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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-28
(54)【発明の名称】電気的駆動装置
(51)【国際特許分類】
   B26B 19/38 20060101AFI20230721BHJP
   B26B 19/28 20060101ALI20230721BHJP
【FI】
B26B19/38 A
B26B19/28 C
B26B19/38 J
B26B19/38 Z
B26B19/38 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023500048
(86)(22)【出願日】2020-07-01
(85)【翻訳文提出日】2023-01-04
(86)【国際出願番号】 CN2020099802
(87)【国際公開番号】W WO2022000389
(87)【国際公開日】2022-01-06
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508117514
【氏名又は名称】ブラウン ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ティエンドン グオ
(72)【発明者】
【氏名】シンウー ライ
(72)【発明者】
【氏名】コージン リー
(72)【発明者】
【氏名】デトレフ グライヒ
(72)【発明者】
【氏名】ウーヴェ フィッシャー
(72)【発明者】
【氏名】ベルント スタッセン
【テーマコード(参考)】
3C056
【Fターム(参考)】
3C056HA07
3C056HA13
3C056HA19
3C056JA12
3C056JA18
3C056JA21
3C056JB01
3C056JE02
(57)【要約】
本発明は、電気的駆動装置(300)、例えば、湿式若しくは乾式シェーバなどの電動脱毛装置、電動歯ブラシ又は電動美肌装置に関する。電気的駆動装置(300)は、シャーシ(200)を有するハウジング(301、302、304、305)を備え、シャーシ(200)は、第1の駆動シャフト(103)を有する電気モータ(100)と、バッテリユニット(102)と、第2の駆動シャフト(3)を有する振動体(2)とを備える。第1の長手方向軸(I)は、第2の駆動シャフト(3)に沿って配置されて画定され、第2の長手方向軸(II)は、第1の駆動シャフト(103)に沿って配置されて画定され、第3の長手方向軸(III)は、バッテリユニット(102)の本体の中心を通って配置されて画定される。第2の長手方向軸及び/又は第3の長手方向軸は、第1の長手方向軸に対して平行にオフセットされている。電気的駆動装置(300)の組み立てのために必要とされる所要空間並びに振動体(2)の駆動シャフト(3)に対する全体的な重量分布を改善するために、第2の長手方向軸(II)及び/又は第3の長手方向軸(III)は、第1の長手方向軸(I)に対して平行にオフセットされている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャーシ(200)を備えるハウジング(301、302、304、305)を有する電気的駆動装置であって、
前記シャーシ(200)が、
第1の駆動シャフト(103)を有する電気モータ(100)と、
バッテリユニット(102)と、PCB(104)と、
第2の駆動シャフト(3)を有する振動体(2)と、を収容するためのプラスチック骨格を備え、
第1の長手方向軸(I)が、前記第2の駆動シャフト(3)に沿って配置されて画定され、第2の長手方向軸(II)が、前記第1の駆動シャフト(103)に沿って配置されて画定され、第3の長手方向軸(III)が、前記バッテリユニット(102)の前記本体の中心を通って配置されて画定され、
前記第2の長手方向軸(II)及び/又は前記第3の長手方向軸(III)が、前記第1の長手方向軸(I)に対して平行にオフセットされていることを特徴とする、電気的駆動装置。
【請求項2】
前記第2の長手方向軸(II)及び前記第1の長手方向軸(I)並びに前記第3の長手方向軸(III)及び前記第1の長手方向軸(I)が、異なるオフセット距離だけオフセットされていることを特徴とする、請求項1に記載の電気的駆動装置。
【請求項3】
前記第2の長手方向軸(II)及び前記第3の長手方向軸(III)が、前記第1の長手方向軸(I)から反対の横方向にオフセットされていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電気的駆動装置。
【請求項4】
前記ハウジング(301、304、305)及び/又は前記シャーシ(200)が、少なくとも2つの構成要素を備えることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の電気的駆動装置。
【請求項5】
前記少なくとも2つの構成要素が、軟質構成要素及び硬質構成要素を備えることを特徴とする、請求項4に記載の電気的駆動装置。
【請求項6】
前記シャーシ(200)には、前記モータ(100)及び前記バッテリユニット(102)を並べて収容するための開口部又は空洞が設けられ、前記PCB(104)が側面(206)に、前記モータ及び前記バッテリユニットのうちの一方にも並べて設けられることを特徴とする、請求項1に記載のプリアンブル部分に記載の電気的駆動装置。
【請求項7】
その骨格を有する前記シャーシ(200)が、少なくとも上壁(202)と、下壁(203)と、後壁(204)と、前壁(205)とを備え、前記前壁又は前記後壁(204;205)が、前記バッテリユニット及び前記モータを収容するための開口部又は空洞を備え、前記PCB(104)が、前記シャーシの側面(206)に固定されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の電気的駆動装置。
【請求項8】
前記第2の駆動シャフト(3)が、少なくとも1つのカッターユニット(201)に機械的に結合されるように適合されていることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の電気的駆動装置。
【請求項9】
