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特表2023-533054連結部材をブランキングするためのアレンジメント
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-01
(54)【発明の名称】連結部材をブランキングするためのアレンジメント
(51)【国際特許分類】
   F16L 55/00 20060101AFI20230725BHJP
   F16B 2/10 20060101ALI20230725BHJP
   F16L 23/08 20060101ALI20230725BHJP
【FI】
F16L55/00 S
F16B2/10 B
F16L23/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023501336
(86)(22)【出願日】2021-07-06
(85)【翻訳文提出日】2023-03-06
(86)【国際出願番号】 GB2021051707
(87)【国際公開番号】W WO2022008891
(87)【国際公開日】2022-01-13
(31)【優先権主張番号】2010395.8
(32)【優先日】2020-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517102994
【氏名又は名称】エルピーダブリュ テクノロジー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LPW TECHNOLOGY LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100091443
【弁理士】
【氏名又は名称】西浦 ▲嗣▼晴
(74)【代理人】
【識別番号】100091649
【弁理士】
【氏名又は名称】初瀬 俊哉
(74)【代理人】
【識別番号】100130432
【弁理士】
【氏名又は名称】出山 匡
(72)【発明者】
【氏名】ヒーリー,カラム
【テーマコード(参考)】
3H016
3J022
【Fターム(参考)】
3H016CA01
3J022EA35
3J022EB13
3J022EC17
3J022EC22
3J022FB04
3J022FB07
3J022FB12
3J022GA12
3J022GB23
3J022GB25
(57)【要約】
連結部材ブランキングアッセンブリ及びブランキングキャップ2を有する連結部材12と、対応する環状、ラジアルの第2の接続フランジ34を画定するディスク状部材30を有するブランキングキャップ14と、を備える。第1及び第2の接続フランジは、互いに重なり、間にシール部材18をはさんでクランプ(16,図1)によって共にクランプされる。ブランキングキャップは、第1の接続フランジ22の外周周辺部の周りにそれぞれ延びるディスク状部材に取り付けられた一対の安全ラグ62を有する。それぞれの安全ラグは、連結部材から離れるディスク状部材の軸線方向への動きを制限するために第1の接続フランジと係合するように構成された当接部68を有する。一対の安全ラグ62は、連結部材の内部が加圧されている間にクランプが解放された場合に、ブランキングキャップが飛ぶことを防止する。一対の安全ラグ62は、当接部を画定し、第1及び第2の接続フランジの軸線を中心に湾曲する方向に長手方向に延びる細長い部材であってよい停止部材66をそれぞれ含んでいてよい。クランプは、トリクランプであってもよい。
【選択図】 図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体流路を画定する連結部材と、前記流体流路を閉じるブランキングキャップと、前記連結部材と前記ブランキングキャップとの間のシールと、クランプとを備え、前記連結部材が軸線の周囲に延びる環状の第1の接続フランジを有し、前記ブランキングキャップが、環状の第2の接続フランジを含む外周領域を有し、前記第1及び第2の接続フランジは、互いに重なり、間に前記シールが配置される対応する対向シール面それぞれを画定し、前記第1及び第2のフランジ及び前記シールが、前記第1及び第2の接続フランジの周囲に係合する前記クランプによって共にクランプされており、前記ブランキングキャップが、前記第1の接続フランジの外周周辺部の周りにそれぞれ延びる一対の安全ラグを有し、それぞれの安全ラグが、前記連結部材から離れる前記ディスク状部材の軸線方向への動きを制限するために前記第1の接続フランジと係合するように構成された当接部を有するアッセンブリ。
【請求項2】
前記第1の接続フランジが、反対方向に向く第1及び第2のラジアル面を有し、前記第1のラジアル面が、前記複数の対向シール面の1つを画定し、前記一対の安全ラグの当接部が、前記第2のラジアル面と係合するように構成されている請求項1に記載のアッセンブリ。
【請求項3】
前記第1及び第2の接続フランジ及び前記シールが、シールを形成するために十分にクランプされているときに、前記複数の当接部は、前記第1の接続フランジとは間隔を空けている請求項1または2に記載のアッセンブリ。
【請求項4】
前記複数の当接部と前記第1の接続フランジとの間の前記間隔は、前記クランプが取り外されるかまたは解放されて使用されるときに、前記ディスク状部材が前記シールを破断するために十分な量だけ前記連結部材から軸線方向に離れる動きができるようになっている請求項3に記載のアッセンブリ。
