(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-28
(54)【発明の名称】ブロックチェーンに基づく取引処理方法、クライアント、処理端末及びシステム
(51)【国際特許分類】
H04L 65/10 20220101AFI20230721BHJP
G06Q 30/0601 20230101ALI20230721BHJP
【FI】
H04L65/10
G06Q30/0601
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022581688
(86)(22)【出願日】2021-06-21
(85)【翻訳文提出日】2022-12-29
(86)【国際出願番号】 CN2021101190
(87)【国際公開番号】W WO2022001716
(87)【国際公開日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】202010619445.3
(32)【優先日】2020-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522021952
【氏名又は名称】京▲東▼科技信息技▲術▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】521507084
【氏名又は名称】京▲東▼科技控股股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】李志誠
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB22
(57)【要約】
ブロックチェーンに基づく取引処理方法、クライアント、処理端末及びシステムを開示する。該方法は、生放送リンクに作用するトリガー操作によって生放送インターフェースに入り、ユーザー識別子を取得するステップと、前記生放送インターフェースに基づいて、前記ユーザー識別子に関連する注文情報を取得するステップと、前記注文情報に関連するマルチメディアデータを決定するステップと、ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記注文情報及び前記マルチメディアデータを送信して記録するステップとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブロックチェーンネットワークにおける第1クライアントに適用されるブロックチェーンに基づく取引処理方法であって、
生放送リンクに作用するトリガー操作によって生放送インターフェースに入り、ユーザー識別子を取得するステップと、
前記生放送インターフェースに基づいて前記ユーザー識別子に関連する注文情報を取得するステップと、
前記注文情報に関連するマルチメディアデータを決定するステップと、
ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記注文情報及び前記マルチメディアデータを送信して記録するステップとを含む、ブロックチェーンに基づく取引処理方法。
【請求項2】
前記生放送インターフェースに基づいて前記ユーザー識別子に関連する注文情報を取得する前記ステップは、
前記ユーザー識別子に関連する取引情報及び取引時間を取得するステップと、
前記ユーザー識別子及び前記取引時間に基づき注文識別子を生成するステップと、
前記取引情報に基づき第1注文状態を決定するステップと、
前記注文識別子及び前記第1注文状態に基づき前記注文情報を生成するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
生放送ビデオ及び前記生放送ビデオに関連する対象情報を取得するステップと、
前記対象情報に従って前記生放送ビデオを分割し、少なくとも1つのビデオクリップを得るステップとをさらに含み、
前記注文情報に関連するマルチメディアデータを決定する前記ステップは、
前記注文情報に載せられている目標対象情報を取得するステップと、
前記目標対象情報に対応する目標ビデオクリップを決定するステップと、
前記目標ビデオクリップに基づいて前記ユーザー識別子に関連する通信データを取得するステップと、
前記通信データ及び前記目標ビデオクリップから前記マルチメディアデータを得るステップとを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、
ブロックチェーンネットワークにおける、前記ブロックチェーンネットワークが第1処理契約を呼び出すことにより生成された第1応答情報をリスニングするステップと、
前記第1応答情報に基づき前記注文情報中の注文状態を決定するステップと、
前記注文状態が第2注文状態であり、かつ署名情報を受信した場合、第2処理契約を呼び出して前記注文情報中の第2注文状態を第3注文状態に更新するステップと、
前記ブロックチェーンネットワークの各ノードに更新後の注文情報を送信して記録するステップとをさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
苦情情報を取得するステップと、
前記苦情情報に基づき、第3処理契約を呼び出して前記注文情報中の第3注文状態を第4注文状態に更新するステップと、
前記ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記苦情情報及び更新後の注文情報を送信して記録するステップとをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、
ブロックチェーンネットワークにおける、前記ブロックチェーンネットワークが第4処理契約を呼び出すことにより生成された第2応答情報をリスニングするステップと、
前記第2応答情報に基づき前記苦情情報に対応する第1処理結果を決定するステップと、
前記第1処理結果に従ってフィードバックされた異議情報を取得した場合、前記異議情報によって第5処理契約を呼び出して前記注文情報中の第4注文状態を第5注文状態に更新するステップと、
前記ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記異議情報及び更新後の注文情報を送信して記録するステップとをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、
ブロックチェーンネットワークにおける、前記ブロックチェーンネットワークが第6処理契約を呼び出すことにより生成された第3応答情報をリスニングするステップと、
前記第3応答情報に基づき前記異議情報に対応する第2処理結果を決定するステップとをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
ブロックチェーンネットワークにおける第2クライアントに適用されるブロックチェーンに基づく取引処理方法であって、
ブロックチェーンネットワークにおける、注文識別子及び注文状態を含む注文情報及びマルチメディアデータをリスニングするステップと、
