(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-07
(54)【発明の名称】溶媒乾燥溶液およびそのプロセス
(51)【国際特許分類】
B01D 11/04 20060101AFI20230731BHJP
C07C 229/08 20060101ALI20230731BHJP
C07C 211/63 20060101ALI20230731BHJP
C07C 309/08 20060101ALI20230731BHJP
B01D 61/36 20060101ALI20230731BHJP
C07C 215/90 20060101ALN20230731BHJP
【FI】
B01D11/04 B
C07C229/08
C07C211/63
C07C309/08
B01D61/36
C07C215/90
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023501150
(86)(22)【出願日】2021-07-09
(85)【翻訳文提出日】2023-01-06
(86)【国際出願番号】 NZ2021050106
(87)【国際公開番号】W WO2022010367
(87)【国際公開日】2022-01-13
(32)【優先日】2020-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519114786
【氏名又は名称】アクアフォータス テクノロジーズ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】AQUAFORTUS TECHNOLOGIES LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100152489
【氏名又は名称】中村 美樹
(72)【発明者】
【氏名】プラカシュ、チャイトラ
(72)【発明者】
【氏名】タン、ハイミン
(72)【発明者】
【氏名】マドックス、クリスタル
【テーマコード(参考)】
4D006
4D056
4H006
【Fターム(参考)】
4D006GA02
4D006GA14
4D006GA25
4D006GA27
4D006KA01
4D006KB30
4D006PA01
4D006PB20
4D006PB65
4D006PC80
4D056AB01
4D056AC06
4D056AC07
4D056AC08
4D056AC09
4D056AC11
4D056AC13
4D056CA13
4D056CA14
4D056CA15
4H006AA03
4H006AB80
4H006BS10
(57)【要約】
本開示は、溶媒乾燥溶液およびそのためのプロセスに関する。本開示は、より具体的には、使用時に溶媒混合物から水を解放する溶媒乾燥溶液に関する。本開示はまた、溶媒乾燥溶液を回収するためのプロセスに関し、より具体的には、浸透プロセスを使用することによって溶媒乾燥溶液を回収するためのプロセスに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶媒乾燥溶液であって、その溶媒乾燥溶液は
a)少なくとも1つのC
3~C
9アルキルアミンまたはアンモニウム第4級含有化合物、または、
b)少なくとも1つのカルボン酸含有化合物またはアルキルスルホン酸、または、
c)-OHで置換された少なくとも1つの直鎖または分岐C
3~C
9アルキル、または、
d)それらa)~c)の組み合わせを水含有溶媒中に含み、
前記水含有溶媒は、
整数i)、ii)、iii)およびiv)の任意の組み合わせから独立して選択される少なくとも2つ以上の成分を含み、
i)は直鎖、分岐または任意選択で置換された環状C
4~C
9エーテル含有化合物であり、
ii)は-OHで置換された直鎖または分岐C
3~C
9アルキルであり、
iii)は直鎖、分岐または環状C
4~C
9ケトンまたはC
4~C
9ジケトンであり、
iv)は直鎖または分岐C
3~C
9エステル含有化合物であり、
前記水含有溶媒の少なくとも1つの成分が、摂氏20度以上および1気圧での1モルの塩化ナトリウム水溶液と実質的に非混和性である、
溶媒乾燥溶液。
【請求項2】
前記カルボン酸含有化合物が、以下の、
c)式Iの化合物と、
【化3】
式中、R
*は、-C
1~C
7アルキル-OH、-C
1~C
7アルキル、-C
1~C
7アルキル-NH
2、-C
1~C
7アルキル-NHR
3および-C
1~C
7アルキルNR
3R
4から選択され、各R
3およびR
4は、-H、-OH、-ハロ、-C
1~C
7アルキル、-C
1~C
7アルキル-OH、-C(O)OH、-C(O)-H、または-C(O)-(C
1~C
7アルキル)から選択され、
d)1つ以上のカルボン酸基を含有するポリマーと
のうちの1つ以上から選択される、請求項1に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項3】
少なくとも1つのC
1~C
