(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-04
(54)【発明の名称】パーソナルケア用品
(51)【国際特許分類】
A61F 6/04 20060101AFI20230728BHJP
【FI】
A61F6/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023501628
(86)(22)【出願日】2021-07-07
(85)【翻訳文提出日】2023-03-09
(86)【国際出願番号】 IN2021050660
(87)【国際公開番号】W WO2022009226
(87)【国際公開日】2022-01-13
(31)【優先権主張番号】202021000672
(32)【優先日】2020-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523009838
【氏名又は名称】シルプルワラ ファズレ-イムダッド アルタフ
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100123630
【氏名又は名称】渡邊 誠
(72)【発明者】
【氏名】シルプルワラ ファズレ-イムダッド アルタフ
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA05
4C098EE15
(57)【要約】
本発明は、パーソナルケア用品に関する。パーソナルケア用品は、開口端部、閉鎖端部、内面、及び外面を備えた軟質管状本体を有する。軟質管状本体は、ユーザのペニス(陰茎)を少なくとも部分的に覆うよう構成され、開口端部は、ペニスのシャフト(陰茎体)を覆って位置するよう構成され、閉鎖端部は、ペニスのヘッド(亀頭)を覆って位置するよう構成され、内面は、ペニスと接触関係をなすよう構成されている。パーソナルケア用品は、軟質管状本体の内面上に設けられた吸収領域をさらに有し、この吸収領域は、ペニスのシャフトに当たって位置するようになっており、この吸収領域は、内面に結合された吸収材料を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パーソナルケア用品であって、
開口端部、閉鎖端部、内面、及び外面を備えた軟質管状本体を有し、前記軟質管状本体は、ペニスを少なくとも部分的に覆うよう構成され、前記開口端部は、前記ペニスのシャフトを覆って位置するよう構成され、前記閉鎖端部は、前記ペニスのヘッドを覆って位置するよう構成され、前記内面は、ペニスと接触関係をなすよう構成され、
前記軟質管状本体の内面上に設けられた吸収領域を有し、前記吸収領域は、前記ペニスの前記シャフトに当たって位置するようになっており、前記吸収領域は、前記内面に結合された吸収材料を有する、パーソナルケア用品。
【請求項2】
前記吸収領域は、前記軟質管状本体の前記開口端部、前記閉鎖端部又は中央部分に隣接して配置されている、請求項1記載のパーソナルケア用品。
【請求項3】
前記吸収材料は、接着によって前記内面に結合されている、請求項1記載のパーソナルケア用品。
【請求項4】
前記吸収材料は、ヒートシールによって前記内面に結合されている、請求項1記載のパーソナルケア用品。
【請求項5】
前記吸収領域は、前記軟質管状本体の前記内面に巻き付けられた管状吸収材料から成り、前記管状吸収材料は、前記パーソナルケア用品の直径よりも小さい直径を有する、請求項1記載のパーソナルケア用品。
【請求項6】
前記吸収領域は、ランダムな形態に配置された吸収材料の複数のセグメントから成る、請求項1記載のパーソナルケア用品。
【請求項7】
前記吸収領域は、吸収材料の複数のストリップから成る、請求項1記載のパーソナルケア用品。
【請求項8】
前記吸収材料の複数のストリップは、互いに間隔を置いた形態で又は互いに当接した形態で設けられている、請求項7記載のパーソナルケア用品。
【請求項9】
前記パーソナルケア用品は、男性用避妊具である、請求項1記載のパーソナルケア用品。
【請求項10】
前記軟質管状本体の前記外面には潤滑剤が塗布されている、請求項9記載のパーソナルケア用品。
【請求項11】
前記軟質管状本体の前記外面は、リブ、スタッド、ドット、突起又はこれらの組み合わせを備えたパターン付き表面を有する、請求項9記載のパーソナルケア用品。
【請求項12】
前記軟質管状本体の前記内面及び/又は前記吸収材料は、リブ、スタッド、ドット、突起又はこれらの組み合わせを備えたパターン付き表面を有する、請求項1記載のパーソナルケア用品。
【請求項13】
前記軟質管状本体の前記内面には、潤滑剤が塗布されている、請求項1又は12記載のパーソナルケア用品。
【請求項14】
少なくとも1つのカプセルが前記軟質管状本体内において前記閉鎖端部のところに設けられ、前記カプセルは、潤滑剤で満たされ、前記カプセルは、前記潤滑剤を放出するよう潰れ又は絞れる、請求項1又は12記載のパーソナルケア用品。
【請求項15】
前記軟質管状本体は、潰れるカプセルを備えた閉鎖端部を仕切るためのメッシュをさらに有し、前記メッシュは、前記カプセルの移動を阻止する、請求項1又は12記載のパーソナルケア用品。
【請求項16】
前記軟質管状本体は、前記吸収領域に隣接して位置するシールを有し、前記シールは、前記軟質管状本体を仕切り、前記シールは、ラテックス、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールフィルム又はペースト、及びワックスの中から選択された材料で作られている取り外し可能なシールである、請求項1又は12記載のパーソナルケア用品。
