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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-02
(54)【発明の名称】電子錠システム
(51)【国際特許分類】
   E05B 49/00 20060101AFI20230726BHJP
   E05B 15/00 20060101ALI20230726BHJP
   E05B 27/00 20060101ALI20230726BHJP
   E05B 29/00 20060101ALI20230726BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20230726BHJP
【FI】
E05B49/00 L
E05B15/00 A
E05B27/00 Z
E05B29/00 Z
G06K7/10 148
G06K7/10 224
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022574231
(86)(22)【出願日】2021-06-01
(85)【翻訳文提出日】2023-01-25
(86)【国際出願番号】 US2021035200
(87)【国際公開番号】W WO2021247536
(87)【国際公開日】2021-12-09
(31)【優先権主張番号】63/033,571
(32)【優先日】2020-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/062,166
(32)【優先日】2020-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
2.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】522467725
【氏名又は名称】ライアン,ジョン ジョセフ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ライアン,ジョン ジョセフ
【テーマコード(参考)】
2E250
【Fターム(参考)】
2E250AA01
2E250BB05
2E250CC11
2E250FF11
(57)【要約】
【課題】錠の使用によりアクセス制御を改善する方法、デバイス及びシステムを提供する
【解決手段】本明細書内で提示される実施形態は、スマートシリンダ錠の使用によりアクセス制御を改善する方法、デバイス及びシステムを提供する。一実施形態では、スマートシリンダは、鍵を受け入れること、電磁放射線のエネルギー源を発射すること;鍵の物理的性質に起因するエネルギー源の変化を検出すること、エネルギー源の変化から鍵の物理的性質を判断すること、物理的性質と所定値とを比較すること、及び物理的性質が所定値に整合すると解錠することを許容する施錠デバイスへ作動可能に結合された機構に係合することを含むプロセスを行い得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマートシリンダにより行われるプロセスであって、
鍵を受け入れること;
電磁放射線のエネルギー源を発射すること;
前記鍵の物理的性質に起因する前記エネルギー源の変化を検出すること;
前記エネルギー源の前記変化から前記鍵の前記物理的性質を判断すること;
前記物理的性質と所定値とを比較すること;及び
前記物理的性質が前記所定値に整合すると解錠することを許容する施錠デバイスへ作動可能に結合された機構に係合すること
を含むプロセス。
【請求項2】
前記エネルギー源は光である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記鍵の前記物理的性質は前記鍵の形状である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
前記鍵は、伝統的ピンタンブラ、ウェハタンブラ、ディスクタンブラ及びレバータンブラの任意の組み合わせで働くように設計される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
さらに、前記エネルギー源はエネルギー発射アレイから発射され、前記エネルギー源の前記変化はエネルギー検出アレイ内で検出される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項6】
前記エネルギー源は偏光フィルタにおいて偏極される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項7】
前記エネルギー源は特定スマートシリンダにとって一意的である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項8】
前記鍵は鍵穴内に受け入れられる、請求項1に記載のプロセス。
【請求項9】
前記エネルギー源の前記変化は2次元アレイのセンサにおいて測定される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項10】
前記スマートシリンダに少なくとも部分的に内蔵された電磁気デバイスを介し前記機構と係合すること;及び
発電機として機能するように構成される場合、前記電磁気デバイス内で生成されたエネルギーで前記スマートシリンダを給電すること
をさらに含む請求項1に記載のプロセス。
【請求項11】
前記鍵の前記物理的性質は前記鍵の2つ以上の側面の形状である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項12】
伝統的及び標準錠シリンダに適合するように設計されるスマートシリンダにおいて実施される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項13】
前記エネルギー源の前記変化は、画素センサ、MXene光検出器、電荷結合デバイス、Medipixセンサ、相補型金属酸化膜半導体センサ、フォトダイオードセンサ及び光画素アレイのうちの1つ又は複数において測定される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項14】
前記エネルギー源の前記変化は、前記鍵により投げかけられる影の特性、前記鍵からの光の反射、前記鍵のエリアの容量、及び前記鍵のエリアの導電率のうちの1つ又は複数を測定する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項15】
エネルギー発射器及びエネルギー検出器を含むプラグ本体;及び
前記エネルギー発射器及び前記エネルギー検出器へ作動可能に結合された制御モジュールを含むスマートシリンダであって、前記制御モジュールは、
前記エネルギー発射器から電磁放射線のエネルギー源を発射し、
前記エネルギー検出器内に受け入れられた鍵の物理的性質に起因する前記エネルギー源の変化を検出し、
前記鍵の前記物理的性質を前記エネルギー源の前記変化から判断し、
前記鍵の前記物理的性質と所定値とを比較し、及び
前記物理的性質が前記所定値に整合すると解錠することを許容する施錠デバイスへ作動可能に結合された機構に係合する
ように構成される、スマートシリンダ。
【請求項16】
前記エネルギー源は光である、請求項15に記載のスマートシリンダ。
【請求項17】
前記鍵の前記物理的性質は前記鍵の形状である、請求項15に記載のスマートシリンダ。
【請求項18】
前記鍵は伝統的ピンタンブラ、ウェハタンブラ、ディスクタンブラ及びレベルタンブラの任意の組み合わせで働くように設計される、請求項15に記載のスマートシリンダ。
【請求項19】
前記エネルギー発射器はエネルギー発射アレイで構成され、前記エネルギー検出器はエネルギー検出アレイで構成される、請求項15に記載のスマートシリンダ。
【請求項20】
前記エネルギー源は偏光フィルタにおいて偏極される、請求項15に記載のスマートシリンダ。
【請求項21】
前記エネルギー源は特定スマートシリンダにとって一意的である、請求項15に記載のスマートシリンダ。
【請求項22】
前記プラグ本体はさらに鍵穴を含む、請求項15に記載のスマートシリンダ。
【請求項23】
前記エネルギー源の前記変化は2次元アレイの検出器において測定される、請求項15に記載のスマートシリンダ。
【請求項24】
前記施錠デバイスへ作動可能に結合された前記機構は前記スマートシリンダに少なくとも部分的に内蔵された電磁気デバイスである、請求項15に記載のスマートシリンダ。
【請求項25】