7アルキルアミンまたは第4級アンモニウム含有化合物を含む、請求項1に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項4】
前記溶媒乾燥溶液の前記少なくとも1つのC
1~C
7アルキルアミンまたは第4級アンモニウム含有化合物が、ベタイン、カルニチン、尿素およびコリンのうちの1つ以上から選択され、それぞれ任意選択で対イオンを有する、請求項3に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項5】
前記溶媒乾燥溶液が、-OHで置換された少なくとも1つの直鎖または分岐C
3~C
9アルキルを含む、請求項1に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項6】
前記溶媒乾燥溶液の-OHで置換された少なくとも1つの直鎖または分岐C
3~C
9アルキルが、少なくとも2つの-OH置換基を含む、請求項5に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項7】
前記溶媒乾燥溶液の-OHで置換された少なくとも1つの直鎖または分岐C
3~C
9アルキルが、1,4ブタンジオール、グリセロールまたはそれらの組み合わせから選択される、請求項6に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項8】
少なくとも1つのカルボン酸含有化合物を含む、請求項1に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項9】
前記水含有溶媒が、整数i)、ii)、iii)およびiv)のうちの1つに対する代替物としてアミン含有化合物を含む、請求項1に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項10】
前記アミンが第2級または第3級アミンである、請求項9に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項11】
前記アミンが第3級アミンである、請求項9に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項12】
前記溶媒乾燥溶液がベタインを含む、請求項1、請求項4または請求項5に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項13】
前記溶媒乾燥溶液が塩化コリンを含む、請求項1、請求項4または請求項5に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項14】
前記溶媒乾燥溶液がサルコシンを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項15】
ベタインおよびサルコシンの組み合わせを含む、請求項1に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項16】
塩化コリンおよび1,4-ブタンジオールとの組み合わせを含む、請求項1に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項17】
塩化コリンの1,4-ブタンジオールに対するモル比が約1:2である、請求項16に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項18】
塩化コリンおよびグリセロールの組み合わせを含む、請求項1に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項19】
塩化コリンのグリセロールに対するモル比が約1:2である、請求項18に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項20】
塩化コリンおよびサルコシンの組み合わせを含む、請求項1に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項21】
塩化コリンのサルコシンに対するモル比が約1:2である、請求項20に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項22】
塩化コリンおよび尿素の組み合わせを含む、請求項1に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項23】
塩化コリンの尿素に対するモル比が約1:2である、請求項22に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項24】
前記溶媒が、2-メチルテトラヒドロフラン、3-メチルテトラヒドロフラン、2-エチルテトラヒドロフラン、3-エチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、1-エトキシプロパン、およびC
4~C
9グリコールエーテル、またはそれらの組み合わせのうちの1つ以上から選択されるC
