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特表2023-532667植物育成システムのための維持モード
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-31
(54)【発明の名称】植物育成システムのための維持モード
(51)【国際特許分類】
   A01G 7/00 20060101AFI20230724BHJP
【FI】
A01G7/00 601A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022580066
(86)(22)【出願日】2021-06-25
(85)【翻訳文提出日】2023-02-20
(86)【国際出願番号】 US2021039172
(87)【国際公開番号】W WO2021263154
(87)【国際公開日】2021-12-30
(31)【優先権主張番号】63/044,987
(32)【優先日】2020-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522497283
【氏名又は名称】ガーディン インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】GARDYN INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(72)【発明者】
【氏名】ロウゼル,フランソワ グザヴィエ
【テーマコード(参考)】
2B022
【Fターム(参考)】
2B022AA01
2B022DA02
2B022DA19
2B022DA20
(57)【要約】
植物育成システムは、1つ以上の植物を保持するように構成された植栽システム、光を放出するように構成された光源を含む照明システム、液体を植栽システムに伝達するように構成された水供給システム、又は照明システム若しくは水供給システムと通信可能に連結した制御器を含む。制御器は、第1の期間に植物育成モードで動作し、第2の期間に植物維持モードで動作する。植物維持モードにおいて、制御器は、1つ以上の植物を植物育成モードよりも緩やかに育成させるように、照明システム及び水供給システムを制御する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の植物を保持するように構成された植栽システムと、
光を放出するように構成された光源を含む照明システムと、
液体を前記植栽システムに伝達するように構成された水供給システムと、
前記照明システム及び前記水供給システムと通信可能に連結するとともに、第1の期間に植物育成モードで動作し、第2の期間に植物維持モードで動作するように構成された制御器とを含み、前記植物維持モードにおいて、前記制御器は、前記1つ以上の植物を前記植物育成モードよりも緩やかに育成させるように、前記照明システム及び前記水供給システムを制御するように構成される、植物育成システム。
【請求項2】
前記植物維持モードにおいて、前記制御器は、植物維持制御スケジュールに従って前記照明システム及び前記水供給システムを制御する、請求項1に記載の植物育成システム。
【請求項3】
前記植物維持制御スケジュールは水供給スケジュール及び照明スケジュールを含み、前記植物維持制御スケジュールに従って前記照明システム及び前記水供給システムを制御するため、前記制御器は、前記照明スケジュールに従って前記照明システムを制御し、前記水供給スケジュールに従って前記水供給システムを制御するように構成される、請求項2に記載の植物育成システム。
【請求項4】
前記照明スケジュールは、いつ及びどのくらい前記照明システムを起動するかを示し、前記水供給スケジュールは、いつ及びどのくらい前記水供給システムを起動するかを示す、請求項3に記載の植物育成システム。
【請求項5】
前記照明スケジュールは、複数の照明期間を示し、前記複数の照明期間の各照明期間は、特定の持続時間、及び前記特定の持続時間に前記照明システムを起動する特定のデューティサイクルに関連する、請求項4に記載の植物育成システム。
【請求項6】
前記照明スケジュールは、前記複数の照明期間の各照明期間に関連する光強度を示す、請求項5に記載の植物育成システム。
【請求項7】
前記水供給スケジュールは、複数の水供給期間を示し、前記複数の水供給期間の各水供給期間は、特定の持続時間、及び前記特定の持続時間に前記水供給システムを起動する特定のデューティサイクルに関連する、請求項4又は5に記載の植物育成システム。
【請求項8】
前記制御器は、前記植物維持制御スケジュールを生成するようにさらに構成され、前記植物維持制御スケジュールを生成するため、前記制御器は、
前記植物維持モードに関連するデータを受け取り、
前記植物維持モードのための前記データ及び植物維持方針に基づいて前記植物維持制御スケジュールを生成するように構成される、請求項2~7のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項9】
前記植物維持方針は、前記照明システムが起動しているときに前記水供給システムが共に起動するように、水供給スケジュールを照明スケジュールに連携させることを示す、請求項8に記載の植物育成システム。
【請求項10】
前記植物維持モードに関連する前記データは、個人の不在の予想持続時間、前記植物育成システムのタンク内の前記液体の量、及び前記1つ以上の植物の液体消費率を含む、請求項8又は9に記載の植物育成システム。
【請求項11】
前記植物維持モードに関連するデータは、個人の不在に関するタイミング情報の表示を含み、前記タイミング情報は、前記不在の開始時間、終了時間、又は予想持続時間の少なくとも1つを含む、請求項8~10のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項12】
前記植物維持方針に従って、前記植物維持モードにおいて、前記制御器は、個人の不在の予想持続時間においておおよそ等しい比率で前記植栽システムに液体を提供するように前記水供給システムを起動するようにさらに構成される、請求項8~11のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項13】
前記個人の前記不在は、前記個人が前記植物育成システムからしきい値の距離だけ離れていることに対応する、請求項12に記載の植物育成システム。
【請求項14】
前記植物維持モードに関連する前記データは、前記1つ以上の植物の少なくとも1つにおける数、種類、又は成長段階の少なくとも1つを含み、前記植物維持方針に従って、前記植物維持モードにおいて、前記制御器は、前記1つ以上の植物の前記少なくとも1つにおける数、種類、又は成長段階の前記少なくとも1つに基づいて前記照明システム及び前記水供給システムを制御するようにさらに構成される、請求項8~13のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項15】
前記植物維持モードに関連する前記データは、前記第1の期間に前記1つ以上の植物が消費した液体の比率の表示を含み、前記植物維持方針に従って、前記植物維持モードにおいて、前記制御器は、前記第1の期間に前記1つ以上の植物が消費した前記液体の比率に基づいて前記照明システム及び前記水供給システムを制御するようにさらに構成される、請求項8~14のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項16】
前記植物維持モードに関連する前記データは、前記水供給システムに残存する液体の量を含み、前記植物維持方針に従って、前記植物維持モードにおいて、前記制御器は、前記水供給システムに残存する前記液体の量に基づいて前記照明システム及び前記水供給システムを制御するようにさらに構成される、請求項8~15のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項17】
前記植物維持モードにおいて、前記制御器は、所定の時間内における第1の特定の照明期間の第1の量を提供するように前記照明システムを制御するように構成され、前記植物育成モードにおいて、前記制御器は、前記所定の時間内における第2の特定の照明期間の第2の量を提供するように前記照明システムを制御するように構成され、前記第1の量は前記第2の量よりも大きく、前記第1の特定の照明期間及び前記第2の特定の照明期間のそれぞれは、前記照明システムの起動及び前記照明システムの停止を含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項18】
前記植物維持モードにおいて、前記制御器は、所定の時間内における複数の第1の照明期間を提供するように前記照明システムを制御するように構成され、前記植物育成モードにおいて、前記制御器は、前記所定の時間内における複数の第2の照明期間を提供するように前記照明システムを制御するように構成され、前記第1の照明期間のそれぞれは、前記第2の照明期間のそれぞれよりも持続時間が短く、前記第1の照明期間のそれぞれは、前記第2の照明期間のそれぞれよりもデューティサイクルが低い、請求項1~17のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項19】
前記植物維持モードにおいて、前記制御器は、所定の時間内における第1の時間、前記照明システムを起動するように構成され、前記植物育成モードにおいて、前記制御器は、前記第1の時間よりも長い、前記所定の時間内における第2の時間、前記照明システムを起動するように構成される、請求項1~18のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項20】
前記植物維持モードにおいて、前記制御器は、前記植物育成モードにおいて提供される第2の日積算光量よりも少ない第1の日積算光量を提供するように前記照明システムを制御するように構成される、請求項1~19のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項21】
前記植物維持モードにおいて、前記制御器は、前記照明システムが起動しているときに前記植物育成モードにおいて提供される平均光強度より高い、前記照明システムが起動しているときの平均強度を提供するように、前記照明システムを制御するように構成される、請求項1~20のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項22】
前記植物維持モードにおいて、前記制御器は、前記植物育成モードにおける所定の時間内において前記植栽システムに提供される前記液体の第2の量より少ない、前記所定の時間内における前記植栽システムへの前記液体の第1の量を提供するように前記水供給システムを制御するように構成される、請求項1~21のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項23】
前記植物維持モードにおいて、前記制御器は、所定の時間内における第1の時間、前記水供給システムを起動するように構成され、前記植物育成モードにおいて、前記制御器は、前記第1の時間よりも長い、前記所定の時間内における第2の時間、前記水供給システムを起動するように構成される、請求項1~22のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項24】
前記制御器は、クライアントデバイスからの前記植物維持モードの起動の要求に基づいて前記植物維持モードを起動する、請求項1~23のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項25】
前記制御器は、クライアントデバイスからの前記植物維持モードの起動の要求に基づいて前記植物育成モードから前記植物維持モードに移行するように構成される、請求項1~24のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項26】
前記制御器は、前記植物育成システムに関連するユーザの不在の決定に基づいて前記植物育成モードから前記植物維持モードに移行するように構成される、請求項1~25のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項27】
前記制御器は、前記植物育成システムに関連するユーザが前記植物育成システムからしきい値の距離だけ離れているという決定に基づいて前記植物育成モードから前記植物維持モードに移行するように構成される、請求項1~26のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項28】
前記制御器は、
ユーザの不在を予測し、
予測した前記ユーザの前記不在に基づいて前記植物維持モードを起動するようにさらに構成される、請求項1~27のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項29】
前記ユーザの前記不在を予測するため、前記制御器は、
カレンダー情報を取得し、
前記カレンダー情報を構文解析して、いつユーザが前記植物育成システムからしきい値の距離を超えて離れることを予定しているかを決定するように構成される、請求項28に記載の植物育成システム。
【請求項30】
前記制御器は、
前記光源のデューティサイクルを、前記植物育成モードに関連する第1のデューティサイクルから前記植物維持モードに関連する第2のデューティサイクルに移行すること、又は、前記光源の前記デューティサイクルの期間を、前記植物育成モードに関連する第1期間から前記植物維持モードに関連する第2期間に移行することの少なくとも1つによって、前記植物育成モードから前記植物維持モードに移行するようにさらに構成される、請求項1~29のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項31】
前記第1のデューティサイクルは前記第2のデューティサイクルより低く、前記第1期間は前記第2期間より少ない、請求項30に記載の植物育成システム。
【請求項32】
前記制御器は、
光源のデューティサイクルを、前記植物維持モードに関連する第1のデューティサイクルから前記植物育成モードに関連する第2のデューティサイクルに移行すること、又は、前記光源の前記デューティサイクルの期間を、前記植物維持モードに関連する第1期間から前記植物育成モードに関連する第2期間に移行することの少なくとも1つによって、前記植物維持モードから前記植物育成モードを経て前記植物維持モードに移行するようにさらに構成される、請求項1~31のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項33】
前記第1のデューティサイクルは前記第2のデューティサイクルより低く、前記第1期間は前記第2期間より少ない、請求項32に記載の植物育成システム。
【請求項34】
前記制御器は、前記光源の前記デューティサイクルを、段階的パターン、単純な指数曲線、S字状指数曲線、又はJ字状指数曲線の少なくとも1つに従って前記第1のデューティサイクルから前記第2のデューティサイクルに移行するように構成される、請求項32又は33に記載の植物育成システム。
【請求項35】
前記制御器は、前記光源の前記デューティサイクルの前記期間を、段階的パターン、単純な指数曲線、S字状指数曲線、又はJ字状指数曲線の少なくとも1つに従って前記第1期間から前記第2期間に移行するように構成される、請求項32~34のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項36】
前記第1の期間と前記第2の期間とは重複しない、請求項1~35のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項37】
前記制御器は、前記植物維持モードのための植物維持制御スケジュールを生成するようにさらに構成され、前記植物維持モードにおいて、前記制御器は、植物維持制御スケジュールに従って前記照明システム及び前記水供給システムを制御する、請求項1~36のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項38】
前記液体を格納するように構成されたタンクをさらに含み、前記水供給システムは、液体を前記タンクから前記植栽システムに伝達するように構成される、請求項1~37のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【請求項39】
1つ以上のプロセッサによって実行すると、前記1つ以上のプロセッサに、
植物育成システムの照明システム及び前記植物育成システムの水供給システムを第1の期間に植物育成モードで動作させ、
前記水供給システムは液体を植栽システムに伝達するように構成され、
前記植栽システムは1つ以上の植物を保持するように構成され、
前記照明システムは光を放出するように構成された光源を含み、
前記照明システム及び前記水供給システムを第2の期間に植物維持モードで動作させる、コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記植物維持モードにおいて、前記1つ以上のプロセッサは、前記1つ以上の植物を前記植物育成モードよりも緩やかに育成させるように、前記照明システム及び前記水供給システムを制御する、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項40】
前記植物維持モードにおいて、前記コンピュータ実行可能命令は、前記1つ以上のプロセッサに、植物維持制御スケジュールに従って前記照明システム及び前記水供給システムを制御させる、請求項39に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項41】
前記植物維持制御スケジュールは水供給スケジュール及び照明スケジュールを含み、前記植物維持制御スケジュールに従って前記照明システム及び前記水供給システムを制御するため、前記コンピュータ実行可能命令は、前記1つ以上のプロセッサに、前記照明スケジュールに従って前記照明システムを制御させ、前記水供給スケジュールに従って前記水供給システムを制御させる、請求項40に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項42】
前記照明スケジュールは、いつ及びどのくらい前記照明システムを起動するかを示し、前記水供給スケジュールは、いつ及びどのくらい前記水供給システムを起動するかを示す、請求項41に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項43】
前記照明スケジュールは、複数の照明期間を示し、前記複数の照明期間の各照明期間は、特定の持続時間、及び前記特定の持続時間に前記照明システムを起動する特定のデューティサイクルに関連する、請求項42に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項44】
前記照明スケジュールは、前記複数の照明期間の各照明期間に関連する光強度を示す、請求項43に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項45】
前記水供給スケジュールは、複数の水供給期間を示し、前記複数の水供給期間の各水供給期間は、特定の持続時間、及び前記特定の持続時間に前記水供給システムを起動する特定のデューティサイクルに関連する、請求項42~44のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項46】
前記コンピュータ実行可能命令は、さらに、前記1つ以上のプロセッサに前記植物維持制御スケジュールを生成させ、前記植物維持制御スケジュールを生成するため、前記コンピュータ実行可能命令は、前記1つ以上のプロセッサに、
前記植物維持モードに関連するデータを受け取らせ、
前記植物維持モードのための前記データ及び植物維持方針に基づいて前記植物維持制御スケジュールを生成させる、請求項40~45のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項47】
前記植物維持方針は、前記照明システムが起動しているときに前記水供給システムが共に起動するように、水供給スケジュールを照明スケジュールに連携させることを示す、請求項46に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項48】
前記植物維持モードに関連する前記データは、個人の不在の予想持続時間、植物育成システムのタンク内の前記液体の量、及び前記1つ以上の植物の液体消費率を含む、請求項46又は47に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項49】
前記植物維持モードに関連するデータは、個人の不在に関するタイミング情報の表示を含み、前記タイミング情報は、前記不在の開始時間、終了時間、又は予想持続時間の少なくとも1つを含む、請求項46~48のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項50】
前記植物維持方針に従って、前記植物維持モードにおいて、前記コンピュータ実行可能命令は、個人の不在の予想持続時間においておおよそ等しい比率で前記植栽システムに液体を提供するように、前記1つ以上のプロセッサに前記水供給システムを起動させる、請求項46~49のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項51】
前記個人の前記不在は、前記個人が植物育成システムからしきい値の距離だけ離れていることに対応する、請求項50に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項52】
前記植物維持モードに関連する前記データは、前記1つ以上の植物の少なくとも1つにおける数、種類、又は成長段階の少なくとも1つを含み、前記植物維持方針に従って、前記植物維持モードにおいて、前記コンピュータ実行可能命令は、前記1つ以上の植物の前記少なくとも1つにおける数、種類、又は成長段階の前記少なくとも1つに基づいて、前記1つ以上のプロセッサに前記照明システム及び前記水供給システムを制御させる、請求項46~51のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項53】
前記植物維持モードに関連する前記データは、前記第1の期間に前記1つ以上の植物が消費した液体の比率の表示を含み、前記植物維持方針に従って、前記植物維持モードにおいて、前記コンピュータ実行可能命令は、前記第1の期間に前記1つ以上の植物が消費した前記液体の比率に基づいて、前記1つ以上のプロセッサに前記照明システム及び前記水供給システムを制御させる、請求項46~52のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項54】
前記植物維持モードに関連する前記データは、前記水供給システムに残存する液体の量を含み、前記植物維持方針に従って、前記植物維持モードにおいて、前記コンピュータ実行可能命令は、前記水供給システムに残存する前記液体の量に基づいて、前記1つ以上のプロセッサに、前記照明システム及び前記水供給システムを制御させる、請求項46~53のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項55】
前記植物維持モードにおいて、前記コンピュータ実行可能命令は、所定の時間内における第1の特定の照明期間の第1の量を提供するように、前記1つ以上のプロセッサに前記照明システムを制御させ、前記植物育成モードにおいて、前記コンピュータ実行可能命令は、前記所定の時間内における第2の特定の照明期間の第2の量を提供するように、前記1つ以上のプロセッサに前記照明システムを制御させ、前記第1の量は前記第2の量よりも大きく、前記第1の特定の照明期間及び前記第2の特定の照明期間のそれぞれは、前記照明システムの起動及び前記照明システムの停止を含む、請求項39~54のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項56】
前記植物維持モードにおいて、前記コンピュータ実行可能命令は、所定の時間内における複数の第1の照明期間を提供するように、前記1つ以上のプロセッサに前記照明システムを制御させ、前記植物育成モードにおいて、前記コンピュータ実行可能命令は、前記所定の時間内における複数の第2の照明期間を提供するように、前記1つ以上のプロセッサに前記照明システムを制御させ、前記第1の照明期間のそれぞれは、前記第2の照明期間のそれぞれよりも持続時間が短く、前記第1の照明期間のそれぞれは、前記第2の照明期間のそれぞれよりもデューティサイクルが低い、請求項39~55のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項57】
