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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-07
(54)【発明の名称】複数の縫合糸設置システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/062 20060101AFI20230731BHJP
【FI】
A61B17/062
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022564747
(86)(22)【出願日】2021-05-10
(85)【翻訳文提出日】2022-10-25
(86)【国際出願番号】 US2021031564
(87)【国際公開番号】W WO2021231290
(87)【国際公開日】2021-11-18
(31)【優先権主張番号】17/315,119
(32)【優先日】2021-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/022,632
(32)【優先日】2020-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520384725
【氏名又は名称】サイプリス メディカル, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ゴデク, クリストファー ピー.
(72)【発明者】
【氏名】チョボトフ, マイケル ブイ.
(72)【発明者】
【氏名】ホルトン, ダニエル
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160BB01
(57)【要約】
縫合糸を基層内に配置するための装置および方法を含む縫合システムであって、糸捕捉チャンバ開口部および糸捕捉チャンバを伴う、凹形エリアを有する縫合プローブと、糸担体通路内に摺動可能に係合される糸担体とを含み、糸担体は、凹形エリア内に配置される、該基層捕捉チャンバの外側の基層の一部を通過することができる、縫合システム。付加的実施形態は、2つまたはそれより多くの糸担体を含む縫合装置を含む。一実施形態では、2つまたはそれより多くの糸担体は、3つの糸担体を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
開放凹形エリアの境を定める凹形遷移境界まで延在する縫合プローブ凹形外部表面を有する縫合プローブと、
前記縫合プローブ凹形外部表面の前記開放凹形エリア内に通じる糸捕捉チャンバであって、前記糸捕捉チャンバは、糸ラペットを保持するように構成される糸ラペット受取器を含み、前記糸ラペットは、前記基層捕捉チャンバの前記糸ラペット受取器によって保持可能なラペット本体外部表面を有するラペット本体と、前記ラペット本体に接続される糸とを含む、糸捕捉チャンバと、
チャンバ底部からチャンバポートまで延在するチャンバ側壁を有する基層捕捉チャンバであって、前記チャンバポートは、前記縫合プローブ凹形外部表面の前記開放凹形エリア内に基層チャンバ進入口の境を定める遷移縁を画定する、基層捕捉チャンバと、
前記縫合プローブ凹形外部表面の前記開放凹形エリア内に通じる糸担体通路と、
前記糸担体通路内に摺動可能に係合される糸担体であって、前記糸担体通路から、前記開放凹形エリアによって画定される、前記基層捕捉チャンバの外側の開放空間内の前記糸捕捉チャンバ内まで延在可能である糸担体と
を備える装置。
【請求項2】
前記基層捕捉チャンバに流体的に結合される真空源をさらに備え、前記真空源は、前記チャンバポートにおいて基層を捕捉するために十分な、前記基層捕捉チャンバ内のチャンバ圧力の低減を発生させるように動作可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記チャンバポートにおける前記基層の捕捉時、前記糸担体は、前記開放凹形エリアの開放空間内に配置された、前記基層捕捉チャンバの外側の前記基層の一部を通過することができる、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ラペット本体は、前記糸担体によって摺動可能に刺される中実本体を有し、前記糸担体によって刺される前記中実本体は、前記糸捕捉チャンバ内への前記糸担体の延在時または前記糸捕捉チャンバからの後退時、前記糸ラペット受取器内への前記ラペット本体の挿入または前記糸ラペット受取器からの除去を可能にするために、前記糸担体のまわりに十分な半径方向弾性を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記ラペット本体は、前記糸捕捉チャンバ内への前記糸担体の延在時または前記糸捕捉チャンバからの後退時、前記糸ラペット受取器内への前記糸ラペットの挿入または前記糸ラペット受取器からの除去を可能にするために、前記糸担体に係合するように構成されるラペット本体内部表面を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記糸担体上に配置される糸ラペット捕捉要素をさらに備え、前記糸ラペット捕捉要素は、前記ラペット本体内部表面に接合可能に係合するように構成される、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記糸担体に接合可能に係合するように構成される前記糸ラペットの糸担体捕捉要素をさらに備える、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記糸担体捕捉要素は、前記管状ラペット本体内への前記糸担体の前記糸担体終端端部の侵入を可能にするように伸展可能である弾力性ラペット本体環状周辺辺縁を備える、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記糸ラペット捕捉要素は、糸担体終端端部に近接して前記糸担体のまわりに配置される環状リブまたは環状溝を備える、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記ラペット本体環状周辺辺縁は、前記糸担体終端端部に摺動可能に係合し、前記環状溝または隣接する前記環状リング内へと半径方向に収縮する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記糸担体通路は、複数の糸担体通路を備え、前記糸担体は、対応して前記複数の糸担体通路内に摺動可能に係合される複数の糸担体を備え、前記糸捕捉チャンバは、対応して前記複数の糸担体を受け取る複数の糸捕捉チャンバを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1の糸担体は、第1の糸を有する第1の糸ラペットを運搬し、前記第2の糸担体は、第2の糸を有する第2の糸ラペットを運搬し、前記第1および第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して前記第1および第2の糸ラペットを運搬し、離れた関係において前記基層内に一対の糸を配置する、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記第1の糸の第1の端部は、前記第2の糸の第2の端部と結ばれ、前記第1の糸の第2の端部は、前記第2の糸の第1の端部と結ばれ、前記基層上に配置される前記糸ループの交差部分を有する1つの糸ループを形成することができる、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記第1および第2の糸の第1の端部が、結ばれ、前記第1および第2の糸の第2の端部が、結ばれ、概して平行な離れた関係において前記基層上に配置される前記糸ループの一部を有する1つの糸ループを形成する、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1の糸担体は、第1の糸ラペットを運搬し、前記第2の糸担体は、第2の糸ラペットを運搬し、前記第1および第2の糸ラペットは、1つの糸によって継合され、前記第1および第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して第1および第2の糸ラペットを運搬し、前記糸の中間部分を前記基層上に配置し、前記基層を通して一対の糸端部を配置し、前記一対の糸端部は、概して平行な離れた関係において前記基層上に一対の糸部分を配置するように結ばれる、請求項11に記載の装置。
【請求項16】
前記糸の前記中間部分上に配置される綿撒糸をさらに備える、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1および第2の糸担体は、対応して前記第1および第2の糸捕捉チャンバの第1および第2の糸ラペット受取器内に延在可能であり、前記第1および第2の糸ラペットは、1つの糸によって継合され、前記第1の糸ラペットは、前記第1の糸担体上に配置され、前記第2の糸ラペットは、前記第2の糸捕捉チャンバの前記第2の糸ラペット受取器内に配置され、前記第1の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して、前記第1の糸ラペットを前記第1のラペット受取器内へと駆動し、前記第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して、前記第2の糸ラペットを前記第2の糸ラペット受取器から引き寄せ、前記糸の中間部分を前記糸の端部部分間の前記基層上に対角に配置し、前記端部部分は、前記基層上に配置される前記糸ループの交差部分を有する1つの糸ループを形成するように結ばれる、請求項11に記載の装置。
【請求項18】
前記複数の糸担体は、3つの糸担体を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
装置であって、
糸ラペットを保持するように構成される糸ラペット受取器を有する糸捕捉チャンバを含む縫合プローブと、
前記糸捕捉チャンバに隣接して配置される基層捕捉チャンバであって、縫合プローブ外部表面に通じるチャンバポートを有する基層捕捉チャンバと、
前記縫合プローブに摺動可能に係合される糸担体であって、前記糸担体の延在は、前記糸担体を前記糸捕捉チャンバの前記糸ラペット受取器内に移動させ、前記糸担体は、前記糸ラペットに接合可能に係合し、前記糸ラペットを前記糸ラペット受取器に運搬し、または前記糸ラペット受取器から運搬するように構成される、糸担体と
を備える装置。
【請求項20】
前記糸捕捉チャンバは、糸ラペットを保持するように構成される糸ラペット受取器をさらに備え、前記糸ラペットは、前記基層捕捉チャンバの前記糸ラペット受取器によって保持可能なラペット本体外部表面を有するラペット本体と、前記ラペット本体に接続される糸とを含む、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記ラペット本体は、前記糸担体によって摺動可能に刺される中実本体を有し、前記糸担体によって刺される前記中実本体は、前記糸捕捉チャンバ内への前記糸担体の延在時または前記糸捕捉チャンバからの後退時、前記糸ラペット受取器内への前記ラペット本体の挿入または前記糸ラペット受取器からの除去を可能にするために、前記糸担体のまわりに十分な半径方向弾性を有する、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記ラペット本体は、前記糸捕捉チャンバ内への前記糸担体の延在時または前記糸捕捉チャンバからの後退時、前記糸ラペット受取器内への前記糸ラペットの挿入または前記糸ラペット受取器からの除去を可能にするために、前記糸担体に係合するように構成されるラペット本体内部表面を有する、請求項20に記載の装置。
【請求項23】
前記糸担体上に配置される糸ラペット捕捉要素をさらに備え、前記糸ラペット捕捉要素は、前記ラペット本体内部表面に接合可能に係合するように構成される、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記糸担体捕捉要素は、前記管状ラペット本体内への前記糸担体の前記糸担体終端端部の侵入を可能にするように伸展可能である弾力性ラペット本体環状周辺辺縁を備える、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
糸ラペット捕捉要素は、糸担体終端端部に近接して前記糸担体のまわりに配置される環状リブまたは環状溝を備える、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記ラペット本体環状周辺辺縁は、前記糸担体終端端部に摺動可能に係合し、前記環状溝または隣接する前記環状リング内へと半径方向に収縮する、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記糸担体通路は、複数の糸担体通路を備え、前記糸担体は、対応して前記複数の糸担体通路内に摺動可能に係合される複数の糸担体を備え、前記糸捕捉チャンバは、対応して前記複数の糸担体を受け取る複数の糸捕捉チャンバを備える、請求項19に記載の装置。
【請求項28】
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1の糸担体は、第1の糸を有する第1の糸ラペットを運搬し、前記第2の糸担体は、第2の糸を有する第2の糸ラペットを運搬し、前記第1および第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して前記第1および第2の糸ラペットを運搬し、離れた関係において前記基層内に一対の糸を配置する、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記第1の糸の第1の端部は、前記第2の糸の第2の端部と結ばれ、前記第1の糸の第2の端部は、前記第2の糸の第1の端部と結ばれ、前記基層上に配置される前記糸ループの交差部分を有する1つの糸ループを形成することができる、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記第1および第2の糸の第1の端部は、結ばれ、前記第1および第2の糸の第2の端部は、結ばれ、概して平行な離れた関係において前記基層上に配置される前記糸ループの一部を有する1つの糸ループを形成する、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1の糸担体は、第1の糸ラペットを運搬し、前記第2の糸担体は、第2の糸ラペットを運搬し、前記第1および第2の糸ラペットは、1つの糸によって継合され、前記第1および第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して第1および第2の糸ラペットを運搬し、前記糸の中間部分を前記基層上に配置し、前記基層を通して一対の糸端部を配置し、前記一対の糸端部は、概して平行な離れた関係において前記基層上に一対の糸部分を配置するように結ばれる、請求項27に記載の装置。
【請求項32】
