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特表2023-533582連続的グルコースモニタリングセンサの挿入時間及び取り外し時間の追跡
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-03
(54)【発明の名称】連続的グルコースモニタリングセンサの挿入時間及び取り外し時間の追跡
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/1473 20060101AFI20230727BHJP
   G16H 20/00 20180101ALI20230727BHJP
   A61B 5/1486 20060101ALI20230727BHJP
【FI】
A61B5/1473
G16H20/00
A61B5/1486
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023501795
(86)(22)【出願日】2021-07-12
(85)【翻訳文提出日】2023-03-03
(86)【国際出願番号】 EP2021069308
(87)【国際公開番号】W WO2022013142
(87)【国際公開日】2022-01-20
(31)【優先権主張番号】63/051,853
(32)【優先日】2020-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516106184
【氏名又は名称】アセンシア・ダイアベティス・ケア・ホールディングス・アーゲー
【氏名又は名称原語表記】Ascensia Diabetes Care Holdings AG
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】ルッソ,アンソニー・ピー
【テーマコード(参考)】
4C038
5L099
【Fターム(参考)】
4C038KK10
4C038KL01
4C038KX01
5L099AA22
(57)【要約】
連続的グルコースモニタリング(CGM)センサのユーザの皮膚への挿入に応答して、CGMシステムは、センサの識別子を以前に挿入されたセンサの任意の以前に記憶された識別子と比較する。識別子が以前に記憶された識別子と一致しない場合、新たに挿入されたセンサを示し、識別子及びタイムスタンプが記憶され、CGMが開始し得る。センサの取り外しがあると、取り外しタイムスタンプが記憶される。挿入されたセンサの識別子が以前に記憶された識別子と一致する場合、再挿入されたセンサを示し、再挿入時間が取得され、経過取り外し時間がチェックされ、最大取り外し時間制限を超えているかどうかを判定する。そうである場合、CGMが止められる。そうでない場合、CGMは再挿入されたセンサで継続し得る。他の態様と同様に、CGMセンサの挿入時間及び取り外し時間を追跡する方法も提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続的グルコースモニタリング(CGM)システムであって、
センサユニットメモリ及びセンサを有するセンサユニットであって、前記センサユニットメモリが、内部に識別子を記憶している、センサユニットと、
内部に複数のセンサ識別子を記憶するように構成されている第2のメモリと、
リアルタイムクロックと、
前記第2のメモリ、前記リアルタイムクロック、及び前記センサユニットと通信するプロセッサと、を備え、前記プロセッサが、
前記センサユニットメモリに記憶されている前記識別子を読み取ることと、
前記識別子が、前記第2のメモリ内の任意の以前に記憶された識別子と一致するかどうかを判定することと、
前記識別子が、前記第2のメモリ内の任意の以前に記憶された識別子と一致しないことに応答して、前記識別子及び挿入タイムスタンプを前記第2のメモリに記憶することであって、前記リアルタイムクロックが、前記挿入タイムスタンプを生成するために使用される、記憶することと、
前記識別子が、前記第2のメモリに以前に記憶された識別子と一致することに応答して、前記リアルタイムクロックを使用して再挿入時間を取得することと、
前記再挿入時間を使用して、前記センサが所定の最大取り外し時間制限を超えたかどうかを判定することと、を行うコンピュータ命令を実行するように構成されている、連続的グルコースモニタリング(CGM)システム。
【請求項2】
外部デバイス、送信機ユニット、又はクラウドベースのサービスが、前記第2のメモリを備える、請求項1に記載のCGMシステム。
【請求項3】
外部デバイス又は送信機ユニットが、前記プロセッサを備える、請求項1に記載のCGMシステム。
【請求項4】
ユーザに装着されるように構成されたCGMデバイスを更に備え、前記CGMデバイスが、
前記センサユニットと、
前記センサユニットに電気的に接続された送信機ユニットと、を備え、前記送信機ユニットが、無線送信機と、前記リアルタイムクロックと、前記プロセッサを備えるマイクロコントローラと、を備える、請求項1に記載のCGMシステム。
【請求項5】
前記センサユニット及び前記送信機ユニットが、一体的に形成されている、請求項4に記載のCGMシステム。
【請求項6】
前記センサユニットが、他のセンサユニットと再利用可能である前記送信機ユニットから交換可能であり、切り離し可能である、請求項4に記載のCGMシステム。
【請求項7】
前記プロセッサが、前記センサが前記所定の最大取り外し時間制限を超えたことに応答して、CGMの動作を停止することを行うコンピュータ命令を実行するように更に構成されている、請求項1に記載のCGMシステム。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記識別子及び前記挿入タイムスタンプを前記第2のメモリに記憶することか、又は
前記センサが前記所定の最大取り外し時間制限を超えておらず、前記最大挿入時間制限を満たしていないと判定することに応答して、前記センサユニットからセンサデータを読み取り、グルコースレベルを推定するコンピュータ命令を実行するように更に構成されている、請求項1に記載のCGMシステム。
【請求項9】
前記プロセッサが、前記リアルタイムクロックを使用して、前記センサの経過挿入時間を定期的に更新するコンピュータ命令を実行するように更に構成されている、請求項1に記載のCGMシステム。
【請求項10】
前記プロセッサが、更新された経過挿入時間に応答して、前記センサが所定の最大挿入時間制限を満たしたか、又は超えたかどうかを判定するコンピュータ命令を実行するように更に構成されている、請求項9に記載のCGMシステム。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記センサがユーザの皮膚表面から取り外されたかどうかを判定するコンピュータ命令を実行するように更に構成されている、請求項1に記載のCGMシステム。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記センサが前記ユーザの前記皮膚表面から取り外されたと判定することに応答して、取り外しタイムスタンプを前記第2のメモリに記憶するコンピュータ命令を実行するように更に構成されている、請求項11に記載のCGMシステム。
【請求項13】
連続的グルコースモニタリング(CGM)システムであって、
ユーザの皮膚に挿入され、グルコースレベルを示す電気信号を生成するように構成されているセンサと、
内部に前記センサを識別する識別子を記憶している第1のメモリと、
内部に複数のセンサ識別子を記憶するように構成されている第2のメモリと、
リアルタイムクロックと、
前記第1及び第2のメモリ並びに前記リアルタイムクロックと通信するプロセッサであって、前記プロセッサが、
前記第1のメモリに記憶されている前記識別子を読み取ることと、
前記識別子が、前記第2のメモリ内の任意の以前に記憶された識別子と一致するかどうかを判定することと、
