(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-02
(54)【発明の名称】梱包対象物品を供給するための装置およびプロセス
(51)【国際特許分類】
B65B 35/38 20060101AFI20230726BHJP
B65B 5/06 20060101ALI20230726BHJP
【FI】
B65B35/38
B65B5/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022569054
(86)(22)【出願日】2021-07-05
(85)【翻訳文提出日】2023-01-11
(86)【国際出願番号】 IB2021056003
(87)【国際公開番号】W WO2022009067
(87)【国際公開日】2022-01-13
(31)【優先権主張番号】102020000016675
(32)【優先日】2020-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592033493
【氏名又は名称】ジ・ディ・ソシエタ・ペル・アチオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カルボーニ,サルヴァトーレ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィターリ,アントニオ
【テーマコード(参考)】
3E003
3E054
【Fターム(参考)】
3E003AA01
3E003AB02
3E003BB04
3E003BB05
3E003BC07
3E003BD04
3E003DA04
3E054AA05
3E054AA12
3E054DC03
3E054DC13
3E054DD04
3E054DD13
3E054EA01
3E054FA07
3E054FB01
3E054FC04
3E054FC08
3E054FC12
3E054FC13
3E054FC15
3E054FC16
3E054HA04
3E054HA07
3E054JA02
(57)【要約】
梱包装置(100)を用いて梱包される梱包対象物品を供給するための装置(300)およびプロセスにおいて、梱包対象物品(1)は、第1のコンベアライン(113)上に搬送され、所望のパターンに従って物品を配置することができる。このパターンは、コンベアライン(115)で繰り返される。物品は、コンベアラインから後続のステーションで持ち上げられる。この目的のために、梱包対象物品を第1のコンベアライン(113)から第2の持ち上げライン(115)へ搬送するための少なくとも1つの装置(251a、251b)が設けられる。装置は、自動移動型搬送アーム(126)と、梱包対象物品(1)を持ち上げるために設けられた、複数の把持要素(128)を備えるそれぞれの把持装置(127)を有する。把持装置は、第1のコンベアライン(113)から物品を把持するために把持要素(128)が互いに整列している第1の構成と、所定のパターンに従って梱包対象物品(1)を配置するように少なくとも2つの把持要素(128)が互いに対して千鳥状に配置された第2の構成との間で移動可能である。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
梱包装置を用いて梱包される梱包対象物品(1)のための供給装置(300)であって、
前記梱包対象物品(1)は、第1のコンベアライン(113)上に搬送され、
前記供給装置(300)は、前記梱包対象物品(1)を前記第1のコンベアライン(113)から第2のコンベアライン(115)へ搬送するための少なくとも1つの搬送装置(251a、251b)を備え、
前記搬送装置(251a、251b)は、自動移動型搬送アーム(126)と、前記自動移動型搬送アーム(126)によって移動されるそれぞれの把持装置(127)と、を有し、
前記把持装置(127)は、前記梱包対象物品(1)を取り出すために設けられ、複数の把持要素(128)を備え、前記第1のコンベアライン(113)から前記梱包対象物品(1)を把持するように前記把持要素(128)が整列している第1の構成から、少なくとも2つの前記把持要素(128)が互いに対して千鳥状に配置されている第2の構成との間で移動可能であり、前記第2の構成において、前記把持要素は、所定のパターンに従って前記第2のコンベアライン(115)上に前記梱包対象物品(1)を配置するように設けられる、
供給装置(300)。
【請求項2】
入口部分(101)を有し、前記梱包対象物品(1)が複数の入口列(121a、121b)に供給され、前記梱包対象物品(1)の各々は、同じ正位配置にあり、前記供給装置(300)は、前記複数の入口列(121a、121b)の一部について前記梱包対象物品(1)を連続的に上下反転させる上下反転機器(301)を備え、前記入口列(121a、121b)から、前記正位配置で前記梱包対象物品(1)を有する前記第1のコンベアライン(113)の対応する列(113a、113b)と、上下反転配置で前記梱包対象物品(1)を有する前記第1のコンベアライン(113)の列(113a、113b)と、を取得することができる、請求項1に記載の供給装置(300)。
【請求項3】
前記上下反転機構(301)は、前記梱包対象物品が上下反転されている前記入口列(121a、121b)ごとに、所定の回転速度で回転するスクリューコンベア(123)を備え、前記スクリューコンベア(123)は、前記入口列(121a、121b)から前記梱包対象物品(1)を連続的に受容する入口端を有する螺旋の原理に従って設けられた溝(135)と、前記スクリューコンベア(123)と協働する固定ガイド(136)と、を有し、前記固定ガイド(136)は、約180°の角度範囲にわたって前記スクリューコンベア(123)の周りに螺旋状に延在しており、前記梱包対象物品(1)を正位配置で受容し、上下反転配置で解放する、請求項2に記載の供給装置(300)。
【請求項4】
前記梱包対象物品(1)のためのスペーサ機器(302)を備え、前記スペーサ機器(302)は、所定の間隔に従って、連続的且つ互いに隣接するように供給される、請求項1~3のいずれか1項に記載の供給装置(300)。