4~C
9エーテル含有化合物を含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項25】
前記溶媒が、1-ブタノール、2-ブタノールおよび1-ペンタノール、またはそれらの組み合わせのうちの1つ以上から選択される-OHで置換された直鎖または分岐C
3~C
9アルキルを含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項26】
前記溶媒が、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルアセテート、ジプロピレングリコールn-プロピルエーテル、プロピレングリコールn-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn-ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、またはそれらの組み合わせのうちの1つ以上から選択されるC
4~C
9グリコールエーテルを含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項27】
前記溶媒が、アセトニルアセトンまたは2-ブタノンのうちの1つ以上から選択されるC
4~C
9ケトンまたはジケトンを含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項28】
前記溶媒が、酢酸メチルまたは酢酸エチルなどのC
3~C
9エステルを含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項29】
前記溶媒が、2-メチルテトラヒドロフランおよびアセトニルアセトンの組み合わせを含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項30】
前記溶媒が、2-メチルテトラヒドロフランおよび1-ブタノールの組み合わせを含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項31】
前記溶媒が、2-メチルテトラヒドロフランおよび1-ペンタノールの組み合わせを含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項32】
前記溶媒が、酢酸エチルおよび2-ブタノンの組み合わせを含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項33】
前記溶媒が、酢酸エチルおよび2-メチルテトラヒドロフランの組み合わせを含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項34】
前記溶媒が、酢酸エチルおよび1-ブタノールの組み合わせを含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項35】
前記溶媒が、酢酸エチルおよびアセトニルアセトンの組み合わせを含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項36】
前記溶媒が、トリエチルアミンおよび2-ブタノンを含む、請求項9に記載の溶媒乾燥溶液。
【請求項37】
溶媒乾燥溶液から水を回収する方法であって、前記方法は、請求項1~36のいずれか一項に記載の水含有溶媒を、以下の、
a)少なくとも1つのC
1~C
7アルキルアミンまたは第4級アンモニウム含有化合物、および
b)少なくとも1つのカルボン酸含有化合物またはアルキルスルホン酸、
c)-OHで置換された少なくとも1つの直鎖または分岐C
3~C
9アルキル、または
d)それらa)~c)の組み合わせ
と接触させるステップを含み、
接触時には、前記水含有溶媒から前記水が解放されて、前記非混和性水劣化溶媒を有する水性層を形成する、
方法。
【請求項38】
前記方法は向流プロセスに含まれる、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記方法が、前記非混和性水劣化溶媒層から前記回収された水を分離する前記ステップを含む、請求項37または請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記溶媒を回収する前記ステップをさらに含む、請求項37~39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記回収された溶媒乾燥溶液が、さらなる溶媒乾燥プロセスにおける使用のために再利用される、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記溶媒乾燥溶液を回収する前記ステップが、連続回収プロセスである、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記溶媒乾燥溶液を回収する前記ステップが、以下の技術、膜蒸留、パーベーパレーション、浸透、圧力駆動膜プロセス、浸透駆動膜プロセス、浸透補助圧力駆動膜プロセス、圧力補助浸透駆動膜プロセス、濾過、機械的蒸気再圧縮、蒸発式プロセス、水特異的反応物質、または結晶化技術などのうちの1つ以上によって達成される、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記溶媒乾燥溶液を回収する前記ステップが、圧力補助浸透技術によって達成される、請求項43に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、溶媒乾燥溶液およびそのプロセスに関する。