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特表2023-532870オレフィン/シランインターポリマーの硬化及び官能化
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-01
(54)【発明の名称】オレフィン/シランインターポリマーの硬化及び官能化
(51)【国際特許分類】
   C08L 101/10 20060101AFI20230725BHJP
   C08K 5/098 20060101ALI20230725BHJP
   C08K 5/057 20060101ALI20230725BHJP
   C08K 5/42 20060101ALI20230725BHJP
   C08K 5/55 20060101ALI20230725BHJP
   C08F 8/12 20060101ALI20230725BHJP
   C08F 246/00 20060101ALI20230725BHJP
   C08F 8/00 20060101ALI20230725BHJP
【FI】
C08L101/10
C08K5/098
C08K5/057
C08K5/42
C08K5/55
C08F8/12
C08F246/00
C08F8/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022580208
(86)(22)【出願日】2021-06-23
(85)【翻訳文提出日】2023-02-21
(86)【国際出願番号】 US2021038561
(87)【国際公開番号】W WO2021262776
(87)【国際公開日】2021-12-30
(31)【優先権主張番号】63/043,204
(32)【優先日】2020-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(71)【出願人】
【識別番号】590001418
【氏名又は名称】ダウ シリコーンズ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100156476
【弁理士】
【氏名又は名称】潮 太朗
(72)【発明者】
【氏名】リデル、ジョーダン シー.
(72)【発明者】
【氏名】ゾンネンシャイン、マーク エフ.
(72)【発明者】
【氏名】レイター、デイビッド エス.
(72)【発明者】
【氏名】シャー、アンドリュー ビー.
(72)【発明者】
【氏名】ニールソン、ベサニー エム.
(72)【発明者】
【氏名】リー ピー シャン、コリン
(72)【発明者】
【氏名】デヴォア、デイビッド ディ.
(72)【発明者】
【氏名】バン ダン、ヨーゼフ ジェイ.アイ.
(72)【発明者】
【氏名】ハスタッド、フィリップ ディ.
(72)【発明者】
【氏名】リー、チャンジー
(72)【発明者】
【氏名】キーン、ザッカリー エス.
(72)【発明者】
【氏名】カワモト、ケン
【テーマコード(参考)】
4J002
4J100
【Fターム(参考)】
4J002BB101
4J002BB141
4J002BB171
4J002EC076
4J002EG006
4J002EV236
4J002EV256
4J002EY016
4J002FD146
4J100AA02P
4J100AP16Q
4J100BA03H
4J100BA04H
4J100CA04
4J100CA31
4J100DA01
4J100DA04
4J100FA04
4J100FA10
4J100FA19
4J100FA30
4J100HA08
4J100HA53
4J100HA55
4J100HA61
4J100HB63
4J100HC12
4J100HC71
4J100HC85
4J100HE12
(57)【要約】
湿気の存在下で、25℃以上の温度で組成物を熱処理することを含む、架橋組成物を形成するためのプロセスであって、組成物は、以下の成分:
a)オレフィン/シランインターポリマー、
b)以下:i)金属アルコキシド、ii)金属カルボキシレート、iii)金属スルホネート、iv)アリールスルホン酸、v)トリス-アリールボラン、vi)i)~v)のうちの2つ以上の任意の組み合わせから選択される硬化触媒を含む。また、上に記載される以下の成分a及びbを含む組成物。
オレフィン/アルコキシシランインターポリマーを形成するプロセス、及び対応する組成物であって、当該プロセスは、以下の成分:a)オレフィン/シランインターポリマー、b)アルコール、及びc)ルイス酸を含む組成物を熱処理することを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
架橋組成物を形成するためのプロセスであって、前記プロセスが、湿気の存在下で、25℃以上の温度で組成物を熱処理することを含み、前記組成物が、以下の成分:
a)オレフィン/シランインターポリマー、
b)以下の化合物i)~vi):
i)金属アルコキシド、
ii)金属カルボキシレート、
iii)金属スルホネート、
iv)アリールスルホン酸、
v)トリス-アリールボラン、
vi)i)~v)のうちの2つ以上の任意の組み合わせから選択される硬化触媒を含む、プロセス。
【請求項2】
前記熱処理が、5%以上のRH(相対湿度)で行われる、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記湿気が、前記硬化触媒に吸着及び/又は吸収された水に由来する湿気を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
前記成分b)の硬化触媒が、以下の化合物i)、ii)、又はiv)~vi)から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項5】
前記オレフィン/シランインターポリマーのシランが、以下:HC=CH-R1-Si(R)(R’)-Hから選択されるモノマーから誘導され、式中、R1が、アルキレンであり、R及びR’が、各々独立して、アルキルであり、R及びR’が、同じであっても異なっていてもよい、請求項1から4のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項6】
組成物であって、以下の成分:
a)オレフィン/シランインターポリマー、
b)以下の化合物i)~vi):
i)金属アルコキシド、
ii)金属カルボキシレート、
iii)金属スルホネート、
iv)アリールスルホン酸、
v)トリス-アリールボラン、
vi)i)~v)のうちの2つ以上の任意の組み合わせから選択される硬化触媒を含む、組成物。
【請求項7】
前記オレフィン/シランインターポリマーのシランが、以下:HC=CH-R1-Si(R)(R’)-Hから選択されるモノマーから誘導され、式中、R1が、アルキレンであり、R及びR’が、各々独立して、アルキルであり、R及びR’が、同じであっても異なっていてもよい、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の組成物から形成された架橋組成物。
【請求項9】
請求項6又は7に記載の組成物から形成された少なくとも1つの構成要素を含む物品。
【請求項10】
オレフィン/アルコキシシランインターポリマーを形成するプロセスであって、前記プロセスが、以下の成分:
a)オレフィン/シランインターポリマー、
b)アルコール
c)ルイス酸を含む組成物を熱処理することを含む、プロセス。
【請求項11】
成分cが、以下のi)~vi):
i)B(R)(R)(R)(式中、R、R及びRの各々が、独立して、置換又は非置換アリール基である)、
ii)BX(式中、Xがハロ基である)、
iii)AlR(式中、Rが置換又は非置換アルキル基である)、
iv)AlX(式中、Xがハロ基である)、
v)SiX(式中、Xがハロ基である)、
vi)i)~v)のうちの2つ以上の任意の組み合わせから選択される、請求項10に記載のプロセス。
【請求項12】
成分bが、以下:C2n+1OHから選択され、式中、n≧1である、請求項10又は11に記載のプロセス。
【請求項13】
前記オレフィン/シランインターポリマー(成分a)のシランが、以下:HC=CH-R1-Si(R)(R’)-Hから選択されるシランモノマーから誘導され、式中、R1が、アルキレンであり、R及びR’が、各々独立して、アルキルであり、R及びR’が、同じであっても異なっていてもよい、請求項10から12のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項14】
請求項10から13のいずれか一項に記載のプロセスから形成されたオレフィン/アルコキシシランインターポリマーを含む組成物。
【請求項15】
請求項14に記載の組成物から形成された少なくとも1つの構成要素を含む物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年6月24日に出願された、米国仮出願第63/043,204号の優先権の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
エチレン系ポリマーは、様々な方法によって架橋することができる。このような方法としては、例えば、過酸化物、ビス-アジド、及び無水マレイン酸官能基の反応性架橋が挙げられる。これらの技術の全てが、典型的には、ポリマーが架橋され得る前に、前処理工程、例えば、ポリマーに官能基を付加する工程を必要とする。
【0003】
米国特許第3,646,155号は、ポリオレフィン中にフリーラジカル部位を生成することができる化合物の存在下で、140℃を超える温度において、ポリオレフィンを不飽和加水分解性シランと最初に反応させることによるポリオレフィンの架橋を開示する。続いて、得られたポリオレフィンは、湿気及び縮合触媒に曝露される(要約を参照されたい)。米国特許第4,291,136号は、有機チタネート触媒の存在下で、アルキレンアルキルアクリレートコポリマーをシランと反応させることによって生成される、水硬化性シラン変性アルキレンアルキルアクリレートコポリマーを開示する(要約を参照されたい)。米国特許第5,068,304号は、ポリオール及びポリアルコキシシランから形成された湿気硬化性樹脂を開示する(例えば、要約及び請求項1を参照されたい)。
【0004】
米国特許第5,296,561号は、ハロシリル又はアルコキシシリル側鎖を含むコポリマーを生成するために、チーグラーナッタ触媒を使用する、ω-アルケニルハロシラン又はω-アルケニルアルコキシシランとのC6~C14アルファ-オレフィンの共重合を開示する。ハロシリル側鎖を含む得られたコポリマーは、アルコールと反応させて、アルコキシシリル鎖を作成する(例えば、第5欄、第24~39行を参照されたい)。好ましいチーグラーナッタ触媒としては、塩化ジエチルアルミニウム/アルミニウム活性化三塩化チタンが挙げられる(第5欄、第40~52行、及び第11欄、第56行~第12欄、第5行を参照されたい)。この特許はまた、アルファ-オレフィンを共役ジエンと重合させて、エチレン性不飽和鎖を含むコポリマーを生成することによって調製される湿気硬化性ポリマーを開示する。ヒドロシリル化触媒の存在下で、エチレン性不飽和は、ヒドロシランでヒドロシリル化される(例えば、請求項1を参照されたい)。米国特許第5,397,648号及び国際公開第1992/05226号も参照されたい。
【0005】
参考文献、Journal of Polymer Science Part A:Polymer Chemistry(2013),51,abstract,Rapid,Metal Free Room Temperature Vulcanization Produces Silicone Elastomersは、トリスペンタフルオロフェニルボランによって触媒される縮合プロセスにおける、トリ又はテトラアルコキシ-シラン架橋剤による水素末端シリコーンポリマーの架橋を開示し、米国特許第6,624,254号は、シラン官能化ポリマーの合成、並びに結合、加水分解、加水分解及び中和、縮合、酸化及びヒドロシリル化によるポリマー変換を開示する(要約を参照されたい)。変換プロセスはまた、塩基性又は酸性条件下でのアルコール分解を含む(例えば、第24欄、第57行~第25欄、第8行、及び請求項1を参照されたい)。多官能性リンカー化合物を使用して、ポリマーを変性及び架橋することができる(第26欄、第27~45行)。加水分解及び縮合反応などの反応を促進する添加剤としては、ルイス塩基及び有機金属化合物が挙げられる(第27欄、第20~47行)。米国特許第6,258,902号及び欧州特許第1259556(B1)号も参照されたい。
【0006】
先行する処理工程を必要としないオレフィン系ポリマーの新しい架橋反応が依然として必要とされている。この必要性は、以下で説明されるように以下の発明(第1及び第2の態様)によって解決される。
【0007】
オレフィン/シランインターポリマーをオレフィン/アルコキシシランインターポリマーに容易かつ予測可能に変換することができ、変換されたインターポリマーを、従来の熱可塑性機器上で容易に加工して、最終生成物を形成することができ、最終生成物を湿気への曝露によってオフラインで硬化させることができる反応もまた必要とされる。「アルコキシシラン含有」オレフィン系インターポリマーを合成するために使用される現在の技術の多くは、ラジカルグラフト化アプローチに基づく。
【0008】
国際公開第2005/118682号は、ルイス酸触媒を使用する、アルコキシシラン又はシロキサンと有機ヒドロシラン又はシロキサンとの間のシリコーン縮合反応を開示する(要約を参照されたい)。米国特許第5,824,718号は、ラジカル化学を使用して、シラン架橋剤でグラフトされたエチレン系ポリマーを開示する。米国特許第6,331,597号は、アジドシラングラフト化剤を使用する、湿気硬化性ポリオレフィンを開示する。ポリマーとアジドシランとの混合物は、アジド官能基の分解に作用するために加熱される。欧州特許第0321259(A2)号は、ハロゲン化マグネシウムの担体上に担持されたチタン化合物、及び有機アルミニウム化合物を含有する触媒の存在下でのアルケニルシランとアルファ-オレフィンとの重合を開示する(要約を参照されたい)。上で考察された米国特許第5,296,561号を参照されたい。米国特許第5,397,648号及び国際公開第1992/05226号も参照されたい。上で考察された米国特許第6,624,254号を参照されたい。米国特許第6,258,902号及び欧州特許第1259556(B1)号も参照されたい。
【0009】
しかしながら、上で考察されたように、オレフィン/シランインターポリマーをオレフィン/アルコキシシランインターポリマーに容易かつ予測可能に変換することができ、このインターポリマーが従来の機器を用いて加工及び硬化され得る反応が必要とされている。これらの必要性は、以下に説明されるように、以下の発明(第3及び第4の態様)によって解決される。
【発明の概要】
【0010】
第1の態様では、架橋組成物を形成するプロセスであって、当該プロセスは、
湿気の存在下、25℃以上の温度で組成物を熱処理することを含み、組成物は、以下の成分:
a)オレフィン/シランインターポリマー、
b)以下の化合物i)~vi)
i)金属アルコキシド、
ii)金属カルボキシレート、
iii)金属スルホネート、
iv)アリールスルホン酸
v)トリス-アリールボラン、
vi)i)~v)のうちの2つ以上の任意の組み合わせから選択される硬化触媒:を含む。
【0011】
第2の態様では、組成物は、以下の成分:
a)オレフィン/シランインターポリマー、
b)以下の化合物i)~vi):
i)金属アルコキシド、
ii)金属カルボキシレート、
iii)金属スルホネート、
iv)アリールスルホン酸
v)トリス-アリールボラン、
vi)i)~v)のうちの2つ以上の任意の組み合わせから選択される硬化触媒を含む。
【0012】
第3の態様では、オレフィン/アルコキシシランインターポリマーを形成するプロセスであって、当該プロセスは、以下の成分:
a)オレフィン/シランインターポリマー、
b)アルコール
c)ルイス酸を含む組成物を熱処理することを含む。
【0013】
第4の態様では、組成物は、1.6~5.0の分子量分布(molecular weight distribution、MWD)を有し、インターポリマーの重量に基づいて、0.20重量%~40重量%のアルコキシシラン誘導モノマーを含む、オレフィン/アルコキシシランインターポリマーを含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】対照組成物(ターポリマー1)のDMAプロファイル(G’対温度、G”対温度、及びTanδ対温度)を示す。
図2】湿気硬化に供されていない組成物(ターポリマー1及びジブチルスズジラウレート)のDMAプロファイル(G’対温度、G”対温度、及びタンデルタ対温度)を示す。
図3】85C/85%RHで6日間湿気硬化に供された、組成物(ターポリマー1及びジブチルスズジラウレート)のDMAプロファイル(G’対温度、G”対温度、及びTanδ対温度)を示す。 図1図3に関して、38℃の基準温度において、上から下へのプロファイルの順序は以下のとおりである:G’対温度、G”対温度、及びTanδ対温度。
図4】以下の組成物:ターポリマー2及びDBSAなし、ターポリマー2及びDBSA(2000ppm)(85℃で1日空気硬化に供した)、ターポリマー2及びDBSA(2000ppm)(85℃で5日間空気硬化に供した)のDMAプロファイル(G’対温度)を示す。図4はまた、各組成物についてのゲル含有量を列挙する。
図5】ターポリマー1を含有し、FAB(50、100及び200ppm)を有するか、又はFABを有しない、85C/85%RHで6日間湿気硬化に供した組成物のDMAプロファイル(G’対温度)を示す。
図6】ターポリマー1を含有し、DBU(1000ppm)を有するか又はDBUを有しない組成物のDMAプロファイル(G’対温度)を示し、DBUを有する組成物は、湿気硬化に供しなかったか、又は85C/85%RHで7日間湿気硬化に供したかのいずれかである。
図7】エチレン/アルコキシシランコポリマー1Aの1H NMRプロファイルを示す。
図8】エチレン/アルコキシシランコポリマー1BのGPCプロファイルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
オレフィン/シランインターポリマーのための硬化プロセスが発見され、これは、高レベルの架橋を提供し、インターポリマーの事前の化学修飾を必要としない。インターポリマーは、架橋の前後に、当技術分野の従来の機器上で加工することができる。また、架橋密度は、インターポリマー中のシラン基の量を調節することによって制御することができる。
【0016】
上で考察された本発明の第1の態様において記載したような架橋組成物を形成するためのプロセスが提供される。また、上で考察された本発明の第2の態様において記載したような組成物が提供される。上記のプロセス(第1の態様)は、本明細書に記載されるような2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。上記組成物(第2の態様)は、本明細書に記載されるような2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。各成分a及びbは、本明細書に記載されるような2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
【0017】
オレフィン/シランインターポリマーが、
触媒量のルイス酸(例えば、B(C)の存在下で、アルコールROH(例えば、メタノール、エタノール、又はイソプロパノール)との反応によってオレフィン/アルコキシシランインターポリマーに容易に変換され得ることも発見された。以下の反応スキームを参照されたい。このプロセスは、インターポリマー中のシラン基の量を調節することによって官能化の量及び架橋密度の制御を可能にする。
【0018】
【化1】
【0019】
それゆえ、上記で考察した本発明の第3の態様に記載されるように、オレフィン/アルコキシシランインターポリマーを形成するためのプロセスが提供される。また、上で考察された本発明の第4の態様に記載されるように、組成物が提供される。プロセス(第3の態様)は、本明細書に記載されるように、2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。上記組成物(第4の態様)は、本明細書に記載されるように、2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。各成分a、b及びcは、本明細書に記載されるように、2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
【0020】
以下の実施形態は、本発明の第1及び第2の態様に適用される。
【0021】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、熱処理は、5%以上、又は10%以上、又は15%以上、又は20%以上、又は25%以上、又は30%以上、又は35%以上、又は40%以上、又は45%以上、又は50%以上、又は55%以上、又は60%以上、又は65%以上、又は70%以上、又は75%以上、又は80%以上のRH(Relative Humidity、相対湿度)で行われる。
【0022】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、湿気は、硬化触媒に吸着及び/又は吸収された水に由来する湿気、並びに硬化触媒に更に吸着された水を含む。
【0023】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、成分i)は、c1):M--[O(H)-(CH)n-CHc1)から選択され、式中、M=Ti又はSnであり、n≧1であり、更にM=Tiであり、更にn=2~10、又はn=2~8、又はn=2~6、又はn=2~4、又はn=2~3である。
【0024】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、化合物ii)は、c2):(C2n+1-M--[O-C(O)-C2m+1c2)から選択され、式中、M=Ti又はSn、n≧1、及びm≧3であり、並びに、更にM=Sn、及び更にn=1~10、及びm=2~20であり、又はn=2~8及びm=4~18、又はn=2~6及びm=6~16、又はn=2~4及びm=6~14である。
【0025】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、化合物iv)は、c4)又はc4’):
【0026】
【化2】