前記スマートシリンダは、前記電磁気デバイスが発電機として機能するように構成される場合、前記電磁気デバイス内で生成された貯蔵エネルギーから給電される、請求項24に記載のスマートシリンダ。
【請求項26】
前記鍵の前記物理的性質は前記鍵の2つ以上の側面の形状である、請求項15に記載のスマートシリンダ。
【請求項27】
前記スマートシリンダは伝統的及び標準錠シリンダに適合するように構成される、請求項15に記載のスマートシリンダ。
【請求項28】
前記エネルギー検出器は、画素センサ、MXene光検出器、電荷結合デバイス、Medipixセンサ、相補型金属酸化膜半導体センサ、フォトダイオードセンサ及び光画素アレイのうちの1つ又は複数において測定される、請求項15に記載のスマートシリンダ。
【請求項29】
前記エネルギー源の前記変化は、前記鍵により投げかけられる影の特性、前記鍵からの光の反射、前記鍵のエリアの容量、及び前記鍵のエリアの導電率のうちの1つ又は複数を測定する、請求項15に記載のスマートシリンダ。
【請求項30】
エネルギー発射器及びエネルギー検出器を含むプラグ本体;並びに
前記エネルギー発射器及び前記エネルギー検出器へ作動可能に結合された制御モジュールをさらに含むスマートシリンダであって、前記制御モジュールは、
前記エネルギー発射器から電磁放射線のエネルギー源を発射し、
前記エネルギー検出器内に受け入れられた鍵の物理的性質に起因する前記エネルギー源の変化を検出し、
前記鍵の前記物理的性質を前記エネルギー源の変化から判断し、
前記鍵の前記物理的性質と所定値とを比較し、並びに
前記物理的性質が前記所定値に整合すると解錠することを許容する施錠デバイスへ作動可能に結合された機構に係合するように構成された、スマートシリンダ;並びに
前記所定値を前記制御モジュールへ提供するように構成された制御システム
を含む電子錠システム。
【請求項31】
前記エネルギー源は光である、請求項30に記載の電子錠システム。
【請求項32】
前記鍵の前記物理的性質は前記鍵の形状である、請求項30に記載の電子錠システム。
【請求項33】
前記鍵は伝統的ピンタンブラ、ウェハタンブラ、ディスクタンブラ及びレベルタンブラの任意の組み合わせで働くように設計される、請求項30に記載の電子錠システム。
【請求項34】
前記エネルギー発射器はエネルギー発射アレイで構成され、前記エネルギー検出器はエネルギー検出アレイで構成される、請求項30に記載の電子錠システム。
【請求項35】
前記エネルギー源は偏光フィルタにおいて偏極される、請求項30に記載の電子錠システム。
【請求項36】
前記エネルギー源は特定スマートシリンダにとって一意的である、請求項30に記載の電子錠システム。
【請求項37】
前記プラグ本体はさらに鍵穴を含む、請求項30に記載の電子錠システム。
【請求項38】
前記エネルギー源の変化は2次元アレイの検出器において測定される、請求項30に記載の電子錠システム。
【請求項39】
前記施錠デバイスへ作動可能に結合された前記機構は前記スマートシリンダに少なくとも部分的に内蔵された電磁気デバイスである、請求項30に記載の電子錠システム。
【請求項40】
前記スマートシリンダは、前記電磁気デバイスが発電機として機能するように構成される場合、前記電磁気デバイス内で生成された貯蔵エネルギーから給電される、請求項39に記載の電子錠システム。
【請求項41】
前記鍵の前記物理的性質は前記鍵の2つ以上の側面の形状である、請求項30に記載の電子錠システム。
【請求項42】
前記スマートシリンダは伝統的及び標準錠シリンダに適合するように構成される、請求項30に記載の電子錠システム。
【請求項43】
前記エネルギー検出器は、画素センサ、MXene光検出器、電荷結合デバイス、Medipixセンサ、相補型金属酸化膜半導体センサ、フォトダイオードセンサ及び光画素アレイのうちの1つ又は複数において測定される、請求項30に記載の電子錠システム。
【請求項44】
前記エネルギー源の前記変化は、前記鍵により投げかけられる影の特性、前記鍵からの光の反射、前記鍵のエリアの容量、及び前記鍵のエリアの導電率のうちの1つ又は複数を測定する、請求項30に記載の電子錠システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
本開示は錠システム(具体的には電子錠システム)へ向けられる。本出願は参照のためその内容を本明細書に援用する2020年6月2日申請の米国仮特許出願第63/033,571号及び2020年8月6日申請の米国特許出願第63/062,166号からの優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
背景技術
ドア錠は間違いなく、住宅セッティング及び商用セッティングにおける最も一般的なセキュリティ処置の1つである。錠の基本構造は数百年変化していない。ドアを開けようとするユーザは、不規則且つ歯形状を有する鍵を錠内に挿入する。歯は、錠内のピンに対応しており、それと物理的に相互作用する。ピンのすべてがそれらの対応する鍵山により正しいレベルへ上昇されれば、ユーザは錠機構を係合解除し得る。このシステムは広範な使用を享受してきたが、実に制限を有する。歯のただ1つの構成が所与の錠を開き得るので、所与の錠、鍵が失われる、複製される、又は盗まれれば、錠はもはや安全ではない。これが起きると、錠全体が交換されなければならない又は鍵が取り換えられなければならなく、新しい鍵がすべてのユーザへ与えられるが、これは厄介であり且つ時間消費するプロセスである。錠は本来、純粋に機械的であるので、錠は、誰がドアを開けたか又はいつドアが開けられたかの入場記録を生成しない。
【0003】
物理的錠面は通常、悪意のある攻撃に耐えるために高硬度でもって強くなければならない。いくつかの錠では、これは小さな鋼ピースを、ドリル穿孔しバイパスすることが簡単だろう真鍮錠面へ追加することにより実現される。他の錠では、全面は、面全体を保護することができるように強い鋼で作られる。
【0004】
無線周波数識別子(RFID:radio-frequency identification)錠に関しては、電磁気信号が金属の面を貫通することができない。したがって、1つの一般的解決策は、ドア錠の内側に取り付けられた施錠機構を有するRFIDリーダを備えたプラスチック面を使用することである。プラスチック面がドリル穿孔されれば、実際の施錠機構は即座に利用可能ではなくなる。いくつかの他の錠はガラスを使用する。1つの錠はGorilla Glass(Corningにより開発された化学強化ガラス)を使用する。ガラスは、非晶質であり、熱で次第に軟化する。
【0005】
ユーザは、開けるためにトークン、コード、生体入力又は他の一意的識別子を必要とする電子錠の使用によりこれらの問題を解決しようとしてきた。これらのシステムは、電子的であるので、電力線又は電池などの電源を必要とする。錠の電池が枯渇する又は電力線から遮断されれば、錠は役立たなくなる。文字合わせ錠(combination lock)は、他の非認可ユーザへ配付されるそのコードを有し得る。錠のキーカードは他のカードと混同され得る又は失われ得る。さらに、この錠は、従来のドアノブに適合しなく、したがって特別に設置さなければならない。
【0006】
既存ドア及び錠システムへ改修され得、上記問題を解決する電子錠システムの満たされていない必要性が当該技術領域に存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
概要
本明細書内で提示される実施形態は、錠の使用によりアクセス制御を改善する方法、デバイス及びシステムを提供する。提示されるいくつかの実施形態は、彫り込み錠(mortise lock)及びキー・イン・ノブ形状因子錠(key-in-knob form-factor lock)を含む。
【0008】
一実施形態では、スマートシリンダは、鍵を受け入れること、電磁放射線のエネルギー源を発射すること、鍵の物理的性質に起因するエネルギー源の変化を検出すること、鍵の物理的性質をエネルギー源の変化から判断すること、物理的性質と所定値とを比較すること、及び物理的性質が所定値に整合すると解錠することを許容する施錠デバイスへ作動可能に結合された機構に係合することを含むプロセスを行い得る。
【0009】
別の実施形態では、スマートシリンダはエネルギー源を光として実現し得る。
【0010】
別の実施形態では、スマートシリンダは鍵の物理的性質を鍵の形状として実現し得る。
【0011】
別の実施形態では、鍵は伝統的ピンタンブラ、ウェハタンブラ、ディスクタンブラ及びレバータンブラの任意の組み合わせで働くように設計される。
【0012】
別の実施形態では、エネルギー源はエネルギー発射アレイから発射され、エネルギー源の変化はエネルギー検出アレイにおいて検出される。