【請求項5】
各安全ラグは、前記当接部を画定する停止部材を含み、前記停止部材は前記軸線の周りに描かれた円に対する接線となる及び/または前記軸線を中心に湾曲する方向に長手方向に延びる細長い部材である請求項1乃至4のいずれか1項に記載のアッセンブリ。
【請求項6】
各安全ラグは、前記当接部を画定する停止部材を含み、前記停止部材は前記第1の接続フランジに面する当接面を有する板状部材を含む請求項1乃至5のいずれか1項に記載のアッセンブリ。
【請求項7】
各安全ラグは、一端において前記ディスク状部材に取り付けられた取り付け部分と前記取り付け部分の2番目の端において前記停止部材を画定する停止部材部分とを含み、前記停止部材部分は前記第1の接続フランジと軸線方向に一列に並んでいるが離間して配置されている請求項5または6に記載のアッセンブリ。
【請求項8】
前記クランプは、前記第1及び第2の接続フランジの周方向範囲にわたって前記第1及び第2の接続フランジを受け入れる溝部をそれぞれが画定する一対の湾曲したアームを含み、前記一対のアームは複数の非接触領域において前記第1及び第2の接続フランジから離間しており、前記一対の安全ラグは前記複数の非接触領域のそれぞれに配置されている請求項1乃至7のいずれか1項に記載のアッセンブリ。
【請求項9】
前記クランプはスプリットリングクランプであり、各アームは第1及び第2の端部を有し、互いに対して枢軸運動するように前記一対のアームは前記一対のアームの端部に接続され、前記クランプは前記一対のアームを前記第2の端部を解放可能に接続するためのキャッチを有しており、かつ前記非接触領域は前記一対のアームの前記第1及び第2の端部に位置している請求項8に記載のアッセンブリ。
【請求項10】
前記連結部材はトリクランプフェルールを含み、前記クランプはトリクランプを含む請求項1乃至9のいずれか1項に記載のアッセンブリ。
【請求項11】
前記連結部材は、容器のポートに設けられる請求項1乃至10のいずれか1項に記載のアッセンブリ。
【請求項12】
前記アッセンブリは、前記ブランキングキャップを前記連結部材またはいくつかの他の固定アンカーポイントに取り付けるためのテザーを含む請求項1乃至11のいずれか1項に記載のアッセンブリ。
【請求項13】
前記ブランキングキャップは、中心軸線を有するディスク状部材と第1の軸線側にシール面を有する環状接続フランジを含む外周領域とを含み、前記ブランキングキャップは、一対の安全ラグも含み、各ラグは、前記第1の軸線側に前記シール面を軸線方向に越えて延び、前記シール面に対して軸線方向に一列に並んでいるが離間して配置されている当接部を有する請求項1乃至12のいずれか1項に記載のアッセンブリに使用されるブランキングキャップ。
【請求項14】
前記シール面は、前記接続フランジの第1のラジアル面であり、前記接続フランジは、前記第1とは反対の第2の軸線側に面する第2のラジアル面を有し、前記第2のラジアル面は、前記接続フランジが半径方向外周部に向って前記軸線方向に狭くなってテーパがつくようにし、前記第1のラジアル面に対して角度が付けられている請求項13に記載のブランキングキャップ。
【請求項15】
各安全ラグは、一端において前記ディスク状部材に取り付けられた取り付け部分と前記取り付け部分の2番目の端にある停止部材部分とを含み、前記停止部材部分が前記当接部を画定する請求項13または14に記載のブランキングキャップ。
【請求項16】
前記取り付け部分は軸線方向に延び、前記停止部材部分は、前記軸線の周りに描かれた円にほぼ接する方向に延び、及び/または前記軸線の周りに湾曲する細長い部材である請求項15に記載のブランキングキャップ。
【請求項17】
前記取り付け部材部分は、前記第2の軸線側で前記ディスク状部材に固定され、前記接続フランジの前記円周部分の周りに延びている請求項15または16に記載のブランキングキャップ。
【請求項18】
前記停止部材部分は、前記シール面に対して軸方向に一列に並んでいるが離間して配置されている請求項15乃至17のいずれか1項に記載のブランキングキャップ。
【請求項19】
前記停止部材部分は、前記接続フランジの前記シール面に面する当接面を有する細長い板状部材である請求項15乃至18のいずれか1項に記載のブランキングキャップ。
【請求項20】
前記ブランキングキャップは、前記ブランキングキャップを固定アンカーに固定するための可撓性テザーを更に含む請求項15乃至18のいずれか1項に記載のブランキングキャップ。
【請求項21】
請求項1乃至12のいずれか1項に記載のアッセンブリまたは請求項13乃至20のいずれか1項に記載のブランキングキャップを含むポートを有する容器を備えた装置。
【請求項22】
前記容器は、ある量の加圧ガスとともに粉体を保持するように構成された容器である請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記ポートは、粉体入口ポートである請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記装置は、一端で前記ブランキングキャップに取り付けられ、他端でアンカーポイントのような固定点に取り付けられたテザーを含む請求項20乃至22のいずれか1項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体流路を画定するフランジが付けられた連結部材をブランキングするためのアレンジメントに関するものである。特に、しかし排他的ではなく、加圧された容器のような加圧されたシステム内のポートをブランキングするためのアレンジメントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