前記注文情報中の注文状態が第1注文状態である場合、撮像装置を呼び出して所定のエリアを撮影し、撮影情報を得るとともに、第1処理契約を呼び出して前記注文情報中の第1注文状態を第2注文状態に更新するステップと、
前記注文識別子に基づきハッシュ計算を行い、証拠識別子を得るステップと、
前記証拠識別子、撮影情報、マルチメディアデータ及び更新後の注文情報によって電子データ証拠を生成し、前記ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記電子データ証拠を送信して記録するステップとを含む、ブロックチェーンに基づく取引処理方法。
【請求項9】
ブロックチェーンネットワークにおける第1処理端末に適用されるブロックチェーンに基づく取引処理方法であって、
ブロックチェーンネットワークにおける、注文識別子が載せられている苦情情報をリスニングするステップと、
前記注文識別子に基づきハッシュ計算を行い、目標証拠識別子を得るステップと、
ローカル電子データ証拠をトラバースして、前記目標証拠識別子に対応する目標電子データ証拠を取得するステップと、
前記目標電子データ証拠に基づき前記苦情情報を分析し、処理結果を得て、前記ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記処理結果を送信して記録するステップとを含む、ブロックチェーンに基づく取引処理方法。
【請求項10】
ブロックチェーンネットワークにおける第2処理端末に適用されるブロックチェーンに基づく取引処理方法であって、
ブロックチェーンネットワークにおける、注文識別子が載せられており、第1処理結果からフィードバックされた異議情報をリスニングするステップと、
前記注文識別子に基づき計算を行い、目標証拠識別子を得るステップと、
ローカル電子データ証拠をトラバースして、前記目標証拠識別子に対応する目標電子データ証拠を取得するステップと、
前記目標電子データ証拠に基づき前記異議情報を分析し、第2処理結果を得て、前記ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記第2処理結果を送信して記録するステップとを含む、ブロックチェーンに基づく取引処理方法。
【請求項11】
ブロックチェーンに基づく第1クライアントであって、
生放送リンクに作用するトリガー操作によって生放送インターフェースに入り、ユーザー識別子を取得するように配置される第1取得モジュールと、
前記生放送インターフェースに基づいて前記ユーザー識別子に関連する注文情報を取得するように配置される第2取得モジュールと、
前記注文情報に関連するマルチメディアデータを決定するように配置される決定モジュールと、
ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記注文情報及び前記マルチメディアデータを送信して記録するように配置される送信モジュールとを含む、第1クライアント。
【請求項12】
ブロックチェーンに基づく第2クライアントであって、
ブロックチェーンネットワークにおける、注文識別子及び注文状態を含む注文情報及びマルチメディアデータをリスニングするように配置されるリスニングモジュールと、
前記注文情報中の注文状態が第1注文状態である場合、撮像装置を呼び出して所定のエリアを撮影し、撮影情報を得るとともに、第1処理契約を呼び出して前記注文情報中の第1注文状態を第2注文状態に更新するように配置される処理モジュールと、
前記注文識別子に基づきハッシュ計算を行い、証拠識別子を得るように配置される計算モジュールと、
前記証拠識別子、撮影情報、マルチメディアデータ及び更新後の注文情報によって電子データ証拠を生成し、前記ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記電子データ証拠を送信して記録するように配置される生成モジュールとを含む、第2クライアント。
【請求項13】
ブロックチェーンに基づく第1処理端末であって、
ブロックチェーンネットワークにおける、注文識別子が載せられている苦情情報をリスニングするように配置されるリスニングモジュールと、
前記注文識別子に基づきハッシュ計算を行い、目標証拠識別子を得るように配置される計算モジュールと、
ローカル電子データ証拠をトラバースして、前記目標証拠識別子に対応する目標電子データ証拠を取得するように配置される照会モジュールと、
前記目標電子データ証拠に基づき前記苦情情報を分析し、処理結果を得て、前記ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記処理結果を送信して記録するように配置される分析モジュールとを含む、第1処理端末。
【請求項14】
ブロックチェーンに基づく第2処理端末であって、
ブロックチェーンネットワークにおける、注文識別子が載せられており、第1処理結果からフィードバックされた異議情報をリスニングするように配置されるリスニングモジュールと、
前記注文識別子に基づき計算を行い、目標証拠識別子を得るように配置される計算モジュールと、
ローカル電子データ証拠をトラバースして、前記目標証拠識別子に対応する目標電子データ証拠を取得するように配置される照会モジュールと、
前記目標電子データ証拠に基づき前記異議情報を分析し、第2処理結果を得て、前記ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記第2処理結果を送信して記録するように配置される分析モジュールとを含む、第2処理端末。
【請求項15】
ブロックチェーンに基づく取引処理システムであって、
前記システムは複数のブロックチェーンノードからなるブロックチェーンネットワークであり、
前記ブロックチェーンノードは、請求項11に記載のブロックチェーンに基づく第1クライアント、請求項12に記載のブロックチェーンに基づく第2クライアント、請求項13に記載のブロックチェーンに基づく第1処理端末及び請求項14に記載のブロックチェーンに基づく第2処理端末を含む、ブロックチェーンに基づく取引処理システム。
【請求項16】
記憶されているプログラムを含む記憶媒体であって、
前記プログラムは実行されると上記請求項1~10のいずれか1項に記載の方法を実行する、記憶媒体。
【請求項17】
プロセッサと、通信インターフェースと、メモリと、通信バスとを含む電子機器であって、
前記プロセッサ、前記通信インターフェース、前記メモリは前記通信バスを介して互いに通信し、
前記メモリは、コンピュータプログラムを格納するように配置され、
前記プロセッサは、メモリに格納されたプログラムを実行することで、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法を実行するように配置される、電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はおおよそブロックチェーンの技術分野に関し、より具体的にブロックチェーンに基づく取引処理方法、クライアント、処理端末及びシステムに関する。