前記識別子が、前記第2のメモリ内の任意の以前に記憶された識別子と一致しないことに応答して、前記識別子及び挿入タイムスタンプを前記第2のメモリに記憶することであって、前記リアルタイムクロックが、前記挿入タイムスタンプを生成するために使用される、記憶することと、
前記識別子が、前記第2のメモリに以前に記憶された識別子と一致することに応答して、前記リアルタイムクロックを使用して再挿入時間を取得することと、
前記再挿入時間を使用して、前記センサが所定の最大取り外し時間制限を超えたかどうかを判定することと、を行うコンピュータ命令を実行するように構成されている、連続的グルコースモニタリング(CGM)システム。
【請求項14】
CGMデバイスが、前記第1のメモリを備え、外部デバイスが、前記第2のメモリ、前記リアルタイムクロック、及び前記プロセッサを備えるか、又は前記第1のメモリが、センサユニットのセンサユニットメモリを備え、前記センサユニットが、前記センサを備える、請求項13に記載のCGMシステム。
【請求項15】
前記第1のメモリ又は前記第2のメモリが、クラウドベースである、請求項13に記載のCGMシステム。
【請求項16】
連続的グルコースモニタリング(CGM)センサの挿入時間及び取り外し時間を追跡する方法であって、
CGMのアクティブ化に応答して、コンピュータ命令を実行するプロセッサを介してセンサユニットメモリから前記センサの識別子を読み取ることと、
前記識別子が、第2のメモリ内の任意の以前に記憶された識別子と一致するかどうかを判定することと、
前記識別子が、前記第2のメモリ内の任意の以前に記憶された識別子と一致しないことに応答して、前記識別子及び挿入タイムスタンプを前記第2のメモリに記憶することと、
前記識別子が、前記第2のメモリ内の以前に記憶された識別子と一致することに応答して、再挿入時間を取得することと、
前記再挿入時間を使用して、前記センサが所定の最大取り外し時間制限を超えたかどうかを判定することと、
前記センサが前記所定の最大取り外し時間制限を超えたとの判定に応答して、前記CGMの動作を停止することと、を含む、方法。
【請求項17】
前記センサが所定の取り外し時間制限を超えたかどうかを前記決定することが、前記再挿入時間及び以前に記憶された取り外しタイムスタンプに基づいて経過取り外し時間を計算することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記識別子及び前記挿入タイムスタンプを前記第2のメモリに前記記憶することか、又は
前記センサが前記所定の最大取り外し時間制限を超えておらず、前記最大挿入時間制限を満たしていないと判定することに応答して、前記センサを介してセンサデータを読み取り、前記プロセッサを介してグルコースレベルを推定することを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記センサデータを前記読み取ること、及び前記グルコースレベルを前記推定することに応答して、前記センサの経過挿入時間を定期的に更新することを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記経過挿入時間を前記更新することに応答して、前記センサが所定の最大挿入時間制限を満たしたかどうか、又は超えたかどうかを判定することを更に含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記センサが所定の最大挿入時間制限を満たしたか、又は超えたとの判定に応答して、前記CGMの動作を停止することを更に含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記センサがユーザの皮膚表面から取り外されたかどうかを判定することを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記センサが前記ユーザの前記皮膚表面から取り外されたとの判定に応答して、取り外しタイムスタンプを前記第2のメモリに記憶することを更に含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記タイムスタンプを前記記憶することに応答して、前記センサの経過挿入時間を更新することを更に含む、請求項23に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本件は、2020年7月14日に出願された米国仮特許出願第63/051,853号の利益を主張するものであり、その開示は、あらゆる目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、概して、連続的グルコースモニタリング(CGM)に関する。
【背景技術】
【0003】
CGMは糖尿病ケアにおける日常的なモニタリング動作となっている。リアルタイムのグルコース読み取りを提供することによって、治療作用は、よりタイムリーな方法で適用され得、血糖状態は、より良好に制御され得る。CGM動作中、CGMデバイスのセンサは通常、皮下に挿入され、組織及び間質液に囲まれた環境で連続的に動作する。ユーザの皮膚の下に挿入されたセンサは、ユーザのグルコースレベルを示す信号をCGMデバイスの無線送信機ユニットに提供する。グルコース読み取りは、1日を通して何度も自動的に(例えば、数分ごとに、又はいくつかの他の事前に確立された時間間隔で)実行され得る。
【0004】
CGMデバイスは、センサが皮膚を通って挿入されて間質液に接触する間、腹部又は上腕の背側などの使用者の皮膚の外面に付着し得る。センサは間質液と相互作用し、存在するグルコースの量に比例する電気信号を生成する。これらの電気信号は、グルコースレベルの判定に使用するために送信機ユニットに通信される。
【0005】
CGMデバイスは、センサの取り外し及び交換が必要とされる前に、数日間、又は数週間、体に装着され得る。場合によっては、例えば、CGMデバイスのユーザの皮膚への付着に関する問題に対処するために、センサを取り外し、再挿入する必要があることがある。
【発明の概要】
【0006】
いくつかの実施形態では、センサユニットメモリ及びセンサを有するセンサユニットを含む連続的グルコースモニタリング(CGM)システムが提供され、センサユニットメモリは、内部に識別子を記憶している。CGMシステムはまた、内部に複数のセンサ識別子を記憶するように構成されている第2のメモリを含む。CGMシステムは、リアルタイムクロック及びプロセッサを更に含み、プロセッサは、第2のメモリ、リアルタイムクロック、及びセンサユニットと通信する。プロセッサは、(1)センサユニットメモリに記憶されている識別子を読み取ることと、(2)識別子が、第2のメモリ内の任意の以前に記憶された識別子と一致するかどうかを判定することと、(3)識別子が、第2のメモリ内の任意の以前に記憶された識別子と一致しないことに応答して、識別子及び挿入タイムスタンプを第2のメモリに記憶することであって、リアルタイムクロックが、挿入タイムスタンプを生成するために使用される、記憶することと、(4)識別子が、第2のメモリに以前に記憶された識別子と一致することに応答して、リアルタイムクロックを使用して再挿入時間を取得することと、(5)再挿入時間を使用して、センサが所定の最大取り外し時間制限を超えたかどうかを判定することと、を行うコンピュータ命令を実行するように構成されている。
【0007】
