▶ ケアフュージョン ３０３、インコーポレイテッドの特許一覧
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-31
(54)【発明の名称】コネクターカップリングアッセンブリ
(51)【国際特許分類】
A61M 39/10 20060101AFI20230724BHJP
A61M 39/24 20060101ALI20230724BHJP
A61M 39/26 20060101ALI20230724BHJP
【ＦＩ】
A61M39/10 110
A61M39/10 100
A61M39/24
A61M39/26
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022580037
(86)(22)【出願日】2021-06-25
(85)【翻訳文提出日】2023-01-19
(86)【国際出願番号】 US2021039238
(87)【国際公開番号】W WO2021263198
(87)【国際公開日】2021-12-30
(31)【優先権主張番号】16/914,028
(32)【優先日】2020-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505403186
【氏名又は名称】ケアフュージョン ３０３、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マンスール、ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】フェイス、レイモンド
【テーマコード（参考）】
4C066
【Ｆターム（参考）】
4C066JJ04
4C066QQ15
(57)【要約】
カップラーが、本明細書で説明されている。カップラーは、カップラー本体部と、複数の第１の保持フィンガーと、複数の第２の保持フィンガーとを含む。カップラー本体部は、第１の端部および第２の端部を含み、キャビティーを画定しており、キャビティーは、第１のコネクターおよび第２のコネクターを受け入れるように構成されている。複数の第１の保持フィンガーは、第１のコネクターのカラーに対して係合するように構成されており、カップラーに対する第１のコネクターの軸線方向運動を防止する。複数の第２の保持フィンガーは、保持力によって第２のコネクターのショルダー部に対して係合するように構成されており、第２のコネクターに働かされる引き抜き力が保持力を超えることに応答して半径方向に拡張することによって、第２のコネクターを解放するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カップラーであって、前記カップラーは、第１の端部および第２の端部を含むカップラー本体部であって、前記カップラー本体部は、キャビティーを画定しており、前記キャビティーは、第１のコネクターおよび第２のコネクターを受け入れるように構成されている、カップラー本体部と；
複数の第１の保持フィンガーであって、前記複数の第１の保持フィンガーは、前記第１の端部に隣接して配設され、前記キャビティーの中へ半径方向内向きに延在しており、前記複数の第１の保持フィンガーは、前記キャビティーに向けて内向きに半径方向に付勢されており、前記第１のコネクターのカラーに対して係合するように構成されており、前記カップラーに対する前記第１のコネクターの軸線方向運動を防止する、複数の第１の保持フィンガーと；
複数の第２の保持フィンガーであって、前記複数の第２の保持フィンガーは、前記第２の端部に配設されており、前記キャビティーの中へ半径方向内向きに延在しており、前記複数の第２の保持フィンガーは、前記キャビティーに向けて内向きに半径方向に付勢されており、前記複数の第２の保持フィンガーは、
保持力によって前記第２のコネクターのショルダー部に対して係合するように構成されており；
前記第２のコネクターに働かされる引き抜き力が前記保持力を超えることに応答して半径方向に拡張することによって、前記第２のコネクターを解放するように構成されている、複数の第２の保持フィンガーと
を含む、カップラー。
【請求項2】
前記カップラー本体部は、チューブ状の形状を含む、請求項１に記載のカップラー。
【請求項3】
前記複数の第１の保持フィンガーは、前記第１の端部から間隔を離して配置されている、請求項１に記載のカップラー。
【請求項4】
複数の第１の保持フィンガーは、円周方向に間隔を離して配置されている、請求項１に記載のカップラー。
【請求項5】
前記複数の第１の保持フィンガーは、前記カップラーに対する前記第１のコネクターの回転運動を許容するように構成されている、請求項１に記載のカップラー。
【請求項6】
前記複数の第１の保持フィンガーのそれぞれは、半径方向内向きに延在する突出部を含む、請求項１に記載のカップラー。
【請求項7】
前記複数の第１の保持フィンガーは、前記カップラー本体部の中に画定されているそれぞれの複数の第１のウィンドウから延在している、請求項１に記載のカップラー。
【請求項8】
前記カップラーは、前記キャビティーの中にテーパー付きの部分をさらに含み、前記テーパー付きの部分は、前記キャビティーの中の前記第１のコネクターと半径方向に整合するように構成されている、請求項１に記載のカップラー。
【請求項9】
前記複数の第２の保持フィンガーのそれぞれは、半径方向内向きに延在する傾斜した突出部を含む、請求項１に記載のカップラー。
【請求項10】
前記複数の第２の保持フィンガーは、その間にそれぞれの複数の第２のウィンドウを画定している、請求項１に記載のカップラー。
【請求項11】
カップラーアッセンブリであって、前記カップラーアッセンブリは、第１のコネクターと、
第２のコネクターと、
カップラーと
を含み、
前記第１のコネクターは、
第１の入口部および第１の出口部を備えた第１のコネクター本体部であって、前記第１の入口部は、チュービングの第１の部分に連結され、前記第１の入口部と流体連通するように構成されている、第１のコネクター本体部と；
前記第１の入口部と前記第１の出口部との間に配設されているカラーであって、前記カラーは、前記第１のコネクター本体部から半径方向に延在している、カラーと
を含み、
前記第２のコネクターは、
