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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-28
(54)【発明の名称】圧縮機
(51)【国際特許分類】
   F04C 27/00 20060101AFI20230721BHJP
   F04C 29/12 20060101ALI20230721BHJP
【FI】
F04C27/00 321
F04C29/12 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023506508
(86)(22)【出願日】2020-07-31
(85)【翻訳文提出日】2023-01-30
(86)【国際出願番号】 IB2020057256
(87)【国際公開番号】W WO2022023798
(87)【国際公開日】2022-02-03
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515035283
【氏名又は名称】サイアム コンプレッサー インダストリー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ボルヴォンルングレング,トンチャイ
【テーマコード(参考)】
3H129
【Fターム(参考)】
3H129AA02
3H129AA14
3H129AB03
3H129BB16
3H129CC14
3H129CC19
(57)【要約】
本発明は、容器10を通過するように外側から接続されている外側パイプ50と、外側パイプ50に密着して挿入されている内側パイプ52と、止り穴で形成された吸込み穴29および吸込み穴29内の吸込み弁40を含む圧縮機構20と、を備える圧縮機1を開示する。吸込み弁40は、圧縮機1が停止するときに吸込み弁40に面する側で内側パイプ52の端部52a全体を密閉するために、吸込み穴29の開口部29cに面する側にシール48を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
潤滑油を内部に貯蔵するように構成された容器(10)と、
前記容器(10)を通過するように外側から接続されている外側パイプ(50)と、
前記外側パイプ(50)に密着して挿入されかつ前記容器(10)内に配置されている内側パイプ(52)と、
前記外側パイプ(50)に密着して挿入されかつ冷媒が吸い込まれる吸込みパイプ(12)と、
前記容器(10)内に収容されている回転シャフト(36)と、
前記容器(10)内に収容され、かつ、前記回転シャフト(36)の回転を通じて前記吸込みパイプ(12)から吸い込まれた前記冷媒を圧縮するように構成された圧縮機構(20)と、
を備える圧縮機(1)であって、
前記圧縮機構(20)が、前記外側パイプ(50)の軸方向に延在するように止り穴で形成された吸込み穴(29)を含み、前記外側パイプ(50)が、前記吸込み穴(29)の開口部(29c)に密着して挿入され、
前記圧縮機(1)が、吸込み弁(40)を含み、前記吸込み弁(40)が、前記吸込み穴(29)内に配置され、かつ、前記吸込みパイプ(12)から前記圧縮機構(20)の圧縮チャンバ(28)内への前記冷媒の流れを可能にするように構成され、
前記吸込み弁(40)が、前記吸込み穴(29)の前記開口部(29c)に面する側にシール(48)を含み、かつ、前記吸込み穴(29)内で前記シール(48)と一緒に移動するように構成され、
前記シール(48)が、前記圧縮機(1)が停止するときに前記吸込み弁(40)に面する側で前記内側パイプ(52)の端部(52a)全体を密閉するように構成される、圧縮機(1)。
【請求項2】
前記吸込み弁(40)が、
底付き円筒形状に形成されかつ内部に画定された中空部(42a)を備える吸込み弁本体(42)と、
前記吸込み弁(40)の本体と一体に形成された突出部分(44)と、
前記吸込み弁(40)に面する前記側で前記内側パイプ(52)の前記端部(52a)全体を密閉する方向に前記吸込み弁本体(42)を付勢するように構成されたばね(46)と、を備え、
前記突出部分(44)が、前記中空部(42a)の反対側に前記シール(48)を取り付けるためのシール取付け表面(42b)上に形成されて前記シール取付け表面(42b)から前記吸込み弁(40)の軸方向に延在するシャフト部(44a)と、前記シャフト部(44a)に接続されかつ板形状に形成されたヘッド部(44b)と、を含み、
前記シール(48)が、前記シール(48)の中心部分に設けられて前記シャフト部(44a)が挿入される貫通穴(48a)を含み、
