(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-07
(54)【発明の名称】手術ロボットシステム
(51)【国際特許分類】
A61B 34/35 20160101AFI20230731BHJP
【FI】
A61B34/35
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022580283
(86)(22)【出願日】2021-03-24
(85)【翻訳文提出日】2022-12-24
(86)【国際出願番号】 CN2021082651
(87)【国際公開番号】W WO2022001224
(87)【国際公開日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】202010617376.2
(32)【優先日】2020-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010716439.X
(32)【優先日】2020-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010727664.3
(32)【優先日】2020-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519069305
【氏名又は名称】北京術鋭機器人股▲ふん▼有限公司
【住所又は居所原語表記】Room 106,Building 2,Tiandilinfeng,1 Yong Tai Zhuang North Road,Haidian Beijing China
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【氏名又は名称】崔 海龍
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】徐 凱
(72)【発明者】
【氏名】熊 科
(72)【発明者】
【氏名】李 武林
(72)【発明者】
【氏名】張 樹▲あん▼
【テーマコード(参考)】
4C130
【Fターム(参考)】
4C130AA02
4C130AA05
4C130AA07
4C130AA13
4C130AA19
4C130AA23
4C130AA37
4C130AA43
4C130AB01
4C130AC02
4C130AC03
4C130CA01
(57)【要約】
医療設備の分野に関するとともに、プラットフォームと少なくとも1つの位置決めアームを備える手術ロボットシステムである。少なくとも1つの位置決めアームは、第1の横アームおよび第1の回転関節を備え、第1の回転関節は、第1の横アームまたはプラットフォーム内に設けられ、第1の横アームの近位端は、第1の回転関節を介してプラットフォームに回転可能に接続され、第1の横アームは、プラットフォームに対して縦方向軸線回りに回転するように動作可能である。一対の位置決めアームの第1の横アームをプラットフォームと重ねて同軸的に接続することにより、位置決めアームの縦方向空間の占有を低減し、位置決めアーム間の干渉や衝突のリスクを低減することができる。位置決めアームの複数の横アームの回転接続により、位置決めアームの横方向における空間の延長が実現され、位置決めアームと台車、他の機器、人員、または位置決めアームとの衝突や干渉のリスクが低減され、空間利用率が向上する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラットフォームと、
第1の横アームおよび第1の回転関節を備え、前記第1の回転関節が前記第1の横アームまたは前記プラットフォーム内に設けられ、前記第1の横アームの近位端が前記第1の回転関節を介して前記プラットフォームに回転可能に接続され、前記第1の横アームが前記プラットフォームに対して縦方向軸線回りに回転するように動作可能である少なくとも1つの位置決めアームと、
を備える
手術ロボットシステム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの位置決めアームは、第1の位置決めアームと第2の位置決めアームと、を備え、
前記第1の位置決めアームの第1の横アームの近位端と前記第2の位置決めアームの第1の横アームの近位端は、それぞれ前記プラットフォームに接続され、前記第1の位置決めアームの第1の横アームと前記第2の位置決めアームの第1の横アームは、互いに対して回転可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の手術ロボットシステム。
【請求項3】
前記第1の位置決めアームの第1の回転関節と前記第2の位置決めアームの第1の回転関節とは、回転軸が同軸的に設けられている
ことを特徴とする請求項2に記載の手術ロボットシステム。
【請求項4】
前記第1の位置決めアームの第1の回転関節は、
前記プラットフォーム内に固定的に設けられる第1の電機と、
前記第1の電機の駆動力を伝達する第1の伝動装置と、
前記第1の伝動装置を介して前記第1の電機の出力軸に接続されている第1の減速機入力軸と、前記第1の位置決めアームの第1の横アームを回転させるように前記第1の位置決めアームの第1の横アームに固定的に接続されている第1の減速機出力軸とを備える第1の減速機と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載の手術ロボットシステム。
【請求項5】
前記第2の位置決めアームの第1の回転関節は、
第2の電機と、
前記第2の電機の駆動力を伝達する第2の伝動装置と、
前記第2の伝動装置を介して前記第2の電機の出力軸に接続されている第2の減速機入力軸と、前記第2の位置決めアームの第1の横アームを回転させるように前記第2の位置決めアームの第1の横アームに固定的に接続されている第2の減速機出力軸とを備える第2の減速機と、
前記第1の減速機を貫通し、近位端が前記プラットフォームに固定的に接続され、遠位端が前記第2の減速機に固定的に接続されている支持軸と、
を備える
ことを特徴とする請求項4に記載の手術ロボットシステム。
【請求項6】
前記第2の減速機は、第2の減速機伝動軸をさらに備え、前記第2の減速機伝動軸の一端は、前記第2の減速機入力軸と同軸的に設けられるとともに固定的に接続され、前記第2の減速機伝動軸は、前記第2の伝動装置を介して前記第2の電機の出力軸に接続されている
ことを特徴とする請求項5に記載の手術ロボットシステム。
【請求項7】
前記第2の電機および前記第2の減速機は、前記第2の位置決めアームの第1の横アーム内に少なくとも部分的に固定的に設けられている
ことを特徴とする請求項6に記載の手術ロボットシステム。
【請求項8】
前記第2の位置決めアームの第1の回転関節は、
前記第1の位置決めアームの第1の横アーム内に固定的に設けられ、前記支持軸の遠位端に固定的に接続されている減速機固定座をさらに備え、
前記第2の減速機の近位部は、前記減速機固定座に固定的に接続され、前記第2の減速機伝動軸の近位端は、遠位端に位置する前記第2の減速機出力軸から前記第2の減速機を通過し、近位端に位置する前記第2の減速機入力軸と同軸的に設けられるとともに固定的に接続され、前記第2の減速機伝動軸の遠位端は、前記第2の伝動装置を介して前記第2の電機の出力軸に接続されている
ことを特徴とする請求項7に記載の手術ロボットシステム。
【請求項9】
前記第2の位置決めアームの第1の回転関節は、
前記第1の位置決めアームの第1の横アーム内に少なくとも部分的に設けられるベースと、前記ベースの遠位端に位置し収容室を有する本体とを備える駆動モジュール座を備え、
前記支持軸の遠位端は、前記ベースに固定的に接続され、前記第2の電機および前記第2の減速機は、前記本体内に固定的に設けられている
ことを特徴とする請求項5に記載の手術ロボットシステム。
【請求項10】
前記第1の位置決めアームの第1の回転関節は、前記第1の減速機入力軸と同軸的に設けられる第1の保持ブレーキをさらに備え、あるいは、
前記第2の位置決めアームの第1の回転関節は、前記第2の減速機出力軸に同軸的に設けられる第2の保持ブレーキをさらに備える
ことを特徴とする請求項5に記載の手術ロボットシステム。
【請求項11】
前記第1の位置決めアームの第1の回転関節は、伝達部材を介して前記第1の電機の出力軸または前記第1の減速機入力軸に接続されている第1の角度エンコーダをさらに備え、
前記第2の位置決めアームの第1の回転関節は、伝達部材を介して前記第2の電機の出力軸または前記第2の減速機入力軸または第2の減速機伝動軸に接続されている第2の角度エンコーダをさらに備える
ことを特徴とする請求項5に記載の手術ロボットシステム。
【請求項12】
前記第1の減速機または前記第2の減速機は、波動歯車減速機である
ことを特徴とする請求項5に記載の手術ロボットシステム。
【請求項13】
前記第1の減速機および前記第1の減速機入力軸は、回転軸線に沿った貫通チャネルを備え、前記支持軸は、前記貫通チャネルを通して前記第2の位置決めアームの第1の横アームを前記プラットフォームと接続し、前記第2の位置決めアームの第1の横アームと前記第1の位置決めアームの第1の横アームは、互いに独立して前記プラットフォームと接続されている
ことを特徴とする請求項5に記載の手術ロボットシステム。
【請求項14】
前記プラットフォームは、プラットフォーム骨格および支持軸固定座を備え、前記支持軸固定座は、前記プラットフォーム骨格内に固定的に接続され、前記支持軸の近位端は、前記支持軸固定座に固定的に設けられ、
前記第1の位置決めアームの第1の横アームは、前記第1の位置決めアームの第1の回転関節を介して前記プラットフォーム骨格に接続され、前記第2の位置決めアームの第1の横アームは、前記第2の位置決めアームの第1の回転関節を介して前記支持軸固定座に接続されている
ことを特徴とする請求項5に記載の手術ロボットシステム。
【請求項15】
前記少なくとも1つの位置決めアームは、少なくとも1つの第2の横アームと、第2の回転関節と、を備え、