いくつかの実施形態では、ユーザの皮膚に挿入され、グルコースレベルを示す電気信号を生成するように構成されたセンサを含む連続的グルコースモニタリング(CGM)システムが提供される。CGMシステムはまた、リアルタイムクロックと、内部にセンサを識別する識別子を記憶している第1のメモリと、内部に複数のセンサ識別子を記憶するように構成されている第2のメモリと、リアルタイムクロック並びに第1及び第2のメモリと通信するプロセッサと、を含む。プロセッサは、(1)第1のメモリに記憶されている識別子を読み取ることと、(2)識別子が、第2のメモリ内の任意の以前に記憶された識別子と一致するかどうかを判定することと、(3)識別子が、第2のメモリ内の任意の以前に記憶された識別子と一致しないことに応答して、識別子及び挿入タイムスタンプを第2のメモリに記憶することであって、リアルタイムクロックが、挿入タイムスタンプを生成するために使用される、記憶することと、(4)識別子が、第2のメモリに以前に記憶された識別子と一致することに応答して、リアルタイムクロックを使用して再挿入時間を取得することと、(5)再挿入時間を使用して、センサが所定の最大取り外し時間制限を超えたかどうかを判定することと、を行うコンピュータ命令を実行するように構成されている。
【0008】
いくつかの実施形態では、連続的グルコースモニタリング(CGM)センサの挿入時間及び取り外し時間を追跡する方法が提供される。方法は、CGMのアクティブ化に応答して、コンピュータ命令を実行するプロセッサを介してセンサユニットメモリからセンサの識別子を読み取ることと、識別子が第2のメモリ内の任意の以前に記憶された識別子と一致するかどうかを判定することと、識別子と挿入タイムスタンプが第2のメモリ内の任意の以前に記憶された識別子と一致しないことに応答して、第2のメモリ内に識別子と挿入タイムスタンプを記憶することと、第2のメモリ内の以前に記憶された識別子と一致する識別子に応答して、再挿入時間を取得することと、再挿入時間を使用してセンサが所定の最大取り外し時間制限を超えたかどうかを判定することと、センサが所定の最大取り外し時間制限を超えたと判定したことに応答して、CGMの動作を停止することと、を含む。
【0009】
本開示の更に他の態様、特徴、及び利点は、本発明を実施するために企図される最良のモードを含む、いくつかの例示的な実施形態及び実装態様の以下の詳細な説明及び例示から容易に明らかとなり得る。本開示は、本発明の範囲から逸脱することなく、他の異なる実施形態を可能にし得、そのいくつかの詳細は、様々な点で修正され得る。例えば、以下の説明は、連続的グルコースモニタリングに関連するが、以下に記載されるデバイス、システム、及び方法は、他の連続的分析物モニタリングシステムにおける、例えば、コレステロール、乳酸、尿酸、アルコールなどの他の分析物のモニタリングに容易に適合され得る。本開示は、添付の特許請求の範囲内のすべての修正、等価物、及び代替物を包含することが意図される(以下を更に参照のこと)。
【図面の簡単な説明】
【0010】
以下に記載される図面は、例示の目的のためのものであり、必ずしも縮尺通りに描かれない。したがって、図面及び説明は、本質的に例示と見なされるべきであり、限定と見なされるべきではない。図面は、本発明の範囲をいかなる方法でも限定することを意図しない。
図1】本明細書で提供される実施形態による、センサユニット及び送信機ユニットを含む連続的グルコースモニタリング(CGM)デバイスの側面図を例示する。
図2】本明細書で提供される実施形態による、図1のCGMデバイスのブロック図を例示する。
図3】本明細書で提供される実施形態による、CGMデバイス及び外部デバイスを含むCGMシステムのブロック図を例示する。
図4】本明細書で提供される実施形態による、CGMセンサの挿入時間及び取り外し時間を追跡する方法のフローチャートを例示する。
図5A】各々、本明細書で提供される実施形態による、CGMセンサ識別子、様々なタイムスタンプ、最大挿入時間制限、及び経過挿入時間をリストする、メモリに記憶されている表を例示する。
図5B】各々、本明細書で提供される実施形態による、CGMセンサ識別子、様々なタイムスタンプ、最大挿入時間制限、及び経過挿入時間をリストする、メモリに記憶されている表を例示する。
図5C】各々、本明細書で提供される実施形態による、CGMセンサ識別子、様々なタイムスタンプ、最大挿入時間制限、及び経過挿入時間をリストする、メモリに記憶されている表を例示する。
図5D】各々、本明細書で提供される実施形態による、CGMセンサ識別子、様々なタイムスタンプ、最大挿入時間制限、及び経過挿入時間をリストする、メモリに記憶されている表を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
人のグルコース濃度レベルの変化をより綿密にモニタリングし、検出するために、連続的グルコースモニタリング(CGM)の方法及びシステムが開発されている。CGM方法及びシステムは、通常、動作中に連続的に電気化学的グルコース信号を生成し、典型的には数分ごとに生成された信号に基づいてグルコース測定/推定を実行する。
【0012】
CGMシステムは、概して、身体に装着され、かつハンドヘルドCGM受信機、又は好適なアプリケーションソフトウェアプログラムを実行するスマートフォンのような他のポータブルデバイスなどの外部デバイスと(例えば、無線で)通信するウェアラブル部分(CGMデバイス)を有する。CGMデバイスは、取り外しと交換が必要になる前に、数日間、又は1週間若しくは2週間装着されることがある。CGMデバイスは、皮下に挿入される(植え込まれる)センサを含む。CGMデバイスはまた、センサに結合され、かつセンサをバイアスし、間質液と接触している挿入されたセンサによって生成された電流信号を測定するように構成されているアナログ回路を含み得る。CGMデバイスはまた、測定された電流信号に基づいてグルコース濃度レベルを判定するための処理回路を含み得る。CGMデバイスは、判定されたグルコースレベルを外部デバイス(例えば、スマートデバイス又はCGM受信機)に通信するための電子送信機回路を更に含み得る。CGMデバイスは、例えば、接着剤を介して、腹部、上腕の背側、又は他の好適な位置などの皮膚の外面に取り付けられ得る。
【0013】
CGMシステムは、ユーザのグルコースレベルの頻繁な測定を、各測定が指棒などの血液サンプルの採血を伴うそのような各測定の必要なしに提供し得る。CGMシステムは、CGMシステムのキャリブレーションを開始するために、時折、指棒及びスイス、バーゼルのAscensia Diabetes Care AGによるContour NEXT One(登録商標)のような血糖測定(BGM)システムの使用を依然として用いることがある。
【0014】
CGMシステムのCGMデバイスは、通常、最大約2週間着用され得、その後、センサが取り外され、交換され得る。いくつかの実施形態では、CGMデバイス全体が取り外され、交換され得る。別の実施形態では、CGMデバイスは、CGMデバイスの再利用可能な送信機ユニットからユーザによって切り離され得る交換可能なセンサユニットを含み得る。そのような実施形態では、CGMデバイスのセンサユニットのみを取り外し、交換する必要があり得る。
【0015】
CGMシステムは、センサがその最大許容挿入時間制限(例えば、10日又は14日)に達し、交換されるべきであるときに、例えば、表示メッセージ及び/又は可聴アラートを介してユーザに通知するように構成され得る。CGMシステムはまた、そのようなEOL(「end-of-life」)センサでグルコース測定が生じることを防止し得る。しかしながら、ユーザは、センサをユーザの皮膚表面から取り外してから、それがあたかも新しいものであるかのように皮膚に再挿入することによって、EOLセンサを再利用しようと試みることがある。多数の健康上及び性能上の理由のために、これが起こることを防止するように構成されているCGMシステムが望ましいだろう。しかしながら、ユーザはまた、例えば、CGMデバイスがユーザの皮膚表面に付着している問題など、動作中にCGMデバイスとの問題を抱えることがあり、ユーザは、問題を修正するためにセンサを取り外し、再挿入しなければならないことがある。CGMシステムはまた、この状況を、EOLセンサを再利用しようとする試みと区別するように構成されることが望ましいだろう。CGMシステムは、再挿入されたセンサがあまりに長期間にわたってユーザの皮膚表面から取り外されている場合、再挿入されたセンサが使用されることを判定及び防止するように構成されていることが更に望ましいだろう。このようなセンサは、もはや滅菌されておらず、汚染されている可能性があり、再使用された場合、健康上及び/又は他の問題につながることがある。
