(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-31
(54)【発明の名称】予測モデリングを介した燃料漏れ判定
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/04 20230101AFI20230724BHJP
【FI】
G06Q10/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022581562
(86)(22)【出願日】2021-06-29
(85)【翻訳文提出日】2023-01-31
(86)【国際出願番号】 US2021039592
(87)【国際公開番号】W WO2022006090
(87)【国際公開日】2022-01-06
(32)【優先日】2020-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518357818
【氏名又は名称】ウェイン・フューエリング・システムズ・エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Wayne Fueling Systems LLC
【住所又は居所原語表記】3814 Jarrett Way, Austin, TX 78728, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】スワループ・プレム
(72)【発明者】
【氏名】カンブル・アティシュ
(72)【発明者】
【氏名】デブ・ボダヤン
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA04
(57)【要約】
燃料貯蔵施設を特徴付けるデータが、燃料貯蔵施設に配置された複数のセンサのうちの1つ以上から受信され得る。燃料貯蔵施設の燃料漏れ予測は、受信したデータに基づいて、燃料貯蔵施設に燃料漏れが存在するかどうかを予測する少なくとも1つの予測モデルにさらに基づいて、サーバーによって決定され得る。燃料漏れ予測は、サーバーによって提供され得る。関連する装置、システム、方法、技術、および物品も記載される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
燃料貯蔵施設に配置された複数のセンサのうちの1つ以上から、前記燃料貯蔵施設を特徴付けるデータを受信することと、
サーバーによって、受信した前記データに基づいて、前記燃料貯蔵施設の燃料漏れ予測を決定することであって、前記決定することは、前記燃料貯蔵施設に燃料漏れが存在するかどうかを予測する少なくとも1つの予測モデルにさらに基づく、ことと、
前記サーバーによって、前記燃料漏れ予測を提供することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの予測モデルは、前記燃料貯蔵施設の所定の較正パラメータ、前記燃料貯蔵施設の物理モデル、および前記データにおける少なくとも1つのエラー度を示すエラーモデルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記燃料漏れ予測の前記決定は、
前記受信したデータ、前記燃料貯蔵施設の前記所定の較正パラメータ、前記物理モデル、および前記エラーモデルの最適化に基づいて、前記燃料貯蔵施設の予測燃料漏れ率を決定することと、
前記予測燃料漏れ率が所定の閾値を超えるかどうかに基づいて、前記燃料漏れ予測を決定することと、
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記流体バランスモデルが、前記受信したデータに基づいて、前記燃料貯蔵施設の予測燃料レベルを決定する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記サーバーによって、前記予測燃料漏れ率を、ディスプレイ上に描写するためにグラフィカルユーザーインターフェースに提供することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
第2の流体バランスモデルおよび第2の所定の閾値に基づいて、前記燃料貯蔵施設の第2の燃料漏れ予測を決定することをさらに含み、前記第2の流体バランスモデルは前記流体バランスモデルに基づき、前記第2の所定の閾値は前記所定の閾値より大きい、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のセンサのうちの前記1つ以上は、ディップスティック、自動タンクゲージ、燃料漏れ検出センサ、磁歪プローブ、店頭デバイス、フォアコートコントローラー、バックオフィスシステム、および燃料ディスペンサーのうちのいずれか1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記サーバーは、前記複数のセンサのうちの前記1つ以上に通信可能に結合されている、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記燃料漏れ予測は、1日の燃料漏れ予測である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記燃料漏れ予測は、前記サーバーに通信可能に結合されたディスプレイのグラフィカルユーザーインターフェースに提供され、前記グラフィカルユーザーインターフェースは、前記燃料漏れ予測の視覚的特徴付けを前記ディスプレイ上に提示するように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記燃料漏れ予測は、ユーザーに表示するために自動タンクゲージに提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
繰り返し可能な時間間隔で前記燃料漏れ予測を決定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記物理モデルは、流体バランスモデルである、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記決定することは、数学的プログラミングにさらに基づき、前記物理モデルによって特徴付けられる関数を最大化または最小化することと、前記関数の入力値を少なくとも変化させることであって、前記入力値が前記受信したデータを特徴付ける、ことと、前記関数の出力値を計算することであって、前記出力値が、前記予測燃料漏れ率を特徴付ける、ことと、を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項15】
前記予測燃料漏れ率、前記燃料漏れ予測、および前記受信したデータに基づいて、前記燃料漏れの原因を決定することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項16】
システムであって、
少なくとも1つのデータプロセッサと、
前記少なくとも1つのデータプロセッサに動作を実行させるように構成された命令を格納するメモリと、
を含み、前記動作は、
燃料貯蔵施設に配置された複数のセンサのうちの1つ以上から、前記燃料貯蔵施設を特徴付けるデータを受信することと、
受信した前記データに基づいて、前記燃料貯蔵施設の燃料漏れ予測を決定することであって、前記決定することは、前記燃料貯蔵施設に燃料漏れが存在するかどうかを予測する少なくとも1つの予測モデルにさらに基づく、ことと、
前記燃料漏れ予測を提供することと、を含む、システム。
【請求項17】
前記少なくとも1つの予測モデルは、前記燃料貯蔵施設の所定の較正パラメータと、前記燃料貯蔵施設の物理モデルと、前記データにおける少なくとも1つのエラー度を示すエラーモデルと、を含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記燃料漏れ予測の前記決定は、
前記受信したデータ、前記燃料貯蔵施設の前記所定の較正パラメータ、前記物理モデル、および前記エラーモデルの最適化に基づいて、前記燃料貯蔵施設の予測燃料漏れ率を決定することと、
前記予測燃料漏れ率が所定の閾値を超えるかどうかに基づいて、前記燃料漏れ予測を決定することと、