【請求項17】
前記吸収領域は、1つ以上の弾性部材を有する、請求項1記載のパーソナルケア用品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーソナルケア用品に関する。
【背景技術】
【0002】
種々のパーソナルケア用品(本明細書では、単に「器具」という場合がある)が男性器及び女性器を刺激するために利用される。こうしたパーソナルケア用品は、個別的な使用又は個人的な愉しみのために設計されているが、男女カップルは、これらパーソナルケア用品を一緒に使うことに熱が入ってしまう場合が多い。この点に関し、カップルは、かかるパーソナルケア用品が純然として刺激のためだけのものであって何ら避妊特性を備えていないので油断しないことが必要である。
【0003】
こうした器具の市場は女性器を刺激するための器具で満ち満ちており、他方、男性用のかかるパーソナルケア用品のオプションは限定されている。さらに、男性用として利用できるパーソナルケア用品の大抵のものは、機械化又は自動化されている。男性ユーザは、かかる機械化/自動化器具中への自分のペニスの挿入と関連して危害があるのではないかと思うのが常である。さらに、これら器具のうちの幾つかは、再使用可能であり、このような器具は、少なくとも衛生上の観点からは望ましくない。マスターベーション(自慰行為)の結果として射精が起こることは周知である。それ故、男性が器具を使うにせよ手で自慰行為をするにせよいずれにせよ、そうするためにはいつでも相当な手間暇をかけてきれいにしておく必要がある。避妊具又はパーソナル器具、例えばコンドームを用いる際にも同様な問題に直面し、コンドームの使用後、コンドームは、精液を集めるが、精液は、ペニス(陰茎)のヘッド(亀頭)及びシャフト(陰茎体、俗に「竿」と称される)に塗りたくられるように付着しがちなのでユーザは後始末する(精液を拭き取って清潔にする)必要がある。
【0004】
さらに、ある特定の男性はまた、干からびた又は死んだ皮膚がペニスに付着した状態で生じるという問題に直面するが、これは、少なくとも衛生上の観点から取り組まれることが必要である。男性は、ペニスと関連した問題になると、より重要なこととして、例えば干からびた又は死んだ皮膚が生じるという問題については、治療してもらうのをためらう場合がいっそう多いということが分かっている。ペニスの皮膚が敏感であることを考慮すると、一般的に言って、皮膚剥落のための任意の決まった目的のローション又は器具を利用したいとは思わず、と言うのも、そうしたものを使うと、結果的にかゆみや他の由々しき問題が生じる恐れがあるからである。したがって、ペニスに何ら危害をもたらすことなく皮膚を剥落させるために使用できる器具が要望されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のことを考慮に入れて、少なくとも上述の問題を解決する器具が要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一観点では、本発明は、パーソナルケア用品に関する。パーソナルケア用品は、開口端部、閉鎖端部、内面、及び外面を備えた軟質管状本体を有する。軟質管状本体は、ペニスを少なくとも部分的に覆うよう構成され、開口端部は、ペニスのシャフトを覆って位置するよう構成され、閉鎖端部は、ペニスのヘッドを覆って位置するよう構成され、内面は、ペニスと接触関係をなすよう構成されている。パーソナルケア用品は、軟質管状本体の内面上に設けられた吸収領域をさらに有し、吸収領域は、ペニスのシャフトに当たって位置するようになっており、吸収領域は、内面に結合された吸収材料を有する。
【0007】
本発明の一実施形態では、吸収領域は、軟質管状本体の開口端部、閉鎖端部又は中央部分に隣接して配置されている。
【0008】
本発明のさらに別の実施形態では、吸収材料は、接着によって内面に結合されている。
【0009】
本発明のさらに別の実施形態では、吸収材料は、ヒートシール(heat bonding)によって内面に結合されている。
【0010】
本発明の別の実施形態では、吸収領域は、軟質管状本体の内面に巻き付けられた管状吸収材料から成り、管状吸収材料は、パーソナルケア用品の直径よりも小さい直径を有する。
【0011】
本発明のさらに別の実施形態では、吸収領域は、ランダムな形態に配置された吸収材料の複数のセグメントから成る。
【0012】
本発明のさらに別の実施形態では、吸収領域は、吸収材料の複数のストリップから成る。吸収材料の複数のストリップは、互いに間隔を置いた形態で又は互いに当接した形態で設けられている。
【0013】
本発明のさらに別の実施形態では、パーソナルケア用品は、男性用避妊具である。軟質管状本体の外面には潤滑剤が塗布されている。さらに、軟質管状本体の外面は、リブ、スタッド、ドット、突起又はこれらの組み合わせを備えたパターン付き表面を有する。
【0014】
本発明のさらに別の実施形態では、軟質管状本体の内面及び/又は吸収材料は、リブ、スタッド、ドット、突起又はこれらの組み合わせを備えたパターン付き表面を有する。また、軟質管状本体の内面には、潤滑剤が塗布されている。
【0015】
本発明のさらに別の実施形態では、少なくとも1つのカプセルが軟質管状本体内において閉鎖端部のところに設けられている。カプセルは、潤滑剤で満たされ、カプセルは、潤滑剤を放出するよう潰れ又は絞れる。
【0016】
本発明のさらに別の実施形態では、軟質管状本体は、潰れるカプセルを備えた閉鎖端部を仕切るためのメッシュをさらに有し、メッシュは、カプセルの移動を阻止する。
