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特表2023-533677複合曲率および/または多重曲率を有する冷間成形されたカバーガラス
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  • 特表-複合曲率および/または多重曲率を有する冷間成形されたカバーガラス 図1
  • 特表-複合曲率および/または多重曲率を有する冷間成形されたカバーガラス 図2
  • 特表-複合曲率および/または多重曲率を有する冷間成形されたカバーガラス 図3
  • 特表-複合曲率および/または多重曲率を有する冷間成形されたカバーガラス 図4
  • 特表-複合曲率および/または多重曲率を有する冷間成形されたカバーガラス 図5
  • 特表-複合曲率および/または多重曲率を有する冷間成形されたカバーガラス 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-04
(54)【発明の名称】複合曲率および/または多重曲率を有する冷間成形されたカバーガラス
(51)【国際特許分類】
   C03B 23/023 20060101AFI20230728BHJP
【FI】
C03B23/023
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022579748
(86)(22)【出願日】2021-06-21
(85)【翻訳文提出日】2023-02-20
(86)【国際出願番号】 US2021038177
(87)【国際公開番号】W WO2021262566
(87)【国際公開日】2021-12-30
(31)【優先権主張番号】63/044,419
(32)【優先日】2020-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/064,608
(32)【優先日】2020-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/082,523
(32)【優先日】2020-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】ラヨーニ,カレド
(72)【発明者】
【氏名】スミス,キンバリー ウィルバート
(72)【発明者】
【氏名】ティモンズ,クリストファー リー
【テーマコード(参考)】
4G015
【Fターム(参考)】
4G015AA03
4G015CA02
4G015CB01
(57)【要約】
本開示の実施形態は、冷間成形されたカバーガラス基板であって、第1の端部と、この第1の端部と反対側の第2の端部と、互いに反対側の第1の主面および第2の主面と、幅と、長さと、幅に沿って共に延在するかまたは長さに沿って共に延在する第1の軸線および第2の軸線と、第1の軸線から第1の端部まで延在し、第1の曲率半径を有する第1の部分と、第1の軸線から第2の軸線まで延在する第2の部分とを備える、冷間成形されたカバーガラス基板を含む。1つ以上の実施形態では、第2の部分は、第1の軸線から第2の軸線まで増加または減少する第2の曲率半径を含む。1つ以上の実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板は、第2の軸線から第2の端部まで延在する第3の部分を備え、この第3の部分は、第1の部分と異なっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷間成形されたカバーガラス基板であって、
第1の端部と、
前記第1の端部と反対側の第2の端部と、
前記第1の端部から前記第2の端部まで延在する第1の主面と、該第1の主面と反対側の第2の主面と、前記第1の主面と前記第2の主面とを繋ぐ副面と、前記第1の主面と前記第2の主面との間の距離として規定された厚さと、該厚さに対して直交する、前記第1または第2の主面の一方の第1の寸法として規定された幅と、前記厚さおよび前記幅の両方に対して直交する、前記第1または第2の主面の一方の第2の寸法として規定された長さと、
前記幅または前記長さに沿って共に延在する第1の軸線および第2の軸線と、
前記第1の軸線から前記第1の端部まで延在し、約20mm~約20,000mmの範囲内の第1の曲率半径を有する第1の部分と、
前記第1の軸線から前記第2の軸線まで延在し、前記第1の軸線から前記第2の軸線まで増加または減少する第2の曲率半径を有する第2の部分と
を備える、冷間成形されたカバーガラス基板。
【請求項2】
前記第1の軸線と前記第2の軸線とは、前記第1の端部と前記第2の端部との間に配置されている、請求項1記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【請求項3】
前記第1の軸線は、前記第1の端部と前記第2の端部との間に配置されており、前記第2の軸線は、前記第2の端部に配置されている、請求項1記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【請求項4】
前記第1の軸線と前記第2の軸線との間の距離は、約100μm(マイクロメートル)以下である、請求項1から3までのいずれか1項記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【請求項5】
前記第1の軸線と前記第2の軸線との間の距離は、約10μm(マイクロメートル)以下である、請求項1から4までのいずれか1項記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【請求項6】
前記第1の部分および前記第2の部分のうちの一方または両方は、基板ガウス曲率を有し、該基板ガウス曲率は、0超~約3×10-6の範囲内の絶対値を有する、請求項1から3までのいずれか1項記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【請求項7】
前記第2の端部と前記第2の軸線との間に配置された第3の部分をさらに備え、該第3の部分は、前記第1の曲率半径と異なる第3の曲率半径を有する、請求項1記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【請求項8】
前記第1の部分および前記第3の部分のうちの一方は、凹状の湾曲を有し、前記第1の部分および前記第3の部分のうちの他方は、凸状の湾曲を有する、請求項7記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【請求項9】
前記第1の部分および前記第3の部分の両方は、凹状の湾曲または凸状の湾曲を有する、請求項7記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【請求項10】
6.8kgの質量を有するインパクタが、前記第1の主面に5.35m/s~6.69m/sの衝突速度で衝突するとき、前記インパクタの減速度は、120g(重力)(1176.798m/s)以下であり、前記インパクタの前記減速度は、衝突期間のどの3ms間隔でも80g(784.532m/s)よりも高くない、請求項1から3までのいずれか1項記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
この出願は、米国特許法第119条のもと、2020年9月24日に出願された米国仮特許出願第63/082,523号、2020年8月12日に出願された米国仮特許出願第63/064,608号および2020年6月26日に出願された米国仮特許出願第63/044,419号の優先権の利益を主張し、それらの内容は本明細書の依拠するところであって、その内容全体を参照により本明細書に援用するものとする。
【技術分野】
【0002】
本開示は、複合曲率および/または多重曲率を有する冷間成形されたカバーガラス基板、より詳細には、自動車内装システムに使用するためのディスプレイ、タッチパネルまたは両者の組合せを含む冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【背景技術】
【0003】
自動車内装システムは、ディスプレイおよび/またはタッチパネルを組み込んだ多様な湾曲面を含んでいてよい。このような湾曲面用のカバー材料を形成するために使用される材料は、典型的には、ガラスの耐久性および光学性能を示さないポリマーに限定されている。したがって、特に、ディスプレイおよび/またはタッチパネル用のカバーとして使用され、複合曲率または多重曲率を示す場合には、湾曲させられたガラス物品が所望されている。さらに、自動車内装システムは、典型的には、厳格なヘッドフォーム衝撃試験要件を必要としている。場合により、自動車内装システムに使用される湾曲させられたガラス物品には、ヘッドフォーム衝撃試験において衝撃が与えられた後に破損していないことが求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、湾曲させられた形状および改善されたヘッドフォーム衝撃性能を示す自動車内装システムに結果的に繋がる特性を有する湾曲させられたガラス基板と、このようなガラス基板を組み込んだ自動車内装システムとが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の態様は、冷間成形されたカバーガラス基板であって、第1の端部と、この第1の端部と反対側の第2の端部と、第1の端部から第2の端部まで延在する第1の主面と、この第1の主面と反対側の第2の主面と、第1の主面と第2の主面とを繋ぐ副面と、第1の主面と第2の主面との間の距離として規定された厚さと、この厚さに対して直交する、第1または第2の主面の一方の第1の寸法として規定された幅と、厚さおよび幅の両方に対して直交する、第1または第2の主面の一方の第2の寸法として規定された長さと、幅または長さに沿って共に延在する第1の軸線および第2の軸線と、第1の軸線から第1の端部まで延在し、約20mm~約20,000mmの範囲内の第1の曲率半径を有する第1の部分と、第1の軸線から第2の軸線まで延在し、第1の軸線から第2の軸線まで増加または減少する第2の曲率半径を有する第2の部分とを備える、冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0006】
本開示の第2の態様は、冷間成形されたカバーガラス基板であって、第1の端部と、この第1の端部と反対側の第2の端部と、第1の端部から第2の端部まで延在する第1の主面と、この第1の主面と反対側の第2の主面と、第1の主面と第2の主面とを繋ぐ副面と、第1の主面と第2の主面との間の距離として規定された厚さと、この厚さに対して直交する、第1または第2の主面の一方の第1の寸法として規定された幅と、厚さおよび幅の両方に対して直交する、第1または第2の主面の一方の第2の寸法として規定された長さと、幅または長さに沿って共に延在する第1の軸線および第2の軸線と、第1の軸線から第1の端部まで延在し、約20mm~約20,000mmの範囲内の第1の曲率半径を有する第1の部分と、第1の軸線から第2の軸線まで延在する第2の部分と、第2の軸線から第2の端部まで延在する第3の部分とを備え、この第3の部分は、約20mm~約20,000mmの範囲内の第3の曲率半径を有し、第1の部分と第3の部分とは、互いに異なっている、冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0007】
本開示の第3の態様は、自動車内装システムであって、ベースと、このベースに配置された、本開示の第1または第2の態様の実施形態のいずれか1つに記載の冷間成形されたカバーガラス基板とを備え、6.8kgの質量を有するインパクタが、第1の主面に5.35m/s~6.69m/sの衝突速度で衝突するとき、インパクタの減速度は、120g(重力)(1176.798m/s)以下である、自動車内装システムに関する。
【0008】
付加的な特徴および利点は、以下の詳細な説明に記載してあり、部分的にその説明から当業者に容易に明らかであるか、または以下の詳細な説明、特許請求の範囲ならびに添付の図面を含め、本明細書に記載した実施形態を実施することによって認識される。
【0009】
当然ながら、前述の概説および以下の詳細な説明は、両方とも単なる一例にすぎず、特許請求の範囲の本質および特徴を理解するための概要または枠組みを提供することを意図している。添付の図面は、更なる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれ、その一部を構成している。図面は、1つ以上の実施形態を示しており、説明と共に種々の実施形態の原理および動作を説明するために役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】1つ以上の実施形態によるカバーガラス基板の側面図である。
図2図1のカバーガラス基板の上面斜視図である。
図3図2のカバーガラス基板の拡大図である。
図4】幅に沿った、実施例1の冷間成形されたカバーガラス基板の形状分析を示す図である。
図5】長さに沿った、図4に示した冷間成形されたカバーガラス基板の形状分析を示す図である。
図6図4図5に示した冷間成形されたカバーガラス基板の基板ガウス曲率に関する形状分析を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、添付の図面に示した例を含む好適な本実施形態を詳細に参照する。同一または類似の部材に言及するにあたり、図面を通じて可能な限り同一の参照符号を使用する。
【0012】
本開示の第1の態様は、冷間成形されたカバーガラス基板に関する。図1に示したように、冷間成形されたカバーガラス基板100は、第1の端部101と、この第1の端部と反対側の第2の端部102と、第1の端部から第2の端部まで延在する第1の主面110と、この第1の主面と反対側の第2の主面120とを含んでいてよい。冷間成形されたカバーガラス基板は、第1の主面と第2の主面とを繋ぐ副面(図示せず)と、第1の主面と第2の主面との間の距離として規定された厚さとを含んでいる。図2に示したように、冷間成形されたカバーガラス基板は、厚さに対して直交する、第1または第2の主面のうちの一方の第1の寸法として規定された幅130と、厚さおよび幅の両方に対して直交する、第1または第2の主面のうちの一方の第2の寸法として規定された長さ140とを含んでいる。
【0013】
1つ以上の実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板は、約2mm以下または1.5mm以下である厚さを有している。1つ以上の実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板は、約0.125mm超(例えば、約0.13mm以上、約0.15mm以上、約0.2mm以上、約0.25mm以上、約0.3mm以上、約0.35mm以上、約0.4mm以上、約0.45mm以上、約0.5mm以上、約0.55mm以上、約0.6mm以上、約0.65mm以上、約0.7mm以上、約0.75mm以上または約0.8mm以上)である厚さを有している。例えば、この厚さは、約0.01mm~約2mm、0.05mm~約2mm、0.1mm~約2mm、約0.15mm~約2mm、約0.2mm~約2mm、約0.25mm~約2mm、約0.3mm~約2mm、約0.35mm~約2mm、約0.4mm~約2mm、約0.45mm~約2mm、約0.5mm~約2mm、約0.55mm~約2mm、約0.6mm~約2mm、約0.65mm~約2mm、約0.7mm~約2mm、約0.01mm~約1.5mm、0.05mm~約1.5mm、0.1mm~約1.5mm、約0.15mm~約1.5mm、約0.2mm~約1.5mm、約0.25mm~約1.5mm、約0.3mm~約1.5mm、約0.35mm~約1.5mm、約0.4mm~約1.5mm、約0.45mm~約1.5mm、約0.5mm~約1.5mm、約0.55mm~約1.5mm、約0.6mm~約1.5mm、約0.65mm~約1.5mm、約0.7mm~約1.5mm、約0.01mm~約1.4mm、約0.01mm~約1.3mm、約0.01mm~約1.2mm、約0.01mm~約1.1mm、約0.01mm~約1.05mm、約0.01mm~約1mm、約0.01mm~約0.95mm、約0.01mm~約0.9mm、約0.01mm~約0.85mm、約0.01mm~約0.8mm、約0.01mm~約0.75mm、約0.01mm~約0.7mm、約0.01mm~約0.65mm、約0.01mm~約0.6mm、約0.01mm~約0.55mm、約0.01mm~約0.5mm、約0.01mm~約0.4mm、約0.01mm~約0.3mm、約0.01mm~約0.2mm、約0.01mm~約0.1mm、約0.04mm~約0.07mm、約0.1mm~約1.4mm、約0.1mm~約1.3mm、約0.1mm~約1.2mm、約0.1mm~約1.1mm、約0.1mm~約1.05mm、約0.1mm~約1mm、約0.1mm~約0.95mm、約0.1mm~約0.9mm、約0.1mm~約0.85mm、約0.1mm~約0.8mm、約0.1mm~約0.75mm、約0.1mm~約0.7mm、約0.1mm~約0.65mm、約0.1mm~約0.6mm、約0.1mm~約0.55mm、約0.1mm~約0.5mm、約0.1mm~約0.4mmまたは約0.3mm~約0.7mmの範囲内にあってよい。
