(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-01
(54)【発明の名称】接合アセンブリ
(51)【国際特許分類】
F16G 11/00 20060101AFI20230725BHJP
F16G 11/10 20060101ALI20230725BHJP
F16B 2/16 20060101ALI20230725BHJP
【FI】
F16G11/00 R
F16G11/10 A
F16B2/16 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022580439
(86)(22)【出願日】2021-06-23
(85)【翻訳文提出日】2022-12-26
(86)【国際出願番号】 IB2021055532
(87)【国際公開番号】W WO2022003495
(87)【国際公開日】2022-01-06
(32)【優先日】2020-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2021-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598107622
【氏名又は名称】グリップル・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GRIPPLE LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100212705
【氏名又は名称】矢頭 尚之
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】ハドソン、ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】レイノルズ、トーマス
【テーマコード(参考)】
3J022
【Fターム(参考)】
3J022DA11
3J022EA42
3J022EC13
3J022EC22
3J022FB04
3J022FB10
3J022FB12
3J022GA04
3J022GB04
(57)【要約】
接合アセンブリ(12)は、2つの接合装置(10)を備える。各接合装置(10)は、少なくとも1つの物品(14)を接合装置(10)に固定するための固定構成(46)を備える。接合装置(10)の一方は、第1の取り付け構成 (30、32)を備え、接合装置(10)の他方は、第2の取り付け構成 (30、32)を備える。第1及び第2の取り付け構成は、互いに協働して接合装置(10)を互いに取り付けることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接合アセンブリであって、
2つの接合装置を備え、
各接合装置は、少なくとも1つの物品を前記接合装置に固定するための固定構成を備え、
前記接合装置のうちの一方は第1の取り付け構成を備え、前記接合装置のうちの他方は第2の取り付け構成を備え、
前記第1及び第2の取り付け構成は、前記接合装置を互いに取り付けるために互いに協働することができる、接合アセンブリ。
【請求項2】
各接合装置は、本体を備え、前記第1の取り付け構成は、前記本体上にラグを備え、前記第2の取り付け構成は、前記本体上に収容構造を備える、請求項1に記載の接合アセンブリ。
【請求項3】
前記第1の取り付け構成の前記ラグは、前記接合装置を互いに取り付けるために前記第2の取り付け構成の前記収容構造によって収容可能である、請求項2に記載の接合アセンブリ。
【請求項4】
前記第1及び第2の取り付け構成のそれぞれは、各接合装置の前記本体上にラグを備え、前記第1及び第2の取り付け構成のそれぞれは、各接合装置の前記本体上に収容構造を備え、各接合装置の前記収容構造は、他方の接合装置の前記ラグを収容するように構成される、請求項2又は3に記載の接合アセンブリ。
【請求項5】
前記第1の取り付け構成の前記ラグが前記第2の取り付け構成の前記収容構造によって収容され、前記第2の取り付け構成の前記ラグが前記第1の取り付け構成の前記収容構造によって収容されることによって、前記接合装置は互いに取り付けられる、請求項4に記載の接合アセンブリ。