c4)から選択され、式中、n≧3であり、更にn=4~20であり、更にn=6~18、更にn=6~16であり、
更にn=6~14、更にn=6~12であり、又は
【0027】
【化3】

c4’)から選択され、式中、n≧3であり、更にn=4~20であり、更にn=6~20、更にn=6~18であり、更にn=6~16、更にn=6~14である。
【0028】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、化合物v)は、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン(c5)である。
【0029】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、成分b)の硬化触媒は、化合物c1)、c2)、c3)、c4)、c4’)、c5)又はこれらの任意の組み合わせから、更に化合物c1)、c2)、c4)、c4’)、c5)又はこれらの任意の組み合わせから選択される。
【0030】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、成分b)の硬化触媒は、以下:ジブチルスズジラウレート、テトラブチル酸化チタン、ドデシルベンゼンスルホン酸、ビスマストリフルオロスルホネート、又はトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン(FAB)、及び更にはジブチルスズジラウレート、テトラブチル酸化チタン、ドデシルベンゼンスルホン酸、又はトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランから選択される。
【0031】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、成分b)の硬化触媒は、以下:i)、ii)、又はiv)~vi)から選択される。
【0032】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、オレフィン/シランインターポリマー(成分a)は、エチレン/アルファ-オレフィン/シランインターポリマー、及び更にエチレン/アルファ-オレフィン/シランタ-ポリマーである。
【0033】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、オレフィン/シランインターポリマーのシランは、以下:HC=CH-R1-Si(R)(R’)-Hから選択されるモノマーから誘導され、式中、R1は、アルキレンであり、R及びR’は、各々独立して、アルキルであり、R及びR’は、同じであっても異なっていてもよい。
【0034】
また、各々本明細書に記載される任意の一実施形態の組成物、又は2つ以上の実施形態のうちの組み合わせからの組成物から形成された架橋組成物も提供される。
【0035】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、架橋組成物は、架橋組成物の重量に基づいて、30重量%以上、又は35重量%以上、又は40重量%以上、又は45重量%以上、又は50重量%以上、又は55重量%以上、又は60重量%以上、又は65重量%以上、又は70重量%以上、又は75重量%以上のゲル含有量を有する。各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、架橋組成物は、架橋組成物の重量に基づいて、100重量%以下、又は98重量%以下、又は96重量%以下、又は94重量%以下、又は92重量%以下、又は90重量%以下のゲル含有量を有する。
【0036】
各々が本明細書に記載される任意の一実施形態又は2つ以上の実施形態の組み合わせの組成物から形成される少なくとも1つの構成要素を含む物品も提供される。
【0037】
以下の実施形態は、本発明の第3及び第4の態様に適用される。
【0038】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、成分cは、以下のi)~vi)から選択され:
i)B(R)(R)(R)(式中、R、R及びRの各々は、独立して、置換又は非置換アリール基、更に置換アリール基である)、
ii)BX(式中、Xは、ハロ基である)、
iii)AlR(式中、Rは、置換又は非置換アルキル基である)、
iv)AlX(式中、Xは、ハロ基である)、
v)SiX(式中、Xは、ハロ基である)、
vi)i)~v)のうちの2つ以上の任意の組み合わせである。
【0039】
本明細書で使用される場合、アルキル基又はアリール基に関して「置換」という用語は、Fなどの少なくとも1つのヘテロ原子を含む、1つ以上の化学基による1つ以上の水素原子の交換を指す。
【0040】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、成分cは、B(Cである。
【0041】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、成分bは、以下:C2n+1OHから選択され、式中、n≧1であり、更に、nは1~20、更に1~10、更に1~5、更に1~3である。
【0042】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、オレフィン/シランインターポリマー(成分a)は、エチレン/シランインターポリマーであり、更にエチレン/シランコポリマーである。
【0043】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、オレフィン/シランインターポリマー(成分a)のシランは、以下:HC=CH-R1-Si(R)(R’)-Hから選択されるモノマーから誘導され、式中、R1は、アルキレンであり、R及びR’は、各々独立して、アルキルであり、R及びR’は、同じであっても異なっていてもよい。
【0044】
また、各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせのプロセスから形成されたオレフィン/アルコキシシランインターポリマーを含む組成物も提供される。
【0045】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、オレフィン/アルコキシシランインターポリマーは、重合形態で、インターポリマーの重量に基づいて、0.20重量%以上、又は0.40重量%以上、又は0.60重量%以上、又は0.80重量%以上、又は1.0重量%以上、又は1.5重量%以上、又は2.0重量%以上、又は2.5重量%以上、又は3.0重量%以上の(重合シランモノマーから形成された)アルコキシシラン誘導モノマーを含む。各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、オレフィン/アルコキシシランインターポリマーは、重合形態で、インターポリマーの重量に基づいて、40重量%以下、又は35重量%以下、又は30重量%以下、又は25重量%以下、又は20重量%以下、又は18重量%以下、又は16重量%以下、又は14重量%以下、又は12重量%以下、又は10重量%以下、又は8.0重量%以下、又は6.0重量%以下、又は4.0重量%以下のアルコキシシラン誘導モノマーを含む。
【0046】
各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、オレフィン/アルコキシシランインターポリマーは、1.6以上、又は1.8以上、又は2.0以上、又は2.5以上の分子量分布(MWD=Mw/Mn)を有する。各々本明細書に記載される、一実施形態、又は2つ以上の実施形態の組み合わせでは、オレフィン/アルコキシシランインターポリマーは、5.0以下、又は4.5以下、又は4.0以下、又は3.8以下、又は3.6以下の分子量分布MWDを有する。
【0047】
また各々本明細書に記載される任意の一実施形態の組成物、又は2つ以上の実施形態のうちの組み合わせからの組成物を、湿気の存在下で、熱処理することによって形成される架橋組成物も提供する。
【0048】
各々が本明細書に記載される任意の一実施形態又は2つ以上の実施形態の組み合わせの組成物から形成される少なくとも1つの構成要素を含む物品も提供される。
【0049】
シランモノマー
本明細書で使用される場合、シランモノマーは、少なくとも1つのSi-H基を含む。一実施形態では、シランモノマーは、式1:
A-(SiBC-O)-Si-EFH(式1)から選択され、
式中、Aは、アルケニル基であり、
Bは、ヒドロカルビル基又は水素であり、Cは、ヒドロカルビル基又は水素であり、B及びCは、同じであっても異なっていてもよく、
Hは、水素であり、x≧0であり、
Eは、ヒドロカルビル基又は水素であり、Fは、ヒドロカルビル基又は水素であり、E及びFは、同じであっても異なっていてもよい。
【0050】
シランモノマーのいくつかの例としては、ヘキセニルシラン、アリルシラン、ビニルシラン、オクテニルシラン、ヘキセニルジメチルシラン、オクテニルジメチルシラン、ビニルジメチルシラン、ビニルジエチルシラン、ビニルジ(n-ブチル)シラン、ビニルメチルオクタデシルシラン、ビニルジフェニルシラン、ビニルジベンジルシラン、アリルジメチルシラン、アリルジエチルシラン、アリルジ(n-ブチル)シラン、アリルメチルオクタデシルシラン、アリルジフェニルシラン、ビスヘキセニルシラン、及びアリルジベンジルシランが挙げられる。前述のアルケニルシランの混合物もまた使用され得る。
【0051】
シランモノマーのより具体的な例としては、以下:(5-ヘキセニル-ジメチルシラン(HDMS)、7-オクテニルジメチルシラン(ODMS)、アリルジメチルシラン(ADMS)、3-ブテニルジメチルシラン、1-(ブタ-3-エン-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン(BuMMH)、1-(ヘキサ-5-エン-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン(HexMMH)、(2-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-イル)エチル)-ジメチルシラン(NorDMS)、及び1-(2-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-イル)エチル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン(NorMMH)が挙げられる。
【0052】
硬化触媒
本明細書で使用される場合、硬化触媒は、湿気の存在下で、2つ以上のオレフィン/シランインターポリマー鎖のペンダントシラン部分、例えば、-Si(R)(R)Hの間の反応を加速する化合物である。硬化触媒の例としては、金属アルコキシド、金属カルボキシレート、金属スルホネート、アリールスルホン酸、及びトリス-アリールボランが挙げられる。
【0053】
金属アルコキシドは、典型的には、M(OR)で表され、Mは、金属であり、Rは、アルキル基であり、及びn≧1である。一実施形態では、Mは、Ti又はSnである。
【0054】
金属カルボキシレートは、典型的には、M[O-C(O)-R]で表され、式中、Mは、金属であり、Rは、アルキルであり、m≧1であるか、又は(R’)M[O-C(O)-R]で表され、式中、R’及びRは、各々独立して、アルキルであり、Mは、金属であり、n≧1及びm≧1である。一実施形態では、Mは、Ti又はSnであり、更にSnである。
【0055】
金属スルホネートは、典型的には、M[OS(O)R]で表され、式中、Mは、金属であり、Rは、置換又は非置換アルキル基であり、及びn≧1である。例えば、アルキル基上の1つ以上の水素原子は、Fなどのハロ基で置換され得る。一実施形態において、Mは、ビスマスである。
【0056】
アリールスルホン酸は、少なくとも1つのアリール基及び少なくとも1つのスルホン酸基を含む。アリールスルホン酸の例は、Ar-S(O)-OHによって表され、式中、Arは、1つ以上のアルキル基を含むアリール基である。アリール基は、二環式、三環式などであり得る。アリールスルホン酸の例は、国際公開第2002/12355号に記載される。
【0057】
トリス-アリールボランは、典型的には、B(Ar)で表され、式中、Bは、ホウ素であり、Arは、置換又は非置換アリール基である。例えば、アリール基上の1つ以上の水素原子は、Fなどのハロ基で置換され得る。
【0058】
ルイス酸
ルイス酸は、電子対を受容することができる空軌道を含む化学種である。この用語は、当該技術分野において既知である。ルイス酸のいくつかの例としては、三ハロゲン化ホウ素、有機ボラン(例えば、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)、三フッ化ホウ素、テトラフルオロシラン(SiF)、及び三ハロゲン化アルミニウム(例えば、AlCl)が挙げられる。
【0059】
アルコール
アルコールは、OH基(例えば、ROH、式中、Rは、アルキルである)を含む炭化水素である。好適なアルコールとしては、式C2n+1OHのものが挙げられ、式中、n≧1である。アルコールとしては、限定されるものではないが、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール及びデカノールが挙げられる。
【0060】
添加剤
本発明の組成物は、1つ以上の添加剤を含み得る。添加剤としては、限定されるものではないが、UV安定剤、酸化防止剤、充填剤、スコーチ遅延剤、粘着付与剤、ワックス、相溶化剤、接着促進剤、可塑剤、ブロッキング剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、剥離剤、粘着防止添加剤、着色剤、染料、顔料、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0061】
定義
相反する記載がない限り、文脈から暗黙的に、又は当該技術分野において慣習的でない限り、全ての部及びパーセントは、重量に基づき、全ての試験方法は、本開示の出願日の時点で現行のものである。
【0062】
本明細書で使用される場合、「組成物」という用語は、組成物、並びに組成物の材料から形成される反応生成物及び分解生成物を含む材料の混合物を含む。いかなる反応生成物又は分解生成物も、典型的には、微量又は残留量で存在する。
【0063】
本明細書で使用される場合、「ポリマー」という用語は、同じ種類又は異なる種類のモノマーを重合することにより調製されるポリマー化合物を指す。したがって、ポリマーという一般的な用語は、ホモポリマーという用語(微量の不純物がポリマー構造に組み込まれ得るという理解の下に、1種類のみのモノマーから調製されたポリマーを指すために用いられる)、及び本明細書において以下に定義されるインターポリマーという用語を含む。触媒残留物などの微量の不純物は、ポリマー中に及び/又はポリマー内に組み込まれ得る。典型的には、ポリマーは、非常に少量(「ppm」量)の1つ以上の安定剤で安定化される。