【0014】
1つ以上の実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板の厚さは、実質的に均一である。例えば、冷間成形されたカバーガラス基板の厚さは、第1の主面、第2の主面または第1および第2の主面の両方の表面積全体にわたって±10%、5%または2%よりも多く変化しない。1つ以上の実施形態では、厚さは、第1の主面、第2の主面または第1および第2の主面の両方の表面積全体の90%、95%または99%にわたって実質的に一定(平均厚さの±1%の範囲内)である。
【0015】
1つ以上の実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板は、約5cm~約250cm、約10cm~約250cm、約15cm~約250cm、約20cm~約250cm、約25cm~約250cm、約30cm~約250cm、約35cm~約250cm、約40cm~約250cm、約45cm~約250cm、約50cm~約250cm、約55cm~約250cm、約60cm~約250cm、約65cm~約250cm、約70cm~約250cm、約75cm~約250cm、約80cm~約250cm、約85cm~約250cm、約90cm~約250cm、約95cm~約250cm、約100cm~約250cm、約110cm~約250cm、約120cm~約250cm、約130cm~約250cm、約140cm~約250cm、約150cm~約250cm、約5cm~約240cm、約5cm~約230cm、約5cm~約220cm、約5cm~約210cm、約5cm~約200cm、約5cm~約190cm、約5cm~約180cm、約5cm~約170cm、約5cm~約160cm、約5cm~約150cm、約5cm~約140cm、約5cm~約130cm、約5cm~約120cm、約5cm~約110cm、約5cm~約110cm、約5cm~約100cm、約5cm~約90cm、約5cm~約80cmまたは約5cm~約75cmの範囲内の幅(W)を有している。本明細書で使用するとき、幅という用語は、冷間成形されたカバーガラス基板の長さに沿った最大の幅を指している。
【0016】
1つ以上の実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板は、約5cm~約250cm、約10cm~約250cm、約15cm~約250cm、約20cm~約250cm、約25cm~約250cm、約30cm~約250cm、約35cm~約250cm、約40cm~約250cm、約45cm~約250cm、約50cm~約250cm、約55cm~約250cm、約60cm~約250cm、約65cm~約250cm、約70cm~約250cm、約75cm~約250cm、約80cm~約250cm、約85cm~約250cm、約90cm~約250cm、約95cm~約250cm、約100cm~約250cm、約110cm~約250cm、約120cm~約250cm、約130cm~約250cm、約140cm~約250cm、約150cm~約250cm、約5cm~約240cm、約5cm~約230cm、約5cm~約220cm、約5cm~約210cm、約5cm~約200cm、約5cm~約190cm、約5cm~約180cm、約5cm~約170cm、約5cm~約160cm、約5cm~約150cm、約5cm~約140cm、約5cm~約130cm、約5cm~約120cm、約5cm~約110cm、約5cm~約110cm、約5cm~約100cm、約5cm~約90cm、約5cm~約80cmまたは約5cm~約75cmの範囲内の長さ(L)を有している。本明細書で使用するとき、長さという用語は、冷間成形されたカバーガラス基板の幅に沿った最大の長さを指している。
【0017】
図2および図3に示したように、冷間成形されたカバーガラス基板は、(図2に示したように)両方とも幅に沿って延在する第1の軸線150および第2の軸線160を含んでいる。1つ以上の実施形態では、第1および第2の軸線は両方とも長さに沿って延在している(図示せず)。冷間成形されたカバーガラス基板は、また、図5に示したように、第1および第2の軸線に対して実質的に垂直である第3の軸線135および第4の軸線137も含んでいる。
【0018】
1つ以上の実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板100は、第1の端部101から第1の軸線150まで延在する第1の部分170と、第1の軸線150から第2の軸線160まで延在する第2の部分180とを含んでいる。図2に示したように、第1の軸線150と第2の軸線160とは、第1の端部101と第2の端部102との間に配置されている。1つのまたは付加的もしくは代替的な実施形態では、第1の軸線150は、第1の端部101と第2の端部102との間に配置されており、第2の軸線は、第2の端部に配置されている(図示せず)。このような付加的もしくは代替的な実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板は、第1の部分170および第2の部分180しか備えていない。
【0019】
1つ以上の実施形態では、第1の部分は、約20mm~約20,000mmの範囲内の第1の曲率半径を有している。1つ以上の実施形態では、第1の曲率半径は、約20mm~約19,000mm、約20mm~約18,000mm、約20mm~約16,000mm、約20mm~約15,000mm、約20mm~約14,000mm、約20mm~約12,000mm、約20mm~約10,000mm、約20mm~約9,000mm、約20mm~約8,000mm、約20mm~約7,000mm、約20mm~約6,000mm、約20mm~約5,000mm、約20mm~約4,000mm、約20mm~約3,000mm、約20mm~約2,000mm、約20mm~約1,000mm、約20mm~約900mm、約20mm~約800mm、約20mm~約1700mm、約20mm~約750mm、約20mm~約600mm、約20mm~約500mm、約20mm~約400mm、約20mm~約300mm、約20mm~約250mm、約20mm~約200mm、約20mm~約100mm、約20mm~約50mm、約50mm~約20,000mm、約75mm~約20,000mm、約100mm~約20,000mm、約200mm~約20,000mm、約300mm~約20,000mm、約400mm~約20,000mm、約500mm~約20,000mm、約600mm~約20,000mm、約700mm~約20,000mm、約800mm~約20,000mm、約900mm~約20,000mm、約1,000mm~約20,000mm、約1,100mm~約20,000mm、約1,200mm~約20,000mm、約1,300mm~約20,000mm、約1,400mm~約20,000mm、約1,500mm~約20,000mm、約1,600mm~約20,000mm、約1,700mm~約20,000mm、約1,800mm~約20,000mm、約1,900mm~約20,000mm、約2,000mm~約20,000mm、約2,100mm~約20,000mm、約2,200mm~約20,000mm、約2,300mm~約20,000mm、約2,400mm~約20,000mm、約2,500mm~約20,000mm、約3,000mm~約20,000mm、約3,500mm~約20,000mm、約4,000mm~約20,000mm、約5,000mm~約20,000mm、約7,500mm~約20,000mm、約20mm~約1,000mm、約200mm~約1,000mmまたは約400mm~約1,000mmである。
【0020】
1つ以上の実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板は、冷間成形によって湾曲させられている。本明細書で使用するとき、「冷間成形~」および「冷間成形された」という用語は、ガラスの軟化点よりも低い冷間成形温度でカバーガラス基板に付与される湾曲を意味している。冷間成形温度は室温であることが多い。「冷間成形可能な」という用語は、これから冷間成形されるカバーガラス基板の性質を指している。1つ以上の実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板は、任意選択的に強化されていてよい。より多くの実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板の特徴は、第1の主面101と第2の主面102との間の非対称の表面圧縮応力である。1つ以上の実施形態では、冷間成形プロセスまたは冷間成形されることに先だって、カバーガラス基板の第1の主面101および第2の主面102における各々の圧縮応力は実質的に等しい。カバーガラス基板が強化されていない1つ以上の実施形態では、第1の主面101および第2の主面102は、冷間成形に先だって、顕著な圧縮応力(CS)を示さない。(本明細書に記載するように)カバーガラス基板が強化されている1つ以上の実施形態では、第1の主面101および第2の主面102は、冷間成形に先だって、互いに実質的に等しい圧縮応力を示す。1つ以上の実施形態では、冷間成形後、この冷間成形後に凹状の形状を有する表面に生じるCSが増加するのに対して、冷間成形後に凸状の形状を有する表面に生じるCSは減少する。言い換えると、凹状の表面に生じるCSは、冷間成形前よりも冷間成形後の方が大きい。理論により縛られることではないが、冷間成形プロセスは、冷間成形中に付与される引張応力を打ち消すように、成形されるカバーガラス基板のCSを増加させる。1つ以上の実施形態では、冷間成形プロセスによって、凹状の表面が圧縮応力を被るのに対して、冷間成形後に凸状の表面を形成する表面は引張応力を被る。冷間成形後に凸状の表面が被る引張応力によって、表面圧縮応力に正味の減少が生じ、これによって、冷間成形後の強化されたカバーガラス基板の凸状の表面における圧縮応力が、カバーガラス基板が平らである場合の同一の表面に生じる圧縮応力よりも小さくなる。冷間成形されたカバーガラス基板は、永続的に湾曲させられた熱間成形されたガラス基板と異なっていて、第1の主面と第2の主面とが、互いに等しいCSを有している。
【0021】
1つ以上の実施形態では、第2の部分180は、第1の軸線と第2の軸線との間の移行ゾーンを形成する形状を有している。1つ以上の実施形態では、第2の部分は、第1の軸線から第2の軸線まで増加または減少する第2の曲率半径を含んでいる。図1図6に示した実施形態では、第2の部分180の曲率半径は、第1の軸線150から(つまり、第1の部分170から)第2の軸線160まで増加している。曲率半径の変化は、図2図3に格子線によって図示してある。1つ以上の実施形態では、第2の曲率半径の増加または減少は非線形である。1つ以上の実施形態では、第2の曲率半径は、第1の軸線150から第2の軸線160まで増加および減少している。
【0022】
1つ以上の実施形態では、第2の部分の第2の曲率半径の増加または減少は、第2の部分の少なくとも一部で実質的に線形である。理論により縛られることではないが、第2の部分の形状および/または長さもしくは幅の寸法は、カバーガラス基板の当初の最も低い応力状態に基づいている。幾つかの実施形態では、当初の最も低い応力状態は、第2の部分に沿って存在している。1つ以上の実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板は、第1の軸線から第2の軸線まで減少する凸状の形状を有する第1または第2の主面の一方で測定された表面引張応力を示すかまたは有している。このような実施形態では、第2の曲率半径は、第1の軸線から第2の軸線まで増加している。幾つかの実施形態では、第2の曲率半径の1つ以上は、30,000mmよりも大きくてもよいし、第2の軸線またはその付近で無限大に近づいていてもよい(つまり、これによって、冷間成形されたカバーガラス基板が、第2の軸線またはその付近で実質的に平らになっている)。1つ以上の実施形態では、第1の軸線から第2の軸線まで測定された凸状の形状を有する第1または第2の主面の一方に生じる表面引張応力は、約200MPa、約150MPa、約100MPa、約90MPa、約80MPa、約70MPa、約60MPa、約50MPa、約40MPa、約30MPa、約20MPaまたは約10MPaの大きさだけ減少している。第2の軸線またはその付近の曲率半径が30,000mmよりも大きいかまたは無限大に近づいている1つ以上の特定の実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板に第1の軸線で生じる表面応力は、約10MPa~約200MPaの範囲内にあってよく、第2の軸線で生じる表面応力は、約10MPa未満、約5MPa未満または約0MPaであってよい。したがって、1つ以上の実施形態では、表面応力は、第1の軸線における値から第2の軸線における値に減少していてよい。この値は、約200MPa~約0MPa、約190MPa~約0MPa、約180MPa~約0MPa、約170MPa~約0MPa、約160MPa~約0MPa、約150MPa~約0MPa、約140MPa~約0MPa、約130MPa~約0MPa、約120MPa~約0MPa、約110MPa~約0MPa、約100MPa~約0MPa、約90MPa~約0MPa、約80MPa~約0MPa、約70MPa~約0MPa、約60MPa~約0MPa、約50MPa~約0MPa、約40MPa~約0MPa、約30MPa~約0MPa、約20MPa~約0MPaまたは約10MPa~約0MPaの範囲にある。1つ以上の実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板の第2の端部102における副面で測定された引張応力は、約10MPa以下、約8MPa以下、約6MPa以下、約5MPa以下、約4MPa以下、約2MPa以下または約1MPa以下である。このような実施形態では、第2の端部での曲率半径は、約30,000mmよりも大きくてよく、無限大に近づいていてよい。本明細書で使用するとき、冷間成形されたカバーガラス基板の表面に生じる応力は、等式(1)を用いて計算される。
【0023】
等式(1):表面に生じる応力=E*t/2R[式中、Eは、ヤング率であり、tは、冷間成形されたカバーガラス基板の厚さであり、Rは、曲率半径である。]
1つ以上の実施形態では、第2の曲率半径は、第1の曲率半径から無限大までの範囲内にある。1つ以上の特定の実施形態では、第2の曲率半径は、第1の曲率半径から約30,000mmまで、第1の曲率半径から約40,000mmまでまたは第1の曲率半径から約50,000mmまでの範囲内にある。
【0024】
1つ以上の実施形態では、第1の軸線と第2の軸線との間の距離は、約100μm以下である。1つ以上の実施形態では、第1の軸線と第2の軸線との間の距離は、約5μm~約100μm、約7.5μm~約100μm、約10μm~約100μm、約15μm~約100μm、約20μm~約100μm、約25μm~約100μm、約30μm~約100μm、約35μm~約100μm、約40μm~約100μm、約45μm~約100μm、約50μm~約100μm、約55μm~約100μm、約60μm~約100μm、約65μm~約100μm、約70μm~約100μm、約75μm~約100μm、約5μm~約95μm、約5μm~約90μm、約5μm~約85μm、約5μm~約80μm、約5μm~約75μm、約5μm~約70μm、約5μm~約65μm、約5μm~約60μm、約5μm~約55μm、約5μm~約50μm、約5μm~約45μm、約5μm~約40μm、約5μm~約35μm、約5μm~約30μm、約5μm~約25μm、約5μm~約20μmまたは約5μm~約15μmの範囲内にある。1つ以上の実施形態では、第1の軸線と第2の軸線との間の距離は、約10μm(マイクロメートル)以下である。