流動性材料のための流体流路に解放可能な接続を形成する際に、間のシール部材と共にクランプされるそれぞれ重なる環状の複数の接続フランジを有する一対の連結部材からなる連結を使用することが知られている。しばしば、複数の接続フランジは、一対の湾曲アームを有するクランプを一緒に使用してクランプされている。一対のアームは凹状であり、一対のアームのそれぞれは重なる複数の接続フランジの周方向の範囲を受け入れるように配置されている。これらの接続フランジは、シール部材が当接し対向するラジアルシール面と、フランジが外径に向かって軸線方向に狭くなるようにテーパが付けられた外向きのラジアル面とを有する。複数のクランプのアームは、複数のフランジの周りに配置されているので開くことができ、所定の位置に一緒に固定することができる。クランプを締めると、一対のアームは半径方向に引き寄せられるので、複数のフランジが一対のアームの凹部にさらに押し込まれる。このことで、テーパにより複数のフランジが軸方向に互いに近づき、シール部材が圧縮され、流体密封シールが形成される。1つの知られた構成では、クランプはスプリットリングクランプであり、複数のアームは一端が他端を解放可能に接続するためのキャッチ機構でヒンジ結合されている。使用時には、クランプをそれぞれ重なっている複数の接続フランジの周りに配置できるようにキャッチを解放されてアームを開くことができるようにし、キャッチを再係合して締めて、フランジとシール部材を一緒にクランプするヒンジ付きアームの他端を互いに引き寄せる。このタイプの結合の例は、結合部材がしばしばフェルールと呼ばれる、いわゆる「トリクランプ」ユニオン(“tri-clamp” union)である。トリクランプユニオンは、コンジットの端部を結合したり、コンジットや他のデバイスを容器のポートに結合したりするなど、さまざまな用途で一時的な結合を形成するために使用できる。例えば、積層造形(ALM)またはアディティブ・マニュファクチュアリング(AM)で使用されるような特殊な粉体を含む粉体を保持するための容器の入口ポートと結合するためにトリクランプユニオンを使用することが知られている。多くの場合、そのような容器は、粉末が加圧ガスと一緒に保持される圧力容器である。
【0003】
未使用時に連結部材を閉じるためにブランキングキャップを使用することも知られている。例えば、容器内のポートが使用されていない場合、ブランキング キャップをポートフェルールに固定してポートを閉じてもよい。ブランキングキャップは、通常、ポートフェルールの接続フランジに対応する接続フランジを画定する外周領域を有するディスク状部材である。クランプは、ブランキングキャップの接続フランジをポートフェルールの接続フランジに間にシール部材を介在させてクランプするために使用される。ポートを閉じるためのこのアレンジメントは、概ねうまく機能し、ポートに何も接続されていなくても容器を使用可能にできる。しかしながら、加圧容器のカップリングを閉じるために使用される場合、既存のアレンジメントには問題が生じる。容器に圧力がかかっている状態で使用者がクランプを外すと、キャップが飛んで使用者が怪我をする可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、上記の問題に対する解決策を提供する必要がある。
【0005】
公知のアレンジメントの少なくとも1つの欠点を克服し、または少なくとも軽減し、結合部材をブランキングするための代替のアレンジメントを提供する必要がある。
【0006】
また、公知のアッセンブリの少なくとも1つの欠点を克服し、または少なくとも軽減する結合部材およびブランキングキャップを備えるアッセンブリを提供する必要がある。
【0007】
更に公知のブランキングキャップの少なくとも1つの欠点を克服し、または少なくとも軽減し、結合部材をブランキングオフするための代替のブランキングキャップを提供することが必要である。
【0008】
特に、容器が加圧されている間に解放された場合に内容物が飛散することが物理的に抑制されるように、圧力容器のポートを一時的に閉じるための代替のブランキングキャップを提供する必要がある。
【0009】
本発明の態様は、連結部材及びブランキングキャップを有するアッセンブリ、ブランキングキャップ、そして容器に関する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様によれば、流体流路を画定する連結部材と、流体流路を閉じるブランキングキャップと、連結部材とブランキングキャップとの間のシールと、クランプとを備え、連結部材が軸線の周囲に延びる環状の第1の接続フランジを有し、ブランキングキャップが、環状の第2の接続フランジを含む外周領域を有し、第1及び第2の接続フランジは、互いに重なり、間にシールが配置される対応する対向シール面それぞれを画定し、第1及び第2のフランジ及びシールが、第1及び第2の接続フランジの周囲に係合するクランプによって共にクランプされており、ブランキングキャップが、第1の接続フランジの外周周辺部の周りにそれぞれ延びる一対の安全ラグを有し、それぞれの安全ラグが、連結部材から離れるディスク状部材の軸線方向への動きを制限するために第1の接続フランジと係合するように構成された当接部を有するアッセンブリが提供される。