【0016】
1つ以上の実施形態によれば、図1図5Dに関連して以下でより詳細に説明するように、CGMセンサの挿入時間及び取り外し時間、並びに最大取り外し時間制限及び/又は最大挿入時間制限を超えるその後の検出を追跡するデバイス、システム、及び方法が本明細書に提供される。
【0017】
図1は、1つ以上の実施形態による、ユーザの皮膚102に挿入されたウェアラブルCGMデバイス100を例示する。CGMデバイス100は、連続的にモニタリングし、定期的にグルコース測定値を提供するように構成されている(例えば、5分ごと、又は他の好適な時間間隔)。CGMデバイス100は、部分的にドーム形状として示されているが、CGMデバイス100は、他の形状を有し得る。CGMデバイス100は、センサユニット104及び送信機ユニット106を含み得る。いくつかの実施形態では、センサユニット104及び送信機ユニット106は、一体的に形成され得る。他の実施形態では、センサユニット104は、使い捨てであり、交換可能であり、他のセンサユニットと再利用可能であり得る送信機ユニット106から切り離し可能であり得る。センサユニット104及び送信機ユニット106は、任意の好適な機械的機構を介して物理的にともに接続し得る。センサユニット104及び送信機ユニット106はまた、物理的に接続されるときに、データ及び制御信号が、センサユニット104及び送信機ユニット106内の電気構成要素間で通信及び送信され得るように、一緒に電気的に結合され得る。いくつかの実施形態では、センサユニット104と送信機ユニット106との間の通信の開始は、2つのユニットを一緒に物理的に接続することに応答し得る。他の実施形態では、通信は、開始コマンドなどのコマンドによって開始され得る。センサユニット104と送信機ユニット106との間の通信は、他の好適な方法で開始され得る。
【0018】
センサユニット104は、センサ108を含み得、その一部分は、ユーザの皮膚102を通って挿入されるように示されている。センサ108は、センサユニット104からベースプレート110を通って延在し得、ユーザの皮下領域内の間質液内に少なくとも部分的に位置するように構成され得る。センサ108は、センサ先端部108T又はその付近などの分析物センサ又は分析物センサ部分であり得、又はそれを含み得る。センサ108は、ユーザの皮下領域にセンサ108を導入するために皮膚に突き刺す鋭利な針又は「導入器」を有する挿入デバイス(図示せず)とともに挿入され得る。任意の好適な挿入デバイスが使用され得る。
【0019】
センサユニット104はまた、例えば、両面テープ又は感圧性接着剤であり得る接着層112を含み得る。接着層112の一方側はベースプレート110に接着し得、一方で接着層112の他方側はユーザの皮膚表面102Sに接着し得る。
【0020】
送信機ユニット106は、以下でより詳細に記載されるように、センサユニット104内の1つ以上の電子部品と通信し、1つ以上の外部デバイスと通信する1つ以上の電子部品を含み得る。
【0021】
図2は、1つ以上の実施形態によるCGMデバイス100の回路構成要素構成200を例示する。センサユニット104は、センサアセンブリ214及びセンサユニットメモリ216を含み得る。センサアセンブリ214は、センサ108及びセンサ108に結合されたセンサ回路(別個に図示せず)を含み得る。センサ回路は、センサ108の分析物センサ部分に少なくとも1つのバイアス電圧を印加し得、これは、センサ108が間質液と接触している間に電気信号を生成し得る。センサ回路はまた、センサ108のセンサ先端部108T及び/又はセンサ108の他の部分との間で電気信号を伝導することを容易にし得る。
【0022】
センサユニットメモリ216は、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、ライトワンスリードメニーメモリ(WORM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、同期動的ランダムアクセスメモリ(SDRAM)、物理的にクローン不可能な機能(PUF)(一意の識別子として機能し得る)、並びに/又はNOR及びNANDフラッシュメモリを含み得る。他の好適なタイプのセンサメモリ回路がセンサユニットメモリ216に使用され得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、センサユニットメモリ216は、放射線耐性メモリ(rad-hardメモリ)を含み得るか、又はパッケージ及び/若しくはメモリがセンサユニット104を滅菌するために使用される放射線にさらされたときに、内部に記憶された情報(例えば、データ)を保持するrad-hardパッケージ内に位置し得る。
【0024】
センサユニットメモリ216は、その個々のセンサユニット及び内部の構成要素に固有のセンサ情報を記憶し得る。例えば、センサ情報は、センサユニット識別子(例えば、センサユニットのシリアル番号)、対応する最大挿入時間制限(例えば、3、10、又は14日)、及び対応する最大取り外し時間制限(例えば、15、45、又は60分)を含み得る。識別子は、一意であっても、又は少なくとも部分的に一意であってもよい(例えば、製造業者は、異なる最近挿入されたセンサと同一の識別子を有するセンサをユーザが挿入することがあまりないように、特定の期間又は特定の地理的領域内で同じ識別子を再利用しないことがある)。最大挿入時間制限は、センサを取り外して交換すべき(すなわち、センサがEOLに達した)期間である。最大取り外し時間制限は、ユーザの皮膚から取り外されたセンサが再挿入には(例えば、健康上又は性能上の理由から)好適ではないと見なされ、したがって、最大挿入時間制限に達していない場合でも再挿入されるべきではない期間である。
【0025】
いくつかの実施形態では、センサ情報はまた、例えば、以下のパラメータのうちの1つ以上を含み得る。
a)電極感受性勾配、
b)製造日、
c)有効期限(保存期間)、
d)バッチ又はロット番号、
e)セキュリティコード、及び/又は
f)メモリデバイスのバージョン。
【0026】
他のパラメータ及び/又はセンサ情報が、センサユニットメモリ216に記憶され得る。追加的又は代替的に、上記のパラメータ及び/又はセンサ情報の一部又は全部は、センサユニット104、CGMデバイス100、及び/又はそのパッケージに取り付けられたバーコードなどに符号化され得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、電気データ及び制御信号及び電力は、センサユニット104及び送信機ユニット106が物理的に一緒に接続されるときに、コネクタ218、センサユニット104の電気接触パッド220及び222、並びに送信機ユニット106の電気接触パッド224及び226を介してセンサユニット104と送信機ユニット106との間で送信され得る。
【0028】
送信機ユニット106は、アナログフロントエンド228、マイクロコントローラ230(又は他の同様の処理リソース)、メモリ232、リアルタイムクロック233、無線送信機234、スイッチ235、及びバッテリー236などの電源を含み得る。いくつかの実施形態では、送信機ユニット106は、外部デバイスを使用することなく、グルコース濃度情報、センサEOLなどの情報を表示するためのローカルディスプレイ(図示せず)を含み得る。
【0029】
