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特表2023-533120梱包プロセス、梱包装置および関連する制御システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-02
(54)【発明の名称】梱包プロセス、梱包装置および関連する制御システム
(51)【国際特許分類】
   B65B 57/00 20060101AFI20230726BHJP
   B65B 57/02 20060101ALI20230726BHJP
   B65B 57/10 20060101ALI20230726BHJP
【FI】
B65B57/00 A
B65B57/02
B65B57/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022569052
(86)(22)【出願日】2021-07-05
(85)【翻訳文提出日】2023-01-11
(86)【国際出願番号】 IB2021056004
(87)【国際公開番号】W WO2022009068
(87)【国際公開日】2022-01-13
(31)【優先権主張番号】102020000016690
(32)【優先日】2020-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592033493
【氏名又は名称】ジ・ディ・ソシエタ・ペル・アチオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カルボーニ,サルヴァトーレ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィターリ,アントニオ
(57)【要約】
箱形梱包体(30)内に梱包される梱包対象物品(1)のための、関連する制御システムを含む梱包プロセスおよび装置(100)において、箱形梱包体の流れと物品(1)の流れが効率的に管理されて、物品が梱包プロセス中に過剰に廃棄されることを回避することができる。ここでは、梱包対象物品(1)の連続的な流れが提供され、連続的な流れで開放状態の箱形梱包体(30)を搬送するステップであって、ここで、箱形梱包体(30)に関するそれぞれの指示との適合性が確認される、ステップと、物品(1)を箱形梱包体(30)に搬送するステップであって、ここで、物品の配置に関するそれぞれの所定の指示との適合性が確認される、ステップと、を含む。梱包体がそれを満たさない場合、物品の流れが中断され、物品の配置がそれを満たさない場合、搬送ライン(115)上に存在する搬送されるように意図されている物品(1)は、バッファ(116)へ移動される。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱形梱包体(30)に梱包される梱包対象物品(1)のための梱包プロセスであって、
・ 前記梱包対象物品(1)を、前記梱包対象物品(1)の第1の連続的な流れを画定する第1の搬送ライン(115)上に搬送する第1のステップと、
・ 開放状態で前記箱形梱包体(30)を、前記箱形梱包体(30)の第2の連続的な流れを画定する第2の搬送ライン(107)上に搬送する第2のステップであって、ここで、前記箱形梱包体(30)に関するそれぞれの所定の指示との第1の適合性が確認される、ステップと、
・ 複数の前記梱包対象物品(1)を前記第1の搬送ライン(115)から前記第2の搬送ライン(107)の前記箱形梱包体(30)へ搬送するステップであって、1つまたは複数の連続搬送動作を含み、ここで、対象である前記箱形梱包体(30)への前記梱包対象物品(1)の配置に関するそれぞれの所定の指示との第2の適合性が確認される、ステップと、
を含み、
1つまたは複数の前記箱形梱包体(30)について前記第1の適合性が満たされない場合、搬送の前記第1のステップが中断されて、1つまたは複数の前記箱形梱包体(30)に梱包される対応する前記梱包対象物品(1)を前記第1の搬送ライン(115)に供給しないようになっており、1つまたは複数の前記箱形梱包体(30)について前記第2の適合性が満たされない場合、前記第1の搬送ライン(115)上に存在する、前記1つまたは複数の箱形梱包体(30)へ搬送されるように意図されている前記梱包対象物品(1)は、バッファ(116)へ移動される、
梱包プロセス。
【請求項2】
前記バッファ(116)へ移動された前記梱包対象物品(1)は、その後、前記バッファ(116)から他の前記箱形梱包体(30)へ搬送される、請求項1に記載の梱包プロセス。
【請求項3】
前記梱包対象物品(1)の前記第1の流れと前記箱形梱包体の前記第2の流れ(30)は、互いに対して逆方向に移動する、請求項1または2に記載の梱包プロセス。
【請求項4】
前記第1の搬送ライン(115)の領域に配置された複数の前記バッファ(116)が設けられる、請求項1~3のいずれか1項に記載の梱包プロセス。
【請求項5】
前記梱包対象物品(1)を前記第1の搬送ライン(115)から取り出すステップを含み、前記ステップは、それぞれの搬送装置(200)において、それぞれの前記搬送ステップの前に所定の寸法を有する前記梱包対象物品(1)の単層(38)を形成することを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の梱包プロセス。
【請求項6】
前記取り出しステップは、対象である前記箱形梱包体(30)への前記単層(38)全体の搬送前に前記梱包対象物品(1)を複数の動作で取り出すことを含む、請求項5に記載の梱包プロセス。
【請求項7】
第1の連続的な流れにおいて第1の搬送ライン(115)に供給される梱包対象物品(1)を梱包するのための装置(100)であって、
・ 前記第1の連続的な流れにおいて梱包される前記梱包対象物品(1)のための第1のコンベアステーション(112)と、
・ 箱形梱包体の第2の連続的な流れ(30)が開放状態で搬送される第2の搬送ライン(107)であって、前記箱形梱包体(30)には、前記梱包対象物品(1)が充填可能である、第2の搬送ライン(107)と、
・ 前記箱形梱包体(30)のための第2のコンベアステーションであって、それぞれの第1の所定の指示を満たさない前記箱形梱包体(30)に対する第1のエラー信号を生成するように構成された第2のコンベアステーションと、
・ 前記第2の連続的な流れの前記箱形梱包体(30)内に配置される前記梱包対象物品(1)の少なくとも1つの層(38)をそれぞれ取り出す少なくとも1つの搬送装置(200)と、
・ 前記1つまたは複数の搬送装置(200)にそれぞれ対応し、前記箱形梱包体(30)の流れに対して対応する前記搬送装置(200)の下流側に配置された1つまたは複数の画像記録装置(210)であって、前記1つまたは複数の搬送装置(200)によってそれぞれ配置された前記層(38)の適合性を記録するように、および前記適合性が欠如している場合に第2のエラー信号を出力するように設けられる、1つまたは複数の画像記録装置(210)と、
