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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-02
(54)【発明の名称】ストーマ装具
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/44 20060101AFI20230726BHJP
【FI】
A61F5/44 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022574140
(86)(22)【出願日】2021-06-01
(85)【翻訳文提出日】2023-01-26
(86)【国際出願番号】 GB2021051336
(87)【国際公開番号】W WO2021245393
(87)【国際公開日】2021-12-09
(31)【優先権主張番号】2008232.7
(32)【優先日】2020-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508080986
【氏名又は名称】コンバテック リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】ホールデン,クレア
(72)【発明者】
【氏名】ヤング,アリス
(72)【発明者】
【氏名】エバンズ,ケビン
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098CC18
4C098CC20
4C098DD08
4C098DD10
4C098DD23
4C098DD25
(57)【要約】
ストーマ出力を収容するためのキャビティを画定する内壁及び外壁を備えるストーマ装具であって、上側セクションと、下側セクションと、上側セクションと下側セクションとの間に位置される胴周りセクションとを有するストーマ装具。上側セクションは、下側セクションの最大幅(B)よりも大きい最大幅(A)を有し、胴周りセクションは、下側セクションの最大幅(B)よりも小さい最小幅(C)を有する。胴周りセクションは、滑らかに丸みを帯びた左縁部及び滑らかに丸みを帯びた右縁部を有し、左縁部及び右縁部の両方はそれぞれ上側セクション及び下側セクションの左縁部及び右縁部に滑らかに融合する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストーマ出力を収容するためのキャビティを画定する内壁及び外壁を備えるストーマ装具であって、
前記ストーマ装具は、上側セクションと、下側セクションと、前記上側セクションと前記下側セクションとの間に位置される胴周りセクションとを有し、
前記内壁は、前記上側セクション内に、前記ストーマ出力を前記キャビティ内に受け入れるための入口を備え、
前記上側セクションは、前記下側セクションの最大幅(B)よりも大きい最大幅(A)を有し、
前記胴周りセクションは、前記下側セクションの前記最大幅(B)よりも小さい最小幅(C)を有し、
前記胴周りセクションは、滑らかに丸みを帯びた左縁部及び滑らかに丸みを帯びた右縁部を有し、前記左縁部及び前記右縁部の両方が、前記上側セクション及び前記下側セクションの左縁部及び右縁部にそれぞれ滑らかに融合する、ストーマ装具。
【請求項2】
前記キャビティは、前記上側セクション、前記下側セクション、及び、前記上側セクションと前記下側セクションとの間に位置される前記胴周りセクションを備える、請求項1に記載のストーマ装具。
【請求項3】
前記上側セクションの前記最大幅(A)は、135mm~150mm、任意選択的に140mm~145mm、任意選択的に142mmである、請求項1又は2に記載のストーマ装具。
【請求項4】
前記下側セクションの前記最大幅(B)は、130mm~145mm、任意選択的に135mm~140mm、任意選択的に137mm~139mmである、請求項1から3のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項5】
前記胴周りセクションの前記最小幅(C)は、105mm~135mm、任意選択的に110mm~130mm、任意選択的に110mm~125mm、任意選択的に115mm~130mm、任意選択的に120mm~135mm、任意選択的に115mm~120mm、任意選択的に120mm~125mm、任意選択的に125mm~130mm、任意選択的に120mm、任意選択的に129mm、任意選択的に119mm、任意選択的に109mmである、請求項1から4のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項6】
前記胴周りセクションの前記最小幅(C)は、前記下側セクションの前記最大幅(B)よりも5mm~30mm小さく、任意選択的に、前記下側セクションの前記最大幅(B)よりも10mm~20mm小さく、任意選択的に、前記下側セクションの前記最大幅(B)よりも15mm~20mm小さい、請求項1から5のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項7】
前記胴周りセクションの前記左縁部及び前記右縁部がそれぞれ凹状に湾曲している、請求項1から6のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項8】
前記上側セクションが、前記胴周りセクションの前記左縁部から前記胴周りセクションの前記右縁部まで延在する連続的に湾曲した縁部を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項9】
前記上側セクションの前記連続的に湾曲した縁部が凸状に湾曲している、請求項8に記載のストーマ装具。
【請求項10】
前記下側セクションは、前記胴周りセクションの前記左縁部から前記胴周りセクションの前記右縁部まで延在する連続的に湾曲した縁部を備える、請求項1から9のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項11】
前記下側セクションの前記連続的に湾曲した縁部が凸状に湾曲している、請求項1から10のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項12】
前記下側セクションは、ほぼ丸みを帯びた部分とほぼ長方形の部分とを備え、前記ほぼ長方形の部分は前記胴周りセクションに隣接し、前記ほぼ丸みを帯びた部分は前記胴周りセクションよりも遠位側にある、請求項1から9のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項13】
前記下側セクションは、前記胴周りセクションの前記左縁部から、前記ほぼ長方形の部分の左部縁に沿って、前記ほぼ丸みを帯びた部分の連続的に湾曲した縁部の周りで、及び、前記ほぼ長方形の部分の右縁部に沿って、前記胴周りセクションの前記右縁部まで延在する連続的な下縁部を備える、請求項12に記載のストーマ装具。
【請求項14】
前記ほぼ丸みを帯びた部分の前記連続的に湾曲した縁部が凸状に湾曲している、請求項13に記載のストーマ装具。
【請求項15】
前記下側セクションがドレン開口部を備える、請求項1から9のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項16】
前記下側セクションは、ほぼ丸みを帯びた部分と、前記ドレン開口部を収容するドレン部分とを備え、前記ほぼ丸みを帯びた部分は前記胴周りセクションに隣接し、前記ドレン部分は前記胴周りセクションよりも遠位側にある、請求項15に記載のストーマ装具。
【請求項17】
前記下側セクションは、前記胴周りセクションの前記左縁部から前記ほぼ丸みを帯びた部分の左縁部の周りで前記ドレン部分の左縁部に沿って延びる連続した左縁部を備えるとともに、前記胴周りセクションの前記右縁部から前記ほぼ丸みを帯びた部分の右縁部の周りで前記ドレン部分の右縁部に沿って延びる連続した右縁部を更に備える、請求項16に記載のストーマ装具。
【請求項18】
前記内壁及び前記外壁は、前記ストーマ装具の垂直正中線に関して対称である、請求項1から17のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項19】
前記内壁及び前記外壁は、単一の連続した縁部シールによって互いに接合される、請求項1から18のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項20】
前記内壁の前記入口と位置合わせされて位置されるストーマウェハ、又は、前記内壁の前記入口と位置合わせされて位置されるとともにストーマウェハを備える身体装備構成要素と結合するように構成される解放可能な結合部のいずれかを更に備える、請求項1から19のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項21】
前記ストーマ装具は、閉鎖装具であり、180mm~240mm、任意選択的に190mm~230mm、任意選択的に194mm、208mm、224mm又は230mmの長さを有する、請求項1から14のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項22】
前記ストーマ装具は、折り畳み可能なドレンを伴う開放装具であり、前記ストーマ装具のドレンが展開形態にあるとき、230mm~300mmの長さ、任意選択的に240mm~290mmの長さ、任意選択的に256mm、286mm又は290mmの長さを有する、請求項1から20のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項23】
前記開放ストーマ装具は、前記ストーマ装具のドレンが折り畳み形態にあるときに180mm~240mm、任意選択的に190mm~230mm、任意選択的に194mm、208mm、224mm又は230mmの長さを有する、請求項22に記載のストーマ装具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ストーマからの流出物を管理するためのストーマ装具に関する。
【背景技術】
【0002】
オストメイトに安全で快適なフィット感を提供しようとする多くの形態のストーマ装具がある。
【0003】
独国特許出願公開第10 2014 104 737号明細書は、バッグキャビティを取り囲む近位フィルム側及び遠位フィルム側を有し、ストーマをバッグキャビティ内に進入させるための入口開口が近位フィルム側に導入され、バッグキャビティからの出口開口を形成するバルブッシングを有するとともに出口開口を閉じることができるバルブプラグを有するバルブが設けられる、ストーマバッグについて記載する。バルブブッシングは、実質的に円筒形の内壁セクションを伴う密封セクションを有し、密封セクションは、円筒形の内壁セクションをバッグキャビティの方向に連続させる密封カラーを有する。
【0004】
欧州特許第001965120-0002号明細書、米国意匠特許第754848号明細書及び米国意匠特許第676550号明細書は、ストーマ装具のための形態を示す。
【0005】
特に使用の容易さ及び使用の自由度の領域において、オストメイトのための使用性が向上したストーマ装具が依然として必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
この明細書において、用語「ストーマ出力」は、ストーマから分泌され得る又はストーマを出るオストメイトによって生成される任意の気体又は流体又は固体を指す。ストーマ出力は、ストーマガス、ストーマ液及びストーマ固形物を含んでもよい。
【0007】
本明細書において、「ストーマ」という用語は、身体における開口を指す。一般に、ストーマは、身体の胴体の外科的開口である。場合によっては、「ストーマ」という用語は、開口によって露出される内部組織、器官又はその一部も指す。非限定的な例として、内部組織は、結腸、回腸、小腸、大腸、空腸、及び十二指腸、並びにそれらの組み合わせから選択され得る。内部組織は、小腸又は大腸の端部又はループであってもよい。
【0008】
本明細書において、「オストメイト」という用語は、本明細書に開示されるストーマ装具の使用を有し得る対象者を指す。オストメイトは、通常、手術用開口を伴う対象者を指すが、本明細書中で使用される場合、「オストメイト」は、ストーマが手術又は他の手段によって形成されたかどうかにかかわらず、ストーマを有する対象者を指すことができる。
【0009】
「ユーザ」という用語は、オストメイト、又は、例えば、キャビティからストーマ出力を排出することに関してオストメイトを支援する他の人を指すことができる。
【0010】
この明細書において、ここに開示されるストーマ装具は、例えば、食道造設術、胃造設術、胆嚢造設術、総胆管造設術、盲腸造設術、結腸造設術、十二指腸造設術、回腸造設術、空腸造設術、虫垂造設術、気管切開術、人工膀胱造設術、腎瘻造設術、尿管造設術、または膀胱造設術によって作成されたストーマを管理するために使用されてもよい。本明細書に開示されるストーマ装具は、シャント、カテーテル、プラグ又は糞便管理システムを含むがこれらに限定されない更なる装置と共に使用されてもよい。
【0011】
有益なことに、本開示のストーマ装具は、オストメイトが従来技術の装具と比較して各ストーマ装具の使用期間を延長できるようにし得る。これは、例えば、オストメイトの裁量及び快適性を維持しつつ、ストーマ装具のためのキャビティ容積を増大させることによって達成され得る。これに加えて又は代えて、これはまた、一部の従来技術の装具と比較して、ストーマ装具を再使用する際のオストメイトの信頼性を高めるように、ストーマ出力をキャビティから確実に且つ衛生的に排出するための手段を提供することによって達成されてもよい。本開示の各ストーマ装具をより長く使用するようにオストメイトを傾けることができるため、所定の期間においてオストメイトが使用するストーマ装具の総数を減らすことができる。これは、発生する環境廃棄物の量を低減する際に環境上の利益をもたらし得る。
【0012】
この明細書において、特徴の位置及び向きは、ストーマ装具が「使用中」にある、「使用中にしかるべき方向に向けられ」ている等に関連して記載される場合がある。そのような用語は、ストーマ装具がそのような使用を現在実行しているかどうか又はオストメイトの実際の姿勢にかかわらず、オストメイトが立位にある状態で、ストーマ装具がオストメイトの身体に付着されるときの、ストーマ装具の意図される向きを指す。「上側」及び「下側」という用語及び関連する用語は、使用中にしかるべき方向に向けられるときのストーマ装具の一部分又は一部の相対位置を指す。例えば、ストーマ装具の1つのセクションは、ストーマ装具の「上側」セクションと呼ぶことができる。そのような例において、前記セクションは、起立したオストメイトの身体に取り付けられたときのストーマ装具の(垂直方向における)最上セクションであるように意図される。しかしながら、当業者であれば分かるように、オストメイトに取り付ける前に、オストメイトが非立位、例えば横たわっている姿勢をとる場合には、前記セクションが常に最上セクションであるとは限らず、加えて、取り付けられたときに、前記セクションが常に最上セクションであるとは限らない。
【0013】
「左側」及び「右側」という用語及び関連する用語は、後側(例えば、図1に示すように)から見たときのストーマ装具を指す。したがって、例示的な例として、ストーマ装具がオストメイトの前胴周りセクションに取り付けられる状況では、ストーマ装具の「左側」の縁部は、オストメイトの左側に向いている。
【0014】
「凹状」及び「凸状」という用語及び関連する用語は、ストーマ装具の外側から見たときのストーマ装具の特徴の形状を指す。したがって、例示的な例として、円形のオストミーウェハは、凸状の外周縁部を有すると考えられる。
【0015】
本明細書において、「内側」及び「外側」という用語は、ストーマ装具が身体に取り付けられるときのオストメイトの身体に関するストーマ装具の一部分又は一部の相対位置を指す。「内側」は、「外側」である比較位置よりもオストメイトの身体に相対的に近い位置を指す。「外側」は、「内側」である比較位置よりもオストメイトの身体から相対的に離れた位置を指す。
【0016】
本明細書では、「滑らかに融合する」という用語及び関連する用語は、輪郭の急激な変化のない2つの縁、線、又は輪郭の滑らかな併合を指す。
【0017】
本明細書では、「外周領域」という用語は、言及されている項目の縁上又は縁に向かって位置する部分を指す。
【0018】
本明細書で使用される「上向き」という用語は、構成要素の折り畳み又は転がりを含むことができる。
【0019】
