(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-04
(54)【発明の名称】熱成形のための透明なポリプロピレン組成物
(51)【国際特許分類】
C08L 23/14 20060101AFI20230728BHJP
C08K 5/20 20060101ALI20230728BHJP
C08K 5/521 20060101ALI20230728BHJP
C08J 5/18 20060101ALI20230728BHJP
B29C 51/00 20060101ALI20230728BHJP
【FI】
C08L23/14
C08K5/20
C08K5/521
C08J5/18 CES
B29C51/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022579759
(86)(22)【出願日】2021-06-30
(85)【翻訳文提出日】2022-12-22
(86)【国際出願番号】 US2021039749
(87)【国際公開番号】W WO2022006196
(87)【国際公開日】2022-01-06
(32)【優先日】2020-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391024559
【氏名又は名称】フイナ・テクノロジー・インコーポレーテツド
【氏名又は名称原語表記】FINA TECHNOLOGY, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110000741
【氏名又は名称】弁理士法人小田島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バーマスター,ダグラス
(72)【発明者】
【氏名】アッジ,ヨアヒム
(72)【発明者】
【氏名】マクドナルド,ラッセル
【テーマコード(参考)】
4F071
4F208
4J002
【Fターム(参考)】
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(57)【要約】
開示されるのは、少なくとも95重量%のポリプロピレンコポリマーと、50ppm~2000ppmのアリールアミド含有清澄剤若しくはリン酸エステル塩含有清澄剤又はそれらの組み合わせとを含むポリマー組成物と、本ポリマー組成物の作製法と、本ポリマー組成物を含む物品であり、本ポリマー組成物は、押出しを1回経た後のヘーズ値A及び押出しを5回経た後のヘーズ値Bを有し、A対Bの比は1~1.35であり、Aは25%未満であり、A及びBは、ASTM D1003に従って、厚さ約40milで特定される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリマー組成物であって、以下:
少なくとも95重量%のポリプロピレンコポリマーと、
50ppm~2000ppmのアリールアミド含有清澄剤、リン酸エステル塩含有清澄剤、又はそれらの組み合わせと、
を含み、
前記ポリマー組成物は、押出しを1回経た後のヘーズ値A及び押出しを5回経た後のヘーズ値Bを有し、A対Bの比は、1~1.35であり、Aは、25%未満であり、並びにA及びBは、ASTM D1003に従って、厚さ約40milで特定される、
前記ポリマー組成物。
【請求項2】
前記A対Bの比は、1.03~1.07であり、及びAは、15%未満である、請求項1に記載のポリマー組成物。
【請求項3】
99重量%~99.95重量%の前記ポリプロピレンコポリマーを含む、請求項1又は2に記載のポリマー組成物。
【請求項4】
前記ポリプロピレンコポリマーは、エチレン-プロピレンランダムコポリマーである、請求項1から3のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項5】
前記エチレン-プロピレンランダムコポリマーは、前記コポリマーの合計重量に基づいて、0.1重量%~5重量%のエチレン単位と、95重量%~99.9重量%のプロピレン単位と、を含む、請求項4に記載のポリマー組成物。
【請求項6】
前記ポリプロピレンコポリマーは、ASTM D-1238に従って測定して、230℃、2.16kgで1~10g/10分のメルトフローを有し、及びD1505に従って測定した場合に0.90g/cc~0.93g/ccの密度を有する、請求項1から5のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項7】
さらに、少なくとも1種の添加剤を含み、前記少なくとも1種の添加剤は、抗酸化剤、安定剤、中和剤、又は帯電防止剤である、請求項1から6のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項8】
前記添加剤は、立体障害フェノールを含む抗酸化剤である、請求項7に記載のポリマー組成物。
【請求項9】
前記添加剤は、亜リン酸エステルを含む安定剤である、請求項7から8のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項10】
前記添加剤は、エステルを含む帯電防止剤である、請求項7から9のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項11】
前記添加剤は、ステアリン酸塩を含む中和剤である、請求項7から10のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項12】
50ppm~500ppmの前記抗酸化剤、200ppm~2000ppmの前記安定剤、100ppm~1000ppmの前記中和剤、及び200ppm~2000ppmの前記帯電防止剤を含む、請求項7に記載のポリマー組成物。
【請求項13】
前記ポリマー組成物を含む射出成形品は、ASTM D-6290に従って測定した場合、厚さ0.5mm以上で黄色度(YI)-2~-2.7を有する、請求項1から12のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項14】
前記組成物は、押出し、ブロー成形、射出成形組成物、及び/又は熱成形組成物である、請求項1から13のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項15】
前記組成物は、押出しシート及び/又はフィルムである、請求項1から14のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項16】
前記組成物は、製造品に含まれている、請求項1から15のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項17】
前記製造品は、透明である、請求項16に記載のポリマー組成物。
【請求項18】
前記製造品は、熱成形物品である、請求項16から17のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項19】
前記製造品は、家庭用品食品貯蔵容器、調理器具、平皿、カップ、キャビティートレー、コップ、計量カップ、ざる、ターキーベイスター、食品以外の収納容器、書類棚、棚用引き出し、収納装置全般、整理用具、手提げ袋、セーター箱、硬質包装、惣菜容器、惣菜容器蓋、乳製品容器、乳製品容器蓋、パーソナルケア製品ビン及びジャー、家具、家具部品、建材及び建築コンテナ部品、フィルム、塗料、繊維、袋、接着剤、糸及び布帛ブリスター包装、又はクラムシェル容器である、請求項16から18のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