【0002】
本公開は2020年6月30日に中華人民共和国知的財産局に提出された、出願番号が202010619445.3、発明の名称が「ブロックチェーンに基づく取引処理方法、クライアント、処理端末及びシステム」である発明特許出願の全ての権益を主張しており、その全内容は引用により本開示に組み込まれている。
【背景技術】
【0003】
電子商取引は数十年以上にわたる急速な発展を経て、ますます成熟しており、消費者はオンラインのさまざまな電子商取引プラットフォームを通じて、自分のニーズに合った商品を迅速に探すことができ、また、商品の購入価格と効率的な物流システムは、消費者のショッピングコストを大幅に下げたが、オンラインショッピングとオフラインショッピングのショッピング体験、取引の流れの上でシーンの違いが大きいため、オンラインショッピングには依然として解決する必要な取引上の多くのリスクがある。例えば、消費者がページビューで見た商品と受け取った実物とが高度に一致することをどのように保証するかが挙げられる。また、近年の生放送配信による商品販売モデルの台頭に伴い、消費者が生放送室でキャスターのリアリティショーを見て、注文して購入した商品が実際に受け取った実物の商品と一致しないという問題も頻発している。この問題に対してどのような有効な技術的手段によって解決するかは特に重要である。
【0004】
現在、取引プロセスを記録し、取引紛争を解決する方法は、主に注文情報、サービスの条項、考え判断に依存しているが、まだ以下の問題が存在する。
【0005】
現在、オンライン生放送室でキャスターとユーザーのインタラクティブデータ量が多く、生放送の内容を段階的に保存することが難しい。また、キャスターは生放送室で商品を推薦するのが主なタスクであり、ユーザーが注文した商品と生放送室で示された商品が一致することを保証できず、多くの関連する販売後の紛争を招く。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、本開示は、ブロックチェーンネットワークにおける第1クライアントに適用されるブロックチェーンに基づく取引処理方法を提供し、
生放送リンクに作用するトリガー操作によって生放送インターフェースに入り、ユーザー識別子を取得するステップと、
前記生放送インターフェースに基づいて前記ユーザー識別子に関連する注文情報を取得するステップと、
前記注文情報に関連するマルチメディアデータを決定するステップと、
ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記注文情報及び前記マルチメディアデータを送信して記録するステップとを含む。
【0007】
幾つかの実施手段において、前記生放送インターフェースに基づいて前記ユーザー識別子に関連する注文情報を取得する前記ステップは、
前記ユーザー識別子に関連する取引情報及び取引時間を取得するステップと、
前記ユーザー識別子及び前記取引時間に基づき注文識別子を生成するステップと、
前記取引情報に基づき第1注文状態を決定するステップと、
前記注文識別子及び前記第1注文状態に基づき前記注文情報を生成するステップとを含む。
【0008】
幾つかの実施手段において、前記方法は、
生放送ビデオ及び前記生放送ビデオに関連する対象情報を取得するステップと、
前記対象情報に従って前記生放送ビデオを分割し、少なくとも1つのビデオクリップを得るステップと、をさらに含み、
前記注文情報に関連するマルチメディアデータを決定する前記ステップは、
前記注文情報に載せられている目標対象情報を取得するステップと、
前記目標対象情報に対応する目標ビデオクリップを決定するステップと、
前記目標ビデオクリップに基づいて前記ユーザー識別子に関連する通信データを取得するステップと、
前記通信データ及び前記目標ビデオクリップから前記マルチメディアデータを得るステップと、を含む。
【0009】
幾つかの実施手段において、前記方法は、
ブロックチェーンネットワークにおける、前記ブロックチェーンネットワークが第1処理契約を呼び出すことにより生成された第1応答情報をリスニングするステップと、
前記第1応答情報に基づき前記注文情報中の注文状態を決定するステップと、
前記注文状態が第2注文状態であり、かつ署名情報を受信した場合、第2処理契約を呼び出して前記注文情報中の第2注文状態を第3注文状態に更新するステップと、
前記ブロックチェーンネットワークの各ノードに更新後の注文情報を送信して記録するステップとをさらに含む。
【0010】
幾つかの実施手段において、前記方法は、
苦情情報を取得するステップと、
前記苦情情報に基づき、第3処理契約を呼び出して前記注文情報中の第3注文状態を第4注文状態に更新するステップと、
前記ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記苦情情報及び更新後の注文情報を送信して記録するステップとをさらに含む。
【0011】
幾つかの実施手段において、前記方法は、
ブロックチェーンネットワークにおける、前記ブロックチェーンネットワークが第4処理契約を呼び出すことにより生成された第2応答情報をリスニングするステップと、
前記第2応答情報に基づき前記苦情情報に対応する第1処理結果を決定するステップと、
前記第1処理結果に従ってフィードバックされた異議情報を取得した場合、前記異議情報によって第5処理契約を呼び出して前記注文情報中の第4注文状態を第5注文状態に更新するステップと、
前記ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記異議情報及び更新後の注文情報を送信して記録するステップとをさらに含む。
【0012】
幾つかの実施手段において、前記方法は、
ブロックチェーンネットワークにおける、前記ブロックチェーンネットワークが第6処理契約を呼び出すことにより生成された第3応答情報をリスニングするステップと、
前記第3応答情報に基づき前記異議情報に対応する第2処理結果を決定するステップとをさらに含む。
【0013】
他の態様では、本開示は、ブロックチェーンネットワークにおける第2クライアントに適用されるブロックチェーンに基づく取引処理方法を提供し、
ブロックチェーンネットワークにおける、注文識別子及び注文状態を含む注文情報及びマルチメディアデータをリスニングするステップと、
前記注文情報中の注文状態が第1注文状態である場合、撮像装置を呼び出して所定のエリアを撮影し、撮影情報を得るとともに、第1処理契約を呼び出して前記注文情報中の第1注文状態を第2注文状態に更新するステップと、
前記注文識別子に基づきハッシュ計算を行い、証拠識別子を得るステップと、
前記証拠識別子、撮影情報、マルチメディアデータ及び更新後の注文情報によって電子データ証拠を生成し、前記ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記電子データ証拠を送信して記録するステップとを含む。
【0014】
別の態様では、本開示は、ブロックチェーンネットワークにおける第1処理端末に適用されるブロックチェーンに基づく取引処理方法を提供し、
