(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-03
(54)【発明の名称】立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダ
(51)【国際特許分類】
H01F 41/063 20160101AFI20230727BHJP
【FI】
H01F41/063
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022518644
(86)(22)【出願日】2021-11-10
(85)【翻訳文提出日】2022-03-18
(86)【国際出願番号】 CN2021129877
(87)【国際公開番号】W WO2022252498
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】202121200140.5
(32)【優先日】2021-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522111091
【氏名又は名称】海鴻電気有限公司
【氏名又は名称原語表記】HAIHONG ELECTRIC CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.3, Huancui West Road, Cuishan Lake New District, Kaiping, Jiangmen, Guangdong 529339(CN)
(71)【出願人】
【識別番号】522111105
【氏名又は名称】広東敞開電気有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG TRITYPE ELECTRIC CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, Huancui South Road, Cuishan Lake New District, Kaiping, Jiangmen, Guangdong 529339(CN)
(74)【代理人】
【識別番号】100128509
【氏名又は名称】絹谷 晴久
(74)【代理人】
【識別番号】100119356
【氏名又は名称】柱山 啓之
(72)【発明者】
【氏名】許凱旋
(72)【発明者】
【氏名】梁慶寧
(72)【発明者】
【氏名】司徒樹偉
(72)【発明者】
【氏名】戚宇祥
(72)【発明者】
【氏名】宋丹菊
(72)【発明者】
【氏名】方文傑
(72)【発明者】
【氏名】李飛
(72)【発明者】
【氏名】張学明
(72)【発明者】
【氏名】周宇成
(72)【発明者】
【氏名】方文恵
(72)【発明者】
【氏名】▲チャイ▼麗珍
(72)【発明者】
【氏名】梁毅雄
(72)【発明者】
【氏名】王華明
(72)【発明者】
【氏名】許権安
【テーマコード(参考)】
5E002
【Fターム(参考)】
5E002AA04
5E002AA06
5E002AA22
(57)【要約】
本発明は、外筒、内筒及び張力モジュールを含み、外筒は軸受モジュールによって内筒に可動に接続され、内筒の軸線のまわりを回転し、張力モジュールはスクリューと、ばねと、固定部、摩擦部及び伝動部を含む接続モジュールとを備え、摩擦部と伝動部がいずれも内筒を挿入するように設置され、伝動部が外筒に固定的に接続され、内筒は側面に貫通孔が設けられ、固定部が貫通孔を通過し且つ摩擦部に固定的に接続される立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダを開示する。外筒と内筒を設置することによって、外筒に巻かれた箔帯が外筒の回転に伴って安定的且つ迅速に外へ搬送可能となって、立体巻鉄心製品の巻線効率が高くなり、張力モジュールを設置することによって、伝動部が外筒と連動して回転する時に、摩擦部が伝動部に対して摩擦力を生成して、更に外筒に箔帯又は層間紙に対して張力を印加させて、箔帯又は層間紙の転位を回避して、コイル品質を確保する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外筒、内筒及び張力モジュールを含み、前記外筒は軸受モジュールによって前記内筒に可動に接続され、前記内筒の軸線のまわりを回転し、前記張力モジュールはスクリューと、ばねと、固定部、摩擦部及び伝動部を含む接続モジュールとを備え、前記摩擦部と前記伝動部がいずれも前記内筒を挿入するように設置され、前記伝動部が前記外筒に固定的に接続され、前記内筒は側面に貫通孔が設けられ、前記固定部が前記貫通孔を通過し且つ前記摩擦部に固定的に接続され、前記ばねが前記スクリューを挿入するように設置され、且つ前記ばねの両端がそれぞれ前記スクリューと前記固定部に密着する、ことを特徴とする立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダ。
【請求項2】
前記内筒にねじ穴が設けられ、前記スクリューの下端に前記ねじ穴と螺合するねじ山が設けられ、前記スクリューの上端に調整穴が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダ。