【請求項20】
熱成形物品の形成法であって、以下:
請求項1から13のいずれか1項に記載のポリマー組成物を溶融押出しして、押出しシートを形成することと、
工作用具内で前記押出しシートを熱成形して、前記熱成形物品を形成することと、
を含む、前記方法。
【請求項21】
熱成形物品の形成法であって、以下:
請求項1から13のいずれか1項に記載のポリマー組成物を溶融押出しして、第一押出しシートを形成することと、
工作用具内で前記第一押出しシートを熱成形して、熱成形物品を形成すること、ここで前記第一押出しシートの熱成形は、前記第一押出しシートの1つ又は複数の廃棄部分を作り出す、と、
前記1つ又は複数の廃棄部分を溶融押出しして、さらなる押出しシートを形成すること、前記さらなる押出しシートは、追加の添加剤又はエネルギーを使用することなく、前記第一押出しシートと実質的に同じ透明性及びヘーズを有する、と、
を含む、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国仮出願第63/046,491号、出願日2020年6月30日、の利益を主張し、これは全ての目的のためそのまま全体が本明細書中参照として援用される。
【0002】
A.発明の分野
本発明は、概して、複数回の押出しに供された後も透明性を維持することが可能なポリプロピレン含有ポリマー組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
B.関連分野の説明
ポリプロピレンは、複数の産業で使用されている。例えば、ポリプロピレン含有組成物は、消費財用包装、電気工業、機器製造、及び自動車産業などをはじめとする各種産業用プラスチック部品、家電製品、一体蝶番のような特殊装置、並びに繊維製品などに使用されている。食品貯蔵容器、カップ、蓋など一部の用途では、ポリプロピレン製でもたらされる製造品には良好な透明性が望まれる。
【0004】
ポリプロピレン系組成物から製造品を作る際に付随する問題の1つとなり得るのは、廃棄物及び/又は透明性の低下である。例えば、そのような製造品の典型的な作製法は、工作用具(tool)内で押出しポリプロピレンシートを熱成形して、熱成形物品を形成することを含む。典型的には、熱成形プロセス後、押出しシートの一部分(複数可)は工作用具から取り出されて販売され、一方他の部分、すなわち取り出されなかった部分は、廃棄物を出さないようにするため再生及び再度押出しし、さらなる押出しシートを形成することが可能である。しかしながら、残念なことに、再生部分は、典型的には、押出しプロセスにより透明性が低下している。押出しプロセスは、典型的には、熱及び/又は圧の形でエネルギーを導入するものである。このエネルギーが、再生部分の透明性を、当初製造された押出しシートの透明性と比較した場合に、低下したものにする可能性がある。この透明性の低下を解決する1つのやり方は、特に、作られる物品に高い透明性が望まれる場合に、再生材料を使用しないことである。簡潔に述べると、複数回の押出し工程による透明性の低下は、廃棄物をもたらす可能性があり、このことは製造費用を上昇させる可能性がある。特許文献1は、所定のポリマー樹脂に複数回の押出し工程を行うことがどのように樹脂の特性に影響を及ぼし得るかについての考察を提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【0006】
上述した問題の少なくとも一部に対する解決策を提供する発見がなされた。1つの態様において、解決策は、ポリプロピレンコポリマーを特定量のアリールアミド含有清澄剤及び/又はリン酸エステル塩含有清澄剤と組み合わせて含む組成物を提供することを含むことができる。この組み合わせにより、比較的低い初期ヘーズを有し、複数回の押出し工程後もヘーズが最小限にしか又は全く上昇しないポリプロピレン系組成物を提供可能であることが発見された。したがって、本発明の組成物は、再生材料を用いて作ることでもたらされる熱成形製造品のヘーズ値を台無しにすることなく、再生可能である。比較して、ポリプロピレンコポリマーを他の清澄剤(例えば、ソルビトール含有清澄剤)と組み合わせた場合、複数回の押出し工程後、ヘーズの実質的な上昇が生じる可能性がある。本出願の
実施例において限定しない様式で解説されるとおり、少なくとも95重量%のポリプロピレンコポリマーと、50ppm~2000ppmのアリールアミド含有清澄剤及び/又はリン酸エステル塩含有清澄剤とを含有する本発明のポリマー組成物は、押出しを1回経た後のヘーズ値Aと押出しを5回経た後のヘーズ値Bの比、A対Bが、1~1.35である、ヘーズ値A及びヘーズ値Bを有することができる。A及びBについてヘーズ値は、厚さ約40milでASTM D1003により(HazeGardにより)特定することができる。本発明の利点は、熱成形されて製造品になった押出しポリプロピレンシートから取り除かれた材料の一部分を、再生させて再度押出しして、別の押出しシート又はフィルムを形成することが可能であり、この再生材料を含む押出しシートの透明性は最小限にしか又は全く低下しないということである。すなわち、ポリマー組成物は、透明性を台無しにすることなく支障なく再生可能であり、このことは、製造プロセスの費用効率を高める助けとなり得る。
【0007】
本発明の1つの態様は、ポリマー組成物に関する。ポリマー組成物は、少なくとも95重量%のポリプロピレンコポリマーと、50ppm~2000ppmのアリールアミド含有清澄剤若しくはリン酸エステル塩含有清澄剤又はそれらの組み合わせと、を含有することができる。ポリマー組成物は、押出しを1回経た後のヘーズ値Aと押出しを5回経た後のヘーズ値Bの比、A対Bが、1~1.35となり得る、ヘーズ値A及びヘーズ値Bを有することができる。一部の態様において、Aは、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%未満、又はそれより低いことが可能である。A及びBは、ポリマー組成物を含有する厚さ40milの成形試料で、ASTM D1003に従って特定することができる。一部の態様において、A対Bの比は、1~1.32が可能である。一部の態様において、A対Bの比は、1~1.1が可能である。一部の態様においてAは、15%未満が可能である。一部の特定態様において、A対Bの比は、1.03~1.07が可能であり、Aは、14%未満が可能である。一部の特定態様において、ポリマー組成物は、50ppm~400ppmのアリールアミド含有清澄剤を含むことができる。一部の特定態様において、アリールアミド含有清澄剤は、1,3,5-トリス(2,2-ジメチルプロパンアミド)ベンゼンであることが可能である。一部の特定態様において、ポリマー組成物は、500ppm~1500ppmのリン酸エステル塩含有清澄剤を含むことができる。一部の特定態様において、リン酸エステル塩含有清澄剤は、リン酸2,2’-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)ナトリウム及び/又はリチウム塩であることが可能である。一部の態様において、ポリマー組成物は、96重量%~99.9重量%、又は97重量%~99.9重量%、又は98重量%~99.9重量%、又は99重量%~99.9重量%のポリプロピレンコポリマーを含むことができる。一部の態様において、ポリプロピレンコポリマーは、プロピレン-エチレンランダムコポリマーであることが可能である。一部の特定態様において、ポリプロピレンコポリマーは、アイソタクチックプロピレン-エチレンランダムコポリマーであることが可能である。