ブロックチェーンネットワークにおける、注文識別子が載せられている苦情情報をリスニングするステップと、
前記注文識別子に基づきハッシュ計算を行い、目標証拠識別子を得るステップと、
ローカル電子データ証拠をトラバースして、前記目標証拠識別子に対応する目標電子データ証拠を取得するステップと、
前記目標電子データ証拠に基づき前記苦情情報を分析し、処理結果を得て、前記ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記処理結果を送信して記録するステップとを含む。
【0015】
更なる態様では、本開示は、ブロックチェーンネットワークにおける第2処理端末に適用されるブロックチェーンに基づく取引処理方法を提供し、
ブロックチェーンネットワークにおける、注文識別子が載せられており、第1処理結果からフィードバックされた異議情報をリスニングするステップと、
前記注文識別子に基づき計算を行い、目標証拠識別子を得るステップと、
ローカル電子データ証拠をトラバースして、前記目標証拠識別子に対応する目標電子データ証拠を取得するステップと、
前記目標電子データ証拠に基づき前記異議情報を分析し、第2処理結果を得て、前記ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記第2処理結果を送信して記録するステップとを含む。
【0016】
他の態様では、本開示は、ブロックチェーンに基づく第1クライアントを提供し、
生放送リンクに作用するトリガー操作によって生放送インターフェースに入り、ユーザー識別子を取得するように配置される第1取得モジュールと、
前記生放送インターフェースに基づいて前記ユーザー識別子に関連する注文情報を取得するように配置される第2取得モジュールと、
前記注文情報に関連するマルチメディアデータを決定するように配置される決定モジュールと、
ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記注文情報及び前記マルチメディアデータを送信して記録するように配置される送信モジュールとを含む。
【0017】
別の態様では、本開示は、ブロックチェーンに基づく第2クライアントを提供し、
ブロックチェーンネットワークにおける、注文識別子及び注文状態を含む注文情報及びマルチメディアデータをリスニングするように配置されるリスニングモジュールと、
前記注文情報中の注文状態が第1注文状態である場合、撮像装置を呼び出して所定のエリアを撮影し、撮影情報を得るとともに、第1処理契約を呼び出して前記注文情報中の第1注文状態を第2注文状態に更新するように配置される処理モジュールと、
前記注文識別子に基づきハッシュ計算を行い、証拠識別子を得るように配置される計算モジュールと、
前記証拠識別子、撮影情報、マルチメディアデータ及び更新後の注文情報によって電子データ証拠を生成し、前記ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記電子データ証拠を送信して記録するように配置される生成モジュールとを含む。
【0018】
更なる態様では、本開示は、ブロックチェーンに基づく第1処理端末を提供し、
ブロックチェーンネットワークにおける、注文識別子が載せられている苦情情報をリスニングするように配置されるリスニングモジュールと、
前記注文識別子に基づきハッシュ計算を行い、目標証拠識別子を得るように配置される計算モジュールと、
ローカル電子データ証拠をトラバースして、前記目標証拠識別子に対応する目標電子データ証拠を取得するように配置される照会モジュールと、
前記目標電子データ証拠に基づき前記苦情情報を分析し、処理結果を得て、前記ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記処理結果を送信して記録する分析モジュールとを含む。
【0019】
別の態様では、本開示は、ブロックチェーンに基づく第2処理端末を提供し、
ブロックチェーンネットワークにおける、注文識別子が載せられており、第1処理結果からフィードバックされた異議情報をリスニングするように配置されるリスニングモジュールと、
前記注文識別子に基づき計算を行い、目標証拠識別子を得るように配置される計算モジュールと、
ローカル電子データ証拠をトラバースして、前記目標証拠識別子に対応する目標電子データ証拠を取得するように配置される照会モジュールと、
前記目標電子データ証拠に基づき前記異議情報を分析し、第2処理結果を得て、前記ブロックチェーンネットワークの各ノードに前記第2処理結果を送信して記録するように配置される分析モジュールとを含む。
【0020】
他の態様では、本開示は、ブロックチェーンに基づく取引処理システムを提供し、前記システムは、複数のブロックチェーンノードからなるブロックチェーンネットワークであり、
前記ブロックチェーンノードは、本開示によるブロックチェーンに基づく第1クライアント、本開示によるブロックチェーンに基づく第2クライアント、本開示によるブロックチェーンに基づく第1処理端末及び本開示によるブロックチェーンに基づく第2処理端末を含む。
【0021】
更なる態様では、本開示は、記憶されているプログラムを含む記憶媒体を提供し、プログラムは実行されると本開示に記載の方法を実行する。
【0022】
別の態様では、本開示は、プロセッサと、通信インターフェースと、メモリと、通信バスとを含む電子装置を提供し、プロセッサ、通信インターフェース、メモリは通信バスを介して互いに通信し、メモリは、コンピュータプログラムを格納するように配置され、プロセッサは、メモリに格納されたプログラムを実行することで、本開示に記載の方法を実行するように配置される。
【0023】
別の態様では、本開示は、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供し、コンピュータで実行されると、コンピュータに本開示に記載の方法を実行させる。
【発明の効果】
【0024】
幾つかの実施手段において、本開示は、注文に関連するマルチメディアデータを取得することにより、後続の紛争に対して完全な証拠の連鎖を提供することができ、生放送ビデオから照会するという従来技術と比べて処理効率が高くなる、また、ブロックチェーンネットワークの各ノードに送信して記録することによって、証拠の連鎖の共有を可能とする。
【0025】
ここでの図面は明細書に組み込まれ、本明細書の一部となり、本開示に適する実施例を示し、明細書とともに本開示の原理を解釈するために使用される。
【0026】
本開示の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、本開示に使用される必要な図面について簡単に説明するが、明らかに、当業者であれば、創造的な努力なしにこれらの図面に基づいて他の図面を取得することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本開示の実施例によるブロックチェーンに基づく取引処理方法のフローチャートである。