【請求項3】
前記軸受モジュールは、いずれも前記外筒と前記内筒との間に設置される上接続部と下接続部とを含むことを特徴とする請求項1に記載の立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダ。
【請求項4】
前記上接続部は、前記外筒に固定的に接続される第1軸受座と、前記第1軸受座内に嵌合され、内輪が前記内筒に対して締まり嵌めされる第1軸受とを含むことを特徴とする請求項3に記載の立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダ。
【請求項5】
前記下接続部は第2軸受座と第2軸受を含み、前記第2軸受座の底部に更に第3軸受が設けられ、前記第2軸受座が前記外筒に固定的に接続され、前記第2軸受と前記第3軸受はいずれも内輪が前記内筒に対して締まり嵌めされることを特徴とする請求項3に記載の立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダ。
【請求項6】
前記伝動部に位置決めブロックが設けられ、前記第2軸受座に前記位置決めブロックを係合する凹溝が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダ。
【請求項7】
前記内筒の下端に取付座が設けられ、前記第3軸受の前記第2軸受座から離れた一端が前記取付座に密着することを特徴とする請求項5に記載の立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダ。
【請求項8】
前記取付座に複数の取付穴が均一に設置されていることを特徴とする請求項7に記載の立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダ。
【請求項9】
前記外筒は、連結環によって固定的に接続される上部ケースと下部ケースを含むことを特徴とする請求項1に記載の立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダ。
【請求項10】
前記上部ケースと前記下部ケースの前記連結環から離れた一側にそれぞれ外へ延伸するバッフル板が設置されていることを特徴とする請求項9に記載の立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変圧器生産の技術分野に関し、特に、立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダに関する。
【背景技術】
【0002】
立体巻鉄心変圧器は、省エネでき、環境に優しく、効率が高い等のメリットを有し、社会で幅広く応用されているので、より安全で信頼できる製品をどのようにして製造するかは各メーカに重要視されていることになる。コイルは立体巻鉄心変圧器の重要な中心的部材として、その品質と性能が製品の安全性や信頼性に直接影響する。現在、立体巻鉄心変圧器用の遊星歯車系巻線金型を採用したメーカがあり、それは伝統的な箔型巻線機に取って代わることができるだけでなく、巻装プロセスを簡単化し、効率を向上させることができるが、遊星歯車系巻線金型には箔帯又は層間紙を入れるための供給シリンダを配置する必要がある。供給シリンダは遊星歯車系中の自転装置として、回転過程で箔帯又は層間紙を鉄心脚又は絶縁筒に巻き付ける。しかしながら、現段階では汎用性と安定性を兼備する供給シリンダが乏しくて、変圧器コイルの生産効率と製品品質が大きく影響されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記問題を解決するために、本発明は、供給シリンダの汎用性と安定性を向上させ、立体巻鉄心製品の巻線効率とコイル品質を高めるように、立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明がその問題を解決するために採用する技術的解決手段は以下の通りである。
【0005】
外筒、内筒及び張力モジュールを含み、前記外筒は軸受モジュールによって前記内筒に可動に接続され、前記内筒の軸線のまわりを回転し、前記張力モジュールはスクリューと、ばねと、固定部、摩擦部及び伝動部を含む接続モジュールとを備え、前記摩擦部と前記伝動部がいずれも前記内筒を挿入するように設置され、前記伝動部が前記外筒に固定的に接続され、前記内筒は側面に貫通孔が設けられ、前記固定部が前記貫通孔を通過し且つ前記摩擦部に固定的に接続され、前記ばねが前記スクリューを挿入するように設置され、且つ前記ばねの両端がそれぞれ前記スクリューと前記固定部に密着する、立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダである。
【0006】
上記立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダは少なくとも下記の有用な効果を有する。外筒と内筒を設置することによって、外筒に巻かれた箔帯又は層間紙が外筒の回転に伴って安定的且つ迅速に外へ搬送可能となって、立体巻鉄心製品の巻線効率が高くなる。張力モジュールを設置することによって、伝動部が外筒と連動して回転する時に、摩擦部が伝動部に対して摩擦力を生成して、更に外筒に箔帯又は層間紙に対して張力を印加させて、箔帯又は層間紙の転位を回避して、コイル品質を確保する。
