセージによって指示される端末内のアプリケーションの優先度に基づいて決定されたスライス優先度関係とが競合することに応答して、第2の非アクセス層メッセージに基づいて、端末のポリシーに基づいて決定されたスライス優先度関係を選択する、または第1の非アクセス層メッセージによって指示される前記端末内のアプリケーションの優先度に基づいて決定されたスライス優先度関係を選択すると決定するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項8に記載のセル決定方法。
【請求項11】
前記第1の周波数優先度関係と前記第2の周波数優先度関係とに基づいて、ターゲット周波数優先度関係を決定するステップは、
前記第2の周波数優先度関係が前記基地局のブロードキャストメッセージに含まれることに応答して、前記第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度が前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高いと決定するステップを含む、
ことを特徴とする請求項7に記載のセル決定方法。
【請求項12】
前記第1の周波数優先度関係と前記第2の周波数優先度関係とに基づいて、ターゲット周波数優先度関係を決定するステップは、
前記第2の周波数優先度関係が前記基地局から前記端末に送信された第1の専用シグナリングに含まれることに応答して、前記第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度が前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高いと決定するステップを含む、
ことを特徴とする請求項7に記載のセル決定方法。
【請求項13】
前記第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度が前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高いと決定するステップは、
第1の周波数優先度関係に対応する周波数の中から、前記第2の周波数優先度関係に対応する周波数に属する交差周波数を決定するステップと、
前記第1の周波数優先度関係に基づいて前記交差周波数中の周波数の優先度を決定し、前記交差周波数の優先度が前記第2の周波数優先度関係中の他の周波数の優先度より高いと決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項11または12に記載のセル決定方法。
【請求項14】
前記第1の周波数優先度関係と前記第2の周波数優先度関係とに基づいて、ターゲット周波数優先度関係を決定するステップは、
前記第2の周波数優先度関係が前記基地局から前記端末に送信された第1の専用シグナリングに含まれることに応答して、前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度が第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高いと決定するステップを含む、
ことを特徴とする請求項7に記載のセル決定方法。
【請求項15】
前記第1の周波数優先度関係と前記第2の周波数優先度関係とに基づいて、ターゲット周波数優先度関係を決定するステップは、
前記第2の周波数優先度関係が前記基地局から前記端末に送信された第1の専用シグナリングに含まれることに応答して、前記基地局から前記端末に送信された第2の専用シグナリングに基づいて、前記第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度が前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高く、または、前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度が前記第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高いと決定するステップを含む、
ことを特徴とする請求項7に記載のセル決定方法。
【請求項16】
端末に適用されるセル決定装置であって、前記装置は、
非アクセス層によって提供されるスライス関連情報をアクセス層によって受信するように構成される情報受信モジュールと、
前記スライス関連情報に基づいてセル選択及び/又はセル再選択を行うように構成されるセル決定モジュールと、を含む、
ことを特徴とするセル決定装置。
【請求項17】
電子機器であって、
プロセッサと、
プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、請求項1~15のいずれかに記載のセル決定方法を実現するように構成される、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項18】
コンピュータプログラムが含まれるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
当該プログラムはプロセッサによって実行される場合、請求項1~15のいずれかに記載のセル決定方法のステップが実現される、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は通信技術の分野に関し、具体的には、セル決定方法、セル決定装置、電子機器及びコンピュータ読み取り可能な媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
端末がセル選択または再選択を行う場合、周波数優先度に基づいてセルを決定してアクセスすることができる。例えば、基地局はブロードキャストメッセージによって周波数優先度を端末に送信したり、専用シグナリングによって端末に周波数優先度を構成したりすることができる。端末は複数のセルの周波数を決定し、優先度の高い周波数を有する適切なセルを選択してアクセスすることができる。
【0003】
このようなセル選択または再選択の方式は主に基地局によってブロードキャストまたは構成された周波数優先度に基づいて実現され、端末の実際の状況を考慮していない可能性があるため、セル選択または再選択結果の合理性に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この点を鑑みて、本開示の実施例は、関連技術の技術的課題を解決するために、セル決定方法、セル決定装置、電子機器、及びコンピュータ読み取り可能な媒体を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施例の第1の態様によれば、端末に適用されるセル決定方法を提案し、前記方法は、
非アクセス層によって提供されるスライス関連情報をアクセス層によって受信するステップと、
前記スライス関連情報に基づいてセル選択及び/又はセル再選択を行うステップと、を含む。
【0006】
本開示の実施例の第2の態様によれば、端末に適用されるセル決定装置を提案し、前記装置は、