【
図2】本開示の実施例によるブロックチェーンに基づく取引処理方法のフローチャートである。
【
図3】本開示の実施例によるブロックチェーンに基づく取引処理方法のフローチャートである。
【
図4】本開示の実施例によるブロックチェーンに基づく取引処理方法のフローチャートである。
【
図5】本開示の実施例によるブロックチェーンに基づく第1クライアントのブロック図である。
【
図6】本開示の実施例によるブロックチェーンに基づく第2クライアントのブロック図である。
【
図7】本開示の実施例によるブロックチェーンに基づく第1処理端末のブロック図である。
【
図8】本開示の実施例によるブロックチェーンに基づく第2処理端末のブロック図である。
【
図9】本開示の実施例によるブロックチェーンに基づく取引処理システムの概略図である。
【
図10】本開示の実施例による電子機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本開示の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下、本開示の実施例の図面を参照しつつ、本開示の実施例の技術的解決手段を明確かつ完全に説明するが、明らかに、説明する実施例は本開示の実施例の一部であり、全ての実施例ではなく、本開示の模式的な実施例及びその説明は本開示を解釈するものであり、本開示を不適に限定するものではない。本開示の実施例に基づいて当業者が創造的な努力なしに得る他の全ての実施例は本開示の保護範囲に属する。
【0029】
なお、明細書において、例えば「第1」及び「第2」などのような関係を示す用語は1つのエンティティ又は操作を別の類似のエンティティ又は操作と区別するために過ぎず、必ずしもこれらのエンティティ又は操作間に何らのこのような実際な関係又は順番を有することが要求又は暗示されるとは限らない。さらに、「含む」、「包含」という用語又は他の任意の変形は非排他的な包含をカバーすることを意図しており、これにより、一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は機器はこれらの要素だけではなく、明確にリストされていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は機器に固有の要素を含む。さらなる制限がない限り、「1つの……を含む」という表現により限定される要素は、要素を含むプロセス、方法、物品又は機器には別の同じ要素が存在する場合を排除しない。
【0030】
図1は本開示の実施例によるブロックチェーンに基づく取引処理方法のフローチャートであり、
図1に示すように、本実施例によるブロックチェーンに基づく取引処理方法は、ブロックチェーンネットワークにおける第1クライアントに適用され、該方法は、ステップS11~ステップS14を含む。
【0031】
ステップS11では、生放送リンクに作用するトリガー操作によって生放送インターフェースに入り、ユーザー識別子を取得する。
【0032】
ステップS12では、生放送インターフェースに基づいてユーザー識別子に関連する注文情報を取得する。
【0033】
ステップS13では、注文情報に関連するマルチメディアデータを決定する。
【0034】
ステップS14では、ブロックチェーンネットワークの各ノードに注文情報及びマルチメディアデータを送信して記録する。
【0035】
本実施例による取引処理方法は、生放送シーンに適用され、第1クライアントは買い手に適用されるクライアントであってもよく、ユーザーがクライアントに入ると、クライアントの表示インターフェースはユーザーに複数の生放送リンクを表示し、ユーザーがある生放送リンクに作用するトリガー操作を受信すると、表示インターフェースから該生放送リンクに対応する生放送インターフェースにジャンプし、該トリガー操作によってユーザー識別子を取得し、ユーザー識別子はユーザー名称、ユーザーIDなどであってもよい。
【0036】
幾つかの実施手段において、生放送インターフェースに基づいてユーザー識別子に関連する注文情報を取得するステップは、ユーザー識別子に関連する取引情報及び取引時間を取得するステップと、ユーザー識別子及び取引時間に基づき注文識別子を生成するステップと、取引情報に基づき第1注文状態を決定するステップと、注文識別子及び第1注文状態に基づき注文情報を生成するステップとを含む。ここで、第1注文状態は発送待ちである。
【0037】
ステップS13に関連する幾つかの実施手段において、まず、生放送ビデオ及び生放送ビデオに関連する対象情報を取得し、対象情報に従って生放送ビデオを分割し、少なくとも1つのビデオクリップを得て、分割したビデオクリップを保存する必要があり、ここで、対象情報に従って生放送ビデオを分割し、段階的に保留することによって、後続の紛争等の問題を処理するための直接的な証拠の連鎖を提供することができ、生放送ビデオを照会するという従来技術と比べて処理効率が高くなる。
【0038】
理解できるものとして、生放送ビデオに関連する対象情報は商品情報、例えば商品の数、商品の価格などであってもよい。本実施例では、商品の数に従って生放送ビデオを分割し、これによって、生放送ビデオにおいて各商品に対応するビデオクリップが得られ、例えば、ある生放送ビデオにはA、B、Cの3つの商品が含まれており、生放送ビデオが30分間である場合、生放送ビデオが分割されて得られたビデオクリップは、A商品に対応する0~10分間のビデオクリップ1と、B商品に対応する11~20分間のビデオクリップ2と、C商品に対応する21~30分間のビデオクリップ3とを含む。
【0039】
注文情報に関連するマルチメディアデータを決定するステップは、注文情報に載せられている目標対象情報を取得するステップと、目標対象情報に対応する目標ビデオクリップを決定するステップと、目標ビデオクリップに基づいてユーザー識別子に関連する通信データを取得するステップと、通信データ及び目標ビデオクリップからマルチメディアデータを得るステップとを含む。
【0040】
ステップS13に関連する幾つかの実施手段において、注文情報中の商品を決定する際には、ビデオクリップからユーザーIDに関連する通信データを取得し、通信データはチャット内容などであってもよく、通信データ及びビデオクリップをマルチメディアデータとする。
【0041】
幾つかの実施手段において、本実施例による方法は、ブロックチェーンネットワークにおける、ブロックチェーンネットワークが第1処理契約を呼び出すことにより生成された第1応答情報をリスニングするステップと、第1応答情報に基づき注文情報中の注文状態を決定するステップと、注文状態が第2注文状態であり、かつ署名情報を受信した場合、第2処理契約を呼び出して注文情報中の第2注文状態を第3注文状態に更新するステップと、ブロックチェーンネットワークの各ノードに更新後の注文情報を送信して記録するステップとをさらに含む。
【0042】