前記少なくとも1つの第2の横アームの近位端は、前記第2の回転関節を介して前記第1の横アームの遠位端に回転可能に接続され、前記第2の回転関節の回転軸線は、前記第1の回転関節の回転軸線と平行である
ことを特徴とする請求項1に記載の手術ロボットシステム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの位置決めアームは、縦アームと、縦アーム回転関節とをさらに備え、
前記縦アームは、互いに縦方向に沿って相対的に移動可能な縦アーム外筒と縦アーム内筒と、を備え、
前記縦アーム外筒および前記縦アーム内筒の一方は、前記第2の横アームの遠位端に対して縦方向軸線回りに回転するように、前記縦アーム回転関節を介して前記第2の横アームの遠位端に接続されている
ことを特徴とする請求項15に記載の手術ロボットシステム。
【請求項17】
前記少なくとも1つの位置決めアームは、斜めアームと、斜めアーム回転関節とをさらに備え、
前記斜めアームの近位端は、前記斜めアーム回転関節を介して前記縦アームの遠位端に接続され、前記斜めアーム回転関節の回転軸線は、縦方向に対して角度をなす
ことを特徴とする請求項16に記載の手術ロボットシステム。
【請求項18】
前記少なくとも1つの位置決めアームは、遠心運動機構をさらに備え、
前記遠心運動機構は、
第1の可動アームと、
前記第1の可動アームの近位端を前記斜めアームの遠位端に回動可能に接続する第1の可動関節と、
第2の可動アームと、
前記第1の可動アームの遠位端を前記第2の可動アームの近位端に回動可能に接続する第2の可動関節と、
第3の可動関節と、
前記第1の可動関節と前記第2の可動関節とを同期に回動させるように、前記第1の可動関節および前記第2の可動関節と接続する第1の伝動機構と、
前記第2の可動関節と前記第3の可動関節とを同期に回動させるように、前記第2の可動関節および前記第3の可動関節と接続する第2の伝動機構と、
遠位端を遠心定点回り運動させるように、前記第3の可動関節を介して前記第2の可動アームの遠位端に回動可能に接続されている第3の可動アームと、
を備える
ことを特徴とする請求項17に記載の手術ロボットシステム。
【請求項19】
前記第1の可動関節は、第1の減速輪を備え、前記第1の減速輪は、第1の入力軸および第1の出力軸を備え、前記第1の出力軸は、前記第1の可動関節を回動させ、
前記第2の可動関節は、第2の減速輪を備え、前記第2の減速輪は、第2の入力軸および第2の出力軸を備え、前記第2の出力軸は、前記第1の可動関節または前記第2の可動関節を回動させ、
前記第3の可動関節は、第3の減速輪を備え、前記第3の減速輪は、第3の入力軸および第3の出力軸を備え、前記第3の出力軸は、前記第3の可動関節を回動させ、
前記第1の伝動機構は、前記第1の入力軸と第2の入力軸とを接続する第1の伝動ベルトを備え、前記第2の伝動機構は、前記第2の入力軸と第3の入力軸とを接続する第2の伝動ベルトを備える
ことを特徴とする請求項18に記載の手術ロボットシステム。
【請求項20】
少なくとも2つの位置決めアーム群を備え、各前記位置決めアーム群は、前記第1の位置決めアームと前記第2の位置決めアームとを備え、前記少なくとも2つの位置決めアーム群は、前記プラットフォームの対称面に関して鏡面対称である
ことを特徴とする請求項2に記載の手術ロボットシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本願は、2020年6月30日に出願された出願番号が2020106173762で、発明名称が「一種の荷重遠心運動機構およびその機構を有する低侵襲手術ロボット」である中国特許出願と、2020年7月23日に出願された出願番号が202010716439Xで、発明名称が「手術ロボットの体外位置決めアームおよびそのアーム群を含む手術ロボットシステム」である中国特許出願と、2020年7月23日に出願された出願番号が2020107276643で、発明名称が「一種の多関節の位置決めロボットアームを有する手術ロボットシステム」である中国特許出願との優先権を要求し、これらの出願の全文は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、医療設備の分野に関わるものであり、特に手術ロボットシステムに関わるものである。
【背景技術】
【0003】
腔鏡の低侵襲手術は、従来の手術と比べて手術創傷が小さく、術後回復が速いので、広く応用されている。従来の腔鏡手術のロボットシステムは、位置決めアームに手術器械を搭載している。患者および手術術式によっては、手術器械を手術の指定位置に調整するために、位置決めアームを術前または術中に調整して位置決めする必要がある。手術において,執刀医は、遠隔操作モードにて、手術器械末端の手術アクチュエータを制御して、異なる部位の外科手術を実現する。手術ロボットシステムに対して、位置決めアームの体外空間における位置決め能力は、手術ロボットが多様な手術術式を発揮できるかどうかに直接的に関係する。
【発明の概要】
【0004】
いくつかの実施例において、本開示は、プラットフォームと、第1の横アームおよび第1の回転関節を備える少なくとも1つの位置決めアームと、を備え、前記第1の回転関節は、前記第1の横アームまたは前記プラットフォーム内に設けられ、前記第1の横アームの近位端は、前記第1の回転関節を介して前記プラットフォームに回転可能に接続され、前記第1の横アームは、前記プラットフォームに対して縦方向軸線回りに回転するように動作可能である手術ロボットシステムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
以下、本開示の実施例における技術案をより明確に説明するために、本開示の実施例の説明において必要とされる図面について簡単に説明するが、以下に説明する図面は、本開示のいくつかの実施例のみを示しており、当業者にとって、創造的な労働を行わずに、本開示の実施例の内容およびこれらの図面に基づいて他の実施例を得ることもできる。
【
図1】本開示のいくつかの実施例に係る手術ロボットシステムの構成概略図を示す。
【
図2】本開示のいくつかの実施例に係る位置決めアームの構成概略図を示す。
【
図3】本開示のいくつかの実施例に係るプラットフォームの構成概略図を示す。
【
図4】本開示のいくつかの実施例に係る第1の位置決めアームの第1の回転関節の部分概略図を示す。
【
図5】本開示のいくつかの実施例に係る第1の位置決めアームの第1の回転関節の縦方向部分断面図を示す。
【
図6】本開示のいくつかの実施例に係る第2の位置決めアームの第1の回転関節の縦方向部分断面図を示す。
【
図7】本開示のいくつかの実施例に係る第2の位置決めアームの他の第1の回転関節の縦方向部分断面図を示す。
【
図8】本開示のいくつかの実施例に係る遠心運動機構の斜視図を示す。
【
図9】本開示のいくつかの実施例に係る遠心運動機構の正面図を示す。
【
図10】本開示のいくつかの実施例に係る遠心運動機構の背面図を示す。
【
図11】本開示のいくつかの実施例に係る可動アームの部分構成概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、本開示により解決された技術課題、採用された技術案および達成された技術効果をより明確にするために、添付図面と併せて本開示の実施例における技術案をさらに詳細に説明するが、勿論、説明される実施例は、本開示の例示的な実施例に過ぎず、実施例の全体ではない。
【0007】
なお、本開示の説明において、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「内」、「外」という用語が示す方位または位置関係は、図面に示す方位または位置関係に基づくものであり、本開示の説明を容易にして説明を簡略化することのみを目的としており、指す装置または素子が特定の方位を有して特定の方位で構造・操作しなければならないことを示す又は暗示するものではないので、本開示に対する制限として理解されない。さらに、「第1」、「第2」という用語は、説明の目的にのみ使用され、相対的な重要性を示すまたは暗示するものとして理解されない。なお、本開示の説明において、明確な規定および限定がない限り、「取り付け」、「連結」、「接続」、「カップリング」という用語は、広義に捉えるべきであり、例えば、固定的な接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、機械的接続であってもよいし、電気的接続であってもよいし、直接的に接続してもよいし、中間媒体を介して間接的に接続してもよいし、2つの素子内部の連通であってもよい。当業者にとって、上記用語の本開示での具体的な意味は、具体的な状況に応じて理解され得る。本開示において、操作者(例えば医師)に近接する一端を近位端、近位部または後端、後部と定義し、手術の患者に近接する一端を遠位端、遠位部または前端、前部と定義する。当業者であれば、本開示の実施例は、医療設備または手術ロボットに用いてもよいし、他の非医療装置に用いてもよいことが理解される。
【0008】
図1は、本開示のいくつかの実施例に係る手術ロボットシステム100の構成概略図を示し、
図2は、本開示のいくつかの実施例に係る位置決めアーム120の構成概略図を示す。
図1に示すように、手術ロボットシステム100は、少なくとも1つの手術台車110と少なくとも1つの位置決めアーム120とを備えてもよい。少なくとも1つの手術台車110は、プラットフォーム111を備えてもよい。理解すべきところは、いくつかの実施例において、手術ロボットシステム100は、手術台車110を備えなくてもよく、プラットフォーム111は、例えば、ブラケット、建物などの他の構造に取り付けられてもよい。
図1および
図2に示すように、少なくとも1つの位置決めアーム120(例えば、
図2の位置決めアーム120aまたは位置決めアーム120b)は、第1の横アーム121(例えば、