【0025】
1つ以上の実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板は、図2に示したように、第3の部分190を含んでいる。1つ以上の実施形態では、第3の部分190は、第2の軸線160から第2の端部102まで延在している。1つ以上の実施形態では、第1の部分と第3の部分とは、互いに異なっている。1つ以上の実施形態では、第3の部分190は、第1の部分170の第1の曲率半径と異なる第3の曲率半径を有している。1つ以上の実施形態では、第1の部分170は凹状の湾曲を有しており、第3の部分190は凸状の湾曲を有している。1つ以上の実施形態では、第1の部分170は凸状の湾曲を有しており、第3の部分190は凹状の湾曲を有している。1つ以上の実施形態では、第1の部分170と第3の部分190とは凸状の湾曲を有している。1つ以上の実施形態では、第1の部分170と第3の部分190とは凹状の湾曲を有している。1つ以上の実施形態では、第1の部分170は複合曲率を有しており、第3の部分180は円筒曲率を有している。1つ以上の実施形態では、第3の部分180は複合曲率を有しており、第1の部分170は円筒曲率を有している。
【0026】
1つ以上の特定の実施形態では、第1の曲率半径と第3の曲率半径とは、(図3に格子線によって示したような)大きさに関してまたは第1の部分および第3の部分の幅または長さに沿った一貫性に関して、それぞれ互いに異なっている。1つ以上の実施形態では、第1の部分は、凹状の形状または凸状の形状を有しており、第3の部分は、凹状の形状または凸状の形状の他方を有している。1つ以上の実施形態では、第1の部分と第3の部分とは、互いに異なる2つの曲げ軸線に沿って配向されている。1つ以上の実施形態では、2つの曲げ軸線は、互いに垂直であるかまたは交差している。
【0027】
1つ以上の実施形態では、第3の曲率半径は、約20mm~無限大の範囲内にある。1つ以上の特定の実施形態では、第3の曲率半径は、約50mm~無限大、約100mm~無限大、約150mm~無限大、約200mm~無限大、約250mm~無限大、約300mm~無限大、約350mm~無限大、約400mm~無限大、約450mm~無限大、約500mm~無限大、約600mm~無限大、約700mm~無限大、約800mm~無限大、約900mm~無限大、約1,000mm~無限大、約1,200mm~無限大、約1,400mm~無限大、約1,500mm~無限大、約1,600mm~無限大、約1,700mm~無限大、約1,800mm~無限大、約1,900mm~無限大、約2,000mm~無限大、約2,500mm~無限大、約5,000mm~無限大、約7,500mm~無限大、約10,000mm~無限大、約15,000mm~無限大、25,000mm~無限大、50,000mm~無限大、100,000mm~無限大、500,000mm~無限大または1,000m~無限大の範囲内にある。1つ以上の実施形態では、第3の曲率半径は、約20mm~約30,000mm、約20mm~約25,000mm、約20mm~約20,000mm、約20mm~約18,000mm、約20mm~約16,000mm、約20mm~約15,000mm、約20mm~約14,000mm、約20mm~約12,000mm、約20mm~約10,000mm、約20mm~約9,000mm、約20mm~約8,000mm、約20mm~約7,000mm、約20mm~約6,000mm、約20mm~約5,000mm、約20mm~約4,000mm、約20mm~約3,000mm、約20mm~約2,000mm、約20mm~約1,000mm、約20mm~約750mm、約20mm~約500mm、約20mm~約250mm、約50mm~約20,000mm、約75mm~約20,000mm、約100mm~約20,000mm、約200mm~約20,000mm、約300mm~約20,000mm、約400mm~約20,000mm、約500mm~約20,000mm、約600mm~約20,000mm、約700mm~約20,000mm、約800mm~約20,000mm、約900mm~約20,000mm、約1,000mm~約20,000mm、約1,100mm~約20,000mm、約1,200mm~約20,000mm、約1,300mm~約20,000mm、約1,400mm~約20,000mm、約1,500mm~約20,000mm、約1,600mm~約20,000mm、約1,700mm~約20,000mm、約1,800mm~約20,000mm、約1,900mm~約20,000mm、約2,000mm~約20,000mm、約2,100mm~約20,000mm、約2,200mm~約20,000mm、約2,300mm~約20,000mm、約2,400mm~約20,000mm、約2,500mm~約20,000mm、約3,000mm~約20,000mm、約3,500mm~約20,000mm、約4,000mm~約20,000mm、約5,000mm~約20,000mm、約7,500mm~約20,000mm、約20mm~約1,000mm、約200mm~約1,000mmまたは約400mm~約1,000mmである。
【0028】
1つ以上の実施形態では、第1の部分、第2の部分、第3の部分または第1の部分、第2の部分および第3の部分のうちのいずれか2つ以上は、複合曲率を有している。1つ以上の実施形態では、複合曲率は、0でないガウス曲率を有する曲率として規定されている。本明細書で使用するとき、ガウス曲率(K)という用語は、ある点での表面のガウス曲率を指していて、与えられた点での主曲率R1,R2の積である(等式(2))。R1は、幅および長さのうちの一方に沿った曲率半径であり、R2は、幅および長さのうちの他方に沿った曲率半径である。
【0029】
等式(2) K=1/(R1*R2)
1つの方向に沿った単一の曲率を有する基板であって、主曲率のうちの一方が無限大であれば、ガウス曲率(K)は0である。1つよりも多くの方向に沿った曲率を有する基板であって、主曲率R1,R2が無限大でなければ、0でないガウス曲率が生じる。典型的には、ガウス曲率は、凸状の形状または凹状の形状を示す正の値または負の値として表現されてよい。本明細書で使用するとき、ガウス曲率は、凸状または凹状の形状に適用可能である絶対値として表現される。
【0030】
1つ以上の実施形態では、第1の部分、第2の部分、第3の部分または第1の部分、第2の部分および第3の部分のうちのいずれか2つ以上は、0でなく最大約5×10-6または0でなく最大約3×10-6である基板ガウス曲率を有している。1つ以上の実施形態では、第1の部分、第2の部分、第3の部分または第1の部分、第2の部分および第3の部分のうちのいずれか2つ以上は、約0.1×10-6~約5×10-6、約0.1×10-6~約4.5×10-6、約0.1×10-6~約4×10-6、約0.1×10-6~約3.5×10-6、約0.1×10-6~約3×10-6、約0.1×10-6~約2.5×10-6、約0.1×10-6~約2×10-6、約0.1×10-6~約1.8×10-6、約0.1×10-6~約1.75×10-6、約0.1×10-6~約1.7×10-6、約0.1×10-6~約1.6×10-6、約0.1×10-6~約1.5×10-6、約0.1×10-6~約1.4×10-6、約0.1×10-6~約1.3×10-6、約0.1×10-6~約1.25×10-6、約0.1×10-6~約1.2×10-6、約0.1×10-6~約1.1×10-6、約0.1×10-6~約1×10-6、約0.1×10-6~約0.9×10-6、約0.1×10-6~約0.8×10-6、約0.1×10-6~約0.75×10-6、約0.1×10-6~約0.7×10-6、約0.1×10-6~約0.6×10-6、約0.1×10-6~約0.5×10-6、約0.1×10-6~約0.4×10-6、約0.1×10-6~約0.3×10-6、約0.1×10-6~約0.2×10-6、約0.2×10-6~約5×10-6、約0.25×10-6~約5×10-6、約0.3×10-6~約5×10-6、約0.4×10-6~約5×10-6、約0.5×10-6~約5×10-6、約0.6×10-6~約5×10-6、約0.7×10-6~約5×10-6、約0.75×10-6~約5×10-6、約0.8×10-6~約5×10-6、約0.9×10-6~約5×10-6、約1×10-6~約5×10-6、約1.5×10-6~約5×10-6、約2×10-6~約5×10-6、約2.5×10-6~約5×10-6、約3×10-6~約5×10-6、約3.5×10-6~約5×10-6、約4×10-6~約5×10-6、約2×10-6~約4×10-6または約2.5×10-6~約3.5×10-6の範囲内にある基板ガウス曲率を有している。
【0031】
1つ以上の実施形態では、第1の部分、第2の部分、第3の部分または第1の部分、第2の部分および第3の部分のうちのいずれか2つ以上の第1または第2の主面の表面積の少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%または少なくとも30%は、0でない基板ガウス曲率を有している。
【0032】
1つ以上の特定の実施形態では、第2の部分は湾曲させられていて、本明細書に記載した基板ガウス曲率を有している。
【0033】
冷間成形されたカバーガラス基板が支持構造をさらに備える1つ以上の実施形態では、支持構造は支持面を含んでいてよい。この支持面は、第1の部分、第2の部分および第3の部分のうちの1つ以上における冷間成形されたカバーガラス基板の第1の主面に取り付けられていて、第1の部分、第2の部分および第3の部分の第1の主面との境界面を形成している。このような実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板の第1の主面は、基板ガウス曲率を有しており、支持面は、第1の主面の基板ガウス曲率の10%以内である支持ガウス曲率を有している。例えば、支持面は、第1の主面の基板ガウス曲率の9%、8%、7%、6%、5%、3%、2%または1%以内である支持ガウス曲率を有している。
【0034】
1つ以上の実施形態では、第3の部分は、第1および第2の主面のうちの一方または両方に取り付けられた第2のガラス基板を備えている。このような実施形態では、第3の部分は、この第3の部分と第2のガラス基板との間に介在する接着剤またはポリマー層を備えたラミネートとして記載されてよい。1つ以上の実施形態では、接着剤またはポリマー層は、光学的に透明な接着剤(つまり、可視スペクトルに沿って90%、95%または99%よりも大きな透過率を有する接着剤)を含んでいる。
【0035】
1つ以上の実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板の第1の主面101および第2の主面102のうちの一方または両方は表面処理部を含んでいる。この表面処理部は、第1の主面101および第2の主面102の少なくとも一部を覆っていてよい。例示的な表面処理部は、易洗浄表面、防眩表面、反射防止表面、触覚表面および装飾表面を含んでいる。1つ以上の実施形態では、第1の主面101および/または第2の主面102の少なくとも一部は、防眩表面、反射防止表面、触覚表面および装飾表面のうちのいずれか1つ、いずれか2つまたは3つ全てを含んでいてよい。例えば、第1の主面101は防眩表面を含んでいてよく、第2の主面102は反射防止表面を含んでいてよい。別の例では、第1の主面101は反射防止表面を含んでおり、第2の主面102は防眩表面を含んでいる。さらに別の例では、第1の主面101は防眩表面および反射防止表面のうちの一方または両方を備えており、第2の主面102は装飾表面を含んでいる。
【0036】
防眩表面は、エッチングプロセスを用いて形成されていてよく、20%以下(例えば、約15%以下、約10%以下、5%以下)の透過ヘイズを示してよい。1つ以上の実施形態では、防眩表面は、約80以下の写像性(DOI)を有していてよい。本明細書で使用するとき、「透過ヘイズ」および「ヘイズ」という用語は、ASTM手順D1003に従って、約±2.5°の角度円錐の外側に散乱させられた透過光の百分率を指している。光学的に平滑な表面では、透過ヘイズは、一般的にほぼ0である。本明細書で使用するとき、「写像性」という用語は、「Standard Test Methods for Instrumental Measurements of Distinctness-of-Image Gloss of Coating Surfaces」と題するASTM手順D5767(ASTM 5767)の方法Aによって規定されており、その内容全体を参照により本明細書に援用するものとする。ASTM 5767の方法Aに従って、基板反射率測定は、防眩表面において鏡面反射視野角でかつ鏡面反射視野角から僅かに外れた角度で行われる。この測定から得られた値を組み合わせることで、DOI値が提供される。特に、DOIは、等式(3)
等式(3) DOI=[1-(Ros/Rs)]×100
に従って計算される。式中、Rosは、鏡面反射方向と0.2°~0.4°異なる相対反射強度平均であり、Rsは、鏡面反射方向(鏡面反射方向を中心として+0.05°~-0.05°)での相対反射強度平均である。入力光源角が(本開示全体を通して)試料表面法線から+20°であり、試料に対する表面法線が0°として考えられる場合、鏡面反射光Rsの測定値は、約-19.95°~-20.05°の範囲内の平均と見なし、Rosは、約-20.2°~-20.4°の範囲内(または-19.6°~-19.8°もしくはこれら2つの範囲の両方の平均)の平均反射強度と見なす。本明細書で使用するとき、DOI値は、本明細書で規定するようなRos/Rsの目標比を特定するものとして直接解釈するものとする。幾つかの実施形態では、防眩表面は、反射された光出力の95%よりも多くが+/-10°の円錐の内部に含まれるような反射散乱分布を有している。なお、円錐は、あらゆる入力角に対して鏡面反射方向を中心としてセンタリングされている。
【0037】
防眩表面は、約10nm~約70nm(例えば、約10nm~約68nm、約10nm~約66nm、約10nm~約65nm、約10nm~約64nm、約10nm~約62nm、約10nm~約60nm、約10nm~約55nm、約10nm~約50nm、約10nm~約45nm、約10nm~約40nm、約12nm~約70nm、約14nm~約70nm、約15nm~約70nm、約16nm~約70nm、約18nm~約70nm、約20nm~約70nm、約22nm~約70nm、約24nm~約70nm、約25nm~約70nm、約26nm~約70nm、約28nm~約70nmまたは約30nm~約70nm)の表面粗さ(Ra)を有していてよい。防眩表面は、表面から外向きに臨む開口を有する複数の凹状の特徴を備えたテクスチャ表面を含んでいてよい。開口は、約30μm以下(例えば、約2μm~約30μm、約4μm~約30μm、約5μm~約30μm、約6μm~約30μm、約8μm~約30μm、約10μm~約30μm、約12μm~約30μm、約15μm~約30μm、約2μm~約25μm、約2μm~約20μm、約2μm~約18μm、約2μm~約16μm、約2μm~約15μm、約2μm~約14μm、約2μm~約12μmまたは約8μm~約15μm)の平均断面寸法を有していてよい。1つ以上の実施形態では、防眩表面は、(低いピクセルパワー偏差基準またはPPDrに関して)低い光沢、例えば、約6%以下、4%以下、3%以下、2%以下または約1%以下のPPDrを示す。本明細書で使用するとき、「ピクセルパワー偏差基準」および「PPDr」という用語は、ディスプレイ光沢に対する定量的な測定を指している。特段規定しない限り、PPDrは、60μm×180μmの本来のサブピクセルピッチと、約44μm×約142μmのサブピクセル開口窓サイズとを有するエッジライト型の液晶ディスプレイスクリーン(ねじれネマティック液晶ディスプレイ)を含むディスプレイ装置を用いて測定される。液晶ディスプレイスクリーンの前面は、光沢のある反射防止型の線形の偏光子フィルムを有していた。ディスプレイシステムまたはディスプレイシステムの一部を成す防眩表面のPPDrを決定するために、スクリーンは、人間の観察者の目のパラメータに近似する「アイシミュレータ」カメラの焦点領域に配置される。したがって、カメラシステムは、アパーチャ(または「瞳孔アパーチャ」)を含んでいる。このアパーチャは光路内に挿入されていて、光の集光角を調整し、ひいては、人間の目の瞳孔のアパーチャに近似する。本明細書に記載したPPDr測定では、虹彩絞りは、18ミリラジアンの角度に対応している。
