(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-31
(54)【発明の名称】口座間の送金方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/02 20120101AFI20230724BHJP
【FI】
G06Q20/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022578850
(86)(22)【出願日】2021-10-28
(85)【翻訳文提出日】2022-12-20
(86)【国際出願番号】 RU2021000469
(87)【国際公開番号】W WO2022103299
(87)【国際公開日】2022-05-19
(32)【優先日】2020-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】RU
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521274201
【氏名又は名称】アキオネルノエ オブスケストヴォ”ナシオナル’ナヤ システマ プラテゼハニカ カルト”
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ソロヴ’イヴ,エヴゲニー ゲオルギエビッチ
(72)【発明者】
【氏名】コレスニコヴ,ドミトリイ アレクサンドロヴィチ
(72)【発明者】
【氏名】ペトゥシコワ,ナタル’ヤ オレゴヴナ
(72)【発明者】
【氏名】エジコフ,アレクセイ アレクセーヴィチ
(72)【発明者】
【氏名】リャビイ パヴェル ヴァレンティノヴィチ
(72)【発明者】
【氏名】ベルリゼヴァ,エフゲニア ミハイロヴナ
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA01
5L055BB08
(57)【要約】
提案された技術的な方法は、金融分野、特に銀行間の口座から口座への送金を行うための電子トランザクションの処理に関連するものである。提案されているシステム及び方法の特典は、自動的に行われる定期送金を含むすべての送金トランザクション処理のシナリオで、受取人が開始する銀行間の口座から口座への送金の速度を高めることであり、本発明を実施する際に高い確実性及び高い流動性が達成される。システムは、支払人と受取人の装置及び銀行、データベース、支払指図の識別子を生成するモジュール、支払指図の識別の認識および支払指図のマーキングのためのプロセッサ、支払人の銀行と受取人の銀行との間に決済を行うための決済システムを含む。自動化された方法は、受取人の装置で支払指図のデータの一部を形成して、それをプロセッサに送信し、プロセッサで支払指図の識別子を生成するモジュールから支払指図の識別子を受信し、それを支払指図のデータの一部に関連させ、受取人の装置に送信する段階を含む。受取人の装置から、支払人の装置、支払人の銀行、プロセッサの順にデータが送信される。プロセッサでは、支払指図の識別子を認識し、受取人の銀行から支払指図の欠けている部分を受け取り、最終的な支払指図を形成し、それを支払を実行する際の決済のためにマーキングしてから、決済システムに送信する。決済システムから、銀行間の送金が実行されたというレスポンスを受け取る。プロセッサから上記のレスポンスを支払人の銀行と受取人の銀行に送信してから、支払人の銀行から資金が支払人の口座から出金され、受取人の銀行から資金が受取人の口座に入金されたことを確認するメッセージを受け取る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
銀行間の口座から口座への送金を行うための電子トランザクションを処理するシステムであり、
支払人の装置、受取人の装置、支払人の銀行、受取人の銀行、データベース、支払指図の識別子を生成するモジュール、プロセッサと決済システムを含み、
その中、受取人の装置は、口座間の送金を行うために必要とされる、支払人のデータと支払のデータを含む支払指図の第一部分を形成し、その部分を受取人の銀行を経由してプロセッサに送信することができるように設定され、
受取人の銀行は、支払指図の識別、支払指図のデータの第一部分を受信し、支払指図のデータの第一部分を銀行間の送金を行うために充分と認められる第二の部分で補助し、それらをプロセッサに送信することができるように設計され、