前記糸の前記中間部分上に配置される綿撒糸をさらに備える、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1および第2の糸担体は、対応して前記第1および第2の糸捕捉チャンバの第1および第2の糸ラペット受取器内に延在可能であり、前記第1および第2の糸ラペットは、1つの糸によって継合され、前記第1の糸ラペットは、前記第1の糸担体上に配置され、前記第2の糸ラペットは、前記第2の糸捕捉チャンバの前記第2の糸ラペット受取器内に配置され、前記第1の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して、前記第1の糸ラペットを前記第1のラペット受取器内へと駆動し、前記第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して、前記第2の糸ラペットを前記第2の糸ラペット受取器から引き寄せ、前記糸の中間部分を前記糸の端部部分間の前記基層上に対角に配置し、前記端部部分は、前記基層上に配置される前記糸ループの交差部分を有する1つの糸ループを形成するように結ばれる、請求項27に記載の装置。
【請求項34】
前記複数の糸担体は、3つの糸担体を備える、請求項19に記載の装置。
【請求項35】
装置であって、
外向き反対方向に面する関係において、対応して第1の開放凹形エリアおよび第2の開放凹形エリアの境を定める第1および第2の縫合プローブ凹形外部表面を有する縫合プローブと、
対応して前記縫合プローブ凹形外部表面の前記第1および第2の開放凹形エリア内に通じる一対の糸捕捉チャンバと、
チャンバ側壁ならびに第1および第2のチャンバポートを有する基層捕捉チャンバであって、前記第1および第2のチャンバポートは、各々、対応して前記縫合プローブ凹形外部表面の前記第1および第2の開放凹形エリア内に基層チャンバ進入口の境を定める遷移縁を画定する、基層捕捉チャンバと、
個々が前記縫合プローブ凹形外部表面の前記第1および第2の開放凹形エリアの各々内に通じる一対の糸担体通路と、
対応して前記一対の糸担体通路内に摺動可能に係合される一対の糸担体であって、前記一対の糸担体の各々は、対応して、前記第1および第2の開放凹形エリアによって画定される、前記基層捕捉チャンバの外側の第1および第2の開放空間内の前記一対の糸担体通路から、前記一対の糸捕捉チャンバのうちの対応するものの中まで延在可能である、一対の糸担体と
を備える、装置。
【請求項36】
前記基層捕捉チャンバは、各々がチャンバ底部からチャンバポートまで延在するチャンバ側壁を有する一対の基層捕捉チャンバを備え、前記チャンバポートは、対応して前記縫合プローブ凹形外部表面の前記第1および第2の開放凹形エリアの各々内の基層チャンバ進入口の境を定める遷移縁を画定する、請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記基層捕捉チャンバまたは前記一対の基層真空チャンバの各々に流体的に結合される真空源をさらに備え、前記真空源は、前記第1および第2のチャンバポートの各々において、対応して第1の基層および第2の基層を捕捉するために十分である前記基層捕捉チャンバまたは前記一対の基層真空チャンバ内のチャンバ圧力の低減を発生させるように動作可能である、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記第1および第2のチャンバポートの各々における前記第1および第2の基層の捕捉時、前記一対の糸担体のうちの第1のものは、前記第1の開放凹形エリアの前記第1の開放空間内に配置される前記第1の基層の一部を通過することができ、前記一対の糸担体のうちの第2のものは、前記第2の開放凹形エリアの前記第2の開放空間内に配置される前記第2の基層の一部を通過することができる、請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記第1および第2の糸担体によって対応して運搬される第1および第2の糸をさらに備え、前記第1および第2の糸の各々は、前記一対の糸捕捉チャンバによって対応して捕捉される、請求項38に記載の装置。
【請求項40】
前記一対の糸捕捉チャンバの各々は、糸ラペットを保持するように構成される糸ラペット受取器を有し、前記糸ラペットは、前記基層捕捉チャンバの前記糸ラペット受取器内に保持可能なラペット本体外部表面を有するラペット本体と、ラペット本体に接続される糸とを有する、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記第1および第2の糸担体の各々は、対応して前記糸ラペットのうちの1つを対応する糸ラペット受取器内に運搬し、または前記対応する糸ラペット受取器から運搬する、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記第1および第2の糸担体の各々は、対応して、1つの糸によって継合される第1および第2の糸ラペット本体を運搬する、請求項40に記載の装置。
【請求項43】
前記第1および第2の基層を通して運搬される前記第1および第2のラペット本体は、前記第1および第2の基層を横断して前記糸の中間部分を配置し、前記糸の端部部分は、糸ループを前記第1および第2の基層内に形成するように結ばれることができる、請求項42に記載の装置。
【請求項44】
前記ラペット本体は、前記一対の糸担体のうちの1つによって摺動可能に刺される中実本体を有し、前記一対の糸担体のうちの前記1つによって刺される前記中実本体は、約前記一対の糸担体のうちの前記1つのまわりに、前記一対の糸担体のうちの前記1つの前記糸捕捉チャンバ内への延在時または前記糸捕捉チャンバからの後退時、前記糸ラペット受取器内への前記ラペット本体の挿入または前記糸ラペット受取器からの除去を可能にするために十分な半径方向弾性を有する、請求項40に記載の装置。
【請求項45】
前記ラペット本体は、前記一対の糸担体のうちの前記1つの前記糸捕捉チャンバ内への延在時または前記糸捕捉チャンバからの後退時、前記一対の糸担体のうちの1つに摺動可能に係合し、前記糸ラペットを前記糸ラペット受取器内に挿入し、または前記糸ラペット受取器から除去するように構成されるラペット本体内部表面を有する、請求項40に記載の装置。
【請求項46】
前記一対の糸担体の各々上に配置される糸ラペット捕捉要素をさらに備え、前記糸ラペット捕捉要素は、前記ラペット本体に接合可能に係合するように構成される、請求項40に記載の装置。
【請求項47】
前記糸ラペット捕捉要素は、前記糸担体上に配置される環状リブまたは環状溝を備える、請求項46に記載の装置。
【請求項48】
前記一対の糸担体のうちの1つに接合可能に係合するように構成される前記糸ラペットの糸担体捕捉要素をさらに備える、請求項47に記載の装置。
【請求項49】
前記糸担体捕捉要素は、前記管状ラペット本体内への前記糸担体の糸担体終端端部の侵入を可能にするように伸展する弾力性ラペット本体環状周辺辺縁を備える、請求項48に記載の装置。
【請求項50】
前記ラペット本体環状周辺辺縁は、前記糸担体終端端部に摺動可能に係合し、前記環状溝または隣接する前記環状リング内へと半径方向に収縮する、請求項49に記載の装置。
【請求項51】
前記一対の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1の糸担体は、第1の糸を有する第1の糸ラペットを運搬し、前記第2の糸担体は、第2の糸を有する第2の糸ラペットを運搬し、前記第1および第2の糸担体は、対応して第1の基層および第2の基層を通して前記第1および第2の糸ラペットを運搬し、前記第1の基層を通して第1の糸を配置し、前記第2の基層を通して第2の糸を配置する、請求項40に記載の装置。
【請求項52】
前記第1の糸の第1の端部は、前記第2の糸の第2の端部と結ばれ、前記第1の糸の第2の端部は、前記第2の糸の第1の端部と結ばれ、前記基層上に配置される前記糸ループの交差部分を有する1つの糸ループを形成することができる、請求項51に記載の装置。
【請求項53】
前記第1および第2の糸の第1の端部が、結ばれ、前記第1および第2の糸の第2の端部が、結ばれ、前記第1および第2の基層の各々に配置される前記糸ループの一部を有する1つの糸ループを形成する、請求項52に記載の装置。
【請求項54】
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1の糸担体は、第1の糸ラペットを運搬し、前記第2の糸担体は、第2の糸ラペットを運搬し、前記第1および第2の糸ラペットは、1つの糸によって継合され、前記第1および第2の糸担体は、対応して前記第1の基層および前記第2の基層を通して第1および第2の糸ラペットを運搬し、前記糸の中間部分を前記第1および第2の基層上に配置し、前記第1および第2の基層を通して一対の糸端部を配置し、前記一対の糸端部は、一対の糸部分を前記第1および第2の基層の各々内に配置するように結ばれる、請求項40に記載の装置。
【請求項55】
前記糸の前記中間部分上に配置される綿撒糸をさらに備える、装置。
【請求項56】
装置を作製する方法であって、
開放凹形エリアの境を定める凹形外部表面をプローブ上に配置することと、
前記縫合プローブ凹形外部表面の前記開放凹形エリア内に通じるように糸捕捉チャンバを配置し、糸ラペット受取器を前記糸捕捉チャンバ内に配置することと、
糸ラペットを保持するように前記糸ラペット受取器を構成することであって、前記糸ラペットは、前記基層捕捉チャンバの前記糸ラペット受取器によって保持可能なラペット本体外部表面を有するラペット本体と、前記ラペット本体に接続される糸とを含む、ことと、
側壁を基層捕捉チャンバの底部からチャンバポートまで延在させることであって、前記チャンバポートは、前記縫合プローブ凹形外部表面の前記開放凹形エリア内の基層チャンバ進入口の境を定める遷移縁を画定する、ことと、
前記縫合プローブ凹形外部表面の前記開放凹形エリア内に通じるように糸担体通路を配置することと、
糸担体を前記糸担体通路内に摺動可能に係合させることであって、前記糸担体は、前記糸担体通路から、前記開放凹形エリアによって画定される、前記基層捕捉チャンバの外側の開放空間内の前記糸捕捉チャンバ内まで延在可能である、ことと
を含む方法。
【請求項57】
真空源を前記基層捕捉チャンバに流体的に結合することをさらに含み、前記真空源は、前記チャンバポートにおいて基層を捕捉するために十分な、前記基層捕捉チャンバ内のチャンバ圧力の低減を発生させるように動作可能である、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記チャンバポートにおける前記基層の捕捉時、前記糸担体は、前記開放凹形エリアの開放空間内に配置された、前記基層捕捉チャンバの外側の前記基層の一部を通過することができる、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記糸担体によって摺動可能に刺される中実本体として前記ラペット本体を形成することをさらに含み、前記糸担体によって刺される前記中実本体は、前記糸捕捉チャンバ内への前記糸担体の延在時または前記糸捕捉チャンバからの後退時、前記糸ラペット受取器内への前記ラペット本体の挿入または前記糸ラペット受取器からの除去を可能にするために、前記糸担体のまわりに十分な半径方向弾性を有する、請求項56に記載の方法。
【請求項60】
前記糸捕捉チャンバ内への前記糸担体の延在時または前記糸捕捉チャンバからの後退時、前記糸ラペット受取器内への前記糸ラペットの挿入または前記糸ラペット受取器からの除去を可能にするために、前記糸担体に係合するように構成されるラペット本体内部表面を含むように前記ラペット本体を形成することをさらに含む、請求項56に記載の方法。
【請求項61】
糸ラペット捕捉要素を前記糸担体上に配置することをさらに含み、前記糸ラペット捕捉要素は、前記ラペット本体内部表面に接合可能に係合するように構成される、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記糸担体捕捉要素を前記糸ラペット上に配置することをさらに含み、前記糸担体捕捉要素は、前記糸担体に接合可能に係合するように構成される、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記糸担体捕捉要素は、前記管状ラペット本体内への前記糸担体の前記糸担体終端端部の侵入を可能にするように伸展可能である弾力性ラペット本体環状周辺辺縁を備える、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記糸ラペット捕捉要素は、糸担体終端端部に近接して前記糸担体のまわりに配置される環状リブまたは環状溝を備える、請求項8に記載の方法。
【請求項65】
前記ラペット本体環状周辺辺縁は、前記糸担体終端端部に摺動可能に係合し、前記環状溝または隣接する前記環状リング内へと半径方向に収縮する、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記糸担体通路は、複数の糸担体通路を備え、前記糸担体は、対応して前記複数の糸担体通路内に摺動可能に係合される複数の糸担体を備え、前記糸捕捉チャンバは、対応して前記複数の糸担体を受け取る複数の糸捕捉チャンバを備える、請求項56に記載の方法。
【請求項67】
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1の糸担体は、第1の糸を有する第1の糸ラペットを運搬し、前記第2の糸担体は、第2の糸を有する第2の糸ラペットを運搬し、前記第1および第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して前記第1および第2の糸ラペットを運搬し、離れた関係において前記基層内に一対の糸を配置する、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記第1の糸の第1の端部は、前記第2の糸の第2の端部と結ばれ、前記第1の糸の第2の端部は、前記第2の糸の第1の端部と結ばれ、前記基層上に配置される前記糸ループの交差部分を有する1つの糸ループを形成することができる、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記第1および第2の糸の第1の端部が、結ばれ、前記第1および第2の糸の第2の端部が、結ばれ、概して平行な離れた関係において前記基層上に配置される前記糸ループの一部を有する1つの糸ループを形成する、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1の糸担体は、第1の糸ラペットを運搬し、前記第2の糸担体は、第2の糸ラペットを運搬し、前記第1および第2の糸ラペットは、1つの糸によって継合され、前記第1および第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して第1および第2の糸ラペットを運搬し、前記糸の中間部分を前記基層上に配置し、前記基層を通して一対の糸端部を配置し、前記一対の糸端部は、概して平行な離れた関係において前記基層上に一対の糸部分を配置するように結ばれる、請求項66に記載の方法。
【請求項71】