【0064】
本明細書で使用される場合、「インターポリマー」という用語は、少なくとも2つの異なる種類のモノマーの重合によって調製されるポリマーを指す。
【0065】
したがって、インターポリマーという用語は、コポリマーという用語(2つの異なる種類のモノマーから調製されるポリマーを指すために用いられる)、及び2つを超える異なる種類のモノマーから調製されるポリマーを含む。
【0066】
本明細書で使用される場合、「オレフィン系ポリマー」という用語は、(ポリマーの重量に基づいて)50重量%又は過半重量パーセントの、エチレン又はプロピレン又はオクテンなどの、オレフィンを重合形態で含み、任意選択的に1つ以上のコモノマーを含み得るポリマーを指す。
【0067】
本明細書で使用される場合、「プロピレン系ポリマー」とういう用語は、重合形態で、(ポリマーの重量に基づいて)過半重量パーセントのプロピレンを含み、任意選択的に1つ以上のコモノマーを含み得るポリマーを指す。
【0068】
本明細書で使用される場合、「オクテン系ポリマー」とういう用語は、重合形態で、(ポリマーの重量に基づいて)過半重量パーセントのオクテンを含み、任意選択的に1つ以上のコモノマーを含み得るポリマーを指す。
【0069】
本明細書で使用される場合、「エチレン系ポリマー」という用語は、重合形態で、(ポリマーの重量に基づいて)50重量%又は過半重量パーセントのエチレンを含み、任意選択的に1つ以上のコモノマーを含み得るポリマーを指す。
【0070】
本明細書で使用される場合、「エチレン/α-オレフィンインターポリマー」という用語は、重合形態で、(インターポリマーの重量に基づいて)50重量%又は過半重量パーセントのエチレン、及びα-オレフィンを含むランダムインターポリマーを指す。
【0071】
本明細書で使用される場合、「エチレン/α-オレフィンコポリマー」という用語は、重合形態で、2つのみのモノマー種類として、(コポリマーの重量に基づいて)50重量%又は過半量のエチレンモノマー、及びα-オレフィンを含むランダムコポリマーを指す。
【0072】
本明細書で使用される場合、「オレフィン/シランインターポリマー」という用語は、重合形態で、(インターポリマーの重量に基づいて)50重量%又は過半重量パーセントのオレフィン、及びシランモノマーを含む、ランダムインターポリマーを指す。本明細書で使用される場合、インターポリマーは、少なくとも1つの「-Si-H基」を含み、語句「少なくとも1つの「-Si-H」基」は、「-Si-H」基の種類を指す。当該技術分野では、インターポリマーが複数のこのシラン種を含むことが理解されている。オレフィン/シランインターポリマーは、少なくともオレフィン及びシランモノマーの(例えば、ビス-ビフェニル-フェノキシ金属錯体を使用する)共重合によって形成される。シランモノマーの例は、本明細書に記載されるように、式1に示される。シランモノマーは、1つ以上のシロキサン(-Si-O-Si-)結合を含んでも、含まなくてもよい。
【0073】
本明細書で使用される場合「エチレン/シランインターポリマー」という用語は、重合形態で、(インターポリマーの重量に基づいて)50重量%又は過半重量のエチレン、及びシランモノマーを含むランダムインターポリマーを指す。本明細書で使用される場合、インターポリマーは、上で考察されたように、少なくとも1つの「-Si-H」基を含む。エチレン/シランインターポリマーは、少なくともエチレンとシランモノマーとの共重合によって形成される。シランモノマーは、1つ以上のシロキサン結合を含んでも含まなくてもよい。
【0074】
本明細書で使用される場合「エチレン/シランコポリマー」という用語は、重合形態で、2つのみのモノマー種として、(コポリマーの重量に基づいて)50重量%又は過半重量パーセントのエチレン及びシランモノマーを含むランダムコポリマーを指す。本明細書で使用される場合、インターポリマーは、上で考察されたように、少なくとも1つの「-Si-H」基を含む。エチレン/シランコポリマーは、エチレンとシランモノマーとの共重合によって形成される。シランモノマーは、1つ以上のシロキサン結合を含んでも含まなくてもよい。
【0075】
「エチレン/アルファ-オレフィン/シランインターポリマー」という用語は、本明細書で使用される場合、重合形態で、(インターポリマーの重量に基づいて)50重量%又は過半重量パーセントのエチレン、アルファオレフィン、及びシランモノマーを含むランダムインターポリマーを指す。本明細書で使用される場合、インターポリマーは、上で考察されたように、少なくとも1つの「-Si-H」基を含む。エチレン/アルファ-オレフィン/シランインターポリマーは、少なくともエチレン、アルファ-オレフィン及びシランモノマーの共重合によって形成される。シランモノマーは、1つ以上のシロキサン結合を含んでも含まなくてもよい。
【0076】
本明細書で使用される場合「エチレン/アルファ-オレフィン/シランターポリマー」という用語は、重合形態で、3つのみのモノマー種として、(ターポリマーの重量に基づいて)50重量%又は過半重量パーセントのエチレン、アルファ-オレフィン及びシランモノマーを含むランダムターポリマーを指す。本明細書で使用される場合、ターポリマーは、上で考察されたように、少なくとも1つの「-Si-H」基を含む。エチレン/アルファ-オレフィン/シランターポリマーは、エチレン、アルファ-オレフィン及びシランモノマーの共重合によって形成される。シランモノマーは、1つ以上のシロキサン結合を含んでも含まなくてもよい。
【0077】
本明細書で使用される場合、「オレフィン/アルコキシシランインターポリマー」という用語は、重合形態で、(インターポリマーの重量に基づいて)50重量%又は過半重量パーセントのオレフィン、並びに重合シランモノマー及びアルコールから形成されたアルコキシシランを含むランダムインターポリマーを指す。本明細書で使用される場合、インターポリマーは、少なくとも1つの「-Si-OR基」(式中、Rは炭化水素である)を含み、「少なくとも1つの「-Si-OR」基」という語句は、「Si-OR」基の種類を指す。当技術分野では、インターポリマーが複数のこのアルコキシシラン種を含むことが理解されている。シランモノマーは、1つ以上のシロキサン結合を含んでも含まなくてもよい。
【0078】
本明細書で使用される場合「エチレン/アルコキシシランインターポリマー」という用語は、重合形態で、(インターポリマーの重量に基づいて)50重量%又は過半重量パーセントのエチレン、並びに重合シランモノマー及びアルコールから形成されるアルコキシシランを含むランダムインターポリマーを指す。本明細書で使用される場合、インターポリマーは、上で考察されたように、少なくとも1つの「-Si-OR基」を含む。シランモノマーは、1つ以上のシロキサン結合を含んでも含まなくてもよい。
【0079】
本明細書で使用される場合「エチレン/アルコキシシランコポリマー」という用語は、重合形態で、(コポリマーの重量に基づいて)50重量%又は過半重量パーセントのエチレン、並びに重合シランモノマー及びアルコールから形成されたアルコキシシランを含むランダムコポリマーを指す。エチレン及びシランモノマーは、2つのモノマー種のみである。本明細書で使用される場合、インターポリマーは、上で考察されたように、少なくとも1つの「-Si-OR基」を含む。シランモノマーは、1つ以上のシロキサン結合を含んでも含まなくてもよい。
【0080】
本明細書で使用される場合、「エチレン/アルファ-オレフィン/アルコキシシランインターポリマー」という用語は、重合形態で、(インターポリマーの重量に基づいて)50重量%又は過半重量パーセントのエチレン、アルファオレフィン、並びに重合シランモノマー及びアルコールから形成されたアルコキシシランを含むランダムインターポリマーを指す。本明細書で使用される場合、インターポリマーは、上で考察されたように、少なくとも1つの「-Si-OR基」を含む。シランモノマーは、1つ以上のシロキサン結合を含んでも含まなくてもよい。
【0081】
本明細書で使用される場合、「エチレン/アルファ-オレフィン/アルコキシシランインターポリマー」という用語は、重合形態で、(ターポリマーの重量に基づいて)50重量%又は過半重量パーセントのエチレン、アルファ-オレフィン、並びに重合シランモノマー及びアルコールから形成されたアルコキシシランを含むランダムターポリマーを指す。エチレン、アルファ-オレフィン及びシランモノマーは、3つのモノマー種のみである。本明細書で使用される場合、インターポリマーは、上で考察されたように、少なくとも1つの「-Si-OR基」を含む。シランモノマーは、1つ以上のシロキサン結合を含んでも含まなくてもよい。
【0082】
ポリマー(インターポリマー、ターポリマー、又はコポリマー)に関して本明細書で使用される場合「過半重量パーセント」という語句は、ポリマー中に最大量で存在するモノマーの量を指す。
【0083】
「炭化水素基」、「ヒドロカルビル基」という用語及び類似の用語は、本明細書で使用される場合、炭素原子及び水素原子のみを含む化学基を指す。
【0084】
化学式又は構造に関して、本明細書で使用される場合、R1=R、R2=R、R3=Rなどである。
【0085】
「架橋組成物」という用語は、本明細書で使用される場合、
ポリマー鎖間の化学結合の形成によるネットワーク構造を有する組成物を指す。このネットワーク構造の形成の程度は、本明細書で考察されるように、溶融物の錯体粘度若しくはせん貯蔵弾性率の増加によって、又はゲル含有量の増加によって示される。
【0086】
「架橋オレフィン/シランインターポリマー」という用語及び類似の用語は、本明細書で使用される場合、ポリマー鎖間の化学結合の形成によるネットワーク構造を有するオレフィン/シランインターポリマーを指す。このネットワーク構造の形成の程度は、本明細書で考察されるように、溶融物の錯体粘度若しくはせん貯蔵弾性率の増加によって、又はゲル含有量の増加によって示される。「架橋オレフィン/アルコキシシランインターポリマー」という用語及び類似の用語も同様に記載される。
【0087】
例えば、オレフィン/シランインターポリマー又はオレフィン/アルコキシシランインターポリマーを含む組成物に関して、本明細書で使用される場合「熱処理すること」、「熱処理」という用語、及び類似の用語は、組成物への熱の適用を指す。熱は、伝導(例えば、加熱コイル)によって、対流(例えば、水又は空気などの流体を通した熱伝達)によって、及び/又は放射(例えば、電磁波を使用した熱伝達)によって適用され得る。好ましくは、熱は、伝導又は対流によって適用される。熱処理が行われる温度は、インターポリマーを硬化(又は架橋)するために使用されるオーブン又は他のデバイスの内部温度を指すことに留意されたい。
【0088】
本明細書で使用される場合「湿気の存在下で」という語句は、水を含む雰囲気の存在を指す。雰囲気中の水の量は、本明細書に記載されるように、%RH(相対湿度)によって示され得る。
【0089】
「アルケニル基」という用語は、本明細書で使用される場合、少なくとも1個の炭素-炭素二重結合(C=C)を含む有機化学基を指す。好ましい実施形態では、アルケニル基は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含み、更に1つの炭素-炭素二重結合のみを含む炭化水素基である。
【0090】
「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」という用語、及びそれらの派生語は、それらが具体的に開示されているか否かにかかわらず、任意の追加の構成要素、ステップ、又は手順の存在を排除することを意図するものではない。疑義を回避するために、「含む(comprising)」という用語の使用を通じて特許請求される全ての組成物は、特に反対の記載がない限り、ポリマーであるかその他であるかによらず、任意の追加の添加剤、アジュバント、又は化合物を含み得る。対照的に、「から本質的になる」という用語は、操作性に必須ではないものを除外し、任意の後続の詳述の範囲から、任意の他の構成要素、ステップ、又は手順を排除する。「からなる」という用語は、具体的に規定又は列挙されていない任意の構成要素、ステップ、又は手順を排除する。
【0091】
いくつかのプロセス及び組成物の特徴を列挙する
A]架橋組成物を形成するためのプロセスであって、組成物を25℃以上の温度で、湿気(HO)の存在下で熱処理することを含み、組成物は、以下の成分:
a)オレフィン/シランインターポリマー、
b)以下の化合物i)~vi):
i)金属アルコキシド、
ii)金属カルボキシレート、
iii)金属スルホネート、
iv)アリールスルホン酸
v)トリス-アリールボラン、
vi)i)~v)のうちの2つ以上の任意の組み合わせから選択される硬化触媒を含む、プロセス。
B]熱処理が、5%以上、又は10%以上、又は15%以上、又は20%以上、又は25%以上、又は30%以上、又は35%以上、又は40%以上、又は45%以上、又は50%以上、又は55%以上、又は60%以上、又は65%以上、又は70%以上、又は75%以上、又は80%以上のRH(相対湿度)で行われる、上記A]に記載のプロセス。
C]熱処理が、100%以下、又は98%以下、又は96%以下、又は94%以下、又は92%以下、又は90%以下、又は88%、又は86%以下、又は85%以下、又は84%以下、又は83%以下、又は82%以下の相対湿度(RH)で行われる、上記A]又はB]に記載のプロセス。
D]湿気が、硬化触媒に吸着及び/又は吸収された水に由来し、更に硬化触媒に吸着された水に由来する湿気を含む、上記A]に記載のプロセス。
E]化合物i)が、c1):M--[O(H)-(CH-CHc1)から選択され、式中、M=Ti又はSnであり、及びn≧1であり、更にM=Tiであり、更にn=2~10、n=2~8、n=2~6、n=2~4、又はn=2~3である、上記A]~D](A]からD])のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
F]化合物ii)が、c2):(C2n+1-M--[O-C(O)-C2m+1c2)から選択され、式中、M=Ti又はSn、n≧1及びm≧3であり、更にM=Sn、更にn=1~10及びm=2~20であり、又はn=2~8及びm=4~18、又はn=2~6及びm=6~16、又はn=2~4及びm=6~14である、上記A]~E]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
G]化合物iii)が、ビスマストリフルオロスルホネート(c3)である、上記A]~F]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
H]化合物iv)が、c4)又はc4’):
【0092】
【化4】

