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  • 特表-駆動装置およびフィンスタビライザ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-03
(54)【発明の名称】駆動装置およびフィンスタビライザ
(51)【国際特許分類】
   B63B 39/06 20060101AFI20230727BHJP
   H02K 7/116 20060101ALI20230727BHJP
   H02K 7/00 20060101ALI20230727BHJP
【FI】
B63B39/06 C
H02K7/116
H02K7/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023500402
(86)(22)【出願日】2021-07-06
(85)【翻訳文提出日】2023-03-06
(86)【国際出願番号】 EP2021068681
(87)【国際公開番号】W WO2022013015
(87)【国際公開日】2022-01-20
(31)【優先権主張番号】102020208771.7
(32)【優先日】2020-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517070958
【氏名又は名称】エス・ケイ・エフ マリーン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】SKF Marine GmbH
【住所又は居所原語表記】Hermann-Blohm-Str. 5, D-20457 Hamburg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ディルク・バルゲンデ
【テーマコード(参考)】
5H607
【Fターム(参考)】
5H607BB01
5H607BB14
5H607CC01
5H607CC09
5H607DD04
5H607EE33
5H607EE36
(57)【要約】
駆動モータおよび変速機を含む、スタビライザフィンをそのフィン軸の軸線周りに枢動させるためのフィンスタビライザの駆動装置が開示され、ここで、枢動位置におけるスタビライザフィンの固定のための固定デバイスは、変速機入力軸およびフィンスタビライザに直接的に作用する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スタビライザフィンをそのフィン軸の軸線(F)周りに枢動させるためのフィンスタビライザの駆動装置(1)であって、駆動モータ(4)を含み、変速機(6)を含み、前記駆動モータ(4)が、そのモータ出力軸(18)によって変速機入力軸(22)に結合され、前記変速機(6)が、前記変速機および前記フィン軸が一緒に回転するように、前記フィン軸(2)を受容するためのレセプタクル(26)を有し、前記駆動装置(1)は、枢動位置に前記スタビライザフィンを固定するための固定デバイス(10)を含み、前記固定デバイス(10)が、前記変速機入力軸(22)上に直接作用する、駆動装置(1)。
【請求項2】
前記固定デバイス(10)が、ロック方向に無電流的に付勢され、ロックの解除が、電気的に生成された解除力により実施される、請求項1に記載の駆動装置。
【請求項3】
前記固定デバイス(10)が、前記固定デバイスおよび前記変速機入力軸が一緒に回転するように、前記変速機入力軸(22)に連結された第1の歯付きリング(36)を有し、および、前記第1の歯付きリング(36)に対して整列されかつ軸方向に変位可能な第2の回転不能歯付きリング(38)を含み、ロックの間、前記歯付きリング(36、38)がそれらの向かい合った歯(36a、38a)によって係合する、請求項1または2に記載の駆動装置。
【請求項4】
前記変速機入力軸(22)と前記モータ出力軸(18)との連帯回転連結のための継手(8)が、少なくとも部分的に、内部のモータ出力軸(18)内に配置される、請求項1、2または3のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項5】
前記継手(8)が、前記変速機入力軸(22)の自由軸端(24)に連結され、および前記モータ出力軸(18)の環状端面(32)に連結されたフランジ(28)を有する、請求項4に記載の駆動装置。
【請求項6】
固定要素(12)が、その枢動軸線(S)に沿って延在し、前記固定要素(12)が、前記固定要素(12)および前記フィン軸(2)が一緒に回転するように、端セクション(56)によって前記フィン軸(2)に連結される、請求項1から5のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項7】
前記固定要素(12)が、別の端セクションに、前記スタビライザフィンの枢動角度を示すための指示要素を配置するためのレセプタクル(62)を含む、請求項6に記載の駆動装置。
【請求項8】
前記固定要素(12)が、前記変速機入力軸(22)内で支持される、請求項6または7に記載の駆動装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の駆動装置(1)を含む、フィンスタビライザ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタビライザフィンをそのフィン軸の軸線周りに枢動させるためのフィンスタビライザの駆動装置、およびフィンスタビライザに関する。