前記糸の前記中間部分上に綿撒糸を配置することをさらに含む、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1および第2の糸担体は、対応して前記第1および第2の糸捕捉チャンバの第1および第2の糸ラペット受取器内に延在可能であり、前記第1および第2の糸ラペットは、1つの糸によって継合され、前記第1の糸ラペットは、前記第1の糸担体上に配置され、前記第2の糸ラペットは、前記第2の糸捕捉チャンバの前記第2の糸ラペット受取器内に配置され、前記第1の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して、前記第1の糸ラペットを前記第1のラペット受取器内へと駆動し、前記第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して、前記第2の糸ラペットを前記第2の糸ラペット受取器から引き寄せ、前記糸の中間部分を前記糸の端部部分間の前記基層上に対角に配置し、前記端部部分は、前記基層上に配置される前記糸ループの交差部分を有する1つの糸ループを形成するように結ばれる、請求項66に記載の装置。
【請求項73】
装置を使用する方法であって、
糸ラペットを糸捕捉チャンバの糸ラペット受取器内に保持すること、または前記糸ラペットを糸担体の終端端部上に保持することであって、前記糸ラペットは、前記基層捕捉チャンバの前記糸ラペット受取器によって保持可能なラペット本体外部表面を有するラペット本体と、前記ラペット本体に接続される糸とを含む、ことと、
縫合プローブの糸担体通路内に摺動可能に係合される糸担体を糸捕捉チャンバ内まで延在させることであって、前記糸担体は、前記縫合プローブの縫合プローブ凹形外部表面によって境を定められた開放凹形エリアによって画定される、基層捕捉チャンバの外側の開放空間内へと通過し、前記基層捕捉チャンバは、チャンバ底部からチャンバポートまで延在するチャンバ側壁を有し、前記チャンバポートは、前記縫合プローブの前記開放凹形エリア内の基層チャンバ進入口の境を定める遷移縁を画定する、ことと
を含む方法。
【請求項74】
前記基層捕捉チャンバに流体的に結合される真空源を動作させることと、
前記基層捕捉チャンバ内のチャンバ圧力の低減を発生させることと
をさらに含む、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
基層を前記基層捕捉チャンバ内に捕捉することをさらに含む、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
前記開放凹形エリアの前記開放空間内に配置された、前記基層捕捉チャンバの外側の前記基層の一部に前記糸担体を通すことをさらに含む、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記糸ラペットを前記糸ラペット受取器内に挿入すること、または前記糸ラペット受取器から除去することをさらに含む、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記糸担体を前記糸捕捉チャンバから後退させ、前記基層を通して前記糸を配置することをさらに含む、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記基層を前記基層捕捉チャンバから解放することをさらに含む、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記糸の反対端を結び、糸ループを作成することをさらに含む、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記糸担体終端端部を用いて前記ラペット本体を刺すことをさらに含み、前記糸担体によって刺される前記ラペット本体は、前記糸捕捉チャンバ内への前記糸担体の延在時または前記糸捕捉チャンバからの後退時、前記糸ラペット受取器内への前記ラペット本体の挿入または前記糸ラペット受取器からの除去を可能にするために、前記糸担体のまわりに十分な半径方向弾性を有する、請求項73に記載の方法。
【請求項82】
前記糸捕捉チャンバ内への前記糸担体の延在時または前記糸捕捉チャンバからの後退時、前記糸ラペット受取器内への前記糸ラペットの挿入または前記糸ラペット受取器からの除去を可能にするために、前記糸担体終端端部とラペット本体内部表面を係合することをさらに含む、請求項73に記載の方法。
【請求項83】
前記糸担体上に配置される糸ラペット捕捉要素を前記ラペット本体内部表面と接合可能に係合することをさらに含む、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
前記糸ラペットの糸担体捕捉要素を前記糸担体と接合可能に係合することをさらに含む、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
前記ラペット本体内への前記糸担体の前記糸担体終端端部の侵入によって、弾力性ラペット本体環状周辺辺縁を伸展させることをさらに含む、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
前記弾力性ラペット本体環状周辺辺縁を前記糸担体終端端部に近接して前記糸担体のまわりに配置される環状リブまたは環状溝と係合させることをさらに含む、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
前記弾力性ラペット本体環状周辺辺縁を前記糸担体終端端部と摺動可能に係合させることをさらに含み、前記弾力性ラペット本体環状周辺辺縁は、前記環状溝または隣接する前記環状リング内へと半径方向に収縮する、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
縫合プローブの糸担体通路内に摺動可能に係合される糸担体を糸捕捉チャンバ内まで延在させることは、対応して複数の糸担体通路内に摺動可能に係合される複数の糸担体を対応する複数の糸捕捉チャンバ内まで延在させることを含む、請求項73に記載の方法。
【請求項89】
第1の糸担体を用いて第1の糸を有する第1の糸ラペットを運搬することと、
第2の糸担体を用いて第2の糸を有する第2の糸ラペットを運搬することと、
前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して前記第1および第2の糸ラペットを運搬し、離れた関係において前記基層内に一対の糸を配置することと
をさらに含む、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
前記第1の糸の第1の端部を前記第2の糸の第2の端部と結び、前記第1の糸の第2の端部を前記第2の糸の第1の端部と結び、前記基層上に配置される交差部分を有する糸ループを形成することをさらに含む、請求項89に記載の方法。
【請求項91】
前記第1および第2の糸の第1の端部を結び、前記第1および第2の糸の第2の端部を結び、概して平行な離れた関係において前記基層上に配置される前記糸ループの一部を有する1つの糸ループを形成することをさらに含む、請求項89に記載の方法。
【請求項92】
第1の糸担体を用いて第1の糸ラペット本体を運搬することと、
第2の糸担体を用いて第2の糸ラペット本体を運搬することであって、前記第1および第2のラペット本体は、1つの糸によって継合される、ことと、
前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して前記第1および第2の糸ラペット本体を運搬し、前記糸の中間部分を前記基層上に配置し、前記基層を通して一対の糸端部を配置することであって、前記一対の糸端部は、概して平行な離れた関係において前記基層上に一対の糸部分を配置するように結ばれる、ことと
をさらに含む、請求項88に記載の方法。
【請求項93】
前記糸の前記中間部分上に綿撒糸を配置することをさらに含む、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
第1の糸担体を用いて第1の糸ラペット本体を運搬することと、
第2の糸担体を用いて第2の糸ラペット本体を運搬することであって、前記第1および第2のラペット本体は、1つの糸によって継合され、前記第1の糸ラペットは、前記第1の糸担体上に配置され、前記第2の糸ラペットは、前記第2の糸捕捉チャンバの前記第2の糸ラペット受取器内に配置され、前記第1の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して、前記第1の糸ラペットを前記第1のラペット受取器内へと駆動し、前記第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して、前記第2の糸ラペットを前記第2の糸ラペット受取器から引き寄せ、前記糸の中間部分を前記糸の端部部分間の前記基層上に対角に配置し、前記端部部分は、前記基層上に配置される前記糸ループの交差部分を有する1つの糸ループを形成するように結ばれる、ことと
をさらに含む、請求項88に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本国際特許協力条約特許出願は、2021年5月7日に出願された米国非仮特許出願第17/315,119号の継続出願であり、米国非仮特許出願第17/315,119号は、2020年5月11日に出願された米国仮特許出願第63/022,632号の利益を主張し、各々が、本明細書によって、参照によって本明細書に援用される。
【0002】
I.技術分野
縫合糸を基層内に配置するための装置および方法を含む縫合システム。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
II.発明の開示
故に、本発明の特定の実施形態の広範な対象は、開放凹形エリアの境を定める縫合プローブ凹形外部表面を有する縫合プローブを含む装置を提供することであり得、該縫合プローブは、該縫合プローブ凹形外部表面の該開放凹形エリア内に通じる糸捕捉チャンバと、チャンバ底部からチャンバポートまで延在するチャンバ側壁を有する基層捕捉チャンバであって、該チャンバポートは、該縫合プローブ凹形外部表面の該開放凹形エリア内に基層チャンバ進入口の境を定める遷移縁を画定する、基層捕捉チャンバと、該縫合プローブ凹形外部表面の該開放凹形エリア内に通じる糸担体通路とを伴い、それによって、該糸担体通路内に摺動可能に係合される糸担体は、該基層捕捉チャンバの外側に残りながら、該糸担体通路から、該開放凹形エリアによって画定される開放空間内の該糸捕捉チャンバ内まで延在することができる。
【0004】
本発明の特定の実施形態の別の広範な対象は、糸ラペットを除去可能に保持するように構成される糸ラペット受取器を有する糸捕捉チャンバと、該糸捕捉チャンバに隣接して配置される基層捕捉チャンバであって、縫合プローブ外部表面に通じるチャンバポートを有する基層捕捉チャンバと、該縫合プローブに摺動可能に係合される糸担体とを提供することであり得、該糸担体の延在は、該糸担体を該糸捕捉チャンバの該糸ラペット受取器内に移動させ、該糸担体は、該糸ラペットに接合可能に係合し、該糸ラペットを該糸ラペット受取器に運搬し、または該糸ラペット受取器から運搬するように構成される。
【0005】
本発明の特定の実施形態の別の広範な対象は、外向き反対方向に面する関係において、対応して第1の開放凹形エリアおよび第2の開放凹形エリアの境を定める第1および第2の縫合プローブ凹形外部表面と、対応して該縫合プローブ凹形外部表面の該第1および第2の開放凹形エリア内に通じる一対の糸捕捉チャンバと、チャンバ側壁ならびに第1および第2のチャンバポートを有する基層捕捉チャンバであって、該第1および第2のチャンバポートは、各々、対応して該縫合プローブ凹形外部表面の該第1および第2の開放凹形エリア内に基層チャンバ進入口の境を定める遷移縁を画定する、基層捕捉チャンバと、個々が該縫合プローブ凹形外部表面の該第1および第2の開放凹形エリアの各々内に通じる一対の糸担体通路と、対応して該一対の糸担体通路内に摺動可能に係合される一対の糸担体とを含む縫合プローブを提供することであり得、該一対の糸担体の各々は、対応して、該第1および第2の開放凹形エリアによって画定される、該基層捕捉チャンバの外側の第1および第2の開放空間内の該一対の糸担体通路から、該一対の糸捕捉チャンバのうちの対応するものの中まで延在可能である。
【0006】
当然ながら、本発明のさらなる対象が、本明細書、図面、写真、および請求項の他の範囲全体を通して開示される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
III.図面の簡単な説明
図1図1は、後退条件における糸担体を有する縫合装置のある実施形態の第1の斜視図である。
【0008】
図2図2は、延在条件における糸担体を有する縫合装置のある実施形態の第2の斜視図である。
【0009】
図3図3は、縫合装置のある実施形態の第1の側面立面図である。
【0010】
図4図4は、縫合装置のある実施形態の上部平面図である。
【0011】
図5図5は、縫合装置のある実施形態の第2の側面立面図である。
【0012】
図6図6は、縫合装置のある実施形態の底部平面図である。
【0013】
図7図7は、図1に示される縫合プローブの拡大図である。
【0014】
図8図8は、図2に示される縫合プローブの拡大図である。
【0015】
図9図9は、縫合プローブの特定の実施形態の図3の側面立面図に示される部分9の拡大図である。
【0016】
図10図10は、図4に示される縫合プローブの拡大図である。
【0017】
図11A図11Aは、縫合装置の特定の実施形態を使用した特定の方法の描写である。
【0018】
図11B図11Bは、縫合プローブの特定の実施形態を身体開口部内に挿入する特定の方法の描写である。
【0019】
図11C図11Cは、基層捕捉チャンバに向かう基層を触知する特定の方法の描写である。
【0020】
図11D図11Dは、縫合装置を動作させ、糸担体を基層を通して駆動し、糸を基層内に配置する特定の方法の描写である。
【0021】
図11E図11Eは、糸ループを基層内に配置し、縫合プローブを身体開口部から除去する特定の方法の描写である。
【0022】
図12図12は、複数の糸担体を有する縫合装置の縫合プローブのある実施形態の上部平面図である。
【0023】
図13図13は、図12に示される断面図13-13である。
【0024】
図14図14は、糸ラペット捕捉要素のある実施形態を含む、延在する糸と、糸担体終端端部とを有する糸ラペットのある実施形態を図示する。
【0025】
図15図15は、図14に示される糸ラペットの実施形態と摺動可能に係合される糸担体終端端部を図示する。
【0026】
図16図16は、一対の糸担体と、糸を含む糸ラペットを各々が保持する対応する一対の糸捕捉チャンバとを有する縫合プローブのある実施形態の上部平面図である。
【0027】
図17図17は、一対の糸担体を有する縫合プローブのある実施形態の上部平面図であり、一対の糸担体は、対応して一対の糸捕捉チャンバ内に延在させられ、対応して一対の糸捕捉チャンバ内に保持された一対の糸ラペットに係合する。
【0028】
図18図18は、一対の糸担体を含む縫合プローブのある実施形態の上部平面図であり、一対の糸担体は、対応する一対の糸捕捉チャンバから後退させられ、一対の糸ラペットを運搬する。
【0029】
図19図19は、一対の延在可能糸担体と、ラペット本体から延在する糸を各々が有する一対の糸ラペットを保持するように構成される糸捕捉チャンバとを含む縫合プローブのある実施形態の上部平面図である。
【0030】