前記突出部分(44)が、前記吸込み弁(40)の前記軸方向において横断面T字形状に形成される、請求項1に記載の圧縮機(1)。
【請求項3】
前記内側パイプ(52)の硬度が、前記外側パイプ(50)の硬度よりも硬い、請求項1に記載の圧縮機(1)。
【請求項4】
前記内側パイプ(52)が、鋼鉄によって作られ、前記外側パイプ(50)が、銅によって作られる、請求項3に記載の圧縮機(1)。
【請求項5】
吸込み弁(40)を含む圧縮機(1)を製造する方法であって、
底付き円筒形状に形成されかつ内部に画定された中空部(42a)を備える吸込み弁本体(42)、前記中空部(42a)の反対側にシール(48)を取り付けるためのシール取付け表面(42b)上に設けられ、かつ、その中心部分に設けられた貫通穴(48a)を含む、シール(48)、および、前記シール取付け表面(42b)上に前記吸込み弁(40)の本体と一体に形成され、かつ、前記シール取付け表面(42b)から前記吸込み弁本体(42)の軸方向に延在するように前記貫通穴(48a)に挿入される、シャフト部材(44c)を用意するステップと、
前記吸込み弁(40)の本体と一体に形成されかつ前記吸込み弁本体(42)の前記軸方向において横断面T字形状に形成される突出部分(44)を作るために前記シャフト部材(44c)を圧迫するステップであって、前記突出部分(44)が、前記シャフト部材(44c)によって作られかつ前記シール取付け表面(42b)上に形成されるシャフト部(44a)、および、前記シャフト部(44a)に接続されかつ板形状に形成されるヘッド部(44b)を含む、ステップと、
前記吸込み弁本体(42)、前記突出部分(44)、および前記中空部(42a)内に設けられたばね(46)を含む前記吸込み弁(40)を用意するステップと、
圧縮機構(20)の吸込み穴(29)に前記吸込み弁(40)を挿入するステップであって、前記吸込み穴(29)が止り穴で形成されている、ステップと、
外側パイプ(50)を前記吸込み穴(29)に密着させて挿入するステップと、
内側パイプ(52)が容器(10)内に配置されるように前記内側パイプ(52)を前記外側パイプ(50)に密着させて挿入するステップと、
冷媒が吸込みパイプ(12)を通じて吸い込まれるように前記吸込みパイプ(12)を前記外側パイプ(50)に密着させて挿入するステップと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮機に関する。
【背景技術】
【0002】
以下特許文献1と称する国際公開第2017/042969A1号で開示されているように、圧縮機が、圧縮機構と、吸込み弁と、それを通じて冷媒が吸い込まれる吸込みパイプと、吸込み弁とは独立にシールとして形成され、かつ吸込みパイプの下方端部に取り付けられるクッション板と、を含むことが知られている。
【0003】
特許文献1で説明される圧縮機では、圧縮機が停止されるときに、吸込み弁は、吸込み弁がクッション板と接触する所定の位置まで移動し、これは、冷媒が圧縮機構へ漏れるのを防止することを可能にする。
【0004】
圧縮機が停止するときに吸込み弁が所定の位置まで移動されない場合、圧縮機が停止している間に冷媒が高圧側から低圧側へ漏れる可能性がある。
【0005】
さらに、圧縮機がショーケースの内部を冷却するための凝縮ユニットとして使用される場合、ショーケースの内側の温度が所定の値に達すると、圧縮機は一時的に停止し、その結果、ショーケースの内側の温度は低下しない。さらに、圧縮機が一時的に停止している間、冷媒が高圧側から低圧側へ漏れると、ショーケースの内側の温度の上昇が引き起こされる。
【0006】
したがって、圧縮機が停止した後の特定の期間にわたって高圧側から低圧側への冷媒の漏れを防止する圧縮機の開発が必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第2017/042969号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、圧縮機が停止した後の特定の期間にわたって高圧側から低圧側への冷媒の漏れを防止する圧縮機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の一実施形態は、潤滑油を内部に貯蔵するように構成された容器と、容器を通過するように外側から接続されている外側パイプと、外側パイプに密着して挿入されかつ容器内に配置されている内側パイプと、外側パイプに密着して挿入されており、またそれを通じて冷媒が吸い込まれる吸込みパイプと、容器内に収容されている回転シャフトと、容器内に収容され、かつ、回転シャフトの回転を通じて吸込みパイプから吸い込まれた冷媒を圧縮するように構成された圧縮機構と、を備える圧縮機を提供する。