図2の第1の横アーム121aまたは第1の横アーム121b)および第1の回転関節(例えば、
図2の第1の回転関節130または第1の回転関節140)を備えてもよい。第1の回転関節は、第1の横アーム121内またはプラットフォーム111内に設けられてもよい。第1の横アーム121の近位端は、第1の横アーム121がプラットフォーム111に対して第1の回転関節の回転軸(例えば、水平面に垂直な軸線)回りに回転するように、第1の回転関節を介してプラットフォーム111に回転可能に接続されている。理解すべきところは、第1回転関節の回転軸は、手術台車110の高さ方向に沿う縦方向に設けられてもよい。いくつかの実施例において、手術台車110は、台車ベース112と、台車ベース112の天面部に取り付けられる横梁113とをさらに備えてもよい。プラットフォーム111は、少なくとも1つの位置決めアーム120を支持するように横梁113の末端に固定的に設けられてもよい。いくつかの実施例において、横梁113は、台車ベース112の高さ方向に垂直してもよい。理解すべきところは、
図1には、4つの位置決めアーム120が示されているが、手術ロボットシステム100は、例えば1つ、2つ、5つなどの他の数の位置決めアーム120を備えてもよい。
【0009】
いくつかの実施例において、
図2に示すように、少なくとも1つの位置決めアーム120は、第1の位置決めアーム120aおよび第2の位置決めアーム120bを備えてもよい。第1の位置決めアーム120aの第1の横アーム121aと第2の位置決めアーム120bの第1の横アーム121bは、互いに対して回転可能である。第1の位置決めアーム120aの第1の横アーム121aと第2の位置決めアーム120bの第1の横アーム121bの近位端は、それぞれプラットフォーム111に回動可能に接続されている。いくつかの実施例において、
図2に示すように、第1の位置決めアーム120aの第1の回転関節130と第2の位置決めアーム120bの第1の回転関節140とは、回転軸が同軸的に設けられている。第1の位置決めアーム120aの第1の横アーム121aは、第2の位置決めアーム120bの第1の横アーム121bと縦方向に部分的に重なっても良い。これにより、第1の位置決めアーム120aと第2の位置決めアーム120bは、部分的に重ねて配置された位置決めアーム群を形成することができ、位置決めアームの空間内の横方向における寸法を著しく低減し、その運動空間を増大させることができる。また、第1の位置決めアーム120aと第2の位置決めアーム120bの第1の横アーム120a~120bの水平面内の揺動干渉を回避することができる。
【0010】
図3は、本開示のいくつかの実施例に係るプラットフォーム111の構成概略図を示す。
図4および
図5は、本開示のいくつかの実施例に係る第1の位置決めアーム120aの第1の回転関節130の部分概略図および縦方向部分断面図をそれぞれ示す。いくつかの実施例において、
図3~
図5に示すように、第1の位置決めアーム120aの第1の回転関節130は、第1の電機131、第1の伝動装置132および第1の減速機133を備えてもよい。第1の電機131は、プラットフォーム111内に固定的に設けられ、第1の伝動装置132は、第1の電機131の駆動力を伝達するように第1の電機131と連動する。
図4および
図5に示すように、第1の減速機133は、第1の減速機入力軸1331および第1の減速機出力軸1332を備えてもよい。第1の減速機入力軸1331は、第1の伝動装置132を介して第1の電機131の出力軸に接続されている。第1の減速機出力軸1332は、第1の位置決めアーム120aの第1の横アーム121aを回転させるように、第1の位置決めアーム120aの第1の横アーム121aに固定的に接続されている。いくつかの実施例において、第1の減速機133のハウジングは、プラットフォーム111内に固定的に設けられ、第1の減速機出力軸1332と第1の減速機入力軸1331は、互いにそのハウジングに対して回転可能であり、第1の減速機出力軸1332は、第1の位置決めアーム120aの第1の横アーム121aを回転させるように、締結具(例えば、ボルト群)を介して第1の位置決めアーム120aの第1の横アーム121aに固定的に接続されている。いくつかの実施例において、第1の減速機133は、波動歯車減速機であってもよい。
【0011】
いくつかの実施例において、
図4に示すように、第1の伝動装置132は、第1のプーリ1321と第1の同期伝動ベルト1322とを備えてもよい。第1のプーリ1321は、第1の電機131の出力軸と同軸で固定的に設けられている。第1の減速機入力軸1331には、第1のプーリ1321に協働する伝動輪が同軸的に固定されており、第1の同期伝動ベルト1322は、第1のプーリ1321と伝動輪とに取り巻いている。これにより、第1の電機131の出力軸は、第1の減速機入力軸1331の回転運動を形成するように、第1の同期伝動ベルト1322を介して第1の減速機入力軸1331を回動させる。第1の減速機入力軸1331の回転は、第1の位置決めアーム120aの第1の横アーム121を駆動してプラットフォーム111に対して第1の減速機出力軸1332回りに相対的に回転運動させるように、第1の減速機133の減速伝動に介して、第1の減速機出力軸1332が低速であるがトルクが比例して増大する出力トルクに変換され、これにより、第1の位置決めアーム120aの第1の回転関節130が形成される。理解すべきところは、第1の同期伝動ベルト1322は、ベルトまたはチェーンベルトであってもよい。いくつかの実施例において、第1の伝動装置132は、例えばギヤ伝動構造のような運動伝達を可能にする他の構造をさらに備えてもよい。
【0012】
いくつかの実施例において、
図4および
図5に示すように、第1の位置決めアーム120aの第1の回転関節130は、第1の減速機入力軸1331と同軸的に設けられる第1の保持ブレーキ134をさらに備えてもよい。第1の保持ブレーキ134は、伝動輪と第1の減速機出力軸1332との間に位置してもよい。電源がオンの場合に、第1の保持ブレーキ134は、第1の電機131の駆動力が第1の同期伝動ベルト1322を介して第1の減速機入力軸1331に伝達され、第1の位置決めアーム120aの第1の横アームを運動させるように作動状態(例えば、アンロック状態)にある。電源がオフの場合に、第1の保持ブレーキ134は、第1の電機131の駆動力が第1の減速機133または第1の位置決めアーム120aに伝達されず、第1の位置決めアーム120aがロックされるように閉状態(例えば、ロック状態)にある。このため、第1の回転関節130の安全性を向上させ、位置決めアームの予期せぬ移動によるダメージを回避することができる。
【0013】
いくつかの実施例において、
図4に示すように、第1の位置決めアーム120aの第1の回転関節130は、第1のギヤ135および第1の角度エンコーダ136をさらに備えてもよい。第1のギヤ135は、第1の電機131の出力軸と同軸で固定的に設けられ、第1の角度エンコーダ136は、第1のギヤ135と噛み合う。第1の電機131から出力された回転運動は、第1のギヤ135を介して第1の角度エンコーダ136に伝達される。第1の角度エンコーダ136により、第1の電機131の角度変位情報をリアルタイムでモニタし、第1の位置決めアーム120aの第1の回転関節130の運動状態を記録してフィードバックすることができる。いくつかの実施例において、第1のギヤ135は、第1の減速機入力軸1331に同軸で固定的に設けられてもよい。理解すべきところは、第1のギヤ135と第1の角度エンコーダ136とは、第1の電機131の角度変位情報に対する監視を第1の角度エンコーダ136によって行うために、プーリによって同期運動を実現してもよい。いくつかの実施例において、第1の角度エンコーダ136は、ポテンショメータであってもよく、または角度変位を検出する他の装置であってもよい。
【0014】
図6は、本開示のいくつかの実施例に係る第2の位置決めアーム120bの第1の回転関節140の縦方向部分断面図を示す。いくつかの実施例において、
図6に示すように、第2の位置決めアーム120bの第1の回転関節140は、第2の電機141と、第2の伝動装置142と、減速機固定座144と、支持軸145と、第2の減速機143とを備えてもよい。第2の電機141および減速機固定座144は、第2の位置決めアーム120bの第1の横アーム121b内に固定されてもよい。第2の伝動装置142は、第2の電機141の駆動力を伝達するように、第2の電機141と連動する。支持軸145の近位端は、第1の減速機133と第1の減速機入力軸1331とを貫通してプラットフォーム111に固定的に接続されている。支持軸145の遠位端は、減速機固定座144に固定的に接続されている。いくつかの実施例において、
図6に示すように、第2の減速機143は、第2の減速機伝動軸1433、第2の減速機入力軸1431および第2の減速機出力軸1432を備えてもよい。第2の減速機143の近位部は、減速機固定座144に固定的に接続され、第2の減速機伝動軸1433の近位端は、遠位端に位置する第2の減速機出力軸1432から第2の減速機143を貫通し、近位端に位置する第2の減速機入力軸1431と同軸で固定的に接続されている。第2の減速機伝動軸1433の遠位端は、第2の伝動装置142を介して第2の電機141の出力軸に接続されている。第2の減速機出力軸1432は、第2の位置決めアーム120bの第1の横アーム121bを回転させるように、第2の位置決めアーム120bの第1の横アーム121bに固定的に接続されている。いくつかの実施例において、第2の減速機143のハウジングは、減速機固定座144内に固定的に設けられ、第2の減速機出力軸1432および第2の減速機入力軸1431は、互いにそのハウジングに対して回転可能である。第2の減速機出力軸1432は、第2の位置決めアーム120bの第1の横アーム121bを回転させるように、締結具(例えば、ボルト群)を介して第2の位置決めアーム120bの第1の横アーム121bに固定的に接続されている。いくつかの実施例において、第2の減速機143は、波動歯車減速機であってもよい。
