(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-03
(54)【発明の名称】ロールシェード組立体
(51)【国際特許分類】
E06B 9/56 20060101AFI20230727BHJP
E06B 9/80 20060101ALI20230727BHJP
【FI】
E06B9/56 A
E06B9/80 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524495
(86)(22)【出願日】2021-07-02
(85)【翻訳文提出日】2023-02-17
(86)【国際出願番号】 US2021040276
(87)【国際公開番号】W WO2022006511
(87)【国際公開日】2022-01-06
(32)【優先日】2020-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523001706
【氏名又は名称】スプリングス ウィンドウ ファッションズ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】グレイバー,マイケル,アレン
(72)【発明者】
【氏名】クランツ-リリエンタール,エリック,ネイサン
(72)【発明者】
【氏名】ホール,ジェイソン,ウィルヘルム
(72)【発明者】
【氏名】マレスキー,ジェイク
(72)【発明者】
【氏名】コルベック,ベンジャミン,ジェイムズ
(72)【発明者】
【氏名】アルブレヒト,ブライアン,マシュー
【テーマコード(参考)】
2E042
【Fターム(参考)】
2E042AA06
2E042BA02
2E042CA04
2E042CB06
(57)【要約】
回転管と、アイドラ組立体とを含むロールシェード組立体であって、前記回転管が第1端部及び前記第1端部の反対側である第2端部を含み、前記回転管には前記第1端部と前記第2端部との間を縦方向に延在する開口部が設けられており、前記アイドラ組立体が、前記第1端部で前記開口部に受容され、前記アイドラ組立体が、アイドラ収容部、前記アイドラ収容部に受容されたプランジャー、及び、前記プランジャーに付勢力を付与するように構成された付勢部材を含み、前記プランジャーが前記アイドラ収容部に対して滑動するように構成され、前記プランジャーがブラケット部材と選択的に係合するように構成されていることを特徴とする、ロールシェード組立体。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転管と、
アイドラ組立体と
を含むロールシェード組立体であって、
前記回転管が第1端部及び前記第1端部の反対側である第2端部を含み、前記回転管には前記第1端部と前記第2端部との間を縦方向に延在する開口部が設けられており、
前記アイドラ組立体が、前記第1端部で前記開口部に受容され、
前記アイドラ組立体が、アイドラ収容部、前記アイドラ収容部に受容されたプランジャー、及び、前記プランジャーに付勢力を付与するように構成された付勢部材を含み、
前記プランジャーが前記アイドラ収容部に対して滑動するように構成され、前記プランジャーがブラケット部材と選択的に係合するように構成されている
ことを特徴とする、ロールシェード組立体。
【請求項2】
前記プランジャーが、前記アイドラ収容部に対し、軸に沿って滑動するように構成されており、前記軸が前記回転管の回転軸である、請求項1に記載のロールシェード組立体。
【請求項3】
前記アイドラ収容部に担持されるアイドラ部材を更に含み、
前記アイドラ部材が前記アイドラ収容部に対して回転するように構成されている、請求項1に記載のロールシェード組立体。
【請求項4】
前記アイドラ収容部に連結しているベアリングを更に含み、
前記アイドラ部材は、前記アイドラ収容部に対して回転するように、前記ベアリングと係合する、請求項3に記載のロールシェード組立体。
【請求項5】
前記ベアリングが、前記アイドラ収容部に設けられた環状溝により受容される、請求項4に記載のロールシェード組立体。
【請求項6】
前記アイドラ収容部に連結しているタイミングリングを更に含み、
前記タイミングリングが前記アイドラ収容部に対して回転するように構成されている、請求項1に記載のロールシェード組立体。
【請求項7】
前記アイドラ収容部にらせん状ネジ部が設けられており、前記タイミングリングにタイミングリングネジ部が設けられており、前記タイミングリングネジ部が前記らせん状ネジ部に係合するように構成されている、請求項6に記載のロールシェード組立体。
【請求項8】
前記アイドラ収容部に対する前記タイミングリングの回転に応答し、前記タイミングリングが前記アイドラ収容部に沿って横方向に移動する、請求項7に記載のロールシェード組立体。
【請求項9】
前記アイドラ収容部が支持環及び前記タイミングリングを含み、前記支持環に第1停止部材が設けられ、前記タイミングリングに第2停止部材が設けられ、前記第1停止部材に接触している前記第2停止部材に応答し、第1方向への、前記アイドラ収容部に対する前記タイミングリングの回転移動が制限される、請求項8に記載のロールシェード組立体。
【請求項10】
バネ組立体と、
バネ駆動部と、を更に含み、
前記バネ組立体は収容部、前記収容部に受容されたシャフト、及びバネ部材を含み、前記バネ部材が1つの端部で前記収容部と接続され、反対側の端部で前記シャフトと接続され、前記バネ組立体が前記回転管に受容され、
前記バネ駆動部が駆動シャフトを含み、前記バネ駆動部が前記回転管により受容され、
前記バネ組立体が前記アイドラ収容部にインターロックするように構成され、前記バネ駆動部の駆動シャフトが前記バネ組立体のシャフトと係合するように構成され、前記バネ組立体が前記回転管へカンターバランス力を付与するように構成されている、請求項1に記載のロールシェード組立体。
【請求項11】
前記回転管の回転に応答して、前記バネ駆動部が前記回転管と共に回転し、前記バネ駆動部が前記バネ組立体の収容部に対して回転し、前記シャフトが前記バネ組立体の収容部に対して回転し、
前記シャフトの回転に応答して、前記カウンターバランス力を発生させるため、前記バネ部材が前記シャフトに付勢力を付与する、請求項10に記載のロールシェード組立体。
【請求項12】
第1バネ組立体、
第2バネ組立体、及び
バネ駆動部
を更に含み、
前記第1バネ組立体が、第1収容部、前記第1収容部に受容された第1シャフト、及び第1バネ部材を含み、前記第1バネ部材が1つの端部で前記第1収容部と接続され、反対側の端部で前記第1シャフトと接続され、前記第1バネ組立体が前記回転管により受容され、
前記第2バネ組立体が、第2収容部、前記第2収容部に受容された第2シャフト、及び第2バネ部材を含み、前記第2バネ部材が1つの端部で前記第2収容部と接続され、反対側の端部で前記第2シャフトと接続され、前記第2バネ組立体が前記回転管に受容され、
前記バネ駆動部が駆動シャフトを含み、前記バネ駆動部が前記回転管に受容され、
前記第1バネ組立体の第1収容部が前記アイドラ収容部とインターロックするように構成され、前記第2バネ組立体の第2シャフトが前記第1バネ組立体の第1シャフトと係合するように構成され、前記バネ駆動部の駆動シャフトが前記バネ組立体の第2シャフトと係合するように構成され、
前記第1バネ組立体及び前記第2バネ組立体が、それぞれ、前記回転管にカウンターバランス力を付与するように構成されている、請求項1に記載のロールシェード組立体。
【請求項13】
前記第1バネ組立体及び前記第2バネ組立体のそれぞれにより発生された前記カウンターバランス力が並列に配置される、請求項12に記載のロールシェード組立体。
【請求項14】
第1バネ組立体、
第2バネ組立体、
直列接続組立体、及び
バネ駆動部
を更に含み、
前記第1バネ組立体が、第1収容部、前記第1収容部に受容された第1シャフト、及び第1バネ部材を含み、前記第1バネ部材は1つの端部で前記第1収容部に接続され、反対側の端部で前記第1シャフトと接続され、前記第1バネ組立体は前記回転管により受容され、
前記第2バネ組立体が、第2収容部、前記第2収容部に受容された第2シャフト、及び第2バネ部材を含み、前記第2バネ部材は1つの端部で前記第2収容部に接続され、反対側の端部で前記第2シャフトに接続され、前記第2バネ組立体は前記回転管により受容され、
前記直列接続組立体が、第3収容部及び第3シャフトを含み、前記直列接続組立体が前記第1バネ組立体及び前記第2バネ組立体と接続され、
前記バネ駆動部が駆動シャフトを含み、前記バネ駆動部が前記回転管に受容され、
前記バネ組立体の第1収容部が前記アイドラ収容部とインターロックするように構成され、前記第1バネ組立体の第1シャフトが前記直列接続組立体の第3シャフトと係合するように構成され、前記第2バネ組立体の第2収容部が前記直列接続組立体の第3収容部とインターロックするように構成され、前記バネ駆動部の駆動シャフトが前記バネ組立体の第2シャフトと係合するように構成され、
前記第1バネ組立体及び前記第2バネ組立体が、それぞれ、前記回転管にカウンターバランス力を付与するように構成され、
前記第1バネ組立体及び前記第2バネ組立体のそれぞれにより発生された前記カウンターバランス力が直列に配置される、請求項1に記載のロールシェード組立体。
【請求項15】
前記回転管に受容されたブレーキ組立体を更に含み、
前記ブレーキ組立体が、
ブレーキ収容部、
前記ブレーキ収容部により部分的に受容されたブレーキシャフト、
前記ブレーキシャフトと連結されたブレーキキャップ、
前記ブレーキシャフトにより担持され、前記ブレーキ収容部により受容された複数のブレーキ面、及び
前記ブレーキ収容部に部分的に受容され、前記複数のブレーキ面と操作可能に係合されているブレーキ力調節部材
を含み、
前記ブレーキキャップが前記回転管と係合されるように構成され、
前記ブレーキ収容部に対する前記ブレーキ力調節部材の回転に応答して、前記複数のブレーキ面により前記回転管に付与されるブレーキ力が調整される、請求項1に記載のロールシェード組立体。
【請求項16】
前記ブレーキ力調節部材が、前記ブレーキ収容部に係合するネジ部である、請求項15に記載のロールシェード組立体。
【請求項17】
前記アイドラ組立体が第1アイドラ組立体であり、前記ロールシェード組立体が更に第2アイドラ組立体を含み、
前記第2アイドラ組立体が、前記回転管の第2端部で前記開口部に部分的に受容され、前記第2アイドラ組立体が、第2アイドラ収容部、前記第2アイドラ収容部により受容された第2プランジャー、及び第2付勢部材を含み、前記第2付勢部材が前記プランジャーに付勢力を付与するように構成され、前記第2プランジャーg、前記第2アイドラ収容部に対して滑動するように構成され、前記第2プランジャーが第2ブラケット部材と選択的に係合するように構成され、前記第2アイドラ収容部が前記ブレーキ収容部に係合され、前記ブレーキ力調節部材の一部が前記第2アイドラにより受容される、請求項15に記載のロールシェード組立体。
【請求項18】
バネ組立体、及び
バネ駆動部
を更に含み、
前記バネ組立体が、収容部、前記収容部に受容されたシャフト、及びバネ部材を含み、前記バネ部材が1つの端部で前記収容部と接続され、反対側の端部で前記シャフトとして接続され、前記バネ組立体が前記回転管に受容され、
前記バネ駆動部が駆動シャフトを含み、前記バネ駆動部が前記回転管により受容され、
前記バネ組立体が前記アイドラ収容部にインターロックするように構成され、前記バネ駆動部の駆動シャフトが前記バネ組立体のシャフトを係合するように構成されている、請求項15に記載のロールシェード組立体。
【請求項19】
前記回転管の回転に応答して、前記バネ駆動部が前記回転管と共に回転し、前記バネ駆動部が前記バネ組立体の収容部に対して回転し、前記シャフトが前記バネ組立体の収容部に対して回転し、前記シャフトの回転に応答して、前記バネ部材が付勢力を前記シャフトに付与する、請求項18に記載のロールシェード組立体。
【請求項20】
第1バネ組立体、
第2バネ組立体、及び
バネ駆動部
を更に含み、
前記第1バネ組立体が、第1収容部、前記第1収容部に受容される第1シャフト、及び第1バネ部材を含み、前記第1バネ部材が1つの端部で前記第1収容部に接続され、反対側の端部で前記第1シャフトに接続され、前記第1バネ組立体が前記回転管に受容され、
前記第2バネ組立体が、第2収容部、前記第2収容部に受容される第2シャフト、及び第2バネ部材を含み、前記第2バネ部材が1つの端部で前記第2収容部に接続され、反対側の端部で前記第2シャフトに接続され、前記第2バネ組立体が前記回転管に受容され、
前記バネ駆動部が駆動シャフトを含み、前記バネ駆動部が前記回転管に受容され、
前記第1バネ組立体の第1収容部が前記アイドラ収容部とインターロックするように構成され、前記第2バネ組立体の第2シャフトが前記第1バネ組立体の第1シャフトと係合するように構成され、前記バネ駆動部の駆動シャフトが前記第2バネ組立体の第2シャフトと係合するように構成されている、請求項15に記載のロールシェード組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、「ロールシェード組立体」との名称で、2020年7月2日に出願された米国仮特許出願第63/047,554号に基づき優先権を主張し、その全体を参照により本願明細書に包括する。
【0002】
本開示は、建築物開口部のためのカバーに関する。より詳細には、本開示は、前記建築物開口部に対して前記カバーの位置を選択的に調節するための改良されたロールシェード及びそれに付属する組立体に関する。
【発明の概要】
【0003】
1つの態様例では、ロールシェード組立体は、回転管と、アイドラ組立体とを含み、前記回転管は第1端部及び前記第1端部の反対側である第2端部を含み、前記回転管には前記第1端部と前記第2端部との間を縦方向に延在する開口部が設けられており、前記組立体は前記第1端部で前記開口部に部分的に受容され、前記アイドラ組立体は、アイドラ収容部、前記アイドラ収容部に受容されたプランジャー、及び、前記プランジャーに付勢力を付与するように構成された付勢部材を含み、前記プランジャーは前記アイドラ収容部に対して滑動するように構成され、前記プランジャーはブラケット部材と選択的に係合するように構成されている。
【0004】
他の態様例では、アイドラ組立体は、アイドラ収容部と、前記アイドラ収容部に受容されたプランジャーと、前記プランジャーに付勢力を付与するように構成された付勢部材とを含み、前記プランジャーは前記アイドラ収容部に対して滑動するように構成されており、前記プランジャーはブラケット部材と選択的に係合するように構成されている。