第２の入口部および第２の出口部を備えた第２のコネクター本体部であって、前記第２の入口部は、前記第１のコネクターの前記第１の出口部と解放可能に連結されるように構成されており、前記第２の出口部は、チュービングの第２の部分に連結され、前記第２の入口部と流体連通するように構成されている、第２のコネクター本体部と；
前記第２の入口部と前記第２の出口部との間に配設されているショルダー部であって、前記ショルダー部は、前記第２のコネクター本体部から半径方向に延在している、ショルダー部と
を含み、
前記カップラーは、
第１の端部および第２の端部を含むカップラー本体部であって、前記カップラー本体部は、キャビティーを画定しており、前記第１のコネクターおよび前記第２のコネクターは、前記キャビティーの中に少なくとも部分的に配設されている、カップラー本体部と；
複数の第１の保持フィンガーであって、前記複数の第１の保持フィンガーは、前記第１の端部に隣接して配設されており、前記キャビティーの中へ半径方向内向きに延在しており、前記複数の第１の保持フィンガーは、内向きに半径方向に付勢されており、前記第１のコネクターの前記カラーに対して係合し、前記第２のコネクターに対する前記第１のコネクターの軸線方向運動を防止する、複数の第１の保持フィンガーと；
複数の第２の保持フィンガーであって、前記複数の第２の保持フィンガーは、前記第２の端部に配設されており、前記キャビティーの中へ半径方向内向きに延在しており、前記複数の第２の保持フィンガーは、内向きに半径方向に付勢されており、保持力によって前記第２のコネクターの前記ショルダー部に対して係合しており、前記複数の第２の保持フィンガーは、前記第２のコネクターに働かされる引き抜き力が前記保持力を超えることに応答して半径方向に拡張することによって、前記第２のコネクターを解放するように構成されている、複数の第２の保持フィンガーと
を含む、カップラーアッセンブリ。
【請求項12】
前記第１のコネクターおよび前記第２のコネクターのうちの少なくとも１つは、解除状態において流体フローを防止するように構成されているシーリングバルブを含む、請求項１１に記載のカップラーアッセンブリ。
【請求項13】
前記カラーは、半径方向内向きに延在する凹部を画定している、請求項１１に記載のカップラーアッセンブリ。
【請求項14】
前記第１のコネクター本体部は、前記第１の入口部と前記カラーとの間に配設されている円錐台状の部分を含み、前記カップラーは、前記キャビティーの中にテーパー付きの部分をさらに含み、前記テーパー付きの部分は、前記円錐台状の部分と係合し、前記キャビティーの中で前記第１のコネクターを半径方向に整合させるように構成されている、請求項１１に記載のカップラーアッセンブリ。
【請求項15】
前記第２のコネクターの前記第２の出口部は、チュービングの前記第２の部分とネジ式に係合される、請求項１１に記載のカップラーアッセンブリ。
【請求項16】
前記複数の第２の保持フィンガーのそれぞれは、半径方向内向きに延在する傾斜した突出部を含む、請求項１１に記載のカップラーアッセンブリ。
【請求項17】
第１のコネクターの一部分をカップラーのキャビティーの中へ挿入するステップであって、前記第１のコネクターは、チュービングの第１の部分に連結されている、ステップと；前記第１のコネクターのカラーに対して係合するように複数の第１の保持フィンガーを半径方向内向きに付勢するステップと；
第２のコネクターの一部分を前記カップラーの反対側端部から前記キャビティーの中へ挿入するステップであって、前記第２のコネクターは、チュービングの第２の部分に連結されている、ステップと；
前記第１のコネクターの出口部を前記第２のコネクターの入口部と連結し、チュービングの前記第１の部分とチュービングの前記第２の部分との間の流体連通を許容する、ステップと；
保持力によって前記第２のコネクターのショルダー部に対して係合するように、複数の第２の保持フィンガーを半径方向内向きに付勢するステップと
を含む、方法。
【請求項18】
前記方法は、前記保持力を超える引き抜き力を前記第２のコネクターに働かせるステップと；
前記保持力を超える引き抜き力に応答して、前記カップラーから前記第２のコネクターを解放するステップと
をさらに含む、請求項１７に記載の方法。
【請求項19】
前記方法は、前記保持力を超える前記引き抜き力に応答して、前記複数の第２の保持フィンガーを半径方向に拡張させるステップをさらに含む、請求項１８に記載の方法。
【請求項20】
前記方法は、前記カップラーの前記キャビティーの中で前記第１のコネクターの前記一部分を半径方向に整合させるステップをさらに含む、請求項１７に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、コネクターに関し、とりわけ、コネクターカップリングに関する。
【背景技術】
【0002】
医学的な治療は、静脈内（ＩＶ）カテーテルを使用して医療用流体（たとえば、生理食塩溶液または液体薬剤）を患者に注入することを含むことが多く、静脈内（ＩＶ）カテーテルは、可撓性のチュービングおよびフィッティング（一般に、「ＩＶセット」と称される）の配置を通して、流体の供給源（たとえば、ＩＶバッグ）に接続されている。多くの場合、チュービングまたはカテーテルは、互いに連結または固定され、チュービングまたはカテーテルのさまざまな部分間の流体連通を可能にする。
【0003】
いくつかの用途において、そのようなチュービングまたはカテーテルは、不適正な固定に起因して、および／または、カップリングが耐えるように設計されているものよりも大きい力をカップリングが受けるときに、脱落する可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
開示されている主題は、コネクターカップラーに関する。特定の実施形態において、カップラーであって、カップラーは、第１の端部および第２の端部を含むカップラー本体部であって、カップラー本体部は、キャビティーを画定しており、キャビティーは、第１のコネクターおよび第２のコネクターを受け入れるように構成されている、カップラー本体部と；複数の第１の保持フィンガーであって、複数の第１の保持フィンガーは、第１の端部に隣接して配設され、キャビティーの中へ半径方向内向きに延在しており、複数の第１の保持フィンガーは、キャビティーに向けて内向きに半径方向に付勢されており、第１のコネクターのカラーに対して係合するように構成されており、カップラーに対する第１のコネクターの軸線方向運動を防止する、複数の第１の保持フィンガーと；複数の第２の保持フィンガーであって、複数の第２の保持フィンガーは、第２の端部に配設されており、キャビティーの中へ半径方向内向きに延在しており、複数の第２の保持フィンガーは、キャビティーに向けて内向きに半径方向に付勢されており、複数の第２の保持フィンガーは、保持力によって第２のコネクターのショルダー部に対して係合するように構成されており、第２のコネクターに働かされる引き抜き力が保持力を超えることに応答して半径方向に拡張することによって、第２のコネクターを解放するように構成されている、複数の第２の保持フィンガーとを含む、カップラーが開示されている。