をさらに含む、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記流体バランスモデルが、前記受信したデータに基づいて、前記燃料貯蔵施設の予測燃料レベルを決定する、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記予測燃料漏れ率を、ディスプレイ上に描写するためにグラフィカルユーザーインターフェースに提供することをさらに含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項21】
第2の流体バランスモデルおよび第2の所定の閾値に基づいて、前記燃料貯蔵施設の第2の燃料漏れ予測を決定することをさらに含み、前記第2の流体バランスモデルは前記流体バランスモデルに基づき、前記第2の所定の閾値は前記所定の閾値より大きい、請求項18に記載のシステム。
【請求項22】
前記複数のセンサのうちの前記1つ以上は、ディップスティック、自動タンクゲージ、燃料漏れ検出センサ、磁歪プローブ、店頭デバイス、フォアコートコントローラー、バックオフィスシステム、および燃料ディスペンサーのうちのいずれか1つを含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項23】
前記少なくとも1つのデータプロセッサは、前記複数のセンサのうちの前記1つ以上に通信可能に結合されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項24】
前記燃料漏れ予測は、1日の燃料漏れ予測である、請求項16に記載のシステム。
【請求項25】
前記燃料漏れ予測は、前記少なくとも1つのデータプロセッサに通信可能に結合されたディスプレイのグラフィカルユーザーインターフェースに提供され、前記グラフィカルユーザーインターフェースは、前記燃料漏れ予測の視覚的特徴付けを前記ディスプレイ上に提示するように構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項26】
前記燃料漏れ予測は、ユーザーに表示するために自動タンクゲージに提供される、請求項16に記載のシステム。
【請求項27】
繰り返し可能な時間間隔で前記燃料漏れ予測を決定することをさらに含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項28】
前記物理モデルは、流体バランスモデルである、請求項16に記載のシステム。
【請求項29】
前記決定することは、数学的プログラミングにさらに基づき、前記物理モデルによって特徴付けられる関数を最大化または最小化することと、前記関数の入力値を少なくとも変化させることであって、前記入力値が前記受信したデータを特徴付ける、ことと、前記関数の出力値を計算することであって、前記出力値が、前記予測燃料漏れ率を特徴付ける、ことと、を含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項30】
前記予測燃料漏れ率、前記燃料漏れ予測、および前記受信したデータに基づいて、前記燃料漏れの原因を決定することをさらに含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項31】
命令を格納する非一時的なコンピュータプログラム製品であって、前記命令が、少なくとも1つのコンピューティングシステムの一部を形成する少なくとも1つのデータプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのデータプロセッサは、
燃料貯蔵施設に配置された複数のセンサのうちの1つ以上から、前記燃料貯蔵施設を特徴付けるデータを受信することと、
受信した前記データに基づいて、前記燃料貯蔵施設の燃料漏れ予測を決定することであって、前記決定することは、前記燃料貯蔵施設に燃料漏れが存在するかどうかを予測する少なくとも1つの予測モデルにさらに基づく、ことと、
前記燃料漏れ予測を提供することと、
を含む動作を実行する、非一時的なコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2020年6月30日に出願され、「FUEL LEAK DETERMINATION VIA PREDICTIVE MODELING」と題する米国仮特許出願第63/046,345号、および2020年9月21日に出願され、「FUEL LEAK DETERMINATION VIA PREDICTIVE MODELING」と題する米国特許出願第17/027,529号の優先権を主張し、これらは参照により全体として本明細書に組み込まれる。
【0002】
〔分野〕
予測モデリングを介した燃料漏れ判定のためのシステムおよび方法が提供される。関連する装置、システム、技術、および物品も記載される。
【背景技術】
【0003】
ウェットストック(Wetstock)管理は、燃料貯蔵施設の日常業務の一部である。典型的には、ウェットストック管理は、自動タンクゲージ(ATG)、燃料漏れ検出センサ、磁歪プローブなどといった種々の測定デバイスを使用して燃料貯蔵施設における燃料の蓄え(fuel stock)を監視すること、燃料の蓄えに影響を及ぼす、異常で、しばしば安全でない事象(例えば、燃料損失、燃料過多、タンクの欠陥、動作上の問題など)を検出するために測定値を評価すること、および、必要に応じて是正措置を実施することを伴い得る。
【0004】
伝統的に、ウェットストックの測定値は、貯蔵施設のオペレータによって手作業で評価され得る。オペレータは、異常を識別し、適切に対応するために、測定値の監視を担当し得る。しかし、大量のセンサデータを手動で監視するために人に依存する習慣は、エラーを起こしやすく、初期段階で問題を検出および解決できない可能性がある。このような失敗は、ウェットストック管理の状況において、環境汚染、収入の損失、評判の低下、公衆衛生上のリスクといった破滅的な結果をもたらす可能性がある。
【0005】
米国環境保護庁(EPA)は、地下貯蔵タンク(UST)の漏れ検出方法に関する性能基準を指定している。USTの所有者およびオペレータは、彼らが使用する、統計学的在庫管理(SIR)法とも呼ばれる、漏れ検出方法が、そのような指定基準を満たすことを証明しなければならない。EPAは、SIR法が、少なくとも95%の検出確率(PD)で0.1ガロン/時(gal/hr)の漏れを検出すると共に、5%以下の誤警報確率(PFA)で動作することができなければならないことを要求している。
【0006】
しかし、現在適用されている漏れ検出方法は、個々のUSTの特性、USTの容積較正、周囲条件の変動による流体の熱膨張、季節の影響、荷不足(short-deliveries)(または詐欺の可能性)、空売り(またはディスペンサーノズルの漏れ、盗難)などに関するエラーに脆弱である。これらの方法は、性質が主として統計学的であるため、データの収集および分析のすべての段階でエラーを追跡しない。さらに、現在、USTに貯蔵された燃料に関するデータは、1日の終わりに記録されるため、漏れ検出プロセスにおけるエラーの原因の可視性が限られている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
予測モデリングを介した燃料漏れ判定のためのシステムおよび方法が提供される。関連する装置、システム、技術、および物品も記載される。
【0008】
一態様では、燃料貯蔵施設を特徴付けるデータが、燃料貯蔵施設に配置された複数のセンサのうちの1つ以上から受信され得る。燃料貯蔵施設の燃料漏れ予測は、受信したデータに基づいて、さらに、燃料貯蔵施設に燃料漏れが存在するかどうかを予測する少なくとも1つの予測モデルに基づいて、サーバーによって決定され得る。燃料漏れ予測は、サーバーによって提供され得る。
【0009】