【0007】
更に、前記内筒にねじ穴が設けられ、前記スクリューの下端に前記ねじ穴と螺合するねじ山が設けられ、前記スクリューの上端に調整穴が設けられている。ねじ山と調整穴を設置することによって、スクリューと内筒の位置の変更が容易になり、更にばねが固定部に印加する圧力を調整して摩擦部と伝動部との間の摩擦力を変化させ、外筒が箔帯又は層間紙に印加する張力の大きさの調整を達成し、立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダの汎用性と使いやすさを向上させる。
【0008】
更に、前記軸受モジュールは、いずれも前記外筒と前記内筒との間に設置される上接続部と下接続部とを含む。上接続部と下接続部を設置することによって、外筒と内筒との間の接続安定性を高め、外筒が高速で回転する時に位置ずれが発生することを回避し、コイル品質を確保する。
【0009】
更に、前記上接続部は、前記外筒に固定的に接続される第1軸受座と、前記第1軸受座内に嵌合され、内輪が前記内筒に対して締まり嵌めされる第1軸受とを含む。第1軸受座と第1軸受を設置することによって、内筒の上端と外筒の接続安定性を確保し、外筒と内筒の同軸度を高める。
【0010】
更に、前記下接続部は第2軸受座と第2軸受を含み、前記第2軸受座の底部に更に第3軸受が設けられ、前記第2軸受座が前記外筒に固定的に接続され、前記第2軸受と前記第3軸受はいずれも内輪が前記内筒に対して締まり嵌めされる。第2軸受座と第2軸受を設置することによって、内筒の下端と外筒の接続安定性を確保する。
【0011】
更に、前記伝動部に位置決めブロックが設けられ、前記第2軸受座に前記位置決めブロックを係合する凹溝が設けられている。位置決めブロックと凹溝を設置することによって、下接続部と接続モジュールの位置決め及び取り付けが容易になって、立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダの取付利便性を向上させる。
【0012】
更に、前記内筒の下端に取付座が設けられ、前記第3軸受の前記第2軸受座から離れた一端が前記取付座に密着する。取付座を設置することによって、内筒の迅速な固定取付が可能になって、立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダの取付利便性を向上させる。
【0013】
更に、前記取付座に複数の取付穴が均一に設置されている。取付穴を設置することによって、内筒の取付安定性を高め、立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダが傾くことを回避する。
【0014】
更に、前記外筒は、連結環によって固定的に接続される上部ケースと下部ケースを含む。上部ケース、下部ケース及び連結環を設置することによって、材料の高さに応じて連結環の高さを調整して外筒の高さを材料と一致させることが可能になって、立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダの汎用性を高める。
【0015】
更に、前記上部ケースと前記下部ケースの前記連結環から離れた一側にそれぞれ外へ延伸するバッフル板が設置されている。バッフル板を設置することによって、外筒が材料に対して取付ガイド作用を発揮し、搬送過程で材料が傾くことを回避する。
【0016】
上記立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダの有用な効果は以下のとおりである。外筒と内筒を設置することによって、外筒に巻かれた箔帯又は層間紙が外筒の回転に伴って安定的且つ迅速に外へ搬送可能となって、立体巻鉄心製品の巻線効率が高くなる。張力モジュールを設置することによって、伝動部が外筒と連動して回転する時に、摩擦部が伝動部に対して摩擦力を生成して、更に外筒に箔帯又は層間紙に対して張力を印加させて、箔帯又は層間紙の転位を回避して、コイル品質を確保する。ねじ山と調整穴を設置することによって、スクリューと内筒の位置の変更が容易になり、更に外筒が箔帯又は層間紙に印加する張力の大きさを調整して、立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダの汎用性と使いやすさを向上させる。上部ケース、下部ケース及び連結環を設置することによって、材料の高さに応じて連結環の高さを調整して外筒の高さを材料と一致させることが可能になって、立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダの汎用性を高める。
【0017】
本発明の付加態様とメリットは、一部が以下の説明に示されるが、一部が以下の説明により明らかになり、又は本発明の実践によって理解される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の上記態様と付加態様及びメリットは、以下の添付図面を参照した実施例に対する説明により、明瞭に且つ理解しやすくなる。
【0019】
【
図1】本発明の実施例に係る立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダの構成図である。