一部の態様において、プロピレン-エチレンランダムコポリマーは、コポリマーの合計重量に基づいて、0.1重量%~5重量%、又は0.1重量%~3重量%、又は0.1重量%~2重量%のエチレン単位と、95重量%~99.9重量%、又は97重量%~99.9重量%、又は98重量%~99.9重量%のプロピレン単位とを含むことができる。一部の態様において、ポリプロピレンコポリマー、例えば、プロピレン-エチレンランダムコポリマー、例えば、アイソタクチックプロピレン-エチレンランダムコポリマーは、a)8重量%未満、例えば、1重量%~4重量%などのキシレン溶解性内容物、b)ASTM D-1238に従って測定して、230℃、2.16kgで、0.1g/10分~150g/10分、又は1~60g/10分若しくは1~30g/10分若しくは1~10g/10分若しくは1~7g/10分のメルトフローレート(MF)、c)ASTM D792に従って測定した場合に0.90g/cc~0.93g/cc又は0.90g/cc~0.92g/cc又は0.90g/cc~0.91g/cc、あるいはd)3~1
5の多分散性(Mw/Mn)、あるいはそれらの組み合わせを有することができる。
【0008】
一部の特定態様において、ポリマー組成物は、99重量%~99.9重量%のプロピレン-エチレンランダムコポリマーと、500ppm~1500ppmのリン酸エステル塩含有清澄剤、例えば、リン酸2,2’-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)ナトリウム又はリチウム塩と、を含有することができ、この場合A対Bの比は、1~1.32が可能であり、Aは、20%未満が可能である。一部の特定態様において、ポリマー組成物は、99重量%~99.9重量%のプロピレン-エチレンランダムコポリマーと、50ppm~400ppmのアリールアミド含有清澄剤、例えば、1,3,5-トリス(2,2-ジメチルプロパンアミド)ベンゼンとを含有することができ、この場合A対Bの比は、1.03~1.07が可能であり、Aは、14%未満が可能である。一部の態様において、ポリマー組成物は、抗酸化剤、安定剤、中和剤、及び帯電防止剤から選択される1種又は複数の添加剤をさらに含有することができる。一部の態様において、抗酸化剤は、立体障害フェノールであることが可能である。一部の特定態様において、抗酸化剤は、テトラキス[3-[3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル]プロピオン酸ペンタエリトリトールであることが可能である。一部の特定態様において、ポリマー組成物は、50ppm~500ppmの抗酸化剤、例えば、立体障害フェノール、例えば、テトラキス[3-[3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル]プロピオン酸ペンタエリトリトールを含有することができる。一部の態様において、安定剤は、亜リン酸エステル含有安定剤であることが可能である。一部の特定態様において、安定剤は、亜リン酸トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)であることが可能である。一部の特定態様において、ポリマー組成物は、200ppm~2000ppmの安定剤、例えば、亜リン酸エステル含有安定剤、例えば、亜リン酸トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)などを含有することができる。一部の態様において、帯電防止剤は、エステル含有帯電防止剤であることが可能である。一部の特定態様において、帯電防止剤は、モノステアリン酸グリセロールであることが可能である。一部の特定態様において、帯電防止剤は、モノエステル含有量が45~90重量%であるモノステアリン酸グリセロールであることが可能である。一部の態様において、ポリマー組成物は、200ppm~2000ppmの帯電防止剤、例えば、エステル含有帯電防止剤、例えば、モノステアリン酸グリセロールなどを含有することができる。一部の態様において、中和剤は、ステアリン酸塩を含有することができる。一部の特定態様において、中和剤は、ステアリン酸カルシウム、及び/又はステアリン酸亜鉛であることが可能である。一部の特定態様において、ポリマー組成物は、100ppm~1000ppmの中和剤、例えば、ステアリン酸塩、例えば、ステアリン酸カルシウム、及び/又はステアリン酸亜鉛などを含有することができる。一部の態様において、ポリマー組成物は、ASTM D-1238に従って測定して、230℃、2.16kgで、0.1g/10分~150g/10分、又は1~60g/10分若しくは1~30g/10分若しくは1~20g/10分若しくは1~10g/10分のメルトフローレート(MFR)を有することができる。一部の態様において、ポリマー組成物を含む射出成形プラークは、ASTM D-6290に従って厚さ0.5in以上で測定した場合に、黄色度(YI)-2.7~-2を有する。一部の態様において、ポリマー組成物は、押出し、ブロー成形、射出成形、及び/又は熱成形組成物であることが可能である。一部の態様において、ポリマー組成物は、押出しシート又はフィルムであることが可能である。一部の態様において、組成物は、製造品に含まれていることが可能である。一部の態様において、製造品は、透明であることが可能である。一部の態様において、製造品は、熱成形物品であることが可能である。一部の態様において、製造品は、家庭用品食品貯蔵容器、調理器具、平皿、カップ、キャビティートレー、コップ、計量カップ、ざる、ターキーベイスター、食品以外の収納容器、書類棚、棚用引き出し、収納装置全般、整理用具、手提げ袋、セーター箱、硬質包装、惣菜容器、惣菜容器蓋、乳製品容器、乳製品容器蓋、パーソナルケア製品ビン及びジャー、家具、家具部品、建材及び建築コンテナ部品、フィルム、塗料、繊維、袋、接着剤、糸及び繊維ブリス
ター包装、又はクラムシェル容器であることが可能である。
【0009】
別の態様は、熱成形物品の作製法に関する。本方法は、(1)本発明のポリマー組成物を溶融押出しして初期物品(例えば、押出しポリマーシート又はフィルム)を形成することと、(2)工作用具内で初期物品の少なくとも第一部分を熱成形して熱成形物品を形成することと、を含むことができる。初期物品の熱成形中、半固体形にある初期物品は、一方向又は複数方向の延伸に供することができる。熱成形後、熱成形物品、例えば、所望の形状をした物品を、工作用具から回収することができる。初期物品は、押出しシート及び/又はフィルムであることが可能である。押出しシートの熱成形は、押出しシートに1つ又は複数の廃棄部分、例えば、熱成形されない部分及び/又はウェブ部分を作り出す。一部の態様において、1つ又は複数の廃棄部分は、削り落とす及び/又は再生させることができ、溶融押出しして、さらなる押出しシートを形成することができる。一部の態様において、さらなる押出しシートは、追加の添加剤又はエネルギーを使用することなく、押出しシートと実質的に同じ透明性及びヘーズを有することができる。一部の態様において、さらなる押出しシート及び押出しシートは、同じ厚さ及び同じ条件で測定した場合に、お互いのヘーズ値の10%又は5%内にヘーズ値を有する。一部の態様において、さらなる押出しシートは、1つ又は複数の廃棄部分と、本発明のポリマー組成物のいずれか1種を含む再生ではない組成物と、を含有する。
【0010】