以下の特徴のうちの1つ以上は、任意の実現可能な組み合わせで含まれ得る。例えば、少なくとも1つの予測モデルは、燃料貯蔵施設の所定の較正パラメータと、燃料貯蔵施設の物理モデルと、データにおける少なくとも1つのエラー度(at least one degree of error)を示すエラーモデルと、を含むことができる。例えば、燃料漏れ予測の決定は、受信したデータ、燃料貯蔵施設の所定の較正パラメータ、物理モデル、およびエラーモデルの最適化に基づいて、燃料貯蔵施設の予測燃料漏れ率を決定することと、予測燃料漏れ率が所定の閾値を超えるかどうかに基づいて燃料漏れ予測を決定することと、をさらに含むことができる。例えば、流体バランスモデルが、受信したデータに基づいて、燃料貯蔵施設の予測燃料レベルを決定することができる。例えば、燃料貯蔵施設の第2の燃料漏れ予測が、第2の流体バランスモデルおよび第2の所定の閾値に基づいて決定され得、第2の流体バランスモデルは流体バランスモデルに基づき、第2の所定の閾値は所定の閾値よりも大きい。例えば、複数のセンサのうちの1つ以上は、ディップスティック、自動タンクゲージ、燃料漏れ検出センサ、磁歪プローブ、店頭デバイス、フォアコートコントローラー、バックオフィスシステム、および燃料ディスペンサーのうちのいずれか1つを含むことができる。例えば、サーバーは、複数のセンサのうちの1つ以上に通信可能に結合され得る。例えば、燃料漏れ予測は、1日の燃料漏れ予測であり得る。例えば、燃料漏れ予測は、少なくとも1つのデータプロセッサに通信可能に結合されたディスプレイのグラフィカルユーザーインターフェースに提供され得、グラフィカルユーザーインターフェースは、燃料漏れ予測の視覚的特徴付けをディスプレイ上に提示するように構成され得る。例えば、燃料漏れ予測は、ユーザーに表示するために自動タンクゲージに提供され得る。例えば、燃料漏れ予測は、繰り返し可能な時間間隔で決定され得る。例えば、物理モデルは、流体バランスモデルであり得る。例えば、決定することは、数学的プログラミングにさらに基づくことができ、物理モデルによって特徴付けられる関数を最大化または最小化することと、関数の入力値を少なくとも変化させることであって、入力値(input valves)が、受信したデータを特徴付ける、ことと、関数の出力値を計算することであって、出力値が、予測燃料漏れ率を特徴付ける、ことと、を含むことができる。例えば、燃料漏れの原因は、予測燃料漏れ率、燃料漏れ予測、および受信したデータに基づいて決定され得る。
【0010】
別の態様では、システムが提供され、システムは、少なくとも1つのデータプロセッサと、少なくとも1つのデータプロセッサに本明細書に記載の動作を実行させるように構成された命令を格納するメモリと、を含むことができる。動作は、燃料貯蔵施設に配置された複数のセンサのうちの1つ以上から、燃料貯蔵施設を特徴付けるデータを受信することと、受信したデータに基づいて、燃料貯蔵施設の燃料漏れ予測を決定することであって、決定することは、燃料貯蔵施設に燃料漏れが存在するかどうかを予測する少なくとも1つの予測モデルにさらに基づく、ことと、燃料漏れ予測を提供することと、を含み得る。
【0011】
以下の特徴のうちの1つ以上は、任意の実現可能な組み合わせで含まれ得る。例えば、少なくとも1つの予測モデルは、燃料貯蔵施設の所定の較正パラメータと、燃料貯蔵施設の物理モデルと、データにおける少なくとも1つのエラー度を示すエラーモデルと、を含むことができる。例えば、燃料漏れ予測の決定は、受信したデータ、燃料貯蔵施設の所定の較正パラメータ、物理モデル、およびエラーモデルの最適化に基づいて、燃料貯蔵施設の予測燃料漏れ率を決定することと、予測燃料漏れ率が所定の閾値を超えるかどうかに基づいて燃料漏れ予測を決定することと、をさらに含むことができる。例えば、流体バランスモデルが、受信したデータに基づいて、燃料貯蔵施設の予測燃料レベルを決定することができる。例えば、動作は、第2の流体バランスモデルおよび第2の所定の閾値に基づいて、燃料貯蔵施設の第2の燃料漏れ予測を決定することをさらに含み得、第2の流体バランスモデルは流体バランスモデルに基づいており、第2の所定の閾値は所定の閾値よりも大きい。例えば、複数のセンサのうちの1つ以上は、ディップスティック、自動タンクゲージ、燃料漏れ検出センサ、磁歪プローブ、店頭デバイス、フォアコートコントローラー、バックオフィスシステム、および燃料ディスペンサーのうちのいずれか1つを含むことができる。例えば、少なくとも1つのデータプロセッサは、複数のセンサのうちの1つ以上に通信可能に結合され得る。例えば、燃料漏れ予測は、1日の燃料漏れ予測であり得る。例えば、燃料漏れ予測は、少なくとも1つのデータプロセッサに通信可能に結合されたディスプレイのグラフィカルユーザーインターフェースに提供され得、グラフィカルユーザーインターフェースは、燃料漏れ予測の視覚的特徴付けをディスプレイ上に提示するように構成され得る。例えば、燃料漏れ予測は、ユーザーに表示するために自動タンクゲージに提供され得る。例えば、動作は、繰り返し可能な時間間隔で燃料漏れ予測を決定することをさらに含むことができる。例えば、物理モデルは、流体バランスモデルであり得る。例えば、決定することは、数学的プログラミングにさらに基づくことができ、物理モデルによって特徴付けられる関数を最大化または最小化することと、関数の入力値を少なくとも変化させることであって、入力値が、受信したデータを特徴付ける、ことと、関数の出力値を計算することであって、出力値が、予測燃料漏れ率を特徴付ける、ことと、を含むことができる。例えば、動作は、予測燃料漏れ率、燃料漏れ予測、および受信したデータに基づいて燃料漏れの原因を決定することをさらに含むことができる。
【0012】
非一時的なコンピュータプログラム製品(すなわち、物理的に具現化されたコンピュータプログラム製品)も記載され、これは、命令を格納し、命令が1つ以上のコンピューティングシステムの1つ以上のデータプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのデータプロセッサが、本明細書の動作を実行する。同様に、1つ以上のデータプロセッサと、1つ以上のデータプロセッサに結合されたメモリと、を含むことができるコンピュータシステムも記載されている。メモリは、少なくとも1つのプロセッサに、本明細書に記載される動作のうちの1つ以上を実行させる命令を一時的または永続的に格納することができる。さらに、方法が、単一のコンピューティングシステム内にあるか、または2つ以上のコンピューティングシステム間に分配された、1つ以上のデータプロセッサによって実施され得る。そのようなコンピューティングシステムは、接続され得、ネットワーク(例えば、インターネット、無線広域ネットワーク、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、有線ネットワークなど)を通じた接続を含む1つ以上の接続を介する、複数のコンピューティングシステムのうちの1つ以上の間の直接接続を介するなどして、データおよび/もしくはコマンドまたは他の命令などを交換することができる。
【0013】
本明細書に記載される主題の1つ以上の変形例の詳細は、添付図面および以下の説明に記載されている。本明細書に記載された主題の他の特徴および利点は、説明および図面から、また特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【0014】
本明細書の実施形態は、同様の参照符号が同一または機能的に類似した要素を示す添付図面と併せて以下の説明を参照することにより、より良く理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】燃料貯蔵施設における改善された燃料漏れ検出を提供することができる、本主題のいくつかの実施態様の例としてのプロセスを示すプロセスフロー図である。
【
図2A】
図1の例としてのプロセスによって実施される例示的なユーザーインターフェースの一部の第1図である。
【
図2B】
図1の例としてのプロセスによって実施される例示的なユーザーインターフェースの一部の第2図である。
【
図2C】
図1の例としてのプロセスによって実施される例示的なユーザーインターフェースの一部の第3図である。
【
図3】本明細書に示され、説明されるような、本主題を実施するための例示的なシステムの概略図である。
【
図4】
図3のシステムと動作可能に通信している燃料補給所の概略図である。
【0016】