【0038】
反射防止表面は、高屈折率材料と低屈折率材料との交互の層から形成された多層コーティングスタックによって形成されていてよい。このようなコーティングスタックは、6層以上を含んでいてよい。1つ以上の実施形態では、反射防止表面は、約400nm~約800nmの範囲内の光波長領域にわたって約2%以下(例えば、約1.5%以下、約1%以下、約0.75%以下、約0.5%以下または約0.25%以下)の片面平均光反射率を示してよい。平均反射率は、約0度よりは大きくて約10度よりは小さい入射照明角で測定される。
【0039】
装飾表面は、顔料(例えば、インク、塗料およびこれに類するもの)から形成されたあらゆる美的デザインを含んでいてよく、木目調デザイン、ブラッシュメタルデザイン、グラフィックデザイン、ポートレートまたはロゴを含んでいてよい。1つ以上の実施形態では、装飾表面はデッドフロント効果を示す。このデッドフロント効果では、装飾表面は、ディスプレイがオフにされたときには、内部に位置するディスプレイを、見る人から隠すかまたは覆うが、ディスプレイがオンにされたときには、ディスプレイを見ることが可能となる。装飾表面はガラス基板に印刷されていてよい。1つ以上の実施形態では、防眩表面は、エッチングされた表面を含んでいる。1つ以上の実施形態では、反射防止表面は多層コーティングを含んでいる。1つ以上の実施形態では、易洗浄表面は、指紋防止特性を付与する疎油性のコーティングを含んでいる。1つ以上の実施形態では、触覚表面は、触れた際に使用者に触覚フィードバックを提供するために、表面にポリマーまたはガラス材料を堆積させることから形成された凸状または凹状の表面を含んでいる。
【0040】
1つ以上の実施形態では、表面処理部(つまり、易洗浄表面、防眩表面、反射防止表面、触覚表面および/または装飾表面)は、第1および/または第2の主面の外周側の少なくとも一部に配置されており、このような表面よりも内側の部分は、表面処理部を実質的に有していない。
【0041】
1つ以上の実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板は、飛散防止フィルムを実質的に有していない。
【0042】
1つ以上の実施形態では、カバーガラス基板は、ガラスまたはガラスセラミックを含んでいる。カバーガラス基板を形成するために使用される適切なガラス組成物群の例は、ソーダ石灰ガラス、アルカリアルミノケイ酸塩ガラス、アルカリ含有ホウケイ酸塩ガラスおよびアルカリアルミノホウケイ酸塩ガラスを含んでいる。1つ以上の代替的な実施形態では、カバー基板は、結晶基板、例えばガラスセラミックを含んでいてもよいし、単結晶構造、例えばサファイアを含んでいてもよい。1つ以上の特定の実施形態では、カバーガラス基板は、非晶質ベース(例えばガラス)と、結晶質クラッド(例えば、サファイア層、多結晶アルミナ層および/またはスピネル(MgAl)層)とを含んでいる。
【0043】
1つ以上の実施形態では、カバーガラス基板は強化されている。1つ以上の実施形態では、カバーガラス基板は、一方または両方の主面110,120から第1の圧縮深さ(DOC)まで延在する圧縮応力(CS)領域を有している。このCS領域は、最大の大きさのCS(CSmax)を含んでいる。カバーガラス基板は、中央領域に配置された、DOCから反対側のCS領域まで延在するCT領域を有している。このCT領域は、最大の大きさのCT(CTmax)を規定している。CS領域とCT領域とは、カバーガラス基板の厚さに沿って延在する応力分布を規定している。
【0044】
1つ以上の実施形態では、カバーガラス基板は、物品の、圧縮応力領域を形成するための部分と、引張応力を示す中央領域を形成するための部分との間の熱膨張係数のミスマッチを利用することによって機械的に強化されていてよい。幾つかの実施形態では、カバーガラスは、ガラスをガラス転移点を上回る温度に加熱し、次いで、迅速に急冷することによって熱的に強化されていてよい。
【0045】
1つ以上の実施形態では、カバーガラス基板は、イオン交換によって化学的に強化されていてよい。イオン交換プロセスでは、カバーガラス基板の表面のイオンまたは表面付近のイオンが、同じ原子価または酸化状態を有するより大きなイオンと置き換えられるかまたは交換される。カバーガラス基板物品がアルカリアルミノケイ酸塩ガラスを含む実施形態では、物品の表面層におけるイオンと、より大きなイオンとは、一価のアルカリ金属カチオン、例えば、Li+、Na+、K+、Rb+およびCs+である。代替的には、表面層における一価のカチオンは、アルカリ金属カチオンと異なる一価のカチオン、例えば、Ag+またはこれに類するものと置き換えられてよい。このような実施形態では、カバーガラス基板内へ交換される一価のイオン(またはカチオン)が、応力を発生させる。
【0046】
イオン交換プロセスは、典型的には、カバーガラス基板内のより小さなイオンと交換されるように、より大きなイオンを含む1つ以上の溶融塩浴内にカバーガラス基板を浸漬することによって行われる。念のために付言しておくと、水性塩浴が使用されてよい。さらに、浴の組成物は、1つよりも多くのタイプのより大きなイオン(例えば、Na+およびK+)または1つのより大きなイオンを含んでいてよい。当業者に自明であるように、限定するわけではないが、浴組成物および浴温度、浸漬時間、塩浴(または浴)内へのカバーガラス基板の浸漬の回数、多種の塩浴の使用、付加的なステップ、例えば、アニーリング、洗浄およびこれに類することを含む、イオン交換プロセスのパラメータは、通常、(物品の組織および存在する任意の結晶相を含む)カバーガラス基板の組成物と、強化の結果としてのカバーガラス基板の所望のCS値、DOC値およびCT値とによって決定される。例示的な溶融浴組成物は、より大きなアルカリ金属イオンの硝酸塩、硫酸塩および塩化物を含んでいてよい。典型的な硝酸塩は、KNO、NaNO、LiNO、NaSOおよびこれらの組合せを含んでいる。溶融塩浴の温度は、典型的には、約380℃~最大約450℃の範囲内にあるが、浸漬時間は、カバーガラス基板の厚さ、浴の温度およびガラス(または一価のイオン)の拡散率に応じて、約15分~最大約100時間の範囲内にある。しかしながら、上述した温度および浸漬時間と異なる温度および浸漬時間が利用されてもよい。
【0047】
1つ以上の実施形態では、カバーガラス基板は、約370℃~約480℃の温度を有する、100%のNaNO、100%のKNOまたはNaNOとKNOとの組合せの溶融塩浴内に浸漬されてよい。幾つかの実施形態では、カバーガラス基板は、約1%~約99%のKNOと、約1%~約99%のNaNOとを含む混合溶融塩浴内に浸漬されてよい。1つ以上の実施形態では、カバーガラス基板は、第1の浴内への浸漬後、第2の浴内に浸漬されてよい。第1および第2の浴は、互いに異なる組成物および/または温度を有していてよい。第1および第2の浴内への浸漬時間は、互いに異なっていてよい。例えば、第1の浴内への浸漬が、第2の浴内への浸漬よりも長くてよい。
【0048】
1つ以上の実施形態では、カバーガラス基板は、約420℃未満(例えば、約400℃または約380℃)の温度を有する、NaNOおよびKNO(例えば、49%/51%、50%/50%、51%/49%)を含む混合溶融塩浴内に約5時間未満または約4時間以下にわたってさえ浸漬されてよい。1つ以上の実施形態では、カバーガラスは、430℃の温度を有する第1の混合溶融塩浴(例えば75%のKNO/25%のNaNO)に8時間にわたって浸漬され、次いで、第1の混合溶融塩浴よりも低い温度を有するKNOの第2の純粋な溶融塩浴に、より短い期間(例えば約4時間)にわたって浸漬される。1つ以上の実施形態では、カバーガラス基板は、75%のKNOおよび25%のNaNOの組成および430℃の浴温度を有する第1の浴内に8時間にわたって浸漬し、その後、100%のKNOの組成および390℃の浴温度を有する第2の浴内に4時間にわたって浸漬することによって化学的に強化されてよい。
【0049】
イオン交換条件は、「スパイク」を提供するようにまたは結果的に得られるカバーガラス基板の表面または表面付近の応力分布の傾きを増加させるように適合させられてよい。スパイクによって、より大きな表面CS値を得ることができる。このスパイクは、本明細書に記載したカバーガラス基板に使用されるガラスまたはガラスセラミック組成物の固有の特性によって、単一の組成物または混合された組成物を有する単一の浴または複数の浴によって達成することができる。
【0050】
1つよりも多くの一価のイオンがカバーガラス基板内へ交換される1つ以上の実施形態では、異なる一価のイオンは、カバーガラス基板の内部のそれぞれ異なる深さまで交換され(、カバーガラス基板の内部のそれぞれ異なる深さにそれぞれ異なる大きさの応力を発生させ)てよい。応力を発生させるイオンの、結果的に生じる相対的な深さを決定することができ、応力分布の種々異なる特性を生じさせることができる。
【0051】
1つ以上の実施形態では、カバーガラス基板は、約900MPa以上、約920MPa以上、約940MPa以上、約950MPa以上、約960MPa以上、約980MPa以上、約1000MPa以上、約1020MPa以上、約1040MPa以上、約1050MPa以上、約1060MPa以上、約1080MPa以上、約1100MPa以上、約1120MPa以上、約1140MPa以上、約1150MPa以上、約1160MPa以上、約1180MPa以上、約1200MPa以上、約1220MPa以上、約1240MPa以上、約1250MPa以上、約1260MPa以上、約1280MPa以上または約1300MPa以上であるCSmaxを有している。1つ以上の実施形態では、CSmaxは、約900MPa~約1500MPa、約920MPa~約1500MPa、約940MPa~約1500MPa、約950MPa~約1500MPa、約960MPa~約1500MPa、約980MPa~約1500MPa、約1000MPa~約1500MPa、約1020MPa~約1500MPa、約1040MPa~約1500MPa、約1050MPa~約1500MPa、約1060MPa~約1500MPa、約1080MPa~約1500MPa、約1100MPa~約1500MPa、約1120MPa~約1500MPa、約1140MPa~約1500MPa、約1150MPa~約1500MPa、約1160MPa~約1500MPa、約1180MPa~約1500MPa、約1200MPa~約1500MPa、約1220MPa~約1500MPa、約1240MPa~約1500MPa、約1250MPa~約1500MPa、約1260MPa~約1500MPa、約1280MPa~約1500MPa、約1300MPa~約1500MPa、約900MPa~約1480MPa、約900MPa~約1460MPa、約900MPa~約1450MPa、約900MPa~約1440MPa、約900MPa~約1420MPa、約900MPa~約1400MPa、約900MPa~約1380MPa、約900MPa~約1360MPa、約900MPa~約1350MPa、約900MPa~約1340MPa、約900MPa~約1320MPa、約900MPa~約1300MPa、約900MPa~約1280MPa、約900MPa~約1260MPa、約900MPa~約1250MPa、約900MPa~約1240MPa、約900MPa~約1220MPa、約900MPa~約1210MPa、約900MPa~約1200MPa、約900MPa~約1180MPa、約900MPa~約1160MPa、約900MPa~約1150MPa、約900MPa~約1140MPa、約900MPa~約1120MPa、約900MPa~約1100MPa、約900MPa~約1080MPa、約900MPa~約1060MPa、約900MPa~約1050MPa、約950MPa~約1050MPaまたは約1000MPa~約1050MPaの範囲内にある。CSmaxは、主面で測定されてもよいし、この主面からCS領域の内部の深さで認められてもよい。
【0052】
1つ以上の実施形態では、カバーガラス基板は、第1の主面102から約10μmのカバーガラス基板の内部の深さに800MPa以上の大きさのCS(CS10)を伴う応力分布を有している。1つ以上の実施形態では、CS10は、約810MPa以上、約820MPa以上、約830MPa以上、約840MPa以上、約850MPa以上、約860MPa以上、約870MPa以上、約880MPa以上、約890MPa以上または約900MPa以上である。1つ以上の実施形態では、CS10は、約800MPa~約1000MPa、約825MPa~約1000MPa、約850MPa~約1000MPa、約875MPa~約1000MPa、約900MPa~約1000MPa、約925MPa~約1000MPa、約950MPa~約1000MPa、約800MPa~約975MPa、約800MPa~約950MPa、約800MPa~約925MPa、約800MPa~約900MPa、約800MPa~約875MPaまたは約800MPa~約850MPaの範囲内にある。
【0053】
1つ以上の実施形態では、カバーガラス基板は、第1の主面102から約5μmのガラス物品の内部の深さに700MPa以上または約750MPa以上の大きさのCS(CS)を伴う応力分布を有している。1つ以上の実施形態では、CSは、約760MPa以上、約770MPa以上、約775MPa以上、約780MPa以上、約790MPa以上、約800MPa以上、約810MPa以上、約820MPa以上、約825MPa以上または約830MPa以上である。1つ以上の実施形態では、CSは、約700MPa~約900MPa、約725MPa~約900MPa、約750MPa~約900MPa、約775MPa~約900MPa、約800MPa~約900MPa、約825MPa~約900MPa、約850MPa~約900MPa、約700MPa~約875MPa、約700MPa~約850MPa、約700MPa~約825MPa、約700MPa~約800MPa、約700MPa~約775MPa、約750MPa~約800MPa、約750MPa~約850MPaまたは約700MPa~約750MPaの範囲内にある。
【0054】
1つ以上の実施形態では、カバーガラス基板は、第1の主面からカバーガラス基板の内部の深さに存在しているかまたは位置している約0.25t~約0.75tの範囲内のCTmaxを伴う応力分布を有している。1つ以上の実施形態では、CTmaxは、約0.25t~約0.74t、約0.25t~約0.72t、約0.25t~約0.70t、約0.25t~約0.68t、約0.25t~約0.66t、約0.25t~約0.65t、約0.25t~約0.62t、約0.25t~約0.60t、約0.25t~約0.58t、約0.25t~約0.56t、約0.25t~約0.55t、約0.25t~約0.54t、約0.25t~約0.52t、約0.25t~約0.50t、約0.26t~約0.75t、約0.28t~約0.75t、約0.30t~約0.75t、約0.32t~約0.75t、約0.34t~約0.75t、約0.35t~約0.75t、約0.36t~約0.75t、約0.38t~約0.75t、約0.40t~約0.75t、約0.42t~約0.75t、約0.44t~約0.75t、約0.45t~約0.75t、約0.46t~約0.75t、約0.48t~約0.50t、約0.30t~約0.70t、約0.35t~約0.65t、約0.4t~約0.6tまたは約0.45t~約0.55tの範囲内の深さに存在しているかまたは位置している。1つ以上の実施形態では、CTmaxの位置に対する前述した範囲は、カバーガラス基板が実質的に平らな構成である(例えば、カバーガラスが約5000mm超または約10,000mm超の曲率半径を有している)場合に存在している。
【0055】