本発明の他の実施形態は、本出願全体を通じて検討される。本発明の1つの態様に関して検討される実施形態はどれであっても、本発明の他の態様に同じく当てはまり、その逆もまたしかりである。本明細書中記載される実施形態はそれぞれ、本発明の他の態様に適用可能である本発明の実施形態であると理解される。本明細書中検討される実施形態又は態様のどれであっても、本明細書中検討される他の実施形態又は態様と組み合わせ可能であり、及び/又は本発明のいずれかの方法又は組成物に関して実施可能であり、その逆もまたしかりであることが、企図される。そのうえさらに、本発明の組成物及びシステムは、本発明の方法を達成するのに使用可能である。
【0011】
本明細書全体を通じて使用される様々な用語及び語句の定義を、以下に挙げる。
【0012】
「約(about)」又は「約(approiximately)」という用語は、当業者が理解するとおり、近いことであると定義される。1つの限定ではない実施形態において、これらの用語は、10%以内、そうでなければ5%以内、そうでなければ1%以内、及びそうでなければ0.5%以内にあるとして定義される。
【0013】
「重量%」、「体積%」、又は「モル%」という用語は、それぞれ、ある成分を含む、合計重量、材料の合計体積、又は合計モルに基づいて、その成分の重量パーセンテージ、その成分の体積パーセンテージ、又はその成分のモルパーセンテージを指す。1つの限定ではない例において、材料100グラム中の成分10グラムは、10重量%の成分である。「ppm」という用語は、成分を含む合計重量に基づいて、その成分が100万分の1重量部で何部あるかを指す。
【0014】
「実質的に」という用語及びその変形語は、10%以内、5%以内、1%以内、又は0.5%以内の範囲を含むと定義される。
【0015】
「阻害する」又は「減少させる」又は「予防する」又は「回避する」という用語あるいはこれらの用語の変形語は、特許請求の範囲及び/又は明細書で使用される場合、所望の結果を達成する任意の測定可能な減少又は完全阻害を含む。
【0016】
「有効な」という用語は、この用語が明細書及び/又は特許請求の範囲で使用されると
おり、所望の、予想される、又は意図する結果を達成するのに適切であることを意味する。
【0017】
「a」及び「an」という語の使用は、特許請求の範囲において又は明細書において、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「含有する(containing)」、又は「有する(having)」という用語のいずれかと合わせて使用される場合、「1つの」を意味する可能性があるが、同時に「1つ又は複数」、「少なくとも1つ」、及び「1つ以上」という意味とも矛盾しない。
【0018】
「及び/又は」という語句は、「及び」又は「又は」を含むことができる。例示として、A、B、及び/又はCは、以下を含むことができる:A単独、B単独、C単独、AとBの組み合わせ、AとCの組み合わせ、BとCの組み合わせ、又は、A、B、及びCの組み合わせ。
【0019】
「含む(comprising)」(及び含む(comprising)のあらゆる形、例えば、「含む(comprise)」及び「含む(comprises)」など)、「有する(having)」(及び有する(having)のあらゆる形、例えば、「有する(have)」及び「有する(has)」など)、「含む(including)」(及び含む(including)のあらゆる形、例えば、「含む(includes)」及び「含む(include)」など)、又は「含有する(containing)」(及び含有する(containing)のあらゆる形、例えば、「含有する(contains)」及び「含有する(contain)」など)という語は、包括的又は非制限的であり、追加の、挙げられていない要素又は方法工程を排除しない。
【0020】
本発明のプロセス及びシステムは、本明細書全体を通じて開示される特定の成分、構成要素、組成物、工程など「を含む(comprise)」、それら「から本質的になる(consist essentially of)」、又はそれら「からなる(consist of)」ことが可能である。「から本質的になる(consist essentially of)」という移行句に関して、1つの限定ではない態様において、本発明の組成物及びプロセスの基本的及び新規特性は、複数回の押出しに供された後にヘーズ値の上昇が限定的又は全くないものであり得るポリマー組成物である。
【0021】
本発明の他の目的、特長、及び利点は、以下の図面、詳細な説明、及び実施例から明らかとなるだろう。しかし、当然のことながら、図面、詳細な説明、及び実施例は、本発明の具体的実施形態を示しながらも、例示としてのみ与えられており、限定するものであることを意味しない。さらに、本発明の趣旨及び範囲内での変更及び修飾が、この詳細な説明から当業者に明らかになることが企図される。さらなる実施形態において、具体的実施形態の特長は、他の実施形態の特長と組み合わせることができる。例えば、1つの実施形態の特長は、その他の実施形態のうちのいずれかにおける特長と組み合わせることができる。さらなる実施形態において、さらなる特長を、本明細書中記載される具体的実施形態に加えることができる。
【0022】
本発明の利点は、以下の詳細な説明により及び添付の図面を参照することで、当業者に明らかになると思われる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】組成物C-1~C-6を含有するプラークを130℃で30分間オートクレーブ処理した後のヘーズ上昇パーセンテージ。本発明は、様々な修飾及び改変形を受け入れる余地があるものの、本発明の具体的実施形態を、例として図に示す。図面は縮尺どおりとは限らない。
【発明を実施するための形態】
【0024】
熱成形に使用されるポリプロピレン組成物に関連した上述の問題の少なくとも一部に対する解決策を提供する発見がなされた。1つの態様において、発見は、少なくとも95重量%のポリプロピレンコポリマーと、50ppm~2000ppmのアリールアミド含有清澄剤若しくはリン酸エステル塩含有清澄剤又はそれらの組み合わせと、を含有するポリマー組成物を含むことができる。限定ではない例で説明されるとおり、本発明のポリプロピレン含有ポリマー組成物は、低いヘーズ値を有し、複数回の押出し工程後でさえ、ヘーズの上昇が比較的少ないことを示す。このことは、本発明の組成物の再生可能性を高める可能性があり、熱成形プロセスに典型的に付随する廃棄物を減少させる助けとなる可能性がある。
【0025】
本発明のこれら及び他の限定ではない態様を、以下のセクションでさらに詳細に説明する。
【0026】
A.ポリマー組成物
本発明のポリマー組成物は、i)少なくとも95重量%、例えば、95重量%~99.9重量%、又は、95、96、97、98、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、及び99.9重量%のうちの少なくともいずれか1つ、いずれか1つに等しい、若しくはいずれか2つの間の重量%のポリプロピレンコポリマーと、ii)50ppm~2000ppm、又は、50、100、200、300、400、500、600、800、1000、1200、1400、1600、1800、及び2000ppmのうちの少なくともいずれか1つ、いずれか1つに等しい、若しくはいずれか2つの間のppmのアリールアミド含有清澄剤若しくはリン酸エステル塩含有清澄剤又はそれらの組み合わせと、を含むことができる。一部の態様において、本発明のポリマー組成物は、少なくとも95重量%、例えば、95重量%~99.9重量%、又は96重量%~99.9重量%、又は97重量%~99.9重量%、又は98重量%~99.9重量%、又は99重量%~99.9重量%のポリプロピレンコポリマーと、50ppm~400ppm又は100ppm~300ppmのアリールアミド含有清澄剤と、を含むことができる。一部の態様において、本発明のポリマー組成物は、少なくとも95重量%、例えば95重量%~99.9重量%、又は96重量%~99.9重量%、又は97重量%~99.9重量%、又は98重量%~99.9重量%、又は99重量%~99.9重量%のポリプロピレンコポリマーと、500ppm~1500ppm又は800ppm~1200ppmのリン酸エステル塩含有清澄剤と、を含むことができる。