理解できるものとして、第1応答情報はブロックチェーンネットワークにおける売り手のクライアントがトリガーして生成されたものであり、ここで、第2注文状態は発送済みであり、署名情報はユーザーの認証署名、例えば指紋認証、顔認証などであり、署名情報を受信したと、第2注文状態を第3注文状態に変更し、第3注文状態は受け取り済みであってもよい。
【0043】
幾つかの実施手段において、本実施例の方法は、苦情情報を取得するステップと、苦情情報に基づき、第3処理契約を呼び出して注文情報中の第3注文状態を第4注文状態に更新するステップと、ブロックチェーンネットワークの各ノードに苦情情報及び更新後の注文情報を送信して記録するステップとをさらに含む。
【0044】
理解できるものとして、苦情情報は買い手のクライアントが商品を受け取った後に送信する苦情情報であり、第4注文状態は買い手の苦情中である。
【0045】
幾つかの実施手段において、本実施例の方法は、ブロックチェーンネットワークにおける、ブロックチェーンネットワークが第4処理契約を呼び出すことにより生成された第2応答情報をリスニングするステップと、第2応答情報に基づき苦情情報に対応する第1処理結果を決定するステップと、第1処理結果に従ってフィードバックされた異議情報を取得した場合、異議情報によって第5処理契約を呼び出して注文情報中の第4注文状態を第5注文状態に更新するステップと、ブロックチェーンネットワークの各ノードに異議情報及び更新後の注文情報を送信して記録するステップとをさらに含む。
【0046】
理解できるものとして、第2応答情報はブロックチェーンネットワークのプラットフォーム側によってトリガーされて生成されたものである。買い手が第1処理結果に対しても異議がある場合、第1処理結果に基づいて異議フィードバックを再度行い、第5注文状態は仲裁中である。
【0047】
幾つかの実施手段において、本実施例の方法は、ブロックチェーンネットワークにおける、ブロックチェーンネットワークが第6処理契約を呼び出すことにより生成された第3応答情報をリスニングするステップと、第3応答情報に基づき異議情報に対応する第2処理結果を決定するステップとをさらに含む。
【0048】
理解できるものとして、第3応答情報はブロックチェーンネットワークにおける仲裁機関によってトリガーされて生成されたものであり、第2処理結果は仲裁機関によって送信された最終仲裁結果である。
【0049】
図2は本開示の実施例によるブロックチェーンに基づく取引処理方法のフローチャートであり、
図2に示すように、本実施例によるブロックチェーンに基づく取引処理方法は、ブロックチェーンネットワークにおける第2クライアントに適用され、該方法は、ステップS21~ステップS24を含む。
【0050】
ステップS21では、ブロックチェーンネットワークにおける、注文識別子及び注文状態を含む注文情報及びマルチメディアデータをリスニングする。
【0051】
ステップS22では、注文情報中の注文状態が第1注文状態である場合、撮像装置を呼び出して所定のエリアを撮影し、撮影情報を得るとともに、第1処理契約を呼び出して注文情報中の第1注文状態を第2注文状態に更新する。
【0052】
ステップS23では、注文識別子に基づきハッシュ計算を行い、証拠識別子を得る。
【0053】
ステップS24では、証拠識別子、撮影情報、マルチメディアデータ及び更新後の注文情報によって電子データ証拠を生成し、ブロックチェーンネットワークの各ノードに電子データ証拠を送信して記録する。
【0054】
ステップS22に関連する幾つかの実施手段において、撮像装置を呼び出して所定のエリアを撮影し、撮影情報を得ることは、撮像装置を呼び出して商品を包装するエリアを撮影してもよく、撮影情報は商品を包装するときの画像情報又はビデオ情報である。
【0055】
ステップS23に関連する幾つかの実施手段において、デジタル要約と呼ばれる技術が採用されており、デジタル要約技術は主にHASH関数(ハッシュ)を採用しており、この技術による計算過程は以下の通りである。長さが固定されていない文字列(即ち注文識別子)を入力し、HASH関数によって計算を行い、固定長さの文字列(即ち証拠識別子)を返信する。
【0056】
なお、デジタル要約は、任意の長さのメッセージを固定長さのショートメッセージにするものであり、メッセージを独立変数とする関数、つまりHash関数と類似している。デジタル要約は、一方向Hash関数を用いて、暗号化を必要とする平文を固定長さ(128ビット)の暗号文に「要約」することであり、この暗号文はデジタル指紋とも呼ばれ、固定長さを有し、また、暗号文に要約される平文が異なると、その結果が常に異なり、同じ平文であると、その要約が同じである必要がある。
【0057】
図3は本開示の実施例によるブロックチェーンに基づく取引処理方法のフローチャートであり、
図3に示すように、本実施例によるブロックチェーンに基づく取引処理方法は、ブロックチェーンネットワークにおける第1処理端末に適用され、該方法は、ステップS31~ステップS34を含む。
【0058】
ステップS31では、ブロックチェーンネットワークにおける、注文識別子が載せられている苦情情報をリスニングする。
【0059】
ステップS32では、注文識別子に基づきハッシュ計算を行い、目標証拠識別子を得る。
【0060】
ステップS33では、ローカル電子データ証拠をトラバースして、目標証拠識別子に対応する目標電子データ証拠を取得する。
【0061】
ステップS34では、目標電子データ証拠に基づき苦情情報を分析し、処理結果を得て、ブロックチェーンネットワークの各ノードに処理結果を送信して記録する。
【0062】
本実施例では、苦情情報は、苦情テキスト、苦情ピクチャや苦情ビデオなどを含んでもよい。
【0063】
ステップS32に関連する幾つかの実施手段において、デジタル要約と呼ばれる技術が採用されており、デジタル要約技術は主にHASH関数を採用しており、該技術による計算過程は以下の通りである。長さが固定されていない文字列(即ち注文識別子)を入力し、HASH関数によって計算を行い、固定長さの文字列(即ち目標証拠識別子)を返信する。
【0064】
ステップS33に関連する幾つかの実施手段において、目標証拠識別子に対応する目標電子データ証拠は、撮影情報、マルチメディアデータ及び更新後の注文情報を含み、撮影情報は、苦情対象商品を包装するときのビデオ情報又は商品画像を含み、マルチメディアデータは、被苦情商品に対応する生放送クリップ及び通信データを含み、ここで、通信データはテキストデータであってもよい。
【0065】
ステップS34に関連する幾つかの実施手段において、マルチメディア情報を苦情ピクチャや苦情ビデオと比較することによって第1比較結果を得ることができるとともに、苦情テキストを通信データと比較することにより第2比較結果を得ることもでき、第1比較結果と第2比較結果から最終処理結果を得る。
【0066】
幾つかの実施手段において、苦情ピクチャ与マルチメディア情報に載せられている商品画像間の特徴距離を取得し、特徴距離は画像の特徴間の距離であり、得られた特徴距離に基づき、特徴距離と画像類似度との間の所定の対応関係から、苦情ピクチャと商品画像との間の画像類似度を第1比較結果として決定する。