1つ以上の実施形態では、CTmaxの大きさは、約80MPa以下、約78MPa以下、約76MPa以下、約75MPa以下、約74MPa以下、約72MPa以下、約70MPa以下、約68MPa以下、約66MPa以下、約65MPa以下、約64MPa以下、約62MPa以下、約60MPa以下、約58MPa以下、約56MPa以下、約55MPa以下、約54MPa以下、約52MPa以下または約50MPa以下である。1つ以上の実施形態では、CTmaxの大きさは、約40MPa~約80MPa、約45MPa~約80MPa、約50MPa~約80MPa、約55MPa~約80MPa、約60MPa~約80MPa、約65MPa~約80MPa、約70MPa~約80MPa、約40MPa~約75MPa、約40MPa~約70MPa、約40MPa~約65MPa、約40MPa~約60MPa、約40MPa~約55MPaまたは約40MPa~約50MPaの範囲内にある。1つ以上の実施形態では、CTmaxの大きさの前述した範囲は、カバーガラス基板が実質的に平らな構成である(例えば、カバーガラス基板が約5000mm超または約10,000mm超の曲率半径を有している)場合に存在している。
【0056】
1つ以上の実施形態では、応力分布の一部は放物線状の形状を有している。幾つかの実施形態では、応力分布は、一様な応力(つまり、圧縮または引張)部分を有していないかまたは実質的に一定の応力(つまり、圧縮または引張)を示す部分を有していない。幾つかの実施形態では、CT領域は、一様な応力または実質的に一定の応力を実質的に有していない応力分布を示す。1つ以上の実施形態では、応力分布は、カバーガラスの深さ方向にまたは厚さの少なくとも一部に沿って延在する如何なる線形のセグメントも実質的に有していない。言い換えると、応力分布は、厚さに沿って実質的に連続的に増加または減少している。幾つかの実施形態では、応力分布は、約10μm以上、約50μm以上、約100μm以上または約200μm以上の長さを有する深さ方向の如何なる線形のセグメントも実質的に有していない。本明細書で使用するとき、「線形の」という用語は、線形のセグメントに沿って約5MPa/μm未満または約2MPa/μm未満の大きさを有する傾きを指している。幾つかの実施形態では、深さ方向に実質的に如何なる線形のセグメントも有していない応力分布の1つ以上の部分は、第1の表面および第2の表面の一方または両方から約5μm以上(例えば10μm以上または15μm以上)のカバーガラスの内部の深さに存在している。例えば、第1の表面から約0μm~約5μm未満の深さに沿って、応力分布は線形のセグメントを含んでいてよいが、第1の表面から約5μm以上の深さからは、応力分布は線形のセグメントを実質的に有していてはならない。
【0057】
1つ以上の実施形態では、CTmaxの深さから0.1t、0.15t、0.2tまたは0.25tの範囲内のCT領域の全ての点は、0でない傾きを有する接線を有している。1つ以上の実施形態では、このような全ての点は、約0.5MPa/μm超の大きさ、約0.75MPa/μm超の大きさ、約1MPa/μm超の大きさ、約1.5MPa/μm超の大きさ、約2MPa/μm超の大きさまたは約0.5MPa/μm超の大きさである傾きを有する接線を有している。
【0058】
1つ以上の実施形態では、約0.12t以上(例えば、約0.12t~約0.24t、約0.14t~約0.24t、約0.15t~約0.24t、約0.16t~約0.24t、約0.18t~約0.24t、約0.12t~約0.22t、約0.12t~約0.2t、約0.12t~約0.18t、約0.12t~約0.16t、約0.12t~約0.15t、約0.12t~約0.14tまたは約0.15t~約0.2t)の深さにおける応力分布の全ての点は、0でない傾きを有する接線を有している。
【0059】
1つ以上の実施形態では、カバーガラス基板のDOCは約0.2t以下である。例えば、DOCは、約0.18t以下、約0.18t以下、約0.16t以下、約0.15t以下、約0.14t以下、約0.12t以下、約0.1t以下、約0.08t以下、約0.06t以下、約0.05t以下、約0.04t以下または約0.03t以下であってよい。1つ以上の実施形態では、DOCは、約0.02t~約0.2t、約0.04t~約0.2t、約0.05t~約0.2t、約0.06t~約0.2t、約0.08t~約0.2t、約0.1t~約0.2t、約0.12t~約0.2t、約0.14t~約0.2t、約0.15t~約0.2t、約0.16t~約0.2t、約0.02t~約0.18t、約0.02t~約0.16t、約0.02t~約0.15t、約0.02t~約0.14t、約0.02t~約0.12t、約0.02t~約0.1t、約0.02t~約0.08t、約0.02t~約0.06t、約0.02t~約0.05t、約0.1t~約0.8t、約0.12t~約0.16tまたは約0.14t~約0.17tの範囲内にある。
【0060】
1つ以上の実施形態では、カバーガラス基板は、約10μm~約50μm、約12μm~約50μm、約14μm~約50μm、約15μm~約50μm、約16μm~約50μm、約18μm~約50μm、約20μm~約50μm、約22μm~約50μm、約24μm~約50μm、約25μm~約50μm、約26μm~約50μm、約28μm~約50μm、約30μm~約50μm、約10μm~約48μm、約10μm~約46μm、約10μm~約45μm、約10μm~約44μm、約10μm~約42μm、約10μm~約40μm、約10μm~約38μm、約10μm~約36μm、約10μm~約35μm、約10μm~約34μm、約10μm~約32μm、約10μm~約30μm、約10μm~約28μm、約10μm~約26μm、約10μm~約25μm、約20μm~約40μm、約25μm~約40μm、約20μm~約35μmまたは約25μm~約35μmの範囲内にあるDOLを有している。1つ以上の実施形態では、応力分布の少なくとも一部は、図3に示したように、第1の主面から延在するスパイク領域120と、テール領域124と、スパイク領域とテール領域との間のニー領域122とを備えている。スパイク領域120は、応力分布のCS領域の範囲内にある。1つ以上の実施形態では、スパイク領域における応力分布の全ての点は、約15MPa/μm~約200MPa/μm、約20MPa/μm~約200MPa/μm、約25MPa/μm~約200MPa/μm、約30MPa/μm~約200MPa/μm、約35MPa/μm~約200MPa/μm、約40MPa/μm~約200MPa/μm、約45MPa/μm~約200MPa/μm、約100MPa/μm~約200MPa/μm、約150MPa/μm~約200MPa/μm、約15MPa/μm~約190MPa/μm、約15MPa/μm~約180MPa/μm、約15MPa/μm~約170MPa/μm、約15MPa/μm~約160MPa/μm、約15MPa/μm~約150MPa/μm、約15MPa/μm~約140MPa/μm、約15MPa/μm~約130MPa/μm、約15MPa/μm~約120MPa/μm、約15MPa/μm~約100MPa/μm、約15MPa/μm~約750MPa/μm、約15MPa/μm~約50MPa/μm、約50MPa/μm~約150MPa/μmまたは約75MPa/μm~約125MPa/μmの範囲内にある大きさの傾きを有する接線を有している。
【0061】
1つ以上の実施形態では、テール領域における全ての点は、約0.01MPa/μm~約3MPa/μm、約0.05MPa/μm~約3MPa/μm、約0.1MPa/μm~約3MPa/μm、約0.25MPa/μm~約3MPa/μm、約0.5MPa/μm~約3MPa/μm、約0.75MPa/μm~約3MPa/μm、約1MPa/μm~約3MPa/μm、約1.25MPa/μm~約3MPa/μm、約1.5MPa/μm~約3MPa/μm、約1.75MPa/μm~約3MPa/μm、約2MPa/μm~約3MPa/μm、約0.01MPa/μm~約2.9MPa/μm、約0.01MPa/μm~約2.8MPa/μm、約0.01MPa/μm~約2.75MPa/μm、約0.01MPa/μm~約2.7MPa/μm、約0.01MPa/μm~約2.6MPa/μm、約0.01MPa/μm~約2.5MPa/μm、約0.01MPa/μm~約2.4MPa/μm、約0.01MPa/μm~約2.2MPa/μm、約0.01MPa/μm~約2.1MPa/μm、約0.01MPa/μm~約2MPa/μm、約0.01MPa/μm~約1.75MPa/μm、約0.01MPa/μm~約1.5MPa/μm、約0.01MPa/μm~約1.25MPa/μm、約0.01MPa/μm~約1MPa/μm、約0.01MPa/μm~約0.75MPa/μm、約0.01MPa/μm~約0.5MPa/μm、約0.01MPa/μm~約0.25MPa/μm、約0.1MPa/μm~約2MPa/μm、約0.5MPa/μm~約2MPa/μmまたは約1MPa/μm~約3MPa/μmの範囲内にある大きさの傾きを有する接線を有している。
【0062】
1つ以上の実施形態では、スパイク領域の範囲内のCSの大きさは、約200MPa超~約1500MPaの範囲内にある。例えば、スパイク領域におけるCSの大きさは、約250MPa~約1500MPa、約300MPa~約1500MPa、約350MPa~約1500MPa、約400MPa~約1500MPa、約450MPa~約1500MPa、約500MPa~約1500MPa、約550MPa~約1500MPa、約600MPa~約1500MPa、約750MPa~約1500MPa、約800MPa~約1500MPa、約850MPa~約1500MPa、約900MPa~約1500MPa、約950MPa~約1500MPa、約1000MPa~約1500MPa、約1050MPa~約1500MPa、約1100MPa~約1500MPa、約1200MPa~約1500MPa、約250MPa~約1450MPa、約250MPa~約1400MPa、約250MPa~約1350MPa、約250MPa~約1300MPa、約250MPa~約1250MPa、約250MPa~約1200MPa、約250MPa~約1150MPa、約250MPa~約1100MPa、約250MPa~約1050MPa、約250MPa~約1000MPa、約250MPa~約950MPa、約250MPa~約900MPa、約250MPa~約850MPa、約250MPa~約800MPa、約250MPa~約750MPa、約250MPa~約700MPa、約250MPa~約650MPa、約250MPa~約600MPa、約250MPa~約550MPa、約250MPa~約500MPa、約800MPa~約1400MPa、約900MPa~約1300MPa、約900MPa~約1200MPa、約900MPa~約1100MPaまたは約900MPa~約1050MPaの範囲内にあってよい。
【0063】
1つ以上の実施形態では、ニー領域におけるCSの大きさは、約5MPa~約200MPa、約10MPa~約200MPa、約15MPa~約200MPa、約20MPa~約200MPa、約25MPa~約200MPa、約30MPa~約200MPa、約35MPa~約200MPa、約40MPa~約200MPa、約45MPa~約200MPa、約50MPa~約200MPa、約55MPa~約200MPa、約60MPa~約200MPa、約65MPa~約200MPa、約75MPa~約200MPa、約80MPa~約200MPa、約90MPa~約200MPa、約100MPa~約200MPa、約125MPa~約200MPa、約150MPa~約200MPa、約5MPa~約190MPa、約5MPa~約180MPa、約5MPa~約175MPa、約5MPa~約170MPa、約5MPa~約160MPa、約5MPa~約150MPa、約5MPa~約140MPa、約5MPa~約130MPa、約5MPa~約125MPa、約5MPa~約120MPa、約5MPa~約110MPa、約5MPa~約100MPa、約5MPa~約75MPa、約5MPa~約50MPa、約5MPa~約25MPaまたは約10MPa~約100MPaの範囲内にある。
【0064】
1つ以上の実施形態では、応力分布のニー領域は、第1の主面から約10μm~約50μmまで延在している。例えば、応力分布のニー領域は、第1の主面から約12μm~約50μm、約14μm~約50μm、約15μm~約50μm、約16μm~約50μm、約18μm~約50μm、約20μm~約50μm、約22μm~約50μm、約24μm~約50μm、約25μm~約50μm、約26μm~約50μm、約28μm~約50μm、約30μm~約50μm、約32μm~約50μm、約34μm~約50μm、約35μm~約50μm、約36μm~約50μm、約38μm~約50μm、約40μm~約50μm、約10μm~約48μm、約10μm~約46μm、約10μm~約45μm、約10μm~約44μm、約10μm~約42μm、約10μm~約40μm、約10μm~約38μm、約10μm~約36μm、約10μm~約35μm、約10μm~約34μm、約10μm~約32μm、約10μm~約30μm、約10μm~約28μm、約10μm~約26μm、約10μm~約25μm、約10μm~約24μm、約10μm~約22μmまたは約10μm~約20μmまで延在している。
【0065】
1つ以上の実施形態では、テール領域は、ほぼニー領域からCTmaxの深さまで延在している。1つ以上の実施形態では、テール領域は、圧縮応力テール領域および引張応力テール領域の一方または両方を備えている。
【0066】
1つ以上の実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板は、第1の主面または第2の主面の一方または両方に隣接して配置されたディスプレイ、タッチパネルまたは両者の組合せを含んでいる。1つ以上の実施形態では、ディスプレイ、タッチパネルまたは両者の組合せは、第1の部分に沿って、第1の部分、第2の部分および第3の部分のうちのいずれか2つに沿ってまたは第1の部分、第2の部分および第3の部分の3つ全てに沿って配置されている。ディスプレイ、タッチパネルまたは両者の組合せは、平らであってもよいし、湾曲させられていてもよい。1つ以上の実施形態では、ディスプレイ、タッチパネルまたは両者の組合せは、冷間成形されたカバーガラス基板の、ディスプレイ、タッチパネルまたは両者の組合せが隣接して配置される第1または第2の主面の部分の曲率半径の10%以内である曲率半径を有している。1つ以上の実施形態では、ディスプレイ、タッチパネルまたは両者の組合せと、第1の主面または第2の主面との間に空隙が配置されている。1つ以上の実施形態では、ディスプレイ、タッチパネルまたは両者の組合せは、第1の主面または第2の主面の一方または両方に直接取り付けられている。このような取付けは、接着剤、例えば、光学的に透明な接着剤の使用を通じて行われてよい。1つ以上の実施形態では、ディスプレイ、タッチパネルまたは両者の組合せは、第1の主面または第2の主面の一方または両方に直接取り付けられているが、幾つかの部分に、介在する空隙を含んでいる(例えば、ディスプレイ目視領域が空隙を含んでいてよいのに対して、非目視領域は、ディスプレイを第1の主面または第2の主面に直接取り付ける接着剤を含んでいてよい)。1つ以上の実施形態では、ディスプレイは、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、透過型ディスプレイまたは別のディスプレイであってよい。
【0067】
1つ以上の実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板は、第1の主面または第2の主面の一方または両方に隣接して配置された1つ以上のセンサを含んでいる。1つ以上の実施形態では、センサは、レーダセンサ(例えば、短距離および長距離レーダセンサ)、光検出および測距(LiDAR)センサ、超音波センサ、近接センサ(例えば電磁波放射センサ)、赤外線センサおよびイメージセンサを備えていてよい。
【0068】
1つ以上の実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板は、この冷間成形されたカバーガラス基板の部分の湾曲を維持するための構造支持体を含んでいる。この構造支持体は、剛性のプラスチック材料および/または金属(例えば、鋼、鋼合金、マグネシウム、マグネシウム合金、アルミニウム、アルミニウム合金または自動車産業において使用されるあらゆる別の既知の金属またはその合金)から形成されていてよい。1つ以上の実施形態では、構造支持体は、高められた剛性を支持体に提供するためのリブまたは別の構造を含むことによって補剛されていてよい。1つ以上の実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板を構造支持体の支持面に(本明細書に記載したように)湾曲形状で取り付けるかまたは接着するために、冷間成形されたカバーガラス基板と構造支持体との間に、冷間成形されたカバーガラス基板の形状を提供しかつ維持する接着剤(例えば構造用接着剤)または別の締結具が配置されていてよい。1つ以上の実施形態では、接着剤は、カバーガラス基板とディスプレイおよび/またはタッチパネルとの間に存在していてよい。このような接着剤は、光学的に透明であってよい。