【0011】
安全ラグは、連結部材の内部が周囲圧力よりも高く加圧されている間にクランプが解放された場合に、ブランキングキャップが飛び離れることを防止する。このアレンジメントは、加圧容器または他の加圧システムのポートを閉じるのに特に有利である。
【0012】
第1の接続フランジは、反対方向に向く第1及び第2のラジアル面を有してよく、第1のラジアル面が、シール面を画定し、連結部材から離れるブランキングキャップの軸線方向への動きを制限するために、複数の当接部(abutments)が、第2のラジアル面と係合するように構成されている。第2のラジアル面は、クランピング面であってよく、第1の接続フランジが半径方向外周部に向って軸線方向に狭くなってテーパがつくように、第1のラジアル面に対して角度が付けられていてもよい。第1及び第2の接続フランジが、シールを形成するために共にしっかりとクランプされているときに、複数の当接部は、第2のラジアル面とは間隔を空けてよい。この間隔は、2~6mmの範囲、より好ましくは3~5mmの範囲であってもよい。複数の当接部と第2のラジアル面との間の間隔は、クランプが取り外されて使用されるときに、ディスク状部材がシールを破断するために十分な量だけ連結部材から軸線方向に離れる動きができるようになっていてもよい。安全ラグは、連結部材の内部が周囲圧力よりも高く加圧されている間にクランプが解放された場合に、ブランキングキャップが飛び離れることなしに、連結部材の内部の圧力を消散できるように構成されている。
【0013】
各安全ラグは、当接部を画定する停止部材を備えることができる。停止部材は、細長い部材であってよい。細長い部材は、軸線の周りに描かれた円に対する接線となる方向に長手方向に延びていてもよい。細長い部材は、まっすぐであってよくまたは軸線を中心に湾曲していてもよい。安全ラグは、ステンレス鋼のような金属材料から作られてもよい。安全ラグは、板状材料から作られてもよい。各安全ラグは、一方の端部で第2の軸線方向側のディスク状部材に取り付けられた取り付け部分と、取り付け部分の第2の端部で停止部材を画定する停止部材部分とを備えることができる。取り付け部分は、第1の接続フランジの外周部の周りに軸線方向に延びていてもよく、停止部材は、ディスク状部材の半径方向に略直角の方向に延びていてもよい。停止部材部分は、第1の接続フランジと軸線方向に一列に並んでいるが離間して配置されてよい。停止部材部分は、第1の接続フランジに対向する当接面を有する細長い板状部材であってよい。連結部材は、円形のカラー部分を有してもよく、第1の接続フランジは、そのカラーの一端に配置されている。停止部材は、カラーの近くに延びているが離間してよい。停止部材は、カラーの周りで湾曲してよい。一対の安全ラグは、直径方向に互いに反対側にあるディスク状部材の周りに配置され得る。
【0014】
シール面は、それぞれ環状溝を備えてよく、シール部材は、対向する2つの側部のそれぞれに対応する円形隆起部を備えてよく、各隆起部は、溝のそれぞれに受け入れられ得る。
【0015】
クランプは、第1及び第2の接続フランジの周方向範囲にわたって、第1及び第2の接続フランジを受け入れる溝部をそれぞれ画定する一対の湾曲したアームを有してよい。一対のアームは、第1及び第2の端部に近い複数の非接触領域において第1及び第2の接続フランジの端部から離間し得る。一対の安全ラグは、第1及び第2の接続フランジから離間したクランプの一対のアームの非接触領域のそれぞれの中にそれぞれ配置され得る。クランプはスプリットリングクランプでよい。1つの実施形態では、一対のアームがそれぞれ第1及び第2の端部を有し、一対のアームは、互いに対して枢軸運動するように一対のアームの端部で接続され、クランプは、一対のアームを第2の端部を解放可能に接続するためのキャッチを有している。キャッチは、分割リングクランプアームの第2の端部を互いに向かって調整可能に引き寄せる機構を有してよい。
【0016】
連結部材は、トリクランプフェルールを有してよく、クランプは、トリクランプを有し得る。
【0017】
連結部材は、容器のポートに設けられてよい。容器は、粉体容器でよく、積層造形(ALM)またはアディテイブ・マニュファクチュアリング(AM)で使用される粉体を保持する構成でよい。容器は、ある量の加圧ガスとともに粉体が保持される加圧容器でよい。
【0018】
アッセンブリは、ブランキングキャップを連結部材またはいくつかの他の固定アンカーポイントに取り付けるためのテザーを備えてもよい。
【0019】
本発明の第2の態様によれば、本発明の第1の態様によるアッセンブリに使用されるブランキングキャップが提供される。ブランキングキャップは、中心軸線を有するディスク状部材と第1の軸線側にシール面を有する環状接続フランジを含む外周領域とを含み、ブランキングキャップは、一対の安全ラグも含み、各ラグは、第1の軸線側にシール面を軸線方向に越えて延び、シール面に対して軸線方向に一列に並んでいるが離間して配置されている当接部を有する。
【0020】
シール面は、接続フランジの第1のラジアル面でよい。接続フランジは、第1のラジアル面の反対にある第2の軸線側に第2のラジアル面を有してよい。第2のラジアル面は、クランプ面であってよく、第1のラジアル面に対して角度がつけられてよく、これにより接続フランジがテーパ状になり、半径方向外周に向かって軸線方向に狭くなっている。
【0021】