・ 前記第1の信号および前記第2の信号を受信する制御ユニット(500)であって、前記第1のエラー信号を受信したときに、前記第1のエラー信号に関連する前記箱形梱包体への対応する前記物品が前記第1の搬送ライン(115)に供給されないように、前記第1のコンベアステーション(112)における前記第1の連続的な流れを中断させ、前記第2のエラー信号を生成した前記画像記録装置(210)の下流側の前記搬送装置(200)を制御して、前記搬送装置(200)が、前記第1の搬送ラインに存在する、前記第2のエラー信号に関する前記箱形梱包体(30)内に配置されるように意図された前記梱包対象物品(1)をバッファ(116)へ搬送させるように設けられる、制御ユニット(500)と、
を備える装置(100)。
【請求項8】
前記第1の搬送ライン(115)と前記第2の搬送ライン(107)は、互いと平行に配置される、請求項7に記載の装置(100)。
【請求項9】
前記第1の搬送ライン(115)から前記第2の搬送ライン(107)上の前記箱形梱包体(30)への前記梱包対象物品(1)の搬送を実施する一連の前記搬送装置(200)が設けられる、請求項7または8に記載の装置(100)。
【請求項10】
前記梱包対象物品(1)の前記第1の流れと前記箱形梱包体の前記第2の流れ(30)は、互いに対して逆方向に移動する、請求項7~9のいずれか1項に記載の装置(100)。
【請求項11】
前記第1のコンベアステーション(112)は、前記梱包対象物品を前記第1の搬送ライン(115)に供給する入口コンベアライン(113)を備え、前記入口コンベアライン(113)上には、連続的に搬送される前記梱包対象物品の複数の列(113a、113b)が存在する、請求項7~10のいずれか1項に記載の装置(100)。
【請求項12】
前記第1のコンベアステーション(112)は、前記列(113a、113b)のそれぞれにおいて、前記梱包対象物品(1)のためのスペーサ機器(301、302)を備える、請求項11に記載の装置(100)。
【請求項13】
前記箱形梱包体(30)の流れに対して下流側に配置された前記画像記録装置(210)は、前記搬送装置(200)にそれぞれ対応する、請求項7~12のいずれか1項に記載の装置(100)。
【請求項14】
前記第1の搬送ライン(115)の領域に配置された複数の前記バッファ(116)が設けられる、請求項7~13のいずれか1項に記載の装置(100)。
【請求項15】
梱包装置(100)において梱包プロセスを実施するための制御システムであって、前記梱包プロセスは、
・ 梱包対象物品(1)を、前記梱包対象物品(1)の第1の連続的な流れを画定する第1の搬送ライン(115)上に搬送する第1のステップと、
・ 開放状態で箱形梱包体(30)を、前記箱形梱包体(30)の第2の連続的な流れを画定する第2の搬送ライン(107)上に搬送する第2のステップと、
・ 複数の前記梱包対象物品(1)を前記第1の搬送ライン(115)から前記第2の搬送ラインの前記箱形梱包体(30)へ搬送するステップであって、1つまたは複数の連続搬送動作を含み、ここで、前記梱包対象物品が配置される、ステップと、
を含み、
それぞれの第1の所定の指示を満たさない前記箱形梱包体(30)ごとに第1のエラー信号が出力され、
前記配置がそれぞれの第2の所定の指示を満たさない場合に第2のエラー信号が出力され、
前記第1のエラー信号は、前記第1の搬送ステップの中断を決定し、前記第2のエラー信号は、バッファ(116)へ搬送されるように意図されている前記梱包対象物品(1)の方向転換を決定し、前記梱包対象物品(1)は、その後、前記バッファ(116)から他の前記箱形梱包体(30)へ搬送される、
制御システム。
【請求項16】
前記箱形梱包体(30)が充填されるのに適していないときに、前記第1のエラー信号が出力される、請求項15に記載の制御システム。
【請求項17】
それぞれの前記連続的な流れに前記箱形梱包体(30)が存在しないときに、前記第1のエラー信号が出力される、請求項15または16に記載の制御システム。
【請求項18】
1つまたは複数の前記箱形梱包体(30)に前記バッファ(116)から取り出された前記梱包対象物品で充填されたときに、前記第1のエラー信号が出力される、請求項15~17のいずれか1項に記載の制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梱包対象物品を対応する梱包装置で梱包するためのプロセス、および梱包装置におけるこのプロセスの実行を導く制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、排他的ではないが、例えばコーヒーのような浸出式カプセル製品のような束ねられていない物品を箱詰めにするための分野で好ましく適用されるが、これに限定されるものではない。この分野への参照は、以下の本明細書では一般性を損なうことなくなされ得る。
【0003】
特に、関連する技術分野において、梱包対象物品が特別な入口ラインを通って供給され、その後、最もコンパクトな状態で箱形梱包体内に梱包されるように梱包対象物品を所定の構成で配置する梱包装置が知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
添付の特許請求の範囲および本明細書においては、いくつかの用語および表現は、別途明示されている場合を除き、以下に記載の定義で表現される意味を有するとみなす。
【0005】
本明細書において、「梱包対象物品」は、箱などの容器または梱包体全般に特定の数ずつ梱包されるように意図された物品を意味する。
【0006】
特に、この目的のために、梱包対象物品が、特定の構成に従って、梱包対象物品の少なくとも2列を含む搬送ライン上に配置されることが想定される。以下でパターンとも呼ばれる本構成は、梱包対象物品がそれらの列に配置され、梱包体に搬送される繰り返しパターンである。所定のパターンの一例として、格子縞パターンが挙げられる。
【0007】
物品は、例えば個別の容器または包装紙に梱包済みの食品および菓子製品であってもよく、これらの容器は、コーヒーカプセルまたはその他の浸出式飲料、飲料のボトルおよびカートン、ヨーグルトの容器、(個包装された、またはされていない)個別のチョコレート、飴、小箱、および固体、液体、または半個体の食品を含む小袋であり得る。また、物品は、セラミック産業の製品、吸収性衛生用品、タバコ産業の製品、化粧産業の製品、製薬産業の製品、およびパーソナルケアとホームケア産業の製品であってもよい。
【0008】
物品は、互いに同一であってもよいし、他の梱包対象物品に対する形態、組成、色または向きなどの形状および/または外観の一部の特徴について互いに異なっていてもよい。
【0009】
また、一例として、梱包対象物品は、カプセル、すなわち円形または円筒形の中空の要素によって示される場合がある。これは、その中に含まれる製品の容器、包装、ケーシング、保護、被膜または閉鎖の機能を有する。これにより、頭部および底部が特定される所定の形状を有する。これは、正位の垂直配置で提供され、それぞれの搬送ラインによって画定される搬送平面上にその底部が載ることを想定しているが、場合によっては、常に垂直方向の軸に対して、底部の反対側の頭部上に載る、上下反転配置を仮定することもできる。ここで、搬送ライン上には、特に搬送平面上で安定した支持ベースとして作用するのに適した底部および/または頭部を有さない場合、要素を上述した配置に維持するために凹部および/または支持部などの座部が設けられる場合がある。