前記電気モータ(100)が、前記第2の長手方向軸(II)を中心に偏心して回転可能な駆動ピン(101)を備え、前記駆動ピン(101)が、前記振動体(2)に機械的に結合されるように適合されていることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の電気的駆動装置。
【請求項10】
前記ハウジング(301、302、304、305)及び/又は前記シャーシ(200)が、前記振動体の少なくとも一方向の動きを固定するための取り付け手段、好ましくは押圧リブを備えることを特徴とする、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の電気的駆動装置。
【請求項11】
前記ハウジング(301、302、304、305)又は前記ハウジング構成要素の少なくとも1つ及び/又は前記シャーシ(200)又は前記シャーシ構成要素の少なくとも1つが、前記電気モータ(100)を固定する手段を備えることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の電気的駆動装置。
【請求項12】
前記ハウジング(301、302、304、305)又は前記ハウジング構成要素及び/又は前記シャーシ(200)又は前記シャーシ構成要素が射出成形によって形成されることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の電気的駆動装置。
【請求項13】
前記電気的駆動装置(300)が、キャップ(307)を更に備え、前記キャップ(307)が、前記ハウジング(301、302、304、305)又は前記ハウジング構成要素のうちの1つに取り外し可能に取り付けられ、前記キャップ(307)が、前記電気的駆動装置(300)を作動させるためにボタン(303)を少なくとも覆うことを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の電気的駆動装置。
【請求項14】
前記電気モータ(100)及び前記バッテリユニット(102)が、前記ハウジング(301、302、304、305)又は前記ハウジング構成要素及び/又は前記シャーシ(200)又は前記シャーシ構成要素及び/又は前記キャップ(307)のうちの少なくとも一方のシール(306)によって、水分の浸透に対してシールされることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の電気的駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気的駆動装置、例えば、湿式若しくは乾式シェーバなどの電動脱毛装置、電動歯ブラシ又は電動美肌装置の非対称アセンブリに関する。より正確には、例えばカッターユニットを作動させるための、電気モータ、バッテリユニット、及び第2の駆動シャフトを有する振動体を有する電気的駆動装置は、電気モータ及び/又はバッテリユニットと振動体の第2の駆動シャフトとの間に平行なオフセットを備える。
【背景技術】
【0002】
独国特許出願公開第32 24 223(A1)号は、中央に配置されたモータと、モータと並んで配置された2つのバッテリとを有する電気的駆動式シェーバを開示している。モータ及びバッテリは、シェーバの外側ハウジング内に直接収容され固定される。モータを中心に配置することは、駆動機構を単純に保つという利点を有し得る。他方、モータに隣接して配置された2つのバッテリを設けることは、シェーバの設計をかさばるものにする。
【0003】
電気シェーバ内の中央に配置されたモータの別の例は、欧州特許第2 024 147(B1)号に示されており、バッテリは、モータの軸方向の反対端、すなわちカッターユニットから離れて面する側に配置されてもよい。これは、シェーバハウジングの長さを増加させる。
【0004】
更に、欧州特許第2 024 147(B1)号は、回転運動を振動運動に変換するための揺動ブリッジを開示している。この公知の揺動ブリッジは、電気シェーバのような電気的駆動装置において使用されることができる。揺動ブリッジは、カップリングを有する振動体と、駆動シャフトと、2つの揺動アームとを備える。カップリングは、電気モータの駆動シャフトに結合された偏心して回転可能な駆動ピンを揺動ブリッジに結合するためのスロットを備える。更に、振動体の駆動シャフトは、カッターユニットに結合されてもよく、2つの駆動シャフト、すなわち、電気モータの駆動シャフト及び振動体の駆動シャフトは、スロットを通って延びている共通平面内に配置される。揺動アームは、電気的駆動装置のハウジングに結合されることができる。したがって、電気的駆動装置の使用中、揺動ブリッジの振動体は、2つの揺動アーム間で直線方向にのみ自由に移動する。したがって、揺動ブリッジは、駆動ピンの回転運動を駆動シャフトの直線振動運動に変換する。
【0005】
共通平面における駆動シャフトの整列は、電気モータの駆動シャフトが揺動ブリッジの駆動シャフトと整列して配置されなければならないため、電気的駆動装置のアセンブリに関して欠点を有してもよい。したがって、これは、バッテリユニットが電気モータとは別に配置されるとき、ハウジング内の未使用空間並びに駆動シャフトに関する不均一な重量分布につながる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許出願公開第32 24 223(A1)号
【特許文献2】欧州特許第2 024 147(B1)号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の目的は、シャーシを備えるハウジングを有する電気的駆動装置であって、シャーシが、電気モータと、バッテリユニットと、振動体とを収容するように適合され、振動体の駆動シャフトに対する全体の重量分布だけでなく、組み立てに必要な所要空間を改善する、電気的駆動装置を提供することである。
【0008】
請求項1に記載の電気的駆動装置は、この目的を解決する。
【0009】
請求項1によれば、電気的駆動装置は、シャーシを有するハウジングを備え、シャーシが、第1の駆動シャフトを有する電気モータと、バッテリユニットと、第2の駆動シャフトを有する振動体とを備えるプラスチック骨格を備える。更に、第1の長手方向軸は、第2の駆動シャフトに沿って配置されて画定され、第2の長手方向軸は、第1の駆動シャフトに沿って配置されて画定され、第3の長手方向軸は、バッテリユニットの本体の中心を通って配置されて画定され、第2の長手方向軸及び/又は第3の長手方向軸は、第1の長手方向軸に対して平行にオフセットされている。