前述した図面は、必ずしも縮尺通りではなく、本開示の基本原理を例示する様々な好ましい特徴の幾分簡略化した表現を提示していることを理解されたい。例えば、特定の寸法、向き、場所、および形状を含む、本開示の特定の設計上の特徴は、特定の意図された用途および使用環境によって、一部が決定される。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本主題は、いくつかの実施態様において、燃料貯蔵施設の地下貯蔵タンクにおける漏れ検出に関する厳しいEPA基準を満たすことができる、SIR手法を含む。この手法は、地下貯蔵タンクの容積較正、周囲条件の変動による流体の熱膨張、季節の影響、荷不足(または詐欺の可能性)、および空売り(またはディスペンサーノズルの漏れ、盗難)を正確に追跡し、これらの条件が表す漏れ検出のエラーを考慮することができる。この手法は、物理学に基づく流体バランシングを含み得、これは、在庫のモデル化および予測モデル化技術を使用して、漏れ検出におけるエラーの原因を低減し、EPAの厳しい要件内に入り得る検出確率および誤警報確率で予測漏れ率を提供することができる。
【0018】
物理学に基づく流体バランシングは、所与の期間にわたり燃料貯蔵施設内の燃料の開始および終了レベルに基づいて原燃料漏れ率を予測すること、ならびにその所与の期間中の燃料貯蔵施設からの燃料の販売および燃料貯蔵施設への燃料の引き渡しを考慮することを含み得る。物理学に基づく流体バランシングと、物理学に基づく流体バランシングが単独では考慮することができないエラーおよび矛盾の原因を考慮する予測モデル化技術と、を採用することにより、SIR手法のいくつかの実施態様は、各タンク内の燃料を考慮し、ある期間、例えば30日間または60日間の期間にわたって平均された1日の漏れ率の量を正確に予測する。
【0019】
図1は、燃料貯蔵施設における改善された燃料漏れ検出を提供することができる、本主題のいくつかの実施態様の例としてのプロセス100を示すプロセスフロー図である。
【0020】
110において、燃料貯蔵施設を特徴付けるデータが、燃料貯蔵施設に近接して配置された複数のセンサのうちの1つ以上から受信され得る。いくつかの実施態様では、複数のセンサのうちの1つ以上は、ディップスティック、自動タンクゲージ、燃料漏れ検出センサ、磁歪プローブ、店頭デバイス、フォアコートコントローラー、バックオフィスシステム、および燃料ディスペンサーのうちのいずれか1つを含み得、これらはそれぞれ、燃料貯蔵施設と動作可能に通信することができる。
【0021】
いくつかの実施態様では、燃料貯蔵施設は、燃料補給所の地下燃料貯蔵タンクであり得、これは、燃料補給所の燃料ディスペンサーに燃料を供給するように構成される。いくつかの実施態様では、燃料貯蔵施設は、それぞれが燃料補給所に位置し、かつ燃料補給所の燃料ディスペンサーに燃料を供給するように構成された、複数の地下燃料貯蔵タンクを含み得る。いくつかの実施態様では、燃料貯蔵施設は、燃料補給所とは別の場所に位置することができる。
【0022】
いくつかの実施態様では、データは、サーバーで受信され得る。いくつかの実施態様では、サーバーは、データを収集することができる複数のセンサに通信可能に結合されたウェットストック管理サーバーを含むことができる。サーバーは、燃料貯蔵施設および/または燃料補給所から離れた場所にある、遠隔の、例えばクラウドベースの、サーバーであり得るが、いくつかの実施態様では、サーバーは、燃料貯蔵施設および/または燃料補給所に位置することができる。いくつかの実施形態では、複数のセンサのうちの1つ以上から受信されたデータは、現場に位置するIoTデバイスなどの中間データ収集デバイス(図示せず)によって収集され得、データ収集デバイスは、収集されたデータを処理のためにサーバーに送信することができる。
【0023】
いくつかの実施態様では、複数のセンサから受信したデータは、指定された期間(例えば、1日)の燃料貯蔵施設の1つ以上の側面を特徴付けることができる。例えば、いくつかの実施態様では、データは、指定された期間の開始時刻に燃料貯蔵施設に存在する燃料の量、燃料供給業者からの燃料の引き渡しによって燃料貯蔵施設に加えられた燃料の量、顧客への燃料の販売によって燃料貯蔵施設から除去された燃料の量、指定された期間の終了時刻に燃料貯蔵施設に存在する燃料の量、燃料貯蔵施設の容量、燃料貯蔵施設に貯蔵される燃料の種類、燃料貯蔵施設に貯蔵される燃料の等級、燃料貯蔵施設の周囲の天候、温度、および/または圧力条件、ならびに燃料貯蔵施設に配置されるセンサの種類を特徴付けることができる。いくつかの実施態様では、燃料貯蔵施設が複数の燃料タンクを含む場合、データは、複数の燃料タンクが互いの一部または全部と流体連通しているかどうか、および、互いに流体連通している燃料タンクの数を特徴付けることができる。
【0024】
120において、燃料貯蔵施設の燃料漏れ予測は、受信した燃料データに基づいて決定され得る。燃料漏れ予測は、燃料貯蔵施設に燃料漏れが存在するかどうかを予測する少なくとも1つの予測モデルに基づいて決定され得る。いくつかの実施態様では、少なくとも1つの予測モデルは、燃料貯蔵施設の所定の較正パラメータと、燃料貯蔵施設の物理モデルと、データにおける少なくとも1つのエラー度を示すエラーモデルと、を含むことができる。所定の較正パラメータは、燃料貯蔵施設の1つ以上の特性を含むことができる。いくつかの実施態様では、所定の較正パラメータは、少なくとも1つの予測モデルによって使用されるように、複数の所定のブレークポイントを有する区分的線形関数として近似され得、所定のブレークポイントのそれぞれの間の傾きは、エラーモデルの最適化によって決定され得るが、いくつかの実施態様では、所定の較正パラメータは、当業者に知られている他の技術を用いて近似され得る。いくつかの実施態様では、所定のブレークポイントの数は、エラーモデルの最適化によって決定されることもできる。いくつかの実施態様では、所定のブレークポイントの数は、例えば、k平均および勾配ブースティング木を含む機械学習技術を使用して決定され得る。いくつかの実施態様では、所定の較正パラメータは、以前に取得された燃料貯蔵施設を特徴付けるデータを含むか、使用するか、またはそれに基づいていることができる。
【0025】
いくつかの実施態様では、物理モデルは、受信したデータに基づいて燃料貯蔵施設の予測燃料レベルを決定する流体バランスモデルを含むことができる。例えば、いくつかの実施態様では、流体バランスモデルは、前日の燃料貯蔵施設内の燃料の開始レベル、前日の燃料貯蔵施設内の燃料の終了レベル、前日の間に燃料貯蔵施設から販売された燃料の量、および前日の間に燃料貯蔵施設に引き渡された燃料の量に基づいて、所与の日の燃料貯蔵施設内の燃料の開始レベルを予測することができる。いくつかの実施態様では、流体バランスモデルは、検討中の数日間のうちの各日の燃料貯蔵施設内の燃料の開始レベル、検討中の数日間のうちの各日の燃料貯蔵施設内の燃料の終了レベル、検討中の数日間のうちの各日の燃料貯蔵施設から販売された燃料の量、および検討中の数日間のうちの各日の燃料貯蔵施設から引き渡された燃料の量に基づいて、所与の日の燃料貯蔵施設内の燃料の開始レベルを予測することができる。
【0026】
いくつかの実施態様では、少なくとも1つの予測モデルは、別の状況では所与の期間(例えば、1日)中の燃料貯蔵施設からの燃料の販売および所与の期間中の燃料貯蔵施設からの燃料の引き渡しにより考慮することができない、所与の期間の燃料貯蔵施設内の燃料の開始レベルと所与の期間の燃料貯蔵施設内の燃料の終了レベルとの間のさまざまなエラーおよび矛盾を考慮することができる。そのような矛盾は、所与の期間中の燃料貯蔵施設からの燃料の漏れ、計算/測定エラーまたは燃料の盗難に起因する燃料貯蔵施設からの燃料販売および燃料貯蔵施設への燃料引き渡しにおける矛盾などを含み得る。いくつかの実施態様では、少なくとも1つの予測モデルは、一連の期間(例えば、数日)のエラーおよび矛盾を考慮することができる。いくつかの実施態様では、少なくとも1つの予測モデルは、エラーモデルの使用によって、前述のエラーおよび矛盾を考慮することができる。エラーモデルは、予測燃料漏れ率を高い精度で決定する際に使用するための様々なエラー補正項を最小化するために、少なくとも1つの予測モデルによって物理モデルと共に使用され得る、1つ以上のオプティマイザ関数を含むことができる。