【請求項5】
前記スペーサ機器(302)は、それぞれの前記入口列において、所定の回転速度で回転するスクリューコンベア(123、124)を備え、前記スクリューコンベア(123、124)は、入口端と、所定の間隔のターンとを有する螺旋の原理に従って設けられた溝(135、137)を有し、それぞれの前記入口列(121a、121b)から前記梱包対象物品(1)を連続的に受容し、前記梱包対象物品(1)が互いに離間している出口端を有する、請求項4に記載の供給装置(300)。
【請求項6】
前記上下反転機器(301)の前記スクリューコンベア(123、124)と前記スペーサ機器(302)は一致している、請求項3または5に記載の供給装置(300)。
【請求項7】
2つの前記入口列(121a、121b)と2つの対応する前記列(113a、113b)が前記第1のコンベアラインに設けられ、前記上下反転機器(301)は、前記入口列(113a、113b)の一方に作用する、請求項2~6のいずれか1項に記載の供給装置(300)。
【請求項8】
前記入口列(121a、121b)の数は、前記第2のコンベアライン(115)の列(115a、115b)の数と一致している、請求項2~7のいずれか1項に記載の供給装置(300)。
【請求項9】
前記パターンは、格子縞状である、請求項1~8のいずれか1項に記載の供給装置(300)。
【請求項10】
前記第1のコンベアライン(113)および前記第2のコンベアライン(115)は、互いに平行且つ近接して配置される、請求項1~9のいずれか1項に記載の供給装置(300)。
【請求項11】
前記第1のコンベアライン(113)および前記第2のコンベアライン(115)は、搬送方向が一致している、請求項10に記載の供給装置(300)。
【請求項12】
前記第1のコンベアライン(113)および前記第2のコンベアライン(115)は、前記梱包対象物品(1)を連続的に搬送する、請求項1~11のいずれか1項に記載の供給装置(300)。
【請求項13】
少なくとも第1のコンベアライン上に搬送される梱包対象物品(1)を供給するためのプロセスであって、直接搬送経路を介して複数の前記梱包対象物品(1)を前記第1のコンベアライン(113)からそれぞれの第2のコンベアライン(115)へ搬送するステップを含み、そのセクションから持ち上げられた前記梱包対象物品(1)は、互いに対して少なくとも部分的に千鳥状に配置されており、所定のパターンに従ってそれぞれの前記第2のコンベアライン(115)に配置される、プロセス。
【請求項14】
前記梱包対象物品の各々は、同じ配置で、前記第1のコンベアライン(113)の複数の入口列(121a、121b)上に供給され、前記複数の入口列(121a、121b)の一部によって搬送された前記梱包対象物品(1)を上下反転させるステップを含み、前記第1のコンベアライン(113)において、正位配置にある前記梱包対象物品(1)の列(113a、113b)と、上下反転配置にある前記梱包対象物品(1)の列(113a、113b)と、が得られる、請求項13に記載のプロセス。
【請求項15】
前記入口列(121a、121b)における前記梱包対象物品(1)は、連続的に供給され、前記第1のコンベアライン(113)において前記梱包対象物品(1)を均一に離間させるステップを含む、請求項14に記載のプロセス。
【請求項16】
前記入口列(121a、121b)の数は、前記第2のコンベアライン(115)の列(115a、115b)の数と一致している、請求項14または15に記載のプロセス。
【請求項17】
2つの前記入口列(121a、121b)および2つの前記列(113a、113b)が前記第1のコンベアライン(113)に設けられ、前記梱包対象物品(1)を連続的に上下反転させる前記ステップは、前記入口列(121a、121b)の一方に作用することで行われる、請求項16に記載のプロセス。
【請求項18】
前記第1のコンベアライン(113)および前記第2のコンベアライン(115)において、前記梱包対象物品(1)は、連続的に搬送される、請求項13~17のいずれか1項に記載のプロセス。
【請求項19】
前記パターンは、格子縞状である、請求項13~19のいずれか1項に記載のプロセス。
【請求項20】
複数の前記入口列(121a、121b)の一部について前記梱包対象物品(1)を連続的に上下反転させる前記ステップは、前記入口列(121a、121b)上の前記梱包対象物品(1)を所定の間隔に従って離間させる前記ステップと同時に行われる、請求項16~19のいずれか1項に記載のプロセス。
【請求項21】
梱包対象物品(1)のための、請求項1~12のいずれか1項に記載の供給装置(300)を備える梱包装置(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梱包装置およびプロセスにおいて、梱包対象物品を供給する装置およびプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、排他的ではないが、例えばコーヒーのような浸出式カプセル製品のような束ねられていない物品を箱詰めにするための分野で好ましく適用されるが、これに限定されるものではない。この分野への参照は、以下の本明細書では一般性を損なうことなくなされ得る。
【0003】
特に、関連する技術分野において、梱包対象物品が特別な入口ラインを通って供給され、その後、最もコンパクトな状態で箱形梱包体内に梱包されるように梱包対象物品を所定の構成に従って配置する梱包装置が知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
添付の特許請求の範囲および本明細書においては、いくつかの用語および表現は、別途明示されている場合を除き、以下に記載の定義で表現される意味を有するとみなす。
【0005】
本明細書において、「梱包対象物品」は、箱などの容器または梱包体全般に特定の数ずつ梱包されるように意図された物品を意味する。
【0006】
特に、この目的のために、梱包対象物品が、特定の構成に従って、梱包対象物品の少なくとも2列を含むコンベアラインに供給されることが想定される。以下でパターンとも呼ばれる本構成は、梱包対象物品がそれらの列に配置され、梱包体に搬送される繰り返しパターンである。所定のパターンの一例として、格子縞パターンが挙げられる。