【背景技術】
【0002】
船舶のフィンスタビライザは、一般に、スタビライザフィンをそのフィン軸の軸線周りに枢動させるための油圧駆動装置を含む。油圧駆動装置を用いると、スタビライザフィンを枢動させるために必要な大きなトルクを生成することができる。枢動位置にスタビライザフィンを固定するため、フィン上に直接作用ししたがってそれをロックする固定デバイスが設けられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、枢動位置におけるスタビライザフィンの負荷軽減固定(load-reduced fixing)を可能にする、スタビライザフィンをそのフィン軸の軸線周りに枢動させるためのフィンスタビライザの駆動装置を提供することである。加えて、本発明の目的は、枢動位置におけるスタビライザフィンの負荷軽減固定を可能にするフィンスタビライザを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、特許請求項1の特徴を有する駆動装置、および特許請求項9の特徴を有するフィンスタビライザによって達成される。
【0005】
スタビライザフィンをそのフィン軸の軸線周りに枢動させるためのフィンスタビライザの本発明の駆動装置は、駆動モータと、変速機と、を有する。駆動モータは、そのモータ出力軸によって変速機入力軸に結合される。変速機は、変速機とフィン軸とが一緒に回転するように、フィン軸を受容するための凹部を有する。駆動装置はさらに、枢動位置にスタビライザフィンを固定するための固定デバイスを有し、この固定デバイスは、変速機入力軸に直接作用する。
【0006】
固定デバイスは、非自己ロック駆動モータの使用を可能にする。変速機は、モータ回転速度の変更、具体的には低減、およびモータ回転トルクの増大を可能にする。駆動モータは、好ましくは、電動モータ、具体的には同期モータである。電動モータは、技術的に単純な構造を有し、コンパクトに実現可能であり、メンテナンスがほぼいらず、制御が簡単である。加えて、それらには、油圧式回転翼駆動装置などの油圧駆動装置においてよく起こる漏洩がない。変速機は、好ましくは偏心変速機(eccentric transmission)、具体的にはサイクロイド変速機である。しかし、他のタイプの変速機も考えられる。本発明の駆動装置の場合、駆動モータを外側から見ると、固定デバイスは、変速機の正面に配置されており、したがって、フィン軸と直接的には相互作用せず、それよりも変速機を介する。固定デバイスは、スタビライザフィンの固定または固定デバイスによってもたらされるロックが、フィン軸のトルクに作用せず、むしろ、より小さな変速機入力軸側モータトルクだけに作用するように、こうして駆動モータと変速機との間に配置される。加えて、ロックが非常に細かい角度段階(angular step)で設定され得るように、変換比(translation ratio)は、変速機に左右される。例えば、ロックは、10°段階で試みられ得る。変速機が1:45の変換比を有する場合、スタビライザフィンは、10°/45=0.22°段階に固定され得る。
【0007】
一実施形態では、固定デバイスは、ロック方向に無電流(currentlessly)で付勢される。ロック解除、したがって機械的に生成されたロック力に打ち勝つことは、電気的に生成された解除力により実施される。換言すれば、この実施形態では、ロックデバイスは、無電流方式でロックされる(閉じられる)。ロックの解除は、電磁的に実施される。機械的ロック力および電気的に生成される解除力または反力によって、低エネルギーロッキングが確実になる。加えて、万一の電源異常の場合、解除力が無効にされるので、固定デバイスが自動的にロックされてスタビライザフィンを固定することが確実になる。機械的ロック力は、例えば、少なくとも1つの圧縮ばねにより実施される。解除力は、例えば、少なくとも1つの電磁石によって生成され、この場合、磁気力である。
【0008】
固定デバイスは、好ましくは、一方が回転可能であるが軸方向に固定されており、他方が回転不能であるが軸方向に変位可能な2つの整列された歯付きリングを含む。回転可能歯付きリング(第1の歯付きリング)は、それらが一緒に回転するように、変速機出力軸に連結される。回転不能歯付きリング(第2の歯付きリング)は、変速機出力軸周りに係合する。ロックは、ロックされていない位置から始まり、第1の歯付きリングの方に向けた第2の歯付きリングの軸方向変位によって実施される。解除は、ロックされた位置から始まり、第1の歯付きリングから遠ざかる第2の歯付きリングの軸方向変位によって実施される。固定デバイスは、好ましくは、いわゆる歯付き保持ブレーキ(toothed holding brake)として実施され、その多数の歯部によって、耐荷力を有するスタビライザフィンの確実な固定が可能になる。しかし、代替の固定デバイスまたはブレーキも可能である。歯の分配に応じて、ほぼあらゆる枢動位置でロックが行われ得る。0°の位置、すなわち水平位置におけるロックも、理想のゼロフロー位置、すなわち流線に対して平行な位置におけるロックも可能である。さらに、速度に応じてロック位置を設計することも考えられる。これは、ゼロフロー位置が船舶の走行速度に応じて変化するので、有用である。モータブレーキが使用される場合、無段ロックも可能である。