ストーマ装具は、一般に、1つ以上の接着剤層を含むストーマウェハによって身体に取り付けられる。オストミーウェハは、一般に、スタータ孔と呼ばれることもあるストーマ用の開口を有し、スタータ孔は、取り付け前にユーザによって必要なサイズに切断され得る。オストミーウェハは、一般に、オストミーウェハをオストメイトの身体に接着するために身体に面する側に接着層を備える。一般に、剥離ライナーは、皮膚に適合する前にユーザによって除去されるオストミーウェハの身体に面する側を覆う。本明細書では、「オストミーウェハ」という用語は、「アダプタ」、「ウェハ」、「ベースプレート」、又は「層状接着ウェハ」という用語と互換的に使用され得る。本明細書では、「ストーマウェハ」という用語は、「ツーピース装具」用及び「ワンピース装具」用のストーマウェハを含む。
【0020】
ストーマウェハは、ほぼ円形の形状を有してもよい。或いは、ストーマウェハは、全体的に楕円形又は菱形の形状を有してもよく、ストーマウェハの左右の幅は、上下の高さよりも大きい。
【0021】
本明細書において、「ツーピース装具」は、ストーマウェハがパウチ装具への解放可能な結合部によって取り付けられる別個の身体装備構成要素の一部を形成する装具を指す。ツーピース装具は、身体装備構成要素を損傷することなくパウチ装具から分離できるようにし、その結果、部品の少なくとも1つが機能的に使用可能であり続ける。例えば、身体装備構成要素は、オストメイトの身体の所定位置に留まることができる。
【0022】
この明細書において、「ワンピース装具」は、装具を損傷するリスクを伴うことなくストーマウェハを容易に分離することができない程度まで、ストーマウェハが装具に恒久的に取り付けられる装具を指す。ワンピース装具は、一体型ユニットとして使用されることが意図されている。
【0023】
ストーマ装具は、一般に、閉鎖装具又は開放装具として構成される。本明細書では、「閉鎖装具」は、ストーマ出力がキャビティから排出されることを意図しない装具を指す。したがって、閉鎖装具は、一般に、使い捨ての再使用不可能な装具として構成されてもよい。本明細書において、「開放装具」は、ストーマ出力がキャビティから排出されることが意図される装具を指す。したがって、開放装具は、再使用可能な装具として構成することができ、それにより、身体に取り付けられている間に複数回再使用及び空にすることができるが、これは必須ではない。開放装具において、ストーマ出力は、オストメイトの動作によって引き起こされるように断続的に排出されてもよく、又は、キャビティがドレン、例えば夜間ドレンラインに流体接続されることに起因して断続的に又は連続的に排出されてもよい。
【0024】
一態様において、本開示は、ストーマ出力を収容するためのキャビティを画定する内壁及び外壁を備えるストーマ装具であって、
ストーマ装具は、上側セクションと、下側セクションと、上側セクションと下側セクションとの間に位置される胴周りセクションとを有し、
内壁は、上側セクション内に、ストーマ出力を前記キャビティ内に受け入れるための入口を備え、
上側セクションは、下側セクションの最大幅(B)よりも大きい最大幅(A)を有し、
胴周りセクションは、下側セクションの最大幅(B)よりも小さい最小幅(C)を有し、
胴周りセクションは、滑らかに丸みを帯びた左縁部及び滑らかに丸みを帯びた右縁部を有し、左縁部及び右縁部の両方が、上側セクション及び下側セクションの左縁部及び右縁部にそれぞれ滑らかに融合する、ストーマ装具を開示する。
【0025】
実施形態において、キャビティは、上側セクション、下側セクション、及び、上側セクションと下側セクションとの間に位置される胴周りセクションを含むことができる。
【0026】
例えば、胴周りセクションは、輪郭の急激な変化を伴うことなく、上側セクション及び下側セクションの両方と滑らかに併合することができる。
【0027】
本開示のストーマ装具は、充填されたときに垂れ下がる及び/又は衣服の下に配置されたときにストーマ装具に注意を引く傾向があるように歪めたり又は皺をつけたりする傾向が低減されているため、より慎重に使用されることが有益であり得る。
【0028】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態では、ストーマ装具が閉鎖装具であってもよく、装具又はキャビティは、200mm~240mm、任意選択的に205mm~235mm、任意選択的に208mm又は230mmの長さ(L)を有してもよい。幾つかの実施形態では、ストーマ装具が閉鎖装具であってもよく、装具又はキャビティは、180mm~240mm、任意選択的に190mm~230mm、任意選択的に194mm、217mm又は224mmの長さを有してもよい。
【0029】
或いは、ストーマ装具は、キャビティから延びる折り畳み可能なドレンを伴う開放装具であってもよく、装具は、ストーマ装具のドレンが展開形態にあるときに、250mm~300mmの長さを有してもよく、任意選択的に、290mmの長さを有してもよい。ストーマ装具は、キャビティから延びる折り畳み可能なドレンを伴う開放装具であってもよく、ストーマ装具のドレンが展開形態にあるとき、230mm~300mmの長さ、任意選択的に240mm~290mmの長さ、任意選択的に256mm又は286mmの長さを有してもよい。ドレンが折り畳み形態にある場合、開放ストーマ装具は、180mm~240mm、任意選択的に190mm~230mm、任意選択的に194mm、208mm、217mm、224mm又は230mmの長さを有してもよい。したがって、開放装具のキャビティは、180mm~240mm、任意選択的に190mm~230mm、任意選択的に194mm、208mm、217mm、224mm又は230mmの長さを有してもよい。
【0030】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、上側セクションの最大幅(A)は、135mm~150mm、任意選択的に140mm~145mm、任意選択的に142mmであってもよい。
【0031】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、下側セクションの最大幅(B)は、130mm~145mm、任意選択的に135mm~140mm、任意選択的に137mm~139mmであってもよい。
【0032】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、胴周りセクションの最小幅(C)は、105mm~135mm、任意選択的に110mm~130mm、任意選択的に110mm~125mm、任意選択的に115mm~130mm、任意選択的に120mm~135mm、任意選択的に115mm~120mm、任意選択的に120mm~125mm、任意選択的に125mm~130mm、任意選択的に120mm、任意選択的に129mm、任意選択的に119mm、任意選択的に109mmであってもよい。
【0033】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、胴周りセクションの最小幅(C)は、105mm~145mm、任意選択的に110mm~140mm、任意選択的に115mm~135mm、任意選択的に120mm~130mm、任意選択的に125mm~130mm、任意選択的に127mm又は128mmであってもよい。
【0034】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、胴周りセクションの最小幅(C)は、下側セクションの最大幅(B)より5mm~30mm小さくてもよく、下側セクションの最大幅(B)より10mm~20mm小さくてもよく、下側セクションの最大幅(B)より15mm~20mm小さくてもよい。
【0035】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、胴周りセクションの最小幅(C)は、下側セクションの最大幅(B)より5mm~20mm小さくてもよく、任意選択的に、下側セクションの最大幅(B)より5mm~15mm小さくてもよく、任意選択的に、下側セクションの最大幅(B)より8mm~12mm小さくてもよく、例えば、下側セクションの最大幅(b)より約9mm又は10mm小さくてもよい。
【0036】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、胴周りセクションの最小幅(C)は、上側セクションの最大幅(A)より10mm~35mm小さくてもよく、上側セクションの最大幅(A)より15mm~30mm小さくてもよく、上側セクションの最大幅(A)より20mm~25mm小さくてもよい。
【0037】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、胴周りセクションの最小幅(C)は、上側セクションの最大幅(A)より8mm~25mm小さくてもよく、任意選択的に、上側セクションの最大幅(A)より10mm~20mm小さくてもよく、任意選択的に、上側セクションの最大幅(A)より12mm~18mm小さくてもよく、例えば、上側セクションの最大幅(A)より約14mm又は15mm小さくてもよい。
【0038】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、胴周りセクションの最小幅(C)は、下側セクションの最大幅(B)の75%~95%、任意選択的に下側セクションの最大幅(B)の80%~90%、任意選択的に下側セクションの最大幅(B)の83%~88%であってもよい。
【0039】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、胴周りセクションの最小幅(C)は、下側セクションの最大幅(B)の75%~97%、任意選択的に下側セクションの最大幅(B)の85%~95%、任意選択的に下側セクションの最大幅(B)の90%~94%、例えば下側セクションの最大幅(b)の約92%又は93%であってもよい。
【0040】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、胴周りセクションの最小幅(C)は、上側セクションの最大幅(A)の73%~92%、任意選択的に上側セクションの最大幅(A)の75%~85%、任意選択的に上側セクションの最大幅(A)の80%~85%であってもよい。
【0041】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、胴周りセクションの最小幅(C)は、上側セクションの最大幅(A)の75%~95%、任意選択的に上側セクションの最大幅(A)の80%~92%、任意選択的に上側セクションの最大幅(A)の85%~90%、例えば上側セクションの最大幅(A)の約89%であってもよい。
【0042】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、ストーマ装具の上縁部からの胴周りセクションの最小幅(C)の距離(D)は、90mm~125mm、任意選択的に95mm~120mm、任意選択的に105mm~115mm、任意選択的に99mm、任意選択的に109mm、任意選択的に119mmであってもよい。
【0043】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、ストーマ装具の上縁部からの胴周りセクションの最小幅(C)の距離(D)は、90mm~130mm、任意選択的に95mm~125mm、任意選択的に100mm~120mm、任意選択的に102mm、任意選択的に118mmであってもよい。
【0044】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、ストーマ装具の上縁部からの胴周りセクションの最小幅(C)の距離(D)は、ストーマ装具の長さ(L)の45%~60%(装具が排出可能である場合は閉鎖形態で)、任意選択的に長さ(L)の47%~57%、任意選択的に長さ(L)の50%~55%であってもよい。
【0045】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態では、胴周りセクションの左縁部及び右縁部はそれぞれが凹状に湾曲していてもよい。胴周りセクションの左縁部及び右縁部はそれぞれ、曲率半径又は曲率半径の融合を有してもよく、曲率半径又は各曲率半径は、35mm~45mm、任意選択的に40mmであってもよい。胴周りセクションの左縁部及び右縁部はそれぞれ、曲率半径又は曲率半径の融合を有してもよく、曲率半径又は各曲率半径は、30mm~80mm、任意選択的に35mm~75mm、任意選択的に40mm~70mm、任意選択的に60mmであってもよい。胴周りセクションの左縁部及び右縁部はそれぞれ、曲率半径又は曲率半径の融合を有してもよく、曲率半径又は各曲率半径は、30mm~200mm、任意選択的に100mm~175mm、任意選択的に130mm~160mm、任意選択的に例えば150mmであってもよい。
【0046】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態では、胴周りセクションの左縁部及び右縁部が互いに鏡像であってもよい。
【0047】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態では、上側セクションがほぼ丸みを帯びていてもよい。上側セクションは、胴周りセクションの左縁部から胴周りセクションの右縁部まで延在する連続的に湾曲した縁部を備えることができる。上側セクションの連続的に湾曲した縁部は、凸状に湾曲していてもよい。上側セクションの連続的に湾曲した縁部は、変曲点又は輪郭の急激な変化がなくてもよい。上側セクションの連続的に湾曲した縁部は、曲率半径又は曲率半径の融合を有してもよく、曲率半径又は各曲率半径は、55mm~75mm、任意選択的に60mm~73mmであってもよい。
【0048】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、上側セクションと胴周りセクションとの間の接合部は、上側セクションの左縁部と胴周りセクションの左縁部との間の単一の変曲点によって及び上側セクションの右縁部と胴周りセクションの右縁部との間の単一の変曲点によって規定されてもよい。下側セクションと胴周りセクションとの間の接合部は、下側セクションの左縁部と胴周りセクションの左縁部との間の単一の変曲点及び下側セクションの右縁部と胴周りセクションの右縁部との間の単一の変曲点によって規定されてもよい。
【0049】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態では、下側セクションがほぼ丸みを帯びていてもよい。下側セクションは、胴周りセクションの左縁部から胴周りセクションの右縁部まで延在する連続的に湾曲した縁部を備えてもよい。下側セクションの連続的に湾曲した縁部は、凸状に湾曲していてもよい。下側セクションの連続的に湾曲した縁部は、変曲点又は輪郭の急激な変化がなくてもよい。下側セクションの連続的に湾曲した縁部は、曲率半径又は曲率半径の融合を有してもよく、曲率半径又は各曲率半径は、45mm~70mm、任意選択的に50mm~67mmであってもよい。或いは、下側セクションは、ほぼ丸みを帯びた部分及びほぼ長方形の部分を備えることができ、ほぼ長方形の部分は胴周りセクションに隣接し、ほぼ丸みを帯びた部分は胴周りセクションよりも遠位側にある。下側セクションは、胴周りセクションの左縁部から、ほぼ長方形の部分の左部縁に沿って、ほぼ丸みを帯びた部分の連続的に湾曲した縁部の周りで、及び、ほぼ長方形の部分の右縁部に沿って、胴周りセクションの右縁部まで延在する連続的な下縁部を備えてもよい。ほぼ丸みを帯びた部分の連続的に湾曲した縁部は、凸状に湾曲していてもよい。ほぼ丸みを帯びた部分の連続的に湾曲した縁部は、変曲点又は輪郭の急激な変化がなくてもよい。ほぼ丸みを帯びた部分の連続的に湾曲した縁部は、曲率半径又は曲率半径の融合を有してもよく、曲率半径又は各曲率半径は、55mm~70mm、任意選択的に67mmであってもよい。或いは、下側セクションは、ドレン開口部を備えてもよい。下側セクションは、ほぼ丸みを帯びた部分と、ドレン開口部を収容するドレン部分とを備えてもよく、ほぼ丸みを帯びた部分は胴周りセクションに隣接し、ドレン部分は胴周りセクションよりも遠位側にある。下側セクションは、胴周りセクションの左縁部からほぼ丸みを帯びた部分の左縁部の周りでドレン部分の左縁部に沿って延びる連続した左縁部を備えるとともに、胴周りセクションの右縁部からほぼ丸みを帯びた部分の右縁部の周りでドレン部分の右縁部に沿って延びる連続した右縁部を更に備えてもよい。ほぼ丸みを帯びた部分の左縁部及び右縁部はそれぞれ、曲率半径又は曲率半径の融合を有してもよく、曲率半径又は各曲率半径は、45mm~70mm、任意選択的に50mm~67mmであってもよい。
【0050】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態では、内壁及び外壁がストーマ装具の垂直正中線に関して対称であってもよい。