【
図2】本発明の実施例に係る立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダの構成分解図である。
【
図3】本発明の実施例に係る立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダの断面図である。
【
図4】
図2における張力モジュールと下接続部の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下では、本発明の実施例を詳しく説明し、実施例の例は添付図面に示されており、始めから終わりまで、同一或いは類似の符号は同一或いは類似の素子、又は同一或いは類似の機能を有する素子を示す。以下に添付図面を参考して説明される実施例は例示的なものであり、本発明を解釈するためのものに過ぎず、本発明を限定するものとして理解すべきではない。
【0021】
図1~
図4を参照すると、本発明の実施例は、外筒100、内筒200及び張力モジュール300を含み、外筒100は軸受モジュール400によって内筒200に可動に接続され、内筒200の軸線のまわりを回転し、張力モジュール300はスクリュー310と、ばね320と、固定部331、摩擦部332及び伝動部333を含む接続モジュール330とを備え、摩擦部332と伝動部333がいずれも内筒200を挿入するように設置され、伝動部333が外筒100に固定的に接続され、内筒200は側面に貫通孔210が設けられ、固定部331が貫通孔210を通過し且つ摩擦部332に固定的に接続され、ばね320がスクリュー310を挿入するように設置され、且つばね320の両端がそれぞれスクリュー310と固定部331に密着する、立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダを提供する。
【0022】
外筒100と内筒200を設置することによって、外筒100に巻かれた箔帯又は層間紙が外筒100の回転に伴って安定的且つ迅速に外へ搬送可能となって、立体巻鉄心製品の巻線効率が高くなる。張力モジュール300を設置することによって、伝動部333が外筒100と連動して回転する時に、摩擦部332が伝動部333に対して摩擦力を生成して、更に外筒100に箔帯又は層間紙に対して張力を印加させて、箔帯又は層間紙の転位を回避して、コイル品質を確保する。
【0023】
図2と
図4を参照すると、別の実施例では、内筒200にねじ穴240が設けられ、スクリュー310の下端にねじ穴240と螺合するねじ山が設けられ、スクリュー310の上端に調整穴311が設けられている。ねじ山と調整穴311を設置することによって、スクリュー310と内筒200の位置の変更が容易になり、更にばね320が固定部331に印加する圧力を調整して摩擦部332と伝動部333との間の摩擦力を変化させ、外筒100が箔帯又は層間紙に印加する張力の大きさの調整を達成し、立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダの汎用性と使いやすさを向上させる。
【0024】
別の実施例では、軸受モジュール400は、いずれも外筒100と内筒200との間に設置される上接続部410と下接続部420を含む。上接続部410と下接続部420を設置することによって、外筒100と内筒200との間の接続安定性を高め、外筒100が高速で回転する時に位置ずれが発生することを回避し、コイル品質を確保する。
【0025】
別の実施例では、上接続部410は、外筒100に固定的に接続される第1軸受座411と、第1軸受座411内に嵌合され、内輪が内筒200に対して締まり嵌めされる第1軸受412とを含む。第1軸受座411と第1軸受412を設置することによって、内筒200の上端と外筒100の接続安定性を確保し、外筒100と内筒200の同軸度を高める。
【0026】
別の実施例では、下接続部420は第2軸受座421と第2軸受422を含み、第2軸受座421の底部に更に第3軸受423が設けられ、第2軸受座421が外筒100に固定的に接続され、第2軸受422と第3軸受423はいずれも内輪が内筒200に対して締まり嵌めされる。第2軸受座421と第2軸受422を設置することによって、内筒200の下端と外筒100の接続安定性を確保する。
【0027】
図4を参照すると、別の実施例では、伝動部333に位置決めブロック334が設けられ、第2軸受座421に位置決めブロック334を係合する凹溝424が設けられている。位置決めブロック334と凹溝424を設置することによって、下接続部420と接続モジュール330の位置決め及び取り付けが容易になって、立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダの取付利便性を向上させる。
【0028】
別の実施例では、内筒200の下端に取付座220が設けられ、第3軸受423の第2軸受座421から離れた一端が取付座220に密着する。取付座220を設置することによって、内筒200の迅速な固定取付が可能になって、立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダの取付利便性を向上させる。