前記植物維持モードにおいて、前記コンピュータ実行可能命令は、所定の時間内における第1の時間、前記1つ以上のプロセッサに前記照明システムを起動させ、前記植物育成モードにおいて、前記コンピュータ実行可能命令は、前記第1の時間よりも長い、前記所定の時間内における第2の時間、前記1つ以上のプロセッサに前記照明システムを起動させる、請求項39~56のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項58】
前記植物維持モードにおいて、前記コンピュータ実行可能命令は、前記植物育成モードにおいて提供される第2の日積算光量よりも少ない第1の日積算光量を提供するように、前記1つ以上のプロセッサに前記照明システムを制御させる、請求項39~57のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項59】
前記植物維持モードにおいて、前記コンピュータ実行可能命令は、前記照明システムが起動しているときに前記植物育成モードにおいて提供される平均光強度より高い、前記照明システムが起動しているときの平均強度を提供するように、前記1つ以上のプロセッサに前記照明システムを制御させる、請求項39~58のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項60】
前記植物維持モードにおいて、前記コンピュータ実行可能命令は、前記植物育成モードにおける所定の時間内において前記植栽システムに提供される前記液体の第2の量より少ない、前記所定の時間内における前記植栽システムへの前記液体の第1の量を提供するように、前記1つ以上のプロセッサに前記水供給システムを制御させる、請求項39~59のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項61】
前記植物維持モードにおいて、前記コンピュータ実行可能命令は、所定の時間内における第1の時間、前記1つ以上のプロセッサに前記水供給システムを起動させ、前記植物育成モードにおいて、前記コンピュータ実行可能命令は、前記第1の時間よりも長い、前記所定の時間内における第2の時間、前記1つ以上のプロセッサに前記水供給システムを起動させる、請求項39~60のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項62】
前記コンピュータ実行可能命令は、クライアントデバイスからの前記植物維持モードの起動の要求に基づいて、前記1つ以上のプロセッサに前記植物維持モードを起動させる、請求項39~61のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項63】
前記コンピュータ実行可能命令は、クライアントデバイスからの前記植物維持モードの起動の要求に基づいて、前記1つ以上のプロセッサに前記植物育成モードから前記植物維持モードへの移行を行わせる、請求項39~62のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項64】
前記コンピュータ実行可能命令は、植物育成システムに関連するユーザの不在の決定に基づいて、前記1つ以上のプロセッサに前記植物育成モードから前記植物維持モードへの移行を行わせる、請求項39~63のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項65】
前記コンピュータ実行可能命令は、植物育成システムに関連するユーザが前記植物育成システムからしきい値の距離だけ離れているという決定に基づいて、前記1つ以上のプロセッサに前記植物育成モードから前記植物維持モードへの移行を行わせる、請求項39~64のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項66】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記1つ以上のプロセッサに、
ユーザの不在を予測させ、
予測した前記ユーザの前記不在に基づいて前記植物維持モードを起動させる、請求項39~65のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項67】
前記ユーザの前記不在を予測するため、前記コンピュータ実行可能命令は、前記1つ以上のプロセッサに、
カレンダー情報を取得させ、
前記カレンダー情報を構文解析して、いつユーザが植物育成システムからしきい値の距離を超えて離れることを予定しているかを決定させる、請求項66に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項68】
前記コンピュータ実行可能命令は、
前記光源のデューティサイクルを、前記植物育成モードに関連する第1のデューティサイクルから前記植物維持モードに関連する第2のデューティサイクルに移行すること、又は、前記光源の前記デューティサイクルの期間を、前記植物育成モードに関連する第1期間から前記植物維持モードに関連する第2期間に移行することの少なくとも1つによって、前記1つ以上のプロセッサに、前記植物育成モードから前記植物維持モードへの移行を行わせる、請求項39~67のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項69】
前記第1のデューティサイクルは前記第2のデューティサイクルより低く、前記第1期間は前記第2期間より少ない、請求項68に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項70】
前記コンピュータ実行可能命令は、
光源のデューティサイクルを、前記植物維持モードに関連する第1のデューティサイクルから前記植物育成モードに関連する第2のデューティサイクルに移行すること、又は、前記光源の前記デューティサイクルの期間を、前記植物維持モードに関連する第1期間から前記植物育成モードに関連する第2期間に移行することの少なくとも1つによって、前記1つ以上のプロセッサに、前記植物維持モードから前記植物育成モード、前記植物維持モードへの移行を行わせる、請求項39~69のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項71】
前記第1のデューティサイクルは前記第2のデューティサイクルより低く、前記第1期間は前記第2期間より少ない、請求項70に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項72】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記1つ以上のプロセッサに、前記光源の前記デューティサイクルを、段階的パターン、単純な指数曲線、S字状指数曲線、又はJ字状指数曲線の少なくとも1つに従って前記第1のデューティサイクルから前記第2のデューティサイクルに移行させる、請求項70又は71に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項73】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記1つ以上のプロセッサに、前記光源の前記デューティサイクルの前記期間を、段階的パターン、単純な指数曲線、S字状指数曲線、又はJ字状指数曲線の少なくとも1つに従って前記第1期間から前記第2期間に移行させる、請求項70~72のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項74】
前記第1の期間と前記第2の期間とは重複しない、請求項39~73のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項75】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記1つ以上のプロセッサに前記植物維持モードのための植物維持制御スケジュールを生成させ、前記植物維持モードにおいて、前記コンピュータ実行可能命令は、前記1つ以上のプロセッサに、植物維持制御スケジュールに従って前記照明システム及び前記水供給システムを制御させる、請求項39~74のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項76】
前記水供給システムは、前記液体を格納するように構成されたタンクを含み、前記水供給システムは、液体を前記タンクから前記植栽システムに伝達するように構成される、請求項39~75のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項77】
植物育成システムの照明システム及び前記植物育成システムの水供給システムを第1の期間に植物育成モードで動作させ、
前記水供給システムは液体を植栽システムに伝達するように構成され、
前記植栽システムは1つ以上の植物を保持するように構成され、
前記照明システムは光を放出するように構成された光源を含む、ステップと、
前記照明システム及び前記水供給システムを第2の期間に植物維持モードで動作させるステップとを含み、前記植物維持モードで動作させるステップは、前記1つ以上の植物を前記植物育成モードよりも緩やかに育成させるように、前記照明システム及び前記水供給システムを制御させることを含む、方法。
【請求項78】
前記植物維持モードにおいて、植物維持制御スケジュールに従って前記照明システム及び前記水供給システムを制御させることをさらに含む、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記植物維持制御スケジュールは水供給スケジュール及び照明スケジュールを含み、前記植物維持制御スケジュールに従って前記照明システム及び前記水供給システムを制御させることは、前記照明スケジュールに従って前記照明システムを制御させ、前記水供給スケジュールに従って前記水供給システムを制御させることを含む、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記照明スケジュールは、いつ及びどのくらい前記照明システムを起動するかを示し、前記水供給スケジュールは、いつ及びどのくらい前記水供給システムを起動するかを示す、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記照明スケジュールは、複数の照明期間を示し、前記複数の照明期間の各照明期間は、特定の持続時間、及び前記特定の持続時間に前記照明システムを起動する特定のデューティサイクルに関連する、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記照明スケジュールは、前記複数の照明期間の各照明期間に関連する光強度を示す、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記水供給スケジュールは、複数の水供給期間を示し、前記複数の水供給期間の各水供給期間は、特定の持続時間、及び前記特定の持続時間に前記水供給システムを起動する特定のデューティサイクルに関連する、請求項80~82のいずれか一項に記載の方法。
【請求項84】
前記植物維持制御スケジュールを生成させることをさらに含み、前記植物維持制御スケジュールを生成させることは、
前記植物維持モードに関連するデータを受け取らせること、及び、
前記植物維持モードのための前記データ及び植物維持方針に基づいて前記植物維持制御スケジュールを生成させることを含む、請求項78~83のいずれか一項に記載の方法。
【請求項85】
前記植物維持方針は、前記照明システムが起動しているときに前記水供給システムが共に起動するように、水供給スケジュールを照明スケジュールに連携させることを示す、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
前記植物維持モードに関連する前記データは、個人の不在の予想持続時間、植物育成システムのタンク内の前記液体の量、及び前記1つ以上の植物の液体消費率を含む、請求項84又は85に記載の方法。
【請求項87】
前記植物維持モードに関連するデータは、個人の不在に関するタイミング情報の表示を含み、前記タイミング情報は、前記不在の開始時間、終了時間、又は予想持続時間の少なくとも1つを含む、請求項84~86のいずれか一項に記載の方法。
【請求項88】
前記植物維持方針に従って、前記植物維持モードにおいて、前記方法は、個人の不在の予想持続時間においておおよそ等しい比率で前記植栽システムに液体を提供するように前記水供給システムを起動させることをさらに含む、請求項84~87のいずれか一項に記載の方法。
【請求項89】
前記個人の前記不在は、前記個人が植物育成システムからしきい値の距離だけ離れていることに対応する、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
前記植物維持モードに関連する前記データは、前記1つ以上の植物の少なくとも1つにおける数、種類、又は成長段階の少なくとも1つを含み、前記植物維持方針に従って、前記植物維持モードにおいて、前記方法は、前記1つ以上の植物の前記少なくとも1つにおける数、種類、又は成長段階の前記少なくとも1つに基づいて前記照明システム及び前記水供給システムを制御させることをさらに含む、請求項84~89のいずれか一項に記載の方法。
【請求項91】
前記植物維持モードに関連する前記データは、前記第1の期間に前記1つ以上の植物が消費した液体の比率の表示を含み、前記植物維持方針に従って、前記植物維持モードにおいて、前記方法は、前記第1の期間に前記1つ以上の植物が消費した前記液体の比率に基づいて前記照明システム及び前記水供給システムを制御させることをさらに含む、請求項84~90のいずれか一項に記載の方法。
【請求項92】
前記植物維持モードに関連する前記データは、前記水供給システムに残存する液体の量を含み、前記植物維持方針に従って、前記植物維持モードにおいて、前記方法は、前記水供給システムに残存する前記液体の量に基づいて前記照明システム及び前記水供給システムを制御させることをさらに含む、請求項84~91のいずれか一項に記載の方法。
【請求項93】
前記植物維持モードにおいて、前記方法は、所定の時間内における第1の特定の照明期間の第1の量を提供するように前記照明システムを制御させることをさらに含み、前記植物育成モードにおいて、前記方法は、前記所定の時間内における第2の特定の照明期間の第2の量を提供するように前記照明システムを制御させることをさらに含み、前記第1の量は前記第2の量よりも大きく、前記第1の特定の照明期間及び前記第2の特定の照明期間のそれぞれは、前記照明システムの起動及び前記照明システムの停止を含む、請求項77~92のいずれか一項に記載の方法。
【請求項94】
前記植物維持モードにおいて、前記方法は、所定の時間内における複数の第1の照明期間を提供するように前記照明システムを制御させることをさらに含み、前記植物育成モードにおいて、前記方法は、前記所定の時間内における複数の第2の照明期間を提供するように前記照明システムを制御させることをさらに含み、前記第1の照明期間のそれぞれは、前記第2の照明期間のそれぞれよりも持続時間が短く、前記第1の照明期間のそれぞれは、前記第2の照明期間のそれぞれよりもデューティサイクルが低い、請求項77~93のいずれか一項に記載の方法。
【請求項95】
前記植物維持モードにおいて、前記方法は、所定の時間内における第1の時間、前記照明システムを起動させることをさらに含み、前記植物育成モードにおいて、前記方法は、前記第1の時間よりも長い、前記所定の時間内における第2の時間、前記照明システムを起動させることをさらに含む、請求項77~94のいずれか一項に記載の方法。
【請求項96】
前記植物維持モードにおいて、前記方法は、前記植物育成モードにおいて提供される第2の日積算光量よりも少ない第1の日積算光量を提供するように前記照明システムを制御させることをさらに含む、請求項77~95のいずれか一項に記載の方法。
【請求項97】
前記植物維持モードにおいて、前記方法は、前記照明システムが起動しているときに前記植物育成モードにおいて提供される平均光強度より高い、前記照明システムが起動しているときの平均強度を提供するように、前記照明システムを制御させることをさらに含む、請求項77~96のいずれか一項に記載の方法。
【請求項98】
前記植物維持モードにおいて、前記方法は、前記植物育成モードにおける所定の時間内において前記植栽システムに提供される前記液体の第2の量より少ない、前記所定の時間内における前記植栽システムへの前記液体の第1の量を提供するように、前記水供給システムを制御させることをさらに含む、請求項77~97のいずれか一項に記載の方法。
【請求項99】
前記植物維持モードにおいて、前記方法は、所定の時間内における第1の時間、前記水供給システムを起動させることをさらに含み、前記植物育成モードにおいて、前記方法は、前記第1の時間よりも長い、前記所定の時間内における第2の時間、前記水供給システムを起動させることをさらに含む、請求項77~98のいずれか一項に記載の方法。
【請求項100】
前記方法は、クライアントデバイスからの前記植物維持モードの起動の要求に基づいて前記植物維持モードを起動させることをさらに含む、請求項77~99のいずれか一項に記載の方法。
【請求項101】
クライアントデバイスからの前記植物維持モードの起動の要求に基づいて前記植物育成モードから前記植物維持モードに移行させることをさらに含む、請求項77~100のいずれか一項に記載の方法。
【請求項102】
植物育成システムに関連するユーザの不在の決定に基づいて前記植物育成モードから前記植物維持モードに移行させることをさらに含む、請求項77~101のいずれか一項に記載の方法。
【請求項103】
植物育成システムに関連するユーザが前記植物育成システムからしきい値の距離だけ離れているという決定に基づいて前記植物育成モードから前記植物維持モードに移行させることをさらに含む、請求項77~102のいずれか一項に記載の方法。
【請求項104】
ユーザの不在を予測させること、及び、
予測した前記ユーザの前記不在に基づいて前記植物維持モードを起動させることをさらに含む、請求項77~103のいずれか一項に記載の方法。
【請求項105】
前記ユーザの前記不在を予測させることは、
カレンダー情報を取得させること、及び、
前記カレンダー情報を構文解析して、いつユーザが植物育成システムからしきい値の距離を超えて離れることを予定しているかを決定させることを含む、請求項104に記載の方法。
【請求項106】
前記光源のデューティサイクルを、前記植物育成モードに関連する第1のデューティサイクルから前記植物維持モードに関連する第2のデューティサイクルに移行すること、又は、前記光源の前記デューティサイクルの期間を、前記植物育成モードに関連する第1期間から前記植物維持モードに関連する第2期間に移行することの少なくとも1つによって、前記植物育成モードから前記植物維持モードに移行させることをさらに含む、請求項77~105のいずれか一項に記載の方法。
【請求項107】
前記第1のデューティサイクルは前記第2のデューティサイクルより低く、前記第1期間は前記第2期間より少ない、請求項106に記載の方法。
【請求項108】
光源のデューティサイクルを、前記植物維持モードに関連する第1のデューティサイクルから前記植物育成モードに関連する第2のデューティサイクルに移行すること、又は、前記光源の前記デューティサイクルの期間を、前記植物維持モードに関連する第1期間から前記植物育成モードに関連する第2期間に移行することの少なくとも1つによって、前記植物維持モードから前記植物育成モード、前記植物維持モードに移行させることをさらに含む、請求項77~107のいずれか一項に記載の方法。
【請求項109】
前記第1のデューティサイクルは前記第2のデューティサイクルより低く、前記第1期間は前記第2期間より少ない、請求項108に記載の方法。
【請求項110】
前記光源の前記デューティサイクルを、段階的パターン、単純な指数曲線、S字状指数曲線、又はJ字状指数曲線の少なくとも1つに従って前記第1のデューティサイクルから前記第2のデューティサイクルに移行させることをさらに含む、請求項108又は109に記載の方法。
【請求項111】
前記光源の前記デューティサイクルの前記期間を、段階的パターン、単純な指数曲線、S字状指数曲線、又はJ字状指数曲線の少なくとも1つに従って前記第1期間から前記第2期間に移行させることをさらに含む、請求項108~110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項112】
前記第1の期間と前記第2の期間とは重複しない、請求項77~111のいずれか一項に記載の方法。
【請求項113】
前記植物維持モードのための植物維持制御スケジュールを生成させることをさらに含み、前記植物維持モードにおいて、前記方法は、植物維持制御スケジュールに従って前記照明システム及び前記水供給システムを制御させることをさらに含む、請求項77~112のいずれか一項に記載の方法。
【請求項114】
前記水供給システムは、前記液体を格納するように構成されたタンクを含み、前記水供給システムは、液体を前記タンクから前記植栽システムに伝達するように構成される、請求項77~113のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、「植物維持モード」という発明の名称の2020年6月26日に出願された米国仮特許出願第63/044987号の優先権を主張するものであり、そのすべてが参照することによって本明細書に援用される。本願とともに提出した出願データシートにて外国優先権又は国内優先権の主張が特定される任意及びすべての出願は、37CFR1.57に該当し、参照することによって本明細書に援用される。
【0002】
本願に記載する概念は、「植物育成容器」という発明の名称の2019年10月7日に出願された国際公開第2020/076729号(’729公報)に記載される実施形態又は特徴の任意の組合せに対応し、それと共に用いることができ、その開示のすべてが、参照することによってあらゆる目的のために本明細書に援用される。以下に記載する特徴の一部又はすべては、’729公報に記載される特徴のいずれとも共に使用する、あるいは組み合わせることができる。
【0003】
[技術分野]
本開示は、一般に、園芸の方法、システム、及び装置に関する。より具体的には、いくつかの場合、本開示は、植物を土壌なしで育成する植物育成システムに関する。
【背景技術】
【0004】
水溶媒中の鉱物又は生体由来栄養液を利用して土壌なしで植物を育成するための技術が開発されている。これらの技術は、屋内又は屋外の栽培の手段を提供することができるが、エネルギー及び水を効率的に利用することに関して技術的課題を生じさせる。
【発明の概要】
【0005】
この開示のシステム、方法、及びデバイスはそれぞれ、いくつかの革新的な態様を有し、そのうちの1つが、本明細書に開示される望ましい特性のすべてに対して単独で責任を負うことはない。
【0006】
植物育成システムは、1つ以上の植物を保持するように構成された植栽システム、光を放出するように構成された光源を含む照明システム、液体を植栽システムに伝達するように構成された水供給システム、又は照明システム若しくは水供給システムと通信可能に連結した制御器を含む。制御器は、第1の期間に植物育成モードで動作し、第2の期間に植物維持モードで動作する。植物維持モードにおいて、制御器は、1つ以上の植物を植物育成モードよりも緩やかに育成させるように、照明システム及び水供給システムを制御する。
【0007】
植物育成モードにおいて、制御器は、所定の時間内における第1の特定の照明期間の第1の量を提供するように、照明システムを制御する。植物維持モードにおいて、制御器は、所定の時間内における第2の特定の照明期間の第2の量を提供するように、照明システムを制御する。一部の場合において、第1の特定の照明期間及び第2の特定の照明期間のそれぞれは、照明システムの起動及び照明システムの停止を含み、第1の照明期間のそれぞれは、第2の照明期間のそれぞれよりも持続時間が長く、第1の照明期間のそれぞれは、第2の照明期間のそれぞれよりもデューティサイクルが高く、第1の量は第2の量よりも少なく、又は、第1の特定の照明期間の平均光強度は、照明システムが起動しているとき、第2の特定の照明期間の平均光強度より低い。
【0008】
本明細書では特定の例を開示するが、創意に富んだ主題は、開示する例を超えて、他の代替例又は使用、並びにその変形物及び同等物まで及ぶものである。
【0009】
本明細書におけるこれらの図面及び付随する記載は、特定の実施形態を例示するために記載され、限定することを意図しない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、一部の例における、例の植物育成システムの斜視図を示す。
図2図2は、一部の例における、例の植物育成システムの側面断面図を示す。
図3図3は、一部の例における、例の植物育成環境のブロック図を示す。
図4A図4Aは、一部の例における、植物育成システムの種々の制御スケジュールを示す、例のモバイルユーザインターフェースを示す。
図4B図4Bは、一部の例における、植物育成システムの種々の制御スケジュールを示す、例のモバイルユーザインターフェースを示す。