【0007】
物品は、例えば個別の容器または包装紙に梱包済みの食品および菓子製品であってもよく、これらの容器は、コーヒーカプセルまたはその他の浸出式飲料、飲料のボトルおよびカートン、ヨーグルトの容器、(個包装された、またはされていない)個別のチョコレート、飴、小箱、および固体、液体、または半個体の食品を含む小袋であり得る。また、物品は、セラミック産業の製品、吸収性衛生用品、タバコ産業の製品、化粧産業の製品、製薬産業の製品、およびパーソナルケアとホームケア産業の製品であってもよい。
【0008】
物品は、互いに同一であってもよいし、他の梱包対象物品に対する形態、組成、色または向きなどの形状および/または外観の一部の特徴について互いに異なっていてもよい。
【0009】
また、一例として、梱包対象物品は、カプセル、すなわち円形または円筒形の中空の要素によって示される場合がある。これは、その中に含まれる製品の容器、包装、ケーシング、保護、被膜または閉鎖の機能を有する。これにより、頭部および底部が特定される所定の形状を有する。これは、正位の垂直配置で提供され、それぞれのコンベアラインによって画定される搬送平面上にその底部が載ることを想定しているが、場合によっては、常に垂直方向の軸に対して、底部の反対側の頭部上に載る、上下反転配置を仮定することもできる。ここで、コンベアライン上には、特に搬送平面上で安定した支持ベースとして作用するのに適した底部および/または頭部を有さない場合、要素を上述した配置に維持するために凹部および/または支持部などの座部が設けられる場合がある。
【0010】
これらの位置の一方は、頭部から頭部への正位配置(略して正位配置)として識別されてもよく、反対の位置は頭部から底部への上下反転配置(略して上下反転配置)として識別されてもよい。
【0011】
なお、2つ以上の異なる配置の使用は、特に、選択された配置が対象の梱包体内で相互連結および/またはよりコンパクトな枠を得ることを意図する場合、梱包対象物品全般に適用されてもよいことに留意されたい。
【0012】
上記で定義したパターン内において、梱包対象要素は、コンパクトな組立体を構成する。ここで、それぞれの配置および/またはタイプは、その組立体内で変化するが、組立体ごとに同様に繰り返される。
【0013】
カプセルの場合、同じ所定のパターンを有するように正位配置と上下反転配置で配置されてもよく、それぞれの正位配置または上下反転配置に応じてカプセルが千鳥状に交互に配置されてもよい。
【0014】
なお、梱包対象物品は、所定の速度で移動するとき、場合によっては変化する速度、すなわち加速および減速を受けるがゼロではない速度で移動するときに、連続的に供給されることに留意されたい。したがって、連続供給は、梱包対象物品が段階的な動きで移動するステップ供給とは異なっている。
【0015】
把持要素とは、1つまたは複数の梱包対象物品、好ましくは単一の梱包対象物品を把持し、持ち上げ、解放して、1つのコンベアラインから別のコンベアラインへ搬送されるように設計された要素を意味する。
【0016】
把持要素または梱包対象物品などのグループの構成要素は、そのような要素が実質的に直線状の理想的な線に沿って配置されたときに、互いに「整列」されるといえ、それらがその理想的な線に対して少なくとも部分的にずれているときに、互いに対して「千鳥状」になっているといえる。特別な場合として、要素および/または物品が例えばコンベアラインの対応する列に対応することができる、互いに異なる2つ以上の直線に配置されるとき、千鳥状であるといえる。
【0017】
「直接搬送経路」とは、中継点のない経路を意味する。ここで、多数の梱包対象物品が1つのコンベアラインから別のコンベアラインへ搬送される。
【0018】
つまり、搬送経路の途中で、梱包対象物品は、1つのコンベアラインでそれらを持ち上げて、2つ目のコンベアラインでそれらを配置するそれぞれの把持エレメントと一体化したままであることを意味する。
【0019】
搬送装置は、コンベアライン間の梱包対象物品の搬送を実施するように設計された装置として定義されており、物品は、搬送経路を移動する。
【0020】
「多数の」要素または物品とは、2つ以上の要素または物品を意味する。
【0021】
本出願人は、一般に、梱包プロセスでは、カプセルなどの梱包対象物品は、すべて同じ配置で梱包装置に供給されることを観察した。これにより、例えば、同じ物品を製造するための以前のプロセスおよび/または装置から同じように出てくる。しかしながら、このような梱包プロセスは、梱包対象物品の一部が上下反転されている必要がある場合があるか、梱包装置に供給する物品の流れの一部を、供給経路において、異なる配置とする必要がある場合がある。この経路の下流側で、梱包対象物品、特に上述した配置にあるカプセル、または梱包プロセスで必要とされる配置にあるカプセルを、それらの最終梱包体において圧縮および/または相互連結できるようする必要がある。
【0022】
特に、本出願人は、カプセルの場合にこの要件が実感できることを観察した。ここで、カプセルは、実質的に円錐台状または三角錐台状の形状または同等の形状、または正位および上下反転されたカプセルが所定の配置で共にセットできるような形状を有する。
【0023】
したがって、カプセルが1つまたは複数の列で入口部分において供給されたときに、そのようなカプセルの一部、場合によってはカプセルが2つ以上の場合には列の一部のカプセルは、上下反転されて所定の配置、特に正位配置のまたは上下反転配置で、対応する第1のコンベアラインの1つまたは複数の後続の列に供給される。ここからカプセルまたは他の梱包対象物品が持ち上げられてそれぞれの第2のコンベアライン上に配置される。ここで、カプセルは、所定のパターンに従って正位配置および上下反転配置に配置され、例えば、それぞれの正位配置または上下反転配置に従って互いに千鳥状に交互に配置されたカプセルが提供される。
【0024】