本開示は、より具体的には、使用時に溶媒混合物から水を解放する溶媒乾燥溶液に関する。本開示はまた、溶媒乾燥溶液を回収するためのプロセスに関し、より具体的には、浸透プロセスにおいて使用される溶媒乾燥溶液を回収するためのプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
塩回収溶媒溶液は、本出願人によって開発され、2020年7月10日に出願された同時係属中の特許文献1に開示されており、その全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
溶媒混合物からの水の抽出または水の乾燥は、典型的には、高エネルギを消費し、時間のかかる作業である。
Jessopらは、特許文献2において、可逆性の水または水性溶液およびその使用を記載している。可逆性の水または水性溶液は、少なくとも1つの窒素原子を有するイオン化可能な官能基を含むイオン化可能な添加剤を添加することによって形成される。添加剤は、モノアミン、ジアミン、トリアミン、テトラミン、または、ポリマーまたはバイオポリマーなどのポリアミンとしてさらに記載される。可逆性の水または水性溶液は、CO
2、CS
2もしくはCOSによるバブリング、またはギ酸、塩酸、硫酸もしくは炭酸などのブレンステッド酸を用いた処理などのトリガーを使用することによって、初期イオン強度と増加したイオン強度との間で可逆的に切り替えることができる。この可逆性を可能にするために、添加剤のイオン形態は、イオン化トリガーの作用によって脱プロトン化が可能であるべきである。これは、Jessopらの
図1に示されているように、トリガーのイオン形態と添加剤との間の可逆的相互作用を必然的に必要とする。水または水性溶液の可逆性は、水または水性溶液中の種々の疎水性液体または溶媒の可溶性または不溶性の制御を可能にする。これは、切り替え可能な水から適度に疎水性の溶媒を分離する手段を提供する。しかしながら、Jessopの研究の問題点の1つは、アミンからCO
2を解離させて可逆性の水を得ることが困難なことである。微量のCO
2およびアミンは、ドロー溶液中に可溶化されたままであり得、加熱、剥離、および回収の動態は遅く、数時間から数分の範囲の程度でエネルギ集約的である。
【0004】
本発明の目的は、これらの困難を克服する溶媒乾燥溶液を提供すること、または少なくとも有用な代替物を提供することにある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許仮出願第63/050,402号
【特許文献2】米国特許出願公開第2014/0076810号
【発明の概要】
【0006】
第1の態様において、本発明は、溶媒乾燥溶液を提供し、その溶媒乾燥溶液は、
a)少なくとも1つのC1~C7アルキルアミンもしくは第4級アンモニウム含有化合物、または、
b)少なくとも1つのカルボン酸含有化合物もしくはアルキルスルホン酸、または、
c)-OHで置換された少なくとも1つの直鎖または分岐C3~C9アルキル、または、
d)それらa)~c)の組み合わせを水含有溶媒中に含み、
前記水含有溶媒は、整数i)、ii)、iii)およびiv)の任意の組み合わせから独立して選択される少なくとも2つ以上の成分を含み、
i)は、直鎖、分岐または任意選択で置換された環状C4~C9エーテル含有化合物であり、
ii)は、-OHで置換された直鎖または分岐C3~C9アルキルであり、
iii)は、直鎖、分岐または環状C4~C9ケトンまたはC4~C9ジケトンであり、
iv)は、直鎖または分岐C3~C9エステル含有化合物であり、
前記水含有溶媒の少なくとも1つの成分が、摂氏20度以上および1気圧での1モルの塩化ナトリウム水溶液と実質的に非混和性である。
【0007】
一実施形態において、前記水含有溶媒は、整数i)、ii)、iii)およびiv)のうちの1つに対する代替物としてアミン含有化合物を含む。
一実施形態において、カルボン酸含有化合物は、以下の、
a)式Iの化合物と、
【0008】
【0009】
式中、R*は、-C1~C7アルキル-OH、-C1~C7アルキル、-C1~C7アルキル-NH2、-C1~C7アルキル-NHR3および-C1~C7アルキルNR3R4から選択され、ここで、各R3およびR4は、-H、-OH、-ハロ、-C1~C7アルキル、-C1~C7アルキル-OH、-C(O)OH、-C(O)-H、または-C(O)-(C1~C7アルキル)から選択される、