【0015】
いくつかの実施例において、
図6に示すように、第2の伝動装置142は、第2のプーリ1421と第2の同期伝動ベルト1422とを備えてもよい。第2のプーリ1421は、第2の電機141の出力軸と同軸で固定的に設けられている。第2の減速機伝動軸1433には、第2のプーリ1421と協働する伝動輪が同軸で固定的に設けられており、第2の同期伝動ベルト1422は、第2のプーリ1421と伝動輪とに取り巻いている。これにより、第2の電機141の出力軸は、第2の減速機入力軸1431が回転運動するように、第2の同期伝動ベルト1422を介して第2の減速機伝動軸1433を回動させる。第2の減速機入力軸1431の回転は、第2の減速機出力軸1432が減速機固定座144に対して相対的に回動して第2の位置決めアーム120bの第1の横アーム121bとプラットフォーム111との間に相対的な回転運動が生じるように、第2の減速機143の減速伝動に介して、第2の減速機出力軸1432が低速であるがトルクが比例して増大する出力トルクに変換され、これにより、第2の位置決めアーム120bの第1の回転関節140が形成される。理解すべきところは、第2の同期伝動ベルト1422は、ベルトまたはチェーンベルトであってもよい。いくつかの実施例において、第2の伝動装置142は、例えばギヤ伝動構造のような運動伝達を可能にする他の構造をさらに備えてもよい。
【0016】
いくつかの実施例において、
図5および
図6に示すように、第1の減速機133および第1の減速機入力軸1331は、回転中心軸線に沿った貫通チャネルを備えてもよい。いくつかの実施例において、支持軸145は、第2の位置決めアーム120bと第1の位置決めアーム120aの第1の横アーム121a~bとが互いに独立してプラットフォーム111に接続されるように、貫通チャネルを通じて減速機固定座144に固定的に接続されて、第2の位置決めアーム120bの第1の横アーム121bをプラットフォーム111に接続する。第1の減速機入力軸1331および第1の減速機133は、支持軸145が第1の減速機入力軸1331および第1の減速機133を通して第2の位置決めアーム120bに接続され、第1の位置決めアーム120aの運動の影響を受けないように、中空設計を採用する。いくつかの実施例において、
図3に示すように、プラットフォーム111は、プラットフォーム骨格1111と支持軸固定座1112とを備えてもよい。支持軸固定座1112は、プラットフォーム骨格1111内に固定的に接続されている。支持軸145の近位端は、支持軸固定座1112に固定的に設けられている。第1の位置決めアーム120aの第1の横アーム121aは、第1の位置決めアーム120aの第1の回転関節130を介してプラットフォーム骨格1111に接続されている。第2の位置決めアーム120bの第1の横アーム121bは、第2の位置決めアーム120bの第1の回転関節140を介して支持軸固定座1112に接続されている。
【0017】
いくつかの実施例において、
図6に示すように、第2の位置決めアーム120bの第1の回転関節140は、第2の減速機伝動軸1433に同軸的に設けられる第2の保持ブレーキ146をさらに備えてもよい。第2の保持ブレーキ146は、第2の同期伝動ベルト1422と第2の減速機出力軸1432との間に位置してもよい。電源がオンの場合に、第2の保持ブレーキ146は、作動状態(例えば、アンロック状態)にあり、このとき、第2の電機141の駆動力は、第2の同期伝動ベルト1422を介して第2の減速機伝動軸1433に伝達され、さらに第2の減速機入力軸1431に伝達されることで、第2の位置決めアーム120bの第1の横アーム121bを運動させる。電源がオフの場合に、第2ブレーキ146は、閉状態(例えば、ロック状態)にあり、このとき、第2の電機141の駆動力が第2の減速機143または第1の横アーム121bに伝達されず、第2の位置決めアーム120bの第1の横アーム121bがロックされる。これにより、第1の回転関節140の安全性を向上させ、位置決めアームの予期せぬ移動によるダメージを回避することができる。
【0018】
いくつかの実施例において、第2の位置決めアーム120bの第1の回転関節140は、第2のギヤおよび第2の角度エンコーダ(図示せず)をさらに備えてもよい。第2のギヤは、第2の電機の出力軸と同軸で固定的に接続され、第2の角度エンコーダは、第2のギヤと噛み合う。第2の電機から出力される回転運動は、第2のギヤにより第2の角度エンコーダを駆動し、さらに第2の角度エンコーダにより第2の電機141の角度変位情報をリアルタイムでモニタし、第2の位置決めアーム120bの第1の回転関節140の運動状態を記録してフィードバックする。いくつかの実施例において、第2のギヤは、第2の減速機伝動シャフト1433に同軸で固定的に設けられてもよい。理解すべきところは、1のギヤと第1の角度エンコーダとは、第2の角度エンコーダによる第2の電機141の角度変位情報のモニタリングを実現するために、プーリによって同期運動を実現してもよい。
【0019】
図7は、本開示のいくつかの実施例に係る第2の位置決めアームの他の第1の回転関節の縦方向部分断面図を示す。いくつかの実施例において、
図7に示すように、第2の位置決めアーム120bの第1の回転関節140’は、駆動モジュール座144’と、支持軸145’と、第2の電機141’と、第2の伝動装置142’と、第2の減速機143’とを備えてもよい。駆動モジュール座144’は、第1の位置決めアーム120aの第1の横アーム121a内に少なくとも部分的に設けられるベース1441’と、ベース1441’の遠位端に位置し収容室を有する本体1442’とを備えてもよい。支持軸145’の近位端は、第1の減速機133と第1の減速機入力軸1331とを貫通してプラットフォーム111に固定的に接続され、遠位端は、ベース1441’に固定的に接続されている。第2の電機141’は、本体1442’内に固定的に設けられ、第2の伝動装置142’は、第2の電機141’の駆動力を伝達するように、第2の電機141’と連動する。第2の減速機143’は、第2の減速機入力軸1431’および第2の減速機出力軸1432’を備えてもよい。第2の減速機143’は、本体1442’内に固定的に設けられ、第2の減速機入力軸1431’は、第2の伝動装置142’を介して第2の電機141’の出力軸に接続されている。第2の減速機出力軸1432’は、第2の位置決めアーム120bの第1の横アーム121bを回転させるように、第2の位置決めアーム120bの第1の横アーム121bに固定的に接続されている。いくつかの実施例において、第2の減速機143’は、波動歯車減速機であってもよい。いくつかの実施例において、第2の減速機143’のハウジングは、本体1442’内に固定的に設けられ、第2の減速機出力軸1432’と第2の減速機入力軸1431’は、互いにそのハウジングに対して回転可能であり、第2の減速機出力軸1432’は、第2の位置決めアーム120bの第1の横アーム121bを回転させるように、締結具(例えば、ボルト群)を介して第2の位置決めアーム120bの第1の横アーム121bに固定的に接続されている。いくつかの実施例において、第2の伝動装置142’は、第2のプーリと第2の同期伝動ベルト(図示せず)とを備え、第2のプーリは、第2の電機141’の出力軸と同軸で固定的に設けられ、第2の減速機入力軸1431’には、プーリと協働する伝動輪が同軸的に固定されており、第2の同期伝動ベルトは、第2のプーリと伝動輪とに取り巻いている。これにより、第2の電機141’の出力軸は、第2の位置決めアーム120bを駆動して第1の横アーム121bとプラットフォーム111との間に相対的な回転運動が生じるように、第2の同期伝動ベルトを介して第2の減速機入力軸1431’を回動させる。
【0020】
いくつかの実施例において、
図7に示すように、第2の位置決めアーム120bの第1の回転関節140’は、第2の角度エンコーダ148’および第2の保持ブレーキ146’をさらに備えてもよい。第2の保持ブレーキ146’は、第2の減速機入力軸1431’と同軸的に設けられており、第2の角度エンコーダ148’は、第2のギヤ147’を介して第2の電機141’の出力軸と同期して運動することができる。理解すべきところは、第2の角度エンコーダ148’は、同期伝動ベルトによって第2の電機の出力軸と同期して運動し、さらに第2の角度エンコーダ148’によって第2の電機141’の角度変位情報をリアルタイムでモニタして、第2の位置決めアーム120bの第1の回転関節140’の運動状態を記録してフィードバックしてもよい。
【0021】
いくつかの実施例において、
図1および
図2に示すように、第1の位置決めアーム120a(または第2の位置決めアーム120b)は、少なくとも1つの第2の横アーム122および第2の回転関節150を備えてもよい。少なくとも1つの第2の横アーム122の近位端は、第2の横アーム122が第1の横アーム121aに対して縦方向軸線回りに回転するように、第2の回転関節150を介して第1の横アーム121aの遠位端に回転可能に接続されている。いくつかの実施例において、第1の横アーム121aの遠位端と第2の横アーム122の近位端とは、重なって配置されている。第1の横アーム121aの遠位端は、第2の横アーム122の近位端の上方に位置し、第1の横アーム121aと第2の横アーム122の回転軸線は、縦方向に沿って平行である。第1の回転関節130および第2回転関節150により、位置決めアームの横方向における空間を低減し、位置決めアームの空間内の横方向における展開運動に影響を及ぼさず、病床側空間および位置決めアーム作業空間をより効率的に利用することができる。
【0022】
いくつかの実施例において、第1の位置決めアーム120a(または第2の位置決めアーム120b)は、複数の第2の横アーム122および複数の第2の回転関節150をさらに備えてもよい。各第2の横アーム122は、近位端と遠位端とを有し、複数の第2の横アーム122は、各近位端と各遠位端とでそれぞれ対応する第2の回転関節150により首尾を接続し、隣接する2つの第2の横アーム122は、互いに対して縦方向軸線回りに回転可能である。