アナログフロントエンド228は、センサアセンブリ214を駆動する、及び/又はセンサアセンブリ214及びセンサ108によって生成されたセンサデータを処理するように構成され得る。例えば、アナログフロントエンド228は、センサアセンブリ214にバイアス電圧を印加し、センサアセンブリ214を通る結果として生じる電流を測定するように構成され得る。センサアセンブリ214と併せてアナログフロントエンド228は、間質液内に位置する挿入されたセンサ108にバイアス電圧を印加し得、グルコース濃度に比例する結果として生じる電流を測定し得る。アナログフロントエンド228は、他の、より少ない、又はより多くの機能を実行し得る。
【0030】
マイクロコントローラ230は、アナログフロントエンド228、メモリ232、リアルタイムクロック233、無線送信機234、スイッチ235、及びバッテリー236、及び場合によっては他の回路(図示せず)に結合され得る。マイクロコントローラ230は、センサアセンブリ214及び/又はアナログフロントエンド228によって生成されたセンサデータを処理するために、かつ本明細書に記載されるようにセンサの再挿入を検出するために、例えば、マイクロプロセッサ又は他の好適な処理回路などのプロセッサを含み得る。マイクロコントローラ230はまた、例えば、センサアセンブリ214によって生成されたアナログ電流信号をデジタル電流信号に変換するためのアナログデジタル変換器を含み得る。マイクロコントローラ230は更に、デジタル電流信号値をメモリ232に記憶し、及び/又はデジタル電流信号に少なくとも部分的に基づいてグルコース濃度レベルを計算又は推定し得る。マイクロコントローラ230はまた更に、図4図5Dに関連して以下でより詳細に記載されるように、CGMデバイスのセンサがその最大挿入時間制限を満たしているかどうか、並びに/又はCGMデバイスのセンサが再挿入されたかどうか、及び再挿入されたセンサがその最大取り外し時間制限を超えているかどうかを検出し得る。マイクロコントローラ230は、他の好適な機能を実行し得る。
【0031】
マイクロコントローラ230及び/又は送信機ユニット106内の他の回路は、センサユニットメモリ216に電気的に結合し、センサユニットメモリ216と通信するように構成され得る。マイクロコントローラ230は、センサユニット104の1つ以上の構成要素の1つ以上のパラメータに関連する上記のセンサ情報の他のものとともに、例えば、センサユニット104の識別子及び最大挿入時間制限及び取り外し時間制限を含むセンサユニットメモリ216に記憶されたデータを受信し得る。いくつかの実施形態では、信号(例えば、プル信号)は、マイクロコントローラ230からセンサユニットメモリ216に送信されて、センサユニットメモリ216に、ユーザ入力なしでデータを送信させ得る。したがって、センサユニットメモリ216は、センサユニット104の送信機ユニット106への接続に応答して、データをマイクロコントローラ230に自動的に送信し得る。代替的には、センサユニットメモリ216からマイクロコントローラ230へのセンサ情報の送信は、外部デバイスからのようなプロンプトによって、又は任意の他の好適な方法で生じ得る。
【0032】
マイクロコントローラ230は、センサユニットメモリ216から受信した情報をメモリ232に記憶してもよく、分析物濃度を計算するとき、センサ108が再挿入されたかどうか(その場合、センサ108が最大挿入時間制限及び取り外し時間制限を満たしたかどうか、及び/又は超えたかどうか)を検出するとき、及び他の機能を実行するときにその情報を使用し得る。他の実施形態では、その情報はセンサユニットメモリ216に残り得、マイクロコントローラ230又は他の回路によって必要に応じてCGM処理中にアクセスされ得る。
【0033】
追加的又は代替的に、マイクロコントローラ230及びメモリ232は、送信機ユニット106と通信する外部デバイスによる走査を介して、センサユニット104、CGMデバイス100及び/又はそのパッケージに取り付けられた1つ以上のバーコードなどからセンサ情報を受信し得る。
【0034】
メモリ232は、マイクロコントローラ230内のプロセッサによって実行されるときに、CGMデバイス100に、様々な機能を実行させ、かつ/又はグルコースレベル及び関連データを計算及び/若しくは表示し得るCGMアプリケーションソフトウェアプログラムを実行するCGM受信機又はスマートデバイス(例えば、スマートフォン又はタブレット)などの、1つ以上の外部デバイスと通信させる、内部に記憶されたコンピュータプログラムコードを含み得る。
【0035】
メモリ232はまた、センサユニット104が他のセンサユニットと再利用可能である送信機ユニット106から交換可能であり、切り離し可能である実施形態において、以前に使用されたセンサユニットに対応する複数のセンサユニット識別子を記憶するように構成され得る。いくつかの実施形態では、以前に使用されたセンサユニットに対応する識別子は、例えば、クラウドベースのストレージに記憶され得、必要に応じてメモリ232にダウンロードされ得る。
【0036】
メモリ232は、マイクロコントローラ230内のプロセッサによって実行されるときに、CGMデバイス100に、部分的に、センサユニットメモリ216に記憶された識別子がメモリ232内の任意の以前に記憶された識別子と一致するかどうかを判定させ、センサユニットメモリ216に記憶された識別子がメモリ232内の以前に記憶された識別子と一致するとの判定に応答して、センサ108が所定の最大取り外し時間制限を超えたかどうかを判定させる、内部に記憶されたコンピュータプログラム命令を更に含み得る。
【0037】
いくつかの実施形態では、メモリ232は、放射線耐性メモリ(rad-hardメモリ)であり得、又はセンサユニットメモリ216と同様若しくは同一のrad-hardパッケージ内に位置し得る。メモリ232は、不揮発性メモリであってもよく、電気的プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM)、電気的消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、及び/又はフラッシュメモリ(例えば、NOR又はNAND構成のいずれかにおけるEEPROMのタイプ)を含み得るが、これらに限定されない。他のタイプの好適なメモリは、クラウドベースであり得るインターネットストレージ位置からのデータの読み取りを含む、メモリ232のために使用され得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、スイッチ235は、センサユニット104が送信機ユニット106に物理的及び電気的に接続されているかどうかを示す任意の好適な機械的又は電気的スイッチであり得る。すなわち、スイッチ235は、センサユニット104が送信機ユニット106に物理的及び電気的に接続されていることを示す1つの出力と、センサユニット104が送信機ユニット106に物理的及び電気的に接続されていないことを示す別の出力(例えば、センサ108がユーザの皮膚から取り外されたとき)と、を有し得る。
【0039】
スイッチ235に加えて、又は代替的に、他の実施形態では、メモリ232に記憶されたコンピュータプログラム命令、又は外部デバイス上で実行されるCGMアプリケーションソフトウェアプログラムは、任意の電流がセンサ108から受信されたかどうかをモニタリングする符号化された「ソフトウェアスイッチ」を有し得る。電流が受信されない(又は測定されない)場合、ソフトウェアスイッチは、エラー状態(例えば、そのセンサ108がユーザの皮膚から取り外されている)を示し得る。
【0040】