また、本出願人は、コンベアライン間の搬送がピックアンドプレース型ロボットシステムによって実行され得ることを確認した。しかしながら、所望のターゲットパターンを達成するには、カプセルを静止させる中間バッファを採用する必要がある。そのようなシステムの例が、カプセルが段階的に移動する梱包装置について言及する米国特許出願第2012/233967A1号、同第2012/233967A1号、および同第2017/355478A1号に記載されている。
【0025】
しかしながら、本出願人は、これらの中間バッファの使用は、梱包装置の供給装置を通るカプセルの流れを遅くする傾向があり、したがって、一定の速度で搬送されなければならない量に対処するために、カプセルが供給される列を増やす必要があることを見出した。
【0026】
また、本出願人は、静止した中間バッファの使用は、一般に、中間バッファおよび配置からの持ち上げ、配置、およびその後の持ち上げのためのロボットシステムをより多く使用する必要があり、これは、梱包装置の全体構造を複雑にし、その全体寸法を増加させることを確認した。
【0027】
しかしながら、上述したように、本出願人は、ここに概説した問題は、コンベアライン上の変換を必要とする、異なる形状と配置の物品のあらゆる梱包体に共通することを理解した。ここでは、コンベアラインの列ごとに、梱包対象物品は、タイプおよび/または配置によって均質であり、後続のコンベアラインの異なる列での搬送において、以前に均質なライン上にあった物品が、千鳥状の配置および/または交互配置および/またはタイプを想定した所定のパターンに従って配置されているか、後続のコンベアラインにおいて、物品は、そのタイプおよび/または配置に従って差別化されている。
【課題を解決するための手段】
【0028】
したがって、本出願人は、第1のコンベアラインから第2のコンベアラインへの搬送を実施し、第2のコンベアラインの異なる列に配置することができるように、第1のコンベアラインの単一の列から持ち上げられた特定の数の梱包対象物品を互いに千鳥状に配置することで、先行技術を参照して上述した欠点を回避できることを理解した。
【0029】
最後に、本出願人は、第1のコンベアラインから梱包対象物品を持ち上げ、第2のコンベアラインへの搬送中に、この相互の移動により物品を千鳥状にする把持装置が設けられた供給装置が、バッファまたは中間搬送ステーションを必要とすることなく、梱包対象物品を所定のパターンに従って配置できることを見出した。
【0030】
特に、その第1の態様によれば、本発明は、物品のための供給装置に関する。
【0031】
好ましくは、物品は、梱包対象物品であり、供給装置は、物品のための梱包装置に設けられる。
【0032】
好ましくは、梱包対象物品は、第1のコンベアライン上に搬送される。
【0033】
好ましくは、供給装置は、梱包対象物品を第1のコンベアラインから第2のコンベアラインへ搬送するための少なくとも1つの搬送装置を備える。
【0034】
好ましくは、少なくとも1つの搬送装置は、自動移動型搬送アームを有する。
【0035】
好ましくは、少なくとも1つの搬送装置は、それぞれの把持装置を有する。
【0036】
好ましくは、把持装置は、自動移動型搬送アームによって移動される。
【0037】
好ましくは、把持装置は、第1のコンベアラインから梱包対象物品を持ち上げるために設けられる。
【0038】
好ましくは、把持装置は、複数の把持要素を備える。
【0039】
好ましくは、把持要素は、把持装置が整列している第1の構成と、少なくとも部分的に千鳥状になっている第2の構成との間で移動可能である。
【0040】
好ましくは、第2の構成において、把持要素は、所定のパターンに従って第2のコンベアライン上に梱包対象物品を配置するように設けられる。
【0041】
これらの特徴により、梱包対象物品を所望のパターンに従って配置することができる。このパターンは、第2のコンベアライン上で繰り返される。第2のコンベアラインから物品が後続のステーションにおいて持ち上げられ、物品は、次に梱包体、例えば箱形梱包体内に配置される。
【0042】
この配置は、梱包対象物品の搬送速度を変える必要なく実現できるため、梱包プロセス全体を遅らせる可能性のあるボトルネックを排除することができる。
【0043】
さらに、これらの特徴により、供給装置のどの場所でも、梱包対象要素に対して、連続搬送モード、すなわち、段階的な前進や、バッファや待機または再循環ステーションでの停止を伴わない搬送モードを採用することができる。
【0044】
その第2の態様によれば、本発明は、第1のコンベアライン上を搬送される梱包対象物品を供給するためのプロセスに関する。
【0045】
好ましくは、プロセスは、多数の梱包対象物品を少なくとも1つの第1のコンベアラインのセクションから少なくとも2つの第2のコンベアラインへ搬送するステップを含む。
【0046】
好ましくは、梱包対象物品は、直接搬送経路を介して搬送される。
【0047】
好ましくは、第1のコンベアラインから持ち上げられた梱包対象物品は、所定のパターンに従って第2のコンベアラインのうちの少なくとも2つに配置されるように、少なくとも部分的に千鳥状に配置される。
【0048】
つまり、第2のコンベアライン上で所定のパターンを得るために、本発明によるプロセスは、好ましくは連続して第1のコンベアラインの単一の列のセクション上で搬送される多数の梱包対象物品を持ち上げて、直接搬送経路を有する第2のコンベアラインへ搬送するステップを含む。その間に、梱包対象物品は、少なくとも部分的に互いに対して千鳥状に配置されて、選択されたパターンに従って第2のコンベアラインの複数の列上に配置され得る。
【0049】
その第3の態様において、本発明は、第1の態様による、物品のための供給装置を備える梱包装置に関する。
【0050】
つまり、本装置は、梱包対象物品のための供給装置を備える。ここで、梱包対象物品は、互いに均質である1つまたは複数の列で第1のコンベアライン上に供給される。把持装置は、これらの列のうちの1つから多数の物品を持ち上げ、それらを第2のコンベアラインへ搬送しながら、その中で単一の把持要素を移動させて少なくとも部分的に千鳥状パターンに従ってそれらを配置する。
【0051】
上述した態様のうちの少なくとも1つにおいて、本発明は、以下の好ましい特徴のうちの少なくとも1つをさらに備えていてもよい。