支払人の装置は、受取人の装置から支払指図の識別、支払指図のデータの第一部分を受信することができるように設計され、
支払人の銀行は、支払人の装置から支払指図の識別、支払指図のデータの第一部分を受信し、それらをプロセッサに送信することができるように設計され、
支払指図の識別子を生成するモジュールは、プロセッサから支払指図のデータの第一部分を受け取り、この部分に基づき支払指図の識別子を生成し、生成された支払指図の識別子を受取人の銀行と受取人の装置に送信することができるように設計され、
プロセッサは、支払指図の識別子及び支払指図のデータの第一、第二部分を受信し、最終的な支払指図を形成し、支払指図を受け取ってすぐに送金を行わなければならないことを意味するマーカーで最終的な支払指図をマーキングし、それらのデータを決済システムに送信することができるように設計され、
決済システムは、最終的な支払指図を受信し、最終的な支払指図でのマーカーの有無を確認し、マーカーが付いている場合は、すぐに支払人の口座から受取人の口座へトランザクションごとに送金を行うことができるように設計されている。
【請求項2】
前記1項のシステムであり、データベースが、支払指図の情報に関連する支払指図の識別子を受け取り、記録し、保管し、検索するために設計されていることを特徴とする。
【請求項3】
前記1項のシステムであり、受取人の装置が、支払人の装置へ支払指図の識別子を含む支払指図のデータの一部を機械判読可能なフォーマットで送信するために設計されていることを特徴とする。
【請求項4】
前記1項のシステムであり、支払人の装置が、受取人の装置から受け取った、支払指図の識別子を含む支払指図のデータの一部を少なくとも部分的に捕まえるために設計されていることを特徴とする。
【請求項5】
前記1項のシステムであり、支払人の銀行、プロセッサと受取人の銀行が、支払指図を確認して補助することができるように設計されていることを特徴とする。
【請求項6】
前記1項のシステムであり、プロセッサが、識別子の生成モジュール、データベース、支払人と受取人の銀行、決済システムと相互作用できるように設計されていることを特徴とする。
【請求項7】
銀行間の口座から口座への送金を行うための電子トランザクションを処理する、下記のことを特徴とする自動化された方法である。
受取人の装置では、受取人のデータと送金のデータを含む口座間の送金を行うために必要な支払指図のデータの一部を形成し、
その後、支払指図のデータの一部をプロセッサに送信し、プロセッサでは取得したデータに基づいて識別子を形成することが必要か否かを判断し、支払指図の識別子を生成するモジュールにリクエストを送信し、
支払指図の識別子の生成モジュールでは、取得された支払指図のデータの一部に基づいて、支払指図の識別子を生成し、
次に、プロセッサでは、支払指図の識別子を生成するモジュールから生成された識別子を受け取り、支払指図の識別子を支払指図のデータの一部に関連させ、支払指図のデータの一部と支払指図の識別子をデータベースに保存し、
そして、支払指図の識別子を含む支払指図のデータの一部を受取人の装置に送信し、
次に、受取人の装置から上記のデータの一部を支払人の装置に送信し、
支払人の装置では、上記のデータの一部を受け取って、支払人の銀行に送信し、
支払人の銀行は、支払人の装置からデータを受け取って、上記のデータの一部をプロセッサに送信し、
プロセッサでは、上記のデータの一部を受け取り、支払指図の識別子を認識し、この識別子を利用してデータベースにこの識別子に関連するデータの有無を確認し、
その後、上記のデータの一部を受取人の銀行に送信し、
受取人の銀行では、支払指図の識別子を含む上記のデータの一部を受け取り、銀行間の送金を行うために充分と認められる支払指図の欠けている部分でそれを補助し、
その後、支払指図の識別子を含む支払指図のデータの両方の部分をプロセッサに送信し、
プロセッサでは、上記の支払指図の両方の部分を受け取ってそれらを使って最終的な支払指図を形成し、決済用の最終的な支払指図に、当該支払指図を受け取ってすぐに送金しなければならないことを意味するマーカーを付け、次に、上記の支払指図を決済システムに送信し、
決済システムでは、最終的な支払指図を受け取ってマーカーの有無を確認し、マーカーが付いている場合は、すぐに支払人の口座から受取人の口座へトランザクションごとに送金を行い、