バッテリー236は、送信機ユニット106に位置し、送信機ユニット106に電力を供給し得る。いくつかの実施形態では、バッテリー236は、充電可能であり得る。センサユニット104が送信機ユニット106に接続されると、バッテリー236はまた、センサユニット104に電力を供給し得る。センサユニット104に電力を提供することは、いくつかの実施形態では、センサユニット104と送信機ユニット106との間の通信を開始し、センサ挿入の検出を開始し、及び/又はCGM処理を開始し得る。いくつかの実施形態では、電力は、アナログフロントエンド228を介してセンサユニット104に提供され得る。他の実施形態では、バッテリー236は、送信機ユニット106の代わりにセンサユニット104内に位置してもよく、更に他の実施形態では、センサユニット104及び送信機ユニット106は、各々自分のバッテリーを有し得る。バッテリー236の例としては、可撓性リチウムポリマーバッテリー、リチウムマンガン、酸化銀、及びアルカリ性コイン電池などのコイン型電池(例えば、CR2032、SR516、及びLR60タイプのコイン電池)などを含む。他の電源/バッテリータイプが使用され得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、マイクロコントローラ230は、無線送信機234を介して、電気信号、グルコース濃度情報、及び/又は他の情報を1つ以上の外部デバイスに送信し得る。いくつかの実施形態では、マイクロコントローラ230は、無線送信機234を介して、1つ以上の外部デバイスから電気信号、命令、データ、及び/又は他の情報を受信し得る。
【0042】
図3は、1つ以上の実施形態によるCGMシステム300を例示する。CGMシステム300は、CGMデバイス100及び外部デバイス330を含む。外部デバイス330は、例えば、専用CGM受信機又はCGMアプリケーションソフトウェアプログラムを実行するスマートデバイスであり得る。外部デバイス330は、プロセッサ331、メモリ332、リアルタイムクロック333、無線送信機334、及びディスプレイ336を含み得、プロセッサ331は、メモリ332、リアルタイムクロック333、無線送信機334、及びディスプレイ336の各々に結合され、各々は、本明細書に記載されるCGM関連機能の少なくとも一部又は全部を実行するように構成されている任意の好適なデバイス又は構成要素であり得る。外部デバイス330は、同様に他の回路構成要素を含み得る。
【0043】
外部デバイス330及びCGMデバイス100は、それぞれの無線送信機234及び334を介して互いに通信可能に結合され得る。そのような無線通信は、例えば、Bluetooth(登録商標)通信プロトコルなどの任意の好適な標準ベースの通信プロトコルを介して生じ得る。いくつかの実施形態では、外部デバイス330とCGMデバイス100との間の無線通信は、近距離無線通信(NFC)、無線周波数(RF)通信、赤外線(IR)通信、光通信、又は任意の他の好適なタイプの無線通信を介して生じ得る。いくつかの実施形態では、外部デバイス330及びCGMデバイス100は、1つ以上の有線接続を介して追加的又は代替的に通信し得る。いくつかの実施形態では、センサユニット106とセンサユニット104との間及び/又はCGMデバイス100と外部デバイス330との間で通信を開始することができる前に、センサユニットメモリ216に記憶されたセキュリティコードに一致するセキュリティコードが、ユーザによって外部デバイス330に入力される必要があり得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、センサユニット104のセンサユニットメモリ216に記憶されたセンサ情報の少なくとも一部は、CGMデバイス100の無線送信機234及び外部デバイス330の無線送信機334を介して外部デバイス330のメモリ332に転送され得る。受信したセンサ情報は、プロセッサ331によって処理され、ディスプレイ336上に表示され得る。いくつかの実施形態では、グルコースレベルを判定するための処理の一部分又は全部は、送信機ユニット106の代わりに、プロセッサ331によって実行され得、ディスプレイ336上に表示され得る。外部デバイス330によって受信された他のセンサ情報は、CGMデバイス100のユーザに向けてディスプレイ336上に表示され得る。例えば、センサ108及び/又はセンサユニット104の製造日及び/又は有効期限日は、ユーザに提供されてもよく、これは、ユーザがセンサユニット104及び/又はCGM100を使用すべきかどうかを判定することを可能にし得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、センサ108の再挿入を検出し、再挿入されたセンサが送信機ユニット106に関連して本明細書に記載されるようにその最大取り外し時間制限を超えたかどうかを判定する処理の一部又は全部は、送信機ユニット106ではなく、外部デバイス330によって実行され得る。具体的には、例えば、外部デバイス330のメモリ332は、(センサユニット104及び送信機ユニット106が一体的に形成されている実施形態において)以前に使用されたCGMデバイス、又は(センサユニット104が、他のセンサユニットと再利用可能である送信機ユニット106から交換及び切り離し可能である実施形態において)以前に使用されたセンサユニットに対応する複数のセンサユニット識別子を記憶するように構成され得る。また、いくつかの実施形態では、センサ情報/データは、クラウドベースのストレージに記憶され、必要に応じて外部デバイス330によってそのストレージからメモリ332に取り出され得る。他の実施形態では、一部又は全部のセンサ情報/データは、センサユニット104、CGMデバイス100、及び/又はそれらのパッケージに取り付けられた1つ以上のバーコードなどで符号化され、外部デバイス330のスキャナ(図示せず)によってそれらからメモリ332に取り出され得る。
【0046】
センサユニット104及び送信機ユニット106が一体的に形成された実施形態では、CGMデバイス100がセンサ108のEOLで取り外され、交換されることを必要とし、そのCGM100の識別子(例えば、シリアル番号)は、センサユニットメモリ216若しくは送信機ユニット106のメモリ232のいずれか及び/又はそのバーコードに記憶され得る。いくつかの実施形態では、一体的に形成されたセンサユニット104及び送信機ユニット106を有するCGMデバイス100は、識別子が記憶され得る単一のメモリのみを有し得る(例えば、センサユニットメモリ216及びメモリ232は、単一のメモリデバイスに組み合わされ得、これは、依然としてセンサユニットメモリと称され得る)。CGM識別子は、CGMデバイス100のユーザの皮膚への挿入又は再挿入に応答して、外部デバイス330のメモリ332に転送され得る。
【0047】
外部デバイス330のメモリ332は、プロセッサ331によって実行されるときに、プロセッサ331に、部分的に、CGMデバイス100に記憶された識別子がメモリ332内の任意の以前に記憶された識別子と一致するかどうかを判定させ、CGMデバイス100に記憶された識別子がメモリ332内の以前に記憶された識別子と一致するとの判定に応答して、センサ108がその所定の最大取り外し時間制限を超えたかどうかを判定させる、内部に記憶されたCGMアプリケーションソフトウェアプログラムの一部であり得るコンピュータプログラム命令を含み得る。
【0048】
図4は、CGMデバイスのセンサの挿入及び取り外し時間を追跡する方法400を例示する。いくつかの実施形態では、方法400はまた、再挿入されたセンサが最大取り外し時間制限を超えており、使用すべきではないかどうかを判定し得る。更に他の実施形態では、方法400は、再挿入されたセンサがその最大挿入時間制限を満たしており、取り外して、交換するべきであるかどうかを判定し得る。
【0049】
