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特表2023-533048人工弁のフレームへの弁尖およびスカート取り付け構成
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-01
(54)【発明の名称】人工弁のフレームへの弁尖およびスカート取り付け構成
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/24 20060101AFI20230725BHJP
【FI】
A61F2/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023501292
(86)(22)【出願日】2021-07-09
(85)【翻訳文提出日】2023-03-02
(86)【国際出願番号】 US2021041002
(87)【国際公開番号】W WO2022011209
(87)【国際公開日】2022-01-13
(31)【優先権主張番号】63/211,417
(32)【優先日】2021-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/050,657
(32)【優先日】2020-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500218127
【氏名又は名称】エドワーズ ライフサイエンシーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Edwards Lifesciences Corporation
【住所又は居所原語表記】One Edwards Way, Irvine, CALIFORNIA 92614, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】タミール・エス・リーヴァイ
(72)【発明者】
【氏名】ニコライ・グロヴィッチ
(72)【発明者】
【氏名】エレナ・シャーマン
(72)【発明者】
【氏名】ジヴ・ヨハナン
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA27
4C097BB01
4C097CC01
4C097CC12
4C097SB02
4C097SB09
(57)【要約】
本発明は、人工心臓弁などのような植え込み可能な人工デバイスに関し、また、弁尖またはスカートなどのような軟質コンポーネントをそのような人工弁のフレームに取り付ける取り付け構成および方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人工弁であって、
半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で移動可能なフレームであって、前記フレームは、接合部において交差する複数のストラットセクションを含む、フレームと、
弁尖アッセンブリであって、前記弁尖アッセンブリは、前記フレームの中に装着されており、前記人工弁を通るフローを調整するように構成されている複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、丸みを帯びたカスプ端部部分を含み、前記カスプ端部部分は、カスプ縁部、前記カスプ縁部の反対側にある自由縁部、および、前記カスプ縁部と前記自由縁部とを分離する一対の反対方向に向けられたタブを画定している、弁尖アッセンブリと、
を含み、
それぞれのカスプ端部部分は、少なくとも1つの一次縫合糸および二次縫合糸を介して、少なくとも1つのストラットセクションに連結されており、前記少なくとも1つの一次縫合糸は、前記カスプ端部部分を通してイン-アンド-アウトパターンで通されており、前記二次縫合糸は、前記ストラットセクションの長さに沿って互いから間隔を置いて配置された一連の非貫通ホイップステッチを形成しており、それぞれの非貫通ホイップステッチは、ストラット巻き付きセクションおよび一次縫合糸巻き付きセクションを含み、前記ストラット巻き付きセクションは、前記ストラットセクションの周りにループ化されており、前記一次縫合糸巻き付きセクションは、前記ストラット巻き付きセクションから延在しており、前記一次縫合糸の周りにループ化されており、前記一次縫合糸と前記弁尖との間を通過している、人工弁。
【請求項2】
前記一次縫合糸は、一連のランニングステッチ部分を画定しており、それぞれの一次縫合糸巻き付きセクションが、対応するランニングステッチ部分の周りにループ化されており、前記ランニングステッチ部分と丸みを帯びた前記カスプ端部部分との間に延在している、請求項1に記載の人工弁。
【請求項3】
前記二次縫合糸は、前記弁尖を貫通していない、請求項1または2に記載の人工弁。
【請求項4】
前記二次縫合糸は、前記一次縫合糸を貫通していない、請求項1から3のいずれか一項に記載の人工弁。
【請求項5】
それぞれの接合部は、接合部近位側部および接合部遠位側部を含む2つの反対側の軸線方向側部の間に;接合部内側側部および接合部外側側部を含む2つの反対側の半径方向側部の間に;および、第1の接合部横方向側部および第2の接合部横方向側部を含む2つの反対側の横方向側部の間に、画定されており、前記カスプ端部部分は、第2の縫合糸によって形成された接合部ロック結び目を介して、前記ストラットセクションの端部において少なくとも1つの接合部にさらに連結されており、前記接合部ロック結び目は、前記第1の接合部横方向側部につながる対応する前記ストラットセクションの周りに巻き付けられた複数の前記非貫通ホイップステッチにかかる張力を維持するように構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の人工弁。
【請求項6】
それぞれの接合部ロック結び目は、
前記第1の接合部横方向側部から前記第2の接合部横方向側部の方向に、前記接合部の1つの軸線方向側部の上に延在している移行セクションと;
第1のループであって、前記第1のループは、前記移行セクションから延在しており、また、前記第2の接合部横方向側部から延在しているストラットセクションの周りに延在している、第1のループと;
第2のループであって、前記第2のループは、前記第1のループから、前記移行セクションと前記接合部との間に延在しており、前記第1のループを通って延在するように自分自身の上に折り返されている、第2のループと、
を含む、請求項5に記載の人工弁。
【請求項7】
前記移行セクションは、前記接合部の一方の半径方向側部から前記接合部の前記反対側の半径方向側部に向けて、および、前記接合部の一方の横方向側部から前記接合部の前記反対側の横方向側部へ、斜めの方向に延在している、請求項6に記載の人工弁。
【請求項8】
前記第1のループおよび前記第2のループの両方が、前記接合部の周りにしっかりと張力をかけられている、請求項6または7に記載の人工弁。
【請求項9】
単一のストラットセクションの周りに巻き付けられている複数の非貫通ホイップステッチのそれぞれは、対応する前記ストラットセクションの前記長さに沿って同じ方向に配向されている角度付き非貫通ホイップステッチである、請求項5から8のいずれか一項に記載の人工弁。
【請求項10】
前記カスプ端部部分は、それぞれの前記ストラットセクションのそれぞれの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチ、および、その間に位置決めされている前記接合部の周りの接合部ロック結び目、を介して、選択された接合部の両方の横方向側部から延在している少なくとも2つのストラットセクションに縫合されており、前記ストラットセクションのうちの一方の周りの複数の前記非貫通ホイップステッチは、他方のストラットセクションの周りに巻き付けられた複数の前記非貫通ホイップステッチのものとは反対の方向に角度を付けられている、請求項9に記載の人工弁。
【請求項11】
前記人工弁は、前記弁尖の前記カスプ端部部分と、それらが取り付けられている前記ストラットセクションと、の間に、ファブリックストリップおよび/または布を欠いている、請求項1から10のいずれか一項に記載の人工弁。
【請求項12】
人工弁であって、
半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で移動可能なフレームであって、前記フレームは、接合部において交差する複数のストラットセクションを含む、フレームと、
弁尖アッセンブリであって、前記弁尖アッセンブリは、前記フレームの中に装着されており、前記人工弁を通るフローを調整するように構成されている複数の弁尖を含む、弁尖アッセンブリと、
前記フレームの周りに配設されているスカートであって、前記スカートは、スカート近位端部およびスカート遠位端部を含む、スカートと、
を含み、
前記スカート近位端部は、少なくとも1つの一次縫合糸および二次縫合糸を介して、少なくとも1つのストラットセクションに連結されており、前記少なくとも1つの一次縫合糸は、前記スカート近位端部を通してイン-アンド-アウトパターンで通されており、前記二次縫合糸は、前記ストラットセクションの長さに沿って互いから間隔を置いて配置された一連の非貫通ホイップステッチを形成しており、それぞれの非貫通ホイップステッチは、ストラット巻き付きセクションおよび一次縫合糸巻き付きセクションを含み、前記ストラット巻き付きセクションは、前記ストラットセクションの周りにループ化されており、前記一次縫合糸巻き付きセクションは、前記ストラット巻き付きセクションから延在しており、前記一次縫合糸の周りにループ化されており、前記一次縫合糸と前記弁尖との間を通過している、人工弁。
【請求項13】
前記一次縫合糸は、一連のランニングステッチ部分を画定しており、それぞれの一次縫合糸巻き付きセクションが、対応するランニングステッチ部分の周りにループ化されており、前記ランニングステッチ部分と前記スカート近位端部との間に延在している、請求項12に記載の人工弁。
【請求項14】
前記二次縫合糸は、前記スカートを貫通していない、請求項12または13に記載の人工弁。
【請求項15】
前記二次縫合糸は、前記一次縫合糸を貫通していない、請求項12から14のいずれか一項に記載の人工弁。
【請求項16】
それぞれの接合部は、接合部近位側部および接合部遠位側部を含む2つの反対側の軸線方向側部の間に;接合部内側側部および接合部外側側部を含む2つの反対側の半径方向側部の間に;および、第1の接合部横方向側部および第2の接合部横方向側部を含む2つの反対側の横方向側部の間に画定されており、前記スカート近位端部は、第2の縫合糸によって形成された接合部ロック結び目を介して、前記ストラットセクションの端部において少なくとも1つの接合部にさらに連結されており、前記接合部ロック結び目は、前記第1の接合部横方向側部につながる対応する前記ストラットセクションの周りに巻き付けられた複数の前記非貫通ホイップステッチにかかる張力を維持するように構成されている、請求項12から15のいずれか一項に記載の人工弁。
【請求項17】
それぞれの接合部ロック結び目は、
前記第1の接合部横方向側部から前記第2の接合部横方向側部の方向に、前記接合部の1つの軸線方向側部の上に延在している移行セクションと;
第1のループであって、前記第1のループは、前記移行セクションから延在しており、また、前記第2の接合部横方向側部から延在しているストラットセクションの周りに延在している、第1のループと;
第2のループであって、前記第2のループは、前記第1のループから、前記移行セクションと前記接合部との間に延在しており、前記第1のループを通って延在するように自分自身の上に折り返されている、第2のループと、
を含む、請求項16に記載の人工弁。
【請求項18】
前記移行セクションは、前記接合部の一方の半径方向側部から前記接合部の前記反対側の半径方向側部に向けて、および、前記接合部の一方の横方向側部から前記接合部の前記反対側の横方向側部へ、斜めの方向に延在している、請求項17に記載の人工弁。
【請求項19】
前記第1のループおよび前記第2のループの両方が、前記接合部の周りにしっかりと張力をかけられている、請求項17または18に記載の人工弁。
【請求項20】
単一のストラットセクションの周りに巻き付けられている複数の非貫通ホイップステッチのそれぞれは、対応する前記ストラットセクションの前記長さに沿って同じ方向に配向されている角度付き非貫通ホイップステッチである、請求項16から19のいずれか一項に記載の人工弁。
【請求項21】
前記スカート近位端部は、それぞれの前記ストラットセクションのそれぞれの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチ、および、その間に位置決めされている前記接合部の周りの接合部ロック結び目を介して、選択された接合部の両方の横方向側部から延在している少なくとも2つのストラットセクションに縫合されており、前記ストラットセクションのうちの一方の周りの複数の前記非貫通ホイップステッチは、他方のストラットセクションの周りに巻き付けられた複数の前記前記非貫通ホイップステッチのものとは反対の方向に角度を付けられている、請求項20に記載の人工弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植え込み可能な人工デバイス(たとえば、人工心臓弁など)に関し、そのような人工弁のフレームに軟質コンポーネント(たとえば、弁尖またはスカートなど)を取り付ける取り付け構成および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
天然の心臓弁(たとえば、大動脈弁、肺動脈弁、および僧帽弁など)は、心臓からの(および、心臓への)、および、心臓の部屋同士の間の、適切な方向のフローを保証するように機能し、心血管系全体に血液を供給する。さまざまな弁膜症は、弁を無効化し、人工的な弁との交換を必要とする可能性がある。心臓弁を修理または交換するために、外科的な手順が実施され得る。外科手術は、多数の臨床的合併症を起こしやすいので、カテーテルの上で人工心臓弁を送達し、天然の機能不全の弁の上にそれを植え込む、より侵襲性の低い代替的な技法が、長年にわたって開発されてきた。
【0003】
バルーン拡張可能な弁、自己拡張可能な弁、および、機械的に拡張可能な弁を含む、異なるタイプの人工心臓弁が、現在まで知られている。また、送達および植え込みの異なる方法が知られており、それは、植え込みの部位および人工弁のタイプにしたがって変化することが可能である。1つの例示的な技法は、患者の大腿動脈または腸骨動脈に位置付けされ得る切開部から、天然の機能不全の弁に向けて、クリンプされた(crimped)構成で人工弁を送達するための送達アッセンブリの利用を含む。人工弁が植え込みの所望の部位に適正に位置決めされると、それは、周囲の解剖学的構造(たとえば、天然の弁の弁輪など)に対して拡張され得、送達アッセンブリは、その後に回収され得る。
【0004】
植え込まれた人工心臓弁に関連付けられ得る合併症のうちの1つは、人工構造体の上での血栓形成であり、それは、弁尖の運動性の低減もしくは障害のある接合、弁オリフィス有効面積の低減、経弁圧力勾配の増加、または経弁逆流を結果として生じさせる可能性がある。血栓は、人工弁のファブリックコンポーネント(たとえば、人工弁の弁尖をそのフレームに連結するための中間体として利用されるファブリックなど)における組織内方成長によって形成され得る。したがって、ファブリックコンポーネントの組み込みの必要性を最小化または排除し、それによって、組織内方成長および血栓形成のリスクを低減させることとなる、弁尖とフレームとの連結方法および構成に対する必要性が存在している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7,993,394号明細書
【特許文献2】米国特許第9,393,110号明細書
【特許文献3】米国特許第9,155,619号明細書
【特許文献4】米国特許第6,730,118号明細書
【特許文献5】米国特許第6,767,362号明細書
【特許文献6】米国特許第6,908,481号明細書
【特許文献7】米国特許第9,827,093号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第2019/0060057号明細書
【特許文献9】米国特許出願公開第2018/0153689号明細書
【特許文献10】米国特許出願公開第2018/0344456号明細書
【特許文献11】米国特許第7,393,360号明細書
【特許文献12】米国特許第7,510,575号明細書
【特許文献13】米国特許第8,252,202号明細書
【特許文献14】米国出願公開第2018/0325665号明細書
【特許文献15】米国出願公開第2019/0105153号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、拡張可能なフレームおよび弁尖アッセンブリを含む人工心臓弁に関するものであり、弁尖は、一次縫合糸を介してフレームのストラットに連結されており、一次縫合糸は、弁尖のカスプ端部部分に沿ってイン-アンド-アウトパターンで通されており、二次縫合糸は、一次縫合糸を通してストラットの周りに通されており、張力下においてストラットの上に収縮するように構成されている複数の自己締め付け構築体を有している。
【0007】
本発明の1つの態様によれば、人工弁であって、人工弁は、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で移動可能なフレームと、弁尖アッセンブリであって、弁尖アッセンブリは、フレームの中に装着されており、人工弁を通るフローを調整するように構成されている複数の弁尖を含む、弁尖アッセンブリと、を含む、人工弁が提供されている。フレームは、複数の交差するストラットを含む。それぞれの弁尖は、丸みを帯びたカスプ端部部分を含み、カスプ端部部分は、カスプ縁部、カスプ縁部の反対側にある自由縁部、および、カスプ縁部と自由縁部とを分離する一対の反対方向に向けられたタブを画定している。
【0008】
それぞれのカスプ端部部分は、少なくとも1つの一次縫合糸および二次縫合糸を介して、少なくとも1つのストラットに連結されており、少なくとも1つの一次縫合糸は、貫通ポイントにおいてカスプ端部部分を通してイン-アンド-アウトパターンで通されており、二次縫合糸は、一次縫合糸を通して少なくとも1つのストラットの少なくとも1つのセクションの周りに通されており、二次縫合糸は、複数の自己締め付け構築体を含み、それぞれの自己締め付け構築体は、張力下においてストラットの周りに収縮するように構成されている少なくとも1つのループを含む。
【0009】
いくつかの実施形態によれば、弁尖は、弁尖内側表面および弁尖外側表面を含み、一次縫合糸は、弁尖内側表面に沿って配設されている複数の内側ステッチ部分と、弁尖外側表面に沿って配設されている複数の外側ステッチ部分と、を含み、それぞれの内側ステッチ部分およびそれぞれの外側ステッチ部分は、それぞれの貫通ポイントの間に画定されている。
【0010】
いくつかの実施形態によれば、自己締め付け構築体は、少なくとも1つの外側ステッチ部分をその間に画定する2つの貫通ポイントの間に画定されている。
【0011】
いくつかの実施形態によれば、それぞれの自己締め付け構築体の少なくとも1つのループは、2つのループを含む。
【0012】
いくつかの実施形態によれば、それぞれの自己締め付け構築体は、少なくとも1つのループとストラットとの間に部分的に延在するu字形状のセクションをさらに含む。
【0013】
いくつかの実施形態によれば、二次縫合糸は、弁尖内側表面の上に延在する複数の縫合糸引っ張り部分をさらに含む。
【0014】
いくつかの実施形態によれば、縫合糸引っ張り部分のうちの少なくとも1つは、2つ以上の内側ステッチ部分または外側ステッチ部分の上に広がっている。
【0015】
いくつかの実施形態によれば、縫合糸引っ張り部分は、少なくとも1つの一次縫合糸の部分に押し付けられている。
【0016】
いくつかの実施形態によれば、二次縫合糸の直径は、一次縫合糸の直径よりも小さい。
【0017】
いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.8に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0018】
いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.5に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0019】
いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.3に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0020】
いくつかの実施形態によれば、それぞれの弁尖のカスプ端部部分は、一連の事前形成されたアパーチャーを含む。
【0021】
いくつかの実施形態によれば、アパーチャーは、少なくとも1つの一次縫合糸を受け入れるように寸法決めされており、それによって、貫通ポイントとしての役割を果たす。
【0022】
いくつかの実施形態によれば、アパーチャーは、互いから均等に間隔を置いて配置されている。
【0023】
いくつかの実施形態によれば、アパーチャーの直径は、一次縫合糸の直径に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0024】
いくつかの実施形態によれば、アパーチャーの直径は、一次縫合糸および二次縫合糸の組み合わせられた直径に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0025】
いくつかの実施形態によれば、二次縫合糸は、すべての連続する貫通ポイントを通されている。
【0026】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの一次縫合糸は、2つの一次縫合糸を含み、2つの一次縫合糸は、同じ貫通ポイントを通してイン-アンド-アウトパターンで逆に通されている。
【0027】
いくつかの実施形態によれば、アパーチャーの直径は、2つの一次縫合糸の直径に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0028】
いくつかの実施形態によれば、アパーチャーの直径は、2つの一次縫合糸および二次縫合糸の組み合わせられた直径に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0029】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの一次縫合糸は、少なくとも1つのカスプ縁部の湾曲を追跡している。
【0030】
いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸は、マルチフィラメント縫合糸を含む。
【0031】
いくつかの実施形態によれば、二次縫合糸は、超高分子量ポリエチレンを含む。
【0032】
いくつかの実施形態によれば、人工弁は、弁尖のカスプ端部部分とそれらが取り付けられているストラットとの間に、ファブリックストリップおよび/または布を欠いている。
【0033】
本発明の別の態様によれば、人工弁を組み立てる方法であって、方法は、弁尖のカスプ端部部分を通してイン-アンド-アウトパターンで一次縫合糸を通すステップを含む、方法が提供される。方法は、一次縫合糸がそれを通された状態のカスプ端部部分を、人工弁のフレームの少なくとも1つのストラットに近似するステップをさらに含む。方法は、複数の自己締め付け構築体を形成する様式で、一次縫合糸を通して、および、少なくとも1つのストラットの周りに、二次縫合糸を縫い付けるステップであって、それぞれの自己締め付け構築体は、張力下においてストラットの周りに収縮するように構成されている少なくとも1つのループを含むように形成されている、ステップをさらに含む。
【0034】
いくつかの実施形態によれば、二次縫合糸を縫い付けるステップは、貫通ポイントにおいて一次縫合糸を通して半径方向外向きに二次縫合糸を通し、それによって、少なくとも1つのストラットの周りに少なくとも1つのループを形成するステップを含む。
【0035】
いくつかの実施形態によれば、二次縫合糸を縫い付けるステップは、第1のループを形成した後に、少なくとも1つのストラットの周りに二次縫合糸を再びループ化し、それによって、それぞれの自己締め付け構築体のための2つのループを形成するステップを含む。
【0036】
いくつかの実施形態によれば、二次縫合糸を縫い付けるステップは、少なくとも1つのループと少なくとも1つのストラットとの間において少なくとも1つのループの下に二次縫合糸を通過させ、u字形状のセクションを形成するステップを含む。
【0037】
いくつかの実施形態によれば、方法は、弁尖内側表面の上に二次縫合糸を延在させるステップと、次いで、半径方向外向き方向に一次縫合糸を通してもう一度二次縫合糸を通し、それによって、弁尖内側表面の上に延在する少なくとも1つの縫合糸引っ張り部分を形成するステップと、をさらに含む。
【0038】
いくつかの実施形態によれば、それぞれの弁尖のカスプ端部部分は、一連の事前形成されたアパーチャーを含み、一次縫合糸を通すステップは、一連の事前形成されたアパーチャーを通してイン-アンド-アウトパターンで一次縫合糸を通すステップを含む。
【0039】
本発明の別の態様によれば、人工弁であって、人工弁は、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で移動可能なフレームと、弁尖アッセンブリであって、弁尖アッセンブリは、フレームの中に装着されており、人工弁を通るフローを調整するように構成されている複数の弁尖を含む、弁尖アッセンブリと、を含む、人工弁が提供される。フレームは、接合部において交差する複数のストラットセクションを含む。それぞれの接合部は、接合部近位側部および接合部遠位側部を含む2つの反対側の軸線方向側部の間に;接合部内側側部および接合部外側側部を含む2つの反対側の半径方向側部の間に;および、第1の接合部横方向側部および第2の接合部横方向側部を含む2つの反対側の横方向側部の間に、画定されている。
【0040】
それぞれの弁尖は、丸みを帯びたカスプ端部部分を含み、カスプ端部部分は、カスプ縁部、カスプ縁部の反対側にある自由縁部、および、カスプ縁部と自由縁部とを分離する一対の反対方向に向けられたタブを画定している。それぞれのカスプ端部部分は、少なくとも1つの一次縫合糸および二次縫合糸を介して、少なくとも1つのストラットセクションに連結されており、少なくとも1つの一次縫合糸は、貫通ポイントにおいてカスプ端部部分を通してイン-アンド-アウトパターンで通されており、二次縫合糸は、一次縫合糸を通されており、ストラットセクションの長さに沿って互いから間隔を置いて配置された一連のホイップステッチ(whip stitch)において、ストラットセクションの周りに巻き付けられている。
【0041】
カスプ端部部分は、第2の縫合糸によって形成された接合部ロック結び目を介して、ストラットセクションの端部において少なくとも1つの接合部にさらに連結されており、接合部ロック結び目は、第1の接合部横方向側部につながる対応するストラットセクションの周りに巻き付けられた複数のホイップステッチにかかる張力を維持するように構成されている。
【0042】
いくつかの実施形態によれば、それぞれの接合部ロック結び目は、(1) 第1の接合部横方向側部から第2の接合部横方向側部の方向に、接合部の1つの軸線方向側部の上に延在している移行セクションと、(2) 第1のループであって、第1のループは、移行セクションから延在しており、また、第2の接合部横方向側部から延在しているストラットセクションの周りに延在している、第1のループと、(3) 第2のループであって、第2のループは、第1のループから、移行セクションと接合部との間に延在しており、第1のループを通って延在するように自分自身の上に折り返されている、第2のループと、を含む。
【0043】
いくつかの実施形態によれば、移行セクションは、接合部の一方の半径方向側部から接合部の反対側の半径方向側部に向けて、および、接合部の一方の横方向側部から接合部の反対側の横方向側部へ、斜めの方向に延在している。
【0044】
いくつかの実施形態によれば、第1のループおよび第2のループの両方が、接合部の周りにしっかりと張力をかけられている。
【0045】
いくつかの実施形態によれば、単一のストラットセクションの周りに巻き付けられているそれぞれの複数のホイップステッチは、対応するストラットセクションの長さに沿って同じ方向に配向されている角度付きホイップステッチである。
【0046】
いくつかの実施形態によれば、カスプ端部部分は、それぞれのストラットセクションのそれぞれの周りに巻き付けられた複数のホイップステッチ、および、その間に位置決めされている接合部の周りの接合部ロック結び目、を介して、選択された接合部の両方の横方向側部から延在している少なくとも2つのストラットセクションに縫合されており、ストラットセクションのうちの一方の周りの複数のホイップステッチは、他方のストラットセクションの周りに巻き付けられた複数のホイップステッチのものと反対の方向に角度を付けられている。
【0047】
いくつかの実施形態によれば、二次縫合糸の直径は、一次縫合糸の直径よりも小さい。
【0048】
いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.8に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0049】
いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.5に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0050】
いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.3に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0051】
いくつかの実施形態によれば、それぞれの弁尖のカスプ端部部分は、一連の事前形成されたアパーチャーを含む。
【0052】
いくつかの実施形態によれば、アパーチャーは、少なくとも1つの一次縫合糸を受け入れるように寸法決めされており、それによって、貫通ポイントとしての役割を果たす。
【0053】
いくつかの実施形態によれば、アパーチャーは、互いから均等に間隔を置いて配置されている。
【0054】
いくつかの実施形態によれば、アパーチャーの直径は、一次縫合糸の直径に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0055】
いくつかの実施形態によれば、アパーチャーの直径は、一次縫合糸および二次縫合糸の組み合わせられた直径に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0056】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの一次縫合糸は、2つの一次縫合糸を含み、2つの一次縫合糸は、同じ貫通ポイントを通してイン-アンド-アウトパターンで逆に通されている。
【0057】
いくつかの実施形態によれば、アパーチャーの直径は、2つの一次縫合糸の直径に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0058】
いくつかの実施形態によれば、アパーチャーの直径は、2つの一次縫合糸および二次縫合糸の組み合わせられた直径に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0059】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの一次縫合糸は、少なくとも1つのカスプ縁部の湾曲を追跡している。
【0060】
いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸は、マルチフィラメント縫合糸を含む。
【0061】
いくつかの実施形態によれば、二次縫合糸は、超高分子量ポリエチレンを含む。
【0062】
いくつかの実施形態によれば、人工弁は、弁尖のカスプ端部部分とそれらが取り付けられているストラットセクションおよび接合部との間に、ファブリックストリップおよび/または布を欠いている。
【0063】
本発明の別の態様によれば、人工弁を組み立てる方法であって、方法は、弁尖のカスプ端部部分を通してイン-アンド-アウトパターンで一次縫合糸を通すステップを含む、方法が提供される。方法は、一次縫合糸がそれを通された状態のカスプ端部部分を、人工弁のフレームの少なくとも1つのストラットセクションに近似するステップをさらに含む。方法は、最終ホイップステッチまでストラットセクションの周りに巻き付けられた複数のホイップステッチを形成する様式で、一次縫合糸を通して、および、少なくとも1つのストラットセクションの周りに、二次縫合糸を縫い付けるステップをさらに含む。
【0064】
方法は、最終ホイップステッチから対応するストラットセクションのそれぞれの端部における接合部の周りに延在する接合部ロック結び目を形成するステップであって、接合部ロックは、第1の接合部横方向側部につながるストラットセクションの周りに巻き付けられた複数のホイップステッチにかかる張力を維持するように構成されている、ステップをさらに含む。
【0065】
いくつかの実施形態によれば、接合部ロック結び目を形成するステップは、接合部の第1の横方向側部に配設されている最終ホイップステッチから、接合部の1つの軸線方向側部の上に、接合部の第2の横方向側部に向かう方向に、二次縫合糸を延在させ、それによって、接合部ロック結び目の移行セクションを形成するステップを含む。
【0066】
いくつかの実施形態によれば、接合部ロック結び目を形成するステップは、接合部の第2の横方向側部から延在するストラットセクションの周りに、移行セクションから二次縫合糸を延在させ、それによって、接合部ロック結び目の第1のループを形成するステップをさらに含む。
【0067】
いくつかの実施形態によれば、接合部ロック結び目を形成するステップは、第1のループからの二次縫合糸を移行セクションと接合部との間に延在させ、二次縫合糸をそれ自身の上に折り返して戻し、それを第1のループに通過させ、それによって、接合部ロック結び目の第2のループを形成するステップをさらに含む。
【0068】
いくつかの実施形態によれば、接合部ロック結び目を形成するステップは、第2のループのテールを強制的に引っ張り、第1のループおよび第2のループの両方を接合部の周りに締め付けるステップをさらに含む。
【0069】
いくつかの実施形態によれば、移行セクションを形成するステップは、接合部の一方の半径方向側部から接合部の反対側の半径方向側部に向けて、および、接合部の一方の横方向側部から接合部の反対側の横方向側部へ、斜めの方向に二次縫合糸を延在させるステップを含む。
【0070】
いくつかの実施形態によれば、任意の単一のストラットセクションの周りに複数のホイップステッチを形成するステップは、対応するストラットセクションの長さの周りに同じ方向に配向されている複数の角度付きホイップステッチを形成するステップを含む。
【0071】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのストラットセクションの周りに二次縫合糸を縫い付けるステップは、ストラットセクションの一方の周りのすべてのホイップステッチが、一方の方向に配向された角度付きホイップステッチとして形成され、一方では、他方のストラットセクションの周りのすべてのホイップステッチが、第1の方向とは反対の第2の方向に配向された角度付きホイップステッチとして形成されるように、相互接合部によって互いに分離されている少なくとも2つのストラットセクションの周りに縫い付けるステップを含む。
【0072】
いくつかの実施形態によれば、それぞれの弁尖のカスプ端部部分は、一連の事前形成されたアパーチャーを含み、一次縫合糸を通すステップは、一連の事前形成されたアパーチャーを通してイン-アンド-アウトパターンで一次縫合糸を通すステップを含む。
【0073】
本発明の別の態様によれば、人工弁であって、人工弁は、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で移動可能なフレームと、弁尖アッセンブリであって、弁尖アッセンブリは、フレームの中に装着されており、人工弁を通るフローを調整するように構成されている複数の弁尖を含む、弁尖アッセンブリと、を含む、人工弁が提供される。フレームは、接合部において交差する複数のストラットセクションを含む。それぞれの弁尖は、丸みを帯びたカスプ端部部分を含み、カスプ端部部分は、カスプ縁部、カスプ縁部の反対側にある自由縁部、および、カスプ縁部と自由縁部とを分離する一対の反対方向に向けられたタブを画定している。
【0074】
それぞれのカスプ端部部分は、少なくとも1つの一次縫合糸および二次縫合糸を介して、少なくとも1つのストラットセクションに連結されており、少なくとも1つの一次縫合糸は、カスプ端部部分を通してイン-アンド-アウトパターンで通されており、二次縫合糸は、ストラットセクションの長さに沿って互いから間隔を置いて配置された一連の非貫通ホイップステッチを形成している。それぞれの非貫通ホイップステッチは、ストラット巻き付きセクションおよび一次縫合糸巻き付きセクションを含み、ストラット巻き付きセクションは、ストラットセクションの周りにループ化されており、一次縫合糸巻き付きセクションは、ストラット巻き付きセクションから延在しており、一次縫合糸の周りにループ化されており、一次縫合糸と弁尖との間を通過している。
【0075】
いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸は、一連のランニングステッチ部分を画定しており、それぞれの一次縫合糸巻き付きセクションが、対応するランニングステッチ部分の周りにループ化されており、ランニングステッチ部分と丸みを帯びたカスプ端部部分との間に延在している。
【0076】
いくつかの実施形態によれば、二次縫合糸は、弁尖を貫通していない。
【0077】
いくつかの実施形態によれば、二次縫合糸は、一次縫合糸を貫通していない。
【0078】
いくつかの実施形態によれば、カスプ端部部分は、第2の縫合糸によって形成された接合部ロック結び目を介して、ストラットセクションの端部において少なくとも1つの接合部にさらに連結されている。それぞれの接合部は、接合部近位側部および接合部遠位側部を含む2つの反対側の軸線方向側部の間に;接合部内側側部および接合部外側側部を含む2つの反対側の半径方向側部の間に;および、第1の接合部横方向側部および第2の接合部横方向側部を含む2つの反対側の横方向側部の間に、画定されている。それぞれの接合部ロック結び目は、第1の接合部横方向側部につながる対応するストラットセクションの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチにかかる張力を維持するように構成されている。
【0079】
いくつかの実施形態によれば、それぞれの接合部ロック結び目は、(1)第1の接合部横方向側部から第2の接合部横方向側部の方向に、接合部の1つの軸線方向側部の上に延在している移行セクションと、(2)第1のループであって、第1のループは、移行セクションから延在しており、また、第2の接合部横方向側部から延在しているストラットセクションの周りに延在している、第1のループと、(3)第2のループであって、第2のループは、第1のループから、移行セクションと接合部との間に延在しており、第1のループを通って延在するように自分自身の上に折り返されている、第2のループと、を含む。
【0080】
いくつかの実施形態によれば、移行セクションは、接合部の一方の半径方向側部から接合部の反対側の半径方向側部に向けて、および、接合部の一方の横方向側部から接合部の反対側の横方向側部へ、斜めの方向に延在している。
【0081】
いくつかの実施形態によれば、移行セクションは、接合部の一方の半径方向側部から接合部の反対側の半径方向側部に向けて、および、接合部の一方の横方向側部から接合部の反対側の横方向側部へ、斜めの方向に延在している。
【0082】
いくつかの実施形態によれば、第1のループおよび第2のループの両方が、接合部の周りにしっかりと張力をかけられている。
【0083】
いくつかの実施形態によれば、単一のストラットセクションの周りに巻き付けられているそれぞれの複数の非貫通ホイップステッチは、対応するストラットセクションの長さに沿って同じ方向に配向されている角度付き非貫通ホイップステッチである。
【0084】
いくつかの実施形態によれば、カスプ端部部分は、それぞれのストラットセクションのそれぞれの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチ、および、その間に位置決めされている接合部の周りの接合部ロック結び目を介して、選択された接合部の両方の横方向側部から延在している少なくとも2つのストラットセクションに縫合されており、ストラットセクションのうちの一方の周りの複数の非貫通ホイップステッチは、他方のストラットセクションの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチのものと反対の方向に角度を付けられている。
【0085】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの一次縫合糸は、2つの一次縫合糸を含み、2つの一次縫合糸は、イン-アンド-アウトパターンで逆に通されている。
【0086】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの一次縫合糸は、少なくとも1つのカスプ縁部の湾曲を追跡している。
【0087】
いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸は、マルチフィラメント縫合糸を含む。
【0088】
いくつかの実施形態によれば、二次縫合糸は、超高分子量ポリエチレンを含む。
【0089】
いくつかの実施形態によれば、人工弁は、弁尖のカスプ端部部分とそれらが取り付けられているストラットセクションとの間に、ファブリックストリップおよび/または布を欠いている。
【0090】
本発明の別の態様によれば、人工弁を組み立てる方法であって、方法は、弁尖のカスプ端部部分を通してイン-アンド-アウトパターンで一次縫合糸を通すステップを含む、方法が提供される。方法は、一次縫合糸がそれを通された状態のカスプ端部部分を、人工弁のフレームの少なくとも1つのストラットセクションに近似するステップをさらに含む。方法は、最終非貫通ホイップステッチまでストラットセクションの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチを形成する様式で、少なくとも1つのストラットセクションの周りにおよび一次縫合糸の周りに二次縫合糸をループ化するステップをさらに含む。それぞれの非貫通ホイップステッチは、ストラット巻き付きセクションおよび一次縫合糸巻き付きセクションを含み、ストラット巻き付きセクションは、ストラットセクションの周りにループ化されており、一次縫合糸巻き付きセクションは、ストラット巻き付きセクションから延在し、一次縫合糸と弁尖との間を通過し、一次縫合糸の周りにループ化されている。
【0091】
いくつかの実施形態によれば、それぞれの非貫通ホイップステッチを形成するステップは、ストラットセクションの一方の半径方向側部を横切って二次縫合糸を延在させ、ストラットの軸線方向側部の上にそれを折り返し、ストラットの反対側の半径方向側部を横切って後方にそれを延在させることによって、ストラット巻き付きセクションを形成するステップを含む。
【0092】
いくつかの実施形態によれば、それぞれの非貫通ホイップステッチを形成するステップは、一次縫合糸のランニングステッチ部分と弁尖のカスプ端部部分との間に二次縫合糸を通過し、ランニングステッチ部分の上にそれを折り返すことによって、一次縫合糸巻き付きセクションを形成するステップをさらに含む。
【0093】
いくつかの実施形態によれば、それぞれの非貫通ホイップステッチを形成するステップは、一次縫合糸のランニングステッチ部分の上に二次縫合糸を通過させ、ランニングステッチ部分の上に、および、ランニングステッチ部分と弁尖のカスプ端部部分との間に、それをループ化して戻すことによって、一次縫合糸巻き付きセクションを形成するステップをさらに含む。
【0094】
いくつかの実施形態によれば、ランニングステッチ部分は、一次縫合糸の外側ステッチ部分である。
【0095】
いくつかの実施形態によれば、方法は、最終非貫通ホイップステッチから対応するストラットセクションのそれぞれの端部における接合部の周りに延在する接合部ロック結び目を形成するステップであって、接合部ロック結び目は、第1の接合部横方向側部につながるストラットセクションの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチにかかる張力を維持するように構成されている、ステップをさらに含む。
【0096】
いくつかの実施形態によれば、接合部ロック結び目を形成するステップは、接合部の第1の横方向側部に配設されている最終非貫通ホイップステッチから、接合部の1つの軸線方向側部の上に、接合部の第2の横方向側部に向かう方向に、二次縫合糸を延在させ、それによって、接合部ロック結び目の移行セクションを形成するステップを含む。
【0097】
いくつかの実施形態によれば、接合部ロック結び目を形成するステップは、接合部の第2の横方向側部から延在するストラットセクションの周りに、移行セクションから二次縫合糸を延在させ、それによって、接合部ロック結び目の第1のループを形成するステップをさらに含む。
【0098】
いくつかの実施形態によれば、接合部ロック結び目を形成するステップは、第1のループからの二次縫合糸を移行セクションと接合部との間に延在させ、二次縫合糸をそれ自身の上に折り返して戻し、それを第1のループに通過させ、それによって、接合部ロック結び目の第2のループを形成するステップをさらに含む。
【0099】
いくつかの実施形態によれば、接合部ロック結び目を形成するステップは、第2のループのテールを強制的に引っ張り、第1のループおよび第2のループの両方を接合部の周りに締め付けるステップをさらに含む。
【0100】
いくつかの実施形態によれば、移行セクションを形成するステップは、接合部の一方の半径方向側部から接合部の反対側の半径方向側部に向けて、および、接合部の一方の横方向側部から接合部の反対側の横方向側部へ、斜めの方向に二次縫合糸を延在させるステップを含む。
【0101】
いくつかの実施形態によれば、任意の単一のストラットセクションの周りに複数のホイップステッチを形成するステップは、対応するストラットセクションの長さの周りに同じ方向に配向されている複数の角度付きホイップステッチを形成するステップを含む。
【0102】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのストラットセクションの周りに複数のホイップステッチを形成するステップは、ストラットセクションの一方の周りのすべてのホイップステッチが、一方の方向に配向された角度付きホイップステッチとして形成され、一方では、他方のストラットセクションの周りのすべてのホイップステッチが、第1の方向とは反対の第2の方向に配向された角度付きホイップステッチとして形成されるように、相互接合部によって互いに分離されている少なくとも2つのストラットセクションの周りに複数のホイップステッチを形成するステップを含む。
【0103】
本発明の別の態様によれば、人工弁であって、人工弁は、フレームと、フレームの中に装着されている弁尖アッセンブリと、フレームの周りに配設されているスカートと、を含む、人工弁が提供される。フレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で移動可能であり、接合部において交差する複数のストラットセクションを含む。弁尖アッセンブリは、人工弁を通るフローを調整するように構成されている複数の弁尖を含む。スカートは、スカート近位端部およびスカート遠位端部を含む。
【0104】
それぞれの接合部は、接合部近位側部および接合部遠位側部を含む2つの反対側の軸線方向側部の間に;接合部内側側部および接合部外側側部を含む2つの反対側の半径方向側部の間に;および、第1の接合部横方向側部および第2の接合部横方向側部を含む2つの反対側の横方向側部の間に、画定されている。
【0105】
スカート近位端部は、少なくとも1つの一次縫合糸および二次縫合糸を介して、少なくとも1つのストラットセクションに連結されており、少なくとも1つの一次縫合糸は、貫通ポイントにおいてスカート近位端部を通してイン-アンド-アウトパターンで通されており、二次縫合糸は、一次縫合糸を通されており、ストラットセクションの長さに沿って互いから間隔を置いて配置された一連のホイップステッチにおいて、ストラットセクションの周りに巻き付けられている。
【0106】
スカート近位端部は、第2の縫合糸によって形成された接合部ロック結び目を介して、ストラットセクションの端部において少なくとも1つの接合部にさらに連結されており、接合部ロック結び目は、第1の接合部横方向側部につながる対応するストラットセクションの周りに巻き付けられた複数のホイップステッチにかかる張力を維持するように構成されている。
【0107】
いくつかの実施形態によれば、スカート近位端部は、ジグザグパターンにしたがっている。
【0108】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの一次縫合糸は、スカート近位端部のジグザグパターンを追跡している。
【0109】
いくつかの実施形態によれば、それぞれの接合部ロック結び目は、(1)第1の接合部横方向側部から第2の接合部横方向側部の方向に、接合部の1つの軸線方向側部の上に延在している移行セクションと、(2)第1のループであって、第1のループは、移行セクションから延在しており、また、第2の接合部横方向側部から延在しているストラットセクションの周りに延在している、第1のループと、(3)第2のループであって、第2のループは、第1のループから、移行セクションと接合部との間に延在しており、第1のループを通って延在するように自分自身の上に折り返されている、第2のループと、を含む。
【0110】
いくつかの実施形態によれば、移行セクションは、接合部の一方の半径方向側部から接合部の反対側の半径方向側部に向けて、および、接合部の一方の横方向側部から接合部の反対側の横方向側部へ、斜めの方向に延在している。
【0111】
いくつかの実施形態によれば、第1のループおよび第2のループの両方が、接合部の周りにしっかりと張力をかけられている。
【0112】
いくつかの実施形態によれば、単一のストラットセクションの周りに巻き付けられているそれぞれの複数のホイップステッチは、対応するストラットセクションの長さに沿って同じ方向に配向されている角度付きホイップステッチである。
【0113】
いくつかの実施形態によれば、スカート近位端部は、それぞれのストラットセクションのそれぞれの周りに巻き付けられた複数のホイップステッチ、および、その間に位置決めされている接合部の周りの接合部ロック結び目を介して、選択された接合部の両方の横方向側部から延在している少なくとも2つのストラットセクションに縫合されており、ストラットセクションのうちの一方の周りの複数のホイップステッチは、他方のストラットセクションの周りに巻き付けられた複数のホイップステッチのものと反対の方向に角度を付けられている。
【0114】
いくつかの実施形態によれば、スカート遠位端部は、少なくとも1つの追加的な一次縫合糸および追加的な二次縫合糸を介して、弁の流入端部部分において少なくとも1つのストラットセクションに連結されており、少なくとも1つの追加的な一次縫合糸は、貫通ポイントにおいて流入端部部分を通してイン-アンド-アウトパターンで通されており、追加的な二次縫合糸は、一次縫合糸を通されており、ストラットセクションの長さに沿って互いから間隔を置いて配置された一連のホイップステッチにおいて、流入端部部分におけるストラットセクションの周りに巻き付けられており、スカート遠位端部は、追加的な接合部ロック結び目を介して、流入端部部分におけるストラットセクションの端部において少なくとも1つの接合部にさらに連結されている。
【0115】
いくつかの実施形態によれば、追加的な一次縫合糸は、流入端部部分の周りに配設されているストラットセクションの形状を追跡している。
【0116】
いくつかの実施形態によれば、二次縫合糸の直径は、一次縫合糸の直径よりも小さい。
【0117】
いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.8に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0118】
いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.5に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0119】
いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.3に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0120】
いくつかの実施形態によれば、スカート近位端部は、一連の事前形成されたアパーチャーを含む。
【0121】
いくつかの実施形態によれば、アパーチャーは、少なくとも1つの一次縫合糸を受け入れるように寸法決めされており、それによって、貫通ポイントとしての役割を果たす。
【0122】
いくつかの実施形態によれば、アパーチャーは、互いから均等に間隔を置いて配置されている。
【0123】
いくつかの実施形態によれば、アパーチャーの直径は、一次縫合糸の直径に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0124】
いくつかの実施形態によれば、アパーチャーの直径は、一次縫合糸および二次縫合糸の組み合わせられた直径に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0125】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの一次縫合糸は、2つの一次縫合糸を含み、2つの一次縫合糸は、同じ貫通ポイントを通してイン-アンド-アウトパターンで逆に通されている。
【0126】
いくつかの実施形態によれば、アパーチャーの直径は、2つの一次縫合糸の直径に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0127】
いくつかの実施形態によれば、アパーチャーの直径は、2つの一次縫合糸および二次縫合糸の組み合わせられた直径に等しいかまたはそれよりも小さい。
【0128】
いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸は、マルチフィラメント縫合糸を含む。
【0129】
いくつかの実施形態によれば、二次縫合糸は、超高分子量ポリエチレンを含む。
【0130】
いくつかの実施形態によれば、スカートは、フレームの外側表面の周りに配設されている外側スカートである。
【0131】
本発明の別の態様によれば、人工弁を組み立てる方法であって、方法は、スカートのスカート近位端部を通してイン-アンド-アウトパターンで一次縫合糸を通すステップを含む、方法が提供される。方法は、一次縫合糸がそれを通された状態のスカート近位端部を、人工弁のフレームの少なくとも1つのストラットセクションに近似するステップをさらに含む。方法は、最終ホイップステッチまでストラットセクションの周りに巻き付けられた複数のホイップステッチを形成する様式で、一次縫合糸を通して、および、少なくとも1つのストラットセクションの周りに、二次縫合糸を縫い付けるステップをさらに含む。方法は、最終ホイップステッチから対応するストラットセクションのそれぞれの端部における接合部の周りに延在する接合部ロック結び目を形成するステップであって、接合部ロック結び目は、第1の接合部横方向側部につながるストラットセクションの周りに巻き付けられた複数のホイップステッチにかかる張力を維持するように構成されている、ステップをさらに含む。
【0132】
いくつかの実施形態によれば、接合部ロック結び目を形成するステップは、接合部の第1の横方向側部に配設されている最終ホイップステッチから、接合部の1つの軸線方向側部の上に、接合部の第2の横方向側部に向かう方向に、二次縫合糸を延在させ、それによって、接合部ロック結び目の移行セクションを形成するステップを含む。
【0133】
いくつかの実施形態によれば、接合部ロック結び目を形成するステップは、接合部の第2の横方向側部から延在するストラットセクションの周りに、移行セクションから二次縫合糸を延在させ、それによって、接合部ロック結び目の第1のループを形成するステップをさらに含む。
【0134】
いくつかの実施形態によれば、接合部ロック結び目を形成するステップは、第1のループからの二次縫合糸を移行セクションと接合部との間に延在させ、二次縫合糸をそれ自身の上に折り返して戻し、それを第1のループに通過させ、それによって、接合部ロック結び目の第2のループを形成するステップをさらに含む。
【0135】
いくつかの実施形態によれば、接合部ロック結び目を形成するステップは、第2のループのテールを強制的に引っ張り、第1のループおよび第2のループの両方を接合部の周りに締め付けるステップをさらに含む。
【0136】
いくつかの実施形態によれば、移行セクションを形成するステップは、接合部の一方の半径方向側部から接合部の反対側の半径方向側部に向けて、および、接合部の一方の横方向側部から接合部の反対側の横方向側部へ、斜めの方向に二次縫合糸を延在させるステップを含む。
【0137】
いくつかの実施形態によれば、任意の単一のストラットセクションの周りに複数のホイップステッチを形成するステップは、対応するストラットセクションの長さの周りに同じ方向に配向されている複数の角度付きホイップステッチを形成するステップを含む。
【0138】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのストラットセクションの周りに二次縫合糸を縫い付けるステップは、ストラットセクションの一方の周りのすべてのホイップステッチが、一方の方向に配向された角度付きホイップステッチとして形成され、一方では、他方のストラットセクションの周りのすべてのホイップステッチが、第1の方向とは反対の第2の方向に配向された角度付きホイップステッチとして形成されるように、相互接合部によって互いに分離されている少なくとも2つのストラットセクションの周りに縫い付けるステップを含む。