図5A図5Aは、一部の例における、植物育成システムの種々の制御スケジュールを示す、例のモバイルユーザインターフェースを示す。
図5B図5Bは、一部の例における、植物育成システムの種々の制御スケジュールを示す、例のモバイルユーザインターフェースを示す。
図6図6は、経時における植物育成システムの液体レベルの例を示すグラフである。
図7図7は、植物育成システムにおける1つ以上の植物の植物情報を推定又は決定するためのルーチンの例を示すフロー図である。
図8図8は、植物育成システムにおける植物維持モードを起動するためのルーチンの例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書に記載する植物育成システム及び方法は、植物を育成、管理、又は維持するためのシステム、デバイス、及び技術を提供することができる。1つ以上の望ましい改良をなすために使用され得る種々の例を示すため、種々の植物育成システム、デバイス、及び方法を以下に記載する。これらの例は例示のみであり、提示する全体的な発明、並びにこれらの本発明の種々の態様及び特徴を限定することをいかようにも意図しない。さらに、本明細書において使用する語法及び用語は、説明を目的とし、限定的なものと見なされるべきではない。本明細書において開示する特徴、構造、又はステップは、必須又は不可欠ではない。
【0012】
植物成長の促進及び収穫量の増加のための方策の開発に、少なからぬ時間と研究とを費やしている。そうした植物育成の方策は、継続的な生産に焦点を置く傾向にあり、園芸家の個人スケジュール又は生産若しくは収穫高の低下に対する選択を考慮することは、あったとしても極めてまれである。
【0013】
ユーザの個人スケジュール又は望ましい園芸の生産量の選択に対応するため、並びに、エネルギー及び水の利用効率を向上させるため、制御器324は、植物育成システム100を制御するため多重モード制御スキームを使用する。制御器324は、多重モード制御スキームを使用して、植物を育成若しくは果実を成熟させるように、又はどのように若しくはいつ植物を育成するか若しくは果実を成熟させるかを動的に変更するように、植物育成システム100を効率的に動作させる。さらに、制御器324は、多重モード制御スキームを使用して、果実の開花及び成熟を含む植物の生育を緩やかにする、中断する、あるいは変更するように、植物育成システム100を制御することができる。このようにして、多重モード制御スキームは、より個別化した植物育成スケジュール、並びにより柔軟で動的である植物育成システム100を提供する。
【0014】
多重モード制御スキームは、植物育成モードと植物維持モードとの少なくとも2つの別個のモードを含む。植物育成モードにおいて、植物育成システム100は、該植物育成システム100内の植物の安定した育成又は促進した育成を促す及び維持するように動作する。例えば、植物育成モードにおいて、制御器324は、1日の大半以上において1つ又は種々の光強度を植物に発するように照明システム130を制御することができる。例えば、一部の場合において、明期の暗期に対する比が十分に高いので、植物が受け取る全体の光量(本明細書において日積算光量(daily light integral)又は光周期とも呼ぶ)が植物維持モードと比べて比較的多い。例として、植物育成モードにおいて、制御器324は、照明システム130に光を連続する18時間放出させて(1つ又は種々の光強度において)、その後6時間の暗期を行うことができる。このようにして、植物育成モードにおいて、制御器324は、植物の光合成機能、ゆえにその育成、及び消費のために生産されるバイオマスの量を増加させることに焦点を置いた照明スケジュールに従って、照明システム130に光を放出させる。さらに、植物育成モードにおいて、制御器324は、種々の時間間隔で植物に栄養強化液体を供給するように、水供給システム110を制御する。例として、植物育成モードにおいて、制御器324は、植物育成システム100を介して、1日に3回の連続する5分間、水供給システム110を液体と通じさせることができる。このようにして、植物は、植物育成モードにおいて植物の根が成長するのに必要とする望ましい栄養素レベル並びに望ましい溶存酸素レベルで定期的に液体を受け取る。
【0015】
一方で、植物維持モードにおいて、制御器324は、区別される植物の代謝の動態を活用して、健全性及び望ましい形態を維持しながら育成率又は収穫間隔を低下させるように、植物育成システム100を動作させる。植物維持モードにおいて、植物が受け取る日積算光量は、植物育成モードと比べて比較的少ない(例えば半分以下)。例えば、植物維持モードにおいて、制御器324は、パルス又は比較的短い持続時間の強い光を提供するように、照明システム130を制御する。一般に、強い光のもとでは、植物内の特定のホルモン(例えばオーキシン及びジベレリン)の感光調節により、典型的により低い光強度で起こる茎や枝の伸長が抑止される又は抑えられる。さらに、植物のホルモン性光応答は、典型的に、高い強度の光によって誘発されると急速に開始し、その影響は、典型的に、光を消した後に所定の持続時間残留するように持続する。植物維持モードにおいて、制御器324は、比較的短い持続時間の強い光、その後のより長い持続時間の暗期を含む照明スケジュールに従って、照明システム130に光を放出させる。このようにして、植物維持モードにおいて、植物は、該植物があたかも十分な量の光を受け取っているように伸長及び伸張を調節するホルモンを維持するが、周期的に暗期を取り入れることで、光合成活性を有意に低下させて、それによって植物の育成を緩やかにする又は中断する。
【0016】
さらに、植物維持モードにおいて、制御器324は、植物の気孔開口を調節するように、植物育成システム100を動作させる。一般に、気孔開口は、光に対応して開き、弱光又は暗やみに対応して閉じる。しかしながら、気孔開口は、すぐに開くか又は閉じることがほとんどない。気孔の応答速度(例えば、気孔開口が、光に応答して、どれほど速く開放(若しくはほぼ開放)状態に達するか、又は、光の不在に応答して、どれほど速く閉鎖(若しくはほぼ閉鎖)状態に達するか)は、気孔開口のサイズ、光強度、植物の種類、温度、二酸化炭素濃度、植物の水分補給レベル等の、だがこれらに限定されない、多くの要因に基づいて変化する。気孔開口が、光に応答して開放(又はほぼ開放)状態に達するのにかかる時間は、一般に、「気孔開放応答時間」と呼び、気孔開口が、光の不在に応答して閉鎖(又はほぼ閉鎖)状態に達するのにかかる時間は、一般に、「気孔閉鎖応答時間」と呼ぶ。気孔開放応答時間及び気孔閉鎖応答時間はそれぞれ、数分の長さ、例えば1、2、3、5、6、10、15、20分以上などとすることができる。
【0017】
植物維持モードにおいて、制御器324は、照明システム130が起動している連続時間を、植物育成モードと比べて制限する。このようにして、制御器324は、植物育成モードと比べて、気孔が開放している時間を制限する又は少なくする。例えば、植物維持モードにおいて、制御器324は、照明システム130が起動している連続時間を特定の持続時間に制限する(例えば、1、2、3、5、8、10、20、又は30分)。一部の場合において、照明システム130の起動連続時間は、気孔開放応答時間、例えば気孔開放応答時間の倍数(例えば0.25、0.5、1、1.5、2、3倍)又は差引き(例えば+/-2、4、5、8、10、若しくは15分)などに対応する。したがって、植物維持モードにおいて、植物育成システム100の植物は、生き延びるために十分な光を受け取るが、気孔が開放している持続時間が比較的短いことにより、植物の葉からの二酸化炭素摂取のフロー、植物による蒸散のレベル若しくは量、植物による光合成活性量、又は、植物の育成率が、植物育成モードと比べて低下する。
【0018】
植物維持モードにおいて、制御器324は、照明システム130の起動間に暗期(弱光又は光なし)を提供するように、照明システム130を制御する。暗期が短すぎる場合、植物は、光合成率がほぼ即座に回復するように、光の復旧に応答することがある。光合成回復率を低下させるため、植物維持モードにおいて、制御器324は、特定の持続時間の暗期を提供するように照明システム130を制御する。一部の場合において、暗期の長さは、10、20、30、又は45分、1、1.5、2、2.5、又は4時間以上である。一部の場合において、暗期の長さは、気孔閉鎖応答時間、例えば気孔閉鎖応答時間の倍数(例えば0.25、0.5、1、1.5、2、3倍)又は差引き(例えば+/-2、4、5、8、10、若しくは15分)などに対応する。一部の場合において、暗期の長さは、明期の長さに対応する。例えば、暗期対明期の比は、1:1、2:1、3:1、3:2、4:1、5:1、5:2等とすることができる。光の起動間に特定の持続時間の暗期を提供することによって、植物維持モードにおいて、植物育成システム100は、植物による光合成活性量、又は、植物の育成率を、植物育成モードと比べて低下させる。
【0019】
さらに、液体の有り無しが気孔の調節に影響する。したがって、植物維持モードにおいて、制御器324は、水供給システム110(例えば、水供給システム110のポンプ)のデューティサイクルがしきい値の水供給デューティサイクル(例えば、0.1%、0.2%、0.05%、1%、1.5%)を満たさない若しくは超えない、又は水供給システム110の水供給デューティサイクルの期間がしきい値の期間(例えば、4、8、12、若しくは24時間)を満たす若しくは超えるように、水供給システム110を起動する。植物に供給する液体量を少なくすることによって、植物維持モードにおいて、気孔がより短い時間開放して、植物育成モードより緩やかな比率で植物が育成する。
【0020】
多重モード制御スキームの一部として、制御器324は、その制御器324モード(例えば植物育成モード若しくは植物維持モード)を選択する、選択したモードに関連するパラメータを特定する、又は選択したモードに関連する制御スケジュールを決定する。例えば、制御器324は、ユーザの在宅が予想されるとき又はユーザの在宅に対応して、植物育成モードを選択、起動、又は植物育成モードに移行することができる。一方で、制御器324は、不在が予想される又は植物育成システム100の手入れをしたくないとき又はそのようなことに対応して、植物維持モードを選択、起動、又は植物維持モードに移行することができる。さらに、一部の場合において、植物維持モードを起動することの一部として、制御器324は、不在の予想又は植物育成システム100の利用可能な資源に基づいて、制御スケジュールを決定する。このようにして、植物維持モードのための特定の制御スケジュールが動的となる。例えば、特定の制御スケジュールは、不在の持続時間、植物情報(例えば、植物の数、サイズ、若しくは種類)、又は利用可能な資源の量(例えば、水又はエネルギー)に基づいてもよい。このようにして、植物維持モードにおいて、植物育成システム100は、特定のスケジュール又はユーザの選択も考慮しながら、効率的かつ動的にその資源を利用する。
【0021】
一部の場合において、植物育成モード又は植物維持モードを、プリセット又は特定のパラメータ範囲若しくはしきい値によって規定する。例えば、植物育成モード及び植物維持モードは、互いに排他的なパラメータ範囲又はしきい値に関連させることができる。このようにして、1つ以上のパラメータ(例えば、デューティサイクル、期間、平均強度、日積算光量)と関連する値が、特定の制御モードの指示を提供することができる。例えば、一部の場合において、植物育成モードは、50%以上の照明期間デューティサイクル、1時間以上の照明期間、85%以下の平均光強度(照明システムが起動しているとき)、1%以上の水供給期間デューティサイクル、10時間以下の照明期間、又は5mol・m-2・d-1以上の日積算光量によって規定される。他の例として、一部の場合において、植物維持モードは、40%以下の照明期間デューティサイクル、45分以下の照明期間、95%以上の平均光強度(照明システムが起動しているとき)、0.9%以下の水供給期間デューティサイクル、11時間以上の照明期間、又は3mol・m-2・d-1以下の日積算光量によって規定される。したがって、一部のそうした場合において、デューティサイクル、期間、平均強度、又は日積算光量の種々の値によって、制御器を動作させるモードを指示し得る。例えば、上述の値を使用して、一部の場合において、33%の照明期間デューティサイクルは、制御器が植物維持モードで動作していることを示し、3時間の照明期間は、制御器が植物育成モードで動作していることを示し、90%の平均光強度(照明システムが起動しているとき)はそれ自体では制御器モードを示さず、0.4%以下の水供給期間デューティサイクルは制御器が植物維持モードで動作していることを示し、25mol・m-2・d-1の日積算光量は、制御器が植物育成モードで動作していることを示す。植物維持モード及び/又は植物育成モードは、上述又は他のパラメータの任意の1つ又は任意の組合せによって規定してもよいことが理解される。さらに、一部の場合において、植物育成モード及び植物維持モードの1つ以上のパラメータ値又はしきい値は、少なくとも部分的に重なり得、植物育成モード及び植物維持モードが互いに排他的な範囲又はしきい値に関連しないというようになる。さらに、上述のしきい値又は範囲が例示のみであり、限定するように解釈すべきでないことが理解される。
【0022】
(システム概要)
図1は、一部の例における、例の植物育成システム100の斜視図を示す。植物育成システム100は、水供給システム110、植栽システム120、及び照明システム130、及び撮像システム140を含む。植物育成システム100は植物育成システムの例に相当し、他の例では、より少ない、さらなる、又は別の部品若しくは配置が使用され得る。例えば、植物育成システム100の部品の任意の組合せを組み合わせてもよい。
【0023】
植栽システム120は、1つ以上の植物を保持する。例えば、植栽システム120は、種子レセプタクル126を取り外し可能に受け入れ可能な植物育成容器124を取り外し可能に受け入れることができる。植栽システム120は、植栽カラム132の少なくとも一部を形成するように端と端をつないだ構成で組み合わせ可能である1つ以上のモジュール122を含む。例示した図1の例において、植栽システム120は3つの植栽カラム132を含み、各植栽カラム132は10個のモジュール122を有する。しかしながら、植栽システム120は、実施に応じて、任意の数のモジュール122又は植栽カラム132を含むことができる。植栽システム120の各モジュール122は、植物育成容器124を取り外し可能に受け入れるように構成されたポート142を含む。ポート142は、モジュール122の壁部から半径方向外方に延在し、植物育成容器124を受け入れるようなサイズを有する孔を含む。植物育成容器124は、モジュール122のポート142に取り外し可能に挿入される。植物育成容器124は、液体を保持するように構成されたリザーバ、及び種子レセプタクル126を取り外し可能に受け入れるためのポートを含む。種子レセプタクル126は、植物育成容器124のポートに係合する又は挿入される。種子レセプタクル126は、基板によって少なくとも部分的に包囲された植物媒体、例えば種子などを受け入れる又は格納するための空隙を含む。図2に関してより詳細に記載するように、植栽システム120は、水供給システム100から液体を受け入れ、重力を利用したフローによって、モジュール122内の開口部を介して、該液体をモジュール122、植物育成容器124、及び種子レセプタクル126に供給する。
【0024】
場合によっては、種子レセプタクル126は、機械読み取り可能なコード又はラベル、例えば、バーコード(例えば、一次元バーコード又は二次元バーコード、例えばQRコード(登録商標)だがこれらに限定されない)、無線周波数識別(RFID)タグ、近距離無線通信タグ等を含む。一部の場合において、各種子レセプタクル126は、特定の種子レセプタクル126が含む特定の植物に対応する識別子を含む機械読み取り可能なコード、ラベル、又はタグを含む。識別子は、データベース(例えば、データ記憶部326)における植物情報と関連し、後に該識別子を使用して植物情報を識別することができる。一部の場合において、識別子は、植物を他の植物から、又は植物種を他の植物種から識別する英数字の識別子である。例えば、一部の場合において、識別子は、特定の種子レセプタクル126を他のすべての種子レセプタクル126から一意的に特定する固有の識別子である。他の例として、一部の場合において、識別子は、特定の植物種を他のすべての植物種から一意的に特定する種の識別子である。一部のそうした場合において、同じ植物種を含む種子レセプタクル126は、同じ識別子を含む又は同じ識別子に関連付けられる。
【0025】
水供給システム110は、液体を植栽システム120に伝達する。液体は、植物栄養素、肥料等を含む水溶液を含み得る。例えば、液体は、土壌のない植物育成システム100にて育成される植物に適した市販の植物栄養素を含んでもよい。さらに、又はあるいは、液体は、水溶媒中に鉱物又は生体由来栄養液を含む。水供給システム110は、液体を植栽システム120に伝達するポンプ(図示せず)を含む。一部の場合において、水供給システム110は、制御可能なパラメータ、例えばポンプ速度、液体流量等を含む。
【0026】
制御器(図示せず)は、水供給スケジュールに従って水供給システム110を制御することができる。水供給スケジュールは、いつ、どのように、又はどのくらい水供給システム110を起動する(オンにする)かを示す。例えば、水供給スケジュールは、所定の時間内における特定の水供給期間の量を示すことができ、各水供給期間は、特定の持続時間及び/又は特定の持続時間に水供給システム110を起動する特定のデューティサイクルに関連する。所定の時間内における特定の水供給期間の量は、例えば制御器モードに基づいて、変化し得る。例えば、一部の場合において、所定の時間内における特定の水供給期間の量は、植物育成モードにおいてより多く(例えば、24時間で3回の特定の水供給期間)、植物維持モードにおいてより少ない(例えば、24時間で2回の特定の水供給期間)。
【0027】
水供給期間のデューティサイクルは、水供給期間において、いつ又はどのくらい水供給システム110が起動しているかを示すパーセンテージ又は分数である。例えば、10時間の水供給期間における2%デューティサイクルは、10時間の水供給期間のうちの12分間、水供給システム110が起動していることを示す。一部の場合において、デューティサイクルは、水供給システム110が起動している連続時間に対応する。例えば、10時間持続し、1%デューティサイクルを有する水供給期間は、10時間の水供給期間のうちの連続する6分間、水供給システム110が起動していることを示す。しかしながら、デューティサイクルに関連するオンの時間は連続しなくともよいことが理解される。これまでの例に関して、10時間の水供給期間のうちの6分間を、水供給期間にわたる別々の時間に分けることができる。
【0028】
水供給期間の特定のデューティサイクルは、例えば制御器モードに基づいて、変化し得る。例えば、一部の場合において、水供給期間のデューティサイクルは、植物育成モードでは高く(例えば、1、2、3、4、又は5%)、植物維持モードでは低い(例えば、0.5、1、2、又は3%)。例えば、植物育成モードにおいて、デューティサイクルは、5/480とし得る(例えば、水供給システム110は8時間のうち5分間起動することを示す)一方、植物維持モードにおいて、デューティサイクルは、5/720とし得る(例えば、水供給システム110は12時間のうち5分間起動することを示す)。
【0029】
一部の場合において、水供給システム110は、特定の水供給期間、起動から停止へ、又は停止から起動へと繰り返す。一部のそうした場合において、各水供給期間は、水供給システム110が一度起動して停止する持続時間に対応し得る。例えば、特定の水供給期間は、起動の開始時間から停止の終了時間(例えば、別の起動の直前)まで、又は停止の開始時間から起動の終了時間(例えば、別の停止の直前)まで及ぶことができる。例として、水供給期間は、2%デューティサイクルを含むことができ、水供給システム110が水供給期間の2%の時間起動しており、水供給期間の98%の時間停止していることを示す。一部の場合において、水供給システム110は、水供給期間の全体で起動したままである。例として、水供給期間は、100%デューティサイクルを含むことができ、水供給システム110が水供給期間全体で起動していることを示す。一部の場合において、水供給システム110は、水供給期間の全体で停止したままである。例として、水供給期間は、0%デューティサイクルを含むことができ、水供給システム110が水供給期間全体で停止していることを示す。
【0030】
特定の水供給期間の特定の持続時間は、例えば制御器モードに基づいて、変化し得る。例えば、一部の場合において、水供給期間は、植物育成モードでは短く(例えば、4、6、又は8時間)、植物維持モードでは長い(例えば、8、12、又は18時間)。複数の特定の水供給期間は、任意の2つ以上が同じ又は異なるデューティサイクル又は持続時間を有し得るように、互いの間で変化してもよい。あるいは、一部の場合において、複数の特定の水供給期間のぞれぞれは、同じデューティサイクル及び持続時間を有して、同一である。
【0031】
照明システム130は、1つ以上の光源を含む。1つ以上の光源は、発光ダイオード(LED)又は光を放出する他の供給源を含むことができる。一部の場合において、光源は、1つ以上の波長の光を放出する。例えば、光源は、様々な波長で光を放出するように構成された複数の放射体、光源から放出される光の波長を調節可能な、制御可能な光源を含むことができる。一部の場合において、照明システム130は、制御可能なパラメータ、例えば、照明システム130によって放出される光の強度、照明システム130によって放出される光の波長、又は照明システム130によって放出される光の持続時間を含む。
【0032】
制御器(図示せず)は、照明スケジュールに従って照明システム130を制御することができる。照明スケジュールは、いつ、どのように、又はどのくらい照明システム130を起動する(オンにする)かを示す。例えば、照明スケジュールは、所定の時間内における特定の照明期間の量を示すことができ、各照明期間は、特定の持続時間、特定の持続時間に照明システム130を起動する特定のデューティサイクル、及び/又は1つ以上の光強度に関連する。所定の時間内における特定の照明期間の量は、例えば制御器モードに基づいて、変化し得る。例えば、一部の場合において、所定の時間内における特定の照明期間の量は、植物育成モードにおいてより少なく(例えば、24時間で5回の特定の照明期間)、植物維持モードにおいてより多い(例えば、24時間で25回の特定の照明期間)。
【0033】
照明期間のデューティサイクルは、照明期間において、いつ又はどのくらい照明システム130が起動しているかを示すパーセンテージ又は分数である。例えば、10分間の照明期間における50%デューティサイクルは、10分間の照明期間のうちの5分間、照明システム130が起動していることを示す。一部の場合において、デューティサイクルは、照明システム130が起動している連続時間に対応する。例えば、6時間持続し、33%デューティサイクルを有する照明期間は、6時間の照明期間のうちの連続する2分間、照明システム130が起動していることを示す。
【0034】
照明期間の特定のデューティサイクルは、例えば制御器モードに基づいて、変化し得る。例えば、一部の場合において、照明期間のデューティサイクルは、植物育成モードでは高く(例えば、60、70、80、90、又は100%)、植物維持モードでは低い(例えば、15、25、33、又は40%)。例えば、植物育成モードにおいて、デューティサイクルは、75%とし得る(例えば、照明システム130は12時間のうち8時間起動することを示す)一方、植物維持モードにおいて、デューティサイクルは、33%とし得る(例えば、照明システム130は30分間のうち10分間起動することを示す)。
【0035】
一部の場合において、照明システム130は、特定の照明期間、起動から停止へ、又は停止から起動へと繰り返す。一部のそうした場合において、各照明期間は、照明システム130が一度起動して停止する持続時間に対応し得る。例えば、特定の照明期間は、起動の開始時間から停止の終了時間(例えば、別の起動の直前)まで、又は停止の開始時間から起動の終了時間(例えば、別の停止の直前)まで及ぶことができる。例として、照明期間は、50%デューティサイクルを含むことができ、照明システム130が照明期間の50%の時間起動しており、照明期間の50%の時間停止していることを示す。一部の場合において、照明システム130は、照明期間の全体で起動したままである。例として、照明期間は、100%デューティサイクルを含むことができ、照明システム130が照明期間全体で起動していることを示す。一部の場合において、照明システム130は、照明期間の全体で停止したままである。例として、照明期間は、0%デューティサイクルを含むことができ、照明システム130が照明期間全体で停止していることを示す。
【0036】