【0009】
駆動装置は、変速機入力軸とモータ出力軸とが一緒に回転するようにそれらを連結するための継手が少なくとも部分的にモータ出力軸のキャビティ内に配置される場合、コンパクトに実施することができ、したがって省スペースになる。キャビティは、端面上だけに形成されるか、または、軽量化および材料の節約のために、モータ出力軸が中空軸として実施されるように、モータ出力軸全体を軸方向に貫通することができる。継手は、例えば、金属のベローズ継手である。
【0010】
継手は、好ましくは、モータ出力軸のキャビティ内へと突出している変速機入力軸の軸端上に直接置かれ、変速機入力軸の軸端に連結される。加えて、それは、モータ出力軸の環状端面にフランジを介して連結されるか、またはそれに螺着される。それにより、モータ出力軸から始まり変速機入力軸の方に向かう径方向に外方から内方へ向かう力の流れが生じる。継手は、例えば、テーパ状締まり嵌めによって、変速機入力軸にクランピングされる。例えば、古典的なフェザーキー/キー溝連結など、他のタイプの連結も考えられる。
【0011】
レセプタクルまたは変速機レセプタクル内におけるフィン軸の軸方向固定のため、一実施形態は、枢動軸線に沿って延在しそれらが一緒に回転するように端セクションによってフィン軸に連結される固定要素を提供する。固定要素は、回転方向に対称なロッドまたはパイプなどの細長い要素であることが好ましい。フィン軸への連結は、一方においてフィン軸からの分離を可能にし、他方において固定要素へのフィン軸の回転の伝達を可能にする、ねじ係合または別の締まり嵌め連結によって実施され得る。
【0012】
他方の端セクションにおいて、固定要素は、スタビライザフィンの枢動角度を示す指示要素(indicator element)を配置するためのレセプタクルを含むことができ、それによって、純粋に機械的なやり方で、スタビライザフィンのそれぞれの枢動位置が視覚的に表示されるようになる。純粋に機械的な実施および枢動軸線に沿った固定要素の延長により、指示要素にフィン軸の枢動位置が1:1、すなわち、変速機による速度の増減なしに伝達されるので、高価なデバイス-技術の構造体を省くことができる。
【0013】
固定要素は、変速機入力軸内で支持されることが好ましい。この対策により、固定要素は追加の設置スペースを必要としなくなる。
【0014】
本発明のフィンスタビライザは、本発明の駆動装置を含む。そのようなフィンスタビライザによって、ほぼあらゆる枢動位置におけるそのスタビライザフィンの低負荷固定が可能になる。
【0015】
本発明の他の有利な実施形態は、他の従属請求項の主題である。
【0016】
以下において、本発明の好ましい例示的な一実施形態は、大幅に簡略化された略図を参照してより詳細に説明される。唯一の図1は、本発明の駆動装置の部分縦断面を示す。
【0017】
以下において、径方向、軸方向、径方向内方または径方向外方など方向または位置の指示は、駆動装置の枢動軸線Sを参照する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】スタビライザフィンをそのフィン軸の軸線周りに枢動させるためのフィンスタビライザの本発明の駆動装置の好ましい例示的な一実施形態の縦断面を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、スタビライザフィンをそのフィン軸の軸線F周りに枢動させるためのフィンスタビライザの本発明の駆動装置1の好ましい例示的な一実施形態の縦断面を示す。図1の水平方向において、ここでは図示されないスタビライザフィンは、図面の縁の右に位置し、フィン軸2を介して駆動装置1に連結される。フィン軸2は、その長手方向軸線Xによって、駆動装置1の枢動軸線Sと同じであるフィン軸の軸線Fを形成する。
【0020】
駆動装置1は、駆動モータ4と、変速機6と、継手8と、固定デバイス10と、固定要素12と、を有する。
【0021】
この例示的な実施形態では、駆動モータ4は、電動モータ、好ましくは同期モータである。駆動モータ4は、固定子14と、図1にその回転子軸18が示されている、固定子内で回転する回転子と、を有する。以下において、回転子軸18はまた、モータ出力軸とも称される。モータ出力軸18は、中空軸として構成され、枢動軸線Sに沿って延在する。
【0022】
この例示的な実施形態では、変速機6は、偏心変速機であり、具体的には特にサイクロイド変速機である。これは、駆動モータの回転速度を変える、具体的にはモータ回転速度を低減する、および、モータトルクを変える、具体的にはトルクを高める働きをする。
【0023】
変速機6は、モータキャリアまたはモータフランジなどのハウジング20を介して駆動モータ4の固定子14に固定的に連結される。変速機6は、変速機入力軸22を含む。変速機入力軸22は、枢動軸線Sに沿って延在し、図面左によれば、その自由な軸端24によってモータ出力軸18内へと突出している。変速機入力軸22は、示されているが番号が付いていない複数の変速機段を介して、変速機6の出力側変速機出力軸またはキャリアディスクもしくはキャリア軸26と相互作用する。フィン軸開口26は、枢動軸線Sに沿って延在し、変速機6の出力側にあり、変速機入力軸6の入力側自由軸端24の反対に配置される。