【0139】
いくつかの実施形態によれば、スカート近位端部は、一連の事前形成されたアパーチャーを含み、一次縫合糸を通すステップは、一連の事前形成されたアパーチャーを通してイン-アンド-アウトパターンで一次縫合糸を通すステップを含む。
【0140】
いくつかの実施形態によれば、スカートは、フレームの外側表面の周りに配設されている外側スカートである。
【0141】
本発明の別の態様によれば、人工弁であって、人工弁は、フレームと、フレームの中に装着されている弁尖アッセンブリと、フレームの周りに配設されているスカートと、を含む、人工弁が提供される。フレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で移行可能であり、接合部において交差する複数のストラットセクションを含む。弁尖アッセンブリは、人工弁を通るフローを調整するように構成されている複数の弁尖を含む。スカートは、スカート近位端部およびスカート遠位端部を含む。
【0142】
スカート近位端部は、少なくとも1つの一次縫合糸および二次縫合糸を介して、少なくとも1つのストラットセクションに連結されており、少なくとも1つの一次縫合糸は、スカート近位端部を通してイン-アンド-アウトパターンで通されており、二次縫合糸は、ストラットセクションの長さに沿って互いから間隔を置いて配置された一連の非貫通ホイップステッチを形成しており、それぞれの非貫通ホイップステッチは、ストラット巻き付きセクションおよび一次縫合糸巻き付きセクションを含み、ストラット巻き付きセクションは、ストラットセクションの周りにループ化されており、一次縫合糸巻き付きセクションは、ストラット巻き付きセクションから延在しており、一次縫合糸の周りにループ化されており、一次縫合糸と弁尖との間を通過している。
【0143】
いくつかの実施形態によれば、スカート近位端部は、ジグザグパターンにしたがっている。
【0144】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つの一次縫合糸は、スカート近位端部のジグザグパターンを追跡している。
【0145】
いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸は、一連のランニングステッチ部分を画定しており、それぞれの一次縫合糸巻き付きセクションが、対応するランニングステッチ部分の周りにループ化されており、ランニングステッチ部分とスカート近位端部との間に延在している。
【0146】
いくつかの実施形態によれば、二次縫合糸は、スカートを貫通していない。
【0147】
いくつかの実施形態によれば、二次縫合糸は、一次縫合糸を貫通していない。
【0148】
いくつかの実施形態によれば、それぞれの接合部は、接合部近位側部および接合部遠位側部を含む2つの反対側の軸線方向側部の間に;接合部内側側部および接合部外側側部を含む2つの反対側の半径方向側部の間に;および、第1の接合部横方向側部および第2の接合部横方向側部を含む2つの反対側の横方向側部の間に、画定されている。スカート近位端部は、第2の縫合糸によって形成された接合部ロック結び目を介して、ストラットセクションの端部において少なくとも1つの接合部にさらに連結されており、接合部ロック結び目は、第1の接合部横方向側部につながる対応するストラットセクションの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチにかかる張力を維持するように構成されている。
【0149】
いくつかの実施形態によれば、それぞれの接合部ロック結び目は、(1)第1の接合部横方向側部から第2の接合部横方向側部の方向に、接合部の1つの軸線方向側部の上に延在している移行セクションと、(2)第1のループであって、第1のループは、移行セクションから延在しており、また、第2の接合部横方向側部から延在しているストラットセクションの周りに延在している、第1のループと、(3)第2のループであって、第2のループは、第1のループから、移行セクションと接合部との間に延在しており、第1のループを通って延在するように自分自身の上に折り返されている、第2のループと、を含む。
【0150】
いくつかの実施形態によれば、移行セクションは、接合部の一方の半径方向側部から接合部の反対側の半径方向側部に向けて、および、接合部の一方の横方向側部から接合部の反対側の横方向側部へ、斜めの方向に延在している。
【0151】
いくつかの実施形態によれば、第1のループおよび第2のループの両方が、接合部の周りにしっかりと張力をかけられている。
【0152】
いくつかの実施形態によれば、単一のストラットセクションの周りに巻き付けられているそれぞれの複数のホイップステッチは、対応するストラットセクションの長さに沿って同じ方向に配向されている角度付きホイップステッチである。
【0153】
いくつかの実施形態によれば、スカート近位端部は、それぞれのストラットセクションのそれぞれの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチ、および、その間に位置決めされている接合部の周りの接合部ロック結び目を介して、選択された接合部の両方の横方向側部から延在している少なくとも2つのストラットセクションに縫合されており、ストラットセクションのうちの一方の周りの複数の非貫通ホイップステッチは、他方のストラットセクションの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチのものと反対の方向に角度を付けられている。
【0154】
いくつかの実施形態によれば、スカート遠位端部は、少なくとも1つの追加的な一次縫合糸および追加的な二次縫合糸を介して、弁の流入端部部分において少なくとも1つのストラットセクションに連結されており、少なくとも1つの追加的な一次縫合糸は、貫通ポイントにおいて流入端部部分を通してイン-アンド-アウトパターンで通されており、追加的な二次縫合糸は、一次縫合糸を通されており、ストラットセクションの長さに沿って互いから間隔を置いて配置された一連のホイップステッチにおいて、流入端部部分におけるストラットセクションの周りに巻き付けられており、スカート遠位端部は、追加的な接合部ロック結び目を介して、流入端部部分におけるストラットセクションの端部において少なくとも1つの接合部にさらに連結されている。
【0155】
いくつかの実施形態によれば、追加的な一次縫合糸は、流入端部部分の周りに配設されているストラットセクションの形状を追跡している。
【0156】
いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸は、マルチフィラメント縫合糸を含む。
【0157】
いくつかの実施形態によれば、二次縫合糸は、超高分子量ポリエチレンを含む。
【0158】
いくつかの実施形態によれば、スカートは、フレームの外側表面の周りに配設されている外側スカートである。
【0159】
本発明の別の態様によれば、人工弁を組み立てる方法であって、方法は、スカートのスカート近位端部を通してイン-アンド-アウトパターンで一次縫合糸を通すステップを含む、方法が提供される。方法は、一次縫合糸がそれを通された状態のスカート近位端部を、人工弁のフレームの少なくとも1つのストラットセクションに近似するステップをさらに含む。方法は、最終非貫通ホイップステッチまでストラットセクションの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチを形成する様式で、少なくとも1つのストラットセクションの周りにおよび一次縫合糸の周りに二次縫合糸をループ化するステップであって、それぞれの非貫通ホイップステッチは、ストラット巻き付きセクションおよび一次縫合糸巻き付きセクションを含み、ストラット巻き付きセクションは、ストラットセクションの周りにループ化されており、一次縫合糸巻き付きセクションは、ストラット巻き付きセクションから延在し、一次縫合糸と一次縫合糸の周りのスカート近位端部との間を通過する、ステップをさらに含む。
【0160】
いくつかの実施形態によれば、それぞれの非貫通ホイップステッチを形成するステップは、ストラットセクションの一方の半径方向側部を横切って二次縫合糸を延在させ、ストラットセクションの軸線方向側部の上にそれを折り返し、ストラットセクションの反対側の半径方向側部を横切って後方にそれを延在させることによって、ストラット巻き付きセクションを形成するステップを含む。
【0161】
いくつかの実施形態によれば、それぞれの非貫通ホイップステッチを形成するステップは、一次縫合糸のランニングステッチ部分とスカート近位端部との間に二次縫合糸を通過させ、ランニングステッチ部分の上にそれを折り返すことによって、一次縫合糸巻き付きセクションを形成するステップをさらに含む。
【0162】
いくつかの実施形態によれば、それぞれの非貫通ホイップステッチを形成するステップは、一次縫合糸のランニングステッチ部分の上に二次縫合糸を通過させ、ランニングステッチ部分の上に、および、ランニングステッチ部分とスカート近位端部との間に、それをループ化して戻すことによって、一次縫合糸巻き付きセクションを形成するステップをさらに含む。
【0163】
いくつかの実施形態によれば、スカートは、外側スカートであり、ランニングステッチ部分は、一次縫合糸の内側ステッチ部分である。
【0164】
いくつかの実施形態によれば、方法は、最終非貫通ホイップステッチから対応するストラットセクションのそれぞれの端部における接合部の周りに延在する接合部ロック結び目を形成するステップであって、接合部ロック結び目は、第1の接合部横方向側部につながるストラットセクションの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチにかかる張力を維持するように構成されている、ステップをさらに含む。
【0165】
いくつかの実施形態によれば、接合部ロック結び目を形成するステップは、接合部の第1の横方向側部に配設されている最終非貫通ホイップステッチから、接合部の1つの軸線方向側部の上に、接合部の第2の横方向側部に向かう方向に、二次縫合糸を延在させ、それによって、接合部ロック結び目の移行セクションを形成するステップを含む。
【0166】
いくつかの実施形態によれば、接合部ロック結び目を形成するステップは、接合部の第2の横方向側部から延在するストラットセクションの周りに、移行セクションから二次縫合糸を延在させ、それによって、接合部ロック結び目の第1のループを形成するステップをさらに含む。
【0167】
いくつかの実施形態によれば、接合部ロック結び目を形成するステップは、第1のループからの二次縫合糸を移行セクションと接合部との間に延在させ、二次縫合糸をそれ自身の上に折り返して戻し、それを第1のループに通過させ、それによって、接合部ロック結び目の第2のループを形成するステップをさらに含む。
【0168】
いくつかの実施形態によれば、接合部ロック結び目を形成するステップは、第2のループのテールを強制的に引っ張り、第1のループおよび第2のループの両方を接合部の周りに締め付けるステップをさらに含む。
【0169】
いくつかの実施形態によれば、移行セクションを形成するステップは、接合部の一方の半径方向側部から接合部の反対側の半径方向側部に向けて、および、接合部の一方の横方向側部から接合部の反対側の横方向側部へ、斜めの方向に二次縫合糸を延在させるステップを含む。
【0170】
いくつかの実施形態によれば、任意の単一のストラットセクションの周りに複数のホイップステッチを形成するステップは、対応するストラットセクションの長さの周りに同じ方向に配向されている複数の角度付きホイップステッチを形成するステップを含む。
【0171】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのストラットセクションの周りに複数のホイップステッチを形成するステップは、ストラットセクションの一方の周りのすべてのホイップステッチが、一方の方向に配向された角度付きホイップステッチとして形成され、一方では、他方のストラットセクションの周りのすべてのホイップステッチが、第1の方向とは反対の第2の方向に配向された角度付きホイップステッチとして形成されるように、相互接合部によって互いに分離されている少なくとも2つのストラットセクションの周りに複数のホイップステッチを形成するステップを含む。
【0172】
本発明の特定の実施形態は、上記の利点のうちのいくつかを含むか、そのすべてを含むか、または、それを含まないことが可能である。さらなる利点は、図、明細書、および、その中に含まれる特許請求の範囲から、当業者に容易に明らかになる可能性がある。本発明の態様および実施形態は、下記の明細書および添付の特許請求の範囲においてさらに説明されている。
【0173】
別段の定義がない限り、本明細書で使用されているすべての技術的なおよび科学的な用語は、本発明が関連する当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有している。矛盾がある場合、特許明細書(定義を含む)が適用される。本明細書で使用されているように、不定冠詞「a」および「an」は、文脈が明確にそうでないことを指示しない限り、「少なくとも1つの」または「1つ以上の」を意味する。
【0174】
以下の実施形態およびその態様は、システム、ツール、および方法に関連して説明および図示されており、それらは、例示的なものおよび例示目的のためのものであることを意図しており、範囲を限定するものではない。さまざまな実施形態において、上記に説明された問題のうちの1つ以上が、低減または排除されているが、一方では、他の実施形態は、他の利点または改善に関連している。
【0175】
本発明のいくつかの実施形態は、添付の図を参照して本明細書で説明されている。説明は、図とともに、いくつかの実施形態がどのように実践され得るかということを当業者に明らかにする。図は、例示的な説明の目的のためのものであり、本発明の基本的な理解のために必要なものよりも詳細に、実施形態の構造的な詳細を示すことを試みられていない。明確化のために、図に示されているいくつかの物体は、正しい縮尺にはなっていない。
【図面の簡単な説明】
【0176】
図1A】いくつかの実施形態による、機械的に拡張可能な人工弁の斜視図である。
図1B】いくつかの実施形態による、バルーン拡張可能な人工弁の斜視図である。
図2】いくつかの実施形態による、単一の弁尖を示す図である。
図3】いくつかの実施形態による、組み立ての前の、3つの弁尖によって画定された弁尖アッセンブリを示す図である。
図4】いくつかの実施形態による、一次縫合糸が弁尖のカスプ端部部分を通してイン-アンド-アウトパターンで通された状態の、弁尖のカスプ端部部分を通る拡大断面図である。
図5A】いくつかの実施形態による、弁尖をそのカスプ端部部分に沿ってフレームのストラットに連結するための例示的な技法のさまざまな段階を示す図である。
図5B】いくつかの実施形態による、弁尖をそのカスプ端部部分に沿ってフレームのストラットに連結するための例示的な技法のさまざまな段階を示す図である。
図5C】いくつかの実施形態による、弁尖をそのカスプ端部部分に沿ってフレームのストラットに連結するための例示的な技法のさまざまな段階を示す図である。
図5D】いくつかの実施形態による、弁尖をそのカスプ端部部分に沿ってフレームのストラットに連結するための例示的な技法のさまざまな段階を示す図である。
図5E】いくつかの実施形態による、弁尖をそのカスプ端部部分に沿ってフレームのストラットに連結するための例示的な技法のさまざまな段階を示す図である。
図6】いくつかの実施形態による、第1および二次縫合糸を介してストラットに連結されている弁尖の例示的な構成を示す図である。
図7】いくつかの実施形態による、2つの一次縫合糸がカスプ端部部分を通してイン-アンド-アウトパターンで通された状態の、弁尖のカスプ端部部分を通る拡大断面図である。
図8】いくつかの実施形態による、第1および二次縫合糸を介してストラットに連結されている弁尖の別の例示的な構成を示す図である。
図9A】いくつかの実施形態による、弁尖をそのカスプ端部部分に沿ってフレームのストラットセクションおよび接合部に連結するための例示的な技法のさまざまな段階を示す図である。
図9B】いくつかの実施形態による、弁尖をそのカスプ端部部分に沿ってフレームのストラットセクションおよび接合部に連結するための例示的な技法のさまざまな段階を示す図である。
図9C】いくつかの実施形態による、弁尖をそのカスプ端部部分に沿ってフレームのストラットセクションおよび接合部に連結するための例示的な技法のさまざまな段階を示す図である。
図9D】いくつかの実施形態による、弁尖をそのカスプ端部部分に沿ってフレームのストラットセクションおよび接合部に連結するための例示的な技法のさまざまな段階を示す図である。
図10】いくつかの実施形態による、複数のストラットセクションおよび接合部に連結されている弁尖を備えた人工弁の部分図である。
図11A】いくつかの実施形態による、弁尖をそのカスプ端部部分に沿ってフレームのストラットセクションおよび接合部に連結するための別の例示的な技法のさまざまな段階を示す図である。
図11B】いくつかの実施形態による、弁尖をそのカスプ端部部分に沿ってフレームのストラットセクションおよび接合部に連結するための別の例示的な技法のさまざまな段階を示す図である。
図11C】いくつかの実施形態による、弁尖をそのカスプ端部部分に沿ってフレームのストラットセクションおよび接合部に連結するための別の例示的な技法のさまざまな段階を示す図である。
図11D】いくつかの実施形態による、弁尖をそのカスプ端部部分に沿ってフレームのストラットセクションおよび接合部に連結するための別の例示的な技法のさまざまな段階を示す図である。
図12A】いくつかの実施形態による、弁尖をそのカスプ端部部分に沿ってフレームのストラットセクションおよび接合部に連結するための別の例示的な技法のさまざまな段階を示す図である。
図12B】いくつかの実施形態による、弁尖をそのカスプ端部部分に沿ってフレームのストラットセクションおよび接合部に連結するための別の例示的な技法のさまざまな段階を示す図である。
図12C】いくつかの実施形態による、弁尖をそのカスプ端部部分に沿ってフレームのストラットセクションおよび接合部に連結するための別の例示的な技法のさまざまな段階を示す図である。
図12D】いくつかの実施形態による、弁尖をそのカスプ端部部分に沿ってフレームのストラットセクションおよび接合部に連結するための別の例示的な技法のさまざまな段階を示す図である。
図13】別の例示的な縫い付け構成を示す図である。
図14】さらに別の例示的な縫い付け構成を示す図である。
図15】いくつかの実施形態による、外側スカートを備えた人工弁の斜視図である。
図16】いくつかの実施形態による、複数のストラットセクションおよび接合部に連結されているスカートを備えた、図15の人工弁の部分図である。
図17】いくつかの実施形態による、外側スカートを備えた別の例示的な人工弁の斜視図である。
図18】いくつかの実施形態による、複数のストラットセクションおよび接合部に連結されているスカートを備えた、図17の人工弁の部分図である。
【発明を実施するための形態】
【0177】
以下の説明では、本開示のさまざまな態様が説明されることとなる。説明の目的のために、本開示の異なる態様の徹底的な理解を提供するために、特定の構成および詳細が記載されている。しかし、特定の詳細が本明細書で提示されることなく、本開示が実践され得るということも当業者に明らかになることとなる。そのうえ、周知の特徴は、本開示を曖昧にしないようにするために、省略または簡単化され得る。特定の図面の上にあまりにも多くの参照数字およびリード線を有することからの過度の混乱を回避するために、いくつかのコンポーネントは、1つ以上の図面を介して導入されることとなり、そのコンポーネントを含有するすべての後続の図面において明示的には識別されないこととなる。
【0178】
図1Aおよび図1Bは、いくつかの実施形態による、2つの例示的なタイプの人工弁100の斜視図を示している。プライムマーク(´)またはダブルプライムマーク(´´)を伴う参照番号が、同じエレメントの異なる実施形態を示すために、図1A図1Bの全体を通して使用されているということが認識されることとなる。開示されているデバイスおよびシステムの実施形態は、同じエレメントの異なる実施形態の任意の組み合わせを含むことが可能である。具体的には、シングルプライムマークまたはダブルプライムマークを伴わないエレメントへの任意の参照は、シングルプライムマークまたはダブルプライムマークによって示されている同じエレメントの任意の代替的な実施形態を指すことが可能である。
【0179】
人工弁100は、カテーテル(図示略)の上を患者のターゲット部位に送達可能であり、また、半径方向に圧縮された(または、クリンプされた)構成と半径方向に拡張された構成(図1A図1Bに示されている)との間で半径方向に拡張可能および圧縮可能である。拡張された構成は、圧縮された構成と完全に拡張された構成において到達される最大直径との間で、弁100が拡張することができる直径の範囲を含むことが可能である。したがって、複数の部分的に拡張された構成は、半径方向に圧縮されたまたはクリンプされた構成と最大に拡張された構成との間の任意の拡張直径に関係することが可能である。本開示の人工弁100は、天然の大動脈弁、天然の僧帽弁、天然の肺動脈弁、および、天然の三尖弁の中に装着されるように構成された任意の人工弁を含むことが可能である。
【0180】
本明細書で使用されているように、「複数」という用語は、2つ以上を意味している。
【0181】
上述のように、人工弁100は、半径方向に圧縮されたまたはクリンプされた構成において弁100を運搬する送達アッセンブリを介して、ターゲット部位に向けて、植え込みの部位に送達され、さまざまな拡張メカニズムを介して弁100を拡張させることによって、天然の解剖学的構造に対して装着され得る。図1Aは、例示的な機械的に拡張可能な弁100´を示しており、図1Aに示されているプライムマーク(´)を伴うすべての参照番号は、機械的に拡張可能な弁の中に含まれている同様のエレメントを指す。機械的に拡張可能な弁は、拡張のための機械的な作動メカニズムに依存する人工弁のカテゴリーである。機械的な作動メカニズムは、通常、複数のアクチュエーターアッセンブリを含み、それらは、送達装置のそれぞれの作動アームアッセンブリに解放可能に連結されており、人工弁を所望の直径に拡張させるためにアクチュエーターアッセンブリを作動させるための送達装置のハンドルを介して制御される。
【0182】
図1Bは、例示的なバルーン拡張可能な弁100´´を示しており、図1Bに示されているダブルプライムマーク(´´)を伴うすべての参照番号は、バルーン拡張可能な弁の中に含まれている同様のエレメントを指す。バルーン拡張可能な弁は、一般的に、人工弁の中のバルーンを膨張させる手順に関与し、それによって、所望の植え込み部位の中で人工弁100を拡張させる。弁が十分に拡張されると、バルーンは収縮され、送達装置とともに回収される。機械的に拡張可能な弁100´およびバルーン拡張可能な弁100´´は、図1A図1Bに関連して説明および図示されているが、人工弁100は、他の拡張メカニズム(たとえば、自己拡張可能な弁など)を含むことが可能であるということが明確であることとなる。自己拡張可能な弁は、フレームを含み、フレームは、外側保持構造体(たとえば、カプセルまたはシャフト(図示略)の一部分など)が人工弁に対して近位に引き抜かれるとすぐに、自動的に拡張するように形状設定されている。
【0183】
人工弁100は、流入端部105を画定する流入端部部分104と、流出端部103を画定する流出端部部分102と、を含むことが可能である。人工弁100は、弁長手方向軸線10を画定することが可能であり、弁長手方向軸線10は、流入端部部分104および流出端部部分102を通って延在している。いくつかの場合において、流出端部103は、人工弁100の近位端部であり、流入端部105は、人工弁100の遠位端部である。代替的に、たとえば弁の送達アプローチに応じて、流出端部は、人工弁の近位端部であることが可能であり、流入端部は、人工弁の遠位端部であることが可能である。
【0184】
本明細書で使用されているように、「近位」という用語は、一般的に、任意のデバイスまたはデバイスのコンポーネントの位置、方向、または部分を指し、それは、ユーザーのより近くにあり、植え込み部位からより遠くに離れている。
【0185】
本明細書で使用されているように、「遠位」という用語は、一般的に、任意のデバイスまたはデバイスのコンポーネントの位置、方向、または部分を指し、それは、ユーザーからより遠くに離れており、植え込み部位のより近くにある。
【0186】
本明細書で使用されているように、「流出」という用語は、たとえば弁長手方向軸線10と流出端部103との間の、血液が弁100を通って流出する人工弁の領域を指す。
【0187】
本明細書で使用されているように、「流入」という用語は、たとえば流入端部105と弁長手方向軸線10との間の、血液がそこを通って弁100に流入する人工弁の領域を指す。
【0188】
弁100は、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で移動可能な環状のフレーム106と、フレーム106の中に装着されている弁尖アッセンブリ130と、を含む。フレーム106は、塑性変形可能な材料(たとえば、それに限定されないが、ステンレス鋼、ニッケルベースの合金(たとえば、コバルト-クロムまたはニッケル-コバルト-クロム合金、たとえば、MP35N合金など)、ポリマー、または、それらの組み合わせなど)を含む、さまざまな適切な材料から作製され得る。塑性変形可能な材料から構築されているときに、フレーム106(たとえば、フレーム106´´(ひいては、バルーン拡張可能な弁100´´)など)は、送達シャフト(図示略)の上で半径方向に圧縮された構成にクリンプされ、次いで、膨張可能なバルーンまたは同等の拡張メカニズムによって、患者の内側で拡張され得る。代替的にまたは追加的に、フレーム106´´は、形状記憶材料(たとえば、それに限定されないが、ニッケルチタン合金(たとえば、ニチノール)など)から作製され得る。形状記憶材料から構築されているときには、フレーム106(たとえば、フレーム106´(ひいては、機械的に拡張可能な弁100´)など)は、半径方向に圧縮された構成にクリンプされ、送達装置(図示略)のシャフトまたは同等のメカニズムの中への挿入によって、圧縮された構成で拘束され得る。
【0189】
図1A図1Bに図示されている例では、フレーム106は、複数の交差するストラット110を含む環状のステントのような構造体である。本出願において、「ストラット」という用語は、垂直方向ストラット、角度付きストラット、取り付けポスト、交連部ウィンドウ、および、特許文献1および特許文献2によって説明されている任意の同様の構造体を包含し、それらの文献は、参照により本明細書に組み込まれている。ストラット110は、フレーム106の任意の細長い部材または部分であることが可能である。フレーム106は、交差するストラット110によって画定される1つ以上の複数列のセル108を有することが可能である。フレーム106は、示されているように、フレームの流入端部105から流出端部103へ一定の直径を有する円筒状のまたは実質的に円筒状の形状を有することが可能であり、または、フレームは、特許文献3に開示されているように、フレームの高さに沿って、直径に関して変化することが可能であり、その文献は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0190】
ストラット110の端部部分は、流出端部103において頂点120を形成しており、流入端部105において頂点118を形成している。ストラット110は、流出頂点120と流入頂点118との間に形成された追加的な非頂点接合部116において交差することが可能である。非頂点接合部116は、流出端部103と流入端部105との間において、互いから、および/または、頂点120、118から、均等にまたは不均等に間隔を離して配置され得る。
【0191】
いくつかの実施形態によれば、ストラット110は、格子タイプパターンで配置されている。図1Aに図示されている例示的な実施形態では、ストラット110´は、弁100´が拡張された位置にあるときに、弁長手方向軸線10に対して斜めに位置決めされており、または、ある角度でオフセットされており、また、弁長手方向軸線10から半径方向にオフセットされている。ストラット110´は、図1Bに示されているもの以外の角度だけオフセットされ得るということ(たとえば、弁長手方向軸線10に対して実質的に平行に配向されていることなど)が明確であることとなる。
【0192】
いくつかの実施形態によれば、ストラット110´は、互いに枢動可能に連結されている。フレーム106´は、ストラット110´の流入頂点118´、流出頂点120´、および非頂点接合部116´の領域において、開口部またはアパーチャーを含むことが可能である。それぞれのヒンジは、アパーチャーを通って延在する締結具(たとえば、リベットまたはピンなど)を介して、ストラット110´のアパーチャーが互いに重なり合う場所に含まれ得る。ヒンジは、フレーム106´が半径方向に拡張されるかまたは圧縮されるときに、ストラット110´が互いに対して枢動することを可能にすることができる。
【0193】