【発明を実施するための形態】
【0010】
好ましくは、電気モータは、モータに対してセンタリングされ、偏心駆動ピンを介して振動体に機械的に結合されてもよい第1の駆動シャフトを備える。振動体は、揺動ブリッジの一部であってもよい。以下、「揺動ブリッジ」の特徴はまた、「振動ブリッジ」と呼ばれることもある。したがって、第1の駆動シャフトの作動時、すなわち回転時に、振動体、したがって第2の駆動シャフトは振動している。2つの駆動シャフトの各々は、長手方向軸、すなわち第1及び第2の長手方向軸に沿って延びている。振動体は、長手方向軸に垂直な2つの方向、すなわち2つの横方向に延在する平面を画定してもよい。好ましくは、振動体は、長手方向軸に垂直な横方向のうちの1つ、すなわち平面の一方向に実質的に振動する。更に、第3の長手方向軸は、バッテリユニットの本体の中心を通って延びている。複数のバッテリユニットが存在する場合、第3の長手方向軸は、好ましくは、本体のいくつかの中心から平均化された点によって与えられるか、又はバッテリユニットの各々は、本体のその中心を通って延びるそれ自体の長手方向軸を備える、すなわち、複数の第3の長手方向軸が存在する。好ましくは、第2及び/又は第3の長手方向軸は、平面によって画定される横方向のうちの少なくとも1つにおいて、第1の長手方向軸に対して平行にオフセットされている。更に、オフセットが1つの横方向にのみ与えられる場合、この方向は、好ましくは振動体の振動運動の方向である。更にまた、長手方向軸のうちの少なくとも1つが、平行にオフセットされるだけでなく、傾斜される実施形態もあり得る。
【0011】
一実施形態では、第2の長手方向軸及び第1の長手方向軸並びに第3の長手方向軸及び第1の長手方向軸は、異なるオフセット距離だけオフセットされている。これは、第1の長手方向軸と第2の軸との間の平行オフセットが、第1の長手方向軸と第3の長手方向軸との間のオフセットとは距離が異なることを意味する。第1の長手方向軸及び例えば第2の長手方向軸は、1つの横方向にのみ平行にオフセットされ、第1の長手方向軸及び第3の長手方向軸は、2つの横方向に平行にオフセットされるか、又はその逆であることも可能であり得る。この場合、同じ横方向を指すオフセット距離が比較される、すなわち、異ならなければならない。しかしながら、振動体の第2の駆動シャフトを通って延びる第1の長手方向軸は、好ましくは、電気的駆動装置の本体の中心を通って延びる軸に実質的に沿って配置される。その結果、第2の駆動シャフトは、好ましくは1つの横方向に振動しているため、電気的駆動装置の本体の中心を通って延びる軸の周りで実質的に振動している。
【0012】
好ましい実施形態では、第2の長手方向軸及び第3の長手方向軸は、第1の長手方向軸から反対の横方向にオフセットされている。第2の駆動シャフトが第1の長手方向軸の周りで実質的に振動することを考慮して、第2の長手方向軸、すなわち電気モータの第1の駆動シャフトは、少なくとも1つの横方向に平行にオフセットされ、第3の長手方向軸は、反対の横方向に平行にオフセットされている。第2又は第3の長手方向軸のうちの一方が第1の長手方向軸に対して2つの横方向に平行にオフセットされ、他方の長手方向軸が第1の長手方向軸に対して1つの横方向にのみ平行にオフセットされる場合、「反対の横方向」という用語は、2つの横方向のうちの一方が1つの横方向と反対であることを意味する。第2及び第3の長手方向軸の双方が2つの横方向に平行にオフセットされている場合も同様である。第2及び第3の長手方向軸は、異なるオフセット距離で反対の横方向に平行にオフセットされているが、振動体の振動方向における第2及び第3の長手方向軸の変位は、振動方向における電気モータの最も外側の部分及び振動方向におけるバッテリユニットの最も外側の部分が第1の長手方向軸から実質的に等距離であるようなものであることが好ましい。
【0013】
更に、ハウジング及び/又はシャーシが各々少なくとも2つの構成要素を備えることが好ましい場合がある。これは、ハウジング及び/又はシャーシのいずれかが少なくとも2つの構成要素を備えることを意味する。したがって、シャーシが1つの構成要素を備え、ハウジングが複数の構成要素を備えるか、又はその逆であることが好ましい場合がある。シャーシがハウジングの一体部分であるか、又はハウジング構成要素のうちの少なくとも1つである場合も好ましい。対照的に、シャーシは、ハウジング又はハウジング構成要素のうちの少なくとも1つに結合されてもよい。シャーシ及び/又はハウジング構成要素の数とは無関係に、且つシャーシとハウジングとの間の結合とは無関係に、シャーシは、少なくとも電気モータ並びにバッテリユニットを収容するための構成要素として定義される。
【0014】
好ましくは、少なくとも2つの構成要素、すなわちハウジング及び/又はシャーシの少なくとも2つの構成要素は、異なる材料剛性を含む。好ましくは、シャーシは1つの構成要素を備え、ハウジングは複数の構成要素を備える。ねじ、フック、溶接などがシャーシとハウジングとを接続してもよい。更に、少なくとも2つの構成要素は、強度、硬度などの他の材料特性が異なっていてもよい。ハウジング構成要素のうちのいくつかが少なくとも部分的に重なり合っており、重なり合う構成要素が異なる材料特性を含む場合も好ましい。シャーシは、2k硬-軟射出成形によって作製されてもよい。
【0015】
更にまた、ハウジング又はハウジング構成要素のうちの少なくとも1つは、シャーシと一体として、又はシャーシ構成要素のうちの1つと一体として形成されることができる。したがって、ハウジング構成要素とシャーシ又はシャーシ構成要素との間の唯一の違いは、シャーシが、上述したように、少なくとも電気モータ及びバッテリユニットを収容するという事実に見ることができる。
【0016】
