(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-03
(54)【発明の名称】オストミーパウチ
(51)【国際特許分類】
A61F 5/445 20060101AFI20230727BHJP
【FI】
A61F5/445
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022574173
(86)(22)【出願日】2021-06-01
(85)【翻訳文提出日】2023-01-24
(86)【国際出願番号】 GB2021051339
(87)【国際公開番号】W WO2021245396
(87)【国際公開日】2021-12-09
(32)【優先日】2020-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508080986
【氏名又は名称】コンバテック リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】エバンズ,ケビン
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA09
4C098CC31
4C098CD01
4C098CE03
4C098CE14
4C098CE17
(57)【要約】
本発明は、オストミーパウチ(10)に関する。パウチ(10)は、ストーマ排出物を収容するためのキャビティを画定するためにその周囲の少なくとも一部についてシールされた内側壁(18b)及び外側壁(20b)を含む。キャビティは、上セクション(12)と下セクション(14)とを含む。胴セクション(13)は、上セクション(12)と下セクション(14)との間に位置する。キャビティ内からパウチ(10)の外部にガスを放出するためのパウチ(10)の外側壁のベント(30)と、ベントの周りにフィルター室(56)を画定し、使用時にストーマ排出物が入る保護パネル(54)を有する前置フィルター構成とを含むフィルターシステムが設けられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オストミーパウチであって、
ストーマ排出物を収容するためのキャビティを画定するためにその周囲の少なくとも一部についてシールされた内側壁及び外側壁であって、前記キャビティが、上セクションと、下セクションと、前記上セクション及び前記下セクションの間に位置する胴セクションとを含む内側壁及び外側壁と、
フィルターシステムであって、
前記キャビティ内から前記パウチの外部にガスを放出するための前記パウチの前記外側壁のベントと、
前記ベントの周りにフィルター室を画定し、使用時にストーマ排出物が入る保護パネルを有する前置フィルター構成とを有するフィルターシステムと、を備えた、
オストミーパウチ。
【請求項2】
前置フィルター構成は、前記ベントに接触するストーマ排出物の内容物を制御するように構成されている、
請求項1に記載のオストミーパウチ。
【請求項3】
前記フィルター室は、気体ストーマ排出物が前記フィルター室に移動することを可能にする入口を有する、
請求項1又は請求項2に記載のオストミーパウチ。
【請求項4】
前記入口は、前記保護パネルの1つ又は複数の開口部を有する、
請求項3に記載のオストミーパウチ。
【請求項5】
前記1つ又は複数の開口部は、前記保護パネルの切れ目又は溝穴を有する、
請求項4に記載のオストミーパウチ。
【請求項6】
前記1つ又は複数の開口部は、前記保護パネルのC字切れ目又はS字切れ目を有する、
請求項5に記載のオストミーパウチ。
【請求項7】
前記1つ又は複数の開口部は、前記ベントからある半径方向距離に配置されている、
請求項4から請求項6の何れか1項に記載のオストミーパウチ。
【請求項8】
前記1つ又は複数の開口部は、前記パウチが使用中の向きにおいて前記パウチを通る水平軸に関して角度が付けられている、
請求項4から請求項7の何れか1項に記載のオストミーパウチ。
【請求項9】
前記入口は、前記パウチが使用中の向きにおいて前記ベントの上方に位置する、
請求項3から請求項8の何れか1項に記載のオストミーパウチ。
【請求項10】
前記フィルター室は、液体ストーマ排出物が前記フィルター室から移動することを可能にする出口を有する、
請求項1から請求項9の何れか1項に記載のオストミーパウチ。
【請求項11】
前記フィルター室のための前記入口は、液体ストーマ排出物のための前記出口として機能する、
請求項3から請求項9の何れか1項に従属する、請求項10に記載のオストミーパウチ。
【請求項12】
前記出口は、前記保護パネルと前記パウチの前記外側壁との間に形成されている、
請求項10又は請求項11に記載のオストミーパウチ。
【請求項13】
前記保護パネルは、1つ又は複数の取付領域において前記パウチの前記外側壁に取り付けられ、前記1つ又は複数の取付領域はそれによって、隣接する取付領域間に、及び/又は取付領域と前記キャビティを形成する周囲シールとの間に1つ又は複数の隙間の形で出口を画定する、
請求項12に記載のオストミーパウチ。
【請求項14】
前記保護パネルは、1つ又は複数の溶接部によって前記1つ又は複数の取付領域において前記パウチの前記外側壁に取り付けられる、
請求項13に記載のオストミーパウチ。
【請求項15】
前記1つ又は複数の溶接部は、複数のスポット溶接部を有し、前記複数のスポット溶接部は、複数の取付領域とそれらの間の複数の隙間とを画定する、
請求項14に記載のオストミーパウチ。
【請求項16】
前記1つ又は複数の溶接部は、一対の棒状溶接部を有し、前記一対の棒状溶接部は、それらの間に単一隙間を有する一対の取付領域を画定する、
請求項14に記載のオストミーパウチ。
【請求項17】
前記出口は、前記パウチが使用中の向きにおいて前記ベントの下方に位置する、
請求項10から請求項16の何れか1項に記載のオストミーパウチ。
【請求項18】
前記フィルターシステムは、臭気フィルターを有する、
請求項1から請求項17の何れか1項に記載のオストミーパウチ。
【請求項19】
前記フィルターシステムは、前記保護パネルが前記キャビティ内に配置されて前記パウチの前記上セクションにフィルター室を画定するように構成される、
請求項1から請求項18の何れか1項に記載のオストミーパウチ。
【請求項20】
前記内側壁及び前記外側壁間に前記キャビティを第1及び第2のキャビティ室に画定する分離壁を有する、
請求項1から請求項19の何れか1項に記載のオストミーパウチ。
【請求項21】
前記分離壁は、固体ストーマ排出物から流体ストーマ排出物を濾過するように動作可能である流体透過可能である濾過要素を有する、
請求項20に記載のオストミーパウチ。
【請求項22】
前記ベントの上に少なくとも部分的に配置されたガス透過膜を有する、
請求項1から請求項21の何れか1項に記載のオストミーパウチ。
【請求項23】
前記ストーマ排出物を前記キャビティから放出するための排出口を有する、
請求項1から請求項22の何れか1項に記載のオストミーパウチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストーマ排出物を収容するためのキャビティと、オストミーパウチからガスを放出するためのフィルターシステムとを有するオストミーパウチに関する。
【背景技術】
【0002】
オストミーパウチは、オストメイトの身体に形成されたストーマからのストーマ排出物を収集して保持するために使用することができる。一般に、ストーマは、オストメイトの身体の胴体の外科的開口部であるが、開口部によって露出される内部組織、器官又はその一部に言及することもある。オストミーパウチは、一般的には、共にシールされる一対の壁の形をとり、形成されたストーマを通してストーマ排出物がオストメイトから放出され得るキャビティを形成する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
オストミーパウチの性質及び用途を考えると、パウチは、オストメイトによってできるだけ容易に且つ目立ちにくく着用できることが望ましい。また、オストメイトにおいて利便性を高めるためにパウチが長期間着用されることが有利である。しかしながら、パウチを使用できる時間を延ばすために、一般的にパウチの容量を増加させることが必要であり、これは、使用時にパウチの目立ちにくさという点では不利になる可能性がある。オストミーパウチには、オストメイトがストーマ排出物をキャビティから排出することを可能にする排出口を備えている場合がある。これは、オストメイトにどの時点においてもキャビティ内の排出物の量に対する追加制御を与えることができるが、オストメイトがパウチを断続的に排出する必要がある利便性の低下を犠牲にする。
【0004】
さらに、気体ストーマ排出物は、オストミーパウチにたまる可能性があり、それは、ガスがパウチから放出されない限り、オストミーパウチが拡張することを引き起こし得る。それに関連する拡張は、使用中にオストミーパウチが元の位置から移動する可能性を増大させ得る。オストメイトの衣類の下に目に見える膨らみを形成することに加えて、オストミーパウチのあらゆる移動は、漏れ又はオストミーパウチがオストメイトから落ちることを引き起こし得る。従って、いくつかのオストミーパウチは、パウチから気体ストーマ排出物を放出するための出口を含む。
【0005】
出口が設けられる場合、出口が閉塞される又は詰まることを防止するために、あるいはさらに出口を通じて液体及び/又は固体の排出物が漏れることを防止するために、液体及び/又は固体のストーマ排出物が出口と接触することを防止することが望ましい。しかしながら、今日まで、これらの頼みの綱に対処する完全な解決策は提供されていない。
【0006】