【0005】
特定の実施形態において、カップラーアッセンブリであって、カップラーアッセンブリは、第１のコネクターと、第２のコネクターと、カップラーとを含み、第１のコネクターは、第１の入口部および第１の出口部を備えた第１のコネクター本体部であって、第１の入口部は、チュービングの第１の部分に連結され、第１の入口部と流体連通するように構成されている、第１のコネクター本体部と；第１の入口部と第１の出口部との間に配設されているカラーであって、カラーは、第１のコネクター本体部から半径方向に延在している、カラーとを含み、第２のコネクターは、第２の入口部および第２の出口部を備えた第２のコネクター本体部であって、第２の入口部は、第１のコネクターの第１の出口部と解放可能に連結されるように構成されており、第２の出口部は、チュービングの第２の部分に連結され、第２の入口部と流体連通するように構成されている、第２のコネクター本体部と；第２の入口部と第２の出口部との間に配設されているショルダー部であって、ショルダー部は、第２のコネクター本体部から半径方向に延在している、ショルダー部とを含み、カップラーは、第１の端部および第２の端部を含むカップラー本体部であって、カップラー本体部は、キャビティーを画定しており、第１のコネクターおよび第２のコネクターは、キャビティーの中に少なくとも部分的に配設されている、カップラー本体部と；複数の第１の保持フィンガーであって、複数の第１の保持フィンガーは、第１の端部に隣接して配設されており、キャビティーの中へ半径方向内向きに延在しており、複数の第１の保持フィンガーは、内向きに半径方向に付勢されており、第１のコネクターのカラーに対して係合し、第２のコネクターに対する第１のコネクターの軸線方向運動を防止する、複数の第１の保持フィンガーと；複数の第２の保持フィンガーであって、複数の第２の保持フィンガーは、第２の端部に配設されており、キャビティーの中へ半径方向内向きに延在しており、複数の第２の保持フィンガーは、内向きに半径方向に付勢されており、保持力によって第２のコネクターのショルダー部に対して係合しており、複数の第２の保持フィンガーは、第２のコネクターに働かされる引き抜き力が保持力を超えることに応答して半径方向に拡張することによって、第２のコネクターを解放するように構成されている、複数の第２の保持フィンガーとを含む、カップラーアッセンブリが開示されている。
【0006】
特定の実施形態において、第１のコネクターの一部分をカップラーのキャビティーの中へ挿入するステップであって、第１のコネクターは、チュービングの第１の部分に連結されている、ステップと；第１のコネクターのカラーに対して係合するように複数の第１の保持フィンガーを半径方向内向きに付勢するステップと；第２のコネクターの一部分をカップラーの反対側端部からキャビティーの中へ挿入するステップであって、第２のコネクターは、チュービングの第２の部分に連結されている、ステップと；第１のコネクターの出口部を第２のコネクターの入口部と連結し、チュービングの第１の部分とチュービングの第２の部分との間の流体連通を許容する、ステップと；保持力によって第２のコネクターのショルダー部に対して係合するように、複数の第２の保持フィンガーを半径方向内向きに付勢するステップとを含む、方法が開示されている。
【0007】
主題の技術のさまざまな構成は、本開示から当業者に容易に明らかになることとなり、主題の技術のさまざまな構成は、実例として示されて説明されているということが理解される。認識されることとなるように、主題の技術は、他のおよび異なる構成も可能であり、そのいくつかの詳細は、すべて主題の技術の範囲から逸脱することなく、さまざまな他の観点において修正することが可能である。したがって、発明の概要、図面、および詳細な説明は、本質的に例示的なものとして見なされるべきであり、制限的なものとして見なされるべきではない。
【0008】
添付の図面は、さらなる理解を提供するために含まれており、本明細書の中に組み込まれており、本明細書の一部を構成しており、添付の図面は、開示されている実施形態を図示しており、説明とともに、開示されている実施形態の原理を説明する役割を果たしている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本開示のさまざまな態様によるカップラーアッセンブリの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
開示されているカップラーは、複数の第１の保持フィンガーおよび複数の第２の保持フィンガーを組み込んでいる。複数の第１の保持フィンガーは、第１のコネクターのカラーに対して係合し、第１のコネクターの軸線方向運動を防止するように構成され得る。複数の第２の保持フィンガーは、第２のコネクターのショルダー部に対して係合し、第２のコネクターの軸線方向運動を防止するように構成され得る。第１および第２のコネクターの軸線方向運動を防止することによって、カップラーは、第１および第２のコネクターの意図されないまたは事故的な脱落を防止することが可能である。さらに、複数の第２の保持フィンガーは、引き抜き力に応答して第２のコネクターを解放するように構成され得る。引き抜き力に応答して第２のコネクターが除去されることを可能にすることによって、第２のコネクターは、増加された引き抜き力を印加することによって、必要とされる場合に除去され得る。
【0011】