一実施形態では、シャーシには、モータ及びバッテリユニットを並んで収容するための開口部又は空洞が設けられ、モータ及びバッテリユニットのうちの一方にも並んで側面にPCBが設けられる。その骨格を有するシャーシは、少なくとも上壁、下壁、後壁、及び前壁を備え、前壁又は後壁は、バッテリユニット及びモータを収容するための開口部又は空洞を備え、PCBは、シャーシの側面に固定される。好ましくは、前壁は、シャーシの内側部分への容易なアクセスを提供し、したがって組み立てを容易にするため、少なくとも部分的に開いている。更に、閉じた後壁又は少なくとも部分的に閉じた後壁は、シャーシの剛性を向上させる。シャーシの剛性を増加させるために、クロスバーなどの追加の設計手段がとられる場合も好ましい。また、少なくとも部分的に開いた前壁又は後壁は、完全に開いた前壁又は後壁、すなわち前壁又は後壁のないシャーシも含むことに留意されたい。更に、シャーシは、電気モータとバッテリユニットとの間に壁型要素などの追加要素を備えてもよい。この壁型要素は、電気モータ及び/又はバッテリユニットを固定することができ、シャーシを補強することもできる。
【0017】
更に、第2の駆動シャフトは、少なくとも1つのカッターユニットに機械的に結合されるように適合されることができる。少なくとも1つのカッターユニットは、少なくとも1つのスリットカッターを備えてもよく、スリットカッターは、少なくとも1つの外側ブレード、好ましくは箔型ブレードと、内側ブレードとを備える。好ましくは、内側ブレードの振動は、振動体の第2の駆動シャフトの振動によって引き起こされる。第2の駆動シャフトが、電気的駆動装置の本体の中心を通って延びる軸の周りで実質的に振動することができるため、駆動シャフトに取り付けられたカッターユニットなどのユニットは、実質的に中心で駆動されることができる。
【0018】
一実施形態では、電気モータは、第2の長手方向軸を中心に偏心して回転可能な駆動ピンを備え、駆動ピンは、振動体に機械的に結合されるように適合されている。より正確には、偏心して回転可能な駆動ピンは、第1の駆動シャフトに結合されるか、又は第1の駆動シャフトと一体に形成される。更に、偏心して回転可能な駆動ピンは、振動体のスロット又は溝などに結合されてもよく、スロットは細長い孔であってもよく、スロット又は溝は、電気的駆動装置の横方向に、好ましくは振動体の振動の方向に等しい横方向に、より小さい幅を有する。その結果、偏心して回転可能な駆動ピンの回転は、振動体を横方向に前後に押す。
【0019】
好ましくは、ハウジング及び/又はシャーシは、振動体の動きを少なくとも一方向に固定するために、取り付け手段、好ましくは押圧リブを備える。したがって、ハウジング及び/又はシャーシは、シャーシ及び/又はハウジングの側壁上に取り付け手段を備えてもよいが、電気モータとバッテリユニットとを分離する上述した壁型要素上に取り付け手段を備えてもよい。更にまた、上述したように、振動体は、揺動ブリッジの一部であってもよく、振動体は、振動体の上述した平面に対して少なくとも実質的に垂直に延在する2つのウェブ又はウィングを更に備える。2つのウェブは、振動体から離れて面する自由端を有してもよい。したがって、取り付け手段は、それらの自由端を固定することができ、振動体の振動運動が2つのウェブを曲げる。自由端を押圧リブ内に固定するために、ウェブの自由端は、押圧リブ内に圧入されてもよく、その後、任意に熱かしめがこれらのリブを溶融する。
【0020】
好ましい実施形態では、ハウジング若しくはハウジング構成要素のうちの少なくとも1つ、及び/又はシャーシ若しくはシャーシ構成要素のうちの少なくとも1つは、電気モータを固定するための手段を備える。シャーシ又はシャーシ構成要素は、好ましくは、形状嵌合を提供するためにこれらの手段を形成する。代替として、電気モータは、堅固に結合された形式でシャーシ又はシャーシ構成要素に固定されてもよい。
【0021】
更に、ハウジング若しくはハウジング構成要素及び/又はシャーシ若しくはシャーシ構成要素は、射出成形によって形成されてもよい。プラスチック材料のタイプは、好ましくは、ハウジング又はハウジング構成要素、並びにシャーシ又はシャーシ構成要素を形成するため、射出成形は、特に大量生産に適した製造プロセスを提供する。明らかに、他の製造プロセスが存在してもよく、これは、構成要素などの量、材料のタイプ、並びに好ましい材料特性に応じて有利であり得る。
【0022】
電気的駆動装置は、キャップを更に備えてもよく、キャップは、ハウジング又はハウジング構成要素のうちの1つに取り外し可能に取り付けられ、キャップは、少なくとも、電気的駆動装置を作動させるためのボタンを覆っている。電気的駆動装置の使用中、キャップは取り外されてもよく、保管及び/又は輸送中、キャップは、電気的駆動装置に取り付けられてもよい。したがって、保管及び/又は輸送中に、キャップを使用することは、装置の望ましくない作動及び/又は望ましくない汚れ、例えば切り取られた毛髪によるドップキットの望ましくない汚れを防止することができる。更に、キャップは、電気的駆動装置を任意の侵入、例えば埃の侵入から保護することができ、したがって、電気的駆動装置の耐久性を延ばすことができる。
【0023】
更に、電気モータ及びバッテリユニットは、ハウジング若しくはハウジング構成要素及び/又はシャーシ若しくはシャーシ構成要素及び/又はキャップのうちの少なくとも1つのシールによって、水分の浸透に対してシールされてもよい。これは、電気的駆動装置が浴室などの湿潤環境内で使用される場合に特に必要とされる。電気的駆動装置及び/又は湿気に敏感な構成要素のシールは、一般的な手段によって行われる。
【0024】
次に、図面に示された特定の実施形態を参照して本発明を詳細に説明する。説明される及び/又は図に示される全ての特徴は、特許請求の範囲及び/又はそれらの背後にある参考文献中の特徴のグループ分けに関係なく、本発明の主題である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1a】揺動ブリッジの斜視図を示している。
図1b図1cの線A-Aに沿った図1aの揺動ブリッジの断面図を示している。
図1c図1aの揺動ユニットの平面図を示している。
図1d図1aの揺動ユニットの側面図を示している。
図2】電気モータと共に図1aの揺動ブリッジの構成要素の分解図を示している。
図3】シャーシ内に配置された図2の揺動ブリッジ及び電気モータの斜視図を示している。
図4a】本発明の実施形態に係る組み立てられた電気的駆動装置の斜視図を示している。
図4b図4aの電気的駆動装置の断面図を示している。