例えば、いくつかの実施態様では、エラーモデルは、所与の日における燃料貯蔵施設からの燃料販売量を決定する際に導入される任意の乗法的エラーに対する平均補正係数の、1からの偏差、および所与の日に引き渡される燃料量を決定する際に導入される任意の加法的エラーに対する平均補正係数の、1からの偏差を最小化することができる。いくつかの実施態様では、エラーモデルは、燃料貯蔵施設の平均漏れ値の、0からの偏差を最小化することができる。いくつかの実施態様では、エラーモデルは、これらの偏差の各々の加重平均を最小化することができ、加法的補正係数に関連付けられたエラー寄与(error contributions)をさらに含むことができる。いくつかの実施態様では、エラーモデルは、1つ以上のオプティマイザ関数を含み、かつ、所定のブレークポイントの数、検討中のデータの日数(例えば、30または60)、検討中の期間中に、燃料の引き渡しが燃料貯蔵施設に提供された日数、燃料引き渡しエラー補正加重項(fuel delivery error correction weight term)、予測燃料漏れ率加重項(predicted fuel leakage rate weight term)、および、検討中の期間中に、燃料の販売が燃料貯蔵施設から行われた日数に基づいている、コスト関数を最小化することができる。いくつかの実施態様では、エラーモデルは、最小化されたコスト関数を用いて1つ以上の線形方程式を解き、それによって、検討中の期間の1日平均漏れ率を評価することができる。いくつかの実施態様では、エラーモデルは、検討中の期間の1日平均漏れ率の中央値を計算することによって、検討中の期間の予測燃料漏れ率を決定することができる。いくつかの実施態様では、エラーモデルは、予測燃料漏れ率の1つ以上の部分を前述したエラー/矛盾の原因に帰属させ、予測燃料漏れ率の1つ以上の部分の大きさに基づいて燃料漏れの原因を決定することができる。いくつかの実施態様では、漏れの原因の決定は、予測燃料漏れ率、燃料漏れ予測、および受信したデータに基づき得る。
【0027】
いくつかの実施態様では、燃料漏れ予測の決定は、数学的プログラミングにさらに基づくことができ、物理モデルによって特徴付けられる関数を最大化または最小化することと、受信したデータを特徴付ける関数の入力値を少なくとも変化させることと、予測燃料漏れ率を特徴付ける関数の出力値を計算することと、を含むことができる。いくつかの実施態様では、燃料漏れ予測は、1つ以上の繰り返し可能な時間間隔で決定され得る。いくつかの実施態様では、燃料漏れ予測は、1日の燃料漏れ予測であり得る。
【0028】
いくつかの実施態様では、少なくとも1つの予測モデルは、予測燃料漏れ率を決定する際に使用するためのユーザー提供のパラメータを受信することができる。例えば、ユーザー提供のパラメータは、少なくとも1つの予測モデルによって考慮されるデータの日数、例えば、30日、60日、または予測燃料漏れ率および/もしくは燃料漏れ予測が望まれる任意の期間、を含むことができる。いくつかの実施態様では、少なくとも1つの予測モデルによって考慮されるデータの日数が60日である場合、少なくとも1つの予測モデルは、60日のデータセット内の30日の期間にそれぞれ対応する2つのデータセットについて30日の予測燃料漏れ率を計算する。データのエラーを考慮するために、少なくとも1つの予測モデルは、30日の予測燃料漏れ率間の差に基づいて60日の予測燃料漏れ率を決定することができる。モデルによって考慮され分析されるデータセットに対応する期間は、様々な長さであってよく、期間は連続的である必要はない。例えば、第1のデータセットは、45日の期間にわたって収集されたデータを含み得、第2のデータセットは、前年の同じ季節に45日の期間にわたって収集されたデータを含み得る。いくつかの実施態様では、ユーザー提供のパラメータは、燃料漏れ予測を決定するために使用される、受信したデータの品質を向上させるために、少なくとも1つの予測モデルによって使用され得る様々なデータ品質パラメータを含むこともできる。例えば、データ品質パラメータは、少なくとも1つの予測モデルによって決定される予測燃料漏れ率がある値を超える場合にデータの一部を無視または削除するための表示を含むことができる。加えて、いくつかの実施態様では、データ品質パラメータは、少なくとも1つの予測モデルによって決定される予測燃料漏れ率に対する精度ベンチマークとして少なくとも1つの予測モデルによって使用され得る、人為的に誘発された漏れパラメータを含むことができる。いくつかの実施態様では、データ品質パラメータは、例えば人為的に誘発された漏れパラメータの約85~90%に設定され得る、回復された漏れに関する閾値のパラメータを含むことができる。
【0029】
いくつかの実施態様では、ユーザー提供のパラメータは、エラーモデルの動作特性に影響を及ぼし得るエラーモデルパラメータも含み得る。例えば、いくつかの実施態様では、エラーモデルパラメータは、燃料引き渡しエラー補正加重項、予測燃料漏れ率加重項、および/または所定の較正パラメータのアスペクトの上限/下限を含むことができる。
【0030】
加えて、いくつかの実施態様では、ユーザー提供のパラメータが、燃料漏れ予測を決定する際に少なくとも1つの予測モデルによって考慮されるデータの日数として60日の選択を含む場合、ユーザー提供のパラメータは、(1)予測燃料漏れ率を調整し、それによってユーザー定義のゼロエラー/ベースライン補正を考慮するために少なくとも1つの予測モデルによって使用されるベンチマークパラメータ、(2)予測燃料漏れ率を決定する際に、受信したデータに基づいて、温度調整された在庫レベルを利用するように少なくとも1つの予測モデルに指示する温度調整パラメータ、および/または(3)予測燃料漏れ率を決定する際に少なくとも1つの予測モデルによって使用される燃料貯蔵施設に位置する燃料の体積膨張係数を定義する体積膨張係数パラメータ、をさらに含むことができる。
【0031】
いくつかの実施態様では、燃料漏れ予測の決定は、予測燃料漏れ率が1つ以上の所定の閾値を超えるかどうかに基づくことができる。例えば、いくつかの実施態様では、ユーザー提供のパラメータは、燃料ピーク予測を決定するために少なくとも1つの予測モデルによって使用され得る、予測燃料漏れ率の様々な所定の閾値を含むことができる。例えば、ユーザー提供のパラメータは、予測燃料漏れ率の第1の所定の閾値を含むことができ、少なくとも1つの予測モデルは、予測燃料漏れ率が第1の所定の閾値より低い場合に、「隙間のない(tight)」(例えば、漏れていない)燃料貯蔵施設という燃料漏れ予測を決定することができる。同様に、別の実施例では、ユーザー提供のパラメータは、第1の所定の閾値よりも高い、予測燃料漏れ率の第2の所定の閾値を含むことができ、少なくとも1つの予測モデルは、予測燃料漏れ率が第1の所定の閾値よりも高く、かつ第2の所定の閾値よりも低い場合に、「漏れている」燃料貯蔵施設という燃料漏れ予測を決定することができる。
【0032】
同様に、別の実施例では、ユーザー提供のパラメータは、第2の所定の閾値よりも高い、予測燃料漏れ率の第3の所定の閾値を含むことができ、少なくとも1つの予測モデルは、予測燃料漏れ率が第3の所定の閾値を超えると、「高い予測燃料漏れ率のために決定的でない」という燃料漏れ予測を決定することができる。このような予測は、複数のセンサのうちの1つ以上に問題がある、または複数のセンサのいずれにも問題がない場合、燃料貯蔵施設が驚くほど高い割合で燃料を漏らしているという警告をエンドユーザーに提供する効果を有し得る。
【0033】
130において、燃料漏れ予測は、サーバーによって提供され得る。いくつかの実施態様では、燃料漏れ予測は、ユーザーに表示するために自動タンクゲージに提供され得る。いくつかの実施態様では、燃料漏れ予測および/または予測燃料漏れ率は、サーバーによって、サーバーに通信可能に結合されたディスプレイのグラフィカルユーザーインターフェースに提供され得、いくつかの実施態様では、グラフィカルユーザーインターフェースは、燃料漏れ予測および/または予測燃料漏れ率の視覚的特徴付けをディスプレイ上に提示するように構成され得る。そのようなグラフィカルユーザーインターフェースの一例が、