【請求項6】
前記収容構造又は各収容構造は、それぞれの前記接合装置の前記本体によって規定された穴を備え、前記ラグ又は各ラグは、支持部分及びヘッドを備え、前記ヘッドは、リップ部分を有し、前記リップ部分は、前記支持部分を越えて伸長する、請求項2から5のいずれか一項に記載の接合アセンブリ。
【請求項7】
前記穴は、広い領域と狭い領域とを有し、前記広い領域は、前記ヘッドがそれを通して挿入されることを可能にし、前記狭い領域は、支持体を収容することができる、請求項6に記載の接合アセンブリ。
【請求項8】
前記収容構造又は各収容構造は、前記狭い領域を少なくとも部分的に規定するレッジを備え、前記リップ部分は、前記支持体が前記狭い領域に収容されたときに前記他方の接合装置の前記レッジを横切って伸長し、それによって前記接合装置を互いに取り付けるように構成される、請求項7に記載の接合アセンブリ。
【請求項9】
前記レッジ又は各レッジには、前記レッジに沿って伸長する摩擦構造が設けられ、前記ラグ又は各ラグは、他の接合装置の前記摩擦構造を係合し、それによって、そのように係合されるとき、前記摩擦構造又は各摩擦構造は、前記他の接合装置の前記ラグを押圧し、それによって、前記2つの接合装置を一緒に保持するように前記ラグに力を加える、請求項8に記載の接合アセンブリ。
【請求項10】
前記ラグ又は各ラグが前記他の接合装置の前記穴によって収容されるとき、前記摩擦構造を係合するように前記リップ部分又は各リップ部分は前記レッジを横切って伸長する、請求項9に記載の接合アセンブリ。
【請求項11】
各本体は、それぞれの本体内に前記固定構成を保持するための内部空間を規定し、各本体は、前記物品又は前記物品のうちの1つを前記内部空間に挿入することができる開口部を規定する、請求項1から10のいずれか一項に記載の接合アセンブリ。
【請求項12】
各固定構成は、細長い物品が伸長することができる経路を備え、各固定構成は、クランプ部材と、前記細長い物品に係合させるように前記クランプ部材をそれぞれの前記経路に沿って付勢する付勢部材とを備える、請求項11に記載の接合アセンブリ。
【請求項13】
各固定構成は、前記クランプ部材が前記細長い物品をクランプすることができるクランプ構造を備え、各固定構成は、前記クランプ部材が前記細長い物品を前記クランプ構造に対してクランプするときに、前記クランプ部材に反力を加えるための反力構造を備える、請求項12に記載の接合アセンブリ。
【請求項14】
各固定構成は、係合構造を提供するための保持構成を備え、前記保持構成は、前記付勢部材が前記クランプ部材を前記細長い物品と係合するように付勢することを可能にする前記付勢部材を保持する、請求項13に記載の接合アセンブリ。
【請求項15】
各固定構成は、前記細長い物品を前記本体に挿入する際に前記細長い物品に係合するエンドストップを備える、請求項14に記載の接合アセンブリ。
【請求項16】
各保持構成はそれぞれの本体内に配置され、各保持構成がそれぞれのエンドストップを備える、請求項15に記載の接合アセンブリ。
【請求項17】
各保持構成は、前記付勢部材を保持するためのホルダを備え、各エンドストップは、それぞれの前記ホルダから離間され、1つ以上の接続部材は、前記エンドストップと前記ホルダとの間に伸長する、請求項15又は16に記載の接合アセンブリ。
【請求項18】
2つの接続部材が前記エンドストップと前記ホルダとの間に伸長し、間隙は前記接続部材間に規定され、前記間隙は、前記細長い物品が前記エンドストップを係合しているかどうかをユーザが確認することができる窓を提供する、請求項17に記載の接合アセンブリ。
【請求項19】
各付勢部材は、弾性付勢部材を備える、請求項12から18のうちのいずれか一項に記載の接合アセンブリ。
【請求項20】
各接合装置の前記本体は、主要部分と、突出構造とを備え、各突出構造は、それぞれの前記主要部分上に設けられる、請求項2から19のいずれか一項に記載の接合アセンブリ。