下記に記載されている詳細な説明は、主題の技術のさまざまな構成の説明として意図されており、主題の技術が実践され得る唯一の構成を表すことを意図していない。詳細な説明は、主題の技術の徹底的な理解を提供する目的のための具体的な詳細を含む。しかし、主題の技術はこれらの具体的な詳細なしに実践され得るということが、当業者に明らかになることとなる。いくつかの場合において、主題の技術の概念を曖昧にすることを回避するために、周知の構造およびコンポーネントは、ブロック図の形態で示されている。同様のコンポーネントは、理解しやすくするために、同一のエレメント番号によってラベル付けされている。参照数字は、共通のエレメントの別個のインスタンスを示すために付加された文字接尾辞を有する可能性があるが、接尾文字を伴わない同じ数字によって一般的に参照されている。
【0012】
以下の説明は、開示されているカップラーを使用した医療用流体の投与のための医療用流体の医療用フィッティングの接続に関するものであるが、この説明は、単に使用法の例に過ぎず、特許請求の範囲を制限しないということが理解されるべきである。開示されているカップラーのさまざまな態様は、さまざまなチュービングおよびフィッティングの接続を固定することが望ましい任意の用途において使用され得る。
【0013】
開示されているカップラーは、特定の従来のカップラーに関して発見されたいくつかの課題を克服する。特定の従来のカップラーに伴う１つの課題は、特定の従来のカップラーが不適正に固定される可能性があるということである。さらに、使用の間に、特定の従来のカップラーは、比較的に低い引き抜き力に応答して解放または脱落するように設計されている可能性がある。たとえば、特定の従来のカップラーは、患者がベッドで寝返りを打つ間に、患者がチュービングまたはラインをベッドレールに引っ掛ける間に、患者が異なるベッドへ移動する間に、小児科の患者がいじくり回す間に、および／または、頭が混乱している大人の患者が自分のラインを引き抜く間に経験される引き抜き力に応答して、解放する可能性がある。実際に、２０１７年のＡｓｓｏｃｉａｔｉｏｎ ｆｏｒ Ｖａｓｃｕｌａｒ Ａｃｃｅｓｓ （ＡＶＡ） Ａｎｎｕａｌ Ｓｃｉｅｎｔｉｆｉｃ Ｍｅｅｔｉｎｇは、末梢静脈内カテーテルを装着した１，０００人の患者に対して、１０％の脱落率を報告しており、米国だけで年間おおよそ３，３００万件の脱落が発生していることになる。チュービング、カテーテル、またはフィッティングの事故的なまたは非意図的な脱落は、医療用流体の投与を中断する可能性があるので、特定の従来のカップラーの使用は望ましくない。
【0014】
したがって、本開示によれば、フィッティングまたはコネクターの改善された固定を可能にする、本明細書で説明されているようなカップラーを提供することが有利である。開示されているカップラーは、必要に応じてコネクターの意図的な除去を可能にしながら、コネクターの確実な保持を可能にする複数の第１の保持フィンガーおよび複数の第２の保持フィンガーを提供する。
【0015】
コネクターの確実な保持を可能にするカップラーの例が、ここで説明される。
【0016】
図１は、本開示のさまざまな態様による、カップラーアッセンブリ１００の斜視図である。図２は、本開示のさまざまな態様による、図１のカップラーアッセンブリ１００の分解斜視図である。図１および図２を参照すると、カップラーアッセンブリ１００は、チュービングまたはラインの一部分を流体連通しているチュービングまたはラインの別の部分と解放可能に連結することによって、流体供給源から患者への流体（たとえば、医療用流体など）のフローを可能にする。
【0017】
示されている例では、チュービングの部分は、コネクター（たとえば、上側コネクター１１０および／または下側コネクター１３０など）によって終端され得る。上側コネクター１１０および／または下側コネクター１３０は、チュービングの接続および／または切り離しを可能にし、それらの間の選択的な流体連通を可能にすることができる。
【0018】
図示されているように、チュービングの第１の部分は、上側コネクター１１０によって終端され得り、チュービングの第１の部分が嵌合コネクター（たとえば、下側コネクター１３０など）に接続されるおよび／または切り離されることを可能にする。いくつかの実施形態において、チュービングの一部分は、上側コネクター１１０の入口部１１２と連結され得る（または、係合することが可能である）。入口部１１２は、チュービングに流体連通しており、流体が上側コネクター１１０を通過することを可能にすることができる。いくつかの実施形態において、入口部１１２は、平坦な表面を有しており、臨床医が入口部１１２を容易にクリーニングおよび消毒することを可能にすることができる。流体は、入口部１１２の反対側に配設されている出口部１１４を介して、上側コネクター１１０を退出することが可能であり、または、上側コネクター１１０を通って流れることが可能である。上側コネクター１１０を通る流路は、真っ直ぐな流体経路を有しており、フラッシングをより容易にし、溶血のリスクを低減させることが可能である。随意的に、上側コネクター１１０は、上側コネクター１１０の表面の上に配設されている隆起した特徴１２２を含むことが可能であり、臨床医が上側コネクター１１０をより容易にハンドリングまたは操作することを可能にする。上側コネクター１１０のいくつかの実施形態は、流体送達システムの他の部分のコネクターと互換性のあるコネクターを提供することが可能である。上側コネクター１１０の例は、ＳｍａｒｔＳｉｔｅ（商標）コネクター、Ｍａｘ Ｚｅｒｏコネクター、およびＭａｘＰｌｕｓコネクターを含むことが可能である。
【0019】
同様に、チュービングの第２の部分は、下側コネクター１３０によって終端され得り、チュービングの第２の部分が嵌合コネクター（たとえば、上側コネクター１１０など）に接続されるおよび／または切り離されることを可能にする。いくつかの実施形態において、チュービングの一部分は、下側コネクター１３０の出口部１３４と連結され得る（または、係合することが可能である）。いくつかの実施形態において、出口部１３４は、ネジ山付きのルアー接続１３８を含み、チュービングとの連結を促進させることが可能である。
【0020】