【0023】
いくつかの実施例において、
図1および
図2に示すように、第1の位置決めアーム120a(または第2の位置決めアーム120b)は、縦アーム123および縦アーム回転関節160をさらに備えてもよい。いくつかの実施例において、縦アーム123は、縦方向軸線方向に沿って相対的に移動可能な縦アーム外筒1231および縦アーム内筒1232を備えてもよい。縦アーム外筒1231および縦アーム内筒1232の一方は、第2の横アーム122の遠位端に対して縦方向軸線回りに回転するように、縦アーム回転関節160を介して第2の横アーム122の遠位端に接続されている。いくつかの実施例において、縦アーム内筒1232は、縦アーム回転関節160を介して第2の横アーム122の遠位部の下方に接続されている。いくつかの実施例において、縦アーム内筒1232内には、駆動電機またはモータ(図示せず)が設けられてもよい。電機またはモータの出力端には、運動変換機構が固定的に接続され、運動変換機構の出力端は、縦アーム外筒1231に固定的に接続されている。理解すべきところは、運動変換機構は、回転運動を直線運動に変換する構造、例えば、ネジナット構造等を備えてもよい。電機またはモータが作動すると、電機またはモータの回転運動は、運動変換機構によって直線運動に変換され、縦アーム外筒1231と縦アーム内筒1232との間の相対移動を実現するように、縦アーム外筒1231を昇降運動させる。いくつかの実施例においては、縦アーム外筒1231を、縦アーム回転関節160を介して第2の横アーム122の遠位端の下方に接続し、駆動電機またはモータによって縦アーム内筒1232を昇降運動させて、縦アーム外筒1231と縦アーム内筒1232との間の相対運動を実現してもよい。
【0024】
いくつかの実施例において、
図1および
図2に示すように、第1の位置決めアーム120a(または第2の位置決めアーム120b)は、斜めアーム124および斜めアーム回転関節170をさらに備えてもよい。斜めアーム124の近位端は、斜めアーム回転関節170によって縦アーム外筒1231に接続され、斜めアーム回転関節170の回転軸線は、縦アーム回転関節160の回転軸線に対して角度をなしてもよい。いくつかの実施例において、縦アーム回転関節160の回転軸線は、縦方向に沿っており、斜めアーム回転関節170の回転軸線と縦アーム回転関節160の回転軸線との間には、斜めアーム124が縦アーム123に対してヨー運動するように一定の角度がある。理解すべきところは、斜めアーム回転関節170の回転軸線と縦アーム回転関節160の回転軸線との間の角度は、0~90°であってもよい。いくつかの実施例において、斜めアーム回転関節170の回転軸線と縦アーム回転関節160の回転軸線との間の角度は、45°である。
【0025】
第1の回転関節130および第2の回転関節150によって、第1の位置決めアーム120a(または第2の位置決めアーム120b)の第1の横アーム121aと第2の横アーム122を横方向(例えば水平方向)に回転運動させて、第1の位置決めアーム120aの横方向の位置調整を実現することができる。縦アーム回転関節160によって、第1の位置決めアーム120a(または第2の位置決めアーム120b)の縦アーム123を縦方向に沿って移動させることにより、第1の位置決めアーム120aの昇降位置の調整を実現することができる。斜めアーム回転関節170によって、第1の位置決めアーム120a(または第2の位置決めアーム120b)の斜めアーム124を側方に回転運動させて、第1の位置決めアーム120aのサイドスイング位置の調整を実現することができる。上記の複数の関節は、位置決めアームの体外位置決めを実現することで、術前または術中の位置調整要件を満たし、手術作業の展開を容易にすることができる。
【0026】
いくつかの実施例において、第1の位置決めアーム120a(または第2の位置決めアーム120b)は、遠心運動機構をさらに備えてもよい。
図8、
図9および
図10は、本開示のいくつかの実施例に係る遠心運動機構180の斜視図、正面図および背面図をそれぞれ示す。いくつかの実施例において、
図8~
図10に示すように、遠心運動機構180は、第1の可動アーム181と、第1の可動関節183aと、第2の可動アーム182と、第2の可動関節183bと、第3の可動関節183cと、第1の伝動機構と、第2の伝動機構と、第3の可動アーム185とを備えてもよい。第1の可動関節183aは、第1の可動アーム181または斜めアーム124内に設けられてもよく、第1の可動アーム181の近位端は、第1の可動関節183aを介して斜めアーム124の遠位端に回動可能に接続されている。第2の可動関節183bは、第1の可動アーム181または第2の可動アーム182内に設けられてもよく、第1の可動アーム181の遠位端は、第2の可動関節183bを介して第2の可動アーム182の近位端に回動可能に接続されている。第3の可動関節183cは、第2の可動アーム182または第3の可動アーム185内に設けられてもよい。第1の伝動機構は、第1の可動関節183aおよび第2の可動関節183bを連動させるように、第1の可動関節183aおよび第2の可動関節183bにそれぞれ接続されている。第2の伝動機構は、第2の可動関節183bおよび第3の可動関節183cを連動させるように、第2の可動関節183bおよび第3の可動関節183cにそれぞれ接続されている。
【0027】
第3の可動アーム185は、第3の可動アーム185の遠位端を遠心定点回り運動させるように、第3の可動関節183cを介して第2の可動アーム182の遠位端に回動可能に接続されている。いくつかの実施例において、第3の可動アーム185は、手術器械を接続するための器具接続部であってもよい。理解すべきところは、当該遠心定点は、例えば鞘および手術器械が挿入された入腹点のような遠位運動中心点(Remote Center of Motion,RCM)であってもよい。遠心運動機構180の遠位端は、患者の手術部位付近の固定点に対する回転操作を実現するように、当該遠位端運動中心点の周りで常に回転運動してもよい。
【0028】
いくつかの実施例において、
図9および
図10に示すように、第1の可動関節183aは、第1の減速輪1831を備えてもよく、第1の減速輪1831は、互いに相対的に回転可能な第1の入力軸および第1の出力軸を備えてもよい。第1の減速輪1831は、第1可動アーム181の近位端に位置してもよい。第1の入力軸は、駆動装置、例えば電機の駆動により回転し、第1の減速輪1831の減速伝動により第1の出力軸を回転させる。第1の出力軸は、第1の可動アーム181を回動させて第1の可動関節183aを形成するように、第1の可動アーム181に固定的に接続されている。第2の可動関節183bは、第2の減速輪1832を備えてもよく、第2の減速輪1832は、互いに相対的に回転可能な第2の入力軸および第2の出力軸を備えてもよく、第2の減速輪1832は、第1の可動アーム181の遠位端および第2の可動アーム182の近位端に位置してもよい。第2の入力軸は、駆動装置、例えば電機の駆動により回転し、第2の減速輪1832の減速伝動により第2の出力軸を回転させる。第2の出力軸は、第2の可動アーム182または第1の可動アーム181を回動させて第2の可動関節183bを形成するように、第2の可動アーム182または第1の可動アーム181に固定的に接続されている。第3の可動関節183cは、第3の減速輪1833を備えてもよく、第3の減速輪1833は、互いに相対的に回転可能な第3の入力軸および第3の出力軸を備えてもよい。第3の減速輪1833は、第2の可動アーム182の遠位端に位置してもよく、第3の入力軸は、駆動装置、例えば電機の駆動により回転し、第3の減速輪1833の減速駆動によって第3の出力軸を回転させる。第3の出力軸は、第3の可動アーム185を回動させて第3の可動関節183cを形成するように、第3の可動アーム185に固定的に接続されている。第1の伝動機構は、第1の伝動ベルト184aを備えてもよく、第2の伝動機構は、第2の伝動ベルト184bを備えてもよい。第1の伝動ベルト184aは、第1の入力軸と第2の入力軸とに取り巻かれ、第2の伝動ベルト184bは、第2の入力軸と第3の入力軸とに取り巻かれることで、駆動装置を介して第1の入力軸、第2の入力軸および第3の入力軸の連動を実現する。いくつかの実施例において、第1の入力軸、第2の入力軸および第3の入力軸には、それぞれ伝動輪が同軸で固定的に設けられてもよく、第1の伝動ベルト184aおよび第2の伝動ベルト184bは、対応する伝動輪を介して各入力軸に取り巻かれてもよい。いくつかの実施例において、第1のベルト184aおよび第2のベルト184bは、様々な伝動チェーン、フレキシブル同期ベルト、またはリジッド同期ベルトなどを含んでもよい。
【0029】
いくつかの実施例において、第1の可動関節183a、第2の可動関節183bおよび第3の可動関節183cの回動軸線は、互いに平行であり、第1の可動関節183a、第2の可動関節183bおよび第3の可動関節183cが位置する平面は、回動軸線と垂直である。これにより、第1の可動アーム181および第2の可動アーム182は、第1の伝動ベルト184aおよび第2の伝動ベルト184bを介して、二重平行四角形構造と同等のRCM機構を形成することで、第2の可動アーム182の遠位端に取り付けられる第3の可動アーム185の遠位端の遠心定点回りの運動を実現する。いくつかの実施例において、第1の減速輪1831、第2の減速輪1832および第3の減速輪1833は、波動歯車減速機であってもよい。
【0030】
いくつかの実施例において、