図20図20は、図19に示される縫合プローブの実施形態の動作によって基層内に配置される一対の糸の図示である。
【0031】
図21図21は、一対の延在可能糸担体と、一対のラペット本体間に延在する1つの糸を有する一対の糸ラペットを保持するように構成される糸捕捉チャンバとを有する縫合プローブのある実施形態の上部平面図である。
【0032】
図22図22は、図21に示される縫合プローブの実施形態の動作によって基層内に配置される糸の図示である。
【0033】
図23図23は、一対の延在可能糸担体と、一対のラペット本体間に延在する糸と、糸上に内側に配置される綿撒糸とを有する一対の糸ラペットを保持するように構成される糸捕捉チャンバとを有する縫合プローブのある実施形態の上部平面図である。
【0034】
図24図24は、図23に示される縫合プローブの実施形態の動作によって基層内に配置される綿撒糸を伴う糸の図示である。
【0035】
図25図25は、一対の延在可能糸担体を有する縫合プローブのある実施形態の上部平面図であり、一対の延在可能糸担体は、対応して縫合装置内に摺動可能に係合され、縫合プローブの一対の凹形部分内を通過する。
【0036】
図26図26は、一対の延在可能糸担体を有する縫合プローブのある実施形態の上部平面図であり、一対の延在可能糸担体は、対応して縫合装置内に摺動可能に係合され、縫合プローブの一対の凹形部分内を通過し、対応して一対の糸ラペットに係合する。
【0037】
図27図27は、一対の延在可能糸担体を有する縫合プローブのある実施形態の上部平面図であり、一対の延在可能糸担体は、対応して縫合装置内に摺動可能に係合され、縫合プローブの一対の凹形部分内を通過し、対応して、縫合プローブの一対の凹形部分を通して一対の糸ラペットを引き寄せる。
【0038】
図28図28は、図25~27に示される縫合プローブの実施形態の動作によって一対の基層内に配置される糸の図示である。
【0039】
図29図29は、縫合プローブの実施形態の動作によって基層に通された各糸の、反対側にある一対の糸端部を継合することによって基層内に配置される複数の縫合糸の図示である。
【0040】
図30図30は、縫合プローブの実施形態の動作によって基層に通された第1の糸の第1の糸端部と第2の糸の第2の糸端部を継合することによって基層内に配置される連続縫合糸の図示である。
【0041】
図31図31は、基層を通して1つの糸の一対の糸端部を引き寄せ、縫合プローブの実施形態の動作によって、糸の第1および第2の端部を継合することによって基層内に配置される縫合糸の図示である。
【0042】
図32A図32Aは、縫合プローブの縦軸に対して角度付けられた関係において配置される基層捕捉チャンバを有する縫合プローブのある実施形態の上部平面図である。
【0043】
図32B図32Bは、縫合プローブの縦軸に対して角度付けられた関係において配置される基層捕捉チャンバを有する縫合プローブのある実施形態の上部平面図である。
【0044】
図33A図33Aは、捕捉された基層を糸担体の経路に対して所望の空間関係に推進するように構成される基層捕捉チャンバ側壁を有する縫合プローブのある実施形態の上部平面図である。
【0045】
図33B図33Bは、捕捉された基層を糸担体の経路に対して所望の空間関係に推進するように構成される基層捕捉チャンバ側壁を有する縫合プローブのある実施形態の上部平面図である。
【0046】
図34図34は、縫合プローブの実施形態の動作によって、図32Bに示されるように基層を基層捕捉チャンバ内に捕捉し、基層を通して糸の一対の糸端部を引き寄せ、糸の第1および第2の端部を継合することによって基層内に配置される縫合糸の図示である。
【0047】
図35図35は、図33Bに示されるように構成される基層捕捉チャンバ側壁を有する基層捕捉チャンバの実施形態を使用した基層内の一対の縫合糸の結果的な位置の図示である。
【0048】
図36A図36Aは、一対の糸担体のうちの第1のものの糸担体終端端部に結合される、一対のラペット本体のうちの第1のものと、糸捕捉チャンバの糸ラペット受取器に搭載される、一対のラペット本体のうちの第2のものとを有する縫合プローブのある実施形態の上部平面図である。
【0049】
図36B図36Bは、縫合プローブのある実施形態の上部平面図であり、縫合プローブは、図36Aに示される対の糸担体の延在時、第1の糸担体の糸担体終端端部上に搭載される、一対のラペット本体のうちの第1のものを捕捉された基層を通して駆動し、一方、糸ラペット受取器に搭載される第2のラペット本体は、第2の糸担体の糸担体終端端部に係合し、一対の糸担体の後退は、基層を通して第2のラペット本体を引き寄せる。
【0050】
図37A図37Aは、図36Aおよび図36Bに示される方法からの結果として生じる基層内の糸の経路の図示である。
【0051】
図37B図37Bは、図37Aに示されるように基層に通される糸の反対糸端部を継合することから生じる基層内の縫合糸の図示である。
【0052】
図38図38は、縫合装置内に摺動可能に係合され、縫合プローブの凹形部分内を通過する3つの糸担体を有する縫合プローブのある実施形態の上部平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
IV.発明を実施するための態様(単数または複数)
ここで、概して、図1~10および図11A~11Eを参照すると、これらは、縫合装置(1)の例証的実施例(図1~10の実施例に示される)と、糸(8)を基層(15)に通す縫合装置を使用する方法(図11A~11Eの実施例によって示される)とを提供する。縫合装置(1)の実施形態は、基層捕捉チャンバ(2)と、後退条件(4)から延在条件(5)に向かって軸方向に移動する糸担体(3)とを含むことができ、これらの条件において、糸担体(3)の糸担体終端端部(6)は、基層捕捉チャンバ(2)の外側から糸捕捉チャンバ(7)内へと通過し、糸(8)を糸捕捉チャンバ(7)に送達すること、または糸(8)を糸捕捉チャンバ(7)から回収することのいずれかを行い、糸を基層(15)内に配置する。
【0054】
ここで、図7~10および図11A~11Eを参照すると、縫合装置(1)の実施形態は、縫合プローブ(10)を含むことができる。縫合プローブ(10)は、管状部材(11)から外向き軸方向に延在し、プローブ先端(12)において終端を有することができる。縫合プローブ外部表面(13)は、管状部材(11)の外部寸法の延在部として構成され、(図11A~11Eの例証的実施例に示されるように)プローブ先端(12)が自然身体開口部または切開等の身体開口部(14)を通過し、皮膚、筋膜、脂肪、または筋肉等の基層(15)に係合することを可能にすることができるが、必ずしもその必要はない。基層(15)の特定の実施例は、ヒトまたは動物組織を含む組織(16)を含むが、本説明は、例証的実施例として死体組織、組織の模擬物質、組織モデル、エラストマ成分、プラスチックもしくは天然布地、または同等物を含むヒトまたは動物組織以外の基層(15)の捕捉を除外することを意図されない。
【0055】
再び、図1~10および図11A~11Eを参照すると、特定の実施形態では、縫合プローブ(10)は、鈍頭プローブ先端(17)において終端を有する概して円筒形の縫合プローブ外部表面(13)を有することができる。特定の実施形態に関して、縫合プローブ外部表面(13)は、プローブ先端(17)に接近するテーパ状の、斜めの、または傾きが付けられた表面を含み、プローブ先端(17)における寸法を低減させることができる。傾きが付けられた、テーパ状の、または傾斜したプローブ面(18)を有することにおいて、より少量の組織解離または外傷を伴う、動物組織等の基層(15)に対する縫合プローブ(10)の付加的侵入を可能にするため、利点が存在し得る。
【0056】
再び、図1~10を参照すると、特定の実施形態では、基層捕捉チャンバ(2)は、縫合プローブ(10)内に配置されることができる。基層捕捉チャンバ(2)は、チャンバ側壁(19)を含むことができ、これは、縫合プローブ外部表面(13)に通じるチャンバポート(21)からある距離において、対向固定関係において、チャンバ底部(20)に結合する。特定の実施形態では、基層捕捉チャンバ(2)は、チャンバポート(21)において、または基層捕捉チャンバ(2)内に基層(15)の捕捉、引き寄せ、または配置を行うために十分である基層捕捉チャンバ(2)内のチャンバ圧力(23)の低減を発生させるように動作可能である真空源(22)に流体的に結合されることができるが、必ずしもその必要はない。
【0057】
ここで、主に、図7~10を参照すると、特定の実施形態では、縫合プローブ(10)は、凹形内部空間(28)を画定する縫合プローブ外部表面(13)内の開放凹形エリア(24’’)の境を定める凹形遷移境界(24’)まで延在する縫合プローブ凹形外部表面(24)を含むことができるが、必ずしもその必要はない。例証的実施例に示されるように、チャンバポート(21)は、チャンバ側壁(19)と、開放凹形エリア(24’’)との間に遷移縁を画定し、開放凹形エリア(24’’)は、縫合プローブ凹形外部表面(24)の開放凹形エリア(24’’)によって囲まれる基層捕捉チャンバ開口部(2’)の境を定め、それによって、チャンバポートは、凹形遷移境界(24’)によって境を定められた開放凹形エリア(24’’)より小さい面積の基層捕捉チャンバ開口部を取り囲むことができる。基層捕捉チャンバ(2)と縫合プローブ凹形外部表面(24)との間の構造関係は、周囲圧力(29)またはその近くに留まり得る縫合プローブ凹形外部表面(24)内の凹形内部空間(28)と比較して低減させられた圧力(23)下で、基層(15)が基層捕捉チャンバ(2)によって捕捉されることを可能にすることによって、相当の利点をもたらすことができる。
【0058】
ここで、主に、図10を参照すると、特定の実施形態では、縫合プローブ外部表面(13)の開放凹形エリア(24’’)は、チャンバポート(21)を囲む実質的に平坦な弧状面(26)をもたらすことができる。特定の実施形態では、チャンバポート(21)は、基層捕捉チャンバ(3)内の低減させられたチャンバ圧力(23)下で、基層(15)を基層捕捉チャンバ(2)内に保持することを補助し得る隆起させられたチャンバポート周辺辺縁(27)をさらに提供することができるが、必ずしもその必要はない。特定の実施形態では、チャンバポート周辺辺縁(27)は、縫合プローブ外部表面(13)の開放凹形エリア(24’’)の弧状平坦面(26)の水準より上まで隆起させられることができる。これは、弧状平坦面(26)より小さい曲率を有するチャンバポート周辺辺縁(27)、または弧状平坦面(26)から外向きに延在し、平坦化された周辺辺縁面(30)において終端を有するチャンバポート周辺辺縁(27)、またはそれらの組み合わせを提供することができるが、必ずしもその必要はない。
【0059】
再び、主に、図1~10を参照すると、1つまたはそれより多くの糸担体(3)が、基層捕捉チャンバ(2)の外側の開放凹形エリア(24’’)の凹形内部空間(28)を通過するように配置されることができる。開放凹形エリア(24’’)と、開放凹形エリア(24’’)に通じる基層捕捉チャンバ(2)との両方を有する縫合プローブ外部表面(13)の構造において、相当の利点が存在し得る。第1の事例では、(図11Cの実施例に示されるように)縫合プローブ外部表面(13)の凹形外部表面(24)は、指(25)の先端が力を基層(15)に与え、基層を基層捕捉チャンバ(2)に向かって移動させることを可能にするように構成されることができるが、必ずしもその必要はない。第2の事例では、低減させられた圧力(23)下の基層捕捉チャンバ(2)は、周囲または近周囲圧力(29)を1つまたはそれより多くの糸担体(3)が通過し得る開放凹形エリア(24’’)内に維持しながら、基層(15)を捕捉および保持することを補助することができる。故に、基層(15)は、基層捕捉チャンバ(2)が低減させられたチャンバ圧力(23)下にある状態で、チャンバポート(21)に保持され得、一方、糸担体(3)は、周囲圧力(29)下で基層(15)を通過することができ、これは、体液(31)を基層(15)から引き寄せることを回避し、さらに、糸担体(3)が延在および後退する管状部材(11)内に体液(31)を引き寄せることを回避する。
【0060】
加えて、特定の実施形態では、チャンバポート周辺辺縁(27)は、基層(15)に接触する縫合プローブ外部表面(13)の表面積を増加させることができる。縫合プローブ外部表面(13)の増加させられた表面積は、低減させられたチャンバ圧力(22)が基層捕捉チャンバ(2)内で発生させられ得るか、または基層捕捉チャンバ(2)内に捕捉された基層(15)に対する縫合プローブ(10)の移動を減少させ得るそれらの実施形態において、基層(15)の捕捉において、相当の利点をもたらし得る。
【0061】
ここで、概して、図12~38を参照すると、縫合プローブ(12)の実施形態は、図1~10の実施例に示されるように、1つの糸担体(3)を含むことができ、または、2つの糸担体(3)を有する図12~20の実施例、もしくは3つの糸担体(3)を有する図38の実施例に示されるように、複数の糸担体(3)を含むことができる。しかしながら、これらの例証的実施例は、より多数の糸担体(3)を有する実施形態を除外することを意図されない。
【0062】
ここで、主に、図12および図13を参照すると、特定の実施形態では、糸担体(3)が糸捕捉チャンバ(7)内へと通過する糸捕捉チャンバ通路(32)のまわりに配置される、およびその中に配置される縫合プローブ外部表面(13)の凹形部分(24)の外部表面は、糸ラペット受取器(33)として構成されることができ、これは、外向きに延在する糸(8)を有する糸ラペット(34、34A、34B)を受け取られ、保持することができる。1つまたはそれより多くの糸担体の各々は、(図13の実施例に示されるように)駆動部材の第1の端部(42)に結合され、外向き軸方向に延在し、糸担体終端端部(6)において終端を有することができる。糸担体(3)は、細いロッドを備えることができ、これは、糸担体終端端部(6)に接近するにつれてテーパ状であることができるが、必ずしもその必要はない。テーパは、糸担体(6)が特定のタイプの基層(15)を通過し、特定の実施形態では、ラペット本体(34)内へと通過するかまたはそれを通過し、糸捕捉チャンバ(7)に進入することを可能にするために十分であることができ、特定の実施形態に関して、糸担体(3)は、動物組織を備える基層(15)を通過するために、糸担体終端端部(6)において、尖鋭点までテーパ状であることができる。
【0063】
ここで、主に、図14および図15を参照すると、糸ラペット(34)は、閉鎖端管状ラペット本体(35A)を備えることができるが、必ずしもその必要はない。ラペット本体外部表面(36)は、糸ラペット受取器(33)に接合係合し、糸担体(3)が糸捕捉チャンバ(7)内へと通過する糸捕捉チャンバ通路(32)内にラペット本体(35A)を保持するように構成されることができる。ラペット本体内部表面(37)は、糸担体(3)を受け取るためのラペット本体内部空間(38)を画定することができる。管状ラペット本体(35A)は、糸担体捕捉要素(41)を含むことができる。一実施例として、ラペット本体開放端(40)に近接するラペット本体環状周辺辺縁(39)において終端を有することができる。ラペット本体環状周辺辺縁(39)は、糸担体終端端部(6)が管状ラペット本体(35A)内へと通過することを可能にするために、十分に弾力性を有することができる。ラペット本体環状周辺辺縁(39)の弾力性性質は、弾力性に伸展して糸担体終端端部(6)の侵入を可能にする弾力性材料を備えることができる。