【0024】
継手8は、モータ出力軸18を変速機入力軸22に連結する働きをする。ここに図示される例示的な実施形態では、継手は、金属のベローズ継手として実施される。テーパ状クランプセットは、継手8を自由軸端24に摩擦嵌合により連結する。径方向外方に軸方向に配置されたフランジ28および適当な取り付け手段30によって、継手は、モータ出力軸18の環状端面32に連結、具体的には螺着される。
【0025】
固定デバイス10は、スタビライザフィンを枢動位置に固定する働きをする。ここに図示される例示的な実施形態では、固定デバイス10は、歯付き保持ブレーキであり、そのロック位置に示されている。
【0026】
固定デバイス10は、モータフランジ20内の駆動モータ4と変速機6との間に配置される。これは、変速機入力軸22の軸セクション34の領域内に配置され、その軸セクション34は自由軸24に隣接しており、したがって、軸方向から見て、モータ出力軸18に直接隣接している。
【0027】
固定デバイス10は、互いに整列し変速機入力軸22と係合する2つの歯付きリング36、38(第1の歯付きリング36、第2の歯付きリング38)を含む。
【0028】
第1の歯付きリング36は、変速機入力軸22に回転可能に連結され、したがって回転することができる。図示の例示的な実施形態では、連帯回転(conjoint rotation)のための連結が、さねはぎ連結(tongue and groove connection)40によりもたらされ、そのさねは、径方向ねじ42によって変速機入力軸22に螺着される。軸方向において、第1の歯付きリング36は、変速機入力軸22の円周方向溝内のばねリング44によってその環状ショルダ45に対して位置固定される。
【0029】
第2の歯付きリング38は、変速機ハウジング側部に支持される。これは、別の内部固定デバイス歯部上において軸方向に変位可能に支持され、ばね力によって歯付きリング36aの反対歯部内へと押し込まれる。固定デバイスハウジングは、モータフランジ20が第2の歯付きリング38を担持する基体と変速機ハウジング48との間にクランピングされるように、モータフランジ20のボア50を通って延びるねじ46によって取り付けられる。
【0030】
歯付きリング36、38は両方とも、径方向外方に軸方向に延在する複数の歯36a、38aを有する。歯36a、38aは、互いに適合し、一方が他方に入り込むように係合することができる。図示のロック位置では、スタビライザフィンが枢動位置に固定されるように、それらの歯36a、38aを含む歯付きリング36、38は、動作可能に係合している。歯付きリング36、38の歯36a、38aは、多数の歯部が各ロックによりセットされるように、均等に分配されることが好ましい。
【0031】
固定デバイス10のロックは、図示されない少なくとも1つの圧縮ばねによって加えられる機械的な付勢力またはロック力により実施される。複数の圧縮ばねは、基体内に軸方向に、枢動軸線S周りに径方向に配置され、第1の歯付きリング36の方に向いた軸方向ロック力とともに第2の歯付きリング38に作用する
【0032】
ロックを解除するため、固定デバイス10は、基体内または上に配置される図示されない少なくとも1つの電磁石を含む。少なくとも1つの電磁石は、励起されると、機械的ロック力(押えばね力)よりも大きい軸方向の磁気的な解除力を生成し、それによって、電磁石の励起により、第2の歯付きリング38がロック力に抗して第1の歯付きリング36から軸方向に遠ざかるように押され、多数の噛み合いが解除される。
【0033】
ここに図示される例示的な実施形態では、固定要素12は、2つの機能を有する。一方において、これは、変速機6のフィン軸レセプタクル26内にフィン軸2を軸方向に固定する役割を果たす。もう一方において、これは、指示計器49、好ましくは機械式指針を受容する役割を果たす。
【0034】
固定要素12は、枢動軸線Sに沿って延在し、ここでは回転対称ロッドとして構成される。固定要素12は、モータ出力軸18を通り、変速機入力軸22の長手方向ボア51を通って案内される。固定要素12の支持は、変速機入力軸22の自由軸端24の領域内における長手方向ボア51内にある、好ましくは転がり軸受である軸受52により実施され、フィン軸2により螺合状態にある。
【0035】
固定要素12は、変速機入力軸22とフィン軸レセプタクル26との間に配置されるインサート54を貫通し、フィン軸2の対応する端面の内側ねじ付きボア57と相互作用する外側ねじ付き端セクションによって、フィン軸レセプタクル26内へと突出している。確実なねじ連結は、インサート54の受容されるフィン軸2から離れた方に向く端面60に対して軸方向に当接する固定要素12の径方向カラー58によって達成される。
【0036】
指示要素49を受容するため、固定要素12は、外側ねじ付き端セクションと反対のその端セクション上に適当なレセプタクル62を含む。指示要素49は、例えば、角度指示器との相互作用において、スタビライザフィンのそれぞれの枢動角度を視覚化することができる指針である。
【0037】