【0052】
本発明の好ましい実施形態において、供給装置は、入口部分を有し、ここでは、梱包対象物品が入口ラインの多数の列上に供給される。
【0053】
好ましくは、入口ラインにおいて、各梱包対象物品は、同じ配置、特に正位配置にある。
【0054】
好ましくは、供給装置は、梱包対象物品の一部を連続的に上下反転させるために設けられる上下反転機器を備える。
【0055】
好ましくは、上下反転機器は、入口列のうちの1つに作用し、その入口ラインから、正位配置で梱包対象物品を有する第1のコンベアラインの対応する1つまたは複数の列と、上下反転配置で梱包対象物品を有する第1のコンベアラインの1つまたは複数の列とを取得するように作用する。
【0056】
さらに、本発明の好ましい実施形態において、上下反転機器は、梱包対象物品が上下反転されている入口ラインの列ごとに、スクリューコンベアをそれぞれ備える。
【0057】
好ましくは、スクリューコンベアは、円筒状であり、所定の速度で回転する。
【0058】
好ましくは、スクリューコンベアは、入口端を有する螺旋の原理に従って設けられた溝を有し、入口ラインから梱包対象物品を連続的に受容する。
【0059】
好ましくは、上下反転機器は、スクリューコンベアと協働する固定ガイドを備える。
【0060】
好ましくは、固定ガイドは、約180°の角度範囲にわたってスクリューコンベアの周りに螺旋状に延在しており、梱包対象物品を正位配置で受容し、上下反転配置で解放する。
【0061】
好ましくは、供給装置は、梱包対象物品のためのスペーサ機器を備える。スペーサ機器は、所定の間隔に従って、連続的且つ互いに隣接するように供給される。
【0062】
このようにして、場合によってはコンベアライン上の受容座部によって、梱包対象物品は、把持要素によって同時に把持されることができるように、適切な間隔で提供されることができる。
【0063】
さらに、本発明の好ましい実施形態において、スペーサ機器は、各入口ライン上に円筒状のスクリューコンベアをそれぞれ備える。円筒状のスクリューコンベアは、所定の回転速度で回転し、入口端を有し、所定の間隔をおいてターンする螺旋の原理に従って設けられた溝を有し、入口ラインからの梱包対象物品を連続的に受容し、梱包対象物品が互いに離間している出口端を有する。
【0064】
好ましくは、上下反転機器のスクリューコンベアとスペーサ機器は一致している。
【0065】
本発明の好ましい実施形態において、供給装置において、入口ラインの列の数と第1のコンベアラインの列の数は一致している。
【0066】
より好ましくは、2つの入口ラインと2つの第1のコンベアラインが設けられ、上下反転機器は、一方の入口ラインに作用する。
【0067】
好ましくは、第1のコンベアラインの列の数と第2のコンベアラインの列の数は一致している。
【0068】
好ましくは、パターンは、格子縞パターンである。
【0069】
好ましくは、上述した入口ラインにおいて、梱包対象物品は、1つの物品と他の物品との間で中断することなく連続的に正位配置で供給される。
【0070】
カプセルの例において、第1のコンベアラインの1つの列においてカプセルは底部が下についており、第1のコンベアラインの別の列において頭部が下についている。
【0071】
本構成により、第2のコンベアライン上に、梱包対象物品(場合によってはすべて同じ種類)が正位配置または上下反転配置で、互いに交互に並ぶパターンを得ることができる。
【0072】
好ましくは、第1のコンベアラインおよび第2のコンベアラインは、互いに平行且つ近接して配置される。
【0073】
好ましくは、第1のコンベアラインおよび第2のコンベアラインは、搬送方向が一致している
好ましくは、供給装置において、複数の搬送装置が設けられ、特に、梱包対象物品のための2つの搬送装置が、連続して配置されている。
【0074】
好ましくは、1つの把持装置が第1のコンベアラインの列ごとに設けられてもよく、別の変形例において、搬送装置は、第1のコンベアラインの任意の列で無差別に動作してもよい。前者の場合、各搬送装置には、梱包および持ち上げ対象物品の配置および/またはタイプのための専用の把持要素が設けられてもよく、後者の場合、各搬送装置には、梱包対象物品のあらゆる配置および/またはタイプについて梱包対象物品を持ち上げることができる把持要素が設けられてもよい。
【0075】
好ましくは、把持要素は、吸引タイプのものである。
【0076】
好ましくは、各把持要素は、単一の梱包対象物品を持ち上げるように意図されている。
【0077】
好ましくは、第1のコンベアラインは、梱包対象物品を連続的に搬送する。
【0078】
本発明の好ましい例示的な実施形態によれば、各梱包対象物品は、同じ正位配置で、入口ラインの対応する列の数から第1のコンベアラインの複数の列へ供給される。
【0079】
好ましくは、入口ラインの列の一部から搬送された梱包対象物品を上下反転して、それぞれの列上で正位配置および上下反転配置の梱包対象物品を得ることが想定される。
【0080】
好ましくは、入口ラインにおける梱包対象物品は、連続的に供給され、梱包対象物品は、連続的に搬送される第1のコンベアラインで均一な間隔を有する。
【0081】
本発明の好ましい例示的な実施形態において、入口ラインの列の一部の梱包対象物品を連続的に上下反転させるステップは、これらの列上で、梱包対象物品を所定の間隔に従って離間させるステップと同時に行われる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
本発明の特徴および利点は、添付の図面を参照して非限定的に例示された実施形態に関する以下の詳細な説明からより明確になるであろう。
【
図1】本発明による、梱包対象物品のための供給装置を備える梱包装置の一実施形態の一例を示す第1の斜視図である。
【
図2】
図1の梱包装置の第2の斜視図であり、
図1とは反対側の視点から示されている。
【
図5】
図4の供給装置の第1の部分の上面図である。
【
図7】
図4の供給装置の第2の部分の斜視図である。
【
図10】第1の動作状態にある、
図8の搬送装置の下面図である。
【
図11】第2の動作状態にある、
図8の搬送装置の下面図である。