【0013】
別の実施形態では、エネルギー源は偏光フィルタにおいて偏極される。
【0014】
別の実施形態では、エネルギー源は特定スマートシリンダにとって一意的である。
【0015】
別の実施形態では、鍵は鍵穴に受け入れられる。
【0016】
別の実施形態では、エネルギー源の変化は2次元アレイのセンサにおいて測定される。
【0017】
別の実施形態では、スマートシリンダはさらに、スマートシリンダに少なくとも部分的に内蔵された電磁気デバイスを介し機構と係合すること;及び発電機として機能するように構成される場合、電磁気デバイス内で生成されたエネルギーでスマートシリンダを給電することを含むプロセスを実施する。
【0018】
別の実施形態では、鍵の物理的性質は鍵の2つ以上の側面の形状である。
【0019】
別の実施形態では、スマートシリンダは伝統的及び標準錠シリンダに適合するように設計される。
【0020】
別の実施形態では、エネルギー源の変化は、画素センサ、MXene光検出器、電荷結合デバイス、Medipixセンサ、相補型金属酸化膜半導体センサ、フォトダイオードセンサ及び光画素アレイのうちの1つ又は複数において測定される。
【0021】
別の実施形態では、エネルギー源の変化は、鍵により投げかけられる影の特性、鍵からの光の反射、鍵のエリアの容量、及び鍵のエリアの導電率のうちの1つ又は複数を測定する。
【0022】
別の実施形態では、スマートシリンダは、鍵を鍵穴内に受け入れること;鍵穴内の鍵の回転を介し電力を生成すること;電力を貯蔵デバイス内に貯蔵すること;電力によりスマートシリンダを動作させることを含むプロセスを実施し得る。
【0023】
別の実施形態では、スマートシリンダは、鍵を鍵穴内に受け入れること;鍵穴内の鍵の並進運動を介し電力を生成すること;電力を貯蔵デバイス内に貯蔵すること;電力によりスマートシリンダを動作させることを含むプロセスを実施し得る。
【0024】
別の実施形態では、貯蔵デバイスはスマートシリンダの内部にある。
【0025】
別の実施形態では、電力は電線コイルにおいて生成され、電線コイルは、施錠機構と係合するための電力を供給される。
【0026】
別の実施形態では、スマートシリンダは、誘導性アンテナを介し電力を受信すること、電力を貯蔵デバイス内に貯蔵すること、及び電力によりスマートシリンダを動作させることを含むプロセスを実施し得る。
【0027】
別の実施形態では、スマートシリンダは、鍵、無線周波数識別子、超広帯域信号及び生体導出識別子のうちの2つ以上の組み合わせから一意的識別子を受信すること;及び一意的識別子が所定値に整合すると解錠することを許容する施錠デバイスへ作動可能に結合された機構に係合することを含むプロセスを実施し得る。
【0028】
別の実施形態では、スマートシリンダは、鍵に関する一組の情報を受信すること;数学関数を一組の情報に対し行うこと;数学関数の結果と所定値とを比較すること;及び一意的識別子が所定値に整合すると解錠することを許容する施錠デバイスへ作動可能に結合された機構に係合することを含むプロセスを実施し得る。
【0029】
別の実施形態では、スマートシリンダは、中央サーバから通信帯域上の解錠コードを受信すること;及び解錠コードが所定値に整合すると解錠することを許容する施錠デバイスへ作動可能に結合された機構に係合することを含むプロセスを実施し得る。
【0030】
別の実施形態では、スマートシリンダは、ノブの回転を測定すること;回転の角度と所定値とを比較すること;及び回転の角度が所定値に整合すると解錠することを許容する施錠デバイスへ作動可能に結合された機構に係合することを含むプロセスを実施し得る。
【0031】
別の実施形態では、スマートシリンダは、第1の物理的特性を有する第1の鍵を認識すること、プログラミングモードに入ること、第2の物理的特性を有する第2の鍵を受理すること、及び機構と係合するための有効鍵として第2の鍵を記録することを含むプロセスを実施し得る。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図面の簡単な説明
図1】スマートシリンダの一実施形態の図解である。
図2】スマートシリンダの一実施形態を含む部品の図解である。
図3】スマートシリンダ内のプラグの一実施形態の図解である。
図4】スマートシリンダのクラッチ及び発電機の図解である。
図5】係合されたスマートシリンダのクラッチ及び発電機の図解である。
図6】異なる形態因子における(この場合はキー・イン・ノブすなわちKIK(key-in-knob)シリンダの)スマートシリンダの実施形態の図解である。
図7】KIKシリンダ形態因子における実施形態の分解図の図解である。
図8】スマートシリンダの通信及び充電のために使用されるアンテナ複合体の概略図である。
図9】物理鍵を走査するための一構成の図解である。
図10】ディジタル化された鍵1030のエリアをハイライトする鍵1010及び検出器エリア1020の平面図の図解である。
図11】鍵をディジタル化するための手法をハイライトする図解である。
図12】ディジタル化された鍵の一部の画像の図解である。
図13】ディジタル化線形システムの図解である。
図14】2次元ディジタル化システムの図解である。
図15】示されないスマートシリンダと作動可能に結合され得るWi-Fiブリッジ1520の図解である。
図16】文字合わせ錠が解錠手順の一部を形成するスマートシリンダの図解である。
図17】スマートシリンダシステム内の面板1710及び通信基板1720の図解である。
図18】スマート錠を給電するための集積型太陽電池を有するスマート錠通信基板の線図である。
図19】スマートシリンダの電力管理ユニット1900のブロック図である。
図20】マイクロコントローラユニット(MCU)及び内部加速度計を有するスマートシリンダ制御基板の図解である。
図21】その一次ユーザインターフェースとして警告マップを使用するスマート錠システムへのインターフェースの図解である。
図22図21の警告マップを介しアクセスされたエンドユーザインターフェース2200を示す。
図23】代替施錠インターフェースを有するスマートシリンダを示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
詳細な説明
代表的実施形態が添付図面を参照して以下に説明される。以下の説明は代表的実施形態を説明するように意図されており、添付の特許請求の範囲を制限しないように意図されているということを理解すべきである。本明細書では、いくつかの用語が簡潔性、明瞭性及び理解のために使用された。このような用語は説明目的のためだけに使用されており広義に解釈されるように意図されているのでいかなる不要な制限も従来技術の必要要件を越えては適用されない。本明細書において説明される様々なシステム及び方法は単独で又は他のシステム及び方法と組み合わせて使用され得る。様々な等価物、代替案及び修正が添付の特許請求の範囲内で可能である。添付の特許請求の範囲における各制限は、用語“means for”又は“step for”がそれぞれの制限において明示的に唱えられる場合に限り米国法典第35編112条第6段落下の解釈を喚起するように意図されている。
【0034】
一態様では、本システムの自己給電スマートシリンダは、世帯主及び事業主が任意の機械錠システムを非常に安全なスマート錠に変換することを可能にし得る。設置されると、ユーザは通常、任意の既存アクセスデバイス(限定しないが物理鍵、無線周波数識別子(RFID)デバイス又はスマートフォンなど)への恒久的又は一時的アクセスをプログラムし得る。スマートシリンダ内に置かれる電子的センサは、所有者がアクセスをディジタル的に管理、追跡、許可することを可能にする物理鍵のプロファイルを走査及び格納し得る。
【0035】
本システム内の錠は、自己給電され、既存ドアハードウェアと後方互換性であり得る。一態様では、この「ターンキー」解決策は、ユーザが機械的入場システムをスマート錠システムに迅速に変換することを可能にする。加えて、ネットワーク化されると、これらの錠は、限定しないが貴重な入場データを生成するセキュリティアクセス監視システムとしてRFID、ブルートゥース、及び生体検証及び機能などの他のアクセス方法を取り込み得る。アクセス管理システムは通常、ユーザが管理ネットワークを介しユーザのディジタル署名を管理、格納、共有することを可能にする。加えて、ユーザは、自身のデジタルプロファイルにより自身の物理的及びRFID鍵のアクセスを管理及び共有し得る。
【0036】