【0010】
圧縮機構は、外側パイプの軸方向に延在するように止り穴で形成された吸込み穴を含み、外側パイプは、吸込み穴の開口部に密着して挿入される。圧縮機は、吸込み弁を含み、この吸込み弁は、吸込み穴内に配置され、かつ、吸込みパイプから圧縮機構の圧縮チャンバ内への冷媒の流れを可能にするように構成される。吸込み弁は、吸込み穴の開口部に面する側にシールを含み、かつ、吸込み穴内でシールと一緒に移動するように構成される。シールは、圧縮機が停止するときに吸込み弁に面する側で内側パイプの端部全体を密閉するように構成される。
【0011】
本発明の実施形態によれば、第1に、吸込み穴内に配置される吸込み弁は、圧縮機が動作しているときに吸込みパイプから圧縮機構の圧縮チャンバ内への冷媒の流れを可能にするように構成される。したがって、吸込みパイプからの冷媒は、圧縮機構の圧縮チャンバ内で圧縮される。
【0012】
第2に、シールは圧縮機が停止するときに吸込み弁に面する側で内側パイプの端部全体を密閉するように構成されるので、吸込み弁は、圧縮チャンバ(高圧側)から吸込み穴(低圧側)への冷媒の逆流を防止する。
【0013】
具体的には、吸込み弁は、吸込み穴の開口部に面する側にシールを含み、かつ、吸込み穴内でシールと一緒に移動するように構成され、吸込み弁は、圧縮機が停止するときに所定の位置まで確実に移動される。
【0014】
したがって、例えば、たとえ圧縮機がショーケースの内部を冷却するための凝縮ユニットとして使用されるだけでなく、圧縮機が一時的に停止し、その結果ショーケースの内側の温度が下がらないとしても、圧縮機が一時的に停止している間の高圧側から低圧側への冷媒漏れを防止することが可能である。結果として、ショーケースの内側の温度の上昇を防止することが可能である。
【0015】
したがって、圧縮機は、圧縮機が停止した後の特定の期間にわたって高圧側から低圧側への冷媒の漏れを防止することが可能である。
【0016】
本発明の原理およびその利点は、添付の図面を踏まえて以下に説明することから明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態による吸込み弁40を含む圧縮機1の概略的な構成を示す説明図(explanation view)である。
図2図1中の破線によって囲まれた吸込み弁40の周辺構造の拡大図であり、かつ、吸込み弁40が開かれている状態を示すための図である。
図3図1中の破線によって囲まれた吸込み弁40の周辺構造の拡大図であり、かつ、吸込み弁40が閉じられている状態を示すための図である。
図4A】圧迫ステップ前の吸込み弁本体42およびシール48の斜視図である。
図4B】圧迫ステップ前の吸込み弁本体42およびシール48の別の方向から見た斜視図である。
図4C】圧迫ステップ後の吸込み弁本体42およびシール48の斜視図である。
図4D】圧迫ステップ後の吸込み弁本体42およびシール48の別の方向から見た斜視図である。
図5】圧縮機1の分解組立斜視図である。
図6A】吸込み弁40の突出部分44の製造工程に関する説明図である。
図6B】吸込み弁40を吸込み穴29に挿入するための工程に関する説明図である。
図6C】外側パイプ50を吸込み穴29に挿入するための工程に関する説明図である。
図6D】内側パイプ52を外側パイプ50に挿入し、次いで吸込みパイプ12を外側パイプ50に密着して挿入するための工程に関する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。図面では、同じ部品または対応する部品は、同じ参照記号によって示されており、その説明は、必要に応じて省略されるかまたは簡易化される。さらに、図面に示された構成要素の形状、サイズ、配置、および他の因子は、本発明の範囲から逸脱することなしに必要に応じて変更され得る。
【0019】
図1は、本実施形態によるスクロール圧縮機1の概略的な構成を示す説明図である。圧縮機1は、流体(例えば、ガス冷媒)を圧縮しかつ吐出するように構成された流体機械であり、また、例えば冷蔵庫、冷凍庫、自動販売機、空調装置、冷蔵ユニット、凝縮ユニット、および給湯器における、冷凍サイクル装置の一構成要素であり得る。本実施形態による圧縮機1は、縦置きシェルの圧縮機1であり、また、例えば、ショーケースの内部を冷却するための凝縮ユニットにおいて使用される。
【0020】
図1に示されるように、圧縮機1は、密閉された入れ物としての容器10を含み、容器10の側面を貫通するように取り付けられかつ中空の円筒形パイプとして形成された吸込みパイプ12、流体を外部へ吐出する吐出パイプ14、圧縮チャンバ28内の流体(低圧ガス冷媒)を圧縮するように構成されたスクロール圧縮機構20、および圧縮機構20を駆動するように構成されたモータ要素30が、容器10内に収容される。