【0027】
ポリマー組成物は、押出しを1回経た後のヘーズ値A及び押出しを5回経た後のヘーズ値Bを有することができ、A対Bの比は、1~1.35、又は、1、1.03、1.05、1.07、1.1、1.15、1.2、1.25、1.3、1.32、1,33、及び1.35のうちの少なくともいずれか1つ、いずれか1つに等しい、若しくはいずれか2つの間の値であることが可能であり、並びにAは、25%未満、20%未満、15%未満、14%未満、例えば、13%、又は15%若しくは13%~20%であることが可能である。一部の態様において、ポリマー組成物は、押出しを3回経た後のヘーズ値Cを有することができ、A対Cの比は、1~1.15又は1~1.01であることが可能である。一部の態様において、C対Bの比は、1~1.15又は1~1.01であることが可能である。ヘーズ値は、ポリマー組成物を含む成型品を用いて厚さ約40milでASTM D1003に従って(HazeGardにより)特定することができる。A、B、及び/又はCは、表4及び表5に提示するそれぞれの条件と同様な(例えば、±5%以内の)条件に設定された及び/又はそのような条件で行われた押出し工程(pass)パラメーターで特定することができる。
【0028】
1.ポリプロピレンコポリマー
ポリプロピレンコポリマーは、プロピレン-エチレンランダムコポリマーであることが可能である。一部の特定態様において、ポリプロピレンコポリマーは、アイソタクチックプロピレン-エチレンランダムコポリマーであることが可能である。一部の態様において、プロピレン-エチレンランダムコポリマー、例えば、アイソタクチックプロピレン-エチレンランダムコポリマーは、コポリマーの合計重量に基づいて、0.1重量%~5重量%、又は0.1重量%~3重量%、又は0.1重量%~2重量%、又は、0.1、0.2、0.4、0.6、0.8、1、2、3、4、及び5重量%のうちの少なくともいずれか1つ、いずれか1つに等しい、若しくはいずれか2つの間の重量%のエチレン単位と、95重量%~99.9重量%、又は97重量%~99.9重量%、又は98重量%~99.9重量%、又は、95、96、97、98、99、99.2、99.4、99.6、99.8、及び99.9重量%のうちの少なくともいずれか1つ、いずれか1つに等しい、若しくはいずれか2つの間の重量%のプロピレン単位と、を含むことができる。一部の態様において、ポリプロピレンコポリマー、例えば、プロピレン-エチレンランダムコポリマーは、8重量%未満、例えば、1重量%~4重量%、又は、1、2、3、及び4重量%のうちの少なくともいずれか1つ、いずれか1つに等しい、若しくはいずれか2つの間の重量%のキシレン溶解性内容物を有することができる。一部の態様において、ポリプロピレンコポリマー、例えば、プロピレン-エチレンランダムコポリマーは、3~15、又は、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、及び15のうちの少なくともいずれか1つ、いずれか1つに等しい、若しくはいずれか2つの間の値の多分散性(Mw/Mn)を有することができ、多分散性は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される。一部の態様において、ポリプロピレンコポリマー、例えば、プロピレン-エチレンランダムコポリマーは、ASTM D-1238に従って測定して、230℃、2.16kgで、0.1g/10分~150g/10分、又は1~60g/10分、又は1~約30g/10分、又は1~約10g/10分、又は1~約7g/10分、又は、0.1、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、及び160g/10分のうちの少なくともいずれか1つ、いずれか1つに等しい、若しくはいずれか2つの間のg/10分のメルトフローレート(MFR)を有することができる。一部の態様において、ポリプロピレンコポリマー、例えば、プロピレン-エチレンランダムコポリマーは、ASTM D792に従って測定した場合、0.90g/cc~0.93g/cc又は0.90g/cc~0.92g/cc又は0.90g/cc~0.91、又は、0.9、0.902、0.904、0.906、0.908、0.91、0.915、0.92、0.925、及び0.93g/ccのうちの少なくともいずれか1つ、いずれか1つに等しい、若しくはいずれか2つの間のg/ccの密度を有することができる。一部の態様において、ポリプロピレンコポリマー、例えば、プロピレン-エチレンランダムコポリマーは、本明細書中言及される特性の組み合わせ、又は全てを有することができる。
【0029】
ポリプロピレンコポリマーは、従来の重合プロセス、例えば、当該分野で既知であるものなどを介して調製することができる。そのような重合プロセスの例として、スラリー重合、液バルク重合、及び気相重合が挙げられる。スラリー重合プロセスでは、重合は、ループ状又は連続撹拌槽反応器内で、溶媒、例えばヘキサンの存在下、生じる。重合は、バルク相重合により行われる場合もあり、この場合、液状のプロピレン及びエチレンは、単量体及び希釈剤両方の役割を担う。典型的なバルクプロセスでは、一般的に、1つ又は複数のループ状反応器を使用する。他の態様において、コポリマーは、プロピレンとエチレンの気相重合により生成することができ、この気相重合は、典型的には、流動床反応器中で行われる。重合反応から生成した綿状又は粉末状ポリマーは、反応器から取り出すことができ、次いで、従来技法、例えば押出しにより加工されて、所望のコポリマーペレットを生成することができる。コポリマーの重合中に使用されるエチレン単量体の量は、望ましくは、目的プロピレンコポリマーに望まれる最終エチレン含有量に比例する。実施形態
によっては、重合中のエチレン含有量は、重合中に存在する単量体、例えば、エチレン及びプロピレンの合計重量に基づいて、0.1~5重量%、又は0.1~約3重量%、又は0.1~約2重量%の範囲にあることが可能である。一部の態様において、ポリプロピレンコポリマー、例えば、プロピレン-エチレンランダムコポリマーは、メタロセン触媒又はチーグラー・ナッタ触媒を用いて調製することができる。
【0030】
チーグラー・ナッタ触媒は、当該分野で周知であり、アイソタクチックポリプロピレンの調製に有用なものであるが、この触媒は、チタン、クロム、又はバナジウムなどの遷移金属のハロゲン化物に、共触媒として水素化金属及び/又は金属アルキル、典型的には有機アルミニウム化合物を合わせることで生じさせることができる。一部の態様において、触媒は、マグネシウム化合物に担持させたハロゲン化チタンを含有することができる。チーグラー・ナッタ触媒、例えば、チタンテトラクロリド(TiCl4)を活性マグネシウム二ハロゲン化物、例えば、マグネシウムジクロリド又はマグネシウムジブロミドなどに担持させたもの、例えば、米国特許第4,298,718号及び同第4,544,717号(両方とも、Mayrらによる、これらは本明細書中参照として援用される)に開示されるとおりのものは、担持触媒である。シリカもまた、担体として使用可能である。担持触媒は、共触媒又は電子供与体と併せて使用することができ、共触媒又は電子供与体は、例えば、アルキルアルミニウム化合物、例えば、トリエチルアルミニウム(TEAL)、トリメチルアルミニウム(TMA)、及びトリイソブチルアルミニウム(TIBAL)などである。