b)1つ以上のカルボン酸基を含有するポリマーと
のうちの1つ以上から選択される。
【0010】
一実施形態において、アルキルスルホン酸はイソエチオン酸である。
一実施形態において、溶媒乾燥溶液は、少なくとも1つのC1~C7アルキルアミンまたは第4級アンモニウム含有化合物を含む。
【0011】
一実施形態において、溶媒乾燥溶液の少なくとも1つのC1~C7アルキルアミンまたは第4級アンモニウム含有化合物は、ベタイン、カルニチン、尿素およびコリンのうちの1つ以上から選択される。一実施形態において、ベタイン、カルニチン、尿素およびコリンのそれぞれは、任意で対イオンまたは双性イオンを含んでいてもよい。一実施形態において、対イオンは、クエン酸塩、グリコール酸塩または塩化物などのカルボン酸から、限定せずに選択され得る。一実施形態において、双性イオンは、トリメチルグリシン(ベタインとしても知られる)、L-カルニチンまたは[2(メタクリルオキシ)エチル]ジメチル-(3-スルホプロピル)水酸化アンモニウムから選択され得る。
【0012】
一実施形態において、溶媒乾燥溶液は、-OHで置換された少なくとも1つの直鎖または分岐C3~C9アルキルを含む。
一実施形態において、溶媒乾燥溶液の-OHで置換された少なくとも1つの直鎖または分岐C3~C9アルキルは、少なくとも2つの-OH置換基を含む。
【0013】
一実施形態において、溶媒乾燥溶液の-OHで置換された少なくとも1つの直鎖または分岐C3~C9アルキルは、1,4ブタンジオール、グリセロールまたはそれらの組み合わせから選択される。
【0014】
一実施形態において、溶媒乾燥溶液は、少なくとも1つのカルボン酸含有化合物を含む。
一実施形態において、溶媒乾燥溶液はベタインを含む。
【0015】
一実施形態において、溶媒乾燥溶液はサルコシンを含む。
一実施形態において、溶媒乾燥溶液は塩化コリンを含む。
一実施形態において、溶媒乾燥溶液は、ベタインおよびサルコシンの組み合わせを含む。一実施形態において、ベタインのサルコシンに対するモル比は約2:1である。
【0016】
一実施形態において、溶媒乾燥溶液は、塩化コリンおよび1,4-ブタンジオールの組み合わせを含む。一実施形態において、塩化コリンの1,4-ブタンジオールに対するモル比は約1:2である。
【0017】
一実施形態において、溶媒乾燥溶液は、塩化コリンおよびグリセロールの組み合わせを含む。一実施形態において、塩化コリンのグリセロールに対するモル比は約1:2である。
【0018】
一実施形態において、溶媒乾燥溶液は、塩化コリンおよびサルコシンの組み合わせを含む。一実施形態において、塩化コリンのサルコシンに対するモル比は約1:2である。
一実施形態において、溶媒乾燥溶液は、塩化コリンおよび尿素の組み合わせを含む。一実施形態において、塩化コリンの尿素に対するモル比は約1:2である。
【0019】
一実施形態において、C4~C9エーテル含有化合物は、2-メチルテトラヒドロフラン、3-メチルテトラヒドロフラン、2-エチルテトラヒドロフラン、3-エチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、1-エトキシプロパン、およびC4~C9グリコールエーテルまたはそれらの組み合わせのうちの1つ以上から選択される。
【0020】
一実施形態において、-OHで置換された直鎖または分岐C3~C9アルキルは、1-ブタノール、2,ブタノールおよび1-ペンタノールまたはそれらの組み合わせのうちの1つ以上から選択される。
【0021】
一実施形態において、C4~C9グリコールエーテルは、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルアセテート、ジプロピレングリコールn-プロピルエーテル、プロピレングリコールn-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn-ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールジアセテートまたはそれらの組み合わせのうちの1つ以上から選択される。
【0022】
一実施形態において、C4~C9ケトンまたはジケトンは、アセトニルアセトンまたは2-ブタノンのうちの1つ以上から選択される。
一実施形態において、C3~C9エステルは酢酸メチルまたは酢酸エチルである。
【0023】
一実施形態において、アミン含有化合物は、第2級または第3級アミン含有化合物もしくはそれらの組み合わせである。
一実施形態では、アミン含有化合物はトリエチルアミンである。
【0024】
一実施形態において、溶媒は、2-メチルテトラヒドロフランおよびアセトニルアセトンの組み合わせである。
一実施形態において、溶媒は、2-メチルテトラヒドロフランおよび1-ブタノールの組み合わせである。
【0025】
一実施形態において、溶媒は、2-メチルテトラヒドロフランおよび1-ペンタノールの組み合わせである。
一実施形態において、溶媒は、酢酸エチルおよび2-ブタノンの組み合わせである。