【0021】
圧縮機構20の上方部分は、容器10の中間シェル10aによって支持される。圧縮機構20は、焼きばめまたは他の方法により容器10の中間シェル10aに固定される。サブフレーム16が、モータ要素30の下に設けられる。サブフレーム16は、容器10の内周表面に固定される。油溜め18が、容器10の底上に形成される。軸受などの摺動部品を潤滑化させる冷凍機油が、油溜め18内に蓄積される。
【0022】
外側から圧縮機構20内に流体(低圧ガス冷媒)を吸い込むように構成された吸込みパイプ12は、容器10の側面に接続される。圧縮機1の外側に流体(高圧ガス冷媒)を吐出するように構成された吐出パイプ14は、容器10の側面に接続される。
【0023】
圧縮機構20は、容器10内に収容され、また、モータ要素30によって回転される回転シャフト36の回転を通じて吸込みパイプ12から吸い込まれた冷媒を圧縮するように構成される。図1に示されるように、圧縮機構20は、固定スクロール22および揺動スクロール(orbiting scroll)26を含む。
【0024】
固定スクロール22は、固定スクロール22の下方端部分において中間シェル10aに固定される。固定スクロール22は、ベース板22aと、インボリュート曲線形状を有しかつベース板22aの片面上に立ち上げられた第1のスクロール体22bとを含む。圧縮された流体を吐出するように構成された吐出ポート24が、固定スクロール22の中央部に形成される。
【0025】
揺動スクロール26は、示されていないオルダム機構により、回転することなしに固定スクロール22に向かい合って揺動するように構成される。揺動スクロール26は、ベース板26aと、インボリュート曲線形状を有しかつベース板26aの片面上に立ち上げられた第2のスクロール体26bとを含む。底付き円筒形状に形成される揺動軸受26cが、ベース板26aの下面上の実質的中央部に形成される。後で説明される回転シャフト部分36の上方端部に設置される偏心シャフト部分36bが、揺動スクロール26を揺動させるために、揺動軸受26cに挿入される。
【0026】
第2のスクロール体26bは、第1のスクロール体22bと第2のスクロール体26bとの間に圧縮チャンバ28を形成するために、第1のスクロール体22bと係合されるように構成される。揺動スクロール26は、固定スクロール22に向かい合って揺動するように構成される。
【0027】
モータ要素30は、焼きばめまたは他の方法により容器10の内周表面に固定される電気モータ固定子32と、電気モータ固定子32の内周側に回転可能に収容される電気モータ回転子34と、焼きばめまたは他の方法により電気モータ回転子34に固定される回転シャフト36(主シャフト部分36a)と、を含む。電気モータ固定子32は、リード線を介してガラス端子38に接続される。電気モータ固定子32は、ガラス端子38およびリード線を介して外部から電力を供給される。電気モータ回転子34は、電気モータ固定子32に電力が供給されたときに回転して回転シャフト36を通じて揺動スクロール26に駆動力を伝達するように構成される。
【0028】
回転シャフト36において電気モータ回転子34の上方に位置する偏心シャフト部分36bが、ベース板26aの下に設置された円筒形の揺動軸受26cにより、径方向において回転可能に支持される。主シャフト部分36aは、主軸受39に嵌合され、かつ、潤滑油の油膜により主軸受39に沿って摺動する。主シャフト部分36aに対して偏心している偏心シャフト部分36bは、回転シャフト36の上方端部に設置される。
【0029】
電気モータ回転子24の下方に位置する回転シャフト36の部分は、サブフレーム16によって回転可能に支持される。
【0030】
容積式ポンプなどのポンプ要素19が、回転シャフト36の下方端部に設置される。ポンプ要素19は、油溜め18内に蓄積された冷凍機油を主軸受39などの摺動部品に供給する。ポンプ要素19は、サブフレーム16に取り付けられて、ポンプ要素19の上方端部表面上において回転シャフト36を軸方向に支持する。
【0031】
図1図2、および図3に示されるように、本実施形態による圧縮機1の圧縮機構20は、止り穴で形成された吸込み穴29を含む。吸込み穴29は、底付き円筒形状に形成され、かつ、底付き円筒形状の底部として圧縮機構20の中心側に陥凹端部表面29aを含む。吸込みパイプ12を通じて吸い込まれた冷媒は、吸込み穴29内へ流れる。
【0032】