【0017】
本発明の別の実施形態では、軟質管状本体は、吸収領域に隣接して位置するシールを有する。シールは、軟質管状本体を仕切っている。シールは、ラテックス、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールフィルム又はペースト、及びワックスの中から選択された材料で作られている取り外し可能なシールである。
【0018】
本発明のさらに別の実施形態では、吸収領域は、1つ以上の弾性部材を有する。
【0019】
本発明の実施形態を参照し、これら実施形態の実施例が添付の図面に示されている。これら図は、例示であって、本発明を限定するものではない。本発明をこれら実施形態の関連で一般的に説明するが、理解されるべきこととして、本発明の範囲をこれら特定の実施形態に限定することは意図されていない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の一実施形態に係るパーソナルケア用品の断面図である。
【
図2】パーソナルケア用品の吸収領域の種々の実施形態の断面図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るパーソナルケア用品の断面図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るパーソナルケア用品の断面図(4a,4b)である。
【
図5】本発明の一実施形態に係るパーソナルケア用品の断面図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係るパーソナルケア用品の断面図である。
【
図7】パーソナルケア用品の吸収領域の種々の実施形態を示す図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る包装形態のパーソナルケア用品を示す図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係る展開形態のパーソナルケア用品の斜視図である。
【
図10】使用後におけるパーソナルケア用品の略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、ペニスを刺激するとともに/あるいはユーザとパートナーのセックス中に物理的バリヤを生じさせるのを助ける男性用パーソナルケア用品又はツールに関する。パーソナルケア用品はまた、ペニスのシャフトを清潔にし又はこれについて皮膚剥落を行うために使用できる。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態に従ってペニスを刺激するパーソナルケア用品100を示している。図示のように、パーソナルケア用品は、軟質管状本体110及び吸収領域120を有する。軟質管状本体によりパーソナルケア用品をユーザのペニスに着用して嵌めることができ、吸収領域は、ペニス上又はこの周りに出された/分泌された体液を拭き取る/汚れとして落とすのを助ける。この点に関し、この管状本体の寸法及び直径は、ペニスに合うように様々であって良い。
【0023】
軟質管状本体は、開口端部100Aから閉鎖端部100Bまで延びている。軟質管状本体は、ペニスを少なくとも部分的に覆うよう構成されており、内面は、ペニスと接触関係をなすよう構成され、開口端部は、ペニスのシャフトを覆って位置するよう構成され、閉鎖端部は、ペニスのヘッドを覆って位置するよう構成されている。
【0024】
さらに、軟質管状本体は、内面及び外面を有する。本発明の一実施形態では、吸収領域は、軟質管状本体の内面上に設けられており、ユーザがパーソナルケア用品を着用すると、吸収領域は、ペニスのシャフトに当たって位置するようになっている。図示のように、吸収領域は、軟質管状本体の開口端部に隣接して設けられるのが良い。一実施形態では、吸収領域は、軟質管状本体の中央部分に隣接して位置決めされても良い。別の実施形態では、吸収領域は、軟質管状本体の閉鎖端部に隣接して位置決めされても良い。
【0025】
一実施形態では、軟質管状本体の内面は、ペニスを潤滑するために潤滑剤又は潤滑液が塗布されているのが良い。この点に関し、吸収領域は、乾いており、この吸収領域には潤滑剤が塗布されていない。
【0026】
吸収領域は、軟質管状本体の内面に結合された吸収材料を有する。吸収材料は、接着によって内面に結合されている。この目的のための適当な接着剤については以下において説明する。
【0027】
別の実施形態では、吸収材料は、ヒートボンディング(熱による結合)すなわちヒートシールによって内面に結合される。この点に関し、吸収材料及び/又は軟質管状本体形成材料は、結合/融合が起こるのに十分に又はこれらの融点の近くまで加熱されるのが良い。この目的のための適当な温度範囲の選択は、吸収材料及び/又は軟質管状本体形成材料の種類で決まる。
【0028】
吸収領域/材料を互いに異なる形態で内面上に設けることができる。一例を挙げると、吸収領域は、シート状又は管状吸収材料を有しても良く、あるいは吸収材料の複数のセグメント又は吸収材料の複数のストリップ有しても良い。この点に関し、互いに異なる形態の形状及び構造の変形例は、本発明の範囲に申し分なく含まれる。
【0029】
一実施形態では、吸収材料の種々の形態は、軟質管状本体への結合時にこの軟質管状本体の形状になる。別の実施形態では、吸収材料の種々の形態は、軟質管状本体の内面上に容易に適用されるべき管状構造を有することができる。
【0030】