【0051】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態では、内壁及び外壁が単一の連続的な縁部シールによって互いに接合されてもよい。ストーマ装具は閉鎖装具であってもよく、単一の連続的な端部シールは、閉鎖された外周シールを形成してもよい。したがって、単一の連続的な縁部シールは、キャビティの形状を画定することができる。或いは、ストーマ装具が開放装具であってもよく、単一の連続的な縁部シールは、ドレン開口部の左縁部からドレン開口部の右縁部まで延在してもよい。それにより、単一の連続的な縁部シールは、キャビティの形状と、キャビティが連通するドレンの形状の両方を規定することができる。単一の連続的な縁部シールは、溶着部、任意選択的に3mm~5mm、任意選択的に4mmの幅を有する溶着部であってもよい。単一の連続的な縁部シールは、ストーマ装具の外周にわたって一定の幅を有してもよい。
【0052】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態では、内壁及び外壁が可撓性シート材料から形成されてもよい。任意選択的に、内壁及び/又は外壁の可撓性シート材料は、単一層又は複数の層の積層体を備えてもよい。任意選択的に、内壁及び/又は外壁の可撓性シート材料は、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)及び/又はエチレン-酢酸ビニル(EVA)を含んでもよい。任意選択的に、内壁及び/又は外壁は、50~150マイクロメートル、任意選択的に75~100マイクロメートルの厚さを有することができる。
【0053】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、ストーマ装具は、内壁の入口と位置合わせして位置されるストーマウェハ、又は、内壁の入口と位置合わせして位置されるとともにストーマウェハを備える身体装備構成要素と結合するように構成される解放可能な結合部のいずれかを更に備えてもよい。これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、ストーマウェハは、ワンピース装具又はツーピース装具用に構成されてもよい。これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、ストーマウェハは、内側快適層のウェハ開口部を通じて延びてもよい。ストーマウェハは、ほぼ楕円形又は菱形の形状を有してもよい。
【0054】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、ストーマ装具は、内壁及び外壁の少なくとも一方の上に横たわる少なくとも1つの快適層を更に備えてもよい。ストーマ装具は、内側快適層及び/又は外側快適層を備えてもよい。
【0055】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、外側快適層は、第1の部分と、外壁に接合され得る第2の部分とを、第1の部分が重なり領域において第2の部分と部分的に重なり合うように備えてもよい。任意選択的に、第1の部分及び第2の部分は、キャビティを見るための窓開口を形成するために、重なり領域において互いに分離可能であってもよい。重なり領域は、ストーマ装具が使用されているときに水平に延在されてもよい。任意選択的に、外側快適層の第1の部分及び第2の部分は、重なり領域内で互いに摺動して、下方にある外壁の拡張に対応するように構成されてもよい。任意選択的に、第1の部分及び第2の部分は、重なり領域の第1の端部及び第2の端部で互いに接合されてもよい。任意選択的に、第1の部分及び第2の部分は、重なり領域の第1の端部及び第2の端部において、任意選択的にストーマ装具の外周溶着部の一部として互いに溶着されてもよい。任意選択的に、外側快適層の1つ以上の部分の外縁部は、外壁と一致するような形状及びサイズである。
【0056】
これに加えて又は代えて、内側快適層は、単一の部品又は複数の部品を備えることができる。任意選択的に、内側快適層は、内壁の一部のみを覆ってもよい。しかしながら、好ましくは、内側快適層は、内壁の全て(ストーマ出力をキャビティ内に受け入れるための入口を除く)を覆う。任意選択的に、内側快適層は、内壁と一致するような形状及びサイズにすることができる。任意選択的に、内側快適層には、内壁の入口とストーマウェハとの流体接続を可能にするべく内壁の入口と位置合わせされるウェハ開口部が設けられてもよい。
【0057】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、少なくとも1つの快適層は、可撓性シート材料から形成されてもよい。可撓性シート材料の材料は、ポリエステル、ナイロン、ビスコース、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)及びエチレン-酢酸ビニル(EVA)のうちの1つ以上を含んでもよい。
【0058】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、少なくとも1つの快適層は、2つ以上の層の積層体を備えてもよい。任意選択的に、少なくとも1つの快適層は、少なくとも1つの布層及び少なくとも1つのフィルム層を備えてもよい。少なくとも1つのフィルム層は、少なくとも1つの布層に積層されてもよく、任意選択的に、少なくとも1つの快適層の全領域にわたって少なくとも1つの布層に積層されてもよい。
【0059】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、少なくとも1つの布層は、織布層又は不織布層を備えてもよい。布地層は、ポリエステル、ナイロン、ビスコース、ポリエチレン又はポリプロピレンを含むことができる。
【0060】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、少なくとも1つのフィルム層は、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)又はエチレン-酢酸ビニル(EVA)を含んでもよい。
【0061】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態では、少なくとも1つの快適層が織ポリエステル層を含んでもよい。これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、少なくとも1つの快適層は、エチレン-酢酸ビニル(EVA)及び/又はポリ塩化ビニリデン(PVDC)及び/又はポリウレタン層を含んでもよい。
【0062】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、少なくとも1つの快適層は、50~1000マイクロメートル、好ましくは60~500マイクロメートル、より好ましくは75~300マイクロメートルの厚さを有してもよい。
【0063】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、ストーマ装具のキャビティは、ドレンを伴う又は伴わないように構成されてもよい。したがって、ストーマ装具は、開放装具又は閉鎖装具として構成されてもよい。
【0064】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、内壁及び外壁は、それらの外周淵部の一部又は全体の周りで互いに接合されてもよい。接合は、溶着、接着又は同等の手段の使用によるものであってもよい。閉鎖装具の場合、外周接合部、例えば外周溶着部は、内壁と外壁との間に流体密のシールを形成するために、内壁及び外壁の全周にわたって延在することができる。或いは、開放装具の場合、外周接合部、例えば外周溶着部は、キャビティから排出場所を画定することができる1つ以上の切れ目を有することができる。
【0065】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、内壁快適層及び内側快適層は、それらの外周縁部の周りで互いに接合されてもよく、及び/又は、外壁及び外側快適層は、それらの外周縁部の周りで互いに接合されてもよい。接合は、溶着、接着又は同等の手段の使用によるものであってもよい。単一の接合工程を使用して、内側快適層、内壁、外壁、及び、外側快適層を互いに接合することができる。例えば、4つの層を接合するために単一の溶着部を使用することができる。
【0066】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、キャビティは、単一の容積であってもよく、又は、2つ以上の容積に細分されてもよい。例えば、2つ以上の容積は、仕切り、壁部材、フィルタ要素などによって分離されてもよい。
【0067】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、キャビティには、キャビティからストーマガスを通気するためのガス通気孔が設けられてもよい。
【0068】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、ストーマ装具には、キャビティからの望ましくない臭気の放出を低減するための臭気フィルタが設けられてもよい。
【0069】
これに加えて又は代えて、幾つかの実施形態において、ストーマ装具は、ストーマ出力に含まれる固形物から気体及び/又は液体を濾過するための分離壁を備えてもよい。例えば、内壁がストーマ入口を備えてもよく、外壁がガス通気孔を備えてもよく、分離壁は、別個の第1及び第2のチャンバを形成するとともに液体透過性及び気体透過性の分離フィルタを備える内壁及び外壁間に設けられてもよく、使用時に、第1のチャンバは、ストーマ入口を介してストーマ装具内へと方向付けられるストーマ出力を受けるように構成され、分離フィルタは、第1のチャンバ内のストーマ出力から、ストーマ液体及びストーマガスを第2のチャンバに連通させるように構成され、ガス通気孔は、ストーマガスが第2のチャンバからストーマ装具の外側に移動できるようにするべく構成される。
【0070】
他の例において、内壁は、ストーマ出力を受けるためのストーマ入口を備えてもよく、外壁がガス通気孔を備えてもよく、分離壁は、液体透過性及び気体透過性の分離フィルタを備えてもよく、ストーマ装具は、ストーマ入口から第1のチャンバへとストーマ出力を方向付けるためのストーマ出力流路と、第1のチャンバ内のストーマ出力からのストーマ液体を分離フィルタを介して第2のチャンバへと方向付けるための液体流路と、ストーマガスが第1のチャンバ内のストーマ出力から分離フィルタ及び第2のチャンバを介してガス通気孔へと移動するためのガス流路とを備える。
【0071】
使用時に、ストーマ出力は、ストーマ入口を通じて受けられ、第1のチャンバに連通されてもよい。分離フィルタは、ストーマ出力からのストーマガス及びストーマ液を濾過し、ストーマガス及びストーマ液を第2のチャンバに連通させることができる。ガス通気孔は、第2のチャンバからストーマルガスを放出することができる。
【0072】
また、本開示は、本明細書中に記載されるようなストーマ装具の使用を含むストーマ排出物をストーマ装具内に収集する方法も提供する。一実施形態において、方法は、ストーマ上にわたって本明細書に記載のワンピース装具のストーマウェハを取り付けるステップを含む。他の実施形態において、方法は、本明細書に記載のツーピース装具の身体装備構成要素のストーマウェハをストーマ上にわたって取り付けるステップと、本明細書に記載のパウチ装具を身体装備構成要素に取り付けるステップとを含む。パウチ装具は、ストーマウェハがストーマ上にわたって取り付けられる前又は後に身体装備構成要素に取り付けられてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0073】
ここで、添付の図面を参照して、本開示の1つ以上の実施形態を、単なる例として説明する。
図1】本開示に係るストーマ装具の一実施形態の背面図である。
図2図1のストーマ装具の正面図である。
図3図1のストーマ装具の断側面図である。
図4】本開示に係るストーマ装具の他の実施形態の背面図である。
図5図4のストーマ装具の正面図である。
図6図4のストーマ装具の断側面図である。
図7】本開示に係るストーマ装具の他の実施形態の背面図である。
図8図7のストーマ装具の正面図である。
図9図7のストーマ装具の断側面図である。
図10図7のストーマ装具の分解斜視図である。
図11A】本開示に係るストーマ装具の他の実施形態の正面図である。
図11B】本開示に係るストーマ装具の他の実施形態の断側面図である。
図11C】本開示に係るストーマ装具の他の実施形態の背面図である。
図12】本開示に係るストーマ装具の他の実施形態の背面図である。
図13】本開示に係るストーマ装具のあの実施形態の背面図である。
図14】本開示に係るストーマ装具の9つの例の背面図を示す。
図15図14のストーマ装具の例の裁量プロファイルを評価するときに測定される寸法の図である。
図16】試験中の図14のストーマ装具の9つの例、図11A図11Cに係る第10の例、及び、1つの従来技術のストーマ装具の写真を示す。
図17】試験中の図14のストーマ装具の9つの例、図11A図11Cに係る第10の例、及び、1つの従来技術のストーマ装具の写真を示す。
図18】試験中の図14のストーマ装具の9つの例、図11A図11Cに係る第10の例、及び、1つの従来技術のストーマ装具の写真を示す。
図19図16図18に示される試験から得られる試験結果の表である。
【発明を実施するための形態】
【0074】
以下の説明において、同等の参照番号は、同等又は類似の特徴を示すために異なる実施形態で使用される。
【0075】
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、特許請求される主題が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本開示の前述の概要及び以下の実施例は、例示的且つ説明的なものにすぎず、特許請求される主題を限定するものではないことを理解されたい。
【0076】
以下の説明は、本開示の実施形態に関する。実施形態の説明は、添付の特許請求の範囲において特許請求される本開示の全ての可能な実施形態を含むことを意味するものではない。以下の実施形態に明示的に列挙されていない多くの修正、改善、及び均等物は、添付の特許請求の範囲内に含まれ得る。1つの実施形態の一部として記載された特徴は、文脈が明らかにそうでないことを要求しない限り、1つ以上の他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。
【0077】
本明細書では、文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、単数形の使用は複数形を含む。本出願では、「又は」の使用は、特に明記しない限り、「及び/又は」を意味する。更に、「含む(including)」という用語並びに「含む(include)」、「含む(includes)」、及び「含まれる(included)」などの他の形態の使用は限定的ではない。
【0078】
本明細書で使用される場合、範囲及び量は、「約」特定の値又は範囲として表すことができる。約には、正確な量も含まれる。例えば、「約5mm」は「約5mm」を意味し、「5mm」も意味する。一般に、「約」という用語は、実験誤差内にあると予想される量を含む。「約」という用語は、提供される値の5%未満~5%大きい値を含む。例えば、「約30mm」は「28.5mm~31.5mm」を意味する。
【0079】
この明細書では、文脈がそうでないことを要求しない限り、長さ及び幅及び距離寸法は、平坦であるとき且つストーマ出力を受ける前に、ストーマ装具上で測定される。
【0080】
本開示に係るストーマ装具1の実施形態の第1の例が図1図3に示される。この例は、閉鎖装具である。
【0081】
図1図3に示されるように、ストーマ装具1は、一般に、内壁2と、外壁3と、分離壁4と、内側快適層5と、外側快適層6と、ストーマウェハ7とを備えることができる。分離壁4、内側快適層5、及び外側快適層6のうちの1つ以上は、必要に応じて、ストーマ装具から省かれてもよい。例えば、幾つかの実施形態では、例えば、キャビティの内容物の容易な観察が望まれる病院又は介護施設でストーマ装具が使用される場合、外側快適層6は必要とされなくてもよい。例えば、幾つかの実施形態では、分離壁4が必要とされない場合がある。
【0082】
この例のストーマ装具1は、ストーマ装具1を損傷するリスクを伴うことなくストーマウェハ7を容易に分離することができない程度までストーマウェハ7がストーマ装具1に恒久的に取り付けられるワンピース装具である。しかしながら、本開示の教示は、必要に応じて適切に変更して、ツーピース装具に適用することもできる。例えば、ストーマ装具1がツーピース装具である場合、内壁2、外壁3、分離壁4、内側快適層5、及び外側快適層6は、使用時にストーマウェハ7を備える身体装備構成要素に結合され得るパウチ装具を共に形成してもよい。
【0083】