非アクセス層によって提供されるスライス関連情報をアクセス層によって受信するように構成される情報受信モジュールと、
前記スライス関連情報に基づいてセル選択及び/又はセル再選択を行うように構成されるセル決定モジュールと、を含む。
【0007】
本開示の実施例の第3の態様によれば、電子機器を提案し、前記電子機器は、
プロセッサと、
プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは上記のセル決定方法を実現するように構成される。
【0008】
本開示の実施例の第4の態様によれば、コンピュータプログラムが含まれるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提案し、当該プログラムはプロセッサによって実行される場合、上記のセル決定方法のステップを実現する。
【発明の効果】
【0009】
本開示の実施例によれば、スライス関連情報が端末自体によって非アクセス層のスライス関連情報をアクセス層に提供するものであるため、ある程度ネットワーク側に限定されず、端末は、自体の状況に応じて非アクセス層でスライス関連情報を決定し、さらに非アクセス層によって提供されるスライス関連情報をアクセス層によって受信し、スライス関連情報に基づいてセル選択及び/又はセル再選択を行うことにより、セル選択及び/又はセル再選択の結果を、端末自体の状況により適合させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下、実施例の説明の使用すべき図面を簡単に説明し、明らかに、以下の説明の図面は本開示の一部の実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を払わない前提で、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【
図1】本開示の実施例によって示されるセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図2】本開示の実施例によって示される別のセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図2A】本開示の実施例によって示される別のセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図3】本開示の実施例によって示される別のセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図4】本開示の実施例によって示される別のセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図5】本開示の実施例によって示される別のセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図6】本開示の実施例によって示される別のセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図7】本開示の実施例によって示される別のセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図8】本開示の実施例によって示される別のセル決定方法の概略フローチャートである。
【
図9】本開示の実施例によって示されるセル決定装置の概略ブロック図である。
【
図10】本開示の実施例によって示される別のセル決定装置の概略ブロック図である。
【
図11】本開示の実施例によって示される別のセル決定装置の概略ブロック図である。
【
図12】本開示の実施例によって示される別のセル決定装置の概略ブロック図である。
【
図13】本開示の実施例によって示されるセル決定のための装置の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施例における技術案について、本開示の実施例の図面を参照して明確かつ完全に説明するが、説明された実施例は、全ての実施例ではなく、本開示の一部の実施例にすぎないことは明らかである。本開示の実施例に基づいて、当業者は、創造的な労働がなされていない前提で取得される他のすべての実施例は、本開示の保護の範囲に属する。
【0012】
図1は、本開示の実施例によって示されるセル決定方法の概略フローチャートである。本実施の実施例に示される方法は、端末に適用することができ、前記端末は、携帯電話、タブレットコンピュータ、ウェアラブルデバイス、センサ、モノのインターネットなどの電子機器を含むが、これらに限定されない。前記端末は、ユーザ機器として基地局と通信することができ、前記基地局は、4G基地局、5G基地局、6G基地局を含むが、これらに限定されない。
【0013】
図1に示すように、前記セル決定方法は以下のステップS101~S102を含むことができる。
【0014】
ステップS101において、非アクセス層によって提供されるスライス関連情報をアクセス層によって受信する。
【0015】
ステップS102において、前記スライス関連情報に基づいてセル選択及び/又はセル再選択を行う。
【0016】
一実施例では、端末は、非アクセス層(Non-Access Stratum、NASと略称する)を介してアクセス層(Access Stratum、ASと略称する)にスライス関連情報を提供することができ、ここで、前記スライスがネットワークスライスを含み、前記スライス関連情報は、ネットワークスライス選択支援情報、スライスの優先度、スライスに対応する周波数の優先度などを含むが、これらに限定されない。さらに、端末は、スライス関連情報に基づいてセル選択及び/又はセル再選択を行うことができる。
【0017】
スライス関連情報が端末自体によって非アクセス層のスライス関連情報をアクセス層に提供するものであるため、ある程度ネットワーク側に限定されず、端末は、自体の状況に応じて非アクセス層でスライス関連情報を決定し、さらに非アクセス層によって提供されるスライス関連情報をアクセス層によって受信し、スライス関連情報に基づいてセル選択及び/又はセル再選択を行うことにより、セル選択及び/又はセル再選択の結果を、端末自体の状況により適合させることができる。
【0018】
選択的に、前記スライス関連情報は、要求されたネットワークスライス選択支援情報(Requested NSSAI)及び/又は許可されたネットワークスライス選択支援情報(Allowed NSSAI)を含む。ここで、NSSAIはネットワークスライス選択支援情報を表し、Network Slice Selection Assistance Informationである。
【0019】
一実施例では、スライス関連情報がネットワークスライス選択支援情報を含むことを例として、ネットワークスライス選択支援情報は要求されたネットワークスライス選択支援情報を含むことができ、または許可されたネットワークスライス選択支援情報を含むことができ、または要求されたネットワークスライス選択支援情報と、許可されたネットワークスライス選択支援情報との両方を含むことができる。