図1はスマートシリンダ100の一実施形態の図解である。スマートシリンダ100は、鍵穴120を有するプラグ110、可能なネジ切り又はガイドを有するシリンダ本体130、及び錠カム150を含み得る。スマートシリンダ100は彫り込み錠の形態因子のものであるが、他の形態因子が可能である。スマートシリンダ100は、限定しないが彫り込み、キー・イン・ノブ(KIK)、ユーロシリンダ、楕円状シリンダ及び交換可能中子のような他の伝統的又は標準錠シリンダに適合するように構成され得る。
【0037】
図2はスマートシリンダ200の一実施形態を含む部品の図解である。プラグ本体210は1つ又は複数の偏光子212、1つ又は複数の発射器/検出器アレイ214及び1つ又は複数の発射器/検出器制御モジュール216を含む。これらの部品の様々な構成もまた他の実施形態の一部として考えられる。プラグ本体210部品はプラグカバー220により含まれる。プラグ本体210、シリンダ面板224及び通信基板226はシリンダ筐体235内に含まれる。
【0038】
電力貯蔵器240もまたシリンダ筐体235内に含まれ、コンデンサ、電池及び他の電力貯蔵器選択肢の組み合わせを含み得る。制御モジュールとも呼ばれる制御基板245が通常、スマートシリンダの様々な部品を制御し、それへ作動可能に結合され、電力をデバイス全体にわたって接続し分配する。通信基板226と組み合わせて、制御基板245は、スマートシリンダ200内で生成された又はそれにより生成されたエネルギーを収集、整流、貯蔵し得る。一体化されたクラッチ圧力板と共にクラッチ軸250、回転子255、固定子260及び錠カム260は錠と係合する機械的リンケージを錠が回転することを可能にする。電力を生成する場合、プラグ本体210は通常、自由に回転し、固定子260に対する回転子255の運動から電気的エネルギーを発生する。エネルギーは、収集され、整流され、制御基板245により電力貯蔵器240内に貯蔵され得る。これらの要素の他の構成も他の実施形態の一部と考えられる。
【0039】
図3はスマートシリンダにおけるプラグの一実施形態の図解である。プラグは通常、任意選択鍵穴322を有するプラグ本体320を含む。プラグ本体320はさらに、エネルギー発射制御基板330、エネルギー発射アレイ340、任意選択発射フィルタ350、任意選択検出フィルタ360、エネルギー検出アレイ370、エネルギー検出制御基板380及びプラグカバー390を含む。任意選択発射フィルタ350及び任意選択検出フィルタ360は偏光フィルタ、コリメータフィルタ又は他の発射調節フィルタであり得る。
【0040】
動作中、エネルギー発射制御基板330又は遠隔制御モジュールは、エネルギー発射アレイ340からのエネルギー発射を活性化及び制御し得る。エネルギー発射アレイ340は、一形式のエネルギー発射器であり、可視スペクトル光、紫外線光、赤外線光、高周波電波の形式か又はエネルギー検出アレイ370により検出可能な任意の他のエネルギー形式かに関わらず電磁エネルギーを生成及び発射する。このエネルギーの発射は、2次元アレイの発射器から均等に又は規則的パターンで生成され得る。エネルギー発射の期間は束の間の閃光から持続的照明までの範囲であり得る。発射は、すべてのユニット又はそのサブセット全体にわたり一貫するように各スマートシリンダにとって一意的であってもよいし各スマートシリンダに対し設計されてもよい。
【0041】
鍵が受け入れられエネルギー発射アレイ340が活性化されると、エネルギー検出基板380は、エネルギー検出アレイ370又は他のエネルギー検出器からデータを受信し制御する。検出されたエネルギーは、鍵の物理的性質に起因して発射エネルギーから変化される。エネルギー検出アレイ370は、エネルギー発射アレイ340から生成されたエネルギーの有無及び大きさを検出することができるセンサ又はセンサのアレイであり得る。エネルギー検出アレイ370のセンサは、線形である、2次元である、又は鍵の測定された特徴に焦点を合わせる他の構成のものであるように構成され得る。可能なタイプのセンサは、限定しないが、画素センサ、2D遷移金属カーバイド、窒化物及び炭素窒化物(MXene)光検出器;電荷結合素子(CCD);Medipixセンサ;相補型金属酸化膜半導体(CMOS)、フォトダイオードセンサ、及び光画素アレイの任意の組み合わせを含む。他のセンサタイプが使用され得、そのうちのいくつかは他の形式の電磁放射線を検出するためにより良好かもしれない。次に、鍵の物理的特性は検出されたエネルギーから導出され得る。これらの物理的特性だけに限定することなく測定され得るいくつかの物理的特性は、鍵により投げかけられる影、鍵からの光の反射、鍵のエリアの容量、鍵のエリアの導電率、鍵のエリアの色などを含む。発射器及びセンサの様々な構成は鍵の2つ以上の側面をディジタル化し得る。
【0042】
図4は、スマートシリンダのクラッチ及び発電機の図解である。プラグ400は、クラッチ軸410、回転子420、固定子430、クラッチ435及び錠カム440に関連して示される。クラッチ軸410は、プラグ400と接続する板表面を有する。錠カム440は、回転子に結合する一体化クラッチ圧力板を有する。回転子420と錠カム440は機械的歯を介し又は摩擦を介し結合し得る。他のクラッチ機構が可能である。
【0043】
図5は、係合されるスマートシリンダのクラッチ及び発電機の図解である。クラッチ軸510は電磁気回転子520と係合する。電磁気回転子520は磁化され、駆動クラッチ540を吸引する磁気ループを設定する。駆動クラッチ540は回転子520の反対方向に引っ張られ得、接触時に摩擦力を発生する。代替的に、回転子520は駆動クラッチ540の反対方向に引っ張られ得、接触時に摩擦力を発生する。瞬時摩擦は、回転子520の接触面とそれに応じた歯車歯に似た駆動クラッチ540とを介し実現され得る。駆動クラッチ540は、施錠機構へ機械的に結合されるカムを駆動する。クラッチ及び発電機は、スマートシリンダ内に完全又は部分的に収容され得る、又はスマートシリンダから遠く離れているがスマートシリンダへ作動可能に結合される可能性がある。したがって、カムは「スマートシリンダが施錠機構を施錠又は解錠することを可能にする所定値に鍵が整合する」ということをスマートシリンダが判断すると係合され得る。
【0044】
スマートシリンダのクラッチはまた発電のために使用され得る。任意の電線コイルは、移動磁場の存在下で、整流されて使用され得る電力を生成することになる。一実装形態では、固定子530は磁場を発生するために給電され得る。回転子520がユーザの行為により回転されると、整流されて電力貯蔵器内に貯蔵され得る電流が生成され、スマートシリンダを給電するためにこの電力を後で又は同時に使用する。別の実装形態では、固定子530は永久磁石として実装され得る。別の実装形態では、回転子520は電磁石を介するか又は永久磁石を介するかのいずれかにより磁場を生成するために使用さ得、固定子530は電力を生成し得る。この実施形態では、クラッチが係合されこれにより施錠機構を回転し得る、又は、磁場が、クラッチと係合しないように十分に弱くなるように選択され得るかのいずれかである。
【0045】
図6は、異なる形態因子のスマートシリンダ(この場合はキー・イン・ノブすなわちKIKシリンダ)の実施形態の図解である。スマートシリンダは多くの異なる形態因子(彫り込み、リム及び図示されたKIK形態因子を含む)と適合可能であるように構築され得る。鍵穴620を有するシリンダ本体610は施錠機構としてソレノイド630と結合される。スマートシリンダのこの実装形態では、クラッチ機構は錠がソレノイド630と係合するので必要とされない。ソレノイド630は双安定ソレノイド又はラッチソレノイドとして実装され得る。施錠機構を作動させるための他の電気機械機構が可能である。
【0046】
図7はKIKシリンダ形態因子における実施形態の分解図の図解である。シリンダ本体710、ソレノイド712及びソレノイドコア714が示される。また示されるように、プラグ本体720は、表示リング722、カバー724、外部光又は異物がスマートシリンダに入るのを防止するように設計された外部放射線フィルタ726又はプラグシース、発射及び検出アレイ730、制御基板740、及び筐体カバー750を含む。鍵走査が完了し鍵プロファイルが受理されると、ソレノイド712が通電され、ソレノイドコア714を解放しプラグ本体720の回転がドアを解錠することを可能にする。
【0047】
図8はスマートシリンダの通信及び充電のために使用されるアンテナ複合体の概略図である。描写されるのは、アンテナ810、アンテナ820、アンテナ830、アンテナ840、及びアンテナ830がアンテナ820へ結合されることを可能にするスイッチ860を有するアンテナ850である。アンテナは、スマートシリンダの誘導性アンテナを介した誘導性給電のために又は多くの異なる周波数上の通信のためにいずれかのために入射放射線の最良使用を可能にするために異なるサイズのものであり得る。