内壁2及び外壁3は、ストーマ出力を収容するためのキャビティを画定する。内壁2及び外壁3は、互いに接合されてキャビティを画定することができる。内壁2及び外壁3は、可撓性を有するシート材から形成されていてもよい。内壁2及び外壁3の可撓性シート材は、ポリウレタン、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)及び/又はエチレン-酢酸ビニル(EVA)から形成されてよい。可撓性シート材料は、50~150マイクロメートル、好ましくは75~100マイクロメートルの厚さを有する。
【0084】
図1に見られるように、ストーマ装具1は、上側セクション10と、下側セクション11と、上側セクション10と下側セクション11との間に位置される胴周りセクション12とを有する。
【0085】
上側セクション10は、最大幅Aを有する。下側セクション11は、最大幅Bを有する。胴周りセクション12は、最大幅Cを有する。最小幅Cは、図1に示されるように、ストーマ装具の上縁部から距離Dを隔てて位置される。
【0086】
本開示によれば、上側セクション10の最大幅Aは、下側セクション11の最大幅Bよりも大きく、胴周りセクション12の最小幅Cは、下側セクション11の最大幅Bよりも小さい。
【0087】
胴周りセクション12は、滑らかに丸みを帯びた左縁部13cと、滑らかに丸みを帯びた右縁部14cとを有する。左縁部13c及び右縁部14cの両方は、上側セクション10及び下側セクション11の左縁部13a,13b及び右縁部14a,14bにそれぞれ滑らかに融合し、それにより、例えば図1に示すように、輪郭の急激な変化を伴うことなく、胴周りセクション12が上側セクション10及び下側セクション11の両方と滑らかに合流する。
【0088】
ストーマ装具1は、200mm~240mm、任意選択的に205mm~235mm、任意選択的に208mm又は230mmの長さLを有することができる。長さLは、ストーマ装具1の上縁部から下縁部まで測定されてもよい。
【0089】
上側セクション10の最大幅Aは、135mm~150mm、任意選択的に140mm~145mm、任意選択的に142mmであってもよい。
【0090】
下側セクション11の最大幅Bは、130mm~145mm、任意選択的に135mm~140mm、任意選択的に137mm~139mmであってもよい。
【0091】
胴周りセクション12の最小幅Cは、105mm~135mm、任意選択的に110mm~130mm、任意選択的に110mm~125mm、任意選択的に115mm~130mm、任意選択的に120mm~135mm、任意選択的に115mm~120mm、任意選択的に120mm~125mm、任意選択的に125mm~130mm、任意選択的に129mm、任意選択的に119mm、任意選択的に109mmであってもよい。
【0092】
寸法A、B、及びCの絶対的な大きさに加えて又は代えて、胴周りセクション12の最小幅Cは、下側セクション11の最大幅Bより5mm~30mm小さくてもよく、任意選択的に下側セクション11の最大幅Bより10mm~20mm小さくてもよく、任意選択的に下側セクション11の最大幅Bより15mm~20mm小さくてもよい。
【0093】
これに加えて又は代えて、胴周りセクション12の最小幅Cは、上側セクション10の最大幅Aより10mm~35mm小さくてもよく、任意選択的に上側セクション10の最大幅Aより15mm~30mm小さくてもよく、任意選択的に上側セクション10の最大幅Aより20mm~25mm小さくてもよい。
【0094】
寸法A、B、及びCの絶対的な大きさに加えて又は代えて、胴周りセクション12の最小幅Cは、下側セクション11の最大幅Bの75%~95%、任意選択的に下側セクション11の最大幅Bの80%~90%、任意選択的に下側セクション11の最大幅Bの83%~88%であってもよい。
【0095】
これに加えて又は代えて、胴周りセクション12の最小幅Cは、上側セクション12の最大幅Aの73%~92%、任意選択的に上側セクション12の最大幅Aの75%~85%、任意選択的に上側セクション12の最大幅Aの80%~85%であってもよい。
【0096】
ストーマ装具の上縁部からの胴周りセクション12の最小幅Cの距離Dは、90mm~125mm、任意選択的に95mm~120mm、任意選択的に105mm~115mm、任意選択的に99mm、任意選択的に109mm、任意選択的に119mmであってもよい。
【0097】
寸法Dの絶対的な大きさに加えて又は代えて、胴周りセクション12の最小幅Cの距離Dは、長さLの45%~60%、任意選択的に長さLの47%~57%、任意選択的に長さLの50%~55%であってもよい。
【0098】
胴周りセクション12の左縁部13c及び右縁部14cはそれぞれ凹状に湾曲していてもよい。胴周りセクション12の左縁部13c及び右縁部14cは、互いに鏡像であってもよい。幾つかの実施形態において、胴周りセクション12の左縁部13c及び右縁部14cはそれぞれ、曲率半径r又は曲率半径の融合を有することができ、曲率半径又は各曲率半径は35mm~45mm、任意選択的に40mmである。
【0099】
上側セクション10は、ほぼ丸みを帯びていてもよい。上側セクション10は、胴周りセクション12の左縁部13cから胴周りセクション12の右縁部14cまで延在する連続的に湾曲した縁部15を備えることができる。上側セクション10の連続的に湾曲した縁部15は、凸状に湾曲していてもよい。上側セクション10の連続的に湾曲した縁部15は、変曲点又は輪郭の急激な変化がなくてもよい。上側セクション10の連続的に湾曲した縁部15は、上側セクション10の左縁部13a及び右縁部14aの一部又は全部を組み込むことができる。幾つかの実施形態において、上側セクション10の連続的に湾曲した縁部15は、曲率半径r又は曲率半径の融合を有することができ、曲率半径又は各曲率半径は55mm~75mm、任意選択的に60~73mmである。
【0100】
図1に見られるように、上側セクション10と胴周りセクション12との間の接合部は、上側セクション10の左縁部13aと胴周りセクション12の左縁部13cとの間の単一の変曲点17によって及び上側セクション10の右縁部14aと胴周りセクション12の右縁部14cとの間の単一の変曲点17によって規定されてもよい。同様に、下側セクション11と胴周りセクション12との間の接合部は、下側セクション11の左縁部13bと胴周りセクション12の左縁部13cとの間の単一の変曲点18によって及び下側セクション11の右縁部14bと胴周りセクション12の右縁部14cとの間の単一の変曲点18によって規定されてもよい。
【0101】
下側セクション11は、ほぼ丸みを帯びていてもよい。下側セクション11は、胴周りセクション12の左縁部13cから胴周りセクション12の右縁部14cまで延在する連続的に湾曲した縁部16を備えることができる。下側セクション11の連続的に湾曲した縁部16は、凸状に湾曲していてもよい。下側セクション11の連続的に湾曲した縁部16は、変曲点又は輪郭の急激な変化がなくてもよい。下側セクション11の連続的に湾曲した縁部16は、下側セクション11の左縁部13b及び右縁部14bの一部又は全部を組み込むことができる。幾つかの実施形態において、下側セクション11の連続的に湾曲した縁部16は、曲率半径r又は曲率半径の融合を有することができ、曲率半径又は各曲率半径は45mm~70mm、任意選択的に50~67mmである。
【0102】
内壁2及び外壁3は、ストーマ装具1の垂直正中線に関して対称であってもよい。
【0103】
内壁2には、ストーマ出力をキャビティ内に受け入れるためのストーマ入口20が設けられてもよい。ストーマ入口20は、内壁2から切り出される開口部であってもよい。ストーマ入口20は、ストーマ装具1の上側セクション10内に位置されてもよい。
【0104】
内壁2及び外壁3は、溶着、接着又は同等の手段を使用することによってそれらの外周縁部の周りで互いに接合されてもよい。内壁2及び外壁3は、単一の連続した縁部シール8によって互いに接合されてもよい。溶着は、内壁2と外壁3とを接合する好ましい方法である。単一の連続した縁部シール8は、内壁2と外壁3との間に流体密なシールを形成するために、内壁2及び外壁3の全周にわたって延在することができる。したがって、単一の連続した縁部シール8は、閉ループとすることができる閉じた外周シールを形成することができる。単一の連続した縁部シール8は、3mm~5mm、任意選択的に4mmの幅を有することができる。単一の連続した縁部シール8は、溶着部であってもよい。溶着部は、ストーマ装具1の外周にわたって一定の幅を有してもよい。
【0105】
図3に示されるように、内側快適層5は、内壁2の上にわたって位置してもよく、外側快適層6は、外壁3上にわたって位置してもよい。
【0106】
内側快適層5及び外側快適層6は、可撓性シート材料から形成されてもよい。可撓性シート材料が布層を備えてもよい。布層は織物層であってもよい。織物層は、織布層又は不織布層であってもよい。適切な材料の例としては、ポリエステル、ナイロン、ビスコース、ポリエチレン及びポリプロピレンのうちの1つ以上が挙げられる。
【0107】
内側快適層5及び外側快適層6は、少なくとも1つの布層及び少なくとも1つのフィルム層を備えることができる。少なくとも1つの布層は、不織布層を備えてもよいが、好ましくは織布層である。織布層は、ポリエステル、ナイロン、ビスコース、ポリエチレン及びポリプロピレンのうちの1つ以上を含んでもよい。フィルム層は、ポリウレタン、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)及びエチレン-酢酸ビニル(EVA)のうちの1つ以上を含んでもよい。少なくとも1つのフィルム層は、少なくとも1つの布層に積層されてもよく、任意選択的に、内側快適層5及び外側快適層6の全領域にわたって少なくとも1つの布層に積層されてもよい。
【0108】
内側快適層5は、内壁2上にわたって位置してもよい。内側快適層5は、内壁2の一部のみを覆っていてもよい。しかしながら、内側快適層5は、内壁2の全て(内壁2のストーマ入口20を除く)を覆うことが好ましい。
【0109】
内壁2及び内側快適層5は、溶着、接着又は同等の手段を使用することによって、それらの外周にわたって互いに接合されてもよい。
【0110】
外周溶着部は、内壁2及び内側快適層5の外周にわたって延びることができる。内壁2と内側快適層5とを接合する外周溶着部は、内壁2と外壁3とを接合する外周溶着部の全部又は一部であってもよい。
【0111】
内側快適層5には、好ましくは、内壁2のストーマ入口20と位置合わせするウェハ開口部が設けられる。
【0112】
外側快適層6は、外壁3の少なくとも一部上にわたって位置してもよい。外壁3及び外側快適層6は、溶着、接着、又は同等の手段を使用することによって、それらの外周にわたって互いに接合されてもよい。外周溶着部は、外壁3及び外側快適層6の外周にわたって延びることができる。外壁3と外側快適層6とを接合する外周溶着部は、内壁2と外壁3とを接合する外周溶着部8の全部又は一部であってもよい。
【0113】
幾つかの実施形態において、外周溶着部8は、内側快適層5、内壁2、外壁3、及び外側快適層6(及び存在する場合には分離壁4)を互いに接合する1つの溶着部であってもよい。
【0114】
外側快適層6は、複数の部分を備えることができる。複数の部分を互いに合わせたときの外形及び寸法は、外壁3の外形及び寸法と同じであってもよい。例えば、外側快適層6は、図3に示すように、外壁3に接合することができる上部6a及び下部6bを、上部6aが重なり領域115において下部6bと部分的に重なるように備えることができる。上部6a及び下部6bは、キャビティを見るための窓開口を形成するべく重なり領域115において互いに分離可能であってもよい。重なり領域115は、ストーマ装具1が使用されているときに水平に延びることができる。
【0115】
ストーマウェハ7は、内壁2のストーマ入口20と位置合わせして位置されてもよい。ストーマウェハ7は、内側快適層5のウェハ開口部を通じて延びることができる。ストーマウェハ7は、接着剤及び剥離ライナー31を備えることができる。ストーマウェハ7は、適切な手段、例えば接着剤の使用によって内壁2に取り付けられてもよい。ストーマウェハ7は、ほぼ円形の形状を有してもよい。或いは、ストーマウェハ7は、全体的に楕円形又は菱形の形状を有してもよく、ストーマウェハの左右の幅は、上下の高さよりも大きい。
【0116】
ストーマ装具1は、キャビティからのストーマガスを通気するためのガス通気孔を備えてもよい。ストーマ装具1は、キャビティからの望ましくない臭気の放出を低減するために、臭気フィルタ、例えば木炭又は活性炭フィルタであってもよいガス通気孔フィルタ24を備えてもよい。図3に示すように、ガス通気孔フィルタ24は、外壁3に位置された少なくとも1つのガス通気孔開口部27を備えることができるガス通気孔の一部を形成することができる。ガス通気孔フィルタ24は、フィルタキャップによって覆われてもよく、ガス通気孔フィルタ24及び/又はフィルタキャップは、少なくとも1つのガス通気孔開口部27を覆って外壁3上に位置されてもよい。少なくとも1つのガス通気孔開口部27は、キャビティからガス通気孔フィルタ24及びフィルタキャップ(存在する場合)を通じてストーマ装具の外部に向かうガスの通過を可能にしてもよい。
【0117】
ガス通気孔は、使用時に、ストーマ装具1の上半分又はより好ましくは上4分の1に位置されてもよい。特に、少なくとも1つのガス通気孔開口部27の中心は、使用時に、ストーマ入口20の中心の上方に位置されてもよい。「上方」という用語は、少なくとも1つのガス通気孔開口部27が平坦な構成にあるときに内壁2及び外壁3と平行な線に沿って使用時にストーマ入口20の最上部に位置されることを意味するように意図される。
【0118】
図3に示されるように、分離壁4は、内壁2と外壁3との間に位置することができる。分離壁4は、ストーマ出力に含まれるストーマ固形物からストーマガス及び/又はストーマ液体を濾過するための分離フィルタ100を備えてもよい。したがって、分離フィルタ100は、ストーマ固形物がガス通気孔と接触して目詰まりを起こすこと又はそうでなければガス通気孔フィルタ24の機能性を損なうことを防止し得る。
【0119】
ストーマ装具1のキャビティは、分離壁4によって2つの容積に細分されて、図3に最もよく示されているように、第1及び第2のチャンバ101,102を形成することができる。第1のチャンバ101は、分離壁4と内壁2との間で延在してもよく、第2のチャンバ102は、分離壁4と外壁3との間で延在してもよい。第1の及び第2のチャンバ101,102は、実質的に同じ容積を有してもよく、又は異なる容積を有してもよい。第2のチャンバ102は、第1のチャンバ101よりも大きな容積を有してもよい。
【0120】
分離壁4は、好ましくは溶着、接着又は同等の手段を使用することによって、それらの外周縁部の一部又は全体で又はそれらに隣接して内壁2及び外壁3に接合されてもよい。溶着は好ましい接合方法であり、また、内壁2、外壁3、及び分離壁4を接合する外周溶着部は、内壁2と外壁3とを接合する外周溶着部8の全体又は一部であってもよい。図1及び図2に示すように、外周溶着部8は、内壁2、外壁3、及び分離壁4の全周にわたって延在し、その間に流体密なシールを形成することができる。したがって、分離壁4と内壁2及び外壁3との接合は、第1及び第2のチャンバ101,102が分離フィルタ100を介する以外は互いにシールされるようなものであってもよい。
【0121】
分離壁4は、分離壁4が内壁2及び外壁3の表面積全体にわたって完全に延在するように、内壁2及び外壁3と同じ外形及び寸法を有することができる。しかしながら、代わりに、分離壁4は、その外周縁部の少なくとも一部の周りで内壁2及び外壁3の一方のみに接合されてもよい。したがって、分離壁4は、内壁2及び/又は外壁3の表面積の少なくとも50%又は少なくとも75%にわたって延在することができる。分離壁4は、ストーマ装具1の下半分又は下4分の1にわたって少なくとも部分的に延在してもよく、図示のように、内壁2及び外壁3の全体にわたって、特に内壁2及び外壁3を接合する外周溶着部8の間で延在してもよい。
【0122】
分離壁4は、ポリウレタン、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)及び/又はエチレン-酢酸ビニル(EVA)から形成され得る可撓性シート材料を備える。分離壁4の可撓性シート材料は、50~150マイクロメートル、好ましくは75~100マイクロメートルの厚さを有してもよい。分離壁4は、可撓性シート材料に塗布された疎水性及び/又は疎油性コーティングを含んでもよく、及び/又は可撓性シート材料は疎水性及び/又は疎油性であってもよい。
【0123】
分離フィルタ100は、ストーマ液体及びストーマガスが分離フィルタ100を通じて第1のチャンバ101内のストーマ出力から第2のチャンバ102に移動できるように、液体透過性及び気体透過性であってもよい。分離フィルタ100は、ストーマ固形物が第1のチャンバ101内に実質的に残るように、ストーマ出力におけるストーマ固形物を実質的に透過させなくてもよい。したがって、分離フィルタ100は、ストーマ出力を、第1のチャンバ101内のストーマ固形物と、第2のチャンバ102内のストーマ液体及びストーマガスとに効果的に分離することができる。