【請求項21】
各第1のラグはそれぞれの主要部分に設けられ、また、各収容構造はそれぞれの突出構造に設けられる、請求項20に記載の接合アセンブリ。
【請求項22】
それぞれの前記主要部分は、前記主要部分内に前記保持構成を収容するためのアパーチャを規定し、各端面は、前記アパーチャの周りに伸長する縁部を有する、請求項20又は21に記載の接合アセンブリ。
【請求項23】
各接合装置の前記主要部分は、他方の接合装置の前記突出構造を収容するための凹部を規定し、各ラグは、それぞれの前記凹部から伸長する、請求項22に記載の接合アセンブリ。
【請求項24】
前記凹部は、前記主要部分の中央領域を横切って前記縁部まで伸長し、前記突出構造は、前記主要部分の前記縁部の周りに部分的に伸長し、前記凹部は、前記突出構造に対向する領域で前記主要部分に規定される、請求項23に記載の接合アセンブリ。
【請求項25】
請求項1に記載の接合アセンブリの一部として使用するための接合装置であって、
本体と、
物品を前記接合装置に固定するための固定構成と、
前記本体上のラグと、前記本体によって規定される穴とを含む取り付け構成とを備え、
前記接合装置のラグは、さらなる接合装置の本体によって規定される前記穴によって収容可能であり、前記さらなる接合装置のラグは、前記接合装置の本体によって規定された前記穴によって収容可能であり、それによって前記接合装置を互いに取り付ける、接合装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は接合アセンブリに関する。排他的ではないが、より具体的には、本発明は、細長い物品を接合するための接合アセンブリに関する。本発明はまた、細長い物品の端部を互いに接合するための接合アセンブリに関する。本発明の実施形態は、ワイヤ、ケーブル、ワイヤロープ又はこれらに類するものを接合するための接合アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの農業状況では、ワイヤ又は他の形態の細長い物品がフェンス又は格子として使用される。時には、ワイヤが破損したり、誤って切断されたりすることがある。その後、ワイヤの端部を互いに接合し又は交換しなければならない。ワイヤの交換は高価であることがあるが、ワイヤが張力下にある場合には修理が困難であることがあるので、端部を接合することが好ましい。
【発明の概要】
【0003】
本発明の一態様によると、2つの接合装置を備える接合アセンブリが提供され、
各接合装置は、少なくとも1つの物品を接合装置に固定するための固定構成を備え、
接合装置のうちの一方は第1の取り付け構成を備え、接合装置のうちの他方は第2の取り付け構成を備え、
第1及び第2の取り付け構成は、接合装置を互いに取り付けるために互いに協働することができる。
【0004】
接合アセンブリは、1つ以上の細長い物品の2つの端部領域を互いに接合するためのものであってもよい。各接合装置は、本体を備えてもよい。第1の取り付け構成は、ラグを備えてもよい。第2の取り付け構成は、本体に収容構造を備えてもよい。
【0005】
接合装置を互いに取り付けるために、第2の取り付け構成の収容構造によって、第1の取り付け構成のラグは収容可能であってもよい。
【0006】
第1及び第2の取り付け構成のそれぞれは、各接合装置の本体上にそれぞれのラグを備えることができる。第1及び第2の取り付け構成のそれぞれは、各接合装置の本体上にそれぞれの収容構造を備えてもよい。
【0007】
各収容構造は、各接合装置の本体によって規定される穴を備えてもよい。
【0008】
接合装置は、第1の取り付け構成のラグが第2の取り付け構成の収容構造によって収容され、第2の取り付け構成のラグが第1の取り付け構成の収容構造によって収容されることによって、互いに取り付けられてもよい。
【0009】
本発明の別の態様によれば、1つ以上の細長い物品の2つの端部領域を互いに接合するための接合アセンブリが提供され、接合アセンブリは、
第1及び第2の接合装置を備え、
各接合装置は、本体と、それぞれの端部領域を各接合装置に固定するための固定構成とを備え、