従って、本発明の1つ又は複数の実施形態の目的は、先行技術による1つ又は複数の問題を克服する又は少なくとも部分的に軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、オストミーパウチであって、ストーマ排出物を収容するためのキャビティであって、前記キャビティが、少なくとも上セクションと、下セクションと、前記上セクション及び前記下セクションの間に位置する胴(waisted)セクションとを含むキャビティ、及びフィルターシステムであって、パウチの外側壁のベント(vent)と、前記ベントのための保護カバーを形成する前置フィルター構成(pre-filter arrangement)とを有するフィルターシステム、を有するオストミーパウチが提供される。
【0008】
本発明の一態様によれば、オストミーパウチであって、ストーマ排出物を収容するためのキャビティを画定するためにその周囲の少なくとも一部についてシールされた内側壁及び外側壁であって、前記キャビティが、上セクションと、下セクションと、前記上セクション及び前記下セクションの間に位置する胴セクションとを含む内側壁及び外側壁と、フィルターシステムであって、前記キャビティ内から前記パウチの外部にガスを放出するための前記パウチの前記外側壁のベントと、前記ベントの周囲にフィルター室を画定し、使用時にストーマ排出物が入る保護パネルを有する前置フィルター構成とを有するフィルターシステムと、を備えたオストミーパウチが提供される。
【0009】
有利には、本発明のオストミーパウチは、先行技術の解決策と比べて、キャビティ内のストーマ排出物の改善された制御を提供する。具体的には、本発明のオストミーパウチは、ユーザの利便性及び目立ちにくさを維持しながら、必要に応じて排出物の様々な気体、液体及び固体成分を貯蔵又は放出することを可能にする。これは、胴セクションと連動してストーマ排出物で満たされたときにパウチのたるみを制御(すなわち防止又は実質的に低減)し、オストメイトがパウチを空にする又は交換する必要があると感じる前に、より大量のストーマ排出物をパウチに収容することを可能にするパウチの増加したキャビティ容量と、気体ストーマ排出物をキャビティから放出してパウチの「膨張」又は「バルーン化」を防止するための手段との両方を提供することによって達成される。本発明の前置フィルター構成は、ストーマ排出物の固体、液体及び気体成分の分離に対する追加制御を提供し、ベントの継続的な動作を確保する。
【0010】
以下に述べる任意の特徴は、必要に応じて本発明の任意の態様に適用することできる。
【0011】
前置フィルター構成は、ベントと接触するストーマ排出物の内容物を制御するように構成され得る。例えば、前置フィルターは、有利には、ベントと接触することができる固体又は液体のストーマ排出物のレベルを防止又は少なくとも低減するように構成され得る。
【0012】
フィルター室は、気体ストーマ排出物がフィルター室に移動することを可能にする入口を有し得る。
【0013】
入口は、保護パネルの1つ又は複数の開口部を有し得る。
【0014】
従って、1つの好ましい実施形態は、オストミーパウチであって、ストーマ排出物を収容するためのキャビティを画定するためにその周囲の少なくとも一部についてシールされた内側壁及び外側壁であって、前記キャビティが、上セクションと、下セクションと、前記上セクション及び前記下セクションの間に位置する胴セクションとを含む内側壁及び外側壁と、フィルターシステムであって、前記キャビティ内から前記パウチの外部にガスを放出するための前記パウチの前記外側壁のベントと、前記ベントの周囲にフィルター室を画定し、使用時にストーマ排出物が入る保護パネルを有する前置フィルター構成とを有するフィルターシステムと、を備え、入口は、保護パネルの1つ又は複数の開口部を有する、オストミーパウチを提供する。
【0015】
実施形態では、入口は、保護パネルの複数の開口部を有する。1つ又は複数の開口部は、保護パネルの切れ目(cut)又は溝穴(slot)を有し得る。1つ又は複数の開口部は、保護パネルのC字切れ目又はS字切れ目を有し得る。実施形態では、入口は、保護パネルの複数のC字切れ目を有する。
【0016】
1つ又は複数の開口部は、ベントの周りに配置され得る。例えば、1つ又は複数の開口部は、ベントからある半径方向距離に配置され得る。1つ又は複数の開口部は、例えば、10mm~40mmの間、又は15mm~35mmの間、又は20mm~30mmの間、又は23mm~27mmの間の半径方向距離に配置され得る。
【0017】
1つ又は複数の開口部は、パウチが使用中の向きにおいてパウチを通る水平軸に関して角度が付けられ得る。例えば、いくつかの実施形態では、入口は、保護パネルの複数のC字切れ目を有してもよく、それぞれ、パウチを通る水平軸に関して約45°に角度が付けられてもよい。
【0018】
入口は、パウチが使用中の向きにおいてベントの上方に位置し得る。
【0019】
フィルター室は、出口を有し得る。出口は、液体ストーマ排出物がフィルター室から、例えば存在する場合にはキャビティ又は前記室の残部に移動することを可能にすることができる。
【0020】
出口は、液体ストーマ排出物が長時間ベントと接触することを防止するために設けられる。例えば、オストメイトがオストミーパウチを取り付けた状態で動き回るとき、オストメイトは、ストーマ液体が重力によってフィルター室入口と接触して保持されるようにオストメイト装具の向きを変えることがある(例えば、オストメイトが横になっているときにオストミーパウチが逆さまに又は横になる場合)。このような条件下で、いくらかのストーマ液体は、入口を介してフィルター室に入る可能性がある。有益には、オストメイトが直立又は座位に戻るとき、出口は、フィルター室に入ったストーマ液体が出ることを可能にする。
【0021】
実施形態では、フィルター室のための入口は、液体ストーマ排出物のための出口としても機能することができる。そのような場合、入口/出口は、パウチが使用中の向きにおいてベントの下方に設けられる。
【0022】
いくつかの実施形態では、出口は、保護パネルとパウチの壁との間に形成される。
【0023】
従って、1つの好ましい実施形態は、オストミーパウチであって、ストーマ排出物を収容するためのキャビティを画定するためにその周囲の少なくとも一部についてシールされた内側壁及び外側壁であって、前記キャビティが、上セクションと、下セクションと、前記上セクション及び前記下セクションの間に位置する胴セクションとを含む内側壁及び外側壁と、フィルターシステムであって、前記キャビティ内から前記パウチの外部にガスを放出するための前記パウチの前記外側壁のベントと、前記ベントの周りにフィルター室を画定し、使用時にストーマ排出物が入る保護パネルを有する前置フィルター構成とを有するフィルターシステムと、を備え、前記フィルター室は、液体ストーマ排出物が前記フィルター室から移動することを可能にする出口を有し、前記出口は、前記保護パネルと前記パウチの前記外側壁との間に形成される、オストミーパウチを提供する。
【0024】
出口は、保護パネルとパウチの外側壁との間に形成され得る。保護パネルは、1つ又は複数の取付領域においてパウチの壁に取り付けられ得る。それは、内側壁に、より好ましくはパウチの外側壁に取り付けられ得る。 1つ又は複数の取付領域はそれによって、隣接する取付領域間に、及び/又は取付領域とキャビティを形成する周囲シールとの間に1つ又は複数の隙間の形で出口を画定し得る。
【0025】
保護パネルは、1つ又は複数の溶接部(weld)によって1つ又は複数の取付領域においてパウチの内側壁に、しかし好ましくは外側壁に取り付けられ得る。1つ又は複数の溶接部は、1つ又は複数の、好ましくは複数の、スポット溶接部を有し得る。実施形態では、複数のスポット溶接部は、複数の取付領域とそれらの間の複数の隙間とを画定する。他の実施形態では、1つ又は複数の溶接部は、1つ又は複数の、好ましくは一対の、棒状溶接部を有する。実施形態では、一対の棒状溶接部は、それらの間に単一隙間を有する一対の取付領域を画定する。代替的に、1つ又は複数の溶接部は、取付領域の端部とキャビティを形成する周囲シールとの間に単一隙間を備え、パウチの実質的に幅全体に及ぶ単一取付領域を画定する単一棒状溶接部を有してもよい。
【0026】
保護パネルは、その周囲の一部について、例えば保護パネルの1つ又は複数の側面及び/又は最上縁に沿って、内側壁及び外側壁に取り付けられ得る。取付は、パウチの内側壁及び外側壁の間の外形溶接部に設けられ得る。保護パネルは、保護パネルの最下縁の少なくとも一部を除いて、その周囲について内側壁及び外側壁に取り付けられてもよく、それは、1つ又は複数の取付領域において、内側壁にのみ取り付けられ得るが、好ましくは外側壁にのみ取り付けられ得る。
【0027】
出口は、パウチが使用中の向きにおいてベントの下方に位置し得る。別々の入口及び出口が存在する場合、出口は、パウチが使用中の向きにおいて入口の下方に位置し得る。
【0028】
フィルターシステムは、臭気フィルターを有し得る。臭気フィルターは、ベント又はその近傍に設けられ得る。臭気フィルターは、例えば、木炭又は活性炭フィルターを有し得る。臭気フィルターは、実質的に円形又はディスク形状であり得る。円形/ディスク形状のフィルターの主面は、気体ストーマ排出物がそれを通じてフィルターに入ることができるように透過可能であってもよい。臭気フィルターは、例えば、開放端を有するストリップフィルター(strip filter)を有してもよい。
【0029】
フィルターシステム又はその構成要素、例えばベントは、オストミーパウチの外側壁に設けられ得る又はそれに関連付けられ得る。例えば、いくつかの実施形態では、フィルターシステムは、パウチの外側壁の外面上に配置された臭気フィルターを有してもよい。そのような実施形態では、ベントは、臭気フィルターに近接して配置されるとともに使用時に気体ストーマ排出物がパウチの内部を出て臭気フィルターに入ることができるベントを提供する外側壁の開口部、例えば実質的に円形開口部を有し得る。有利には、パウチの内部の外側に臭気フィルターを有することは、長期間露出される場合フィルターを詰まらせ、その際にパウチが望ましくなく膨張又はバルーン化する可能性がある、ストーマ排出物、特に固体及び液体ストーマ排出物へのフィルターの露出を最小化することができる。そのような構成は、例えば、同じパウチがユーザによって長期間使用される可能性がある開放パウチに特に有用であり得る。