チュービングは、出口部１３４と流体連通しており、下側コネクター１３０を通過するフローをチュービングが受け入れることを可能にすることができる。下側コネクター１３０は、出口部１３４の反対側に配設されている入口部１３２から流体フローを受け入れることが可能である。いくつかの実施形態において、下側コネクター１３０は、ノードリップ（ｎｏ－ｄｒｉｐ）特徴を含み、漏れまたは表面汚染を防止することが可能である。下側コネクターは、ルアーロックをさらに含み、事故的な吐出を防止することが可能である。随意的に、下側コネクター１３０は、下側コネクター１３０の表面の上に配設されている隆起した特徴１４０を含み、臨床医が下側コネクター１３０をより容易にハンドリングまたは操作することを可能にすることができる。下側コネクター１３０の例は、Ｔｅｘｉｕｍ（登録商標）コネクターを含むことが可能である。
【0021】
いくつかの実施形態において、上側コネクター１１０の出口部１１４、および／または、下側コネクター１３０の入口部１３２は、出口部１１４が入口部１３２と嵌合することを可能にする特徴を含むことが可能である。たとえば、出口部１１４は、入口部１３２と一緒にフィットするかまたはその他の方法で係合し、上側コネクター１１０と下側コネクター１３０との間の流体連通、および、それらに連結されているチュービング部分間の流体連通を可能にすることができる。理解され得るように、上側コネクター１１０および下側コネクター１３０は、所望の通りに流体連通を可能にするように連結および解除され得る。図示されているように、出口部１１４は、外側部分を含むことが可能であり、外側部分は、滑らかであり、そうでなければ、ネジ山がない。出口部１１４は、下側コネクター１３０との連結を促進させるためのネジ山を含む外側部分を含むことが可能である。理解され得るように、上側コネクター１１０は、下側コネクター１３０と連結し、針なし接続を提供することが可能である。有利には、上側コネクター１１０は、下側コネクターと対にされ、漏れのない閉じたシステムを形成することが可能であり、危険な薬物の送達を可能にする。たとえば、ＳｍａｒｔＳｉｔｅ（商標）コネクターは、Ｔｅｘｉｕｍ（登録商標）コネクターに接続し、危険な薬物が漏れるかまたは滴下することを防止する閉じたシステムを提供することが可能である。
【0022】
いくつかの実施形態において、上側コネクター１１０は、シーリングバルブを含み、出口部１１４が嵌合コネクターに連結されているときに、フローがそれを通過することを可能にすることができ、上側コネクター１１０が嵌合コネクターから切り離されているときに、フローを防止するかまたは制限することが可能である。いくつかの実施形態において、上側コネクター１１０は、出口部１１４が嵌合コネクターから解除されているときに入口部１１２と出口部１１４との間の流路をシールするためのシーリングバルブを含むことが可能である。シーリングバルブは、嵌合コネクターが出口部１１４に連結されているときに、開位置に移動され得り、入口部１１２と出口部１１４との間の、および、嵌合コネクターの中へのフローを可能にする。
【0023】
同様に、下側コネクター１３０は、シーリングバルブを含み、入口部１３２が嵌合コネクターに連結されているときに、フローがそれを通過することを可能にすることができ、下側コネクター１３０が嵌合コネクターから切り離されているときに、フローを防止するかまたは制限することが可能である。下側コネクター１３０は、入口部１３２が嵌合コネクターから解除されているときに、入口部１３２と出口部１３４との間の流路をシールするためのシーリングバルブを含むことが可能である。さらに、シーリングバルブは、嵌合コネクターが入口部１３２に連結されているときに、開位置に移動され得り、下側コネクター１３０の中への、および、入口部１３２と出口部１３４との間のフローを可能にする。いくつかの実施形態は、シーリングバルブの部分がシリコーンから形成され得るということを提供する。
【0024】
図３は、本開示のさまざまな態様による、下側コネクター１３０が省略された状態の図１のカップラーアッセンブリ１００の断面図である。図１～図３を参照すると、カップラー１５０は、上側コネクター１１０および下側コネクター１３０を連結位置に固定し、事故的にまたは意図せずに中断されなることができない、安全性の保証されたその間の流体連通を可能にすることができる。示されている例では、カップラー１５０は、上側コネクター１１０および／または下側コネクター１３０の特徴と係合することによって、上側コネクター１１０および／または下側コネクター１３０を保持または固定することが可能である。
【0025】
図示されているように、カップラー１５０は、概してチューブ状の本体部を有することが可能であり、それは、上側コネクター１１０を受け入れるように構成されている第１の端部と、下側コネクター１３０を受け入れるように構成されている第２の端部との間に延在している。カップラー１５０は、その中にキャビティーを画定することが可能であり、それは、上側コネクター１１０および／または下側コネクター１３０の部分がカップラー１５０の中に配設されることを可能にする。
【0026】
示されている例では、上側コネクター１１０は、カップラー１５０のキャビティーの中へ挿入され、カップラー１５０と係合し、上側コネクター１１０の望まれない脱落を防止することが可能である。図示されているように、上側コネクター１１０の出口部１１４端部は、カップラー１５０の第１の端部を通して、キャビティーの中へ、カップラー１５０に対する所望の軸線方向位置へガイドされる。たとえば、上側コネクター１１０は、カップラー１５０の中に軸線方向に位置決めされており、下側コネクター１３０が挿入されたときに、出口部１１４が下側コネクター１３０の入口部１３２と係合または連結することを可能にすることができる。有利には、上側コネクター１１０は、カップラー１５０の中に軸線方向に位置決めされ得り、出口部１１４がキャビティーの中に引っ込められるようになっており、上側コネクター１１０が下側コネクター１３０に連結されていないときに、患者、臨床医などによる出口部１１４の接触汚染を防止する。
【0027】
いくつかの実施形態において、カップラー１５０の中の特徴は、カップラー１５０のキャビティーの中に上側コネクター１１０を位置決めすることが可能である。随意的に、カップラー１５０は、テーパー付きのアライメント特徴１６２を含み、全体的にカップラー１５０のキャビティーの中で出口部１１４および／または上側コネクター１１０を半径方向に整合させることが可能である。テーパー付きのアライメント特徴１６２は、カップラー１５０の壁部からキャビティーの中へ延在し、半径方向に収束する概して円錐状の形状を有することが可能である。したがって、上側コネクター１１０がカップラー１５０の中へ挿入または前進されるとき、テーパー付きのアライメント特徴１６２は、キャビティーの中で上側コネクター１１０を半径方向にガイドすることが可能である。