【0064】
再び、主に、図14および図15を参照すると、特定の実施形態では、ラペット本体(34)は、管状ラペット本体(35)を含まなくてもよく、むしろ、糸(8)が取り付けられた中実ラペット本体(35B)を含み得る。ラペット本体外部表面(36)は、糸ラペット受取器(33)に接合係合し、糸担体(3)が糸捕捉チャンバ(7)内へと通過する糸捕捉チャンバ通路(32)内に、またはそれを超えてラペット本体(35A)を固定するように構成されることができる。糸担体(3)は、ラペット本体(34)を刺し、糸捕捉チャンバ(7)に進入することができ、ラペット本体(34)は、糸担体(3)に摺動可能に係合することができる。中実ラペット本体(35B)は、糸担体終端端部(6)が中実ラペット本体(35B)内へと通過するかまたはそれを通過することを可能にするために、十分に弾力性を有することができる。中実ラペット本体(35B)の弾力性性質は、弾力性に伸展して、糸担体終端端部(6)が中実ラペット本体(35B)内へと通過するかまたはそれを通過することを可能にし、糸担体(3)のまわりに十分に弾力性を有して収縮し、ラペット本体受取器(33)への送達またはラペット本体受取器(33)からの除去を可能にすることができる。
【0065】
再び、主に、図14~18を参照すると、1つまたはそれより多くの糸担体(3)の各々は、ラペット本体捕捉要素(43)をさらに含むことができ、これは、ラペット本体(34)内へと通過するかまたはそれを通過し、糸担体(3)を糸捕捉チャンバ(7)から抜去するとき、ラペット本体(34)を糸担体終端端部(6)に近接して保持し、基層捕捉チャンバ(2)内に配置される基層(15)を通して引き寄せられ、対応して糸(8)を基層(15)に通すことができる。特定の実施形態では、ラペット本体捕捉要素(43)は、糸担体(3)の糸担体終端端部(6)に近接して配置される環状溝(43A)または環状リング(43B)またはその一部を備えることができる。特定の実施形態では、ラペット本体環状周辺辺縁(39)は、糸担体(3)に摺動可能に係合し、半径方向に収縮し、環状溝(43A)内に受け取られ、保持されることができる。特定の実施形態では、糸担体(3)によって刺されるラペット本体(34)は、糸担体(3)に摺動可能に係合し、半径方向に収縮し、環状溝(43A)内に受け取られ、保持されることができる。特定の実施形態では、糸担体(3)によって刺されるラペット本体(34)は、糸担体(3)に摺動可能に係合し、環状リング(43B)を超えて通過し、糸担体(3)のまわりに半径方向に収縮し、ラペット本体(34)に対して環状リング(43B)を当接させることができる。糸担体(3)を管状部材(11)内に軸方向に後退させるとき、ラペット本体(34)は、糸捕捉チャンバ(7)と反対側にある縫合プローブ(10)の凹形外部表面(24)の外部表面に係合することができ、1つまたはそれより多くの糸担体(3)は、ラペット本体(34)から摺動可能に係脱されることができる。
【0066】
ここで、主に、図19および図20を参照すると、(図19の実施例に示されるように)2つのラペット本体(34A)(34B)の各々が、延在する不連続糸(8A)(8B)を有する特定の実施形態では、縫合装置(1)の動作によって、不連続糸(8A)(8B)の各々の中間部分は、(図20の実施例に示されるように)離れた関係において基層(15)内に配置されることができる。続いて、2つの対の糸端部(8A’)(8A’’)および(8B’)(8B’’)の各々は、種々の組み合わせにおいて結ばれ、(図29の実施例に示されるように)離れた関係において基層(15)内に配置される一対の不連続縫合糸(44A)(44B)として、対の糸(8A)(8B)を基層(15)内に配置することができ、または、第1の糸の第1の端部(8A’)は、第2の糸の第2の端部(8B’’)と結ばれ、第1の糸の第2の端部(8A’’)は、第2の糸の第1の端部(8B’)と結ばれ、(図29の実施例に示されるように)糸が基層を超えて交差する1つの糸ループ(44C)を形成することができ、または、各糸の第1の端部が、結ばれ、糸の第2の端部が、結ばれ、(図29の実施例に示されるように)概して平行な関係において基層(15)上に配置される糸ループの一部を有する1つの糸ループ(44D)を形成することができる。
【0067】
ここで、主に、図21および22を参照すると、(図21の実施例に示されるように)1つの糸(8)が、2つのラペット本体(34A)(34B)間に配置される共通長さを有する実施形態では、次いで、一対の縫合糸(44A)(44B)は、離れた関係において基層(15)内に配置されることができ、一対の糸端部(8A’)(8A’’)は、結ばれ、(図31の実施例に示されるように)概して平行な関係において基層(15)上に配置される糸部分(45A’)(45A’’)を形成することができる。
【0068】
ここで、主に、図23および図24を参照すると、1つの糸(8)が、一対のラペット本体(34A)(34B)間に配置される共通長さを有する特定の実施形態では、綿撒糸(46)が、(図23の実施例に示されるように)糸(8)上の内側に配置されることができ、糸担体(3)が基層(15)を通して引き寄せられると、綿撒糸(46)は、(図24の実施例に示されるように)基層(15)を通過する糸の部分間の基層(15)上に配置されることができる。
【0069】
ここで、主に、図25を参照すると、特定の実施形態では、縫合プローブ(10)は、管状部材(11)から外向き軸方向に延在し、概して外向き反対方向に面する関係(ある実施形態では、鏡像関係)に配置される一対の縫合プローブ凹形外部表面(24A)(24B)(各々、上記に説明される)を有するプローブ先端(12)において終端を有することができ、対応する一対の基層捕捉チャンバ(2A)(2B)は、各々、上記に説明されるように、一対の凹形外部表面(24A)(24B)のうちの対応するものに通じるチャンバポート(21A)(21B)を有し、特定の実施形態では、共通チャンバ側壁(19)は、一対のチャンバポート(21A)(21B)において終端を有する。1つまたはそれより多くの糸担体(3)は、対応して凹形内部空間(28A)(28B)のうちの1つ内に通過するように動作することができ、凹形内部空間(28A)(28B)は、対応して、基層捕捉チャンバ(2)の外側の縫合プローブ外部表面(13)の一対の凹形外部表面(24A)(24B)の各々によって画定される。
【0070】
ここで、主に、図26を参照すると、特定の実施形態では、糸担体(3)は、後退条件(5)から延在条件(6)に向かって、一対の凹形内部空間(28A)(28B)の各々内で軸方向に移動することができ、一対の凹部(24)の各々内の対応する糸担体(3A)(3B)は、一対の基層捕捉チャンバ(2)のうちの対応するものの外側から糸捕捉チャンバ(7)の対応する糸ラペット受取器(34A)(34B)内へと通過する。
【0071】
ここで、主に、図27を参照すると、糸担体(3A)(3B)の各々は、糸捕捉チャンバ(7)内の対応する糸ラペット受取器(34A)(34B)内に搭載される糸ラペット(34)を捕捉することができる。一対の糸担体(3A)(3B)の後退は、後退条件(5)に向かった糸担体(3)の戻り時、縫合プローブ(10)の対応する凹形部分(24)を通して糸(8)を引き寄せることができる。ある実施形態では、糸担体(3A)(3B)の両方は、駆動部材の第1の端部(42)に結合され、駆動部材の第1の端部(42)の移動時、同時に延在および後退させられることができる。他の実施形態では、各糸担体(3)は、一対の駆動部材の第1の端部(42)に結合されることができ、これは、他の糸担体(3Aまたは3B)と独立に一対の糸担体(3A)(3B)の各々を駆動するように独立に動作する。
【0072】
図25~27の例証的実施例では、1つの糸(8)の反対糸端部(8A’)(8A’’)(図19の実施例に示される)または一対の糸(8A)(8B)の糸端部(8A’)(8B’)(図25の実施例に示される)上に配置される一対の糸ラペット(34A)(34B)が、糸捕捉チャンバ(7)の糸ラペット受取器(33A)(33B)内に搭載されることができる。図25~27に示されるように、一対の基層捕捉チャンバ(2A)(2B)の各々は、(図28の実施例に示されるように)対応して一対の凹形部分(24A)(24B)に通じることができ、対応して一対の基層(15A)(15B)を捕捉することができる。一対の糸担体(3A)(3B)は、同時または順次であるかどうかにかかわらず、対応する一対の凹形内部空間(28A)(28B)内に延在させられ、対応して、対の基層(15)を通過し、糸捕捉チャンバ(7)内に搭載される対応する対のラペット本体(34A)(34B)を通過するかまたはその中へと通過することができる。対応する対のラペット本体(34A)(34B)を保持する一対の糸担体(3A)(3B)は、後退させられ、一対の基層捕捉チャンバ(2)内に捕捉された対の基層(15)のそれぞれを通して一対の糸端部(8A’)(8A’’)を引き寄せることができる。糸(8)が、対応する対の基層(15A)(15B)を通して引き寄せられる、反対側にある一対の端部(8A’)(8A’’)を有する1つの糸(8)を備える場合、一対の端部(8A’)(8A’’)は、図28の実施例に示されるように、相互に対して対の基層(15)を固着させるように結ばれることができる。
【0073】
ここで、概して、図29~31を参照すると、縫合デバイス(1)の種々の実施形態の使用は、捕捉された基層(15)内に作製される対応する種々の縫合糸(44)構成をもたらし得る。ここで、図29を参照すると、不連続縫合糸(44)または複数の不連続縫合糸(44)は、基層(15)を通過された各糸(8)の、反対側にある一対の糸端部(8A’)(8A’’)を継合することによって、基層(15)内に作製されることができる。ここで、主に、図30を参照すると、連続縫合糸(44)が、第1の糸(8A)の第1の糸端部(8A’)と第2の糸(8B)の第2の糸端部(8B’’)を継合することによって、捕捉された基層(15)内に作製されることができる。ここで、主に、図31を参照すると、縫合糸(44)は、基層(15)を通して一対の糸端部(8A’)(8A’’)を引き寄せ、糸の第1および第2の端部(8A’)(8A’’)を継合することによって、基層内に作製されることができる。
【0074】
ここで、主に、図32Aおよび図32Bを参照すると、特定の実施形態では、基層捕捉チャンバ(2)は、固定されて、または調節可能にプローブ先端(12)の凹形部分(24)内に配置されることができる。図に示されるように、基層捕捉チャンバ(2)の内側縦軸(47)は、プローブ先端(48)の縦軸に対して角度付けられた関係において配置されることができる。これは、糸担体(3)の経路に対して異なる空間関係において基層(15)を位置付け、糸(8)が基層(15)内への縫合糸(44)の所望の引っ掛かりをもたらす経路において、基層(15)を通過することを可能にする利点をもたらす。ここで、図34を参照すると、これは、図32Bに示される角度付けられた基層捕捉チャンバ(2)の実施形態を使用した基層(15)内の縫合糸(44)の結果的な位置を図示する。
【0075】
ここで、主に、図33Aおよび図33Bを参照すると、特定の実施形態では、基層捕捉チャンバ側壁(19)は、捕捉された基層(15)を糸担体(単数または複数)(3)の経路に対して所望の空間関係に推進するように構成されることができる。図33Aによって図示されるように、基層(15)は、基層捕捉チャンバ側壁(19)に順応するように推進され、第1の方向における基層(15)を通した糸担体(単数または複数)(3)の経路を変更することができ、図33Bによって図示されるように、基層(15)は、基層捕捉チャンバ側壁(19)に順応するように推進され、第1の方向と異なる第2の方向における基層(15)を通した糸担体(3)の経路を変更することができる。ここで、図35を参照すると、これは、図33Bに示されるように構成される基層捕捉チャンバ側壁(19)を有する基層捕捉チャンバ(2)の実施形態を使用した基層内の一対の縫合糸(44A)(44B)の結果的な位置を図示する。
【0076】
ここで、主に、図36Aおよび図36Bを参照すると、特定の実施形態では、反対糸端部(8A’)(8A’’)に取り付けられる一対の糸ラペット(34A)(34B)のうちの1つを有する1つの糸(8)は、一対の糸担体(3)のうちの第1のものの糸担体終端端部(6)に結合される、一対の糸ラペット(34A)のうちの第1のものを有することができ、一対の糸ラペット(34b)のうちの第2のものは、糸捕捉チャンバ(7)の糸ラペット受取器(33)に搭載されることができる。一対の糸担体(3)の延在は、捕捉された基層(15)を通して、第1の糸担体(3)の糸担体終端端部(6)上に搭載される一対の糸ラペット(34A)のうちの第1のものを駆動し、一方、糸ラペット受取器(33)に搭載される第2の糸ラペット(34B)は、第2の糸担体(3)の糸担体終端端部(6)に係合し、一対の糸担体(3)の後退は、基層(15)を通して第2の糸ラペット(34B)を引き寄せる。
【0077】
ここで、図37Aを参照すると、これは、基層(15)内の糸(8)の結果的な経路を図示し、図37Bを参照すると、これは、一対の糸端部(8A’)(8A’’)を継合したときの基層(15)内の結果的な縫合糸(44)を図示する。
【0078】
ここで、主に、図38を参照すると、縫合装置(1)の特定実施形態は、3つまたはそれより多くの糸担体(3)をさらに含むことができ、これは、上記に説明されるように動作し、複数の糸(8)を基層捕捉チャンバ(2)内に捕捉された基層(15)に通すかまたは引き寄せ、上記に説明されるように、複数の糸(8)を基層(15)内に配置し、糸端部(8A’)(8A’’)(8B’)(8B’’)を種々の組み合わせにおいて継合し、基層(15)内で種々の形態の縫合糸(44)を取得する。
【0079】
前述から容易に理解され得るように、本発明の基本概念は、種々の方法において具体化されてもよい。本発明は、最良の態様を含む縫合装置、ならびにそのような縫合装置を作製および使用するための方法の多数かつ多様な実施形態を伴う。
【0080】
したがって、説明によって開示される、または本願に付随する図もしくは表に示される本発明の特定の実施形態または要素は、限定であることを意図されず、むしろ、本発明によって包括的に包含される多数かつ多様な実施形態、またはその任意の特定の要素に関して包含される均等物の例証であることを意図される。加えて、本発明の単一実施形態または要素の具体的な説明は、可能な全ての実施形態または要素を明示的に説明していないことがあり、多くの代替物は、説明および図によって暗示的に開示される。
【0081】
装置の各要素または方法の各ステップが、装置用語または方法用語によって説明され得ることを理解されたい。そのような用語は、所望される場合、本発明が享受する暗示的に広範な範囲を明確にするために代用されることができる。一実施例としてではあるが、方法の全てのステップが、ある作用、その作用を行うための手段、またはその作用を引き起こす要素として開示され得ることを理解されたい。同様に、装置の各要素は、物理的要素、またはその物理的要素が促進する作用として開示され得る。一実施例としてではあるが、「縫合糸」の開示は、明示的に検討されるかどうかにかかわらず、「縫合」行為の開示を包含すると理解されたい。逆に、「縫合」行為の事実上の開示が存在する場合、そのような開示は、「縫合糸」およびさらには「縫合するための手段」の開示を包含するように理解されたい。各要素またはステップに関するそのような代替用語は、説明に明示的に含まれるように理解されるべきである。