一対の安全ラグは、ステンレス鋼のような金属材料から作ることができる。一対の安全ラグは、板状材料から作られてもよい。各安全ラグは、一端においてディスク状部材に取り付けられた取り付け部分と取り付け部分の2番目の端において停止部材部分を備えたもよく、停止部材は当接部を画定する。取り付け部分は、軸線方向に延びてよく、停止部材部分は、取り付け部分と略直角の方向に延びてよい。取り付け部分は、第2の軸線側でディスク状部材に固定され、接続フランジの円周部分の周りに延びてよい。停止部材部分は、ブランキングキャップのシール面に対して軸方向に一列に並んでいるが離間して配置されてよい。停止部材部分は、第1の接続フランジのシール面に対向する当接面を有する細長い板状部材であってよい。細長い部材は、軸線の周りに描かれた円にほぼ接する方向及び/またはディスク状部材の半径方向に略直角な方向に長手方向に延びていてもよい。細長い部材は、まっすぐであってよくまたは軸線の周りに湾曲していてよい。一対の安全ラグは、ディスク状部材の周りに直径方向に互いに反対側にある配置することができる。
【0022】
ブランキングキャップは、トリクランプによって対応する接続フランジを有する連結部材に使用中にクランプされるように構成されてよい。
【0023】
ブランキングキャップは、ブランキングキャップを固定アンカーポイントに固定するための可撓性テザー有してよい。
【0024】
本発明の第3の態様によれば、本発明の第1の態様によるアッセンブリまたは本発明の第2の態様によるブランキングキャップを含むポートを有する流動性材料のための容器を備えた装置が提供される。容器は、粉体容器でよく、積層造形(ALM)またはアディテイブ・マニュファクチュアリング(AM)で使用される粉体を保持する構成でよい。容器は、ある量の加圧ガスとともに粉体が保持される加圧容器でよい。
【0025】
ポートは、使用中に粉体を容器に導入することができる粉体入口ポートであってよい。
【0026】
何らかの他の固定されたアンカーポイントに固定するためのテザーを含んでいてよい。
【0027】
本発明がより明確に理解されるように、以下の図を参照して、1以上の実施形態について例としてのみ説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の1つの態様によるアッセンブリの実施形態の斜視図である。
図2図1のアッセンブリを矢印Aの方向で見た図である。
図3】本発明の1つの態様であり図1のアッセンブリの一部を形成しているブランキングキャップの実施形態の斜視図である。
図4図3のブランキングキャップの側面図である。
図5図3のブランキングキャップの下方図である。
図6】連結部材に対するブランキングキャップの軸線方向の移動がどのように制限されるかを示し、明確にするために、アッセンブリの一部を形成するスプリットリングクランプが省略されている図1のアッセンブリの側面図である。
図7A】ブランキングキャップが連結部材の接続フランジの中心にあるとき、ブランキングキャップ上の安全ラグが短い停止部材を有するアッセンブリの1つの実施形態の動作を示す図1及び図2のアッセンブリの平面図及び側面図を含む概略合成図である。
図7B図7Aと同様に、中心から外れたブランキングキャップの効果を示す図である。
図7C図7Bと同様に、安全ラグがより長い停止部材を有するアッセンブリの別の実施形態の作用を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明は、流動性材料のための流路の一部を形成する連結部材をブランキングするためのアレンジメントであって、連結部材は、環状のラジアル接続フランジを有するタイプのものである。本発明を、本発明が特に適しているトリクランプタイプの連結部材を参照して説明する。しかしながら、本発明は、フランジを有する他のタイプの連結部材と共に使用されるように適合可能である。
【0030】
ここで流動性材料とは、気体、液体、流動性粉体及びそれらの混合物が含まれると理解されるべきである。便宜上、「流体」という語は、このような流動性材料を表現するために使用される。
【0031】
本発明の1つの実施態様によるアッセンブリ10は、連結部材12、ブランキングキャップ14、スプリットリングクランプ16及びシール部材18を有する。
【0032】
本実施の形態の連結部材12は、一端に環状の接続フランジ22を備えた環状の円形カラー部分20を有するトリクランプフェルールである。連結部材は、中心軸線X(図6)を有し、中空であり、カラーと接続フランジとを通る流体流路23を画定する。使用時に、カラー部分は器具に装着されるので、連結部材10は流動性材料が機器に入る及び/または機器から出るように流れることができるポートを画定する。器具は、導管であってもよいが、有利な実施形態においては、連結部材は、容器、特に粉体用の容器のポートを画定するか、当該ポートの一部である。ポートは、粉体を容器内に導入するための入口ポートでよい。容器は、例えばALMまたはAMに使用される特殊な粉体を保持するように構成されてよい。容器は、あるガス量の加圧ガスとともに圧力下で粉体が保持される加圧容器でよい。
【0033】
接続フランジ22は、反対方向に向く第1及び第2のラジアル面24、26を有する。第1のラジアル面24は、ほぼ軸線Xに直交する平面内に延び、シール面である。シール面24は、その範囲の大部分にわたって平坦であるが、1つの環状溝(図示せず)を有しており、シール部材18の1つの面内にある対応する環状隆起部(図示せず)が位置してシール部材を適所に保持する。