【0048】
スマートシリンダが通常使用し得るいくつかの異なるRFID周波数が存在する。一般的に、最も一般的なものは低周波数(LF)(125~134kHz)、高周波数(HF)(13.56MHz)、及び超高周波数(UHF)(433MHz、及び860~960MHz)である。スマートシリンダに関連する複数のアンテナは、受動又は能動タグが検出されると本システムが様々な周波数の送信間で切り替えることを可能にする。その結果、スマートシリンダは、より小さなパッケージサイズを有するデュアル機能性を達成し得る。一実施形態では、アンテナは、2つの異なる周波数(例えば限定しないが125kHz及び13.56MHz)においてRFIDタグを同時に検出し読み取り得る。アンテナ830は、スイッチ860が閉じられるまで所望周波数で動作し、次に異なる所望周波数で送信する可能性がある。この機能性は、スマートシリンダのプログラミングへのアクセスを許容するRFIDタグが第2の周波数を使用し得る一方でアクセス専用RFIDタグが第1の周波数を使用し得るのでセキュリティを増加し得る。
【0049】
スマートシリンダはまた、2.402GHz~2.480GHzの工業、科学及び医療無線帯域においてブルートゥース(短波長UHF電波を使用することにより短距離にわたって固定デバイスと可動デバイスとの間でデータを交換するために使用される無線技術標準規格)を使用し、パーソナルエリアネットワーク(PAN)を構築し得る。ブルートゥース低エネルギー(Bluetooth Low Energy)又はRSL10は、同様な通信範囲を維持する一方で、著しく低減された電力消費量及びコストを提供する。スマートシリンダは、バッテリ寿命を最適化するためにこれらの標準規格を使用し得る。
【0050】
スマートシリンダは、物理鍵、RFID、超広帯域信号、生体識別特徴、又は他の使用専用デバイスなどの2つ以上の識別子源からの情報を合成し得る。したがって、セキュリティは2つ以上の手段を介し認証を要求することにより増加される。加えて、スマートシリンダは、いくつかの時点で、又は別の人が存在する場合、又は錠が異なる信用証書により所定の時間窓内で活性化された場合においてだけ働くようにプログラムされ得る。別の人の存在は外部手段を介し検出されスマート錠へ伝えられ得る、又は人の存在を指示する高周波信号又は生体データの受信を介し直接検出され得る。
【0051】
スマートシリンダは、外部源から又は事前構成済み鍵を有する錠の操作を介しのいずれかによりプログラムされ得る。例えば、所定物理的特性を有する第1の鍵が錠内へ挿入され得、錠をプログラミングモードに置く。次に、第2の鍵は、認可鍵として錠内へ、鍵の物理的特性をプログラムするために挿入され得る。同様な技術は、錠を操作するために2つの鍵を要求するために使用され得る。第1の鍵は、挿入され認可されたものとして認識され得るが錠を開けるためには不十分である。次に、第2の鍵が挿入され、認可されたものとして認識され得、錠が係合又は係合解除されることを可能にする。本システムは、2つの鍵が極近傍内に提示されるということを保証するために第1の鍵と第2の鍵との間に所定時間を必要とし得る。同様に、そうでなければ認可される鍵は、第1の鍵が所定時間窓内で使用されれば無効にされ得る。これは、2人が同時に空間に入ることが許容されることを避け得る。
【0052】
図9は物理鍵を走査するための1つの構成の図解である。鍵910は発射器モジュール920と検出器モジュール930との間の鍵穴(示されない)内に挿入される。発射器モジュール920は発光ダイオード(LED)アレイ、発射器制御モジュール及び偏光子を含み得るが、より少ない部品もまた使用され得る。検出器モジュール930はフォトダイオードセンサ、光画素アレイ、又はそうでなければ考慮されるセンサ素子のうちの任意のセンサ素子を含み得る。検出器モジュール930はまた、偏光子及び検出器制御モジュールを含み得る。測定される特徴は、実装された走査方法に依存して鍵内に発見される機械的特徴、電気的特徴、又は冶金学的特徴を含み得る。
【0053】
図10は、ディジタル化される鍵1030のエリアをハイライトする鍵1010及び検出器エリア1020の平面図の図解である。他の構成では、鍵の他の部分がディジタル化され比較され得る。ディジタル化のこの態様は実行者にプロセス全体の理解を与えるために詳述される。
【0054】
図11は鍵をディジタル化するための手法をハイライトする図解である。この手法では、鍵1110は、鍵の縁1130の物理的形状を判断するためにエリア1120において走査される。したがって、鍵1110は、機械錠が測定するものに類似した特性を測定している。しかし、機械錠に関する著しい改善が指摘される。機械錠は、鍵を測定することに制限され、ここでは、各ピン又はカムが鍵と相互作用する(一般的には5又は6点においてだけ)。本方法は、さらに多くの点(センサの解像度だけにより制限される)において鍵を測定する。本方法は、以下の鍵の伝統的特性のうちの1つ又は複数を同時に測定し得る:ピンタンブラと相互作用する特徴、ウェハタンブラ、ディスクタンブラ、レバータンブラ、及び他の伝的キー特徴。加えて、本方法は、鍵が単に形成するものよりはるかに多くの鍵の品質を測定し得る。いくつかの品質は限定しないが鍵の形状、反射率、導電率、容量、色、温度、成分、及び他の物理的特性を含む。
【0055】
図12はディジタル化された鍵の一部の画像の図解である。この図解は、機械錠に利用可能な詳細を越えるスマートシリンダにより利用可能な詳細のはるかに微細な粒度を示す。写真測量方法が、鍵をスケーリングしてディジタル化するために使用される。
【0056】
図13及び図14はどのように鍵が測定されるかを示す図解である。図13は、低解像度走査1320、中解像度走査1330及び高解像度走査1340を示すディジタル化の線形システムの図解である。図14は、低解像度走査1420、中解像度走査1430及び高解像度走査1440をまた示すディジタル化の2次元システムの図解である。
【0057】
発射器から検出器まで通過する光は、ハイライトされた明るいエリアにより特徴付けられる。1つの代表的技術は、リーマン和(Riemann sum)数学的手法から示唆され、検出器の解像度において鍵の長さに沿って行われる。より良い粒度を与えるより高い解像度を有する複数の解像度が可能であるが、低解像度は実現するのがより簡単である。鍵は構成可能数のセグメントにおいて走査される。それらのセグメントの各セグメントのエリアは、センサにおいて登録された光量を測定することにより判断される。一連のセグメントは構成可能誤差又は許容公差でもって構築される。許容誤差は、本システムが、許容可能鍵、アラインメント分散、及び読み取り毎に変化する他の特徴の差に適応化することを可能にする。鍵のディジタル化された部分の文字列表現が認可鍵のデータベース内の整合を可能にする。これらの所定認可鍵はそれらの鍵の所定物理的特性により表され得る。提示された鍵のデータベース検索は、文字列及び誤差又は許容公差により特徴付けられた範囲内に収まるエントリを調べることにより誤差又は許容公差を考慮する。
【0058】
図15は示されないスマートシリンダと作動可能に結合され得るWi-Fiブリッジ1520の図解である。Wi-Fiブリッジ1520はアンテナ1530及びアンテナ1540を含む。Wi-Fiブリッジ1520は、スマートシリンダをスマートシリンダとの別個のディジタル通信を介しビルの無線インターネットへ接続し得る。これらのタイプのディジタル通信プロトコル(BLE、Xbeeなど)の典型的制限範囲能力に起因して、Wi-Fiブリッジ1520は、スマートシリンダが設置される場所の或る近辺(限定しないが<2メートルなど)内のコンセント(限定しないが標準的120V電力線などの)内に差し込まれる必要がある。Wi-Fiブリッジ1520は、スマートシリンダをインターネットへ接続するだけでなく誘導性充電を介しスマートシリンダを無線で充電する機会を提示する。明白な利点は、スマートシリンダが、手動で再充電される必要があるか又は電池をスマートシリンダの寿命内に交換させるかのいずれかであるということである。Wi-Fiに加えて、スマートシリンダは他の周囲電磁エネルギーを収集するシステムを介し給電され得る。スマートシリンダは、あらゆる種類のディジタル通信において使用される無線エネルギーを傍受及び貯蔵し得る。入射無線周波数放射がスマートシリンダアンテナにおいて受信され、整流される。結果電力は、コンデンサ又は電池内に短期又は長期にわたって貯蔵される。
【0059】