【0082】
加えて、使用される各用語に関して、本願におけるその利用がそのような解釈と矛盾しない限り、一般的な辞書の定義が、Merriam-Webster’s Collegiate Dictionary(各定義は、参照によって本明細書に援用される)に収録されるような各用語に関する説明に含まれるように理解されるべきであることを理解されたい。
【0083】
本明細書中の全ての数値は、明示的に示されるかどうかにかかわらず、用語「約」によって修飾されると仮定される。本発明の目的のために、範囲は、「約」1つの特定の値から「約」別の特定の値までとして表され得る。そのような範囲が表されるとき、別の実施形態は、1つの特定の値から他の特定の値までを含む。端点による数値範囲の列挙は、その範囲内に包含される全ての数値を含む。1から5の数値範囲は、例えば、数値1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5等を含む。範囲の各々の端点は、他の端点との関連において、および他の端点から独立に有意であることをさらに理解されたい。値が、先行詞「約」の使用によって近似値として表されるとき、特定の値が、別の実施形態を形成することを理解されたい。用語「約」は、一般に、列挙される数値と同等であるか、または同一の機能もしくは結果を有すると当業者が見なす数値の範囲を指す。同様に、先行詞「実質的に」は、全体的にではないが、大部分において、同一の形態、様式、または程度を意味し、特定の要素は、当業者が同一の機能または結果を有すると見なす構成の範囲を有する。特定の要素が、先行詞「実質的に」の使用によって近似値として表されるとき、特定の要素が、別の実施形態を形成することを理解されたい。
【0084】
さらに、本発明の目的のために、用語「a」または「an」事物は、別様に限定されない限り、その事物のうちの1つまたはそれより多くを指す。したがって、用語「a」または「an」、「1つまたはそれより多く」、および「少なくとも1つ」は、本明細書中で同義的に使用され得る。
【0085】
したがって、出願人(または出願人ら)は、少なくとも、i)本明細書に開示および説明される縫合装置の各々、ii)開示および説明される関連する方法、iii)これらのデバイスおよび方法の各々の類似物、均等物、およびさらには暗示的変形例、iv)示される、開示される、または説明される機能の各々を遂行するそれらの代替実施形態、v)開示および説明されるものを遂行することに対して暗示的であることを示される機能の各々を遂行するそれらの代替設計および方法、vi)別個かつ独立した発明として示される、各特徴、構成要素、およびステップ、vii)開示される種々のシステムまたは構成要素によって増進される用途、viii)そのようなシステムまたは構成要素によって生産される、結果として生じる製品、ix)本明細書の前述の、および付随の実施例のうちのいずれかを参照して実質的に説明される方法および装置、x)開示される前述の要素の各々の種々の組み合わせおよび並べ替えを主張することを理解されたい。
【0086】
本特許出願の背景の節は、本発明が関連する事業分野の記述を提供する。この節は、本発明が導かれる技術状況についての情報、問題、または懸念を関連付ける際に有用なある米国特許、特許出願、公開、または主張される発明の主題の言い換えも援用し得、または含み得る。本明細書に引用される、または援用される任意の米国特許、特許出願、公開、記述、または他の情報は、本発明に関する従来技術として判断されるように読み取られ、解釈され、または見なされることを意図されない。
【0087】
本明細書に記載される請求項は、もしあれば、本発明のこの説明の一部として、参照によって本明細書に援用され、出願人は、請求項またはその任意の要素もしくは構成要素のうちのいずれかまたは全てを裏付ける付加的説明として、そのような請求項のそのような援用された内容の全てまたは一部を使用する権利を明示的に留保し、出願人は、必要に応じて、そのような請求項もしくはその任意の要素もしくは構成要素の援用された内容の任意の部分もしくは全てを説明から請求項に移動させ、またはその逆を行い、本願によって、またはその任意の後続出願もしくは継続、分割、もしくは一部継続出願によって、保護が求められる事項を規定する権利、または任意の国もしくは条約の特許法、規則、もしくは規制の任意の利益、それらに準ずる料金の減額を得る権利、またはそれらに準拠する権利をさらに明示的に留保し、参照によって援用されるそのような内容は、その任意の後続の継続、分割、もしくは一部継続出願またはそれらに対する任意の再発行または延長を含め、本願の係属中、常に存続すべきである。
【0088】
加えて、本明細書に記載される請求項は、もしあれば、本発明の限定された数の好ましい実施形態の割当および境界を説明することをさらに意図され、本発明の最も広い実施形態または主張され得る本発明の実施形態の完全な列挙として解釈されるべきではない。出願人は、任意の継続、分割、もしくは一部継続出願、または類似の出願の一部として上記に記載された説明に基づいてさらなる請求項を展開するいずれの権利も放棄しない。
(項目1)
装置であって、
開放凹形エリアの境を定める凹形遷移境界まで延在する縫合プローブ凹形外部表面を有する縫合プローブと、
前記縫合プローブ凹形外部表面の前記開放凹形エリア内に通じる糸捕捉チャンバと、
チャンバ底部からチャンバポートまで延在するチャンバ側壁を有する基層捕捉チャンバであって、前記チャンバポートは、前記縫合プローブ凹形外部表面の前記開放凹形エリア内に基層チャンバ進入口の境を定める遷移縁を画定する、基層捕捉チャンバと、
前記縫合プローブ凹形外部表面の前記開放凹形エリア内に通じる糸担体通路と、
前記糸担体通路内に摺動可能に係合される糸担体であって、前記糸担体通路から、前記開放凹形エリアによって画定される、前記基層捕捉チャンバの外側の開放空間内の前記糸捕捉チャンバ内まで延在可能である糸担体と
を備える装置。
(項目2)
前記基層捕捉チャンバに流体的に結合される真空源をさらに備え、前記真空源は、前記チャンバポートにおいて基層を捕捉するために十分な、前記基層捕捉チャンバ内のチャンバ圧力の低減を発生させるように動作可能である、項目1に記載の装置。
(項目3)
前記チャンバポートにおける前記基層の捕捉時、前記糸担体は、前記開放凹形エリアの開放空間内に配置された、前記基層捕捉チャンバの外側の前記基層の一部を通過することができる、項目2に記載の装置。
(項目4)
前記糸捕捉チャンバは、糸ラペットを保持するように構成される糸ラペット受取器をさらに備え、前記糸ラペットは、前記基層捕捉チャンバの前記糸ラペット受取器によって保持可能なラペット本体外部表面を有するラペット本体と、前記ラペット本体に接続される糸とを含む、項目1に記載の装置。
(項目5)
前記ラペット本体は、前記糸担体によって摺動可能に刺される中実本体を有し、前記糸担体によって刺される前記中実本体は、前記糸捕捉チャンバ内への前記糸担体の延在時または前記糸捕捉チャンバからの後退時、前記糸ラペット受取器内への前記ラペット本体の挿入または前記糸ラペット受取器からの除去を可能にするために、前記糸担体のまわりに十分な半径方向弾性を有する、項目4に記載の装置。
(項目6)
前記ラペット本体は、前記糸捕捉チャンバ内への前記糸担体の延在時または前記糸捕捉チャンバからの後退時、前記糸ラペット受取器内への前記糸ラペットの挿入または前記糸ラペット受取器からの除去を可能にするために、前記糸担体に係合するように構成されるラペット本体内部表面を有する、項目4に記載の装置。
(項目7)
前記糸担体上に配置される糸ラペット捕捉要素をさらに備え、前記糸ラペット捕捉要素は、前記ラペット本体内部表面に接合可能に係合するように構成される、項目6に記載の装置。
(項目8)
前記糸担体に接合可能に係合するように構成される前記糸ラペットの糸担体捕捉要素をさらに備える、項目7に記載の装置。
(項目9)
前記糸担体捕捉要素は、前記管状ラペット本体内への前記糸担体の前記糸担体終端端部の侵入を可能にするように伸展可能である弾力性ラペット本体環状周辺辺縁を備える、項目8に記載の装置。
(項目10)
前記糸ラペット捕捉要素は、糸担体終端端部に近接して前記糸担体のまわりに配置される環状リブまたは環状溝を備える、項目9に記載の装置。
(項目11)
前記ラペット本体環状周辺辺縁は、前記糸担体終端端部に摺動可能に係合し、前記環状溝または隣接する前記環状リング内へと半径方向に収縮する、項目10に記載の装置。
(項目12)
前記糸担体通路は、複数の糸担体通路を備え、前記糸担体は、対応して前記複数の糸担体通路内に摺動可能に係合される複数の糸担体を備え、前記糸捕捉チャンバは、対応して前記複数の糸担体を受け取る複数の糸捕捉チャンバを備える、項目1に記載の装置。
(項目13)
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1の糸担体は、第1の糸を有する第1の糸ラペットを運搬し、前記第2の糸担体は、第2の糸を有する第2の糸ラペットを運搬し、前記第1および第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して前記第1および第2の糸ラペットを運搬し、離れた関係において前記基層内に一対の糸を配置する、項目12に記載の装置。
(項目14)
前記第1の糸の第1の端部は、前記第2の糸の第2の端部と結ばれ、前記第1の糸の第2の端部は、前記第2の糸の第1の端部と結ばれ、前記基層上に配置される前記糸ループの交差部分を有する1つの糸ループを形成することができる、項目13に記載の装置。
(項目15)
前記第1および第2の糸の第1の端部が、結ばれ、前記第1および第2の糸の第2の端部が、結ばれ、概して平行な離れた関係において前記基層上に配置される前記糸ループの一部を有する1つの糸ループを形成する、項目14に記載の装置。
(項目16)
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1の糸担体は、第1の糸ラペットを運搬し、前記第2の糸担体は、第2の糸ラペットを運搬し、前記第1および第2の糸ラペットは、1つの糸によって継合され、前記第1および第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して第1および第2の糸ラペットを運搬し、前記糸の中間部分を前記基層上に配置し、前記基層を通して一対の糸端部を配置し、前記一対の糸端部は、概して平行な離れた関係において前記基層上に一対の糸部分を配置するように結ばれる、項目12に記載の装置。
(項目17)
前記糸の前記中間部分上に配置される綿撒糸をさらに備える、項目16に記載の装置。
(項目18)
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1および第2の糸担体は、対応して前記第1および第2の糸捕捉チャンバの第1および第2の糸ラペット受取器内に延在可能であり、前記第1および第2の糸ラペットは、1つの糸によって継合され、前記第1の糸ラペットは、前記第1の糸担体上に配置され、前記第2の糸ラペットは、前記第2の糸捕捉チャンバの前記第2の糸ラペット受取器内に配置され、前記第1の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して、前記第1の糸ラペットを前記第1のラペット受取器内へと駆動し、前記第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して、前記第2の糸ラペットを前記第2の糸ラペット受取器から引き寄せ、前記糸の中間部分を前記糸の端部部分間の前記基層上に対角に配置し、前記端部部分は、前記基層上に配置される前記糸ループの交差部分を有する1つの糸ループを形成するように結ばれる、項目12に記載の装置。
(項目19)
前記複数の糸担体は、3つの糸担体を備える、項目1に記載の装置。
(項目20)
装置であって、
糸ラペットを保持するように構成される糸ラペット受取器を有する糸捕捉チャンバを含む縫合プローブと、
前記糸捕捉チャンバに隣接して配置される基層捕捉チャンバであって、縫合プローブ外部表面に通じるチャンバポートを有する基層捕捉チャンバと、
前記縫合プローブに摺動可能に係合される糸担体であって、前記糸担体の延在は、前記糸担体を前記糸捕捉チャンバの前記糸ラペット受取器内に移動させ、前記糸担体は、前記糸ラペットに接合可能に係合し、前記糸ラペットを前記糸ラペット受取器に運搬し、または前記糸ラペット受取器から運搬するように構成される、糸担体と
を備える装置。
(項目21)
前記糸捕捉チャンバは、糸ラペットを保持するように構成される糸ラペット受取器をさらに備え、前記糸ラペットは、前記基層捕捉チャンバの前記糸ラペット受取器によって保持可能なラペット本体外部表面を有するラペット本体と、前記ラペット本体に接続される糸とを含む、項目20に記載の装置。
(項目22)
前記ラペット本体は、前記糸担体によって摺動可能に刺される中実本体を有し、前記糸担体によって刺される前記中実本体は、前記糸捕捉チャンバ内への前記糸担体の延在時または前記糸捕捉チャンバからの後退時、前記糸ラペット受取器内への前記ラペット本体の挿入または前記糸ラペット受取器からの除去を可能にするために、前記糸担体のまわりに十分な半径方向弾性を有する、項目21に記載の装置。
(項目23)
前記ラペット本体は、前記糸捕捉チャンバ内への前記糸担体の延在時または前記糸捕捉チャンバからの後退時、前記糸ラペット受取器内への前記糸ラペットの挿入または前記糸ラペット受取器からの除去を可能にするために、前記糸担体に係合するように構成されるラペット本体内部表面を有する、項目21に記載の装置。
(項目24)
前記糸担体上に配置される糸ラペット捕捉要素をさらに備え、前記糸ラペット捕捉要素は、前記ラペット本体内部表面に接合可能に係合するように構成される、項目23に記載の装置。
(項目25)
前記糸担体捕捉要素は、前記管状ラペット本体内への前記糸担体の前記糸担体終端端部の侵入を可能にするように伸展可能である弾力性ラペット本体環状周辺辺縁を備える、項目24に記載の装置。
(項目26)
糸ラペット捕捉要素は、糸担体終端端部に近接して前記糸担体のまわりに配置される環状リブまたは環状溝を備える、項目25に記載の装置。
(項目27)
前記ラペット本体環状周辺辺縁は、前記糸担体終端端部に摺動可能に係合し、前記環状溝または隣接する前記環状リング内へと半径方向に収縮する、項目26に記載の装置。
(項目28)
前記糸担体通路は、複数の糸担体通路を備え、前記糸担体は、対応して前記複数の糸担体通路内に摺動可能に係合される複数の糸担体を備え、前記糸捕捉チャンバは、対応して前記複数の糸担体を受け取る複数の糸捕捉チャンバを備える、項目20に記載の装置。
(項目29)