各接合装置は、本体上のラグと、本体によって規定された穴とを備える取り付け構成を備え、
第1の接合装置のラグは、第2の接合装置の本体によって規定された穴によって収容可能であり、第2の接合装置のラグは、第1の接合装置の本体によって規定された穴によって収容可能であり、それによって第1の接合装置と第2の接合装置とを互いに取り付ける。
【0010】
細長い物品は、2つの別個の物品、又は細長い物品の2つの破断若しくは切断された端部であってもよい。あるいは、第1及び第2の細長い物品は、単一の細長い物品の2つの対向する端部であってもよい。
【0011】
本発明の別の態様によれば、上述したような接合アセンブリの一部として使用するための接合装置が提供され、接合装置は、
本体と、
物品を接合装置に固定するための固定構成と、
本体上のラグと、本体によって規定された穴とを含む取り付け構成とを備え、
接合装置のラグは、さらなる接合装置の本体によって規定された穴によって収容可能であり、さらなる接合装置のラグは、接合装置の本体によって規定された穴によって収容可能であり、それによって接合装置を互いに取り付ける。
【0012】
取り付け構成又は各取り付け構成は、ラグを収容するための収容構造を備えてもよい。収容構造は、本体によって規定された穴を備えてもよい。穴は、本体によって規定された貫通穴であってもよい。
【0013】
接合装置又は各接合装置の固定構成は、本体内に設けられてもよい。本体又は各本体は、固定構成を保持するための内部空間を規定してもよい。本体又は各本体は、物品を内部空間に挿入することができる開口部を規定してもよい。
【0014】
固定構成又は各固定構成は、物品が伸長することができる経路を備えることができる。
【0015】
固定構成又は各固定構成は、クランプ部材を備えてもよい。
【0016】
クランプ部材は、細長い物品を係合するように経路内に付勢可能であってもよい。固定構成又は各固定構成は、クランプ部材が細長い物品をクランプすることができるクランプ構造を備えてもよい。クランプ構造又は各クランプ構造は、クランプ壁を備えてもよい。
【0017】
固定構成又は各固定構成は、クランプ部材が細長い物品をクランプするときに、クランプ部材に対して反力を加えるための反力構造を備えることができる。
【0018】
クランプ壁又は各クランプ壁は、本体の壁であってもよい。反力構造又は各反力構造は、本体の壁であってもよい。反力構造は、クランプ構造に対向して配置されてもよい。
【0019】
固定構成又は各固定構成は、クランプ部材を経路内に付勢するための付勢部材を備えてもよい。付勢部材又は各付勢部材は、ばねのような弾性付勢部材であってもよい。
【0020】
固定構成又は各固定構成は、付勢部材を係合し、付勢部材がクランプ部材を付勢することを可能にするための係合構造を備えることができる。
【0021】
固定構成又は各固定構成は、細長い物品を本体内に挿入する際に細長い物品を係合するためのエンドストップを備えることができる。したがって、エンドストップは、細長い物品の本体内へのさらなる挿入を防止することができる。
【0022】
固定構成又は各固定構成は、係合構造を提供するための保持構成を備えてもよい。保持構成は、付勢部材がクランプ部材を付勢して、細長い物品と係合させることができるように、付勢部材を保持することができる。
【0023】
保持構成は、エンドストップを備えることができる。保持構成は、本体内に配置されてもよい。
【0024】
保持構成又は各保持構成は、付勢部材を保持するためのホルダを備えてもよい。エンドストップは、ホルダから離間されてもよい。1つ以上の接続部材は、エンドストップとホルダとの間に伸長してもよい。
【0025】
2つの接続部材は、エンドストップとホルダとの間に伸長してもよい。間隙は、接続部材間に規定されてもよい。間隙は、細長い物品がエンドストップに係合しているかどうかをユーザが確認することができる窓を提供してもよい。
【0026】
接合装置又は各接合装置の本体は、主要部分を備えることができる。固定構成は、挿入部材上に設けられてもよい。