【
図13】箱形梱包体内の梱包対象物品の配置を示す側面図である。
【
図14】
図13の箱形梱包体内の梱包対象物品の配置を上から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0083】
添付の図面において、物品1のための梱包装置が参照符号100によって示されている。梱包装置100は、本発明に従って作製された供給装置300を備える。
【0084】
以下に説明する実施形態では、梱包体、特に、互いに異なる物品、または同じであっても異なる構成の物品が、重ね合わせた層上に仕分けして配置された箱形梱包体30に梱包される物品について記載されている。
【0085】
図12~
図14を参照すると、本実施例において、非限定的な目的のために梱包される特定の物品、すなわち例えば浸出式飲料の作製のためのカプセル1が想定されている。
【0086】
カプセル1は、実質的に硬いケーシング2から形成される。ケーシング2は、蓋4によって閉鎖される口部3を有する。本実施例において、蓋は、接着によってその開口部の縁に固着される層状要素である。口部3および蓋は、カプセル1の頭部4を構成する。頭部4は、後述するように、底部5の反対側にある。
【0087】
蓋4は、ケーシング2が充填された後にケーシング2に加えられる。
【0088】
本実施例において、ケーシング2は、コップ形状であってもよく、すなわち円錐台上の形状を有してもよく、より小さい基部において底部5と、わずかに広がっている傾斜壁6と、頂部周縁に突出した境界8または肩部を有する円形の頂部縁7によって口部3が画定される頂部と、を有する。
【0089】
底部5および頂部蓋4の両方は、実質的に平坦であるため、ケーシング2、すなわちカプセルは、ケーシング2が底部5上に載っている底部から頭部への第1の正位配置と、ケーシング2が蓋4上、すなわち蓋4が適用される円形の上縁7上に載っている頭部から底部への第2の上下反転配置をとることができる。
【0090】
梱包装置100には、梱包対象物品が配置される箱形梱包体30の成形のための半製品が供給される。本実施例において、これは、箱型梱包体30の壁を形成するために好適に切断されて折り目によって決定される折り線が設けられた厚紙のような、折り畳み可能で半剛性の材料から形成された平坦なブランクである。
【0091】
箱形梱包体30内では、梱包対象物品が重ね合わされた層38に配置される。そのうちの1つの層が、箱形梱包体30の底部に位置する。
【0092】
梱包対象物品が互いに異なる場合、特に2つの異なるタイプの場合、異なる物品が所定のパターンに従って配置されるように、各層が形成される(
図13および
図14)。
【0093】
その一方で、梱包対象物品が同一であっても、異なる配置の場合、特に2つの異なる配置の場合、異なる構成にある物品が所定のパターンに従って配置されるように、各層が形成される。
【0094】
梱包対象物品が上述した形態のカプセル1である本明細書に記載の実施例において、カプセル1は、箱形梱包体30内に上述した正位配置と上述した上下反転配置との2つの異なる配置で配置される。
【0095】
本実施例の好ましい形態において、2つの構成は、各層38において格子縞パターンに配置される。ここで、正位状態にある各要素1は、上下反転状態にある要素1によって横方向に挟まれる(逆も同様である)。
【0096】
このようにして、各層38は、隣接するカプセル1の傾斜壁6が互いに密着する(または非常に接近する)コンパクトな構成をとることができる。しかしながら、格子縞パターンは、可能なパターンの1つに過ぎず、ハニカムパターン、または梱包対象物品の特定の形状に適した他のパターンも含むことができることに留意されたい。
【0097】
本実施例の好ましい形態において、互いに接触している重ね合わせた層38のカプセル1は、異なる層のカプセル1の底部5が互いに接触している状態、および異なる層のカプセル1の蓋4が互いに接触している状態で、それぞれのパターン内に配置される。例えば、これは、格子縞パターンの層38を交互に配置することで達成することができる。ここで、正位状態にある重ね合わせたカプセル1と上下反転状態にあるカプセル1とが層間で交互に配置されている。
【0098】
本実施例の好ましい形態において、特に上部の周部上に突出した境界8または肩部を有する円形の上縁7を有するカプセル1を参照すると、各層38のカプセル1は、突出した境界8の高さに実質的に等しい間隔で互いに対して千鳥状に配置されている。このようにして、上述したような格子縞パターンの層を重ね合わせて得られるようなコンパクトな構成において、カプセル1の底部5が、隣接するカプセルの突出した境界8に載ることになり、よりコンパクトな構成が得られるようになる。
【0099】
上述したコンパクトな構成により、より小さな箱形梱包体30に一定数のカプセルを割り当てることができる。これは、占有スペースが少ないという点で明確な利点がある。
【0100】
梱包装置100は、箱形梱包体30を形成することと、梱包対象物品、特に上述したカプセル1が含まれるがこれに限定されない物品を充填して、出荷用に梱包されることを意図した完成品の梱包体を得ることの両方を提供する。
【0101】
このため、本実施形態の梱包装置100には、ブランクのスタックとカプセル1が供給される。これらは、入口部分101において正位状態で供給される。
【0102】
より詳細には、装置100は、第1の成形ラインを有する。第1の成形ラインの第1の入口端102には、供給ステーション103によってブランクが供給される。この第1の成形ラインは、複数の成形装置150を備える回転成形カルーセル125上を曲線に沿って移動するU字形状の構成を有する。
【0103】
供給ステーション103は、単一のブランクの抽出を行い、折り畳みステーション104に接続されている。ここで、ブランクは、ブランクコンベア105に送られる状態で配置される。折り畳みステーション104において、ブランクは、ブランクを形成するパネルおよびフラップの予備的な折り畳みを受ける。また、それらは、作製される箱形梱包体30に応じて異なる可能性のあるそれらの形式を考慮しても、互いに正しく離間して配置される。
【0104】