【0026】
一実施形態において、溶媒は、酢酸エチルおよび2-メチルテトラヒドロフランの組み合わせである。
一実施形態において、溶媒は、酢酸エチルおよび1-ブタノールの組み合わせである。
【0027】
一実施形態において、溶媒は、酢酸エチルおよびアセトニルアセトンの組み合わせである。
一実施形態において、溶媒は、酢酸エチルおよび2-ブタノンの組み合わせである。
【0028】
一実施形態において、溶媒は、トリエチルアミンおよび2-ブタノンの組み合わせである。
第2の態様において、本発明は、溶媒乾燥溶液から水を回収する方法であって、上記で定義された水含有溶媒を、
a)少なくとも1つのC1~C7アルキルアミンまたは第4級アンモニウム含有化合物、および、
b)少なくとも1つのカルボン酸含有化合物、またはアルキルスルホン酸、
c)-OHで置換された少なくとも1つの直鎖または分岐C3~C9アルキル、または
d)それらa)~c)の組み合わせ
と接触させるステップを含む方法であって、
接触する時、前記水含有溶媒から前記水が解放され、解放された前記水は、前記非混和性水劣化溶媒層と共に水性層を形成する。
【0029】
一実施形態において、本方法は向流プロセスに含まれる。
一実施形態において、本方法は、非混和性水劣化溶媒層から回収された水を分離するステップを含む。
【0030】
一実施形態において、本プロセスは、溶媒を回収するステップを含む。
一実施形態において、回収された溶媒乾燥溶液は、さらなる溶媒乾燥プロセスで使用するために再利用される。好ましい実施形態において、溶媒乾燥溶液を回収するプロセスは、連続的な回収プロセスである。
【0031】
一実施形態において、溶媒乾燥溶液を回収するステップは、以下の技術、膜蒸留、パーベーパレーション、浸透、圧力駆動膜プロセス、浸透駆動膜プロセス、浸透補助圧力駆動膜プロセス、圧力補助浸透駆動膜プロセス、濾過、機械的蒸気再圧縮、蒸発式プロセス、水特異的反応物質、または結晶化技術などのうちの1つ以上によって達成される。
【0032】
一実施形態において、溶媒乾燥溶液を回収するステップは、圧力補助浸透技術によって達成される。
前述の概要は、本発明の特定の実施形態の特徴および技術的利点を広く説明している。さらなる技術的利点は、以下の本発明の詳細な説明および実施例において記載される。
【0033】
本発明の特徴であると考えられる新規の特徴は、任意の添付の図面および実施例に関連して考慮される時、本発明の詳細な説明からより良く理解される。しかしながら、本明細書で提供される図面および実施例は、本発明を説明するのを助けるか、または本発明の理解を深めるのを助けることを意図しており、本発明の範囲を限定することは意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】
図1は、溶媒乾燥溶液を導入する前後の、MeTHFおよび1-ブタノールの湿潤溶媒中の含水率に基づく種々の溶媒乾燥溶液の乾燥性能を示す。
【
図2】
図2は、溶媒乾燥溶液を導入する前後の、酢酸エチルおよび2-ブタノンの湿潤溶媒中の含水率に基づく種々の溶媒乾燥溶液の乾燥性能を示す。
【
図3】
図3は、溶媒乾燥溶液を導入する前後の、酢酸エチルおよび1-ブタノールの湿潤溶媒中の含水率に基づく種々の溶媒乾燥溶液の乾燥性能を示す。
【
図4】
図4は、溶媒乾燥溶液を回収するための連続プロセスシステムのプロセス図を示す。
【
図5】
図5は、複数ステージ溶媒乾燥回収プロセスのプロセス図を示す。
【
図6】
図6は、3ステージの向流再生プロセスを概略的に示す。
【
図7】
図7は、酢酸エチルおよび2-ブタノンの溶媒混合物を乾燥させるためにベタインサルコシンを使用する3ステージ向流再生プロセスの結果を示す。
【
図8】
図8は、酢酸エチルおよび2-ブタノンの溶媒混合物を乾燥させるために塩化コリンを使用する3ステージ向流再生プロセスの結果を示す。
【
図9】
図9は、トリエチルアミンおよび2-ブタノンの溶媒混合物を乾燥させるためにベタイン-サルコシンを使用する5ステージ向流再生プロセスの結果を示す。
【
図10】
図10は、トリエチルアミンおよび2-ブタノンの溶媒混合物を乾燥させるために塩化コリンを使用する3ステージ向流再生プロセスの結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下の説明では、多数の例示的な構成、パラメータなどを記載する。しかしながら、このような説明は、本発明の範囲を限定することを意図するものではなく、例示的な実施形態の説明として提供されることを認識されたい。
【0036】
定義
本明細書の各事例において、本発明の説明、実施形態、および実施例において、「含んでいる(comprising)」、「含んでいる(including)」などの用語は、限定することなく、拡張的に解釈されるべきである。したがって、文脈が明らかに他の意味に解すべき場合を除き、説明および特許請求の範囲を通じて、「含む(comprise)」、「含んでいる(comprising)」などの単語は、排他的な意味とは反対に包括的な意味で、すなわち「含むが、これに限定されない」という意味で解釈されるべきである。