一部の場合において、光強度は、単一の照明期間にわたって変化する。例えば、特定の照明期間の持続時間(期間)は、光源が第1の強度レベルで光を放出する時間の長さに対応し得る。さらに、又はあるいは、特定の照明期間の持続時間(期間)は、光源が複数の強度レベルのいずれかで光を放出する時間の長さに対応し得る。例えば、照明期間は、光源が第1の強度レベルで起動し、第1の強度レベル(例えば、70%強度)で4時間留まり、その後、強度を第2の強度レベル(例えば、95%強度)に1時間変更する、5時間の期間を含むことができる。他の例として、照明期間は、光源が第1の強度レベルで10分間、第1の強度レベル(例えば、70%強度)で4時間留まり、その後、強度を第2の強度レベル(例えば、95%強度)に1時間変更するというシーケンスを含む1時間の期間を含むことができる。
【0037】
特定の照明期間の特定の持続時間は、例えば制御器モードに基づいて、変化し得る。例えば、一部の場合において、照明期間は、植物育成モードでは長く(例えば、8、12、又は16時間)、植物維持モードでは短い(例えば、20、30、60、又は90分)。複数の特定の照明期間は、任意の2つ以上が同じ又は異なるデューティサイクル、光強度、又は持続時間を有し得るように、互いの間で変化してもよい。あるいは、一部の場合において、複数の特定の照明期間のそれぞれは、同じデューティサイクル、光強度、又は持続時間を有してもよい。
【0038】
撮像システム140は、カメラ、又は植物育成システム100における1つ以上の植物の画像又は映像を経時で取得するように構成することができる他の画像取得デバイスを含むことができる。一部の場合において、撮像システム140は、1つ以上の植物のリアルタイム又はほぼリアルタイムの画像又は映像を提供することができる。一部の場合において、撮像システム140は、種子レセプタクル126に関連するコードをスキャンして、該種子レセプタクル126が植物育成システム100に適合するかどうか決定する、又は植物情報を特定するためデータベースに問い合わせるために使用可能な識別子を取得する。
【0039】
制御器(図示せず)は、撮像スケジュールに従って撮像システム140を制御することができる。撮像スケジュールは、いつ、どのように、又はどのくらい撮像システム130を起動する(オンにする)かを示す。例えば、撮像スケジュールは、所定の時間内における特定の撮像期間の量を示すことができ、各撮像期間は、特定の持続時間、特定の画像の数、又は撮像システム130を起動する特定のデューティサイクルに関連する。例えば、撮像期間は8時間持続し得、画像取得デバイスは10秒間起動して、7時間50分間停止している。
【0040】
植物育成システム100に関するさらなる詳細、例、又は特徴は、これまでに参照することによって本明細書に援用した’729公報に記載されている。
【0041】
図2は、一部の例における、例の植物育成システム200の側面断面図を示す。植物育成システム200は、水供給システム210及び植栽システム220を含む。植物育成システム200は植物育成システムの例に相当し、他の例では、より少ない、さらなる、又は別の部品若しくは配置が使用され得ることが理解される。例えば、植物育成システム200、水供給システム210、又は植栽システム220はそれぞれ、図1の植物育成システム100、水供給システム110、若しくは植栽システム120の例とすることができる、又は照明システム130若しくは撮像システム140などの植物育成システム100の部品の1つ以上を含むことができる。
【0042】
水供給システム210は、植物育成システム200の一部と連通するとともに、そこに液体244を分配するように構成されたポンプ212を含む。一部の場合において、ポンプ212は、該ポンプ212から植栽システム220に延在する導管部214の1つ以上の部分に連結する。一部の場合において、導管部214は、植栽カラム232の最上モジュール222A又はキャップ部228に接続する。このようにして、ポンプ212は、タンク238から植栽システム220の上部に(又は近傍に)液体244を分配することができる。液体244は植栽カラム232を通って少しずつ流れることができ、液体の一部は、種々の植物育成容器224に取り込まれ、植物によって吸収され、タンク238に流れて戻るなどし得る。
【0043】
非限定的な例として、ポンプ212の動作時に、ポンプ212は、導管部214を介して、タンク238内の液体244の少なくとも一部を、植栽カラム232の最上モジュール222Aに輸送することができる。液体244は、最上モジュール222Aに受け入れられ、最上モジュール222Aのアパーチャ240を通って、最上モジュール222Aに存在する植物育成容器224Aに流れる。ポンプ212が動作し続けると、植物育成容器224Aの一部が液体244で満ち、液体244の一部が植物育成容器224Aから溢れて、最上モジュール222Aから流れ出て、(例えば、重力により)次の最上モジュール222Bに少しずつ流れる。液体244は、植栽カラム232を通って、タンク238へと、この液体流路に従う。ポンプ212を停止すると、植物育成容器224内の液体244は、植物育成容器224のそれぞれがアパーチャ242に対応するしきい値と等しい液体レベルになるまでアパーチャ242から流れ出続ける。
【0044】
図3は、一部の例における、植物育成システム302、クライアントデバイス306、及びネットワーク308を含む例の植物育成環境300のブロック図を示す。記載を簡略にし、本開示を限定しないため、図3は、1つの植物育成システム302及び1つのクライアントデバイス306のみを示すが、複数のものを使用することができる。さらに、環境300は、所望に応じて、より少ない、別の、又はさらなるデバイス又はシステムを含むことができることが理解される。
【0045】
環境300における上述の部品又はシステムのいずれも、ネットワーク308を介してなどで、互いに通信し得る。1つのネットワーク308のみを例示しているが、複数の特定又は分散のネットワーク310が存在し得る。ネットワーク308は、任意の種類の通信ネットワークを含むことができる。例えば、ネットワーク308は、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、セルラーネットワーク(例えば、LTE、HSPA、3G、又は他のセルラー技術)、アドホックネットワーク、衛星ネットワーク、有線ネットワーク、無線ネットワーク、及びブルートゥース(登録商標)等の1つ以上を含むことができる。ネットワーク308は、インターネットを含むことができる。一部の場合において、有線接続は、環境300における2つ以上の部品又はシステムを接続する。一部の場合において、環境300における部品又はシステムの任意の1つ又は任意の組合せは、イーサネット(登録商標)アダプタ、ケーブルモデム、Wi-Fiアダプタ、セルラー送受信器、ベースバンドプロセッサ、若しくはブルートゥース(登録商標)若しくはブルートゥース(登録商標)・ロー・エナジー(BLE)送受信器等、又はそれらの組合せを含むことができる。
【0046】
環境300における上述の部品又はシステムのいずれも、例えば、植物育成システム302又はクライアントデバイス306の任意の1つ又は任意の組合せも、個別のコンピューティングデバイス、プロセッサ、分散処理システム、サーバ、隔離実行環境(例えば、仮想マシン、コンテナ等)、又は共有コンピューティングリソース等を使用して実施することができる。さらに、環境300における部品又はシステムのいずれも、記載の目的に適する、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又は、ソフトウェア、ファームウェア、若しくはハードウェアの任意の組合せと組み合わせる又は含むことができる。
【0047】
クライアントデバイス306は、植物育成システム302との相互作用、その管理、又はその制御を促す。クライアントデバイス306は、植物育成システム302の1つ以上の植物を監視し、植物育成システム302の設定を調整し、制御スケジュールを決定若しくは実施し、制御器モード(例えば、植物育成モード、植物維持モード等)間の移行を行い、植物若しくはシステム関連リソース(例えば、トラブルシューティング情報、ハウツー等)を取得し、サポートに連絡若しくはやり取りし、又は植物の取引を完了する(例えば、植物の注文、植物の売り出し)ため、ユーザが相互作用することができるインターフェースを提供する。
【0048】
一部の場合において、クライアントデバイス306は、アプリケーション312を実行する。例えば、クライアントデバイス302は、アプリケーション312と相互作用する又はそれを実行することができる任意のコンピューティングデバイスに相当し得る。アプリケーション312は、植物育成システム302との相互作用、その管理、又はその制御を促す。一部の場合において、アプリケーション312は、ウェブブラウザ、モバイルアプリケーション若しくは「アプリ」、ユーザの直接の相互作用あり若しくはなしで種々の動作を行うバックグラウンド処理、又は、他のアプリケーションの「プラグイン」若しくは「エクステンション」、例えば、ウェブブラウザのプラグイン若しくはエクステンションを含む。図3は、アプリケーション312を実行するクライアントデバイス302を示すが、環境300における部品又はシステムのいずれかが、アプリケーション312を提供、実行、又はそれと相互作用し得る。例えば、一部の場合において、植物育成システム302は、アプリケーション312を実行する。
【0049】
クライアントデバイス306の例は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、ウェアラブルデバイス、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、サーバ、携帯型メディアプレイヤー、ゲームデバイス、及びリモートコントロール等を、限定することなく含む。一部の場合において、クライアントデバイス306は、植物育成システム302と一体化されている。
【0050】
植物育成システム302は、水供給システム310、照明システム330、撮像システム340、センサシステム316、通信システム318、電源システム320、入力/出力システム322、データ記憶部326、又は制御器324を含む。植物育成システム302は、図1の植物育成システム100又は図2の植物育成システム200の例とする又はその1つ以上の部品若しくは特徴を含むことができる。植物育成システム302は、所望に応じて、より少ない、別の、又はさらなる部品を含むことができる。
【0051】
水供給システム310、照明システム330、又は撮像システム340はそれぞれ、水供給システム110若しくは210、照明システム130、又は撮像システム140の例とする又はその1つ以上の部品若しくは特徴を含むことができる。水供給システム310は、液体を植物育成システム302にわたって伝達するため、1つ以上の液体移動デバイス、例えばポンプを含む。照明システム330は、植物育成システム302の植物に光を放出するため、1つ以上の光源、例えば1つ以上のLEDを含む。撮像システム340は、1つ以上の撮像システム、例えばカメラを含む。
【0052】
センサシステム316は、植物育成システム302に関するセンサデータを取得する。一部の場合において、センサデータはリアルタイムで処理され、制御器324又はクライアントデバイス306に伝達される。例えば、センサシステム316は、温度センサ、光学センサ、湿度センサ、液体フローセンサ、液体レベルセンサ、pHセンサ、導電率センサ、又は撮像センサ等の任意の1つ又は任意の組合せを含むことができる。センサデータは、温度データ、pHデータ、湿度データ、液体レベルデータ、光学データ、導電率データ、又は画像データを含むことができるがこれらに限定されない。
【0053】
温度センサは、温度に関するデータを取得する。一部の場合において、温度センサの温度データに基づいて、制御器324は、周囲空気温度又は水供給システム310内の液体の液体温度を測定することができる。光学センサは、光に関するデータを取得する。一部の場合において、光学センサのセンサデータに基づいて、制御器324は、照明システム330が放出した若しくは植物育成システム302の植物が受け取った光の強度若しくは量、又は周囲光の強度若しくは量を測定することができる。湿度センサは、水蒸気又は湿度測定に関するデータを取得する。一部の場合において、湿度センサの湿度データに基づいて、制御器324は、種々の湿度関連パラメータ、例えば相対湿度、絶対湿度、露点等を測定することができる。
【0054】
液体フローセンサは、植物育成システム302を通る液体フローに関するデータを取得する。一部の場合において、液体フローセンサのセンサデータに基づいて、制御器324は、液体流量を測定する、又は植物育成システム302における閉塞状態の存在を判定する。例えば、液体流量が液体フローしきい値を満たさないということの判定は、水供給システム310の1つ以上の導管部が少なくとも部分的に閉塞していることを示し得る。一部の場合において、液体フローセンサは、モジュールのアパーチャを通る液体フローを検出する。このようにして、制御器324は、モジュールを通る液体フローを監視することができ、液体フローの表示、例えば液体遮断の警告を提供することができる。
【0055】
液体レベルセンサは、植物育成システム302内の液体の量、例えばタンク138内の液体量に関するデータを取得する。一部の場合において、液体レベルセンサは、超音波を放出することによって標的物体の距離に関するデータを取得するように構成された超音波センサを含む。例えば、一部の場合において、超音波センサは、水面との距離を測定する。このようにして、液体レベルが低下すると距離が増加する。一部のそうした場合において、最大距離は空のタンク138に対応し得る一方、最小距離は満杯のタンク138に対応し得る。一部の場合において、液体レベルセンサは、タンク内の液体上で浮いてタンク138内の液体のレベルの計量を行うフロートボールを含む1つ以上のレベル計を含む。一部の場合において、液体レベルセンサは、圧力センサ又はソナーデバイスを含む。一部の場合において、液体レベルセンサのセンサデータに基づいて、制御器324は、タンク内の液体量を測定することができる。さらに、本明細書に記載するように、タンク内の液体の量に基づいて、制御器324は、所望の期間にわたる液体消費率を測定することができる。
【0056】
pHセンサは、酸度又はアルカリ度、例えば植物育成システム302内の液体の酸度又はアルカリ度に関するデータを取得する。一部の場合において、pHセンサのpHデータに基づいて、制御器324は、植物育成システム302内の液体のpH、酸度、又はアルカリ度を測定する。導電率センサは、植物育成システム302内の液体の導電率に関するデータを取得する。一部の場合において、導電率センサのセンサデータに基づいて、制御器324は、電気接続性測定値、又は液体内の栄養素レベルに関するデータを測定する。
【0057】
撮像センサ、例えばカメラは、植物育成システム302に存在する植物の少なくとも一部の画像又は映像を取得する。例えば、一部の場合において、撮像センサは、経時における一連の画像又はタイムラプスの画像を取得する。一部の場合において、撮像センサの画像データに基づいて、制御器324は、植物の育成率、植物の成長段階、植物のサイズ、収穫期間までの予想時間、植物のサイズ(例えば、葉の数、葉若しくは植物のサイズ、又は植物の全重量に基づく)等を測定又は推定することができる。一部の場合において、撮像センサは、撮像システム340の一部である。
【0058】
センサシステム316のセンサデータは、センサシステム316自体によって(例えば、プロセッサを使用して)、植物育成システム302の処理デバイス、例えば制御器324を使用して、又はクライアントデバイス306に付随する処理デバイスを使用して、リアルタイム又はほぼリアルタイムで処理することができる。一部の場合において、センサデータは、植物育成システム100に関する種々のパラメータを決定するように処理される。パラメータは、植物育成システム100の液体レベル、液体温度若しくは気温、周囲若しくは照明システムの光強度、1つ以上の植物による液体消費、植物の育成率、植物の健全状態、光強度、空気質、又は予想される最適収穫日若しくは範囲を含むことができるがこれらに限定されない。
【0059】
通信システム318は、1つ以上の他のシステム又はデバイス、例えばクライアントデバイス306又はアプリケーション312との有線又は無線通信を容易にする。例えば、通信システム318は、アンテナを含む送受信器を含むことができる。通信システム318は、種々の用途のいずれか、例えば衛星技術(例えば、GPS)、ブルートゥース(登録商標)、BLE、Wi-Fi、近距離無線通信(NFC)、モバイルネットワーク(例えば、3G及び4G)、又はそれらの任意の組み合わせのために構成することができる。
【0060】
電源システム320は、植物育成システム302に電力を供給する、又は植物育成システム302のための電力を受け取る。例えば、一部の場合において、電源は、水供給システム310、照明システム330、撮像システム340、センサシステム316、通信システム318、入力/出力システム322、データ記憶部326、又は制御器324を駆動するための電力供給部(例えば、1つ以上の電池、壁用コンセントコネクタ等)及び電子機器を含む。一部の場合において、電源システム320は、AC電力を提供する又は受け取る。一部の場合において、電源システム320は、DC電力を提供する又は受け取る。一部の場合において、電源システム320は1つ以上の電池を含み、制御器324にステータス(例えば、容量、充電レベル、劣化等)を提供するように構成することができる。
【0061】
入力/出力システム322は、植物育成システム302へのユーザ入力を可能にする、及び/又はユーザへの表示若しくは警告を提供する。例えば、入力/出力システム322は、1つ以上のボタン、スイッチ、スピーカ、マイクロフォン、ディスプレイ、又はそれらの任意の組合せを含むことができる。一部の場合において、入力/出力システム322は、警告、例えば音声指示による警告のためのスピーカを含む。他の例として、入力/出力システム322は、入力又は視覚ディスプレイのためのスクリーン、1つ以上のステータス用光表示部等を含む。一部の場合において、入力/出力システム322は、クライアントデバイス306の一部である。
【0062】
データ記憶部326は、植物育成環境300内のデータを管理する。一部の場合において、データ記憶部326は、植物情報を管理又は記憶する。植物情報は、種々の植物種に関するデータ、例えば種の名称、新芽までの予想時間データ、成熟までの予想時間データ、予想収穫期間データ、予想される観賞価値が高い期間のデータ、液体消費データ、収穫表示データ等を含むことができるがこれらに限定されない。一部の場合において、植物情報は、記録的なデータ又はパターンに基づく。
【0063】
種の名称は、植物種の名称又は他の識別子、例えば、限定しないが、アメリカカラシナ(American Mustard)、ルッコラ(Arugula)、チンゲンサイ(Bok Choi)、ブリーン(Breen)、ブルズブラッド(Bulls Blood)、バタークランチレタス(Buttercrunch)、バターヘッドレタス(Butterhead)、カルディナールレタス(Cardinale)、セロリ(Celery)、エンダイブレタス(Endive Lettuce)、フラッシートラウトバックレタス(Flashy Trout Back)、グリーンマスタード(Green Mustard)、ケール(Kale)、ケールラシネート(Kale Lacinato)、ロロロッサレタス(Lollo Rossa)、マチルダレタス(Matilda)、モンテカルロレタス(Monte Carlo)、レッドマスタード(Red Mustard)、レッドロメインレタス(Red Romaine)、レッドセイルスレタス(Red Sails)、レッドサラダボウルレタス(Red Salad Bowl)、ロメインレタス(Romaine)、ルージュディヴェールレタス(Rouge D’hiver)、スイスチャード(Swiss Chard)、タアサイ(Tatsoi)、クレソン(Watercress)、ウィートグラス(Wheatgrass)、バジル(Basil)、キャットニップ(Catnip)、チャイブ(Chives)、コリアンダー(Cilantro)、ディル(Dill)、イタリアンパセリ(Italian Parsley)、レモングラス(Lemongrass)、メキシカンタラゴン(Mexican Tarragon)、ミント(Mint)、オレガノ(Oregano)、パープルバジル(Purple Basil)、ローズマリー(Rosemary)、セージ(Sage)、シソ(Shiso)、スイバ(Sorrel)、ステビア(Stevia)、タイバジル(Thai Basil)、タイム(Thyme)、チェリートマト(Cherry Tomato)、キュウリ(Cucumber)、小ナス(Mini-Eggplant)、ハラペーニョ(Jalapeno)、ピーマン(Sweet Pepper)、イチゴ(Strawberry)、スナップエンドウ(Sugar Snap Pea)、ヤグルマギク(Blue Cornflower)、ルリジサ(Borage)、ホタルブクロ(Campanula)、カモミール(Chamomile)、カレンデュラ(Fiesta Gitana)、ラベンダー(Lavender)、ナイトセンテッドストック(Night Scented Stock)、ウプシーデイジー(Oopsy Daisy)、ペチュニア(Petunia)、ラジオカレンデュラ(Radio Calendula)、レッドマリエッタマリーゴールド(Red Marietta Marigold)、又はツルウリクサ(Torenia)などを含むことができる。
【0064】
新芽までの予想時間データは、特定の植物において、種子を水に入れた後に種子から新芽に育成する(発芽と呼ぶことがある)のにかかる時間の予想される長さの表示を含むことができる。一部の場合において、ユーザは、新芽が出た後、種子レセプタクル126を植物育成システム302に配置する。特定の植物が種子から新芽に育成するのにかかる時間の予想される長さは、植物種、並びに、種子に与える水又は光の量を含むがこれらに限定されない多くの要因に基づいて変化し得る。特定の植物が種子から新芽に育成するのにかかる時間の予想される長さは、数日、1週、数週等を含むことができる。例えば、バジルの新芽までの予想時間は5~21日とすることができ、エンドウの新芽までの予想時間は7~14日とすることができ、ウィートグラスの新芽までの予想時間は7日未満とすることができる。
【0065】
成熟までの予想時間データは、特定の植物において、新芽を格納する種子レセプタクル126を植物育成システム302に加えた後に新芽から成熟した植物に育成するのにかかる時間の予想される長さの表示を含むことができる。特定の植物が成熟するのにかかる時間の予想される長さは、植物種、並びに、植物に与える水若しくは光の量を含むがこれらに限定されない多くの要因、又は制御器モード(例えば、植物維持モード若しくは植物育成モード)に基づいて変化し得る。特定の植物が成熟するのにかかる時間の予想される長さは、数日、1週、数週、1か月、数か月等を含むことができる。例えば、カモミールの成熟までの予想時間は75~120日とすることができ、ハラペーニョの成熟までの予想時間は60日(緑色の成熟)又は80日(赤色の成熟)とすることができ、ミントの成熟までの予想時間は60日~75日とすることができる。
【0066】
予想収穫期間データは、特定の植物において、該植物が成熟した後に収穫できるようになる時間の予想される長さ(収穫期間と呼ぶことがある)の表示を含むことができる。一部の場合において、予想収穫期間は、植物が意図する若しくは望むような味になる、又は安全に味わえる期間に対応する。一部の場合において、予想収穫期間は、成熟の時期から、植物の最初の劣化直前(例えば、枯れ始める)の時期まで及ぶ。一部の場合において、予想収穫期間は、植物が食用に適する期間に対応する。一部の場合において、予想収穫期間は、植物に果実が実ることが予想される期間に対応する。一部の場合において、予想収穫期間は、植物の果実が成熟することが予想される期間に対応する。予想収穫期間は、植物種、並びに、植物に与える水若しくは光の量を含むがこれらに限定されない多くの要因、又は制御器モード(例えば、植物維持モード若しくは植物育成モード)に基づいて変化し得る。予想収穫期間は、数日、1週、数週、1か月、数か月等を含むことができる。例えば、オレガノの予想収穫期間は8~12週とすることができ、ローズマリーの予想収穫期間は1週~1年とすることができ、タイムの予想収穫期間は4~12週とすることができる。
【0067】