【0067】
なお、画像類似度は特徴距離の増大につれて減少する傾向があり、特徴距離が0である場合、画像類似度が1であり、特徴距離が無限大になる傾向がある場合、画像類似度が0になる傾向がある。
【0068】
また、苦情テキストを通信データと比較することにより第2比較結果を得る場合、苦情テキストについて品詞レベルの分析を行って第1感情指標を決定し、通信データについて品詞レベルの分析を行って第2感情指標を決定し、第1感情指標と第2感情指標に基づき比較して第2比較結果を得るようにしてもよい。
【0069】
理解できるものとして、苦情テキストについてテキスト前処理、文分割、及び単語の分割アルゴリズムによる単語の分割を行い、単語の分割後のテキストを得て、単語の分割後の文を訓練済みの単語ベクトルモデルに入力して、第1単語ベクトルを得て、第1単語ベクトルによって第1感情指標を決定し、通信データについてテキスト前処理、文分割、及び単語の分割アルゴリズムによる単語の分割を行い、単語の分割後のテキストを得て、単語の分割後の文を訓練済みの単語ベクトルモデルに入力して、第2単語ベクトルを得て、第2単語ベクトルによって第2感情指標を決定し、ここで、感情指標は単語ベクトルの品詞に基づき加重加算を行って算出されたものである。次に、第1感情指標と第2感情指標を比較して情感差を得て、情感差を第2比較結果とする。
【0070】
幾つかの実施手段において、第1比較結果及び第2比較結果によって処理結果を決定する際には、画像位相速度が予め設定された類似度よりも小さい場合、及び情感差が予め設定された閾値よりも大きい場合、苦情情報が有効であると決定し、苦情情報に応じて、対応する処理対策を行うようにしてもよい。
【0071】
図4は本開示の実施例によるブロックチェーンに基づく取引処理方法のフローチャートであり、
図4に示すように、本実施例によるブロックチェーンに基づく取引処理方法は、ブロックチェーンネットワークにおける第2処理端末に適用され、該方法は、ステップS41~ステップS44を含む。
【0072】
ステップS41では、ブロックチェーンネットワークにおける、注文識別子が載せられており、第1処理結果からフィードバックされた異議情報をリスニングする。
【0073】
ステップS42では、注文識別子に基づきハッシュ計算を行い、目標証拠識別子を得る。
【0074】
ステップS43では、ローカル電子データ証拠をトラバースして、目標証拠識別子に対応する目標電子データ証拠を取得する。
【0075】
ステップS44では、目標電子データ証拠に基づき異議情報を分析し、第2処理結果を得て、ブロックチェーンネットワークの各ノードに第2処理結果を送信して記録する。
【0076】
ステップS41に関連する幾つかの実施手段において、異議情報は、苦情テキスト、苦情ピクチャや苦情ビデオなどを含んでもよい。
【0077】
ステップS42に関連する幾つかの実施手段において、デジタル要約と呼ばれる技術が採用されており、デジタル要約技術は主にHASH関数(ハッシュ)を採用しており、該技術による計算過程は以下の通りである。長さが固定されていない文字列(即ち注文識別子)を入力し、固定長さの文字列(即ち目標証拠識別子)を返信する。
【0078】
ステップS43に関連する幾つかの実施手段において、デジタル要約と呼ばれる技術が採用されており、デジタル要約技術は主にHASH関数を採用しており、該技術による計算過程は以下の通りである。長さが固定されていない文字列(即ち注文識別子)を入力し、HASH関数によって計算を行い、固定長さの文字列(即ち目標証拠識別子)を返信する。
【0079】
ステップS44に関連する幾つかの実施手段において、目標電子データ証拠に基づき異議情報を分析するときの分析方式として、上記実施例における分析方式が採用されてもよく、また、目標電子データ証拠と異議情報を所定の端末に送信してもよく、なお、目標電子データ証拠と異議情報を所定の端末に送信することで、審査員が分析判定を行い、判定結果を所定の端末に入力することができるため、指示情報を受信し、指示情報に基づき第2処理結果を決定することも必要である。
【0080】
図5は本開示の実施例によるブロックチェーンに基づく第1クライアントのブロック図であり、該装置はソフトウェア、ハードウェア又は両方の組み合わせによって電子機器の一部又は全部として実装されてもよい。
図5に示すように、該装置は、
生放送リンクに作用するトリガー操作によって生放送インターフェースに入り、ユーザー識別子を取得するように配置される第1取得モジュール51と、
生放送インターフェースに基づいてユーザー識別子に関連する注文情報を取得するように配置される第2取得モジュール52と、
注文情報に関連するマルチメディアデータを決定するように配置される決定モジュール53と、
ブロックチェーンネットワークの各ノードに注文情報及びマルチメディアデータを送信して記録するように配置される送信モジュール54とを含む。
【0081】
図6は本開示の実施例によるブロックチェーンに基づく第2クライアントのブロック図であり、該装置はソフトウェア、ハードウェア又は両方の組み合わせによって電子機器の一部又は全部として実装されてもよい。
図6に示すように、該装置は、
ブロックチェーンネットワークにおける、注文識別子及び注文状態を含む注文情報及びマルチメディアデータをリスニングするように配置されるリスニングモジュール61と、
注文情報中の注文状態が第1注文状態である場合、撮像装置を呼び出して所定のエリアを撮影し、撮影情報を得るとともに、第1処理契約を呼び出して注文情報中の第1注文状態を第2注文状態に更新するように配置される処理モジュール62と、
注文識別子に基づきハッシュ計算を行い、証拠識別子を得る計算モジュール63と、
証拠識別子、撮影情報、マルチメディアデータ及び更新後の注文情報によって電子データ証拠を生成し、ブロックチェーンネットワークの各ノードに電子データ証拠を送信して記録するように配置される生成モジュール64とを含む。
【0082】
図7は本開示の実施例によるブロックチェーンに基づく第1処理端末のブロック図であり、該装置はソフトウェア、ハードウェア又は両方の組み合わせによって電子機器の一部又は全部として実装されてもよい。
図7に示すように、該装置は、
ブロックチェーンネットワークにおける、注文識別子が載せられている苦情情報をリスニングするように配置されるリスニングモジュール71と、
注文識別子に基づきハッシュ計算を行い、目標証拠識別子を得るように配置される計算モジュール72と、
ローカル電子データ証拠をトラバースして、目標証拠識別子に対応する目標電子データ証拠を取得するように配置される照会モジュール73と、
目標電子データ証拠に基づき苦情情報を分析し、処理結果を得て、ブロックチェーンネットワークの各ノードに処理結果を送信して記録するように配置される分析モジュール74とを含む。
【0083】
図8は本開示の実施例によるブロックチェーンに基づく第2処理端末のブロック図であり、該装置はソフトウェア、ハードウェア又は両方の組み合わせによって電子機器の一部又は全部として実装されてもよい。