図5】キャップと共に図4aの電気的駆動装置の分解図を示している。
【0026】
図1aに示される揺動ブリッジ1は、振動体2及び第2の駆動シャフト3を備える。図1aの振動体2は、上側の第1の構成要素4と下側の第2の構成要素5とを有し、第1の構成要素4は、第2の構成要素5とは異なる形状を備える。振動体2と、各々の第1及び第2の構成要素4及び5とは、互いに超音波溶接され、平面Xを画定する。
【0027】
揺動ブリッジ1は、振動体2の第2の構成要素5の一体部分である2つのウェブ6を更に備える。2つのウェブ6は、各々、振動体2から離れて面する自由端7を有する。電気的駆動装置(図示せず)の横方向に曲げることができるように、ウェブ6は、一般に、それらの幅Wと比較してより小さい材料強度又は厚さVを含む。図1aに示されるウェブ6の幅Wは、振動体2の構成要素4及び5の幅よりも僅かに小さい。更に、振動体2と自由端7との間のウェブ6の幅Wは異なることができる。更に、図1aの自由端7は、揺動ブリッジ1を固定するために、振動体2から離れて面する突出部を有する。
【0028】
更にまた、揺動ブリッジ1の第2の構成要素5は、スロット8(図2に示す)を有する。第2の駆動シャフト3は、第1の構成要素4の角部分内にオーバーモールドされ、第1の長手方向軸Iに沿って延びる。
【0029】
図1bの断面A-Aが図1cに示されている。図1bの溶接ドット9は、振動体2の2つの構成要素4及び5の超音波溶接に使用される。第2の駆動シャフト3を備える第1の構成要素4は、第2の駆動シャフト3が位置する側で第2の構成要素5よりも突出している。更に、第2の駆動シャフト3のオーバーモールドは、第1の構成要素4上に支持するためのリブ10を備える。
【0030】
図1cは、揺動ブリッジ1の平面図を示している。第1の構成要素4及び第2の構成要素5は、4つの溶接ドット9によって超音波溶接されていることを見ることができる。揺動ブリッジ1は、左側に1つのウェブ1のみを備えるように見えるが、右側のウェブは、前述のように、突出する第1の構成要素4によって単に覆われる。更に、振動体2の角部分に位置する第2の駆動シャフト3は、平面Xの2つの方向にオフセットされており、一方の横方向のオフセットは、平面Xの他方の横方向のオフセットよりも大きい。
【0031】
図1dには、揺動ブリッジ1の側面図が示されており、ウェブ6の上述した異なる幅Wを見ることができる。ウェブ6の幅Wは、揺動ブリッジ1を固定するための突出部を備える自由端7においてより大きい。
【0032】
図2は、電気モータ100と共に図1aから図1dの揺動ブリッジ1の分解図を示している。第2の構成要素5は、上述したスロット8を示している。図2に示されるスロット8は、揺動ブリッジ1の振動方向においてより小さい広がりを有する細長い孔である。電気モータ100は、偏心して回転可能な駆動ピン101を備える。揺動ブリッジ1及び電気モータ100が組み立てられると、駆動ピン101は、揺動ブリッジ1のスロット8内に延在する。これにより、駆動ピン101の回転運動は、揺動ブリッジ1の揺動運動に変換されることができる。特に、揺動ブリッジ1がウェブ6の自由端7によって固定されている場合、この振動運動は、電気的駆動装置(図示せず)の横方向の直線振動運動である(平面Xに垂直な方向の撓みは無視する)。駆動ピン101は、電気モータ100の第1の駆動シャフト103(図4bに示される)に結合されてもよく、又は第1の駆動シャフト103の一体部分であってもよい。更に、電気モータ100のこの第1の駆動シャフト103に沿って延びる第2の長手方向軸IIが示されている。更にまた、図2は、第1の長手方向軸Iと第2の長手方向軸IIとの間の平行オフセット、したがって、非対称アセンブリを示している。2つの長手方向軸I及びIIは、平面Xの2つの横方向に平行にオフセットされている。更に、第2の長手方向軸IIがスロット8の中心を通って延びていることを見ることができる。
【0033】
組み立てられた揺動ブリッジ1及び電気モータ100をバッテリユニット102と共に備えるシャーシ200が図3に示されている。シャーシ200は半分開いており、これは、上壁202、下壁203、後壁204を備えるシャーシ200の前壁205が切り取られていることを意味する。したがって、シャーシ200は、前壁205上で開かれ、電気モータ101及びバッテリユニット102への容易なアクセスを提供する。更に、少なくとも大部分が閉じられた後壁204は、シャーシ200に追加の剛性を提供する。更に又は代替として、シャーシ200は、ハウジングに結合されてもよく、又はハウジングの一体部分であってもよい。バッテリユニット102は、好ましくは再充電可能であり、第3の長手方向軸IIIが本体の中心を通って延びる。更に、揺動ブリッジ1の自由端7は、シャーシ200に固定される。揺動ブリッジ1をシャーシ200に固定する1つの方法は、ウェブ6の自由端7をシャーシ200の押圧リブに圧入し、これらのリブを熱かしめによって溶融することである。揺動ブリッジ1が固定されると、振動体2の移動のみが許容される。更に、ウェブ6の材料強度Vと比較してウェブ6の幅Wが大きいため、ウェブ6は、シャーシ200のより小さい伸長を示す横方向において剛性である一方で、振動体2の振動方向に等しい横方向において可撓性である。したがって、揺動ブリッジ1の直線揺動運動は、振動体2のスロット8内に延在する駆動ピン101の回転運動によって引き起こされる。
【0034】
図4aは、図3の組み立てられたシャーシ200(図示せず)を備える電気的駆動装置300を示している。電気的駆動装置300、ここでは電気シェーバは、上側ハウジング301と、外側ハウジング302と、ボタン303と、カッターユニット201とを備える。上側ハウジング301は、ボタン303を含む。ボタン303は、電気的駆動装置300を作動させるために使用される。
【0035】
電気的駆動装置300の断面図が図4bに示されている。電気的駆動装置300は、シャーシ200と、カッターユニット201とを備えている。シャーシ200は、ハウジング内に固定され、揺動ブリッジ1と、電気モータ100と、バッテリユニット102とを備える。図4bに見られるように、電気モータ1は、電気的駆動装置300の左側に配置され、バッテリユニット102は、シャーシ200の右側に配置される。したがって、電気モータ100とバッテリユニット102とのアセンブリは、振動体2の第2の駆動シャフト3に対して非対称である。