図16は文字合わせ錠が解錠手順の一部を形成するスマートシリンダの図解である。スマートシリンダ1610はノブ1615を示す。ノブ1615は、錠と常に同居するハンドルである可能性がある又はスマートシリンダ1610内へ挿入された鍵である可能性がある。ノブ1615が鍵である場合、スマートシリンダは、適切な鍵が挿入されたということと文字合わせ錠が正しく入れられたということとの両方を検証し得、こうして、錠と係合する前に2つの別個の証明を確認する。スマートシリンダ1610は、何時ノブ1615又は鍵がノブ位置1625及びノブ位置1635へ設定されるかを実証する構成1620及び構成1630において示される。スマートシリンダはノブ1615又は鍵の回転変化を測定し、回転角と所定値又は一系列の値とを比較し、回転が所定値又は一系列の値に整合すると錠と係合し得る。スマートシリンダ1610上のマーキングが点として示される。しかし、マーキングは、マーキングの各マーキングの任意のシンボルを示すアクティブディスプレイによりなされ得る。このようにして、組み合わせ動作はユーザが文字合わせ鍵を解錠するたびに変更され得る。
【0060】
図17はスマートシリンダシステム内の面板1710及び通信基板1720の図解である。面板1710はスマートシリンダのための保護及び取り付け面を提供する。錠の伝統的面板は、金属で作られ、時に、侵入されることをより困難にするために強化される。スマート錠は、無線周波数通信、無線周波電力、通信基板1720への通信及び電力のための光を通す必要があるかもしれない。プラスチック面板はこれらを通すことを可能にするように形成され得るので使用される可能性があるが、プラスチックは打ち破るのがより簡単でありしたがって全体としてそれほど安全ではないので悩まされる。
【0061】
スマート錠面板1710はセラミック面で作られ得る。セラミックは、電磁気スペクトル波長を通す材料から形成されることができるという利点を有する。特定波長において無線周波数又は光を通す特定材料が形成され得る。加えて、セラミックは、伝統的錠面板ニーズを満足し越えるために固く且つドリル耐性であるように形成され得る。
【0062】
スマート錠面板1710はサファイアから作られ得る。サファイアは、鉱物硬度のモーススケール上の9の硬度を有する。したがって、サファイアは、ドリル穿孔及び他の形式の改ざんに対して高い耐性がある。加えて、サファイアはスクラッチフリー(scratch free)のままである。サファイアは、工業プロセスにおいて形成され、ダイヤモンド金型により成型され得る。サファイアは、防砕性(shatter resistant)であり、ガラス又は他の代替案より良好に光スペクトルを通す。通常、ガラスは300nm~3,000nmの透過波長を有し、一方サファイアは300nm~6,000nmの透過波長を有する。これは、サファイア錠面が、光起電力電池をカバーすることと、他の解決策よりエネルギー生成のためにより多くの利用可能光を通すこととを可能にする。
【0063】
スマート錠面板X10のための他の材料(ジルコニア、尖晶石、イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)及びイットリアなど)も使用され得る。高強度及び既存サプライチェーンを有する1つの一般的なセラミックは、ジルコニアとも呼ばれる二酸化ジルコニウム(ZrO)である。これは通常、セラミックナイフのような消費者製品において使用される。ジルコニアは、9を越えるモース硬度を有する不透明な材料である。興味ある別のセラミックは尖晶石とも呼ばれるマグネシウムアルミン酸塩尖晶石(MgAl)である。尖晶石は、サファイアと同様な光透過率範囲を有し、軍事応用のための透明甲冑における用途がある。化学式YAl12を有するイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)と呼ばれる同様なセラミックがある。YAGは、透光率が200nm~5,500nmにおいてサファイア及び尖晶石と同様であるが8.5の硬度を有する。最後に、より大きな光透過スペクトルを有するイットリアとも呼ばれる酸化イットリウム(Y)がある。これらセラミックのすべては改ざんに対する耐性がある錠面を生成するために使用され、それぞれ様々な利点を有する。
【0064】
スマート錠面板1710は、複数の材料の各材料からの最良の恩恵を組み合わせるために複数の材料の層状化により生成され得る。一例では、サファイアは、スマート錠面の外側層とそれに続いて衝撃吸収器としてのプラスチックの層とを形成し得る。スマート錠面板1710は、生得の権利で抗菌性である材料(限定しないが銀、銅、オルガノシランなど)で作られ得る。又は、スマート錠面板1710材料は、抗菌性特性と共に硬度又は望まれる他の物理的特性を与える材料のアマルガム化物であり得る。サファイア又は他の材料などの紫外線(UV)に対して透明なスマート錠面板1710は、スマート錠面板を殺菌するためにUV発光ダイオード(LED)により背後から照明され得る。受動的赤外線センサ(PIR:passive infrared sensor)又は他のセンサ技術は、人が存在しない間だけ滅菌が行われるように、人が存在するかどうかを判断するために使用され得る。スマート錠面板1710は、UV LEDを錠ベゼル内に又はドアノブ上に取り付けることによりUV LEDにより前面照明され得る。
【0065】
図18はスマート錠を給電するための集積型太陽電池を有するスマート錠通信基板の線図である。スマート錠を給電することは、錠を活性化するために必要とされるエネルギーと定常状態動作のための継続的エネルギー必要性との両方を必要とする。これらのエネルギーニーズのために太陽電池を使用することが可能である。単結晶セルは、屋内使用のための最良解決策にする可視光(400~700nm)を含む300nm(近紫外)から1100nm(近赤外)までのスペクトル感度範囲を有する。
【0066】
図19はスマートシリンダの電力管理ユニット1900のブロック図である。スマート錠は複数の電源と共に構築され得る。いくつかの例は、限定しないが電力線、バッテリ電力、スーパーキャパシタ電力、発電機電源、太陽電池電力、誘導性アンテナ内の無線周波数採収電力を含む。ブロック図において、発電機1910及び光起電力電池1920が示されるが、より多くのソースが可能である。これらのソースは電力管理ユニット1900により組み合わせられ得る。電力管理ユニット(PMU:power management unit)は様々な電源間で切り替えるために必要とされる。スマート錠は、電磁クラッチから充電することと太陽電池から充電することと又は主電源として太陽電池を使用することとの間でインテリジェントに切り替えるためにPMUを使用する。したがって、太陽電池は例えばスーパーキャパシタ又は電池を充電するために使用され得る。ブロック図では、エネルギー貯蔵デバイス1930が示される。一例では、単結晶太陽電池がサファイアスマート錠面の真後ろに置かれ得る。これは、錠により必要とされるまでスーパーキャパシタ又は電池内に貯蔵される電力の安定源を生成し得る。ブロック図では、電力管理ユニット1900は電力をマイクロコントローラユニット(MCU)及び他の部品1940へ供給する。太陽光発電は、より多くの電力が必要に応じて利用可能となるように錠の使用間に電力貯蔵器機構を補充し得る。太陽により供給され得るより多くの電力を必要とする施錠機構のために、全貯蔵電力は、ゆっくり低下することになるが、二次電源ソースが利用可能でなければよりゆっくり低下することになる。これは、全電池寿命を延ばし、したがって必要な充電事象の回数を制限し得る。
【0067】
使用され得る1つの電力管理ユニットはアナログデバイス社からのADP5091である。電力管理ユニット1900は電力の複数入力源を使用するために必要な部品を組み合わせる。例えば、最大電力点追跡器1950は、最大量の電力が抽出され得るように光起電力電池1920負荷インピーダンスが整合されることを可能にする。ブースト変換器1960は、発電機1910、光起電力電池1920及び他のソースなどのようなソースからの様々な発生電圧が使用可能電圧へ変換されることを可能にする。エネルギールーティング1970は、発電機1910、光起電力電池1920及びエネルギー貯蔵デバイス1930から電力を受信し、これをエネルギー貯蔵デバイス1930及びMCU/部品1940へ送信する。この電力管理解決策は、スマートシリンダが利用可能なできるだけ多くの電源を効率的に使用することを可能にする。
【0068】