c4から選択され、式中、n≧3であり、更にn=4~20であり、更にn=6~18、更にn=6~16、更にn=6~14、更にn=6~12であり、又は
【0093】
【化5】

c4’)から選択され、式中、n≧3であり、更にn=4~20であり、更にn=6~20、更にn=6~18であり、更にn=6~16、更にn=6~14である、上記A]~G]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
I]化合物iv)が、c4):
【0094】
【化6】

c4)から選択され、式中、n≧3であり、更にn=4~20であり、更にn=6~18、更にn=6~16、更にn=6~14、更にn=6~12である、上記A]~H]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
J]化合物v)が、トリス(ペンタフルオロ-フェニル)ボラン(c5)である、上記A]~I]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
K]成分b)の硬化触媒が、化合物c1)、c2)、c3)、c4)、c4’)、c5)又はこれらの任意の組合せから、更に化合物c1)、c2)、c4)、c4’)、c5)又はこれらの任意の組合せから、更に化合物c1)、c2)、c4)、c5)又はこれらの任意の組合せから選択される、上記A]~J]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
L]成分b)の硬化触媒が、以下:ジブチルスズジラウレート、テトラブチル酸化チタン、ドデシルベンゼンスルホン酸、ビスマストリフルオロスルホネート、又はトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン(FAB)、更にジブチルスズジラウレート、テトラブチル酸化チタン、ドデシルベンゼンスルホン酸、又はトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランから選択される、上記A]~K]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
M]成分b)の硬化触媒が、以下の化合物i)、ii)、又はiv)~vi)から選択される、上記A]~L]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
N]成分b)の硬化触媒が、化合物i)から選択される、上記A]~M]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
O]成分b)の硬化触媒が、化合物ii)から選択される、上記A]~M]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
P]成分b)の硬化触媒が、化合物iv)から選択される、上記A]~M]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
Q]成分b)の硬化触媒が、化合物v)から選択される、上記A]~M]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
R]オレフィン/シランインターポリマー(成分a)が、エチレン/アルファ-オレフィン/シランインターポリマーであり、更にエチレン/アルファ-オレフィン/シランターポリマーである、上記A]~Q]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
S]エチレン/アルファ-オレフィン/シランインターポリマーのアルファ-オレフィンが、C3~C20アルファ-オレフィン、更にC3~C10アルファ-オレフィン、更にプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン及び1-デセン、更にプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン又は1-オクテン、更にプロピレン、1-ブテン、又は1-オクテン、更に1-ブテン又は1-オクテン、更に1-オクテンである、上記R]に記載のプロセス。
T]オレフィン/シランインターポリマーのシランが、以下:HC=CH-R1-Si(R)(R’)-Hから選択されるモノマーから誘導され、式中、R1が、アルキレンであり、R及びR’が、各々独立して、アルキルであり、R及びR’が、同じであっても異なっていてもよい、上記A]~S]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
U]オレフィン/シランインターポリマーのシランが、以下:
【0095】
【化7】

から選択されるモノマーから誘導され、式中、Rは、アルキレンである、上記A]~T]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
V]オレフィン/シランインターポリマーのシランが、以下:
【0096】
【化8】