処理ブロック402において、方法400は、CGMのアクティブ化に応答して、コンピュータ命令を実行するプロセッサを介して挿入されたセンサの識別子を読み取るか、又は受信することによって開始し得る。CGMのアクティブ化は、センサユニットの電源オンに応答して、ユーザが入力したコマンドに応答して、又はセンサのユーザの皮膚への挿入に応答して、CGMを開始する任意の他の好適な方法に応答して生じ得る。識別子は、例えば、センサユニットのセンサユニットメモリに記憶され得、及び/又は例えば、センサユニット、CGMデバイス、若しくはそれらのパッケージに取り付けられたバーコードに符号化され得る。いくつかの実施形態では、センサは、CGMシステム300の一部分であり得る、CGMデバイス100のセンサユニット104のセンサ108であり得る(図1図3を参照)。センサユニットメモリは、センサユニットメモリ216であり得、プロセッサは、CGMデバイス100のマイクロコントローラ230のプロセッサであり得、又はCGMデバイス100と通信している外部デバイス330のプロセッサ331であり得る。
【0050】
方法400は、決定ブロック404に進んで、センサ識別子が、第2のメモリに記憶されている以前に挿入されたセンサの任意の識別子と一致するかどうかを判定し得る。第2のメモリは、例えば、CGMデバイス100の送信機ユニット106内に位置するメモリ232、又は外部デバイス330のメモリ332であり得る。いくつかの実施形態では、第2のメモリは、図5A図5Dの各々に示されるような表を含み得る。
【0051】
図5A図5B図5C、及び図5Dは、それぞれ、記憶された表500A、表500B、表500C、及び表500Dを例示し、各々、現在挿入されているセンサ及び/又は前に挿入されたセンサのセンサ識別子(「ID」)と対応する挿入タイムスタンプ、最大許容挿入時間、経過挿入時間、取り外しタイムスタンプ、及び任意選択の再挿入タイムスタンプをリストする。挿入、取り外し、及び任意選択の再挿入タイムスタンプの各々は、例えば、月:日:時:分のフォーマットを有し得、これは、(それぞれ図2及び図3の)リアルタイムクロック233又は333などのリアルタイムクロックによって提供され得る。最大許容挿入時間及び経過挿入時間は、例えば、日:時:分のフォーマットを有し得る。他の好適なフォーマットが各エントリに対して使用され得る。いくつかの実施形態では、最大許容取り外し時間制限のための追加の列も含まれ得る。
【0052】
決定ブロック404に戻ると、判定が「いいえ」である場合、センサ識別子が第2のメモリ内にないことを示し、センサは新しいと推測され、方法400は処理ブロック406に進み得る。
【0053】
処理ブロック406では、第2のメモリは、新しい識別子、対応する挿入タイムスタンプ、及びセンサの最大許容挿入時間(例えば、センサユニットメモリ又は取り付けられたバーコードから読み取られた、又は受信された場合がある)を含むように更新される。経過挿入時間、取り外しタイムスタンプ、及び任意選択の再挿入タイムスタンプに対するエントリは、各々ゼロにされ得る。例えば、図5Aを参照すると、新しく挿入されたセンサは、以前に記憶された識別子のいずれとも一致しない識別子1234567を有すると仮定する。これに応答して、第2のメモリは、センサ識別子1234567、挿入タイムスタンプ06:19:08:32(月:日:時:分のフォーマットであり、新しく挿入されたセンサが6月19日の午前8時32分に挿入されたことを示す)、及び最大挿入時間14:00:00(日:時:分のフォーマットであり、このセンサに対する最大許容挿入時間が14日であることを示す)で更新される。図5Aに示すように、最新の以前に挿入されたセンサは、識別子8765432を有し、その前のセンサは、識別子4321876を有した。
【0054】
方法400は、次に、上述したように、センサからのデータが読み取られ、センサデータに基づいてグルコースレベルが判定/推定される処理ブロック408に進み得る。
【0055】
処理ブロック408における各センサ読み取り及びグルコースレベル判定/推定(例えば、5分ごとなど、所定の測定間隔で生じ得る)の後、方法400は、決定ブロック410に進んで、現在挿入されているセンサの経過挿入時間を更新すべきかどうかを判定し得る。更新は、好ましくは最大挿入時間制限の偶数倍である、任意の好適な時間間隔(例えば、5分ごと、1時間以上ごと、1日に1回など)で生じ得る。
【0056】
判定が決定ブロック410において「はい」である場合、センサの経過挿入時間が更新されるべきであることを示し、方法400は、現在挿入されているセンサの経過挿入時間が、第2のメモリに記憶されている表内で更新され得るプロセスボック412に進み得る。図5Bを参照すると、例えば、現在挿入されているセンサ1234567は、表500Bにおいて、5日14時間30分の更新された経過挿入時間を有するように示されている。
【0057】
代替的な実施形態では、第2のメモリに記憶された表内の経過挿入時間エントリを定期的に更新する代わりに、処理ブロック412は、センサが挿入されている間、経過挿入時間カウンタを定期的に増分し得る。
【0058】
判定が決定ブロック410において「いいえ」である場合、センサの経過挿入時間が更新される必要がないことを示し、方法400は、センサの挿入の継続がチェックされる決定ブロック411に進み得る。すなわち、方法400は、センサがユーザの皮膚から取り外されているかどうかをチェックする。センサの取り外しは、例えば、送信機ユニット106のスイッチ235(図2を参照)を介して検出されてもよく、これは、センサユニット104が送信機ユニット106に接続されているかどうかを示す。切断は、センサユニット104(及びセンサ108)がユーザの皮膚から取り外されたことを示し得る。センサ108からの電気信号が送信機ユニット106によってもはや受信されないときに、センサの取り外しは、代替的又は追加的に、ソフトウェアを介して検出され得、これは、センサ108がもはやユーザの間質液と接触していないことを示し得る。
【0059】
判定が決定ブロック411において「いいえ」である場合、センサが取り外されていないことを示し、方法400は、処理ブロック408に戻って、グルコースモニタリングを継続する。(決定ブロック411における「はい」判定は、以下で更に記載される。)
【0060】
処理ブロック412から、方法400は、決定ブロック414に進んで、センサがその最大挿入時間制限を満たしたかどうかを判定し得る。決定ブロック414における「はい」の判定は、第2のメモリに記憶された表又は経過挿入時間カウンタのいずれかによって示されるセンサの経過挿入時間が、センサの最大挿入時間制限に等しいことを示す。更新間隔が最大挿入時間制限の偶数倍でない実施形態では、経過挿入時間がセンサの最大挿入時間制限を超え得ることに留意する。決定ブロック414における最大挿入時間制限に等しい(又はそれを超える)経過挿入時間は、センサがそのEOLに到達し、もはや使用されるべきではないことを示す。例えば、図5A図5Dのいずれかを参照すると、センサ4321876が現在挿入されているセンサであると仮定する。示されるように、センサ4321876は、14日の最大挿入時間及び14日の経過時間を有する。したがって、方法400は、センサ4321876の最大挿入時間が満たされ、センサはもはや使用されるべきではないと判定する。次いで、方法400は、処理ブロック416に進み得る。
【0061】
処理ブロック416において、センサの動作は停止される。つまり、CGMデバイス100及び/又は外部デバイス330のプロセッサは、グルコースモニタリングが止められ、センサが交換される必要があることをCGMデバイス100及び/又は外部デバイス330のI/Oデバイス(例えば、ディスプレイ及び/又はサウンドデバイス)を介して、エラーメッセージ又は可聴アラートでユーザに信号を送り得る。いくつかの実施形態では、CGMデバイス100及び/又は外部デバイス330は、センサが動作することを防止し得、及び/又はセンサから受信された任意の信号の処理を防止し得る。方法400は、(新しい又は以前に使用された)センサがユーザの皮膚に挿入されるまでここで終了し得、これは、方法400を処理ブロック402に戻す。
【0062】