図20はマイクロコントローラユニット(MCU)2010及び内部加速度計2020を有するスマートシリンダ制御基板の図解である。加速度計2020は施錠機構の一部であるように構成され得る。加速度計2020により生成されたデータは、錠の正常動作を監視する(錠と錠が保護するドアとの正常使用に対応する動作を検出する)ためにMCU2010により使用され得る。これはまた、改ざん振る舞い(ハンマー、のこぎり、ドリル又は任意の他のデバイスが錠との予期しないやり方で使用される)を検出するために使用され得る。次に、錠は、警告を遠隔監視システムへ送信し得る、警報をトリガし得る、又は、ドアを打ち破ることをより難しくする可能性があるフェールセーフ施錠機構を活性化する可能性がある。最後に、錠は、機械部品のうちのいかなるものでも故障し始める際の普通でない施錠振る舞いを検出するために使用され得る。次に、ユーザ及びシステム管理者は施錠システムの潜在的故障について通知され得る。
【0069】
図21は、その一次ユーザインターフェースとして警告マップを使用するスマート錠システムへのインターフェースの図解である。一群のスマートシリンダ及び制御システムは電子錠システム内へ一緒に構成され得る。制御システムは、受理するように構成された物理キーに対応する所定値のデータベースにより個々のスマートシリンダを構成し得る。説明されたスマート錠を実装する錠システムは警告マップを介しユーザと相互作用し得る。警告マップは、一組の錠が設置されるエリアのレイアウトを示す線図である。警告マップ2110はシステムを広角ズームレベルで示す。警告マップ2120は、1つのビルの内側内へズームされたシステムを示す。警告マップ警告2130は、どのように警告がマップ上にオーバーレイされ得るかを示す。
【0070】
ユーザアドミニストレータへの警告に加えて、同システムインターフェースはエンドユーザにとっても役立つ。警告マップは、マップ上の関心のある錠を選択することとアクセスを要求するためにボタンを押すこととだけによりユーザが施錠されたエリアへのアクセスを要求することを可能にする。
【0071】
図22図21の警告マップを介しアクセスされたエンドユーザインターフェース2200を示す。名前、電子メールアドレス及び識別情報のようなエンドユーザのアカウントに関係するフィールドが自動的に埋められる。ビル及び部屋番号などの特定錠に関係するフィールドは、ユーザが警告マップ上の錠を選択すると埋められる。ユーザはアクセスを要求するための理由を入力し得る。
【0072】
このとき、錠システムの管理者は、正確にどこでユーザがアクセスを要求したかが分かり、同様なインターフェースを介し当該アクセスを提供し得る。認可に必要とされる一連の人が存在する場合、要求は本システム内に完全に留まりながら一連の人を通され得る。要求されどれだけすぐに認可が判断されることになるかのより良い理解を有する一連のアクセス制御におけるエンドユーザ及び各エィジェンシーが示され得る。本システムは、物理的地図として提示されると理解するのがより直観的且つ簡単であり、施錠システムの構成においてより少ない誤りに至る。
【0073】
本明細書で述べられるすべての刊行物及び特許出願は、各個々の刊行物及び特許出願が具体的且つ個々に参照により援用されるのと同程度に参照により本明細書に援用される。
【0074】
代表的実施形態のこれまでの説明は、図解及び説明の目的のために提示された。代表的実施形態のこれまでの説明は、網羅的であるように又は特許請求の範囲を開示された正確な形式に制限するように意図されていなく、修正形態及び変形形態が上記教示に照らして可能である又は実行することにより取得され得る。実施形態は、様々な実施形態において意図された特定使用に適するような様々な変型形態と共に当業者が特許請求の範囲を利用することを可能にするために、特許請求の範囲の原理及びその実際的実施形態を説明するために選択され説明された。
【0075】
当業者は本明細書に明示的に記載及び示されなかったとしても本発明の原理を具現しその精神と範囲に含まれる様々な構成を考案することができるようになるということを理解すべきである。さらに、本開示に列挙されたすべての例及び条件付き言語は、読者が本発明の原理を理解するのを支援する教育的目的のためだけであるように意図されている。本開示及びその関連参照は、限定しないがこのような具体的に列挙された例及び条件であるとして解釈されるべきである。さらに、本原理の原理、態様及び実施形態、並びにその具体例を列挙する本明細書におけるすべての陳述は構造的等価物と機能的等価物との両方を包含するように意図されている。加えて、このような等価物は現在知られた等価物と将来に開発される等価物(すなわち、構造にかかわらず同じ機能を行う開発される任意の要素)との両方を含むということが意図されている。
【0076】
本明細書におけるブロック図は本発明の原理を具現する例示的回路構成、アルゴリズム、機能工程の概念図を表すということが当業者により理解されるべきである。同様に、任意のフローチャート、流れ図、信号図、システム図、コードなどはコンピュータ可読媒体内に実質的に表され、したがってコンピュータ又はプロセッサ(このようなコンピュータ又はプロセッサが明示的に示されても示されなくても)により実行され得る様々なプロセスを表すということが理解される。加えて、1つ又は複数の流れ図が本明細書において使用された。流れ図の使用は、操作が行われる順序に関して制限するように意図されていない。
【0077】
添付図面に示される様々な要素(「プロセッサ」又は「システム」とラベル付けされた機能ブロックを含む)の機能は、適切なソフトウェアの協力によりソフトウェアを実行することができるハードウェアだけでなく専用ハードウェアも使用して提供され得る。プロセッサにより提供される場合、機能は、単一専用プロセッサにより、共用プロセッサにより、又はそのいくつかが共有され得る複数の個々のプロセッサにより提供され得る。さらに、用語「プロセッサ」又は「コントローラ」の明示的使用は、ソフトウェアを実行することができるハードウェアを排他的に参照するように解釈されるべきではなく、限定しないがディジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)ハードウェア、ソフトウェアを格納するための読み取り専用メモリ(ROM:read-only memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)、不揮発ストレージ、又はディジタル若しくはアナログ論理の融合物を暗黙的に含み得る。従来の及び/又は特別注文の他のハードウェアもまた含まれ得る。同様に、本明細書において説明された任意の部品又はデバイスの機能は、プログラム論理の操作を介し、専用論理を介し、プログラム制御と専用論理との相互作用を介し、又はさらには手動で行われ得、その具体的技術は、文脈からより具体的に理解されるように、実装者により選択可能である。
【0078】
規定機能を行う手段として本明細書に表現される任意の要素は、例えばa)当該機能を行う回路素子の組み合わせ、又はb)任意の形式のソフトウェア(したがって機能を行うために当該ソフトウェアを実行するのに適切な回路構成と組み合わせられたファームウェア、マイクロコードなどを含む)を含む当該機能を行う任意のやり方を包含するように意図されている。本明細書において定義される発明は、様々な列挙された手段により提供される機能が、操作記述が要請するやり方で組み合わせられ纏められるという事実にある。本出願者は、これらの機能を提供し得る任意の手段は本明細書に示されたものと等価であるとみなす。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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図12
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図14
図15
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図20
図21
図22
図23
【手続補正書】
【提出日】2022-03-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマートシリンダにより実施されるプロセスであって、前記プロセスは、
鍵を受け入れること;
電磁放射線のエネルギー源を発射すること;
前記鍵の物理的性質に起因する前記エネルギー源の変化を検出すること;
前記エネルギー源の前記変化から前記鍵の前記物理的性質を判断すること;
前記物理的性質と所定値とを比較すること;
前記物理的性質が前記所定値に整合すると解錠することを許容する、施錠デバイスへ作動可能に結合された機構に係合すること
前記スマートシリンダに少なくとも部分的に内蔵された電磁気デバイスを介し前記機構と係合すること;及び