【0010】
これらの位置の一方は、頭部から頭部への正位配置(略して正位配置)として識別されてもよく、反対の位置は頭部から底部への上下反転配置(略して上下反転配置)として識別されてもよい。
【0011】
なお、2つ以上の異なる配置の使用は、特に、選択された配置が対象の梱包体内で相互連結および/またはよりコンパクトな枠を得ることを意図する場合、梱包対象物品全般に適用されてもよいことに留意されたい。
【0012】
上記で定義したパターン内において、梱包対象要素は、コンパクトな組立体を構成する。ここで、それぞれの配置および/またはタイプは、その組立体内で変化するが、組立体ごとに同様に繰り返される。
【0013】
カプセルの場合、同じ所定のパターンを有するように正位配置と上下反転配置で配置されてもよく、それぞれの正位配置または上下反転配置に応じてカプセルが千鳥状に交互に配置されてもよい。
【0014】
なお、梱包対象物品は、所定の速度で移動するとき、場合によっては変化する速度、すなわち加速および減速を受けるがゼロではない速度で移動するときに、連続的に供給されることに留意されたい。したがって、連続供給は、梱包対象物品が段階的な動きで移動するステップ供給とは異なっている。
【0015】
梱包対象物品の供給が梱包対象物品の流れを決定する。ここで、供給が連続的である場合、流れも連続的になり得る。
【0016】
「搬送装置」は、梱包対象物品を、搬送ラインから対象である箱形梱包体へ搬送するように設計された装置である。搬送装置は、例えば、多関節アームの組立体などのハンドリング部材と、好ましくは空間内で移動可能な把持装置と、を備える。把持装置は、ハンドリング部材によって制御されて、把持装置と多関節アームが空間内で移動する運動法則と関連する軌道を有するように、少なくとも3つの直交軸(X、Y、Z)に沿って移動可能である。
【0017】
「箱形梱包体の流れ」とは、それぞれの搬送ラインへの箱形梱包体などの供給を意味する。ここで、箱形梱包体には、梱包対象物品が充填される。これに関して、梱包体は、開放状態、すなわち梱包体自体の開放動作を必要とすることなく梱包対象物品の配置が可能な状態で供給される。
【0018】
また、箱形梱包体は、連続的に供給されて、梱包対象物品について説明したような関連する流れを作ることができることに留意されたい。
【0019】
「積層配置」とは、最終的な梱包体において、梱包対象物品が、重ね合わせた層上に配置されることを意味する。積層配置において、各層に梱包対象物品の所定のパターンを使用することで、梱包対象物品をよりコンパクトにし、より小さい容積の物品梱包体を得ることができる。
【0020】
梱包対象物品の層の「正しい配置」とは、所定の数の梱包対象物品を含み、且つ対象である梱包体の所定の位置を占める層を意味する。
【0021】
対照的に、層の「誤った配置」とは、所定の数の梱包対象物品を含まない、且つ/または対象である梱包体の所定の位置を占めない層の配置を意味する。
【0022】
「バッファ」とは、多数の梱包対象物品が、さらなる搬送を待つために置かれるステーションのことである。
【0023】
本出願人は、梱包プロセスにおいて、少ない梱包装置で高い生産量を達成することができるため、対象である梱包体への梱包対象物品の搬送および挿入速度がプロセス全体の経済性にとって極めて重要であることに留意した。
【0024】
さらに、本出願人は、可能な限り迅速に進行させる必要性に加えて、特に異なる梱包形態に関して、そのタイプの工場に要求される柔軟性も重要且つ避けられない要件として認識した。この梱包形態には、例えば、1層または2層に少数の物品から、例えば5層などの多数の層に24(6×4)の多数の物品が含まれる場合がある。
【0025】
この要件は、実質的に円錐台または三角錐台、または同等の形状、または正位および上下反転されたカプセルが所定の配置で共にセットできるような形状を有するカプセルの場合に実感できる。
【0026】
例えば、単一の小型の梱包体および単一の大型の梱包体を想定することができる。単一の小型の梱包体は、例えば3つまたは4つのカプセル要素を単一の列に並べた2つの層、または2×3のカプセル要素を並べた2つの層を含む場合がある。
【0027】
その一方で、大型の箱は、4×5の層を3つ、または5×6の層を4つまたは5つ含む場合がある。同じ工場でこれらの異なる梱包体を実現し、最小限の部品交換に対応することができることが重要である。
【0028】
また、本出願人は、連続的な流れで供給される梱包体の迅速な充填がある程度有効な解決策であると確認したが、この充填は、箱形梱包体のための搬送装置として機能する、所定の長さを有するラインに沿って配置された複数の搬送装置によって実施することができることを検証した。
【0029】
また、本出願人は、コンベアライン間の搬送がピックアンドプレース型ロボットシステムによって実行され得ることを確認した。
【0030】
さらに、本出願人は、梱包対象物品と箱形梱包体の両方の連続した流れを含む梱包プロセスにおいて、2つの流れの間の同期は、所定の適合性の規則に適合しない充填物を有する梱包体と、再利用を待ってバッファに取り置かれた梱包対象物品の両方の拒絶を制限し、事実上排除するために不可欠であると観察した。
【0031】
また、上述したように、本出願人は、本明細書で概説したこの問題は、プロセスおよび/または梱包装置において、箱型梱包体が連続的に形成され、その後、梱包対象物品の連続供給とともに供給される場合に特に感じられることを理解した。
【0032】
実際、箱形梱包体の形成に欠陥があると、それぞれの供給の流れにおいて同じものが不足することになり、梱包対象物品で埋められなければならない隙間が生じ、その目的地を見つけることができないことになる。
【0033】
また、本出願人は、同様の問題が他の動作状況でも発生し得ることを考慮した。例えば、梱包プロセスの初期化ステップにおいて、梱包対象物品の供給は、箱形梱包体の利用可能性を超えることがあり、それらの一部は、取り置かれなければならない場合がある。
【0034】
同様の状況は、箱形梱包体の形態を変更する場合にも起こり得る。大きな梱包体から小さな梱包体に変更する場合、それぞれの流れで供給される物品の一部が、新しい箱形梱包体での利用可能性に対して過剰に利用可能であることが起こる場合がある。
【0035】
小さな梱包体から大きな梱包体へ、一般的には2つの異なる形態の間で形態が変わるだけでも、流れの中で箱形梱包体の供給の隙間が長くなり、その結果、すでに梱包された物品の余剰分が取り置かれる可能性があると考えられる。
【0036】
また、本出願人は、箱形梱包体への充填がそれぞれの流れに沿って進むにつれて、所定の適合性のルールに準拠しないことが判明した場合、特に連続した層の配置において、梱包対象物品の取り置きが依然として必要であるかもしれないことを観察した。
【0037】
この場合、その特定の配置を完了するために必要な梱包対象物品は、既に取り出されようとしているが、利用可能であれば、適切なバッファに取り置くことができる。