吸込み穴29は、端部表面29aの側から中間シェル10aの側まで延在するように形成される。吸込み穴29の内壁が、吸込み穴断面の半径が吸込み穴29の軸方向において端部表面29aの側から中間シェル10aの側へと滑らかに増大する段部29bを含む。
【0033】
図5に示されるように、外側パイプ50は、中空の円筒形パイプであり、容器10を通過するように外側から接続されて、吸込み穴29に密着して挿入される。外側パイプ50が吸込み穴29に挿入されたときに、端部表面29aの側における外側パイプ50の端部50aが、環形状に形成される。
【0034】
また、外側パイプ50は、外側パイプ50の外径が、端部表面29aの側における吸込み穴29の内径よりも大きいだけでなく中間シェル10aの側における吸込み穴29の内径と同じであるように形成される。したがって、外側パイプ50が吸込み穴29に挿入されたときに、外側パイプ50の端部50aは、段部29bと接触する位置に位置する。
【0035】
図5に示されるように、内側パイプ52は、中空の円筒形パイプであり、外側パイプ50に密着して挿入され、かつ、容器10内に配置される。すなわち、内側パイプ52の外径は、外側パイプ50の内径と同じであるように形成される。さらに、吸込みパイプ12は、外側パイプ50に密着して挿入される。
【0036】
また、端部表面29aの側における内側パイプ52の端部52aが、環形状に形成される。内側パイプ52が外側パイプ50に密着して挿入されたときに、内側パイプ52の端部52aは、吸込み穴29の軸方向において外側パイプ50の端部50aの内側に位置する。
【0037】
内側パイプ52、外側パイプ50、および吸込みパイプ12の硬度に関して、内側パイプ52の硬度は、外側パイプ50の硬度よりも硬く、また、吸込みパイプ12の硬度は、外側パイプ50の硬度よりも硬い。例えば、内側パイプ52および吸込みパイプ12は、鋼鉄によって作られ、外側パイプ50は、銅によって作られる。
【0038】
内側パイプ52(吸込みパイプ12)が外側パイプ50の内側に挿入されるときに、外側パイプ50と内側パイプ52(吸込みパイプ12)との間の接触特性を強化することができる。結果として、内側パイプ52(吸込みパイプ12)は外側パイプ50の内側に堅固に取り付けられるので、内側パネル(吸込みパイプ12)の設置位置の正確さを高めることが可能である。したがって、特定の期間にわたる高圧側から低圧側への冷媒の漏れは、確実に防止される。
【0039】
さらに、圧縮機1は吸込み弁40を含み、この吸込み弁40は、吸込み穴29内に配置され、かつ、吸込みパイプ12から圧縮機構20の圧縮チャンバ28内への冷媒の流れを可能にするように構成される。吸込み弁40は、回転シャフト36の逆回転を止める力が回転シャフト36の偏心シャフト部分36bに及ぼされるように、逆止め弁として機能する。
【0040】
図2は、図1中の破線によって囲まれた吸込み弁40の周辺構造の拡大図であり、かつ、吸込み弁40が開かれている状態を示すための図である。図3は、図1中の破線によって囲まれた吸込み弁40の周辺構造の拡大図であり、かつ、吸込み弁40が閉じられている状態を示すための図である。図2および図3では、線Xが吸込み穴29の軸を示す。
【0041】
図2図3図4C、および図4Dに示されるように、吸込み弁40は、底付き円筒形状に形成されかつ内部に画定された中空部42aを備える吸込み弁本体42と、吸込み弁本体42と一体に形成された突出部分44と、吸込み弁40に面する側で内側パイプ52の端部52a全体を密閉する方向に吸込み弁本体42を付勢するように構成されたばね46と、を含む。ばね46は、吸込み穴29の陥凹端部表面29aに嵌合するように形成される。
【0042】
さらに、吸込み弁40は、吸込み穴29の開口部29c(図示せず)に面する側にシール48を含み、かつ、吸込み穴29内でシール48と一緒に移動するように構成される。シール48は、合成樹脂で作られるが、それに限定されない。例えば、シール48は、ゴム材料で作られてもよい。
【0043】
突出部分44は、中空部42aの反対側にシール48を取り付けるための吸込み弁本体42のシール取付け表面42b上に形成されてシール取付け表面42bから吸込み弁40の軸方向に延在するシャフト部44aと、シャフト部44aに接続されかつ板形状に形成されたヘッド部44bと、を含む。
【0044】
シール48は、円板形状に形成され、かつ、その中心部分に設けられてシャフト部44aが挿入される貫通穴48aを含む。さらに、シール48は、圧縮機1が停止するときに吸込み弁40に面する側で内側パイプ52の端部52a全体を密閉するように構成される。
【0045】