予想される観賞価値が高い期間のデータは、特定の植物が成熟する又は観賞価値が高くなる時間の予想される長さ(観賞期間と呼ぶことがある)の表示を含むことができる。一部の場合において、予想観賞期間は、植物が満開である期間に対応する。一部の場合において、予想観賞期間は、成熟の時期から、植物の最初の劣化直前(例えば、植物が枯れ始めるとき)の時期まで及ぶ。一部の場合において、予想観賞期間は、植物が最も色鮮やかであると予想される期間に対応する。一部の場合において、予想観賞期間は、植物が花をつけると予想される期間に対応する。一部の場合において、予想観賞期間は、植物がその最も大きな花をつける又は最大の開花となると予想される期間に対応する。一部の場合において、予想観賞期間は、植物に果実が実ると予想される期間に対応する。予想観賞期間は、植物種、並びに、植物に与える水若しくは光の量を含むがこれらに限定されない多くの要因、又は制御器モード(例えば、植物維持モード若しくは植物育成モード)に基づいて変化し得る。予想観賞期間は、数日、1週、数週、1か月、数か月等を含むことができる。例えば、カモミールの予想観賞期間は6~10週とすることができ、ヤグルマギクの予想観賞期間は3~5週とすることができる。
【0068】
液体消費データは、1つ以上の植物が消費する又は摂取する液体に関する情報を含むことができる。一部の場合において、液体消費データは、経時又は成長の種々の段階で、特定の植物種がどのくらいの液体を消費することが予想されるかを示すことができる。例えば、特定の植物の液体消費率は、該植物が育成すると液体消費率が経時で増加するので植物の成長段階に相関する。例えば、同じ種かつ照明条件を想定すると、新芽は、3週齢の植物より少ない水を消費し得、3週齢の植物は、十分に成熟した植物より少ない水を消費し得る。図6は、経時における植物育成システムの液体レベルの例を示すグラフである。一部の場合において、データ記憶部326は、各植物種の液体消費データを含むことができる。一部の場合において、データ記憶部326は、種々の照明スケジュールにおける各植物種の液体消費データを含むことができる。一部の場合において、データ記憶部326は、標準的な植物又は特定の数の標準的な植物の液体消費データを含むことができる。例えば、植物育成システム302が最大30個の植物を保持する場合を考える。そうした場合、液体消費データは、植物種、照明スケジュール、植物の数等の種々の組み合わせの予想される液体消費率を含むことができる。一部の場合において、液体消費データは、予測した1つ以上の植物の種、植栽カラム132又は植物育成システム302の植物の数、1つ以上の植物の成長段階、1つ以上の植物の健全性等を決定するために使用可能であり得る。例えば、植物育成システム302の液体消費データは、データ記憶部326の液体消費データと比べられ得る。
【0069】
収穫表示データは、特定の植物種をいつ収穫するかを示す情報を含むことができる。例えば、収穫表示データは、植物、葉、若しくは茎のサイズ、又は植物が収穫できるようになったことを示す植物の状態を示し得る。収穫表示データは、植物種に基づいて変化し得る。例えば、ロメインレタスの収穫表示データは、葉が約4インチの高さに達すると収穫を示し得、エンドウの収穫表示データは、さやが膨らむが完全に丸く膨らむ前にさやの収穫を示し得る。
【0070】
一部の場合において、データ記憶部326は、記憶した植物情報に識別子を関連させることができる。例えば、本明細書に記載するように、各種子レセプタクル126は識別子に関連付けられ得る。一部の場合において、データ記憶部326は、特定の識別子を、対応する植物情報に関連させることができ、制御器324が識別子を使用してデータ記憶部326の植物情報を記憶又は検索することができるようになる。
【0071】
データ記憶部326の配置又は実装は変わり得る。例えば、一部の場合において、データ記憶部326は、植物育成システム302に含まれる又は実装される。一部の場合において、データ記憶部326は、アマゾン(登録商標)シンプルストレージサービス、エラスティックブロックストレージ、グーグル(登録商標)クラウドストレージ、マイクロソフト(登録商標)アジュールストレージ等のクラウドストレージを含む又はクラウドトレージとして実装される。一部の場合において、データ記憶部326は、クライアントデバイス306、クライアントアプリケーション312、又は植物育成システム302の1つ以上から受け取ったデータを記憶する1つ以上のデータ記憶部を含む。データ記憶部326は、高可用性、高復元性、又は低損失データストレージを提供するように構成することができる。
【0072】
制御器324は、水供給システム310、照明システム330、撮像システム340、センサシステム316、通信システム318、電源システム320、入力/出力システム322、又はデータ記憶部326と通信可能に連結する。制御器324は、1つ以上のプロセッサを含むことができる。一部の場合において、制御器324は、1つ以上のクラウドベースサーバと通信する。
【0073】
制御器324は、制御スケジュールに従って植物育成システム302の1つ以上の部品を制御又は動作させることができる。例えば、本明細書に記載するように、制御器324は、植物育成モード及び植物維持モードという少なくとも2つの個別のモードを含むことができる多重モード制御スキームを利用することができ、該モードのそれぞれは、特定の部品をいつ起動する(オンにする)又は停止する(オフにする)かを示すことができる制御スケジュール、並びにそれらの部品の動作時に実施される特定の動作パラメータに関連させることができる。一部の場合において、制御スケジュールは、植物育成システム302の特定の部品のための1つ以上のスケジュールを含む。例えば、制御スケジュールは、照明スケジュール、水供給スケジュール、いつ、どのように、又はどのくらいセンサシステム316を動作させるかを示すセンサスケジュール、いつ、どのように、又はどのくらい電源システム320を動作させるかを示す電源システムスケジュール、撮像スケジュール等を含むことができる。
【0074】
一部の場合において、制御器324は、1つ以上の照明期間の持続時間を少なくする、1つ以上の照明期間のデューティサイクルを低くする、特定の所定の時間にわたる照明期間の量を増やす、及び/又は、照明システムが起動しているときに平均光強度を高くすることができるように、制御スケジュールを選択、生成、又は変更することができる。このようにして、制御器は、植物の寿命の延長、植物の特定の段階の延長又は遅延(例えば、観賞価値が高い段階、収穫段階、液体低消費段階等)、特定の期間に植物が消費するエネルギー又は液体の量の低下等を促すことができる。
【0075】
制御器324は、種々の技術のいずれかを使用して、特定のモードを起動することを決定する(例えば、植物育成モード若しくは植物維持モード)、又は1つ以上のモードから他のモードに移行することを決定することができる。例えば、一部の場合において、制御器324は、クライアントデバイス306から特定のモードを起動するという要求を受け取り、要求に基づいて、該特定のモードを起動する又は他のモードから特定のモードに移行する。
【0076】
さらに、制御器324は、植物育成システム302に関連するユーザが不在である若しくは不在となる、又は該ユーザが植物育成システム302からしきい値の距離だけ離れている若しくは離れることになる(例えば、150マイル)ことを決定するように構成することができ、該決定に少なくとも部分的に基づいて、特定のモードを起動する、又は1つのモードを他のモードに移行することができる。
【0077】
一部の場合において、植物育成モードから植物維持モードに移行するため、制御器324は、照明システム330のデューティサイクルを、植物育成モードに関連する第1のデューティサイクルから植物維持モードに関連する第2のデューティサイクルに移行し、第1のデューティサイクルは第2のデューティサイクルより高い。例えば、第1のデューティサイクルは60%~100%とすることができ、第2のデューティサイクルは10%~50%とすることができる。一部の場合において、植物育成モードから植物維持モードに移行するため、制御器324は、照明システム330のデューティサイクルの期間を、植物育成モードに関連する第1の期間から植物維持モードに関連する第2の期間に移行するように構成され、第1の期間は第2の期間より長い。例えば、第1の期間は8時間~48時間とすることができ、第2の期間は5分~3時間である。一部の場合において、植物育成モードから植物維持モードに移行するため、制御器324は、照明システム310が起動しているとき、平均光強度を、植物育成モードに関連する第1の強度から植物維持モードに関連する第2の強度に移行し、第1の強度は第2の強度より低い。例えば、第1の強度は45%~90%とすることができ、第2の強度は75%~100%とすることができる。一部の場合において、植物育成モードから植物維持モードに移行するため、制御器324は、水供給システム310のデューティサイクルを、植物育成モードに関連する第1のデューティサイクルから植物維持モードに関連する第2のデューティサイクルに移行し、第1のデューティサイクルは第2のデューティサイクルより高い。例えば、第1のデューティサイクルは1%~5%とすることができ、第2のデューティサイクルは1%未満又は1%~3%とすることができる。
【0078】
さらに、一部の場合において、植物維持モードから植物維持モードに移行するため、制御器324は、照明システム330の照明デューティサイクルを、植物維持モードに関連する第1の照明デューティサイクルから植物育成モードに関連する第2の照明デューティサイクルに移行すること、照明システム330のデューティサイクルの期間を、植物維持モードに関連する第1の期間から植物育成モードに関連する第2の期間に移行すること、平均光強度を、(照明システム310が起動しているとき)植物維持モードに関連する第1の強度から植物育成モードに関連する第2の強度に移行すること、又は、水供給システム310の水供給デューティサイクルを、植物維持モードに関連する第1の水供給デューティサイクルから植物育成モードに関連する第2の水供給デューティサイクルに移行することの少なくとも1つを行う。一部のそうした場合において、第2の照明デューティサイクルは60%~100%とすることができ、第1の照明デューティサイクルは10%~50%とすることができ、第2の期間は8時間~48時間とすることができ、第1の期間は5分~3時間であり、第2の強度は45%~90%とすることができ、第1の強度は75%~100%とすることができ、又は、第2の水供給デューティサイクルは1%~5%とすることができ、第1の水供給デューティサイクルは1%未満、若しくは1%~3%とすることができる。
【0079】
一部の場合において、照明システム330又は水供給システム310における、第1のモード(例えば、植物育成モード)に関連する第1の量から第2のモード(例えば、植物維持モード)に関連する第2の量への、デューティサイクル、期間、又は強度の移行は、段階的パターン、単純な指数曲線、S字状指数曲線、又はJ字状指数曲線の少なくとも1つに従って行うことができる。他の例として、一部の場合において、照明システム330又は水供給システム310における、第1のモードに関連する第1の量から第2のモードに関連する第2の量への、デューティサイクル、期間、又は強度の移行は、すぐに行い得る。
【0080】
一部の場合において、制御器324は、センサシステム316からセンサデータ、及び撮像システム340から画像データを受け取ることができる。制御器324は、センサデータ又は画像データに基づいて、タンク138内の液体のレベル、植物育成システム302の液体のpH、植物育成システム302の液体の導電率、植物育成システム302に関連する温度(例えば、液体又は周囲空気)、植物育成システム302に関連する湿度測定/湿度、植物育成システム302の植物の育成率又は予想される育成率、植物の健全性データ、植物育成システム302の植物の予想される収穫日、植物育成システム302の植物の種類、種子レセプタクルの固有の識別子、植物育成システム302において利用するモジュール、植物育成容器、又は種子レセプタクルの数、植物育成システム302に提供される光の量、植物育成システム302のモジュール、植物育成容器、又は種子レセプタクルに提供される光の量等の少なくとも1つを決定することができる。
【0081】
一部の場合において、制御器324は、撮像システム340から受け取った1つ以上の画像に基づいて、植物育成システム302の植物に関連するデータを判定することができる。例えば、制御器324は、1つ以上の画像に基づいて植物の育成率を決定若しくは推定する、又は育成率に基づいて収穫日を予測若しくは推定することができる。例えば、一部の場合において、制御器324は、植物育成システム302に存在する各植物へと画像を分解するため、画像認識アルゴリズムを実行することができる。一部の場合において、制御器324は、画像データ使用して、植物が位置する特定の位置(例えば、特定の植栽カラム132又は特定のモジュール300)を決定する。画像認識アルゴリズムは、予め訓練した畳み込みニューラルネットワーク(Convolutional Neuronal Networks)に基づくことができ、植物のサイズ(例えば、葉の数、葉若しくは植物のサイズ、又は植物の全重量に基づく)を算出することができる。一部の場合において、システムは植物の育成率を決定することができる。例えば、一部の場合において、1つ以上の画像又はその一部を、これらの条件下にある植物の記録的及び標準的なデータと比べ、これにより、植物がいつ成熟することになるか又はいつ収穫できるようになるかの算出を可能にする。
【0082】
一部の場合において、制御器324は、センサデータ又は画像データに基づいて、植物の育成を最適化する、又は植物の育成率(つまり、推定収穫日)を変更するように、植物育成システム302(例えば、水供給システム310、照明システム330等)を制御又は調整することができる。一部の場合において、制御器324は、センサデータ、画像データ、又は内部クロックに基づいて、ユーザに1つ以上の通知を出力することができる。一部の場合において、通知は、取りかかるべき作業を行う(例えば、水の追加、植物の収穫、新しい植物の注文等)ための通知を含むことができる。
【0083】
一部の場合において、制御器324は、種子レセプタクル(例えば、図1の種子レセプタクル126)が植物育成システム302に適合するかどうかを判定することができる。例えば、本明細書に記載するように、各種子レセプタクル126は識別子に関連付けることができる。一部の場合において、ユーザは、種子レセプタクル126を植物育成システム302に挿入する前に、種子レセプタクル126をスキャンして(例えば、バーコード、RFIDタグ、QCコード等をスキャン)、種子レセプタクル126と植物育成システム302との適合性を判定することができる。一部の場合において、種子レセプタクル126が予想される識別子に関連付けられていない場合、制御器324は、種子レセプタクル126が植物育成システム302に不適合であると判定する。一部の場合において、制御器は、有効な種子レセプタクル126(例えば、予想される識別子に関連する種子レセプタクル126)をスキャンするまで、植物育成システム302の動作を抑止又は制限する(例えば、限定する)ことができる。
【0084】
(グラフィカルユーザインターフェース(GUI))
図4A図4B図5A、及び図5Bは、一部の例における、植物育成システムの種々の制御スケジュールを示す、例のモバイルユーザインターフェース400、450、500、550を示す。モバイルユーザインターフェース、例えばインターフェース400、450、500、550のいずれかは、ディスプレイ、例えば図3の植物育成システム302のクライアントデバイス306のディスプレイに表示され得る。例えば、一部の場合において、アプリケーション312は、モバイルユーザインターフェース400、450、500、550の1つ以上を生成する。図示するように、モバイルユーザインターフェース400、450、500、550は、制御スケジュールの1つ以上のパラメータ、例えば照明スケジュール又は水供給スケジュールのパラメータを示すことができる種々のディスプレイオブジェクトを含む。
【0085】
図4Aのモバイルユーザインターフェース400は、有効な照明スケジュールに関連する複数の照明期間412、414、416、418のリスト410を含む。特に、照明期間は、100%強度(「boost」と記載)及び100%デューティサイクルで12:00AMから6:00AMまで(6時間)持続する第1の照明期間412、45%強度及び100%デューティサイクルで6:00AMから8:30AMまで(2.5時間)持続する第2の照明期間414、100%強度及び100%デューティサイクルで8:30AMから5:00PMまで(8.5時間)の第3の照明期間416、並びに45%強度及び100%デューティサイクルで5:00PMから6:00PMまで(1時間)の第4の照明期間418、並びに0%デューティサイクルで6:00PMから11:59AMまで(6時間)の第5の照明期間(バーチャート404によって示す)を含む。一部の場合において、種々の強度を有する単一の照明期間として、5つの照明期間を集合的に呼ぶ。例えば、集合的な照明期間は24時間持続し、強度:変数(100%で6時間、45%で2.5時間、100%で8.5時間、45%で1時間のシーケンス)、デューティサイクル:66%(連続する18時間起動し、連続する6時間停止する)、及び24時間というパラメータによって規定され得る。
【0086】
モバイルユーザインターフェース400は、バーグラフ404の形態での照明スケジュールの視覚的表示、及び、これが火曜日の照明スケジュールであることを示す曜日の識別子406を含む。また、モバイルユーザインターフェース400は、照明スケジュールが有効であるという表示402(「Your lighting schedule is active」)、並びに有効な照明スケジュールが十分なものであると判定されているかどうかについての表示408も含む。
【0087】
図4Bのモバイルユーザインターフェース450は、水供給スケジュールに関連する複数の水供給期間のリスト460、すなわち、12:00AMから8:00AMまで、約1%デューティサイクル(8時間で5分)の第1の水供給期間462、8:00AMから4:00PMまで、約1%デューティサイクル(8時間で5分)の第2の水供給期間464、及び4:00PMから12:00AMまで、約1%デューティサイクル(8時間で5分)の第3の水供給期間466を含む。さらに、モバイルユーザインターフェース450は、バーグラフ454の形態での水供給スケジュールの視覚的表示、及び、これが火曜日の水供給スケジュールであることを示す曜日の識別子456を含む。また、モバイルユーザインターフェース450は、水供給スケジュールが有効であるという表示452(「Your watering schedule is active」)、並びに有効な水供給スケジュールが十分なものであると判定されているかどうかについての表示458も含む。一部の場合において、図4Aに示す照明スケジュール及び図4Bに示す水供給スケジュールは植物育成モードに対応し得る。
【0088】
図5Aのモバイルユーザインターフェース500は、照明スケジュールに関連する複数の照明期間のリスト510を含む。特に、リスト510(バーチャート504と組み合わせて)は、各照明期間が100%強度、33%デューティサイクル、30分間というパラメータを有する、連続する24個の照明期間が存在することを示す。さらに、バーチャート504によって示すように、0%デューティサイクルで12:00AMから8:00AMまで及び8:00PMから11:59PMまでの照明期間が存在する。さらに、図5Bのモバイルユーザインターフェース550は、水供給スケジュールに関連する複数の水供給期間のリスト、すなわち、12:00AMから11:59AMまで(5/720のデューティサイクル(12時間で5分))の第1の水供給期間562、及び12:00PMから11:59PMまで(5/720のデューティサイクル(12時間で5分))の第2の水供給期間564を含む。さらに、モバイルユーザインターフェース550は、バーグラフ554の形態での水供給スケジュールの視覚的表示、及び、これが火曜日の水供給スケジュールであることを示す曜日の識別子556を含む。また、モバイルユーザインターフェース550は、水供給スケジュールが有効であるという表示552(「Your watering schedule is active」)、並びに有効な水供給スケジュールが十分なものであると判定されているかどうかについての表示558も含む。一部の場合において、図5Aに示す照明スケジュール及び図5Bに示す水供給スケジュールは植物維持モードに対応し得る。
【0089】
図1に戻ると、植物育成システム100は、種々の技術のいずれかを使用して、タンク138内の液体量を監視又は測定することができる。例えば、一部の場合において、植物育成システム100は、タンク138の上部近傍に位置するとともに、液体面(液体レベルとも呼ぶ)との距離を測定するように構成された超音波センサを含む。一部のそうした場合において、液体が増加すると、タンク138内の液体レベルが増加して、液体面が超音波センサに接近するので、比較的短い距離は、タンク138内のより多い量の液体に対応する。当然の結果として、液体が減少すると、タンク138内の液体レベルが減少して、液体面が超音波センサから離れるので、比較的長い距離は、タンク138内のより少ない量の液体に対応する。
【0090】
図6は、経時における植物育成システム100のタンク138の液体の量の変化を示すグラフ600である。グラフ600の横軸は週での時間に対応する。また、横軸は、植物育成システム100の植物の成長に対応し、時間=0は、植物の成長の早期の時期(例えば、植物が比較的小さいとき)に対応し、時間=7は、植物の成長の後期の時期(例えば、植物が比較的大きいとき)に対応する。グラフ600の縦軸は、リットルでのタンク138の液体の量に対応する。図6は、単に経時における液体消費の例であり、限定するように解釈すべきでない。
【0091】
複数の右下がり傾斜の期間610、620、630、及び640がグラフ600の特徴を記述している。これらの期間610、620、630、及び640のそれぞれは、タンク138に補充すること、及びその後に植物が液体を消費することに対応する。例えば、第1の期間610は11日間で約3リットルの液体消費(約0.27リットル/日)を示し、第2の期間620は23日間で約7リットルの液体消費(約0.30リットル/日)を示し、第3の期間630は10日間で約11リットルの液体消費(約1.1リットル/日)を示し、及び第4の期間640は5日間で約7リットルの液体消費(約1.8リットル/日)を示す。
【0092】
種々の傾斜の期間610、620、630、及び640、並びに1日あたりの平均消費によって示すように、植物が液体を消費する比率(液体消費率と呼ぶことがある)は、植物が育成すると経時で増加し得る。したがって、液体消費率(又は他の比例関係で関連するパラメータ)は、種々の植物関連パラメータ、例えば植物のサイズ、育成率、植物の健全性等を測定する際に有用な尺度とすることができる。例えば、経時での液体消費における相対的な増加は、植物のサイズが増加している又は植物が健全であることを示し得る。一方で、経時での液体消費における相対的な減少は、植物が枯れてきていることを示し得る。さらにまた、経時での液体レベルの適度な変化は、植物が成長の早期段階にあることを示し得る一方、経時での液体レベルのより激しい変化は、植物が成長の後期段階にあることを示し得る。
【0093】
一部の場合において、植物に関するさらなる植物情報を特定するため、液体消費率を、記憶した植物情報と比べる。例えば、本明細書に記載するように、データ記憶部326は、植物情報を含むデータベースを記憶することができる。データベースは、液体消費データを様々な植物情報と関連付けることができ、制御器324が液体消費データに基づいて種々の植物情報を決定できるようになる。当然の結果として、制御器324は、植物情報に基づいて予想される液体消費データを決定することができる。非限定的な例として、データ記憶部は、1日あたり0~0.5リットルの範囲の液体消費が成長の早期段階の植物に対応し、1日あたり0.5~1リットルの範囲の液体消費が成長の中期段階の植物に対応し、及び1日あたり1リットルを超える液体消費が成長の後期段階の植物に対応することを示し得る。一部の場合において、データベースは、植物の数、植物の種類、成長段階等に基づく関係を含むことができる。
【0094】
液体消費に相関するパラメータ又は測定値を使用して、同様の決定を行うことができる。例えば、本明細書に記載するように、超音波センサは、液体面との距離を測定することができる。一部のそうした場合において、測定した距離と液体消費とは逆に相関する。
【0095】
液体消費率は、植物育成システムの植物の数、植物育成システムの植物の種又は種類、植物育成システムの植物の成長段階、成熟レベル、又はサイズ、適用する照明スケジュール等を含むがこれらに限定されない多くの要因に基づいて変化し得ることが理解される。
【0096】
(植物情報の決定)