【0038】
したがって、本出願人は、これらのバッファは、梱包対象物品で過負荷になることはなく、その後、誤った箱形梱包体の供給のために取り置かれることができると考えた。
【0039】
したがって、本出願人は、梱包対象物品を搬送する第1のステップを実施することで、先行技術を参照して上述した欠点を回避できることを理解した。これは、対象である箱形梱包体を搬送する第2のステップにおいて不適合が検出された場合に中断され得る一方で、梱包対象物品の取り置きは、箱形梱包体の誤った充填が検出されたときに使用され得る。
【0040】
本出願人は、最終的に、箱形梱包体の搬送のステップがある梱包プロセスを見出した。ここでは、それぞれの連続的な流れにおける箱形梱包体の形成および開始に関するそれぞれの所定の指示への適合性が検証される。この適合性が満たされない場合、誤った箱形梱包体に対して梱包対象物品を搬送するステップが中断され、梱包された物品の配置におけるエラーの検出は、バッファにおいてその特定の梱包体に配置されるべき物品を移動させることで回避することができる。
【0041】
特に、その第1の態様において、本発明は、梱包プロセスに関する。
【0042】
好ましくは、該プロセスは、箱形梱包体への梱包対象物品の梱包に関する。
【0043】
好ましくは、梱包プロセスは、梱包対象物品を搬送する第1のステップを含む。
【0044】
好ましくは、第1の搬送ステップにおいて、梱包対象物品は、第1の搬送ライン上に供給される。
【0045】
好ましくは、第1の搬送ラインは、梱包対象物品の第1の連続的な流れを画定する。
【0046】
好ましくは、梱包プロセスは、箱形梱包体を搬送する第2のステップを含む。
【0047】
好ましくは、上述した箱形梱包体は、第2の搬送ライン上に送られる。
【0048】
好ましくは、第2の搬送ラインは、第2の連続的な箱形梱包体の流れを画定する。
【0049】
好ましくは、箱形梱包体は、連続的な流れで送られるときに、開放状態にある。
【0050】
好ましくは、上述した第2の搬送ステップにおいて、箱形梱包体に関するそれぞれの所定の指示との第1の適合性が確認される。
【0051】
好ましくは、梱包プロセスは、複数の梱包対象物品を第1の搬送ラインから第2の搬送ラインの箱形梱包体へ搬送するステップを含む。
【0052】
好ましくは、搬送ステップは、いくつかの連続した搬送で行われ、その中で梱包対象物品の配置が行われる。
【0053】
好ましくは、搬送ごとに、対象である箱形梱包体内への梱包対象物品の配置に関するそれぞれの所定の指示との第2の適合性が確認される。
【0054】
好ましくは、上述した梱包プロセスにおいて、第1の適合性が満たされない場合、第1の搬送ステップが中断される。
【0055】
好ましくは、第2の適合性が満たされない場合、梱包対象であってまだ搬送されていない物品は、バッファへ移動される。
【0056】
このようにして、本実施形態による梱包プロセスにおいて、対象である箱形梱包体がその供給および/またはその形成に問題がある場合、または単純にそれが不足していて一時的に利用できない場合、梱包対象物品のアクセスを遮断することができる。
【0057】
このようにして、梱包装置に存在するバッファが過負荷になることはなく、梱包対象物品が規則的に梱包されることなく装置を横切るということも生じない。
【0058】
その一方で、不完全な誤った容器は、不完全な層、または誤った物品の配置が検出されるとすぐに、容器充填プロセスの終了を待たずに除外され得る。
【0059】
容器に挿入される予定だった物品は、すぐに回収されて、梱包プロセスに再投入され得る。
【0060】
その第2の態様において、本発明は、梱包対象物品のための梱包装置に関する。
【0061】
好ましくは、梱包対象物品は、第1の連続的な流れにおいて、それぞれの第1の搬送ライン上に供給される。
【0062】
好ましくは、梱包装置は、第1の連続的な流れにおいて、梱包対象物品のための第1のコンベアステーションを備える。
【0063】
好ましくは、梱包装置は、第2の搬送ラインを備える。
【0064】
好ましくは、第2の連続的な箱形梱包体の流れは、第2の搬送ライン上に搬送される。
【0065】
好ましくは、箱形梱包体は、開放状態にあり、梱包対象物品で充填されることができる。
【0066】
好ましくは、箱形梱包体は、梱包対象物品で充填される。
【0067】
好ましくは、梱包装置は、箱形梱包体のための第2のコンベアステーションを備える。
【0068】
好ましくは、第2のコンベアステーションは、それぞれの第1の所定の指示を満たさない箱形梱包体ごとに、第1のエラー信号を生成する。
【0069】
好ましくは、梱包装置は、1つまたは複数の搬送装置を備える。
【0070】
好ましくは、搬送装置の各々は、梱包対象物品の層を取り出し、第2の連続的な流れの箱形梱包体内に配置する。
【0071】
好ましくは、梱包装置は、1つまたは複数の画像記録装置を備える。
【0072】
好ましくは、画像記録装置の各々は、それぞれの搬送装置、または複数の搬送装置に対応する。
【0073】
好ましくは、1つまたは複数の画像記録装置は、箱形梱包体の流れに対して、対応する1つまたは複数の搬送装置の下流側に配置された梱包対象物品の適合性を検出し、適合性が満たされない場合に第2のエラー信号を出力するように設けられる。
【0074】
好ましくは、梱包装置は、第1および第2の信号を受信する制御ユニットを備える。
【0075】
好ましくは、制御ユニットは、第1のエラー信号を受信したときに第1のコンベアステーションにおける第1の連続的な流れを中断するように設けられる。
【0076】
好ましくは、制御ユニットは、搬送装置が梱包対象物品をバッファに搬送し、その後、第2の連続的な流れの箱形梱包体をバッファ上に配置するように、第2のエラー信号を生成した画像記録装置の下流側の搬送装置を制御するように設けられる。
【0077】
これらの特徴により、梱包装置は、箱形梱包体の流れと梱包対象物品の流れの両方を効率的に管理することができ、梱包プロセスにおいて梱包対象物品が過剰に廃棄されるのを防止することができる。
【0078】
箱形梱包体の隙間は、どのような性質のものであれ、装置内で梱包対象物品の流れを中断することによって補正され、梱包対象物品の配置におけるエラーは、バッファに過負荷をかけることなく補正され、そこから梱包対象物品が梱包プロセスに戻され得る。
【0079】
その第3の態様において、本発明は、梱包装置において、梱包プロセスを実施するための制御システムに関する。
【0080】
好ましくは、本発明による制御システムによって実施される梱包プロセスは、梱包対象物品を搬送する第1のステップを含む。
【0081】
好ましくは、梱包対象物品は、梱包対象物品の第1の連続的な流れを画定する第1の搬送ライン上に送られる。
【0082】
好ましくは、本発明による制御システムによって実施される梱包プロセスは、箱形梱包体を搬送する第2のステップを含む。
【0083】
好ましくは、箱形梱包体は、第2の連続的な箱形梱包体の流れを画定する第2の搬送ライン上に送られる。
【0084】
好ましくは、箱形梱包体は、開放状態で送られる。
【0085】