図2および図3に示されるように、突出部分44は、吸込み弁40の軸方向において横断面T字形状に形成される。したがって、シール48は、簡単な構造を用いて、突出部分44により吸込み弁本体42のシール取付け表面42b上に堅固に固定される。
【0046】
次に、図2および図3を参照しながら、吸込み弁40の動作を詳細に説明する。
【0047】
圧縮機1の動作中(図2参照)、吸い込まれた冷媒は、吸込みパイプ12から吸込み穴29内へ流れる。吸い込まれた冷媒の流れによって生成される力により、ばね46は、吸込み弁本体42を径方向内側へ移動させるように縮められる。吸込み弁本体42の径方向内側移動により、冷媒は、端部表面29aと吸込み弁本体42との間の開口部29cを通って圧縮機構の圧縮チャンバ28内へ流れる。
【0048】
このようにして、吸込み弁本体42は、径方向内側へ滑らかに移動され得る。したがって、吸込みパイプ12からの冷媒は、圧縮機構20の圧縮チャンバ28内で圧縮される。
【0049】
圧縮機1の動作が停止されたときに、吸込み弁本体42は、ばね46のばね力により、径方向内側から径方向外側へ押される。さらに、回転シャフト36は、圧縮チャンバ28と吸込み穴29との間の差圧に起因して逆に回転され、したがって、圧縮チャンバ28内の高圧の冷媒は、開口部29cを介して吸込み穴29内へ流れる。冷媒は、開口部29cを通って吸込み弁本体42の中空部42a内へ流れる。このようにして、中空部42a内の圧力は、吸込み弁本体42を径方向外側へ押すための力として働くように上昇される。
【0050】
さらに、上記のように圧縮機1の動作が停止されるときに、ばね46のばね力、および、逆回転によって生成される高圧の冷媒の圧力は、吸込み弁本体42を閉じる方向において吸込み弁本体42に作用する。吸込み弁本体42は、ばね力および冷媒の圧力により、吸込み穴29の内側で径方向内側から径方向外側へ移動される。
【0051】
結果として、シール48は、圧縮機1が停止するときに、吸込み弁40に面する側で内側パイプ52の端部52a全体を密閉する。このようにして、内側パイプ52の端部52a全体によって形成された開口部が、吸込み弁本体42のシール48によって閉じられて、吸込み逆止め弁として機能する。内側パイプ52の端部52a全体によって形成された開口部は回転シャフト36の逆回転を止めるために吸込み弁40によって閉じられるので、吸込み弁40は、圧縮チャンバ28(高圧側)から吸込み穴29(低圧側)への冷媒の逆流を防止する。
【0052】
この方法では、圧縮チャンバ28から吸込みパイプ12内への冷媒の逆流は防止されるが、吸込みパイプ12から外部への油溜め18内の潤滑油の流出は抑制され得る。
【0053】
さらに、本実施形態による吸込み弁40は、圧縮機1が停止するときに吸込み弁40に面する側で内側パイプ52の端部52a全体を密閉するために、所定の位置まで確実に移動される。したがって、例えば、たとえ圧縮機1がショーケースの内部を冷却するための凝縮ユニットとして使用されるだけでなく、圧縮機1が一時的に停止し、その結果ショーケースの内側の温度が下がらないとしても、圧縮機1が一時的に停止している間の高圧側から低圧側への冷媒漏れを防止することが可能である。結果として、ショーケースの内側の温度の上昇を防止することが可能である。
【0054】
したがって、本実施形態による圧縮機1は、圧縮機1が停止した後の特定の期間にわたって高圧側から低圧側への冷媒の漏れを防止することが可能である。
【0055】
次に、図4Aから図4D図5、および図6Aから図6Dを参照しながら、本実施形態による吸込み弁40を含む圧縮機1を製造する方法を詳細に説明する。
【0056】
(第1の用意ステップ)
吸込み弁本体42、シール48、およびシール取付け表面42b上に吸込み弁本体42と一体に形成されるシャフト部材44cが、用意される(図4A図4B図6Aのステップ1参照)。
【0057】
吸込み弁本体42は、底付き円筒形状に形成され、かつ、内部に画定された中空部42aを備える。シール48は、その中心部分に設けられた貫通穴48aを含む。シャフト部材44cは、シール取付け表面42b上に吸込み弁本体42と一体に形成され、かつ、シール取付け表面42bから吸込み弁本体42の軸方向に延在するように貫通穴48aに挿入される。
【0058】
(圧迫ステップ)
シャフト部材44cが貫通穴48aに挿入された状態で、シャフト部材44cは、ジグ60と、吸込み弁本体42の中空部42aに嵌合するように形成された圧迫部材62と、の間で圧迫される(図6Aのステップ2参照)。
【0059】