【0124】
分離フィルタ100は、少なくとも1つの壁開口部103、好ましくは壁開口部103のアレイを備えることができる。分離フィルタ100は、少なくとも一つの壁開口部103を介する以外は気体及び液体を実質的に透過させなくてもよい。少なくとも1つの壁開口部103は、分離壁4にレーザ穿孔されてもよい。各壁開口部103の最大直径は、約0.03mm~約0.8mm、約0.06mm~約0.8mm、又は約0.1mm~約0.4mmの範囲内であってもよい。アレイ内の隣接する壁開口部103間の間隔は、約0.8mm~約2.2mm、又は約1mm~約2mmの範囲であってもよい。アレイの壁開口部103は、確率的及び/又は規則的な分布を含むことができる。好ましくは、アレイ全体は図1及び図2に示すような規則的な分布を有するが、アレイは完全に確率的な分布を有してもよく、又はアレイの一部は確率的な分布を含んでもよく、アレイの一部は規則的な分布を含んでもよい。
【0125】
分離フィルタ100、好ましくは壁開口部103のアレイは、分離壁4の表面積の少なくとも50%、少なくとも75%、又は少なくとも90%にわたって延在してもよい。図1及び図2に示すように、壁開口部103のアレイは、分離壁4の全体にわたって延びることができる。分離フィルタ100は、分離壁4及び/又は内壁2及び外壁3の少なくとも下半分又は下4分の1にわたって延在してもよい。分離フィルタ100は、分離壁4及び/又は内壁2及び外壁3の少なくとも上半分又は上4分の1にわたって延在してもよい。分離フィルタ100は、外周溶着部8の領域内へと延在しなくてもよく、組み立て前に、分離壁4は、壁開口部103を伴わない外周領域を含んでもよい。
【0126】
本開示に係るストーマ装具1の実施形態の第2の例が図4図6に示される。同様の参照番号は、同様の特徴に使用されている。以下の説明では、前の実施形態と比較してこの実施形態で異なる特徴のみを詳細に説明する。1つ以上の実施形態に共通する特徴については、全体として説明を参照すべきである。
【0127】
上記実施形態のように、上側セクション10の最大幅Aは、下側セクション11の最大幅Bよりも大きく、胴周りセクション12の最小幅Cは、下側セクション11の最大幅Bよりも小さい。A、B、C及びDの絶対及び/又は相対寸法は、実施形態の第1の例と同じであってもよい。
【0128】
また、上記のように、胴周りセクション12は、滑らかに丸みを帯びた左縁部13cと、滑らかに丸みを帯びた右縁部14cとを有する。左縁部13c及び右縁部14cの両方は、上側セクション10及び下側セクション11の左縁部13a,13b及び右縁部14a,14bにそれぞれ滑らかに融合し、それにより、例えば図4に示すように、輪郭の急激な変化を伴うことなく、胴周りセクション12が上側セクション10及び下側セクション11の両方と滑らかに合流する。
【0129】
実施形態の第1の例と比較して、下側セクション11は、異なる形状であり、特により細長い。図4に見られるように、下側セクション11は、ほぼ丸みを帯びた部分11a及びほぼ長方形の部分11bを備えることができ、ほぼ長方形の部分11bが胴周りセクション12に隣接し、ほぼ丸みを帯びた部分11aが胴周りセクション12よりも遠位側にある。
【0130】
下側セクション11の最大幅Bの位置は、長方形の部分11b内にあってもよく、すなわち、長方形の部分11bの幅はBであってもよい。
【0131】
図4に見られるように、上側セクション10と胴周りセクション12との間の接合部は、上側セクション10の左縁部13aと胴周りセクション12の左縁部13cとの間の単一の変曲点17によって及び上側セクション10の右縁部14aと胴周りセクション12の右縁部14cとの間の単一の変曲点17によって規定され得る。同様に、下側セクション11と胴周りセクション12との間の接合部は、下側セクション11の左縁部13bと胴周りセクション12の左縁部13cとの間の単一の変曲点18によって及び下側セクション11の右縁部14bと胴周りセクション12の右縁部14cとの間の単一の変曲点18によって規定されてもよい。
【0132】
下側セクション11は、胴周りセクション12の左縁部13cから、ほぼ長方形の部分11bの左部縁13dに沿って、ほぼ丸みを帯びた部分11aの連続的に湾曲した縁部19の周りで、及び、ほぼ長方形の部分11bの右縁部14dに沿って、胴周りセクション12の右縁部14cまで延在する連続的な下縁部16を備えてもよい。下側セクション11の連続的に湾曲した縁部16は、下側セクション11の左縁部13b及び右縁部14bの一部又は全部を組み込むことができる。ほぼ丸みを帯びた部分11aの連続的に湾曲した縁部19は、凸状に湾曲していてもよい。ほぼ丸みを帯びた部分11aの連続的に湾曲した縁部19は、変曲点又は輪郭の急激な変化がなくてもよい。幾つかの実施形態において、ほぼ丸みを帯びた部分11aの連続的に湾曲した縁部19は、曲率半径r又は曲率半径の融合を有し、曲率半径又は各曲率半径は55mm~70mm、任意選択的に67mmである。
【0133】
その他の点については、上記実施形態の第2の例は、上記実施形態の第1の例と同じである。
【0134】
本開示に係るストーマ装具1の実施形態の第3の例が図7図10に示される。同様の参照番号は、同様の特徴に使用されている。以下の説明では、前の実施形態と比較してこの実施形態で異なる特徴のみを詳細に説明する。1つ以上の実施形態に共通する特徴については、全体として説明を参照すべきである。
【0135】
上記の実施形態の例のように、上側セクション10の最大幅Aは、下側セクション11の最大幅Bよりも大きく、胴周りセクション12の最小幅Cは、下側セクション11の最大幅Bよりも小さい。A、B、C及びDの絶対及び/又は相対寸法は、実施形態の第1の例と同じであってもよい。
【0136】
この実施形態のストーマ装具1は、開放装具であり、ストーマ装具のドレンが図7に示されるような展開形態にあるとき、230mm~300mmの長さLを有することができ、任意選択的に、256mm、286mm又は290mmの長さLを有することができる。
【0137】
また、上記のように、胴周りセクション12は、滑らかに丸みを帯びた左縁部13cと、滑らかに丸みを帯びた右縁部14cとを有する。左縁部13c及び右縁部14cの両方は、上側セクション10及び下側セクション11の左縁部13a,13b及び右縁部14a,14bにそれぞれ滑らかに融合し、それにより、例えば図7に示すように、輪郭の急激な変化を伴うことなく、胴周りセクション12が上側セクション10及び下側セクション11の両方と滑らかに合流する。
【0138】
図7に見られるように、上側セクション10と胴周りセクション12との間の接合部は、上側セクション10の左縁部13aと胴周りセクション12の左縁部13cとの間の単一の変曲点17によって及び上側セクション10の右縁部14aと胴周りセクション12の右縁部14cとの間の単一の変曲点17によって規定され得る。同様に、下側セクション11と胴周りセクション12との間の接合部は、下側セクション11の左縁部13bと胴周りセクション12の左縁部13cとの間の単一の変曲点18によって及び下側セクション11の右縁部14bと胴周りセクション12の右縁部14cとの間の単一の変曲点18によって規定されてもよい。
【0139】
実施形態の第1の例と比較して、下側セクション11は、ドレンを収容するように異なる形状である。下側セクション11は、ドレン開口部40を備えてもよい。ドレン開口部40は、ストーマ装具1の外周のシールされていない部分、例えば、互いにシールされていない内壁2及び外壁3の外周の領域であってもよい。
【0140】
下側セクション11は、ほぼ丸みを帯びた部分11aと、ドレン開口部40を収容するドレン部分41とを備えてもよく、ほぼ丸みを帯びた部分11aは胴周りセクション12に隣接し、ドレン部分41は胴周りセクション12よりも遠位側にある。ドレン部分41は、全体的又は部分的にほぼ長方形の形状を有してもよい。
【0141】
下側セクション11は、胴周りセクション12の左縁部13cからドレン開口部40の左頂点44まで延在することができる連続した左縁部42を備えることができる。左縁部42は、ほぼ丸みを帯びた部分11aの連続的に湾曲した左縁部42cの周りでドレン部分41の左縁部42dに沿って延在してもよい。同様に、下側セクション11は、胴周りセクション12の右縁部14cからドレン開口部40の右頂点45まで延在することができる連続した右縁部43を備えることができる。右縁部43は、ほぼ丸みを帯びた部分11aの連続的に湾曲した右縁部43cの周りでドレン部分41の右縁部43dに沿って延在してもよい。
【0142】
下側セクション11の連続的に湾曲した左縁部42は、下側セクション11の左縁部13bの一部又は全部を組み込むことができ、下側セクション11の連続的に湾曲した右縁部43は、下側セクション11の右縁部14bの一部又は全部を組み込むことができる。
【0143】
ほぼ丸みを帯びた部分11aの連続的に湾曲した左縁部42c及びほぼ丸みを帯びた部分11aの連続的に湾曲した右縁部43cは、凸状に湾曲していてもよい。幾つかの実施形態において、ほぼ丸みを帯びた部分11aの連続的に湾曲した左縁部42c及びほぼ丸みを帯びた部分11aの連続的に湾曲した右縁部43cはそれぞれ、曲率半径r又は曲率半径の融合を有してもよく、曲率半径又は各曲率半径は、45mm~70mm、任意選択的に50mm~67mmである。
【0144】
ドレン部分41の左縁部42d及びドレン部分41の右縁部43dは、それらの長さの少なくとも一部に沿って、任意選択的にそれらの長さの遠位部分に沿って互いに平行であってもよい。ドレン部分41の左縁部42d及び右縁部43dはそれぞれ、ほぼ丸みを帯びた部分11aとドレン部分41との間の移行部で凹状に湾曲した部分を備えることができる。
【0145】
単一の連続した縁部シール8は、ドレン開口部40の左頂点44からドレン開口部40の右頂点45まで延在することができる。
【0146】
この実施形態において、ドレン部分41は、図7に示されるようにストーマ装具1のキャビティからドレン部分41の下端部に位置されるドレン開口部40まで延在する細長いドレン通路を画定することができる。
【0147】
ドレン部分41は、下側セクション11の残りの部分と一体であってもよい。特に、内壁2及び外壁3はそれぞれ、図10の分解図に最も明確に示されているように、上側セクション10、胴周りセクション12及び下側セクション11(ドレン部分41を含む)を含む単一の材料片であってもよい。
【0148】
上記の実施形態の例のように、内側快適層5及び外側快適層6を設けることができる。しかしながら、図10に最も明確に示すように、内側快適層5及び外側快適層6は、内壁2及び外壁3のドレン部分41を覆わなくてもよい。
【0149】
この実施形態において、キャビティと細長いドレン通路との間の連通は、キャビティとドレン部分41との間の移行点として規定され得るドレン入口200を介して行なわれてもよい。ドレン入口200は、ドレン部分41が拡張形態、例えば、図7に示されるような展開形態にあるときに、キャビティからのストーマ出力のドレン部分41への通過を可能にするように機能してもよい。ドレン開口部40は、ドレン部分41が拡張構成にあるときに、ドレン部分41からのストーマ出力の流出を可能にすることができる。
【0150】
分離壁4は、上側セクション10、胴周りセクション12、及び下側セクション11のほぼ丸みを帯びた部分11aの外周縁部の一部又は全体で又はそれらに隣接して内壁2及び外壁3に接合されてもよい。溶着は好ましい接合方法であり、また、内壁2、外壁3、及び分離壁4を接合する外周溶着部は、内壁2と外壁3とを接合する外周溶着部8の全体又は一部であってもよい。分離壁4の下部は、ドレン入口200と位置合わせされてもよい。分離壁4の最下縁部4aは、内壁2及び外壁3から取り付けられていない状態のままである。このようにして、巻き上げ形態に動かされるときのドレン部分41の折り畳みは、第1及び第2のチャンバ101,102が(分離フィルタ100を介する以外に)互いにシールされるように内壁2、外壁3及び分離壁4を折り畳む。しかしながら、最下縁部が取り付けられていないことにより、第1のチャンバ101及び第2のチャンバ102からのストーマ出力は、ドレン部分41が拡張形態にあるときにドレン部分41に入ることができる。
【0151】
ドレン部分41は、ドレン開口部40が開いている拡張形態と、ドレン開口部40が閉鎖されてストーマ出力の流出を阻止又は防止する巻き上げ形態との間で移動されてもよい。例えば、ドレン部分41は、ドレン開口部40を閉鎖するために折り畳まれる又はそうでなければ上方に折り返されるように構成されてもよい。
【0152】
ストーマ装具1は、例として、以下に説明するように、ドレン部分41の折り畳み又は巻き上げを補助するための特徴を備えることができる。
【0153】
幾つかの実施形態において、ドレン部分41は、ほぼ等しいセグメント長を有し且つ折り目によって分離される複数のセグメントに折り畳まれてもよい。したがって、ドレン部分41は、セグメントが互いに重なるように、一回又は複数回連続して折り畳まれてもよい。ドレン部分41は、ドレン開口部40からのストーマ出力の通過を阻止して好ましくは防止するために、ドレン部分41の幅の全体にわたって複数の折り目を形成するように折り畳まれるべく構成されてもよい。例えば、セグメント及び折り曲げ線は、ドレン部分41が同じ意味で繰り返し折り畳まれ又は巻かれ、各折り目でドレン部分41の上端に向かって前方及び上方に折り畳まれるように、それぞれ適切な長さ及び位置を有することができる。折り目は、ドレン部分41の細長い軸に対してほぼ垂直であり、各折り目位置でドレン通路を閉鎖するためにドレン部分41の全幅にわたって延在することができる。
【0154】
幾つかの実施形態では、1つ以上のパージストリップ209,210をドレン部分41に設けることができる。パージストリップ209,210は、ドレン部分41に局所的な剛性を与えるべく機能するとともに、ドレン部分41のセグメント及び折畳みの位置及び向きも規定する。パージストリップ209,210は、材料ストリップが取り付けられたドレン部分41を備えてもよい。パージストリップ209,210は、ドレン部分41の材料よりも高い剛性を有するとともに幾らかの弾性を有する材料、好ましくは可撓性材料から形成されてもよく、それにより、パージストリップ209,210はそれぞれ、ドレン部分41に取り付けられた時点で、横方向に圧搾されて、パージストリップ(したがって、ドレン部分41の取り付けられた材料)をアーチ状にし、それによって細長いドレン通路を開くことができる。パージストリップ209,210は、ポリスチレンから形成されてもよい。図7図10に示すように、第1のパージストリップ209は、ドレン部分41の内壁2に取り付けられてもよく、ドレン開口部40で又はそれに隣接して内壁2の遠位端部に取り付けられてもよい。第2のパージストリップ210は、ドレン部分41の外壁3に取り付けられてもよい。図9に示されるように、第1のパージストリップ209の上縁部と第2のパージストリップ210の下縁部との間に長手方向の間隙が設けられてもよい。長手方向の間隙は、ドレン部分41の第1の折り目の位置を規定することができる。各パージストリップ209,210は、ドレン部分41の長さに沿って同じ距離だけ延在してもよい。
【0155】
第1の締結要素215aが内壁2に配置されてもよい。第2の締結要素215bが、外壁3上に配置されてもよく、又は外壁3に依存してもよい。第1の閉鎖要素215a及び第2の閉鎖要素215bは、任意の適切なファスナ要素、例えば面ファスナ要素を備えてもよい。図9に示されるように、第1の締結要素215aは、第2のパージストリップ210の位置よりも上方のドレン部分41上に位置されてもよい。第2のパージストリップ210の上縁部と第1の締結要素215aの下縁部との間に長手方向の間隙が設けられてもよい。したがって、長手方向の間隙は、ドレン部分41の第2の折り目の位置を規定する。
【0156】
図8に示されるように、第2の締結要素215bは、それ自体が外壁3に取り付けられる又は固定されるフラップ203上に設けられてもよい。フラップ203は、第1のフランジ203a及び第2のフランジ203bを備えてもよい。第2のフランジ203bは第1のフランジ203aから延びてもよく、第1のフランジ203a及び第2のフランジ203bは、一体片であってもよく、折り曲げ線で接してこの折り曲げ線の周りで第2のフランジ203bが回転できるようにしてもよい。第1のフランジ203aは外壁3に取り付けられてもよく、第2のフランジ203bは外壁3から吊り下げられていてもよい。第1のフランジ203aの取り付けは、接着剤を用いて形成されてもよく、溶着によって形成されてもよい。第2の締結要素215bは、第2のフランジ203b上に位置されてもよい。フラップ203は、可撓性シート材料から形成されてもよい。可撓性シート材料は、内壁2及び外壁3の可撓性シート材料より剛性が高くてもよい。