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1の糸担体は、第1の糸を有する第1の糸ラペットを運搬し、前記第2の糸担体は、第2の糸を有する第2の糸ラペットを運搬し、前記第1および第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して前記第1および第2の糸ラペットを運搬し、離れた関係において前記基層内に一対の糸を配置する、項目28に記載の装置。
(項目30)
前記第1の糸の第1の端部は、前記第2の糸の第2の端部と結ばれ、前記第1の糸の第2の端部は、前記第2の糸の第1の端部と結ばれ、前記基層上に配置される前記糸ループの交差部分を有する1つの糸ループを形成することができる、項目29に記載の装置。
(項目31)
前記第1および第2の糸の第1の端部は、結ばれ、前記第1および第2の糸の第2の端部は、結ばれ、概して平行な離れた関係において前記基層上に配置される前記糸ループの一部を有する1つの糸ループを形成する、項目30に記載の装置。
(項目32)
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1の糸担体は、第1の糸ラペットを運搬し、前記第2の糸担体は、第2の糸ラペットを運搬し、前記第1および第2の糸ラペットは、1つの糸によって継合され、前記第1および第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して第1および第2の糸ラペットを運搬し、前記糸の中間部分を前記基層上に配置し、前記基層を通して一対の糸端部を配置し、前記一対の糸端部は、概して平行な離れた関係において前記基層上に一対の糸部分を配置するように結ばれる、項目28に記載の装置。
(項目33)
前記糸の前記中間部分上に配置される綿撒糸をさらに備える、項目32に記載の装置。
(項目34)
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1および第2の糸担体は、対応して前記第1および第2の糸捕捉チャンバの第1および第2の糸ラペット受取器内に延在可能であり、前記第1および第2の糸ラペットは、1つの糸によって継合され、前記第1の糸ラペットは、前記第1の糸担体上に配置され、前記第2の糸ラペットは、前記第2の糸捕捉チャンバの前記第2の糸ラペット受取器内に配置され、前記第1の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して、前記第1の糸ラペットを前記第1のラペット受取器内へと駆動し、前記第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して、前記第2の糸ラペットを前記第2の糸ラペット受取器から引き寄せ、前記糸の中間部分を前記糸の端部部分間の前記基層上に対角に配置し、前記端部部分は、前記基層上に配置される前記糸ループの交差部分を有する1つの糸ループを形成するように結ばれる、項目28に記載の装置。
(項目35)
前記複数の糸担体は、3つの糸担体を備える、項目20に記載の装置。
(項目36)
装置であって、
外向き反対方向に面する関係において、対応して第1の開放凹形エリアおよび第2の開放凹形エリアの境を定める第1および第2の縫合プローブ凹形外部表面を有する縫合プローブと、
対応して前記縫合プローブ凹形外部表面の前記第1および第2の開放凹形エリア内に通じる一対の糸捕捉チャンバと、
チャンバ側壁ならびに第1および第2のチャンバポートを有する基層捕捉チャンバであって、前記第1および第2のチャンバポートは、各々、対応して前記縫合プローブ凹形外部表面の前記第1および第2の開放凹形エリア内に基層チャンバ進入口の境を定める遷移縁を画定する、基層捕捉チャンバと、
個々が前記縫合プローブ凹形外部表面の前記第1および第2の開放凹形エリアの各々内に通じる一対の糸担体通路と、
対応して前記一対の糸担体通路内に摺動可能に係合される一対の糸担体であって、前記一対の糸担体の各々は、対応して、前記第1および第2の開放凹形エリアによって画定される、前記基層捕捉チャンバの外側の第1および第2の開放空間内の前記一対の糸担体通路から、前記一対の糸捕捉チャンバのうちの対応するものの中まで延在可能である、一対の糸担体と
を備える、装置。
(項目37)
前記基層捕捉チャンバは、各々がチャンバ底部からチャンバポートまで延在するチャンバ側壁を有する一対の基層捕捉チャンバを備え、前記チャンバポートは、対応して前記縫合プローブ凹形外部表面の前記第1および第2の開放凹形エリアの各々内の基層チャンバ進入口の境を定める遷移縁を画定する、項目36に記載の装置。
(項目38)
前記基層捕捉チャンバまたは前記一対の基層真空チャンバの各々に流体的に結合される真空源をさらに備え、前記真空源は、前記第1および第2のチャンバポートの各々において、対応して第1の基層および第2の基層を捕捉するために十分である前記基層捕捉チャンバまたは前記一対の基層真空チャンバ内のチャンバ圧力の低減を発生させるように動作可能である、項目37に記載の装置。
(項目39)
前記第1および第2のチャンバポートの各々における前記第1および第2の基層の捕捉時、前記一対の糸担体のうちの第1のものは、前記第1の開放凹形エリアの前記第1の開放空間内に配置される前記第1の基層の一部を通過することができ、前記一対の糸担体のうちの第2のものは、前記第2の開放凹形エリアの前記第2の開放空間内に配置される前記第2の基層の一部を通過することができる、項目38に記載の装置。
(項目40)
前記第1および第2の糸担体によって対応して運搬される第1および第2の糸をさらに備え、前記第1および第2の糸の各々は、前記一対の糸捕捉チャンバによって対応して捕捉される、項目39に記載の装置。
(項目41)
前記一対の糸捕捉チャンバの各々は、糸ラペットを保持するように構成される糸ラペット受取器を有し、前記糸ラペットは、前記基層捕捉チャンバの前記糸ラペット受取器内に保持可能なラペット本体外部表面を有するラペット本体と、ラペット本体に接続される糸とを有する、項目40に記載の装置。
(項目42)
前記第1および第2の糸担体の各々は、対応して前記糸ラペットのうちの1つを対応する糸ラペット受取器内に運搬し、または前記対応する糸ラペット受取器から運搬する、項目41に記載の装置。
(項目43)
前記第1および第2の糸担体の各々は、対応して、1つの糸によって継合される第1および第2の糸ラペット本体を運搬する、項目41に記載の装置。
(項目44)
前記第1および第2の基層を通して運搬される前記第1および第2のラペット本体は、前記第1および第2の基層を横断して前記糸の中間部分を配置し、前記糸の端部部分は、糸ループを前記第1および第2の基層内に形成するように結ばれることができる、項目43に記載の装置。
(項目45)
前記ラペット本体は、前記一対の糸担体のうちの1つによって摺動可能に刺される中実本体を有し、前記一対の糸担体のうちの前記1つによって刺される前記中実本体は、約前記一対の糸担体のうちの前記1つのまわりに、前記一対の糸担体のうちの前記1つの前記糸捕捉チャンバ内への延在時または前記糸捕捉チャンバからの後退時、前記糸ラペット受取器内への前記ラペット本体の挿入または前記糸ラペット受取器からの除去を可能にするために十分な半径方向弾性を有する、項目41に記載の装置。
(項目46)
前記ラペット本体は、前記一対の糸担体のうちの前記1つの前記糸捕捉チャンバ内への延在時または前記糸捕捉チャンバからの後退時、前記一対の糸担体のうちの1つに摺動可能に係合し、前記糸ラペットを前記糸ラペット受取器内に挿入し、または前記糸ラペット受取器から除去するように構成されるラペット本体内部表面を有する、項目41に記載の装置。
(項目47)
前記一対の糸担体の各々上に配置される糸ラペット捕捉要素をさらに備え、前記糸ラペット捕捉要素は、前記ラペット本体に接合可能に係合するように構成される、項目41に記載の装置。
(項目48)
前記糸ラペット捕捉要素は、前記糸担体上に配置される環状リブまたは環状溝を備える、項目47に記載の装置。
(項目49)
前記一対の糸担体のうちの1つに接合可能に係合するように構成される前記糸ラペットの糸担体捕捉要素をさらに備える、項目48に記載の装置。
(項目50)
前記糸担体捕捉要素は、前記管状ラペット本体内への前記糸担体の糸担体終端端部の侵入を可能にするように伸展する弾力性ラペット本体環状周辺辺縁を備える、項目49に記載の装置。
(項目51)
前記ラペット本体環状周辺辺縁は、前記糸担体終端端部に摺動可能に係合し、前記環状溝または隣接する前記環状リング内へと半径方向に収縮する、項目50に記載の装置。
(項目52)
前記一対の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1の糸担体は、第1の糸を有する第1の糸ラペットを運搬し、前記第2の糸担体は、第2の糸を有する第2の糸ラペットを運搬し、前記第1および第2の糸担体は、対応して第1の基層および第2の基層を通して前記第1および第2の糸ラペットを運搬し、前記第1の基層を通して第1の糸を配置し、前記第2の基層を通して第2の糸を配置する、項目41に記載の装置。
(項目53)
前記第1の糸の第1の端部は、前記第2の糸の第2の端部と結ばれ、前記第1の糸の第2の端部は、前記第2の糸の第1の端部と結ばれ、前記基層上に配置される前記糸ループの交差部分を有する1つの糸ループを形成することができる、項目52に記載の装置。
(項目54)
前記第1および第2の糸の第1の端部が、結ばれ、前記第1および第2の糸の第2の端部が、結ばれ、前記第1および第2の基層の各々に配置される前記糸ループの一部を有する1つの糸ループを形成する、項目53に記載の装置。
(項目55)
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1の糸担体は、第1の糸ラペットを運搬し、前記第2の糸担体は、第2の糸ラペットを運搬し、前記第1および第2の糸ラペットは、1つの糸によって継合され、前記第1および第2の糸担体は、対応して前記第1の基層および前記第2の基層を通して第1および第2の糸ラペットを運搬し、前記糸の中間部分を前記第1および第2の基層上に配置し、前記第1および第2の基層を通して一対の糸端部を配置し、前記一対の糸端部は、一対の糸部分を前記第1および第2の基層の各々内に配置するように結ばれる、項目41に記載の装置。
(項目56)
前記糸の前記中間部分上に配置される綿撒糸をさらに備える、装置。
(項目57)
装置を作製する方法であって、
開放凹形エリアの境を定める凹形外部表面をプローブ上に配置することと、
前記縫合プローブ凹形外部表面の前記開放凹形エリア内に通じるように糸捕捉チャンバを配置することと、
側壁を基層捕捉チャンバの底部からチャンバポートまで延在させることであって、前記チャンバポートは、前記縫合プローブ凹形外部表面の前記開放凹形エリア内の基層チャンバ進入口の境を定める遷移縁を画定する、ことと、
前記縫合プローブ凹形外部表面の前記開放凹形エリア内に通じるように糸担体通路を配置することと、
糸担体を前記糸担体通路内に摺動可能に係合させることであって、前記糸担体は、前記糸担体通路から、前記開放凹形エリアによって画定される、前記基層捕捉チャンバの外側の開放空間内の前記糸捕捉チャンバ内まで延在可能である、ことと
を含む方法。
(項目58)
真空源を前記基層捕捉チャンバに流体的に結合することをさらに含み、前記真空源は、前記チャンバポートにおいて基層を捕捉するために十分な、前記基層捕捉チャンバ内のチャンバ圧力の低減を発生させるように動作可能である、項目57に記載の方法。
(項目59)
前記チャンバポートにおける前記基層の捕捉時、前記糸担体は、前記開放凹形エリアの開放空間内に配置された、前記基層捕捉チャンバの外側の前記基層の一部を通過することができる、項目58に記載の方法。
(項目60)
糸ラペット受取器を前記糸捕捉チャンバ内に配置することと、
糸ラペットを保持するように前記糸ラペット受取器を構成することであって、前記糸ラペットは、前記基層捕捉チャンバの前記糸ラペット受取器によって保持可能なラペット本体外部表面を有するラペット本体と、前記ラペット本体に接続される糸とを含む、ことと
をさらに含む、項目57に記載の方法。
(項目61)
前記糸担体によって摺動可能に刺される中実本体として前記ラペット本体を形成することをさらに含み、前記糸担体によって刺される前記中実本体は、前記糸捕捉チャンバ内への前記糸担体の延在時または前記糸捕捉チャンバからの後退時、前記糸ラペット受取器内への前記ラペット本体の挿入または前記糸ラペット受取器からの除去を可能にするために、前記糸担体のまわりに十分な半径方向弾性を有する、項目60に記載の方法。
(項目62)
前記糸捕捉チャンバ内への前記糸担体の延在時または前記糸捕捉チャンバからの後退時、前記糸ラペット受取器内への前記糸ラペットの挿入または前記糸ラペット受取器からの除去を可能にするために、前記糸担体に係合するように構成されるラペット本体内部表面を含むように前記ラペット本体を形成することをさらに含む、項目60に記載の方法。
(項目63)
糸ラペット捕捉要素を前記糸担体上に配置することをさらに含み、前記糸ラペット捕捉要素は、前記ラペット本体内部表面に接合可能に係合するように構成される、項目62に記載の方法。
(項目64)
前記糸担体捕捉要素を前記糸ラペット上に配置することをさらに含み、前記糸担体捕捉要素は、前記糸担体に接合可能に係合するように構成される、項目63に記載の方法。
(項目65)
前記糸担体捕捉要素は、前記管状ラペット本体内への前記糸担体の前記糸担体終端端部の侵入を可能にするように伸展可能である弾力性ラペット本体環状周辺辺縁を備える、項目64に記載の方法。
(項目66)
前記糸ラペット捕捉要素は、糸担体終端端部に近接して前記糸担体のまわりに配置される環状リブまたは環状溝を備える、項目9に記載の方法。
(項目67)
前記ラペット本体環状周辺辺縁は、前記糸担体終端端部に摺動可能に係合し、前記環状溝または隣接する前記環状リング内へと半径方向に収縮する、項目66に記載の方法。
(項目68)
前記糸担体通路は、複数の糸担体通路を備え、前記糸担体は、対応して前記複数の糸担体通路内に摺動可能に係合される複数の糸担体を備え、前記糸捕捉チャンバは、対応して前記複数の糸担体を受け取る複数の糸捕捉チャンバを備える、項目57に記載の方法。
(項目69)
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1の糸担体は、第1の糸を有する第1の糸ラペットを運搬し、前記第2の糸担体は、第2の糸を有する第2の糸ラペットを運搬し、前記第1および第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して前記第1および第2の糸ラペットを運搬し、離れた関係において前記基層内に一対の糸を配置する、項目68に記載の方法。
(項目70)
前記第1の糸の第1の端部は、前記第2の糸の第2の端部と結ばれ、前記第1の糸の第2の端部は、前記第2の糸の第1の端部と結ばれ、前記基層上に配置される前記糸ループの交差部分を有する1つの糸ループを形成することができる、項目69に記載の方法。
(項目71)
前記第1および第2の糸の第1の端部が、結ばれ、前記第1および第2の糸の第2の端部が、結ばれ、概して平行な離れた関係において前記基層上に配置される前記糸ループの一部を有する1つの糸ループを形成する、項目70に記載の方法。
(項目72)