【0029】
別の実施例では、取付座220に複数の取付穴221が均一に設置されている。取付穴221を設置することによって、内筒200の取付安定性を高め、立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダが傾くことを回避する。
【0030】
別の実施例では、外筒100は、連結環130によって固定的に接続される上部ケース110と下部ケース120を含む。上部ケース110、下部ケース120及び連結環130を設置することによって、材料の高さに応じて連結環130の高さを調整して外筒100の高さを材料と一致させることが可能になって、立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダの汎用性を高める。
【0031】
別の実施例では、上部ケース110と下部ケース120の連結環130から離れた一側にそれぞれ外へ延伸するバッフル板140が設置されている。バッフル板140を設置することによって、外筒100が材料に対して取付ガイド作用を発揮し、搬送過程で材料が傾くことを回避する。
【0032】
以下、本発明の動作原理を更に説明する。
【0033】
使用する前に、まず、外筒100の高さが箔帯又は層間紙の巻付高さと一致し、供給シリンダに異なる幅、厚さの箔帯又は層間紙を載置できるように、材料の規格、例えば箔帯又は層間紙の長さ、高さ及び厚さに応じて異なる寸法の連結環130を選択する。張力モジュール300と内筒200を順次下部ケース120内に取り付け、次に、連結環130によって上部ケース110と下部ケース120を接続する。次に、材料を均一且つ緊密に外筒100に巻き付け、外筒100の上下端に位置するバッフル板140が位置規制作用を発揮して、箔帯又は層間紙が巻付過程で緩んだり傾いたりすることを回避する。最後に、取付座220と取付穴221によって外筒100を巻線金型に設置して、コイル材料の仕込み操作を終了する。巻線金型が運転すると、供給シリンダにおける箔帯又は層間紙を連動させて外へ搬送し、更に外筒100を連動させて内筒200の軸線のまわりを回転させる。それと同時に、外筒100が伝動部333と第2軸受座421を連動させて回転させ、ばね320の両端がそれぞれスクリュー310と固定部331に密着するので、固定部331が摩擦部332によって伝動部333に圧力を印加し、それによって摩擦部332が伝動部333に対して摩擦力を生成し、更に外筒100に搬送中の箔帯又は層間紙に対して張力を発生させて、材料搬送速度を制御し巻線品質を確保する効果を達成する。なお、スクリュー310が固定部331を通過してねじ穴240に螺合されるので、操作者が調整穴311によってスクリュー310と固定部331の相対的位置を変化させ、更にばね320が固定部331に作用する圧力を変化させ、摩擦部332と伝動部333との間の摩擦力を変化させることができ、外筒100の張力に対する迅速な調整を可能とする。生産過程で、巻線効果に応じて張力を調整することで、巻線品質と効率を効果的に高めることができる。材料搬送過程で、外筒100が上接続部410と下接続部420によって内筒200に接続されるため、内筒200を挿入するように第1軸受412、第2軸受422及び第3軸受423を設置することで、外筒100と内筒200の同軸度を更に確保し、外筒100が変位したり落ちたりすることを回避し、供給シリンダの材料搬送安定性を高める。外筒100における箔帯又は層間紙が常に、ガイド作用を発揮するバッフル板140の間に保持され、箔帯又は層間紙が搬送過程で傾いたり落ちたりすることを回避する。
【0034】
以上から分かるように、本発明の立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダにおいて、外筒100と内筒200を設置することによって、外筒100に巻かれた箔帯又は層間紙が外筒100の回転に伴って安定的且つ迅速に外へ搬送可能となって、立体巻鉄心製品の巻線効率が高くなる。張力モジュール300を設置することによって、伝動部333が外筒100と連動して回転する時に、摩擦部332が伝動部333に対して摩擦力を生成して、更に外筒100に箔帯又は層間紙に対して張力を印加させて、箔帯又は層間紙の転位を回避して、コイル品質を確保する。ねじ山と調整穴311を設置することによって、スクリュー310と内筒200の位置の変更が容易になり、更に外筒100が箔帯又は層間紙に印加する圧力を調整して、立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダの汎用性と使いやすさを向上させる。上部ケース110、下部ケース120及び連結環130を設置することによって、材料の高さに応じて連結環130の高さを調整して外筒100の高さを材料と一致させることが可能になって、立体巻鉄心変圧器用の供給シリンダの汎用性を高める。
【0035】
以上、添付図面を参照しながら本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、当業者が有する知識の範囲内で、本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
【国際調査報告】