【0027】
第1のラグ又は各第1のラグは、それぞれの主要部分に設けられてもよい。保持構成は、主要部分内に配置されてもよい。
【0028】
本体又は各本体は、突出構造を備えてもよい。突出構造又は各突出構造は、それぞれの主要部分に設けられてもよい。収容構造又は各収容構造は、それぞれの突出構造上に設けられてもよい。
【0029】
主要部分又は各主要部分は、他方の接合装置の突出構造を収容するための凹部を規定してもよい。ラグは、凹部から伸長してもよい。
【0030】
接合装置又は各接合装置の主要部分は、主要部分内に保持構成を収容するためのアパーチャを規定することができる。接合装置又は各接合装置の主要部分は、端面を有することができる。端面は、前記アパーチャを規定してもよい。
【0031】
端面又は各端面は、アパーチャの周りに伸長する縁部を有する。アパーチャは、ユーザが本体の内側を見ること、及び窓を通して見ることを可能にしてもよい。
【0032】
突出構造は、端面の縁部から伸長することができる。突出構造は、実質的に平坦であってもよい。
【0033】
端面は、凹部から突出構造まで斜めに伸長してもよい。鈍角は、端面と突出構造との間に規定されてもよい。
【0034】
凹部は、主要部分の中央領域から縁部まで伸長してもよい。突出構造は、主要部分の縁部の周りに部分的に伸長してもよい。凹部は、突出構造に対向する領域で主要部分に規定されてもよい。
【0035】
主要部分又は各主要部分は、細長い物品を内部空間内に収容することができる開口部を規定することができる。突起又は各突起は、開口部に対向するそれぞれの主要部分に設けられてもよい。
【0036】
本体又は各本体は、ユーザが本体内の細長い物品の位置を見ることを可能にするための窓を規定してもよい。窓は、主要部分によって規定されてもよい。
【0037】
ラグ又は各ラグは、支持部分及びヘッドを備えることができる。ヘッドはリップ部分を有することができ、リップ部分は支持部分を越えて伸長する。収容構造又は各収容構造は、レッジを備えてもよい。リップ部分は、接合装置を互いに取り付けるために、他方の接合装置のレッジを横切って伸長するように構成されてもよい。レッジは、穴を少なくとも部分的に規定してもよい。
【0038】
穴又は各穴は、広い領域及び狭い領域を有してもよく、広い領域は、ヘッドがそれを通して挿入されることを可能にし、狭い領域は、支持体を収容することができる。狭い領域は、レッジによって少なくとも部分的に規定されてもよい。
【0039】
レッジは、細長くてもよい。細長いレッジは、狭い領域に沿って伸長してもよい。
【0040】
支持体が狭い領域に収容されるとき、ラグはレッジと係合し、それによってラグを収容構造にロックすることができる。支持体が狭い領域に収容されるとき、リップ部分は、レッジを横切って伸長し、それにより第1及び第2の接合装置を互いにロックすることができる。
【0041】
穴又は各穴の広い領域は、狭い領域よりもそれぞれの開口部に近くてもよい。したがって、ラグが穴に収容されるとき、細長い物品にかかる張力は、第1及び第2の接合装置を移動させて、ラグ又は各ラグの支持部分が穴又は各穴の狭い領域に収容され、ラグ又は各ラグのリップ部分がレッジを横切って伸長するようにすることができる。
【0042】
細長いレッジ又は各細長いレッジは、レッジに沿って伸長する摩擦構造が設けられてもよい。ラグ又は各ラグは、他方の接合装置の摩擦構造を係合することができる。摩擦構造又は各摩擦構造は、レッジ上に隆起領域を備えてもよい。隆起領域は、1つのリブ又は複数のリブであってもよい。
【0043】
ラグ又は各ラグが他方の接合装置の穴によって収容されるとき、リップ部分又は各リップ部分は、摩擦構造又は各摩擦構造に係合するように、レッジを横切って伸長してもよい。
【0044】
摩擦構造又は各摩擦構造は、他方の接合装置のラグを係合することができる。リップ部分又は各リップ部分は、他方の接合装置の摩擦構造を係合することができる。
【0045】