図2Aにユーザーインターフェース200として示されている。図示のとおり、ユーザーインターフェース200は、パラメータウィンドウ202を含むことができ、この中に、検討中の日数(例えば、30日または60日)、タンク較正チャートを近似する区分的線形関数におけるブレークポイントの数、日差変動閾値、漏れ予測を確立するための第1および第2の所定の閾値など、様々なユーザー提供のパラメータが含まれる。ユーザーインターフェース200は、検討中のユーザー提供の日数の、燃料貯蔵施設内の各タンクの予測燃料漏れ率を提供する、タンクリスト204も含むことができる。ユーザーインターフェース200はまた、タンクリストに表示するためにサーバーに格納され得る、過去の予測燃料漏れ率を取得することができ、ユーザーは、タンクリスト204と相互作用して、少なくとも1つの予測モデルによる分析のためにタンクを選択または選択解除することができる。
【0034】
図2Bは、モデル性能ウィンドウ206を示し、これは、少なくとも1つの予測モデルおよび様々な他のモデルによって決定される予測燃料漏れ率のグラフィック描写を提供する。モデル性能ウィンドウ206は、補正された予測燃料漏れ率も提供することができ、これは、いくつかの実施態様では、予測燃料漏れ率に基づくことができるが、少なくとも1つの予測モデルの実行中にもたらされる任意のデータ処理エラーまたは統計ノイズを考慮するように修正される。
【0035】
いくつかの実施態様では、サーバーは、少なくとも1つの予測モデルの実行中にもたらされる、これらのデータ処理エラーおよび/または統計ノイズのレベルを監視し、少なくとも1つの予測モデルに対する1つ以上の性能測定基準を決定することができる。いくつかの実施態様では、サーバーは、機械学習および/または人工知能技術を使用して、予測燃料漏れ率および燃料漏れ予測を決定する際に使用するための少なくとも1つの予測モデルの推奨モデルを決定することができる。例えば、サーバーは、タンク較正チャートを近似する区分的線形関数におけるブレークポイントの数、日差変動閾値、漏れ予測を確立するための第1および第2の所定の閾値など、ユーザー提供のパラメータについての推奨を提供することができる。この決定を行う際に、サーバーは、決定された性能測定基準を評価し、決定された推奨を、性能測定基準のレビューに基づかせることができる。いくつかの実施態様では、サーバーは、機械学習および/または人工知能技術を使用して、ユーザーインターフェース200における表示のために、少なくとも1つの予測モデルの推奨モデルに対応し、性能測定基準のレビューに基づく、推奨されるユーザー提供のパラメータを提供することができる。モデルおよびパラメータの推奨を提供することによって、サーバーおよびユーザーインターフェース200は、既存の方法と比較して改善された精度および信頼性で、所与の燃料貯蔵施設の各タンクの予測燃料漏れ率および燃料漏れ予測を得る能力を提供する。
【0036】
いくつかの実施態様では、モデル性能ウィンドウ206は、少なくとも1つの予測モデルによって決定された予測燃料漏れ率の1つ以上の統計値、例えば、予測燃料漏れ率の最小値、予測燃料漏れ率の下限値、予測燃料漏れ率の25パーセンタイル値、予測燃料漏れ率の中央値、予測燃料漏れ率の75パーセンタイル、予測燃料漏れ率の上限値、予測燃料漏れ率の最大値、およびゼロからの二乗平均平方根誤差(RMSE)の尺度も提供することができる。
【0037】
いくつかの実施態様では、燃料貯蔵施設の各タンクの予測燃料漏れ率をさらに分析して、タンク間の変動性を考慮し、予測燃料漏れ率の精度の改善された可視性を提供することができる。例えば、予測燃料漏れ率をさらに分析する例示的な方法では、(データの季節変動を調整するため)各季節からの1週間のデータに基づいており、またデフォルトの所定の閾値(例えば、上述の第1、第2、および第3の所定の閾値)ならびに他のユーザー提供のパラメータに基づいて決定された、予測燃料漏れ率は、さらなる処理のためにサーバーに提供され得る。いくつかの実施態様では、サーバーは、予測燃料漏れ率を評価し、予測燃料漏れ率に基づいてタンクをサブセットに分割することができる。例えば、データセット全体の最大値を統計的に大きく下回る予測燃料漏れ率を有するタンクは、「漏れの少ない」タンクとして分類され得、残りは「漏れの多い」タンクとして分類され得る。
【0038】
いくつかの実施態様では、サーバーは、燃料貯蔵施設の所与のタンクのセットについて異なる所定の閾値およびモデル構成の下での燃料漏れ予測性能の比較の基礎を提供するために、適用される所定の閾値およびモデル構成を変化させて、受信したデータの一部または全部について少なくとも1つの予測モデルを反復して実行することができる。例えば、サーバーは、データに対して、少なくとも1つの予測モデルを、30日構成で、かつデフォルトの所定の閾値で、実行し、少なくとも1つの予測モデルが「隙間がない」という燃料漏れ予測を決定することができたタンクを決定することができる。サーバーはまた、少なくとも1つの予測モデルが「隙間がない」という燃料漏れ予測を決定することができなかったタンクを決定し、「隙間がない」という燃料漏れ予測が決定されなかったタンクに関連するデータのサブセットに対して、少なくとも1つの予測モデルを、今度は同じデフォルトの所定の閾値を持つ60日構成で、再実行することができる。
【0039】
次に、サーバーは、再実行の結果を使用して、この再実行の間に、少なくとも1つの予測モデルが「隙間がない」という燃料漏れ予測を決定することができなかったタンクを決定することができる。次に、サーバーは、60日/デフォルトの所定の閾値構成において少なくとも1つの予測モデルが「隙間がない」という燃料漏れ予測を決定できなかったタンクのセットに対応するデータに対して、少なくとも1つの予測モデルをもう一度再実行することができるが、今度は60日構成と、デフォルトの所定の閾値より厳しくない緩和された所定の閾値とを使用する。
【0040】
サーバーは、同様に、少なくとも1つの予測モデルが「隙間がない」という燃料漏れ予測を決定できなかったタンクを再び決定し、モデルの前回の実行で「隙間がない」と識別されなかったタンクに対応するデータに対して、少なくとも1つの予測モデルを、30日構成で、緩和された所定の閾値より厳しくない、さらに緩和された所定の閾値で、繰り返し再実行して、この最新の実行に基づいて、少なくとも1つの予測モデルが「隙間がない」という燃料漏れ予測を決定できなかったタンクを決定し得る。
【0041】
サーバーは、モデルの前回の実行で「隙間がない」と識別されなかったタンクに対応するデータに対して、少なくとも1つの予測モデルを、60日構成で、さらに緩和された所定の閾値を使用して再実行し、少なくとも1つの予測モデルが「隙間がない」という燃料漏れ予測を決定できなかった残りのセットのタンクが残存していると決定することができる。この最終的なセットのタンクは、少なくとも1つの予測モデルによって「決定的ではない」(例えば、サーバーがタンクの燃料漏れ予測を決定できなかった)として分類され得る。
【0042】
次に、サーバーは、前述の構成のそれぞれにおける少なくとも1つの予測モデルの実行中に「隙間がない」と識別されたタンクの数を示すチャート208(その一例が
図2Cに示されている)を、グラフィカルユーザーインターフェース200に、提供することができる。チャート208はまた、モデルの各実行中に使用された正確な所定の閾値を示す。したがって、サーバーおよびグラフィカルユーザーインターフェースは、燃料貯蔵施設における所与のセットのタンクについて様々な条件に対する少なくとも1つの予測モデルの性能に追加の可視性を提供することができる。
【0043】
いくつかの実施態様では、本主題は、