好ましくは、本発明による制御システムによって実施される梱包プロセスは、複数の梱包対象物品を第1の搬送ラインから第2の搬送ラインの箱形梱包体に搬送するステップを含む。
【0086】
好ましくは、搬送ステップは、いくつかの連続した搬送で行われ、その中で梱包対象物品の配置が行われる。
【0087】
好ましくは、本発明による制御システムにおいて、それぞれの第1の所定の指示を満たさない箱形梱包体ごとに第1のエラー信号が出力される。
【0088】
好ましくは、本発明による制御システムにおいて、搬送が失敗した場合に第2のエラー信号が出力される。
【0089】
好ましくは、第1のエラー信号は、第1の搬送ステップの中断を決定する。
【0090】
好ましくは、第2のエラー信号は、後にバッファから他の箱形梱包体へ搬送されるように、梱包対象であって搬送される予定の物品の方向転換を決定する。
【0091】
上述した特徴による制御システムにより、箱形梱包体における配置が中断または遅延する理由が何であれ、梱包装置における効率的なフィードバックが実現される。
【0092】
上述した態様のうちの少なくとも1つにおいて、本発明は、以下の好ましい特徴のうちの少なくとも1つをさらに備えていてもよい。
【0093】
好ましくは、バッファ上に移動された梱包対象物品は、その後、バッファから他の箱形梱包体へ搬送される。
【0094】
好ましくは、第1の搬送ラインおよび第2の搬送ラインは、互いに近接して配置される。
【0095】
好ましくは、それらは、互いと平行に配置される。
【0096】
好ましくは、それらの間には、一連の搬送装置が設けられる。搬送装置は、第1の搬送ラインから第2の搬送ライン上の箱形梱包体への梱包対象物品の搬送を実施する。
【0097】
好ましくは、第1の搬送ライン上の梱包対象物品の流れと第2の搬送ライン上の箱形梱包体の流れは、互いに対して逆方向に移動する。
【0098】
本発明の好ましい実施形態によれば、梱包対象物品の各々は、第1のコンベアラインに供給する入口コンベアラインにおける複数の列上の第1のコンベアステーションに供給される。
【0099】
好ましくは、入口コンベアラインにおける梱包対象物品は、連続的に供給され、梱包対象物品は、連続的に搬送される第1のコンベアライン上で均一に離間している。
【0100】
好ましくは、本発明の一実施形態において、搬送装置の各々は、箱形梱包体の流れに対して下流側に配置されたそれぞれの画像記録装置に対応する。
【0101】
好ましくは、画像記録装置は、カメラを備え、カメラは、レンズと被検出層との間の間隔に対応する焦点間隔を有する。
【0102】
好ましくは、本発明による梱包装置の一実施形態は、第1の搬送ラインの領域に配置された複数のバッファを備える。
【0103】
好ましくは、それらは、搬送装置によって配置される梱包対象物品を受容するように設けられる。
【0104】
好ましくは、このような実施形態において、搬送装置は、第2のエラー信号を決定するそれぞれの配置指示に対する不適合に従って、バッファに梱包対象物品を配置する。
【0105】
また、本実施形態のこの好ましいバージョンにおいて、バッファは、搬送装置の近傍に配置された支持平面を備え、その上に所定の配置で物品が配置される。
【0106】
好ましくは、本発明による梱包プロセスは、梱包対象物品を第1の搬送ラインから取り出すステップを含み、このステップでは、それぞれの搬送装置において、それぞれの搬送ステップの前に、所定の寸法を有する梱包対象物品の単層が形成される。
【0107】
好ましくは、取り出しステップは、対象である箱形梱包体で単一の全層を搬送する前に、梱包対象物品をさらに取り出すことを含む。
【0108】
好ましくは、箱形梱包体が充填されるのに適していないときに第1のエラー信号が出力される。
【0109】
好ましくは、箱形梱包体がそれぞれの連続的な流れに存在しないときに第1のエラー信号が出力される。
【0110】
好ましくは、第1のエラー信号は、第2の搬送ステップで出力される。
【0111】
好ましくは、1つまたは複数の箱形梱包体がバッファから取り出された梱包対象物品で充填されたときに第1のエラー信号が出力され、これにより、カプセルを廃棄することなく管理システムの効率をさらに高めることができる。
【0112】
好ましくは、梱包装置は、複数の搬送装置を備える。
【0113】
好ましくは、梱包対象物品の流れの中断は、入口ラインで行われ、これは、梱包対象物品がそれぞれの単一且つ連続的な列で移動するコンベアベルトによって実現される。
【0114】
好ましくは、コンベアベルトの各々は、連続的な前進流で梱包対象物品を送ることで梱包対象物品に作用するそれぞれの加速ベルトに関連付けられる。
【0115】
好ましくは、加速ベルトの各々は、制御ユニットによって制御される電気モータによって駆動される。これにより、2つの加速ベルト122は、互いに独立して停止することができ、同時に停止した場合、梱包対象物品の開始が中断される。制御ユニットは、第1のエラー信号が出力されたときに第1の搬送ステップを中断し、第1のエラー信号が取り下げられたときに、加速ベルトを再始動させる。
【図面の簡単な説明】
【0116】
本発明の特徴および利点は、添付の図面を参照して非限定的に例示された実施形態に関する以下の詳細な説明からより明確になるであろう。
図1】本発明による、物品のための梱包装置の一実施形態を例示的に示す第1の斜視図である。
図2図1の梱包装置の第2の斜視図であり、図1とは反対側の視点から示されている。
図3図1の梱包装置を上から見た平面図である。
図4図1図3の装置の一部の全体斜視図である。
図5図1図3の装置の別の部分を上から見た拡大斜視図である。
図6図4および図5の梱包装置の一部の全体斜視図である。
図7図1図3の梱包装置の第1のコンベアステーションの斜視図である。
図8図7の第1のコンベアステーションを上から見た平面図である。
図9】本発明による梱包プロセスの一実施形態の一例を示すブロック図である。
図10】梱包対象物品の立面図である。
図11】箱形梱包体内の梱包対象物品の配置を示す側面図である。
図12図11の箱形梱包体内の梱包対象物品の配置を上から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0117】
添付の図面において、梱包対象物品1を梱包するための装置が全体として参照符号100によって示されている。装置100は、梱包装置400を備え、梱包装置400は、その頭部で動作し、且つ梱包プロセスにおいて梱包対象物品を搬送する第1のステップを実行する供給装置300を備える。
【0118】
梱包装置100は、本発明によるプロセスを実施するように動作する。これは、装置を制御する制御システムによって提供される。
【0119】
以下に説明する実施形態は、梱包体、特に、互いに異なる物品、または同じであっても異なる構成の物品が、重ね合わせた層上に仕分けして配置された箱形梱包体30に梱包される梱包対象物品について記載している。
【0120】
図10図12を参照すると、本実施例において、非限定的な目的のために梱包される特定の梱包対象物品、すなわち例えば浸出式飲料の作製のためのカプセル1が想定されている。
【0121】