から選択されるモノマーから誘導される、上記A]~U]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
W]組成物が、30℃以上、又は35℃以上、又は40℃以上、又は45℃以上、又は50℃以上、又は55℃以上、又は60℃以上、又は65℃以上、又は70℃以上、又は75℃以上、又は80℃以上、又は90℃以上、又は100℃以上、又は110℃以上、又は120℃以上、又は130℃以上、又は140℃以上、又は150℃以上、又は160℃以上、又は170℃以上、又は180℃以上、又は185℃以上の温度で熱処理される、上記A]~V]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
X]組成物が、215℃以下、又は210℃以下、又は205℃以下、又は200℃以下、又は195℃以下、又は190℃以下の温度で熱処理される、上記A]~W]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
Y]組成物が、5%以上、又は10%以上、又は15%以上、又は20%以上、又は25%以上、又は30%以上、又は35%以上、又は40%以上、又は45%以上、又は50%以上、又は55%以上、又は60%以上、又は65%以上、又は70%以上、又は75%以上、又は80%以上の相対湿度(RH)において、空気中で熱処理される、上記A]~X]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
Z]組成物が、100%以下、又は98%以下、又は96%以下、又は94%以下、又は92%以下、又は90%以下、又は88%、又は86%以下、又は85%以下、又は84%以下、又は83%以下、又は82%以下の相対湿度(RH)において、空気中で熱処理される、上記A]~Y]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
A2]湿気の存在下での熱処理の前に、成分a及び成分bが、50℃以上、又は55℃以上、又は60℃以上、又は65℃以上、又は70℃以上、又は75℃以上、又は80℃以上、又は85℃以上の溶融温度で混合される、上記A]~Z]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
B2]湿気の存在下での熱処理の前に、成分a及び成分bが、180℃以下、又は170℃以下、又は160℃以下、又は150℃以下、又は140℃以下、又は130℃以下、又は120℃以下、又は110℃以下、又は100℃以下、又は90℃以下の溶融温度で混合される、上記A]~A2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
C2]成分a対成分bの重量比が、100以上、又は200以上、又は400以上、又は600以上、又は700以上、又は800以上、又は900以上である、上記A]~B2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
D2]成分a対成分bの重量比が、10000以下、又は5000以下、又は2000以下、又は1800以下、又は1600以下、又は1400以下、又は1200以下、又は1000以下である、上記A]~C2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
E2]組成物が、組成物の重量に基づいて、50.0重量%以上、又は60.0重量%以上、又は70.0重量%以上、又は80.0重量%以上、又は85.0重量%以上、又は90.0重量%以上、又は95.0重量%以上、又は98.0重量%以上、又は99.0重量%以上の成分を含む、上記A]~D2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
F2]組成物が、組成物の重量に基づいて、99.9重量%以下、又は99.8重量%以下、又は99.7重量%以下、又は99.6重量%以下の成分aを含む、上記A]~E2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
G2]組成物が、組成物の重量に基づいて、0.02重量%以上、又は0.04重量%以上、又は0.06重量%以上、又は0.08重量%以上、又は0.10重量%以上の成分bを含む、上記のA]~F2]のうちのいずれか1つに記載の重量に対してプロセス。
H2]組成物が、組成物の重量に基づいて、2.00重量%以下、又は1.80重量%以下、又は1.60重量%以下、又は1.40重量%以下、又は1.20重量%以下、又は1.00重量%以下、又は0.80重量%以下、又は0.60重量%以下、又は0.40重量%以下、又は0.20重量%以下の成分bを含む、上記A]~G2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
I2]組成物が、溶媒(成分a及びbを溶解する物質(典型的には、周囲条件で液体))を更に含む、上記A]~H2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
J2]組成物が、組成物の重量に基づいて、1.0重量以下、又は0.5重量%以下、又は0.05重量%以下、又は0.01重量%以下の溶媒を含む、上記A]~I2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
K2]組成物が、溶媒を含まない、上記A]~H2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
L2]成分aのインターポリマーが、インターポリマーの重量に基づいて、0.20重量%以上、又は0.40重量%以上、又は0.60重量%以上、又は0.80重量%以上、又は1.0重量%以上、又は1.5重量%以上、又は2.0重量%以上、又は2.5重量%以上、又は3.0重量%以上のシランモノマーを含む、上記A]~K2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
M2]成分aのインターポリマーが、インターポリマーの重量に基づいて、40重量%以下、又は35重量%以下、又は30重量%以下、又は25重量%以下、又は20重量%以下、又は18重量%以下、又は16重量%以下、又は14重量%以下、又は12重量%以下、又は10重量%以下、又は8.0重量%以下、又は6.0重量%以下、又は4.0重量%以下のシランモノマーを含む、上記A]~L2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
N2]成分aのインターポリマーが、インターポリマーの重量に基づいて、0重量%以上、又は0.5重量%以上、又は1.0重量%以上、又は2.0重量%以上、又は4.0重量%以上、又は6.0重量%以上、又は8.0重量%以上、又は10重量%以上、又は12重量%以上、又は14重量%以上、又は16重量%以上のアルファ-オレフィンを含む、上記A]~M2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
O2]成分aのインターポリマーが、インターポリマーの重量に基づいて、70重量%以下、又は60重量%以下、又は50重量%以下、又は40重量%以下、又は35重量%以下、又は30重量%以下、又は25重量%以下、又は20重量%以下のアルファオレフィンを含む、上記A]~N2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
P2]成分aのインターポリマーが、重合形態で、インターポリマー中のモノマーの総モルに基づいて、0.10mol%以上、又は0.20mol%以上、又は0.30mol%以上、又は0.40mol%以上、又は0.50mol%以上、又は0.60mol%以上のシランモノマーを含む、上記A]~O2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
Q2]成分aのインターポリマーが、重合形態で、インターポリマー中のモノマーの総モルに基づいて、20mol%以下、又は15mol%以下、又は10mol%以下、又は5.0mol%以下、又は4.5mol%以下、又は4.0mol%以下、又は3.5mol%以下、又は3.0mol%以下、又は2.5mol%以下、又は2.0mol%以下、又は1.5mol%以下、又は1.0mol%以下のシランモノマーを含む、上記A]~P2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
R2]成分aのインターポリマーが、重合形態で、インターポリマー中のモノマーの総モルに基づいて、0以上、又は0.5mol%以上、又は1.0mol%以上、又は2.0mol%以上、又は3.0mol%以上、又は3.5mol%以上、又は4.0mol%以上、又は4.5mol%以上のアルファ-オレフィンを含む、上記A]~Q2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
S2]成分aのインターポリマーが、重合形態で、インターポリマー中のモノマーの総モルに基づいて、40mol%以下、又は35mol%以下、又は30mol%以下、又は25mol%以下、又は20mol%以下、又は18mol%以下、又は16mol%以下、又は14mol%以下、又は12mol%以下、又は10mol%以下、又は8.0mol%以下、又は6.0mol%以下のアルファ-オレフィンを含む、上記A]~R2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
T2]成分aのインターポリマーが、1.8以上、又は2.0以上、又は2.2以上、又は2.4以上の分子量分布(MWD=Mw/Mn)を有する、上記A]~S2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
U2]成分aのインターポリマーが、
5.0以下、又は4.5以下、又は4.0以下、又は3.8以下、又は3.6以下の分子量分布MWDを有する、上記A]~T2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
V2]成分aのインターポリマーが、10,000g/mol以上、又は15,000g/mol以上、又は20,000g/mol以上、又は22,000g/mol以上、又は24,000g/mol以上、又は26,000g/mol以上、又は28,000g/mol以上の数平均分子量(number average molecular weight、Mn)を有する、上記A]~U2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
W2]成分aのインターポリマーが、100,000g/mol以下、又は95,000g/mol以下、又は90,000g/mol以下、又は85,000g/mol以下、又は80,000g/mol以下、又は75,000g/mol以下、又は70,000g/mol以下、又は65,000g/mol以下、又は60,000g/mol以下、又は55,000g/mol以下、又は50,000g/mol以下の数平均分子量(Mn)を有する、上記A]~V2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
X2]成分aのインターポリマーが、40,000g/mol以上、又は50,000g/mol以上、又は60,000g/mol以上、又は70,000g/mol以上、又は80,000g/mol以上、又は90,000g/mol以上、又は100,000g/mol以上の重量平均分子量(weight average molecular weight、Mw)を有する、上記A]~W2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
Y2]成分aのインターポリマーが、500,000g/mol以下、又は400,000g/mol以下、又は350,000g/mol以下、又は300,000g/mol以下、又は280,000g/mol以下、又は260,000g/mol以下、又は240,000g/mol以下、又は220,000g/mol以下、又は200,000g/mol以下の重量平均分子量(Mw)を有する、上記A]~X2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
Z2]組成物が、モノマーの種類及び/若しくは量、Mn、Mw、MWD、又はこれらの任意の組み合わせなどの1つ以上の特徴において成分aのオレフィン/シランインターポリマーとは異なる熱可塑性ポリマーを更に含む、上記A]~Y2]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
A3]上記A]~Z2]のうちのいずれか1つに記載のプロセスから形成された架橋組成物。
B3]架橋組成物が、架橋組成物の重量に基づいて、30重量%以上、又は35重量%以上、又は40重量%以上、又は45重量%以上、又は50重量%以上、又は55重量%以上、又は60重量%以上、又は65重量%以上、又は70重量%以上、又は75重量%以上のゲル含有量を有する、上記A3]に記載の架橋組成物。
C3]架橋組成物が、架橋組成物の重量に基づいて、100重量%以下、又は98重量%以下、又は96重量%以下、又は94重量%以下、又は92重量%以下、又は90重量%以下のゲル含有量を有する、上記A3]~B3]に記載の架橋組成物。
D3]組成物であって、以下の成分:
a)オレフィン/シランインターポリマー、
b)以下の化合物i)~vi):
i)金属アルコキシド、
ii)金属カルボキシレート、
iii)金属スルホネート、
iv)アリールスルホン酸
v)トリス-アリールボラン、
vi)i)~v)のうちの2つ以上の任意の組み合わせから選択される硬化触媒を含む、組成物。
E3]化合物i)が、c1):M--[O(H)-(CH-CHc1)から選択され、式中、M=Ti又はSnであり、n≧1であり、更にM=Tiであり、更にn=2~10、又はn=2~8、又はn=2~6、又はn=2~4、又はn=2~3である、上記D3]の組成物。
F3]化合物ii)が、c2):(C2n+1-M--[O-C(O)-C2m+1c2)から選択され、式中、M=Ti又はSn、n≧1、及びm≧3であり、更にM=Sn、更にn=1~10、m=2~20であり、又はn=2~8及びm=4~18、又はn=2~6及びm=6~16、又はn=2~4及びm=6~14である、上記D3]又はE3]に記載の組成物。
G3]化合物iii)が、ビスマストリフルオロスルホネート(c3)である、上記D3]~F3]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
H3]化合物iv)が、上に記載される、c4)又は上に記載されるc4’)から選択される、上記D3]~G3]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
I3]化合物iv)が、上に記載される、c4)から選択される、上記D3]~H3]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
J3]化合物v)が、トリス(ペンタフルオロフェニル)-ボラン(c5)である、上記D3]~I3]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
K3]成分b)の硬化触媒が、化合物c1)、c2)、c3)、c4)、c4’)、c5)又はこれらの任意の組合せ、更にc1)、c2)、c4)、c4’)、c5)又はこれらの任意の組合せ、更にc1)、c2)、c4)、c5)又はこれらの任意の組合せから選択される、上記D3]~J3]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
L3]成分b)の硬化触媒が、以下:ジブチルスズジラウレート、テトラブチル酸化チタン、ドデシルベンゼンスルホン酸、ビスマストリフルオロスルホネート、又はトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン(FAB)、更にジブチルスズジラウレート、テトラブチル酸化チタン、ドデシルベンゼンスルホン酸、又はトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランから選択される、上記D3]~K3]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
M3]成分b)の硬化触媒が、以下の化合物i)、ii)、又はiv)~vi)から選択される、上記D3]~L3]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
N3]成分b)の硬化触媒が、化合物i)から選択される、上記D3]~M3]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
O3]成分b)の硬化触媒が、化合物ii)から選択される、上記D3]~M3]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
P3]成分b)の硬化触媒が、化合物iv)から選択される、上記D3]~M3]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
Q3]成分b)の硬化触媒が、化合物v)から選択される、上記D3]~M3]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
R3]オレフィン/シランインターポリマー(成分a)が、エチレン/アルファ-オレフィン/シランインターポリマー、更にエチレン/アルファ-オレフィン/シランターポリマーである、上記D3]~Q3]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
S3]エチレン/アルファ-オレフィン/シランインターポリマーのアルファ-オレフィンが、C3~C20アルファ-オレフィン、更にC3~C10アルファ-オレフィン、更にプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン及び1-デセン、更にプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン又は1-オクテン、更にプロピレン、1-ブテン又は1-オクテン、更に1-ブテン又は1-オクテン、更に1-オクテンである、上記R3]の組成物。
T3]オレフィン/シランインターポリマーのシランが、以下:HC=CH-R1-Si(R)(R’)-Hから選択されるモノマーから誘導され、式中、R1が、アルキレンであり、R及びR’が、各々独立して、アルキルであり、R及びR’が、同じであっても異なっていてもよい、上記D3]~S3]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
U3]オレフィン/シランインターポリマーのシランが、以下:
【0097】
【化9】

から選択されるモノマーから誘導され、式中、Rが、アルキレンである、上記D3]~T3]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
V3]オレフィン/シランインターポリマーのシランが、以下:各々上に記載される、ODMS、HDMS、又はADMSから選択されるモノマーから誘導される、上記D3]~U3]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
W3]組成物が、30℃以上、又は35℃以上、又は40℃以上、又は45℃以上、又は50℃以上、又は55℃以上、又は60℃以上、又は65℃以上、又は70℃以上、又は75℃以上、又は80℃以上、又は90℃以上、又は100℃以上、又は110℃以上、又は120℃以上、又は130℃以上、又は140℃以上、又は150℃以上、又は160℃以上、又は170℃以上、又は180℃以上、又は185℃以上の温度で熱処理される、上記D3]~V3]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
X3]組成物が、215℃以下、又は210℃以下、又は205℃以下、又は200℃以下、又は195℃以下、又は190℃以下の温度で熱処理される、上記D3]~W3]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
Y3]組成物が、湿気の存在下で、更に5%以上、又は10%以上、又は15%以上、又は20%以上、又は25%以上、又は30%以上、又は35%以上、又は40%以上、又は45%以上、又は50%以上、又は55%以上、又は60%以上、又は65%以上、又は70%以上、又は75%以上、又は80%以上の相対湿度(RH)において、熱処理される、上記D3]~X3]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
Z3]組成物が、湿気の存在下で、更に100%以下、又は98%以下、又は96%以下、又は94%以下、又は92%以下、又は90%以下、又は88%、又は86%以下、又は85%以下、又は84%以下、又は83%以下、又は82%以下の相対湿度(RH)において熱処理される、上記D3]~Y3]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
A4]成分a対成分bの重量比が、100以上、又は200以上、又は400以上、又は600以上、又は700以上、又は800以上、又は900以上である、上記のD3]~Z3]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
B4]成分a対成分bの重量比が、10000以下、又は5000以下、又は2000以下、又は1800以下、又は1600以下、又は1400以下、又は1200以下、又は1000以下である、上記D3]~A4]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
C4]組成物が、組成物の重量に基づいて、50.0重量%以上、又は60.0重量%以上、又は70.0重量%以上、又は80.0重量%以上、又は85.0重量%以上、又は90.0重量%以上、又は95.0重量%以上、又は98.0重量%以上、又は99.0重量%以上の成分aを含む、上記D3]~B4]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
D4]組成物が、組成物の重量に基づいて、99.9重量%以下、又は99.8重量%以下、又は99.7重量%以下、又は99.6重量%以下の成分aを含む、上記D3]~C4]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
E4]組成物が、組成物の重量に基づいて、0.02重量%以上、又は0.04重量%以上、又は0.06重量%以上、又は0.08重量%以上、又は0.10重量%以上の成分bを含む、上記D3]~D4]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
F4]組成物が、組成物の重量に基づいて、2.00重量%以下、又は1.80重量%以下、又は1.60重量%以下、又は1.40重量%以下、又は1.20重量%以下、又は1.00重量%以下、又は0.80重量%以下、又は0.60重量%以下、又は0.40重量%以下、又は0.20重量%以下の成分bを含む、上記D3]~E4]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
G4]組成物が、溶媒(成分a及びbを溶解する物質(典型的には、周囲条件で液体))を更に含む、上記D3]~F4]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
H4]組成物が、組成物の重量に基づいて、1.0重量以下、又は0.5重量%以下、又は0.05重量%以下、又は0.01重量%以下の溶媒を含む、上記D3]~G4]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
I4]組成物が、溶媒を含まない、上記D3]~H4]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
J4]成分aのインターポリマーが、重合形態で、インターポリマーの重量に基づいて、0.20重量%以上、又は0.40重量%以上、又は0.60重量%以上、又は0.80重量%以上、又は1.0重量%以上、又は1.5重量%以上、又は2.0重量%以上、又は2.5重量%以上、又は3.0重量%以上のシランモノマーを含む、上記D3]~I4]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
K4]成分aのインターポリマーが、インターポリマーの重量に基づいて、40重量%以下、又は35重量%以下、又は30重量%以下、又は25重量%以下、又は20重量%以下、又は18重量%以下、又は16重量%以下、又は14重量%以下、又は12重量%以下、又は10重量%以下、又は8.0重量%以下、又は6.0重量%以下、又は4.0重量%以下のシランモノマーを含む、上記D3]~J4]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
L4]成分aのインターポリマーが、インターポリマーの重量に基づいて、0重量%以上、又は0.5重量%以上、又は1.0重量%以上、又は2.0重量%以上、又は4.0重量%以上、又は6.0重量%以上、又は8.0重量%以上、又は10重量%以上、又は12重量%以上、又は14重量%以上、又は16重量%以上のアルファ-オレフィンを含む、上記D3]~K4]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
M4]成分aのインターポリマーが、インターポリマーの重量に基づいて、70重量%以下、又は60重量%以下、又は50重量%以下、又は40重量%以下、又は35重量%以下、又は30重量%以下、又は25重量%以下、又は20重量%以下のアルファオレフィンを含む、上記D3]~L4]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
N4]成分aのインターポリマーが、1.8以上、又は2.0以上、又は2.2以上、又は2.4以上の分子量分布(MWD=Mw/Mn)を有する、上記D3]~M4]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
O4]成分aのインターポリマーが、5.0以下、又は4.5以下、又は4.0以下、又は3.8以下、又は3.6以下の分子量分布MWDを有する、上記D3]~N4]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
P4]成分aのインターポリマーが、10,000g/mol以上、又は15,000g/mol以上、又は20,000g/mol以上、又は22,000g/mol以上、又は24,000g/mol以上、又は26,000g/mol以上、又は28,000g/mol以上の数平均分子量(Mn)を有する、上記D3]~O4]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
Q4]成分aのインターポリマーが、100,000g/mol以下、又は95,000g/mol以下、又は90,000g/mol以下、又は85,000g/mol以下、又は80,000g/mol以下、又は75,000g/mol以下、又は70,000g/mol以下、又は65,000g/mol以下、又は60,000g/mol以下、又は55,000g/mol以下、又は50,000g/mol以下の数平均分子量(Mn)を有する、上記D3]~P4]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
R4]成分aのインターポリマーが、40,000g/mol以上、又は50,000g/mol以上、又は60,000g/mol以上、又は70,000g/mol以上、又は80,000g/mol以上、又は90,000g/mol以上、又は100,000g/mol以上の重量平均分子量(Mw)を有する、上記D3]~Q4]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
S4]成分aは、500,000g/mol以下、又は400,000g/mol以下、又は350,000g/mol以下、又は300,000g/mol以下、又は280,000g/mol以下、又は260,000g/mol以下、又は240,000g/mol以下、又は220,000g/mol以下、又は200,000g/mol以下の重量平均分子量(Mw)を有する、上記D3]~R4]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
T4]組成物が、モノマーの種類及び/若しくは量、Mn、Mw、MWD、又はこれらの任意の組み合わせなどの1つ以上の特徴において成分aのオレフィン/シランインターポリマーとは異なる熱可塑性ポリマーを更に含む、上記D3]~S4]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
U4]上記D3]~T4]のいずれか1つの組成物から形成された架橋組成物。
V4]架橋組成物が、架橋組成物の重量に基づいて、30重量%以上、又は35重量%以上、又は40重量%以上、又は45重量%以上、又は50重量%以上、又は55重量%以上、又は60重量%以上、又は65重量%以上、又は70重量%以上、又は75重量%以上のゲル含有量を有する、上記U4]に記載の架橋組成物。
W4]架橋組成物が、架橋組成物の重量に基づいて、100重量%以下、又は98重量%以下、又は96重量%以下、又は94重量%以下、又は92重量%以下、又は90重量%以下のゲル含有量を有する、上記U4]~V4]に記載の架橋組成物。
X4]上記A3]~W4]のうちのいずれか1つに記載の組成物から形成された少なくとも1つの構成要素を含む物品。
A5]オレフィン/アルコキシシランインターポリマーを形成するためのプロセスであって、当該プロセスが、以下の成分:
a)オレフィン/シランインターポリマー、
b)アルコール、
c)ルイス酸を含む組成物を熱処理することを含む、プロセス。
B5]成分cが、有機ボランである、上記A5]に記載のプロセス。
C5]成分cが、以下のi)~vi):
i)B(R)(R)(R)(式中、R、R及びRの各々は、独立して、置換又は非置換アリール基、更に置換アリール基である)、
ii)BX(式中、Xは、ハロ基である)、
iii)AlR(式中、Rは、置換又は非置換アルキル基である)、
iv)AlX(式中、Xは、ハロ基である)、
v)SiX(式中、Xは、ハロ基である)、
vi)i)~v)のうちの2つ以上の任意の組み合わせから選択される、上記A5]又はB5]に記載のプロセス。
D5]成分cが、i)、ii)、又はiv)~vi)から選択される、上記A5]~C5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
E5]成分cが、B(Cである、上記A5]~D5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
F5]成分bが、以下:C2n+1OHから選択され、式中、n≧1であり、更にnは1~20、更に1~10、更に1~5、更に1~3である、上記A5]~E5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
G5]オレフィン/シランインターポリマー(成分a)が、エチレン/シランインターポリマー、更にエチレン/シランコポリマーである、上記A5]~F5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
H5]オレフィン/シランインターポリマー(成分a)が、エチレン/アルファ-オレフィン/シランインターポリマー、更にエチレン/アルファ-オレフィン/シランターポリマーである、上記A5]~G5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
I5]アルファ-オレフィンが、C3~C20アルファ-オレフィン、更にC3~C10アルファ-オレフィン、更にプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン及び1-デセン、更にプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン又は1-オクテン、更にプロピレン、1-ブテン、又は1-オクテン、更に1-ブテン又は1-オクテン、更に1-オクテンである、上記H5]に記載のプロセス。
J5]オレフィン/シランインターポリマー(成分a)のシランが、以下:HC=CH-R1-Si(R)(R’)-Hから選択されるモノマーから誘導され、式中、R1が、アルキレンであり、R及びR’が、各々独立して、アルキルであり、R及びR’が、同じであっても異なっていてもよい、上記A5]~I5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
K5]オレフィン/シランインターポリマー(成分a)のシランが、以下:
【0098】
【化10】