【0020】
選択的に、前記要求されたネットワークスライス選択支援情報及び/又は許可されたネットワークスライス選択支援情報は、端末が初期非アクセス層メッセージを送信するときに非アクセス層によってアクセス層に提供される。
【0021】
一実施例では、要求されたネットワークスライス選択支援情報は、具体的に、非アクセス層接続が確立されていない状態で(非アクセス層がCM-IDLE状態であり、CMは接続管理Connection Managementを指す)端末が初期非アクセス層メッセージを送信するときに非アクセス層によってアクセス層に提供される要求されたネットワークスライス選択支援情報であってもよく、許可されたネットワークスライス選択支援情報は、具体的に、非アクセス層接続が確立されていない状態で端末が初期非アクセス層メッセージを送信するときに非アクセス層によってアクセス層に提供される許可されたネットワークスライス選択支援情報であってもよい。
【0022】
選択的に、前記要求されたネットワークスライス選択支援情報及び/又は許可されたネットワークスライス選択支援情報は、端末が登録されたスライスを更新するように非アクセス層メッセージを送信するときに非アクセス層によってアクセス層に提供される。
【0023】
一実施例では、要求されたネットワークスライス選択支援情報は、具体的に、非アクセス層接続が確立された状態で(非アクセス層がCM-CONNECTED状態である)、端末が登録されたスライスを更新するように非アクセス層メッセージを送信するときに非アクセス層によってアクセス層に提供される要求されたネットワークスライス選択支援情報であってもよく、許可されたネットワークスライス選択支援情報は、具体的に、非アクセス層接続が確立された状態で、端末が登録されたスライスを更新するように非アクセス層メッセージを送信するときに非アクセス層によってアクセス層に提供される許可されたネットワークスライス選択支援情報であってもよい。
【0024】
関連技術では、端末が非アクセス層接続を確立した後、端末がネットワーク側(例えば、コアネットワーク)に登録されたスライスを更新すると、非アクセス層は、更新された要求されたネットワークスライス選択支援情報をアクセス層に提供せず、この場合、
図1に示す本開示の実施例によるセル選択及び/又はセル再選択を行う根拠となるスライス関連情報は、依然として更新前のスライス関連情報であり、端末の最新状態に適合するのは難しい。
【0025】
本実施例では、端末が非アクセス層接続を確立した後、端末がネットワーク側に登録されたスライスを更新すると、非アクセス層は、更新後の要求されたネットワークスライス選択支援情報及び/又は許可されたネットワークスライス選択支援情報をスライス関連情報としてアクセス層に提供することもできるため、スライス関連情報が端末の最新状態に適合することが確保され、さらに、スライス関連情報に基づいてセル選択及び/又はセル再選択を行う構成が端末の最新状態に適合することが確保される。
【0026】
選択的に、前記スライス関連情報は、公衆地上モバイルネットワーク(Public Land Mobile Network、PLMNと略称する)の選択時に、端末の非アクセス層によってアクセス層に提供される予め構成された(preconfigured)ネットワークスライス選択支援情報を含む。
【0027】
図2は、本開示の実施例によって示される別のセル決定方法の概略フローチャートである。
図2に示すように、前記スライス関連情報は、スライス優先度関係を含み、前記スライス関連情報に基づいてセル選択及び/又はセル再選択を行うステップは、以下のステップS1021~1022を含む。
【0028】
ステップS1021において、前記スライス優先度関係と基地局から受信された第2の周波数優先度関係とに基づいて、ターゲット周波数優先度関係を決定する。
【0029】
ステップS1022において、前記ターゲット周波数優先度関係に基づいてセル選択及び/又はセル再選択を行う。
【0030】
図2Aは、本開示の実施例によって示される別のセル決定方法の概略フローチャートである。
図2Aに示すように、前記スライス優先度関係と基地局から受信された第2の周波数優先度関係とに基づいて、ターゲット周波数優先度関係を決定するステップは、以下のステップS10211~10212を含む。
【0031】
ステップS10211において、前記スライス優先度関係に基づいて、スライスに関連する周波数の第1の周波数優先度関係を決定する。
【0032】
ステップS10212において、前記第1の周波数優先度関係と前記第2の周波数優先度関係とに基づいて、ターゲット周波数優先度関係を決定する。
【0033】
一実施例では、スライス関連情報はスライス優先度関係を含むことができ、例えばスライスはスライス1とスライス2を含み、スライス優先度関係はスライス1の優先度がスライス2の優先度より高いことであってもよい。
【0034】
一実施例では、スライス優先度関係と基地局から受信された第2の周波数優先度関係とに基づいて、ターゲット周波数優先度関係を決定することができる。例えば、基地局から端末に複数の第2の周波数優先度関係が送信され、第2の周波数優先度関係がスライスに関連する場合、優先度の最も高いスライスに対応する第2の周波数優先度関係をターゲット周波数優先度関係として選択することができる。
【0035】
上記の方式に加えて、以下の方式に基づいてターゲット周波数優先度を決定することもできる。
【0036】
一実施例では、スライス優先度関係に基づいてスライスに関連する周波数の第1の周波数優先度関係を決定することができる。例えば、スライス1に関連する周波数がf1とf2であり、スライス2に関連する周波数がf3とf4である場合、周波数f1とf2の優先度が、周波数f3とf4の優先度より高いと決定することができる。
【0037】
また、基地局は、端末に第2の周波数優先度関係を送信することもできる。例えば、基地局は、ブロードキャストによって第2の周波数優先度関係を端末に送信することができ、専用シグナリングによって第2の周波数優先度関係を端末に送信することもできる。
【0038】
関連技術では、周波数優先度に基づいてセル選択を行う場合、基地局から端末に送信された周波数優先度関係のみに基づいてセル選択またはセル再選択を行うが、本実施例によれば、端末は、まずスライス優先度関係に基づいてスライスに関連する周波数の第1の周波数優先度関係を決定し、第1の周波数優先度関係と基地局から受信された第2の周波数優先度関係とに基づいて、ターゲット周波数優先度関係を決定し、最後にターゲット周波数優先度関係に基づいてセル選択及び/又はセル再選択を行うことができる。
【0039】
第1の周波数優先度関係がスライス優先度に基づいて決定され、スライス優先度がスライス関連情報に属し、スライス関連情報が端末自体によって非アクセス層のスライス関連情報をアクセス層に提供するものであり、端末によって自体の状況に基づいて決定されるため、さらにターゲット周波数優先度に基づいてセル選択及び/又はセル再選択を行うことにより、セル選択及び/又はセル再選択の結果が端末自体の状況により適合することを確保するのに有利である。