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1の糸担体は、第1の糸ラペットを運搬し、前記第2の糸担体は、第2の糸ラペットを運搬し、前記第1および第2の糸ラペットは、1つの糸によって継合され、前記第1および第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して第1および第2の糸ラペットを運搬し、前記糸の中間部分を前記基層上に配置し、前記基層を通して一対の糸端部を配置し、前記一対の糸端部は、概して平行な離れた関係において前記基層上に一対の糸部分を配置するように結ばれる、項目68に記載の方法。
(項目73)
前記糸の前記中間部分上に綿撒糸を配置することをさらに含む、項目72に記載の方法。
(項目74)
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1および第2の糸担体は、対応して前記第1および第2の糸捕捉チャンバの第1および第2の糸ラペット受取器内に延在可能であり、前記第1および第2の糸ラペットは、1つの糸によって継合され、前記第1の糸ラペットは、前記第1の糸担体上に配置され、前記第2の糸ラペットは、前記第2の糸捕捉チャンバの前記第2の糸ラペット受取器内に配置され、前記第1の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して、前記第1の糸ラペットを前記第1のラペット受取器内へと駆動し、前記第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して、前記第2の糸ラペットを前記第2の糸ラペット受取器から引き寄せ、前記糸の中間部分を前記糸の端部部分間の前記基層上に対角に配置し、前記端部部分は、前記基層上に配置される前記糸ループの交差部分を有する1つの糸ループを形成するように結ばれる、項目68に記載の装置。
(項目75)
装置を使用する方法であって、縫合プローブの糸担体通路内に摺動可能に係合される糸担体を糸捕捉チャンバ内まで延在させることを含み、前記糸担体は、前記縫合プローブの縫合プローブ凹形外部表面によって境を定められた開放凹形エリアによって画定される、基層捕捉チャンバの外側の開放空間内へと通過し、前記基層捕捉チャンバは、チャンバ底部からチャンバポートまで延在するチャンバ側壁を有し、前記チャンバポートは、前記縫合プローブの前記開放凹形エリア内の基層チャンバ進入口の境を定める遷移縁を画定する、方法。
(項目76)
前記基層捕捉チャンバに流体的に結合される真空源を動作させることと、
前記基層捕捉チャンバ内のチャンバ圧力の低減を発生させることと
をさらに含む、項目75に記載の方法。
(項目77)
基層を前記基層捕捉チャンバ内に捕捉することをさらに含む、項目76に記載の方法。
(項目78)
前記開放凹形エリアの前記開放空間内に配置された、前記基層捕捉チャンバの外側の前記基層の一部に前記糸担体を通すことをさらに含む、項目77に記載の方法。
(項目79)
前記糸担体を用いて糸を運搬することをさらに含む、項目78に記載の方法。
(項目80)
前記糸を前記糸捕捉チャンバ内に捕捉することをさらに含む、項目79に記載の方法。
(項目81)
前記糸担体を前記糸捕捉チャンバから後退させ、前記基層を通して前記糸を配置することをさらに含む、項目80に記載の方法。
(項目82)
前記基層を前記基層捕捉チャンバから解放することをさらに含む、項目81に記載の方法。
(項目83)
前記糸の反対端を結び、糸ループを作成することをさらに含む、項目82に記載の方法。
(項目84)
糸ラペットを前記糸捕捉チャンバの糸ラペット受取器内に保持すること、または前記糸ラペットを前記糸担体の終端端部上に保持することをさらに含み、前記糸ラペットは、前記基層捕捉チャンバの前記糸ラペット受取器によって保持可能なラペット本体外部表面を有するラペット本体と、前記ラペット本体に接続される糸とを含む、項目75に記載の方法。
(項目85)
前記基層捕捉チャンバに流体的に結合される真空源を動作させることと、
前記基層捕捉チャンバ内のチャンバ圧力の低減を発生させることと
をさらに含む、項目84に記載の方法。
(項目86)
基層を前記基層捕捉チャンバ内に捕捉することをさらに含む、項目85に記載の方法。
(項目87)
前記開放凹形エリアの前記開放空間内に配置された、前記基層捕捉チャンバの外側の前記基層の一部に前記糸担体を通すことをさらに含む、項目86に記載の方法。
(項目88)
前記糸ラペットを前記糸ラペット受取器内に挿入すること、または前記糸ラペット受取器から除去することをさらに含む、項目87に記載の方法。
(項目89)
前記糸担体を前記糸捕捉チャンバから後退させ、前記基層を通して前記糸を配置することをさらに含む、項目88に記載の方法。
(項目90)
前記基層を前記基層捕捉チャンバから解放することをさらに含む、項目83に記載の方法。
(項目91)
前記糸の反対端を結び、糸ループを作成することをさらに含む、項目82に記載の方法。
(項目92)
前記糸担体終端端部を用いて前記ラペット本体を刺すことをさらに含み、前記糸担体によって刺される前記ラペット本体は、前記糸捕捉チャンバ内への前記糸担体の延在時または前記糸捕捉チャンバからの後退時、前記糸ラペット受取器内への前記ラペット本体の挿入または前記糸ラペット受取器からの除去を可能にするために、前記糸担体のまわりに十分な半径方向弾性を有する、項目84に記載の方法。
(項目93)
前記糸捕捉チャンバ内への前記糸担体の延在時または前記糸捕捉チャンバからの後退時、前記糸ラペット受取器内への前記糸ラペットの挿入または前記糸ラペット受取器からの除去を可能にするために、前記糸担体終端端部とラペット本体内部表面を係合することをさらに含む、項目84に記載の方法。
(項目94)
前記糸担体上に配置される糸ラペット捕捉要素を前記ラペット本体内部表面と接合可能に係合することをさらに含む、項目93に記載の方法。
(項目95)
前記糸ラペットの糸担体捕捉要素を前記糸担体と接合可能に係合することをさらに含む、項目94に記載の方法。
(項目96)
前記ラペット本体内への前記糸担体の前記糸担体終端端部の侵入によって、弾力性ラペット本体環状周辺辺縁を伸展させることをさらに含む、項目95に記載の方法。
(項目97)
前記弾力性ラペット本体環状周辺辺縁を前記糸担体終端端部に近接して前記糸担体のまわりに配置される環状リブまたは環状溝と係合させることをさらに含む、項目96に記載の方法。
(項目98)
前記弾力性ラペット本体環状周辺辺縁を前記糸担体終端端部と摺動可能に係合させることをさらに含み、前記弾力性ラペット本体環状周辺辺縁は、前記環状溝または隣接する前記環状リング内へと半径方向に収縮する、項目97に記載の方法。
(項目99)
縫合プローブの糸担体通路内に摺動可能に係合される糸担体を糸捕捉チャンバ内まで延在させることは、対応して複数の糸担体通路内に摺動可能に係合される複数の糸担体を対応する複数の糸捕捉チャンバ内まで延在させることを含む、項目75に記載の方法。
(項目100)
第1の糸担体を用いて第1の糸を有する第1の糸ラペットを運搬することと、
第2の糸担体を用いて第2の糸を有する第2の糸ラペットを運搬することと、
前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して前記第1および第2の糸ラペットを運搬し、離れた関係において前記基層内に一対の糸を配置することと
をさらに含む、項目99に記載の方法。
(項目101)
前記第1の糸の第1の端部を前記第2の糸の第2の端部と結び、前記第1の糸の第2の端部を前記第2の糸の第1の端部と結び、前記基層上に配置される交差部分を有する糸ループを形成することをさらに含む、項目100に記載の方法。
(項目102)
前記第1および第2の糸の第1の端部を結び、前記第1および第2の糸の第2の端部を結び、概して平行な離れた関係において前記基層上に配置される前記糸ループの一部を有する1つの糸ループを形成することをさらに含む、項目100に記載の方法。
(項目103)
第1の糸担体を用いて第1の糸ラペット本体を運搬することと、
第2の糸担体を用いて第2の糸ラペット本体を運搬することであって、前記第1および第2のラペット本体は、1つの糸によって継合される、ことと、
前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して前記第1および第2の糸ラペット本体を運搬し、前記糸の中間部分を前記基層上に配置し、前記基層を通して一対の糸端部を配置することであって、前記一対の糸端部は、概して平行な離れた関係において前記基層上に一対の糸部分を配置するように結ばれる、ことと
をさらに含む、項目99に記載の方法。
(項目104)
前記糸の前記中間部分上に綿撒糸を配置することをさらに含む、項目103に記載の方法。
(項目105)
第1の糸担体を用いて第1の糸ラペット本体を運搬することと、
第2の糸担体を用いて第2の糸ラペット本体を運搬することであって、前記第1および第2のラペット本体は、1つの糸によって継合され、前記第1の糸ラペットは、前記第1の糸担体上に配置され、前記第2の糸ラペットは、前記第2の糸捕捉チャンバの前記第2の糸ラペット受取器内に配置され、前記第1の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して、前記第1の糸ラペットを前記第1のラペット受取器内へと駆動し、前記第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して、前記第2の糸ラペットを前記第2の糸ラペット受取器から引き寄せ、前記糸の中間部分を前記糸の端部部分間の前記基層上に対角に配置し、前記端部部分は、前記基層上に配置される前記糸ループの交差部分を有する1つの糸ループを形成するように結ばれる、ことと
をさらに含む、項目99に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図11C
図11D
図11E
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32A
図32B
図33A
図33B
図34
図35
図36A
図36B
図37A
図37B
図38
【手続補正書】
【提出日】2023-05-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縫合装置であって、
ラペット受取器を有する糸捕捉チャンバを含む縫合プローブと、
前記糸捕捉チャンバに隣接して配置される基層捕捉チャンバであって、縫合プローブ外部表面に通じるチャンバポートを有する基層捕捉チャンバと、
前記縫合プローブに摺動可能に係合される少なくとも1つの糸担体であって、前記糸担体の延在は、前記糸担体を前記糸捕捉チャンバの前記糸ラペット受取器内に移動させる少なくとも1つの糸担体と
糸に接続されるラペット本体を有するラペットであって、
前記ラペット本体は、前記糸ラペット受取器によって保持可能なラペット本体外部表面を有し、
前記ラペット本体は、前記糸担体に係合するように構成されるラペット本体内部表面を有し、
前記糸担体は、前記ラペット本体内部表面に接合可能に係合し、前記糸ラペットを前記糸ラペット受取器に運搬し、または前記糸ラペット受取器から運搬するように構成される、
ラペットと
を備える装置。
【請求項2】
前記糸担体上に配置される糸ラペット捕捉要素をさらに備え、前記糸ラペット捕捉要素は、前記ラペット本体内部表面に接合可能に係合するように構成される、請求項に記載の装置。
【請求項3】
前記糸担体捕捉要素は、前記管状ラペット本体内への前記糸担体の前記糸担体終端端部の侵入を可能にするように伸展可能である弾力性ラペット本体環状周辺辺縁を備える、請求項に記載の装置。
【請求項4】
糸ラペット捕捉要素は、糸担体終端端部に近接して前記糸担体のまわりに配置される環状リブまたは環状溝を備える、請求項に記載の装置。
【請求項5】
前記ラペット本体環状周辺辺縁は、前記糸担体終端端部に摺動可能に係合し、前記環状溝または隣接する前記環状リング内へと半径方向に収縮する、請求項に記載の装置。
【請求項6】
前記糸担体通路は、複数の糸担体通路を備え、前記糸担体は、対応して前記複数の糸担体通路内に摺動可能に係合される複数の糸担体を備え、前記糸捕捉チャンバは、対応して前記複数の糸担体を受け取る複数の糸捕捉チャンバを備える、請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1の糸担体は、第1の糸を有する第1の糸ラペットを運搬し、前記第2の糸担体は、第2の糸を有する第2の糸ラペットを運搬し、前記第1および第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して前記第1および第2の糸ラペットを運搬し、離れた関係において前記基層内に一対の糸を配置する、請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記第1の糸の第1の端部は、前記第2の糸の第2の端部と結ばれ、前記第1の糸の第2の端部は、前記第2の糸の第1の端部と結ばれ、前記基層上に配置される前記糸ループの交差部分を有する1つの糸ループを形成することができる、請求項に記載の装置。
【請求項9】
前記第1および第2の糸の第1の端部は、結ばれ、前記第1および第2の糸の第2の端部は、結ばれ、概して平行な離れた関係において前記基層上に配置される前記糸ループの一部を有する1つの糸ループを形成する、請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1の糸担体は、第1の糸ラペットを運搬し、前記第2の糸担体は、第2の糸ラペットを運搬し、前記第1および第2の糸ラペットは、1つの糸によって継合され、前記第1および第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して第1および第2の糸ラペットを運搬し、前記糸の中間部分を前記基層上に配置し、前記基層を通して一対の糸端部を配置し、前記一対の糸端部は、概して平行な離れた関係において前記基層上に一対の糸部分を配置するように結ばれる、請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記糸の前記中間部分上に配置される綿撒糸をさらに備える、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記複数の糸担体は、第1および第2の糸担体を備え、前記第1および第2の糸担体は、対応して前記第1および第2の糸捕捉チャンバの第1および第2の糸ラペット受取器内に延在可能であり、前記第1および第2の糸ラペットは、1つの糸によって継合され、前記第1の糸ラペットは、前記第1の糸担体上に配置され、前記第2の糸ラペットは、前記第2の糸捕捉チャンバの前記第2の糸ラペット受取器内に配置され、前記第1の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して、前記第1の糸ラペットを前記第1のラペット受取器内へと駆動し、前記第2の糸担体は、前記基層捕捉チャンバによって捕捉された基層を通して、前記第2の糸ラペットを前記第2の糸ラペット受取器から引き寄せ、前記糸の中間部分を前記糸の端部部分間の前記基層上に対角に配置し、前記端部部分は、前記基層上に配置される前記糸ループの交差部分を有する1つの糸ループを形成するように結ばれる、請求項に記載の装置。
【請求項13】
前記複数の糸担体は、3つの糸担体を備える、請求項に記載の装置。
【国際調査報告】