【0030】
他の実施形態では、フィルターシステムは、パウチの外側壁の内面に設けられた臭気フィルターを有してもよい。そのような実施形態では、ベントは、オストミーパウチの外側壁の1つ又は複数のスリット、開口部等を有してもよい。スリットは、臭気フィルターに隣接して、例えばパウチの外側壁に接着又は他の方法で連結される臭気フィルターの後面に隣接して配置されてもよい。液体及び固体のストーマ排出物を長時間臭気フィルターと接触させる可能性があるという欠点を被る一方で、臭気フィルターがパウチの内部内に設けられる実施形態は、費用効率が高い解決策を提供し、例えば、開放パウチと比べると、非常に短い期間着用するように設計された閉鎖パウチの使用に特に適している可能性がある。ここで、フィルターは、ストーマ排出物に露出され得るが、非常に短い期間であり、従って使用期間の終了前に詰まる可能性は低い。
【0031】
フィルターシステムは、パウチの上セクションに又はそれに関連付けられ得る。
【0032】
フィルターシステムは、フィルターキャップを備えてもよい。フィルターキャップは、例えば、パウチの外側壁の外面又は存在する場合には外側快適層の外面に設けられてもよく、パウチのフィルターシステムの一部を形成する臭気フィルターの周りに配置されてもよい。フィルターキャップは、フィルターシステムのための保護を提供してもよく、特に、使用時に、臭気フィルターの周りに設けられ、臭気フィルターを保護するように動作可能であってもよい。フィルターキャップは、フィルターキャップの1つ又は複数の開口部又はスリット、例えば1つ又は複数のS字スリットを含んでもよく、それらは、それを通じてガスの放出を可能にする。
【0033】
フィルターシステムはさらに、フィルターカバーラベルを含んでもよい。フィルターカバーラベルは、使用時にフィルターキャップの上に配置され、その開口部/スリットをシールすることができる取り外し可能な構成要素を有し得る。これは、例えば、オストメイトが水泳する、入浴する又はシャワーを浴びることを計画する場合に特に有用であり得る。ラベルは、キャップの前記開口部/スリットを通じた水の浸入を防止し、それによって水から臭気フィルターの詰まりを防止することができる。
【0034】
保護パネルは、パウチの上セクションにフィルター室を画定するためにキャビティ内に配置され得る。例えば、保護パネルは、胴セクションにおいて、又はそれに近接して、又はそれの上方にパウチの内側壁又は外側壁に取り付けられ、パウチの上セクション内にフィルター室を画定し得る。パウチの上セクションにのみフィルター室を画定する保護パネルを提供することは、有利には、パウチを形成するのに必要な材料の量を減少させ、それによってコスト及び製造に関して利点をもたらすことができる。代替的に、保護パネルは、パウチの上セクション及び下セクションに及ぶフィルター室を画定するためにキャビティ内に配置され得る、又はパウチの下セクションのみに配置され得る。
【0035】
キャビティは、フィルター室から分離された2つ又はそれ以上のキャビティ室にさらに細分化されてもよい。例えば、キャビティは、1つ又は複数の仕切り、壁部材、又はフィルター要素によって分離されてもよい。いくつかの実施形態では、パウチは、キャビティを第1及び第2のキャビティ室に画定する内側壁及び外側壁の間の分離壁を有する。分離壁は、濾過要素を有し得る。濾過要素は、流体透過可能であってもよく、固体ストーマ排出物から流体ストーマ排出物を濾過するように動作可能であってもよい。
【0036】
従って、1つの好ましい実施形態は、オストミーパウチであって、ストーマ排出物を収容するためのキャビティを画定するためにその周囲の少なくとも一部についてシールされた内側壁及び外側壁であって、前記キャビティが、上セクションと、下セクションと、前記上セクション及び前記下セクションの間に位置する胴セクションとを含む内側壁及び外側壁と、フィルターシステムであって、前記キャビティ内から前記パウチの外部にガスを放出するための前記パウチの前記外側壁のベントと、前記ベントの周りにフィルター室を画定し、使用時にストーマ排出物が入る保護パネルを有する前置フィルター構成とを有するフィルターシステムと、を備え、前記内側壁と前記外側壁の間に前記キャビティを第1及び第2のキャビティ室に画定する分離壁を有し、前記分離壁は、固体ストーマ排出物から流体ストーマ排出物を濾過するように動作可能である流体透過可能である濾過要素を有する、オストミーパウチを提供する。
【0037】
濾過要素は、それを通じて流体ストーマ排出物の通過を可能にする開口部の配列を含み得る。開口部は、例えば、0.02mm~0.10mm、又は0.03mm~0.08mm、又は0.04mm~0.06mm、又は0.06mm~0.08mm、又は0.10mm~0.40mmの直径を有し得る。前記配列内の隣接する開口部間の間隔は、例えば、0.80mm~2.20mm、又は1.00mm~2.00mm、又は1.25mm~1.75mmであり得る。開口部は、濾過要素の表面の少なくとも50%、又は少なくとも75%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%に及び得る。濾過要素は、キャビティの少なくとも下半分又は下4分の1に及び得る、及び/又はキャビティの少なくとも上半分又は上4分の1に及び得る。
【0038】
使用時、第1のキャビティ室は、パウチの内側壁にあるストーマ入口(stomal inlet)を介してオストメイトから流体及び固体の両方のストーマ排出物を受け入れるように配置されている。分離壁は、第2のキャビティ室への流体ストーマ排出物の通過を可能にし、固体ストーマ排出物を第1キャビティ室に保持するように配置される。そのような実施形態では、フィルターシステム、特に前置フィルターは、気体ストーマ排出物がフィルター室を通過することを可能にし、流体ストーマ排出物を(できる限り)第2のキャビティ室に保持し、気体ストーマ排出物がベントを通じてキャビティから除去されることを可能にするように配置されている。
【0039】
パウチは、ベント及び/又は臭気フィルター(存在する場合)の上に少なくとも部分的に配置された膜をさらに有し得る。前記膜は、ガス透過膜であってもよい。有利には、ガス透過膜は、液体及び/又は固体のストーマ排出物がベント及び/又はフィルターに接触することを防止する(又は少なくともその可能性を低減する)ことができる。前記膜は、その上にコーティング、例えば、ストーマ排出物が前記膜に付着してその性能を低下させる可能性を低くするための疎水性コーティングを備えてもよい。
【0040】
パウチの内側壁は、ストーマ排出物をキャビティに受け入れるための入口を有し得る。入口は、キャビティの上セクションの少なくとも一部を画定する内側壁の一部に設けられ得る。
【0041】
パウチは、閉鎖パウチを有し得る。代替実施形態では、パウチは、開放パウチを有し、ストーマ排出物をキャビティから放出するための排出口を有し得る。排出口は、ストーマ排出物をキャビティから放出するためのパウチの開口部からなる排出口開口部を有し得る。排出口及び/又は排出口開口部は、少なくとも一部において、パウチの内側壁及び外側壁によって画定されてもよい。
【0042】
排出口は、収納位置と展開位置との間で移動可能であり得る展開可能な排出口を有し得る。展開可能な排出口は、例えば排出口の1つ又は複数の折り線について、排出口を丸める又は折り畳むことによって収納位置と展開位置との間で移動可能であってもよい。
【0043】
パウチは、排出口を収納位置に保持するための固定装置を有し得る。固定装置は、1つ又は複数の留め具を有し得る。1つ又は複数の留め具は、一対の固定要素を有し得る。固定要素は、面ファスナー装置をともに形成するフック留め具片及びループ留め具片を有し得る。固定要素は、デュアルフックファスナー装置を形成する2つのフック留め具片を有し得る。パウチは、パウチの内側壁に位置する第1の固定要素を有し得る。第2の固定要素は、パウチの外側壁に、又はいくつかの実施形態ではパウチの外側快適層に設けられ得る。第2の固定要素は、フラップに設けられ得る。フラップ自体は、パウチの外側壁又は外側快適層(存在する場合)に(例えば接着して又は他の方法で)固定され得る。
【0044】
排出口は、1つ又は複数のパーシング片(pursing strip)を有し得る。1つ又は複数のパーシング片は、パウチの内側壁又は外側壁に関連付けられ得る。例えば、パーシング片は、パウチの内側壁又は外側壁に接着して又は他の方法で固定され得る。1つ又は複数のパーシング片は、その一部において、キャビティからストーマ排出物を排出するためのパウチの排出口開口部を画定するために、パウチの内側壁及び外側壁を分離するのを補助し得る。
【0045】
実施形態では、排出口は、パウチの下セクションに設けられる。
【0046】
上セクション及び下セクションの最大幅は、等しく(又は実質的に等しく)てもよい。上セクション及び下セクションの最大幅は、異なってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、上セクションの最大幅は、下セクションの最大幅より大きくてもよい。
【0047】
上セクション及び/又は下セクションの最大幅は、例えば、120mm~170mm、又は130mm~160mm、又は135mm~150mm、又は135mm~140mm、又は140mm~145mmであり得る。例示的実施形態では、上セクションの最大幅は、約142mmであり、下セクションの最大幅は、137mm~139mmであり得る。
【0048】