そのように係合されるとき、摩擦構造又は各摩擦構造は、他方の接合装置のラグを押圧し、それによってラグに力を加えて2つの接合装置を一緒に保持することができる。摩擦構造又は各摩擦構造は、他方の接合装置のリップ部分を押圧し、それによってリップ部分に力を加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
本発明の少なくともの実施形態を、添付の図面を参照して、単なる一例として、説明する。
【
図1】
図1は、接合アセンブリで使用するための接合装置の一方向からの斜視図である。
【
図2】
図2は、接合装置の反対方向からの斜視図である。
【
図7】
図7は、接合装置で使用するためのインサートの斜視図である。
【
図8】
図8は、付勢部材を示す、インサートの断面図である。
【
図10】
図10は、第1及び第2の接合装置を備える接合アセンブリの一方向からの斜視図である。
【
図11】
図11は、接合アセンブリの反対方向からの見た斜視図である。
【
図12】
図12は、第1及び第2の接合装置を互いに取り付けて接合アセンブリを形成するステップを示す。
【
図13】
図13は、第1及び第2の接合装置を互いに取り付けて接合アセンブリを形成するステップを示す。
【
図14】
図14は、第1及び第2の接合装置を互いに取り付けて接合アセンブリを形成するステップを示す。
【
図15】
図15は、第1及び第2の接合装置を互いに取り付けて接合アセンブリを形成するステップを示す。
【
図16】
図16は、第1及び第2の接合装置を互いに取り付けて接合アセンブリを形成するステップを示す。
【
図17】
図17は、第1及び第2の接合装置を互いに取り付けて接合アセンブリを形成するステップを示す。
【
図20】
図20は、第1の接合装置の突出構造の拡大図である。
【
図21】
図21は、他方の接合装置の突出構造の収容構造によって収容されている一方の接合装置のラグを示す拡大図である。
【
図22】
図22は、他方の接合装置のレッジを横切って伸長する一方の接合装置のラグを示す拡大図である。
【
図23】
図23は、摩擦構造を有する突出構造を示す平面図である。
【0047】
図1から
図4は、2つの細長い物品14を互いに接合するための接合アセンブリ12を形成する際に使用するための接合装置10を示す。
【0048】
細長い物品14は、2本のワイヤ、ワイヤロープ、ケーブル又はこれらに類するもののような別個の物品であってもよいことが理解されるであろう。あるいは、細長い物品14は、破断又は切断された単一の細長い物品のそれぞれの部分であってもよい。あるいは、細長い物品14は、同じ細長い物品のそれぞれの端部領域であってもよい。
【0049】
接合アセンブリ12は、
図10から
図19に示されており、互いに取り付けられた第1及び第2の接合装置10を備える。第1及び第2の接合装置10は互いに同一である。
【0050】
各接合装置10は、主要部分18と実質的に平坦な突出構造20とを有する本体16を備える。主要部分18は、細長い物品14を接合装置10に固定するために固定構成46が設けられる内部空間19を規定する。固定構成46は、以下でより詳細に説明する。
【0051】
各主要部分18は、他方の接合装置10の突出構造20を収容するための凹部22を規定する。各主要部分18は、凹部22から突出構造20まで斜めに伸長する端面24を有する。
【0052】
端面24と突出構造20との間には鈍角が規定される。端面24は、内部空間19へのアクセスを提供するためのアパーチャ26を規定する。
【0053】
端面24は、アパーチャ26の周りに縁部28を有する。実質的に平坦な突出構造20は、縁部28の領域から伸長する。凹部22は、突出構造20に対向する主要部分18に規定される。
【0054】
第1の接合装置10は、第1の取り付け構成を備える。第2の接合装置10は、第2の取り付け構成を備える。第1及び第2の取り付け構成は、互いに協働して、第1の接合装置10を第2の接合装置10に取り付ける。
【0055】
第1及び第2の取り付け構成のそれぞれは、本体16の主要部分18上のラグ30と、突出構造20によって規定される貫通孔32の形態の収容構造とを備える。ラグ30は、凹部22から伸長する。