図10に示すように、手術ロボットシステム100は、補助動力機構をさらに備えてもよい。補助動力機構は、第3の電機186および第3のプーリ187を備えてもよい。第3の電機186および第3のプーリ187は、斜めアーム内に設けられ、第3のプーリ187は、第3の電機186の出力軸と同軸で固定的に接続されている。第3の伝動装置は、第3の伝動ベルト184cを備えてもよく、第3の伝動ベルト184cは、第3の電機186の動力を第1の入力軸に伝達するように、近位端が第3のプーリ187に取り巻き、遠位端が第1の入力軸に取り巻いている。いくつかの実施例において、第3のベルト184cは、様々な伝動チェーン、フレキシブル同期ベルト、またはリジッド同期ベルトなどを含んでもよい。いくつかの実施例において、伝動ベルトとプーリまたは伝動輪は、歯槽を介して噛み合って接続してもよい。第3の電機186は、第3のプーリ187に接続されている第3ベルト184cを同期に運動させて、第3ベルト184cに接続されている第1の減速輪1831の第1の入力軸を回動させるように、第3のプーリ187を回動させる。第1の入力軸は、第1の可動関節183aの回動を形成するように、一定の倍数で駆動力を出力して、第1の減速輪1831の第1の出力軸を回動させる。第1の入力軸は、第1ベルト184aを介して第2の減速輪1832の第2の入力軸を同期に回動させる。第2の入力軸は、第2の可動関節183bの回動を形成するように、一定倍数で駆動力を出力して、第2の減速輪1832の第2の出力軸を回動させる。第2の入力軸は、第2ベルト184bを介して第3の減速輪1833の第3の入力軸を同期に回動させる。第3の入力軸は、第3の可動関節183cの回動を形成するように、一定倍数で駆動力を出力して、第3の減速輪1833の第3の出力軸を回動させる。これにより、第3の可動アーム185を制御して第3の可動関節183c回りに回動させることができる。なお、第1の出力軸、第2の出力軸および第3の出力軸の回動角速度は、同一であってもよい。いくつかの実施例において、第1の減速輪1831、第2の減速輪1832および第3の減速輪1833は、各出力軸の角速度を同じに制御するように、同じ減速比を有してもよい。いくつかの実施例において、第1の減速輪1831、第2の減速輪1832および第3の減速輪1833は、異なる減速比を有してもよく、対応するプーリまたは伝動輪の半径を変更することで、各出力軸の角速度を同じにしてもい。補助動力機構により第1の可動アーム181の補助動力の駆動作用を実現するとともに、第3の電機186の回転数の検出および状態のモニタリングにより第1の可動アーム181の運動および姿勢のデータを得ることができる。
【0031】
いくつかの実施例において、
図8~
図10に示すように、遠心運動機構180は、少なくとも1つのブレーキ機構188および少なくとも1つの角度エンコーダ189(またはポテンショメータ)をさらに備える。少なくとも1つのブレーキ機構188は、第1の減速輪1831、第2の減速輪1832または第3の減速輪1833に結合されている(例えば、同軸的に設けられているか、または伝動装置を介して結合されている)。少なくとも1つのブレーキ機構188は、電源がオフの状態においてブレーキをかけて対応する減速輪をロックし、電源がオンの状態において開放して対応する減速輪をアンロックするように設けられてもよい。いくつかの実施例において、3つのブレーキ機構188は、対応する減速輪をロックまたは開放するように、それぞれ第1の減速輪1831、第2の減速輪1832および第3の減速輪1833に結合されてもよい。少なくとも1つの角度エンコーダ189(またはポテンショメータ)は、遠心運動機構180の運動状態を記録してフィードバックするように、例えばギヤを介して噛み合い接続されて、対応する第1の減速輪1831、第2の減速輪1832および第3の減速輪1833に設けられ、または対応するプーリまたは伝動輪に設けられる。いくつかの実施例において、ブレーキ機構188は、保持ブレーキであってもよい。ブレーキ機構188を設けることにより、遠心運動機構180全体の安定性が向上する。
【0032】
図11は、本開示のいくつかの実施例に係る第1の可動アーム181の部分構成概略図を示す。いくつかの実施例において、
図9~
図11に示すように、第1の可動アーム181には、第1のストライプ溝1811が設けられ、第2の可動アーム182には、第2のストライプ溝1821が設けられている。第1のストライプ溝1811および第2のストライプ溝1821は、それぞれ第1の可動アーム181および第2の可動アーム182において互いに離れた側面に位置している。第1の伝動ベルト184aおよび第2の伝動ベルト184bは、それぞれ第1のストライプ溝1811および第2のストライプ溝1821内に非接触で位置している。第1のストライプ溝1811および第2のストライプ溝1821内には、補強筋の構造を設けもよい。このように、実質的に同等の強度で遠心運動機構180全体の重量を低減することができ、第1の伝動ベルト184aと第2の伝動ベルト184bとを保護する役割を果たすこともできる。溝内に補強筋の構造を設けることで、ハウジングを外包する際に可動アームの体積を効果的に低減することもできる。
【0033】
いくつかの実施例において、
図1および
図8に示すように、第3の可動アーム185は、リニア移動組立体1851および手術器械1852を備えてもよい。リニア移動組立体1851は、第3の可動アーム185の長さ方向に沿って設けられ、手術器械1852は、リニア移動組立体1851に着脱可能に取り付けられ、リニア移動組立体1851によって駆動されて第3の可動アーム185の長さ方向に対して移動する。いくつかの実施例において、手術器械1852は、手術ツールまたは内視鏡を含んでもよい。手術ツールの末端には、末端手術アクチュエータが接続され、内視鏡器具の末端には、照明装置または画像取得装置が接続されている。
【0034】
いくつかの実施例において、遠心運動機構180のブレーキ機構188のオンオフおよび/または操作スイッチは、いずれも第3の可動アーム185に配置されてもよい。操作者が遠心運動機構180の姿勢を手動で調整する必要がある場合に、対応するオンオフおよび/またはスイッチを長く押すことによって、それに関連するブレーキ機構188は、可動アームの姿勢が可動になるように電源をオンしてブレーキを解除することができる。このオンオフおよび/または操作スイッチを開放すると、ブレーキ機構188は、可動アームの姿勢を維持するように電源をオフしてブレーキをかけることができる。
【0035】
いくつかの実施例において、
図1および
図2に示すように、手術ロボットシステム100は、第1の位置決めアーム120aおよび第2の位置決めアーム120bからなる少なくとも2つの位置決めアーム群を備えてもよい。少なくとも2つの位置決めアーム群は、プラットフォーム111の中心断面に関して鏡面対称であってもよい。複数の位置決めアームは、相対的に独立して運動することができ、各位置決めアーム同士の間に揺動干渉がなく、単孔、多孔または混合孔などの多様な手術を実現することができる。
【0036】
本開示のいくつかの実施例において、位置決めアームの第1の横アーム(例えば、
図1の第1の横アーム121、
図2の第1の横アーム121aまたは第1の横アーム121b)は、第1の回転関節(例えば、
図2の第1の回転関節130または第1の回転関節140)を介してプラットフォーム(例えば、
図1のプラットフォーム111)に接続されている。そして、いくつかの実施例において、一対の位置決めアームの第1の横アームは、重ねてプラットフォームと同軸的に接続されてもよい。このため、本開示のいくつかの実施例は、位置決めアームの縦方向空間の占有を低減し、位置決めアーム間の干渉、衝突のリスクを低減することができる。
【0037】
本開示のいくつかの実施例において、位置決めアームの第2の横アーム(例えば、
図1の第2の横アーム122)は、第2の回転関節(例えば、
図2の第2の回転関節150)を介して第1の横アーム(例えば、
図1の第1の横アーム121、
図2の第1の横アーム121aまたは第1の横アーム121b)に回転可能に接続されている。このため、本開示のいくつかの実施例は、複数の横アームの回転接続によって、位置決めアームの横方向の空間の延長を実現し、位置決めアームと台車、他の装置、人員、または位置決めアームとの衝突または干渉のリスクを低減し、空間の利用率を向上させることができる。
【0038】
本開示のいくつかの実施例において、位置決めアームは、遠心運動機構(例えば、
図8~
図10の遠心運動機構180)を備える。本開示のいくつかの実施例に係る遠心運動機構は、二重平行四角形構造に対して、より柔軟な設計および操作を提供することができる。
【0039】
また、本開示は、以下の実施例も開示する。
1.遠心運動機構であって、
第1の可動アームと、
前記第1の可動アームの近位端を取付構造に回動可能に接続する第1の可動関節と、
第2の可動アームと、
前記第1の可動アームの遠位端を前記第2の可動アームの近位端に回動可能に接続する第2の可動関節と、
第3の可動関節と、
前記第1の可動関節および前記第2の可動関節を同期に回動させるように、前記第1の可動関節および前記第2の可動関節と接続されている第1の伝動機構と、
前記第2の可動関節および前記第3の可動関節を同期に回動させるように、前記第2の可動関節および前記第3の可動関節と接続されている第2の伝動機構と、
遠位端を遠心点回り運動させるように、前記第3の可動関節を介して前記第2の可動アームの遠位端に回動可能に接続されている第3の可動アームと、を備える。
【0040】
2.第1項に記載の遠心運動機構であって、前記第1の可動関節は、第1の入力軸および第1の出力軸を備える第1の減速輪を備え、前記第1の出力軸は、前記第1の可動関節を回動させ、
前記第2の可動関節は、第2の入力軸および第2の出力軸を備える第2の減速輪を備え、前記第2の出力軸は、前記第1の可動関節または前記第2の可動関節を回動させ、
前記第3の可動関節は、第3の入力軸および第3の出力軸を備える第3の減速輪を備え、前記第3の出力軸は、前記第3の可動関節を回動させ、
前記第1の伝動機構は、前記第1の入力軸と第2の入力軸とを接続する第1の伝動ベルトを備え、前記第2の伝動機構は、前記第2の入力軸と第3の入力軸とを接続する第2の伝動ベルトを備える。