カプセル1は、実質的に硬いケーシング2から形成される。ケーシング2は、蓋によって閉鎖される口部3を有する。本実施例において、蓋は、接着によってその開口部の縁に固着される層状要素である。口部3および蓋は、カプセル1の頭部4を構成する。頭部4は、後述するように、底部5の反対側にある。
【0122】
蓋4は、ケーシング2が充填された後にケーシング2に適用される。
【0123】
本実施例において、ケーシング2は、コップ形状であってもよく、すなわち円錐台上の形状を有してもよく、より小さい基部において底部5と、わずかに広がっている傾斜壁6と、頂部周縁に突出した境界8または肩部を有する円形の頂部縁7によって口部3が画定される頂部と、を有する。
【0124】
底部5および頂部蓋4の両方は、実質的に平坦であるため、ケーシング2、すなわちカプセルは、ケーシング2が底部5上に載っている底部から頭部への第1の正位配置と、ケーシング2が蓋4上、すなわち蓋4が適用される円形の上縁7上に載っている頭部から底部への第2の上下反転配置をとることができる。
【0125】
箱形梱包体30内では、梱包対象物品が重ね合わせた層38に配置される。そのうちの1つ層が、箱形梱包体30の底部に位置する。
【0126】
梱包対象物品が互いに異なる場合、特に2つの異なるタイプの場合、異なる物品が所定のパターンに従って配置されるように、各層38が形成される。
【0127】
その一方で、梱包対象物品が同一であっても、異なる配置の場合、特に2つの異なる配置の場合、異なる配置にある物品が所定のパターンに従って配置されるように、各層38が形成される(図11および図12)。
【0128】
梱包対象物品が上述した形態のカプセル1である本明細書に記載の実施例において、カプセル1は、箱形梱包体30内に上述した正位配置と上述した上下反転配置との2つの異なる配置で配置される。
【0129】
本実施例の好ましい形態において、2つの状態が各層38において格子縞パターンに配置される。ここで、正位状態にある各要素1は、上下反転状態にある要素1によって横方向に挟まれる(逆も同様である)。
【0130】
このようにして、各層38は、隣接するカプセル1の傾斜壁6が互いに付着する(または非常に接近する)コンパクトな構成をとることができる。しかしながら、格子縞パターンは、可能なパターンの1つに過ぎず、ハニカムパターン、または梱包対象物品の特定の形状に適した他のパターンも含むことができることに留意されたい。
【0131】
本実施例の好ましい形態において、互いに接触している重ね合わせた層38のカプセル1は、異なる層のカプセル1の底部5が互いに接触している状態、および異なる層のカプセル1の蓋4が互いに接触している状態で、それぞれのパターン内に配置される。例えば、これは、格子縞パターンの層38を交互に配置することで達成することができる。ここで、正位状態にある重ね合わせたカプセル1と上下反転状態にあるカプセル1とが層間で交互に配置されている。
【0132】
本実施例の好ましい形態において、特に上部の周部上に突出した境界8または肩部を有する円形の上縁7を有するカプセル1を参照すると、各層38のカプセル1は、突出した境界8の高さに実質的に等しい間隔で互いに対して千鳥状に配置されている。このようにして、上述したような格子縞パターンの層を重ね合わせて得られるようなコンパクトな構成において、カプセル1の底部5が、隣接するカプセルの突出した境界8に載ることになり、よりコンパクトな構成が得られるようになる。
【0133】
上述したコンパクトな構成により、より小さな箱形梱包体30に一定数のカプセルを割り当てることができる。これは、占有スペースが少ないという点で明確な利点がある。
【0134】
梱包装置100は、箱形梱包体30を形成することと、梱包対象物品、特に上述したカプセル1が含まれるがこれに限定されない物品を充填して、出荷用に梱包されることを意図した完成品の梱包体を得ることの両方を提供する。
【0135】
このため、本実施形態の梱包装置100には、ブランクのスタックとカプセル1が供給される。これらは、入口部分101において正位状態で供給される。
【0136】
より詳細には、装置100は、第1の成形ラインを有する。第1の成形ラインの第1の入口端102には、供給ステーション103によってブランクが供給される。この第1の成形ラインは、複数の成形装置150を備える回転成形カルーセル125上を曲線に沿って移動するU字形状の構成を有する。
【0137】
供給ステーション103は、単一のブランクの抽出を行い、折り畳みステーション104に接続されている。ここで、ブランクは、ブランクコンベア105に送られる状態で配置される。折り畳みステーション104において、ブランクは、ブランクを形成するパネルおよびフラップの予備的な折り畳みを受ける。また、それらは、作製される箱形梱包体30に応じて異なる可能性のあるそれらの形態を考慮しても、互いから正しく間隔をあけて配置される。
【0138】
ブランクコンベア105は、接着ステーション106を通過して、複数のホットグルーガンがブランクの適切なフラップ上に適切な接着スポットを敷設する。これは、成形カルーセル125上で回転する成形装置150に供給されて、ブランクコンベア105の最終部分と交差する各成形装置150は、正しい位置で、必要な接着スポットが既に設けられたそれぞれのブランクを受容する。
【0139】
成形ラインの湾曲部において、成形装置150は、ブランクを形成するパネルの折り畳み動作により、それぞれの箱形梱包体30が成形される。ここでは、一部のパネルの接着剤が塗布されたフラップが適宜接着される。
【0140】
第1の成形ラインに沿った装置には、初期エラー信号を出力するように設けられたセンサが設けられる。これらの信号は、形成されている箱形梱包体に形成上の欠陥があり、その中に梱包対象物品を受容するのに適していないことを制御ユニット500に知らせる目的を有する。
【0141】
また、この第1のエラー信号は、何らかの理由で成形ラインを連続的に流れる箱形梱包体が存在しない場合にも出力される。
【0142】
これは、例えば、ブランクが成形ラインに供給されない場合、またはブランクのスタックが供給されて箱形梱包体の流れの連続性が失われた場合、または成形装置が正しく機能していないか置き換えられている場合などに起こり得る。
【0143】
また、第1のエラー信号は、箱形梱包体の形態に変化があった場合、すなわち、箱形梱包体内に配置される梱包対象物品および/または層の数に変化があった場合に出力される。
【0144】
以下でより詳細に説明するように、梱包装置400は、第1の搬送ライン115上に供給される梱包対象物品を取り出して梱包するために設けられる。
【0145】
梱包装置400は、それらを梱包する目的で、第1の搬送ライン115に近接して配置された、同じく所定速度で連続動作する第2の搬送ライン107上に搬送される梱包対象物品を挿入して配置される。
【0146】
第2の搬送ライン107上では、所定の寸法を有する層状の梱包対象物品を充填することができる箱形梱包体の流れが開放状態で搬送される。
【0147】
本実施形態において、2つの搬送ライン107、115は、一方が他方に隣接して配置され、本質的に平行な直線に沿って展開し、逆方向に動作する。
【0148】