【0028】
いくつかの実施形態において、上側コネクター１１０は、カップラー１５０のテーパー付きのアライメント特徴１６２と係合またはインターフェース接続するための円錐台状のまたはテーパー付きの部分１２０を含むことが可能である。テーパー付きの部分１２０は、テーパー付きのアライメント特徴１６２に沿ってスライドし、カップラー１５０の中で上側コネクター１１０を半径方向に整合させることが可能である。テーパー付きの部分１２０は、上側コネクター１１０の入口部１１２と出口部１１４との間に配設され得る。いくつかの実施形態において、テーパー付きの部分１２０は、上側コネクター１１０の出口部１１４の近くに配設され得る。
【0029】
上側コネクター１１０がカップラー１５０の中へ挿入されるときに、カップラー１５０の特徴は、上側コネクター１１０を挿入位置に保持することが可能である。いくつかの実施形態において、カップラー１５０は、上側コネクター１１０がカップラー１５０に対して回転することを許容しながら、上側コネクター１１０を軸線方向に保持することが可能である。随意的に、カップラー１５０は、カップラー１５０に対して上側コネクター１１０を回転方向に保持することが可能である。
【0030】
示されている例では、カップラー１５０は、挿入されたまたは連結された軸線方向位置において上側コネクター１１０を係合または保持するための複数の第１の保持フィンガー１５２を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、複数の第１の保持フィンガー１５２は、上側コネクター１１０がカップラー１５０の中へ挿入されることを可能にするように半径方向に移動可能である。複数の第１の保持フィンガー１５２は、カップラー１５０によって画定されたキャビティーの中におよびキャビティーから外へ移動することが可能である。
【0031】
図示されているように、複数の第１の保持フィンガー１５２は、カップラー１５０本体部に対してヒンジ接続され得る。いくつかの実施形態において、複数の第１の保持フィンガー１５２は、カップラー１５０と一体的に形成されている。随意的に、スロットまたはウィンドウ１６０が、カップラー１５０の材料の周りにカットされ、複数の第１の保持フィンガー１５２を形成している。複数の第１の保持フィンガー１５２は、カップラー１５０の周りに円周方向に間隔を離して配置され得る。随意的に、複数の第１の保持フィンガー１５２は、カップラー１５０の周りにグループまたはセットで配設され得る。いくつかの実施形態において、複数の第１の保持フィンガー１５２は、上側コネクター１１０を受け入れるカップラー１５０の端部から間隔を離して配置され得る。
【0032】
示されている例では、複数の第１の保持フィンガー１５２は、カップラー１５０の中の上側コネクター１１０に係合または保持するために半径方向内向きに付勢され得る。複数の第１の保持フィンガー１５２は、上側コネクター１１０に対して半径方向のスプリング力を印加し、カップラー１５０の中に上側コネクター１１０を保持することが可能である。理解され得るように、複数の第１の保持フィンガー１５２のスプリング力は、上側コネクター１１０の上に働かされる保持力に対応することが可能である。複数の第１の保持フィンガー１５２は、上側コネクター１１０に対して係合するように弾性的に変形することが可能である。
【0033】
いくつかの実施形態において、複数の第１の保持フィンガー１５２は、上側コネクター１１０の特徴と係合するための突出部または突出特徴１５３をそれぞれ含むことが可能である。突出特徴１５３は、上側コネクター１１０に接触するように半径方向内向きに延在することが可能である。たとえば、複数の第１の保持フィンガー１５２および／または突出特徴１５３は、上側コネクター１１０のカラー１１６に対して係合することが可能である。
【0034】
随意的に、上側コネクター１１０は、カラー１１６を含むことが可能であり、カラー１１６は、上側コネクター１１０から延在する半径方向に隆起した部分であることが可能である。カラー１１６は、入口部１１２と出口部１１４との間に配設され得る。図示されているように、カラー１１６は、出口部１１４に向けて配設され得る。随意的に、カラー１１６は、カラー１１６の中に配設されている溝部または凹部１１８を含むことが可能である。
【0035】
示されている例では、複数の第１の保持フィンガー１５２および／または突出特徴１５３は、カラー１１６に対して係合し、カップラー１５０に対する上側コネクター１１０の軸線方向の移動を防止することが可能である。挿入の間に、カラー１１６が複数の第１の保持フィンガー１５２および／または突出特徴１５３を越えて移動した後に、複数の第１の保持フィンガー１５２は、半径方向内向きに移動することが可能であり、カラー１１６の軸線方向表面を軸線方向に支え、それによって、上側コネクター１１０を保持する。いくつかの実施形態において、複数の第１の保持フィンガー１５２のそれぞれの突出特徴１５３が、カラー１１６に対して係合することが可能である。随意的に、突出特徴１５３は、カラー１１６に対して支える概して正方形のまたは軸線方向に面する表面を有することが可能であり、上側コネクター１１０に対して働かされる軸線方向の（引き抜き）力に応答して、複数の第１の保持フィンガー１５２の半径方向の拡張を防止する。
【0036】
図４は、本開示のさまざまな態様による、図１のカップラーアッセンブリ１００の断面図である。図１～図４を参照すると、示されている例では、下側コネクター１３０が、カップラー１５０のキャビティーの中へ挿入され、カップラー１５０および上側コネクター１１０と係合し、上側コネクター１１０によって望まれない脱落を防止するかまたはそれに抵抗することが可能である。図示されているように、下側コネクター１３０の入口部１３２端部は、カップラー１５０の第２の端部を通して、キャビティーの中へ、カップラー１５０に対する所望の軸線方向位置へガイドされる。たとえば、下側コネクター１３０は、カップラー１５０の中に軸線方向に位置決めされ、入口部１３２が上側コネクター１１０の出口部１１４と係合または連結することを可能にすることができる。いくつかの実施形態において、カップラー１５０の中の特徴は、カップラー１５０のキャビティーの中に下側コネクター１３０を位置決めすることが可能である。