図3に示すように、システム300において実施されるように構成され得る。システム300は、プロセッサ310、メモリ320、ストレージデバイス330、および入力/出力デバイス340のうちの1つ以上を含むことができる。構成要素310、320、330および340の各々は、システムバス350を用いて相互接続され得る。プロセッサ310は、システム100内で実行するための命令を処理するように構成され得る。いくつかの実施態様では、プロセッサ310は、シングルスレッドプロセッサとすることができる。代替的な実施態様では、プロセッサ310は、マルチスレッドプロセッサとすることができる。プロセッサ310は、入力/出力デバイス340を通じて情報を受信または送信することを含む、メモリ320内またはストレージデバイス330上に格納された命令を処理するようにさらに構成され得る。メモリ320は、システム300内の情報を格納することができる。いくつかの実施態様では、メモリ320は、コンピュータ可読媒体とすることができる。代替的な実施態様では、メモリ320は、揮発性メモリユニットとすることができる。さらにいくつかの実施態様では、メモリ320は、不揮発性メモリユニットとすることができる。ストレージデバイス330は、システム100のための大容量記憶装置を提供することが可能である。いくつかの実施態様では、ストレージデバイス330は、コンピュータ可読媒体とすることができる。代替的な実施態様では、ストレージデバイス330は、フロッピーディスクデバイス、ハードディスクデバイス、光ディスクデバイス、テープデバイス、不揮発性固体メモリ、または任意の他のタイプのストレージデバイスとすることができる。入力/出力デバイス340は、システム300の入力/出力操作を提供するように構成され得る。いくつかの実施態様では、入力/出力デバイス340は、キーボードおよび/またはポインティングデバイスを含むことができる。代替的な実施態様では、入力/出力デバイス340は、グラフィカルユーザーインターフェースを表示するためのディスプレイユニットを含むことができる。いくつかの実施態様では、システム300は、
図4に示すように、燃料補給所400の1つ以上の構成要素と動作可能に通信することができる。燃料補給所400は、燃料貯蔵施設410を含むことができ、これは、燃料補給所400の地中に配置され、燃料補給所400で燃料を保持するように構成された1つ以上の燃料タンク420を含むことができる。燃料貯蔵施設410の1つ以上の燃料タンク420は、燃料貯蔵施設410に近接して位置し、かつ1つ以上の燃料タンク420に貯蔵された燃料、1つ以上の燃料タンク420、および燃料貯蔵施設410を特徴付けるデータを取得するように構成された、1つ以上のセンサ430と動作可能に通信することが可能である。1つ以上のセンサ430はまた、システム300が、予測燃料漏れ率および燃料漏れ予測を決定する際に使用される取得データを受信することができるように、システム300と動作可能に通信することができる。
【0044】
燃料貯蔵施設410の1つ以上の燃料タンク420はまた、1つ以上の燃料タンクに収容された燃料を顧客に分配することができる、燃料ディスペンサー440と流体連通し、かつ動作可能に通信していてよい。燃料ディスペンサー440は、システム300が、予測燃料漏れ率および燃料漏れ予測の決定に使用するために、顧客への燃料の販売に係るデータを燃料ディスペンサー440から受信することができるように、システム300と動作可能に通信していてよい。
【0045】
図1~
図4に示されるステップは、単に例示のための例であり、特定の他のステップは、所望に応じて含まれるかまたは除外され得ることに留意されたい。さらに、ステップの特定の順序が示されているが、この順序は単に例示的なものであり、ステップの任意の好適な配置が、本明細書の実施形態の範囲から逸脱することなく利用されてもよい。さらに、図示されたステップは、本特許請求の範囲に従って、任意の適切な方法で変更され得る。
【0046】
したがって、本明細書で論じるSIRシステムは、すべての既知の警告およびデータポイント、現場機器、およびインフラの詳細をモデルへと組み合わせて、予測燃料漏れ率および燃料漏れ予測をユーザーに提供することができる。人工知能および機械学習技術を適用してモデルおよびパラメータ推奨を提供することにより、ウェットストック管理をより効率的に実行することができ、それによりコストを節約し、安全性を向上させることができる。
【0047】
本明細書に記載された主題の1つ以上の態様または特徴は、デジタル電子回路、集積回路、特別に設計された特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはそれらの組み合わせにおいて実現され得る。これらの様々な態様または特徴は、データおよび命令をストレージシステムから受信し、データおよび命令をストレージシステムに送信するように結合された、特殊用途または汎用であり得る少なくとも1つのプログラマブルプロセッサ、少なくとも1つの入力デバイス、ならびに少なくとも1つの出力デバイスを含むプログラマブルシステム上で実行可能かつ/または解釈可能である1つ以上のコンピュータプログラムでの実施を含むことができる。プログラマブルシステムまたはコンピューティングシステムは、クライアントおよびサーバーを含むことができる。クライアントおよびサーバーは、一般に、互いに離れており、典型的には、通信ネットワークを通じて相互作用する。クライアントとサーバーの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行され、かつ互いにクライアント-サーバー関係を有するコンピュータプログラムによって生じる。
【0048】
プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、アプリケーション、コンポーネント、またはコードとも呼ばれ得る、これらのコンピュータプログラムは、プログラマブルプロセッサ用の機械命令を含み、高レベルの手続き型言語、オブジェクト指向プログラミング言語、関数型プログラミング言語、論理プログラミング言語、および/またはアセンブリ/機械言語で実施され得る。本明細書で使用される場合、「機械可読媒体」という用語は、プログラマブルプロセッサに機械命令および/またはデータを提供するために使用される、例えば磁気ディスク、光ディスク、メモリ、およびプログラマブル論理デバイス(PLD)などの任意のコンピュータプログラム製品、装置および/またはデバイスを指し、機械命令を機械可読信号として受信する機械可読媒体を含む。「機械可読信号」という用語は、機械命令および/またはデータをプログラマブルプロセッサに提供するために使用される任意の信号を指す。機械可読媒体は、例えば、非一過性の固体メモリまたは磁気ハードドライブまたは任意の同等の記憶媒体のように、そのような機械命令を非一時的に格納することができる。機械可読媒体は、代替的または追加的に、例えば、1つ以上の物理プロセッサコアに関連するプロセッサキャッシュまたは他のランダムアクセスメモリのように、そのような機械命令を一時的に格納することができる。
【0049】
ユーザーとの相互作用を提供するために、本明細書に記載の主題の1つ以上の態様または特徴は、ユーザーに情報を表示するための例えば陰極線管(CRT)または液晶ディスプレイ(LCD)または発光ダイオード(LED)モニタなどのディスプレイデバイスと、ユーザーがコンピュータに入力を提供し得る例えばマウスまたはトラックボールなどのキーボードおよびポインティングデバイスと、を有するコンピュータ上で実施され得る。他の種類のデバイスも、ユーザーとの相互作用を提供するために使用され得る。例えば、ユーザーに提供されるフィードバックは、例えば視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバックなどの任意の形態の感覚フィードバックとすることができ、ユーザーからの入力は、音響、音声、または触覚入力を含むがこれらに限定されない、任意の形態で受信され得る。他の可能な入力デバイスは、タッチスクリーン、または他のタッチセンシティブデバイス、例えば、単一もしくは多点抵抗性もしくは容量性トラックパッド、音声認識ハードウェアおよびソフトウェア、光学スキャナー、光学ポインター、デジタル画像キャプチャデバイスおよび関連する解釈ソフトウェアなどを含むが、これらに限定されない。
【0050】
当業者であれば、上述した実施形態に基づく本発明のさらなる特徴および利点を理解するであろう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲によって示される場合を除き、具体的に示され、説明されたものによって限定されるものではない。本明細書で引用されたすべての刊行物および参考文献は、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0051】
〔実施の態様〕
(1) 方法であって、