いくつかの実施形態によれば、ストラット110は、複数の角度付きストラットおよび垂直方向ストラットを含む。図1Bに図示されている例示的な実施形態では、フレーム106´´は、複数の角度付きストラット110´´と、軸線方向に延在するストラット114と、を含む。そのような実施形態では、ストラットは、必ずしも、それぞれのヒンジを介して互いに連結されているわけではなく、互いに対してその他の方法で枢動可能であるかまたは曲げ可能であり、フレーム拡張または圧縮を許容するようになっている。たとえば、フレーム106´´は、ヒンジなどがないときに半径方向に崩壊/拡張する能力を保持しながら、さまざまなプロセス(たとえば、それに限定されないが、レーザー切断、電鋳、および/または物理蒸着など)を介して、単一ピースの材料(たとえば、金属チューブなど)から形成され得る。
【0194】
弁尖アッセンブリ130は、複数の弁尖132(たとえば、3つの弁尖)を含み、複数の弁尖132は、フレーム106の中に少なくとも部分的に位置決めされており、流入端部105から流出端部103へ人工弁100を通る血液のフローを調整するように構成されている。三尖弁配置で崩壊するように配置された3つの弁尖132が、図1A図1Bに図示されている例示的な実施形態において示されているが、人工弁100は、任意の他の数の弁尖132を含むことができるということが明確であることとなる。弁尖132は、可撓性の材料(生物学的な材料(たとえば、ウシ心膜、または、他の供給源からの心膜)に由来する)、生体適合性の合成材料、または、当技術分野で知られているような、ならびに、たとえば、特許文献4、特許文献5、および特許文献6に説明されているような他の適切な材料から作製され得、それらの文献は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0195】
図2は、単一の代表的な弁尖132を示しており、図3は、いくつかの実施形態による、フレーム106へのおよび互いへの取り付けの前の3つの分離された弁尖を示しており、それは、弁尖アッセンブリ130を集合的に画定している。それぞれの弁尖132は、自由縁部136の反対側にカスプ縁部135を画定する丸みを帯びたカスプ端部部分134と、カスプ縁部135および自由縁部136を分離する一対の概して反対方向に向けられたタブ138と、を有している。カスプ縁部135は、単一のスカラップを形成している。弁尖132は、内側表面152および外側表面154をさらに含み、内側表面152は、弁長手方向軸線10に面する表面として定義されており、外側表面154は、フレーム106に面するようにその反対側にある。
【0196】
弁尖132が、フレームにおよび互いに連結されているときに、結果として生じる弁尖アッセンブリ130の下側縁部は、望ましくは、起伏のある湾曲したスカラップ状の形状を有している。このスカラップ状の幾何学形状を有する弁尖を形成することによって、弁尖132にかかる応力が低減され、そして、それは、弁の耐久性を改善する。そのうえ、スカラップ状の形状に起因して、それぞれの弁尖の腹部におけるひだおよび波紋(それは、それらのエリアにおいて早期の石灰化を引き起こす可能性がある)が、排除されるかまたは少なくとも最小化され得る。また、スカラップ状の幾何学形状は、弁尖構造体を形成するために使用される組織材料の量を低減させ、それによって、弁の流入端部において、より小さくてより均一なクリンプされたプロファイルを可能にする。
【0197】
弁尖132は、人工弁100を通る血液フローをシールするために、それらの自由縁部136が互いに接合しているときに、非平面的な接合平面(注釈を付けられていない)を画定している。弁尖132は、それらのタブ138において互いに固定され、弁尖アッセンブリ130の交連部140を形成することが可能であり、それは、フレーム106に接続されているかまたはその中に埋め込まれている構造的エレメント(たとえば、交連部ポストなど)に、直接的にまたは間接的に固定され得る。弁尖アッセンブリ130を形成するために2つの他の弁尖132に固定されているとき、弁尖132のカスプ縁部135は、弁尖構造体130のスカラップ状の形状の下側縁部部分を集合的に形成する。
【0198】
いくつかの実施形態によれば、機械的に拡張可能な弁100´は、複数のアクチュエーターアッセンブリ122を含み、複数のアクチュエーターアッセンブリ122は、弁100´の拡張を促進させるように構成されており、また、いくつかの場合において、拡張された構成において弁をロックし、その非意図的な再圧縮を防止するように構成されている。図1Aは、3つのアクチュエーターアッセンブリ122を図示しており、3つのアクチュエーターアッセンブリ122は、フレーム106´の内側表面に装着され、フレーム106´の内側表面の周りに均等に間隔を置いて配置されているが、異なる数のアクチュエーターアッセンブリ122が利用され得るということ、アクチュエーターアッセンブリ122がフレーム106´にその外側表面の周りにおいて装着され得るということ、および、アクチュエーターアッセンブリ122間の円周方向の間隔が不均等であり得るということ、が明確であるはずである。いくつかのケースでは、図1Bにさらに図示されているように、アクチュエーターアッセンブリ122は、さらに交連部ポストとしての役割を果たすことが可能であり、弁尖アッセンブリ130の交連部140が、交連部ポストに連結され得る。機械的に拡張可能な弁およびその送達システムの構造および動作に関する詳細は、特許文献7、特許文献8、特許文献9、および特許文献10、ならびに、米国特許出願第62/870,372号および米国特許出願第62/776,348号に説明されており、それらの文献のすべては、参照により本明細書に組み込まれている。
【0199】
いくつかの実施形態によれば(たとえば、図1Bに図示されている例示的な実施形態など)、上側列のセルは、複数の軸線方向に延在するウィンドウフレーム部分112(それは、交連部ウィンドウを画定する)と、複数の軸線方向に延在するストラット114と、を含む。それぞれの軸線方向ストラット114、および、それぞれのウィンドウフレーム部分112は、2つの角度付きストラット110´´の下側端部の収束によって画定される接合部116´´から、2つの角度付きストラット110´´の上側端部の収束によって画定される別の接合部116´´へ延在している。それぞれの交連部ウィンドウフレーム部分112は、弁尖構造体130のそれぞれの交連部140を装着している。
【0200】
追加的なフレーム構成は、フレームに取り付けられている交連部ポストを含むことが可能であり、それは、交連部140を受け入れるように構成されており、交連部140は、その中に画定されたウィンドウ部分を通って延在しているか、または、さまざまな他の様式でそこへの交連部取り付けを支持しているか、のいずれかである。代替的に、セル108のうちのいくつかは、それに取り付けられている交連部140を受け入れるように構成され得る。たとえば、最上部列のセル108は、弁尖132のタブ138を受け入れるように構成され得る。人工弁に関するさらなる詳細(交連部がそれらのフレームに装着され得る様式を含む)は、特許文献4、特許文献11、特許文献12、特許文献1、特許文献13、および特許文献2;特許文献14、特許文献15、米国出願第62/869,948号、および米国出願第62/813,643号;ならびに、PCT出願第PCT/US2019/61392号に説明されており、それらの文献のすべては、参照により本明細書に組み込まれている。先行文献に開示されている技法およびメカニズムのいずれかが、交連部140をフレーム106に(直接的にまたは間接的に)接続するために使用され得る。
【0201】
いくつかの実施形態によれば、人工弁100は、スカート123(たとえば、フレーム106の外側表面の上に装着されている外側スカート124(たとえば、図15および図17に示されている)など)をさらに含むことが可能であり、それは、たとえば、フレーム106と天然の弁輪(人工弁100がそれに対して装着されている)の周囲の組織との間に保持されるシーリング部材として機能するように構成され、それによって、人工弁100を通過する弁傍漏出のリスクを低減させる。そのような外側スカートは、たとえば、それに限定されないが、さまざまな合成材料(たとえば、PET)または自然の組織(たとえば、心膜の組織)など、さまざまな適切な生体適合性材料から作製され得る。
【0202】
いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸144は、イン-アンド-アウトパターン(ランニングステッチパターンとしても当技術分野において知られている)でカスプ端部部分134を通されている。図3は、弁尖132のカスプ端部部分134に沿って縫い付けられている一次縫合糸144を示している。図4は、カスプ端部部分134およびそれを通されている一次縫合糸144を通る拡大断面図を示している。示されているように、ランニングステッチは、カスプ端部部分134に沿ってイン-アンド-アウトパターンで貫通ポイント150を通って延在し、それによって、弁尖内側表面152に沿って配設されている複数の内側ステッチ部分146と、弁尖外側表面154に沿って配設されている複数の外側ステッチ部分148と、を含む複数のランニングステッチ部分を画定しており、それぞれの内側ステッチ部分146およびそれぞれの外側ステッチ部分148が、1組の連続的な貫通ポイント150の間に画定されている。随意的に、しかし、いくつかの実施形態において、好ましくは、一次縫合糸144は、カスプ縁部135の湾曲を追跡し、それは、一次縫合糸144がカスプ縁部135に沿って走ることまたはカスプ縁部135に対して概して平行になっていることを意味している。
【0203】
特に図5A図5Eを参照すると、弁尖132をそのカスプ端部部分134に沿ってフレーム106の少なくとも1つのストラット110の少なくとも1つのセクションに連結するための例示的な技法が、ここで本教示にしたがって議論されることとなる。図5Aに示されているように、カスプ端部部分134(一次縫合糸がイン-アンド-アウトパターンでそれを通されている)は、ストラット110に近似されており、カスプ端部部分134が、好ましくは、ストラット110の内側において半径方向内向きに位置決めされるようになっている(随意的に、ストラット110の内側と接触している)。いくつかの実施形態によれば、二次縫合糸156が、一次縫合糸144を通して少なくとも1つのストラット110の少なくとも1つのセクションの周りに縫い付けられており、二次縫合糸156は、複数の自己締め付け構築体158を含む。それぞれの自己締め付け構築体158は、ストラット110の周りで張力下において収縮するように構成されている少なくとも1つのループを含む。
【0204】
ストラット110は、図5A図5Eでは長方形断面を有するように示されているが、これは、単に例示目的のためのものに過ぎないということ、および、ストラット110の断面は、丸みを帯びた形状を有するか、円形の形状を有するか、多角形の形状を有するか、不規則な形状を有するか、または、ストラットの長さに沿って変化する形状を有することが可能であるということが明確であることとなる。また、ストラットの断面は、同じ形状のままであるが、ストラットの長さに沿ってサイズを変化させることも可能である。
【0205】
自己締め付け構築体158は、貫通ポイント150aにおいて一次縫合糸144を通して半径方向外向きに二次縫合糸156を通すことによって、および、ストラットの周りに少なくとも1つのループ160(たとえば、図5Bに示されているループ160aなど)を形成することによって形成される。いくつかの実施形態によれば、自己締め付け構築体158は、ストラット110の周りに2つ以上のループ160を含む。たとえば、二次縫合糸は、図5Cに示されているように、再びループ化され、ストラット110の周りに第2のループ160bを形成することが可能である。2つのループ160aおよび160bが、図5A図5Eに関連して説明および図示されているが、自己締め付け構築体158は、代替的な変形例では、任意の他の数のループを含むことが可能であるということが明確であることとなる。
【0206】
図5Dに示されているように、二次縫合糸156は、次いで、少なくとも1つのループ160の下を(たとえば、両方のループ160a、160bとストラット110との間を)通過させられ、概して馬蹄形形状の(または、U字形状の)セクション162を形成し、それは、その後に、貫通ポイント150bにおいて半径方向内向き方向に一次縫合糸144を通される。したがって、結果として生じる自己締め付け構築体158は、少なくとも1つの外側ステッチ部分148をその間に画定する2つの貫通ポイント150の間に画定されている。
【0207】
「半径方向内向き」方向は、弁長手方向軸線10に向かう方向であり、「半径方向外向き」方向は、弁長手方向軸線10から離れるように反対方向に配向される。
【0208】
二次縫合糸156は、複数の縫合糸引っ張り部分164をさらに含み、複数の縫合糸引っ張り部分164は、弁尖内側表面152の上に延在しており、連続的な自己締め付け構築体158の間に画定され得る。図5Eに示されているように、二次縫合糸156の縫合糸引っ張り部分164は、弁尖内側表面152の上に(たとえば、少なくとも1つの内側ステッチ部分146に対して平行に)二次縫合糸156を延在させることによって、および、次いで、連続的な貫通ポイント150c(そのポイントにおいて、別の自己締め付け構築体158が同様の様式で形成され得る)において、半径方向外向き方向に一次縫合糸144を通してもう一度二次縫合糸156を通すことによって、画定されている。図5Eは、3つの例示的な自己締め付け構築体158を含むステッチパターンのセクションを示している。
【0209】
自己締め付け構築体158は、そのカスプ端部部分134が半径方向内向きに引っ張られるほど、弁尖132に対するそのグリップを締め付けるように構成されている。心臓拡張期の間に、弁尖132は、半径方向内向きに崩壊し、人工弁を効果的に閉じる。この崩壊は、カスプ端部部分134において半径方向内向きに配向された引っ張り力を働かせ、それは、それとともに縫合糸引っ張り部分164を半径方向内向きに引っ張ろうとする。縫合糸引っ張り部分164(弁尖内側表面152の上に配設されている)は、それに沿ってそれぞれの自己締め付け構築体158の両側のテールを引っ張り、それは、少なくとも1つのループ160がストラット110の周りに収縮することを引き起こす。この収縮は、少なくとも1つのループ160の直径を低減させ、したがって、ストラット110の外部表面と少なくとも1つのループ160の内部表面との間に機械的なインターフェースを形成する。この収縮は、機械的なインターフェースにおける内部表面と外部表面との間に静止摩擦を結果として生じさせ、それぞれの自己締め付け構築体158の少なくとも1つのループ160がサイズまたは直径の低減された構成で(その構成で張力が維持され得る)締まることを引き起こす。換言すれば、ループ160は、張力が自己締め付け構築体158の両方の端部部分に印加されるときに、直径に関して低減するように構成されており、それは、ストラット110の周りの二次縫合糸156のグリップを増加させ、それによって、結果として生じるスカラップラインに沿って弁尖132がストラット110の上をスライドすることを防止する。
【0210】
有利には、一次縫合糸144は、カスプ端部部分134を通してイン-アンド-アウトパターンで通されており、一次縫合糸144は、二次縫合糸156と弁尖132との間でプレジェットまたはクッションとしての役割を果たすことが可能である。たとえば、縫合糸引っ張り部分164(弁尖内側表面152の上に配設されている)は、反復的な拡張期および収縮期サイクルの間に、一次縫合糸144の内側ステッチ部分146に押し付けられ得、それは、プレジェットまたはクッションとしての役割を果たし、そうでなければ弁尖132に加えられる可能性のある直接的な摩耗を防止するようになっている。
【0211】
一次縫合糸144または二次縫合糸156(さらに下記に説明されている二次縫合糸170も同様)のいずれかに関して本明細書で使用されているように、「縫合糸」という用語は、それに限定されないが、ポリマー材料、スレッド、ストランド、ファイバー、ワイヤー、他の巻き取り可能な材料、有機のおよび無機の材料、または、弁100のさまざまな実施形態において使用されるコンポーネントを通すおよび/もしくは一緒に接合するために医療用途に関して受け入れ可能な任意の他の材料を含む。一次縫合糸144は、他のタイプの縫合糸のなかでも、マルチフィラメント縫合糸(たとえば、Ethibond Excel(登録商標) PET thread(Johnson & Johnson, New Brunswick、N.J.)など)であることが可能である。二次縫合糸156(下記にさらに説明されることとなる二次縫合糸170も同様)は、他のタイプの縫合糸のなかでも、超高分子量ポリエチレン(UHMwPE)、たとえば、FORCE FIBER(登録商標)縫合糸(Teleflex, Wayne, Pa)またはDYNEEMA(登録商標)ファイバー(Koninklijke DSM, the Netherlands)などを含むことが可能である。
【0212】
好ましくは、二次縫合糸156の直径は、一次縫合糸144の直径よりも十分に小さく、一次縫合糸144を通して二次縫合糸156を通すことが、一次縫合糸144を破ることもなくまたは破壊することもないようになっている。一次縫合糸144の直径に対する二次縫合糸156の直径の比は、一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比として定義される。いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.8未満である。いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.5未満である。いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.3未満である。
【0213】
先行技術の人工弁デバイスでは、内側スカートは、フレームの内側表面に取り付けられており、弁尖のためのより適切な取り付け表面を形成するようになっている。それとは対照的に、現在開示されている取り付け構成は、中間ファブリックストリップの利用を必要としない。その理由は、一次縫合糸144が支持構造体としての役割を果たし、弁尖132が、一次縫合糸144を通されている二次縫合糸156を介して、支持構造体を通してフレーム106に取り付けられ得るからである。フレーム106の内側表面に沿ったファブリックストリップは、植え込み後の組織内方成長および増殖を推進するリスクをもたらす。したがって、そのようなファブリックまたは布コンポーネントがフレームの内側に沿って存在しないことは、そのようなリスクを著しく低減させ、それによって、弁の長期の耐久性および機能性を改善することが可能である。
【0214】
本発明の好適な実施形態によれば、弁尖のスカラップ状の縁部に沿った人工弁のフレームへの弁尖取り付けは、その間に中間ファブリックストリップおよび/または布を欠いている。組織内方成長が依然として縫合糸材料(たとえば、一次縫合糸144など)に沿って起こる可能性があるが、縫合糸の全体的な表面積は、たとえば、内側スカートコンポーネントとしての役割を果たす、従来から使用されているファブリックストリップのものよりも著しく小さい。
【0215】
示されているように、フレーム106のストラット110への弁尖132の取り付けは、二次縫合糸156を介して実現され、二次縫合糸156は、直接的に弁尖材料を通される代わりに、一次縫合糸144を通されている。したがって、一次縫合糸144は、カスプ端部部分134に沿った縫合糸の裂開に抵抗する補強部材としての役割を果たし、それによって、スカラップラインの付近における弁尖132への応力集中を低減させる。有利には、フレームへの弁尖取り付けの領域において、開状態と閉状態または接合している状態との間での移行の間に、弁尖132に印加される力は、一次縫合糸144の長さに沿って分配される。そのような様式では、一次縫合糸144は、時間の経過とともに弁尖132の耐久性を強化する力分配エレメントとしての役割を果たす。その理由は、力が一次縫合糸144の上にその長さに沿って実質的に等しい様式で分配されるからである。
【0216】
図2に戻ってさらに参照すると、弁尖132は、いくつかの実施形態において、そのカスプ端部部分134に沿って事前形成された一連のアパーチャー142を提供され得、それは、一次縫合糸144を受け入れるように、および、貫通ポイント150を画定するように構成されており、それは、貫通ポイント150を通ってイン-アンド-アウトパターンで延在することが可能である。そのような実施形態では、アパーチャー142は、貫通ポイント150としての役割を果たすことが可能である。アパーチャー142は、いくつかの実施形態において、互いから均等に間隔を置いて配置され得る。
【0217】
二次縫合糸156は、貫通ポイント150において(潜在的には、アパーチャー142の中において)一次縫合糸144を通されている。いくつかの実施形態によれば、二次縫合糸156は、それぞれの貫通ポイント150において一次縫合糸144を通って延在している。代替的に、二次縫合糸156は、本明細書で下記にさらに開示されることとなるように、貫通ポイント150のうちのいくつかのみを通って延在することが可能である。
【0218】
そのような実施形態では、一次縫合糸144が、カスプ端部部分134に沿って、事前形成されたアパーチャー142を通されているので、一次縫合糸144および/または二次縫合糸156それぞれのための貫通ポイント150の精度は、事前設定され得、縫合糸のより正確な設置およびより少ない誤差につながる。
【0219】
アパーチャー142は、一次縫合糸144を受け入れるように寸法決めされている。いくつかの実施形態によれば、アパーチャー142の直径は、一次縫合糸144の直径に等しいかまたはそれよりも小さく、一次縫合糸144がそれを通過するときに、それぞれのアパーチャー142が、それを通って延在している一次縫合糸144をしっかりと保持するようになっている。二次縫合糸156が貫通ゾーンにおける一次縫合糸144の境界を外向きに広げるので、代替的な実施形態は、一次縫合糸144および二次縫合糸156の組み合わせられた直径に等しいかまたはそれよりも小さい直径を有するアパーチャー142を含むことが可能であり、二次縫合糸156がアパーチャー142の中の一次縫合糸144を通って延在しているときに、アパーチャー142がそれらを両方ともその中にしっかりと保持するようになっている。
【0220】
いくつかの実施形態によれば、カスプ端部部分134は、マーキングを含み、マーキングは、たとえば、カスプ縁部135の湾曲を追跡することなどによって、起伏のあるスカラップラインに追従することが可能である。そのようなマーキングは、アパーチャー142の代替として、または、アパーチャー142に加えて利用され得、そのようなマーキングは、それに沿って一次縫合糸144を縫い付ける際に組み立て者をさらに支援することが可能である。
【0221】
いくつかの実施形態によれば、図5Eに示されているように、二次縫合糸156は、すべての連続する貫通ポイント150を通されており、それぞれの自己締め付け構築体158が単一の外側ステッチ部分148の上に位置決めされるようになっており、それぞれの縫合糸引っ張り部分164が単一の内側ステッチ部分146の長さにわたって広がるようになっている。
【0222】
代替的な実施形態によれば、二次縫合糸156は、必ずしも、すべての連続する貫通ポイント150を通されているわけではなく、実際には、1つ以上の貫通ポイント150の上をスキップすることが可能であり、単一の縫合糸引っ張り部分164が、2つ以上の内側ステッチ部分146または外側ステッチ部分148の上に広がることができるようになっている。図6は、例示的な構成を示しており、そこでは、それぞれの自己締め付け構築体158は、単一の外側ステッチ部分148の上に位置決めされているが、一方では、縫合糸引っ張り部分164は、2つの内側ステッチ部分146およびそれらの間に位置決めされた単一の外側ステッチ部分148の上に広がっている。他の構成も企図され、そこでは、自己締め付け構築体158および/または縫合糸引っ張り部分164のいずれかが、連続しない貫通ポイント150を通されているということが理解されることとなる。
【0223】
「連続しない貫通ポイント」という用語は、少なくとも1つの追加的な貫通ポイント150をそれらの間に含む任意の1組の貫通ポイントを指す。有利には、二次縫合糸156の自己締め付け構成は、ストラット110の上のカスプ端部部分134の横方向移動を防止するかまたは少なくとも著しく低減させるのに十分なグリップを保持しながら、それが連続しない貫通ポイント150を通されることを可能にする。したがって、自己締め付け構築体158の数および位置は、所望の取り付けポイントに基づいて、および、弁100の組み立て者によるより容易な取り付けを促進させるために、さまざまな異なる様式で設計および修正され得る。
【0224】
いくつかの実施形態によれば、2つの一次縫合糸144は、同じ貫通ポイント150を通して、イン-アンド-アウトパターンで逆に通されている。図7は、カスプ端部部分134の断面図を示しており、2つの一次縫合糸144aおよび144bが同じ貫通ポイント150を通して反対方向に通されており、それぞれの組の連続する貫通ポイント150が一次縫合糸のうちの一方の内側ステッチ部分146および他方の一次縫合糸の外側ステッチ部分148の両方を画定するようになっていることを除いて、カスプ端部部分134は、図4に示されている図と同様である。図8は、図7に示されているように、2つの一次縫合糸144を含むカスプ端部部分134を通されている二次縫合糸156を示している。有利には、この構成は、外側ステッチ部分148および内側ステッチ部分146がそれぞれの組の連続する貫通ポイント150の間に延在するパターンを結果として生じさせ、それによって、組み立て手順の間に都合よく利用可能な任意の貫通ポイント150を通して、組み立て者が二次縫合糸156を通すことを可能にすることによって、そのような手順を簡単化する。
【0225】
いくつかの実施形態によれば、アパーチャー142の直径は、2つの一次縫合糸144の直径に等しいかまたはそれよりも小さく、両方の一次縫合糸144がそれを通って延在しているときに、それぞれのアパーチャー142がそれらの両方をしっかりと保持するようになっている。二次縫合糸156が貫通ゾーンにおける一次縫合糸144のうちの少なくとも1つの境界を外向きに広げるので、代替的な実施形態は、2つの一次縫合糸144および二次縫合糸156の組み合わせられた直径に等しいかまたはそれよりも小さい直径を有するアパーチャー142を含むことが可能である。
【0226】
一般的に、弁尖132を通して縫合糸を通すことは、弁尖132を穿孔することができる針または他の鋭いツールを使用することに関与する。しかし、針または他の鋭いツールの使用は、弁尖132に対する意図しないカット、穿刺、または他の損傷につながる可能性がある。また、そのような損傷は、製造業者によって予見または予測することが困難であり、また、それが生じたときでもエンドユーザーによって検出することが困難である可能性もある。一次縫合糸144は、貫通ポイント150を通してイン-アンド-アウト様式で通されており、貫通ポイント150は、また、二次縫合糸156がそれを通される貫通部位としての役割も果たす。したがって、二次縫合糸156が一次縫合糸144を通されており、直接的に弁尖の中へ通されていないので、弁尖への追加的な貫通またはカットが回避され得る。有利には、提案された配置は、弁尖の組織をさらに穿刺することなく、弁尖132をフレームのストラットに取り付けるために、二次縫合糸156の利用を可能にし、それによって、弁尖の長期の耐久性を改善する。
【0227】
上記に説明されている実施形態のいずれかによる、弁尖132をフレーム106のストラット110に直接的に取り付けるための自己締め付け構築体158を含む縫い付けパターンは、任意のタイプの人工弁100(たとえば、機械的に拡張可能な弁100´またはバルーン拡張可能な弁100´´のいずれかなど)に対して実装され得る。しかし、自己締め付け構築体158の利点は、接合部116´において(たとえば、ピンまたは他のヒンジを介して)交差する2つの層の交差するストラット110´(すなわち、内側ストラットおよび外側ストラット)を含むように示されている、図1Aに図示されているタイプの機械的に拡張可能な弁100´に関してより顕著である。そのような二重層フレーム106´に伴う特有の課題は、枢動接合部116´において縫合糸の結び目を形成することが困難であるということである。その理由は、交差するストラット110´間の相対的な移動が、ハサミのような剪断力を働かせる可能性があり、それが、そのような領域における縫合糸の完全性を損なう可能性があるからである。
【0228】
機械的に拡張可能な弁(たとえば、図1Aに示されている弁100´など)の二重層フレーム106´とは異なり、ユニタリーフレームによって形成された人工弁のフレーム(たとえば、たとえば図1Bに示されているバルーン拡張可能な弁100´´のフレーム106´´など)は、同じ趣旨でこの問題に悩まされず、弁尖132をそのようなフレーム106´´に直接的に連結するために利用される縫い付けパターンは、必ずしも自己締め付け構築体を利用することなく、非頂点接合部116´´の間のしっかりとした取り付けを維持することとなる様式で、非頂点接合部116´´の周りに形成された結び目を含むことが可能である。
【0229】