圧迫ステップの結果として、シャフト部材44cは、シール取付け表面42b上に形成されたシャフト部44aと、板形状でシャフト部44aに接続されたヘッド部44bとに変形される(図4Cから図4D、および図6Aのステップ3参照)。したがって、突出部分44は、吸込み弁本体42と一体に形成され、突出部分44は、吸込み弁本体42の軸方向において横断面T字形状に形成される。さらに、シール48は、簡単な構造を用いて、突出部分44により吸込み弁本体42のシール取付け表面42b上に堅固に固定される。
【0060】
(第2の用意ステップ)
吸込み弁本体42、突出部分44、および中空部42内に設けられたばね46を含む吸込み弁40が用意される。吸込み弁本体42は突出部分44と一体に形成されるので、中空部42内に設けられたばね46を含む吸込み弁40を取り扱うことは容易である。
【0061】
(吸込み弁挿入ステップ)
ばね46を含む吸込み弁40は、圧縮機構20の吸込み穴29に挿入される(図6B参照)。吸込み穴29は、底付き円筒形状において止り穴で形成され、かつ、底付き円筒形状の底部として圧縮機構20の中心側に陥凹端部表面29aを含む。ばね46は吸込み穴29の陥凹端部表面29aに嵌合するように形成されるので、吸込み弁40を陥凹端部表面29a上に固定することが可能である。
【0062】
(外側パイプ挿入ステップ)
外側パイプ50は、吸込み穴29に密着させて挿入される(図6C参照)。吸込み穴29の内壁は、吸込み穴断面の半径が吸込み穴29の軸方向において端部表面29aの側から中間シェル10aの側へと滑らかに増大する段部29bを含む。したがって、外側パイプ50の端部50aは、段部29bと接触する位置に位置する。
【0063】
(内側パイプ挿入ステップ)
内側パイプ52は、容器10内に配置されるように、外側パイプ50に密着させて挿入される。具体的には、内側パイプ52が外側パイプ50に密着させて挿入されたときに、内側パイプ52の端部52aは、吸込み穴29の軸方向において外側パイプ50の端部50aの内側に位置する(図6D参照)。したがって、シール48は、圧縮機1が停止するときに吸込み弁40に面する側で内側パイプ52の端部52a全体を密閉するように構成され得る。
【0064】
(吸込みパイプ挿入ステップ)
吸込みパイプ12は、冷媒が吸込みパイプ12を通じて吸い込まれるように、外側パイプ50に密着させて挿入される(図6D参照)。したがって、圧縮機1を製造する方法によれば、陥凹端部表面29aと内側パイプ52の端部52aとの間で移動することができる本実施形態による吸込み弁40を製造することが可能である。
【0065】
本発明の特定の実施形態が開示されかつ説明され、また、添付の図面に示されたが、これは、単に本発明の原理のより良い理解を目的としたものであり、また、本発明の教示の範囲および精神の限定としてのものではない。本発明の設計もしくは材料、種々の部品および要素の取付け機構、または実施形態などの様々な構造に対する翻案ならびに修正が、特許請求の範囲によって定められるべき本発明の範囲から逸脱することなしに可能であり、かつ、当業者には明らかである。
【符号の説明】
【0066】
1 圧縮機
10 容器
10a 中間シェル
12 吸込みパイプ
14 吐出パイプ
16 サブフレーム
18 油溜め
19 ポンプ要素
20 圧縮機構
22 固定スクロール
22a ベース板
22b 第1のスクロール体
24 吐出ポート
26 揺動スクロール
26a ベース板
26b 第2のスクロール体
26c 揺動軸受
28 圧縮チャンバ
29 吸込み穴
29a 端部表面
29b 段部
29c 開口部
30 モータ要素
32 電気モータ固定子
34 電気モータ回転子
36 回転シャフト
36a 主シャフト部分
36b 偏心シャフト部分
38 ガラス端子
39 主軸受
40 吸込み弁
42 吸込み弁本体
42a 中空部
42b シール取付け表面
44 突出部分
44a シャフト部
44b ヘッド部
44c シャフト部材
46 ばね
48 シール
48a 貫通穴
50 外側パイプ
50a 外側パイプの端部
52 内側パイプ
52a 内側パイプの端部
60 ジグ
62 圧迫部材
X 吸込み穴の軸
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
【手続補正書】
【提出日】2023-02-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
潤滑油を内部に貯蔵するように構成された容器(10)と、
前記容器(10)を通過するように外側から接続されている外側パイプ(50)と、
前記外側パイプ(50)に密着して挿入されかつ前記容器(10)内に配置されている内側パイプ(52)と、