胴セクションの最小幅は、例えば、105mm~135mm、又は110mm~130mm、又は110mm~125mm、又は115mm~130mm、又は120mm~135mm、又は115mm~120mm、又は120mm~125mm、又は125mm~130mm、又は約120mmであり得る。例示的実施形態では、胴セクションの最小幅は、約129mm、119mm、又は109mmであり得る。
【0049】
胴セクションの最小幅は、下セクションの最大幅より5mm~30mm小さくてもよく、又は下セクションの最大幅より10mm~20mm小さくてもよく、又は下セクションの最大幅より15mm~20mm小さくてもよい。胴セクションの最小幅は、例えば、上セクションの最大幅より10mm~35mm小さくてもよく、又は上セクションの最大幅より15mm~30mm小さくてもよく、又は上セクションの最大幅より20mm~25mm小さくてもよい。
【0050】
胴セクションの最小幅は、下セクションの最大幅の75%~95%であってもよく、又は下セクションの最大幅の80%~90%であってもよく、又は下セクションの最大幅の83%~88%であってもよい。
【0051】
胴セクションの最小幅は、上セクションの最大幅の73%~92%、又は上セクションの最大幅の75%~85%、又は上セクションの最大幅の80%~85%であり得る。パウチが閉鎖パウチである実施形態では、パウチは、例えば、200mm~240mm、又は205mm~235mm、又は208mm~230mmの長さを有し得る。パウチが開放パウチである実施形態では、パウチは、例えば、250mm~300mm、又は260mm~290mm、又は270mm~280mmの長さを有し得る。パウチが展開可能な排出口を有する実施形態では、パウチは、展開可能な排出口が展開位置にあるときに150mm~300mmの長さを有し、展開可能な排出口が収納位置にあるときに200mm~240mmの長さを有し得る。
【0052】
胴セクションの対向縁は、凹状に湾曲し得る。胴セクションの対向縁は、曲率半径、又は曲率半径の混合を有し得る。曲率半径、又は各曲率半径は、例えば、20mm~60mm、又は30mm~50mm、又は35mm~45mmであり得る。曲率半径、又は各曲率半径は、約40mmであり得る。胴セクションの対向縁は、実質的に同じ方法又は形態で構成されてもよく、例えば、互いに鏡像であってもよい。
【0053】
上セクション及び/又は下セクションは、概括的に丸い形状であり得る。例えば、上セクションは、胴セクションの第1の縁(例えば左手の縁)から胴セクションの第2の縁(例えば右手の縁)に延びる連続的に湾曲した縁を有し得る。下セクションは、胴セクションの第1の縁(例えば左手の縁)から胴セクションの第2の縁(例えば右手の縁)に延びる連続的に湾曲した縁を有し得る。
【0054】
上セクション及び/又は下セクションの連続的に湾曲した縁は、凸状に湾曲し得る。上セクション及び/又は下セクションの連続的に湾曲した縁は、変曲点又は輪郭の急激な変化がなくてもよい。上セクション及び/又は下セクションの連続的に湾曲した縁は、曲率半径、又は曲率半径の混合を有してもよく、曲率半径、又は各曲率半径は、例えば、40mm~80mm、又は55mm~75mm、又は60mm~73mm、又は65mm~70mmであり得る。
【0055】
実施形態では、上セクション及び/又は下セクションは、伸長されてもよく、丸い部分と概括的に矩形の部分の両方を有してもよい。概括的に矩形の部分は、対向する直線縁を有し得る。丸い部分は、胴セクションから遠位の位置に設けられ得る。概括的に矩形の部分は、胴セクションに近位の位置に設けられ得る。
【0056】
上セクション及び/又は下セクションと胴セクションとの間の接合点は、上セクション又は下セクションの左手の縁と胴セクションの左手の縁との間の単一の変曲点によって、及び上セクション又は下セクションの右手の縁と胴セクションの右手の縁との間の単一の変曲点によって画定されてもよい。
【0057】
胴セクションの最小幅の位置は、オストミーパウチの最上縁から90mm~125mm、又は95mm~120mm、又は100mm~115mm、又は105mm~115mm、又は約99mm、又は109mm、又は119mmの距離にあってもよい。胴セクションの最小幅の位置は、オストミーパウチの最下端から90mm~125mm、又は95mm~120mm、又は100mm~115mmの距離にあってもよい。前記距離は、パウチの長さの45%~60%、又はパウチの長さの47%~57%、又はパウチの長さの50%~55%であってもよい。
【0058】
内側壁及び外側壁は、単一の連続した縁シールによって接合され得る。例えば、パウチが閉鎖パウチを有する場合、単一の連続した縁シールは、閉鎖周囲シールを形成し得る。オストミーパウチが開放パウチを有する場合、単一の連続した縁シールは、排出口開口部の第1の縁(例えば左手の縁)からパウチの排出口開口部の第2の縁(例えば右手の縁)に延在し得る。単一の連続した縁シールは、溶接部を有してもよく、溶接部は、随意的に、例えば、2mm~6mm、又は3mm~5mm、又は約4mmの幅を有し得る。単一の連続した縁シールは、オストミーパウチの周囲の周りに一定の幅を有し得る。
【0059】
内側壁及び外側壁は、可撓性シート材料から形成され得る。可撓性シート材料は、単一層、又は複数の層の積層を有し得る。内側壁及び/又は外側壁の可撓性シート材料は、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)及び/又はエチレン酢酸ビニール(EVA)からなり得る。内側壁及び/又は外側壁は、例えば、50~150マイクロメートル、又は75~125マイクロメートル、又は75~100マイクロメートルの厚さを有し得る。
【0060】
パウチは、内側壁及び外側壁の一方の少なくとも一部を覆う少なくとも1つの快適層をさらに有し得る。パウチは、内側快適層及び/又は外側快適層を有し得る。
【0061】
存在する場合、外側快適層は、第1の部品と第2の部品とを有してもよく、これらは、第1の部品がオーバーラップ領域において第2の部品と部分的にオーバーラップするように外側壁に接合されてもよい。第1の部品及び第2の部品は、キャビティを見るための窓開口部を形成するためにオーバーラップ領域において互いに分離可能であってもよい。オーバーラップ領域は、パウチが使用時にあるときに水平方向に延在するように角度が付けられてもよい。外側快適層の第1の部品及び第2の部品は、下にある外側壁の拡張に適応させるためにオーバーラップ領域において互いにスライドするように構成されてもよい。第1の部品及び第2の部品は、オーバーラップ領域の第1の端部及び第2の端部において互いに接合されてもよい。第1の部品及び第2の部品は、オーバーラップ領域の第1の端部及び第2の端部において、随意的にパウチの周囲溶接部の一部として、互いに溶接されてもよい。外側快適層の1つ又は複数の部品の外縁は、外側壁の形状、形態及び輪郭に対応する形状及びサイズにされる。
【0062】
存在する場合、内側快適層は、単一の部品又は複数の部品を有し得る。内側快適層は、内側壁の一部分のみを覆ってもよい。しかしながら、好ましくは、内側快適層は、実質的に内側壁全体を覆う。開口部は、パウチの内側壁の入口の位置に対応して内側快適層に設けられ得る。内側快適層は、内側壁の形状、形態及び輪郭に対応するような形状及び大きさとされ得る。内側快適層は、オストミーウエハ(ostomy wafer)への内側壁の入口の流体接続を可能にするために、内側壁の入口の位置に対応するウエハ開口部を備えてもよい。
【0063】
少なくとも1つの快適層は、可撓性シート材料から形成され得る。可撓性シート材料の材料は、ポリエステル、ナイロン、ビスコース、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)及びエチレン酢酸ビニール(EVA)の1つ又は複数からなり得る。少なくとも1つの快適層は、2つ又はそれ以上の層の積層を有し得る。少なくとも1つの快適層は、少なくとも1つの布層と少なくとも1つのフィルム層とを有し得る。少なくとも1つのフィルム層は、少なくとも1つの布層に積層されてもよく、随意的に、少なくとも1つの快適層の全領域に少なくとも1つの布層に積層されてもよい。少なくとも1つの布層は、織布層又は不織布層からなり得る。布層は、ポリエステル、ナイロン、ビスコース、ポリエチレン又はポリプロピレンからなり得る。少なくとも1つのフィルム層は、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)又はエチレン酢酸ビニール(EVA)からなり得る。少なくとも1つの快適層は、例えば、50~1000マイクロメートル、又は60~500マイクロメートル、又は75~300マイクロメートル、又は100~200マイクロメートルの厚さを有し得る。
【0064】
内側壁及び内側快適層は、それらの周囲縁の周りにおいて接合され得る、及び/又は、外側壁及び外側快適層は、それらの周囲縁の周りにおいて接合され得る。接合は、溶接、接着又は同等の手段を用いて行うことができる。内側快適層、内側壁、外側壁及び外側快適層をともに接合するために、単一の接合操作が使用され得る。例えば、4つの層を接合するために、単一溶接が使用され得る。
【0065】
パウチは、内側壁の入口内に位置する又は他の方法でそれに関連付けられるオストミーウエハ、又は内側壁の入口内に位置する又は他の方法でそれに関連付けられる解放可能なカップリングのいずれかを有し得る。実施形態では、解放可能なカップリングは、オストミーウエハを有する身体装着部品と連結するために構成され得る。存在する場合、オストミーウエハは、内側壁及び/又は内側快適層の開口部を通じて延在し得る。オストミーウエハは、使用時に、パウチをオストメイトに固定する前にユーザによって取り外すことができる解放可能なライナーを備えてもよい。
【0066】