【0005】
他の態様例では、アイドラ組立体は、アイドラ収容部と、前記アイドラ収容部に受容されたプランジャーと、前記プランジャーに付勢力を付与するように構成された付勢部材とを含み、前記プランジャーは、前記アイドラ収容部に対して軸に沿って滑動するように構成されており、前記軸は回転管の回転軸であり、前記プランジャーはブラケット部材と選択的に係合するように構成される。
【0006】
他の態様例としては、アイドラ組立体は、アイドラ収容部と、前記アイドラ収容部に受容されたプランジャーと、前記プランジャーに付勢力を付与するように構成された付勢部材と、前記アイドラ収容部に連結されたタイミングリングとを含み、前記タイミングリングは、前記アイドラ収容部に対して回転し、更に前記アイドラ収容部に沿って横方向に移動するように構成されている。前記アイドラ収容部は、第1停止部材が設けられた支持環を含んでいてもよく、前記タイミングリングには第2停止部材が設けられてもよく、前記第1停止部材に接触している第2停止部材に応答して、前記アイドラ収容部に対する第1方向での前記タイミングリングの回転移動が制限される。
【0007】
他の態様例では、バネ組立体は、収容部、前記収容部に受容されたシャフト、及びバネ部材を含み、前記バネ部材は1つの端部で前記収容部と接続し、反対側の端部で前記シャフトと接続し、前記バネ組立体は、回転管により受容されている。バネ駆動部は駆動シャフトを含んでいてもよく、前記バネ駆動部は前記回転管により受容されている。前記バネ組立体は、前記アイドラ収容部とインターロックするように構成されていてもよく、前記バネ駆動部の駆動シャフトは前記バネ組立体のシャフトと係合するように構成されていてもよく、また、前記バネ組立体は、前記回転管にカンターバランス力を付与するように構成されていてもよい。
【0008】
他の態様例では、第1バネ組立体は、第1収容部、前記第1収容部に受容された第1シャフト、及び第1バネ部材を含み、前記第1バネ部材が1つの端部で前記第1収容部と接続され、反対側の端部で前記第1シャフトと接続され、前記第1バネ組立体は回転管で受容されていてもよく、第2バネ組立体は第2収容部、前記第2収容部に受容された第2シャフト、及び第2バネ部材を含み、前記第2バネ部材が1つの端部で前記第2収容部と接続され、反対側の端部で前記第2シャフトと接続され、前記第2バネ組立体は前記回転管に受容されていてもよく、バネ駆動部は駆動シャフトを含み、前記バネ駆動部は前記回転管に受容されている。前記第1バネ組立体の前記第1収容部は前記アイドラ収容部とインターロックするように構成されていてもよく、前記第2バネ組立体の第2シャフトは第1バネ組立体の第1シャフトと係合するように構成されていてもよく、また、前記バネ駆動部の駆動シャフトは前記第2バネ組立体の第2シャフトと係合するように構成されていてもよい。前記第1バネ組立体及び前記第2バネ組立体は、それぞれ、前記回転管にカンターバランス力を付与するように構成されており、前記第1バネ組立体及び前記第2バネ組立体のそれぞれにより発生されたカウンターバランス力は並列に配置される。
【0009】
他の態様例では、第1バネ組立体は、第1収容部、前記第1収容部に受容された第1シャフト、及び第1バネ部材を含み、前記第1バネ部材は1つの端部で前記第1収容部に接続され、反対側の端部で前記第1シャフトと接続され、前記第1バネ組立体は回転管により受容されていてもよい。第2バネ組立体は、第2収容部、前記第2収容部に受容された第2シャフト、及び第2バネ部材を含み、前記第2バネ部材は1つの端部で前記第2収容部に接続され、反対側の端部で前記第2シャフトに接続され、前記第2バネ組立体は前記回転管に受容されていてもよい。直列接続組立体は、第3収容部及び第3シャフトを含み、前記直列接続組立体は、前記第1バネ組立体及び第2バネ組立体と接続されている。バネ駆動部は駆動シャフトを含み、前記バネ駆動部は前記回転管に受容されていてもよい。前記第1バネ組立体の第1収容部は、前記アイドラ収容部とインターロックするように構成されており、前記第1バネ組立体の第1シャフトは前記直列接続組立体の第3シャフトと係合するように構成されており、前記第2バネ組立体の第2収容部は前記直列接続組立体の第3収容部とインターロックするように構成されており、また、前記バネ駆動部の駆動シャフトは前記第2バネ組立体の第2シャフトと係合するように構成されている。前記第1バネ組立体及び前記第2バネ組立体は、それぞれ、前記回転管にカンターバランス力を付与するように構成されており、前記第1バネ組立体及び前記第2バネ組立体のそれぞれにより発生されたカウンターバランス力は直列に配置される。
【0010】
他の態様例では、ブレーキ組立体は、ブレーキ収容部により部分的に受容されたブレーキシャフトと、前記ブレーキシャフトと連結されたブレーキキャップと、前記ブレーキシャフトにより担持され、前記ブレーキ収容部により受容された複数のブレーキ面と、前記ブレーキ収容部により部分的に受容され、前記複数のブレーキ面と操作可能に係合されたブレーキ力調節部材とを含む。前記ブレーキキャップは、前記回転管と係合するように構成されていてもよい。前記ブレーキ収容部に対する前記ブレーキ力調節部材の回転に応答して、前記複数のブレーキ面により回転管に付与されるブレーキ力を調節することができる。
【0011】
本開示の他の実施形態は、詳細な説明及び添付の図面を参照することにより明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、建築物開口部から取り外して示されたロールシェード組立体の態様の斜視図である。
【0013】
【
図2】
図2は、装飾的カバーが分離された構成の、
図1のロールシェード組立体の部分分解斜視図である。
【0014】
【
図3】
図3は、第1カバーと係合したブラケット部材を図示するため第2カバーが除かれた、
図1の線3-3に沿って得られた
図1のロールシェード組立体の斜視図である。
【0015】
【
図4】
図4は、カバー組立体が除かれ、回転管組立体が対向するブラケット部材から分離された、
図1のロールシェード組立体の部分分解斜視図である。
【0016】
【
図5】
図5は、
図4の線5-5に沿って得られた、回転管組立体及び1つのブラケット部材の部分の拡大斜視図である。
【0017】
【
図6】
図6は、1つのブラケット部材と係合した回転管組立体部分の斜視図である。
【0018】
【
図7】
図7は、建築物開口部のカバーを除いた、回転管組立体の部分分解図である。
【0019】
【
図8】
図8は、
図7の線8-8に沿って得られた回転管の断面図である。
【0020】
【
図9】
図9は、
図1のロールシェード組立体に付属するアイドラ組立体の第1端部の斜視図である。
【0021】
【
図10】
図10は、
図9の前記アイドラ組立体の第1端部の反対側である第2端部の斜視図である。
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【
図14】
図14は、アイドラ収容部におけるネジ部及び支持環を図示するために前記タイミングリングを除いた、
図9のアイドラ組立体の平面図である。
【0026】
【0027】
【
図16】
図16は、
図1のロールシェード組立体に付属するバネ張力組立体の第1端部の部分分解斜視図である。
【0028】
【
図17】
図17は、
図16のバネ張力組立体の第1端部の反対側である第2端部の部分分解斜視図である。
【0029】
【0030】
【
図19】
図19は、キャップが収容部から分離して図示されている、
図18のバネ組立体の部分分解斜視図である。
【0031】
【0032】
【0033】
【
図22】
図22は、並列に接続された複数のバネ組立体を有すバネ張力組立体に、アイドラ収容部が連結されている、
図1のロールシェード組立体の態様の断面図である。
【0034】
【
図23】
図23は、
図1のロールシェード組立体に付属するバネ張力組立体と共に使用される直列接続組立体の斜視図である。
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【
図27】
図27は、
図1のロールシェード組立体に付属するアイドラ組立体の他の態様例の平面図である。
【0039】
【0040】
【
図29】
図29は、回転管組立体内であり、かつ、
図3のブラケット部材と係合している、
図27のアイドラ組立体部分の断面図である。
【0041】
【
図30】
図30は、
図1のロールシェード組立体に付属するブレーキ組立体の第1端部の斜視図である。
【0042】
【
図31】
図31は、
図30のブレーキ組立体の第1端部の反対側である第2端部の斜視図である。
【0043】
【0044】
【
図33】
図33は、明確にするため、アイドラ部材及び環状ベアリングが除かれた、
図32のブレーキ組立体の部分分解図である。
【0045】
【
図34】
図34は、明確にするため、プランジャー、アイドラ収容部、及び付勢部材が除かれた、
図33のブレーキ組立体の部分分解図である。
【0046】
【
図35】
図35は、明確にするため、第1シェル部が除かれた、
図34のブレーキ組立体の部分分解図である。
【0047】
【
図36】
図36は、ブレーキ収容部からセットスクリューが分離された、
図35のブレーキ組立体の平面図である。
【0048】
【0049】
【
図38】
図38は、
図37のブレーキ組立体から取り外して示された、ブレーキ面、ベアリング、及びブレーキシャフトの部分分解図である。
【0050】
【0051】
【
図40】
図40は、
図2の回転管組立体を駆動するように構成されたクラッチ組立体の斜視図である。
【0052】
【
図41】
図41は、
図40の線41-41に沿って得られ、クラッチ収容部、クラッチスプロケット、及び連続ループ操作手段を図示している、
図40のクラッチ組立体部分の拡大斜視図である。
【0053】
【0054】
【
図43】
図43は、
図7に示されているアイドラ組立体のアイドラ部材、又はブレーキ組立体と係合するために配列された、
図40のクラッチ組立体の斜視図である。
【0055】
【
図44】
図44は、アパーチャーが整列しておらず、連続ループ操作手段と係合している第1の構成を示した、
図40のクラッチ組立体のホールドダウン手段の斜視図である。
【0056】
【
図45】
図45は、連続ループ操作手段の操作を容易にするためにアパーチャーが整列されている第2の構成を示した、
図40のクラッチ組成物のホールドダウン手段の斜視図である。
【0057】
【
図46】
図46は、
図2のブラケット部材から分離して示された、
図40のクラッチ組立体と共に使用されるチェーンダイバータの斜視図である。
【0058】
【0059】
【
図48】
図48は、
図4の回転管組立体と共に使用される、ブラケット組立体の態様の分解斜視図である。
【0060】
【
図49】
図49は、
図48の線49-49に沿って得られた、
図48のブラケット組立体の第1ブラケットカバーの斜視図である。
【0061】
【
図50】
図50は、取り付けブラケットを装飾的に遮蔽する第1の組立構成における、
図48のブラケット組立体の斜視図である。
【0062】
【
図51】
図51は、建築物開口部から分離して示された、ロールシェード組立体の他の態様の斜視図である。
【0063】
【
図52】
図52は、
図51の線52-52に沿って得られ、ヘッドレールを含む、
図51に示されたロールシェード組立体部分の斜視図である。
【0064】
【
図53】
図53は、ロールシェード組立体を示すため、ブラケット部材の1つが除かれた、
図52のロールシェード組立体部分の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0065】
本発明の態様を詳細に説明する前に、本発明が、本願明細書において、下記の詳細な説明に記載の、又は図面で図示されている詳細又は構造、及び構成成分の配置に限定されるものではないことを理解されるべきである。本発明は、他の態様をとることができ、多様に実施又は実行することができる。特定の態様の説明は、本開示の主旨及び範囲内である全ての変更物、同等物、代替物を全て網羅することから、本開示を限定することを意図するものではないと理解されるべきである。また、本願明細書で使用されるフレーズ及び用語は描写を目的としたものであり、限定するものであると解釈されるべきではないと理解されるものである。
【0066】
本開示は、一般的に、建築物開口部に対してカバーの位置を選択的に調節するためのロールシェード組立体100に関する。前記ロールシェード組立体100は、カバー組立体110(
図1~2に図示)、ブラケット組立体120(
図1に図示)、及び回転管組立体200(
図2及び
図4に図示)を含む。
【0067】
考察及び理解を容易にするため、下記の詳細な記載では、建築物開口部が言及される。前記建築物開口部は、窓、ドア、天窓、及び/又は戸外開口部等、建物や他の構造物における好適な開口部を含むことができる理解されるべきである。。本イノベーションの1つ以上の実施形態の理解を容易にするため、下記詳細な記載は、建築物開口部の1つの例として挙げられる窓をも言及する。用語「窓」は、窓のみではなく、本願明細書に記載の本イノベーションが選択的にカバーするのに用いられる、その他の好適な建築物開口部をも含むと解釈されるべきものである。
【0068】
更に、下記の詳細な説明ではロールシェードが言及され、説明される。ロールシェードは、回転管を含んでおり、建築物開口部のための如何なる種類のシェード又はカバーを包括することができると理解されるべきである。したがって、用語「ロールシェード」は、回転管を含むロールシェード、ロールブラインド、レーヤードシェード、レーヤードシアシェード、又は建築物開口部のためのその他シェード又はカバーを包括していてもよい。
【0069】
図1~2を参照すると、前記ロールシェード組立体100(又はシェード組立体100)は、前記カバー組立体110を含む。前記カバー組立体110は、装飾的な第1カバー114(或いは、前方カバー114又はフロントフェシア114)と、複数の装飾的な第2カバー118(或いは、後方カバー118又はエンドフェシア118)とを含む。前記カバー114,118は、前記ブラケット組立体120と、前記回転管組立体200の任意の構成要素をカバーする(或いは、囲む、部分的に包囲する、又は装飾的に隠す)ように構成されている。
【0070】