【0157】
フラップ203は、図9に示すように、第1の締結要素215aの位置よりも上方のドレン部分41に位置されてもよい。第1の締結要素215aの上縁部とフラップ203の下縁部との間に長手方向の間隙が設けられてもよい。長手方向の間隙は、ドレン部分41の第3の折り目の位置を規定することができる。
【0158】
ドレン部分41の巻き上げは、以下のようにして行なうことができる。第一に、ユーザ又はオストメイトは、第2のパージストリップ210の上に第1のパージストリップ209を配置するために、第1の折り曲げ線の周りでドレン部分41の遠位端部を外側且つ上方に折り畳むことができる。第二に、ドレン部分41及びパージストリップ209,210は、同じ意味で、第2の折り曲げ線、次いで第3の折り曲げ線の周りで外方及び上方に再び折り畳まれてもよく、それにより、折り畳まれて積み重ねられた第1のパージストリップ209、第2のパージストリップ210及び第1の締結要素215aは、第1の締結要素215aが露出した状態でフラップ203の第1のフランジ203a上にわたって位置するべく配置される。最後に、フラップ203の第2のフランジ203bを折り畳み、第1の締結要素215aと第2の締結要素215bとを互いに固定することができる。
【0159】
ドレン部分41は、上記の手順を逆にすることによって巻き出すことができる。
【0160】
任意選択的に、図10に示すように、ストーマ装具1にポケット6cを設けてもよい。ポケット6cは、外側快適層6と同種の材料で形成されてよい。ポケット6cは、外側快適層6の下部6bの下側部分を覆うような形状及びサイズにすることができる。ポケット6cの側縁部及び下縁部は、例えば溶着によって外側快適層6に接合することができる。ポケット6cの上縁部は、開封された状態でポケット6cの上口を形成する。
【0161】
ドレン部分41が巻き上げ形態にあるとき、下側セクション11を外側及び上方に折り畳み、ストーマ装具1の遠位端部をポケット6cの上口に押し込むことによって、ストーマ装具1の長さを短くすることができる。これは、ストーマ装具1が空であるか又は少量のストーマ出力しか含まない場合に特に適切であり得る。キャビティが充填されると、オストメイトは、ポケット6cから下側セクション11を外すことができる。
【0162】
この例のドレン部分41の形態は、単にドレンの一例として提供されているにすぎないことが理解される。本開示に係る開放装具には、他の形態のドレンが使用されてもよい。
【0163】
本開示に係るストーマ装具1の実施形態の第4の例が図11A図11Cに示される。この例は、他の閉鎖装具である。
【0164】
図11A図11Cに示すように、ストーマ装具1は、一般に、内壁2と、外壁3と、分離壁4と、内側快適層5と、外側快適層6と、ストーマウェハ7とを備えることができる。分離壁4、内側快適層5、及び外側快適層6のうちの1つ以上は、必要に応じて、ストーマ装具から省かれてもよい。
【0165】
この例のストーマ装具1は、ストーマ装具1を損傷するリスクを伴うことなくストーマウェハ7を容易に分離することができない程度までストーマウェハ7がストーマ装具1に恒久的に取り付けられるワンピース装具である。しかしながら、本開示の教示は、必要に応じて適切に変更して、ツーピース装具に適用することもできる。例えば、ストーマ装具1がツーピース装具である場合、内壁2、外壁3、分離壁4、内側快適層5、及び外側快適層6は、使用時にストーマウェハ7を備える身体装備構成要素に結合され得るパウチ装具を共に形成してもよい。
【0166】
内壁2及び外壁3は、ストーマ出力を収容するためのキャビティを画定する。内壁2及び外壁3は、互いに接合されてキャビティを画定することができる。内壁2及び外壁3は、可撓性を有するシート材から形成されていてもよい。内壁2及び外壁3の可撓性シート材は、ポリウレタン、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)及び/又はエチレン-酢酸ビニル(EVA)から形成されてよい。可撓性シート材料は、50~150マイクロメートル、好ましくは75~100マイクロメートルの厚さを有する。
【0167】
図11Aに見られるように、ストーマ装具1(及びそのキャビティ)は、上側セクション10と、下側セクション11と、上側セクション10と下側セクション11との間に位置される胴周りセクション12とを有する。
【0168】
上側セクション10は、最大幅Aを有する。下側セクション11は、最大幅Bを有する。胴周りセクション12は、最大幅Cを有する。最小幅Cは、図11Aに示すように、ストーマ装具の上縁部から距離Dを隔てて位置される。
【0169】
本開示によれば、上側セクション10の最大幅Aは、下側セクション11の最大幅Bよりも大きく、胴周りセクション12の最小幅Cは、下側セクション11の最大幅Bよりも小さい。
【0170】
胴周りセクション12は、滑らかに丸みを帯びた左縁部13cと、滑らかに丸みを帯びた右縁部14cとを有する。左縁部13c及び右縁部14cの両方は、上側セクション10及び下側セクション11の左縁部13a,13b及び右縁部14a,14bにそれぞれ滑らかに融合し、それにより、例えば図11Aに示すように、輪郭の急激な変化を伴うことなく、胴周りセクション12が上側セクション10及び下側セクション11の両方と滑らかに合流する。
【0171】
この実施形態のストーマ装具1は、180mm~240mm、任意選択的に190mm~230mm、すなわち194mmの長さLを有する。長さLは、ストーマ装具1の上縁部から下縁部まで測定されるが、キャビティの上縁部からキャビティの下縁部まで測定することもできる。
【0172】
上側セクション10の最大幅Aは、135mm~150mm、任意選択的に140mm~145mm、すなわち142mmである。
【0173】
下側セクション11の最大幅Bは、130mm~145mm、任意選択的に135mm~140mm、すなわち137mmである。
【0174】
胴周りセクション12の最小幅Cは、105mm~145mm、任意選択的に110mm~140mm、任意選択的に115mm~135mm、任意選択的に120mm~130mm、任意選択的に125mm~130mm、すなわち128mmである。上記の例と比較して範囲の上端部におけるこの幅は、最小幅が狭すぎる場合に上側セクション10に詰まる可能性がある比較的安定した出力を処理するのに特に適していることが分かった。特に堅固ではない出力を扱う場合、狭い最小幅は、裁量の観点からより良好な結果を提供することができるので、当業者は、本開示に照らして、必要に応じてこれらの要因をバランスさせることができる。
【0175】
この実施形態では、寸法A、B、及びCの絶対的な大きさに加えて、胴周りセクションの最小幅Cは、下側セクションの最大幅Bより5mm~20mm小さく、任意選択的に下側セクションの最大幅Bより5mm~15mm小さく、任意選択的に下側セクションの最大幅Bよりも8mm~12mm小さく、すなわち最大幅Bよりも9mm小さい。
【0176】
更に、この実施形態では、胴周りセクション12の最小幅Cは、上側セクションの最大幅Aより8mm~25mm小さく、上側セクションの最大幅Aより10mm~20mm小さく、上側セクションの最大幅Aより12mm~18mm小さく、すなわち、上側セクションの最大幅Aよりも14mm小さい。
【0177】
更に、この実施形態では、胴周りセクション12の最小幅Cは、下側セクションの最大幅Bの75%~97%、任意選択的に下側セクションの最大幅Bの85%~95%、任意選択的に下側セクションの最大幅Bの90%~94%、すなわち下側セクションの最大幅Bの93%である。
【0178】
更に、この実施形態では、胴周りセクション12の最小幅Cは、上側セクションの最大幅Aの75%~95%、任意選択的に上側セクションの最大幅Aの80%~92%、任意選択的に上側セクションの最大幅Aの85%~90%、すなわち上側セクションの最大幅Aの90%である。
【0179】
この実施形態では、ストーマ装具の上縁部からの胴周りセクション12の最小幅Cの距離Dは、90mm~130mm、任意選択的に95mm~125mm、任意選択的に100mm~120mm、すなわち102mmである。
【0180】
更に、この実施形態では、胴周りセクション12の最小幅Cの距離Dは、長さLの45%~60%、任意選択的に長さLの47%~57%、任意選択的に長さLの50%~55%、すなわち52%である。
【0181】
胴周りセクション12の左縁部13c及び右縁部14cはそれぞれ凹状に湾曲していてもよい。胴周りセクション12の左縁部13c及び右縁部14cは、互いに鏡像であってもよい。この実施形態では、胴周りセクション12の左縁部13c及び右縁部14cはそれぞれ、曲率半径r又は曲率半径の融合を有し、曲率半径又は各曲率半径は、30~80mm、任意選択的に35mm~75mm、任意選択的に40mm~70mm、すなわち60mmである。この例におけるより大きい最小幅Cと同様に、前述の実施形態の半径よりも大きいこの半径rは、比較的安定した出力を処理するのに特に適していることが分かっており、当業者は、本開示に照らして、必要に応じて、より安定した出力を処理する能力と全体的な裁量とのバランスをとることができる。
【0182】
上側セクション10は、ほぼ丸みを帯びていてもよい。上側セクション10は、胴周りセクション12の左縁部13cから胴周りセクション12の右縁部14cまで延在する連続的に湾曲した縁部15を備えることができる。上側セクション10の連続的に湾曲した縁部15は、凸状に湾曲していてもよい。上側セクション10の連続的に湾曲した縁部15は、変曲点又は輪郭の急激な変化がなくてもよい。上側セクション10の連続的に湾曲した縁部15は、上側セクション10の左縁部13a及び右縁部14aの一部又は全部を組み込むことができる。幾つかの実施形態では、上側セクション10の連続的に湾曲した縁部15は、曲率半径r又は曲率半径の融合を有することができ、曲率半径又は各曲率半径は55mm~75mm、任意選択的に60~73mm、すなわち62mmである。
【0183】
図11Aに見られるように、上側セクション10と胴周りセクション12との間の接合部は、上側セクション10の左縁部13aと胴周りセクション12の左縁部13cとの間の単一の変曲点17によって及び上側セクション10の右縁部14aと胴周りセクション12の右縁部14cとの間の単一の変曲点17によって規定され得る。同様に、下側セクション11と胴周りセクション12との間の接合部は、下側セクション11の左縁部13bと胴周りセクション12の左縁部13cとの間の単一の変曲点18によって及び下側セクション11の右縁部14bと胴周りセクション12の右縁部14cとの間の単一の変曲点18によって規定されてもよい。
【0184】
下側セクション11は、ほぼ丸みを帯びていてもよい。下側セクション11は、胴周りセクション12の左縁部13cから胴周りセクション12の右縁部14cまで延在する連続的に湾曲した縁部16を備えることができる。下側セクション11の連続的に湾曲した縁部16は、凸状に湾曲していてもよい。下側セクション11の連続的に湾曲した縁部16は、変曲点又は輪郭の急激な変化がなくてもよい。下側セクション11の連続的に湾曲した縁部16は、下側セクション11の左縁部13b及び右縁部14bの一部又は全部を組み込むことができる。この実施形態では、下側セクション11の連続的に湾曲した縁部16は、曲率半径r又は曲率半径の融合を有し、曲率半径又は各曲率半径は45mm~70mm、任意選択的に50~67mm、すなわち60.5mmである。
【0185】
内壁2及び外壁3は、ストーマ装具1の垂直正中線に関して対称であってもよい。
【0186】
内壁2には、ストーマ出力をキャビティ内に受け入れるためのストーマ入口20が設けられてもよい。ストーマ入口20は、内壁2から切り出される開口部であってもよい。ストーマ入口20は、ストーマ装具1の上側セクション10内に位置されてもよい。
【0187】
内壁2及び外壁3は、溶着、接着又は同等の手段を使用することによってそれらの外周縁部の周りで互いに接合されてもよい。内壁2及び外壁3は、単一の連続した縁部シール8によって互いに接合されてもよい。溶着は、内壁2と外壁3とを接合する好ましい方法である。単一の連続した縁部シール8は、内壁2と外壁3との間に流体密なシールを形成するために、内壁2及び外壁3の全周にわたって延在することができる。したがって、単一の連続した縁部シール8は、閉ループとすることができる閉じた外周シールを形成することができる。単一の連続した縁部シール8は、3mm~5mm、任意選択的に4mmの幅を有することができる。単一の連続した縁部シール8は、溶着部であってもよい。溶着部は、ストーマ装具1の外周にわたって一定の幅を有してもよい。
【0188】
図11Cに示すように、内側快適層5は、内壁2上にわたって位置してもよく、外側快適層6は、外壁3上にわたって位置してもよい。
【0189】
内側快適層5及び外側快適層6は、可撓性シート材料から形成されてもよい。可撓性シート材料が布層を備えてもよい。布層は織物層であってもよい。織物層は、織布層又は不織布層であってもよい。適切な材料の例としては、ポリエステル、ナイロン、ビスコース、ポリエチレン及びポリプロピレンのうちの1つ以上が挙げられる。
【0190】
内側快適層5及び外側快適層6は、少なくとも1つの布層及び少なくとも1つのフィルム層を備えることができる。少なくとも1つの布層は、不織布層を備えてもよいが、好ましくは織布層である。織布層は、ポリエステル、ナイロン、ビスコース、ポリエチレン及びポリプロピレンのうちの1つ以上を含んでもよい。フィルム層は、ポリウレタン、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)及びエチレン-酢酸ビニル(EVA)のうちの1つ以上を含んでもよい。少なくとも1つのフィルム層は、少なくとも1つの布層に積層されてもよく、任意選択的に、内側快適層5及び外側快適層6の全領域にわたって少なくとも1つの布層に積層されてもよい。
【0191】
内側快適層5は、内壁2上にわたって位置してもよい。内側快適層5は、内壁2の一部のみを覆っていてもよい。しかしながら、内側快適層5は、内壁2の全て(内壁2のストーマ入口20を除く)を覆うことが好ましい。
【0192】
内壁2及び内側快適層5は、溶着、接着又は同等の手段を使用することによって、それらの外周にわたって互いに接合されてもよい。
【0193】
外周溶着部は、内壁2及び内側快適層5の外周にわたって延びることができる。内壁2と内側快適層5とを接合する外周溶着部は、内壁2と外壁3とを接合する外周溶着部の全部又は一部であってもよい。
【0194】
内側快適層5には、好ましくは、内壁2のストーマ入口20と位置合わせするウェハ開口部が設けられる。
【0195】
外側快適層6は、外壁3の少なくとも一部上にわたって位置してもよい。外壁3及び外側快適層6は、溶着、接着、又は同等の手段を使用することによって、それらの外周にわたって互いに接合されてもよい。外周溶着部は、外壁3及び外側快適層6の外周にわたって延びることができる。外壁3と外側快適層6とを接合する外周溶着部は、内壁2と外壁3とを接合する外周溶着部8の全部又は一部であってもよい。
【0196】
幾つかの実施形態において、外周溶着部8は、内側快適層5、内壁2、外壁3、及び外側快適層6(及び存在する場合には分離壁4)を互いに接合する1つの溶着部であってもよい。
【0197】
外側快適層6は、複数の部分を備えることができる。複数の部分を互いに合わせたときの外形及び寸法は、外壁3の外形及び寸法と同じであってもよい。例えば、外側快適層6は、図3に示すように、外壁3に接合することができる上部6a及び下部6bを、上部6aが重なり領域115において下部6bと部分的に重なるように備えることができる。上部6a及び下部6bは、キャビティを見るための窓開口を形成するべく重なり領域115において互いに分離可能であってもよい。重なり領域115は、ストーマ装具1が使用されているときに水平に延びることができる。
【0198】
ストーマウェハ7は、内壁2のストーマ入口20と位置合わせして位置されてもよい。ストーマウェハ7は、内側快適層5のウェハ開口部を通じて延びることができる。ストーマウェハ7は、接着剤及び剥離ライナー31を備えることができる。ストーマウェハ7は、適切な手段、例えば接着剤の使用によって内壁2に取り付けられてもよい。ストーマウェハ7は、ほぼ円形の形状を有してもよい。或いは、ストーマウェハ7は、全体的に楕円形又は菱形の形状を有してもよく、ストーマウェハの左右の幅は、上下の高さよりも大きい。
【0199】