パウチは、1つ又は複数のさらなるセクション、例えば第3のセクション及び/又は第4のセクションを有してもよい。1つ又は複数のさらなるセクションは、それぞれの胴セクションによってパウチの1つ又は複数の他のセクションから分離され得る。胴セクションは、1つ又は複数のさらなるセクションの最大幅より小さい最小幅を有し得る。
【0067】
本発明の一態様によれば、本明細書に記載される任意の態様によるオストミーパウチを使用してストーマ排出物を収集するための方法が提供される。前記方法は、オストメイトのストーマの周りにオストミーパウチを取り付けることを有し得る。オストミーパウチは、パウチがワンピースのオストミーパウチを有する場合パウチのオストミーウエハを使用してストーマの周りに取り付けられ得る。代替的に、前記方法は、ストーマの周りにツーピースのオストミーパウチの身体装着部品のオストミーウエハを取り付けることと、パウチを身体装着部品に取り付けることとを有し得る。パウチは、オストミーウエハがストーマの周りに取り付けられる前後に、身体装着部品に取り付けられ得る。オストミーパウチが開放又は排出可能なパウチを有する場合、前記方法は、オストミーパウチからストーマ排出物を排出することを有し得る。
【図面の簡単な説明】
【0068】
本発明がより明確に理解され得るように、1つ又は複数の実施形態は、一例としてのみ、添付図面を参照して説明する。
【
図1A】本発明に係るオストミーパウチの第1の実施形態の側面斜視図である。
【
図1B】
図1Aのオストミーパウチのさらなる側面斜視図である。
【
図2B】前図に示されるオストミーパウチの変形例の分解斜視図である。
【
図3A】本発明のオストミーパウチの第2の実施形態の側面斜視図である。
【
図3B】
図2Aのオストミーパウチのさらなる側面斜視図である。
【
図4】本発明のオストミーパウチの第3の実施形態の側面斜視図である。
【
図5】本発明のオストミーパウチの第4の実施形態の側面斜視図である。
【
図6】
図5に示されるオストミーパウチの分解斜視図である。
【
図7】
図4のオストミーパウチの垂直断面図である。
【
図9】本発明と共に使用するためのフィルターシステムの一部の垂直断面図である。
【
図10】本発明と共に使用するためのフィルターキャップの側面斜視図である。
【
図11】本発明のオストミーパウチの第5の実施形態の側面斜視図である。
【
図12】本発明のオストミーパウチの第6の実施形態の側面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0069】
本明細書及び本明細書全体で使用される場合、用語「ストーマ排出物」は、ストーマから分泌され得る又はオストメイトのストーマから出る、オストメイトによって生成されるあらゆる気体、液体又は固体に言及する。ストーマ排出物は、気体、流体、液体、及び/又は固体のストーマ排出物から構成され得る。
【0070】
用語「ストーマ(stoma)」は、身体の開口部に言及する。一般に、ストーマは、身体の胴体における外科的開口部である。 ある場合には、用語「ストーマ」は、開口部によって露出される内部組織、器官又はその一部にも言及する。 非限定的な例として、内部組織は、結腸、回腸、小腸、大腸、空腸、及び十二指腸、並びにそれらの組合せから選択され得る。内部組織は、小腸又は大腸の端部又はループであってもよい。
【0071】
用語「オストメイト」は、本明細書に記載のオストミーパウチの使用を有し得る対象に言及する。オストメイトは通常、外科的開口部を有する対象に言及するが、本明細書において使用される場合、「オストメイト」は、ストーマが手術又は他の手段によって作られたかどうかにかかわらず、ストーマを有する対象に言及することがある。
【0072】
用語「ユーザ」は、オストメイト、又は、例えばストーマ排出物をキャビティから空にすることについてオストメイトを補助する別の人に言及することがある。
【0073】
本明細書に開示されるオストミーパウチは、例えば、食道瘻、胃瘻、胆嚢瘻、総胆管瘻、盲腸瘻、結腸瘻、十二指腸瘻、回腸瘻、空腸瘻、虫垂瘻、気管切開、人工膀胱、腎瘻、尿管瘻、又は膀胱瘻によって作られたストーマを管理するために使用することができる。本明細書に開示されるオストミーパウチは、シャント、カテーテル、プラグ又は便管理システムを含むがこれらに限定されない追加の装置と共に使用され得る。
【0074】
本明細書では、特徴の位置及び方向は、「使用時」、「使用中にあるように方向付けられた」又は同様にあるオストミーパウチに関して説明され得る。そのような用語は、オストミーパウチが現在そのような使用をしているかどうか、又はオストメイトの実際の位置に関係なく、例えばオストメイトが起立位置にある状態で、オストメイトの身体に接着又は他の方法で固定されるときのオストミーパウチの意図された向きに言及する。用語「上」及び「下」並びに関連する用語は、使用中にあるように方向付けられたときのオストミーパウチの一部又は部分の相対的な位置に言及する。例えば、オストミーパウチの1つのセクションは、オストミーパウチの「上」セクションと言及され得る。そのような例では、前記セクションは、立っているオストメイトの身体に取り付けられたときに、オストミーパウチの(垂直方向に)最上のセクションであることが意図される。しかしながら、当業者であれば、オストメイトに取り付ける前に前記セクションが必ずしも最上のセクションであるとは限らず、さらに前記セクションが取り付けられたときに、オストメイトが非起立位置を採用する場合、例えば横になっている場合、必ずしも最上のセクションであるとは限らないことを理解することができる。
【0075】
用語「左手」及び「右手」並びに関連する用語は、(例えば
図1Aに示すように)後ろから見たときのオストミーパウチに言及する場合がある。従って、例示的な例として、オストミー装具の「左手」の縁は、オストミーパウチがオストメイトの前胴に取り付けられている状況において、オストメイトの左側に向かっている。
【0076】
用語「凹状」及び「凸状」並びに関連する用語は、オストミーパウチの外側から見たときのオストミーパウチの特徴の形状に言及する。従って、例示的な例として、円形形状のオストミーウエハは、凸状に形成された周囲縁を有すると考えられる。
【0077】
用語「内側」及び「外側」は、オストミーパウチがオストメイトの身体に(例えば接着して又は他の方法で)取り付けられるときに、オストメイトの身体に関してオストミーパウチの一部又は部分の相対的な位置に言及する。「内側」は、「外側」である比較位置よりオストメイトの身体に相対的に近い位置に言及する。「外側」は、「内側」である比較位置よりオストメイトの身体から相対的にさらに離れた位置に言及する。
【0078】
オストミーパウチは、一般に、1つ又は複数の接着層を含むオストミーウエハによってオストメイトの身体に取り付けられる。オストミーウエハは、一般的には、取付前にユーザによって必要なサイズに切断され得る初孔と呼ばれることがあるストーマのための開口部を有する。オストミーウエハは、一般的には、オストミーウエハをオストメイトの身体に接着するための身体対向側に接着層を有する。一般的には、剥離ライナーは、皮膚に取り付ける前にユーザによって取り除かれるオストミーウエハの身体対向側を覆っている。本明細書では、用語「オストミーウエハ」は、用語「アダプタ」、「ウエハ」、「ベースプレート」、又は「層状接着ウエハ」と交換可能に使用され得る。本明細書では、用語「オストミーウエハ」は、「ツーピース装具」のためのオストミーウエハ及び「ワンピース装具」のためのオストミーウエハを含む。
【0079】
「ツーピースパウチ」は、オストミーウエハが、パウチに解放可能なカップリングによって取り付けられる別個の身体装着部品の一部を形成する、オストミーパウチに言及する。ツーピースパウチは、身体装着部品を損傷することなくパウチから分離することを可能にし、前記部品の少なくとも1つは機能的に使用可能であり続ける。例えば、身体装着部品は、オストメイトの身体に所定の位置に存続することができる。対照的に、「ワンピースパウチ」は、オストミーウエハが、装具を損傷するリスクなしに容易に分離できない程度に、装具に永久に取り付けられる、オストミーパウチに言及する。ワンピースパウチは、一体ユニットとして使用されることを意図している。
【0080】
オストミーパウチは、一般に「閉鎖」パウチ又は「開放」パウチとして構成され得る。本明細書では、「閉鎖パウチ」は、ストーマ排出物がキャビティから排出されることが意図されていないオストミーパウチに言及する。従って、閉鎖パウチは、典型的には、1回使用の使い捨て再使用不可能なパウチとして構成され得る。本明細書において、「開放パウチ」は、ストーマ排出物をキャビティから排出してパウチを再使用することが可能であるオストミーパウチに言及する。従って、開放パウチは、身体に装着した状態で複数回再使用して空にすることができるような再使用可能なパウチとして構成してもよいが、これは必須ではない。開放パウチでは、ストーマ排出物は、オストメイトの動作によって扇動されて間欠的に排出されてもよく、又はキャビティが、例えば夜間排出ラインなどの排出口に流体的に接続されることによって間欠的又は連続的に排出されてもよい。
【0081】
閉鎖パウチ又は開放パウチの使用は、部分的にはユーザの好みによるかもしれないが、同様に、特定のオストメイトの必要性に応じて、またオストメイトのためのストーマの位置に応じて、閉鎖パウチ又は開放パウチのいずれかがより適合される場合もある。例えば、回腸を介して形成されたストーマについては、ストーマ排出物は、緩くなる傾向があり、簡単に排出可能であり、開放パウチが適していることを引き起こし得る。結腸瘻によって形成されたストーマについては、ストーマ排出物は、より固体化する傾向があり、ユーザによって容易に排出されない可能性がある。そのような場合、閉鎖パウチがより適しているかもしれない。
【0082】