そして、プロセッサでは決済システムから、銀行間の送金が実行されたというレスポンスを受け取り、
プロセッサから、銀行間の送金が実行されたという上記のレスポンスを支払人の銀行と受取人の銀行に送信し、
返事としてプロセッサでは、支払人の銀行から資金が支払人の口座から出金され、受取人の銀行から資金が受取人の口座に入金されたことを確認するメッセージを受け取る。
【請求項8】
前記第7項の自動化された方法であり、受取人の装置から支払人の装置へ、支払指図の識別子を含む支払指図のデータの一部を機械判読可能なフォーマットで送信することを特徴とする。
【請求項9】
前記第7項の自動化された方法であり、支払人の装置では、受取人の装置から受け取った、支払指図の識別子を含む支払指図のデータの一部を少なくとも部分的に捕まえることを特徴とする。
【請求項10】
前記第7項の自動化された方法であり、支払人の銀行、プロセッサと受取人の銀行で支払指図を確認し、そのデータを補助することを特徴とする。
【請求項11】
前記第7項の自動化された方法であり、受取人の銀行では、プロセッサから支払指図の識別子を含む支払指図のデータの一部を受け取って確認し、入金する準備ができたという確認をプロセッサに送信する。
【請求項12】
前記第7項の自動化された方法であり、支払人の銀行では、プロセッサにデータの一部を送信する前に、支払指図の識別子を含む支払指図の上記のデータの一部を確認し、出金する準備ができたという確認をプロセッサに送信する。
【請求項13】
前記第7項の自動化された方法であり、支払指図の識別子の形成モジュールで支払指図の識別子を形成し、プロセッサ、そしてデータベースにそれを送信する。
【請求項14】
前記第7項の自動化された方法であり、プロセッサでは、データベースに連絡して、支払指図のデータの一部に関連する支払指図の識別子を保存する。
【請求項15】
前記第7項の自動化された方法であり、プロセッサでは、データベースに連絡して、データベースから支払指図の識別子を受け取ることを特徴とする。
【請求項16】
前記第7項の自動化された方法であり、プロセッサから、システムの構成部分の間のダイアログの結果をデータベースに送信し、システムの構成部分の間のダイアログの結果をデータベースに保存することを特徴とする。
【請求項17】
前記第7項の自動化された方法であり、受取人の銀行では、最終的な支払指図を形成し、それをプロセッサに送信することを特徴とする。
【請求項18】
前記第7項の自動化された方法であり、決済システムでは、最終的な支払指図に決済を行うためのマーカーの有無を確認し、支払人の銀行と受取人の銀行との間に決済を行うことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
提案された技術的な方法は、金融分野、特に銀行間の口座から口座への電子送金に関連するものである。
【0002】
現在、銀行内及び銀行間の口座から口座への様々な送金方法が存在する。その際、次の各種の送金・受金のシナリオが実施される:個人による本人の口座間の送金(me2me)、個人の間の送金(с2с)、個人から法人へ、法人から個人への送金(c2b、b2c)、法人の間の送金(b2b)、国家機関から個人の口座へ、個人の口座から国家機関への送金(g2c、c2g)、国家機関から法人の口座へ、法人の口座から国家機関への送金(g2b, b2g)、国内の送金及び国間の送金(g2g)。それとともに、送金シナリオによって、サブスクリプションの支払い、給与、補助金などの自動的に行われる定期支払いを設定することができる。
【0003】
上記のシナリオには、送金メカニズムが2つある:支払人が送金を開始するメカニズム(x2x push)と受取人が送金を開始するメカニズム(x2x pull)。
【0004】
自動的に行われる定期支払いを含む存在する各送金シナリオは、銀行間に口座から口座へ早くて、確実に送金が行える方法を求める。本出願で提案されている発明は、送金が受取人によって開始される(x2x pull)すべてのシナリオのために自動モードで送金を早めると共にその確実性を向上させることを可能にする。
【0005】
現在、上記のすべてのシナリオのために様々な送金方法が存在する。従来の方法においては銀行間の送金が特定の期間に1回行われるので、送金を行う高い確実性を維持しながら送金のスピードを速めることと、受取人が送金を開始するメカニズムによって銀行間の口座から口座への送金を行うすべての可能なシナリオを考慮に入れて、記載されたシステム及び方法の適用範囲を拡大することが必要とされている。