図2を参照すると、前記ブラケット組立体120は、複数のブラケット部材122を含む。図示された態様において、前記ブラケット部材122は、一対のブラケット部材122を含み、前記一対のブラケット部材122は実質的に同一のものである。前記ブラケット部材122は互いに対向するように配置されている(即ち、1つのブラケット部材122は他のブラケット部材122に対して180度(180°)回転されるように配置されている、又は、1つのブラケット部材122は他のブラケット部材122の鏡像となるように配置されている)。各ブラケット部材122は、取り付け部124及び回転管支持部125を含む。前記一対のブラケット部材122は、第1ブラケット部材122及び第2ブラケット部材122と呼ばれてもよい。
【0071】
図3を参照すると、前記取り付け部124は、複数の取り付け部材126を含む。図示された態様において、前記取り付け部124は、3つの取り付け部材126を含む。前記取り付け部材126のうち2つは、前記回転管支持部125の反対側に位置し、かつ、互いに平行に配置されている。前記取り付け部材126のうち1つは、互いに平行に配置されている前記取り付け部材126の間に位置し、互いに平行に配置されている前記取り付け部材126に対して垂直に配置されている。各取り付け部材126は平面状であり、各取り付け部材126には、固定手段(例えば、釘、ネジ、ボルト等)を受容するように構成された少なくとも1つのアパーチャー127(
図2に図示)が設けられている。前記固定手段は、(例えば、前記建築物開口部の周辺内、窓枠、壁、又は前記窓枠外の他の構造物等への取り付けを容易にするため)対応する各ブラケット部材122を前記建築物開口部に選択的に取り付ける(又は実装する)ように構成される。
【0072】
図2~3に戻って参照すると、取り付けクリップ128(或いは、取り付け部材128又はフェシアクリップ128)は、各ブラケット部材122に連結されている。特に
図3を参照すると、前記取り付けクリップ128は、前記取り付け部材のうち、1つの取り付け部材126の1つの端部に連結されている。前記第1カバー114は、前記ブラケット部材122と脱着可能なように構成されている。前記第1カバー114は、第2縦リブ129bから間隔をあけて配置された第1縦リブ129aを含む。前記リブ129a、129bは、対向する前記ブラケット部材122の間において、前記第1カバー114に沿って縦方向に延在する。前記第1リブ129aには、各取り付け部材126の1つの端部に係合するように構成された爪部が設けられている。前記第2リブ129bには、各取り付け部材126の反対側の端部に連結された前記取り付けクリップ128に係合するように構成された爪部が設けられている。前記第2リブ129bは、また、付勢されて、前記取り付け部材128と係合されていてもよい。
【0073】
図2に戻って参照すると、前記第2カバー118は、対応するブラケット部材122に固定されるように構成されている。図示されているように、各第2カバー118は、両面接着テープ片として図示された固定手段129により固定されている。他の態様では、前記カバー118を前記ブラケット部材122に固定するのに好適な任意の固定手段(例えば、びょう、釘、ネジ等)又は接着剤(例えば、テープ、糊等)を用いることができる。前記カバー118は、前記回転管支持部125を含んだブラケット部材122の部分を装飾的にカバーするため、対応するブラケット部材122をカバーする(又は対応するブラケット部材122と重なる)ように配置される。
【0074】
図4~5を参照すると、前記回転管組立体200は、前記ブラケット組立体120のブラケット部材122と係合するように構成されている。各ブラケット部材122には、前記回転管支持部125にアパーチャー130が設けられている。
図5に示されるように、前記アパーチャー130は、前記アパーチャー130の外周に位置し、前記ブラケット部材122から前記アパーチャー130へ延伸する(前記アパーチャー130に向かって突出する)複数の放射状部材134(又は放射状歯134)を含む。各放射状部材134は、隣接する放射状部材134から間隔をあけて配置されており、鋸歯(又はのこぎり状)形状を形成している。前記アパーチャー130は、また、少なくとも1つの突部138を含む。図示された態様において、前記アパーチャー130は、一対の突部138を含んでいる。しかし、他の態様では、前記アパーチャー130は、単独の突部138、又は3つ以上の突部138を含んでいてもよい。前記突部138は付勢されていてもよく、前記ブラケット部材122に対して移動(又は旋回)するように構成されている。
【0075】
前記回転管組立体200は、回転管204を含む(
図5に図示)。前記回転管204は、第1端部208と、その反対側の第2端部212とを含む(
図4に図示)。カバー216(或いは、シェード216又は建築用カバー216)は、前記回転管204と連結されており、第1方向に前記回転管204が回転すると、前記回転管204に巻き付く、又は、前記第1方向の反対である第2方向に前記回転管204が回転すると、前記回転管204から巻き出されるように構成されている。前記カバー216は、その他、様々な例のうち、光の透過を制限する、内部領域を日光照射から保護する、及び/又はプライバシーを提供するため、建築物開口部を選択的にカバーする(又は建築物開口部と選択的に重なる)ように構成されている。
【0076】
プランジャー220は、前記回転管204の各端部から突出し、対応するブラケット部材122と選択的に係合するように構成されている。
図5を参照すると、前記プランジャー220には、実質的に中空な内部チャンネル222及びアクセスアパーチャー223が設けられている。複数の部材224(或いは、突部224又は突起224)は、前記プランジャー220から外に向かって、また、前記アクセスアパーチャー223の外周から放射状に延伸(又は突出)している。前記部材224は、前記プランジャー220の外周で間隔をあけて配置されており、隣接する部材224と間隔をあけて配置されて鋸歯(又はのこぎり状)形状を形成している。図示された態様において、8つの部材224が、プランジャー220から外に向かって放射状に延伸することが示されている。他の態様では、前記プランジャー220は、8つ未満の部材224を含んでいてもよく、8つを超える部材224を含んでいてもよく、又は、任意の数の部材224を含んでいてもよい。
【0077】
前記プランジャー220の鋸歯形状は、ブラケット部材122に設けられたアパーチャー130の鋸歯形状と補完するようになっている。このように、前記プランジャー220は、前記ブラケット部材122のアパーチャー130に受容及び保持されるように構成されている。
図6を参照すると、前記プランジャー220は、前記ブラケット部材122と係合するように図示されている。より詳細には、前記プランジャー220は、前記アパーチャー130に受容されて、前記ブラケット部材122のアパーチャー130とインターロック係合(又は締りばめ)を形成する。また、各部材224にはアンダーカット部228が設けられており、前記アンダーカット部228は、前記プランジャー220が前記アパーチャー220に受容される際に前記ブラケット組立体120と対向する前記部材224の面に設けられている。前記アンダーカット部228は、前記回転管組立体200への垂直荷重(又は前記回転管204の軸に対して斜め(又は垂直)方向であり、前記プランジャー220に平行方向に付与された荷重)に応答して前記アパーチャー130から前記プランジャー220が取り外し(引き抜き)されようとするのに対して付加的な抵抗を提供する。1つ以上の放射状部材138は、前記アンダーカット部228に部分的に溝を設け、前記アンダーカット部228と係合していてもよい。前記回転管204及び付属するプランジャー220に付与される下向きの力(例えば、重力)は、1つ以上の放射状部材138が前記アンダーカット部228(又は前記アンダーカット部228に部分的に設けられた溝)に受容されるのを容易にする。したがって、前記アンダーカット部228は、前記アパーチャー130と前記プランジャー220との係合を保持し、意図しない係合解除のリスクを低減するのを補助する滑り止め抵抗を提供する。また、
図4~6は、前記回転管204の第1端部208での前記ブラケット部材122と前記プランジャー220との選択的係合を図示するが、前記構成要素及びその機能は前記回転管204の第2端部212のものと同一であると理解されるべきである。前記プランジャー220の前記アパーチャー130への挿入及び/又は前記アパーチャー130からの取り出しを容易にするため、即ち、前記カバー組立体110の前記ブラケット組立体120との係合又は係合解除を容易にするため、各突部138を前記ブラケット部材122に対して動かし、前記プランジャー220を前記アパーチャー130に挿入する(又は前記アパーチャー130から前記プランジャー220を取り出す)ための追加的の空間を提供できる。前記突部138の作動は通常ユーザーにより開始され、工具(例えば、スクリュードライバー又は他のデバイス等)又は他の好適な手段(例えば、指等)を用いて実施される。
【0078】
図7を参照すると、前記カバー216を除いた前記回転管組立体200が図示されている。前記回転管組立体200は、部分的に分解されて示されている。前記回転管組立体200は、アイドラ組立体300と、バネ張力組立体400と、ブレーキ組立体600とを含む。前記アイドラ組立体300及び前記バネ張力組立体400は、第1端部208の前記回転管204で受容されるように構成されている。前記ブレーキ組立体600は、第2端部212の前記回転管204中で受容されるように構成されている。前記アイドラ組立体300は、また、前記バネ張力組立体400と係合するように構成されている。
【0079】
図8には前記回転管204の断面図が示されている。前記回転管204には、前記回転管204内で縦方向に延在する中央開口部232が設けられている。複数の縦リブ236が前記回転管204から前記開口部232に向かって延在している。図示された回転管204は4対のリブ236を含んでいる。前記リブ236及び前記回転管204により、複数の係合領域240が設けられる。各係合領域240は、隣接する(又は連続する)リブ236間に設けられている。前記係合領域240は、前記アイドラ組立体300、前記バネ張力組立体400、及び前記ブレーキ組立体600の構成要素が前記回転管204と係合するための領域を提供し、より詳細には、前記リブ236により各係合領域240が設けられる。前記係合領域240は、第1係合領域240a及び第2係合領域240bを含む。前記第1係合領域240aは、連続する(又は隣接する)リブ236の対の間に設けられ、前記第2係合240bは各対における前記リブ236の間に設けられる。図示された態様において、前記第1係合領域240aは、前記第2係合領域240bより大きい(長い)。
【0080】
図9~13参照すると、前記アイドラ組立体300がより詳細に図示されている。前記アイドラ組立体300は、アイドラ部材304と、アイドラ収容部308と、タイミングリング312とを含む。前記アイドラ部材304は、前記アイドラ収容部308と連結されており、前記アイドラ収容部308に対して回転するように構成されている。特に
図12を参照すると、前記アイドラ収容部308は、前記収容部308の周辺に配置された環状ベアリング316(或いは、リングベアリング316又はベアリング316)を含む。前記環状ベアリング316は、前記アイドラ部材304と係合する(若しくは、前記アイドラ部材304と連結している)。より詳細には、前記環状ベアリング316は、前記アイドラ部材304の内面に配置された対応する環状溝320により受容される。図示された環状溝320は、前記アイドラ部材304の内周面部分に沿って延在する複数の溝として図示されているが、他の態様では、前記環状溝320は、前記アイドラ部材304の内周面に沿って継続的に延伸するものであってもよく、又は、前記アイドラ部材304の内周面に沿って継続的に延伸する複数の環状溝部を含んでいてもよい。前記アイドラ部材304は、前記環状ベアリング316によって、前記アイドラ収容部308に対して自由に回転するように構成されている。
【0081】
図9~10を参照すると、前記アイドラ部材304には、複数の突部306(又は部材306)が設けられている。前記突部306は、前記アイドラ部材304の外周に配置されている。前記突部306は、前記回転管204内で前記対応する係合領域240と係合するように構成されている。より詳細には、各突部306は、対応する第1係合領域240aに係合するように構成されている。これにより、前記回転管204と前記アイドラ部材304とが一緒に回転するようような、前記回転管204及び前記アイドラ部材304間の回転可能な接続が可能となる。
【0082】
前記タイミングリング312は、また、前記アイドラ収容部308に連結されており、前記タイミングリング312は前記アイドラ収容部308対して回転するように構成されている。特に
図12を参照すると、前記アイドラ収容部308は、前記アイドラ収容部308の円筒部を包囲するネジ部324(スクリューネジ部324又は第1ネジ部324)を含む。前記ネジ部324は、平行ネジ部であり、前記アイドラ収容部308上にらせん状のネジ山配列を設けている。
図15を参照すると、前記タイミングリング312は、対応するネジ部328(タイミングリングネジ部328、タイミングネジ部328、又は第2ネジ部328)を含む。前記タイミングリングネジ部328は、前記タイミングリング312の内周に沿って延在してる。前記ネジ部328は、らせん状である。図示された態様において、前記ネジ部328は、単独のネジ山(前記タイミングリング312の内周に沿って略1周するように延在する)であってもよい。他の態様では、前記ネジ部328は、前記タイミングリング312の内周に沿って複数周するように延在していてもよい。前記タイミングリング312のネジ部328は、前記アイドラ収容部308のネジ部324に係合するように構成されている。前記タイミングリング312には、また、複数の突部330(又は部材330)が設けられている。前記突部330は、前記タイミングリング312の外周に配置されている。前記突部330は、前記回転管204内において、対応する係合領域240と係合するように構成されている。より詳細には、各突部330は、対応する第2係合領域240bと係合するように構成されている。これにより、同時回転等、前記回転管204と、前記タイミングリング312との回転可能な接続を容易なものとする。
【0083】