決定ブロック414に戻ると、「いいえ」の判定は、センサがその最大挿入時間を満たしていないため、依然として使用可能であることを示す。例えば、図5Bを参照すると、方法400は、センサ1234567の5日14時間30分の経過挿入時間が、センサ1234567の最大挿入時間制限14日に等しい(又は超える)かどうかを判定する。そうではないため、方法400は、上記及び下記に記載されるように、センサの挿入の継続がチェックされる決定ブロック411に進み得る。
【0063】
判定が決定ブロック411において「はい」である場合、センサが取り外されたことを示し、方法400は、処理ブロック413に進み得る。
【0064】
処理ブロック413において、方法400は、取り外されたばかりのセンサに対応する取り外しタイムスタンプを第2のメモリに記憶し得る。例えば、図5Cを参照すると、方法400は、6月26日の午後5時47分にセンサ1234567の取り外しを検出すると仮定する。したがって、取り外しタイムスタンプ06:26:17:47は、センサ1234567に対応する表500Cに記憶され得る。
【0065】
次に、方法400は、取り外されたセンサに対応する経過挿入時間が、取り外しタイムスタンプに基づいて更新される処理ブロック415に進み得る。例えば、再び図5Cを参照すると、センサ1234567の経過挿入時間は、取り外しタイムスタンプ(06:26:17:47)と挿入タイムスタンプ(06:19:08:32)との時間差に基づいて、07:09:15(7日9時間15分)に更新される。
【0066】
処理ブロック412に関連して上述されるように経過挿入タイムカウンタが使用される代替的な実施形態では、処理ブロック415における方法400は、代わりに、センサが取り除かれたことを決定ブロック411において検出したことに応答して、経過挿入タイムカウンタの値を第2のメモリに記憶し得る。
【0067】
方法400は、センサ(新規又は以前に使用された)がユーザの皮膚に挿入されるまで、処理ブロック415で終了し得、方法400は、処理ブロック402において再度開始する。
【0068】
方法400が、ユーザの皮膚に挿入されるセンサの識別子が、第2のメモリに記憶される以前に挿入されたセンサの任意の識別子と一致するかどうかを判定する決定ブロック404に戻ると、「はい」判定は、センサ識別子が第2のメモリに以前に記憶された識別子と一致し、したがって、センサは、再挿入され、再使用されていると推定されることを示す。次いで、方法400は、処理ブロック405に進み得る。
【0069】
処理ブロック405において、方法400は、例えば、リアルタイムクロック233又は333の1つなどのリアルタイムクロックから再挿入時間を取得し得、任意選択で、再挿入されたセンサに対応する再挿入タイムスタンプを第2のメモリに記憶し得る。例えば、図5Dを参照すると、センサ1234567が取り外され(例えば、センサユニット又はCGMデバイスをユーザの皮膚表面に取り付けるために使用される接着剤を調整又は交換するために)、現在再挿入されたと仮定する。例えば、再挿入タイムスタンプ06:26:18:04は、センサが6月26日の午後6時4分に再挿入されたことを示し、任意選択で、センサ1234567に対応する表500Dに記憶され得る。
【0070】
方法400は、ここで、決定ブロック407に進んで、センサの最大取り外し時間制限を超えたかどうかを判定し得る。最大取り外し時間制限は、センサユニット、送信機ユニット、若しくはクラウドサービスのメモリに記憶され得、又はバーコード、CGMアプリケーションソフトウェアプログラム、若しくはCGMデバイスのファームウェアに符号化され得る。最大取り外し時間制限は、皮下植え込みに関する安全な医療慣行に従って確立され得、例えば、数分から約1時間の範囲であり得る。他の最大取り外し時間制限が可能であり得る。いくつかの実施形態では、表500A~表500Dは、最大取り外し時間制限を記憶するための追加の列を含み得る。センサの最大取り外し時間制限を超えたかどうかを判定するために、方法400は、再挿入時間(リアルタイムクロック又は再挿入タイムスタンプから直接取得される)と取り外しタイムスタンプとの間の時間差を計算することによって、経過取り外し時間を判定する。例えば、図5Dを参照すると、センサ1234567の再挿入タイムスタンプとセンサ1234567の取り外しタイムスタンプとの間の時間差は17分である(06:26:18:04~06:26:17:47)。
【0071】
判定が決定ブロック407において「いいえ」である場合、センサがその最大取り外し時間制限を超えておらず、したがって使用の継続に好適であり得ることを示し、方法400は、決定ブロック414に進んで、この以前に挿入されたセンサが上述のようにその最大挿入時間制限を満たしているかどうかを判定し得る。これにより、EOLセンサが再利用されることを防止し得る。
【0072】
決定ブロック414において判定された最大挿入時間制限を満たしていない再挿入されたセンサは、使用が継続され得ることに留意する。いくつかの実施形態では、処理ブロック412での経過した挿入時間の更なる更新は、挿入タイムスタンプに基づいて継続され得、又は任意選択の挿入タイムスタンプが記憶されている実施形態では、その挿入タイムスタンプに基づき得る。
【0073】
判定が決定ブロック407において「はい」である場合、センサがその最大取り外し時間制限を超えており、したがって使用されるべきではないことを示し、方法400は、上述のように、このセンサの任意の使用の継続が防止される処理ブロック416に進み得る。
【0074】
代替的な実施形態では、表500A~表500Dは、各々、センサの最大挿入時間制限がまだ満たされていないにもかかわらず、センサ、交換可能センサユニット、又は交換可能CGMデバイスの使用の継続を禁止するであろう電源オン中又はその使用中に検出されるそのセンサ、交換可能センサユニット、又は交換可能CGMデバイスの任意のエラー、欠陥、障害、又は故障を示すためのエラー検出列を含み得る。これらの代替的な実施形態では、代替的な決定ブロック414はまた、センサの最大挿入時間制限が満たされたかどうかを判定することに加えて、(そのエラー検出列に示されるように)任意のそのようなエラー、欠陥、障害、又は故障が生じたかどうかを判定し得る。そのようなエラー、欠陥、障害、若しくは故障が生じたか、又はセンサの最大挿入時間制限が満たされたとの判定に応答して、代替的な方法400は、センサの動作を停止するためにブロック416に進むことになる。エラー、欠陥、障害、又は故障が生じており、センサの最大挿入時間制限が満たされていないとの判定に応答して、代替的な方法400は、上述のように進むことになる。
【0075】
いくつかの実施形態では、表500A~表500Dは、最近使用されたセンサに対応する少数の識別子(例えば、5~10)のみを記憶し得ることに留意する。いくつかの実施形態では、表500A~表500Dは、送信機ユニット106のメモリ232に記憶され得、他の実施形態では、表500A~表500Dは、外部デバイス330のメモリ332又はクラウドベースのメモリに記憶され得る。
【0076】
また、いくつかの実施形態又はその一部分は、1つ以上の実施形態に従って本明細書に記載されるプロセス又は方法を実行するためにコンピュータプロセッサ、システム、コントローラ、又は他の電子デバイスをプログラムするために使用され得る、非一時的命令を記憶した機械可読媒体を含み得るコンピュータプログラム製品又はソフトウェアとして提供され得ることに留意する。
【0077】
本開示は、様々な修正及び代替的な形態の影響を受けやすいが、特定の方法及び装置の実施形態は、例として図面に示されており、本明細書で詳細に記載されている。しかしながら、本明細書に開示される特定の方法及び装置は、開示又は特許請求の範囲を限定することを意図しないことを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
【国際調査報告】