【0006】
背景技術から、プロセッサと支払人との連絡を確保する支払人のインターフェース、トランザクションの識別子を生成するモジュール、トランザクションに関する情報が正確であることを確認するために設計された受取人のインターフェース、プロセッサによる受取人への送金の開始を含む支払システム及びシステムを管理する方法を説明する発明が知られている。
【0007】
結果として、支払の電子トランザクションの実行が確保される(ロシア連邦特許第2628326、G06Q20/10、2017年8月15日に公開)。
【0008】
当該発明の欠点は、支払人が、送金する金額、受取人の口座の識別子及び商品又はサービスの識別子を入力して、トランザクションの識別子を形成するために上記情報をプロセッサに送信しなければならないことであり、そのために記載されたシステムにおいては、受取人が送金する場合に送金を自動化することが不可能となる。更に、当該発明は、すべての知られている送金シナリオによって行われる支払を行う瞬間に直接に送金を実行することを設置しない。
【0009】
特許される解決方法に最も近い類似物は、支払トランザクションでの決済のために利用されるシステム及び方法とされる(米国の特許出願第2018308070、G06F17/30、G06Q20/02、2018年10月24日に公開)。このシステム及び方法は、受取人の銀行と支払人の銀行、プロセッサと決済システムを含み、支払人の銀行から支払トランザクションを起こすためのメッセージをプロセッサに送信し、次にメッセージを受取人の銀行に送信し、受取人の銀行で上記のメッセージを確認し、プロセッサに支払トランザクションの確認を送信する。プロセッサでは、メッセージの中にマーカーの有無を確認して、メッセージを決済システムに送信する。決済システムでは、支払人の口座と受取人の口座の間の送金に関する指図を形成し、決済システムからプロセッサへトランザクション実行の通知を送信し、トランザクションに従い支払人の銀行と受取人の銀行の口座の間に決済を行う。
【0010】
技術的な方法を利用した結果、プロセッサを経由してトランザクションを開始する際に、決済システムが、トランザクションを開始した装置の指図に従い、ネットワークトランザクションでの決済を行うことが確保される。
【0011】
当該技術的な方法の欠点は、銀行間の送金が低速で行われることである。決済システムにメッセージを送信する前にネットポジションファイルを作成しなければならないので、送金トランザクションを処理するのに時間がかかることになる。即ち、当該システム及び方法においては、トランザクションごとに送金をオンラインで行うことが不可能である。更に、トランザクションを行う際に、支払指図を形成する前に第一フォーマットのメッセージを第二フォーマットのメッセージに変換し、支払実行に関する通知を発信する前に第二フォーマットのメッセージを第一フォーマットのメッセージに変換しなければならないので、それも処理の速度に影響を与え、銀行間の口座から口座への送金を行うための時間を長くする。
【0012】
本発明が解決しようとする技術的な問題は、銀行間の口座から口座への送金を行うための自動化されたシステム及び方法を作成することである。当該システム及び方法においては、自動的に行われる定期送金を含むすべて可能な送金シナリオ(個人、法人又は国家が支払人とも、受取人ともなれるシナリオ)で、受取人が開始する銀行間の送金の速度が高まる。
【0013】
本発明の実施によって達成される技術的な結果は、自動的に行われる定期送金を含むすべての送金トランザクション処理のシナリオで、受取人が開始する銀行間の口座から口座への送金を行うための自動化されたシステム及び方法の速度を高めることにある。それは、当該システム及び方法が、支払指図の識別子を生成する段階、支払指図の識別子を認識する段階、支払指図の識別子の有無に基づき最終的な支払指図をマーキングする段階、存在しているいずれかの送金シナリオに従い、支払指図を受け取った時トランザクションごとに支払人と受取人との間の決済を行うためにマーキングされた最終的な支払指図を決済システムに送信する段階を含むことによって可能になる。