【0036】
電気モータ100は、第2の長手方向軸IIに沿って延びる第1の駆動シャフト103と、取り付け可能な偏心して回転可能な駆動ピン101とを備える。駆動ピン101は、スロット8内に延在し、電気モータ100を揺動ブリッジ1に機械的に結合し、揺動ブリッジ1は、シャーシ200の外壁及び内壁内に固定される。図4bから分かるように、駆動ピン101は、第2の構成要素5のスロット8を通って延在し、第1の構成要素4の凹部内に突出する。更に、第1の長手方向軸Iに沿って延びる揺動ブリッジ1の振動体2の第2の駆動シャフト3は、カッターユニット201に機械的に結合される。更に、バッテリユニット102は、その本体の中心を通る第3の長手方向軸IIIを備える。明らかに分かるように、3つの長手方向軸I、II及びIIIは、全て、電気的駆動装置300の少なくとも1つの横方向に平行にオフセットされている。
【0037】
図4bはまた、第1の長手方向軸Iと第3の長手方向軸IIIとの間の平行オフセットと比較して、第1の長手方向軸Iと第2の長手方向軸IIとの間の電気的駆動装置300の反対の横方向における平行オフセットと共に、第1の長手方向軸Iと第2の長手方向軸IIとの間のオフセット距離が、第1の長手方向軸Iと第3の長手方向軸IIIとの間のオフセット距離よりも小さいことを示している。
【0038】
更に、電気的駆動装置300は、複数のハウジング部品、すなわち、上側ハウジング301、外側ハウジング302、下側ハウジング304、及び内側ハウジング305を備える。全てのハウジング部分301、302、304及び305並びにシャーシ200は、フック、ねじなどのような取り付け手段によって結合されるか、又はそれらのいくつかは一体に成形されてもよい。ここで、上側ハウジング301は、硬質プラスチック構成要素から作製される内側ハウジング305上にオーバー射出成形される軟質プラスチック/構成要素から作製される。したがって、このハウジング/シャーシ部品及び任意に他のハウジング/シャーシ部品は、2K射出成形プロセスで作製される。上側ハウジング301は、内側ハウジング305よりも柔らかい材料を含む。電気的駆動装置300の内部構成部品、特に電気モータ100及びバッテリユニット102が濡れるのを防止するために、PCB、電気接点及びシャーシは、下側シール306及び上側シール/Oリング308によってシールされる。下側ハウジング304は、ハウジングプラスチック部品、LED構成要素、充電ピンから構成され、これらは全て一体として共射出成形される。
【0039】
追加のシール306は、図5の電気的駆動装置300の分解図に見ることができる。更にまた、図5は、保管及び/又は輸送中に電気的駆動装置300に取り付けられることができるキャップ307を示している。図5の点線は、長手方向軸IIIを示す線を除いて、いくつかのハウジング構成要素及びシール306をシャーシ200に組み付ける方法を示している。
【0040】
したがって、電気モータ100と、バッテリユニット102と、振動体2を有する揺動ブリッジ1と、カッターユニット201とを有する組み立てられた例示的な電気的駆動装置300は、電気モータ100の第1の駆動シャフト103の回転運動を第2の駆動シャフト3の直線振動に変換し、したがってカッターユニット201を動作させるように適合されている。したがって、揺動ブリッジ1は、電気モータ100の第1の駆動シャフト103及び各々の偏心駆動ピン101の回転運動を、第2の駆動シャフト3、したがってカッターユニット103の直線振動運動に変換する。
【0041】
電気的駆動装置300、すなわち電気モータ100がボタン303によって作動され、バッテリユニット102が電気モータ100に電力を供給すると、第1の駆動シャフト103が回転し始める。第1の駆動シャフト103に取り付けられた駆動ピン101は、回転運動を偏心回転運動に変換する。駆動ピン101がスロット8、すなわち、揺動ブリッジ1の振動方向にそのより小さい広がりを有する細長い孔の中に延在するため、駆動ピン101の完全な回転は、まず揺動ブリッジ1をその右側に押すことができ、ウェブ6が曲がり、揺動ブリッジ1の振動体2のみがシフトされる。駆動ピン101が回転し続けるため、駆動ピン101は細長い孔のより大きな広がりに到達し、続いて揺動ブリッジ1を反対方向、すなわち左側に押す。揺動ブリッジ1の右から左への移動の移行の間に、ウェブ6は、再び曲げられる前に弛緩する。駆動ピン101の回転運動が続くにつれて、揺動ブリッジ1、したがって第2の駆動シャフト3は、その長手方向に振動し続け、それによってカッターユニット201が動作する。
【0042】
揺動ブリッジ1は、駆動シャフト3と103との間のオフセットを可能にするため、電気モータ100は、シャーシ及び/又はハウジングの側壁に近いエッジ部分において、電気的駆動装置300内に組み立てられることができる。したがって、電気モータ100の反対側にバッテリユニット102のためのスペースが形成され、利用可能な設置スペースの使用が最適化されることができる。更に、シャーシ200は、非対称アセンブリを可能にし、電気モータ100及びバッテリユニット102は、第2の駆動シャフト3に対して平行にオフセットされ、すなわち、長手方向軸I、II、及びIIIの間の平行オフセットであり、これは、電気的駆動装置300内で、振動体2の第2の駆動シャフト3に対して、よりバランスのとれた全体的な重量分布を提供する。
【0043】
その結果、本発明の電気的駆動装置300の説明されたアセンブリは、小型の電気的駆動装置、特に移動に使用される装置に特に適している。
【0044】
参照番号
1 揺動ブリッジ
2 振動体
3 第2の駆動シャフト(振動体)
4 第1の構成要素
5 第2の構成要素
6 ウェブ
7 自由端
8 スロット
9 溶接ドット
10 リブ
100 電気モータ
101 駆動ピン
102 バッテリユニット
103 第1の駆動シャフト(電気モータ)
104 プリント回路基板PCB
200 シャーシ
201 カッターユニット
202 上壁
203 下壁
204 後壁
205 前壁
206 側壁
300 電気的駆動装置
301 上側ハウジング
302 外側ハウジング
303 ボタン
304 下側ハウジング
305 内側ハウジング
306 シール
307 キャップ