ストーマ装具1は、キャビティからのストーマガスを通気するためのガス通気孔を備えてもよい。ストーマ装具1は、キャビティからの望ましくない臭気の放出を低減するために、臭気フィルタ、例えば木炭又は活性炭フィルタであってもよいガス通気孔フィルタ24を備えてもよい。図11Cに示すように、ガス通気孔フィルタ24は、外壁3に位置された少なくとも1つのガス通気孔開口部27を備えることができるガス通気孔の一部を形成することができる。ガス通気孔フィルタ24は、フィルタキャップによって覆われてもよく、ガス通気孔フィルタ24及び/又はフィルタキャップは、少なくとも1つのガス通気孔開口部27を覆って外壁3上に位置されてもよい。少なくとも1つのガス通気孔開口部27は、キャビティからガス通気孔フィルタ24及びフィルタキャップ(存在する場合)を通じてストーマ装具の外部に向かうガスの通過を可能にしてもよい。
【0200】
ガス通気孔は、使用時に、ストーマ装具1の上半分又はより好ましくは上4分の1に位置されてもよい。特に、少なくとも1つのガス通気孔開口部27の中心は、使用時に、ストーマ入口20の中心の上方に位置されてもよい。「上方」という用語は、少なくとも1つのガス通気孔開口部27が平坦な構成にあるときに内壁2及び外壁3と平行な線に沿って使用時にストーマ入口20の最上部に位置されることを意味するように意図される。
【0201】
図11Cに示すように、分離壁4は、内壁2と外壁3との間に位置されてもよい。
【0202】
本開示に係るストーマ装具1の実施形態の第5の例が図12に示される。この例は、他の開放装具である。同様の参照番号は、同様の特徴に使用されている。以下の説明では、前の実施形態と比較してこの実施形態で異なる特徴のみを詳細に説明する。1つ以上の実施形態に共通する特徴については、全体として説明を参照すべきである。
【0203】
本質的に、第5の実施形態は、第4の実施形態と同じ構造及び寸法を有するが、第3の実施形態に関して説明したようなドレン部分41が、ドレン部分41の下端部に位置するドレン開口部40までストーマ装具1のキャビティから延びる細長いドレン通路を画定する。
【0204】
本開示に係るストーマ装具1の実施形態の第6の例が図13に示される。同様の参照番号は、同様の特徴に使用されている。以下の説明では、前の実施形態と比較してこの実施形態で異なる特徴のみを詳細に説明する。1つ以上の実施形態に共通する特徴については、全体として説明を参照すべきである。
【0205】
上記の全ての実施形態と同様に、上側セクション10の最大幅Aは、下側セクション11の最大幅Bより大きく、胴周りセクション12の最小幅Cは、下側セクション11の最大幅Bより小さい。
【0206】
また、上記のように、胴周りセクション12は、滑らかに丸みを帯びた左縁部13cと、滑らかに丸みを帯びた右縁部14cとを有する。左縁部13c及び右縁部14cの両方は、上側セクション10及び下側セクション11の左縁部13a,13b及び右縁部14a,14bにそれぞれ滑らかに融合し、それにより、例えば図13に示すように、輪郭の急激な変化を伴うことなく、胴周りセクション12が上側セクション10及び下側セクション11の両方と滑らかに合流する。
【0207】
しかしながら、実施形態の第5の例と比較すると、胴周りセクション12は、異なる形状であり、特により細長い。図13に見られるように、これは、上側セクション及び下側セクションに適合するはるかに大きい半径を有する胴周りセクションによって達成される。具体的には、曲率半径又は各曲率半径は、30~200mm、任意選択的に100mm~175mm、任意選択的に130mm~160mm、すなわち150mmである。
【0208】
上側セクション10及び下側セクション11の最大幅寸法A及びBは、第4及び第5の実施形態に関連して定義された通りであるが、胴周りセクションの最小幅は、僅かに小さく、105mm~145mm、任意選択的に110mm~140mm、任意選択的に115mm~135mm、任意選択的に120mm~130mm、任意選択的に125mm~130mm、すなわち126.5mmである。
【0209】
この実施形態において、胴周りセクション12の最小幅Cは、下側セクション11の最大幅Bより5mm~20mm小さく、下側セクションの最大幅Bより5mm~15mm小さくく、下側セクションの最大幅Bより8mm~12mm小さく、すなわち下側セクションの最大幅Bより10.5mm小さい。
【0210】
更に、この実施形態において、胴周りセクション12の最小幅Cは、上側セクション10の最大幅Aより8mm~25mm小さく、上側セクションの最大幅Aより10mm~20mm小さく、上側セクションの最大幅Aより12mm~18mm小さく、すなわち、上側セクションの最大幅Aより15.5mm小さい。
【0211】
更に、この実施形態において、胴周りセクションの最小幅Cは、下側セクションの最大幅Bの75%~97%、任意選択的に下側セクションの最大幅Bの85%~95%、任意選択的に下側セクションの最大幅Bの90%~94%、すなわち下側セクションの最大幅Bの92%であってもよい。
【0212】
更に、この実施形態において、胴周りセクション12の最小幅Cは、上側セクション10の最大幅Aの75%~95%、任意選択的に上側セクションの最大幅Aの80%~92%、任意選択的に上側セクションの最大幅Aの85%~90%、すなわち上側セクションの最大幅Aの89%である。
【0213】
更に、この実施形態において、ストーマ装具の上縁部からの胴周りセクションの最小幅Cの距離Dは、90mm~130mm、任意選択的に95mm~125mm、任意選択的に100mm~120mm、すなわち118mmである。
【0214】
この実施形態では、細長い胴周りセクションの結果として、この実施形態のストーマ装具1は、ストーマ装具のドレンが展開形態にあるとき、230mm~300mmの長さを有し、任意選択的に240mm~290mm、すなわち286mmの長さを有する。この特定の実施形態では、ドレンが69mmの長さを有するため、開放装具のキャビティは、ドレンが折り畳まれるときの長さにほぼ等しく、すなわち、この長さは、180mm~240mm、任意選択的に190mm~230mm、すなわち217mmの長さである。
【0215】
更に、この実施形態において、ストーマ装具1の上縁部からの胴周りセクションの最小幅Cの距離Dは、閉鎖形態におけるストーマ装具の長さL’(すなわち、キャビティの長さ)の45%~60%、任意選択的に長さL’の47%~57%、任意選択的に長さL’の50%~55%、すなわち長さL’の54%である。
【0216】
その他の点については、上記の第6の実施形態は、上記の第5の実施形態と同じである。
【0217】
好適には、本開示の実施形態のストーマ装具1は、ストーマ装具1が充填されたときに垂れ下がる、及び/又は衣服の下に配置されたときにストーマ装具1に注意を引く傾向があるように歪めたり又は皺が付いたりする傾向が低減されていることに起因して、ストーマに対して改善されたレベルの自由度を提供するのに有益であることが分かった。
【0218】
以下の表は、本開示に係るストーマ装具1の形態の例を提示する。これらの例は、本開示を決して限定するものではなく、添付の特許請求の範囲を限定するものでもない。むしろ、例は、本開示のより良い理解を助けるために提供される。
【0219】
例は、本開示の他の場所で更に詳細に説明される特徴を指す。当業者であれば分かるように、例のより完全な理解のため、必要な場合には、前記更なる説明を参照すべきである。前記更なる説明が前記特徴の任意選択の特徴に言及する場合、当業者は、以下の例が任意選択的に前記任意選択の特徴の1つ以上を含んでもよいことを理解し得る。
【0220】
以下の表の例は、閉鎖型のストーマ装具に関し、図1図3及び図11A図11Cに関連して前述した実施形態の一般的な構成である。
【表1】
【0221】
例1~10の一般的な構成及び形状が、図11A(例えば、例10に関して)に及び例1~9に関して図14に示される。
【0222】
例1~10を試験して、ストーマ装具1がどの程度目立たず使用されるかを評価した。例は、先行技術のストーマ装具、すなわち英国バーミンガムのSalts Healthcareから入手可能なSalts Confidence BE(登録商標)装具と比較された。
【0223】
各ストーマ装具についての排泄プロファイルデータを以下のように得た。
【0224】
まず、ストーマ装具の100%充填容量を測定した。100%充填容量は、スタータ孔の基部にストーマ装具を水で充填することによって測定した。次いで、水をメスシリンダに排出し、体積を測定した。この体積を、ストーマ装具の100%充填容量とする。
【0225】
次に、各ストーマ装具をベースプレート/ウェハを介して垂直試験リグに固定し、次いで、100%充填容量の75%まで水を充填し、図12に示すような測定値Y1、Y2、Z1及びZ2を取得して、ストーマ装具が使用中にどれだけ垂れ下がったかを判定した。
Z1は、垂直試験リグに取り付けられたベースプレートに対して垂直に測定された、ストーマ装具の上縁部の突出距離であり、
Z2は、垂直試験リグに取り付けられたベースプレートに対して垂直に測定されたストーマ装具の最大突出距離であり、
Y1は、充填前の開始位置と比較した、ストーマ装具の上縁の下方への垂直変位であり、
Y2は、ストーマ装具の上縁の開始位置の下のZ2点の垂直距離である。
【0226】
試験結果を図19に表にする。
【0227】
更に、図16図18は、100%充填容量の75%まで充填された場合の、例1~例10及び従来技術のSalts Confidence BE(登録商標)装具の写真を示す。図16は、各ストーマ装具の正面図を示し、図17は、各ストーマ装具の第1の側面図を示し、図18は、各ストーマ装具の第2の側面図を示す。図16図18では、例1~例10には「1」~「10」の番号が付けられており、従来技術のSalts Confidence BE(登録商標)装具には「Salts Confidence Be」のラベルが付けられている。
【0228】
ストーマ装具の使用の自由度に関しては、Z2測定が最も重要であると考えられ、その理由は、ストーマは、一般的には、自身の衣服の下にストーマ装具を最大限に突出させることに対する注意力が高いからである。
【0229】
試験したストーマ装具の異なる最大容量を説明するために、図19は、各ストーマ装具の75%充填容量によって正規化されたZ1、Z2、Y1及びY2のデータも含む。実際の使用状況では、オストメイトは、100%充填状態に達する前に自身のストーマ装具を交換及び/又は空にするので、75%充填容量は、100%充填容量ではなく選択される。
【0230】
試験結果は、従来技術のSalts Confidence BE(登録商標)装具のZ2/75%充填容量が0.196mm/mlであることを示している。対照的に、実施例1から10は、Z2/75%充填容量のわずか0.152mm/mlへの低下を実証している。
【0231】
最大突出距離だけでなく、研究によれば、オストメイトはまた、ストーマ装具の皺面及び歪みにも高いレベルの注意を払うことが示されている。これは、このことが、上に重なった衣服に目に見える皺及び歪み面を生じさせる傾向があることによって、裁量に悪影響を及ぼすからである。試験結果から、例2及び5は、特に、装具の上端から下端に延びるより滑らかな表面プロファイル、低い程度のたるみ、及び所望の充填量も提供しながら、正面から見たときのより審美的に好ましい縁部プロファイルを示すことが観察された。
【0232】
以下の表の例は、閉鎖型のストーマ装具に関し、図4図6に関連して前述した実施形態の一般的な構成である。
【表2】
【0233】
以下の表の例は、開放型のストーマ装具に関し、図7図10に関連して前述した実施形態の一般的な構成である。
【表3】
【0234】
以下の表の例は、開放型の更なるストーマ装具に関する。
【表4】
【0235】
本開示の更なる態様は、以下の項に記載される。
項:
【0236】
項1.ストーマ出力を収容するためのキャビティを画定する内壁及び外壁を備えるストーマ装具であって、
ストーマ装具は、上側セクションと、下側セクションと、上側セクションと下側セクションとの間に位置される胴周りセクションとを有し、
内壁は、上側セクション内に、ストーマ出力を前記キャビティ内に受け入れるための入口を備え、
上側セクションは、下側セクションの最大幅(B)よりも大きい最大幅(A)を有し、
胴周りセクションは、下側セクションの最大幅(B)よりも小さい最小幅(C)を有し、
胴周りセクションは、滑らかに丸みを帯びた左縁部及び滑らかに丸みを帯びた右縁部を有し、左縁部及び右縁部の両方が、上側セクション及び下側セクションの左縁部及び右縁部にそれぞれ滑らかに融合する、ストーマ装具。
【0237】
項2.ストーマ装具は、閉鎖装具であり、200mm~240mm、任意選択的に205mm~235mm、任意選択的に208mm又は230mmの長さを有する、項1に記載のストーマ装具。
【0238】
項3.ストーマ装具は、閉鎖装具であり、180mm~240mm、任意選択的に190mm~230mm、任意選択的に194mm又は224mmの長さを有する、項1に記載のストーマ装具。
【0239】
項4.ストーマ装具は、折り畳み可能なドレンを伴う開放装具であり、ストーマ装具のドレンが展開形態にあるとき、250mm~300mmの長さを有し、任意選択的に290mmの長さを有する、項1に記載のストーマ装具。
【0240】
項5.ストーマ装具は、折り畳み可能なドレンを伴う開放装具であり、ストーマ装具のドレンが展開形態にあるとき、230mm~300mmの長さ、任意選択的に240mm~290mmの長さ、任意選択的に256mm又は286mmの長さを有する、項1に記載のストーマ装具。
【0241】
項6.上側セクションの最大幅(A)は、135mm~150mm、任意選択的に140mm~145mm、任意選択的に142mmである、項1から5のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0242】
項7.下側セクションの最大幅(B)は、130mm~145mm、任意選択的に135mm~140mm、任意選択的に137mm~139mmである、項1から6のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0243】
項8.胴周りセクションの最小幅(C)は、105mm~135mm、任意選択的に110mm~130mm、任意選択的に110mm~125mm、任意選択的に115mm~130mm、任意選択的に120mm~135mm、任意選択的に115mm~120mm、任意選択的に120mm~125mm、任意選択的に125mm~130mm、任意選択的に120mm、任意選択的に129mm、任意選択的に119mm、任意選択的に109mmである、項1から7のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0244】
項9.胴周りセクションの最小幅(C)は、下側セクションの最大幅(B)よりも5mm~30mm小さく、任意選択的に、下側セクションの最大幅(B)よりも10mm~20mm小さく、任意選択的に、下側セクションの最大幅(B)よりも15mm~20mm小さい、項1から8のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0245】
項10.胴周りセクションの最小幅(C)は、上側セクションの最大幅(A)よりも10mm~35mm小さく、任意選択的に、上側セクションの最大幅(A)よりも15mm~30mm小さく、任意選択的に、上側セクションの最大幅(A)よりも20mm~25mm小さい、項1から9のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0246】
項11.胴周りセクションの最小幅(C)は、下側セクションの最大幅(B)の75%~95%であり、任意選択的に、下側セクションの最大幅(B)の80%~90%であり、任意選択的に、下側セクションの最大幅(B)の83%~88%である、項1から10のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0247】
項12.胴周りセクションの最小幅(C)は、上側セクションの最大幅(A)の73%~92%、任意選択的に上側セクションの最大幅(A)の75%~85%、任意選択的に上側セクションの最大幅(A)の80%~85%である、項1から11のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0248】
項13.ストーマ装具の上縁部からの胴周りセクションの最小幅(C)の距離(D)は、90mm~125mm、任意選択的に95mm~120mm、任意選択的に105mm~115mm、任意選択的に99mm、任意選択的に109mm、任意選択的に119mmであってもよい、項1から12のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0249】
項14.ストーマ装具の上縁部からの胴周りセクションの最小幅(C)の距離(D)は、ストーマ装具の長さ(L)の45%~60%、任意選択的に長さ(L)の47%~57%、任意選択的に長さ(L)の50%~55%であってもよい、項1から13のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0250】