また、本発明を実施する際に、当該システム及び方法には、支払指図の識別子を生成するモジュールで支払指図の識別子を形成すること、支払指図の識別子の有無に基づき最終的な支払指図をマーキングすること、送金の指示を受け取った時支払いの認識及び支払人と受取人との間の決済を確保するためのマーキングされた最終的な支払指図と送金の指示を決済システムで受け取った時支払人と受取人との間の決済を行うことが可能であるので、銀行間の口座から口座への送金の速度が高まる。送金する時に一致させるために銀行間で支払指図のやり取りを行うことによって、決済トランザクションを行う際に拒否の可能性がなくなるので、高い確実性を維持しながら口座から口座への送金を高速で行うことができる。 送金が特定の期間に1回ではなく、送金する際にトランザクションごとに行われるので、システム及び方法では高い流動性が達成される。その結果、受取人の銀行では、すぐに支払人の銀行から資金を受け取り、受取人の口座に入金する。
【0014】
前記の技術的な結果は、銀行間の口座から口座への送金を行うためのシステムで達成される。当該システムは、支払人と受取人の装置、支払人と受取人の銀行、データベース、支払指図の識別を生成するモジュール、支払指図の識別を認識し、支払指図のマーキングができるように設計されたプロセッサ、プロセッサからマーキングされた支払指図を取得した時、支払人の銀行と受取人の銀行との間に決済が行えるように設計された決済システムを含む。
【0015】
特に、データベースが、支払指図の情報に関連する支払指図の識別子を受け取り、記録し、保管し、検索するために設計されている。
【0016】
特に、受取人の装置が、支払人の装置へ支払指図の識別子を含む支払指図のデータの一部を機械判読可能なフォーマットで送信するために設計されている。
【0017】
特に、支払人の装置が、受取人の装置から受け取った、支払指図の識別子を含む支払指図のデータの一部を少なくとも部分的に捕まえるために設計されている。
【0018】
特に、支払人の銀行、プロセッサと受取人の銀行が、支払指図を確認して補助することができるように設計されている。
【0019】
特に、プロセッサが、識別子の生成モジュール、データベース、支払人と受取人の銀行、決済システムと相互採用できるように設計されている。
【0020】
前記の技術的な結果は、銀行間の口座から口座への送金を行うための下記の自動化された方法でも達成される。
【0021】
・受取人の装置では、支払指図のデータの一部を形成し、それをプロセッサに送信し、
・プロセッサでは、支払指図のデータの一部を受け取り、支払指図の識別子の生成モジュールから支払指図の識別子を受け取り、支払指図の識別子を支払指図のデータの一部に関連させてから、支払指図の識別子を含む支払指図のデータの一部を受取人の装置に送信し、
・次に、受取人の装置から上記のデータの一部を支払人の装置に送信し、
・支払人の装置では、上記のデータの一部を受け取り、次にそれを支払人の銀行へ送信し、送金銀行からそれが更にプロセッサに送信され、
・プロセッサでは、上記のデータの一部を受け取り、支払指図の識別子を認識してから、上記のデータの一部を受取人の銀行へ送信し、
・受取人の銀行では、支払指図の識別子を含む上記のデータの一部を受け取り、支払指図の欠けている部分でそれを補助してから、支払指図の識別を含む支払指図の両方の部分をプロセッサに送信し、
・プロセッサでは、上記の支払指図の両方の部分を受け取り、最終的な支払指図を形成し、送金を行うための決済用の最終的な支払指図をマーキングしてから、上記の最終的な支払指図を決済システムに送信し、次に決済システムから銀行間の送金が実行されたというレスポンスを受け取り、
・プロセッサから、銀行間の送金が実行されたという上記のレスポンスを支払人の銀行と受取人の銀行に送信し、
・返事としてプロセッサでは、支払人の銀行から資金が支払人の口座から出金され、受取人の銀行から資金が受取人の口座に入金されたというメッセージを受け取る。
【0022】
特に、受取人の装置から支払人の装置へ、支払指図の識別子を含む支払指図の上記のデータの一部を機械判読可能なフォーマットで送信する。
【0023】
特に、支払人の装置では、受取人の装置から受け取った、支払指図の識別子を含む支払指図のデータの一部を少なくとも部分的に捕まえる。
【0024】
特に、支払人の銀行、プロセッサと受取人の銀行では、支払指図のデータを確認し、補助する。
【0025】
特に、受取人の銀行では、プロセッサから支払指図の識別子を含む支払指図のデータの一部を受け取って確認し、入金する準備ができたという確認をプロセッサに送信する。