【0041】
3.第1項に記載の遠心運動機構であって、動力機構をさらに備え、前記動力機構は、
出力軸を備える第3の電機と、
前記第3の電機の出力軸を前記第1の入力軸、前記第2の入力軸または前記第3の入力軸と接続する第3の伝動機構と、を備える。
【0042】
4.第3項に記載の遠心運動機構であって、前記第3の伝動機構は、第3の伝動ベルトを備える。
【0043】
5.第2項に記載の遠心運動機構であって、前記遠心運動機構は、
対応する減速輪をロックまたはアンロックするように、前記第1の減速輪、前記第2の減速輪または前記第3の減速輪に結合される少なくとも1つのブレーキ機構をさらに備える。
【0044】
6.第1項に記載の遠心運動機構であって、前記遠心運動機構は、
前記第1の回動関節、前記第2の回動関節、または前記第3の回動関節に結合される少なくとも1つの角度エンコーダまたはポテンショメータをさらに備える。
【0045】
7.第1項に記載の遠心運動機構であって、前記第1の可動アームには、第1のストライプ溝が設けられ、前記第2の可動アームには、第2のストライプ溝が設けられ、前記第1のストライプ溝と前記第2のストライプ溝は、それぞれ前記第1の可動アームおよび前記第2の可動アームにおいて互いに離れる側面に位置し、前記第1の伝動機構および前記第2の伝動機構は、それぞれ前記第1のストライプ溝および前記第2のストライプ溝内に位置する。
【0046】
8.第1項に記載の遠心運動機構であって、前記第3の可動アームは、
前記第3の可動アームの長さ方向に沿って前記第3の可動アームに設けられるリニア移動組立体と、
前記リニア移動組立体に装着され、前記リニア移動組立体によって駆動されて前記第3の可動アームの長さ方向に移動する手術器械と、を備える。
【0047】
9.第2項に記載の遠心運動機構であって、前記第1の伝動ベルトおよび第2の伝動ベルトは、伝動チェーン、フレキシブル同期ベルトまたはリジッド同期ベルトの少なくとも1つを含む。
【0048】
10.第2項に記載の遠心運動機構であって、前記第1の減速輪、前記第2の減速輪または前記第3の減速輪は、波動歯車減速機を備える。
【0049】
11.第1項に記載の遠心運動機構であって、前記第1の可動アームおよび/または第2の可動アーム内には、補強筋構造が設けられている。
【0050】
12.第1~11項のいずれか1項に記載の遠心運動機構を備える手術ロボットシステム。
【0051】
13.第12項に記載の手術ロボットシステムであって、
プラットフォームと、
第1の横アームおよび第1の回転関節を備え、前記第1の回転関節が前記第1の横アームまたは前記プラットフォーム内に設けられ、前記第1の横アームの近位端が前記第1の回転関節を介して前記プラットフォームに回転可能に接続され、且つ前記第1の横アームが前記プラットフォームに対して縦方向軸線回りに回転するように動作可能である少なくとも1つの位置決めアームと、を備え、
前記少なくとも1つの位置決めアームの遠位端は、前記取付構造を備え、少なくとも1つの前記遠心運動機構は、前記取付構造に回動可能に接続されている。
【0052】
14.第13項に記載の手術ロボットシステムであって、前記少なくとも1つの位置決めアームは、第1の位置決めアームと第2の位置決めアームと、を備え、
前記第1の位置決めアームの第1の横アームの近位端と前記第2の位置決めアームの第1の横アームの近位端は、それぞれ前記プラットフォームに接続され、前記第1の位置決めアームの第1の横アームと前記第2の位置決めアームの第1の横アームは、互いに対して回転可能である。
【0053】
15.請求項13に記載の手術ロボットシステムであって、前記第1の位置決めアームの第1の回転関節と前記第2の位置決めアームの第1の回転関節とは、回転軸が同軸的に設けられている。
【0054】
16.第15項に記載の手術ロボットシステムであって、前記第1の位置決めアームの第1の回転関節は、
前記プラットフォーム内に固定的に設けられる第1の電機と、
前記第1の電機の駆動力を伝達する第1の伝動装置と、
前記第1の伝動装置を介して前記第1の電機の出力軸に接続されている第1の減速機入力軸と、前記第1の位置決めアームの第1の横アームを回転させるように前記第1の位置決めアームの第1の横アームに固定的に接続されている第1の減速機出力軸とを備える第1の減速機と、を備える。
【0055】
17.第16項に記載の手術ロボットシステムであって、前記第2の位置決めアームの第1の回転関節は、
第2の電機と、
前記第2の電機の駆動力を伝達する第2の伝動装置と、
前記第2の伝動装置を介して前記第2の電機の出力軸に接続されている第2の減速機入力軸と、前記第2の位置決めアームの第1の横アームを回転させるように前記第2の位置決めアームの第1の横アームに固定的に接続されている第2の減速機出力軸とを備える第2の減速機と、
前記第1の減速機を貫通し、近位端が前記プラットフォームに固定的に接続され、遠位端が前記第2の減速機に固定的に接続されている支持軸と、を備える。
【0056】
18.第17項に記載の手術ロボットシステムであって、前記第2の減速機は、第2の減速機伝動軸をさらに備え、前記第2の減速機伝動軸の一端は、前記第2の減速機入力軸と同軸的に設けられるとともに固定的に接続され、前記第2の減速機伝動軸は、前記第2の伝動装置を介して前記第2の電機の出力軸に接続されている。
【0057】
19.第18項に記載の手術ロボットシステムであって、前記第2の電機および前記第2の減速機は、前記第2の位置決めアームの第1の横アーム内に少なくとも部分的に固定されている。
【0058】
20.第19項に記載の手術ロボットシステムであって、前記第2の位置決めアームの第1の回転関節は、
前記第1の位置決めアームの第1の横アーム内に固定的に設けられ、前記支持軸の遠位端に固定的に接続されている減速機固定座をさらに備え、
前記第2の減速機の近位部は、前記減速機固定座に固定的に接続され、前記第2の減速機伝動軸の近位端は、遠位端に位置する前記第2の減速機出力軸から前記第2の減速機を通過し、近位端に位置する前記第2の減速機入力軸と同軸的に設けられるとともに固定的に接続され、前記第2の減速機伝動軸の遠位端は、前記第2の伝動装置を介して前記第2の電機の出力軸に接続されている。
【0059】
21.第17項に記載の手術ロボットシステムであって、前記第2の位置決めアームの第1の回転関節は、
前記第1の位置決めアームの第1の横アーム内に少なくとも部分的に設けられるベースと、前記ベースの遠位端に位置し収容室を有する本体とを備える駆動モジュール座を備え、前記支持軸の遠位端は、前記ベースに固定的に接続され、前記第2の電機および前記第2の減速機は、前記本体内に固定的に設けられている。
【0060】
22.第17項に記載の手術ロボットシステムであって、前記第1の位置決めアームの第1の回転関節は、前記第1の減速機入力軸と同軸的に設けられる第1の保持ブレーキをさらに備え、あるいは、
前記第2の位置決めアームの第1の回転関節は、前記第2の減速機出力軸に同軸的に設けられる第2の保持ブレーキをさらに備える。
【0061】
23.第17項に記載の手術ロボットシステムであって、前記第1の位置決めアームの第1の回転関節は、伝達部材を介して前記第1の電機の出力軸または前記第1の減速機入力軸に接続されている第1の角度エンコーダをさらに備え、
前記第2の位置決めアームの第1の回転関節は、伝達部材を介して前記第2の電機の出力軸または前記第2の減速機入力軸または第2の減速機伝動軸に接続されている第2の角度エンコーダをさらに備える。
【0062】
24.第17項に記載の手術ロボットシステムであって、前記第1の減速機または前記第2の減速機は、波動歯車減速機である。
【0063】
25.第17項に記載の手術ロボットシステムであって、前記第1の減速機および前記第1の減速機入力軸は、回転軸線に沿った貫通チャネルを備え、前記支持軸は、前記貫通チャネルを通して前記第2の位置決めアームの第1の横アームを前記プラットフォームと接続し、前記第2の位置決めアームの第1の横アームと前記第1の位置決めアームの第1の横アームは、互いに独立して前記プラットフォームと接続されている。
【0064】
26.第17項に記載の手術ロボットシステムであって、前記プラットフォームは、プラットフォーム骨格および支持軸固定座を備え、前記支持軸固定座は、前記プラットフォーム骨格内に固定的に接続され、前記支持軸の近位端は、前記支持軸固定座に固定的に設けられ、
前記第1の位置決めアームの第1の横アームは、前記第1の位置決めアームの第1の回転関節を介して前記プラットフォーム骨格に接続され、前記第2の位置決めアームの第1の横アームは、前記第2の位置決めアームの第1の回転関節を介して前記支持軸固定座に接続されている。
【0065】
27.第13項に記載の手術ロボットシステムであって、前記少なくとも1つの位置決めアームは、少なくとも1つの第2の横アームと、第2の回転関節と、を備え、前記少なくとも1つの第2の横アームの近位端が、前記第2の回転関節を介して前記第1の横アームの遠位端に回転可能に接続され、前記第2の回転関節の回転軸線が前記第1の回転関節の回転軸線と平行である。
【0066】
なお、上記は、単に本開示の例示的な実施例および適用される技術原理である。当業者が分かるように、本開示は、上記の特定の実施例に限定されるものではなく、当業者にとって、本開示の保護範囲から逸脱することなく、種々の明確な変更、再調整および置換を行うことができる。このため、以上の実施例により本開示について詳細に説明したが、本開示は、以上の実施例に限定されるものではなく、本開示の構想から逸脱することなく、さらに他の同等な実施例を含むことができ、本開示の範囲は添付の特許請求の範囲によって決定される。
【手続補正書】
【提出日】2022-12-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラットフォームと、