上述したように、梱包装置100は、カプセル1が実質的に仕分けされていない正位状態で供給される入口部分101を有する。
【0149】
入口部分101において、梱包対象物品300のための供給装置は、入口ラインを備える。入口ライン121は、本実施例において、2つの入口列121aおよび121bから形成される(図4および図5)。
【0150】
入口ライン121は、第1のコンベアステーション112に接続される。第1のコンベアステーション112は、スタート機器によって梱包対象物品を搬送する第1のステップを実施する。スタート機器は、後続のステーションの装置の動作状態を考慮したフィードバックに基づいて、カプセル1の通過を制限する。これは、それぞれの搬送ライン上の1つまたは複数の箱形梱包体における不適合に関する第1のエラー信号に基づいて実行される。
【0151】
その一方で、上述した成形ラインは、成形ラインから出てくる箱形梱包体の開口ステーション108まで、箱形梱包体の第2のコンベアステーションを構成する。これは、それぞれの連続的な流れにおいて箱形梱包体を搬送するそれぞれの第2のステップを実施する。
【0152】
第2のコンベアステーションにおける箱形梱包体の開始時における適合性の欠如は、上述したように処理される第1のエラー信号の出力を決定する。
【0153】
つまり、成形ラインおよび開口ステーションの各部分は、それぞれの搬送ラインが開始された箱形梱包体が不適合となった場合に、第1のエラー信号を生成するように全体として構成されている。
【0154】
より詳細には、入口ラインは、カプセル1が互いに接触して単一の連続した列で移動する1対の第1のコンベアベルトから構成される。入口部分101において、各カプセル1は、コンベアベルトごとに、各カプセル1の底部および頭部に作用する1対の加速ベルト122を備える第1のコンベアステーション112によって集められ、下流側で、連続した前進流を生み出す梱包装置300に送られる。
【0155】
各加速ベルト122は、制御ユニット500によって制御される電気モータ161によって駆動される。特定の目的のために、2つの加速ベルト122は、互いに独立して停止させることができ、同時に停止させた場合、梱包しようとする物品の開始は中断される。
【0156】
図9に示すように、制御ユニット500は、上述したように第1のエラー信号が出力されたときに、第1の搬送ステップを中断させる。
【0157】
第1のエラー信号の出力が取り下げられたときに、加速テープが再始動される。
【0158】
特に、第1のエラー信号が出力されたときに、制御ユニット500において、利用できない箱形梱包体にどの梱包対象物品がいくつ配置できないかに関する処理が行われる。
【0159】
したがって、加速ベルトは、その処理に基づいて、第1のエラー信号へのフィードバックとして、また、互いに独立して、停止されてもよい。これにより、選択された多数の梱包対象物品が第1の搬送ライン115にアクセスすることを一時的に防止することができる。
【0160】
以下でより詳細に説明するように、カプセル1は、加速ベルト122から、供給装置300の上下反転機器301およびスペーサ機器302に捕捉される。カプセル1は、コンベアステーション112の後に互いに離間し、入口ラインの1列カプセル1が上下反転配置となるように、その列のカプセルが上下反転される。
【0161】
上下反転機器301は、入口ラインの列121bのカプセルを受容し、所定の回転速度で回転するそれぞれの円筒状の第1のスクリューコンベア123を備える。ここには、入口端を有する螺旋の原理に従って配置されたそれぞれの第1の溝135が設けられる。
【0162】
したがって、第1の溝135は、カプセル1を連続的に受容する。上下反転機器301は、固定ガイド136をさらに備える。固定ガイド136は、カプセル1を上下反転させるために第1のスクリューコンベア123と協働する。
【0163】
この目的のために、第1の固定ガイド136は、その長さに実質的に等しい間隔と、約180°の全体回転角とで、第1のスクリューコンベア123の周りに螺旋状に延在する。このようにして、カプセル1は、正位配置でその入口端で第1のスクリューコンベア123によって受容され、カプセル1が上下反転配置で解放されるその反対側の出口端まで固定ガイド136に沿って第1のスクリューコンベア123によって導かれる。
【0164】
なお、第1のスクリューコンベア123から出るカプセル1の間隔は、第1の溝135の間隔によって規定されるので、上下反転機器301は、スペーサ機器としても機能することに留意されたい。
【0165】
入口ラインの他方の列121aにおいて、スペーサ機器302が設けられる。これは、カプセル1を上下反転することなく、互いに対する間隔をあけるために設けられる。これは、それぞれの円筒状の第2のスクリューコンベア124を備える。第2のスクリューコンベア124は、所定の回転速度で回転し、入口端を有する螺旋の原理に従って設けられてカプセル1を連続的に受容するそれぞれの第2の溝137を有し、カプセルが均一に等距離にある出口端を有する。第2のスクリューコンベア124の軸に実質的に直線的に平行に延在する、対応する固定ガイド136aは、第2のスクリューコンベア124と関連付けられている。
【0166】
第1のスクリューコンベア123および第2のスクリューコンベア124の両方は、カプセル1を互いに離間させるように、入口端において所定の加速度を各カプセル1に付与する。これは、それぞれの溝135、137の螺旋状の間隔を連続的に変化させることによって達成される。
【0167】
第1のスクリューコンベア123は、入口ラインの列121bのカプセル1、またはその一部を連続的に上下反転させることで動作する。なお、入口ラインの列の数は2つ以上であってもよく、入口ラインの複数の列が梱包対象物品の上下反転対象になってもよいことに留意されたい。
【0168】
このプロセスにより、コンベアライン113の2つの対応する列113a、113bが入口ライン121a、121bの2つの列から得られる。ここで、カプセル1は、それぞれ正位配置および上下反転配置にある。
【0169】
コンベアライン113の列113a、113bは、搬送ステーション114を挟んでおり、カプセル1は、第1のコンベアライン113から第1の搬送ライン115のそれぞれの列115a、115bに搬送される。ここで、単一のカプセル1の配置は、所定の持ち上げパターンに従って配置される。
【0170】
供給装置300の搬送ステーション114において、コンベアライン113と第1の搬送ライン115との間には、1対の第1の搬送装置251a、251bが設けられる。第1の搬送装置は、上のケージフレーム109によって支持され、連続して配置されたそれぞれのデルタ型ロボットシステムによって実現される。
【0171】
各第1の搬送装置251a、251bは、3つの多関節支持アーム126の第1の組立体を有する第1のハンドリング部材を備え、自動移動型搬送アームの機能を果たす。
【0172】
これらは、搬送ライン113の単一の列から多数のカプセル1を搬送するために設けられる。カプセルは、その後、すべて正位配置になるか、すべて上下反転配置になる。各搬送装置は、どのような配置でも単一のカプセル1を把持するための複数の把持要素128を有するそれぞれの把持装置127を有する。