駆動モータおよび変速機を含む、スタビライザフィンをそのフィン軸の軸線周りに枢動させるためのフィンスタビライザの駆動装置が開示され、ここで、枢動位置におけるスタビライザフィンの固定のための固定デバイスは、変速機入力軸、およびフィンスタビライザに直接的に作用する。
【符号の説明】
【0038】
1 駆動装置
2 フィン軸
4 駆動モータ
6 変速機
8 継手
10 固定デバイス
12 固定要素
14 固定子
18 回転子軸/モータ出力軸
20 ハウジング/モータキャリア/モータフランジ
22 変速機入力軸
24 自由軸端
26 フィン軸レセプタクル
27 テーパ状クランプセット
28 フランジ
30 取り付け手段
32 環状端面
34 軸セクション
36 第1の歯付きリング(回転可能歯付きリング)
36a 歯
38 第2の歯付きリング(回転不能歯付きリング)
38a 歯
40 さねはぎ連結
42 径方向ねじ
44 ばねリング
45 リングショルダ
46 ねじ
48 変速機ハウジング
49 指示要素
50 ボア
51 長手方向ボア
52 軸受
54 インサート
56 外側ねじ付き端セクション
57 内側ねじ付きボア
58 径方向カラー
60 端側面
62 レセプタクル
F フィン軸の軸線
X 長手方向軸線
S 枢動軸線
図1
【手続補正書】
【提出日】2023-03-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタビライザフィンをそのフィン軸の軸線周りに枢動させるためのフィンスタビライザの駆動装置、およびフィンスタビライザに関する。
【背景技術】
【0002】
船舶のフィンスタビライザは、一般に、スタビライザフィンをそのフィン軸の軸線周りに枢動させるための油圧駆動装置を含む。油圧駆動装置を用いると、スタビライザフィンを枢動させるために必要な大きなトルクを生成することができる。枢動位置にスタビライザフィンを固定するため、フィン上に直接作用ししたがってそれをロックする固定デバイスが設けられる。例示的な従来技術は、特許文献1および特許文献2に示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2019/021094号パンフレット
【特許文献2】英国特許出願公開第802105号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、枢動位置におけるスタビライザフィンの負荷軽減固定(load-reduced fixing)を可能にする、スタビライザフィンをそのフィン軸の軸線周りに枢動させるためのフィンスタビライザの駆動装置を提供することである。加えて、本発明の目的は、枢動位置におけるスタビライザフィンの負荷軽減固定を可能にするフィンスタビライザを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、特許請求項1の特徴を有する駆動装置、および特許請求項9の特徴を有するフィンスタビライザによって達成される。
【0006】
スタビライザフィンをそのフィン軸の軸線周りに枢動させるためのフィンスタビライザの本発明の駆動装置は、駆動モータと、変速機と、を有する。駆動モータは、そのモータ出力軸によって変速機入力軸に結合される。変速機は、変速機とフィン軸とが一緒に回転するようにフィン軸を受容するための凹部を有する。駆動装置はさらに、枢動位置にスタビライザフィンを固定するための固定デバイスを有し、この固定デバイスは、変速機入力軸に直接作用する。駆動装置は、変速機入力軸とモータ出力軸とが一緒に回転するようにそれらを連結するための継手が少なくとも部分的にモータ出力軸のキャビティ内に配置されるので、コンパクトに実施され、したがって省スペースになる。キャビティは、端面上だけに形成されるか、または、軽量化および材料の節約のために、モータ出力軸が中空軸として実施されるように、モータ出力軸全体を軸方向に貫通することができる。継手は、例えば、金属のベローズ継手である。継手は、モータ出力軸のキャビティ内へと突出している変速機入力軸の軸端上に直接置かれ、変速機入力軸の軸端に連結される。加えて、それは、モータ出力軸の環状端面にフランジを介して連結されるか、またはそれに螺着される。それにより、モータ出力軸から始まり変速機入力軸の方に向かう径方向に外方から内方へ向かう力の流れが生じる。継手は、例えば、テーパ状締まり嵌めによって、変速機入力軸にクランピングされる。例えば、古典的なフェザーキー/キー溝連結など、他のタイプの連結も考えられる。
【0007】
固定デバイスは、非自己ロック駆動モータの使用を可能にする。変速機は、モータ回転速度の変更、具体的には低減、およびモータ回転トルクの増大を可能にする。駆動モータは、好ましくは、電動モータ、具体的には同期モータである。電動モータは、技術的に単純な構造を有し、コンパクトに実現可能であり、メンテナンスがほぼいらず、制御が簡単である。加えて、それらには、油圧式回転翼駆動装置などの油圧駆動装置においてよく起こる漏洩がない。変速機は、好ましくは偏心変速機(eccentric transmission)、具体的にはサイクロイド変速機である。しかし、他のタイプの変速機も考えられる。本発明の駆動装置の場合、駆動モータを外側から見ると、固定デバイスは、変速機の正面に配置されており、したがって、フィン軸と直接的には相互作用せず、それよりも変速機を介する。固定デバイスは、スタビライザフィンの固定または固定デバイスによってもたらされるロックが、フィン軸のトルクに作用せず、むしろ、より小さな変速機入力軸側モータトルクだけに作用するように、こうして駆動モータと変速機との間に配置される。加えて、ロックが非常に細かい角度段階(angular step)で設定され得るように、変換比(translation ratio)は、変速機に左右される。例えば、ロックは、10°段階で試みられ得る。変速機が1:45の変換比を有する場合、スタビライザフィンは、10°/45=0.22°段階に固定され得る。