【0031】
2.清澄剤
本発明のポリマー組成物は、リン酸エステル塩含有清澄剤及び/又はアリールアミド含有清澄剤を含む。
【0032】
リン酸エステル塩含有清澄剤の限定ではなく例として、リン酸2,2-メチレン-ビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)塩、及び/又はヒドロキシビス(2,4,8,10-テトラキス(1,1-ジメチル)6-ヒドロキシ-12H-ジベンゾ[d,g][1,2,3][ジオキサホスホシン6-オキシダト]アルミニウムが挙げられる。一部の特定の態様において、清澄剤は、リン酸2,2-メチレン-ビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェニル)塩であることが可能である。市販のリン酸エステル塩含有清澄剤の例として、特に制限なく、ADK安定剤NA-71及びADK安定剤NA-21が挙げられ、これらは両方とも、Amfine Chemical Corp.(Allendale、N.J.)から入手可能である
【0033】
アリールアミド含有清澄剤の限定ではなく例として、1,3,5-ベンゼントリスアミド誘導体が可能である。一部の態様において、アリールアミド含有清澄剤は、(1,3,5-トリス(2,2-ジメチルプロパンアミド)ベンゼンであることが可能である。市販されているアリールアミド含有清澄剤の例として、特に制限なく、BASFから入手可能なIRGACLEAR XT 386が挙げられる。
【0034】
本発明のポリマー組成物は、ソルビトール若しくはソルビトール誘導体、ノニトール若しくはノニトール誘導体、及び/又はキシリトール若しくはキシリトール誘導体を含有する清澄剤を、含まないか、本質的に含まないことが可能であり、例えば、含むとしても100ppm未満、又は50ppm未満、又は10ppm未満であることが可能である。
【0035】
3.添加剤
一部の態様において、ポリマー組成物は、抗酸化剤、安定剤、中和剤、加工助剤、過酸化物、スリップ剤、及び/又は帯電防止剤から選択される1種又は複数の添加剤を含有することができる。
【0036】
一部の態様において、ポリマー組成物は、iii)50ppm~500ppm、又は、50、100、200、300、400、及び500ppmのうちの少なくともいずれか1つ、いずれか1つに等しい、若しくはいずれか2つの間のppmの抗酸化剤、iv)200ppm~2000ppm、又は、200、400、600、800、1000、1200、1400、1600、1800、及び2000ppmのうちの少なくともいずれか1つ、いずれか1つに等しい、若しくはいずれか2つの間のppmの安定剤、v)200ppm~2000ppm、又は、200、400、600、800、1000、1200、1400、1600、1800、及び2000ppmのうちの少なくともいずれか1つ、いずれか1つに等しい、若しくはいずれか2つの間のppmの帯電防止剤、あるいはiv)100ppm~1000ppm、又は、100、200、400、600、800、及び1000ppmのうちの少なくともいずれか1つ、いずれか1つに等しい、若しくはいずれか2つの間のppmの中和剤、あるいはこれらの任意の組み合わせを含有することができる。
【0037】
抗酸化剤は、立体障害フェノール及び/又は亜リン酸エステル含有抗酸化剤であることが可能である。抗酸化剤の組み合わせを使用することも可能である。一部の態様において、立体障害フェノール抗酸化剤は、テトラキス[3-[3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル]プロピオン酸ペンタエリトリトール、3-[3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル]プロピオン酸オクタデシル、テトラキス[3-[3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル]プロピオン酸]ペンタエリトリトール、又は1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン、あるいはこれらの任意の組み合わせであることが可能である。一部の態様において、亜リン酸エステル含有抗酸化剤は、亜リン酸トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)、二リン酸ビス(2,4-ジクミルフェニル)ペンタエリトリトール、又は二リン酸ビス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ペントラエリトリトール、あるいはこれらの任意の組み合わせであることが可能である。一部の特定態様において、抗酸化剤は、テトラキス[3-[3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオン酸]ペンタエリトリトールであることが可能である。安定剤は、亜リン酸エステル含有安定剤及び/又はオリゴマーヒンダードアミン含有安定剤であることが可能である。一部の態様において、亜リン酸エステル含有安定剤は、亜リン酸トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)であることが可能である。一部の態様において、オリゴマーヒンダードアミン含有安定剤は、ブタン二酸、ジメチルエステル、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノールを用いたポリマーであることが可能である。一部の特定態様において、安定剤は、亜リン酸トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)であることが可能である。一部の態様において、帯電防止剤は、モノステアリン酸グリセロールであることが可能である。モノステアリン酸グリセロールは、45~90重量%、又は、45、50、55、60、65、70、75、80、85、及び90重量%のうちの少なくともいずれか1つ、いずれか1つに等しい、若しくはいずれか2つの間の重量%のモノエステル含有量を有することができる。中和剤は、ステアリン酸塩含有中和剤、ハイドロタルサイト、酸化亜鉛、又は安息香酸ナトリウム、あるいはこれらの任意の組み合わせであることが可能である。ステアリン酸塩含有中和剤は、ステアリン酸カルシウム、及び/又はステアリン酸亜鉛であることが可能である。一部の特定態様において、中和剤は、ステアリン酸塩含有中和剤、例えば、ステアリン酸カルシウム、及び/又はステアリン酸亜鉛などであることが可能である。
【0038】
一部の態様において、ポリマー組成物は、50ppm~500ppmの立体障害フェノール、例えば、テトラキス[3-[3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル]プロピオン酸ペンタエリトリトール、200ppm~2000ppmの亜リン酸エ