【0069】
1つ以上の実施形態では、構造支持体の支持面の表面積は、冷間成形されたカバーガラス基板の第2の部分の形状および寸法によって最小限に抑えられていてよい。このような最小限に抑えられた表面積は、冷間成形されたカバーガラス基板の湾曲および形状を相変わらず提供しかつ維持することができ、これによって、冷間成形されたカバーガラス基板の第1および第2の主面の大部分が、内部に位置するディスプレイを見るためにかつ/または内部に位置するタッチパネルにアクセスするために利用可能なままとなる。1つ以上の実施形態では、本明細書に記載した冷間成形されたカバーガラス基板の第2の部分の形状および寸法は、冷間成形されたカバーガラス基板を構造支持体に取り付けるかまたは接着するために使用されてよい接着剤に生じる応力を減少させ、これによって、アセンブリの耐久性の向上と、最小限に抑えられた表面積を有する支持面を備えた構造支持体の使用とが可能となる。1つ以上の実施形態では、支持面の最小の寸法は約15mm未満であってよい。1つ以上の実施形態では、支持面の最小の寸法は、約12mm以下、10mm以下、9mm以下、8mm以下、7mm以下、6mm以下、5mm以下、4mm以下、3mm以下または約2mm以下であってよい。例示的な支持構造体は、2020年4月23日に出願された「GLASS ARTICLE HAVING FRAME CONFIGURED FOR MINIMAL SHAPE DEVIATION AND HAVING SMALL BEZEL WIDTH」と題する米国仮特許出願第63/014,401号に記載されており、その全体を参照により本明細書に完全に記載してあるものとして援用するものとする。
【0070】
これに関して、1つ以上の実施形態では、冷間成形されたカバーガラス基板と、構造支持体の支持面との間に配置された接着剤は、第1の軸線から第2の軸線まで減少する(剪断および引張応力の両方を含む)接着応力を示すかまたは含んでいる。このような実施形態では、第2の部分の第2の曲率半径は、第1の軸線から第2の軸線まで増加し、幾つかの実施形態では、30,000mmよりも大きくてもよいし、無限大に(つまり、冷間成形されたカバーガラス基板が第2の軸線またはその付近で実質的に平らであるように)近づいていてもよい。1つ以上の実施形態では、接着応力は、約2MPa、1.5MPa、約1.4MPa、約1.3MPa、約1.2MPa、約1.1MPa、約1.0MPa、約0.9MPa、約0.8MPa、約0.7MPa、約0.6MPa、約0.5MPa、約0.4MPa、約0.3MPa、約0.2MPaまたは約0.1MPaの大きさだけ減少している。第2の軸線またはその付近の曲率半径が30,000mmよりも大きいかまたは無限大に近づいている1つ以上の特定の実施形態では、第1の軸線において冷間成形されたカバーガラス基板に生じる接着応力は、約0.5MPa~約2MPaの範囲にあってよく、第2の軸線に生じる表面応力は、約0.5MPa未満、約0.25MPa未満または約0MPaであってよい。したがって、1つ以上の実施形態では、表面応力は、第1の軸線から第2の軸線まで約2MPa~約0MPa、約1.9MPa~約0MPa、約1.8MPa~約0MPa、約1.7MPa~約0MPa、約1.6MPa~約0MPa、約1.5MPa~約0MPa、約1.4MPa~約0MPa、約1.3MPa~約0MPa、約1.2MPa~約0MPa、約1.1MPa~約0MPa、約1MPa~約0MPa、約0.9MPa~約0MPa、約0.8MPa~約0MPa、約0.7MPa~約0MPa、約0.6MPa~約0MPa、約0.5MPa~約0MPa、約0.4MPa~約0MPa、約0.3MPa~約0MPa、約0.2MPa~約0MPaまたは約0.1MPa~約0MPa減少していてよい。
【0071】
例示的な接着剤は、ポリウレタン(例えば、3M(登録商標)、Saint Paul、MNから入手可能なDP604NSならびにDupont(登録商標)、Wilmington、DEから入手可能なBetamate 73100/002、73100/005、73100/010、Betaseal X2500およびBetalink K2)と、ポリシロキサンおよびシラン変性ポリマー(例えば、Loctite(登録商標)から入手可能なTEROSTAT MS 9399としても知られているTEROSON RB IXおよびTEROSON MS 647)と、エポキシ(例えば、3M(登録商標)、Saint Paul、MNから入手可能なScotch-Weld(商標) Epoxy Adhesive DP125およびDP604)とを含んでいる。
【0072】
付加的な接着剤は、限定するわけではないが、カテゴリー:(a)強化エポキシ(例えば、Masterbond EP21TDCHT-LO、3M Scotch Weld Epoxy DP460 Off-white);(b)フレキシブルエポキシ(例えば、Masterbond EP21TDC-2LO、3M Scotch Weld Epoxy 2216);(c)アクリルおよび/または強化アクリル(例えば、LORD Accelerator 19または19GB w/LORD AP 134 primerを含んだLORD Adhesive 403、406または410アクリル接着剤、LORD Adhesive 850または852/LORD Accelerator 25GB、Loctite HF8000、Loctite AA4800);(d)ウレタン(例えば、3M Scotch Weld Urethane DP640 Brown、SikaForce 7570 L03、SikaForce 7550 L15、Sikaflex 552およびポリウレタン(PUR)ホットメルト接着剤、例えばTechnomelt PUR 9622-02 UVNA、Loctite HHD 3542、Loctite HHD 3580、3M Hotmelt adhesives 3764および3748);および(e)シリコーン(Dow Corning 995、Dow Corning 3-0500シリコーンアセンブリ接着剤、Dow Corning 7091、SikaSil-GP)のうちの1つ以上から選択された接着剤を含んでいる。幾つかの場合には、シートまたはフィルムとして入手可能な構造用接着剤(例えば、限定するわけではないが、3M Structural adhesive films AF126-2、AF 163-2M、SBT 9263および9214、Masterbond FLM36-LO)が使用されてよい。さらに、感圧性接着剤、例えば3M VHBテープが使用されてよい。このような実施形態では、感圧性接着剤を使用することによって、特に硬化ステップを必要とすることなしに、冷間成形されたカバーガラス基板を構造支持体に結合することが可能となる。
【0073】
1つ以上の実施形態では、冷間成形されたカバーガラスは、構造支持体との組立て時に特定の機械的な性能を示す。1つ以上の実施形態では、6.8kgの質量を有するインパクタが第1の主面に5.35m/s~6.69m/sの衝突速度で衝突するとき、ガラス物品が弾性変形させられる。1つ以上の実施形態では、インパクタの減速度は、衝突期間のどの3ms間隔でも120g(重力)(1176.798m/s)以下であるかまたは80g(784.532m/s)よりも高くない。
【0074】
本開示の別の態様は、自動車内装システムであって、ベースと、このベースに配置された、本明細書に記載した1つ以上の実施形態による冷間成形されたカバーガラス基板とを含む自動車内装システムに関する。1つ以上の実施形態では、6.8kgの質量を有するインパクタが第1の主面に5.35m/s~6.69m/sの衝突速度で衝突するとき、インパクタの減速度は、衝突期間のどの3ms(ミリ秒)間隔でも120g(重力)(1176.798m/s)以下であるかまたは80g(784.532m/s)よりも高くない。1つ以上の実施形態では、ベースは湾曲させられているかまたは平らである。例示的なベースは、ダッシュボード、アームレスト、ピラー、シートバック、フロアボード、ヘッドレストまたはドアパネルのうちの1つであってよい。1つ以上の実施形態では、システムはインフォテインメントシステムを備えている。
【実施例
【0075】
実施例1は、冷間成形されたカバーガラス基板である。この冷間成形されたカバーガラス基板は、共にその幅130に沿って延在する第1の軸線150と第2の軸線160とを含んでいる。第2の部分の幅130に沿った曲率半径は、第1の軸線150から第2の軸線まで測定された。測定値(mm)は図4に示してある。図4に示したように、曲率半径は、第1の軸線150から第2の軸線160まで増加している。
【0076】
第2の部分の長さ140に沿った曲率半径は、第3の軸線135および第4の軸線137から測定された。測定値(mm)は図5に示してある。図5に示したように、曲率半径は、第2の軸線160に隣接した特定の位置で減少して(かつ0に近づいて)いて、第1の軸線150に隣接した特定の位置で増加して(かつ無限大に近づいて)いる。例示のために、図5には、1500mm以下の曲率半径を有する第2の軸線付近の領域と、1.5×10mm以上の曲率半径を有する第1の軸線付近の領域とが示してある。本明細書に記載したように、第1の軸線150は第3の部分190に隣接している。図5における第2の軸線から第1の軸線まで移動する位置の曲率半径の増加は、長さ140に沿った曲率半径が一定ではなく、ひいては、冷間成形されたカバーガラス基板が複合曲率を有していることを示している。
【0077】
図6には、実施例1の冷間成形されたカバーガラス基板の基板ガウス曲率が示してある。図6に示したように、実施例1の冷間成形されたカバーガラス基板は、第2の軸線160に近接する領域200と、第1の軸線150から第2の軸線までの中間距離とに、0でない基板ガウス曲率を有している。特に、第1および第2の主面の領域200は、0よりも大きく最大0.313×10-6である基板ガウス曲率を示している。
【0078】
本開示の態様(1)は、冷間成形されたカバーガラス基板であって、第1の端部と、第1の端部と反対側の第2の端部と、第1の端部から第2の端部まで延在する第1の主面と、この第1の主面と反対側の第2の主面と、第1の主面と第2の主面とを繋ぐ副面と、第1の主面と第2の主面との間の距離として規定された厚さと、この厚さに対して直交する、第1または第2の主面の一方の第1の寸法として規定された幅と、厚さおよび幅の両方に対して直交する、第1または第2の主面の一方の第2の寸法として規定された長さと、幅または長さに沿って共に延在する第1の軸線および第2の軸線と、第1の軸線から第1の端部まで延在し、約20mm~約20,000mmの範囲内の第1の曲率半径を有する第1の部分と、第1の軸線から第2の軸線まで延在し、第1の軸線から第2の軸線まで増加または減少する第2の曲率半径を有する第2の部分とを備える、冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0079】
本開示の態様(2)は、第1の軸線と第2の軸線とは、第1の端部と第2の端部との間に配置されている、態様(1)記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0080】
本開示の態様(3)は、第1の軸線は、第1の端部と第2の端部との間に配置されており、第2の軸線は、第2の端部に配置されている、態様(1)記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0081】
本開示の態様(4)は、第1の軸線と第2の軸線との間の距離は、約100μm(マイクロメートル)以下である、態様(1)から(3)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0082】
本開示の態様(5)は、第1の軸線と第2の軸線との間の距離は、約10μm(マイクロメートル)以下である、態様(1)から(4)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0083】
本開示の態様(6)は、第2の曲率半径は、第1の曲率半径から無限大までの範囲内にある、態様(1)から(5)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0084】
本開示の態様(7)は、第2の曲率半径は、第1の曲率半径から約30,000mmまでの範囲内にある、態様(6)記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0085】
本開示の態様(8)は、第1の部分および第2の部分のうちの一方または両方は、基板ガウス曲率を有し、この基板ガウス曲率は、0超~約3×10-6の範囲内の絶対値を有する、態様(1)から(7)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0086】
本開示の態様(9)は、第1の主面および第2の主面のうちの一方または両方は、表面処理部を備える、態様(1)から(8)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0087】
本開示の態様(10)は、表面処理部は、第1の主面および第2の主面の少なくとも一部を覆っている、態様(9)記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0088】
本開示の態様(11)は、表面処理部は、易洗浄表面、防眩表面、反射防止表面、触覚表面および装飾表面のうちのいずれか1つを備える、態様(9)または(10)記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0089】
本開示の態様(12)は、冷間成形されたカバーガラス基板は、飛散防止フィルムを実質的に有しない、態様(1)から(11)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0090】
本開示の態様(13)は、ガラスは強化されている、態様(1)から(12)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0091】
本開示の態様(14)は、第2の端部と第2の軸線との間に配置された第3の部分をさらに備え、この第3の部分は、第1の曲率半径と異なる第3の曲率半径を有する、態様(2)または態様(4)から(13)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0092】
本開示の態様(15)は、第1の部分は、凹状の湾曲を有し、第3の部分は、凸状の湾曲を有する、態様(14)記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0093】
本開示の態様(16)は、第1の部分は、凸状の湾曲を有し、第3の部分は、凹状の湾曲を有する、態様(14)記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0094】
本開示の態様(17)は、第1の部分と第3の部分とは、凸状の湾曲を有する、態様(14)記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0095】
本開示の態様(18)は、第1の部分と第3の部分とは、凹状の湾曲を有する、態様(14)記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0096】
本開示の態様(19)は、第3の曲率半径は、約20mm~30,000mmの範囲内にある、態様(14)から(18)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0097】
本開示の態様(20)は、第1の主面または第2の主面の一方または両方に隣接して配置されたディスプレイ、タッチパネルまたは両者の組合せをさらに備える、態様(1)から(19)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0098】