【0008】
一実施形態では、固定デバイスは、ロック方向に無電流(currentlessly)で付勢される。ロック解除、したがって機械的に生成されたロック力に打ち勝つことは、電気的に生成された解除力により実施される。換言すれば、この実施形態では、ロックデバイスは、無電流方式でロックされる(閉じられる)。ロックの解除は、電磁的に実施される。機械的ロック力および電気的に生成される解除力または反力によって、低エネルギーロッキングが確実になる。加えて、万一の電源異常の場合、解除力が無効にされるので、固定デバイスが自動的にロックされてスタビライザフィンを固定することが確実になる。機械的ロック力は、例えば、少なくとも1つの圧縮ばねにより実施される。解除力は、例えば、少なくとも1つの電磁石によって生成され、この場合、磁気力である。
【0009】
固定デバイスは、好ましくは、一方が回転可能であるが軸方向に固定されており、他方が回転不能であるが軸方向に変位可能な2つの整列された歯付きリングを含む。回転可能歯付きリング(第1の歯付きリング)は、それらが一緒に回転するように、変速機出力軸に連結される。回転不能歯付きリング(第2の歯付きリング)は、変速機出力軸周りに係合する。ロックは、ロックされていない位置から始まり、第1の歯付きリングの方に向けた第2の歯付きリングの軸方向変位によって実施される。解除は、ロックされた位置から始まり、第1の歯付きリングから遠ざかる第2の歯付きリングの軸方向変位によって実施される。固定デバイスは、好ましくは、いわゆる歯付き保持ブレーキ(toothed holding brake)として実施され、その多数の歯部によって、耐荷力を有するスタビライザフィンの確実な固定が可能になる。しかし、代替の固定デバイスまたはブレーキも可能である。歯の分配に応じて、ほぼあらゆる枢動位置でロックが行われ得る。0°の位置、すなわち水平位置におけるロックも、理想のゼロフロー位置、すなわち流線に対して平行な位置におけるロックも可能である。さらに、速度に応じてロック位置を設計することも考えられる。これは、ゼロフロー位置が船舶の走行速度に応じて変化するので、有用である。モータブレーキが使用される場合、無段ロックも可能である。
【0010】
レセプタクルまたは変速機レセプタクル内におけるフィン軸の軸方向固定のため、一実施形態は、枢動軸線に沿って延在しそれらが一緒に回転するように端セクションによってフィン軸に連結される固定要素を提供する。固定要素は、回転方向に対称なロッドまたはパイプなどの細長い要素であることが好ましい。フィン軸への連結は、一方においてフィン軸からの分離を可能にし、他方において固定要素へのフィン軸の回転の伝達を可能にする、ねじ係合または別の締まり嵌め連結によって実施され得る。
【0011】
他方の端セクションにおいて、固定要素は、スタビライザフィンの枢動角度を示す指示要素(indicator element)を配置するためのレセプタクルを含むことができ、それによって、純粋に機械的なやり方で、スタビライザフィンのそれぞれの枢動位置が視覚的に表示されるようになる。純粋に機械的な実施および枢動軸線に沿った固定要素の延長により、指示要素にフィン軸の枢動位置が1:1、すなわち、変速機による速度の増減なしに伝達されるので、高価なデバイス-技術の構造体を省くことができる。
【0012】
固定要素は、変速機入力軸内で支持されることが好ましい。この対策により、固定要素は追加の設置スペースを必要としなくなる。
【0013】
本発明のフィンスタビライザは、本発明の駆動装置を含む。そのようなフィンスタビライザによって、ほぼあらゆる枢動位置におけるそのスタビライザフィンの低負荷固定が可能になる。
【0014】
本発明の他の有利な実施形態は、他の従属請求項の主題である。
【0015】
以下において、本発明の好ましい例示的な一実施形態は、大幅に簡略化された略図を参照してより詳細に説明される。唯一の図1は、本発明の駆動装置の部分縦断面を示す。
【0016】
以下において、径方向、軸方向、径方向内方または径方向外方など方向または位置の指示は、駆動装置の枢動軸線Sを参照する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】スタビライザフィンをそのフィン軸の軸線周りに枢動させるためのフィンスタビライザの本発明の駆動装置の好ましい例示的な一実施形態の縦断面を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、スタビライザフィンをそのフィン軸の軸線F周りに枢動させるためのフィンスタビライザの本発明の駆動装置1の好ましい例示的な一実施形態の縦断面を示す。図1の水平方向において、ここでは図示されないスタビライザフィンは、図面の縁の右に位置し、フィン軸2を介して駆動装置1に連結される。フィン軸2は、その長手方向軸線Xによって、駆動装置1の枢動軸線Sと同じであるフィン軸の軸線Fを形成する。