「できる(can)」、「し得る(could)」、「し得る(might)」、又は「し得る(may)」などの条件付き言語は、別段具体的に記載されない限り、又は使用されるような文脈内で別段理解されない限り、一般に、ある実施形態が、ある特徴、要素、及び/又はステップを含む一方、他の実施形態がそれらを含まないことを伝えることが意図される。従って、そのような条件付き言語は、特徴、要素、及び/又はステップが1つ又は複数の実施形態に何らかの形で必要であること、又は、1つ又は複数の実施形態が、ユーザの入力又は促しの有無にかかわらず、これらの特徴、要素、及び/又はステップが任意の特定の実施形態において含まれる又は実施されるべきかどうかを決定するための論理を必然的に含むことを示唆することは一般に意図されていない。
【0083】
図は、本発明の一連の実施形態を説明する。実施形態間において同等の構成要素が存在する場合、同様の参照数字が使用されている。
【0084】
図1A~
図2A及び
図8は、本発明のオストミーパウチ10の第1の実施形態を説明する。
【0085】
パウチ10は、内側壁18bと外側壁20bとを有し、それらは、それらの周囲についてシールされ、ストーマ排出物を収容するためのキャビティを画定する。パウチ10は、以下に詳細に説明する排出口開口部35を除いて、パウチ10の周囲について単一の連続したシールとして提供されるシールを備えた開放パウチである。キャビティは、凸状湾曲縁を有する概括的に丸い形状である第1の上セクション12及び第2の下セクション14を含む。上セクション及び下セクション12、14は、上セクション及び下セクション12、14より幅が狭い胴セクション13によって分離される。
【0086】
内側壁及び外側壁18b、20bは、可撓性プラスチックシート材料から形成されている。パウチ10はまた、それぞれの内側壁及び外側壁18b、20bを覆う内側快適層及び外側快適層18a、20aを含む。快適層18a、20aは、織布材料から形成され、パウチ10の外面を画定する。図示された実施形態では、内側快適層18a、内側壁18b、外側壁20b及び外側快適層20aを、ここでは溶接によってともに接合するために、単一接合作業が使用される。
【0087】
ここで、上セクション12の最大幅は、下セクション14の最大幅より大きく、胴セクション13の最小幅は、下セクション14の最大幅より小さい。具体的には、上セクション12の最大幅は、約142mmであり、下セクションの最大幅は、約139mmであり、胴セクション13の最小幅は、約119mmである。
【0088】
図示された実施形態では、内側快適層18a、内側壁18b、外側壁20b及び外側快適層20aを、ここでは溶接によってともに接合するために、単一接合作業が使用される。
【0089】
外側快適層は、第1の部品及び第2の部品20a´、20a´´を含み、これらは、第1の部品20a´がオーバーラップ領域において第2の部品20a´´に部分的にオーバーラップするように外側壁20bに接合される。使用時、第1の部品20a´及び第2の部品20a´´は、キャビティを見るための窓開口部を形成するためにオーバーラップ領域において互いに分離可能である。
【0090】
キャビティから気体ストーマ排出物の放出のために外側壁20bに設けられたベント30を含むフィルターシステムが設けられる。これは、有利には、液体及び固体のストーマ排出物を受け入れるためのパウチ10の容量を最大化し、使用時にパウチ10が目立たないことに悪影響を及ぼし得るパウチ10の「膨張」又は「バルーン化」を防止することができる。フィルターシステムは、パウチの上セクション12内に設けられる。
【0091】
ベント30には、キャビティから不快な臭いの放出を低減するための臭気フィルター70(例えば木炭又は活性炭フィルター)が設けられている。ここでは、臭気フィルター70は、実質的に円形形状であるが、他の形状及び形態の臭気フィルターは、理解されるように、同様に適用可能である。具体的に
図9を参照して以下に詳細に説明するように、臭気フィルター70は、ベント30を通じて放出される気体ストーマ排出物が、パウチ10からフィルター70を介し、続いて外側快適層20aの第1の部品及び第2の部品20a´,20a´´の間の隙間を通じて放出されるようにベント30の位置に近接して外側壁20bの外面に位置する。
【0092】
フィルターシステムはさらに、使用時に、ベント30の周りにフィルター室56を画定し、ストーマ排出物が入り得る保護パネル54を有する前置フィルター構成を含む。入口は、保護パネル54に複数のC字切れ目開口部58の形で設けられる。開口部58は、気体ストーマ排出物がフィルター室56内に移動することを可能にする。開口部58は、ベント30の上方及びベント30の周りに、具体的にはベント30からある半径方向距離に配置される。開口部58はまた、パウチ10を通る水平軸に関して約45度の角度が付けられている。出口は、液体ストーマ排出物がフィルター室56からキャビティの残部に移動することを可能にするために設けられる。出口は、保護パネル54をパウチ10の外側壁20bにそれらの間に隙間62を備えてシールする一対の棒状溶接部60によって形成されている。
【0093】
内側壁18bは、ストーマ排出物をキャビティに受け入れるためのパウチ10のストーマ入口48を画定する開口を有する。ここで、ストーマ入口48は、パウチ10の上セクション12内に設けられる。開口部46は、使用時に、オストミーウエハ24がウエハ開口部内に位置してストーマ入口48の上に配置されるウエハ開口部を画定する内側快適層18aに設けられる。
【0094】
オストミーウエハ24は、中央開口部22と、接着領域28と、使用時に、オストメイトのストーマにストーマの周りにパウチ10を固定するためにその後に使用され得る接着領域28を露出するための取り外し可能な剥離ライナー25とを含む。つまみ26は、剥離ライナー25を取り外すときにユーザを補助するために、剥離ライナー25に設けられる。オストミーウエハ24は、例えばさらなる接着領域を用いて、好適には内側壁18bに固定される。接着領域28は、オストメイトのストーマのサイズ及び形状に従って中央開口部22の形状及びサイズを調整するために操作され得る程度に成形可能である。ここで及び本明細書を通じて使用される場合、用語「成形可能」は、ユーザによる力の適用(例えば丸める)の下で成形することができる構成要素、ここでは接着領域28に及ぶことが意図される。代替構成では、接着領域は、例えば、中央開口部22を必要なサイズ及び形状にするためにユーザが接着領域を切断することによってストーマに適合するように成形され得るように構成され得る。
【0095】
パウチ10は、ストーマ排出物をキャビティから排出するための排出口32を含む「開放」パウチ10である。図のように、排出口32は、パウチ10の下セクション14に形成され、パウチ10の周囲の非シール部分、すなわち内側壁及び外側壁18b、20bの周囲のうち互いにシールされていない領域を有する排出口開口部35を有する。ストーマ排出物は、使用時に、キャビティから排出口開口部35を通じて放出され得る。
【0096】
図示された実施形態では、排出口32は、内側壁及び外側壁18b、20bと一体にされ、下セクション14の下縁から下方に延びるパウチ10の伸長部分を形成する。内側快適層及び外側快適層18a、20aは、排出口32に設けられていない。同様に、分離フィルター50は、内側快適層及び外側快適層18a,20aと位置調整し、排出口32に及んでいない。分離フィルター50はここでは、最下縁において内側壁及び外側壁18b、20bにシールされず、ストーマ排出物がキャビティの両方の第1及び第2のキャビティ室から排出口32を通って排出することを可能にする。代替構成では、分離フィルター50の最下縁は、少なくとも部分的に排出口32に及んでもよい。このようにして、その最下縁は、(以下に説明する方法で)排出口と共に折り畳まれ、それによって、収納された排出口32とともに分離フィルター50の「下」において、パウチ10の一方の側から他方の側に排出物が通過することを防止することができる。
【0097】
排出口32は、(
図1Aに示す)展開位置と(
図1Bに示す)収納位置との間で移動可能である展開可能な排出口32である。排出口32を収納位置に移動させることは、排出口開口部35を効果的に閉鎖し、キャビティからストーマ排出物の放出を防止する。具体的には、排出口32は、ほぼ排出口32の折り線37、39について展開位置と収納位置との間で折り畳み可能である。折り線は、排出口32を第1、第2及び第3のセグメント33、34、36に画定し、セグメント33、34、36は、展開位置から収納位置に移動するときに、例えば折り線37、39について、互いに重なり合って折り畳み可能である。
【0098】
パーシング片38a、38bは、排出口32の反対側に設けられ、第1のパーシング片38aは、排出口32の第1のセグメント33を画定する内側壁18bの部分に設けられ、第2のパーシング片38bは、排出口32の第2のセグメント34を画定する外側壁20bの部分に設けられる。パーシング片38a、38bは、排出口32に局所的な剛性を付与し、使用時に、排出口開口部35の開口を補助する。具体的には、パーシング片38a、38bは、パーシング片38a、38b(従って内側壁及び外側壁18b、20bそれぞれ)を反対の方向にアーチ状に曲げるために横から絞られ、排出口開口部35を開くことができる。
【0099】
排出口32は、内側壁18bの外面に設けられたフック留め具片40の形をした第1の固定要素を含む。具体的には、フック留め具片40は、排出口32の第3のセグメント36を画定する内側壁18bの部分の外面に設けられる。対応する第2の固定要素42は、外側快適層20aの外面に取り付けられた(例えば接着して固定された)フラップ44上に設けられる。第2の固定要素は同様に、フック留め具片42の形をとる。
【0100】