【0037】
下側コネクター１３０がカップラー１５０の中へ挿入されるときに、カップラー１５０の特徴は、下側コネクター１３０を挿入位置に保持することが可能である。いくつかの実施形態において、カップラー１５０は、下側コネクター１３０がカップラー１５０および上側コネクター１１０に対して回転することを許容しながら、下側コネクター１３０を軸線方向に保持することが可能である。随意的に、カップラー１５０は、カップラー１５０に対して下側コネクター１３０を回転方向に保持することが可能である。
【0038】
示されている例では、カップラー１５０は、挿入されたまたは連結された軸線方向位置において下側コネクター１３０を係合または保持するための複数の第２の保持フィンガー１５４を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、複数の第２の保持フィンガー１５４は、下側コネクター１３０がカップラー１５０の中へ挿入されることを可能にするように半径方向に移動可能である。複数の第２の保持フィンガー１５４は、カップラー１５０によって画定されたキャビティーの中におよびキャビティーから外へ移動することが可能である。
【0039】
図示されているように、複数の第２の保持フィンガー１５４は、カップラー１５０本体部に対してヒンジ接続され得る。いくつかの実施形態において、複数の第２の保持フィンガー１５４は、カップラー１５０と一体的に形成されている。スロットまたはウィンドウ１５８が、カップラー１５０の材料の間にカットされ、複数の第２の保持フィンガー１５４を形成することが可能である。複数の第２の保持フィンガー１５４は、カップラー１５０の周りに円周方向に間隔を離して配置され得る。複数の第２の保持フィンガー１５４は、カップラー１５０の周りにグループまたはセットで配設され得る。いくつかの実施形態において、複数の第２の保持フィンガー１５４は、下側コネクター１３０を受け入れるカップラー１５０の端部に配設され得る。
【0040】
示されている例では、複数の第２の保持フィンガー１５４は、カップラー１５０の中の下側コネクター１３０に係合または保持するために半径方向内向きに付勢され得る。複数の第２の保持フィンガー１５４は、下側コネクター１３０に対して半径方向のスプリング力を印加し、カップラー１５０の中に下側コネクター１３０を保持することが可能である。理解され得るように、複数の第２の保持フィンガー１５４のスプリング力は、下側コネクター１３０の上に働かされる保持力に対応することが可能である。複数の第２の保持フィンガー１５４は、下側コネクター１３０に対して係合するように弾性的に変形することが可能である。
【0041】
いくつかの実施形態において、複数の第２の保持フィンガー１５４は、下側コネクター１３０の特徴と係合するための突出部または突出特徴１５６をそれぞれ含むことが可能である。突出特徴１５６は、下側コネクター１３０に接触するように半径方向内向きに延在することが可能である。たとえば、複数の第２の保持フィンガー１５４および／または突出特徴１５６は、下側コネクター１３０のショルダー部１３６に対して係合することが可能である。
【0042】
随意的に、下側コネクター１３０は、ショルダー部１３６を含むことが可能であり、ショルダー部１３６は、下側コネクター１３０から延在する半径方向に隆起した部分であることが可能である。ショルダー部１３６は、入口部１３２と出口部１３４との間に配設され得る。図示されているように、ショルダー部１３６は、出口部１３４に向けて配設され得る。
【0043】
示されている例では、複数の第２の保持フィンガー１５４および／または突出特徴１５６は、ショルダー部１３６に対して係合し、カップラー１５０に対する下側コネクター１３０の軸線方向の移動を防止または制限することが可能である。挿入の間に、ショルダー部１３６が複数の第２の保持フィンガー１５４および／または突出特徴１５６を越えて移動した後に、複数の第２の保持フィンガー１５４は、半径方向内向きに移動することが可能であり、ショルダー部１３６軸線方向表面を軸線方向に支え、それによって、下側コネクター１３０を保持する。いくつかの実施形態において、複数の第２の保持フィンガー１５４のそれぞれの突出特徴１５６が、ショルダー部１３６に対して係合することが可能である。
【0044】
随意的に、突出特徴１５６は、ショルダー部１３６に対して支える概して傾斜した表面を有することが可能であり、下側コネクター１３０に対して働かされる軸線方向の（引き抜き）力に応答して、複数の第２の保持フィンガー１５４の半径方向の拡張を許容する。いくつかの実施形態において、カップラー１５０は、選択されたまたは所定の引き抜き力に応答して下側コネクター１３０が除去されることを可能にするように構成され得る。下側コネクター１３０は、１ポンド、２ポンド、４ポンド、５ポンド、１０ポンドなどの引き抜き力によって、カップラー１５０から除去され得る。理解され得るように、引き抜き力は、チュービングへの損傷または患者への害を防止しながら、不注意な解放を防止するように選択され得る。
【0045】
随意的に、カップラー１５０は、下側コネクター１３０が除去されたときに、上側コネクター１１０が保持されたままになることを可能にするように構成され得る。換言すれば、カップラー１５０は、上側コネクター１１０と比較して低い引き抜き力によって、下側コネクター１３０が解放され得ることを可能にするように構成され得る。除去の後に、下側コネクター１３０は、カップラー１５０の中へ再挿入され、下側コネクター１３０を上側コネクター１１０と再接続することが可能である。
【0046】
本開示は、任意の当業者が本明細書で説明されているさまざまな態様を実践することを可能にするために提供されている。本開示は、主題の技術のさまざまな例を提供しており、主題の技術は、これらの例に限定されない。これらの態様に対するさまざまな修正例は、当業者に容易に明らかになることとなり、本明細書で規定されている一般的な原理は、他の態様にも適用され得る。
【0047】