図2に示すように、吸収材料120aは、シート状の吸収材料を有する。シートは、軟質管状本体の内面に巻き付けられている。このシートは、吸収材料の層を形成するよう軟質管状本体の内面に結合されている。
【0031】
吸収領域120aは、パーソナルケア用品を製造する点においても有利である。例えば、シート状吸収材料をコンベヤベルト又はホイール上に置くことができ、その結果、このシートは、軟質管状本体形成材料があらかじめ装填されたマンドレルと接触するようになっている。次に、シートそれ自体又はマンドレルに塗布されるのが良い接着剤によってシートを内面に結合する。
【0032】
一実施形態では、吸収領域120bは、パーソナルケア用品よりも小さな直径を備えた管状吸収材料を有する。これは、パーソナルケア用品が射精後にペニス上でこれに沿って滑るのを阻止する。このようなやり方では、管状吸収材料は、軟質管状本体上で折畳み状態になってバリヤを形成し、それによりパーソナルケア用品を滑り落ちにくくする。一実施形態では、管状吸収材料は、それ自体折畳み状態になって厚さが増大するとともにペニスに対するグリップ作用が高まり、それにより精液があればこれを効果的に拭い取るようになっている。管状吸収材料はさらに、潤滑剤が内面から逃げ出るのを阻止するとともに精液があってもこれが軟質管状本体から漏れ出ないようにする。さらに、ペニスが萎えた場合でも、管状吸収材料は、パーソナルケア用品が萎えて縮んだペニスをグリップするのを助ける。さらに、管状吸収材料は、ペニスのシャフトへの良好な嵌まり具合をもたらし、それによりユーザの使い心地を良くすることができ、しかもペニスのシャフトをきれいにし又はこれから皮膚剥落を行うことができる。
【0033】
吸収領域120bはまた、パーソナルケア用品の製造面で有利である。例えば、管状吸収材料を中空固体チューブ上に設けて軟質管状本体形成材料があらかじめ装填されたマンドレルに嵌めることができる。次に、管状吸収材料をマンドレル上でこれに沿って滑らせ、そして適当な結合剤又は加熱方式を用いることによって結合する。一実施形態では、管状吸収材料は、管状吸収材料の中間区分が浮いた状態のままになるよう管状吸収材料の両方の開口端部を結合することによって内面に結合される。これにより管状吸収材料に多数の折り目が生じ、各折り目は、他の折り目とオーバーラップしている。多数の折り目は、ペニスの良好なグリップを助ける。
【0034】
さらに、吸収領域120cは、ランダムな形態で設けられた複数のセグメントを有し、これらセグメントは、互いに隣接して位置している。図示のセグメントは円形であるが、異なる形状のセグメントを埋め付けることができる。さらに、セグメントの寸法及び厚さを適当に選択することができ、したがって、本発明は、これによって制限されることはない。各セグメントは、接着剤により軟質管状本体の内面に埋め付けられる。図示の形態のセグメントは、模様付き表面をもたらす。有利には、複数のセグメントにより、薄い吸収材料をパーソナルケア用品に用いることができる。かかるやり方では、複数のセグメントは、弾力性を備えず、その代わり、これらセグメントは、軟質管状本体形成材料の性状に依存する。
【0035】
有利には、吸収領域120cが軟質管状本体の内面上に設けられたパーソナルケア用品を製造することができる。例えば、ちっぽけなボール形状の複数のセグメントは、軟質管状本体形成材料があらかじめ装填されたマンドレルに隣接して滑り容器上に配置されるのが良い。マンドレルは、十分な速度で回転し、その間、複数のセグメントが転動中のマンドレル上に落下する。一実施形態では、複数のセグメントを提供する前にマンドレル上には接着剤が塗布されるのが良い。別の実施形態では、複数のセグメントがマンドレル上に設けられた後に接着剤を塗布しても良い。
【0036】
複数のストリップを備えた吸収領域120dもまた図示されている。図示のストリップは、当接形態で設けられている。複数のストリップは、軟質管状本体の内面に巻き付けられる。パーソナルケア用品の長さ方向に平行に延びる複数のストリップを備えた吸収領域120dにより、薄い吸収材料を用いることができる。かかるやり方では、複数のストリップは、弾力性を備えず、その代わり、これらストリップは、軟質管状本体形成材料の性状に依存する。
【0037】
有利には、吸収領域120dが軟質管状本体の内面上に設けられたパーソナルケア用品を製造することができる。例えば、複数のストリップを軟質管状本体形成材料があらかじめ装填されたマンドレルの下に延びるコンベヤベルト上に置くのが良い。複数のストリップが十分な時間をかけてマンドレルになじむことができるようにするほど十分な速度でマンドレルを回転させる。一実施形態では、接着剤をマンドレルに塗布し、しかる後、複数のストリップをマンドレルに付着させる。別の実施形態では、マンドレルに複数のストリップを付着させた後に接着剤を塗布しても良い。
【0038】
さらに、複数のストリップを備えた吸収領域120eを当接形態で設けることができる。各ストリップを接着剤により軟質管状本体の内面に埋め付ける。吸収領域120eがパーソナルケア用品の周囲に平行に延びる複数のストリップを備えることにより、迅速かつ素早いパーソナルケア用品の製造手順が可能である。
【0039】
吸収領域120eを軟質管状本体の内面上に設けることができるのが有利である。複数のストリップを備えた吸収材料は、弾力性を可撓性管状本体にもたらすような仕方で選択され、それにより、ペニスのシャフトへの容易な装着が助けられる。複数のストリップを回転スピンドルから得ることができる。軟質管状本体形成材料があらかじめ施されかつ複数のストリップの容易な装着を可能にするほど十分な速度で回転するマンドレルが回転スピンドルに隣接して配置される。次に、回転スピンドルからの複数のストリップを回転マンドレルに装着させる。一実施形態では、接着剤をマンドレルに塗布し、しかる後、複数のストリップをこのマンドレルに付着させる。別の実施形態では、複数のストリップにマンドレルを付着させた後に接着剤を塗布する。