【0040】
図3は、本開示の実施例によって示される別のセル決定方法の概略フローチャートである。
図3に示すように、前記方法は以下のステップS103をさらに含む。
【0041】
ステップS103において、各スライスにそれぞれ関連する周波数の第3の周波数優先度関係を決定する。
【0042】
ただし、前記スライス優先度関係に基づいて第1の周波数優先度関係を決定するステップは、以下のステップS102111~S102112を含む。
【0043】
ステップS102111において、異なるスライスに関連する周波数に対して、高優先度のスライスに関連する周波数の優先度が、低優先度のスライスに関連する周波数の優先度より高いと決定する。
【0044】
ステップS102112において、前記第3の周波数優先度関係に基づいて、同じスライスに関連する周波数の優先度を決定する。
【0045】
一実施例では、各スライスはそれぞれ周波数と関連付けられてもよく、例えばスライス1に関連する周波数はf1とf3であり、スライス2に関連する周波数はf2とf3であり、スライスに関連する周波数に対して、ネットワーク側は周波数優先度関係を設定することができ、以下、第3の周波数優先度関係と呼び、例えばスライス1に関連する周波数f1とf3の第3の周波数優先度関係は、f1の優先度がf3の優先度より高いことであり、スライス2に関連する周波数f2とf3の第3の周波数優先度関係は、f2の優先度がf3の優先度より高いことである。
【0046】
これに加えて、異なるスライスに関連する周波数に対して、高優先度のスライスに関連する周波数の優先度が、低優先度のスライスに関連する周波数の優先度より高いと決定することができ、例えば上記スライス1とスライス2にとっては、f1の優先度がf2とf3の優先度より高く、f3の優先度がf2とf3の優先度より高い。
【0047】
周波数の優先度が当該周波数自体の優先度より高くないため、上記f3の優先度がf3の優先度より高い場合は自動的に削除することができる。これにより、f1の優先度はf2とf3の優先度より高く、f3の優先度はf2の優先度より高い。
【0048】
一方、f1とf3との間の優先度について、両者が同じスライスに関連する周波数、すなわちスライス1に関連する周波数であるため、スライス1に対応する第3の周波数優先度関係に基づいてf1とf3との間の優先度を決定することができ、すなわちf1の優先度がf3の優先度より高い。
【0049】
f1の優先度がf2とf3の優先度より高く、f3の優先度がf2の優先度より高く、f1の優先度がf3の優先度より高いため、最終的に、f1、f2、及びf3という3つの周波数の優先度関係がf1>f3>f2であると決定することができる。
【0050】
選択的に、前記スライス優先度関係は、前記端末のポリシーに基づいて決定され、及び/又は、第1の非アクセス層メッセージによって指示される前記端末内のアプリケーションの優先度に基づいて決定される。
【0051】
一実施例では、スライス優先度関係は、端末のポリシーに基づいて決定されてもよいし、第1の非アクセス層メッセージによって指示される端末内のアプリケーションの優先度に基づいて決定されてもよい。
【0052】
ここで、端末のポリシーは、端末自体、例えば、端末のメーカーによって設定されてもよいし、端末のユーザによって設定されてもよく、端末のポリシーは非アクセス層のメッセージに属する。
【0053】
第1の非アクセス層メッセージは、例えば、URSP(UE Route Selection Policy、UEルーター選択ポリシー)Rule(s)であってもよく、URSP Rule(s)は端末内のアプリケーションに対応することができ、ネットワーク側はURSP Rule(s)の優先度を決定することができ、さらに、URSP Rule(s)の優先度に基づいて対応するアプリケーションの優先度を決定することができる。
【0054】
図4は、本開示の実施例によって示される別のセル決定方法の概略フローチャートである。
図4に示すように、前記方法は以下のステップS104をさらに含む。
【0055】
ステップS104において、端末のポリシーに基づいて決定されたスライス優先度関係と、第1非アクセス層メッセージによって指示される前記端末内のアプリケーションの優先度に基づいて決定されたスライス優先度関係とが競合することに応答して、第2の非アクセス層メッセージに基づいて、端末のポリシーに基づいて決定されたスライス優先度関係を選択する、または第1の非アクセス層メッセージによって指示される前記端末内のアプリケーションの優先度に基づいて決定されたスライス優先度関係を選択すると決定する。
【0056】
一実施例では、端末のポリシーに基づいて決定されたスライス優先度関係と、第1の非アクセス層メッセージによって指示される前記端末内のアプリケーションの優先度に基づいて決定されたスライス優先度関係とが競合する場合、例えば、端末のポリシーに基づいて決定されたスライス優先度関係が、スライス1の優先度がスライス2の優先度より高いことである一方、第1の非アクセス層メッセージによって指示される前記端末内のアプリケーションの優先度に基づいて決定されたスライス優先度が、スライス2の優先度がスライス1の優先度より高いことである。
【0057】
この場合、端末は第2の非アクセス層メッセージを受信することができ、または第2の非アクセス層メッセージは、第1の非アクセス層メッセージと同じメッセージであり、第2の非アクセス層メッセージは、上記のスライス優先度関係に競合がある場合、どの優先度関係を選択するかを指示することができる。したがって、第2の非アクセス層メッセージに基づいて、端末のポリシーに基づいて決定されたスライス優先度関係を選択する、または第1の非アクセス層メッセージによって指示される前記端末内のアプリケーションの優先度に基づいて決定されたスライス優先度関係を選択すると決定することができる。
【0058】
図5は、本開示の実施例によって示される別のセル決定方法の概略フローチャートである。
図5に示すように、前記第1の周波数優先度関係と前記第2の周波数優先度関係とに基づいて、ターゲット周波数優先度関係を決定するステップは、以下のステップS102121を含む。
【0059】
ステップS102121において、前記第2の周波数優先度関係が前記基地局のブロードキャストメッセージに含まれることに応答して、前記第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度が前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高いと決定する。
【0060】
一実施例では、第2の周波数優先度関係が、基地局によってブロードキャストメッセージを介して端末に送信される場合、ブロードキャストメッセージが必ずしも意図的に送信されるものではなく、すなわち必ずしも端末に対して指示するものではないため、この場合、一般的には、スライス優先度に基づいて決定された第1の周波数優先度関係は、第2の周波数優先度関係に比べて、端末の現在の状況により適合する。したがって、前記第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度が前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高いと決定することができる。