【0056】
各ラグ30は、支持部分34とヘッド36とを備える。支持部分34は、ヘッド36を本体16の主要部分18に接続する。ヘッド36は、支持部分34を越えて伸長するリップ部分38を有する。
【0057】
各収容構造は、穴32を横切って伸長する細長いレッジ40を備える。各穴32は、広い領域42及び狭い領域44を有する。細長いレッジ40は、狭い領域44を部分的に規定する。
【0058】
接合装置10のそれぞれの穴32の広い領域42は、他の接合装置10のラグ30のヘッド36がそれを通して挿入されることを可能にする。
【0059】
次いで、各狭い領域44は、他方の接合装置10の支持部分34を収容することができる。その結果、各リップ部分38は、他方の接合装置10のレッジ40を横切って伸長し、それによって、ラグ30が穴32から外れるのを防止する。
【0060】
各接合装置10のラグ30が他方の接合装置10の穴32によって収容され、支持部分34が狭い領域44に収容されるとき、両方のリップ部分38がレッジ40の上に伸長する。ラグ30のこの位置において、第1及び第2の接合装置10は互いにロックされる。
【0061】
第1及び第2の接合装置10のそれぞれは、それぞれの細長い物品14の端部領域を各接合装置10に固定するための固定構成46を備える。
【0062】
細長い物品14を第1及び第2の接合装置10に固定するために、各接合装置10は、本体16の主要部分18によって規定された内部空間19内に固定構成46を備える。
【0063】
主要部分18は、突出構造20の反対側の主要部分18の端部に開口部47を規定する。細長い物品は、開口部47を介して空間19に挿入されることができる。
【0064】
各固定構成46は、細長い物品14の端部領域が伸長することができる経路48を有する。経路48は、クランプ壁50の形態でクランプ構造に隣接して設けられる。クランプ壁50は、主要部分18の壁である。
【0065】
クランプ部材52及び付勢部材54が設けられている。 クランプ部材52はローラーの形態であるが、クランプ部材52は、くさびのような他の何らかのタイプのクランプ部材であってもよいことが理解されるだろう。
【0066】
付勢部材54は、ばねの形態であり、クランプ部材52を経路48に付勢して、細長い物品14をクランプ壁50に対してクランプする。
【0067】
付勢部材54は、反応壁56の形態の反応構造に沿って伸長する。反応壁56は、主要部分18の壁でもある。
【0068】
反応壁56及びクランプ壁50は、互いに向かって近づき、それによって、それらの間に狭くなる間隙を提供する。
【0069】
各固定構成46は、付勢部材54を保持するための保持構成60の形態の係合構造をさらに含んでいる。保持構成60は、クランプ部材52を付勢して細長い物品14と係合させることができるように、付勢部材54を保持する。
【0070】
保持構成60は、
図7及び
図8において最も明確に示されている。保持構成60は、アパーチャ26を介して主要部分18の空間19に挿入される。
【0071】
各保持構成60は、付勢部材54の端部領域を保持するための実質的に矩形のホルダ62を備える。保持構成60は、ホルダ62から離間されたエンドストップ64をさらに含んでいる。
【0072】
エンドストップ64は、細長い物品を主要部分18に挿入すると、細長い物品14の端部を係合する。したがって、エンドストップ64は、本体16内への細長い物品14のさらなる挿入を防止する。
【0073】
2つの接続部材68が、エンドストップ64とホルダ62との間に伸長する。接続部材68の間には、隙間が規定されている。間隙は、細長い物品14がエンドストップ64を係合しているかどうかをユーザが確認することができる窓69を提供する。
【0074】
図9を参照すると、アパーチャ26は、ユーザが主要部分18の内側を見ること、及び窓69を通して見ることを可能にする。
【0075】
付勢部材54は、クランプ部材52を反応壁56に沿ってクランプ壁50に向かって付勢する。クランプ部材52は、反応壁56とクランプ壁50との間の細長い物品14の端部領域に対して付勢される。