【0040】
さらに、図示のように、複数のストリップを備えた吸収領域120f,120gを互いにオーバーラップした形態で設けることができる。ストリップが複数設けられているので精液がいったん最も内側の又は最初のストリップに接触状態になってから全てのストリップを利用できるようにすることにより、パーソナルケア用品は、ペニスのシャフトを効果的かつ効率的に清潔にすることができる。変形例として、複数のストリップを備えた吸収領域を互いに間隔を置いた形態で設けることができる。
【0041】
さらに、一実施形態では、吸収領域は、吸収材料と一緒に1つ以上の弾性部材を有することができる。例えば、吸収領域120g,120h,120iは、1つ以上の弾性部材Rを有する。弾性部材は、追加のグリップを軟質管状本体に提供するために図示のように互いに間隔を置いて配置されたストリップ又はリングであるのが良い。一実施形態では、弾性材料としては、ゴム及びこれに類似したエラストマーが挙げられる。吸収領域120gにより、吸収材料を有する隙間付きのメッシュ状構造は、パーソナルケア用品が取り外されている間に精液を吸収することができる。吸収領域120hは、弾性材料と一緒になって、シャフトに対する良好なグリップを提供する。さらに、吸収領域に設けられた弾性材料はまた、精液が開口端部に向かってしたたるように流れないようにする。また、パーソナルケア用品を取り外している間、弾性部材は、精液を軟質管状本体の閉鎖端部の方へ押しやる。例えば、閉鎖端部寄りの第1のストリップは、精液及び潤滑剤が下方にしたたるように流れないようにし、しかもまた、パーソナルケア用品を取り外している間、精液及び潤滑剤を閉鎖端部の方へ押しやる。開口端部寄りの第2のストリップは、第1のストリップが精液及び潤滑剤の大部分を吸収するので乾いた又はサラッとした状態のままである。第2のストリップは、パーソナルケア用品を取り外している際にペニスのシャフト上に残存する精液及び潤滑剤を拭き取ってきれいにする。
【0042】
一実施形態では、軟質管状本体の内面及び/又は吸収材料は、パターンが付けられた表面を有する。パターン付き表面は、リブ、スタッド、ドット、突起又はこれらの組み合わせを有するのが良い。一実施形態では、突起は、任意の形状又は任意の幾何学的形状のものであって良く、例えば、斜方形、正方形、菱形、多角形、又はこれらの組み合わせのものである。パターン付き表面は、刺激を助長し、そしてこの場合もまた、ペニス上に生じている場合のある干からびた又は死んだ皮膚を剥落させるために使用できる。
【0043】
図3は、本発明の一実施形態に係るパーソナルケア用品200を示している。パーソナルケア用品は、上述のパーソナルケア用品とほぼ同じであるが、軟質管状本体内に少なくとも1つのカプセルTをさらに有する。カプセルは、オイル又は潤滑剤を保持したシェルを有する。カプセルは潰れることができ/絞れることができ、その結果、カプセルを潰し/絞ったときにシェルは破け/割れ/潰れ、それにより、潤滑剤が軟質管状本体内のシェル/カプセルから流れ出ることができる。さらに、カプセルは、好ましくは、閉鎖端部の近くに設けられ、その結果、使用時にカプセルは潤滑剤を放出し、この潤滑剤はペニス上にしたたり流れる。潤滑剤は、ユーザの使い心地をさらに良くする。カプセルを接着剤によって軟質管状本体に付着させることができる。
【0044】
さらに、パーソナルケア用品300が
図4a及び
図4bに示されている。このパーソナルケア用品は、上述のパーソナルケア用品とほぼ同じであるが、メッシュ又はネットMを有する。メッシュ又はネットは、カプセルの動きを阻止するために閉鎖端部に隣接して設けられている。しかしながら、メッシュ/ネットにより、カプセルの潤滑剤は、これを通って流れることができ、それにより、カプセルのシェルがシャフト上でこれに沿って動くのを阻止し、それによりユーザへの不快感を回避する。
【0045】
図5は、本発明の一実施形態に係るパーソナルケア用品400を示している。このパーソナルケア用品は、上述のパーソナルケア用品とほぼ同じであるが、軟質管状本体を仕切るためのシール430を有する。シールは、軟質管状本体の内面に沿って設けられている。一実施形態では、シールは、軟質管状本体の中央部分又は閉鎖端部寄りに設けられる。別の実施形態では、シールは、ラテックス、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールフィルム又はペースト、及びワックスの中から選択された材料で作られている取り外し可能なシールである。シールを設けた結果として、潤滑剤が内面上に存在しているので、軟質管状本体の内壁が互いにくっつく。この結果、軟質管状本体は、平べったくなり、それによりパーソナルケア用品の容易なパッケージ化が可能であるとともに潤滑剤が漏れ出ることがないようになる。しかしながら、内壁は、ユーザが例えばパーソナルケア用品の開口端部を引き離すことによってシールをいったん破ると互いに分離可能である。
【0046】
図6は、本発明の一実施形態に従ってセックス中にユーザとパートナーとの間の物理的バリヤとなるためのパーソナルケア用品500を示している。図示のように、パーソナルケア用品は、軟質管状本体510及び吸収領域520を有する。軟質管状本体によりパーソナルケア用品をユーザのペニスに着用して嵌めることができ、吸収領域は、ペニス上又はこの周りに出された/分泌された体液を拭き取る/クリーニングするのを助ける。この点に関し、この管状本体の寸法及び直径は、ペニスに合うように様々であって良い。