特に図9A図9Dを参照すると、そのカスプ端部部分134に沿った弁尖132を、非頂点接合部116において相互接続されたストラットセクション111に連結するための例示的な技法が、ここで本教示にしたがって議論されることとなる。図9A図9Dに図示されている図は、人工弁のセクション(たとえば、人工弁100´´のセクションなど)の底部視点から見られている。本明細書で使用されているように、ストラットセクション111は、フレーム106の2つの非頂点接合部116の間に画定されたストラットの任意のセクションを指す。
【0230】
図1Bに図示されている例示的なバルーン拡張可能な弁100´´のフレーム106´´は、平坦な流入頂点118´´(平坦な流出頂点120´´も同様)を含むように示されている。いくつかの実施形態において、ストラットセクションは、互いから軸線方向に間隔を置いて配置されている2つの非頂点接合部(たとえば、非頂点接合部116´´bおよび116´´cなど)の間に延在している比較的に直線的なストラットセクション(たとえば、図1Bに示されているストラットセクション111´´bなど)、および/または、互いから横方向に間隔を置いて配置されているが、流入端部105´´と流出端部103´´との間において同じレベルの高さにおいて互いに整合され得る2つの非頂点接合部(たとえば、非頂点接合部116´´aおよび116´´bなど)の間に延在している湾曲したストラットセクション(たとえば、ストラットセクション111´´aなど)のいずれかであることが可能である。そのような実施形態では、湾曲したストラットセクションの湾曲のピークは、頂点(たとえば、湾曲したストラットセクション111´´aによって画定される流入頂点118´´aなど)を画定することが可能である。
【0231】
図9A図9Bに示されているように、それぞれのストラットセクション111およびそれぞれの非頂点接合部116は、反対側の軸線方向側部間におよび反対側の半径方向側部間に画定されている。たとえば、それぞれのストラットセクション111は、流出端部103に面するストラット近位側部190と、流入端部105に面するストラット遠位側部191と、の間に画定されている(側部190および191は、ストラットセクションの反対側の軸線方向側部である)。また、それぞれのストラットセクション111は、弁長手方向軸線10に面するストラット内側側部192と、軸線10から離れる方に面するストラット外側側部193と、の間に画定されている(側部192および193は、ストラットセクションの反対側の半径方向側部である)。図5A図6の例に図示されているように、ストラットが長方形の断面プロファイルを有する場合には、次いで、側部190、191、192、193のそれぞれは、ストラットの対応する平面的な面によって画定され得る。それにもかかわらず、上記に述べられているように、ストラットのための他の断面形状も企図され、側部が必ずしも平面的な面を含まなくてもよいようになっている。
【0232】
それぞれの非頂点接合部116は、流出端部103に面する接合部近位側部194と、流入端部105に面する接合部遠位側部195と、の間に画定されている(側部194および195は、接合部の反対側の軸線方向側部である)。それぞれの非頂点接合部116は、同様に、弁長手方向軸線10に面する接合部内側側部196と、軸線10から離れる方に面する接合部外側側部197と、の間に画定されている(側部196および197は、接合部の反対側の半径方向側部である)。また、それぞれの接合部は、2つの反対側の横方向側部の間に、すなわち、第1の接合部横方向側部198と第2の接合部横方向側部199との間に画定されている。図示されている例では、2つのストラットセクション111は、非頂点接合部116のそれぞれの横方向側部に収束している。
【0233】
一次縫合糸144は、図4に関連して上記に説明されている同じ様式で、イン-アンド-アウトパターンでカスプ端部部分134を通され得る。いくつかの実施形態において、2つの一次縫合糸144aおよび144bが、図8に関連して上記に説明されているものと同様の様式で、貫通ポイント150を通して反対方向に通されている。したがって、図9A図10に関連して下記に説明されている一次縫合糸への任意の参照は、単一の一次縫合糸の構成、または、等しい力によって2つの反対方向に通された縫合糸のいずれかの構成を指すことが可能である。
【0234】
図9A図9Bに示されているように、カスプ端部部分134(一次縫合糸144がイン-アンド-アウトパターンでそれを通されている)は、ストラットセクション111に近似されており、カスプ端部部分134が、好ましくは、ストラット内側側部192において半径方向内向きに位置決めされるようになっている(随意的に、ストラット内側側部192と接触している)。二次縫合糸170は、ストラットセクション111の長さに沿って互いから間隔を置いて配置された一連のループまたはホイップステッチ172を形成する様式で、一次縫合糸144を通してストラットセクション111の周りに縫い付けられている。より詳細に下記に説明されることとなるように、二次縫合糸170が自己締め付け構築体158を形成するのではなく、むしろ、一連のホイップステッチによって少なくとも1つのストラットセクション111の周りに巻き付き、少なくとも1つの非頂点接合部116の周りに少なくとも1つの接合部ロック結び目174を含むことを除いて、二次縫合糸170は、二次縫合糸156の任意の実施形態と同様であることが可能である。
【0235】
貫通ポイント150において一次縫合糸144を通して二次縫合糸170を通すことによって、二次縫合糸170をストラットセクション111の周りに延在させて一次縫合糸144に向けて戻すことによって、および、次いで、連続的な貫通ポイント150(そのポイントにおいて、別のホイップステッチが同様の様式で形成され得る)において、もう一度一次縫合糸144を通して二次縫合糸170を通すことによって、ホイップステッチ172が形成される。
【0236】
たとえば、図9Bに示されているホイップステッチ172bは、貫通ポイント150(図9Bでは、ループ172aとループ172bとの間に示されている)において一次縫合糸144を通して半径方向外向きに二次縫合糸170を通すことによって、それをストラットセグメント111の周りに延在させて(図示されている例では、ストラット近位側部190の上を半径方向外向きに、次いで、視界から隠されているストラット外側側部193に沿って、そして、ストラット遠位側部195の上を半径方向内向きに)一次縫合糸144に向けて(ストラット内側側部192に沿って)戻すことによって、同様の様式で次のホイップステッチ172cを形成するために、次の順次的な貫通ポイント150を通してそれを通すことによって形成される。いくつかの実施形態では、図示されている例と同様に、一次縫合糸144は、ストラット近位側部191の近位にまたはそれに隣接して位置決めされている。
【0237】
連続的な貫通ポイント150を通してホイップステッチ172を通すことは、一連の角度付きホイップステッチを結果として生じさせる。角度付きホイップステッチは、それぞれのステッチの領域においてストラットセクション111に接するものとして定義されるストラットセクション軸線に対して非垂直の角度で配向される、ストラットセクション111の反対側側部の間に延在する少なくとも1つの部分を有するステッチとして定義され得る。
【0238】
図9A図9Bに図示されている例では、ストラット近位側部190とストラット遠位側部191との間においてストラット外側側部193に沿って延在しているホイップステッチ172bの部分(この部分は、図9Bでは視界から隠されている)、ストラット外側側部193とストラット内側側部192との間においてストラット遠位側部191に沿って延在している部分、および、ストラット遠位側部191とストラット近位側部190との間においてストラット内側側部192に沿って(随意的に、少なくとも部分的に弁尖内側表面152の上に)延在している部分、は、ホイップステッチ172bの領域においてストラット111aに接しているストラットセクション軸線に対して非垂直の角度で配向されている。
【0239】
したがって、それぞれの角度付きホイップステッチ172は、それによって巻き付けられているストラットセクション111の1つの軸線方向側部の上に延在する一部分を有しており、それは、ストラットセクションの反対側の軸線方向側部の上に延在している反対側部分よりも、(それぞれのストラットセクションの端部における)接合部116の近くにある。図示されている例では、ストラットセクション111aの近位側部190の上に延在しているホイップステッチ172の部分は、ストラット遠位側部191の上に延在している反対側部分よりも接合部116bの近くにある。代替的に、ホイップステッチ172の反対の配向は、ストラット遠位側部191の上に延在している部分が、ストラット近位側部190の上に延在している部分よりもそのような接合部116の近くにあるということを含むことが可能である。2つの接合部116の間に画定されている単一のストラットセクション111の上に巻き付けられた一連のホイップステッチ172は、一般的に、同じ角度付き配向に追従することとなる。
【0240】
好ましくは、二次縫合糸170の直径は、一次縫合糸144の直径よりも十分に小さく、一次縫合糸144を通して二次縫合糸170を通すことが、一次縫合糸144を破ることもなくまたは破壊することもないようになっている。二次縫合糸170に関する一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、二次縫合糸156に関して上記に説明されている同じ様式で定義され得る。いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.8未満である。いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.5未満である。いくつかの実施形態によれば、一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.3未満である。
【0241】
図9Bに示されているように、これらのステップは、ストラットセクション111の端部にある非頂点接合部116(図9Bにおける接合部116b)の最も近くにあるホイップステッチとして定義される最終ホイップステッチ172nまで、一連の角度付きホイップステッチ172(たとえば、ステッチ172a、172b、172cなど)を形成するように繰り返され、最終ホイップステッチ172nは、最終貫通ポイント150nまで延在しており、その後に、二次縫合糸170が、対応する非頂点接合部116の上に接合部ロック結び目174を形成するために利用される。
【0242】
接合部ロック結び目174は、移行セクション176、第1のループ178、および、第2のループ180を含む。移行セクション176は、第1の接合部横方向側部198から第2の接合部横方向側部199の方向に、接合部116の1つの軸線方向側部に沿って延在している。図9Bに図示されている例では、二次縫合糸170は、接合部116bの第1の横方向側部198に近接して、ストラット近位側部190における最終貫通ポイント150nからストラット遠位側部191へ、ストラットセクション111aの外側側部193の上を延在している。次いで、移行セクション176は、斜めの方向に(たとえば、接合部外側側部197から接合部内側側部196に向けて半径方向内向きに、および、第1の接合部横方向側部198から第2の接合部横方向側部199へ横方向に、など)接合部遠位側部195に沿って二次縫合糸170を延在させることによって形成される。
【0243】
第1のループ178は、次いで、第2の接合部横方向側部199から延在しているストラットセクション111の周りに二次縫合糸170を延在させることによって形成される。ストラットセクション111bおよび111mが、接合部116bの第2の横方向側部199から延在するように示されている。図9B図9Cに図示されている例では、第1のループ178は、移行セクション176からストラットセクション111mの周りに二次縫合糸170を延在させることによって形成される。
【0244】
第2のループ180は、第1のループ178からの二次縫合糸170のテールを移行セクション176と接合部116との間に通し、次いで、第1のループ178を通って延在するようにそれをループ化して戻すことによって形成される。図9Cに図示されている例では、二次縫合糸170(第1のループ178から延在している)は、たとえば、軸線方向に(たとえば、流出端部103に向けて上向きに)通過させられ、次いで、それ自身の後方に(たとえば、遠位/下向き方向に)折り返され、第1のループ178を通過している。二次縫合糸のテールは、次いで、強制的に引っ張られ、両方のループ178、180を締め付け、結果として生じる結び目174をロックする。
【0245】
次いで、接合部116から延在する後続のストラットセクション111(たとえば、ストラットセクション111bなど)に弁尖132を取り付ける一連のホイップステッチ172を形成することによって、および、丸みを帯びたカスプ端部部分134の経路に沿ってすべてのそれぞれの接合部116の上に同様の接合部ロック結び目174を形成することによって、その手順が繰り返され得る。有利には、このタイプの縫い付けパターンは、弁組み立て手順を促進させる。その理由は、接合部116の周りの結び目174が組み立ての間に弁尖と接合部との間のしっかりとした接続を維持するからである。
【0246】
従来の組み立て手順(その間に、組み立て者は、フレームの周囲部全体に沿ってそれぞれの後続のステッチを形成しながら、縫合糸にかかる張力を維持することを要求される)と比較して、接合部ロック結び目174は、それぞれの接合部116につながるストラットセクション111の周りのすべてのホイップステッチ172のしっかりとした接続を維持することとなり、すべての以前のステッチが張力をかけられた状態に維持する必要性から組み立て者を解放し、結び目の以前のループのいずれかが緩むリスクなしに、後の時間に組み立て手順を継続することさえも可能にする。
【0247】
結び目174のしっかりとした接続は、それにつながるストラットセクション111に沿ったすべてのホイップステッチ172を同様にストラットセクション111にしっかりと接続された状態に維持し、それによって、植え込み後の弁100の通常の動作の下での縫合糸170とストラットセクション111との間の相対運動を低減させる。
【0248】
また、任意の接合部ロック結び目174は、接合部116の両方の側部から延在するストラットセクション111の周りの一連のホイップステッチ172の間を分離している。したがって、接合部ロック結び目174に続いて形成された角度付きホイップステッチ172の配向は、結び目174につながるホイップステッチ172の構成に依存せず、実際に、同様のまたは異なる角度配向、および、同様のまたは異なる縫い付け密度などを有することが可能である。これは、組み立て手順の間に都合がよい可能性がある任意の所望の方向(それは、弁100の周囲部に沿った異なるストラット部分111に関して異なる可能性がある)に縫い付けられている角度付きホイップの角度配向を、組み立て者が切り替えることを可能にする。
【0249】
図10は、フレーム106に縫合された弁尖アッセンブリ130の一部分の例を示している(図は、弁の内側からのものである)。図示されているように、手順は、2つの隣接した弁尖132を相互接続する接合部116(たとえば、図10に示されている弁尖132aと弁尖132bとの間の交連部140と整合された接合部116dなど)の周りの同様の接合部ロック結び目174の形成を含む、1つ以上の他の弁尖132をストラットセクション111および接合部116に取り付けるために繰り返され得る。
【0250】
図示されている図では、弁尖132aのカスプ端部部分は、ストラットセクション111a、111b、および111cに縫合されており、弁尖132bのカスプ端部部分は、ストラットセクション111d、111e、および111fに縫合されている。示されているように、ストラットセクション111a、111b、および111cの周りのホイップステッチ172の角度配向は、概して同様である(たとえば、それらの下側/遠位端部よりも接合部116dの近くにそれらの上側/近位端部を有している)。接合部116dの周りの接合部ロック結び目174の後に、ストラットセクション111dおよび111eの周りのホイップステッチ172の配向は、概して反対方向に反転され、示されているように、接合部116fの周りの接合部ロック結び目174の後に、ストラットセクション111fの周りのホイップステッチ172の配向は、(ストラットセクション111a~cの上にループ化されているホイップステッチのものと同様の配向に)再び切り替えられる。それぞれのストラットセグメントの周りに巻き付けられたホイップステッチの配向を別個に変化させる能力は、弁アッセンブリプロセスを促進させることが可能である。
【0251】
いくつかのケースでは、弁尖132および/または一次縫合糸144を貫通しない二次縫合糸156を利用して弁尖132をフレーム106に取り付けることが好ましい可能性がある。図11A図11Dは、弁尖132をそのカスプ端部部分134に沿ってストラットセクション111に連結するための例示的な技法を示している。図11A図11Dに図示されている図は、図9A図9Dの視野角度と同様に、人工弁のセクション(たとえば、人工弁100´´のセクションなど)の底部視点から見られている。
【0252】
一次縫合糸144は、図4に関連して上記に説明されている同じ様式で、イン-アンド-アウトパターンでカスプ端部部分134を通され得、それは、複数のランニングステッチ部分を形成しており、それは、弁尖内側表面の上に延在する内側ステッチ部分(視界から隠されている)と、貫通ポイント150間において弁尖外側表面154の上に延在する外側ステッチ部分148(たとえば、図11Aに示されている外側ステッチ部分148a、148b、および148cなど)を含む。いくつかの実施形態において、2つの一次縫合糸144aおよび144bが、図8に関連して上記に説明されているものと同様の様式で、貫通ポイント150を通して反対方向に通されている。したがって、図11A図11Dに関連して下記に説明されている一次縫合糸への任意の参照は、単一の一次縫合糸、または、等しい力によって2つの反対方向に通された縫合糸、のいずれかの構成を指すことが可能である。
【0253】
図11Aに示されているように、カスプ端部部分134(一次縫合糸144がイン-アンド-アウトパターンでそれを通されている)は、ストラットセクション111に近似されており、カスプ端部部分134が、好ましくは、ストラット内側側部192において半径方向内向きに位置決めされるようになっている(随意的に、ストラット内側側部192と接触している)。二次縫合糸170は、ストラットセクション111の長さに沿って互いから間隔を置いて配置された一連の非貫通ホイップステッチ182を形成する様式で、一次縫合糸144の外側ステッチ部分148の周りに、および、ストラットセクション111の周りにループ化されている。図11A図11Dに示されている実施形態における二次縫合糸が、弁尖の一方の側部から他方の側部へ(たとえば、弁尖内側表面152からその外側表面154へ)延在する従来のホイップステッチ172の代わりに、非貫通ホイップステッチ182を形成するために利用されるということを除いて、二次縫合糸170は、図9A図9Dに関連して上記に説明されている任意の実施形態と同様であることが可能である。
【0254】
ホイップステッチ172とは異なり、非貫通ホイップステッチ182は、貫通ポイント150においてまたは一次縫合糸144の任意の他の領域において、一次縫合糸144を通されておらず、一方の側部から他方の側部へ弁尖を貫通していない。非貫通ホイップステッチ182は、ストラットセクション111の周りに二次縫合糸170をループ化し、それによって、ストラット巻き付きセクション184を形成することによって、および、次いで、外側ステッチ部分148の周りに二次縫合糸をループ化し、それによって、一次縫合糸巻き付きセクション186を形成することによって、形成されている。これは、ストラットセクション111に沿って同様の様式で、一連の後続の非貫通ホイップステッチ182を形成するために繰り返され得る。
【0255】
たとえば、図11Aは、2つの非貫通ホイップステッチ182aおよび182bを示しており、それらは、対応するストラット巻き付きセクション184および対応する一次縫合糸巻き付きセクション186をそれぞれ含む。後続の非貫通ホイップステッチ182cは、図11Bに示されているように、一次縫合糸巻き付きセクション186b(外側ステッチ部分148bの周りにループ化されている)から延在している二次縫合糸170のテールをストラットセクション111の周りにループ化し、一次縫合糸144の後続のステッチ部分148cに向けて戻すことによって、形成されている。
【0256】
図11A図11Bに示されている例では、ストラット巻き付きセクション184cは、ストラットセクションの1つの半径方向側部(たとえば、ストラット外側側部193)を横切って、ストラットの一方の軸線方向側部から反対側の軸線方向側部へ(たとえば、ストラット近位側部190からストラット遠位側部191へ)二次縫合糸170を延在させ、ストラットの対応する軸線方向側部の上に(たとえば、ストラット遠位側部191の上に)それを折り返し、反対側の半径方向側部(たとえば、ストラット内側側部192)を横切ってそれを延在させて一次縫合糸144に向けて(たとえば、ストラット遠位側部191からストラット近位側部190に向けて)戻すことによって、形成されている。
【0257】
図11Bにさらに示されているように、二次縫合糸170は、次いで、外側ステッチ部分と弁尖132との間において(すなわち、外側ステッチ部分148と弁尖内側表面152との間において)、連続的な外側ステッチ部分148cの下に通過させられる。図11Cに示されているように、二次縫合糸170は、次いで、外側ステッチ部分148cの上に折り返され、それによって、一次縫合糸巻き付きセクション186cを形成する。次いで、縫合糸は、ストラットセクション111を横切って(たとえば、図11Cに図示されている例では、ストラット外側側部193を横切ってストラット遠位側部191に向けてなど)通過することが可能であり、後続の非貫通ホイップステッチ182(たとえば、非貫通ホイップステッチ182dなど)を形成するためにこれらのステップを繰り返す。
【0258】
図11Dに示されているように、この手順は、ストラットセクション111の端部にある非頂点接合部116の最も近くにあるホイップステッチとして定義される最終非貫通ホイップステッチ182nまで繰り返され得、接合部ロック結び目174の移行ゾーン176が、最終貫通ポイント150nから延在する代わりに、最終非貫通ホイップステッチ182nの最終的な一次縫合糸巻き付きセクション186nから延在しているということを除いて、二次縫合糸170は、図9A図9Dに関連して上記に説明されている同じステップにしたがって接合部ロック結び目174を形成するために利用され得る。
【0259】
図12A図12Dは、一連の非貫通ホイップステッチ182を介して、弁尖132をそのカスプ端部部分134に沿ってストラットセクション111に連結するための別の例示的な技法を示しており、それは、ストラット巻き付きセクション184から延在する二次縫合糸170を外側ステッチ部分148の下に通過させ、次いで、それを外側ステッチ部分148の上に折り返し、(図11B図11Cに示されているように)一次縫合糸巻き付きセクション186を形成する代わりに、二次縫合糸170が、外側ステッチ部分148の上を通過させられ(図12Bを参照)、次いで、(すなわち、外側ステッチ部分148と弁尖内側表面152との間において)その下に折り返されることを除いて、図11A図11Dに関連して説明されている技法と同一であることが可能である。すべての他のステップおよび実施形態は、図11A図11Dに関連して上記に説明されているものと同様であることが可能であり、簡潔さのために、さらには説明されないこととなる。
【0260】
図13は、2つの非貫通ホイップステッチ182がそれぞれの外側ステッチ部分148を通過していることを除いて、図12A図12Dに示されているものと同様の別の縫い付け構成を示している。図示されている例では、非貫通ホイップステッチ182a´は、ストラットセクション111の周りにループ化されているストラット巻き付きセクション184a´と、一次縫合糸巻き付きセクション186a´とを含み、一次縫合糸巻き付きセクション186a´は、ストラット巻き付きセクション184a´から延在しており、外側ステッチ部分148aの周りにループ化されている。次いで、二次縫合糸170は、非貫通ホイップステッチ182a´´のストラット巻き付きセクション184a´´と、同じ外側ステッチ部分148aの周りにループ化されている一次縫合糸巻き付きセクション186a´とを形成するように延在している。
【0261】
次いで、二次縫合糸170は、同様の様式で後続の非貫通ホイップステッチ182b´および182b´´を形成するように延在しており、それらの一次縫合糸巻き付きセクション186b´および186b´´が外側ステッチ部分148bの周りにループ化されるようにしている。単一の外側ステッチ部分148を通過する2つの非貫通ホイップステッチ182が図13に図示されているが、任意の他の数の非貫通ホイップステッチ182が、同様の様式で任意の単一の外側ステッチ部分148を通過することが可能であるということが理解されるべきである。
【0262】
図14は、さらに別の縫い付け構成を示しており、それは、また、それぞれの非貫通ホイップステッチ182が、それぞれの一次縫合糸巻き付きセクション186から延在するストラットループセクション185をさらに含み、ストラットループセクション185は、ストラットセクション111の上にのみループ化されているということを除いて、図12A図12Dに示されているものと同様である。図示されている例では、非貫通ホイップステッチ182aは、ストラット巻き付きセクション184aと、一次縫合糸巻き付きセクション186aと、ストラットループセクション185aと、を含み、ストラット巻き付きセクション184aは、ストラットセクション111の周りにループ化されており、一次縫合糸巻き付きセクション186aは、ストラット巻き付きセクション184aから延在しており、外側ステッチ部分148aの周りにループ化されており、ストラットループセクション185aは、一次縫合糸巻き付きセクション186aから延在しており、ストラットセクションの周りに再びループ化されている。
【0263】
特定の図示されている例では、ストラットループセクション185aは、一次縫合糸巻き付きセクション186aからの二次縫合糸170を、ストラットセクションの一方の半径方向側部(たとえば、ストラット外側側部193など)を横切って、ストラット遠位側部191の周りに、他方の半径方向側部(たとえば、ストラット内側側部192など)の上に、ストラット近位側部190に向けておよびその上に延在させることによって形成される。次いで、二次縫合糸は、ストラット巻き付きセクション184b、一次縫合糸巻き付きセクション186b、およびストラットループセクション185bを形成するように延在され、同様の様式で後続の非貫通ホイップステッチ182bを一緒に形成している。例では、単一のストラットループセクション185が図示されているが、非貫通ホイップステッチ182は、同様に、後続の非貫通ホイップステッチ182を形成する前に、ストラットセクション111の周りに次々とループ化された複数の単一のストラットループセクション185を含むことが可能であるということが理解されるべきである。
【0264】
外側ステッチ部分148の周りにループ化された一次縫合糸巻き付きセクション186を示す、上記に説明されて図11A図14に図示されている構成は、拘束力のないものであるということ、および、任意の一次縫合糸巻き付きセクション186が任意のランニングステッチ部分の周りに(一次縫合糸144の内側ステッチ部分146の周りを含む)ループ化され得るということ、が理解されるべきである。いくつかの実施形態において、カスプ端部部分134は、自分自身の上に折り返され得、カスプ縁部135が、外向きに面する弁尖外側表面152の上に置かれるようになっており、外側ステッチ部分148が隠され、内側ステッチ部分146がストラットセクション111に面しているようになっている。そのような実施形態では、二次縫合糸が外側ステッチ部分の周りにループ化される代わりに内側ステッチ部分146の周りにループ化されていること除いて、非貫通ホイップステッチは、上記に説明されている同じ様式で形成され得る。
【0265】
1つ以上の弁尖132を同じ人工弁100のストラットセクション111に取り付けるために、さまざまな縫い付け構成が組み合わせられ得るということが理解されるべきである。たとえば、弁尖132をその丸みを帯びたカスプ端部部分134に沿って1つ以上のストラットセクション111に取り付けることは、(図12A図12Dに図示されているように)対応するランニングステッチ部分を通過する1つ以上の単一の非貫通ホイップステッチ182と、(図13に図示されているように)対応する単一のランニングステッチ部分を通過する1つ以上の二重の非貫通ホイップステッチ182と、の、および/または、(図14に図示されているように)ストラットセクション111の周りに2回ループ化された1つ以上の単一の非貫通ホイップステッチ182との組み合わせを含むことが可能である。単一パターンまたは複合パターンの構成は、同じストラットセクション111に沿って、または、同じ弁の異なるストラットセクションの周りに実装され得る。
【0266】