図8に示すように、該装置は、
ブロックチェーンネットワークにおける、注文識別子が載せられており、第1処理結果からフィードバックされた異議情報をリスニングするように配置されるリスニングモジュール81と、
注文識別子に基づき計算を行い、目標証拠識別子を得る計算ように配置されるモジュール82と、
ローカル電子データ証拠をトラバースして、目標証拠識別子に対応する目標電子データ証拠を取得するように配置される照会モジュール83と、
目標電子データ証拠に基づき異議情報を分析し、第2処理結果を得て、ブロックチェーンネットワークの各ノードに第2処理結果を送信して記録するように配置される分析モジュール84とを含む。
【0084】
図9は本開示の実施例によるブロックチェーンに基づく取引処理システムの概略図であり、
図9に示すように、該システムは、上記実施例による第1クライアント100と、上記実施例による第2クライアント200と、上記実施例による第3クライアント300と、上記実施例による第4クライアント400とを含む。
【0085】
本開示の実施例はまた電子機器を提供し、
図10に示すように、電子機器は、プロセッサ1501と、通信インターフェース1502と、メモリ1503と、通信バス1504とを含んでもよく、プロセッサ1501、通信インターフェース1502、メモリ1503は通信バス1504を介して互いに通信する。
【0086】
メモリ1503は、コンピュータプログラムを格納するように配置され、
プロセッサ1501は、メモリ1503に格納されたコンピュータプログラムを実行すると、上記実施例のステップが実現されるように配置される。
【0087】
上記端末において言及された通信バスは、周辺コンポーネント相互接続(Peripheral Component Interconnect、PCIと略称)標準バス又は拡張業界標準アーキテクチャ(Extended Industry Standard Architecture、EISAと略称)バスなどであってもよい。該通信バスはアドレスバス、データバス、制御バスなどに分けられる。図示を簡単にするために、図においては、1本の太線で示されるが、1本だけのバス又は1つのタイプのバスしかないことを意味しない。
【0088】
通信インターフェースは上記端末と他の機器との通信に用いられる。
【0089】
メモリはランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAMと略称)を含んでもよいし、不揮発性メモリ(non-volatile memory)、例えば少なくとも1つの磁気ディスクメモリを含んでもよい。任意選択的に、メモリは前述プロセッサから離れた少なくとも1つの記憶装置であってもよい。
【0090】
上記プロセッサは、中央処理装置(Central Processing Unit、CPUと略称)、ネットワークプロセッサ(Network Processor、NPと略称)などの汎用プロセッサであってもよく、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processing、DSPと略称)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASICと略称)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array、FPGAと略称)又は他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアユニットであってもよい。
【0091】
本開示は、コンピュータ可読記憶媒体がさらに提供されており、該コンピュータ可読記憶媒体には命令が記憶され、この命令はコンピュータで実行されると、コンピュータに本開示に記載のブロックチェーンに基づく取引処理方法を実行させる。
【0092】
本開示は、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供されており、この製品はコンピュータで実行されると、コンピュータに本開示に記載のブロックチェーンに基づく取引処理方法を実行させる。
【0093】
上記実施例では、全部又は一部がソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア又はこれらの任意の組み合わせによって実現されてもよい。ソフトウェアによって実現される場合、全部又は部分的にコンピュータプログラム製品の形態として実現されてもよい。前記コンピュータプログラム製品は1つ又は複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータにおいて前記コンピュータプログラム命令がロードされて実行される場合、全部又は部分的に本開示の実施例に記載の流れ又は機能を発生させることができる。前記コンピュータは汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラマブル装置であってもよい。前記コンピュータ命令はコンピュータ可読記憶媒体に記憶されるか、又は1つのコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送されてもよく、例えば、前記コンピュータ命令は1つのウェブサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンターから、有線(例えば同軸ケーブル、光ファイバ、デジタルユーザーライン(DSL))又は無線(例えば赤外線、ワイヤレス、マイクロ波等)方式によって、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンターへ伝送される。前記コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータがアクセス可能な任意の利用可能な媒体又は1つ又は複数の利用可能な媒体を含む統合サーバ、データセンターなどのデータ記憶機器であってもよい。前記利用可能な媒体は磁性媒体、(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、磁気テープ)、光学媒体(例えば、DVD)、又は半導体媒体(例えば固体ディスクSolid State Disk (SSD))などであってもよい。
【0094】
以上は本開示の好適な実施例に過ぎず、本開示の特許範囲を限定するものではない。本開示の主旨や原則を逸脱することなく行われる全ての修正、同等置換や改良などは本開示の特許範囲に含まれるものとする。
【0095】
以上は本開示の具体的な実施形態に過ぎず、当業者が本開示を理解又は実現できるようにする。これらの実施例に対する多くの修正は当業者にとって明らかなことであり、本明細書で定義された一般的な原理は本開示の主旨又は範囲を逸脱することなく、別の実施例で実現されてもよい。このため、本開示は本明細書に記載のこれらの実施例に限定されなく、本明細書で開示された原理及び新規特徴と一致する最も広い範囲を満たす必要がある。
【国際調査報告】