【0061】
図6本開示の実施例によって示される別のセル決定方法の概略フローチャートである。
図6に示すように、前記第1の周波数優先度関係と前記第2の周波数優先度関係とに基づいて、ターゲット周波数優先度関係を決定するステップは、以下のステップS102122を含む。
【0062】
ステップS102122において、前記第2の周波数優先度関係が前記基地局から前記端末に送信された第1の専用シグナリングに含まれることに応答して、前記第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度が前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高いと決定する。
【0063】
一実施例では、第2の周波数優先度関係は基地局によって第1の専用シグナリングを介して端末に送信される場合、第1の専用シグナリングが基地局から端末に送信されるが、基地局は端末の現在の状況を知らない可能性があるため、この場合、一般的には、スライス優先度に基づいて決定された第1の周波数優先度関係は、第2の周波数優先度関係に比べて、端末の現在の状況により適合する。したがって、前記第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度が前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高いと決定することができる。
【0064】
選択的に、前記第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度が前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高いと決定するステップは、
第1の周波数優先度関係に対応する周波数の中から、前記第2の周波数優先度関係に対応する周波数に属する交差周波数を決定するステップと、
前記第1の周波数優先度関係に基づいて、前記交差周波数中の周波数の優先度を決定し、前記交差周波数の優先度が前記第2の周波数優先度関係中の他の周波数の優先度より高いと決定するステップと、を含む。
【0065】
一実施例では、基地局から端末に送信された第2の周波数優先度関係に対応する周波数は、一般的に、当該基地局に対応するセルの隣接セルの周波数、すなわち、第2の周波数優先度関係を受信した端末が決定すべき周波数であり、端末がスライス情報に基づいて決定した第1の周波数優先度関係に対応する周波数は、必ずしも決定すべき周波数ではない可能性がある。
【0066】
端末が決定すべき周波数については、これらの周波数に対して、端末が周波数間の優先度を決定した後、周波数優先度順に、高優先度の周波数でのセルを優先的に測定し、高周波数優先度の最も高い信号品質の適切なセルを選択する。
【0067】
例えば第1の周波数優先度関係に対応する周波数はf1、f2、f3、f4及びf5であり、第1の周波数優先度関係はf4>f2>f1>f3>f5であり、第2の周波数優先度関係に対応する周波数はf1、f2及びf3であり、第2の周波数優先度関係はf1>f3>f2である。一般的に、f1、f2、及びf3は端末が決定すべき周波数であり、f4とf5は端末が決定すべき周波数ではない。すなわち、端末がセル選択、セル再選択など、周波数(例えば、セルの周波数)を決定する必要がある操作を行う場合、第2の周波数優先度関係に対応する各周波数を考慮する必要があるが、必ずしも第1の周波数優先度関係に対応する各周波数を考慮する必要がない。
【0068】
端末は、第1の周波数優先度関係に対応する周波数の中から、第2の周波数優先度関係に対応する周波数に属する交差周波数を決定することができ、例えば、上記f1、f2及びf3は交差周波数である。さらに交差周波数の優先度が第2の周波数優先度関係中の他の周波数の優先度より高いと決定することができ、他の周波数は交差周波数以外の周波数を指す。上記の場合、他の周波数がないため、f1、f2、及びf3の優先度を決定すればよく、決定された優先度はf1>f3>f2であり、f4とf5の優先度を考慮する必要はなく、端末が決定すべき優先度の周波数を減らすのに有利である。
【0069】
例えば第1の周波数優先度関係に対応する周波数はf1、f2、f3であり、第1の周波数優先度関係はf1>f3>f2であり、第2の周波数優先度関係に対応する周波数はf1、f2、f3、f4及びf5であり、第2の周波数優先度関係はf4>f2>f1>f3>f5である。一般的に、f1、f2、f3、f4及びf5は端末が決定すべき周波数である。
【0070】
f1、f2及びf3は交差周波数であり、他の周波数はf4とf5であり、すなわちf1、f2及びf3の優先度はf4とf5の優先度より高く、ここで、f1、f2及びf3の優先度は、第1の周波数優先度関係に基づいて決定することができ、すなわちf1>f3>f2であり、他の周波数が第2の周波数優先度関係のみに属するため、第2の周波数優先度関係に基づいて他の周波数の優先度を決定することができ、すなわちf4>f5であり、最終的に決定された優先度はf1>f3>f2>f4>f5であり、これによって決定すべき周波数の優先度の決定を確保することができる。
【0071】
図7は、本開示の実施例によって示される別のセル決定方法の概略フローチャートである。
図7に示すように、前記第1の周波数優先度関係と前記第2の周波数優先度関係とに基づいて、ターゲット周波数優先度関係を決定するステップは、以下のステップS102123を含む。
【0072】
ステップS102123において、前記第2の周波数優先度関係が前記基地局から前記端末に送信された第1の専用シグナリングに含まれることに応答して、前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度が第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高いと決定する。
【0073】
一実施例では、第2の周波数優先度関係が基地局によって第1の専用シグナリングを介して端末に送信される場合、第1の専用シグナリングが基地局によって端末に送信されるため、基地局のニーズにより適合し、したがって、前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度が、第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高いと決定することができる。
【0074】
図8は、本開示の実施例によって示される別のセル決定方法の概略フローチャートである。
図8に示すように、前記第1の周波数優先度関係と前記第2の周波数優先度関係とに基づいて、ターゲット周波数優先度関係を決定するステップは、以下のステップS102214を含む。