【0026】
特に、支払人の銀行では、プロセッサにデータの一部を送信する前に、支払指図の識別子を含む支払指図の上記のデータの一部を確認し、出金する準備ができたという確認をプロセッサに送信する。
【0027】
特に、識別子の生成モジュールでは、支払指図の識別子を形成し、その支払指図の識別子をプロセッサ、そしてデータベースに送信する。
【0028】
特に、プロセッサでは、データベースに連絡して、支払指図のデータの一部に関連する支払指図の識別子を保存する。
【0029】
特に、プロセッサでは、データベースに連絡して、データベースから支払指図の識別子を受け取る。
【0030】
特に、プロセッサから、システムの構成部分の間のダイアログの結果をデータベースに送信し、システムの構成部分の間のダイアログの結果をデータベースに保存する。
【0031】
特に、受取人の銀行では、最終的な支払指図を形成し、それをプロセッサに送信する。
【0032】
特に、決済システムでは、最終的な支払指図に決済を行うためのマーカーの有無を確認し、支払人の銀行と受取人の銀行との間に決済を行う。
【0033】
本発明における「支払指図のデータの一部」は、コンピュータネットワークを通じて、様々な技術的な手段を利用して様々な技術的な方法で送信及び/又は受信可能な情報のことである。支払指図のデータの一部は、支払人の口座から受取人の口座へ送金する(及び/又は送金を開始する)ために利用される。支払指図のデータの一部を送信する方法の例は次のものを含むが、それらに限らない:リンク、数字及び文字、QRコード、バーコード、NFC、Blutooth及び/又はBLEなど。
【0034】
支払人の装置とは、支払指図の識別子を含む支払指図のデータの一部を受信し、支払人の口座から送金を開始するために充分と認められるデータを支払人の銀行へ送信することによって支払人の口座から受取人の口座への送金を開始するために設計された、プログラミングされた電子装置である。例えば、支払人の装置としては、スマートフォン、コンピューターなどが挙げられる。
【0035】
受取人の装置とは、支払指図のデータの一部を形成し、口座間の送金を行うために必要な上記のデータの一部を受取人の銀行へ送信するために設計された装置である。一つの実施例においては、受取人の装置は、受取人の装置が上記のデータの一部を捕まえるために上記のデータの一部を機械判読可能な形で表示するために設計されている。
【0036】
本発明におけるプロセッサとは、データベース、支払指図の識別を生成するモジュール、支払人の銀行のシステム、受取人の銀行のシステム及び決済システムとの相互作用のために設計された一つ以上の演算装置である。このように、プロセッサはシステムの管理中心となり、システムのすべての構成要素とメッセージを交換することを確保するために設定されている。プロセッサは、システムの構成要素との間のダイアログの結果をデータベースへ保管に送信する。
【0037】
プロセッサは、受取人の銀行から支払指図のデータの一部を受信し、受信されたデータを処理し、処理されたデータを受取人の銀行を経由して受取人の装置に送金するために設計されている。受信されたデータの処理は、識別子を生成するモジュールに支払指図の識別子をリクエストし、支払指図のデータの一部を支払指図の識別子で補助し、支払指図の識別子に関連する支払指図のデータの一部を受取人の銀行とデータベースに送信することを含む。
【0038】
プロセッサは、支払指図の識別子及び出金する準備ができたという確認を含む支払指図のデータの一部など支払人の銀行からのデータを受信するために設計されている。また、プロセッサは、支払指図の識別を認識し、支払指図のデータの一部を補助するために設定せらている。後者は、プロセッサがデータベースとのメッセージのやり取りをし、データベースからプロセッサの識別子、メッセージの識別子などの支払指図の情報を取得してから、支払指図の識別子を含む支払指図のデータの一部を補助することを意味する。
【0039】