発電機として機能するように構成される場合前記電磁気デバイス内で生成されたエネルギーで前記スマートシリンダを給電することを含む、プロセス。
【請求項2】
前記エネルギー源は光である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記鍵の前記物理的性質は前記鍵の形状である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
前記鍵は、伝統的ピンタンブラ、ウェハタンブラ、ディスクタンブラ及びレバータンブラの任意の組み合わせで働くように設計される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
さらに、前記エネルギー源はエネルギー発射アレイから発射され、前記エネルギー源の前記変化はエネルギー検出アレイ内で検出される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項6】
前記エネルギー源は偏光フィルタにおいて偏極される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項7】
前記エネルギー源は特定スマートシリンダにとって一意的である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項8】
前記鍵は鍵穴内に受け入れられる、請求項1に記載のプロセス。
【請求項9】
前記エネルギー源の前記変化は2次元アレイのセンサにおいて測定される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項10】
前記鍵の前記物理的性質は鍵の2つ以上の側面の形状である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項11】
伝統的及び標準錠シリンダに適合するように設計されるスマートシリンダにおいて実施される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項12】
前記エネルギー源の前記変化は、画素センサ、MXene光検出器、電荷結合デバイス、Medipixセンサ、相補型金属酸化膜半導体センサ、フォトダイオードセンサ及び光画素アレイのうちの1つ又は複数において測定される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項13】
前記エネルギー源の前記変化は、前記鍵からの光の反射、前記鍵のエリアの容量、及び前記鍵のエリアの導電率、の特性のうちの1つ又は複数を測定する、請求項1に記載のプロセス。
【請求項14】
エネルギー発射器及びエネルギー検出器を含むプラグ本体と、
前記エネルギー発射器及びエネルギー検出器へ作動可能に結合された制御モジュールと
を含むスマートシリンダであって、前記制御モジュールは、
前記エネルギー発射器から電磁放射線のエネルギー源を発射し、
前記エネルギー検出器内に受け入れられた鍵の物理的性質に起因する前記エネルギー源の変化を検出し、
前記鍵の前記物理的性質を前記エネルギー源の変化から判断し、
前記鍵の前記物理的性質と所定値とを比較し、並びに
前記物理的性質が前記所定値に整合すると解錠することを許容する施錠デバイスへ作動可能に結合された機構に係合する、ように構成され、前記施錠デバイスへ作動可能に結合された前記機構は前記スマートシリンダに少なくとも部分的に内蔵された電磁気デバイスである、スマートシリンダ。
【請求項15】
前記エネルギー源は光である、請求項14に記載のスマートシリンダ。
【請求項16】
前記鍵の前記物理的性質は前記鍵の形状である、請求項14に記載のスマートシリンダ。
【請求項17】
前記鍵は伝統的ピンタンブラ、ウェハタンブラ、ディスクタンブラ及びレベルタンブラの任意の組み合わせで働くように設計される、請求項14に記載のスマートシリンダ。
【請求項18】
前記エネルギー発射器はエネルギー発射アレイで構成され、前記エネルギー検出器はエネルギー検出アレイで構成される、請求項14に記載のスマートシリンダ。
【請求項19】
前記エネルギー源は偏光フィルタにおいて偏極される、請求項14に記載のスマートシリンダ。
【請求項20】
前記エネルギー源は特定スマートシリンダにとって一意的である、請求項14に記載のスマートシリンダ。
【請求項21】
前記プラグ本体はさらに鍵穴を含む、請求項14に記載のスマートシリンダ。
【請求項22】
前記エネルギー源の前記変化は2次元アレイの検出器において測定される、請求項14に記載のスマートシリンダ。
【請求項23】
前記スマートシリンダは、前記電磁気デバイスが発電機として機能するように構成された場合、前記電磁気デバイス内で生成された貯蔵エネルギーから給電される、請求項14に記載のスマートシリンダ。
【請求項24】
前記鍵の前記物理的性質は前記鍵の2つ以上の側面の形状である、請求項14に記載のスマートシリンダ。
【請求項25】
前記スマートシリンダは伝統的及び標準錠シリンダに適合するように構成される、請求項14に記載のスマートシリンダ。
【請求項26】
前記エネルギー検出器は、画素センサ、MXene光検出器、電荷結合デバイス、Medipixセンサ、相補型金属酸化膜半導体センサ、フォトダイオードセンサ及び光画素アレイのうちの1つ又は複数において測定される、請求項14に記載のスマートシリンダ。
【請求項27】
前記エネルギー源の前記変化は、前記鍵からの光の反射、前記鍵のエリアの容量、及び前記鍵のエリアの導電率、の特性のうちの1つ又は複数を測定する、請求項14に記載のスマートシリンダ。
【請求項28】
電子錠システムであって、
エネルギー発射器及びエネルギー検出器を含むプラグ本体と、
前記エネルギー発射器及び前記エネルギー検出器へ作動可能に結合された制御モジュールと、をさらに含むスマートシリンダであって、前記制御モジュールは、
前記エネルギー発射器から電磁放射線のエネルギー源を発射し、
前記エネルギー検出器内に受け入れられた鍵の物理的性質に起因する前記エネルギー源の変化を検出し、
前記鍵の前記物理的性質を前記エネルギー源の変化から判断し、
前記鍵の前記物理的性質と所定値とを比較し、並びに
前記物理的性質が前記所定値に整合すると解錠することを許容する施錠デバイスへ作動可能に結合された機構に係合する、ように構成され、前記施錠デバイスへ作動可能に結合された前記機構は前記スマートシリンダに少なくとも部分的に内蔵された電磁気デバイスである、スマートシリンダと、
規定値を前記制御モジュールに提供するように構成された、制御システムと
を含む、電子錠システム。
【請求項29】
前記エネルギー源は光である、請求項28に記載の電子錠システム。
【請求項30】
前記鍵の前記物理的性質は前記鍵の形状である、請求項28に記載の電子錠システム。
【請求項31】
前記鍵は伝統的ピンタンブラ、ウェハタンブラ、ディスクタンブラ及びレベルタンブラの任意の組み合わせで働くように設計される、請求項28に記載の電子錠システム。
【請求項32】
前記エネルギー発射器はエネルギー発射アレイで構成され、前記エネルギー検出器はエネルギー検出アレイで構成される、請求項28に記載の電子錠システム。
【請求項33】
前記エネルギー源は偏光フィルタにおいて偏極される、請求項28に記載の電子錠システム。
【請求項34】
前記エネルギー源は特定スマートシリンダにとって一意的である、請求項28に記載の電子錠システム。
【請求項35】
前記プラグ本体はさらに鍵穴を含む、請求項28に記載の電子錠システム。
【請求項36】
前記エネルギー源の変化は2次元アレイの検出器において測定される、請求項28に記載の電子錠システム。
【請求項37】
前記スマートシリンダは、前記電磁気デバイスが発電機として機能するように構成された場合、前記電磁気デバイス内で生成された貯蔵エネルギーから給電される、請求項28に記載の電子錠システム。
【請求項38】
前記鍵の前記物理的性質は前記鍵の2つ以上の側面の形状である、請求項28に記載の電子錠システム。
【請求項39】
前記スマートシリンダは伝統的及び標準錠シリンダに適合するように構成される、請求項28に記載の電子錠システム。
【請求項40】
前記エネルギー検出器は、画素センサ、MXene光検出器、電荷結合デバイス、Medipixセンサ、相補型金属酸化膜半導体センサ、フォトダイオードセンサ及び光画素アレイのうちの1つ又は複数において測定される、請求項28に記載の電子錠システム。
【請求項41】
前記エネルギー源の前記変化は、前記鍵からの光の反射、前記鍵のエリアの容量、及び前記鍵のエリアの導電率、の特性のうちの1つ又は複数を測定する、請求項28に記載の電子錠システム。
【国際調査報告】