本開示の態様(21)は、第1の主面または第2の主面の一方または両方に隣接して配置されたセンサをさらに備える、態様(1)から(20)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0099】
本開示の態様(22)は、第3の部分は、第1および第2の主面のうちの一方または両方に取り付けられた第2のガラス基板を備える、態様(14)から(21)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0100】
本開示の態様(23)は、6.8kgの質量を有するインパクタが、第1の主面に5.35m/s~6.69m/sの衝突速度で衝突するとき、インパクタの減速度は、120g(重力)(1176.798m/s)以下である、態様(1)から(22)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0101】
本開示の態様(24)は、インパクタの減速度は、衝突期間のどの3ms間隔でも80g(784.532m/s)よりも高くない、態様(23)記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0102】
本開示の態様(25)は、冷間成形されたカバーガラス基板であって、第1の端部と、この第1の端部と反対側の第2の端部と、第1の端部から第2の端部まで延在する第1の主面と、この第1の主面と反対側の第2の主面と、第1の主面と第2の主面とを繋ぐ副面と、第1の主面と第2の主面との間の距離として規定された厚さと、この厚さに対して直交する、第1または第2の主面の一方の第1の寸法として規定された幅と、厚さおよび幅の両方に対して直交する、第1または第2の主面の一方の第2の寸法として規定された長さと、幅または長さに沿って共に延在する第1の軸線および第2の軸線と、第1の軸線から第1の端部まで延在し、約20mm~約20,000mmの範囲内の第1の曲率半径を有する第1の部分と、第1の軸線から第2の軸線まで延在する第2の部分と、第2の軸線から第2の端部まで延在する第3の部分とを備え、この第3の部分は、約20mm~約20,000mmの範囲内の第3の曲率半径を有し、第1の部分と第3の部分とは、互いに異なっている、冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0103】
本開示の態様(26)は、冷間成形されたカバーガラス基板は、第1の曲率半径と第3の曲率半径とが、大きさに関して互いに異なっていること、第1の部分、第2の部分または第3の部分が、0でない基板ガウス曲率を有すること、および第1の部分が、凹状の形状または凸状の形状を有し、第3の部分が、凹状の形状または凸状の形状の他方を有することのうちの1つ以上を含む、態様(25)記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0104】
本開示の態様(27)は、基板ガウス曲率は、0超~約3×10-6の範囲内の絶対値である、態様(25)記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0105】
本開示の態様(28)は、第1の部分、第2の部分または第3の部分の第1の主面に取り付けられ、境界面を形成する支持面を備えた支持構造をさらに備え、境界面に沿って、第1の主面は、基板ガウス曲率を有し、支持面は、基板ガウス曲率の10%以内である支持ガウス曲率を有する、態様(27)記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0106】
本開示の態様(29)は、第2の部分は湾曲させられていて、基板ガウス曲率を有する、態様(25)から(28)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0107】
本開示の態様(30)は、第1の部分と第3の部分とは、互いに異なる2つの曲げ軸線に沿って配向されている、態様(25)から(29)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0108】
本開示の態様(31)は、2つの曲げ軸線は、互いに垂直である、態様(30)記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0109】
本開示の態様(32)は、2つの曲げ軸線は、互いに平行である、態様(31)記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0110】
本開示の態様(33)は、第2の部分は湾曲させられていて、第1の軸線から第2の軸線まで増加または減少する第2の曲率半径を有する、態様(25)から(32)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0111】
本開示の態様(34)は、第1の軸線と第2の軸線とは、第1の端部と第2の端部との間に配置されている、態様(25)から(33)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0112】
本開示の態様(35)は、第1の軸線は、第1の端部と第2の端部との間に配置されており、第2の軸線は、第2の端部に配置されている、態様(25)から(33)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0113】
本開示の態様(36)は、第1の軸線と第2の軸線との間の距離は、約100μm(マイクロメートル)以下である、態様(25)から(35)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0114】
本開示の態様(37)は、第1の軸線と第2の軸線との間の距離は、約10μm(マイクロメートル)以下である、態様(36)記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0115】
本開示の態様(38)は、第2の曲率半径は、第1の曲率半径から無限大までの範囲内にある、態様(33)から(37)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0116】
本開示の態様(39)は、第2の曲率半径は、第1の曲率半径から30,000mmまでの範囲内にある、態様(33)から(38)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0117】
本開示の態様(40)は、第1の主面および第2の主面のうちの一方または両方は、表面処理部を備える、態様(25)から(39)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0118】
本開示の態様(41)は、表面処理部は、第1の主面および第2の主面の少なくとも一部を覆っている、態様(40)記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0119】
本開示の態様(42)は、表面処理部は、易洗浄表面、防眩表面、反射防止表面、触覚表面および装飾表面のうちのいずれか1つを備える、態様(40)または(41)記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0120】
本開示の態様(43)は、冷間成形されたカバーガラス基板は、飛散防止フィルムを実質的に有しない、態様(25)から(42)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0121】
本開示の態様(44)は、ガラスは強化されている、態様(25)から(43)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0122】
本開示の態様(45)は、第1の部分は、凹状の湾曲を有し、第3の部分は、凸状の湾曲を有する、態様(25)から(44)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0123】
本開示の態様(46)は、第1の部分は、凸状の湾曲を有し、第3の部分は、凹状の湾曲を有する、態様(25)から(45)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0124】
本開示の態様(47)は、第1の部分と第3の部分とは、凸状の湾曲を有する、態様(25)から(46)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0125】
本開示の態様(48)は、第1の部分と第3の部分とは、凹状の湾曲を有する、態様(25)から(46)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0126】
本開示の態様(49)は、第1の主面または第2の主面の一方または両方に隣接して配置されたディスプレイ、タッチパネルまたは両者の組合せをさらに備える、態様(25)から(48)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0127】
本開示の態様(50)は、第1の主面または第2の主面の一方または両方に隣接して配置されたセンサをさらに備える、態様(25)から(49)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0128】
本開示の態様(51)は、第3の部分は、第1および第2の主面のうちの一方または両方に取り付けられた第2のガラス基板を備える、態様(25)から(50)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0129】
本開示の態様(52)は、6.8kgの質量を有するインパクタが、第1の主面に5.35m/s~6.69m/sの衝突速度で衝突するとき、インパクタの減速度は、120g(重力)(1176.798m/s)以下である、態様(25)から(51)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0130】
本開示の態様(53)は、インパクタの減速度は、衝突期間のどの3ms間隔でも80g(784.532m/s)よりも高くない、態様(52)記載の冷間成形されたカバーガラス基板に関する。
【0131】
本開示の態様(54)は、自動車内装システムであって、ベースと、このベースに配置された、態様(1)から(24)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板とを備え、6.8kgの質量を有するインパクタが、第1の主面に5.35m/s~6.69m/sの衝突速度で衝突するとき、インパクタの減速度は、120g(重力)(1176.798m/s)以下である、自動車内装システムに関する。
【0132】
本開示の態様(55)は、インパクタの減速度は、衝突期間のどの3ms(ミリ秒)間隔でも80g(784.532m/s)よりも高くない、態様(54)記載の自動車内装システムに関する。
【0133】
本開示の態様(56)は、ベースは湾曲させられている、態様(54)または(55)記載の自動車内装システムに関する。
【0134】
本開示の態様(57)は、ベースは平らである、態様(54)または(55)記載の自動車内装システムに関する。
【0135】
本開示の態様(58)は、ベースは、ダッシュボード、アームレスト、ピラー、シートバック、フロアボード、ヘッドレストまたはドアパネルを備える、態様(54)から(57)までのいずれか1つ記載の自動車内装システムに関する。
【0136】
本開示の態様(59)は、システムは、インフォテインメントシステムを備える、態様(54)から(58)までのいずれか1つ記載の自動車内装システムに関する。
【0137】
本開示の態様(60)は、自動車内装システムであって、ベースと、このベースに配置された、態様(25)から(53)までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板とを備え、6.8kgの質量を有するインパクタが、第1の主面に5.35m/s~6.69m/sの衝突速度で衝突するとき、インパクタの減速度は、120g(重力)(1176.798m/s)以下である、自動車内装システムに関する。
【0138】
本開示の態様(61)は、インパクタの減速度は、衝突期間のどの3ms(ミリ秒)間隔でも80g(784.532m/s)よりも高くない、態様(60)記載の自動車内装システムに関する。
【0139】
本開示の態様(62)は、ベースは湾曲させられている、態様(60)または(61)記載の自動車内装システムに関する。
【0140】
本開示の態様(63)は、ベースは平らである、態様(60)または(61)記載の自動車内装システムに関する。
【0141】
本開示の態様(64)は、ベースは、ダッシュボード、アームレスト、ピラー、シートバック、フロアボード、ヘッドレストまたはドアパネルを備える、態様(60)から(63)までのいずれか1つ記載の自動車内装システムに関する。
【0142】
本開示の態様(65)は、システムは、インフォテインメントシステムを備える、態様(60)から(64)までのいずれか1つ記載の自動車内装システムに関する。
【0143】
当業者に明らかであるように、本発明の趣旨または範囲から逸脱することなしに、種々の変更および変形が行われてよい。
【0144】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0145】
実施形態1
冷間成形されたカバーガラス基板であって、
第1の端部と、
前記第1の端部と反対側の第2の端部と、
前記第1の端部から前記第2の端部まで延在する第1の主面と、該第1の主面と反対側の第2の主面と、前記第1の主面と前記第2の主面とを繋ぐ副面と、前記第1の主面と前記第2の主面との間の距離として規定された厚さと、該厚さに対して直交する、前記第1または第2の主面の一方の第1の寸法として規定された幅と、前記厚さおよび前記幅の両方に対して直交する、前記第1または第2の主面の一方の第2の寸法として規定された長さと、
前記幅または前記長さに沿って共に延在する第1の軸線および第2の軸線と、
前記第1の軸線から前記第1の端部まで延在し、約20mm~約20,000mmの範囲内の第1の曲率半径を有する第1の部分と、
前記第1の軸線から前記第2の軸線まで延在し、前記第1の軸線から前記第2の軸線まで増加または減少する第2の曲率半径を有する第2の部分と
を備える、冷間成形されたカバーガラス基板。
【0146】
実施形態2
前記第1の軸線と前記第2の軸線とは、前記第1の端部と前記第2の端部との間に配置されている、実施形態1記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0147】
実施形態3
前記第1の軸線は、前記第1の端部と前記第2の端部との間に配置されており、前記第2の軸線は、前記第2の端部に配置されている、実施形態1記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0148】
実施形態4
前記第1の軸線と前記第2の軸線との間の距離は、約100μm(マイクロメートル)以下である、実施形態1から3までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0149】
実施形態5
前記第1の軸線と前記第2の軸線との間の距離は、約10μm(マイクロメートル)以下である、実施形態1から4までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0150】
実施形態6
前記第2の曲率半径は、前記第1の曲率半径から無限大までの範囲内にある、実施形態1から5までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0151】
実施形態7
前記第2の曲率半径は、前記第1の曲率半径から約30,000mmまでの範囲内にある、実施形態6記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0152】
実施形態8
前記第1の部分および前記第2の部分のうちの一方または両方は、基板ガウス曲率を有し、該基板ガウス曲率は、0超~約3×10-6の範囲内の絶対値を有する、実施形態1から7までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0153】