使用時、排出口32は、折り線37、39について排出口32を上方にオストメイトから離れるように折り畳むことによって、先ず折り線37に沿って折り畳むことによって第1のセグメント33を第2のセグメントに隣接させてその上に重ね、その後に、折り畳まれた第1及び第2のセグメント33、34を、これらのセグメントを第3のセグメント36に隣接させてその上に重ねる折り線39について折り畳むことによって、展開位置から収納位置に移動される。最後に、排出口32は、もう一度折り畳まれ、
図1Bに示すように、折り畳まれた排出口32を外側快適層20aの一部を覆う位置に持ってきて、下方に折り重ねられたフラップ44は、排出口32を収納位置に保持するために第2の固定要素42を第1の固定要素40と接触及び係合させる。排出口32は、反対の方法で収納位置から展開位置に移動される。
【0101】
パウチ10は、排出口32が収納された状態で約208mmの長さを有し、排出口32が展開された状態で約270mmの長さを有する。
【0102】
パウチ10の変形例は、
図2Bに示され、変形例は、パウチ10内に設けられ、内側壁及び外側壁18b、20bの間に配置され、キャビティを2つのキャビティ室に分離する分離フィルター50を追加的に含む。分離フィルター50は、流体透過可能であり、流体(すなわち気体及び液体)ストーマ排出物を固体ストーマ排出物から濾過するように動作可能である。具体的には、使用時に、ストーマ排出物は、ストーマ入口48を通じてキャビティの第1の室に受け入れられる。このストーマ排出物は、流体及び固体の両方であり得る。分離フィルター50は、外側壁20bに近接した第2の室への流体ストーマ排出物の通過を可能にする一方、内側壁18bに近接した第1の室に固体ストーマ排出物を保持するように配置される。図示された実施形態では、分離フィルター50は、内側壁及び外側壁18b、20bと実質的に同じ形状及び大きさであり、その周囲(排出口32に近接する領域を除く)について内側壁及び外側壁18b、20bにシールされている。
【0103】
前置フィルター構成と組み合わせた分離フィルター50は有利には、固体ストーマ排出物、及び実質的に全ての液体ストーマ排出物がベント30と接触することを防止し、それによって、ベント30が詰まってキャビティを十分にベントすることができなくなる可能性を防止又は減少させる。
【0104】
図9及び
図10はさらに、臭気フィルター70及びそのパウチ10への組込み、並びにフィルター70と共に使用するためのフィルターキャップ72も説明する。
【0105】
図9に示され、前記に説明されるように、臭気フィルター70は、実質的に円形形状であり、ベント30を通じた気体ストーマ排出物の放出がパウチ10からフィルター70を介して、その後に外側快適層20aの第1の部品及び第2の部品20a´、20a´´の間の隙間を通じて放出されるように、ベント30の位置に近接した外側壁20bの外面に位置する。膜(図示せず)は、フィルター70の周りに、具体的には、ベント30を介してパウチ10の内部に露出されるフィルター70の部分の周りに設けられる。前記膜は、典型的には、穿孔され、流体及び場合によっては固体のストーマ排出物がフィルター70自体に接触することに対する更なるバリアとして機能する。前記膜は、有利には疎水性コーティングを備え、液体及び/又は固体のストーマ排出物が膜に接着してフィルター70を通る十分な空気流を妨げることをさらに防止する。
【0106】
フィルターキャップ72は、フィルター70の外面に設けられ、フィルター70を損傷から保護するように作用する。フィルターキャップは、フィルター70に適合するように形作られる中央領域74と、フィルターキャップ72をパウチ10の外側壁20bに接着するための部分として機能する周囲領域76とを含む。一連のS字スリット78が中央領域74に設けられ、フィルター70から外側快適層20aを通じて外部にガスを放出することを可能にする。
【0107】
接着層(図示せず)は、フィルター70を第1の側において外側壁20bに接着し、反対の側においてフィルターキャップ72に接着するためにフィルター70の両側に設けられる。
【0108】
パウチ10のような開放パウチにおいて、オストメイトは、同じパウチを長期間使用することがある。従って、主要なパウチキャビティの外部にフィルター70を有し、そのような長期間の使用でも液体及び固体ストーマ排出物に対するフィルター70の露出を最小化することによって、フィルターシステムが詰まって最終的にパウチ10がバルーン化する可能性が有利に減少する。
【0109】
図3A及び
図3Bは、本発明によるパウチ110の第2の実施形態を示す。
【0110】
パウチ110の特徴がパウチ10の特徴と同等である場合、同様の参照数字が使用されている。同等の特徴は、本明細書に特に記載がない限り、本明細書に記載されるパウチ10と同様にパウチ110において構成される。共通する特徴については、前述の説明も参照されたい。
【0111】
パウチ110は、内側壁118b及び外側壁120bから形成され、それらは、それらの周囲についてシールされ、ストーマ排出物を収容するためのキャビティを画定する。また、キャビティは、凸状湾曲縁を有する概括的に丸い形状である第1の上セクション112及び第2の下セクション114を含む。上セクション及び下セクション112、114は、上セクション及び下セクション112、114より幅が狭い胴セクション113によって分離される。パウチ110は、本明細書に論じられたパウチ10の寸法とほぼ等しい寸法にされている。
【0112】
パウチ10と同様に、内側壁及び外側壁118b、120bは、可撓性プラスチックシート材料から形成され、織布材料から形成されるとともにそれぞれの内側壁及び外側壁118b、120bを覆う内側快適層及び外側快適層118a、120aを備えている。また、ストーマ入口148は、使用時に、オストミーウエハ124が内側快適層118aの開口146内に位置するとともにストーマ入口148の上に配置された状態で、ストーマ排出物をキャビティに受け入れるためにパウチ110の上セクション112に設けられる。オストミーウエハ124は、前記に記載されたオストミーウエハ24と同様に構成される。前記パウチは、同様に、本明細書に記載される分離フィルター50及び排出口32と実質的に同様に構成される分離フィルター(
図2Bに示される変形例と同様)及び展開可能な排出口132を含み得る。パウチ10と同様に、展開可能な排出口132は、排出口132を様々な折り線137、139について折り畳み、留め具140、142を使用して所定の位置に固定することによって、同じ方法で展開位置(
図3A)と収納位置(
図3B)の間において移動可能である。
【0113】
パウチ110は、フィルターシステムの形成においてパウチ10と異なる。
【0114】
パウチ110はまた、キャビティからの気体ストーマ排出物の放出のためにパウチ110の外側壁120bに設けられたベント130を含む。パウチ10と同様に、ベント130には、ベント130の位置に近接する外側壁20bの外面に位置し、キャビティから不快な臭いの放出を低減するための臭気フィルター(例えば木炭フィルター又は活性炭フィルター-図示せず)が設けられている。フィルターは、前記に記載されるフィルター70と同様に構成することができる。フィルターシステムは、同様にパウチの上セクション112に設けられる。
【0115】
パウチ110の前置フィルター構成は、ベント130の周りにフィルター室156を画定するとともに使用時にストーマ排出物が入り得る保護パネル154を含む。保護パネル154は、パウチ110の幅を横切るスポット溶接部160によって形成される複数の取付領域において外側壁にシールされる。スポット溶接部160は、それらの間に(又はスポット溶接部160とパウチ110のシールされた縁との間に)、液体ストーマ排出物がフィルター室156からキャビティの残部に移動することを可能にする出口をともに形成する隙間162を有する。ここで、出口はまた、気体及び液体のストーマ排出物がフィルター室156に移動することを可能にするための入口を形成する。
【0116】
図4~
図7は、本発明によるオストミーパウチ210、310のさらなる実施形態を示す。
【0117】
パウチ210、310の特徴が前述したパウチ10、110の特徴と同等である場合、同様の参照数字が使用されている。同様の特徴は、本明細書に特に記載がない限り、本明細書に記載されるパウチ10、110と同様にパウチ210、310において構成される。共通する特徴については、前述の説明も参照されたい。
【0118】
図4は、本発明のオストミーパウチ210の第3の実施形態を示す。パウチ210は、内側壁218b及び外側壁220bから形成され、それらは、それらの周囲についてシールされた可撓性プラスチックシート材料から形成され、ストーマ排出物を収容するためのキャビティを画定し、内側快適層及び外側快適層218a、220aを備えている。また、キャビティは、凸状湾曲縁を有する概括的に丸い形状である第1の上セクション212及び第2の下セクション214を含む。上セクション及び下セクション212、214は、上セクション及び下セクション212、214より幅が狭い胴セクション213によって分離される。また、ストーマ入口248は、ストーマ排出物をキャビティに受け入れるためにパウチ210の上セクション212に設けられる。パウチ210は、同様に、分離フィルター(
図2Bに示されるパウチ10の変形例と同様)、及びパウチ110のフィルターシステムと同様に構成されるフィルターシステムを含み得る-下記参照。
【0119】
図5~
図7は、本発明のオストミーパウチ310の第4の実施形態を示す。パウチ310は、内側壁318b及び外側壁320bから形成され、それらは、それらの周囲についてシールされた可撓性プラスチックシート材料から形成され、ストーマ排出物を収容するためのキャビティを画定し、内側快適層及び外側快適層318a、320aを備えている。また、キャビティは、凸状湾曲縁を有する概括的に丸い形状である第1の上セクション312及び第2の下セクション314を含む。上セクション及び下セクション312、314は、上セクション及び下セクション312、314より幅が狭い胴セクション313によって分離される。また、ストーマ入口348は、ストーマ排出物をキャビティに受け入れるためにパウチ310の上セクション312に設けられる。パウチ310は、同様に、分離フィルター(