ステル含有安定剤、例えば、亜リン酸トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)、200ppm~2000ppmのエステル含有帯電防止剤、例えば、モノステアリン酸グリセロール、又は100ppm~1000ppmのステアリン酸塩、例えば、ステアリン酸カルシウム、及び/又はステアリン酸亜鉛、あるいはこれらの任意の組み合わせを含有することができる。
【0039】
B.ポリマー組成物の特性
一部の態様において、ポリマー組成物は、ASTM D-1238に従って測定して、230℃、2.16kgで、0.1g/10分~150g/10分、又は1~60g/10分、又は1~30g/10分、又は1~20g/10分、又は1~10g/10分、又は1~7g/10分のメルトフローレート(MFR)を有することができる。一部の態様において、ポリマー組成物は、ASTM D790-97により特定した場合、4-8Nで100Kpsi~300Kpsiの曲げ弾性率を有することができる。一部の態様において、ポリマー組成物は、D638に従って測定した場合、23℃で、0.9ft-lb/in超、例えば、1ft-lb/in~1.5ft-lb/inのノッチ付きアイゾッド衝撃強度を有することができる。一部の態様において、ポリマー組成物は、D638に従って測定した場合、23℃で、210KPsi超、例えば、211KPsi~300KPsiの引張弾性率を有することができる。一部の態様において、ポリマー組成物は、D-638に従って測定した場合、23℃で、180%超、例えば、200%~250%の破断伸びを有することができる。一部の態様において、ポリマー組成物は、ASTM D-3418Dに従って示差走査熱量測定(DSC)により特定した場合、約100℃~135℃、又は115℃~130℃、又は120℃~125℃の結晶化温度を有することができる。
【0040】
一部の態様において、押出機においてポリマー組成物にどのような押出しも行う前、ポリマー組成物は、ASTM D-6290に従って測定した場合、1未満、又は-5~0、又は-3~-1.5、又は-2.7~-2の黄色度(YI)を呈することができる。ある特定の実施形態において、温度約545°Fで、押出機のスロット又はダイを通じてポリマー組成物を1、2、3、4、又は5回押し出した後、YIは上昇する可能性がある。限定ではなく例として、温度約545°Fで、押出機のスロット又はダイを通じてポリマー組成物を1、2、3、4、又は5回押し出した後、YIは、ASTM D-6290に従って測定した場合、-2~2.5、又は-1.8~2の範囲にある可能性がある。一部の態様において、ポリマー組成物は、ASTM D-6290に従って測定した場合、60~85、70~80、72~78、約74の「カラーL」を呈することができる。一部の態様において、ポリマー組成物は、ASTM D-6290に従って測定した場合、1未満、0未満、-2~0、-1~0、又は-0.7~-0.2の「カラーa」を呈することができる。一部の態様において、ポリマー組成物は、ASTM D-6290に従って測定した場合、1未満、0未満、-2~0、-1~0、又は-0.9~-0.3の「カラーb」を呈することができる。
【0041】
一部の態様において、押出機においてポリマー組成物にどのような押出しも行う前、ポリマー組成物は、ASTM D1003に従って、厚さ約40mmで測定した場合、20%未満、18%未満、16%未満、又は15%未満の初期ヘーズ値%(例えば、初期ヘーズ値は、押出し工程に供されたことのないヘーズ値である)を呈することができる。ある特定の態様において、温度約545°Fで、押出機のスロット又はダイを通じてポリマー組成物を1、2、3、4、又は5回押し出した後、ASTM D1003に従って、厚さ約40milで測定した場合のヘーズ値%は、初期ヘーズ値%を基準として、約30%、20%、10%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%以下、又はそれ未満で変化している可能性がある。一部の態様において、変化%は、ヘーズ値の上昇であることが可能である。一部の態様において、変化%は、ヘーズ値の低下であることが可能である
。
【0042】
一部の態様において、ポリマー組成物は、本明細書中言及される特性の組み合わせ又は全てを有することができる。
【0043】
C.ポリマー組成物の作製法及び熱成形法
本発明のポリマー組成物は、当該分野で既知である様々な方法、例えば、押出し、射出成形、熱成形などにより作製することができる。例として、成分、例えば、ポリプロピレンコポリマー、アリールアミド含有清澄剤、及び/又はリン酸エステル塩含有清澄剤、及び1種又は複数の添加剤を、乾式ブレンドするなどして混合し、次いで押出しするなどして湿式ブレンドして、ポリマー組成物を形成することができる。使用される押出機は、当該分野で既知である任意の種類の押出機が可能である。押出しは、組成物を溶融させるのには十分な高温であるが、組成物の過剰な熱分解を回避するために可能な限り低温で行うことができる。ある特定の態様において、熱可塑性組成物は、押出機を通過する複数回の連続工程に供することができる。理論に固執するつもりはないが、ポリマー樹脂を1回又は複数回押出機を通過する工程に供することは、ポリマー樹脂が押し出し中に遭遇する高圧高温ゆえに、ポリマー樹脂の加速劣化を模倣していると思われる。同じく、理論に固執するつもりはないが、ポリマー樹脂を、押出機を通過する工程に供することは、シート押出し熱成形においてポリマーのリグラインドトリム(regrind trim)を再処理することを模倣していると思われる。各工程において、熱可塑性組成物は、スロット又はダイを通じて押出しされる可能性がある。押出し材料は、所望であれば、クエンチすることができる。各回の押出しについて、ダイを通じた押出し前の最終溶融温度は、独立して、302~約600°F(150~315℃)であることが可能であり、圧は、独立して、約100~約30,000psi(0.7~207mPa)の範囲である。
【0044】
1つの態様は、ポリマー組成物を含有する熱成形物品の形成法に関する。本方法は、成分、例えば、ポリプロピレンコポリマー、アリールアミド含有清澄剤及び/又はリン酸エステル塩含有清澄剤、及び1種又は複数の添加剤を溶融押出しして初期物品を形成することと、初期物品を熱成形して熱成形物品を形成することと、を含むことができる。初期物品は、ポリマー組成物を含有する押出しシート又はフィルムであることが可能である。初期物品の熱成形は、初期物品を、熱、真空、又は加圧、あるいはそれらの組み合わせに供して、初期物品を熱成形物品へと変換することを含む可能性がある。限定ではなく例として、部分用具(portiotool)に初期物品を設置することにより、初期物品を熱成形することができる。工作用具内の初期物品は、熱、真空、又は加圧、あるいはそれらの組み合わせに供することができ、それにより初期物品に、工作用具の内壁の形状への一致を引き起こすことができる。一部の態様において、初期物品は、工作用具に設置される前に加熱することができる。加熱された初期物品を、次いで、工作用具内に設置することができ、工作用具は初期物品を覆って閉じることができ、次いで、真空又は加圧を工作用具にかけることができる。加熱された初期物品に工作用具内で真空又は加圧を加えることにより、初期物品に工作用具の内壁の形状への一致を引き起こし、こうして熱成形物品を形成する。所望の形状に形成された熱成形物品は、工作用具から取り出すことができる。初期物品の取り出されない部分、例えば、シートのウェブ、及び/又は、シートの熱成形されなかった廃棄部分は、第二の初期物品を作るために削り落とし、再使用、及び又は再生することができる。第二の初期物品を熱成形して、別の熱成形物品を形成することができる。第二の初期物品及び別の熱成形物品は、初期物品及び第一の熱成形形状に匹敵するヘーズ値を有することができる。言い換えると、本発明のポリマー組成物及び/又はポリマー組成物を含有する物品は、2、3、4、5、又はそれより多い回数の押出し工程に供された後でさえも安定したヘーズ値を有し、このことは、ポリマー組成物を含有する物品が、再生部分又は再生部分の少なくとも一部から作られた製造品の透明性の減少が限定的である又は全くないようにして再利用されることを可能にする。