前記外側パイプ(50)に密着して挿入されかつ冷媒が吸い込まれる吸込みパイプ(12)と、
前記容器(10)内に収容されている回転シャフト(36)と、
前記容器(10)内に収容され、かつ、前記回転シャフト(36)の回転を通じて前記吸込みパイプ(12)から吸い込まれた前記冷媒を圧縮するように構成された圧縮機構(20)と、
を備える圧縮機(1)であって、
前記圧縮機構(20)が、前記外側パイプ(50)の軸方向に延在するように止り穴で形成された吸込み穴(29)を含み、前記外側パイプ(50)が、前記吸込み穴(29)の開口部(29c)に密着して挿入され、
前記圧縮機(1)が、吸込み弁(40)を含み、前記吸込み弁(40)が、前記吸込み穴(29)内に配置され、かつ、前記吸込みパイプ(12)から前記圧縮機構(20)の圧縮チャンバ(28)内への前記冷媒の流れを可能にするように構成され、
前記吸込み弁(40)が、前記吸込み穴(29)の前記開口部(29c)に面する側にシール(48)を含み、かつ、前記吸込み穴(29)内で前記シール(48)と一緒に移動するように構成され、
前記シール(48)が、前記圧縮機(1)が停止するときに前記吸込み弁(40)に面する側で前記内側パイプ(52)の端部(52a)全体を密閉するように構成され、
前記吸込み弁(40)が、
底付き円筒形状に形成されかつ内部に画定された中空部(42a)を備える吸込み弁本体(42)と、
前記吸込み弁本体(42)と一体に形成された突出部分(44)と、
前記吸込み弁(40)に面する前記側で前記内側パイプ(52)の前記端部(52a)全体を密閉する方向に前記吸込み弁本体(42)を付勢するように構成されたばね(46)と、を備え、
前記突出部分(44)が、前記中空部(42a)の反対側に前記シール(48)を取り付けるためのシール取付け表面(42b)上に形成されて前記シール取付け表面(42b)から前記吸込み弁(40)の軸方向に延在するシャフト部(44a)と、前記シャフト部(44a)に接続されかつ板形状に形成されたヘッド部(44b)と、を含み、
前記シール(48)が、前記シール(48)の中心部分に設けられて前記シャフト部(44a)が挿入される貫通穴(48a)を含み、
前記突出部分(44)が、前記吸込み弁(40)の前記軸方向において横断面T字形状に形成される、圧縮機(1)。
【請求項2】
前記内側パイプ(52)の硬度が、前記外側パイプ(50)の硬度よりも硬い、請求項1に記載の圧縮機(1)。
【請求項3】
前記内側パイプ(52)が、鋼鉄によって作られ、前記外側パイプ(50)が、銅によって作られる、請求項に記載の圧縮機(1)。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の吸込み弁(40)を含む前記圧縮機(1)を製造する方法であって、
底付き円筒形状に形成されかつ内部に画定された前記中空部(42a)を備える前記吸込み弁本体(42)、前記中空部(42a)の反対側に前記シール(48)を取り付けるためのシール取付け表面(42b)上に設けられ、かつ、その中心部分に設けられた前記貫通穴(48a)を含む、前記シール(48)、および、前記シール取付け表面(42b)上に前記吸込み弁本体(42)と一体に形成され、かつ、前記シール取付け表面(42b)から前記吸込み弁本体(42)の軸方向に延在するように前記貫通穴(48a)に挿入される、シャフト部材(44c)を用意するステップと、
前記吸込み弁本体(42)と一体に形成されかつ前記吸込み弁本体(42)の前記軸方向において前記横断面T字形状に形成される前記突出部分(44)を作るために前記シャフト部材(44c)を圧迫するステップであって、前記突出部分(44)が、前記シャフト部材(44c)によって作られかつ前記シール取付け表面(42b)上に形成される前記シャフト部(44a)、および、前記シャフト部(44a)に接続されかつ板形状に形成される前記ヘッド部(44b)を含む、ステップと、
前記吸込み弁本体(42)、前記突出部分(44)、および前記中空部(42a)内に設けられた前記ばね(46)を含む前記吸込み弁(40)を用意するステップと、
前記圧縮機構(20)の前記吸込み穴(29)に前記吸込み弁(40)を挿入するステップであって、前記吸込み穴(29)が前記止り穴で形成されている、ステップと、
前記外側パイプ(50)を前記吸込み穴(29)に密着させて挿入するステップと、
前記内側パイプ(52)が容器(10)内に配置されるように前記内側パイプ(52)を前記外側パイプ(50)に密着させて挿入するステップと、
前記冷媒が前記吸込みパイプ(12)を通じて吸い込まれるように前記吸込みパイプ(12)を前記外側パイプ(50)に密着させて挿入するステップと、
を含む、方法。
【国際調査報告】