【0047】
軟質管状本体は、開口端部500Aから閉鎖端部500Bまで延びている。軟質管状本体は、ペニスを少なくとも部分的に覆うよう構成されており、内面は、ペニスと接触関係をなすよう構成され、開口端部は、ペニスのシャフトを覆って位置するよう構成され、閉鎖端部は、ペニスのヘッドを覆って位置するよう構成されている。
【0048】
さらに、軟質管状本体は、内面及び外面を有する。本発明の一実施形態では、吸収領域は、軟質管状本体の内面上に設けられており、ユーザがパーソナルケア用品を着用すると、吸収領域は、ペニスのシャフトに当たって位置するようになっている。図示のように、吸収領域は、軟質管状本体の開口端部に隣接して設けられても良く、軟質管状本体の中央部分に隣接して位置決めされても良い。
【0049】
吸収領域は、軟質管状本体の内面に結合された吸収材料を有する。吸収材料は、接着によって内面に結合されている。この目的のための適当な接着剤については以下において説明する。
【0050】
別の実施形態では、吸収材料は、ヒートボンディング(熱による結合)すなわちヒートシールによって内面に結合される。この点に関し、吸収材料及び/又は軟質管状本体形成材料は、結合/融合が起こるのに十分に又はこれらの融点の近くまで加熱されるのが良い。この目的のための適当な温度範囲の選択は、吸収材料及び/又は軟質管状本体形成材料の種類で決まる。
【0051】
吸収領域/材料を互いに異なる形態で内面上に設けることができる。一例を挙げると、吸収領域は、シート状又は管状吸収材料を有しても良く、あるいは吸収材料の複数のセグメント又は吸収材料の複数のストリップ有しても良い。
【0052】
一実施形態では、吸収材料の種々の形態は、軟質管状本体への結合時にこの軟質管状本体の形状になる。別の実施形態では、吸収材料の種々の形態は、軟質管状本体の内面上に容易に適用されるべき管状構造を有することができる。
【0053】
図7に示すように、吸収材料520aは、シート状の吸収材料を有する。シートは、軟質管状本体の内面に巻き付けられている。このシートは、吸収材料の層を形成するよう軟質管状本体の内面に結合されている。
【0054】
吸収領域520aは、パーソナルケア用品を製造する点においても有利である。例えば、シート状吸収材料をコンベヤベルト又はホイール上に置くことができ、その結果、このシートは、軟質管状本体形成材料があらかじめ装填されたマンドレルと接触するようになっている。次に、シートそれ自体又はマンドレルに塗布されるのが良い接着剤によってシートを内面に結合する。
【0055】
一実施形態では、吸収領域520bは、パーソナルケア用品よりも小さな直径を備えた管状吸収材料を有する。これは、パーソナルケア用品が射精後にペニス上でこれに沿って滑るのを阻止する。このようなやり方では、管状吸収材料は、軟質管状本体上で折畳み状態になってバリヤを形成し、それによりパーソナルケア用品を滑り落ちにくくする。一実施形態では、管状吸収材料は、それ自体折畳み状態になって厚さが増大するとともにペニスに対するグリップ作用が高まり、それにより精液があればこれを効果的に拭い取るようになっている。管状吸収材料はさらに、潤滑剤が内面から逃げ出るのを阻止するとともに精液があってもこれが軟質管状本体から漏れ出ないようにする。さらに、ペニスが萎えた場合でも、管状吸収材料は、パーソナルケア用品が萎えて縮んだペニスをグリップするのを助ける。さらに、管状吸収材料は、ペニスのシャフトへの良好な嵌まり具合をもたらし、それによりユーザの使い心地を良くすることができ、しかもペニスのシャフトをきれいにし又はこれから皮膚剥落を行うことができる。
【0056】
吸収領域520bはまた、パーソナルケア用品の製造面で有利である。例えば、管状吸収材料を中空固体チューブ上に設けて軟質管状本体形成材料があらかじめ装填されたマンドレルに嵌めることができる。次に、管状吸収材料をマンドレル上でこれに沿って滑らせ、そして適当な結合剤又は加熱方式を用いることによって結合する。一実施形態では、管状吸収材料は、管状吸収材料の中間区分が浮いた状態のままになるよう管状吸収材料の両方の開口端部を結合することによって内面に結合される。これにより管状吸収材料に多数の折り目が生じ、各折り目は、他の折り目とオーバーラップしている。多数の折り目は、ペニスの良好なグリップを助ける。
【0057】
さらに、吸収領域520cは、ランダムな形態で設けられた複数のセグメントを有し、これらセグメントは、互いに隣接して位置している。図示のセグメントは円形であるが、異なる形状のセグメントを埋め付けることができる。さらに、セグメントの寸法及び厚さを適当に選択することができ、したがって、本発明は、これによって制限されることはない。各セグメントは、接着剤により軟質管状本体の内面に埋め付けらる。図示の形態のセグメントは、模様付き表面をもたらす。有利には、複数のセグメントにより、薄い吸収材料をパーソナルケア用品に用いることができる。かかるやり方では、複数のセグメントは、弾力性を備えず、その代わり、これらセグメントは、軟質管状本体形成材料の性状に依存する。
【0058】