図7は、植物育成システム、例えば、それぞれ図1図2、又は図3の植物育成システム100、200、又は302における1つ以上の植物の植物情報を推定又は決定するためのルーチンの例を示すフロー図である。ルーチン700に概要を示した要素が1つ以上のコンピューティングデバイス、例えば図3の制御器324によって実行され得ることを、当業者は理解する。ルーチン700は、一般に制御器324が実行するように論理的に関連している。しかしながら、以下の例示の実施形態は限定するように解釈すべきでない。さらに、図7に関して本明細書に記載する種々のブロックを様々な順序で実行することができることが理解される。例えば、制御器324は、いくつかのブロックを共に実行する、又は所望に応じて順序を変えることができる。さらに、ルーチン700の一部として、より少ない、より多い、又は別のブロックを使用することができる。
【0097】
ブロック702において、制御器324は、センサシステム316から液体消費データを取得する。液体消費データは、植物育成システム302の1つ以上の植物の液体消費率を決定するために使用可能な任意の情報を含むことができる。一部の場合において、液体消費データは、特定の期間における植物育成システム302の液体量に関する情報を含む。
【0098】
センサシステム316は、液体消費データを取得するように構成された1つ以上のセンサを含む。例えば、センサシステム316は、超音波センサ、レベル計、圧力センサ、ソナーデバイス、又は、植物育成システム302の液体量に関する情報を取得するように構成された他のセンサ若しくはデバイスを含むことができる。
【0099】
制御器324は、第1の期間に関連する液体消費データを取得する。第1の期間は変化し得る。例えば、一部の場合において、第1の期間は、近時の期間、例えば過去12、24、若しくは48時間、先週、又は先月を含む。一部の場合において、第1の期間は、タンク138の補充以降の時間を含む。一部の場合において、第1の期間は制御器モードに対応する。例えば、第1の期間は、植物育成モード又は植物維持モードの持続時間に対応し得る。一部の場合において、第1の期間は、1つ以上の植物を植物育成システムに追加した以後の時間を含む。一部の場合において、第1の期間は、1つ以上の植物の特定の成長段階(例えば、新芽段階、成熟等)以降の時間を含む。一部の場合において、第1の期間は、植物育成システム302のすべて又は部分的な時間経過を含む。
【0100】
ブロック704において、制御器324は画像データを取得する。制御器324は、撮像システム340から画像データを取得することができる。画像データは、第2の期間における1つ以上の画像、例えば一連の画像を含むことができる。第2の期間は、液体消費データに関連する第1の期間に関して上述で記載したものと同様に、変化し得る。一部の場合において、第1の期間は第2の期間と実質的に等しい。一部の場合において、第1の期間と第2の期間とは異なる。
【0101】
ブロック706において、制御器324は、液体消費データ及び/又は画像データに基づいて植物データを特定する。植物情報は、実施形態の間で変わり得る。例えば、本明細書に記載するように、植物情報は、種の名称、新芽までの予想時間データ、成熟までの予想時間データ、予想収穫期間データ、予想される観賞価値が高い期間のデータ、液体消費データ、収穫表示データ等を含むことができるがこれらに限定されない。一部の場合において、植物情報は、単一の植物に対応し得る。一部の場合において、植物情報は、複数の植物、例えば植物育成システムの一式の植物に対応し得る。
【0102】
一部の場合において、制御器324は、画像データを使用して、1つ以上の植物の一式の特徴を検出又は決定する。例えば、制御器324は、画像データを使用して、植物育成システム302の植物の数、植物育成システム302の1つ以上の植物の種、又は植物育成システム302の1つ以上の植物の色、サイズ(例えば、植物の全体のサイズ、個々の葉のサイズ、茎の長さ、果実のサイズ等)、葉の数等の1つ以上を決定又は推定することができる。一部の場合において、画像データは、種子レセプタクルの機械読み取り可能なコードに対応する植物の識別子を含むことができる。一部の場合において、制御器324は、液体消費データを使用して、特定の期間における1つ以上の植物の液体消費率を推定又は決定することができる。
【0103】
一部の場合において、制御器324は、データ記憶部326から植物情報を特定する。例えば、制御器324は、記憶した植物情報と画像データ及び/又は液体消費データを比べることによって、さらなる植物情報を有利に特定又は予測することができる。例えば、制御器324は、画像データ、液体消費データ、又は液体消費データ若しくは画像データから決定した種々の情報の任意の組合せを使用して、データ記憶部326の植物情報を検索するために使用する、1つ以上のパラメータを特定し得る。制御器324は、これらのパラメータを使用して、データ記憶部326に記憶した一致する又は同様のパラメータを見つけることができ、それらの一致する又は同様のパラメータと関連する植物情報を特定することができる。
【0104】
非限定的な例として、制御器324が画像データ及び液体消費データを処理して、植物育成システム302に20個の植物を含むとともに、過去21日間で7リットルの液体消費率であることを推定する場合を考える。一部のそうした場合において、制御器324はデータ記憶部326を参照して、約20個の植物及び21日間で7リットル、又は3日毎に1リットルの消費率に関連する植物情報を見つけることができる。制御器324は、データ記憶部326を参照する際、他の関連する植物情報と共に、一致する又は同様の一式のパラメータを見つけ得る。例えば、データ記憶部324は、3日毎に1リットルの消費率である20個の植物が、その収穫期間又は観賞価値が高い期間内にある成熟したばかりの植物に対応することを示し得る。
【0105】
本明細書に記載するように、特定した植物情報は変わり得る。例えば、植物情報は、植物の推定数、1つ以上の植物の推定サイズ、推定植物種、推定植物育成率、推定植物健全状態、収穫又は観賞期間までの推定時間、1つ以上の植物の推定年齢等を含むことができるがこれらに限定されない。
【0106】
図7に関して本明細書に記載する種々のブロックを様々な順序で実行することができる。さらに、制御器324は1つ以上のブロックを共に実行する、及び/又は所望に応じて順序を変えることができ、ルーチン700の一部として、より少ない、より多い、又は別のブロックを使用することができる。例えば、一部の場合において、制御器324は、別の又はさらなるデータ、例えば任意の植物情報を取得し得る。例えば、制御器324は、近時若しくは過去の照明スケジュール、水供給スケジュール、又はモード(例えば、植物維持モード若しくは植物育成モード)を特定することができる。さらに、制御器324は、温度データ、光学データ、湿度データ、液体フローデータ、pHデータ、液体レベルデータ、又は導電率データを含むがこれらに限定されないセンサシステム316の他のセンサデータを取得し得る。
【0107】
(植物維持モード)
植物維持モードの実施により、有利には、植物育成システム302において、植物育成システム302の植物の育成を緩やかにする、中断する、あるいは変えるように、植物育成システム302に関連する環境条件を調整することができる。さらに、又はあるいは、一部の場合において、植物維持モードの実施により、エネルギー又は液体の効率的な利用を促す。例えば、植物維持モードの実施により、植物育成システム302が消費する電力量を低下させる、又は植物育成システム302の植物が消費する液体量を少なくすることができる。
【0108】
図8は、植物育成システム、例えば、それぞれ図1図2、又は図3の植物育成システム100、200、又は302において植物維持モードを起動するためのルーチンの例を示すフロー図である。ルーチン800に概要を示した要素が1つ以上のコンピューティングデバイス、例えば図3の制御器324によって実行され得ることを、当業者は理解する。ルーチン800は、一般に制御器324が実行するように論理的に関連している。しかしながら、以下の例示の実施例は限定するように解釈すべきでない。さらに、図8に関して本明細書に記載する種々のブロックを様々な順序で実行することができることが理解される。例えば、制御器324は、いくつかのブロックを共に実行する、又は所望に応じて順序を変えることができる。さらに、ルーチン800の一部として、より少ない、より多い、又は別のブロックを使用することができることが理解される。
【0109】
ブロック802において、制御器324は植物維持モードの起動を決定する。植物維持モードの起動の決定は、起動信号に少なくとも部分的に基づき得る。例えば、植物育成システム302又はアプリケーション312へのユーザの入力に基づいて、起動信号を制御器324に伝達することができる。例えば、ユーザは、植物育成システム302又はクライアントデバイス306に関連する1つ以上のボタン又はスイッチを起動することによって起動信号を伝達させ得る。
【0110】
一部の場合において、植物維持モードの起動の決定は、個人が不在である又は不在となるという決定又は予測に少なくとも部分的に基づく。例えば、制御器324は、アプリケーション312を介してなどで個人の休暇又は旅行データを取得し得る。一部の場合において、計画した休暇又は不在の開始時間若しくは開始日、持続時間、又は終了時間若しくは終了日を、個人が入力する。他の例として、すぐに又は特定の日若しくは時間に植物維持モードを起動又は停止する指示を、個人が提供する。
【0111】
一部の場合において、制御器324はユーザが不在となることを予測することができ、この予測に基づいて植物維持モードの起動を決定することができる。例えば、該個人のカレンダーに予定されているフライト又は他のイベントが個人にあり得る。制御器324は、そうしたカレンダーデータを参照して、予想される持続時間、開始時間、戻る時間等を決定し得る。制御器324は、このデータを使用して、対応する持続時間の不在を予測し得る。一部の場合において、制御器324は、ユーザのカレンダーの変更に動的に応答し得る。例えば、フライトの例を続けると、ユーザのフライトスケジュールが変更された場合、制御器324は、不在と予測した持続時間をそれに応じて調整し得る。
【0112】
さらに、一部の場合において、制御器324は、クライアントデバイス306の位置に基づいて不在を予測し得る。例えば、クライアントデバイス306は、制御器324がアクセスする又は制御器324が通信機能を有する位置追跡アプリケーションを含むことができる。一部のそうした場合において、制御器324は、クライアントデバイス306の位置に基づいて個人の位置を監視又は決定することができ、個人の位置に基づいて不在を予測することができる。例えば、制御器324は、個人が植物育成システム302からしきい値の距離だけ離れている(例えば、200マイル)という決定に基づいて、個人が不在であることを予測することができ、対応して植物維持モードを起動する(又は実行し続ける)ことができる。制御器324は、クライアントデバイス306の位置を監視し続け、個人がいつ家に戻るか、したがっていつ植物維持モードを停止するかを予測し得る。例えば、制御器324は、個人が植物育成システム302からしきい値の距離内にいる(例えば、100マイル)という決定に基づいて、個人が特定の期間内に(例えば、その日又は次の日までに)在宅となると予測することができ、植物維持モードをそれに応じて停止し得る。
【0113】
植物維持モードの起動の決定は、記憶した1つ以上のコンピュータ実行可能命令に基づき得る。例えば、データ記憶部326は、制御器324によって実行すると制御器324に植物維持モードを起動するように決定させるコンピュータ実行可能命令を記憶することができる。
【0114】
一部の場合において、植物維持モードの起動の決定は、スケジュール、方針、又はアルゴリズムに基づく。例えば、制御器324が毎X日数又は毎X週などの植物維持モードの起動を決定するように、時間に基づくスケジュールを使用し得る。一部の場合において、植物維持モードの起動の決定のための制御器324は、植物育成モードなどの他のモードからの移行又は他のモードの停止の決定を含む。
【0115】
ブロック804において、制御器324は植物維持モードのためのデータを取得する。植物維持モードのためのデータは変わり得る。例えば、データは、不在データ、植物育成システムデータ、又は植物情報を含むことができるがこれらに限定されない。不在データは、ユーザの不在、例えば休暇、予約、就寝スケジュール、怪我、アポイント等を特定するデータを含むことができる。例えば、不在データは、開始時間、開始日、終了時間、終了日、持続時間、又は位置等を含むことができる。
【0116】
植物育成システムデータは、植物育成システム302に関するデータを含むことができる。一部の場合において、植物育成システムデータは、センサシステム316からのセンサデータを含むことができる。植物育成システムデータは、温度、湿度、液体レベル、pHに関するデータ、又は他のセンサデータを含むことができるがこれらに限定されない。一部の場合において、植物育成システムデータは、電源データ、例えば電源システム320に関連する電池充電レベル又は容量、過去の電力消費率、予想される電力消費率等を含むことができる。一部の場合において、電源データは、記録的又は一般的な使用に基づいて決定することができる。一部の場合において、植物育成システムデータは、現在実施している制御スケジュール、例えば現在実施している照明スケジュール又は水供給スケジュールに関するデータを含む。
【0117】
植物情報は、植物育成システムデータの植物に関するデータを含むことができる。例えば、植物情報は、種の名称、新芽までの予想時間データ、成熟までの予想時間データ、予想収穫期間データ、予想される観賞価値が高い期間のデータ、液体消費データ、収穫表示データ、タンク138内の液体量、植栽システムの植物による過去の液体消費、予想した液体消費等とすることができる。一部の場合において、制御器324は、図7のルーチン700の1つ以上のブロックを実行することによって植物情報を取得することができる。
【0118】
ブロック806において、制御器324は植物維持モードのためのデータ及び植物維持方針に基づいて制御スケジュールを生成する。本明細書に記載するように、制御スケジュールは、照明スケジュール、水供給スケジュール、撮像スケジュール等を含むことができる。
【0119】
植物維持方針は、植物維持モードの制御スケジュールをどのように決定又は生成するかを示すことができる。一部の実施において、植物維持方針は、照明システム330が起動しているときに水供給システム310が共に起動するように、水供給スケジュールを照明スケジュールに連携させることを示す。例えば、24時間で25個の照明期間が存在し、25個の照明期間には、0%デューティサイクルの1つの12時間の照明期間を含み、さらに100%強度及び33%デューティサイクルの24個の連続する30分間の照明期間(30分間のうち最初の連続する10分間起動する)を含むことを、植物維持方針が示す場合を考える。さらに、植物維持方針は、2つの12時間の水供給期間が存在し、それぞれが5/720デューティサイクルを有する(12時間のうち連続する5分間起動)ことをさらに示す。そうした場合、水供給システム310は5分間起動し、照明システム330は10分間起動する。したがって、植物維持方針は、水供給システム110の5分間の起動が照明システム330の10分間の起動中に行われる必要があることを示し得る。
【0120】
一部の実施において、植物維持方針は、照明システム330が起動しているときに水供給システム310が共に起動しないように、水供給スケジュールを照明スケジュールに連携させることを示す。例えば、上記の例を続けると、水供給システム310は5分間起動し、照明システム330は10分間起動する。したがって、照明システム330が起動していると水供給システム310が共に起動しないように水供給スケジュールを照明スケジュールに連携させるため、植物維持方針は、水供給システム110の5分間の起動が照明システム330の10分間の起動のいずれの部分中にも行われない必要があることを示し得る。
【0121】
一部の実施において、植物維持方針は、特定のパラメータを使用して制御スケジュールを生成することを示す。例えば、植物維持方針は、特定の照明パラメータ、例えばX%光強度、Y%デューティサイクル、又はZ秒数若しくはZ分の期間等の1つ以上を使用して、照明スケジュールを生成することを示し得る。他の例として、植物維持方針は、特定の水供給パラメータ、例えばB%デューティサイクル、又はC秒数若しくはC分の期間等を使用して、水供給スケジュールを生成することを示し得る。一部の場合において、特定のパラメータは、植物維持モードのためのデータに基づいてデータベースから選択される。
【0122】
一部の実施において、植物維持方針は、既存の又は現在起動しているスケジュールに対する相対的変化に基づいて制御スケジュールを生成することを示す。例えば、植物維持方針は、光強度、デューティサイクル、又は期間の少なくとも1つを変更することによって起動している照明スケジュールを調整することを示し得る。例えば、一部の場合において、植物育成モードから植物維持モードに移行するため、制御器は、1つ以上の照明期間の持続時間を少なくする、1つ以上の照明期間のデューティサイクルを低くする、特定の所定の時間にわたる照明期間の量を増やす、及び/又は、照明システムが起動しているときに平均光強度を高くすることができる。
【0123】
一部の実施において、植物維持方針は、植物育成システム302の作業者の不在に関連するデータに基づいて制御スケジュールを生成することを示す。例えば、植物維持方針は、不在の持続時間に基づいて制御スケジュールを生成することを示すことができる。このようにして、制御器324は、不在時に1つ以上の植物をより緩やかに育成させることができる。例えば、一部の場合において、植物維持方針は、不在に関連するタイミングデータに基づいて制御スケジュールを生成することを示す。例として、ユーザが2週間の休暇中であるという決定に基づいて、休暇に関連する2週間、植物維持モードを起動することができる。
【0124】
例えば、不在が比較的短い(例えば、2、3、5、又は7日)という決定に基づいて、植物維持方針は、植物育成モードの制御スケジュールに近い制御スケジュールを生成することを示すことができる(例えば、1つ以上の照明期間の持続時間を増やす、1つ以上の照明期間のデューティサイクルを高くする、特定の所定の時間にわたる照明期間の量を少なくする、及び/又は、照明システムが起動しているときに平均光強度を低くする)。
【0125】
他の例として、植物維持方針は、植物育成システムデータに基づいて制御スケジュールを生成することを示すことができる。例えば、一部の場合において、利用可能な資源(例えば、タンク内の液体)が限られ得る。したがって、植物維持方針は、特定の資源の量を決定して、植物維持モードが起動している持続時間に特定の資源の量が十分に存在するように制御スケジュールを生成することを示すことができる。一部の場合において、この決定は、他の要因、例えば予想される資源の消費にさらに基づく。例えば、植物維持方針は、利用可能な資源及び予想されるそれらの資源の消費を決定することを示すことができる。植物維持モードが起動している持続時間における予想される資源の消費が、利用可能な資源を超えない場合、植物維持方針は、それらの予想される消費に従って資源を提供することを示すことができる。一方で、植物維持モードが起動している持続時間における予想される資源の消費が、利用可能な資源を超える場合、植物維持方針は、利用可能であるものより少ない資源を使用することを示すことができる。植物維持モードの持続時間において資源の供給を制限することによって、制御器324は、資源を植物育成システム302の作業者によって補充できる植物維持モードの終了時に植物が生存している可能性を高める。
【0126】
他の例として、植物維持方針は、植物情報に基づいて制御スケジュールを決定することを示すことができる。一部の場合において、植物育成システム302の植物の数、種類、サイズ、又は成長段階は、制御スケジュールの項目に影響を及ぼし得る。例えば、植物維持方針は、植物の数、種類、サイズ、又は成長段階に基づいて、特定の量の光又は液体を植物に与えることを示し得る。植物のサイズ又は成長段階は種々の方法で決定することができる。例えば、本明細書に記載するように、制御器324は、植物のサイズ又は成長段階を推定するため、植物の撮像、水の消費、及び時間経過データの組合せを使用することができる。一部の場合において、植物維持方針は、植物情報に基づいて植物維持モードの程度を増加又は低下させることを示す。例えば、植物が成熟している又は成熟に近いことを植物情報が示すとき、植物維持方針は、「最大の」植物維持モード(「通常の」植物維持モードと比べて)に入ることを示すことができ、該「最大の」植物維持モードでは、制御器324は、さらに、1つ以上の照明期間の持続時間を増やす、1つ以上の照明期間のデューティサイクルを高くする、特定の所定の時間にわたる照明期間の量を少なくする、及び/又は、照明システムが起動しているときに平均光強度を低くするように、制御スケジュールをさらに変更する。このようにして、成熟している又は成熟に近い植物は、さらにより緩やかに育成することとなる。あるいは、植物が発芽している又は成熟に近くないことを植物情報が示すとき、植物維持方針は、「中程度の」植物維持モード(「通常の」植物維持モードと比べて)に入ることを示すことができ、該「中程度の」植物維持モードでは、制御器324は、1つ以上の照明期間の持続時間をわずかに少なくする、1つ以上の照明期間のデューティサイクルを低くする、特定の所定の時間にわたる照明期間の量を増やす、及び/又は、照明システムが起動しているときに平均光強度を高くするように、制御スケジュールをさらに変更する。このようにして、成熟に近くない植物は、やや速いが植物育成モードのように急速ではなく育成し得る。
【0127】
制御スケジュールを生成するための上述の技術の任意の1つ又は任意の組合せを植物維持方針が示すことができることが理解される。さらに、制御スケジュールは、照明スケジュール、水供給スケジュール、又はそれらの組合せを含むことができることが理解される。
【0128】
ブロック808において、制御器324は植物維持モードを起動するように制御スケジュールを実施する。一部の場合において、制御器は、植物維持モードを起動するため、植物育成モードから移行する。本明細書に記載するように、植物維持モードは、植物育成モードと比べて、より低いデューティサイクル又はより短いデューティサイクル期間で光源を動作させることができる。例えば、植物育成モードにおいて、光源は、10時間の起動と2時間の停止との間で順次交互となり得る(又は83.33%デューティサイクル及び12時間)。一方で、植物維持モードにおいて、光源は、10分の起動と20分の停止との間で順次交互となり得る(又は33.33%デューティサイクル及び30分間)。
【0129】
不在を決定する毎に複数回、例えば1回以上、ルーチン800を実行することができる。このようにして、ユーザの特定の不在、並びに植物育成システム302の資源に基づいて、植物維持モードを連続的に、周期的に、又は動的に更新しながら変化させることができる。一部のそうした場合において、ルーチン800は、より少ない、より多い、又は別のブロックを含むことができる。例えば、一部の場合において、植物維持モードから植物育成モード又は他のモードに移行するため、ルーチン800を実行することができる。
【0130】
一部の場合において、植物維持モードから植物育成モード、又は植物育成モードから植物維持モードへの移行は、漸進的又は計画的に行う。デューティサイクル又は期間の計画的な変化には、漸進的な又は制御された増加又は低下を含むことができる。一部の場合において、変化は一定の変化とすることができる。特定の場合において、計画的な変化は一定でない変化とすることができる。一部の場合において、計画的な変化は段階的パターンに従う。例えば、光源のデューティサイクルを、例えば、段階的パターンの5、8、10、12、15、若しくは20個の「ステップ」又は離散点を含む、第1のモードのデューティサイクルから第2のモードのデューティサイクルへの段階的パターンで高く又は低くすることができる。一部の場合において、計画的な変化、例えば段階的パターンは、単純な指数曲線、S字状指数曲線、又はJ字状指数曲線に対応する。
【0131】
(実施例)
植物育成システムに関するシステムの種々の例を以下の項において示す。
【0132】
項1 1つ以上の植物を保持するように構成された植栽システムと、
光を放出するように構成された光源を含む照明システムと、
液体を植栽システムに伝達するように構成された水供給システムと、
照明システム及び水供給システムと通信可能に連結するとともに、第1の期間に植物育成モードで動作し、第2の期間に植物維持モードで動作するように構成された制御器とを含み、植物維持モードにおいて、制御器は、1つ以上の植物を植物育成モードよりも緩やかに育成させるように、照明システム及び水供給システムを制御するように構成される、植物育成システム。
【0133】
項2 植物維持モードにおいて、制御器は、植物維持制御スケジュールに従って照明システム及び水供給システムを制御する、項1に記載の植物育成システム。
【0134】