【0045】
一部の態様において、初期物品は、スロット又はダイを通じて溶融ポリマー組成物を押出しし、及び冷却して、例えば、押出物をクエンチして、初期物品、例えば、押出しシートを形成することにより、形成することができる。溶融ポリマー組成物の押出しは、150℃~315℃の範囲、又は、150℃、160℃、170℃、180℃、190℃、200℃、210℃、220℃、230℃、240℃、250℃、260℃、270℃、280℃、290℃、300℃、310℃、及び315℃のうちの少なくともいずれか1つ、いずれか1つに等しい、若しくはいずれか2つの間の温度で生じることができる。一部の態様において、押出しシートは、0.5~100mm、12~20mm、12~16mm、又は16~20mm、又は、0.5、1、2,4,6、8、10、12、14、16、18、20、30、40、50、60、70、80、90、及び100mmのうちの少なくともいずれか1つ、いずれか1つに等しい、若しくはいずれか2つの間の厚さを有することができる。一部の態様において、初期物品は、多層押出しシートであることが可能であり、多層押出しシートの各層は、独立して、0.5~100mm、12~20mm、12~16mm、又は16~20mm、又は、0.5、1、2,4,6、8、10、12、14、16、18、20、30、40、50、60、70、80、90、及び100mmのうちの少なくともいずれか1つ、いずれか1つに等しい、若しくはいずれか2つの間の厚さを有することができる。一部の態様において、初期物品は、キャストシート又は延伸シートであることが可能である。
【0046】
一部の態様において、初期物品の熱成形は、初期物品を固相延伸に供する。一部の態様において、延伸シートは、工作用具内で再加熱及び熱形成することができる。延伸シートが工作用具内部の形状に一致していく間、延伸シートは、一方向又は複数方向に固相延伸を起こし、こうして延伸シートから固相延伸された熱成形物品を形成することができる。
【0047】
D.ポリマー組成物を含有する物品
本発明のポリマー組成物は、製造品に含まれていることが可能である。製造品は、押出し、ブロー成形、射出成形、及び/又は熱成形物品であることが可能である。一部の態様において、製造品は、透明であることが可能である。
【0048】
製造品のうちの物品の限定ではなく例として、家庭用品、食品貯蔵容器、調理器具、平皿、カップ、計量カップ、コップ、ざる、ターキーベイスター、食品以外の収納容器、書類棚及び特にそのような棚で使用される透明な引き出し、収納装置全般、例えば整理用具、手提げ袋、セーター箱、フィルム、塗料及び繊維、袋、接着剤、糸、繊維製品、ビン、ジャー、平皿及びカップ、クラムシェル容器などが挙げられる。製造品は、硬質包装であることが可能であり、例えば、ディップソース、スプレッド、及びパスタサラダに使用されるものをはじめとする惣菜容器及び蓋、カッテージチーズ、バター、及びヨーグルトを貯蔵するのに使用されるものをはじめとする乳製品容器、パーソナルケア製品、並びにビン及びジャーなどである。これら及び他の使用において、樹脂は、他の材料、例えば、微粒子材料と組み合わされて、複合材料を形成する可能性があり、そのような微粒子材料として、タルク、炭酸カルシウム、木材、及び繊維、例えばガラス繊維若しくはグラファイト繊維が挙げられる。そのような複合材料の例として、家具用部品、自動車部品、及び建材、特に木材代用品として使用されるものが挙げられる。
【実施例】
【0049】
本発明を、具体的実施例により、さらにより詳細に説明する。以下の実施例は、例示目的のみで提供されるものであり、いかなるやり方でも本発明を限定することを意図しない。当業者なら、本質的に同じ結果をもたらすように変更又は修飾することができる様々な重要ではないパラメーターがすぐにわかるだろう。
【実施例1】
【0050】
表1に示すとおりの組成を持つポリマー組成物C-1~C-6を作成した。組成物C-1~C-6を射出成形して、ASTM仕様にした。使用した押出しパラメーターを表2に提示する。組成物の光学特性及び機械特性を、表3に提示する。
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
組成物C-1~C-6は、同様な剛性及びアイゾッド衝撃強度を有する。組成物の結晶化温度(Tc)は、それらの核形成剤/清澄剤含有量と一致している。発明組成物C-4及びC-5は、それぞれ、清澄剤として1,3,5-トリス(2,2-ジメチルプロパンアミド)ベンゼン及びリン酸2,2’-メチレンビス(4,6-ジtertブチルフェニル)塩を非常に少ない量でしか使用していないのに、優れたヘーズ値を示す。全ての試料のヘーズ値は、130℃で30分間のオートクレーブ処理後、上昇した。組成物C-5は、最も低い「後/前ヘーズ」比を示す。
図1は、組成物C-1~C-6をオートクレーブ処理した後のヘーズ上昇パーセンテージを示す
【0057】
発明組成物C-4及びC-5の特性を、複数回押出しに関して調べた。C-4及びC-5に使用した押出し条件を、それぞれ、表4及び表5に提示する。各工程後の発明組成物C-4及びC-5の特性を測定し、C-6のものと比較した(表6)。
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
組成物のメルトフローレート(MFR)及び黄色度(YI)は、毎工程後上昇した。組成物C-5の場合、複数回の押出し工程を経たヘーズ値の上昇は、穏やかであったが、組成物C-4の場合、ヘーズ値は、押出し工程5回後でさえ、ほぼ同じままで15%前後であった。全体として、本発明組成物C4及びC5は、優れた低ヘーズ値を呈し、組成物C-4は、複数回のリグラインド及び押出しによるヘーズ値の変化を最小限にしか示さない。
【0062】
本出願の実施形態及びそれらの利点を詳細に説明してきたものの、当然のことながら、添付の特許請求の範囲により定義されるとおりの実施形態の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な変更、置き換え、及び調整を、そこに行うことが可能である。そのうえ、本出願の範囲は、明細書に記載される、プロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、及び工程の特定の実施形態に限定されることを意図しない。当業者なら、上記の開示から容易に認めるとおり、本明細書中記載される該当実施形態と実質的に同じ機能を発揮する又は実質的に同じ結果を達成する既存の又はやがて開発されるであろう、プロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、又は工程が、利用可能である。したがって、添付の特許請求の範囲は、その範囲に、そのようなプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、又は工程を含むことを意図する。
【国際調査報告】