から選択されるモノマーから誘導され、式中、Rが、アルキレンである、上記A5]~J5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
L5]オレフィン/シランインターポリマー(成分a)のシランが、以下:各々上に記載される、ODMS、HDMS、又はADMSから選択されるモノマーから誘導される、上記A5]~K5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
M5]組成物が、50℃以上、又は60℃以上、又は70℃以上、又は80℃以上、又は90℃以上、又は100℃以上の温度で熱処理される、上記A5]~L5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
N5]組成物が、160℃以下、又は150℃以下、又は140℃以下、又は130℃以下、又は120℃以下、又は110℃以下の温度で熱処理される、上記A5]~M5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
O5]プロセスが、溶媒(成分a~cを溶解する物質(典型的には、周囲条件で液体))を更に含む、上記A5]~N5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。溶媒は、成分bではない。
P5]プロセスが、プロセスの重量に基づいて、1.0重量以下、又は0.5重量%以下、又は0.05重量%以下、又は0.01重量%以下の溶媒を含む、上記のA5]~O5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
Q5]プロセスが、溶媒を含まない、上記のA5]~N5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
R5]成分aのインターポリマーが、インターポリマーの重量に基づいて、0.20重量%以上、又は0.40重量%以上、又は0.60重量%以上、又は0.80重量%以上、又は1.0重量%以上、又は1.5重量%以上、又は2.0重量%以上、又は2.5重量%以上、又は3.0重量%以上のシランモノマーを含む、上記A5]~Q5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
S5]成分aのインターポリマーが、インターポリマーの重量に基づいて、40重量%以下、又は35重量%以下、又は30重量%以下、又は25重量%以下、又は20重量%以下、又は18重量%以下、又は16重量%以下、又は14重量%以下、又は12重量%以下、又は10重量%以下、又は8.0重量%以下、又は6.0重量%以下、又は4.0重量%以下のシランモノマーを含む、上記A5]~R5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
T5]成分aが、1.8以上、又は2.0以上、又は2.2以上、又は2.4以上の分子量分布(MWD=Mw/Mn)を有する、上記A5]~S5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
U5]成分aのインターポリマーが、5.0以下、又は4.5以下、又は4.0以下、又は3.8以下、又は3.6以下の分子量分布MWDを有する、上記A5]~T5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
V5]成分aのインターポリマーが、10,000g/mol以上、又は15,000g/mol以上、又は20,000g/mol以上、又は22,000g/mol以上、又は24,000g/mol以上、又は26,000g/mol以上、又は28,000g/mol以上の数平均分子量(Mn)を有する、上記A5]~U5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
W5]成分aのインターポリマーが、100,000g/mol以下、又は95,000g/mol以下、又は90,000g/mol以下、又は85,000g/mol以下、又は80,000g/mol以下、又は75,000g/mol以下、又は70,000g/mol以下、又は65,000g/mol以下、又は60,000g/mol以下、又は55,000g/mol以下、又は50,000g/mol以下の数平均分子量(Mn)を有する、上記A5]~V5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
X5]成分aのインターポリマーが、40,000g/mol以上、又は50,000g/mol以上、又は60,000g/mol以上、又は70,000g/mol以上、又は80,000g/mol以上、又は90,000g/mol以上、又は100,000g/mol以上の重量平均分子量(Mw)を有する、上記A5]~W5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
Y5]成分aのインターポリマーが、500,000g/mol以下、又は400,000g/mol以下、又は350,000g/mol以下、又は300,000g/mol以下、又は280,000g/mol以下、又は260,000g/mol以下、又は240,000g/mol以下、又は220,000g/mol以下、又は200,000g/mol以下の重量平均分子量(Mw)を有する、上記A5]~X5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
Z5]組成物が、モノマーの種類及び/若しくは量、Mn、Mw、MWD、又はこれらの任意の組み合わせなどの1つ以上の特徴において成分aのオレフィン/シランインターポリマーとは異なる熱可塑性ポリマーを更に含む、上記A5]~Y5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
A6]成分b対成分aのモル比が、10以上、又は15以上、又は20以上、又は25以上、又は30以上、又は35以上、又は40以上である、A5]~Z5]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
B6]成分b対成分aのモル比が、80以下、又は75以下、又は70以下、又は65以下、又は60以下である、A5]~A6]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
C6]成分a対成分cのモル比が、200以上、又は250以上、又は300以上、又は350以上、又は400以上、又は450以上、又は500以上である、A5]~B6]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
D6]成分a対成分cのモル比が、1200以下、又は1100以下、又は1000以下、又は900以下、又は800以下である、A5]~C6]のうちのいずれか1つに記載のプロセス。
E6]上記A5]~D6]のうちのいずれか1つに記載のプロセスから形成されたオレフィン/アルコキシシランインターポリマーを含む組成物。
F6]組成物であって、1.6以上、又は1.8以上、又は2.0以上、又は2.5以上~5.0以下、又は4.5以下、又は4.0以下、又は3.8以下、又は3.6以下、又は3.4以下、又は3.2以下、又は3.0以下、又は2.8以下の分子量分布(MWD=Mw/Mn)を有し、インターポリマーの重量に基づいて、0.20重量%以上、又は0.40重量%以上、又は0.60重量%以上、又は0.80重量%以上、又は1.0重量%以上、又は1.5重量%以上、又は2.0重量%以上、又は2.5重量%以上、又は3.0重量%以上~40重量%以下、又は35重量%以下、又は30重量%以下、又は25重量%以下、又は20重量%以下、又は18重量%以下、又は16重量%以下、又は14重量%以下、又は12重量%以下、又は10重量%以下、又は8.0重量%以下、又は6.0重量%以下、4.0重量%以下のアルコキシシラン誘導モノマーを含む、オレフィン/アルコキシシランインターポリマーを含む組成物。
G6]オレフィン/アルコキシシランインターポリマーが、重合形態で、インターポリマーの重量に基づいて、0.20重量%以上、又は0.40重量%以上、又は0.60重量%以上、又は0.80重量%以上、又は1.0重量%以上、又は1.5重量%以上、又は2.0重量%以上、又は2.5重量%以上、又は3.0重量%以上のアルコキシシラン誘導モノマーを含む、上記E6]の組成物。
H6]オレフィン/アルコキシシランインターポリマーが、重合形態で、インターポリマーの重量に基づいて、40重量%以下、又は35重量%以下、又は30重量%以下、又は25重量%以下、又は20重量%以下、又は18重量%以下、又は16重量%以下、又は14重量%以下、又は12重量%以下、又は10重量%以下、又は8.0重量%以下、又は6.0重量%以下、又は4.0重量%以下のアルコキシシラン誘導モノマーを含む、上記E6]~G6]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
I6]オレフィン/アルコキシシランインターポリマーが、エチレン/アルコキシシランインターポリマー、更にエチレン/アルコキシシランコポリマーである、上記E6]~H6]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
J6]オレフィン/アルコキシシランインターポリマーが、エチレン/アルファ-オレフィン/アルコキシシランインターポリマー、更にエチレン/アルファ-オレフィン/アルコキシシランターポリマーである、上記E6]~I6]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
K6]アルファ-オレフィンが、C3~C20アルファ-オレフィン、更に、C3~C10アルファ-オレフィン、更にプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン及び1-デセン、更にプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン又は1-オクテン、更にプロピレン、1-ブテン、又は1-オクテン、更に1-ブテン又は1-オクテン、更に1-オクテンである、上記J6]に記載の組成物。
L6]オレフィン/アルコキシシランインターポリマーが、1.6以上、又は1.8以上、又は2.0以上、又は2.5以上の分子量分布(MWD=Mw/Mn)を有する、上記E6]又はG6]~K6]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
M6]オレフィン/アルコキシシランインターポリマーが、5.0以下、又は4.5以下、又は4.0以下、又は3.8以下、又は3.6以下、又は3.4以下、又は3.2以下、又は3.0以下、又は2.8以下の分子量分布MWDを有する、上記E6]又はG6]~L6]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
N6]オレフィン/アルコキシシランインターポリマーが、10,000g/mol以上、又は20,000g/mol以上、又は30,000g/mol以上、又は40,000g/mol以上、又は50,000g/mol以上、又は60,000g/mol以上の数平均分子量(Mn)を有する、上記E6]~M6]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
O6]オレフィン/アルコキシシランインターポリマーが、100,000g/mol以下、又は95,000g/mol以下、又は85,000g/mol以下、又は80,000g/mol以下の数平均分子量(Mn)を有する、上記E6]~N6]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
P6]オレフィン/アルコキシシランインターポリマーが、50,000g/mol以上、60,000g/mol以上、又は70,000g/mol以上、又は80,000g/mol以上、又は90,000g/mol以上、又は100,000g/mol以上、又は110,000g/mol以上、又は120,000g/mol以上、又は130,000g/mol以上、又は140,000g/mol以上の数平均分子量(Mw)を有する、上記E6]~O6]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
Q6]オレフィン/アルコキシシランインターポリマーが、300,000g/mol以下、又は280,000g/mol以下、又は260,000g/mol以下、又は240,000g/mol以下、又は220,000g/mol以下、又は200,000g/mol以下の数平均分子量(Mw)を有する、上記E6]~P6]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
R6]オレフィン/アルコキシシランインターポリマーは、300,000g/mol以上、又は320,000g/mol以上、又は340,000g/mol以上、又は360,000g/mol以上、又は380,000g/mol以上、又は400,000g/mol以上のz数平均分子量(Ms.)を有する、上記E6]~Q6]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
S6]オレフィン/アルコキシシランインターポリマーが、500,000g/mol以下、又は480,000g/mol以下、又は460,000g/mol以下、又は440,000g/mol以下、又は420,000g/mol以下のz平均分子量(Mz)を有する、上記E6]~R6]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
T6]組成物が、モノマーの種類及び/若しくは量、Mn、Mw、MWD、又はこれらの任意の組み合わせなどの1つ以上の特徴において成分aのオレフィン/シランインターポリマーとは異なる熱可塑性ポリマーを更に含む、上記E6]~S6]のうちのいずれか1つに記載の組成物。
U6]湿気の存在下で、上記E6]~T6]のうちのいずれか1つに記載の組成物を熱処理することによって形成された架橋組成物。
V6]組成物が、25℃以上、又は30℃以上、又は35℃以上、又は40℃以上、又は45℃以上、又は50℃以上、又は55℃以上、又は60℃以上、又は65℃以上、又は70℃以上、又は75℃以上、又は80℃以上の温度で熱処理される、上記U6]に記載の架橋組成物。
W6]組成物が、100℃以下、又は95℃以下、又は90℃以下、又は85℃以下の温度で熱処理される、上記U6]又はV6]の架橋組成物。
X6]組成物が、5%以上、又は10%以上、又は15%以上、又は20%以上、又は25%以上、又は30%以上、又は35%以上、又は40%以上、又は45%以上、又は50%以上、又は55%以上、又は60%以上、又は65%以上、又は70%以上、又は75%以上、又は80%以上の相対湿度(RH)において、熱処理される、上記U6]~W6]のうちのいずれか1つに記載の架橋組成物。更に空気中で熱処理した。
Y6]組成物が、100%以下、又は98%以下、又は96%以下、又は94%以下、又は92%以下、又は90%以下、又は88%、又は86%以下、又は85%以下、又は84%以下、又は83%以下、又は82%の相対湿度(RH)において熱処理される、上記U6]~X6]のうちのいずれか1つに記載の組成物。更に空気中で熱処理した。
Z6]上記E6]~Y6]のうちのいずれか1つに記載の組成物から形成された少なくとも1つの構成要素を含む物品。
【0099】
試験方法
インターポリマーの1H NMR特徴付け
1H NMR実験のために、各ポリマー試料を、8mmのNMR管中で、テトラクロロエタン-d2中に溶解した(0.001MCr(acac)を有するか又は有しない)。濃度は、約100mg/1.8mLであった。次いで、管を、110℃に設定した加熱ブロック内で加熱した。均一な流動流体を達成するために、試料管を繰り返しボルテックスし、加熱した。1H NMRスペクトルは、10mmのC/HDUALクライオプローブを備えたBRUKER AVANCE 500MHz分光計で取得した。標準的な単一パルス1H NMR実験を実施した。以下の取得パラメータ:70秒の緩和遅延、17.2μ秒、32スキャンの90度パルスを使用した。スペクトルは、「1.3ppm」に集中し、スペクトル幅は20ppmであった。全ての測定は、110℃で試料を回転させずに行った。1H NMRスペクトルは、溶媒(残留プロトン化テトラクロロエタン)の共鳴ピークに関する「5.99ppm」を基準とした。Crを有する各試料について、データを、16秒の緩和遅延及び128スキャンで取得した。「mol%シラン」を、SiMeプロトン共鳴の積分、対エチレン単位に関連するCH2プロトン及びオクテン単位に関連するCH3プロトンの積分に基づいて計算した。「mol%オクテン(又は他のアルファ-オレフィン)」を、オクテン(又は他のアルファ-オレフィン)に関連するCH3プロトンを参照して同様に計算した。また1H NMRを、研究2-「-Si-H」から「-Si-OR」への変換のモニターに対して使用した。
【0100】
インターポリマーの13C NMR特徴付け
13C NMR実験のために、各ポリマー試料を、10mmのNMR管中で、テトラクロロエタン-d2中に溶解した(0.025 M Cr(acac)を含むか、又は含まなかった)。濃度は、約300mg/2.8mLであった。次いで、管を110℃に設定した加熱ブロック内で加熱した。均一な流動流体を得るために、試料管を繰り返しボルテックスし、加熱した。13C NMRスペクトルは、10mmのC/H DUALクライオプローブを備えたBRUKER AVANCE 600MHz分光計で取得した。以下の取得パラメータ:60秒の緩和遅延、12.0μ秒、256スキャンの90度パルスを使用した。スペクトルは「100ppm」に集中し、スペクトル幅は250ppmであった。全ての測定は、110℃で試料を回転させずに行った。13C NMRスペクトルは、溶媒の共鳴ピークに関する「74.5ppm」を基準とした。Crを有する試料について、データを、7秒の緩和遅延及び1024スキャンで取得した。「mol%シラン」を、SiMe炭素共鳴の積分、対エチレン単位に関連するCH2炭素及びオクテン単位に関連するCH/CH3炭素の積分に基づいて計算した。「mol%オクテン(又は他のアルファ-オレフィン)」は、オクテン(又は他のアルファ-オレフィン)に関連するCH/CH3炭素を参照して同様に計算した。
【0101】
ゲル浸透クロマトグラフィ
クロマトグラフィシステムは、内部IR5赤外線検出器(IR5)を装備したPolymerChar GPC-IR(スペイン、バレンシア)の高温GPCクロマトグラフで構成された。オートサンプラオーブンコンパートメントを摂氏160°に設定し、カラムコンパートメントを摂氏150°に設定した。カラムは、4つのAGILENT「Mixed A」30cm、20ミクロンの直線状混床式カラムであった。クロマトグラフィ溶媒は、200ppmのブチル化ヒドロキシトルエン(butylated hydroxytoluene、BHT)を含有した、1,2,4-トリクロロベンゼンであった。溶媒源を、窒素スパージした。注入量は、200マイクロリットルであり、流量は、1.0ミリリットル/分であった。
【0102】
GPCカラムセットの較正を、580~8,400,000の範囲の分子量を有する21個の狭い分子量分布のポリスチレン標準物質を用いて実施し、個々の分子量の間に少なくとも10倍の間隔を有する6つの「カクテル」混合物中に配置した。標準物質を、Agilent Technologiesから購入した。1,000,000以上の分子量については、「50ミリリットル中0.025グラム」の溶媒で、1,000,000未満の分子量については、「50ミリリットル中0.05グラム」の溶媒で、ポリスチレン標準物質を調製した。ポリスチレン標準を、30分間、穏やかに撹拌しながら、摂氏80°で溶解した。ポリスチレン標準物質のピーク分子量を、式1を使用してポリエチレン分子量に変換した(Williams and Ward,J.Polym.Sci.,Polym.Let.,6,621(1968)に記載のとおり)。
ポリエチレン=A×(Mポリスチレン(式1)(式中、Mは分子量であり、Aは0.4315の値を有し、Bは1.0に等しい)。
【0103】
五次多項式を使用して、それぞれのポリエチレン等価較正点に当てはめた。Aに対してわずかな調整(約0.375~0.445)を行い、カラム分解能及びバンド拡張効果を、線状ホモポリマーポリエチレン標準物質が120,000Mwで得られるように補正した。
【0104】
GPCカラムセットの合計プレートカウントは、デカン(「50ミリリットル中0.04g」のTCBで調製し、穏やかに撹拌しながら20分間溶解した)を用いて実施した。プレートカウント(式2)及び対称性(式3)を、200マイクロリットル注入で以下の式に従って測定した。
【0105】
【数1】