【0076】
細長い物品14のクランプは、クランプ部材52が反応壁56と細長い物品14との間に押し込まれることによって行われる。
【0077】
例えば
図6に示される位置では、矢印Aによって示される方向に(破線で示される)細長い物品14に印加される張力は、クランプ部材52を狭小間隙の中にさらに引っ張り、それによって、細長い物品14上のクランプ力を増加させる。
【0078】
したがって、細長い物品14の端部領域及びクランプ部材52は、反応壁56とクランプ壁50との間にクランプされる。
【0079】
図12から
図17を参照すると、組み立てられた接合アセンブリ12が示されている。
図12及び
図13は、主要部分18のそれぞれの1つの開口部を通して挿入された細長い物品14のそれぞれの端部領域を示す。そのように挿入されるとき、端部領域は、主要部分18内の固定構成46によってクランプされる。
【0080】
図14及び
図15は、各接合装置10の突出構造20が他方の接合装置10の主要部分18に重なるように、第1及び第2の接合装置10を接合することを示す。
【0081】
図16に示すように、第1の接合装置10のラグ30が、第2の接合装置10の突出構造20によって規定された穴32によって収容され、第2の接合装置10のラグ30が、第1の接合装置10の突出構造20によって規定された穴32によって収容されるように、接合装置10を操作することができる。
【0082】
図16に示される位置では、支持部分34が穴32の広い領域42を通って伸長するように、ラグ30は、それぞれの穴32内に配置される。各穴32の広い領域42は、狭い領域44よりもそれぞれの接合装置10の主要部分18に近い。
【0083】
したがって、
図17を参照すると、ラグ30が穴32に収容されるとき、細長い物品14の張力が第1及び第2の接合装置10を引っ張る。
【0084】
その結果、各ラグ30の支持部分34は、各穴32の狭い領域44内に移動し、各ラグ30のリップ部分38は、レッジ40を横切って伸長する。これは、ラグ30が穴32から出て、接合装置10が互いから取り外されることを防止する効果を有する。
【0085】
本明細書で説明される接合アセンブリ12の実施形態は、(フェンス又は格子ワイヤなどの)細長い物品14の2つの切断された端部を互いに接合して、細長い物品14を効果的に修復することを可能にする。
【0086】
接合アセンブリ12は、細長い物品14の端部上に2つの大きな部材を提供し、それによって、切断された細長い物品14を修理する人が、切断された端部領域を把持し、それらを一緒に引っ張ることを可能にするという利点を提供する。
【0087】
本発明の範囲から逸脱することなく、さまざまな修正を行うことができる。例えば、各接合装置10の細長いレッジ40は、レッジ40に沿って伸長するリブ70の形態の摩擦構造が設けられてもよい。
図23及び
図24は、リブ70を含む接合装置10のうちの1つを示す。
【0088】
図23は、レッジ40上の突出構造20及びリブ70を示す上面図である。
図24は、接合アセンブリ12を通る断面図であり、ラグ30とレッジ40上のリブ70との間の相互作用を示す。
【0089】
具体的には、
図24は、リップ部分38のリブ70との係合を示す。リップ部分38は、
図24に示すように、支持部分34からレッジ40を横切って伸長し、それによってリブ70と係合する。
【0090】
各接合装置10のラグ30が他方の接合装置10の穴32によって収容され、支持部分34が狭い領域44に収容されるとき、両方のリップ部分38がレッジ40上に伸長する。この位置において、各接合装置10のリップ部分38は、他方の接合装置10のリブ70と係合する。
【0091】
そのように係合されるとき、各リブ70は、他方の接合装置のリップ部分38を押圧し、それによって、リップ部分に力を加えて2つの接合装置10を一緒に保持する。その結果、2つの接合装置は、ユーザ、例えば設置者が、細長い物品14に適切な張力を加えることを可能にする。
【国際調査報告】