ブランクコンベア105は、接着ステーション106を通過して、複数のホットグルーガンがブランクの適切なフラップ上に適切な接着スポットを敷設する。これは、成形カルーセル125上で回転する成形装置150に供給される。ブランクコンベア105の最終部分と交差する各成形装置150は、正しい位置で、必要な接着スポットが既に設けられたそれぞれのブランクを受容する。
【0105】
成形ラインの湾曲部において、成形装置150は、ブランクを形成するパネルの折り畳み動作により、それぞれの箱形梱包体30が成形される。ここでは、一部のパネルの接着剤が塗布されたフラップが適宜接着される。第1の成形ラインの湾曲部の端部において、箱形梱包体30は、充填が完了するまで、開口部に障害物がない状態で、正位位置に維持される必要がある箱形梱包体30の開口可能な壁の開口ステーション108を提供する梱包体コンベア107上に供給される。
【0106】
梱包体コンベア107は、単一の箱形梱包体30が梱包対象物品の層で充填される直線的な経路をたどり、それらは、梱包体コンベア107と並んで配置され、その上のケージフレーム109によって支持される複数のロボット充填装置200によってその中に搬送される。充填が完了すると、充填された箱形梱包体30は、閉鎖ステーション110に到着する。その後、閉鎖された箱形梱包体30は、排出端111に到達し、そこから梱包装置へ送られる。
【0107】
上述したように、梱包装置100は、カプセルが実質的に仕分けされていない正位状態で供給される第2の入口部分を有する。
【0108】
入口部分101において、梱包対象物品300のための供給装置は、入口ライン121を備える。入口ライン121は、本実施例において、2つの入口列121aおよび121bから形成される(
図4)。
【0109】
入口ライン121は、開始ステーション112に接続される。ここで、カプセル1は、列121a、121b上に配置され、スタート機器が、後続のステーションの装置の動作状態を考慮したフィードバックに基づいて、カプセル1の通過を制限する。
【0110】
供給装置300は、以下でより詳細に説明する上下反転機器301と、スペーサ機器302と、を備える。これにより、開始ステーション112の後にカプセル1が互いに離間し、入口ライン121の一方の列のカプセルが上下反転されて、その列のカプセル1が上下反転配置となる。
【0111】
本実施形態において、供給装置300は、カプセル1の2つの列113a、113bを有する第1のコンベアライン113を備える。これらの列は互いに隣接し、一方が正位配置でカプセル1を搬送し、他方が上下反転配置でカプセル1を搬送する。
【0112】
第1のコンベアライン113の列113a、113bは、搬送ステーション114を挟んでおり、カプセル1は、第1のコンベアライン113から第2のコンベアライン115のそれぞれの列115a、115bへ搬送される。ここで、単一のカプセル1の配置は、所定の持ち上げパターンに従って配置される。
【0113】
本実施例において、第2のコンベアライン115の列115a、115bの数は2つであり、好ましい持ち上げパターンは格子縞パターンである。ここで、正位配置にある各カプセル1は、同じ列のカプセル1から適切な間隔をおいて、3方で上下反転配置にあるカプセル1に挟まれている(逆も同様である)。
【0114】
供給装置300の搬送ステーション114において、第1のコンベアライン113の列113a、113bと第2のコンベアライン115の列115a、115bとの間には、複数のロボット搬送装置251a、251bが設けられる。ロボット搬送装置は、第1のコンベアラインと第2のコンベアライン115との間に連続して配置され、上のケージフレーム109によって支持され、例えば充填装置のために設けられる。
【0115】
特に、2つ、すなわち、第1のコンベアライン113の列113a、113bに対して1つずつ設けられる。
【0116】
これらの搬送装置251a、251bは、第1のコンベアライン113の単一の列から多数のカプセル1を搬送するために設けられる。カプセルは、その後、すべて正位配置になるか、すべて上下反転配置になる。後述するように、各搬送装置は、どのような配置でも単一のカプセル1をそれぞれ把持するための複数の把持要素128を有するそれぞれの把持装置127を有する。
【0117】
搬送中に、把持要素128は、持ち上げられたカプセル1を互いに対して千鳥状にしながら移動させる。これにより、搬送装置がその動作中に構成する、持ち上げパターンに適合する位置で第2のコンベアライン115上に配置することができるようになる。
【0118】
より詳細には、入口ライン121は、カプセル1が互いに接触して単一の連続した列で移動する1対の第1のコンベアベルトから構成される。入口ステーション101において、各カプセル1は、コンベアベルトごとに、各カプセル1の底部および頭部に作用する1対の加速ベルト122を備える開始ステーション112によって集められ、下流側で、連続した前進流を生み出す梱包装置300に送られる。
【0119】
カプセル1は、加速ベルト122から、上下反転機器301およびスペーサ機器302に捕捉される。
【0120】
上下反転機器301は、入口ライン121の列121bのカプセルを受容し、所定の回転速度で回転するそれぞれの円筒状の第1のスクリューコンベア123を備える。ここには、入口端を有する螺旋の原理に従って配置されたそれぞれの第1の溝135が設けられる。
【0121】
したがって、第1の溝135は、カプセル1を連続的に受容する。上下反転機器301は、第1の固定ガイド136をさらに備える。第1の固定ガイド136は、カプセル1を上下反転させるために第1のスクリューコンベア123と協働する。
【0122】
この目的のために、第1の固定ガイド136は、その長さに実質的に等しい間隔と、約180°の全体回転角とを有するように、第1のスクリューコンベア123の周りに螺旋状に延在する。このようにして、カプセル1は、正位配置でその入口端で第1のスクリューコンベア123によって受容され、カプセル1が上下反転配置で解放されるその反対側の出口端まで第1の固定ガイド136に沿って第1のスクリューコンベア123によって導かれる。