【0075】
ステップS102214において、前記第2の周波数優先度関係が前記基地局から前記端末に送信された第1の専用シグナリングに含まれることに応答して、前記基地局から前記端末に送信された第2の専用シグナリングに基づいて、前記第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度が前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高く、または、前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度が前記第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高いと決定する。
【0076】
一実施例では、第2の周波数優先度関係が基地局から端末に送信された第1の専用シグナリングに含まれる場合、第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度が第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高いと決定するか、第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度が第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高いと決定するかは、端末は、基地局から送信された第2の専用シグナリングに基づいて決定することができ、例えば、第2の専用シグナリングと上記第1の専用シグナリングとは同じシグナリングであってもよく、異なるシグナリングであってもよい。
【0077】
上記のセル決定方法の実施例に対して、本開示は、セル決定装置の実施例をさらに提供する。
【0078】
図9は、本開示の実施例によって示されるセル決定装置の概略ブロック図である。本実施の実施例に示される装置は、端末に適用することができ、前記端末は、携帯電話、タブレットコンピュータ、ウェアラブルデバイス、センサ、モノのインターネットデバイスなどの電子機器を含むが、これらに限定されない。前記端末は、ユーザ機器として基地局と通信することができ、前記基地局は、4G基地局、5G基地局、6G基地局を含むが、これらに限定されない。
【0079】
図9に示すように、前記セル決定装置は、
非アクセス層によって提供されるスライス関連情報をアクセス層によって受信するように構成される情報受信モジュール101と、
前記スライス関連情報に基づいてセル選択及び/又はセル再選択を行うように構成されるセル決定モジュール102と、を含むことができる。
【0080】
選択的に、前記スライス関連情報は、要求されたネットワークスライス選択支援情報及び/又は許可されたネットワークスライス選択支援情報を含む。
【0081】
選択的に、前記要求されたネットワークスライス選択支援情報及び/又は許可されたネットワークスライス選択支援情報は、端末が初期非アクセス層メッセージを送信するときに非アクセス層によってアクセス層に提供される。
【0082】
選択的に、前記要求されたネットワークスライス選択支援情報及び/又は許可されたネットワークスライス選択支援情報は、端末が登録されたスライスを更新するように非アクセス層メッセージを送信するときに非アクセス層によってアクセス層に提供される。
【0083】
選択的に、前記スライス関連情報は、公衆地上モバイルネットワークの選択時に、端末の非アクセス層によってアクセス層に提供される予め構成されたネットワークスライス選択支援情報を含む。
【0084】
図10は、本開示の実施例によって示される別のセル決定装置の概略ブロック図である。
図10に示すように、前記スライス関連情報は、スライス優先度関係を含み、前記セル決定モジュール102は、
前記スライス優先度関係と基地局から受信された第2の周波数優先度関係とに基づいて、ターゲット周波数優先度関係を決定するように構成されるターゲット決定サブモジュール1021と、
前記ターゲット周波数優先度関係に基づいてセル選択及び/又はセル再選択を行うように構成されるセル決定サブモジュール1022と、を含む。
【0085】
選択的に、前記ターゲット決定サブモジュールは、前記スライス優先度関係に基づいて、スライスに関連する周波数の第1の周波数優先度関係を決定し、前記第1の周波数優先度関係と前記第2の周波数優先度関係とに基づいて、ターゲット周波数優先度関係を決定するように構成される。
【0086】
図11は、本開示の実施例によって示される別のセル決定装置の概略ブロック図である。
図11に示すように、前記装置は、
各スライスにそれぞれ関連する周波数の第3の周波数優先度関係を決定するようにをさらに含み、
前記ターゲット決定サブモジュール1021は、異なるスライスに関連する周波数に対して、高優先度のスライスに関連する周波数の優先度が、低優先度のスライスに関連する周波数の優先度より高いと決定し、前記第3の周波数優先度関係に基づいて、同じスライスに関連する周波数の優先度を決定するように構成される。
【0087】
選択的に、前記スライス優先度関係は、前記端末のポリシーに基づいて決定され、及び/又は、第1の非アクセス層メッセージによって指示される前記端末内のアプリケーションの優先度に基づいて決定される。
【0088】
図12は、本開示の実施例によって示される別のセル決定装置の概略ブロック図である。
図12に示すように、前記装置は、
端末のポリシーに基づいて決定されたスライス優先度関係と、第1非アクセス層メッセージによって指示される端末内のアプリケーションの優先度に基づいて決定されたスライス優先度関係とが競合することに応答して、第2の非アクセス層メッセージに基づいて、端末のポリシーに基づいて決定されたスライス優先度関係を選択する、または第1の非アクセス層メッセージによって指示される前記端末内のアプリケーションの優先度に基づいて決定されたスライス優先度関係を選択すると決定するように構成される関係選択モジュール104をさらに含む。
【0089】
選択的に、前記優先度決定サブモジュールは、前記第2の周波数優先度関係が前記基地局のブロードキャストメッセージに含まれることに応答して、前記第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度が前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高いと決定するように構成される。
【0090】
選択的に、前記優先度決定サブモジュールは、前記第2の周波数優先度関係が前記基地局から前記端末に送信された第1の専用シグナリングに含まれることに応答して、前記第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度が前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高いと決定するように構成される。
【0091】