単数形でのエレメントへの言及は、具体的にそのように述べられていない限り、「唯一の」を意味することを意図しているのではなく、「１つまたは複数の」を意味することを意図している。具体的にそうでないことを述べられていない限り、「いくつかの」という用語は、「１つまたは複数の」を指す。男性の代名詞（たとえば、彼の）は、女性および中性（たとえば、「彼女の」および「その」）を含み、その逆もまた同様である。見出しおよび小見出しは（それらがある場合には）、単に便宜のために使用されており、本発明を限定しない。
【0048】
「例示的な」という言葉は、「例または図示としての役割を果たす」ということを意味するように、本明細書で使用されている。「例示的な」として本明細書で説明されている任意の態様または設計は、必ずしも、他の態様または設計を上回る好適なまたは有利なものとして解釈されるべきではない。１つの態様では、本明細書で説明されているさまざまな代替的な構成および動作は、少なくとも均等物であると考えられ得る。
【0049】
「態様」などのような語句は、そのような態様が主題の技術に必須であるということ、または、そのような態様が主題の技術のすべての構成に適用されることを暗示しているのではない。ある態様に関する開示は、すべての構成、または、１つもしくは複数の構成に適用することが可能である。ある態様は、１つまたは複数の例を提供する場合がある。ある態様などのような語句は、１つまたは複数の態様を指す可能性があり、その逆もまた同様である。「実施形態」などのような語句は、そのような実施形態が主題の技術に必須であるということ、または、そのような実施形態が主題の技術のすべての構成に適用されることを暗示しているのではない。ある実施形態に関する開示は、すべての実施形態、または、１つもしくは複数の実施形態に適用することが可能である。ある実施形態は、１つまたは複数の例を提供する場合がある。そのような実施形態という語句は、１つまたは複数の実施形態を指す可能性があり、その逆もまた同様である。「構成」などのような語句は、そのような構成が主題の技術に必須であるということ、または、そのような構成が主題の技術のすべての構成に適用されることを暗示しているのではない。構成に関する開示は、すべての構成、または、１つもしくは複数の構成に適用することが可能である。ある構成は、１つまたは複数の例を提供する場合がある。そのような構成という語句は、１つまたは複数の構成を指す可能性があり、その逆もまた同様である。
【0050】
１つの態様では、別段の記述がない限り、本明細書（以下に続く特許請求の範囲を含む）において記述されているすべての測定値、値、レーティング、位置、大きさ、サイズ、および他の仕様は、概算であり、正確ではない。１つの態様では、それらは、それらが関連する機能、および、それらが関連する技術分野において慣習的な機能と一貫する合理的な範囲を有することを意図している。
【0051】
１つの態様では、「連結されている」などの用語は、直接的に連結されていることを指す場合がある。別の態様において、「連結されている」などの用語は、間接的に連結されていることを指す場合がある。
【0052】
「上部」、「底部」、「前部」、および「後部」などのような用途は、本開示において使用されている場合には、通常の重力規準系ではなく、任意の規準系を指すものとして理解されるべきである。したがって、上部表面、底部表面、前部表面、および後部表面は、重力規準系において、上向きに、下向きに、斜めに、または水平方向に延在することが可能である。
【0053】
さまざまなアイテムは、すべて主題の技術の範囲から逸脱することなく、異なって配置され得る（たとえば、異なる順序で配置される、または、異なる方式で仕切られる）。当業者に知られているか、または、当業者に後に知られることになる、本開示の全体を通して説明されているさまざまな態様のエレメントに対するすべての構造的なおよび機能的な均等物は、参照により本明細書に明示的に組み込まれており、特許請求の範囲によって包含されることを意図している。そのうえ、本明細書で開示されているものは、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公衆に提供されたものであることを意図していない。請求項のエレメントは、そのエレメントが「のための手段（ｍｅａｎｓ ｆｏｒ）」という語句を使用して明示的に記載されていない限り、または、方法の請求項の場合には、そのエレメントが「のためのステップ（ｓｔｅｐ ｆｏｒ）」という語句を使用して記載されていない限り、米国特許法第１１２条第６段落の規定の下で解釈されるべきではない。そのうえ、「含む（ｉｎｃｌｕｄｅ）」または「有する」などの用語が使用されている範囲において、そのような用語は、請求項の中の移行句として用いられるときに「含む（ｃｏｍｐｒｉｓｅ）」が解釈されるように、「含む（ｃｏｍｐｒｉｓｅ）」という用語と同様の様式で、包括的であることを意図している。
【0054】
発明の名称、背景技術、発明の概要、図面の簡単な説明、および、本開示の要約は、これによって本開示に組み込まれており、制限的な説明としてではなく、本開示例示目的の例として提供される。特許請求の範囲または意味を限定するものとして使用されることとならないという理解の下で、それは提出される。加えて、詳細な説明において、説明は例示目的の例を提供しているということ、および、本開示を合理化する目的のためにさまざまな特徴がさまざまな実施形態において一緒にグループ化されているということが理解され得る。この開示の方法は、特許請求されている主題が、それぞれの請求項の中に明示的に記載されているものよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、本発明の主題は、単一の開示されている構成または動作のすべての特徴よりも少ないものにある。以下の特許請求の範囲は、これによって詳細な説明の中へ組み込まれており、それぞれの請求項は、別個の特許請求されている主題として自立している。
【0055】
特許請求の範囲は、本明細書で説明されている態様に限定されることを意図しているのではなく、特許請求の範囲の文言と一貫する完全な範囲を与えられており、すべての法的な均等物を包含することを意図している。それにもかかわらず、請求項のいずれも、米国特許法第１０１条、第１０２条、または第１０３条の要件を満たすことができない主題を包含することを意図しておらず、それらはそのように解釈されるべきでもない。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【国際調査報告】