項3 植物維持制御スケジュールは水供給スケジュール及び照明スケジュールを含み、植物維持制御スケジュールに従って照明システム及び水供給システムを制御するため、制御器は、照明スケジュールに従って照明システムを制御し、水供給スケジュールに従って水供給システムを制御するように構成される、項2に記載の植物育成システム。
【0135】
項4 照明スケジュールは、いつ及びどのくらい照明システムを起動するかを示し、水供給スケジュールは、いつ及びどのくらい水供給システムを起動するかを示す、項3に記載の植物育成システム。
【0136】
項5 照明スケジュールは、複数の照明期間を示し、複数の照明期間の各照明期間は、特定の持続時間、及び特定の持続時間に照明システムを起動する特定のデューティサイクルに関連する、項4に記載の植物育成システム。
【0137】
項6 照明スケジュールは、複数の照明期間の各照明期間に関連する光強度を示す、項5に記載の植物育成システム。
【0138】
項7 水供給スケジュールは、複数の水供給期間を示し、複数の水供給期間の各水供給期間は、特定の持続時間、及び特定の持続時間に水供給システムを起動する特定のデューティサイクルに関連する、項4~6のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0139】
項8 制御器は、植物維持制御スケジュールを生成するようにさらに構成され、植物維持制御スケジュールを生成するため、制御器は、
植物維持モードに関連するデータを受け取り、
植物維持モードのためのデータ及び植物維持方針に基づいて植物維持制御スケジュールを生成するように構成される、項2~7のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0140】
項9 植物維持方針は、照明システムが起動しているときに水供給システムが共に起動するように、水供給スケジュールを照明スケジュールに連携させることを示す、項8に記載の植物育成システム。
【0141】
項10 植物維持モードに関連するデータは、個人の不在の予想持続時間、植物育成システムのタンク内の液体の量、及び1つ以上の植物の液体消費率を含む、項8又は9に記載の植物育成システム。
【0142】
項11 植物維持モードに関連するデータは、個人の不在に関するタイミング情報の表示を含み、タイミング情報は、不在の開始時間、終了時間、又は予想持続時間の少なくとも1つを含む、項8~10のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0143】
項12 植物維持方針に従って、植物維持モードにおいて、制御器は、個人の不在の予想持続時間においておおよそ等しい比率で植栽システムに液体を提供するように水供給システムを起動するようにさらに構成される、項8~11のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0144】
項13 個人の不在は、個人が植物育成システムからしきい値の距離だけ離れていることに対応する、項12に記載の植物育成システム。
【0145】
項14 植物維持モードに関連するデータは、1つ以上の植物の少なくとも1つにおける数、種類、又は成長段階の少なくとも1つを含み、植物維持方針に従って、植物維持モードにおいて、制御器は、1つ以上の植物の少なくとも1つにおける数、種類、又は成長段階の少なくとも1つに基づいて照明システム及び水供給システムを制御するようにさらに構成される、項8~13のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0146】
項15 植物維持モードに関連するデータは、第1の期間に1つ以上の植物が消費した液体の比率の表示を含み、植物維持方針に従って、植物維持モードにおいて、制御器は、第1の期間に1つ以上の植物が消費した液体の比率に基づいて照明システム及び水供給システムを制御するようにさらに構成される、項8~14のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0147】
項16 植物維持モードに関連するデータは、水供給システムに残存する液体の量を含み、植物維持方針に従って、植物維持モードにおいて、制御器は、水供給システムに残存する液体の量に基づいて照明システム及び水供給システムを制御するようにさらに構成される、項8~15のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0148】
項17 植物維持モードにおいて、制御器は、所定の時間内における第1の特定の照明期間の第1の量を提供するように照明システムを制御するように構成され、植物育成モードにおいて、制御器は、所定の時間内における第2の特定の照明期間の第2の量を提供するように照明システムを制御するように構成され、第1の量は第2の量よりも大きく、第1の特定の照明期間及び第2の特定の照明期間のそれぞれは、照明システムの起動及び照明システムの停止を含む、項1~16のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0149】
項18 植物維持モードにおいて、制御器は、所定の時間内における複数の第1の照明期間を提供するように照明システムを制御するように構成され、植物育成モードにおいて、制御器は、所定の時間内における複数の第2の照明期間を提供するように照明システムを制御するように構成され、第1の照明期間のそれぞれは、第2の照明期間のそれぞれよりも持続時間が短く、第1の照明期間のそれぞれは、第2の照明期間のそれぞれよりもデューティサイクルが低い、項1~17のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0150】
項19 植物維持モードにおいて、制御器は、所定の時間内における第1の時間、照明システムを起動するように構成され、植物育成モードにおいて、制御器は、第1の時間よりも長い、所定の時間内における第2の時間、照明システムを起動するように構成される、項1~18のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0151】
項20 植物維持モードにおいて、制御器は、植物育成モードにおいて提供される第2の日積算光量よりも少ない第1の日積算光量を提供するように照明システムを制御するように構成される、項1~19のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0152】
項21 植物維持モードにおいて、制御器は、照明システムが起動しているときに植物育成モードにおいて提供される平均光強度より高い、照明システムが起動しているときの平均強度を提供するように照明システムを制御するように構成される、項1~20のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0153】
項22 植物維持モードにおいて、制御器は、植物育成モードにおける所定の時間内において植栽システムに提供される液体の第2の量より少ない、所定の時間内における植栽システムへの液体の第1の量を提供するように水供給システムを制御するように構成される、項1~21のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0154】
項23 植物維持モードにおいて、制御器は、所定の時間内における第1の時間、水供給システムを起動するように構成され、植物育成モードにおいて、制御器は、第1の時間よりも長い、所定の時間内における第2の時間、水供給システムを起動するように構成される、項1~22のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0155】
項24 制御器は、クライアントデバイスからの植物維持モードの起動の要求に基づいて植物維持モードを起動する、項1~23のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0156】
項25 制御器は、クライアントデバイスからの植物維持モードの起動の要求に基づいて植物育成モードから植物維持モードに移行するように構成される、項1~24のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0157】
項26 制御器は、植物育成システムに関連するユーザの不在の決定に基づいて植物育成モードから植物維持モードに移行するように構成される、項1~25のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0158】
項27 制御器は、植物育成システムに関連するユーザが植物育成システムからしきい値の距離だけ離れているという決定に基づいて植物育成モードから植物維持モードに移行するように構成される、項1~26のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0159】
項28 制御器は、
ユーザの不在を予測し、
予測したユーザの不在に基づいて植物維持モードを起動するようにさらに構成される、項1~27のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0160】
項29 ユーザの不在を予測するため、制御器は、
カレンダー情報を取得し、
カレンダー情報を構文解析して、いつユーザが植物育成システムからしきい値の距離を超えて離れることを予定しているかを決定するように構成される、項28に記載の植物育成システム。
【0161】
項30 制御器は、
光源のデューティサイクルを、植物育成モードに関連する第1のデューティサイクルから植物維持モードに関連する第2のデューティサイクルに移行すること、又は、光源のデューティサイクルの期間を、植物育成モードに関連する第1期間から植物維持モードに関連する第2期間に移行することの少なくとも1つによって、植物育成モードから植物維持モードに移行するようにさらに構成される、項1~29のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0162】
項31 第1のデューティサイクルは第2のデューティサイクルより低く、第1期間は第2期間より少ない、項30に記載の植物育成システム。
【0163】
項32 制御器は、
光源のデューティサイクルを、植物維持モードに関連する第1のデューティサイクルから植物育成モードに関連する第2のデューティサイクルに移行すること、又は、光源のデューティサイクルの期間を、植物維持モードに関連する第1期間から植物育成モードに関連する第2期間に移行することの少なくとも1つによって、植物維持モードから植物育成モードを経て植物維持モードに移行するようにさらに構成される、項1~31のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0164】
項33 第1のデューティサイクルは第2のデューティサイクルより低く、第1期間は第2期間より少ない、項32に記載の植物育成システム。
【0165】
項34 制御器は、光源のデューティサイクルを、段階的パターン、単純な指数曲線、S字状指数曲線、又はJ字状指数曲線の少なくとも1つに従って第1のデューティサイクルから第2のデューティサイクルに移行するように構成される、項32又は33に記載の植物育成システム。
【0166】
項35 制御器は、光源のデューティサイクルの期間を、段階的パターン、単純な指数曲線、S字状指数曲線、又はJ字状指数曲線の少なくとも1つに従って第1期間から第2期間に移行するように構成される、項32~34のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0167】
項36 第1の期間と第2の期間とは重複しない、項1~35のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0168】
項37 制御器は、植物維持モードのための植物維持制御スケジュールを生成するようにさらに構成され、植物維持モードにおいて、制御器は、植物維持制御スケジュールに従って照明システム及び水供給システムを制御する、項1~36のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0169】
項38 液体を格納するように構成されたタンクをさらに含み、水供給システムは、液体をタンクから植栽システムに伝達するように構成される、項1~37のいずれか一項に記載の植物育成システム。
【0170】
植物育成システムに関するコンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体の種々の例を以下の項において示す。
【0171】
項1 1つ以上のプロセッサによって実行すると、1つ以上のプロセッサを、第1の期間に植物育成モードで動作させ、第2の期間に植物維持モードで動作させる、コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、
植物維持モードにおいて、コンピュータ実行可能命令は、1つ以上の植物を植物育成モードよりも緩やかに育成させるように、1つ以上のプロセッサに照明システム及び水供給システムを制御させ、植栽システムは1つ以上の植物を保持するように構成され、水供給システムは液体を植栽システムに伝達するように構成され、照明システムは光を放出するように構成された光源を含む、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0172】
項2 植物維持モードにおいて、コンピュータ実行可能命令は、1つ以上のプロセッサに、植物維持制御スケジュールに従って照明システム及び水供給システムを制御させる、項1に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0173】
項3 植物維持制御スケジュールは水供給スケジュール及び照明スケジュールを含み、植物維持制御スケジュールに従って照明システム及び水供給システムを制御するため、コンピュータ実行可能命令は、1つ以上のプロセッサに、照明スケジュールに従って照明システムを制御させ、水供給スケジュールに従って水供給システムを制御させる、項2に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0174】
項4 照明スケジュールは、いつ及びどのくらい照明システムを起動するかを示し、水供給スケジュールは、いつ及びどのくらい水供給システムを起動するかを示す、項3に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0175】
項5 照明スケジュールは、複数の照明期間を示し、複数の照明期間の各照明期間は、特定の持続時間、及び特定の持続時間に照明システムを起動する特定のデューティサイクルに関連する、項4に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0176】
項6 照明スケジュールは、複数の照明期間の各照明期間に関連する光強度を示す、項5に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0177】
項7 水供給スケジュールは、複数の水供給期間を示し、複数の水供給期間の各水供給期間は、特定の持続時間、及び特定の持続時間に水供給システムを起動する特定のデューティサイクルに関連する、項4~6のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0178】
項8 コンピュータ実行可能命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに植物維持制御スケジュールを生成させ、植物維持制御スケジュールを生成するため、コンピュータ実行可能命令は、1つ以上のプロセッサに、
植物維持モードに関連するデータを受け取らせ、
植物維持モードのためのデータ及び植物維持方針に基づいて植物維持制御スケジュールを生成させる、項2~7のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0179】
項9 植物維持方針は、照明システムが起動しているときに水供給システムが共に起動するように、水供給スケジュールを照明スケジュールに連携させることを示す、項8に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0180】
項10 植物維持モードに関連するデータは、個人の不在の予想持続時間、植物育成システムのタンク内の液体の量、及び1つ以上の植物の液体消費率を含む、項8又は9に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0181】
項11 植物維持モードに関連するデータは、個人の不在に関するタイミング情報の表示を含み、タイミング情報は、不在の開始時間、終了時間、又は予想持続時間の少なくとも1つを含む、項8~10のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0182】
項12 植物維持方針に従って、植物維持モードにおいて、コンピュータ実行可能命令は、個人の不在の予想持続時間においておおよそ等しい比率で植栽システムに液体を提供するように、1つ以上のプロセッサに水供給システムを起動させる、項8~11のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0183】
項13 個人の不在は、個人が植物育成システムからしきい値の距離だけ離れていることに対応する、項12に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0184】
項14 植物維持モードに関連するデータは、1つ以上の植物の少なくとも1つにおける数、種類、又は成長段階の少なくとも1つを含み、植物維持方針に従って、植物維持モードにおいて、コンピュータ実行可能命令は、1つ以上の植物の少なくとも1つにおける数、種類、又は成長段階の少なくとも1つに基づいて、1つ以上のプロセッサに照明システム及び水供給システムを制御させる、項8~13のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0185】
項15 植物維持モードに関連するデータは、第1の期間に1つ以上の植物が消費した液体の比率の表示を含み、植物維持方針に従って、植物維持モードにおいて、コンピュータ実行可能命令は、第1の期間に1つ以上の植物が消費した液体の比率に基づいて、1つ以上のプロセッサに照明システム及び水供給システムを制御させる、項8~14のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0186】
項16 植物維持モードに関連するデータは、水供給システムに残存する液体の量を含み、植物維持方針に従って、植物維持モードにおいて、コンピュータ実行可能命令は、水供給システムに残存する液体の量に基づいて、1つ以上のプロセッサに、照明システム及び水供給システムを制御させる、項8~15のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0187】
項17 植物維持モードにおいて、コンピュータ実行可能命令は、所定の時間内における第1の特定の照明期間の第1の量を提供するように、1つ以上のプロセッサに照明システムを制御させ、植物育成モードにおいて、コンピュータ実行可能命令は、所定の時間内における第2の特定の照明期間の第2の量を提供するように、1つ以上のプロセッサに照明システムを制御させ、第1の量は第2の量よりも大きく、第1の特定の照明期間及び第2の特定の照明期間のそれぞれは、照明システムの起動及び照明システムの停止を含む、項1~16のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0188】
項18 植物維持モードにおいて、コンピュータ実行可能命令は、所定の時間内における複数の第1の照明期間を提供するように、1つ以上のプロセッサに照明システムを制御させ、植物育成モードにおいて、コンピュータ実行可能命令は、所定の時間内における複数の第2の照明期間を提供するように、1つ以上のプロセッサに照明システムを制御させ、第1の照明期間のそれぞれは、第2の照明期間のそれぞれよりも持続時間が短く、第1の照明期間のそれぞれは、第2の照明期間のそれぞれよりもデューティサイクルが低い、項1~17のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0189】
項19 植物維持モードにおいて、コンピュータ実行可能命令は、所定の時間内における第1の時間、1つ以上のプロセッサに照明システムを起動させ、植物育成モードにおいて、コンピュータ実行可能命令は、第1の時間よりも長い、所定の時間内における第2の時間、1つ以上のプロセッサに照明システムを起動させる、項1~18のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0190】
項20 植物維持モードにおいて、コンピュータ実行可能命令は、植物育成モードにおいて提供される第2の日積算光量よりも少ない第1の日積算光量を提供するように、1つ以上のプロセッサに照明システムを制御させる、項1~19のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0191】
項21 植物維持モードにおいて、コンピュータ実行可能命令は、照明システムが起動しているときに植物育成モードにおいて提供される平均光強度より高い、照明システムが起動しているときの平均強度を提供するように、1つ以上のプロセッサに照明システムを制御させる、項1~20のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0192】
項22 植物維持モードにおいて、コンピュータ実行可能命令は、植物育成モードにおける所定の時間内において植栽システムに提供される液体の第2の量より少ない、所定の時間内における植栽システムへの液体の第1の量を提供するように、1つ以上のプロセッサに水供給システムを制御させる、項1~21のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0193】
項23 植物維持モードにおいて、コンピュータ実行可能命令は、所定の時間内における第1の時間、1つ以上のプロセッサに水供給システムを起動させ、植物育成モードにおいて、コンピュータ実行可能命令は、第1の時間よりも長い、所定の時間内における第2の時間、1つ以上のプロセッサに水供給システムを起動させる、項1~22のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0194】
項24 コンピュータ実行可能命令は、クライアントデバイスからの植物維持モードの起動の要求に基づいて、1つ以上のプロセッサに植物維持モードを起動させる、項1~23のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0195】
項25 コンピュータ実行可能命令は、クライアントデバイスからの植物維持モードの起動の要求に基づいて、1つ以上のプロセッサに植物育成モードから植物維持モードへの移行を行わせる、項1~24のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0196】
項26 コンピュータ実行可能命令は、植物育成システムに関連するユーザの不在の決定に基づいて、1つ以上のプロセッサに植物育成モードから植物維持モードへの移行を行わせる、項1~25のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0197】
項27 コンピュータ実行可能命令は、植物育成システムに関連するユーザが植物育成システムからしきい値の距離だけ離れているという決定に基づいて、1つ以上のプロセッサに植物育成モードから植物維持モードへの移行を行わせる、項1~26のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0198】
項28 コンピュータ実行可能命令は、1つ以上のプロセッサに、
ユーザの不在を予測させ、
予測したユーザの不在に基づいて植物維持モードを起動させる、項1~27のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0199】
項29 ユーザの不在を予測するため、コンピュータ実行可能命令は、1つ以上のプロセッサに、
カレンダー情報を取得させ、
カレンダー情報を構文解析して、いつユーザが植物育成システムからしきい値の距離を超えて離れることを予定しているかを決定させる、項28に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0200】
項30 コンピュータ実行可能命令は、