前記タイミングリング312が前記回転管204と共に回転すると、前記タイミングリング312は、前記アイドラ収容部308に沿って横方向(又は水平方向)に移動する。前記横方向移動は、前記アイドラ収容部308上のネジ部324との前記タイミングリングネジ部328の係合に応じるものである。したがって、前記タイミングリング312が前記アイドラ収容部308に対して回転すると、前記タイミングリング312は前記アイドラ収容部308を通過し、更に、前記回転管204内を(に沿って)横方向に移動する。例えば、前記タイミングリング312の回転に応答して、前記タイミングリング312は、前記回転管204の第2係合領域240bに設けられた各チャンネルに沿って横方向に移動する。前記移動の方向は、前記タイミングリング312の回転の方向に応じる(例えば、第1方向への前記タイミングリング312の回転は、前記アイドラ収容部308に対する、第1方向への前記タイミングリング312の移動をもたらし、前記第1方向の反対側である第2方向への前記タイミングリング312の回転は、前記アイドラ収容部308に対する、前記第1方向の反対側である第2方向への前記タイミングリング312の移動をもたらす等)。
【0084】
図12及び
図14を参照すると、前記アイドラ収容部308は、支持環332を含む。前記支持環332は、前記アイドラ収容部308から前記タイミングリング312が係合から解放されるのを抑制するために提供される。言い換えると、前記支持環332は、前記タイミングリング312が前記アイドラ収容部308との係合を保持することを補助する。前記支持環332により、第1停止部材336が設けられる。
図15を参照すると、前記タイミングリング312により、第2停止部材340が設けられる。前記第1停止部材336は、前記第2停止部材340の表面と係合するように構成された表面である。前記停止部材336、340が互いに接触するのに応答し、対応する回転方向における前記タイミングリング312の回転が抑制される。
【0085】
特に
図14を参照すると、前記アイドラ収容部308上のネジ部324は、第2ネジ部領域326と分離された第1ネジ部領域325を含む。前記第1ネジ部領域325は、第1距離D
1の間隔で配置されたネジ部324で設けられており、前記第1距離D
1は隣接するネジ山(ネジ部324)の頂点間を計測したものである。前記第2ネジ部領域326は、第2距離D
2の間隔で配置されたネジ部324で設けられており、前記第2距離D
2は隣接するネジ山(ネジ部324)の頂点間を計測したものである。より詳細には、前記第2距離D
2は、前記第1距離D
1の略4倍である。限定するものではないが、一例として、前記第1距離D
1は略0.8mmであり、前記第2距離D
2は略3.2mmである。他の態様では、前記距離D
1及びD
2は好適な又は所望の如何なる距離であってもよい。図示された態様において、前記アイドラ収容部308の周囲に配置された単一輪の前記ネジ部324を含んでいる前記第2ネジ部領域326は、前記タイミングリング312と、前記支持環332停止部材336、340との係合を容易にする。
【0086】
図13を参照すると、前記プランジャー220は、前記アイドラ収容部308に受容され、保持される。前記アイドラ収容部308により、前記アイドラ収容部の第1端部336を介して前記プランジャー220を滑動可能に受容する内部チャンネル334が設けられる。付勢部材338は、前記内部チャンネル334内に受容され、保持される。バネ338として図示された前記付勢部材338は、前記内部チャンネル334及び前記プランジャー220と操作可能に接続されている。より詳細には、前記付勢部材338は、前記アイドラ収容部の内部チャンネル334から前記プランジャー220の内部チャンネル222へ延在する。前記付勢部材338は、前記プランジャー220に付勢力を付与するように構成されている。したがって、前記プランジャー220は前記回転管204(
図7に図示)と平行な(又は前記回転管204により規定される)軸342に沿って横方向に滑動するように構成されている。前記プランジャー220は、前記付勢部材338により前記プランジャー220に付与された付勢力に応答して、前記軸342に沿って(或いは、前記アイドラ収容部308から離れる、又は、前記回転管204から離れる)第1方向へ滑動する。或いは、前記プランジャー220は、前記付勢部材338により付与された前記付勢力に対抗するのに十分な、前記プランジャー220に付与された外力に応じて、前記軸342に沿って(或いは、前記アイドラ収容部308に向かって、又は前記回転管204内へ)第2方向に滑動する。前記外力の例としては、前記プランジャー220を前記アイドラ収容部308へ押すユーザー(又はインストーラー)の指を含んでいてもよい。前記回転管204の軸342は、前記回転管204の回転の軸(又は前記回転管204の回転の軸に平行な軸)であってもよいと理解されるべきである。
【0087】
前記アイドラ収容部308に対する、前記プランジャー220の移動(プランジャー移動)及び前記タイミングリング312の移動のジオメトリには特定の利点があると理解されるべきである。例えば、前記アイドラ収容部308における前記ネジ部324は、前記アイドラ収容部308により設けられた内部チャンネル334と重なり合う。したがって、前記ネジ部324は、前記プランジャー移動と重なり合う。これにより、前記アイドラ組立体300全体の寸法の減少を容易にする。このコンパクトなデザインにより、より大きなロールシェードに加え、より小さなロールシェード(例えば、ロールシェード半径、建築物開口部の長さ及び前記長さに対応するシェード、及び/又は建築物開口部の幅及び前記幅に対応するシェード等)の設置及び使用が可能とする。
【0088】
図10を参照すると、前記第1端部336(
図9及び
図13に図示)の反対側であるである、前記アイドラ収容部308の第2端部343には、第1ロック部材346が設けられている。前記アイドラ収容部308により、開口部348(又はアパーチャー348)が設けられる。前記第1ロック部材346は、前記開口部348を囲む内周に交互に配置され複数の突部350及び凹部354を含んでいる。前記第1ロック部材346は、下記に追加で詳細に説明される、前記バネ張力組立体400に設けられた対応する第2ロック部材456に係合するように構成されている。前記第1ロック部材346は、前記アイドラ収容部308の内周に設けられるように図示されている。他の態様では、前記第1ロック部材346は、前記アイドラ収容部308の外周に設けられていてもよい。
【0089】
図16~17を参照すると、前記バネ張力組立体400の部分斜視分解図が図示されている。前記バネ張力組立体400は、少なくとも1つのバネ組立体404と、バネ駆動部408(又はチューブアダプター408)とを含む。前記バネ張力組立体400は、前記ロールシェードに対するカンターバランス力を付与する(前記ロールシェードと均衡する)ように構成されている。
【0090】
図18~20を参照すると、前記バネ組立体404は、収容部412、エンドキャップ416、シャフト420、及び付勢部材424(又はバネ部材424)を含んでいる。
図18~19を参照すると、前記エンドキャップ416は、前記収容部412に固定されている。図示された態様において、前記エンドキャップ416は、超音波溶着により前記収容部412に固定されている。他の態様では、前記エンドキャップ416は、いかる好適な固定手段(例えば、接着剤、インターロック接合、等)により前記収容部412に固定されていてもよい。前記エンドキャップ416には、前記シャフト420(又は心棒420)の第1端部432を受容するアパーチャー428が設けられている。前記収容部412には、前記シャフト420の第2端部436を受容するアパーチャー434(
図20に図示)が設けられている。前記シャフト420は、前記収容部412と前記エンドキャップ416とに対し回転するように構成されている。言い換えると、前記シャフト420は、収容部組立体438に対して回転可能に構成されている。前記収容部組立体438は、前記収容部412及び前記エンドキャップ416を含む。
【0091】
前記収容部412には、スロット440が設けられている。前記スロット440は、前記収容部412の外周部に配置されている。前記スロット440は、前記付勢部材424の第1端部444を受容する。前記付勢部材424の第2端部448は、前記シャフト420のスロット452により受容されている(
図20に図示)。図示された態様において、前記付勢部材424は、渦巻きバネ424(又はローラースプリング424)である。前記渦巻きバネ424は、前記スロット440から前記スロット452にわたって設けられていてもよい。前記スロット440と前記スロット452との間では、前記渦巻きバネ424は、前記収容部412の内周面に沿って少なくとも1周、より詳細には、複数周して設けられてもよい。他の態様では、前記付勢部材424は、前記収容部組立体438に対する前記シャフト420の回転が制限(又は限定)されるように前記シャフト420に付勢力を付与する如何なるバネ又は手段であってもよい。
【0092】
図16及び
図18に図示されているように、前記収容部組立体438には、前記第2ロック部材456が設けられている。より詳細には、前記エンドキャップ416に、前記第2ロック部材456が設けられている。前記第2ロック部材456には、前記アパーチャー428を囲む外周に交互に配置された複数の突部460と凹部464とが設けられている。前記第2ロック部材456は、前記第1ロック部材346と、鍵付接続(又はインターロック接合)により係合されている。図示された態様において、前記第2ロック部材456は、前記第1ロック部材346に受容されるように構成されている。前記第2ロック部材456の各突部460は、前記第1ロック部材346の対応する凹部354に受容され、前記第1ロック部材346の各突部350は、前記第2ロック部材456の対応する凹部464に受容される。前記第1ロック部材346及び第2ロック部材456により形成された前記インターロック接合(又は鍵付接続)は、前記バネ張力組立体400と、前記アイドラ組立体300との接続、より詳細には、前記バネ組立体404と、前記アイドラ収容部308との接続を容易にする。前記インターロック接合に加え、前記バネ組立体404と、前記アイドラ収容部308とは、更に、少なくとも1つの固定手段359(例えば、ネジ、ボルト等)(代表的な固定手段359が
図17に図示されている)により互いに固定されていてもよい。各固定手段359は、前記アイドラ収容部308(
図14参照)と前記バネ組立体404(
図18参照)とにそれぞれ配置され、整列された(又は重なり合わさった)固定手段アパーチャー358、468により受容されてもよい。
【0093】
前記第2ロック部材456は、前記バネ組立体404の第1側面472(又は第1端部472)に配置されている(
図16参照)。前記バネ組立体404は、前記第1側面472の反対側である、第2側面476(又は第2端部476)(
図17参照)を含む。
図17を参照すると、前記第2側面476において、前記収容部組立体438には、第1ロック部材346が設けられている。より詳細には、前記収容部412に、前記第1ロック部材346が設けられている。前記バネ組立体404における前記第1ロック部材346は、前記アイドラ収容部308における前記第1ロック部材346と実質的に同一であり、補完する第2ロック部材456を有する他の構成要素と鍵付(又はインターロック)係合するのを容易にするため、同一の構成要素(例えば、交互に配置された突部350及び凹部354、固定手段アパーチャー358、固定手段359等)を含むと理解されるべきである。
【0094】
図16~17に戻って参照すると、前記バネ駆動部408(又はチューブアダプター408)は、複数の突起482(又は部材482)が設けられた収容部480を含む。前記突部482は、前記バネ駆動部408の前記収容部480の外周に配置されている。前記突部482は、前記回転管204内で、対応する係合領域240と係合するように構成されている。より詳細には、各突部482は、対応する第1係合領域240aに係合するように構成されている。これにより、前記回転管204と前記バネ駆動部408とが一緒に回転するようような、前記回転管204及び前記バネ駆動部408間の回転可能な接続を容易なものとする。
【0095】
図16を参照すると、前記バネ駆動部408は、また、レセプタクル484を含む。前記レセプタクル484は壁486により設けられ、前記レセプタクル484に配置された駆動シャフト488(又はシャフト488)を含む。前記駆動シャフト488は、前記バネ駆動部408の収容部480に固定される(又は前記バネ駆動部408の収容部480と共に形成される)。前記駆動シャフト488は、前記収容部480に対して回転しない。言い換えると、前記収容部480と、前記駆動シャフト488とは一緒に回転する、又は、前記駆動シャフト488は、前記収容部480と共に回転する。前記駆動シャフト488は、前記バネ組立体404のシャフト420とインターロック(又は係合)するように構成されている。より詳細には、前記駆動シャフト488の1つの端部は、前記バネ組立体404のシャフト420の1つの端部とインターロック(又は係合)するように構成されている。前記インターロック接合を容易にするため、前記駆動シャフト488には第1カップリング部490が設けられ、前記シャフト420には第2カップリング部494が設けられている(
図17参照)。前記第1カップリング部490及び前記第2カップリング部494は、インターロック(又は軸状インターロック)するように鍵付けられている。前記第1カップリング部490及び前記第2カップリング部494は、一緒に、ジョー形インターロックカップリング、又はその他好適な軸状鍵付インターロックカップリングを形成していてもよい。前記インターロックカップリングは、前記駆動シャフト488から前記シャフト420へ回転力(トルク)を伝達し、前記シャフト420が応答性を示して前記収容部組立体438に対して回転するのを容易にするように構成されている。
【0096】
図16~17を参照すると、前記第1カップリング部490及び前記第2カップリング部494がインターロックして軸状カップリングを形成すると、前記レセプタクル484は、前記バネ組立体404の収容部組立体438の一部を受容する。より詳細には、前記バネ駆動部408のレセプタクル484は、前記第1ロック部材346と、前記第1ロック部材346を囲んでいる付属壁495を受容する。これにより、前記バネ組立体404のシャフト420の回転を援助しつつ、前記バネ組立体404の前記収容部組立体438に対して、前記バネ駆動部408を回転させることができる。