非貫通ホイップステッチ182によってフレーム106に(より具体的には、フレーム106のストラットセクション111に)弁尖132を取り付けることは、有利には、二次縫合糸170が組織材料を貫通する必要がないという事実から結果として生じる弁尖材料への損傷の低減に起因して、弁尖の長期の耐久性およびスカラップ状のラインに沿ったフレームのそれらの取り付けを改善することが可能である。
【0267】
非貫通ホイップステッチ182(接合部ロック結び目174を伴うまたは伴わない)が、フレーム106への弁尖132の取り付けに関して、上記に説明および図示されているが、そのような取り付け構成は、同様に、フレーム106への弁100の他の軟質コンポーネント(たとえば、内側スカート(図示せず)または外側スカート124のいずれかを含むことが可能であるスカート123など)の取り付けのために利用され得る。
【0268】
図15は、いくつかの実施形態による、外側スカート124を備えた人工弁100を示している。人工弁は、図1Bに関連して説明されている人工弁100´´とすべての点において同様であることが可能であり、簡潔さのために、さらには説明されないこととなる。スカート123(たとえば、図15に示されている外側スカート124など)は、スカート近位端部129とスカート遠位端部128との間に延在しており、フレーム106に面する(そして、少なくとも部分的にフレーム106と接触している)スカート内側表面125と、フレームから離れる方に面する(患者の身体の中に植え込まれたときに天然の解剖学的構造に向かう)反対側のスカート外側表面126と、を画定している。
【0269】
いくつかの実施形態において、図15にさらに示されているように、外側スカートの近位端部は、ジグザグパターンにしたがっており、それが縫合され得るストラットセクション111のジグザグパターンに対応している。図15に図示されている特定の例示的な実施形態では、スカート遠位端部128は、実質的に直線的になっており(たとえば、スカートが平坦化されているときに真っ直ぐになっている)、それは、それが同じ軸線方向レベルに保持され、弁100の流入端部部分104の周りに円周方向に配設されているということを意味している。
【0270】
いくつかの実施形態において、一次縫合糸144(1つ以上)は、イン-アンド-アウトパターンでフレーム106のストラットセクション111と整合されているスカート123の部分に沿って縫合されており、二次縫合糸170(1つ以上)は、スカート123をフレーム106のストラットセクション111に連結するために、複数の非貫通ホイップステッチ182を形成している。
【0271】
一次縫合糸144は、本明細書で開示されている実施形態のいずれかにしたがって、変更すべきところは変更して、イン-アンド-アウトパターンでスカート123を通して縫い付けられ得る。同様に、ストラット111への弁尖132の取り付けに関して上記に開示されている任意のタイプの非貫通ホイップステッチ182は、同様に、変更すべきところは変更して、同じ様式でスカート123をストラット111に取り付けるように適合され得る。
【0272】
図16は、弁-内部の視野角度からの、図15に示されている弁100のフレーム106のストラット111に連結されている外側スカート124の部分図を示している。弁尖アッセンブリ130は、簡単にするために、図16では図から省略されている。図示されている例示的な実施形態では、一次縫合糸144は、スカート近位端部129に沿ってイン-アンド-アウトパターンで縫い付けられており、たとえば、そのジグザグの形状を追跡している。外側スカート124のケースでは、一次縫合糸144は、内側ステッチ部分146と外側スカート部分148とを含む一連のランニングステッチ部分を画定することが可能であり、内側ステッチ部分146は、スカート内側表面125の上に配設されており、外側スカート部分148は、スカート外側表面126の上に配設されている。次いで、複数の非貫通ホイップステッチ182は、ストラット巻き付きセクション184を介してストラットセクション111の周りにループ化され、また、(たとえば、内側ステッチ部分146およびスカート内側表面125の上に、ならびに、内側ステッチ部分146とスカート内側表面125との間など)一次縫合糸144のランニングステッチ部分の周りにループ化されている。
【0273】
図12A図12Dに関連して説明されているものと同様の、非貫通ホイップステッチ182の特定の実施形態が、たとえば、ストラットセクション111m、111n、111o、および111pに沿って、図16に図示されているが、スカートは、変更すべきところは変更して、図11A図14に関連して上記に説明されている縫合パターンおよび方法のいずれかを実装することによって、対応するストラットセクション111に縫合され得るということが理解されるべきである。
【0274】
いくつかの実施形態において、接合部ロック結び目174は、同様に、スカートが非貫通ホイップステッチ182を介してそれに縫合されるストラットセクション111の間に配設されている接合部116にスカート123(たとえば、外側スカート124など)を取り付けるために使用されており、それは、たとえば、図示されている例では、それぞれの接合部116m、116n、116o、116p、および116qの上に形成されている接合部ロック結び目174m、174n、174o、174p、および174qなどである。そのような接合部ロック結び目174を形成する構成および方法は、変更すべきところは変更して、接合部116への弁尖132の取り付けに関して上記に説明されているものと同様である。
【0275】
いくつかの実施形態において、スカート123(たとえば、外側スカート124など)は、追加的な結び目を介して、追加的な接合部116(それらは、必ずしも、非貫通ホイップステッチ182がその周りに延在しているストラットセクション111の間に配設されているわけではない)に連結されており、追加的な結び目は、必ずしも、接合部ロック結び目172ではなく、たとえば、それぞれの接合部116r、116s、および116tの周りの結び目166r、166s、および166tに関して、図16に概略的に示されているように、当技術分野において公知の他の結び目として実装されることもできる。
【0276】
図17は、外側スカート124を含む別の弁100を示しており、外側スカート124は、スカート遠位端部128が直線的になっているのではなく、むしろ、弁の流入端部部分104に沿ってストラットセクション111の形状(それは、図17に図示されているように、波状もしくは円弧形状になっていることが可能であり、または、弁の遠位ストラットセクションによって画定される他の経路に追従するように、その他の方法でジグザグであるか、もしくは、その他の方法で形状決めされ得る)を追跡していることを除いて、図15の弁およびスカートと同様であることが可能である。
【0277】
図18は、弁-底部-内部の視野角度からの、図17に示されている弁100のフレーム106のストラット111に連結されている外側スカート124の部分図を示している。弁尖アッセンブリ130は、簡単にするために、図18では図から省略されている。図示されている例示的な実施形態では、一次縫合糸144は、スカート遠位端部128に沿ってイン-アンド-アウトパターンで縫い付けられており、たとえば、その起伏のある形状を追跡している。これは、一次縫合糸144に加えて、スカート近位端部129に沿って縫い付けられ得、それは、上記に説明されている同じ様式で実装される。
【0278】
次いで、複数の非貫通ホイップステッチ182は、一連のストラット巻き付きセクション184によって(流入端部部分104の)ストラットセクション111の周りにループ化され、また、(たとえば、内側ステッチ部分146およびスカート内側表面125の上に、および、内側ステッチ部分146とスカート内側表面125との間など)一次縫合糸144のランニングステッチ部分の周りにループ化されている。図12A図12Dに関連して説明されているものと同様の、非貫通ホイップステッチ182の特定の実施形態は、たとえば、ストラットセクション111uおよび111wに沿って、図18に図示されているが、スカートは、変更すべきところは変更して、図11A図14に関連して上記に説明されている縫合パターンおよび方法のいずれかを実装することによって、対応するストラットセクション111に縫合され得るということが理解されるべきである。
【0279】
いくつかの実施形態において、接合部ロック結び目174は、同様に、変更すべきところは変更して、接合部116への弁尖132の取り付けに関して上記に説明されている同じ構成および方法にしたがって、流入端部部分104に沿って外側スカート124を接合部116に取り付けるために使用されており、それは、たとえば、図示されている例では、それぞれの接合部116r、116s、および116tの周りに形成された接合部ロック結び目174r、174s、および174tなどである。
【0280】
いくつかの実施形態において、スカート123(たとえば、外側スカート124など)は、同じ様式で、および、上記に説明されているすべての随意的な実施形態にしたがって、非貫通ホイップステッチ182を介してスカート近位端部129とスカート遠位端部128との間に配設されている追加的なストラットセクション111に取り付けられている。たとえば、一次縫合糸144(1つ以上)は、(スカートがフレームに取り付けられているときに)スカート近位端部129とスカート遠位端部128との間に配設されているストラットセクション111と整合されているスカートの領域に沿ってイン-アンド-アウトパターンで縫合され得、それは、上記に説明されているそのような一次縫合糸144を縫い付ける任意の実施形態にしたがって実装される。一連の非貫通ホイップステッチ182(図11A図14に関して上記に説明されている実施形態のいずれかにしたがって実装される)は、たとえば、ストラットセクション111r、111s、111t、および111vに沿って図18に示されているように、スカートを対応するストラットセクション111に取り付けるように利用され得る。
【0281】
いくつかの実施形態において、スカート123(たとえば、外側スカート124など)は、同じ様式で、および、上記に説明されているすべての随意的な実施形態にしたがって、接合部ロック結び目174を介してスカート近位端部129とスカート遠位端部128との間に配設されている追加的な接合部116に取り付けられている。
【0282】
いくつかの弁は、フレームの内側表面の周りに配設されている内側スカート(図示略)を提供されている。外側スカート124は、図15図18の全体を通して、フレームへのそのさまざまな取り付け構成を実証するために図示されているが、外側スカート取り付けに関して上記に説明されている同じ実施形態が、変更すべきところは変更して、フレームへの内側スカートの取り付けに関して同様の様式で実装され得るということが理解されるべきである。
【0283】
いくつかの実施形態において、接合部ロック結び目174は、ストラットセクション111の周りでの非貫通ホイップステッチ182の使用なしに、スカート近位端部129またはスカート遠位端部128のいずれかに沿った接合部116に、および/または、(スカートがフレームに取り付けられているときに)スカート近位端部129とスカート遠位端部128との間に配設されている接合部116に、スカート123(内側スカートまたは外側スカートのいずれかを含む)を取り付けるために利用され得る。
【0284】
たとえば、スカートは、変更すべきところは変更して、同じ様式で、および、フレーム106への弁尖132の取り付けに関して図10A図11に上記に説明されている同様の方法にしたがって、一連のホイップステッチ172を介して、スカート近位端部129もしくはスカート遠位端部128のいずれかに沿った対応するストラットセクション111に、および/または、(スカートがフレームに取り付けられているときに)スカート近位端部129とスカート遠位端部128との間に配設されているストラットセクション111に、縫合され得、一連のホイップステッチ172は、そのようなストラットセクション111の間に配設されている接合部116の周りに接合部ロック結び目174が形成されている状態で、一次縫合糸144を貫通することが可能である。
【0285】
開示されている技術の追加的な実施例
開示されている主題の上記に説明された実装形態を考慮して、本出願は、下記に列挙された追加的な実施例を開示している。孤立している実施例の1つの特徴、または、組み合わせられたその実施例の2つ以上の特徴、および、随意的に、1つ以上のさらなる実施例の1つ以上の特徴と組み合わせられたその実施例の2つ以上の特徴は、同様に本出願の開示の中に入るさらなる実施例であるということが留意されるべきである。
【0286】
実施例1. 人工弁であって、人工弁は、
半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で移動可能なフレームであって、フレームは、複数の交差するストラットを含む、フレームと、
弁尖アッセンブリであって、弁尖アッセンブリは、フレームの中に装着されており、人工弁を通るフローを調整するように構成されている複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、丸みを帯びたカスプ端部部分を含み、カスプ端部部分は、カスプ縁部、カスプ縁部の反対側にある自由縁部、および、カスプ縁部と自由縁部とを分離する一対の反対方向に向けられたタブ、を画定している、弁尖アッセンブリと、
を含み、
それぞれのカスプ端部部分は、少なくとも1つの一次縫合糸および二次縫合糸を介して、少なくとも1つのストラットに連結されており、少なくとも1つの一次縫合糸は、貫通ポイントにおいてカスプ端部部分を通してイン-アンド-アウトパターンで通されており、二次縫合糸は、一次縫合糸を通して少なくとも1つのストラットの少なくとも1つのセクションの周りに通されており、二次縫合糸は、複数の自己締め付け構築体を含み、それぞれの自己締め付け構築体は、張力下においてストラットの周りに収縮するように構成されている少なくとも1つのループを含む、人工弁。
【0287】
実施例2. それぞれの自己締め付け構築体の少なくとも1つのループは、2つのループを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例1に記載の人工弁。
【0288】
実施例3. それぞれの自己締め付け構築体は、少なくとも1つのループとストラットとの間に部分的に延在するU字形状のセクションをさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例1または2に記載の人工弁。
【0289】
実施例4. 弁尖は、弁尖内側表面および弁尖外側表面を含み、一次縫合糸は、弁尖内側表面に沿って配設されている複数の内側ステッチ部分と、弁尖外側表面に沿って配設されている複数の外側ステッチ部分と、を含み、それぞれの内側ステッチ部分およびそれぞれの外側ステッチ部分は、それぞれの貫通ポイントの間に画定されている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例1から3のいずれか1つに記載の人工弁。
【0290】
実施例5. 自己締め付け構築体は、少なくとも1つの外側ステッチ部分をその間に画定する2つの貫通ポイントの間に画定されている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例4に記載の人工弁。
【0291】
実施例6. 二次縫合糸は、弁尖内側表面の上に延在する複数の縫合糸引っ張り部分をさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例4または5に記載の人工弁。
【0292】
実施例7. 縫合糸引っ張り部分のうちの少なくとも1つは、2つ以上の内側ステッチ部分または外側ステッチ部分の上に広がっている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例6に記載の人工弁。
【0293】
実施例8. 縫合糸引っ張り部分は、少なくとも1つの一次縫合糸の部分に押し付けられている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例6または7に記載の人工弁。
【0294】
実施例9. 二次縫合糸の直径は、一次縫合糸の直径よりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例1から8のいずれか1つに記載の人工弁。
【0295】
実施例10. 一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.8に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例9に記載の人工弁。
【0296】
実施例11. 一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.5に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例9に記載の人工弁。
【0297】
実施例12. 一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.3に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例9に記載の人工弁。
【0298】
実施例13. それぞれの弁尖のカスプ端部部分は、一連の事前形成されたアパーチャーを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例1から12のいずれか1つに記載の人工弁。
【0299】
実施例14. アパーチャーは、少なくとも1つの一次縫合糸を受け入れるように寸法決めされており、それによって、貫通ポイントとしての役割を果たす、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例13に記載の人工弁。
【0300】
実施例15. アパーチャーは、互いから均等に間隔を置いて配置されている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例13または14に記載の人工弁。
【0301】
実施例16. アパーチャーの直径は、一次縫合糸の直径に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例13から15のいずれか1つに記載の人工弁。
【0302】
実施例17. アパーチャーの直径は、一次縫合糸および二次縫合糸の組み合わせられた直径に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例13から15のいずれか1つに記載の人工弁。
【0303】
実施例18. 二次縫合糸は、すべての連続する貫通ポイントを通されている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例1から17のいずれか1つに記載の人工弁。
【0304】
実施例19. 少なくとも1つの一次縫合糸は、2つの一次縫合糸を含み、2つの一次縫合糸は、同じ貫通ポイントを通してイン-アンド-アウトパターンで逆に通されている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例1から18のいずれか1つに記載の人工弁。
【0305】
実施例20. アパーチャーの直径は、2つの一次縫合糸の直径に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例13から15のいずれか1つに記載の人工弁。
【0306】
実施例21. アパーチャーの直径は、2つの一次縫合糸および二次縫合糸の組み合わせられた直径に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例20に記載の人工弁。
【0307】
実施例22. 少なくとも1つの一次縫合糸は、少なくとも1つのカスプ縁部の湾曲を追跡している、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例1から21のいずれか1つに記載の人工弁。
【0308】
実施例23. 一次縫合糸は、マルチフィラメント縫合糸を含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例1から22のいずれか1つに記載の人工弁。
【0309】
実施例24. 二次縫合糸は、超高分子量ポリエチレンを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例1から23のいずれか1つに記載の人工弁。
【0310】
実施例25. 人工弁は、弁尖のカスプ端部部分とそれらが取り付けられているストラットとの間に、ファブリックストリップおよび/または布を欠いている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例1から24のいずれか1つに記載の人工弁。
【0311】
実施例26. 人工弁を組み立てる方法であって、
弁尖のカスプ端部部分を通してイン-アンド-アウトパターンで一次縫合糸を通すステップと;
一次縫合糸がそれを通された状態のカスプ端部部分を、人工弁のフレームの少なくとも1つのストラットに近似するステップと;
複数の自己締め付け構築体を形成する様式で、一次縫合糸を通して、および、少なくとも1つのストラットの周りに、二次縫合糸を縫い付けるステップであって、それぞれの自己締め付け構築体は、張力下においてストラットの周りに収縮するように構成されている少なくとも1つのループを含むように形成されている、ステップと、
を含む、方法。
【0312】
実施例27. 二次縫合糸を縫い付けるステップは、貫通ポイントにおいて一次縫合糸を通して半径方向外向きに二次縫合糸を通し、それによって、少なくとも1つのストラットの周りに少なくとも1つのループを形成するステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例26に記載の方法。
【0313】
実施例28. 二次縫合糸を縫い付けるステップは、第1のループを形成した後に、少なくとも1つのストラットの周りに二次縫合糸を再びループ化し、それによって、それぞれの自己締め付け構築体のための2つのループを形成するステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例27に記載の方法。
【0314】
実施例29. 二次縫合糸を縫い付けるステップは、少なくとも1つのループと少なくとも1つのストラットとの間において少なくとも1つのループの下に二次縫合糸を通過させ、u字形状のセクションを形成するステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例26から28のいずれか1つに記載の方法。
【0315】
実施例30. 弁尖内側表面の上に二次縫合糸を延在させるステップと、次いで、半径方向外向き方向に一次縫合糸を通してもう一度二次縫合糸を通し、それによって、弁尖内側表面の上に延在する少なくとも1つの縫合糸引っ張り部分を形成するステップと、をさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例26から29のいずれか1つに記載の方法。
【0316】
実施例31. それぞれの弁尖のカスプ端部部分は、一連の事前形成されたアパーチャーを含み、一次縫合糸を通すステップは、一連の事前形成されたアパーチャーを通してイン-アンド-アウトパターンで一次縫合糸を通すステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例26から30のいずれか1つに記載の方法。
【0317】
実施例32. 人工弁であって、
半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で移動可能なフレームであって、フレームは、接合部において交差する複数のストラットセクションを含む、フレームと、
弁尖アッセンブリであって、弁尖アッセンブリは、フレームの中に装着されており、人工弁を通るフローを調整するように構成されている複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、丸みを帯びたカスプ端部部分を含み、カスプ端部部分は、カスプ縁部、カスプ縁部の反対側にある自由縁部、および、カスプ縁部と自由縁部とを分離する一対の反対方向に向けられたタブ、を画定している、弁尖アッセンブリと、
を含み、
それぞれの接合部は、接合部近位側部および接合部遠位側部を含む2つの反対側の軸線方向側部の間に;接合部内側側部および接合部外側側部を含む2つの反対側の半径方向側部の間に;および、第1の接合部横方向側部および第2の接合部横方向側部を含む2つの反対側の横方向側部の間に画定されており;
それぞれのカスプ端部部分は、少なくとも1つの一次縫合糸および二次縫合糸を介して、少なくとも1つのストラットセクションに連結されており、少なくとも1つの一次縫合糸は、貫通ポイントにおいてカスプ端部部分を通してイン-アンド-アウトパターンで通されており、二次縫合糸は、一次縫合糸を通されており、ストラットセクションの長さに沿って互いから間隔を置いて配置された一連のホイップステッチにおいて、ストラットセクションの周りに巻き付けられており;
カスプ端部部分は、第2の縫合糸によって形成された接合部ロック結び目を介して、ストラットセクションの端部において少なくとも1つの接合部にさらに連結されており、接合部ロック結び目は、第1の接合部横方向側部につながる対応するストラットセクションの周りに巻き付けられた複数のホイップステッチにかかる張力を維持するように構成されている、人工弁。
【0318】
実施例33. それぞれの接合部ロック結び目は、
第1の接合部横方向側部から第2の接合部横方向側部の方向に、接合部の1つの軸線方向側部の上に延在している移行セクションと;
第1のループであって、第1のループは、移行セクションから延在しており、また、第2の接合部横方向側部から延在しているストラットセクションの周りに延在している、第1のループと;
第2のループであって、第2のループは、第1のループから、移行セクションと接合部との間に延在しており、第1のループを通って延在するように自分自身の上に折り返されている、第2のループと、
を含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例32に記載の人工弁。
【0319】
実施例34. 移行セクションは、接合部の一方の半径方向側部から接合部の反対側の半径方向側部に向けて、および、接合部の一方の横方向側部から接合部の反対側の横方向側部へ、斜めの方向に延在している、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例33に記載の人工弁。
【0320】
実施例35. 第1のループおよび第2のループの両方が、接合部の周りにしっかりと張力をかけられている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例33または34に記載の人工弁。
【0321】
実施例36. 単一のストラットセクションの周りに巻き付けられているそれぞれの複数のホイップステッチは、対応するストラットセクションの長さに沿って同じ方向に配向されている角度付きホイップステッチである、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例32から35のいずれか1つに記載の人工弁。
【0322】
実施例37. カスプ端部部分は、それぞれのストラットセクションのそれぞれの周りに巻き付けられた複数のホイップステッチ、および、その間に位置決めされている接合部の周りの接合部ロック結び目を介して、選択された接合部の両方の横方向側部から延在している少なくとも2つのストラットセクションに縫合されており、ストラットセクションのうちの一方の周りの複数のホイップステッチは、他方のストラットセクションの周りに巻き付けられた複数のホイップステッチのものと反対の方向に角度を付けられている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例36に記載の人工弁。
【0323】
実施例38. 二次縫合糸の直径は、一次縫合糸の直径よりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例32から37のいずれか1つに記載の人工弁。
【0324】
実施例39. 一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.8に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例38に記載の人工弁。
【0325】
実施例40. 一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.5に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例38に記載の人工弁。
【0326】
実施例41. 一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.3に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例38に記載の人工弁。
【0327】
実施例42. それぞれの弁尖のカスプ端部部分は、一連の事前形成されたアパーチャーを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例32から41のいずれか1つに記載の人工弁。