【0123】
なお、第1のスクリューコンベア123から出るカプセル1の間隔は、第1の溝135の間隔によって画定されるので、上下反転機器301は、スペーサ機器としても機能することに留意されたい。
【0124】
入口ライン121の他方の列121aにおいて、スペーサ機器302が設けられる。これは、カプセル1を上下反転することなく、互いに離間するように設けられる。これは、それぞれの円筒状の第2のスクリューコンベア124を備える。第2のスクリューコンベア124は、所定の回転速度で回転し、入口端を有する螺旋の原理に従って設けられてカプセル1を連続的に受容するそれぞれの第2の溝137を有し、カプセルが均一に等距離にある出口端を有する。対応する第2の固定ガイド136aは、第2のスクリューコンベア124の軸に実質的に直線的に平行に延在し、第2のスクリューコンベア124と関連付けられている。
【0125】
第1のスクリューコンベア123および第2のスクリューコンベア124の両方は、カプセル1を互いに離間させるように、入口端において所定の加速度を各カプセル1に付与する。これは、それぞれの溝135、137の螺旋状の間隔を連続的に変化させることによって達成される。
【0126】
第1のスクリューコンベア123は、入口ライン121の列121bのカプセル1、またはその一部を連続的に上下反転させることで動作する。なお、入口ラインの列の数は2つ以上であってもよく、入口ライン121の複数の列が梱包対象物品の上下反転対象になってもよいことに留意されたい。
【0127】
このプロセスにより、第1のコンベアライン113の2つの対応する列113a、113bが入口ライン121の2つの列から得られる。ここで、カプセル1は、それぞれ正位配置および上下反転配置にある。
【0128】
各搬送装置251a、251bは、一連の3つの多関節支持アーム126を備え、自動移動型搬送アームの機能を果たす。
【0129】
アーム組立体126は、把持装置127を支持する。把持装置127は、第1のコンベアライン113の列のセクションから、連続して進行するカプセル1を把持するために設けられ、第1のコンベアライン113を徐々に空にするように動作し、それによってすべてのカプセル1を搬送する。
【0130】
カプセル1は、第2のコンベアライン115の2つの列115a、115bへ搬送される。なお、第1のコンベアライン113の列113a、113bと第2のコンベアラインの列115a、115bが互いに平行且つ近接して隣接するように配置され、搬送方向が一致しており、第1のコンベアラインおよび第2のコンベアライン115は、カプセル1を連続的に搬送することに留意されたい。
【0131】
図8~
図11を参照すると、把持装置127は、吸引カップタイプの複数の把持要素128を備える。各把持要素128は、それぞれの個別のアーム129に取り付けられ、アーム129のすべてが電気モータによって駆動される偏心駆動装置131に接続され、すべての把持要素128の並進移動を制御する。
【0132】
したがって、それらは、それらが整列している第1の構成(
図10)の間で、把持装置127の内側で移動可能である。本構成において、各把持要素128は、一連のカプセルが個別に持ち上げられる第1のコンベアライン113のそのセクションに属するターゲットカプセル1の頭部または底部に正確に結合するために、他のものから離間して配置されている。
【0133】
把持要素128がそれぞれのカプセル1を持ち上げると、カプセル1は同時に、互いに対して千鳥状に配置された第2の構成(
図11)に並進移動する。また、本実施形態において、カプセル1は、距離と間隔の点で、第2のコンベアライン115の列115aおよび115bに対応する2つの列を形成する。このようにして、第1のコンベアライン113の単一の列のセクションから持ち上げられた、すべて正位配置またはすべて上下反転配置にあるカプセル1は、第2のコンベアライン115の列115aおよび115bに交互に連続して配置される。
【0134】
例えば他の把持装置127によって第1のコンベアライン113の後続のセクションから持ち上げられたカプセル1は、第2のコンベアライン115の列115aおよび115b上で解放されて、それを充填してそれぞれの列を完成させる。
【0135】
このようにして、第2のコンベアライン115上に格子縞パターンが得られる。
【0136】
ただし、アーム129の簡単な機械的調整で、広範囲のターゲットパターンを実現できることに留意されたい。
【0137】
また、この搬送プロセスにおいて、第1のコンベアライン113から持ち上げられたカプセル1は、その経路の途中で互いに対して少なくとも部分的に千鳥状に配置され、中間停止せずに、所定のパターンに従って第2のコンベアライン115上に配置される直接搬送経路でカプセルが搬送されることに留意されたい。
【0138】
さらに、上記の観点から、入口ライン121の列121a、121bの数が第1のコンベアライン113の列113a、113bの数と第2のコンベアライン115の列115a、115bの数と一致することに留意されたい。その数はすなわち2つである。
【0139】
第2のコンベアライン115は、梱包体コンベア107と平行に配置されており、これらは、互いに対して逆方向に移動する。
【0140】
また、梱包体コンベア107の反対側の第2のコンベアライン115には、複数のバッファプレート116が設けられる。バッファプレートは、いかなる理由であれ、充填のステップ中に廃棄された、すなわち未梱包のカプセル1を受容するために設けられる。
【0141】
上述したロボット充填装置200は、カプセル1を第2のコンベアライン115から箱形梱包体30へ搬送するか、カプセルをバッファプレート116に移動させるように動作する。
【0142】
その後、閉鎖された箱形梱包体30は、排出端111に到達し、そこから梱包装置へ送られる。
【0143】
上述した梱包装置、ならびに梱包対象物品を供給するための装置およびプロセスに対して、当業者は、追加の偶発的な要件を満たすために、さらに多数の修正および変形を行うことができるが、これらのすべては、添付の特許請求の範囲で定義されている本発明の保護範囲内に含まれるものである。
【国際調査報告】