【0097】
図7に図示された前記回転管組立体200の態様では、前記バネ張力組立体400は、単独のバネ組立体404を含む。上述のように、前記バネ組立体404の前記第1側面472は、前記アイドラ組立体300に、より詳細には、前記アイドラ収容部308に連結される。前記バネ組立体404の前記第2側面476は、前記バネ駆動部408に連結されている。特定のロールシェードの操作に単独のバネ組立体404が好適である一方、他の態様では、前記バネ張力組立体400は、複数のバネ組立体404を含んでいてもよい。例えば、(より大きな又は長い建築物開口部をカバーするために)より大きな径のシェードを有するロールシェード、又は、(より幅広な建築物開口部をカバーするために)より長い回転管を有するロールシェードは、1つを超える数のバネ組立体404を必要とするかもしれない。
【0098】
前記バネ張力組立体400は、少なくとも1つの駆動環496を含んでいてもよい。例えば、複数のバネ組立体404を有するバネ張力組立体400の態様では、前記バネ張力組立体400は、少なくとも1つの駆動環496を含んでいてもよい。
図21に図示されるように、前記駆動環496は、中央アパーチャー497と、複数の突部498とを含む。前記複数の突部498(又は部材498)は、前記駆動環496の外周に配置されている。前記突部498は、前記回転管204内で、対応する係合領域240と係合するように構成されている。より詳細には、各突部498は、対応する第1係合領域240aと係合するように構成されている(
図8参照)。これにより、前記回転管204と前記駆動環497とが一緒に回転するような、前記回転管204及び前記駆動環497間の回転可能な接続が容易となる。前記駆動環496には、また、放射状アパーチャー499(又は通路499)が設けられていてもよい。前記アパーチャー499は、前記バネ組立体404と前記アイドラ収容部308とを、又は連なるバネ組立体404同士を固定(又は連結)するのに用いられる固定手段359(
図22参照)を挿入(又は取り外し)するためのアクセスを提供する。
【0099】
前記駆動環496は、前記回転管204との中間接触点を提供し、前記アイドラ部材304と前記バネ駆動部408との間の1つ以上の箇所に配置されていてもよい。前記バネ張力組立体400に対する前記回転管204の望ましくない挙動(振動又は揺れ)が起こってもよいように前記アイドラ部材304と前記バネ駆動部408とが間隔をあけて配置されている態様において、1つ以上の駆動環496を前記バネ張力組立体400と一体化させることが好ましい。複数のバネ組立体404を有すバネ張力組立体400の態様において、前記バネ張力組立体400に対する前記回転管204の望ましくない挙動(振動又は揺れ)が起こってもよい。
図22には、複数のバネ組立体404a、404bを有するバネ張力組立体400の態様が図示されている。前記態様では2つのバネ組立体404a、404bが図示されているが、他の態様においては、2つ以上のバネ組立体404が前記バネ張力組立体400と一体化されていてもよいと理解されるべきである。
【0100】
前記アイドラ収容部308(
図22に図示)の一部が前記中央アパーチャー497(
図21に図示)で受容されるように、前記駆動環496が配置されていてもよい。
図22を参照すると、前記駆動環496は、前記アイドラ収容部308の第1ロック部材346が前記バネ組立体404aの第2ロック部材456と係合している前記第2端部343付近で、前記アイドラ収容部308に対して回転することができる。前記アイドラ収容部308及び前記バネ組立体404aのいずれも前記回転管204と接触していないため、前記アイドラ収容部308及び前記バネ組立体404aは前記回転管204の回転に応答して回転しない。したがって、前記駆動環497は、前記回転管204の回転に応答して、前記アイドラ収容部308に対し、自由に回転する。
【0101】
続けて
図22を参照すると、前記駆動環496は、また、前記バネ組立体404aの第1ロック部材346を囲む壁495の一部を前記中央アパーチャー497(
図21に図示)で受容するように配置されていてもよい。前記駆動環496は、前記第1バネ組立体404aの第1ロック部材346が前記第2バネ組立体404bの第2ロック部材456と係合している前記壁495の周りを、前記第1バネ組立体404aに対して回転することができる。前記第1バネ組立体404a及び前記第2バネ組立体404bのいずれも前記回転管204と接触していないため、前記第1バネ組立体404a及び前記第2バネ組立体404bは前記回転管204の回転に応答して回転しない。したがって、前記駆動環497は、前記回転管204の回転に応答して、前記第1及び第2バネ組立体404a、404bに対して、自由に回転する。
【0102】
前記駆動環496は、更に、前記中央アパーチャー497(
図21に図示)が前記バネ駆動部408のレセプタクル484の一部を受容するように配置されていてもよい。前記駆動環496は、前記第2バネ組立体404bの第2ロック部材456を受容する前記レセプタクル484の周りを、前記バネ駆動部408に対して回転することができる。前記第2バネ組立体404bは前記回転管204と接触していないため、前記第2バネ組立体404bは前記回転管204の回転に応答して回転しないが、前記バネ駆動部408は前記回転管204と接触している。したがって、前記駆動環497は前記第2バネ組立体404bに対して回転し、前記回転管204の回転に応答して前記バネ駆動部408と共に回転する。
【0103】
複数のバネ組立体404を有するバネ張力組立体400の態様では、前記バネ組立体404は、並列、直列、又は並列及び直列の両者で接続(又は相互接続)されていてもよい。言い換えると、前記バネ組立体404は、前記付勢部材424によりそれぞれのシャフト420に付与された付勢力が並列、直列、又は並列及び直列の両者で接続されるように、接続される。
【0104】
図22は、並列接続された複数のバネ組立体404を図示している。説明の簡易化のため、前記第1バネ組立体404a及びそれに付属する構成要素は、符号の後に“a”を付けて特定され、前記第2バネ組立体404b及びそれに付属する構成要素は、符号の後に“b”を付けて特定される。前記第1バネ組立体404a及び前記第2バネ組立体404b、並びに、それらに付属する構成要素は同一である。“a”及び“b”は、単に、前記第1及び第2バネ組立体404a、404bに関連付けられており、説明の明確性のために付与されている。
【0105】
図22を参照すると、前記第1バネ組立体404aのシャフト420a(又は第1シャフト420a)と、前記第2バネ組立体404bのシャフト420b(又は第2シャフト420b)は、インターロック接合により連結されている。より詳細には、前記シャフト420aの1つの端部は、前記シャフト420bの1つの端部とインターロック(又は係合)されている。前記シャフト420a、420b間に形成された前記インターロック接合I
1(又は、鍵付接続)は、前記第2バネ組立体404bの第2ロック部材456を係合するように配置された第1バネ組立体404aの第1ロック部材346と対応する。前記シャフト420a、420b間に形成されたインターロック接合I
1は、前記付勢部材424a、424bのそれぞれにより対応するシャフト420a、420bへ付与された付勢力の並列接続を容易なものとする。前記バネ駆動部408は、前記回転管204の回転に応答して回転する。前記第2バネ組立体404bの第2シャフト420bとインターロック接合I
2している前記バネ駆動部408の駆動シャフト488は、前記バネ駆動部408と共に回転する。前記バネ駆動部408の回転は、前記駆動シャフト488を介して前記第2シャフト420bに伝達され、そして、続けて、前記第2シャフト420bから前記第1シャフト420aに伝達される。このように、前記シャフト420a、420bは、前記バネ駆動部408の回転に応答して回転する。前記第1付勢部材424aは、第1付勢力を前記第1シャフト420aに付与し、前記第2付勢部材424bは、第2付勢力を前記第2シャフト420bに付与する。前記付勢力は、前記シャフト420a、420bに付随するインターロック接合により、並列接続されている。
【0106】
図23~24は、複数のバネ組立体404が直列接続されているバネ張力組立体400の態様を図示している。
図23を参照すると、前記第1バネ組立体404aは、直列接続組立体500により、前記第2バネ組立体404bに接続されている。
図24を参照すると、前記直列接続組立体500は、収容部504と、コネクター508とを含む。前記コネクター508は、前記収容部504内に受容される。前記コネクター508は、また、前記収容部504に対して回転するように構成されてる。前記コネクター508は、第1端部512と、その反対側の第2端部516とを含む。
【0107】
図24~25を参照すると、前記コネクター508の第1端部512は、レセプタクル520を含む。前記レセプタクル520は、壁524により設けられ、前記レセプタクル520内に配置されるシャフト528を含む。前記シャフト528は、前記コネクター508のレセプタクル520に固定されている(又は、前記コネクター508のレセプタクル520と共に形成されている)。したがって、前記シャフト528は前記コネクター508に対して回転せず、その代わり、前記コネクター508と共に回転する(又は、前記シャフト528と前記コネクター508とは一緒に回転する)。前記シャフト528の1つの端部は、前記第1バネ組立体404aのシャフト420aの1つの端部とインターロックする(又は係合する)ように構成されている。前記インターロック接合を容易にするため、前記シャフト528には第1カップリング部490が設けられており、一方、前記シャフト420aには第2カップリング部494が設けられている(
図24参照)。前記第1カップリング部490及び前記第2カップリング部494は、前記第1バネ組立体404aの第1ロック部材346aが前記レセプタクル520で受容されるように、インターロック(軸状インターロック)することで鍵付けされる。前記第1カップリング部490及び前記第2カップリング部494は、一緒に、ジョー形インターロックカップリング、又はその他好適な軸状鍵付インターロックカップリングを形成していてもよい。前記インターロックカップリングは、前記シャフト528と前記第1シャフト420aとの間で回転力(又はトルク)を伝達するように形成されている。
【0108】
図24及び
図26を参照すると、前記コネクター508の第2端部516には第1ロック部材346が設けられている。前記第1ロック部材346は、開口部532を囲む内周に交互に配置されている複数の突部350及び凹部354を含む。前記第1ロック部材346は、前記第2バネ組立体404bに設けられた対応する第2ロック部材456と係合するように構成されている。前記コネクター508の第1ロック部材346、及び前記第2バネ組立体404bの第2ロック部材456は、前記第2バネ組立体404bの収容部組立体438bに前記コネクター508が鍵付(又はインターロック)係合し、固定されるのを容易にする。
【0109】
前記第1バネ組立体404a及び前記第2バネ組立体404bへの前記コネクター508の接続は、前記付勢部材424a、424bのそれぞれにより対応するシャフト420a、420bへ付与された付勢力の直列接続を容易なものとする。
図24を参照すると、前記第1バネ組立体404aの第1シャフト420aは、例えば、(上述のように)前記バネ駆動部408の回転に応答して、回転する。前記第1シャフト420aが回転すると、回転力が前記コネクター508のシャフト528に伝達される。したがって、前記シャフト528は、前記第1シャフト420aの回転に応答して回転する。前記シャフト528の回転は、前記コネクター508の回転を容易にする。前記コネクター508は、前記収容部504に対して回転する。互いに鍵付けられた前記1ロック部材346及び前記第2ロック部材456により前記収容部組立体438bが前記コネクター508と連結されているため、前記コネクター508が回転すると、前記第2バネ組立体404bの収容部組立体438bが回転する。したがって、前記第2シャフト420bが回転することにより、前記第1バネ組立体404a及び前記第2バネ組立体404bの付勢力が前記第2シャフト420bに直列接続で接続される。前記直列接続は、上述の順序とは逆に、即ち、前記第2バネ組立体404bから前記第1バネ組立体404aに、起こってもよいと理解されるべきである。
【0110】
前記バネ張力組立体400は、単独のバネ組立体404、又は複数のバネ組立体404を含んでいてもよいと理解されるべきである。各バネ組立体404のモジュール形態により、必要により行われる、バネ組立体404の追加(又は取り除き)が容易になる。更に、
図22には並列接続されたバネ組立体404が図示されており、
図23~24には直列接続されたバネ組立体404が図示されているが、他の態様では、複数のバネ組立体は並列及び直列接続されていてもよい。例えば、少なくとも3つのバネ組立体404(又は、3つ以上のバネ組立体404)を有する態様において、第1バネ組立体404及び第2バネ組立体404は、
図22に付随して説明されたように、並列接続されていてもよく、前記第2バネ組立体404及び第3バネ組立体404は、
図23~24に付随して説明されたように、直列接続されていてもよい。他の態様では、少なくとも2つのバネ組立体404が直列接続されていてもよく、そして、少なくとも2つのバネ組立体404が並列接続されていてもよい。更に他の態様では、第1バネ組立体群404(例えば、2つ以上のバネ組立体)は並列接続されていてもよく、第2バネ組立体群404(例えば、2つ以上のバネ組立体)は直列接続されていてもよいと理解されるべきである。前記バネ組立体404のモジュール性は、前記バネ張力組立体400により前記ロールシェードに付与される好適な(又は所望の)カウンターバランス力を選択(又は変更)するための調節を容易にする。
【0111】
図27~29は、アイドラ組立体300aの他の態様を図示している。前記アイドラ組立体300aは、前記アイドラ組立体300と同一の構成要素の多くを有している。明確にするため、同様の数字は、同様の構成要素を示している。構造的相違がある類似の構成要素は、“a”が付けられた同一の符号により特定される。それらの相違点は下記に更に詳細に説明される。