有利には、吸収領域520cが軟質管状本体の内面上に設けられたパーソナルケア用品を製造することができる。例えば、ちっぽけなボール形状の複数のセグメントは、軟質管状本体形成材料があらかじめ装填されたマンドレルに隣接して滑り容器上に配置されるのが良い。マンドレルは、十分な速度で回転し、その間、複数のセグメントが転動中のマンドレル上に落下する。一実施形態では、複数のセグメントを提供する前にマンドレル上には接着剤が塗布されるのが良い。別の実施形態では、複数のセグメントがマンドレル上に設けられた後に接着剤を塗布しても良い。
【0059】
複数のストリップを備えた吸収領域520dもまた図示されている。図示のストリップは、当接形態で設けられている。複数のストリップは、軟質管状本体の内面に巻き付けられる。パーソナルケア用品の長さ方向に平行に延びる複数のストリップを備えた吸収領域520dにより、薄い吸収材料を用いることができる。かかるやり方では、複数のセグメントは、弾力性を備えず、その代わり、これらセグメントは、軟質管状本体形成材料の性状に依存する。
【0060】
有利には、吸収領域520dが軟質管状本体の内面上に設けられたパーソナルケア用品を製造することができる。例えば、複数のストリップを軟質管状本体形成材料があらかじめ装填されたマンドレルの下に延びるコンベヤベルト上に置くのが良い。複数のストリップが十分な時間をかけてマンドレルになじむことができるようにするほど十分な速度でマンドレルを回転させる。一実施形態では、接着剤をマンドレルに塗布し、しかる後、複数のストリップをマンドレルに付着させる。別の実施形態では、マンドレルに複数のストリップを付着させた後に接着剤を塗布しても良い。
【0061】
さらに、複数のストリップを備えた吸収領域520eを当接形態で設けることができる。各ストリップを接着剤により軟質管状本体の内面に埋め付ける。吸収領域520eがパーソナルケア用品の周囲に平行に延びる複数のストリップを備えることにより、迅速かつ素早いパーソナルケア用品の製造手順が可能である。
【0062】
吸収領域520eを軟質管状本体の内面上に設けることができるのが有利である。複数のストリップを備えた吸収材料は、弾力性を可撓性管状本体にもたらすような仕方で選択され、それにより、ペニスのシャフトへの容易な装着が助けられる。複数のストリップを回転スピンドルから得ることができる。軟質管状本体形成材料があらかじめ施されかつ複数のストリップの容易な装着を可能にするほど十分な速度で回転するマンドレルが回転スピンドルに隣接して配置される。次に、回転スピンドルからの複数のストリップを回転マンドレルに装着させる。一実施形態では、接着剤をマンドレルに塗布し、しかる後、複数のストリップをこのマンドレルに付着させる。別の実施形態では、複数のストリップにマンドレルを付着させた後に接着剤を塗布する。
【0063】
さらに、図示のように、複数のストリップを備えた吸収領域520f,520gを互いにオーバーラップした形態で設けることができる。ストリップが複数設けられているので精液がいったん最も内側の又は最初のストリップに接触状態になってから全てのストリップを利用できるようにすることにより、パーソナルケア用品は、ペニスのシャフトを効果的かつ効率的に清潔にすることができる。変形例として、複数のストリップを備えた吸収領域を互いに間隔を置いた形態で設けることができる。
【0064】
さらに、一実施形態では、吸収領域は、吸収材料と一緒に1つ以上の弾性部材を有することができる。例えば、吸収領域520g,520h,520iは、1つ以上の弾性部材Rを有する。弾性部材は、追加のグリップを軟質管状本体に提供するために図示のように互いに間隔を置いて配置されたストリップ又はリングであるのが良い。一実施形態では、弾性材料としては、ゴム及びこれに類似したエラストマーが挙げられる。吸収領域520gにより、メッシュ状構造を作ることができ、それにより、パーソナルケア用品が取り外されている間に精液を吸収するために後ろに位置する局部用隙間が作られる。吸収領域520hは、弾性材料と一緒になって、シャフトに対する良好なグリップを提供する。複数のストリップ及び1つ以上の弾性材料を備えた吸収領域520iは、二重の機能を実行する。閉鎖端部寄りの第1のストリップは、精液及び潤滑剤が軟質管状本体から漏れ出ないようにし、事実、精液及び潤滑剤を閉鎖端部の方へ押しやる。開口端部寄りの第2のストリップは、第1のストリップが精液及び潤滑剤の大部分を吸収するので乾いた又はサラッとした状態のままである。
第2のストリップは、パーソナルケア用品を取り外しているときにペニスのシャフト上に残存する精液及び潤滑剤を拭き取ってきれいにする。
【0065】
さらに、軟質管状本体の外面は、潤滑作用を有するとともに/あるいはパターンが付けられた表面を有する。潤滑作用は、セックスを容易にし、パターン付き表面は、パートナーに刺激を与える。パターン付き表面は、リブ、スタッド、ドット、突起又はこれらの組み合わせを有するのが良い。パターン付き表面は、セックス中、膣の刺激を助ける。一実施形態では、突起は、任意の形状又は任意の幾何学的形状のものであって良く、例えば、斜方形、正方形、菱形、多角形、又はこれらの組み合わせのものである。
【0066】
上述の実施形態では、パーソナルケア用品の開口端部は、一体形ビーズ(丸められたリング)140,540をさらに有する。一体形ビーズは、パーソナルケア用品をペニスのシャフト上に当てて保持するための軟質管状本体の延長部である。
【0067】
図9は、本発明の一実施形態に係るパーソナルケア用品100,500の斜視図である。上述したように、パーソナルケア用品をペニスの刺激を助けるためのツールとして使用できあるいは感染又は予想外のかつ望ましくない結果を生じさせないようにするためのユーザとユーザのパートナーとの間のバリヤとして使用できる。使用にあたり、パーソナルケア用品100,500を