308 シール/Oリング
I 第1の長手方向軸
II 第2の長手方向軸
III 第3の長手方向軸
V 材料強度(ウェブ)
W 幅(ウェブ)
X 平面
図1a
図1b
図1c
図1d
図2
図3
図4a
図4b
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-01-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャーシ(200)を備えるハウジング(301、302、304、305)を有する電気的駆動装置であって、
前記シャーシ(200)が、
第1の駆動シャフト(103)を有する電気モータ(100)と、
バッテリユニット(102)と、PCB(104)と、
第2の駆動シャフト(3)を有する振動体(2)と、を収容するためのプラスチック骨格を備え、
前記シャーシ(200)には、前記モータ(100)及び前記バッテリユニット(102)を並べて収容するための開口部又は空洞が設けられ、前記PCB(104)が側面(206)に、前記モータ及び前記バッテリユニットのうちの一方にも並べて設けられることを特徴とする、電気的駆動装置。
【請求項2】
その骨格を有する前記シャーシ(200)が、少なくとも上壁(202)と、下壁(203)と、後壁(204)と、前壁(205)とを備え、前記前壁又は前記後壁(204;205)が、前記バッテリユニット及び前記モータを収容するための開口部又は空洞を備え、前記PCB(104)が、前記シャーシの側面(206)に固定されることを特徴とする、請求項1に記載の電気的駆動装置。
【請求項3】
前記第2の駆動シャフト(3)が、少なくとも1つのカッターユニット(201)に機械的に結合されるように適合されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の電気的駆動装置。
【請求項4】
前記電気モータ(100)が、前記第2の長手方向軸(II)を中心に偏心して回転可能な駆動ピン(101)を備え、前記駆動ピン(101)が、前記振動体(2)に機械的に結合されるように適合されていることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の電気的駆動装置。
【請求項5】
前記ハウジング(301、302、304、305)及び/又は前記シャーシ(200)が、前記振動体の少なくとも一方向の動きを固定するための取り付け手段、好ましくは押圧リブを備えることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の電気的駆動装置。
【請求項6】
前記ハウジング(301、302、304、305)又は前記ハウジング構成要素の少なくとも1つ及び/又は前記シャーシ(200)又は前記シャーシ構成要素の少なくとも1つが、前記電気モータ(100)を固定する手段を備えることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の電気的駆動装置。
【請求項7】
前記ハウジング(301、302、304、305)又は前記ハウジング構成要素及び/又は前記シャーシ(200)又は前記シャーシ構成要素が射出成形によって形成されることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の電気的駆動装置。
【請求項8】
前記電気的駆動装置(300)が、キャップ(307)を更に備え、前記キャップ(307)が、前記ハウジング(301、302、304、305)又は前記ハウジング構成要素のうちの1つに取り外し可能に取り付けられ、前記キャップ(307)が、前記電気的駆動装置(300)を作動させるためにボタン(303)を少なくとも覆うことを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の電気的駆動装置。
【請求項9】
前記電気モータ(100)及び前記バッテリユニット(102)が、前記ハウジング(301、302、304、305)又は前記ハウジング構成要素及び/又は前記シャーシ(200)又は前記シャーシ構成要素及び/又は前記キャップ(307)のうちの少なくとも一方のシール(306)によって、水分の浸透に対してシールされることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の電気的駆動装置。
【請求項10】
第1の長手方向軸(I)が、前記第2の駆動シャフト(3)に沿って配置されて画定され、第2の長手方向軸(II)が、前記第1の駆動シャフト(103)に沿って配置されて画定され、第3の長手方向軸(III)が、前記バッテリユニット(102)の前記本体の中心を通って配置されて画定され、
前記第2の長手方向軸(II)及び/又は前記第3の長手方向軸(III)が、前記第1の長手方向軸(I)に対して平行にオフセットされていることを特徴とする、請求項1のプリアンブル部分に記載の電気的駆動装置。
【請求項11】
前記第2の長手方向軸(II)及び前記第1の長手方向軸(I)並びに前記第3の長手方向軸(III)及び前記第1の長手方向軸(I)が、異なるオフセット距離だけオフセットされていることを特徴とする、請求項10に記載の電気的駆動装置。
【請求項12】
前記第2の長手方向軸(II)及び前記第3の長手方向軸(III)が、前記第1の長手方向軸(I)から反対の横方向にオフセットされていることを特徴とする、請求項10又は11に記載の電気的駆動装置。
【請求項13】
前記ハウジング(301、304、305)及び/又は前記シャーシ(200)が、少なくとも2つの構成要素を備えることを特徴とする、請求項10から12のいずれか一項に記載の電気的駆動装置。
【請求項14】
前記少なくとも2つの構成要素が、軟質構成要素及び硬質構成要素を備えることを特徴とする、請求項13に記載の電気的駆動装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
請求項1に記載の電気的駆動装置は、この目的を解決する。有利な更なる特徴は従属請求項に記載されている。