燃料貯蔵施設に配置された複数のセンサのうちの1つ以上から、前記燃料貯蔵施設を特徴付けるデータを受信することと、
サーバーによって、受信した前記データに基づいて、前記燃料貯蔵施設の燃料漏れ予測を決定することであって、前記決定することは、前記燃料貯蔵施設に燃料漏れが存在するかどうかを予測する少なくとも1つの予測モデルにさらに基づく、ことと、
前記サーバーによって、前記燃料漏れ予測を提供することと、
を含む、方法。
(2) 前記少なくとも1つの予測モデルは、前記燃料貯蔵施設の所定の較正パラメータ、前記燃料貯蔵施設の物理モデル、および前記データにおける少なくとも1つのエラー度を示すエラーモデルを含む、実施態様1に記載の方法。
(3) 前記燃料漏れ予測の前記決定は、
前記受信したデータ、前記燃料貯蔵施設の前記所定の較正パラメータ、前記物理モデル、および前記エラーモデルの最適化に基づいて、前記燃料貯蔵施設の予測燃料漏れ率を決定することと、
前記予測燃料漏れ率が所定の閾値を超えるかどうかに基づいて、前記燃料漏れ予測を決定することと、
をさらに含む、実施態様2に記載の方法。
(4) 前記流体バランスモデルが、前記受信したデータに基づいて、前記燃料貯蔵施設の予測燃料レベルを決定する、実施態様3に記載の方法。
(5) 前記サーバーによって、前記予測燃料漏れ率を、ディスプレイ上に描写するためにグラフィカルユーザーインターフェースに提供することをさらに含む、実施態様3に記載の方法。
【0052】
(6) 第2の流体バランスモデルおよび第2の所定の閾値に基づいて、前記燃料貯蔵施設の第2の燃料漏れ予測を決定することをさらに含み、前記第2の流体バランスモデルは前記流体バランスモデルに基づき、前記第2の所定の閾値は前記所定の閾値より大きい、実施態様3に記載の方法。
(7) 前記複数のセンサのうちの前記1つ以上は、ディップスティック、自動タンクゲージ、燃料漏れ検出センサ、磁歪プローブ、店頭デバイス、フォアコートコントローラー、バックオフィスシステム、および燃料ディスペンサーのうちのいずれか1つを含む、実施態様1に記載の方法。
(8) 前記サーバーは、前記複数のセンサのうちの前記1つ以上に通信可能に結合されている、実施態様1に記載の方法。
(9) 前記燃料漏れ予測は、1日の燃料漏れ予測である、実施態様1に記載の方法。
(10) 前記燃料漏れ予測は、前記サーバーに通信可能に結合されたディスプレイのグラフィカルユーザーインターフェースに提供され、前記グラフィカルユーザーインターフェースは、前記燃料漏れ予測の視覚的特徴付けを前記ディスプレイ上に提示するように構成される、実施態様1に記載の方法。
【0053】
(11) 前記燃料漏れ予測は、ユーザーに表示するために自動タンクゲージに提供される、実施態様1に記載の方法。
(12) 繰り返し可能な時間間隔で前記燃料漏れ予測を決定することをさらに含む、実施態様1に記載の方法。
(13) 前記物理モデルは、流体バランスモデルである、実施態様1に記載の方法。
(14) 前記決定することは、数学的プログラミングにさらに基づき、前記物理モデルによって特徴付けられる関数を最大化または最小化することと、前記関数の入力値を少なくとも変化させることであって、前記入力値が前記受信したデータを特徴付ける、ことと、前記関数の出力値を計算することであって、前記出力値が、前記予測燃料漏れ率を特徴付ける、ことと、を含む、実施態様3に記載の方法。
(15) 前記予測燃料漏れ率、前記燃料漏れ予測、および前記受信したデータに基づいて、前記燃料漏れの原因を決定することをさらに含む、実施態様3に記載の方法。
【0054】
(16) システムであって、
少なくとも1つのデータプロセッサと、
前記少なくとも1つのデータプロセッサに動作を実行させるように構成された命令を格納するメモリと、
を含み、前記動作は、
燃料貯蔵施設に配置された複数のセンサのうちの1つ以上から、前記燃料貯蔵施設を特徴付けるデータを受信することと、
受信した前記データに基づいて、前記燃料貯蔵施設の燃料漏れ予測を決定することであって、前記決定することは、前記燃料貯蔵施設に燃料漏れが存在するかどうかを予測する少なくとも1つの予測モデルにさらに基づく、ことと、
前記燃料漏れ予測を提供することと、を含む、システム。
(17) 前記少なくとも1つの予測モデルは、前記燃料貯蔵施設の所定の較正パラメータと、前記燃料貯蔵施設の物理モデルと、前記データにおける少なくとも1つのエラー度を示すエラーモデルと、を含む、実施態様16に記載のシステム。
(18) 前記燃料漏れ予測の前記決定は、
前記受信したデータ、前記燃料貯蔵施設の前記所定の較正パラメータ、前記物理モデル、および前記エラーモデルの最適化に基づいて、前記燃料貯蔵施設の予測燃料漏れ率を決定することと、
前記予測燃料漏れ率が所定の閾値を超えるかどうかに基づいて、前記燃料漏れ予測を決定することと、
をさらに含む、実施態様17に記載のシステム。
(19) 前記流体バランスモデルが、前記受信したデータに基づいて、前記燃料貯蔵施設の予測燃料レベルを決定する、実施態様18に記載のシステム。
(20) 前記予測燃料漏れ率を、ディスプレイ上に描写するためにグラフィカルユーザーインターフェースに提供することをさらに含む、実施態様18に記載のシステム。
【0055】
(21) 第2の流体バランスモデルおよび第2の所定の閾値に基づいて、前記燃料貯蔵施設の第2の燃料漏れ予測を決定することをさらに含み、前記第2の流体バランスモデルは前記流体バランスモデルに基づき、前記第2の所定の閾値は前記所定の閾値より大きい、実施態様18に記載のシステム。
(22) 前記複数のセンサのうちの前記1つ以上は、ディップスティック、自動タンクゲージ、燃料漏れ検出センサ、磁歪プローブ、店頭デバイス、フォアコートコントローラー、バックオフィスシステム、および燃料ディスペンサーのうちのいずれか1つを含む、実施態様16に記載のシステム。
(23) 前記少なくとも1つのデータプロセッサは、前記複数のセンサのうちの前記1つ以上に通信可能に結合されている、実施態様16に記載のシステム。
(24) 前記燃料漏れ予測は、1日の燃料漏れ予測である、実施態様16に記載のシステム。
(25) 前記燃料漏れ予測は、前記少なくとも1つのデータプロセッサに通信可能に結合されたディスプレイのグラフィカルユーザーインターフェースに提供され、前記グラフィカルユーザーインターフェースは、前記燃料漏れ予測の視覚的特徴付けを前記ディスプレイ上に提示するように構成されている、実施態様16に記載のシステム。
【0056】
(26) 前記燃料漏れ予測は、ユーザーに表示するために自動タンクゲージに提供される、実施態様16に記載のシステム。
(27) 繰り返し可能な時間間隔で前記燃料漏れ予測を決定することをさらに含む、実施態様16に記載のシステム。
(28) 前記物理モデルは、流体バランスモデルである、実施態様16に記載のシステム。
(29) 前記決定することは、数学的プログラミングにさらに基づき、前記物理モデルによって特徴付けられる関数を最大化または最小化することと、前記関数の入力値を少なくとも変化させることであって、前記入力値が前記受信したデータを特徴付ける、ことと、前記関数の出力値を計算することであって、前記出力値が、前記予測燃料漏れ率を特徴付ける、ことと、を含む、実施態様18に記載のシステム。
(30) 前記予測燃料漏れ率、前記燃料漏れ予測、および前記受信したデータに基づいて、前記燃料漏れの原因を決定することをさらに含む、実施態様18に記載のシステム。
【0057】
(31) 命令を格納する非一時的なコンピュータプログラム製品であって、前記命令が、少なくとも1つのコンピューティングシステムの一部を形成する少なくとも1つのデータプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのデータプロセッサは、
燃料貯蔵施設に配置された複数のセンサのうちの1つ以上から、前記燃料貯蔵施設を特徴付けるデータを受信することと、
受信した前記データに基づいて、前記燃料貯蔵施設の燃料漏れ予測を決定することであって、前記決定することは、前記燃料貯蔵施設に燃料漏れが存在するかどうかを予測する少なくとも1つの予測モデルにさらに基づく、ことと、
前記燃料漏れ予測を提供することと、
を含む動作を実行する、非一時的なコンピュータプログラム製品。
【国際調査報告】