図10に示すようにペニス又はペニスPに被せる。軟質管状本体によりパーソナルケア用品をペニスに容易に装着することができ、それにより、管状本体は、ペニスの形状と合致する。いったんペニスに装着すると、ペニスを刺激し又はピストン運動させるだけで良い。ユーザが自分でペニスを刺激するためにパーソナルケア用品を用いている場合、内面上の潤滑剤又はカプセルから放出された潤滑剤は、ユーザの使い心地を良くし、他方、吸収材料は、潤滑剤が軟質管状本体から漏れ出ないようにする。ユーザが刺激で射精すると、軟質管状本体は、精液Eを
図10に示すように集め、それにより周囲領域への漏れ出しを防ぐとともに精液を軟質管状本体内に保つ。ユーザがパーソナルケア用品を自分のパートナーと一緒にコンドームとして用いている場合、パーソナルケア用品は、ユーザとユーザのパートナーとの間の物理的バリヤとなり、それにより感染又は予想外のかつ望ましくない結果が生じないようにする。射精後、ユーザは、管状部材を取り外さなければならず、その間、吸収材料は、ペニス自体の種々の部分と接触し、あるいは吸収材料を手で少しだけ操作し、それによりペニスを清潔にすることができるようにすれば良い。精液がパーソナルケア用品内に集められ、そしてユーザが自分の性器をパーソナルケア用品から取り外し/抜き出しながら自分の性器を吸収材料で拭うことができるという点でパーソナルケア用品の利点が本明細書に示されている。
【0068】
上述の実施形態では、軟質管状本体は、ラテックス、ゴム、ウレタンポリマーなどで作られている。さらに、吸収材料は、液体吸収材料であり、かかる吸収材料は、天然又は合成の繊維を主成分とする材料又は多孔質材料から選択されるのが良い。繊維は、織布であっても良く弾性布地材料であっても良い。一実施形態では、吸収材料は、吸収領域が柔軟性であるように選択されるのが良い。吸収材料は、清潔にしやすくするための溶剤をさらに含むのが良い。一実施形態では、吸収材料は、パターン付き表面を有する。パターン付き表面は、必要に応じて任意のランダムパターンであっても良い。かかるパターンが設けられていると、体液が吸収されることになり、また、パターンが付けられていない場合又は何本かの直線で構成された構造の場合に起こることであるが、したたるように流れ又は漏れ出るということが生じないようにすることできる。
【0069】
さらに、本明細書において上述した実施形態では、接着剤は、液体ラテックス、ポリウレタングルー、及びポリ塩化ビニルグルー、及びネオプレングルーから選択される。別の実施形態では、接着剤は、液体ラテックス、ポリウレタングルー、ポリ塩化ビニルグルー、ポリクロロプレングルー、ナイリティック(nairitic)グルー、及びネオプレングルーから選択されるのが良い。接着剤、例えば有機溶剤に入れたペルクロロビニル、フェノール‐ホルムアルデヒド、及びエポキシもまた、適当な結合材料として使用できる。
【0070】
図8は、包装形態のパーソナルケア用品を示している。包装形態では、吸収領域は、丸められ、軟質管状本体は、丸められた吸収領域に巻き付けられ、それにより、パーソナルケア用品をコンパクトなサイズに小さくすることができ、その目的は、パーソナルケア用品を包装するとともに/あるいは保管することにある。使用のため、管状本体を広げるようにし、そして、
図10に示すように、管状本体を少なくとも部分的にペニス上に巻き出すのが良く、そして射精後、さらに巻き出して開口端部寄りの吸収材料が見えるようにするのが良い。
【0071】
一実施形態では、本発明は、パーソナルケア用品の作製方法を提供する。この方法は、吸収材料をマンドレル周りに設けることによって始まる。マンドレルは、第1の端から第2の端まで延びるガラス、磁器又はセラミック製のマンドレルである。本発明の一実施形態では、マンドレルは、第2の端のところが球根の形又は任意他の形をしている。吸収材料をマンドレルの第1の端に隣接して巻き付けると、吸収材料は、開口端を備えた管の形を取るようになる。吸収材料をマンドレルに巻き付けた後、接着剤を吸収材料に塗布し、そして吸収材料を軟質管状本体の内面に結合する。この点に関し、軟質管状本体は、あらかじめ成形されていても良く、あるいは、軟質管状本体を形成する粘性軟質材料を収容した浴中にマンドレルを漬けることによって又は軟質材料をマンドレル周りに吹き付けることによって、軟質管状本体を形成する軟質材料を吸収材料に融着しても良い。しかる後、軟質材料が乾燥して硬化するようにする。このようにして作製されたパーソナルケア用品は、吸収材料から成る管状本体及び球根状の形をした軟質管状本体を有する。本発明の一実施形態では、マンドレルは、潤滑剤で覆われ、それにより、潤滑剤は、マンドレル上に形成された軟質材料の内側に移着する。したがって、軟質材料の内側が潤滑される。変形実施形態では、潤滑剤を乾燥後に軟質管状本体の外面に塗布しても良い。
【0072】
有利には、本発明は、刺激を助け、避妊を助け、そしてまた後始末のための特徴をさらに有するパーソナルケア用品を提供する。ユーザに良好な使い心地を提供することに加えて、パーソナルケア用品はまた、セックスによる感染疾患(STD)及び望ましくない妊娠の予防を助ける。パーソナルケア用品はまた、ペニスのシャフトを清潔にし又はこれについて皮膚剥落を行うために使用できる。
【0073】
本発明の上記説明は、単に本発明を説明するために提供されており、本発明を限定することを意図していない。本発明の精神及び範囲を具体化した状態で開示された実施形態の改造が当業者には思いつくので、本発明は、本発明の範囲内に含まれるあらゆる特徴を有するものと解されるべきである。
【国際調査報告】