図2Bに示されるパウチ10の変形例と同様)、及びパウチ10のフィルターシステムと同様に構成されるフィルターシステムを含み得る-下記参照。
【0120】
パウチ210、310は、排出口を含まない「閉鎖」パウチである点において異なる。もっと正確に言えば、内側壁及び外側壁218b、220b;318b、320bは、それらの周囲全体についてシールされ、ストーマ排出物を収容するためのシールされたキャビティを画定する。
【0121】
パウチ210、310は、フィルターシステムの構成において、具体的には、パウチ10、110に設けられたフィルター70と比べて、パウチ210、310のフィルターシステムの一部を形成する臭気フィルターの構成において異なる。具体的には、パウチ210,310のフィルターシステムは、外側壁220b,320bの内面に設けられ、従ってパウチ210,310の内部に露出されるように構成されたストリップフィルターを有する。具体的には、ストリップフィルターは、前記フィルターを外側壁に前記フィルターの周囲又はその近傍において固定するそれぞれの溶接領域230、330において外側壁220b、330bの内面に固定されるように構成される。ストリップフィルターは、その端部が露出されてもよく、気体ストーマ排出物が前記開放端部を通じてフィルターに入り、フィルターのガス透過可能な後面を通じて外部に出ることを可能にする。スリット252、352は、パウチ210、310内からフィルター230、330を通じて、スリットを通じて外部にガスを放出するために、フィルター230、330の後面に隣接して配置される外側壁220b、320bに設けられる。スリット252、352は、フィルター230、330の幅の一部についてパウチを横切って水平に配置された一対のスリットを有する。
【0122】
ストリップフィルターは、典型的には、前記実施形態におけるフィルター70と比べると、パウチ210、310内に臭気フィルターを提供するためのコスト効率の良い解決策を提供するが、ストリップフィルター自体が、パウチ210、310内の液体及び潜在的に固体のストーマ排出物に直接露出され、長期間露出される場合パウチを詰まらせる可能性があるという欠点がある。開放パウチ(例えばパウチ10、110)と比べると、非常に短い期間着用するように設計されたパウチ210、310などの閉鎖パウチにおいて、フィルターは、非常に短い期間露出され、従ってその使用期間の終了前に詰まる可能性が低い。
【0123】
図11及び
図12は、本発明によるオストミーパウチ410、510の第5及び第6の実施形態を示す。
【0124】
パウチ410、510の特徴が前述したパウチ10、110、210、310の特徴と同等である場合、同様の参照数字が使用されている。同等の特徴は、本明細書に特に記載がない限り、本明細書に記載されるパウチ10、110、210、310と同様にパウチ410、510において構成される。共通する特徴については、前述の説明も参照されたい。
【0125】
パウチ410は、
図4に示されるパウチ210と実質的に同様に構成され、また、それらの周囲全体についてシールされた内側壁及び外側壁418b、420bを有し、ストーマ排出物を収容するためのシールされたキャビティを画定する閉鎖パウチである。パウチ410は、パウチ410の下セクション414が異なる形状であり、特により伸長された形状である点において異なる。ここで、パウチ410の下セクション414は、胴セクション413から延びる直線縁部415a、415bを含み、胴セクション413に近接した概括的に矩形の部分と、パウチ410の最下縁に概括的に丸い部分とを有する下セクション414を画定する。伸長された下セクション414は、有利には、ストーマ排出物を貯蔵するためのより大きな容量を有することができる。
【0126】
パウチ510は、
図3A及び
図3Bに示されるパウチ110と実質的に同様に構成され、また、それらの周囲についてシールされた内側壁及び外側壁518b、520bを有し、パウチ510の最下縁から延びる排出口532を備えてストーマ排出物を収容するためのキャビティを画定する開放パウチである。排出口532は、パウチ110の排出口132と実質的に同様に構成される。パウチ510は、パウチ510の下セクション514が異なる形状であり、特により伸長された形状である点において異なる。パウチ410と同様に、パウチ510の下セクション514は、胴セクション513から延びる直線縁部515a、515bを含み、胴セクション513に近接した概括的に矩形の部分と、パウチ510の最下縁に概括的に丸い部分とを有する下セクション514を画定する。
【0127】
1つ又は複数の実施形態は、一例としてのみ前述されている。添付の特許請求の範囲によって付与される保護範囲から逸脱することなく、多くの変形が可能である。
【手続補正書】
【提出日】2022-07-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オストミーパウチであって、
ストーマ排出物を収容するためのキャビティを画定するためにその周囲の少なくとも一部についてシールされた内側壁及び外側壁であって、前記キャビティが、上セクションと、下セクションと、前記上セクション及び前記下セクションの間に位置する胴セクションとを含む内側壁及び外側壁と、
フィルターシステムであって、
前記キャビティ内から前記パウチの外部にガスを放出するための前記パウチの前記外側壁のベントと、
前記ベントの周りにフィルター室を画定し、使用時にストーマ排出物が入る保護パネルを有する前置フィルター構成とを有するフィルターシステムと、を備
え、
前記フィルター室は、液体ストーマ排出物が前記フィルター室から移動することを可能にする出口を有する、
オストミーパウチ。
【請求項2】
前置フィルター構成は、前記ベントに接触するストーマ排出物の内容物を制御するように構成されている、
請求項1に記載のオストミーパウチ。
【請求項3】
前記フィルター室は、気体ストーマ排出物が前記フィルター室に移動することを可能にする入口を有する、
請求項1又は請求項2に記載のオストミーパウチ。
【請求項4】
前記入口は、前記保護パネルの1つ又は複数の開口部を有する、
請求項3に記載のオストミーパウチ。
【請求項5】
前記1つ又は複数の開口部は、前記保護パネルの切れ目又は溝穴を有する、
請求項4に記載のオストミーパウチ。
【請求項6】
前記1つ又は複数の開口部は、前記保護パネルのC字切れ目又はS字切れ目を有する、
請求項5に記載のオストミーパウチ。
【請求項7】
前記1つ又は複数の開口部は、前記ベントからある半径方向距離に配置されている、
請求項4から請求項6の何れか1項に記載のオストミーパウチ。
【請求項8】
前記1つ又は複数の開口部は、前記パウチが使用中の向きにおいて前記パウチを通る水平軸に関して角度が付けられている、
請求項4から請求項7の何れか1項に記載のオストミーパウチ。
【請求項9】
前記入口は、前記パウチが使用中の向きにおいて前記ベントの上方に位置する、
請求項3から請求項8の何れか1項に記載のオストミーパウチ。
【請求項10】
前記フィルター室のための前記入口は、液体ストーマ排出物のための前記出口として機能する、
請求項3から請求項9の何れか1項
に記載のオストミーパウチ。
【請求項11】
前記出口は、前記保護パネルと前記パウチの前記外側壁との間に形成されている、
請求項1から請求項10の何れか1項に記載のオストミーパウチ。
【請求項12】
前記保護パネルは、1つ又は複数の取付領域において前記パウチの前記外側壁に取り付けられ、前記1つ又は複数の取付領域はそれによって、隣接する取付領域間に、及び/又は取付領域と前記キャビティを形成する周囲シールとの間に1つ又は複数の隙間の形で出口を画定する、
請求項
11に記載のオストミーパウチ。
【請求項13】
前記保護パネルは、1つ又は複数の溶接部によって前記1つ又は複数の取付領域において前記パウチの前記外側壁に取り付けられる、
請求項
12に記載のオストミーパウチ。
【請求項14】
前記1つ又は複数の溶接部は、複数のスポット溶接部を有し、前記複数のスポット溶接部は、複数の取付領域とそれらの間の複数の隙間とを画定する、
請求項
13に記載のオストミーパウチ。
【請求項15】
前記1つ又は複数の溶接部は、一対の棒状溶接部を有し、前記一対の棒状溶接部は、それらの間に単一隙間を有する一対の取付領域を画定する、
請求項
13に記載のオストミーパウチ。
【請求項16】
前記出口は、前記パウチが使用中の向きにおいて前記ベントの下方に位置する、
請求項
1から請求項15の何れか1項に記載のオストミーパウチ。
【請求項17】
前記フィルターシステムは、臭気フィルターを有する、
請求項1から請求項
16の何れか1項に記載のオストミーパウチ。
【請求項18】
前記フィルターシステムは、前記保護パネルが前記キャビティ内に配置されて前記パウチの前記上セクションにフィルター室を画定するように構成される、
請求項1から請求項
17の何れか1項に記載のオストミーパウチ。
【請求項19】
前記内側壁及び前記外側壁間に前記キャビティを第1及び第2のキャビティ室に画定する分離壁を有する、
請求項1から請求項
18の何れか1項に記載のオストミーパウチ。
【請求項20】
前記分離壁は、固体ストーマ排出物から流体ストーマ排出物を濾過するように動作可能である流体透過可能である濾過要素を有する、
請求項
19に記載のオストミーパウチ。
【請求項21】
前記ベントの上に少なくとも部分的に配置されたガス透過膜を有する、
請求項1から請求項
20の何れか1項に記載のオストミーパウチ。
【請求項22】
前記ストーマ排出物を前記キャビティから放出するための排出口を有する、
請求項1から請求項
21の何れか1項に記載のオストミーパウチ。
【国際調査報告】