項15.胴周りセクションの左縁部及び右縁部がそれぞれ凹状に湾曲している、項1から14のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0251】
項16.胴周りセクションの左縁部及び右縁部がそれぞれ曲率半径又は曲率半径の融合を有し、曲率半径又は各曲率半径が35mm~45mm、任意選択的に40mmである、項1から15のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0252】
項17.胴周りセクションの左縁部及び右縁部がそれぞれ曲率半径又は曲率半径の融合を有し、曲率半径又は各曲率半径が30mm~80mm、任意選択的に35mm~75mm、任意選択的に40mm~70mm、任意選択的に60mmである、項1から16のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0253】
項18.胴周りセクションの左縁部及び右縁部が互いに鏡像である、項1から17のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0254】
項19.上側セクションがほぼ丸みを帯びている、項1から18のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0255】
項20.上側セクションは、胴周りセクションの左縁部から胴周りセクションの右縁部まで延在する連続的に湾曲した縁部を備える、項1から19のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0256】
項21.上側セクションの連続的に湾曲した縁部が凸状に湾曲している、項20に記載のストーマ装具。
【0257】
項22.上側セクションの連続的に湾曲した縁部には変曲点又は輪郭の急激な変化がない、項20又は21に記載のストーマ装具。
【0258】
項23.上側セクションの連続的に湾曲した縁部は、曲率半径又は曲率半径の融合を有し、曲率半径又は各曲率半径は、55mm~75mm、任意選択的に60mm~73mmである、項20から22のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0259】
項24.上側セクションと胴周りセクションとの間の接合部は、上側セクションの左縁部と胴周りセクションの左縁部との間の単一の変曲点によって及び上側セクションの右縁部と胴周りセクションの右縁部との間の単一の変曲点によって規定される、項1から23のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0260】
項25.下側セクションと胴回りセクションとの間の接合部は、下側セクションの左縁部と胴回りセクションの左縁部との間の単一の変曲点によって及び下側セクションの右縁部と胴回りセクションの右縁部との間の単一の変曲点によって規定される、項1から24のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0261】
項26.下側セクションがほぼ丸みを帯びている、項1から25のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0262】
項27.下側セクションは、胴周りセクションの左縁部から胴周りセクションの右縁部まで延在する連続的に湾曲した縁部を備える、項1から26のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0263】
項28.下側セクションの連続的に湾曲した縁部が凸状に湾曲している、項1から27のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0264】
項29.下側セクションの連続的に湾曲した縁部には変曲点又は輪郭の急激な変化がない、項1から28のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0265】
項30.下側セクションの連続的に湾曲した縁部は、曲率半径又は曲率半径の融合を有し、曲率半径又は各曲率半径が45mm~70mm、任意選択的に50mm~67mmである、項1から29のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0266】
項31.下側セクションは、ほぼ丸みを帯びた部分とほぼ長方形の部分とを備え、ほぼ長方形の部分が胴周りセクションに隣接し、ほぼ丸みを帯びた部分が胴周りセクションよりも遠位側にある、項1から25のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0267】
項32.下側セクションは、胴周りセクションの左縁部から、ほぼ長方形の部分の左部縁に沿って、ほぼ丸みを帯びた部分の連続的に湾曲した縁部の周りで、及び、ほぼ長方形の部分の右縁部に沿って、胴周りセクションの右縁部まで延在する連続的な下縁部を備える、項31に記載のストーマ装具。
【0268】
項33.ほぼ丸みを帯びた部分の連続的に湾曲した縁部が凸状に湾曲している、項32に記載のストーマ装具。
【0269】
項34.ほぼ丸み帯びた部分の連続的に湾曲した縁部には屈曲点又は輪郭の急激な変化がない、項32又は33に記載のストーマ装具。
【0270】
項35.ほぼ丸みを帯びた部分の連続的に湾曲した縁部が曲率半径又は曲率半径の融合を有し、曲率半径又は各曲率半径が55mm~70mm、任意選択的に67mmである、項32から34のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0271】
項36.下側セクションがドレン開口部を備える、項1から25のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0272】
項37.下側セクションは、ほぼ丸みを帯びた部分と、ドレン開口部を収容するドレン部分とを備え、ほぼ丸みを帯びた部分は胴周りセクションに隣接し、ドレン部分は胴周りセクションよりも遠位側にある、項36に記載のストーマ装具。
【0273】
項38.下側セクションは、胴周りセクションの左縁部からほぼ丸みを帯びた部分の左縁部の周りでドレン部分の左縁部に沿って延びる連続した左縁部を備えるとともに、胴周りセクションの右縁部からほぼ丸みを帯びた部分の右縁部の周りでドレン部分の右縁部に沿って延びる連続した右縁部を更に備える、項37に記載のストーマ装具。
【0274】
項39.ほぼ丸み帯びた部分の左縁部及び右縁部がそれぞれ曲率半径又は曲率半径の融合を有し、曲率半径又は各曲率半径が45mm~70mm、任意選択的に50mm~67mmである、項38に記載のストーマ装具。
【0275】
項40.内壁及び外壁がストーマ装具の垂直正中線に関して対称である、項1から39のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0276】
項41.内壁と外壁とが単一の連続的な縁部シールによって互いに接合される、項1から40のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0277】
項42.ストーマ装具が閉鎖装具であり、単一の連続的な縁部シールが閉鎖された外周シールを形成する、項1から41のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0278】
項43.ストーマ装具が開放装具であり、単一の連続的な縁部シールは、ドレン開口部の左縁部からドレン開口部の右縁部まで延在する、項1から41のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0279】
項44.単一の連続的な縁部シールは、3mm~5mm、任意選択的に4mmの幅を有する溶着部である、項1から43のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0280】
項45.内壁及び外壁が可撓性シート材料から形成される、項1から44のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0281】
項46.内壁の前口と位置合わせされて位置されるストーマウェハ、又は、内壁の入口と位置合わせされて位置されるとともにストーマウェハを備える身体装備構成要素と結合するように構成される解放可能な結合部のいずれかを更に備える、項1から45のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0282】
項47.内壁及び外壁の少なくとも一方の上に横たわる少なくとも1つの快適層を更に備える、項1から46のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0283】
項48.キャビティは、上側セクションと、下側セクションと、上側セクションと下側セクションとの間に位置する胴周りセクションとを備える、項1から47のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【0284】
本開示の図及び明細書本文の少なくとも一部は、本開示の明確な理解に関連する要素に焦点を合わせるために簡略化されているが、明確にするために、当該技術分野の読者が理解し得る他の要素も排除はしているが必要とされ得ることを理解すべきである。そのような要素は当業者に周知であり、それらの要素は必ずしも本開示のより良い理解を容易にしないので、そのような要素の説明は本明細書では提供されない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図11C
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2021-10-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストーマ出力を収容するためのキャビティを画定する内壁及び外壁を備えるストーマ装具であって、
前記キャビティは、上側セクションと、下側セクションと、前記上側セクションと前記下側セクションとの間に位置される胴周りセクションとを有し、
前記内壁は、前記上側セクション内に、前記ストーマ出力を前記キャビティ内に受け入れるための入口を備え、
前記上側セクションは、前記下側セクションの最大幅(B)よりも大きい最大幅(A)を有し、
前記胴周りセクションは、前記下側セクションの前記最大幅(B)よりも小さい最小幅(C)を有し、
前記胴周りセクションは、滑らかに丸みを帯びた左縁部及び滑らかに丸みを帯びた右縁部を有し、前記左縁部及び前記右縁部の両方が、前記上側セクション及び前記下側セクションの左縁部及び右縁部にそれぞれ滑らかに融合する、ストーマ装具。
【請求項2】
前記上側セクションの前記最大幅(A)は、135mm~150mm、任意選択的に140mm~145mm、任意選択的に142mmである、請求項1に記載のストーマ装具。
【請求項3】
前記下側セクションの前記最大幅(B)は、130mm~145mm、任意選択的に135mm~140mm、任意選択的に137mm~139mmである、請求項1又は2に記載のストーマ装具。
【請求項4】
前記胴周りセクションの前記最小幅(C)は、105mm~135mm、任意選択的に110mm~130mm、任意選択的に110mm~125mm、任意選択的に115mm~130mm、任意選択的に120mm~135mm、任意選択的に115mm~120mm、任意選択的に120mm~125mm、任意選択的に125mm~130mm、任意選択的に120mm、任意選択的に129mm、任意選択的に119mm、任意選択的に109mmである、請求項1からのいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項5】
前記胴周りセクションの前記最小幅(C)は、前記下側セクションの前記最大幅(B)よりも5mm~30mm小さく、任意選択的に、前記下側セクションの前記最大幅(B)よりも10mm~20mm小さく、任意選択的に、前記下側セクションの前記最大幅(B)よりも15mm~20mm小さい、請求項1からのいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項6】
前記胴周りセクションの前記左縁部及び前記右縁部がそれぞれ凹状に湾曲している、請求項1からのいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項7】
前記上側セクションが、前記胴周りセクションの前記左縁部から前記胴周りセクションの前記右縁部まで延在する連続的に湾曲した縁部を備える、請求項1からのいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項8】
前記上側セクションの前記連続的に湾曲した縁部が凸状に湾曲している、請求項に記載のストーマ装具。
【請求項9】
前記下側セクションは、前記胴周りセクションの前記左縁部から前記胴周りセクションの前記右縁部まで延在する連続的に湾曲した縁部を備える、請求項1からのいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項10】
前記下側セクションの前記連続的に湾曲した縁部が凸状に湾曲している、請求項1からのいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項11】
前記下側セクションは、ほぼ丸みを帯びた部分とほぼ長方形の部分とを備え、前記ほぼ長方形の部分は前記胴周りセクションに隣接し、前記ほぼ丸みを帯びた部分は前記胴周りセクションよりも遠位側にある、請求項1からのいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項12】
前記下側セクションは、前記胴周りセクションの前記左縁部から、前記ほぼ長方形の部分の左部縁に沿って、前記ほぼ丸みを帯びた部分の連続的に湾曲した縁部の周りで、及び、前記ほぼ長方形の部分の右縁部に沿って、前記胴周りセクションの前記右縁部まで延在する連続的な下縁部を備える、請求項11に記載のストーマ装具。
【請求項13】
前記ほぼ丸みを帯びた部分の前記連続的に湾曲した縁部が凸状に湾曲している、請求項12に記載のストーマ装具。
【請求項14】
前記下側セクションがドレン開口部を備える、請求項1からのいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項15】
前記下側セクションは、ほぼ丸みを帯びた部分と、前記ドレン開口部を収容するドレン部分とを備え、前記ほぼ丸みを帯びた部分は前記胴周りセクションに隣接し、前記ドレン部分は前記胴周りセクションよりも遠位側にある、請求項14に記載のストーマ装具。
【請求項16】
前記下側セクションは、前記胴周りセクションの前記左縁部から前記ほぼ丸みを帯びた部分の左縁部の周りで前記ドレン部分の左縁部に沿って延びる連続した左縁部を備えるとともに、前記胴周りセクションの前記右縁部から前記ほぼ丸みを帯びた部分の右縁部の周りで前記ドレン部分の右縁部に沿って延びる連続した右縁部を更に備える、請求項15に記載のストーマ装具。
【請求項17】
前記内壁及び前記外壁は、前記ストーマ装具の垂直正中線に関して対称である、請求項1から16のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項18】
前記内壁及び前記外壁は、単一の連続した縁部シールによって互いに接合される、請求項1から17のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項19】
前記内壁の前記入口と位置合わせされて位置されるストーマウェハ、又は、前記内壁の前記入口と位置合わせされて位置されるとともにストーマウェハを備える身体装備構成要素と結合するように構成される解放可能な結合部のいずれかを更に備える、請求項1から18のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項20】
前記ストーマ装具は、閉鎖装具であり、180mm~240mm、任意選択的に190mm~230mm、任意選択的に194mm、208mm、224mm又は230mmの長さを有する、請求項1から13のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項21】
前記ストーマ装具は、折り畳み可能なドレンを伴う開放装具であり、前記ストーマ装具のドレンが展開形態にあるとき、230mm~300mmの長さ、任意選択的に240mm~290mmの長さ、任意選択的に256mm、286mm又は290mmの長さを有する、請求項1から19のいずれか一項に記載のストーマ装具。
【請求項22】
前記開放ストーマ装具は、前記ストーマ装具のドレンが折り畳み形態にあるときに180mm~240mm、任意選択的に190mm~230mm、任意選択的に194mm、208mm、224mm又は230mmの長さを有する、請求項21に記載のストーマ装具。
【国際調査報告】