プロセッサは、受取人の銀行から、支払指図の識別子を含む支払指図の両方の部分及び、支払人の銀行が資金を入金する準備ができたという確認などを受け取る。プロセッサは、支払指図のデータに基づき最終的な支払指図が形成できるように設計されている。メッセージには支払指図の識別子の有無に基づき、プロセッサは、オンライン決済、即ち支払を行う瞬間での銀行間の決済のための最終的な支払指図をマーキングする。プロセッサは、支払を行う際に直接に支払人の口座から受取人の口座へ送金するような要件付きでマーキングされた最終的な支払指図を決済システムへ送信するように設定されている。決済システムで最終的な支払指図を受け取った時、各種の送金シナリオで、データを処理する必要性を特定することを可能にするので、決済システムに送信する前にプロセッサで最終的な支払指図をマーキングすることによって、銀行間の口座から口座への送金の速度を高めると共にそれらの適用範囲を拡大する。
【0040】
また、プロセッサは、送金が実行されたというレスポンスなど決済システムからのメッセージを受信するために設計されている。プロセッサは、決済システムから受信したメッセージに基づき、支払人の銀行と受取人の銀行のためにメッセージを形成してから、支払人の口座から出金するコマンドを含むメッセージを支払人の銀行へ、受取人の口座に入金するコマンドを含むメッセージを受取人の銀行へ同時に送信する。プロセッサは、返事として、支払人の銀行から資金が支払人の口座から出金され、受取人の銀行から資金が受取人の口座に入金されたことを確認するメッセージを受け取る。このように、受取人がトランザクションを起こす送金は、すべての存在する送金シナリオによって決済を行う際に直接に行われ、ネットポジションファイルの作成又はメッセージの修正、フォーマットの変更などの追加段階の導入を必要としない。
【0041】
データベースとは、支払指図の識別子、システムの構成要素との間のダイアログの結果及び、支払指図の情報を受信、記録、保管及び検索するためにプログラミングされた装置である。支払指図の情報は次のものを含むが、それらに限らない:支払人の識別子及び/又は受取人の識別子及び/又は銀行の識別子、支払指図の識別子に関連している銀行口座。データベースは、自立装置でもなれるし、銀行間の口座から口座への送金を行うためのシステムの1つ以上の構成要素の一部でもなれる。
【0042】
支払指図の識別子を生成モジュールとは、2つ以上の銀行口座の間に送金するために利用される支払指図の識別を作成するためにプログラミングされた装置である。支払指図の識別子を生成するモジュールは、自立装置でもなれるし、銀行間の口座から口座への送金を行うためのシステムの1つ以上の構成要素の一部でもなれる。支払指図の識別子を生成するモジュールは、プロセッサとの相互作用、即ち支払指図の識別子のリクエストを含むメッセージの受信、支払指図の識別の形成及びプロセッサのリクエストへのレスポンスとして送信ができるように設計されている。
【0043】
本発明における決済システムとは、プロセッサから口座間の送金を行うためのリクエストを受け取った時銀行の口座の間に事実的に送金を行い、決済口座にある資金の金額を変更するためにプログラミングされた1つ以上の演算装置を含むハードウェアである。
【0044】
次に、図を使いながら本発明を説明する。
【0045】
図1には、口座間の送金のためのシステムが紹介されている。
【0046】
図2には、口座間の送金を行う方法が紹介されている。
【0047】
提案された技術的な解決方法の自動化された方法の実施例の詳細な説明
方法の第1段階において、受取人の装置では、支払指図の識別子を形成するための基となる、受取人のデータと支払いのデータを含む支払指図のデータの一部を形成する。次に、支払指図のデータの形成された部分を受取人の銀行、そしてプロセッサに送信する。一つの実施例においては、支払指図のデータの一部には支払人の情報が含まれることがあるが、それは、この方法及び技術的な結果の達成のための必須条件とされない。
【0048】
プロセッサでは、受信したデータに基づき識別子を形成することが必要か否かを判断してから、支払指図の識別子を生成するモジュールにリクエストを送信し、支払指図の識別子を含むレスポンスを受信し、その後、支払指図の識別子を支払指図のデータの一部に関連させてから、支払指図の識別子を含む支払指図のデータの一部をデータベースと、受取人の銀行を経由して受取人の装置へ送信する。
【0049】