光源のデューティサイクルを、植物育成モードに関連する第1のデューティサイクルから植物維持モードに関連する第2のデューティサイクルに移行すること、又は、光源のデューティサイクルの期間を、植物育成モードに関連する第1期間から植物維持モードに関連する第2期間に移行することの少なくとも1つによって、1つ以上のプロセッサに、植物育成モードから植物維持モードへの移行を行わせる、項1~29のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0201】
項31 第1のデューティサイクルは第2のデューティサイクルより低く、第1期間は第2期間より少ない、項30に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0202】
項32 コンピュータ実行可能命令は、
光源のデューティサイクルを、植物維持モードに関連する第1のデューティサイクルから植物育成モードに関連する第2のデューティサイクルに移行すること、又は、光源のデューティサイクルの期間を、植物維持モードに関連する第1期間から植物育成モードに関連する第2期間に移行することの少なくとも1つによって、1つ以上のプロセッサに、植物維持モードから植物育成モード、植物維持モードへの移行を行わせる、項1~31のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0203】
項33 第1のデューティサイクルは第2のデューティサイクルより低く、第1期間は第2期間より少ない、項32に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0204】
項34 コンピュータ実行可能命令は、1つ以上のプロセッサに、光源のデューティサイクルを、段階的パターン、単純な指数曲線、S字状指数曲線、又はJ字状指数曲線の少なくとも1つに従って第1のデューティサイクルから第2のデューティサイクルに移行させる、項32又は33に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0205】
項35 コンピュータ実行可能命令は、1つ以上のプロセッサに、光源のデューティサイクルの期間を、段階的パターン、単純な指数曲線、S字状指数曲線、又はJ字状指数曲線の少なくとも1つに従って第1期間から第2期間に移行させる、項32~34のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0206】
項36 第1の期間と第2の期間とは重複しない、項1~35のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0207】
項37 コンピュータ実行可能命令は、1つ以上のプロセッサに植物維持モードのための植物維持制御スケジュールを生成させ、植物維持モードにおいて、コンピュータ実行可能命令は、1つ以上のプロセッサに、植物維持制御スケジュールに従って照明システム及び水供給システムを制御させる、項1~36のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0208】
項38 水供給システムは、液体を格納するように構成されたタンクを含み、水供給システムは、液体をタンクから植栽システムに伝達するように構成される、項1~37のいずれか一項に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【0209】
植物育成システムに関する方法の種々の例を以下の項において示す。
【0210】
項1 植物育成システムの照明システム及び植物育成システムの水供給システムを第1の期間に植物育成モードで動作させ、
水供給システムは液体を植栽システムに伝達するように構成され、
植栽システムは1つ以上の植物を保持するように構成され、
照明システムは光を放出するように構成された光源を含む、ステップと、
照明システム及び水供給システムを第2の期間に植物維持モードで動作させるステップとを含み、上述の植物維持モードで動作させるステップは、1つ以上の植物を植物育成モードよりも緩やかに育成させるように、照明システム及び水供給システムを制御させることを含む、方法。
【0211】
項2 植物維持モードにおいて、植物維持制御スケジュールに従って照明システム及び水供給システムを制御させることをさらに含む、項1に記載の方法。
【0212】
項3 植物維持制御スケジュールは水供給スケジュール及び照明スケジュールを含み、上述の植物維持制御スケジュールに従って照明システム及び水供給システムを制御させることは、照明スケジュールに従って照明システムを制御させ、水供給スケジュールに従って水供給システムを制御させることを含む、項2に記載の方法。
【0213】
項4 照明スケジュールは、いつ及びどのくらい照明システムを起動するかを示し、水供給スケジュールは、いつ及びどのくらい水供給システムを起動するかを示す、項3に記載の方法。
【0214】
項5 照明スケジュールは、複数の照明期間を示し、複数の照明期間の各照明期間は、特定の持続時間、及び特定の持続時間に照明システムを起動する特定のデューティサイクルに関連する、項4に記載の方法。
【0215】
項6 照明スケジュールは、複数の照明期間の各照明期間に関連する光強度を示す、項5に記載の方法。
【0216】
項7 水供給スケジュールは、複数の水供給期間を示し、複数の水供給期間の各水供給期間は、特定の持続時間、及び特定の持続時間に水供給システムを起動する特定のデューティサイクルに関連する、項4~6のいずれか一項に記載の方法。
【0217】
項8 植物維持制御スケジュールを生成させることをさらに含み、上述の植物維持制御スケジュールを生成させることは、
植物維持モードに関連するデータを受け取らせること、及び、
植物維持モードのためのデータ及び植物維持方針に基づいて植物維持制御スケジュールを生成させることを含む、項2~7のいずれか一項に記載の方法。
【0218】
項9 植物維持方針は、照明システムが起動しているときに水供給システムが共に起動するように、水供給スケジュールを照明スケジュールに連携させることを示す、項8に記載の方法。
【0219】
項10 植物維持モードに関連するデータは、個人の不在の予想持続時間、植物育成システムのタンク内の液体の量、及び1つ以上の植物の液体消費率を含む、項8又は9に記載の方法。
【0220】
項11 植物維持モードに関連するデータは、個人の不在に関するタイミング情報の表示を含み、タイミング情報は、不在の開始時間、終了時間、又は予想持続時間の少なくとも1つを含む、項8~10のいずれか一項に記載の方法。
【0221】
項12 植物維持方針に従って、植物維持モードにおいて、方法は、個人の不在の予想持続時間においておおよそ等しい比率で植栽システムに液体を提供するように水供給システムを起動させることをさらに含む、項8~11のいずれか一項に記載の方法。
【0222】
項13 個人の不在は、個人が植物育成システムからしきい値の距離だけ離れていることに対応する、項12に記載の方法。
【0223】
項14 植物維持モードに関連するデータは、1つ以上の植物の少なくとも1つにおける数、種類、又は成長段階の少なくとも1つを含み、植物維持方針に従って、植物維持モードにおいて、方法は、1つ以上の植物の少なくとも1つにおける数、種類、又は成長段階の少なくとも1つに基づいて照明システム及び水供給システムを制御させることをさらに含む、項8~13のいずれか一項に記載の方法。
【0224】
項15 植物維持モードに関連するデータは、第1の期間に1つ以上の植物が消費した液体の比率の表示を含み、植物維持方針に従って、植物維持モードにおいて、方法は、第1の期間に1つ以上の植物が消費した液体の比率に基づいて照明システム及び水供給システムを制御させることをさらに含む、項8~14のいずれか一項に記載の方法。
【0225】
項16 植物維持モードに関連するデータは、水供給システムに残存する液体の量を含み、植物維持方針に従って、植物維持モードにおいて、方法は、水供給システムに残存する液体の量に基づいて照明システム及び水供給システムを制御させることをさらに含む、項8~15のいずれか一項に記載の方法。
【0226】
項17 植物維持モードにおいて、方法は、所定の時間内における第1の特定の照明期間の第1の量を提供するように照明システムを制御させることをさらに含み、植物育成モードにおいて、方法は、所定の時間内における第2の特定の照明期間の第2の量を提供するように照明システムを制御させることをさらに含み、第1の量は第2の量よりも大きく、第1の特定の照明期間及び第2の特定の照明期間のそれぞれは、照明システムの起動及び照明システムの停止を含む、項1~16のいずれか一項に記載の方法。
【0227】
項18 植物維持モードにおいて、方法は、所定の時間内における複数の第1の照明期間を提供するように照明システムを制御させることをさらに含み、植物育成モードにおいて、方法は、所定の時間内における複数の第2の照明期間を提供するように照明システムを制御させることをさらに含み、第1の照明期間のそれぞれは、第2の照明期間のそれぞれよりも持続時間が短く、第1の照明期間のそれぞれは、第2の照明期間のそれぞれよりもデューティサイクルが低い、項1~17のいずれか一項に記載の方法。
【0228】
項19 植物維持モードにおいて、方法は、所定の時間内における第1の時間、照明システムを起動させることをさらに含み、植物育成モードにおいて、方法は、第1の時間よりも長い、所定の時間内における第2の時間、照明システムを起動させることをさらに含む、項1~18のいずれか一項に記載の方法。
【0229】
項20 植物維持モードにおいて、方法は、植物育成モードにおいて提供される第2の日積算光量よりも少ない第1の日積算光量を提供するように照明システムを制御させることをさらに含む、項1~19のいずれか一項に記載の方法。
【0230】
項21 植物維持モードにおいて、方法は、照明システムが起動しているときに植物育成モードにおいて提供される平均光強度より高い、照明システムが起動しているときの平均強度を提供するように、照明システムを制御させることをさらに含む、項1~20のいずれか一項に記載の方法。
【0231】
項22 植物維持モードにおいて、方法は、植物育成モードにおける所定の時間内において植栽システムに提供される液体の第2の量より少ない、所定の時間内における植栽システムへの液体の第1の量を提供するように、水供給システムを制御させることをさらに含む、項1~21のいずれか一項に記載の方法。
【0232】
項23 植物維持モードにおいて、方法は、所定の時間内における第1の時間、水供給システムを起動させることをさらに含み、植物育成モードにおいて、方法は、第1の時間よりも長い、所定の時間内における第2の時間、水供給システムを起動させることをさらに含む、項1~22のいずれか一項に記載の方法。
【0233】
項24 方法は、クライアントデバイスからの植物維持モードの起動の要求に基づいて植物維持モードを起動させることをさらに含む、項1~23のいずれか一項に記載の方法。
【0234】
項25 クライアントデバイスからの植物維持モードの起動の要求に基づいて植物育成モードから植物維持モードに移行させることをさらに含む、項1~24のいずれか一項に記載の方法。
【0235】
項26 植物育成システムに関連するユーザの不在の決定に基づいて植物育成モードから植物維持モードに移行させることをさらに含む、項1~25のいずれか一項に記載の方法。
【0236】
項27 植物育成システムに関連するユーザが植物育成システムからしきい値の距離だけ離れているという決定に基づいて植物育成モードから植物維持モードに移行させることをさらに含む、項1~26のいずれか一項に記載の方法。
【0237】
項28 ユーザの不在を予測させること、及び、
予測したユーザの不在に基づいて植物維持モードを起動させることをさらに含む、項1~27のいずれか一項に記載の方法。
【0238】
項29 上述のユーザの不在を予測させることは、
カレンダー情報を取得させること、及び、
カレンダー情報を構文解析して、いつユーザが植物育成システムからしきい値の距離を超えて離れることを予定しているかを決定させることを含む、項28に記載の方法。
【0239】
項30 光源のデューティサイクルを、植物育成モードに関連する第1のデューティサイクルから植物維持モードに関連する第2のデューティサイクルに移行すること、又は、光源のデューティサイクルの期間を、植物育成モードに関連する第1期間から植物維持モードに関連する第2期間に移行することの少なくとも1つによって、植物育成モードから植物維持モードに移行させることをさらに含む、項1~29のいずれか一項に記載の方法。
【0240】
項31 第1のデューティサイクルは第2のデューティサイクルより低く、第1期間は第2期間より少ない、項30に記載の方法。
【0241】
項32 光源のデューティサイクルを、植物維持モードに関連する第1のデューティサイクルから植物育成モードに関連する第2のデューティサイクルに移行すること、又は、光源のデューティサイクルの期間を、植物維持モードに関連する第1期間から植物育成モードに関連する第2期間に移行することの少なくとも1つによって、植物維持モードから植物育成モード、植物維持モードに移行させることをさらに含む、項1~31のいずれか一項に記載の方法。
【0242】
項33 第1のデューティサイクルは第2のデューティサイクルより低く、第1期間は第2期間より少ない、項32に記載の方法。
【0243】
項34 光源のデューティサイクルを、段階的パターン、単純な指数曲線、S字状指数曲線、又はJ字状指数曲線の少なくとも1つに従って第1のデューティサイクルから第2のデューティサイクルに移行させることをさらに含む、項32又は33に記載の方法。
【0244】
項35 光源のデューティサイクルの期間を、段階的パターン、単純な指数曲線、S字状指数曲線、又はJ字状指数曲線の少なくとも1つに従って第1期間から第2期間に移行させることをさらに含む、項32~34のいずれか一項に記載の方法。
【0245】
項36 第1の期間と第2の期間とは重複しない、項1~35のいずれか一項に記載の方法。
【0246】
項37 植物維持モードのための植物維持制御スケジュールを生成させることをさらに含み、植物維持モードにおいて、方法は、植物維持制御スケジュールに従って照明システム及び水供給システムを制御させることをさらに含む、項1~36のいずれか一項に記載の方法。
【0247】
項38 水供給システムは、液体を格納するように構成されたタンクを含み、水供給システムは、液体をタンクから植栽システムに伝達するように構成される、項1~37のいずれか一項に記載の方法。
【0248】
(用語)
条件的文言、とりわけ「できる」、「できた」、「し得る」、又は「してもよい」などは、具体的に明示されない限り、あるいは使用される文脈内で理解されない限り、一般に、所定の実施形態が所定の特徴、構成要素、又はステップを含む一方で、他の実施形態はこれらを含まないということを意味すること意図する。したがって、そうした条件的文言は、特徴、構成要素、若しくはステップが1つ以上の実施形態に何らかの形で要求されること、又は、1つ以上の実施形態が、ユーザの情報提供若しくは指示の有無で、これらの特徴、構成要素、若しくはステップを任意の特定の実施形態において含む若しくは実施するかどうかを決定するロジックを必ず含むことの示唆を一般に意図しない。
【0249】
「含む」、「含むことができる」等の文言は、文脈において明らかに要求されない限り、詳細な説明及び特許請求の範囲において、排他的又は網羅的な意味とは反対に含める意味に、すなわち「含むが、これに限定されない」という意味に解釈される。本明細書において使用するように、「接続された」、「連結された」という用語、又はその任意の変異形は、2つ以上の構成要素間における直接又は間接のいずれかの任意の接続又は連結を意味し、構成要素間における連結又は接続は物理的、論理的、又はそれらの組合せであり得る。さらに、「本明細書に」、「上記」、「下記」という文言、及び同様の意味の文言は、本願で使用するとき、本願を全体として指し、本願の任意の特定の部分を指すものではない。文脈が許すなら、単数又は複数を使用する上述の詳細な説明の文言もまた、それぞれ複数又は単数を含むことができる。2つ以上の事項のリストに関する「及び/又は」という文言は、リストの事項のいずれか1つ、リストの事項のすべて、及びリストの事項の任意の組合せである、該文言の解釈のすべてを包含する。同様に、2つ以上の事項のリストに関する「又は」という文言は、リストの事項のいずれか1つ、リストの事項のすべて、及びリストの事項の任意の組合せである、該文言の解釈のすべてを包含する。
【0250】
実施形態に応じて、本明細書に記載する任意のアルゴリズムの特定の動作、作用、イベント、又は機能を、異なるシーケンスで実行し得、追加、統合、又は完全に省略し得る(非限定的な例:すべてがアルゴリズムの実行に必要なわけではない)。さらに、特定の実施形態では、動作、作用、機能、又はイベントを、逐次ではなく、非限定的例として、マルチスレッド処理、割り込み処理、又は複数のプロセッサ若しくはプロセッサコアによって、又は他の並列アーキテクチャ上で同時並行的に実行し得る。
【0251】
本明細書に開示する実施形態に関連して記載する種々の論理ブロック、モジュール、ルーチン、及びアルゴリズムステップの例を、電子ハードウェア、又は電子ハードウェア及び実行可能なソフトウェアの組合せとして実装し得る。この互換性を明確に示すために、種々の部品、ブロック、モジュール、及びステップの例を、一般にそれらの機能に関して上述に記載している。このような機能がハードウェアとして又はハードウェア上で実行されるソフトウェアとして実装されるかは、システム全体に課される特定のアプリケーションと設計上の制約に依存する。記載する機能は、特定のアプリケーションごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものとして解釈すべきではない。
【0252】
さらに、本明細書に開示する実施形態に関連して記載する種々の論理ブロック及びモジュールの例を、本明細書に記載する機能を実行するために設計された機械、例えば、プロセッサデバイス、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)若しくはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート若しくはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェア部品、又はそれらの任意の組み合わせによって実装又は実行し得る。プロセッサデバイスは、マイクロプロセッサであり得るが、代替として、該プロセッサデバイスは、コントローラ、マイクロコントローラ、又はそれらの組み合わせ等であり得る。プロセッサデバイスは、コンピュータ実行可能命令を処理するように構成された電気回路を含み得る。別の実施形態では、プロセッサデバイスは、FPGA又はコンピュータ実行可能命令を処理することなく論理演算を実行する他のプログラム可能なデバイスを含む。プロセッサデバイスは、また、コンピューティングデバイスの組み合わせ、非限定的な例として、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた1つ以上のマイクロプロセッサ、又は他の任意のそのような構成として実装し得る。主にデジタル技術に関して本明細書に記載するが、プロセッサデバイスはまた、主にアナログ部品も含み得る。例えば、本明細書に記載する信号処理アルゴリズムの一部又はすべてを、アナログ回路又はアナログ回路及びデジタル回路の混合で実装し得る。コンピューティング環境は、いくつかの例を挙げると、マイクロプロセッサベースのコンピュータシステム、メインフレームコンピュータ、デジタル信号プロセッサ、ポータブルコンピューティングデバイス、デバイスコントローラ、又は機器内の計算エンジンを含むがこれらに限定されない、任意種類のコンピュータシステムを含み得る。
【0253】
本明細書に開示する実施形態に関して記載する方法、プロセス、ルーチン、又はアルゴリズムの構成要素を、直接ハードウェアにおいて、プロセッサデバイスによって実行するソフトウェアモジュールにおいて、又は両者の組み合わせにおいて実施し得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、又は他の任意の形式の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に常駐し得る。例の記憶媒体は、プロセッサデバイスが該記憶媒体から情報を読み取り、該記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサデバイスに連結され得る。別の方法では、該記憶媒体をプロセッサデバイスに一体化し得る。プロセッサデバイス及び記憶媒体は1つのASICに常駐し得る。ASICはユーザ端末に常駐し得る。別の方法では、プロセッサデバイス及び記憶媒体はユーザ端末の別個の部品として常駐し得る。
【0254】
さらに、システムの例における種々の部品の処理は、複数の機械、ネットワーク、及び他のコンピューティングリソースに分散し得る。さらに、システムにおける2つ以上の部品をより少ない部品に組み合わせ得る。システムの例における種々の部品は、専用のコンピュータハードウェアシステム又はコンピューティングデバイスではなく、1つ以上の仮想マシンに実装し得る。
【0255】
これらの変更及び他の変更を、上述の詳細な説明を考慮して本発明に対して行い得る。上述の説明は本発明の特定の例を記載し、考えられる最良の態様を記載しているが、上述が文面において如何に詳細に見えても、本発明は多くの方法で実施し得る。システムの詳細はその特定の実施において実質的に変わり得るが、本明細書に開示する本発明になおも包含される。上述のように、本発明の特定の特徴又は態様を記載するときに使用する特定の用語は、該用語に関連する本発明の任意の特定の特性、特徴、又は態様に限定するように該用語を本明細書において再定義していることを示唆するように解釈すべきではない。一般に、以下の特許請求の範囲に使用する用語は、上述の詳細な説明の項がそうした用語を明示的に定義しない限り、本明細書に開示する特定の例に本発明を限定するように解釈すべきではない。したがって、実際の本発明の範囲は、開示の例だけでなく、特許請求の範囲において本発明を実行又は実施するすべての同等の方法も包含する。
【0256】
特に具体的に記載しない限り、「X、Y、又はZの少なくとも1つ」という語句などの選言的文言は、事項、用語等がX、Y、若しくはZ、又はそれらの任意の組合せのいずれかであり得る(非限定的例:X、Y、又はZ)ということを示すように一般に使用されるように文脈で特に理解される。したがって、そのような選言的文言は、特定の実施形態にXの少なくとも1つ、Yの少なくとも1つ、及びZの少なくとも1つがそれぞれ存在するよう要求することを一般に示唆する意図ではなく、示唆すべきでない。
【0257】
特に明示的に記載しない限り、「1つ」などの用語は、一般に、1つ以上の記載した事項を含むと解釈されるべきである。したがって、「をするように構成されたデバイス」などの語句は、1つ以上の記載したデバイスを含む意図である。そうした1つ以上の記載したデバイスはまた、当該記載を実行するように集合的に構成され得る。例えば、「A、B及びCの記載を実行するように構成されたプロセッサ」は、B及びCの記載を実行するように構成された第2のプロセッサと一緒に動作する、Aの記載を実行するように構成された第1のプロセッサを含み得る。
【0258】
上述の詳細な説明は、種々の実施形態に適用される新規の特徴を示し、記載し、指摘しているが、本開示の趣旨から逸脱することなく、例のデバイス又はアルゴリズムの形態及び詳細において種々の省略、置換、及び変更をなし得ることが理解され得る。認識できるように、本明細書に記載する特定の実施形態において、本明細書に示す特徴及び利点のすべてを提供しない形態の範囲内で実施し、いくつかの特徴を他の特徴と分けて使用又は実行し得る。本明細書に開示する所定の実施形態の範囲は、上述の説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の同等物の趣旨及び範囲内に該当するすべての変更は、その範囲内に包含される。
【0259】
一般に円に関連する任意の用語、例えば「半径」若しくは「半径の」若しくは「直径」若しくは「円周」若しくは「円周の」、又は任意の派生語若しくは同様の種類の用語は、円構造だけでなく任意の種類の幾何学形状における任意の対応する構造を指すように使用する意図である。例えば、他の幾何学的構造に適用される「半径の」は、そうした構造の幾何学的略中心に対応する位置とそうした構造の周囲との間の方向又距離を指すように理解すべきであり、他の幾何学的構造に適用される「直径」は、そうした構造の断面幅を指すように理解すべきであり、他の幾何学的構造に適用される「円周」は、周囲領域を指すように理解すべきである。この明細書又は図面において、これらの用語を円又は円構造のみに限定するように解釈すべきものはない。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
【国際調査報告】