第1の横アームおよび第1の回転関節を備え、前記第1の回転関節が前記第1の横アームまたは前記プラットフォーム内に設けられ、前記第1の横アームの近位端が前記第1の回転関節を介して前記プラットフォームに回転可能に接続され、前記第1の横アームが前記プラットフォームに対して縦方向軸線回りに回転するように動作可能である少なくとも1つの位置決めアームと、
を備える
手術ロボットシステム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの位置決めアームは、第1の位置決めアームと第2の位置決めアームと、を備え、
前記第1の位置決めアームの第1の横アームの近位端と前記第2の位置決めアームの第1の横アームの近位端は、それぞれ前記プラットフォームに接続され、前記第1の位置決めアームの第1の横アームと前記第2の位置決めアームの第1の横アームは、互いに対して回転可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の手術ロボットシステム。
【請求項3】
前記第1の位置決めアームの第1の回転関節と前記第2の位置決めアームの第1の回転関節とは、回転軸が同軸的に設けられている
ことを特徴とする請求項2に記載の手術ロボットシステム。
【請求項4】
前記第1の位置決めアームの第1の回転関節は、
前記プラットフォーム内に固定的に設けられる第1の電機と、
前記第1の電機の駆動力を伝達する第1の伝動装置と、
前記第1の伝動装置を介して前記第1の電機の出力軸に接続されている第1の減速機入力軸と、前記第1の位置決めアームの第1の横アームを回転させるように前記第1の位置決めアームの第1の横アームに固定的に接続されている第1の減速機出力軸とを備える第1の減速機と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載の手術ロボットシステム。
【請求項5】
前記第2の位置決めアームの第1の回転関節は、
第2の電機と、
前記第2の電機の駆動力を伝達する第2の伝動装置と、
前記第2の伝動装置を介して前記第2の電機の出力軸に接続されている第2の減速機入力軸と、前記第2の位置決めアームの第1の横アームを回転させるように前記第2の位置決めアームの第1の横アームに固定的に接続されている第2の減速機出力軸とを備える第2の減速機と、
前記第1の減速機を貫通し、近位端が前記プラットフォームに固定的に接続され、遠位端が前記第2の減速機に固定的に接続されている支持軸と、
を備える
ことを特徴とする請求項4に記載の手術ロボットシステム。
【請求項6】
前記第2の減速機は、第2の減速機伝動軸をさらに備え、前記第2の減速機伝動軸の一端は、前記第2の減速機入力軸と同軸的に設けられるとともに固定的に接続され、前記第2の減速機伝動軸は、前記第2の伝動装置を介して前記第2の電機の出力軸に接続されている
ことを特徴とする請求項5に記載の手術ロボットシステム。
【請求項7】
前記第2の電機および前記第2の減速機は、前記第2の位置決めアームの第1の横アーム内に少なくとも部分的に固定的に設けられている
ことを特徴とする請求項6に記載の手術ロボットシステム。
【請求項8】
前記第2の位置決めアームの第1の回転関節は、
前記第1の位置決めアームの第1の横アーム内に固定的に設けられ、前記支持軸の遠位端に固定的に接続されている減速機固定座をさらに備え、
前記第2の減速機の近位部は、前記減速機固定座に固定的に接続され、前記第2の減速機伝動軸の近位端は、遠位端に位置する前記第2の減速機出力軸から前記第2の減速機を通過し、近位端に位置する前記第2の減速機入力軸と同軸的に設けられるとともに固定的に接続され、前記第2の減速機伝動軸の遠位端は、前記第2の伝動装置を介して前記第2の電機の出力軸に接続されている
ことを特徴とする請求項7に記載の手術ロボットシステム。
【請求項9】
前記第2の位置決めアームの第1の回転関節は、
前記第1の位置決めアームの第1の横アーム内に少なくとも部分的に設けられるベースと、前記ベースの遠位端に位置し収容室を有する本体とを備える駆動モジュール座を備え、
前記支持軸の遠位端は、前記ベースに固定的に接続され、前記第2の電機および前記第2の減速機は、前記本体内に固定的に設けられている
ことを特徴とする請求項5
~8のいずれか1項に記載の手術ロボットシステム。
【請求項10】
前記第1の位置決めアームの第1の回転関節は、前記第1の減速機入力軸と同軸的に設けられる第1の保持ブレーキをさらに備え、あるいは、
前記第2の位置決めアームの第1の回転関節は、前記第2の減速機出力軸に同軸的に設けられる第2の保持ブレーキをさらに備える
ことを特徴とする請求項5
~8のいずれか1項に記載の手術ロボットシステム。
【請求項11】
前記第1の位置決めアームの第1の回転関節は、伝達部材を介して前記第1の電機の出力軸または前記第1の減速機入力軸に接続されている第1の角度エンコーダをさらに備え、
前記第2の位置決めアームの第1の回転関節は、伝達部材を介して前記第2の電機の出力軸または前記第2の減速機入力軸または第2の減速機伝動軸に接続されている第2の角度エンコーダをさらに備える
ことを特徴とする請求項5
~8のいずれか1項に記載の手術ロボットシステム。
【請求項12】
前記第1の減速機または前記第2の減速機は、波動歯車減速機である
ことを特徴とする請求項5
~8のいずれか1項に記載の手術ロボットシステム。
【請求項13】
前記第1の減速機および前記第1の減速機入力軸は、回転軸線に沿った貫通チャネルを備え、前記支持軸は、前記貫通チャネルを通して前記第2の位置決めアームの第1の横アームを前記プラットフォームと接続し、前記第2の位置決めアームの第1の横アームと前記第1の位置決めアームの第1の横アームは、互いに独立して前記プラットフォームと接続されている
ことを特徴とする請求項5
~8のいずれか1項に記載の手術ロボットシステム。
【請求項14】
前記プラットフォームは、プラットフォーム骨格および支持軸固定座を備え、前記支持軸固定座は、前記プラットフォーム骨格内に固定的に接続され、前記支持軸の近位端は、前記支持軸固定座に固定的に設けられ、
前記第1の位置決めアームの第1の横アームは、前記第1の位置決めアームの第1の回転関節を介して前記プラットフォーム骨格に接続され、前記第2の位置決めアームの第1の横アームは、前記第2の位置決めアームの第1の回転関節を介して前記支持軸固定座に接続されている
ことを特徴とする請求項5
~8のいずれか1項に記載の手術ロボットシステム。
【請求項15】
前記少なくとも1つの位置決めアームは、少なくとも1つの第2の横アームと、第2の回転関節と、を備え、
前記少なくとも1つの第2の横アームの近位端は、前記第2の回転関節を介して前記第1の横アームの遠位端に回転可能に接続され、前記第2の回転関節の回転軸線は、前記第1の回転関節の回転軸線と平行である
ことを特徴とする請求項1
~14のいずれか1項に記載の手術ロボットシステム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの位置決めアームは、縦アームと、縦アーム回転関節とをさらに備え、
前記縦アームは、互いに縦方向に沿って相対的に移動可能な縦アーム外筒と縦アーム内筒と、を備え、
前記縦アーム外筒および前記縦アーム内筒の一方は、前記第2の横アームの遠位端に対して縦方向軸線回りに回転するように、前記縦アーム回転関節を介して前記第2の横アームの遠位端に接続されている
ことを特徴とする請求項15に記載の手術ロボットシステム。
【請求項17】
前記少なくとも1つの位置決めアームは、斜めアームと、斜めアーム回転関節とをさらに備え、
前記斜めアームの近位端は、前記斜めアーム回転関節を介して前記縦アームの遠位端に接続され、前記斜めアーム回転関節の回転軸線は、縦方向に対して角度をなす
ことを特徴とする請求項16に記載の手術ロボットシステム。
【請求項18】
前記少なくとも1つの位置決めアームは、遠心運動機構をさらに備え、
前記遠心運動機構は、
第1の可動アームと、
前記第1の可動アームの近位端を前記斜めアームの遠位端に回動可能に接続する第1の可動関節と、
第2の可動アームと、
前記第1の可動アームの遠位端を前記第2の可動アームの近位端に回動可能に接続する第2の可動関節と、
第3の可動関節と、
前記第1の可動関節と前記第2の可動関節とを同期に回動させるように、前記第1の可動関節および前記第2の可動関節と接続する第1の伝動機構と、
前記第2の可動関節と前記第3の可動関節とを同期に回動させるように、前記第2の可動関節および前記第3の可動関節と接続する第2の伝動機構と、
遠位端を遠心定点回り運動させるように、前記第3の可動関節を介して前記第2の可動アームの遠位端に回動可能に接続されている第3の可動アームと、
を備える
ことを特徴とする請求項17に記載の手術ロボットシステム。
【請求項19】
前記第1の可動関節は、第1の減速輪を備え、前記第1の減速輪は、第1の入力軸および第1の出力軸を備え、前記第1の出力軸は、前記第1の可動関節を回動させ、
前記第2の可動関節は、第2の減速輪を備え、前記第2の減速輪は、第2の入力軸および第2の出力軸を備え、前記第2の出力軸は、前記第1の可動関節または前記第2の可動関節を回動させ、
前記第3の可動関節は、第3の減速輪を備え、前記第3の減速輪は、第3の入力軸および第3の出力軸を備え、前記第3の出力軸は、前記第3の可動関節を回動させ、
前記第1の伝動機構は、前記第1の入力軸と第2の入力軸とを接続する第1の伝動ベルトを備え、前記第2の伝動機構は、前記第2の入力軸と第3の入力軸とを接続する第2の伝動ベルトを備える
ことを特徴とする請求項18に記載の手術ロボットシステム。
【請求項20】
少なくとも2つの位置決めアーム群を備え、各前記位置決めアーム群は、前記第1の位置決めアームと前記第2の位置決めアームとを備え、前記少なくとも2つの位置決めアーム群は、前記プラットフォームの対称面に関して鏡面対称である
ことを特徴とする請求項2
~14のいずれか1項に記載の手術ロボットシステム。
【国際調査報告】