その後、受取人の装置から支払人の装置へ、支払指図の識別子を含む支払指図の上記のデータの一部を機械判読可能なフォーマットで送信する。支払人の装置では、支払指図の識別子を含む支払指図のデータの一部を受け取る。上記のデータの一部を支払人の装置で様々な方法を利用して受け取る。例えば、上記のデータの一部を少なくとも部分的に捕まえること、上記のデータの一部を含むリンクを使って進むことなどの方法が挙げられる。上記のデータの一部は、次のものを含むが、それらに限らない:支払指図の識別子、受取人のデータ又は識別子、受取人の銀行又は銀行の識別子、支払人のデータ又は識別子、支払人の銀行又は銀行の識別子、送金される金額などの支払に関するデータ。
【0050】
次に、支払人の装置から上記のデータの一部を受信し、送金を確認し、支払人の銀行に送信する。その後、支払人の銀行では、上記のデータの一部を受信し、送金を行うための確認の有無を確認してから、上記のデータの一部と送金を行うための確認をプロセッサに送信しんする。
【0051】
一つの実施例においては、支払人の装置からの確認の前に、受取人の銀行を経由してプロセッサに支払指図の識別子に関連する情報に関するリクエストを送信する。その返事としてプロセッサから、データベースから抽出された支払指図のデータを取得し、受取人の装置でそれを表示する。この段階は、エラーの発生を減少させるので、説明されているシステム及び方法の確実性を向上させるために必要である。
【0052】
プロセッサでは、支払指図の識別子を含む支払指図のデータの一部を受信し、支払指図の識別子を認識し、この識別子では、上記のデータの一部を一つの送金トランザクションの枠内で支払いを行う瞬間で送金するためのリクエストとして特定する。その後、プロセッサからデータベースに支払指図の識別子に関する情報を取得するためのリクエストを送信し、返事として支払指図の識別子に関連するデータを受信する。
【0053】
次に、プロセッサから受取人の銀行へ支払指図の識別子を含む支払指図のデータの一部を送信する。上記のデータの一部を受取人の銀行で確認し、受取人の口座に入金する準備ができたことを確認してから、銀行間の送金を行うために充分と認められる支払指図の欠けているデータの一部で上記のデータの一部を補助する。次に、受取人の銀行からプロセッサに、少なくとも支払人の口座に資金を入金する準備ができたという確認及び支払指図の2つの部分を含むメッセージを送信する。一致させる段階は、本出願で説明されるタイプのトランザクションのために必要なものであり、それが送金する際のエラーや拒否の可能性を無くするので、当該システム及び方法の確実性を高める。一つの実施例においては、受取人の銀行では、支払指図の両方の部分を処理し、最終的な支払指図を形成し、それをプロセッサに送信する。
【0054】
プロセッサでは、受取人の銀行から上記のメッセージを受け取り、受け取ったデータを補助し、最終的な支払指図を形成してから、決済システムで受信された時すぐにトランザクションが行えるようにそれをマーキングする。一つの実施例においては、プロセッサで、受取人の銀行から最終的な支払指図を受け取り、決済システムで受信された時すぐにトランザクションが行えるようにマーキングする。
【0055】
次に、マーキングされた最終的な支払指図を決済システムに送信し、決済システムでは、マーカーによって送金を行うための決済のリクエストを特定し、マーキングされた最終的な支払指図に従い、支払人の銀行の口座からの出金を、受取人の銀行の口座への入金を行う。次に、決済システムから、送金が実行されたというレスポンスをプロセッサに送信する。一つの実施例においては、最終的な支払指図を処理した後、送金の実行に関するレスポンスをプロセッサに送信し、支払人の銀行と受取人の銀行の口座の間に決済を行う。
【0056】
決済システムからレスポンスを受け取った後、プロセッサから同時に送金の実行に関する通知を送信する。支払人の銀行へ支払人の口座から出金する要求が、受取人の銀行へ受取人の口座に入金する要求が送信される。
【0057】
上記の方法は、出願で説明される銀行間の口座から口座への送金のための自動化されたシステムを利用してでも実施することができる。
【0058】
提案されているシステム及び方法の特典は、自動的に行われる定期送金を含むすべての送金トランザクション処理のシナリオで、受取人が開始する銀行間の口座から口座への送金の速度を高めることであり、本発明を実施する際に高い確実性及び高い流動性が達成される。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【
図1】
図1には、口座間の送金のためのシステムが紹介されている。
【
図2】
図2には、口座間の送金を行う方法が紹介されている。
【国際調査報告】