(式中、RVはミリリットル単位の保持体積であり、ピーク幅はミリリットル単位であり、ピーク最大はピークの最大高さであり、1/2高さは、ピーク最大の1/2高さである)、及び
【0106】
【数2】

(式中、RVはミリリットル単位での保持体積であり、ピーク幅はミリリットル単位であり、ピーク最大はピークの最大位置であり、1/10高さはピーク最大の1/10高さであり、後ピークとはピーク最大よりも後の保持体積でのピークテールを指し、前ピークとはピーク最大よりも前の保持体積でのピークフロントを指す)。クロマトグラフィシステムのプレートカウントは、18,000超であるべきであり、対称性は0.98~1.22であるべきである。
【0107】
試料を、PolymerChar「Instrument Control」ソフトウェアを用いて半自動で調製し、「2mg/ml」を試料の標的重量とし、PolymerChar高温オートサンプラを介して、予め窒素をスパージしたセプタキャップ付きバイアルに溶媒(200ppmのBHTを含有していた)を添加した。試料を、「低速」振とう下で、摂氏160度で2時間溶解した。
【0108】
Mn(GPC)、Mw(GPC)、及びMz(GPC)の計算は、PolymerChar GPCOne(商標)ソフトウェア、各等間隔のデータ回収点(i)におけるベースラインを差し引いたIRクロマトグラム、及び式1の点(i)における狭い標準物質較正曲線から得られるポリエチレン等価分子量を使用して、式4~6に従って、PolymerChar GPC-IRクロマトグラフの内部IR5検出器(測定チャネル)を使用した、GPC結果に基づいた。等式4~6は、以下のとおりである:
【0109】
【数3】
【0110】
経時的な偏差を監視するために、PolymerChar GPC-IRシステムで制御されたマイクロポンプを介して、各試料に流量マーカー(デカン)を導入した。この流量マーカー(flowrate marker、FM)を、試料内のそれぞれのデカンピーク(RV(FM試料))を、狭い標準較正(RV(FM較正済み))内のデカンピークのものとRV整合させることによって、各試料のポンプ流量(流量(見かけ))を直線的に補正するために使用した。次いで、デカンマーカーピークの任意の時間変化は、実行全体の流量(流量(実効))の線形シフトに関連していると推定した。流量マーカーピークのRV測定の最高精度を促進させるために、最小二乗当てはめルーチンを使用して、流量マーカー濃度クロマトグラムのピークを二次方程式に当てはめた。次いで、二次方程式の一次導関数を使用して、真のピーク位置を求めた。流量マーカーピークに基づいてシステムを較正した後、(狭い標準較正に関して)有効流量を、式7から計算した:流量(実効)=流量(見かけ)(RV(FM較正済み)/RV(FM試料))(式7)。流量マーカーピークの処理を、PolymerChar GPCOne(商標)ソフトウェアを介して行った。許容可能な流量補正は、有効流量が見かけの流量の+/-0.7%以内になるはずであるようなものである。
【0111】
動的機械的分析(Dynamic Mechanical Analysis、DMA)
成形ディスクのレオロジー特性を、動的機械的分析(DMA)によって、温度の関数として、25mm平行板(使い捨てアルミニウム)を取り付けたARES-G2レオメータを使用して、周波数1rad/秒及びひずみ振幅<0.1%で振動せん断モードで操作して特徴付けた。試料ディスクを装填した後、100gの力の予荷重を使用して、プレートとの良好な接触を確実とした。運転の開始時に、環境を、25℃で平衡化した。温度勾配を開始し、錯体粘度又はせん断貯蔵弾性率を測定しながら、試料を、加熱したN2ガスを使用して、25℃から200℃に、2.0℃/分で加熱した。
【0112】
ゲル含有量-ソックスレー抽出
各ソックスレー抽出を、ASTM D2765-16.方法Aに従って実施した。
【0113】
実験
ターポリマー1、ターポリマー2、及びコポリマー1の合成
エチレン/オクテン/シラン共重合は、エチレン単独重合及び共重合用に設計されたオートクレーブバッチ反応器中で行った。反応器は、電気加熱帯、及び冷却グリコールを収容する内部冷却コイルを装備した。反応器及び加熱/冷却システムの両方を、プロセスコンピュータによって制御及び監視した。反応器の底部に、反応器の内容物を雰囲気に通気されるダンプポットに排出するダンプバルブを取り付けた。
【0114】
重合に使用した全ての化学物質及び触媒溶液を、使用前に精製カラムに通した。ISOPAR-E、1-オクテン、エチレン、及びシランモノマーもまたカラムに通した。超高純度グレードの窒素(Airgas)及び水素(Airgas)を使用した。触媒カクテルは、不活性グローブボックス内で、スカベンジャー(MMAO)、活性化剤(ビス(水素化タローアルキル)メチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(1<->)アミン)、及び触媒を適切な量のトルエンと混合して、所望のモル濃度溶液を達成することによって調製した。次いで、溶液をISOPAR-E又はトルエンで希釈して、重合のための所望の量を達成し、触媒ショットタンクへの移送のためにシリンジに引き入れた。
【0115】
典型的な重合では、反応器に、独立した流量計を介してISOPAR-E及び1-オクテン(所望の場合)を投入した。次いで、シランモノマーを、隣接するグローブボックスを通してパイプで送られたショットタンクを介して添加した。溶媒/コモノマー添加後、反応器を120℃の重合設定点まで加熱しながら、水素(所望の場合)を添加した。次いで、エチレンを、所望の反応温度で流量計を介して反応器に添加して、所定の反応圧力設定点を維持した。触媒溶液を、シリンジを介してショットタンクに移送し、次いで、反応器圧力設定点に達した後、高圧窒素流を介して反応器に添加した。触媒注入時に運転タイマーを開始し、その後、発熱並びに反応器圧力の低下が観察され、運転の成功を示した。
【0116】
次いで、反応器内の反応圧力設定点を維持するために圧力制御装置を使用してエチレンを添加した。重合を設定時間又はエチレン取り込みの間行い、その後、撹拌機を停止し、底部ダンプ弁を開いて、反応器内容物をダンプポットに排出した。ポットの内容物をトレイに注ぎ、それをドラフト内に設置し、溶媒を一晩蒸発させた。次いで、残りのポリマーを含むトレイを、真空オーブンに移し、減圧下で100℃に加熱して、あらゆる残りの溶媒を除去した。周囲温度まで冷却した後、ポリマーを収量/効率について秤量し、貯蔵のために容器に移送し、分析試験のために供した。重合条件及び触媒は、それぞれ表1A及び表1Bに示される。ポリマー特性を表2に示す。
【0117】
【表1】
【0118】
【表2】
【0119】
【表3】