【0034】
第2のラジアル面26は、クランプ面と呼ばれ、接続フランジが外周に向かって軸線方向に薄くなってテーパがつくように、第1のラジアル面24に対して角度がつけられている。
【0035】
ブランキングキャップ14は、連結部材を通る流体流路を閉じるためにスプリットリングクランプ14によって連結部材12にクランプされる中実のディスク状部材30を有する。
【0036】
ブランキングキャップ14の外径は、連結部材上の接続フランジ22の外径とほぼ同じである。ディスク状部材の外周領域は、連結部材12上の接続フランジ22に相当する接続フランジ34を画定する。明確にするために、連結部材12上の接続フランジ22は、第1の接続フランジと呼ばれ、ブランキングキャップ上の接続フランジは、第2の接続フランジ34と呼ばれる。ラジアル面36、38を有する第1の接続フランジ22の鏡像である。第1のラジアル面36は、ブランキングキャップが連結部材の中央に装着されるときにブランキングキャップの中央軸線に一致する連結部材の軸線Xと直交する平面内にほぼ延在する、シール面である。シール面36は、それ自身の範囲の大部分で平坦であるが、シール部材18の面内にある(図示しない)対応する環状隆起部が位置してシール部材を適所に保持する(図示しない)環状溝を有する。第2のラジアル面38は、クランピング面と呼ぶことができ、第2の接続フランジがテーパを有し、外径に向かって軸線方向に薄くなるように、第1のラジアル面36に対して角度がつけられている。
【0037】
使用時には、ブランキングキャップ14は、連結部材12上に同軸に配置されるので、第1及び第2の接続フランジ22、34は、それぞれのシール面24、36が互いに向き合うことで、互いに重なり合っている。シール部材18は、シール面24、36の間に配置されるので、シール部材上の複数の隆起部がシール部材を配置するために複数の環状溝内に係合している。他の実施態様では、シールは複数の隆起部を有さずシール面には複数の溝がなく、またはシールはただ1つの隆起部を有していてよく、複数のシール面のただ1つは1つの対応する溝を有している。
【0038】
接続フランジ22、34及びシール部材は、この実施態様ではトリクランプであるスプリットリングクランプ16によって互いにクランプされている。トリクランプタイプはよく知られているので、クランプ16の詳細な説明は省略する。しかしながら、簡単に説明すると、スプリットリングクランプ16は、ヒンジ機構44によって第1の端でともに接続される一対の湾曲したアーム40、42を有し、一対のアームの第2の端を解放可能に他方と接続するためのキャッチ機構46を有する。この場合におけるヒンジ機構44は、ヒンジ部材48を有しており、開位置と閉位置との間で一対のアームがラジアル方向に(連結部材とブランキングキャップの軸線Xに対して相対的に)動かされることを可能にするためのヒンジピン49によって各ヒンジアームが回動可能に接続されている。キャッチ機構46では、一対のアームが、ヒンジ機構44から離れた一対のアームの第2の端に、ラジアル方向外向きに延びている二つのキャッチ部分50を有している。二つのキャッチ部分は、一対のアームが閉位置にあるとき、互いに重なっている。ネジ付きスタッド52は、一対のアーム40の一方のキャッチ部分50に、回動可能に接続されている。一対のアーム42の他方のキャッチ部分50は、スタッドが中に挿入され得るキャッチ部分の遠方の端(自由端)で開いているU字型スロット54を有している。ロッキングノブ56は、ネジ付きスタッド52が中に受け入れられるネジ穴を有しているので、ロッキングノブをねじってスタッドに沿って軸線方向に動かすことができるようになっている。ノブ56は、U字型スロット54を通過できないようになっている。クランプを開けるためには、ノブ56は、スタッド52がU字型スロット54から解放されるようになるまで緩める。一対のアーム40、42は、その後開位置に向けて回動され、第1及び第2の接続フランジ22、24の周りに配置される。一対のアーム40、42が閉じると、一対のアームが第2の接続フランジに接触し、接続フランジの面26、38にクランプすることによって、フランジ22、34は一対のアームの凹部内に係合される。一対のアームが十分に閉じられると、スタッド52は、ノブ56が外側にある状態で、一対のアームが回動して開くことを防止するために、一対のアーム42のキャッチ部分のU字型スロット54内に再係合される。複数の接続フランジを一緒にきちんとクランプするために、ロッキングノブ56は、スタッド52にさらにねじ込まれ一対のアーム40、42の端部を半径方向に近づける。これにより、一対のアーム内の凹部に接続フランジ24、34をさらにねじ込む。一対のアームが複数の接続フランジのテーパ状の第2のラジアル面26、38の上を更に上に移動すると、複数の接続フランジは、軸線方向に近付き、気密シールが形成され流体流路が完全に閉じるまで、複数の接続フランジのシール面の間のシール部材18を圧縮する。アーム40、42のそれぞれは、限定された外周範囲にわたって接続フランジ22、34と係合する。しかしながら、アーム40、42は、ヒンジ機構44とキャッチ46に隣接する、アームの第1及び第2の端に近い領域58、60では接続フランジと係合しない。一対のアームが接続フランジ22、34から離れているこれらの領域58、60は、「非接触領域」と呼ばれる。
【0039】