図27を参照すると、前記アイドラ組立体300aは、アイドラ部材304a及びアイドラ収容部308を含む。前記アイドラ部材304aには複数の突部306が設けられている。プランジャー220は、前記アイドラ収容部308により、滑動可能に受容及び保持されている。
図28~29を参照すると、前記アイドラ収容部308は、前記アイドラ部材304aと係合する環状ベアリング316を含んでいる。前記アイドラ部材304aは、前記環状ベアリング316により、アイドラ収容部308に対して回転するように構成されている。前記アイドラ収容部308は、また、ネジ部324及び支持環332を含む。
【0112】
図29を参照すると、前記アイドラ部材304aは、タイミングリング312aと一体化される(又は、組み込まれる)。言い換えると、
図9~15に示された前記アイドラ組立体300に付随して説明したように、前記タイミングリング312が前記回転管204と直接係合する代わり、前記タイミングリング312aは、前記アイドラ部材304aと係合している。前記タイミングリング312aには、前記タイミングリング312aの内周に沿って延在するタイミングリングネジ部328aが設けられている。前記タイミングリングネジ部328aは、前記ネジ部324と係合するように構成されている。前記タイミングリング312aは、前記アイドラ部材304aと共に回転するように構成されている。前記アイドラ部材304aは、前記回転管204と共に回転するように構成されている。前記タイミングリング312aが前記アイドラ部材304aと共に回転すると、前記タイミングリング312aは、前記アイドラ収容部308に沿って横方向(水平方向)に移動する。前記横方向移動は、前記アイドラ収容部308におけるネジ部324との前記タイミングリングネジ部328aの係合に応じるものである。したがって、前記タイミングリング312aが前記アイドラ収容部308に対して回転すると、前記タイミングリング312は前記アイドラ収容部308を通過し、前記アイドラ部材304a内で(又は、前記アイドラ部材304aに沿って)更に横方向に移動する。例えば、前記タイミングリング312aは、前記アイドラ部材304aに設けられたチャンネル(図示なし、しかし、前記回転管204の係合領域240と類似している)に沿って、横方向に移動する。これにより、前記タイミングリング312aと、前記アイドラ部材304aとの同時回転もが容易となる。前記タイミングリング312aは、前記アイドラ部材304aの回転に応答して、回転し、横方向に移動する。前記移動方向は、前記タイミングリング312aの回転方向に応じるものである(例えば、第1方向への前記タイミングリング312aの回転は、前記アイドラ収容部308に対する、第1方向への前記タイミングリング312aの移動をもたらし、前記第1方向の反対側である第2方向への前記タイミングリング312aの回転は、前記アイドラ収容部308に対する、前記第1方向の反対側である第2方向への前記タイミングリング312aの移動をもたらす等)。図示された態様において、前記タイミングリングネジ部328aは、タイミングリング312aの内周を複数周するように延在する。他の態様例では、前記タイミングリングネジ部328aは、アイドラ部材304aの内周を1周するように延在してもよい(即ち、単独のネジ山328aであってもよい)。前記タイミングリング312aは、また、前記第1停止部材336と係合するように構成された第2停止部材340(
図15に図示、
図29には図示されていない)を含むと理解されるべきである。
【0113】
図30~39を参照すると、前記ブレーキ組立体600がより詳細に図示されている。前記ブレーキ組立体600は、他のブレーキ構成要素と共に、前記アイドラ組立体300を含む。例えば、
図30~32及び
図39を参照すると、前記ブレーキ組立体600は、アイドラ部材304、アイドラ収容部308、及び、前記アイドラ収容部308内に滑動可能に受容されたプランジャー220を含む。前記アイドラ部材304、前記アイドラ収容部308、及び前記プランジャー220は、前記アイドラ組立体300に付属する構成要素と同一であり、上述と同様に操作される。簡潔化のため、更に関連する構成要素(例えば、前記環状ベアリング316、前記付勢部材338等)もまた前記アイドラ組立体300と同様に操作され、簡潔化のため、前記ブレーキ組立体600に関しての同様の説明の繰り返しは省略される。
【0114】
ブレーキ収容部604は、前記アイドラ収容部308に連結されている。
図33を参照すると、前記ブレーキ収容部604は、第2ロック部材456を含む。前記第2ロック部材456は、前記アイドラ収容部308に設けられた、対応する第1ロック部材346と係合するように構成されている。前記ロック部材346、456は、鍵付(インターロック)係合を形成しており、(例えば、アイドラ収容部308及び前記バネ張力組立体400に付随して等)詳細に上述されたように、形成された鍵付(インターロック)係合は、更に、少なくとも1つの固定手段(図示なし)により連結されていてもよい。
【0115】
前記ブレーキ収容部604は、第1シェル部608a及び第2シェル部608bを含む。前記第1シェル部608a及び前記第2シェル部608bは同一であり、互いに鏡像である。前記シェル部608a、608bは連結されており、
図35に図示されるように、少なくとも1つの固定手段612(例えば、ネジ、ボルト等)により更に固定されていてもよい。
【0116】
前記シェル部608には、それぞれ、ネジ込み部616及びブレーキ格納部620が設けられている。
図37及び
図39を参照すると、前記ネジ込み部616には、セットスクリュー624(ブレーキ力調節部材624とも参照される)と、より詳細には、前記セットスクリュー624のネジ込み部628と、係合するように構成されたらせん状ネジ部が設けられている。前記セットスクリュー624は、また、前記セットスクリュー624の第1端部に配置されたベアリング面632と、前記セットスクリュー624の反対側である第2端部に配置されたネジ頭636とを含む。図示された態様において、前記ネジ頭636は、六角棒レンチを受容するように構成された六角穴である。他の態様では、前記ネジ頭636は、好適な工具(例えば、フィリップス、フラット、スター等)を受容(又は係合)するように構成された任意の頭又はソケットであってもよい。前記セットスクリュー624は、前記シェル部608a、608bに対して回転するように構成されている。前記セットスクリュー624が回転すると、前記セットスクリュー624は、ブレーキ格納部620内へ、又は前記ブレーキ格納部620から外に、横方向に移動する。前記横移動の方向は、前記セットスクリュー624の回転方向により決定される。
【0117】
前記ベアリング面632は、調節部材638と接触するように構成されている。前記調節部材638は、付勢部材640の1つの端部と接触している。前記付勢部材640の反対側の端部は複数のブレーキ面644と接触している。
図38~39を参照すると、前記複数のブレーキ面644は、交互に配置されている複数の第1ワッシャー648及び第2ワッシャー652を含んでいる。前記第1ワッシャー648は第1の材料により形成されており、前記第2ワッシャー652は、前記第1の材料とは異なる第2の材料により形成されている。前記ワッシャー648、652間の相互作用により摩擦が起こり、これによりブレーキ力の発生が促進される。図示された態様は、4つの第1ワッシャー648と3つの第2ワッシャー652とを交互に配置(又はサンドイッチ)した構成として図示されていると理解されるべきである。他の態様では、より低い(又は高い)ブレーキ力を発生させるため、よい少ない(又は多くの)ワッシャー648、652が用いられてもよい。例えば、より大きな又は長い回転管204はより高いブレーキ力を必要とするかもしれず、よって、より多くのワッシャー648、652が必要とされるかもしれない。このため、前記複数のブレーキ面644は、ディスクブレーキ組立体644と呼ばれてもよい。
【0118】
前記ワッシャー648、652は、ベアリング656に取り付けられる。より詳細には、前記ワッシャー648、652は、前記ベアリング656の最外面(又は外周面)に設置される。前記ベアリング656は、好ましくは、ワンウェイベアリング(或いは、アンチリバース、針状ころ軸受、又はワンウェイクラッチ)。前記ベアリング656は、ブレーキシャフト660を受容する。ディスクスプリング664(又はフィンガースプリング664)は、前記ブレーキ面644と、前記付勢部材640との間に配置されてもよい。前記ワッシャー間の摩擦量は、前記付勢部材640により前記ブレーキ面644へ付与される付勢力を増加(又は低減)することにより調整することができる。図示された態様において、前記第1ワッシャーはナイロンワッシャーであり、前記第2ワッシャーはスチールワッシャーである。他の態様において、前記ワッシャーは、ブレーキ力の発生を促進するための所望の摩擦量を発生する相互作用を起こすことのできる任意の材料から形成されていてもよい。
【0119】
図32~36に戻って参照すると、前記ブレーキシャフト660の一部は、前記ブレーキ収容部604から延伸している。前記ブレーキシャフト660はブレーキキャップ664と連結される。前記ブレーキキャップ664は、前記回転管204と係合するように構成されている。
図34を参照すると、前記ブレーキキャップ664には、複数の突部668(又は部材668)が設けられている。前記突部668は、前記ブレーキキャップ664の外周に配置されている。前記突部668は、前記回転管204内において、対応する係合領域240と係合するように構成されている。より詳細には、各突部668は、対応する第1係合領域240aと係合するように構成されている。これにより、前記回転管204と、前記ブレーキキャップ664とが一緒に回転する等、前記回転管204及び前記ブレーキキャップ664間の回転可能な接続が容易なものとなる。
【0120】
図33及び
図39を参照すると、前記セットスクリュー624は、前記アイドラ収容部308に受容される。より詳細には、前記セットスクリュー624は、前記アイドラ収容部308により設けられた内部チャンネル334に受容される。更に、前記セットスクリュー624は、前記プランジャー220の内部チャンネル222により受容される。前記セットスクリュー624は、また、前記プランジャー220の付勢部材338を担持している。
【0121】
図39のみを参照すると、前記セットスクリュー624は、アクセスアパーチャー223を介してアクセスされるように構成されている。これにより、構成要素を取り外すことなしに、ブレーキの微妙な調整をするために、前記回転管204に付与されたブレーキ力(又はブレーキ張力)の選択的な調整が容易になる。より詳細には、ユーザーは、前記アパーチャー223から内部チャンネル222に工具(例えば、六角棒レンチ、スクリュードライバー、カスタマイズされた工具等)を挿入することができる。前記工具は、前記セットスクリュー624のネジ頭636に係合するように構成されている。前記工具は、ブレーキ力を増加するように第1方向に回転することができ、又は、ブレーキ力を低減するように第2方向に回転することができる。
【0122】
第1方向への工具の回転に応答して、前記セットスクリュー624が応答性を示して第1方向に回転する。前記セットスクリュー624が回転すると、前記セットスクリュー624のネジ込み部628が、シェル部608のネジ込み部616を横方向に通過する。これに応答して、前記ベアリング面632がブレーキ面644に向かって、ブレーキ格納部620内へ移動する。これにより、前記調節部材638が、前記ブレーキ面644へ向かって、前記ブレーキ格納部620内へ滑動する。前記調節部材638は、前記付勢部材640を圧縮する。前記付勢部材640は、応答性を示して、前記ブレーキ面644に付勢力を付与する。より詳細には、前記付勢部材640は、交互に配置されている第1ワッシャー648及び第2ワッシャー652に付勢力を付与する。前記ワッシャー648、652を同時に圧縮することにより、前記ベアリング656、続いて、前記ブレーキシャフト660及びブレーキキャップ664に付与されるブレーキ力(又はブレーキ張力)が増加する。増加されたブレーキ力は、前記ブレーキキャップ664から前記回転管204へ伝達される。
【0123】
第2方向への前記工具の回転に応答して、前記セットスクリュー624は応答性を示して前記第2方向に回転する。前記セットスクリュー624が回転すると、前記セットスクリュー624のネジ込み部628が、シェル部分608のネジ込み部616を横方向に通過する。これに応じて、前記ベアリング面632が、前記ブレーキ格納部620から外に向かって、前記ブレーキ面644から離れるように移動する。これにより、前記前記調節部材638は、前記ブレーキ格納部620から外に向かって、前記ブレーキ面644から離れるように滑動する。前記調節部材638は、前記付勢部材640の圧力を減少させる。前記付勢部材640は、応答性を示して前記ブレーキ面644に付与された付勢力を低減する。より詳細には、前記付勢部材640は、交互に配置されている第1ワッシャー648及び第2ワッシャー652への付勢力を減少させる。前記ワッシャー648、652への圧縮を開放する(圧力を低減する)ことにより、前記ベアリング656、続いて、前記ブレーキシャフト660及びブレーキキャップ664に付与されるブレーキ力(又はブレーキ張力)が低減される。低減されたブレーキ力は前記ブレーキキャップ664から前記回転管204に伝達される。
【0124】
図40~42を参照すると、前記回転管組立体200を駆動するためのクラッチ組立体700が図示されている。
図40を参照すると、前記クラッチ組立体700は、クラッチ収容部704、クラッチスプロケット708、連続ループ操作手段712、及びホールドダウン手段716を含む。
図42に図示されているように、前記クラッチ収容部704(又はクラッチベイル704)には、環724を囲むチャンネル720が設けられてる。前記クラッチスプロケット708は、前記クラッチ収容部704と係合するように構成されており、前記環724に対して回転する。前記クラッチスプロケット708は、複数のポケット732が設けられている複数の放射状突部728を含む。各ポケット732は、選択的に前記連続ループ操作手段712の一部を受容するように構成されている。図示された態様では、前記連続ループ操作手段712は、ビーズチェーン712として図示されており、前記ビーズチェーン712に設けられているビーズの1つが各ポケット732に選択的に受容されるように図示されている。アパーチャー736は、前記スプロケット708に設けられている。前記クラッチスプロケット708と前記クラッチ収容部704との回転可能な接続を容易なものとするため、前記アパーチャー736は、前記環724を受容する。より詳細には、前記クラッチスプロケット708は、前記クラッチ収容部704に対して回転するように構成されている。前記クラッチスプロケット708には、また、複数の取り付けクリップ740が設けられている。