ポリマー中のモノマーの総モルに基づくmol%シラン及びオクテンであり、(ターポリマー1に対する)13C又は(ターポリマー2及びコポリマー1に対する)H NMRによって決定される。
A:ODMS=7-オクテニルジメチルシラン。
B:HDMS=5-ヘキセニルジメチルシラン。
【0120】
研究1-オレフィン/シランインターポリマーの湿気硬化
市販材料
以下の化合物を硬化触媒として試験した。
Sigma-Aldrichから入手可能なジブチルスズジラウレート95%。
Sigma-Aldrichから入手可能なテトラブチル酸化チタン。
SigmaAldrichから入手可能な1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン(DBU)。
SigmaAldrichから入手可能なドデシルベンゼンスルホン酸(DBSA)。
SigmaAldrichから入手可能なビスマストリフルオロスルホン酸。
SigmaAldrichから入手可能なトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン(FAB)。
【0121】
湿気硬化
ターポリマー1又はターポリマー2を、85℃に設定したHAAKE分散ミキサに添加した。測定されたミキサトルクが変化しなくなるまで、通常約2分間、ポリマーを混合した。ある量の硬化触媒を混合ポリマーに添加して、例えば、ターポリマーの重量によって硬化触媒の「1000ppm添加」を行った。ターポリマーへの触媒の混合を5分間続け、次いで、得られた混合物を、ミキサから素早く取り出した。触媒とターポリマーとの混合中、トルクにおける変化は認められなかった。続いて、冷却したポリマー配合物を、DMAディスク(直径25mm×厚さ2mm)に成形した。これらのディスクを、Carver Press(20,000lbsの力、80℃、4分)を使用して圧縮成形し、次いで、2分間水冷プラテンの間で直ちに冷却した。
【0122】
各組成物(ディスク)を、湿気への曝露がある場合及びない場合で、その温度依存性レオロジー特性に関して測定した。湿気に曝露されたこれらの試料ディスクを、85℃及び85%相対湿度で5~7日間に設定した、Blue M SPXプログラマブル環境チャンバに設置した。組成物は、環境チャンバの設定温度に容易に平衡化する(30分未満)ことに留意されたい。硬化触媒を含有しない対照組成物(ディスク)もまた試験した。DMAは、ARES-G2Rheometrics分析器を使用して、25℃~200℃の温度及び2.0℃/分の速度で実施した。各試料ディスクを、「直径25mm」のプレートを使用して、平行プレート幾何学形状で試験した。
【0123】
図1図3は、ジブチルスズジラウレートを含有する配合物についてのDMAプロファイルを示す。図1は、対照組成物(ターポリマー1)を表す。図2は、湿気硬化を供さず、上記圧縮成形のみを供した組成物(ターポリマー1及びジブチルスズジラウレート)を表す。図3は、85C/85%RHで6日間湿気硬化に供した組成物(ターポリマー1及びジブチル-スズジラウレート)を表す。図1に見られるように、DMAデータは、硬化触媒を含まないターポリマー(対照)が、通常の温度依存性レオロジーを有し、105℃付近で溶融挙動、温度の増加による溶融粘度の減少を呈する。図2は、組成物(湿気硬化なし)中のジブチルスズジラウレートの存在が、ポリマーレオロジーを著しく変化させないことを示す。図3は、6日間の湿気硬化後に、ポリマーが、融点を上回る著しい架橋ゴムレオロジーを呈し、温度に対してほぼ平坦な貯蔵弾性率及びほぼ平坦なTanδ関数の両方を有することを呈する。
【0124】
図4図6も参照されたい。図4(ターポリマー2)は、DBSAを有するか又は有しない配合物についてのDMAプロファイルを示し、DBSA(2000ppm)を有するものを85℃で1日又は5日間空気硬化に供した。図5(ターポリマー1)は、FAB(50、100及び200ppm)を有するか又はFABを有しない配合物であり、85C/85%RHで6日間湿気硬化に供した配合物についてのDMAプロファイルを示す。図6(ターポリマー1)は、DBU(1000ppm)を有するか、又はDBUを有しない配合物についてのDMAプロファイルを示し、DBUを有するものは、湿気硬化に供さなかったか、又は85C/85%RHで7日間湿気硬化に供された。
【0125】
表3は、この研究についてのいくつかの硬化結果を列挙する。表3に見られるように、本発明の組成物1、2、及び4について最適な硬化が観察された。
【0126】
【表4】

RH=相対湿度であり、所与の温度における水蒸気の分圧と水の平衡蒸気圧との比である。ここで、RHは、上で考察されたように、Blue M SPXプログラマブルオーブン(内蔵湿度計を有する)の環境チャンバによって設定及び監視される。
**空気中85℃で硬化した。
【0127】
研究2-オレフィン/シランインターポリマーの官能化
Si-HからSi-OMeへの変換(エチレン/アルコキシシランコポリマー1A)
【0128】
【化11】

磁気撹拌棒を収容する40mLのガラス瓶に、N下でコポリマー1(191mg)及び無水トルエン(5mL)を添加した。瓶を予熱したホットプレート(100℃)上に設置して、ポリマーを完全に溶解した。次いで、B(C(0.25mg、0.25mLトルエンに溶解)を瓶に添加し、続いて1.7mLのメタノール/トルエン溶液(1:5メタノール/トルエン、v/v、モレキュラーシーブで乾燥)をゆっくり添加した。添加後、混合物を、100℃で2時間撹拌し、次いで室温に冷却し、濾過した。生成物(エチレン/アルコキシシランコポリマー1A):白色固体、190mg、及びH NMR(テトラクロロエタン-d、500MHz):3.48(シングレット、3H、Si-OCH)、1.60-1.15(ブロードピーク、235H)、0.69(トリプレット、J=7.5Hz、2H、-CH-Si)、0.17(s、6H、-Si(CH)。
【0129】
分析は、H NMR(テトラクロロエタン-d、110℃)で実施した。Si-H基は、3.95ppmでの共鳴の不在によって証明されるように、完全に消費された。3.48ppmにおけるピーク(シングレット)の出現は、生成物の-SiMe2-O-CH3に対応した。図7を参照されたい。
【0130】
Si-HからSi-OEtへの変換(エチレン/アルコキシシランコポリマー1B)
【0131】
【化12】

磁気撹拌棒を収容する100mLのガラス瓶に、N下でコポリマー1(2.4g)及び無水トルエン(50mL)を添加した。瓶を予熱したホットプレート(100℃)上に設置して、ポリマーを完全に溶解した。次いで、B(C(2.4mg、2.4mLトルエンに溶解)を瓶に添加し、続いて7.0mLのエタノール/トルエン溶液(1:1エタノール/トルエン、v/v、モレキュラーシーブで乾燥)をゆっくり添加した。添加後、混合物を、100℃で2時間撹拌し、次いで室温に冷却し、濾過した。生成物(エチレン/アルコキシシランコポリマー1B):白色固体、2.5g、及びH NMR(テトラクロロ-エタン-d、500MHz):3.74(カルテット、J=7.5Hz、2H、Si-OCH-)、1.60-1.15(ブロードピーク、228H、1.23ppmのピークと重複(トリプレット、J=7.5Hz、-CH))、0.68(トリプレット、J=7.5Hz、2H、-CH-Si)、0.16(s、6H、-Si(CH)。
【0132】
分析は、H NMR(テトラクロロエタン-d、110℃)で実施した。Si-H基は、3.95ppmでの共鳴の不在によって証明されるように、完全に消費された。3.74ppm(カルテット)及び1.23ppm(トリプレット)におけるピークの出現は、生成物の-SiMe2-O-CH2CH3に対応した。GPC結果を表4に示す。図8も参照されたい。
【0133】
【表5】
【0134】
Si-HのSi-OiPr(エチレン/アルコキシシランコポリマー1C)への変換
【0135】
【化13】

磁気撹拌棒を収容する40mLのガラス小瓶に、N下でコポリマー1(230 mg)及び無水トルエン(5mL)を添加した。瓶を予熱したホットプレート(100℃)上に設置して、ポリマーを完全に溶解した。次いで、B(C(0.3mg、0.3mLトルエンに溶解)を瓶に添加し、続いて2.5mLのイソプロパノール/トルエン溶液(1:5イソプロパノール/トルエン、v/v、モレキュラーシーブで乾燥)をゆっくり添加した。添加後、混合物を、100℃で2時間撹拌し、次いで室温に冷却し、濾過した。生成物(エチレン/アルコキシシランコポリマー1C):白色粉末、235mg、及びH NMR(テトラクロロエタン-d、500MHz):4.07(マルチプレット、1H、Si-OCH-)、1.60-1.23(ブロードピーク、220H)、1.22(ダブレット、J=5.0Hz、6H、-O-CH(CH)、0.66(トリプレット、J=5.0Hz、2H、-CH-Si)、0.16(s、6H、-Si(CH)。
【0136】
分析は、H NMR(テトラクロロエタン-d、110℃)で実施した。Si-H基は、3.95ppmでの共鳴の不在によって証明されるように、完全に消費された。4.07ppm(マルチプレット)及び1.22ppm(ダブレット)でのピークの出現は、生成物の-SiMe2-O-CH(CH3)2に対応する。GPC結果を表5に示す。
【0137】
【表6】
【0138】
本発明のエチレン/アルコキシシランコポリマーは、従来の熱可塑性機器で容易に加工されて、最終生成物を形成するはずであり、これは、例えば、縮合触媒の存在下で湿気に曝露することによってオフラインで硬化させることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-03-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
架橋組成物を形成するためのプロセスであって、前記プロセスが、湿気の存在下で、25℃以上の温度で組成物を熱処理することを含み、前記組成物が、以下の成分:
a)オレフィン/シランインターポリマー、
b)以下の化合物i)~vi):
i)金属アルコキシド、
ii)金属カルボキシレート、
iii)金属スルホネート、
iv)アリールスルホン酸、
v)トリス-アリールボラン、
vi)i)~v)のうちの2つ以上の任意の組み合わせから選択される硬化触媒を含む、プロセス。
【請求項2】
前記熱処理が、5%以上のRH(相対湿度)で行われる、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記湿気が、前記硬化触媒に吸着及び/又は吸収された水に由来する湿気を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
組成物であって、以下の成分:
a)オレフィン/シランインターポリマー、
b)以下の化合物i)~vi):
i)金属アルコキシド、
ii)金属カルボキシレート、
iii)金属スルホネート、
iv)アリールスルホン酸、
v)トリス-アリールボラン、
vi)i)~v)のうちの2つ以上の任意の組み合わせから選択される硬化触媒を含む、組成物。
【請求項5】
請求項4に記載の組成物から形成された架橋組成物。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の組成物から形成された少なくとも1つの構成要素を含む物品。
【請求項7】
オレフィン/アルコキシシランインターポリマーを形成するプロセスであって、前記プロセスが、以下の成分:
a)オレフィン/シランインターポリマー、
b)アルコール、
c)ルイス酸を含む組成物を熱処理することを含む、プロセス。
【請求項8】
成分cが、以下のi)~vi):
i)B(R)(R)(R)(式中、R、R及びRの各々が、独立して、置換又は非置換アリール基である)、
ii)BX(式中、Xがハロ基である)、
iii)AlR(式中、Rが置換又は非置換アルキル基である)、
iv)AlX(式中、Xがハロ基である)、
v)SiX(式中、Xがハロ基である)、
vi)i)~v)のうちの2つ以上の任意の組み合わせから選択される、請求項7に記載のプロセス。
【請求項9】
請求項7又は8に記載のプロセスから形成されたオレフィン/アルコキシシランインターポリマーを含む組成物。
【請求項10】
請求項9に記載の組成物から形成された少なくとも1つの構成要素を含む物品。
【国際調査報告】