ここまで説明してきたように、ブランキングアレンジメントは、大部分が従来のものである。前述のとおり、連結部材の内部の圧力が外部の圧力よりも高い加圧システムの連結部材を閉じるために使用される場合は、公知のブランキングアレンジメントでは潜在的な問題が発生する。最初に連結部材内の圧力を下げずにクランプ16を外すと、ブランキングキャップが飛んで、使用者が怪我をする可能性がある。この問題に対処するために、本発明の1つの態様によれば、ブランキングキャップ14には、一対の安全ラグ62が設けられる。一対の安全ラグ62は、連結部材の内部が外部の周囲圧力よりも高い圧力である間にスプリットリングクランプ16が解放された場合に、内部圧力が連結部材12から軸線方向にブランキングキャップ14を持ち上げることができる量を制限するために、連結部材の第1の接続フランジ22と係合する。これにより、ブランキングキャップが飛ぶことを防ぎ、怪我のリスクを軽減する。特に有利なアレンジメントでは、制御できずにブランキングキャップが飛んでしまうことを抑制するようにシステムを減圧するために、一対の安全ラグ62は、ブランキングキャップ14と連結部材12の間のシールが破られるのに十分な距離だけ、ブランキングキャップが第1の接続フランジ22から軸線方向に離れて持ち上げられるようにアレンジされている。
【0040】
一対の安全ラグ62は、ディスク状部材30上で互いに正反対に配置されて構成されているので、スプリットリングクランプ16のアーム40、42が接続フランジ22、34から離れている非接触領域58、60内にそれぞれ安全ラグを配置できる。これにより、ブランキングキャップ14は、従来のスプリットリングクランプ16とともに使用できるようになる。しかしながら、別の実施形態では、スプリットリングクランプは、一対の安全ラグ62を収容するのに適した形状のアームを備えた本発明によるブランキングキャップ14と共に使用するために特別に設計することができる。実際、本発明は、スプリットリングクランプの使用に限定されず、安全ラグが収容されるならば、任意の適切なクランプアレンジメントを使用することができる。
【0041】
各安全ラグ62は、取り付け部分64及び停止部材部分66を有する。取り付け部分64は、第1の端部64aでディスク状部材30に固定され、停止部材部分66は、取り付け部分の第2の端部64bに配置される。この実施形態では、取り付け部分は、使用時に連結部材から離れたディスク状部材の軸線方向側で、ディスク状部材のクランプ面38に固定される。取り付け部分64は、ディスク状部材30の外周の周りに延在するように形成され、36のシール面を越えて軸線方向に突出する軸線方向に向けられた領域64cと、軸線方向及びラジアル方向に向けられた傾斜領域64dとを有するので、取り付け部分の第2の端部64b及び停止部材部分66は、ブランキングキャップのシール面36と軸線方向に一列に並んでいるが、離間している。図6に最も良く示されているように、取り付け部分64は、連結部材12の第1の接続フランジ22の周りにわずかな隙間を持って位置するように描かれている。このアレンジメントは、ブランキングキャップが定位置で締め付けられたときに、取り付け部分の第2の端部64b及び停止部材66が、連結部材12上の第1の接続フランジ22の締め付け面26と軸線方向に一列に並ぶが、離間して、位置するように構成される。
【0042】
この実施態様における停止部材部分66は、連結部材のカラー部分20の周りにわずかな隙間をあけて位置するように、軸線Xの周りで円周方向に長手方向に延びる細長い湾曲した板状部材である。停止部材部分の上縁68は、連結部材の第1の接続フランジ22から離れるブランキングキャップの軸線方向の移動を制限するために、使用時に第1の接続フランジ22のクランプ面26と係合する当接面を画定する。ブランキングキャップ14が連結部材にクランプされるとき、当接面68と第1の接続フランジ22との間に隙間ができ、ブランキングキャップを連結部材に組み立てることができる。有利なことに、図6に描かれるように、その隙間により、ブランキングキャップのディスク状部材30を、ブランキングキャップと連結部材12の間のシールを破るのに十分な限られた量だけ、連結部材の第1の接続フランジ22から軸線方向に離れるように動かすことができることである。図6は、連結部材内部の圧力を消散させるために、一対のラグ上の当接面68が第1の接続フランジ22と係合する前に、ディスク状部材30が第1の接続フランジのシール面24から軸線方向にどのように変位させるかを示している。当接面88と第1の接続フランジ22との間の隙間は、2mmから6mmの範囲、より好ましくは3mmから5mmの範囲で提供されるとよい。システムが加圧されている間にクランプが取り外された場合には、ディスク状部材30は、実際には、第1の接続フランジ22と平行に保たれず、停止部材によって拘束されるまで、一方の側が他方の側よりも大きく傾くことがあることを理解されたい。接続フランジから軸線方向に離れて動くディスク状部材については、上述の内容に応じて解釈されるべきである。
【0043】
本実施の形態では、一対の安全ラグ62はそれぞれ、取付部材部分64及び停止部材部分66を画定するように成形され、ディスク状部材に取り付けられる単一片のプレート材料から製造される。最初に、取付部材部分64と停止部材部分66は同一平面にあり、停止部材部分の平面が取付部分の平面に対してほぼ直交するように整列されるように、プレート材料は曲げられる。一対の安全ラグ62は、任意の適切な材料から製造され得て、任意の適切な手段でディスク状部材に取り付けられ得る。しかしながら、本実施態様では、ディスク状部材30及び一対の安全ラグ62は、両方とも、適合する金属材料、例えばステンレス鋼から製造され、一対の安全ラグ62は、ディスク状部材30に溶接される。しかしながら、一対の安全ラグ62は、例えば鋳造によってディスク状部材と一体に製造することもできる。