【0328】
実施例43. アパーチャーは、少なくとも1つの一次縫合糸を受け入れるように寸法決めされており、それによって、貫通ポイントとしての役割を果たす、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例42に記載の人工弁。
【0329】
実施例44. アパーチャーは、互いから均等に間隔を置いて配置されている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例42または43に記載の人工弁。
【0330】
実施例45. アパーチャーの直径は、一次縫合糸の直径に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例42から44のいずれか1つに記載の人工弁。
【0331】
実施例46. アパーチャーの直径は、一次縫合糸および二次縫合糸の組み合わせられた直径に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例42から44のいずれか1つに記載の人工弁。
【0332】
実施例47. 少なくとも1つの一次縫合糸は、2つの一次縫合糸を含み、2つの一次縫合糸は、同じ貫通ポイントを通してイン-アンド-アウトパターンで逆に通されている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例32から46のいずれか1つに記載の人工弁。
【0333】
実施例48. アパーチャーの直径は、2つの一次縫合糸の直径に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例42から44のいずれか1つに記載の人工弁。
【0334】
実施例49. アパーチャーの直径は、2つの一次縫合糸および二次縫合糸の組み合わせられた直径に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例48に記載の人工弁。
【0335】
実施例50. 少なくとも1つの一次縫合糸は、少なくとも1つのカスプ縁部の湾曲を追跡している、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例32から49のいずれか1つに記載の人工弁。
【0336】
実施例51. 一次縫合糸は、マルチフィラメント縫合糸を含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例32から50のいずれか1つに記載の人工弁。
【0337】
実施例52. 二次縫合糸は、超高分子量ポリエチレンを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例32から51のいずれか1つに記載の人工弁。
【0338】
実施例53. 人工弁は、弁尖のカスプ端部部分とそれらが取り付けられているストラットセクションおよび接合部との間に、ファブリックストリップおよび/または布を欠いている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例32から52のいずれか1つに記載の人工弁。
【0339】
実施例54. 人工弁を組み立てる方法であって、
弁尖のカスプ端部部分を通してイン-アンド-アウトパターンで一次縫合糸を通すステップと;
一次縫合糸がそれを通された状態のカスプ端部部分を、人工弁のフレームの少なくとも1つのストラットセクションに近似するステップと;
最終ホイップステッチまでストラットセクションの周りに巻き付けられた複数のホイップステッチを形成する様式で、一次縫合糸を通して、および、少なくとも1つのストラットセクションの周りに、二次縫合糸を縫い付けるステップと;
最終ホイップステッチから対応するストラットセクションのそれぞれの端部における接合部の周りに延在する接合部ロック結び目を形成するステップであって、接合部ロック結び目は、第1の接合部横方向側部につながるストラットセクションの周りに巻き付けられた複数のホイップステッチにかかる張力を維持するように構成されている、ステップと、
を含む、方法。
【0340】
実施例55. 接合部ロック結び目を形成するステップは、接合部の第1の横方向側部に配設されている最終ホイップステッチから、接合部の1つの軸線方向側部の上に、接合部の第2の横方向側部に向かう方向に、二次縫合糸を延在させ、それによって、接合部ロック結び目の移行セクションを形成するステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例54に記載の方法。
【0341】
実施例56. 接合部ロック結び目を形成するステップは、接合部の第2の横方向側部から延在するストラットセクションの周りに、移行セクションから二次縫合糸を延在させ、それによって、接合部ロック結び目の第1のループを形成するステップをさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例55に記載の方法。
【0342】
実施例57. 接合部ロック結び目を形成するステップは、第1のループからの二次縫合糸を移行セクションと接合部との間に延在させ、二次縫合糸をそれ自身の上に折り返して戻し、それを第1のループに通過させ、それによって、接合部ロック結び目の第2のループを形成するステップをさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例56に記載の方法。
【0343】
実施例58. 接合部ロック結び目を形成するステップは、第2のループのテールを強制的に引っ張り、第1のループおよび第2のループの両方を接合部の周りに締め付けるステップをさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例57に記載の方法。
【0344】
実施例59. 移行セクションを形成するステップは、接合部の一方の半径方向側部から接合部の反対側の半径方向側部に向けて、および、接合部の一方の横方向側部から接合部の反対側の横方向側部へ、斜めの方向に二次縫合糸を延在させるステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例55から58のいずれか1つに記載の方法。
【0345】
実施例60. 任意の単一のストラットセクションの周りに複数のホイップステッチを形成するステップは、対応するストラットセクションの長さの周りに同じ方向に配向されている複数の角度付きホイップステッチを形成するステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例54から59のいずれか1つに記載の方法。
【0346】
実施例61. 少なくとも1つのストラットセクションの周りに二次縫合糸を縫い付けるステップは、ストラットセクションの一方の周りのすべてのホイップステッチが、一方の方向に配向された角度付きホイップステッチとして形成され、一方では、他方のストラットセクションの周りのすべてのホイップステッチが、第1の方向とは反対の第2の方向に配向された角度付きホイップステッチとして形成されるように、相互接合部によって互いに分離されている少なくとも2つのストラットセクションの周りに縫い付けるステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例60に記載の方法。
【0347】
実施例62. それぞれの弁尖のカスプ端部部分は、一連の事前形成されたアパーチャーを含み、一次縫合糸を通すステップは、一連の事前形成されたアパーチャーを通してイン-アンド-アウトパターンで一次縫合糸を通すステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例54から61のいずれか1つに記載の方法。
【0348】
実施例63. 人工弁であって、
半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で移動可能なフレームであって、フレームは、接合部において交差する複数のストラットセクションを含む、フレームと、
弁尖アッセンブリであって、弁尖アッセンブリは、フレームの中に装着されており、人工弁を通るフローを調整するように構成されている複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、丸みを帯びたカスプ端部部分を含み、カスプ端部部分は、カスプ縁部、カスプ縁部の反対側にある自由縁部、および、カスプ縁部と自由縁部とを分離する一対の反対方向に向けられたタブを画定している、弁尖アッセンブリと、
を含み、
それぞれのカスプ端部部分は、少なくとも1つの一次縫合糸および二次縫合糸を介して、少なくとも1つのストラットセクションに連結されており、少なくとも1つの一次縫合糸は、カスプ端部部分を通してイン-アンド-アウトパターンで通されており、二次縫合糸は、ストラットセクションの長さに沿って互いから間隔を置いて配置された一連の非貫通ホイップステッチを形成しており、それぞれの非貫通ホイップステッチは、ストラット巻き付きセクションおよび一次縫合糸巻き付きセクションを含み、ストラット巻き付きセクションは、ストラットセクションの周りにループ化されており、一次縫合糸巻き付きセクションは、ストラット巻き付きセクションから延在しており、一次縫合糸の周りにループ化されており、一次縫合糸と弁尖との間を通過している、人工弁。
【0349】
実施例64. 一次縫合糸は、一連のランニングステッチ部分を画定しており、それぞれの一次縫合糸巻き付きセクションが、対応するランニングステッチ部分の周りにループ化されており、ランニングステッチ部分と丸みを帯びたカスプ端部部分との間に延在している、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例63に記載の人工弁。
【0350】
実施例65. 二次縫合糸は、弁尖を貫通していない、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例63または64に記載の人工弁。
【0351】
実施例66. 二次縫合糸は、一次縫合糸を貫通していない、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例63から65のいずれか1つに記載の人工弁。
【0352】
実施例67. それぞれの接合部は、接合部近位側部および接合部遠位側部を含む2つの反対側の軸線方向側部の間に;接合部内側側部および接合部外側側部を含む2つの反対側の半径方向側部の間に、および、第1の接合部横方向側部および第2の接合部横方向側部を含む2つの反対側の横方向側部の間に、画定されており、カスプ端部部分は、第2の縫合糸によって形成された接合部ロック結び目を介して、ストラットセクションの端部において少なくとも1つの接合部にさらに連結されており、接合部ロック結び目は、第1の接合部横方向側部につながる対応するストラットセクションの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチにかかる張力を維持するように構成されている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例63から66のいずれか1つに記載の人工弁。
【0353】
実施例68. それぞれの接合部ロック結び目は、
第1の接合部横方向側部から第2の接合部横方向側部の方向に、接合部の1つの軸線方向側部の上に延在している移行セクションと;
第1のループであって、第1のループは、移行セクションから延在しており、また、第2の接合部横方向側部から延在しているストラットセクションの周りに延在している、第1のループと;
第2のループであって、第2のループは、第1のループから、移行セクションと接合部との間に延在しており、第1のループを通って延在するように自分自身の上に折り返されている、第2のループと、
を含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例67に記載の人工弁。
【0354】
実施例69. 移行セクションは、接合部の一方の半径方向側部から接合部の反対側の半径方向側部に向けて、および、接合部の一方の横方向側部から接合部の反対側の横方向側部へ、斜めの方向に延在している、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例68に記載の人工弁。
【0355】
実施例70. 第1のループおよび第2のループの両方が、接合部の周りにしっかりと張力をかけられている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例68または69に記載の人工弁。
【0356】
実施例71. 単一のストラットセクションの周りに巻き付けられているそれぞれの複数の非貫通ホイップステッチは、対応するストラットセクションの長さに沿って同じ方向に配向されている角度付き非貫通ホイップステッチである、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例67から70のいずれか1つに記載の人工弁。
【0357】
実施例72. カスプ端部部分は、それぞれのストラットセクションのそれぞれの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチ、および、その間に位置決めされている接合部の周りの接合部ロック結び目、を介して、選択された接合部の両方の横方向側部から延在している少なくとも2つのストラットセクションに縫合されており、ストラットセクションのうちの一方の周りの複数の非貫通ホイップステッチは、他方のストラットセクションの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチのものと反対の方向に角度を付けられている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例71に記載の人工弁。
【0358】
実施例73. 少なくとも1つの一次縫合糸は、2つの一次縫合糸を含み、2つの一次縫合糸は、イン-アンド-アウトパターンで逆に通されている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例63から72のいずれか1つに記載の人工弁。
【0359】
実施例74. 少なくとも1つの一次縫合糸は、少なくとも1つのカスプ縁部の湾曲を追跡している、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例63から73のいずれか1つに記載の人工弁。
【0360】
実施例75. 一次縫合糸は、マルチフィラメント縫合糸を含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例63から74のいずれか1つに記載の人工弁。
【0361】
実施例76. 二次縫合糸は、超高分子量ポリエチレンを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例63から75のいずれか1つに記載の人工弁。
【0362】
実施例77. 人工弁は、弁尖のカスプ端部部分とそれらが取り付けられているストラットセクションとの間に、ファブリックストリップおよび/または布を欠いている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例63から76のいずれか1つに記載の人工弁。
【0363】
実施例78. 人工弁を組み立てる方法であって、
弁尖のカスプ端部部分を通してイン-アンド-アウトパターンで一次縫合糸を通すステップと;
一次縫合糸がそれを通された状態のカスプ端部部分を、人工弁のフレームの少なくとも1つのストラットセクションに近似するステップと;
最終非貫通ホイップステッチまでストラットセクションの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチを形成する様式で、少なくとも1つのストラットセクションの周りにおよび一次縫合糸の周りに二次縫合糸をループ化するステップであって、それぞれの非貫通ホイップステッチは、ストラット巻き付きセクションおよび一次縫合糸巻き付きセクションを含み、ストラット巻き付きセクションは、ストラットセクションの周りにループ化されており、一次縫合糸巻き付きセクションは、ストラット巻き付きセクションから延在し、一次縫合糸と弁尖との間を通過し、一次縫合糸の周りにループ化されている、ステップと、
を含む、方法。
【0364】
実施例79. それぞれの非貫通ホイップステッチを形成するステップは、ストラットセクションの一方の半径方向側部を横切って二次縫合糸を延在させ、ストラットセクションの軸線方向側部の上にそれを折り返し、ストラットセクションの反対側の半径方向側部を横切って後方にそれを延在させることによって、ストラット巻き付きセクションを形成するステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例78に記載の方法。
【0365】
実施例80. それぞれの非貫通ホイップステッチを形成するステップは、一次縫合糸のランニングステッチ部分と弁尖のカスプ端部部分との間に二次縫合糸を通過させ、ランニングステッチ部分の上にそれを折り返すことによって、一次縫合糸巻き付きセクションを形成するステップをさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例79に記載の方法。
【0366】
実施例81. それぞれの非貫通ホイップステッチを形成するステップは、一次縫合糸のランニングステッチ部分の上に二次縫合糸を通過させ、ランニングステッチ部分の上に、および、ランニングステッチ部分と弁尖のカスプ端部部分との間に、それをループ化して戻すことによって、一次縫合糸巻き付きセクションを形成するステップをさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例79に記載の方法。
【0367】
実施例82. ランニングステッチ部分は、一次縫合糸の外側ステッチ部分である、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例80または81に記載の方法。
【0368】
実施例83. 最終非貫通ホイップステッチから対応するストラットセクションのそれぞれの端部における接合部の周りに延在する接合部ロック結び目を形成するステップであって、接合部ロック結び目は、第1の接合部横方向側部につながるストラットセクションの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチにかかる張力を維持するように構成されている、ステップをさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例78から82のいずれか1つに記載の方法。
【0369】
実施例84. 接合部ロック結び目を形成するステップは、接合部の第1の横方向側部に配設されている最終非貫通ホイップステッチから、接合部の1つの軸線方向側部の上に、接合部の第2の横方向側部に向かう方向に、二次縫合糸を延在させ、それによって、接合部ロック結び目の移行セクションを形成するステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例83に記載の方法。
【0370】
実施例85. 接合部ロック結び目を形成するステップは、接合部の第2の横方向側部から延在するストラットセクションの周りに、移行セクションから二次縫合糸を延在させ、それによって、接合部ロック結び目の第1のループを形成するステップをさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例84に記載の方法。
【0371】
実施例86. 接合部ロック結び目を形成するステップは、第1のループからの二次縫合糸を移行セクションと接合部との間に延在させ、二次縫合糸をそれ自身の上に折り返して戻し、それを第1のループに通過させ、それによって、接合部ロック結び目の第2のループを形成するステップをさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例85に記載の方法。
【0372】
実施例87. 接合部ロック結び目を形成するステップは、第2のループのテールを強制的に引っ張り、第1のループおよび第2のループの両方を接合部の周りに締め付けるステップをさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例86に記載の方法。
【0373】
実施例88. 移行セクションを形成するステップは、接合部の一方の半径方向側部から接合部の反対側の半径方向側部に向けて、および、接合部の一方の横方向側部から接合部の反対側の横方向側部へ、斜めの方向に二次縫合糸を延在させるステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例84から87のいずれか1つに記載の方法。
【0374】
実施例89. 任意の単一のストラットセクションの周りに複数のホイップステッチを形成するステップは、対応するストラットセクションの長さの周りに同じ方向に配向されている複数の角度付きホイップステッチを形成するステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例83から88のいずれか1つに記載の方法。
【0375】
実施例90. 少なくとも1つのストラットセクションの周りに複数のホイップステッチを形成するステップは、ストラットセクションの一方の周りのすべてのホイップステッチが、一方の方向に配向された角度付きホイップステッチとして形成され、一方では、他方のストラットセクションの周りのすべてのホイップステッチが、第1の方向とは反対の第2の方向に配向された角度付きホイップステッチとして形成されるように、相互接合部によって互いに分離されている少なくとも2つのストラットセクションの周りに複数のホイップステッチを形成するステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例89に記載の方法。
【0376】
実施例91. 人工弁であって、
半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で移動可能なフレームであって、フレームは、接合部において交差する複数のストラットセクションを含む、フレームと、
弁尖アッセンブリであって、弁尖アッセンブリは、フレームの中に装着されており、人工弁を通るフローを調整するように構成されている複数の弁尖を含む、弁尖アッセンブリと、
フレームの周りに配設されているスカートであって、スカートは、スカート近位端部およびスカート遠位端部を含む、スカートと、
を含み、
それぞれの接合部は、接合部近位側部および接合部遠位側部を含む2つの反対側の軸線方向側部の間に;接合部内側側部および接合部外側側部を含む2つの反対側の半径方向側部の間に;および、第1の接合部横方向側部および第2の接合部横方向側部を含む2つの反対側の横方向側部の間に、画定されており;
スカート近位端部は、少なくとも1つの一次縫合糸および二次縫合糸を介して、少なくとも1つのストラットセクションに連結されており、少なくとも1つの一次縫合糸は、貫通ポイントにおいてスカート近位端部を通してイン-アンド-アウトパターンで通されており、二次縫合糸は、一次縫合糸を通されており、ストラットセクションの長さに沿って互いから間隔を置いて配置された一連のホイップステッチにおいて、ストラットセクションの周りに巻き付けられており;
スカート近位端部は、第2の縫合糸によって形成された接合部ロック結び目を介して、ストラットセクションの端部において少なくとも1つの接合部にさらに連結されており、接合部ロック結び目は、第1の接合部横方向側部につながる対応するストラットセクションの周りに巻き付けられた複数のホイップステッチにかかる張力を維持するように構成されている、人工弁。
【0377】
実施例92. スカート近位端部は、ジグザグパターンにしたがっている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例91に記載の人工弁。
【0378】
実施例93. 少なくとも1つの一次縫合糸は、スカート近位端部のジグザグパターンを追跡している、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例92に記載の人工弁。
【0379】
実施例94. それぞれの接合部ロック結び目は、
第1の接合部横方向側部から第2の接合部横方向側部の方向に、接合部の1つの軸線方向側部の上に延在している移行セクションと;
第1のループであって、第1のループは、移行セクションから延在しており、また、第2の接合部横方向側部から延在しているストラットセクションの周りに延在している、第1のループと;
第2のループであって、第2のループは、第1のループから、移行セクションと接合部との間に延在しており、第1のループを通って延在するように自分自身の上に折り返されている、第2のループと、
を含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例91から93のいずれか1つに記載の人工弁。
【0380】
実施例95. 移行セクションは、接合部の一方の半径方向側部から接合部の反対側の半径方向側部に向けて、および、接合部の一方の横方向側部から接合部の反対側の横方向側部へ、斜めの方向に延在している、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例94に記載の人工弁。
【0381】
実施例96. 第1のループおよび第2のループの両方が、接合部の周りにしっかりと張力をかけられている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例94または95に記載の人工弁。
【0382】
実施例97. 単一のストラットセクションの周りに巻き付けられているそれぞれの複数のホイップステッチは、対応するストラットセクションの長さに沿って同じ方向に配向されている角度付きホイップステッチである、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例91から96のいずれか1つに記載の人工弁。
【0383】
実施例98. スカート近位端部は、それぞれのストラットセクションのそれぞれの周りに巻き付けられた複数のホイップステッチ、および、その間に位置決めされている接合部の周りの接合部ロック結び目を介して、選択された接合部の両方の横方向側部から延在している少なくとも2つのストラットセクションに縫合されており、ストラットセクションのうちの一方の周りの複数のホイップステッチは、他方のストラットセクションの周りに巻き付けられた複数のホイップステッチのものと反対の方向に角度を付けられている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例97に記載の人工弁。
【0384】
実施例99. スカート遠位端部は、少なくとも1つの追加的な一次縫合糸および追加的な二次縫合糸を介して、弁の流入端部部分において少なくとも1つのストラットセクションに連結されており、少なくとも1つの追加的な一次縫合糸は、貫通ポイントにおいて流入端部部分を通してイン-アンド-アウトパターンで通されており、追加的な二次縫合糸は、一次縫合糸を通されており、ストラットセクションの長さに沿って互いから間隔を置いて配置された一連のホイップステッチにおいて、流入端部部分におけるストラットセクションの周りに巻き付けられており、スカート遠位端部は、追加的な接合部ロック結び目を介して、流入端部部分におけるストラットセクションの端部において少なくとも1つの接合部にさらに連結されている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例91から98のいずれか1つに記載の人工弁。
【0385】
実施例100. 追加的な一次縫合糸は、流入端部部分の周りに配設されているストラットセクションの形状を追跡している、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例99に記載の人工弁。
【0386】
実施例101. 二次縫合糸の直径は、一次縫合糸の直径よりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例91から100のいずれか1つに記載の人工弁。
【0387】
実施例102. 一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.8に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例101に記載の人工弁。
【0388】
実施例103. 一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.5に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例101に記載の人工弁。
【0389】
実施例104. 一次縫合糸に対する二次縫合糸の直径比は、0.3に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例101に記載の人工弁。
【0390】
実施例105. スカート近位端部は、一連の事前形成されたアパーチャーを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例91から104のいずれか1つに記載の人工弁。