実施形態9
前記第1の主面および前記第2の主面のうちの一方または両方は、表面処理部を備える、実施形態1から8までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0154】
実施形態10
前記表面処理部は、前記第1の主面および前記第2の主面の少なくとも一部を覆っている、実施形態9記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0155】
実施形態11
前記表面処理部は、易洗浄表面、防眩表面、反射防止表面、触覚表面および装飾表面のうちのいずれか1つを備える、実施形態9または10記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0156】
実施形態12
前記冷間成形されたカバーガラス基板は、飛散防止フィルムを実質的に有しない、実施形態1から11までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0157】
実施形態13
前記ガラスは強化されている、実施形態1から12までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0158】
実施形態14
前記第2の端部と前記第2の軸線との間に配置された第3の部分をさらに備え、該第3の部分は、前記第1の曲率半径と異なる第3の曲率半径を有する、実施形態2または実施形態4から13までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0159】
実施形態15
前記第1の部分は、凹状の湾曲を有し、前記第3の部分は、凸状の湾曲を有する、実施形態14記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0160】
実施形態16
前記第1の部分は、凸状の湾曲を有し、前記第3の部分は、凹状の湾曲を有する、実施形態14記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0161】
実施形態17
前記第1の部分と前記第3の部分とは、凸状の湾曲を有する、実施形態14記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0162】
実施形態18
前記第1の部分と前記第3の部分とは、凹状の湾曲を有する、実施形態14記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0163】
実施形態19
前記第3の曲率半径は、約20mm~30,000mmの範囲内にある、実施形態14から18までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0164】
実施形態20
前記第1の主面または前記第2の主面の一方または両方に隣接して配置されたディスプレイ、タッチパネルまたは両者の組合せをさらに備える、実施形態1から19までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0165】
実施形態21
前記第1の主面または前記第2の主面の一方または両方に隣接して配置されたセンサをさらに備える、実施形態1から20までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0166】
実施形態22
前記第3の部分は、前記第1および第2の主面のうちの一方または両方に取り付けられた第2のガラス基板を備える、実施形態14から21までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0167】
実施形態23
6.8kgの質量を有するインパクタが、前記第1の主面に5.35m/s~6.69m/sの衝突速度で衝突するとき、前記インパクタの減速度は、120g(重力)(1176.798m/s)以下である、実施形態1から22までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0168】
実施形態24
前記インパクタの前記減速度は、衝突期間のどの3ms間隔でも80g(784.532m/s)よりも高くない、実施形態23記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0169】
実施形態25
冷間成形されたカバーガラス基板であって、
第1の端部と、
前記第1の端部と反対側の第2の端部と、
前記第1の端部から前記第2の端部まで延在する第1の主面と、該第1の主面と反対側の第2の主面と、前記第1の主面と前記第2の主面とを繋ぐ副面と、前記第1の主面と前記第2の主面との間の距離として規定された厚さと、該厚さに対して直交する、前記第1または第2の主面の一方の第1の寸法として規定された幅と、前記厚さおよび前記幅の両方に対して直交する、前記第1または第2の主面の一方の第2の寸法として規定された長さと、
前記幅または前記長さに沿って共に延在する第1の軸線および第2の軸線と、
前記第1の軸線から前記第1の端部まで延在し、約20mm~約20,000mmの範囲内の第1の曲率半径を有する第1の部分と、
前記第1の軸線から前記第2の軸線まで延在する第2の部分と、
前記第2の軸線から前記第2の端部まで延在する第3の部分と
を備え、
前記第3の部分は、約20mm~約20,000mmの範囲内の第3の曲率半径を有し、
前記第1の部分と前記第3の部分とは、互いに異なっている、
冷間成形されたカバーガラス基板。
【0170】
実施形態26
前記冷間成形されたカバーガラス基板は、
前記第1の曲率半径と前記第3の曲率半径とが、大きさに関して互いに異なっていること、
前記第1の部分、前記第2の部分または前記第3の部分が、0でない基板ガウス曲率を有すること、および
前記第1の部分が、凹状の形状または凸状の形状を有し、前記第3の部分が、凹状の形状または凸状の形状の他方を有すること
のうちの1つ以上を含む、実施形態25記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0171】
実施形態27
前記基板ガウス曲率は、0超~約3×10-6の範囲内の絶対値である、実施形態25記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0172】
実施形態28
前記第1の部分、前記第2の部分または前記第3の部分の前記第1の主面に取り付けられ、境界面を形成する支持面を備えた支持構造をさらに備え、
前記境界面に沿って、前記第1の主面は、前記基板ガウス曲率を有し、前記支持面は、前記基板ガウス曲率の10%以内である支持ガウス曲率を有する、
実施形態27記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0173】
実施形態29
前記第2の部分は湾曲させられていて、前記基板ガウス曲率を有する、実施形態25から28までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0174】
実施形態30
前記第1の部分と前記第3の部分とは、互いに異なる2つの曲げ軸線に沿って配向されている、実施形態25から29までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0175】
実施形態31
前記2つの曲げ軸線は、互いに垂直である、実施形態30記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0176】
実施形態32
前記2つの曲げ軸線は、互いに平行である、実施形態31記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0177】
実施形態33
前記第2の部分は湾曲させられていて、前記第1の軸線から前記第2の軸線まで増加または減少する第2の曲率半径を有する、実施形態25から32までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0178】
実施形態34
前記第1の軸線と前記第2の軸線とは、前記第1の端部と前記第2の端部との間に配置されている、実施形態25から33までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0179】
実施形態35
前記第1の軸線は、前記第1の端部と前記第2の端部との間に配置されており、前記第2の軸線は、前記第2の端部に配置されている、実施形態25から33までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0180】
実施形態36
前記第1の軸線と前記第2の軸線との間の距離は、約100μm(マイクロメートル)以下である、実施形態25から35までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0181】
実施形態37
前記第1の軸線と前記第2の軸線との間の距離は、約10μm(マイクロメートル)以下である、実施形態36記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0182】
実施形態38
前記第2の曲率半径は、前記第1の曲率半径から無限大までの範囲内にある、実施形態33から37までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0183】
実施形態39
前記第2の曲率半径は、前記第1の曲率半径から30,000mmまでの範囲内にある、実施形態33から38までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0184】
実施形態40
前記第1の主面および前記第2の主面のうちの一方または両方は、表面処理部を備える、実施形態25から39までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0185】
実施形態41
前記表面処理部は、前記第1の主面および前記第2の主面の少なくとも一部を覆っている、実施形態40記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0186】
実施形態42
前記表面処理部は、易洗浄表面、防眩表面、反射防止表面、触覚表面および装飾表面のうちのいずれか1つを備える、実施形態40または41記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0187】
実施形態43
前記冷間成形されたカバーガラス基板は、飛散防止フィルムを実質的に有しない、実施形態25から42までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0188】
実施形態44
前記ガラスは強化されている、実施形態25から43までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0189】
実施形態45
前記第1の部分は、凹状の湾曲を有し、前記第3の部分は、凸状の湾曲を有する、実施形態25から44までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0190】
実施形態46
前記第1の部分は、凸状の湾曲を有し、前記第3の部分は、凹状の湾曲を有する、実施形態25から45までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0191】
実施形態47
前記第1の部分と前記第3の部分とは、凸状の湾曲を有する、実施形態25から46までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0192】
実施形態48
前記第1の部分と前記第3の部分とは、凹状の湾曲を有する、実施形態25から46までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0193】
実施形態49
前記第1の主面または前記第2の主面の一方または両方に隣接して配置されたディスプレイ、タッチパネルまたは両者の組合せをさらに備える、実施形態25から48までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0194】
実施形態50
前記第1の主面または前記第2の主面の一方または両方に隣接して配置されたセンサをさらに備える、実施形態25から49までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0195】
実施形態51
前記第3の部分は、前記第1および第2の主面のうちの一方または両方に取り付けられた第2のガラス基板を備える、実施形態25から50までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0196】
実施形態52
6.8kgの質量を有するインパクタが、前記第1の主面に5.35m/s~6.69m/sの衝突速度で衝突するとき、前記インパクタの減速度は、120g(重力)(1176.798m/s)以下である、実施形態25から51までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0197】
実施形態53
前記インパクタの前記減速度は、衝突期間のどの3ms間隔でも80g(784.532m/s)よりも高くない、実施形態52記載の冷間成形されたカバーガラス基板。
【0198】
実施形態54
自動車内装システムであって、
ベースと、
前記ベースに配置された、実施形態1から24までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板と
を備え、
6.8kgの質量を有するインパクタが、前記第1の主面に5.35m/s~6.69m/sの衝突速度で衝突するとき、前記インパクタの減速度は、120g(重力)(1176.798m/s)以下である、
自動車内装システム。
【0199】
実施形態55
前記インパクタの前記減速度は、衝突期間のどの3ms(ミリ秒)間隔でも80g(784.532m/s)よりも高くない、実施形態54記載の自動車内装システム。
【0200】
実施形態56
前記ベースは湾曲させられている、実施形態54または55記載の自動車内装システム。
【0201】
実施形態57
前記ベースは平らである、実施形態54または55記載の自動車内装システム。
【0202】
実施形態58
前記ベースは、ダッシュボード、アームレスト、ピラー、シートバック、フロアボード、ヘッドレストまたはドアパネルを備える、実施形態54から57までのいずれか1つ記載の自動車内装システム。
【0203】
実施形態59
前記システムは、インフォテインメントシステムを備える、実施形態54から58までのいずれか1つ記載の自動車内装システム。
【0204】
実施形態60
自動車内装システムであって、
ベースと、
前記ベースに配置された、実施形態25から53までのいずれか1つ記載の冷間成形されたカバーガラス基板と
を備え、
6.8kgの質量を有するインパクタが、前記第1の主面に5.35m/s~6.69m/sの衝突速度で衝突するとき、前記インパクタの減速度は、120g(重力)(1176.798m/s)以下である、
自動車内装システム。
【0205】
実施形態61
前記インパクタの前記減速度は、衝突期間のどの3ms(ミリ秒)間隔でも80g(784.532m/s)よりも高くない、実施形態60記載の自動車内装システム。
【0206】
実施形態62
前記ベースは湾曲させられている、実施形態60または61記載の自動車内装システム。
【0207】
実施形態63
前記ベースは平らである、実施形態60または61記載の自動車内装システム。
【0208】
実施形態64
前記ベースは、ダッシュボード、アームレスト、ピラー、シートバック、フロアボード、ヘッドレストまたはドアパネルを備える、実施形態60から63までのいずれか1つ記載の自動車内装システム。
【0209】
実施形態65
前記システムは、インフォテインメントシステムを備える、実施形態60から64までのいずれか1つ記載の自動車内装システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】