【0044】
ブランキングキャップ14を連結部材12に組み付けるには、一対の安全ラグが連結部材上の第1の接続フランジ22の周りに位置するように、ブランキングキャップが一方の側から連結部材12に向けてスライドされる。シール部材18は、連結部材上またはブランキングキャップ上に最初に配置され得る。ブランキングキャップが正しく配置され、その接続フランジ34が連結部材の第1の接続フランジ22に重なり、シール部材18が所定の位置にあると、スプリットリングクランプ16は、一対の安全ラグがヒンジ及びキャッチ機構44、46に隣接する非接触領域58、60内に収容された状態で取り付けられる。クランプ16が固定されて締め付けられるので、ブランキングキャップ14と連結部材12との間に気密シールが形成され、連結部材を通る流体流路が完全に閉鎖される。連結部材12が加圧システム上、例えば加圧容器のポート上に設けられる場合は、加圧システムは必要に応じて内部を周囲圧力よりも高く加圧して使用され得る。連結部材内部の圧力が大気圧を超えているときにスプリットリングクランプが解放された場合、一対の安全ラグは、ブランキングキャップ14が飛ぶことを防ぐが、キャップと連結部材の間のシールが壊れるのに十分なほどそれが動くことを可能にするので、加圧システムは減圧できる。システムが減圧されたら、ブランキングキャップは横にスライドされて取り外される。
【0045】
円周方向に延在する停止部材66は、連結部材12のカラー部分20との係合によって、ディスク状部材を連結部材に対して横方向に配置することを助けるのに有利である。これにより、システムの減圧中にブランキングキャップが側面から同時に打たれた場合でも、ブランキングキャップが連結部材から外れるリスクを減少させる。停止部材66は、図示されたように湾曲している必要はなく、軸線を中心に描かれた円にほぼ接する方向(すなわち、ディスク状部材のラジアル方向にほぼ直交する方向)に延びる直線状であってもよい。理想的には、停止部材66は、図7Aから図7Cに描かれるように、ブランキングキャップが第1の接続フランジ22との位置合わせから横にノックされた場合であっても、ブランキングキャップが飛ぶことを防止するために第1の接続フランジ22と係合するのに十分な長さであるべきである。
【0046】
図7A及び図7Bは、軸線に対して接線方向/円周方向で考えたときに停止部材66が比較的短い場合の実施態様を示している。図7Aに示されるように、ディスク状部材30が第1の接続フランジ22の中心にある場合、停止部材66は、ディスク状部材30の軸線方向の動きを制限するために、第1の接続フランジ22と係合し、ブランキングキャップが飛ぶことを防止することができる。しかしながら、ディスク状部材30が図7Bに示されるように中心から十分にずれると、ディスク状部材が第1の接続フランジ22から軸線方向に離れて動くのを防止するために、停止部材66は、もはや第1の接続フランジ22とは接触せず、ブランキングキャップが飛ぶ可能性がある。図7Cに示されるようなより長い停止部材66の使用は、ディスク状部材と第1の接続フランジ22との間のミスアライメントの広い範囲にわたって、第1の接続フランジ22から軸線方向に離れるディスク状部材30の軸線方向の動きを制限するために、停止部材が第1の接続フランジ22と接触することがあり得るので、このような事態が生じるリスクを低減する。これにより、安全性が向上し、クランプを解放した状態で横にぶつけられた場合であっても、ブランキングキャップが飛ぶリスクは軽減される。好ましくは、停止部材は、ディスク状部材が第1の接続フランジ22のラジアル方向の中心から、最大50%、または40%、または30%、または25%ずれているときに、接続フランジから離れてディスク状部材が軸線方向に動くことを制限するために第1の接続フランジ22と係合するように構成されている。これは有利ではあるが、必ずしも必須要件というわけではなく、一対の安全ラグ62は連結部材と係合して、少なくともディスク状部材が接続フランジのおよそ中心にあるときは、ブランクキャップが連結部材から離れて軸線方向に動くことを防止する限り、任意の適切な形状とすることができる。
【0047】
追加の安全機能として、テザー(tether)がブランキングキャップに取り付けられてもよく、連結部材または他の固定位置、たとえば容器の他の場所に固定されていてもよい。テザーは、何らかの理由で、一対の安全ラグ62がブランキングキャップを連結部材に保持できなかった場合に、ブランキングキャップを拘束するのに十分強い張力を有する。
【0048】
本発明によるブランキングキャップのアレンジメントは、加圧容器内のポートを閉鎖するのに特に適しているので、流動性材料を収容するための任意のシステム、特にそのシステムが加圧されている場合には、連結を閉鎖するために使用することができる。
【0049】
1つまたは複数の実施態様は、例としてのみ記載上述されている。添付された特許請求の範囲によって与えられる保護の範囲から逸脱することなく、多くの変形が可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
【国際調査報告】