【0019】
駆動装置1は、駆動モータ4と、変速機6と、継手8と、固定デバイス10と、固定要素12と、を有する。
【0020】
この例示的な実施形態では、駆動モータ4は、電動モータ、好ましくは同期モータである。駆動モータ4は、固定子14と、図1にその回転子軸18が示されている、固定子内で回転する回転子と、を有する。以下において、回転子軸18はまた、モータ出力軸とも称される。モータ出力軸18は、中空軸として構成され、枢動軸線Sに沿って延在する。
【0021】
この例示的な実施形態では、変速機6は、偏心変速機であり、具体的には特にサイクロイド変速機である。これは、駆動モータの回転速度を変える、具体的にはモータ回転速度を低減する、および、モータトルクを変える、具体的にはトルクを高める働きをする。
【0022】
変速機6は、モータキャリアまたはモータフランジなどのハウジング20を介して駆動モータ4の固定子14に固定的に連結される。変速機6は、変速機入力軸22を含む。変速機入力軸22は、枢動軸線Sに沿って延在し、図面左によれば、その自由な軸端24によってモータ出力軸18内へと突出している。変速機入力軸22は、示されているが番号が付いていない複数の変速機段を介して、変速機6の出力側変速機出力軸またはキャリアディスクもしくはキャリア軸26と相互作用する。フィン軸開口26は、枢動軸線Sに沿って延在し、変速機6の出力側にあり、変速機入力軸6の入力側自由軸端24の反対に配置される。
【0023】
継手8は、モータ出力軸18を変速機入力軸22に連結する働きをする。ここに図示される例示的な実施形態では、継手は、金属のベローズ継手として実施される。テーパ状クランプセットは、継手8を自由軸端24に摩擦嵌合により連結する。径方向外方に軸方向に配置されたフランジ28および適当な取り付け手段30によって、継手は、モータ出力軸18の環状端面32に連結、具体的には螺着される。
【0024】
固定デバイス10は、スタビライザフィンを枢動位置に固定する働きをする。ここに図示される例示的な実施形態では、固定デバイス10は、歯付き保持ブレーキであり、そのロック位置に示されている。
【0025】
固定デバイス10は、モータフランジ20内の駆動モータ4と変速機6との間に配置される。これは、変速機入力軸22の軸セクション34の領域内に配置され、その軸セクション34は自由軸24に隣接しており、したがって、軸方向から見て、モータ出力軸18に直接隣接している。
【0026】
固定デバイス10は、互いに整列し変速機入力軸22と係合する2つの歯付きリング36、38(第1の歯付きリング36、第2の歯付きリング38)を含む。
【0027】
第1の歯付きリング36は、変速機入力軸22に回転可能に連結され、したがって回転することができる。図示の例示的な実施形態では、連帯回転(conjoint rotation)のための連結が、さねはぎ連結(tongue and groove connection)40によりもたらされ、そのさねは、径方向ねじ42によって変速機入力軸22に螺着される。軸方向において、第1の歯付きリング36は、変速機入力軸22の円周方向溝内のばねリング44によってその環状ショルダ45に対して位置固定される。
【0028】
第2の歯付きリング38は、変速機ハウジング側部に支持される。これは、別の内部固定デバイス歯部上において軸方向に変位可能に支持され、ばね力によって歯付きリング36aの反対歯部内へと押し込まれる。固定デバイスハウジングは、モータフランジ20が第2の歯付きリング38を担持する基体と変速機ハウジング48との間にクランピングされるように、モータフランジ20のボア50を通って延びるねじ46によって取り付けられる。
【0029】
歯付きリング36、38は両方とも、径方向外方に軸方向に延在する複数の歯36a、38aを有する。歯36a、38aは、互いに適合し、一方が他方に入り込むように係合することができる。図示のロック位置では、スタビライザフィンが枢動位置に固定されるように、それらの歯36a、38aを含む歯付きリング36、38は、動作可能に係合している。歯付きリング36、38の歯36a、38aは、多数の歯部が各ロックによりセットされるように、均等に分配されることが好ましい。
【0030】
固定デバイス10のロックは、図示されない少なくとも1つの圧縮ばねによって加えられる機械的な付勢力またはロック力により実施される。複数の圧縮ばねは、基体内に軸方向に、枢動軸線S周りに径方向に配置され、第1の歯付きリング36の方に向いた軸方向ロック力とともに第2の歯付きリング38に作用する
【0031】
ロックを解除するため、固定デバイス10は、基体内または上に配置される図示されない少なくとも1つの電磁石を含む。少なくとも1つの電磁石は、励起されると、機械的ロック力(押えばね力)よりも大きい軸方向の磁気的な解除力を生成し、それによって、電磁石の励起により、第2の歯付きリング38がロック力に抗して第1の歯付きリング36から軸方向に遠ざかるように押され、多数の噛み合いが解除される。
【0032】