【0391】
実施例106. アパーチャーは、少なくとも1つの一次縫合糸を受け入れるように寸法決めされており、それによって、貫通ポイントとしての役割を果たす、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例105に記載の人工弁。
【0392】
実施例107. アパーチャーは、互いから均等に間隔を置いて配置されている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例105または106に記載の人工弁。
【0393】
実施例108. アパーチャーの直径は、一次縫合糸の直径に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例105から107のいずれか1つに記載の人工弁。
【0394】
実施例109. アパーチャーの直径は、一次縫合糸および二次縫合糸の組み合わせられた直径に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例105から107のいずれか1つに記載の人工弁。
【0395】
実施例110. 少なくとも1つの一次縫合糸は、2つの一次縫合糸を含み、2つの一次縫合糸は、同じ貫通ポイントを通してイン-アンド-アウトパターンで逆に通されている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例91から109のいずれか1つに記載の人工弁。
【0396】
実施例111. アパーチャーの直径は、2つの一次縫合糸の直径に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例105から107のいずれか1つに記載の人工弁。
【0397】
実施例112. アパーチャーの直径は、2つの一次縫合糸および二次縫合糸の組み合わせられた直径に等しいかまたはそれよりも小さい、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例111に記載の人工弁。
【0398】
実施例113. 一次縫合糸は、マルチフィラメント縫合糸を含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例91から112のいずれか1つに記載の人工弁。
【0399】
実施例114. 二次縫合糸は、超高分子量ポリエチレンを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例91から113のいずれか1つに記載の人工弁。
【0400】
実施例115. スカートは、フレームの外側表面の周りに配設されている外側スカートである、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例91から114のいずれか1つに記載の人工弁。
【0401】
実施例116. 人工弁を組み立てる方法であって、
スカートのスカート近位端部を通してイン-アンド-アウトパターンで一次縫合糸を通すステップと;
一次縫合糸がそれを通された状態のスカート近位端部を、人工弁のフレームの少なくとも1つのストラットセクションに近似するステップと;
最終ホイップステッチまでストラットセクションの周りに巻き付けられた複数のホイップステッチを形成する様式で、一次縫合糸を通して、および、少なくとも1つのストラットセクションの周りに、二次縫合糸を縫い付けるステップと;
最終ホイップステッチから対応するストラットセクションのそれぞれの端部における接合部の周りに延在する接合部ロック結び目を形成するステップであって、接合部ロック結び目は、第1の接合部横方向側部につながるストラットセクションの周りに巻き付けられた複数のホイップステッチにかかる張力を維持するように構成されている、ステップと、
を含む、方法。
【0402】
実施例117. 接合部ロック結び目を形成するステップは、接合部の第1の横方向側部に配設されている最終ホイップステッチから、接合部の1つの軸線方向側部の上に、接合部の第2の横方向側部に向かう方向に、二次縫合糸を延在させ、それによって、接合部ロック結び目の移行セクションを形成するステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例116に記載の方法。
【0403】
実施例118. 接合部ロック結び目を形成するステップは、接合部の第2の横方向側部から延在するストラットセクションの周りに、移行セクションから二次縫合糸を延在させ、それによって、接合部ロック結び目の第1のループを形成するステップをさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例117に記載の方法。
【0404】
実施例119. 接合部ロック結び目を形成するステップは、第1のループからの二次縫合糸を移行セクションと接合部との間に延在させ、二次縫合糸をそれ自身の上に折り返して戻し、それを第1のループに通過させ、それによって、接合部ロック結び目の第2のループを形成するステップをさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例118に記載の方法。
【0405】
実施例120. 接合部ロック結び目を形成するステップは、第2のループのテールを強制的に引っ張り、第1のループおよび第2のループの両方を接合部の周りに締め付けるステップをさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例119に記載の方法。
【0406】
実施例121. 移行セクションを形成するステップは、接合部の一方の半径方向側部から接合部の反対側の半径方向側部に向けて、および、接合部の一方の横方向側部から接合部の反対側の横方向側部へ、斜めの方向に二次縫合糸を延在させるステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例117から120のいずれか1つに記載の方法。
【0407】
実施例122. 任意の単一のストラットセクションの周りに複数のホイップステッチを形成するステップは、対応するストラットセクションの長さの周りに同じ方向に配向されている複数の角度付きホイップステッチを形成するステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例116から121のいずれか1つに記載の方法。
【0408】
実施例123. 少なくとも1つのストラットセクションの周りに二次縫合糸を縫い付けるステップは、ストラットセクションの一方の周りのすべてのホイップステッチが、一方の方向に配向された角度付きホイップステッチとして形成され、一方では、他方のストラットセクションの周りのすべてのホイップステッチが、第1の方向とは反対の第2の方向に配向された角度付きホイップステッチとして形成されるように、相互接合部によって互いに分離されている少なくとも2つのストラットセクションの周りに縫い付けるステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例122に記載の方法。
【0409】
実施例124. スカート近位端部は、一連の事前形成されたアパーチャーを含み、一次縫合糸を通すステップは、一連の事前形成されたアパーチャーを通してイン-アンド-アウトパターンで一次縫合糸を通すステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例116から123のいずれか1つに記載の方法。
【0410】
実施例125. スカートは、フレームの外側表面の周りに配設されている外側スカートである、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例116から124のいずれか1つに記載の方法。
【0411】
実施例126. 人工弁であって、
半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で移動可能なフレームであって、フレームは、接合部において交差する複数のストラットセクションを含む、フレームと、
弁尖アッセンブリであって、弁尖アッセンブリは、フレームの中に装着されており、人工弁を通るフローを調整するように構成されている複数の弁尖を含む、弁尖アッセンブリと、
フレームの周りに配設されているスカートであって、スカートは、スカート近位端部およびスカート遠位端部を含む、スカートと、
を含み、
スカート近位端部は、少なくとも1つの一次縫合糸および二次縫合糸を介して、少なくとも1つのストラットセクションに連結されており、少なくとも1つの一次縫合糸は、スカート近位端部を通してイン-アンド-アウトパターンで通されており、二次縫合糸は、ストラットセクションの長さに沿って互いから間隔を置いて配置された一連の非貫通ホイップステッチを形成しており、それぞれの非貫通ホイップステッチは、ストラット巻き付きセクションおよび一次縫合糸巻き付きセクションを含み、ストラット巻き付きセクションは、ストラットセクションの周りにループ化されており、一次縫合糸巻き付きセクションは、ストラット巻き付きセクションから延在しており、一次縫合糸の周りにループ化されており、一次縫合糸と弁尖との間を通過している、人工弁。
【0412】
実施例127. スカート近位端部は、ジグザグパターンにしたがっている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例126に記載の人工弁。
【0413】
実施例128. 少なくとも1つの一次縫合糸は、スカート近位端部のジグザグパターンを追跡している、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例127に記載の人工弁。
【0414】
実施例129. 一次縫合糸は、一連のランニングステッチ部分を画定しており、それぞれの一次縫合糸巻き付きセクションが、対応するランニングステッチ部分の周りにループ化されており、ランニングステッチ部分とスカート近位端部との間に延在している、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例126から128のいずれか1つに記載の人工弁。
【0415】
実施例130. 二次縫合糸は、スカートを貫通していない、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例126から129のいずれか1つに記載の人工弁。
【0416】
実施例131. 二次縫合糸は、一次縫合糸を貫通していない、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例126から130のいずれか1つに記載の人工弁。
【0417】
実施例132. それぞれの接合部は、接合部近位側部および接合部遠位側部を含む2つの反対側の軸線方向側部の間に;接合部内側側部および接合部外側側部を含む2つの反対側の半径方向側部の間に;および、第1の接合部横方向側部および第2の接合部横方向側部を含む2つの反対側の横方向側部の間に、画定されており、スカート近位端部は、第2の縫合糸によって形成された接合部ロック結び目を介して、ストラットセクションの端部において少なくとも1つの接合部にさらに連結されており、接合部ロック結び目は、第1の接合部横方向側部につながる対応するストラットセクションの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチにかかる張力を維持するように構成されている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例126から131のいずれか1つに記載の人工弁。
【0418】
実施例133. それぞれの接合部ロック結び目は、
第1の接合部横方向側部から第2の接合部横方向側部の方向に、接合部の1つの軸線方向側部の上に延在している移行セクションと;
第1のループであって、第1のループは、移行セクションから延在しており、また、第2の接合部横方向側部から延在しているストラットセクションの周りに延在している、第1のループと;
第2のループであって、第2のループは、第1のループから、移行セクションと接合部との間に延在しており、第1のループを通って延在するように自分自身の上に折り返されている、第2のループと、
を含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例132に記載の人工弁。
【0419】
実施例134. 移行セクションは、接合部の一方の半径方向側部から接合部の反対側の半径方向側部に向けて、および、接合部の一方の横方向側部から接合部の反対側の横方向側部へ、斜めの方向に延在している、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例133に記載の人工弁。
【0420】
実施例135. 第1のループおよび第2のループの両方が、接合部の周りにしっかりと張力をかけられている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例133または134に記載の人工弁。
【0421】
実施例136. 単一のストラットセクションの周りに巻き付けられているそれぞれの複数の非貫通ホイップステッチは、対応するストラットセクションの長さに沿って同じ方向に配向されている角度付き非貫通ホイップステッチである、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例132から135のいずれか1つに記載の人工弁。
【0422】
実施例137. スカート近位端部は、それぞれのストラットセクションのそれぞれの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチ、および、その間に位置決めされている接合部の周りの接合部ロック結び目を介して、選択された接合部の両方の横方向側部から延在している少なくとも2つのストラットセクションに縫合されており、ストラットセクションのうちの一方の周りの複数の非貫通ホイップステッチは、他方のストラットセクションの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチのものと反対の方向に角度を付けられている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例136に記載の人工弁。
【0423】
実施例138. スカート遠位端部は、少なくとも1つの追加的な一次縫合糸および追加的な二次縫合糸を介して、弁の流入端部部分において少なくとも1つのストラットセクションに連結されており、少なくとも1つの追加的な一次縫合糸は、貫通ポイントにおいて流入端部部分を通してイン-アンド-アウトパターンで通されており、追加的な二次縫合糸は、一次縫合糸を通されており、ストラットセクションの長さに沿って互いから間隔を置いて配置された一連のホイップステッチにおいて、流入端部部分におけるストラットセクションの周りに巻き付けられており、スカート遠位端部は、追加的な接合部ロック結び目を介して、流入端部部分におけるストラットセクションの端部において少なくとも1つの接合部にさらに連結されている、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例126から137のいずれか1つに記載の人工弁。
【0424】
実施例139. 追加的な一次縫合糸は、流入端部部分の周りに配設されているストラットセクションの形状を追跡している、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例138に記載の人工弁。
【0425】
実施例140. 一次縫合糸は、マルチフィラメント縫合糸を含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例126から139のいずれか1つに記載の人工弁。
【0426】
実施例141. 二次縫合糸は、超高分子量ポリエチレンを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例126から140のいずれか1つに記載の人工弁。
【0427】
実施例142. スカートは、フレームの外側表面の周りに配設されている外側スカートである、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例126から141のいずれか1つに記載の人工弁。
【0428】
実施例143. 人工弁を組み立てる方法であって、方法は、
スカートのスカート近位端部を通してイン-アンド-アウトパターンで一次縫合糸を通すステップと;
一次縫合糸がそれを通された状態のスカート近位端部を、人工弁のフレームの少なくとも1つのストラットセクションに近似するステップと;
最終非貫通ホイップステッチまでストラットセクションの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチを形成する様式で、少なくとも1つのストラットセクションの周りにおよび一次縫合糸の周りに二次縫合糸をループ化するステップであって、それぞれの非貫通ホイップステッチは、ストラット巻き付きセクションおよび一次縫合糸巻き付きセクションを含み、ストラット巻き付きセクションは、ストラットセクションの周りにループ化されており、一次縫合糸巻き付きセクションは、ストラット巻き付きセクションから延在し、一次縫合糸と一次縫合糸の周りのスカート近位端部との間を通過する、ステップと、
を含む、方法。
【0429】
実施例144. それぞれの非貫通ホイップステッチを形成するステップは、ストラットセクションの一方の半径方向側部を横切って二次縫合糸を延在させ、ストラットセクションの軸線方向側部の上にそれを折り返し、ストラットセクションの反対側の半径方向側部を横切って後方にそれを延在させることによって、ストラット巻き付きセクションを形成するステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例143に記載の方法。
【0430】
実施例145. それぞれの非貫通ホイップステッチを形成するステップは、一次縫合糸のランニングステッチ部分とスカート近位端部との間に二次縫合糸を通過させ、ランニングステッチ部分の上にそれを折り返すことによって、一次縫合糸巻き付きセクションを形成するステップをさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例144に記載の方法。
【0431】
実施例146. それぞれの非貫通ホイップステッチを形成するステップは、一次縫合糸のランニングステッチ部分の上に二次縫合糸を通過させ、ランニングステッチ部分の上に、および、ランニングステッチ部分とスカート近位端部との間に、それをループ化して戻すことによって、一次縫合糸巻き付きセクションを形成するステップをさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例144に記載の方法。
【0432】
実施例147. スカートは、外側スカートであり、ランニングステッチ部分は、一次縫合糸の内側ステッチ部分である、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例145または146に記載の方法。
【0433】
実施例148. 最終非貫通ホイップステッチから対応するストラットセクションのそれぞれの端部における接合部の周りに延在する接合部ロック結び目を形成するステップであって、接合部ロック結び目は、第1の接合部横方向側部につながるストラットセクションの周りに巻き付けられた複数の非貫通ホイップステッチにかかる張力を維持するように構成されている、ステップをさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例143から147のいずれか1つに記載の方法。
【0434】
実施例149. 接合部ロック結び目を形成するステップは、接合部の第1の横方向側部に配設されている最終非貫通ホイップステッチから、接合部の1つの軸線方向側部の上に、接合部の第2の横方向側部に向かう方向に、二次縫合糸を延在させ、それによって、接合部ロック結び目の移行セクションを形成するステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例148に記載の方法。
【0435】
実施例150. 接合部ロック結び目を形成するステップは、接合部の第2の横方向側部から延在するストラットセクションの周りに、移行セクションから二次縫合糸を延在させ、それによって、接合部ロック結び目の第1のループを形成するステップをさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例149に記載の方法。
【0436】
実施例151. 接合部ロック結び目を形成するステップは、第1のループからの二次縫合糸を移行セクションと接合部との間に延在させ、二次縫合糸をそれ自身の上に折り返して戻し、それを第1のループに通過させ、それによって、接合部ロック結び目の第2のループを形成するステップをさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例150に記載の方法。
【0437】
実施例152. 接合部ロック結び目を形成するステップは、第2のループのテールを強制的に引っ張り、第1のループおよび第2のループの両方を接合部の周りに締め付けるステップをさらに含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例151に記載の方法。
【0438】
実施例153. 移行セクションを形成するステップは、接合部の一方の半径方向側部から接合部の反対側の半径方向側部に向けて、および、接合部の一方の横方向側部から接合部の反対側の横方向側部へ、斜めの方向に二次縫合糸を延在させるステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例149から152のいずれか1つに記載の方法。
【0439】
実施例154. 任意の単一のストラットセクションの周りに複数のホイップステッチを形成するステップは、対応するストラットセクションの長さの周りに同じ方向に配向されている複数の角度付きホイップステッチを形成するステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例148から153のいずれか1つに記載の方法。
【0440】
実施例155. 少なくとも1つのストラットセクションの周りに複数のホイップステッチを形成するステップは、ストラットセクションの一方の周りのすべてのホイップステッチが、一方の方向に配向された角度付きホイップステッチとして形成され、一方では、他方のストラットセクションの周りのすべてのホイップステッチが、第1の方向とは反対の第2の方向に配向された角度付きホイップステッチとして形成されるように、相互接合部によって互いに分離されている少なくとも2つのストラットセクションの周りに複数のホイップステッチを形成するステップを含む、本明細書における任意の実施例に記載の、とりわけ、実施例154に記載の方法。
【0441】
また、本発明の特定の特徴(それは、明確化のために、別個の実施形態の文脈において説明されている)は、単一の実施形態において組み合わせて提供されることもできるということが理解される。逆に、本発明のさまざまな特徴(それらは、簡潔化のために、単一の実施形態の文脈において説明されている)は、別個にもしくは任意の適切なサブコンビネーションで提供され、または、本発明の任意の他の説明された実施形態において適切なように提供されることもできる。実施形態の文脈において説明されている特徴は、そうでないことを明示的に特定されていない限り、その実施形態の本質的な特徴であると見なされないものとする。
【0442】
本開示の原理が適用され得る多くの可能な実施形態を考慮して、図示されている実施形態は、単なる好適な例に過ぎず、範囲を限定するものとして見なされるべきではないということが認識されるべきである。むしろ、その範囲は、以下の特許請求の範囲によって定義されている。したがって、これらの請求項の範囲および精神の中に入るすべてのものを本発明として主張する。
【符号の説明】
【0443】
10 弁長手方向軸線
100 人工弁
100´ 機械的に拡張可能な弁
100´´ バルーン拡張可能な弁
102 流出端部部分
103 流出端部
103´´ 流出端部
104 流入端部部分
105 流入端部
105´´ 流入端部
106 フレーム
106´ フレーム
106´´ フレーム
108 セル
110 ストラット
110´ ストラット
110´´ 角度付きストラット
111 ストラットセクション
111´´a ストラットセクション
111´´b ストラットセクション
111a ストラットセクション
111b ストラットセクション
111c ストラットセクション
111d ストラットセクション
111e ストラットセクション
111f ストラットセクション
111m ストラットセクション
111n ストラットセクション
111o ストラットセクション
111p ストラットセクション
111r ストラットセクション
111s ストラットセクション
111t ストラットセクション
111u ストラットセクション
111v ストラットセクション
111w ストラットセクション
112 交連部ウィンドウフレーム部分
114 ストラット
116 非頂点接合部
116´ 非頂点接合部
116´´ 非頂点接合部
116´´a 非頂点接合部
116´´b 非頂点接合部
116´´c 非頂点接合部
116b 接合部
116f 接合部
116m 接合部
116n 接合部
116o 接合部
116p 接合部
116q 接合部
116r 接合部
116s 接合部
116t 接合部
118 流入頂点
118´ 流入頂点
118´´ 流入頂点
120 流出頂点
120´ 流出頂点
120´´ 流出頂点
122 アクチュエーターアッセンブリ
123 スカート
124 外側スカート
126 スカート外側表面
125 スカート内側表面
128 スカート遠位端部
129 スカート近位端部
130 弁尖アッセンブリ
132 弁尖
132a 弁尖
132b 弁尖
134 カスプ端部部分
135 カスプ縁部
136 自由縁部
138 タブ
140 交連部
142 アパーチャー
144 一次縫合糸
144a 一次縫合糸
144b 一次縫合糸
146 内側ステッチ部分
148 外側ステッチ部分
148a 外側ステッチ部分
148b 外側ステッチ部分
148c 外側ステッチ部分
150 貫通ポイント
150a 貫通ポイント
150b 貫通ポイント
150n 最終貫通ポイント
152 弁尖内側表面
154 弁尖外側表面
156 二次縫合糸
158 自己締め付け構築体
160 ループ
160a ループ
160b ループ
162 概して馬蹄形形状の(または、U字形状の)セクション
164 縫合糸引っ張り部分
166r 結び目
166s 結び目
166t 結び目
170 二次縫合糸
172 ホイップステッチ
172a ホイップステッチ
172b ホイップステッチ
172c ホイップステッチ
172n 最終ホイップステッチ
174 接合部ロック結び目
174m 接合部ロック結び目
174n 接合部ロック結び目
174o 接合部ロック結び目
174p 接合部ロック結び目
174q 接合部ロック結び目
174r 接合部ロック結び目
174s 接合部ロック結び目
174t 接合部ロック結び目
176 移行セクション
178 第1のループ
180 第2のループ
182 非貫通ホイップステッチ
182a 非貫通ホイップステッチ
182a´ 非貫通ホイップステッチ
182a´´ 非貫通ホイップステッチ
182b 非貫通ホイップステッチ
182b´ 非貫通ホイップステッチ
182b´´ 非貫通ホイップステッチ
182c 非貫通ホイップステッチ
182d 非貫通ホイップステッチ
182n 最終非貫通ホイップステッチ
184 ストラット巻き付きセクション
184a ストラット巻き付きセクション
184a´ ストラット巻き付きセクション
184a´´ ストラット巻き付きセクション
184b ストラット巻き付きセクション
184c ストラット巻き付きセクション
185 ストラットループセクション
185a ストラットループセクション
185b ストラットループセクション
186 一次縫合糸巻き付きセクション
186a 一次縫合糸巻き付きセクション
186a´ 一次縫合糸巻き付きセクション
186a´´ 一次縫合糸巻き付きセクション
186b 一次縫合糸巻き付きセクション
186b´ 一次縫合糸巻き付きセクション
186b´´ 一次縫合糸巻き付きセクション
186c 一次縫合糸巻き付きセクション
186n 最終的な一次縫合糸巻き付きセクション
190 ストラット近位側部
191 ストラット遠位側部
192 ストラット内側側部
193 ストラット外側側部
194 接合部近位側部
195 接合部遠位側部
196 接合部内側側部
197 接合部外側側部
198 第1の接合部横方向側部
199 第2の接合部横方向側部
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図10
図11A
図11B
図11C
図11D
図12A
図12B
図12C
図12D
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【国際調査報告】