図41~42に図示されるように、前記取り付けクリップ740は、前記アパーチャー736の周囲に配置され、前記アイドラ部材304の一部と係合するように構成されている。より詳細には、前記取り付けクリップ740は、
図43に示されている取り付けスロット305に選択的に受容されるように構成されている。
図9及び
図30に図示されているように、複数の取り付けスロット305は、前記アイドラ部材304に設けられており、前記プランジャー220の周囲に延在している。前記アイドラ組立体300及び前記ブレーキ組立体600の両者に付属したアイドラ部材304には、取り付けスロット305が組み入れられている。このように、前記クラッチ組立体700は、前記回転管組立体200のどちらの端部にも実装(取り付け)することができる。したがって、前記クラッチ組立体700は、有利なことに、操作の左右方向性なしの(non-handed)システムを取り入れている。市場に出回っている市販のクラッチにおいて、前記クラッチは、ロールシェードの右手側、又は左手側に取り付けられる。これは、アッタッチメントの端部での前記ロールシェードの操作を容易にするため、市販のクラッチが異なる方向に回転するからである。前記クラッチ組立体700は、前記回転管組立体200の左手側又は右手側のいずれ側でも操作されるように構成されている(即ち、前記クラッチ組立体700は、方向性がなく(non-handed)、左手側又は右手側のいずれかでの操作に限定されていない)。前記クラッチ組立体700は、単に、前記回転管組立体200のいずれかの端部(前記回転管204の第1端部208、又は前記回転管204の第2端部212)で前記アイドラ部材304と係合する必要があり、前記クラッチ組立体700は操作が行えるように構成されている。
【0125】
図40~44を参照すると、前記ホールドダウン手段716は、前記連続ループ操作手段712に選択的に係合するように構成されている。特に
図44~45を参照すると、前記ホールドダウン手段716は、第1アパーチャー748が設けられた第1部材744と、第2アパーチャー756が設けられた第2部材752とを含む。前記第2部材752は、前記第1部材744により受容される。付勢部材760の1つの端部は前記第1部材744に接続され、反対側の端部は前記第2部材752に接続される(
図44に図示)。
【0126】
図44は、第1の構成における前記ホールドダウン手段716を図示している。前記第1の構成では、前記ホールドダウン手段716のアパーチャー748、756は整列されていない。これは、前記付勢部材760が、第1部材744に対し、第2部材752を付勢し、前記アパーチャー748、756が整列しないように配置するのに応じるものである。前記アパーチャー748、756は、前記連続ループ操作手段712を拘束している。即ち、前記連続ループ操作手段712は前記アパーチャー748、756を介して自由に移動できない。
【0127】
図45は、第2の構成における前記ホールドダウン手段716を図示している。前記第2の構成では、前記ホールドダウン手段716のアパーチャー748、756が整列されている。これは、前記付勢部材760により付与された付勢が打ち消され、前記アパーチャー748、756が整列されるように配置されることに応じるものである。前記アパーチャー748、756は前記連続ループ操作手段712を拘束していない。即ち、前記連続ループ操作手段712は前記アパーチャー748、756を介して自由に移動することができる。前記付勢は、前記ロールシェード組立体100が設置される建築物開口部付近の壁、又は他の構造体等の表面に、前記ホールドダウン手段716を取り付けることにより打ち消すことができる。
【0128】
前記ホールドダウン手段716は、前記第2の構成での操作を容易にするように、表面に取り付けられるように構成されている。取り付けを容易にするため、前記第1の構成の時は、前記ホールドダウン手段716は前記連続ループ操作手段712と共に移動する。前記ホールドダウン手段716はいずれ前記クラッチ収容部704及び/又はクラッチスプロケット708と接触し、前記クラッチ収容部704及び/又はクラッチスプロケット708が前記連続ループ操作手段712の更なる移動を抑制する。これにより、前記クラッチ組立体700及び付随する回転管組立体200の適切な操作が干渉される。前記ホールドダウン手段716の適切な取り付けは、また、連続ループ操作手段712がもたらす可能性のある危険(例えば、引っ掛かって転ぶ危険、支え無しで吊らされた(free-standing)ループによる締め付け等)のリスクを低減することができる。他の態様では、前記ホールドダウン手段716は、発明の名称が「窓カバーのループ操作手段のためのホールドダウン手段」である米国特許第9,663,988号、及び発明の名称が「窓カバーのループ操作手段のためのホールドダウン手段」である米国特許第10,415,304号に開示されたホールドダウン手段のいずれであってもよく、これらの内容の全体が参照により本願明細書に包括される。
【0129】
図46~47は、前記クラッチ組立体700と共に用いられるチェーンダイバータ764の態様を図示する。
図46を参照すると、前記チェーンダイバータ764は、前記ブラケット部材122に取り付けられる(又は連結する)ように構成されている。好ましくは、前記チェーンダイバータ764は、前記クラッチ組立体700が取り付けられている前記回転管204の端部208、212に付された前記ブラケット部材122に連結されている。前記チェーンダイバータ764には、第1スロット768及び第2スロット772が設けられている。スペーサー部材776は、前記第1スロット768と前記第2スロット772との間に配置されている。各スロット768、772は、前記連続ループ操作手段712の2ヵ所にうち1ヵ所を受容するように構成されている。前記スペーサー部材776は、間隔をあけて配置された前記スロット768、772と共に、前記連続ループ操作手段712の2ヵ所の分離を保持する。これにより、前記2ヵ所の分離が容易になり、前記連続ループ操作手段712の所望の操作を阻止する望まれない捩れ又はもつれのリスクが限定される。前記チェーンダイバータ764は、前記クラッチ収容部704と、前記ホールドダウン手段716との間に配置され、好ましくは、前記ホールドダウン手段716より前記クラッチ収容部704に近くなるように配置される。
【0130】
前記ロールシェード組立体100の操作において、前記回転管組立体200は、前記ブラケット組立体120に選択的に取り付けられる。更に、前記カバー216は、前記回転管204に連結される。第1操作構成において、前記カバー材料216は前記回転管204から巻き出される(又は巻き送りされる)。これにより、前記建築物開口部に対して、前記カバー材料216が降下される。ユーザーが前記連続ループ操作手段712を第1方向に作動させると、それに続いて、前記クラッチスプロケット708が前記クラッチ収容部704に対して回転する。前記クラッチスプロケット708は、続いて、接続している前記アイドラ部材304を回転させる。
【0131】
前記クラッチ組立体700が前記アイドラ組立体300のアイドラ部材304に(又は前記回転管204の第1端部208で)連結されている態様では、前記クラッチスプロケット708の回転に応答して、前記アイドラ組立体300のアイドラ部材304が回転する。前記アイドラ部材304は、前記アイドラ収容部308に対して回転し、そして、続いて、前記回転管204を回転する。前記回転管204が回転すると、前記ブレーキ組立体600のアイドラ部材304が応答性を示して回転する。より詳細には、前記アイドラ部材304は、前記ブレーキ組立体600のアイドラ収容部308に対して回転する。
【0132】
前記クラッチ組立体700が前記ブレーキ組立体600のアイドラ部材304に(又は、前記回転管204の第2端部212で)連結している他の態様では、前記クラッチスプロケット708の回転に応答して、前記ブレーキ組立体600のアイドラ部材304が回転する。前記アイドラ部材304は前記アイドラ収容部308に対して回転し、そして、続いて、前記回転管204を回転する。前記回転管204が回転すると、前記アイドラ組立体300のアイドラ部材304が応答性を示して回転する。より詳細には、前記アイドラ部材304は、前記ブレーキ組立体アイドラ組立体300のアイドラ収容部308に対して回転する。
【0133】
前記クラッチ組立体700で駆動されたアイドラ部材304に応答して前記回転管204が回転すると、前記タイミングリング312が応答性を示して回転する。前記タイミングリング312が前記回転管204に係合されている前記アイドラ組立体300の態様では、前記回転管204の回転に応答性を示して前記タイミングリング312が回転する。前記タイミングリング312aが前記アイドラ部材304aに係合されている前記アイドラ組立体300aの態様では、(前記回転管204の回転又は前記クラッチ組立体700からの回転に応答した)前記アイドラ部材304aの回転に応答性を示して、前記タイミングリング312aが回転する。前記アイドラ収容部308に対してタイミングリング312、312aが回転すると、前記タイミングリング312、312aは前記アイドラ収容部308を通過する。前記タイミングリングネジ部328が前記アイドラ収容部308のねじ部324を移動するのに応答して、前記タイミングリング312、312aは前記アイドラ収容部308を通過する。前記タイミングリング312、312aは、前記カバー216が十分に(又は完全に)前記回転管204から巻き出される(前記タイミングリング312、312aは前記第2停止部材336から離れる方向に通過する)まで、又は前記第1停止部材332が前記第2停止部材336と係合又は接触する(前記タイミングリング312、312aは前記第2停止部材336に向かう方向に通過する)まで、前記アイドラ収容部308を通過する。
【0134】
更に、前記クラッチ組立体700により駆動される前記アイドラ部材304に応答して前記回転管204が回転すると、前記バネ駆動部408は応答性を示して回転する。前記バネ駆動部408が回転すると、前記駆動シャフト488も回転する。前記駆動シャフト488の回転により、続いて、接続された前記バネ組立体404のシャフト420を回転させる。前記バネ組立体404に対して前記シャフト420が回転すると、前記付勢部材424は前記シャフト420に付勢力を付与する。このゼンマイバネ付勢力は、前記回転管204に張力を付与し返して、前記建築物開口部に対する、前記カバー216の選択された位置を保持するのを援助する。上述のように、他の態様では、複数のバネ組立体404は並列接続されていてもよく、直列接続されていてもよく、又は、並列及び直列の両方で接続されていてもよい。並列接続、直列接続、又は、並列及び直列の両方で接続されている複数のバネ組立体404の操作は上述のように行われる。
【0135】
更に、前記クラッチ組立体700に駆動されるアイドラ部材304に応答して前記回転管204が回転すると、前記ブレーキキャップ664が、応答性を示して回転する。前記ブレーキキャップ664が回転すると、前記ブレーキシャフト660が応答性を示して回転する。前記ブレーキシャフト660が回転すると、前記ブレーキシャフト660は、前記ワンウェイベアリング656に対して回転する。通常、前記回転管204から巻き出される前記カバー材料216に付随したブレーキシャフト660の回転方向は、前記ワンウェイベアリング656から前記ブレーキシャフト660へのトルク伝達の方向である。したがって、前記建築物開口部に対して好適な位置にカバー材料216が前記回転管204から巻き出された際、前記ブレーキ面644により発生されたブレーキ力は、前記ワンウェイベアリング656を介して前記ブレーキシャフト660に伝達される。前記ブレーキ力は、更に、前記ブレーキキャップ664を介して前記ブレーキシャフト660から前記回転管204に伝えられ、前記カバー材料216が「緩やかな降下(creep down)」又は意図しない降下(又はユーザーが前記クラッチ組立体700を操作することなしに前記回転管204から意図しない巻き出しが更に行われること)を規制する。
【0136】
第2操作構成では、前記カバー材料216は、前記回転管204に巻き付けられる(又は巻き上げられる)。これにより、前記カバー材料216は前記建築物開口部に対して上昇する。ユーザーが前記連続ループ操作手段712を第2方向に作動されると、続いて、前記クラッチスプロケット708が前記クラッチ収容部704に対して回転する。続いて、前記クラッチスプロケット708は、接続している前記アイドラ部材304を回転させる。前記クラッチスプロケット708及び前記アイドラ部材304の回転は、前記クラッチスプロケット708、前記アイドラ部材304、及び前記回転管204が逆方向に回転すること以外は、前記回転管204から前記カバー材料216を巻き出すのに関連した上述の記載と実質的に同一である。
【0137】
前記クラッチ組立体700に駆動された前記アイドラ部材304に応答して前記回転管204が回転すると、前記タイミングリング312、312aは応答性を示して回転する。前記タイミングリング312、312aが前記アイドラ収容部308に対して回転すると、前記タイミングリング312、312aは前記アイドラ収容部308を通過する。前記タイミングリング312、312aは、前記カバー216が十分に(又は完全に)前記回転管204に巻き付く(前記タイミングリング312、312aが前記第2停止部材336から離れる方向に通過する)まで、又は前記第1停止部材332が前記第2停止部材336と係合又は接触する(前記タイミングリング312、312a前記第2停止部材336に向かう方向に通過する)まで、前記アイドラ収容部308を通過する。図示された態様において、前記カバー材料216が前記回転管204に巻き付く(巻き上げられる)際、前記タイミングリング213、312aは、前記第2停止部材336に向かって、前記アイドラ収容部308を通過する。前記第1停止部材332と前記第2停止部材336との接触が前記タイミングリング312、312aの更なる回転を抑制するので、前記タイミングリング213、312aの前記第2停止部材336に向かう前記アイドラ収容部308の通過が、前記カバー材料216のヘム棒(又は他の端部構造)が上昇しすぎる(又は前記回転管204に巻き付けされすぎる)のを防止する。この更なる回転の抑制は、前記回転管204及び前記アイドラ部材304に伝えられ、最終的には前記クラッチ組立体700に伝えられる。