ここに図示される例示的な実施形態では、固定要素12は、2つの機能を有する。一方において、これは、変速機6のフィン軸レセプタクル26内にフィン軸2を軸方向に固定する役割を果たす。もう一方において、これは、指示計器49、好ましくは機械式指針を受容する役割を果たす。
【0033】
固定要素12は、枢動軸線Sに沿って延在し、ここでは回転対称ロッドとして構成される。固定要素12は、モータ出力軸18を通り、変速機入力軸22の長手方向ボア51を通って案内される。固定要素12の支持は、変速機入力軸22の自由軸端24の領域内における長手方向ボア51内にある、好ましくは転がり軸受である軸受52により実施され、フィン軸2により螺合状態にある。
【0034】
固定要素12は、変速機入力軸22とフィン軸レセプタクル26との間に配置されるインサート54を貫通し、フィン軸2の対応する端面の内側ねじ付きボア57と相互作用する外側ねじ付き端セクションによって、フィン軸レセプタクル26内へと突出している。確実なねじ連結は、インサート54の受容されるフィン軸2から離れた方に向く端面60に対して軸方向に当接する固定要素12の径方向カラー58によって達成される。
【0035】
指示要素49を受容するため、固定要素12は、外側ねじ付き端セクションと反対のその端セクション上に適当なレセプタクル62を含む。指示要素49は、例えば、角度指示器との相互作用において、スタビライザフィンのそれぞれの枢動角度を視覚化することができる指針である。
【0036】
駆動モータおよび変速機を含む、スタビライザフィンをそのフィン軸の軸線周りに枢動させるためのフィンスタビライザの駆動装置が開示され、ここで、枢動位置におけるスタビライザフィンの固定のための固定デバイスは、変速機入力軸、およびフィンスタビライザに直接的に作用する。
【符号の説明】
【0037】
1 駆動装置
2 フィン軸
4 駆動モータ
6 変速機
8 継手
10 固定デバイス
12 固定要素
14 固定子
18 回転子軸/モータ出力軸
20 ハウジング/モータキャリア/モータフランジ
22 変速機入力軸
24 自由軸端
26 フィン軸レセプタクル
27 テーパ状クランプセット
28 フランジ
30 取り付け手段
32 環状端面
34 軸セクション
36 第1の歯付きリング(回転可能歯付きリング)
36a 歯
38 第2の歯付きリング(回転不能歯付きリング)
38a 歯
40 さねはぎ連結
42 径方向ねじ
44 ばねリング
45 リングショルダ
46 ねじ
48 変速機ハウジング
49 指示要素
50 ボア
51 長手方向ボア
52 軸受
54 インサート
56 外側ねじ付き端セクション
57 内側ねじ付きボア
58 径方向カラー
60 端側面
62 レセプタクル
F フィン軸の軸線
X 長手方向軸線
S 枢動軸線
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スタビライザフィンをそのフィン軸の軸線(F)周りに枢動させるためのフィンスタビライザの駆動装置(1)であって、駆動モータ(4)を含み、変速機(6)を含み、前記駆動モータ(4)が、そのモータ出力軸(18)によって変速機入力軸(22)に結合され、前記変速機(6)が、前記変速機および前記フィン軸が一緒に回転するように前記フィン軸(2)を受容するためのレセプタクル(26)を有し、前記駆動装置(1)は、枢動位置に前記スタビライザフィンを固定するための固定デバイス(10)を含み、前記固定デバイス(10)が、前記変速機入力軸(22)上に直接作用する、駆動装置(1)において、前記変速機入力軸(22)と前記モータ出力軸(18)との連帯回転連結のための継手(8)が、少なくとも部分的に、内部のモータ出力軸(18)内に配置され、前記継手(8)が、前記変速機入力軸(22)の自由軸端(24)に連結され、および前記モータ出力軸(18)の環状端面(32)に連結されたフランジ(28)を有することを特徴とする、駆動装置(1)
【請求項2】
前記固定デバイス(10)が、ロック方向に無電流的に付勢され、ロックの解除が、電気的に生成された解除力により実施される、請求項1に記載の駆動装置。
【請求項3】
前記固定デバイス(10)が、前記固定デバイスおよび前記変速機入力軸が一緒に回転するように前記変速機入力軸(22)に連結された第1の歯付きリング(36)を有し、および、前記第1の歯付きリング(36)に対して整列されかつ軸方向に変位可能な第2の回転不能歯付きリング(38)を含み、ロックの間、前記歯付きリング(36、38)がそれらの向かい合った歯(36a、38a)によって係合する、請求項1または2に記載の駆動装置。
【請求項4】
固定要素(12)が、その枢動軸線(S)に沿って延在し、前記固定要素(12)が、前記固定要素(12)および前記フィン軸(2)が一緒に回転するように、端セクション(56)によって前記フィン軸(2)に連結される、請求項1からのいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項5】
前記固定要素(12)が、別の端セクションに、前記スタビライザフィンの枢動角度を示すための指示要素を配置するためのレセプタクル(62)を含む、請求項に記載の駆動装置。
【請求項6】
前記固定要素(12)が、前記変速機入力軸(22)内で支持される、請求項またはに記載の駆動装置。
【請求項7】
請求項1からのいずれか一項に記載の駆動装置(1)を含む、フィンスタビライザ。
【国際調査報告】