【0173】
搬送中に、把持要素128は、持ち上げられたカプセル1を互いに対して千鳥状にしながら移動させる。これにより、第1の搬送装置がその動作中に構成する、持ち上げパターンに適合する位置で第1の搬送ライン115上に配置することができるようになる。
【0174】
なお、この搬送プロセスにおいて、カプセル1は、直接搬送経路で搬送される。ここで、コンベアライン113から持ち上げられたカプセルは、その経路の途中で少なくとも部分的に互いに対して千鳥状に配置され、中継点で止まることなく、所定のパターンに従って第1の搬送ライン115上に配置される。
【0175】
入口ラインの列121a、121bの数は、コンベアライン113の列113a、113bの数および第1の搬送ライン115の列115a、115bの数と一致する。これは、すなわち2つである。
【0176】
2つのライン107、115の間の搬送は、一連の第2の搬送装置200によって実施される。第2の搬送装置200は、特にデルタ型のパラレルロボットシステムによって実現され、ハンドリング部材、特に多関節アーム201の第2の組立体と、3つの直交軸(X、Y、Z)に沿って移動可能でハンドリング部材によって制御される第2の把持装置202と、を備える。
【0177】
第2のロボット搬送装置200は、上のケージフレーム109に支持されている。
【0178】
第2の把持装置200の各々は、第1の搬送ライン115から、その上に所定のパターンを形成して所定の寸法を有する梱包対象物品の単層38全体を取り出すことができる。
【0179】
層38は、第1の搬送ラインの2つの列115a、115bの幅よりも大きい幅を有することがあるので、各第2の把持装置202は、第1の搬送ライン115から複数の取り出しを行うことができる。これにより、例えば、2つの連続した取り出し動作を必要とする3×4形態の層、または第1の搬送ライン115のより長い部分からの2つの連続した取り出し動作を必要とする4×6形態の層が形成される。
【0180】
したがって、これらの取り出し動作は、カプセル1における搬送ステップおよび挿入ステップに先行し、対象である箱形梱包体30への単層38の挿入が単一の解決策を用いて行われるようになる。
【0181】
異なるサイズを有する多数の層を管理することができるようにするために、第2の梱包装置は、第2の搬送装置200ごとに、一連の交換可能な把持装置202を備える。これにより、各把持装置は、第2の梱包装置200が扱うことができる層の全範囲に提供される。
【0182】
把持装置202は、複数の把持要素203を備える。各把持要素203は、第2の把持装置202の本体205から突出したそれぞれの支持部204で支持された単一のカプセル1を取り出すことができる。
【0183】
本実施形態において、第2の搬送装置200ごとに、梱包装置100は、制御ユニットに接続された画像記録装置210、特にデジタルカメラを備える。しかしながら、梱包装置200は、第2の搬送装置200の数よりも少ない数のカメラを有することができ、カメラは、第2の搬送装置200以外に含まれることもできる。
【0184】
本実施例において、画像記録装置210は、第2の搬送ライン107に対して各搬送装置200の下流側に配置され、挿入後の、第2の搬送ライン107に関連する箱形梱包体の流れに配置された層38の適合性を検出することができる。
【0185】
本実施例において、カメラは、そのレンズと被検出層38との間隔に対応した焦点距離で動作し、層38の有無を識別するようになっている。
【0186】
カメラは、固定された支持部211によって、それぞれの第2の搬送装置200から所定の間隔で、第2の搬送ライン107上に配置される。
【0187】
したがって、画像記録装置210は、カメラによって検出された画像を分析し、且つ層38の正しい配置に対応する対照画像と比較してあらゆる不一致を検出することができる画像処理ユニットをさらに備える。これにより、画像処理ユニットは、層38の正しい配置に対する信号、または層38の誤った配置に対応する第2のエラー信号を出力することができ、この信号を制御ユニットに送信することができる。なお、画像処理ユニットは、物理的にカメラまたは制御ユニットのいずれかに配置することができることに留意されたい。
【0188】
梱包装置200は、第1の搬送ライン115の領域に配置された複数のバッファ116を備える。バッファ116は、第2の搬送装置200によって配置されたカプセル1を対象である梱包体内に挿入できない場合にそのカプセル1を受容することができる。
【0189】
特に、制御ユニットに供給される画像・信号記録装置210との組み合わせにより、第2の搬送装置200は、前の層38の誤った形態に対する信号に続いてカプセルを配置し、カプセルが廃棄対象の梱包体内に配置されないようにする。
【0190】
バッファ116は、第2の搬送装置200に近接して配置された支持平面を備える。その上に、カプセルが所定の配置で配置される。
【0191】
これに関して、支持平面は、それぞれ単一のカプセルを受容する凹部を有する。これにより、所定の配置を識別することができる。
【0192】
第2の搬送装置200によって、制御ユニットは、後続の対象梱包体へのカプセル1の搬送のために、バッファ116からのカプセル1の取り出しを順次提供することができる。その際に、コンベアステーション112は、入口ライン121上のカプセル1の流れを中断させる。
【0193】
なお、カプセル、特に上述した搬送装置200が搬送したカプセルの層の配置に関する指示との適合性が不十分であることが検出された箱形梱包体30は、梱包体の充填が完了しているかにかかわらず、またはカプセルがバッファ116に配置されながら容器の層が足りていないにもかかわらず、搬送ライン107の終端で、実質的に従来のタイプであってもよいダイバータ機器によって廃棄されることに留意されたい。
【0194】
廃棄された材料は、可能であれば回収されて、梱包サイクルに再び導入される。
【0195】
大きな故障の後、バッファ116における空間がなくなった場合のために、バッファ116と並んで回収タンク117が存在している。これは、第2の搬送装置200から余分なカプセルを受容することができる。
【0196】
しかしながら、箱形梱包体30の形成または欠如におけるエラーが検出された場合と同様に、入口ステーションにおいてカプセルの供給を中断させることができるエラー信号が出力されてもよい。
【0197】
充填が完了すると、充填された箱形梱包体30は、閉鎖ステーション110に到着する。その後、閉鎖された箱形梱包体30は、排出端111に到達し、そこから梱包装置へ送られる。
【0198】
上述した梱包装置、ならびに梱包対象物品を供給するための装置およびプロセスに対して、当業者は、追加の偶発的な要件を満たすために、さらに多数の修正および変形を行うことができるが、これらのすべては、添付の特許請求の範囲で定義されている本発明の保護範囲内に含まれるものである。
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【国際調査報告】