選択的に、前記優先度決定サブモジュールは、第1の周波数優先度関係に対応する周波数の中から、前記第2の周波数優先度関係に対応する周波数に属する交差周波数を決定し、前記第1の周波数優先度関係に基づいて前記交差周波数中の周波数の優先度を決定し、前記交差周波数の優先度が前記第2の周波数優先度関係中の他の周波数の優先度より高いと決定するように構成される。
【0092】
選択的に、前記優先度決定サブモジュールは、前記第2の周波数優先度関係が前記基地局から前記端末に送信された第1の専用シグナリングに含まれることに応答して、前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度が第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高いと決定するように構成される。
【0093】
選択的に、前記優先度決定サブモジュールは、前記第2の周波数優先度関係が前記基地局から前記端末に送信された第1の専用シグナリングに含まれることに応答して、前記基地局から前記端末に送信された第2の専用シグナリングに基づいて、前記第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度が前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高く、または、前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度が前記第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高いと決定するように構成される。
【0094】
上記実施例の装置について、その各モジュールの操作を実行する具体的な方式は、関連する方法の実施例においてすでに詳細に説明されているが、ここでは詳細に説明しない。
【0095】
装置の実施例にとっては、基本的に方法の実施例に対応するため、関連する点は、方法の実施例の部分の説明を参照すればよい。上記説明された装置の実施例は単なる例示的なものであり、分離部品として説明されるモジュールは、物理的に分離されてもよいし、物理的に分離されなくてもよく、モジュールとして表示された部品は物理モジュールであってもよいし、物理モジュールでなくてもよく、すなわち1つの箇所に位置してもよいし、複数のネットワークモジュールに分布してもよい。実際の需要に応じて、そのうちの一部または全部のモジュールを選択して本実施例の方案の目的を実現することができる。当業者は、創造的な労働をしない場合、理解して実施することができる。
【0096】
本開示の実施例は、電子機器をさらに提案し、
プロセッサと、
プロセッサによって実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を含み、
前記プロセッサは、上記の任意の実施例に記載のセル決定方法を実現するように構成される。
【0097】
本開示の実施例は、コンピュータプログラムが含まれるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提案し、当該プログラムはプロセッサによって実行される場合、上記いずれかの実施例に記載のセル決定方法のステップが実現される。
【0098】
図13は、本開示の実施例によって示されるセル決定のための装置1300の概略ブロック図である。例えば、装置1300は、携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージングデバイス、ゲームコンソール、タブレットデバイス、医療機器、フィットネス機器、パーソナルデジタルアシスタントなどであってもよい。
【0099】
図13を参照して、装置1300は、処理コンポーネント1302、メモリ1304、電源コンポーネント1306、マルチメディアコンポーネント1308、オーディオコンポーネント1310、入力/出力(I/O)のインターフェース1312、センサコンポーネント1314、および通信コンポーネント1316の1つまたは複数のコンポーネントを含むことができる。
【0100】
処理コンポーネント1302は、通常、表示、電話の呼び出し、データ通信、カメラ操作、及び記録操作に関連する操作のような装置1300の全体の操作を制御する。処理コンポーネント1302は、上記方法の全てまたは一部のステップを完成するために、命令を実行するための1つまたは複数のプロセッサ1320を含むことができる。また、処理コンポーネント1302は、他のコンポーネントとのインタラクションの処理を容易にするために、1つまたは複数のモジュールを含むことができる。例えば、処理コンポーネント1302は、マルチメディアコンポーネント1308と処理コンポーネント1302とのインタラクションを容易にするために、マルチメディアモジュールを含むことができる。
【0101】
メモリ1304は、装置1300での操作をサポートするために、様々なタイプのデータを記憶するように構成される。これらのデータの例は、装置1300で操作するためのあらゆるアプリケーションプログラムまたは方法の命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、画像、ビデオなどを含む。メモリ1304は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、または光ディスクのような、あらゆるタイプの揮発性または不揮発性の記憶装置またはそれらの組み合わせによって実現されてもよい。
【0102】
電源コンポーネント1306は、装置1300の各種類のコンポーネントに電力を提供する。電源コンポーネント1306は、電源管理システムと、1つまたは複数の電源と、装置1300の電力の生成、管理、及び配分に関連する他のコンポーネントとを含むことができる。
【0103】
マルチメディアコンポーネント1308は、前記装置1300とユーザとの間の出力インターフェースを提供するスクリーンを含む。いくつかの実施例では、スクリーンは、液晶ディスプレイ(LCD)とタッチパネル(TP)を含むことができる。スクリーンがタッチパネルを含む場合、スクリーンは、ユーザからの入力信号を受信するように、タッチスクリーンとして実現されることができる。タッチパネルには、タッチ、スライド、タッチパネルのジェスチャーを感知するように、1つまたは複数のタッチセンサが含まれる。前記タッチセンサは、タッチまたはスライド動作の境界を感知するだけでなく、タッチまたはスライド操作に関連する持続時間と圧力を検出することができる。いくつかの実施例では、マルチメディアコンポーネント1308は、1つのフロントカメラ及び/又はバックカメラを含む。装置1300が撮影モードやビデオモードなどの操作モードにある場合、フロントカメラ及び/又はバックカメラは、外部のマルチメディアデータを受信することができる。各フロントカメラおよびバックカメラは、1つの固定的な光学レンズシステムであってもよく、または焦点距離と光学ズーム能力を備えてもよい。
【0104】