請求項1によれば、ハウジングを有する電気的駆動装置はシャーシを備え、シャーシは、第1の駆動シャフトを有する電気モータと、バッテリユニットと、PCBと、第2の駆動シャフトを有する振動体とを収容するためのプラスチック骨格を備え、シャーシには、モータ及びバッテリユニットを並べて収容するための開口部又は空洞が設けられ、PCBが側面に、モータ及びバッテリユニットのうちの一方にも並べて設けられる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
請求項10によれば、電気的駆動装置は、シャーシを有するハウジングを備え、シャーシが、第1の駆動シャフトを有する電気モータと、バッテリユニットと、第2の駆動シャフトを有する振動体とを備えるプラスチック骨格を備える。更に、第1の長手方向軸は、第2の駆動シャフトに沿って配置されて画定され、第2の長手方向軸は、第1の駆動シャフトに沿って配置されて画定され、第3の長手方向軸は、バッテリユニットの本体の中心を通って配置されて画定され、第2の長手方向軸及び/又は第3の長手方向軸は、第1の長手方向軸に対して平行にオフセットされている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
その結果、本発明の電気的駆動装置300の説明されたアセンブリは、小型の電気的駆動装置、特に移動に使用される装置に特に適している。
電気的駆動装置は以下の内容を含む。
A.シャーシ(200)を備えるハウジング(301、302、304、305)を有する電気的駆動装置であって、前記シャーシ(200)が、第1の駆動シャフト(103)を有する電気モータ(100)と、バッテリユニット(102)と、PCB(104)と、第2の駆動シャフト(3)を有する振動体(2)と、を収容するためのプラスチック骨格を備え、第1の長手方向軸(I)が、前記第2の駆動シャフト(3)に沿って配置されて画定され、第2の長手方向軸(II)が、前記第1の駆動シャフト(103)に沿って配置されて画定され、第3の長手方向軸(III)が、前記バッテリユニット(102)の前記本体の中心を通って配置されて画定され、
前記第2の長手方向軸(II)及び/又は前記第3の長手方向軸(III)が、前記第1の長手方向軸(I)に対して平行にオフセットされていることを特徴とする、電気的駆動装置。
B.前記第2の長手方向軸(II)及び前記第1の長手方向軸(I)並びに前記第3の長手方向軸(III)及び前記第1の長手方向軸(I)が、異なるオフセット距離だけオフセットされていることを特徴とする、A.に記載の電気的駆動装置。
C.前記第2の長手方向軸(II)及び前記第3の長手方向軸(III)が、前記第1の長手方向軸(I)から反対の横方向にオフセットされていることを特徴とする、A.又はB.に記載の電気的駆動装置。
D.前記ハウジング(301、304、305)及び/又は前記シャーシ(200)が、少なくとも2つの構成要素を備えることを特徴とする、A.からC.のいずれかに記載の電気的駆動装置。
E.前記少なくとも2つの構成要素が、軟質構成要素及び硬質構成要素を備えることを特徴とする、A.及びD.に記載の電気的駆動装置。
F.シャーシ(200)を備えるハウジング(301、302、304、305)を有する電気的駆動装置であって、前記シャーシ(200)が、第1の駆動シャフト(103)を有する電気モータ(100)と、バッテリユニット(102)と、PCB(104)と、第2の駆動シャフト(3)を有する振動体(2)と、を収容するためのプラスチック骨格を備え、前記シャーシ(200)には、前記モータ(100)及び前記バッテリユニット(102)を並べて収容するための開口部又は空洞が設けられ、前記PCB(104)が側面(206)に、前記モータ及び前記バッテリユニットのうちの一方にも並べて設けられることを特徴とする、電気的駆動装置。
G.その骨格を有する前記シャーシ(200)が、少なくとも上壁(202)と、下壁(203)と、後壁(204)と、前壁(205)とを備え、前記前壁又は前記後壁(204;205)が、前記バッテリユニット及び前記モータを収容するための開口部又は空洞を備え、前記PCB(104)が、前記シャーシの側面(206)に固定されることを特徴とする、A.からF.のいずれかに記載の電気的駆動装置。
H.前記第2の駆動シャフト(3)が、少なくとも1つのカッターユニット(201)に機械的に結合されるように適合されていることを特徴とする、A.からG.のいずれかに記載の電気的駆動装置。
I.前記電気モータ(100)が、前記第2の長手方向軸(II)を中心に偏心して回転可能な駆動ピン(101)を備え、前記駆動ピン(101)が、前記振動体(2)に機械的に結合されるように適合されていることを特徴とする、A.からH.のいずれかに記載の電気的駆動装置。
J.前記ハウジング(301、302、304、305)及び/又は前記シャーシ(200)が、前記振動体の少なくとも一方向の動きを固定するための取り付け手段、好ましくは押圧リブを備えることを特徴とする、A.からI.のいずれかに記載の電気的駆動装置。
K.前記ハウジング(301、302、304、305)又は前記ハウジング構成要素の少なくとも1つ及び/又は前記シャーシ(200)又は前記シャーシ構成要素の少なくとも1つが、前記電気モータ(100)を固定する手段を備えることを特徴とする、A.からJ.のいずれかに記載の電気的駆動装置。
L.前記ハウジング(301、302、304、305)又は前記ハウジング構成要素及び/又は前記シャーシ(200)又は前記シャーシ構成要素が射出成形によって形成されることを特徴とする、A.からK.のいずれかに記載の電気的駆動装置。
M.前記電気的駆動装置(300)が、キャップ(307)を更に備え、前記キャップ(307)が、前記ハウジング(301、302、304、305)又は前記ハウジング構成要素のうちの1つに取り外し可能に取り付けられ、前記キャップ(307)が、前記電気的駆動装置(300)を作動させるためにボタン(303)を少なくとも覆うことを特徴とする、A.からL.のいずれかに記載の電気的駆動装置。
N.前記電気モータ(100)及び前記バッテリユニット(102)が、前記ハウジング(301、302、304、305)又は前記ハウジング構成要素及び/又は前記シャーシ(200)又は前記シャーシ構成要素及び/又は前記キャップ(307)のうちの少なくとも一方のシール(306)によって、水分の浸透に対してシールされることを特徴とする、A.からN.のいずれかに記載の電気的駆動装置。
【国際調査報告】