【0138】
更に、前記クラッチ組立体700により駆動された前記アイドラ部材304に応答して前記回転管204が回転すると、前記バネ駆動部408は応答性を示して回転する。前記バネ駆動部408の回転は、前記駆動シャフト488の回転をもたらし、接続されている前記バネ組立体404のシャフト420の回転をもたらす。前記バネ組立体404に対して前記シャフト420が回転すると、前記付勢部材424は前記シャフト420への付勢力を減少する。このゼンマイバネ付勢力が前記回転管204への張力を減少する。
【0139】
更に、前記クラッチ組立体700に駆動された前記アイドラ部材304に応答して前記回転管204が回転すると、前記ブレーキキャップ664は応答性を示して回転する。前記ブレーキキャップ664が回転すると、前記ブレーキシャフト660は応答性を示して回転する。前記ブレーキシャフト660が回転すると、前記ブレーキシャフト660は前記ワンウェイベアリング656に対して回転する。通常、前記回転管204に巻き付けられる前記カバー材料216に付随する前記ブレーキシャフト660の回転方向は、前記ワンウェイベアリング656による前記ブレーキシャフト660への自由回転の方向(即ち、トルク伝達方向の反対)である。したがって、前記ブレーキ面644による最低限の干渉で、前記回転管204への前記カバー材料216の巻き付きを容易にするため、前記ブレーキシャフト660は、前記ワンウェイベアリング656に対して自由に回転する。
【0140】
図48~50は、前記回転管組立体200と共に使用されるためのブラケット組立体900の他の態様を図示している。
図48に図示されている前記ブラケット組立体900の構成要素が前記ブラケット組立体900の2分の1(1/2)を形成していると理解されるべきである。
図48に図示されている構成要素は、前記回転管組立体200の1つの端部と接続するように構成されている。
図48に図示されている同一の構成要素の重複物は、前記回転管組立体200のもう一方の端部に接続するように構成されている。このように、前記ブラケット組立体900は、
図48に示される構成要素を2組有する。
【0141】
図48を参照すると、前記ブラケット組立体900は、取り付けブラケット904、第1ブラケットカバー908、及び第2ブラケットカバー912を含む。前記取り付けブラケット904には、アパーチャー916及び取り付け部920が設けられている。前記取り付け部920は、第1取り付け面924及び第2取り付け面928を含む。前記取り付け面924、928は、通常、互いに直交する(又は垂直となる)ように配置されている。各取り付け面924、928には、複数の取り付けアパーチャー932が設けられている。前記取り付けアパーチャー932は、付属する固定手段(例えば、ネジ、釘、ボルト等)を受容するように形成されている。前記固定手段は、前記建築物開口部に対して、対応する取り付けブラケット904を選択的に取り付ける(又は実装する)ように(例えば、前記建築物開口部の周辺内、前記建築物開口部の周辺外、窓枠、前記窓枠外の他の壁又は他の構造物等への取り付けを容易にするように)構成されている。各取り付け面924、928は、また、少なくとも1つのカバーアパーチャー936を含む。
【0142】
前記アパーチャー916は、前記回転管組立体200のプランジャー220を受容するように構成されている。前記アパーチャー916は、前記アパーチャー916の外周に配置され、前記取り付けブラケット904から前記アパーチャー916へ延伸する(前記アパーチャー916に向かって突出する)複数の放射状部材134(又は放射状歯134)を含む。各放射状部材134は、隣接する放射状部材134から間隔をあけて配置されており、鋸歯(又はのこぎり状)形状を形成している。前記アパーチャー916は、また、少なくとも1つの突部138を含む。前記プランジャー220を前記アパーチャー916に挿入する(又は前記アパーチャー916から前記プランジャー220を取り出す)ための追加的の空間を提供するため、各突部138は、前記取り付けブラケット904に対して(例えば、スクリュードライバー又は他の手段等により)作動させてもよい。
【0143】
更に、前記ブラケット組立体900は、実質的に同一である一対の取り付けブラケット904を含む。前記取り付けブラケット904は、それぞれ互いに対向するように配置されている(即ち、1つの取り付けブラケット904は他の取り付けブラケット904に対して180度(180°)回転されるように配置されている、又は、1つの取り付けブラケット904は他の取り付けブラケット904の鏡像となるように配置されている)。前記一対の取り付けブラケット904は、第1取り付けブラケット904及び第2取り付けブラケット904と呼ばれてもよい。前記第1取り付けブラケット904は、前記回転管204の第1端部208に受容された前記プランジャー220と係合するように構成され、前記第2取り付けブラケット904は、前記回転管204の第2端部212に受容された前記プランジャー220と係合するように構成されている。
【0144】
前記取り付けブラケット904は、前記第1ブラケットカバー908により滑動可能に受容されるように構成されている。前記第1ブラケットカバー908には、凹部940が設けられている。
図49を参照すると、前記第1ブラケットカバー908には、また、前記凹部940に繋がるスロット944が設けられている。前記取り付けブラケット904は、前記アパーチャー916を有する前記取り付けブラケット904の一部が前記凹部940内に配置されるように、前記スロット944により挿入(又は受容)される。
【0145】
前記第2ブラケットカバー912は、前記取り付けブラケット904の取り付け部920に選択的に係合するように構成されている。前記第2ブラケットカバー912は、第1面948及び第2面952を含む。前記面948、952は、通常、互いに直交(又は垂直)になるように配置される。更に、前記面948、952は、前記取り付け面924、928と補完的なジオメトリを有するように配置される。前記第1面948には、前記取り付け面924、928の取り付けアパーチャー932と補完する複数の取り付けアパーチャー932aが設けられている。前記第2面952には、前記カバーアパーチャー936の1つにより受容されるように構成された部材956が設けられている。
【0146】
前記第1ブラケットカバー908及び前記第2ブラケットカバー912は、共に、前記取り付けブラケット904を装飾的にカバーする。言い換えると、前記取り付けブラケット904は、通常、露出されない。前記アパーチャー916との前記プランジャー220の係合を容易にするのに必要な、回転管204に対向している前記取り付けブラケット904の一部のみ露出されていない。しかし、前記回転管204及び付属する前記回答管組立体200の構成要素は、通常、前記取り付けブラケット904の部分的に露出した部分を視野から遮断する。前記取り付けブラケット904のカバーを容易にするため、前記取り付けブラケット904は、第1ブラケットカバー908により受容される。前記第2ブラケットカバー912は、そして、前記取り付けブラケット904を取り付けるのに用いられた取り付け面924、928に基づき、前記取り付けブラケット904と係合するように配置される。
【0147】
取り付けブラケット904を取り付けるのに前記第1取り付け面924が用いられてる第1取り付け構成では、前記第2ブラケットカバー912は、前記第1面948の取り付けアパーチャー932aが前記第1取り付け面924の取り付けアパーチャー932と整列されるように配置される。前記第2面952の部材956は、前記第2取り付け面928のカバーアパーチャー936により受容される。これにより、第2面952が前記第2取り付け面928を装飾的にカバーしつつ(
図50参照)、1つ以上の固定手段が、前記第1取り付け面924の配列された取り付けアパーチャー932、932aにより受容されるのを容易にする。
【0148】
前記取り付けブラケット904を取り付けるのに前記第2取り付け面928が用いられる第2取り付け構成では、前記第2ブラケットカバー912は、前記第1面948の取り付けアパーチャー932aが前記第2取り付け面928の取り付けアパーチャー932と整列されるように配置される。前記第2面952の部材956は、前記第1取り付け面924のカバーアパーチャー936により受容される。これにより、第2面952が前記第1取り付け面924を装飾的にカバーしつつ、1つ以上の固定手段が、前記第2取り付け面928の配列された取り付けアパーチャー932、932aにより受容されるのを容易にする。
【0149】
図51~53を参照すると、ロールシェード組立体1000の他の態様が図示されている。前記ロールシェード組立体1000は、シアシェードとして示されている。前記シェード組立体1000は、回転管組立体200を受容するヘッドレール1004を含んでいる(
図53参照)。前記回転管組立体200は、上述の前記回転管組立体200と同一であり、前記回転管204、前記アイドラ組立体300、前記バネ張力組立体400、及び前記ブレーキ組立体600を含む(
図7に図示)。前記アイドラ組立体300及び前記バネ張力組立体400は、前記回転管204の第1端部208で受容されるように構成されている(
図7に図示)。前記ブレーキ組立体600は、前記回転管204の第2端部212で受容されるように構成されている(
図7に図示)。前記回転管組立体200はブラケット部材122bと係合するように構成されている。
図52を参照すると、各ブラケット部材122bには、上述のように、前記回転管組立体200のプランジャー220を受容するように構成されたアパーチャー130が設けられている。前記ブラケット部材122bは、ブラケット部材122、122aと異なるジオメトリを有しており、前記建築物開口部に対して取り付けられるように構成されていない。その代わり、前記ヘッドレール1004は、前記ヘッドレール1004の一部と係合するように構成された取り付けブラケット1006を有する前記建築物開口部に対して、取り付けられる。前記取り付けブラケット1006は、複数の固定手段1007(例えば、ネジ、釘、ボルト等)により、前記建築物開口部に対して固定される。
【0150】
カバー216a(或いは、シェード216a又は建築用カバー216a)は前記回転管204に連結される。より詳細には、前記カバー216aは、前記回転管204に連結されている第1端部1008(
図53に図示)を含む。前記カバー216aは、前記回転管204から調整可能なボトムレール1012(
図51に図示)まで延在する。前記ボトムレール1012は円筒棒(又はローラ、図示なし)を収容しており、前記円筒棒には前記カバー216aが部分的に巻き付いており、前記ボトムレール1012から取り外され前記ヘッドレール1004に戻る。前記カバー216aの第2端部1016は前記ヘッドレール1004に取り付けられる。
【0151】
前記カバー材料の第2端部を前記ヘッドレール内(又は前記ヘッドレール中)に取り付ける公知のシアシェードとは異なり、前記ロールシェード組立体1000は、前記カバー216aの前記第2端部1016が、有利に前記ヘッドレール1004の後面1020に取り付けられる。言い換えると、前記第2端部1016は、前記ヘッドレール1004外に取り付けられる。前記取り付けが前記ヘッドレール1004内で行われないため、前記ヘッドレール1004内により広い空間が確保される。これにより、より大きな径の回転管組立体200及び/又は前記回転管組立体200に巻き付けられるより多くの量のカバー216aを収容することができる。
【0152】
前記ヘッドレール1004は、囲み部1020が部分的に設けられた収容部1018を含む。前記囲み部1020は前記回転管組立体200を受容する。前記収容部1018は、第1側面1024と、反対側である第2側面1028とを含む。前記第1側面1024は前記囲み部1020内にあり、前記回転管組立体200と対向している。前記第2側面1028は前記ヘッドレール1004の外側にある。前記収容部1018には、前記ヘッドレール1004の第2側面に配置されたチャンネル1032が設けられている。前記チャンネル1032は、前記カバー216aの第2端部1016を受容するように構成された縦チャンネルである。スプライン(図示なし)は、前記カバー216aの第2端部を保持するため前記チャンネル1032で受容されるように構成されている。前記カバー216aは、前記チャンネル1032から、前記収容部1018の第2側面1028の一部の上を通り、前記ボトムレール1012へ延在している。前記第2端部1016から前記ボトムレール1012まで、前記カバー216aは前記ヘッドレール1004の外側に配置されている。一旦前記ヘッドレール1004が取り付けられると、前記チャンネル1032、及び前記ヘッドレール1004の外側に配置されたカバー216aの一部は、通常、不可視である。これは、前記カバー216aの一部はは前記ヘッドレール1004と前記ヘッドレール1004が取り付けられている面とに挟まれているからである。
【0153】
操作の際、ユーザーは、前記ヘッドレール1004に対して前記ボトムレール1012を移動させる。前記ボトムレール1012は前記ヘッドレール1004から離れるように移動すると、前記カバー材料216aは前記回転管組立体200の回転管204から巻き出される。より詳細には、前記カバー材料216aの前記第2端部1016が前記ヘッドレール1004に取り付けられるため、前記ボトムレール1012が前記ヘッドレール1004から離れるように移動すると、前記円筒棒は前記カバー材料216aに下向きの力を付与する。この力は前記回転管組立体200に伝達され、前記回転管204から前記カバー材料216を巻き出すのを容易にする。前記ボトムレール1012が前記ヘッドレール1004から離れるように移動し続けると、前記カバー材料216aは、前記円筒棒の周りを滑動する。前記ボトムレール1012を前記ヘッドレール1004に向けて移動することにより、前記回転管204への前記カバー材料216の巻き付けを容易にする。
【国際調査報告】