オーディオコンポーネント1310は、オーディオ信号を出力及び/又は入力するように構成される。例えば、オーディオコンポーネント1310は、装置1300が呼び出しモード、記録モード、および音声認識モードのような操作モードにある場合、外部オーディオ信号を受信するように構成されるマイクロフォン(MIC)を含む。受信されたオーディオ信号は、さらにメモリ1304に記憶されてもよく、または通信コンポーネント1316を介して送信されてもよい。いくつかの実施例では、オーディオコンポーネント1310は、オーディオ信号を出力するための1つのスピーカをさらに含む。
【0105】
I/Oインターフェース1312は、処理コンポーネント1302と周囲インターフェースモジュールとの間のインターフェースを提供し、上記の周囲インターフェースモジュールはキーボード、クリックホイール、ボタンなどであってもよい。これらのボタンは、ホームボタン、音量ボタン、スタートボタン、およびロックボタンを含むことができるが、これらに限定されない。
【0106】
センサコンポーネント1314は、装置1300に様々な態様の状態評価を提供するように、1つまたは複数のセンサを含む。例えば、センサコンポーネント1314は、装置1300のオン/オフ状態、コンポーネントの相対的な位置決めを検出でき、例えば、前記コンポーネントは装置1300のディスプレイおよびキーパッドであり、センサコンポーネント1314は、装置1300または装置1300のコンポーネントの位置変更、ユーザが装置1300との接触が存在または存在しないか、装置1300の方位または加速/減速および装置1300の温度変化を検出することもできる。センサコンポーネント1314は、任意の物理的接触がない場合、付近の物体の存在を検出するように構成される近接センサを含むこともできる。センサコンポーネント1314は、イメージングアプリケーションに使用されるCMOSまたはCCDイメージセンサのような光センサをさらに含むことができる。いくつかの実施例では、当該センサコンポーネント1314は、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサ、または温度センサをさらに含むことができる。
【0107】
通信コンポーネント1316は、装置1300と他の装置との間の有線または無線方式の通信を容易にするように構成される。装置1300は、通信規格に基づく無線ネットワーク、例えばWiFi、2 Gまたは3 G、4G LTE、5G NR、またはこれらの組み合わせにアクセスすることができる。例示的な一実施例では、通信コンポーネント1316は、ブロードキャストチャネルを介して外部ブロードキャスト管理システムからのブロードキャスト信号またはブロードキャスト関連情報を受信する。例示的な実施例では、前記通信コンポーネント1316は、短距離通信を容易にするために、近距離通信(NFC)モジュールをさらに含む。例えば、NFCモジュールは、無線周波数認識(RFID)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(登録商標)(BT)技術、および他の技術に基づいて実現されてもよい。
【0108】
例示的な実施例では、装置1300は、上記方法を実行するために、専用集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、または他の電子部品、1つまたは複数のアプリケーションによって実現されてもよい。
【0109】
例示的な実施例では、命令を含む非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、例えば、命令を含むメモリ1304をさらに提供し、上記命令は、上記方法を完成するために、装置1300のプロセッサ1320によって実行されてもよい。例えば、前記非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体はROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ記憶装置であってもよい。
【0110】
当業者は、明細書を検討し、かつ、本明細書で開示された発明を実践した後、本開示の他の実施案を容易に想到し得る。本開示は、本開示のいかなる変形、用途または適宜な変化をカバーすることを意図し、これらの変形、用途または適宜な変化は、本開示の一般原理に従るとともに、本開示で開示されていない当分野の公知常識または慣用技術手段を含む。明細書および実施例は、単なる例示と見なされ、本開示の真の範囲および精神は、以下の特許請求の範囲によって指摘される。
【0111】
なお、本開示は、上記に記載され、図面に示されている厳密な構造に限定されず、その範囲から逸脱しない限り、様々な修正や変更を行うことができる。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲のみによって限定される。
【0112】
なお、本明細書では、第1および第2のような関係用語は、1つのエンティティまたは操作を他のエンティティまたは操作と区別するためにのみ使用され、これらのエンティティまたは操作の間にこのような実際的な関係または順序が存在することを必ずしも要求または暗示しない。「含む」、「含まれる」という用語、または他の任意の変形は、一連の要素を含むプロセス、方法、物品、または装置がそれらの要素だけでなく、明示的に列挙されていない他の要素、またはこのようなプロセス、方法、物品、または装置に固有の要素をさらに含むように、非排他的な「含む」をカバーすることを意図している。これ以上の制限がない場合、「1つを含む」という文によって限定された要素は、前記要素を含むプロセス、方法、物品、または装置に他の同じ要素が存在することを排除しない。
【0113】
以上、本開示の実施例によって提供される方法および装置に対して詳細に説明したが、本明細書では具体的な例を使用して本開示の原理および実施形態を説明し、以上の実施例の説明は、本開示の方法および核心思想を理解するためだけである。同時に、当業者に対しては、本開示の思想により、具体的な実施形態及び適用範囲で変更点があり、以上のように、本明細書の内容は本開示の制限と理解されるべきではない。
【手続補正書】
【提出日】2022-12-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項13
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項13】
前記第1の周波数優先度関係中の周波数の優先度が前記第2の周波数優先度関係中の周波数の優先度より高いと決定するステップは、
第1の周波数優先度関係に対応する周波数の中から、前記第2の周波数優先度関係に対応する周波数に属する交差周波数を決定するステップと、
前記第1の周波数優先度関係に基づいて前記交差周波数中の周波数の優先度を決定し、前記交差周波数の優先度が前記第2の周波数優先度関係中の他の周波数の優先度より高いと決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項
11に記載のセル決定方法。
【国際調査報告】