【0037】
「約(about)」または「およそ(approximately)」という用語は、通常、所与の値または範囲の20%以内、より好ましくは10%以内、最も好ましいのは、さらに5%以内を意味する。あるいは、「約(about)」」という用語は、所与の値の対数1(すなわち、1桁)以内、好ましくは2倍以内を意味する。
【0038】
本明細書で使用される場合、「少なくとも1つのC1~C7アルキルアミンまたは第4級アンモニウム含有化合物」という用語は、-NH3、-NHR3または-NR3R4基を含む任意の化合物を意味し、ここで、各R3およびR4は、以下に定義されるようなC1~C7アルキル、または-NH4
+もしくは-N(R)4
+を含有する化合物であって、各Rは独立して、H、以下に定義されるC1~C3アルキル、例えばベタイン、カルニチン、コリン、それぞれ任意で対イオンを有する、例えば、塩化カルニチン、塩化コリン、ヨウ化コリン、臭化コリン、クエン酸トリコリン、塩化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、塩化アセチルコリン、(4-ビニルベンジル)トリメチルアンモニウムクロライド、または第4級アンモニウム含有化合物、例えば[2(メタクリロキシ)エチル]ジメチル-(3-スルホプロピル)アンモニウムヒドロキシドから選択されるが、重炭酸アンモニウムは除外される条件を有する。
【0039】
本明細書で使用される場合、「アルキルスルホン酸」という用語は、R-S(O)2OH官能基を有する任意の化合物またはその塩を含み、式中、RはC1~C7アルキルであり、C1~C7アルキルは以下に定義される通りである。
【0040】
本明細書で使用される場合、「C1~C3アルキル」という用語は、完全飽和炭化水素部分を指す。C1~C3アルキルの代表的な例としては、メチル、エチル、n-プロピルおよびイソ-プロピルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0041】
本明細書で使用される場合、「C1~C7アルキル」という用語は、1~7個の炭素の特定の範囲の直鎖または分岐鎖であり得る、完全飽和分岐または非分岐の炭化水素部分を指す。好ましくは、アルキルは、1~7個の炭素原子、または1~4個の炭素原子を含む。C1~C7アルキルの代表例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソ-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、3-メチルヘキシル、2,2-ジメチルペンチル、2,3-ジメチルペンチル、n-ヘプチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、C1~C4-アルキルという表現は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、tert-ブチルおよびイソブチルを含むが、これらに限定されない。一実施形態において、C1~C7アルキル基は、以下の基:-ハロ、-OH、-CN、-NO2、-C≡CH、-SH、-C1~C7アルキル、-(C1~C7アルキル)-OH、-NH2、-NH(C1~C7アルキル)、-N(C1~C7アルキル)2、-O(C1~C7アルキル)、-C(O)-O(-C1~C7アルキル)、-C(O)OH;-C(O)-H、または-C(O)-(C1~C7アルキル)のうちの1つ以上を用いて置換されていてもよい。
【0042】
本明細書で使用される「ハロ」という用語は、-F、-Cl、-Brまたは-Iを指す。
本明細書中で使用される場合、「C3~C9アルキル」という用語は、完全に飽和した分岐または非分岐の炭化水素部分を指し、これは、3~9個の炭素の特定の範囲の直鎖または分岐鎖であり得る。好ましくは、アルキルは、3~7個の炭素原子、または3~6個の炭素原子を含む。C3~C9アルキルの代表例としては、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソ-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、3-メチルヘキシル、2,2-ジメチルペンチル、2,3-ジメチルペンチル、n-ヘプチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0043】
本明細書で使用される「C4~C9エーテル含有化合物」という用語は、4員、5員、6員、7員、8員または9員の飽和、非分岐、分岐または環状エーテルである。代表的な非分岐C4~C9エーテル基としては、メトキシエタン、1-メトキシプロパン、1-メトキシブタン、1-メトキシペンタン、1-メトキシヘキサン、1-メトキシヘプタンおよび1-メトキシオクタン、エトキシエタン、1-エトキシプロパン、1-エトキシブタン、1-エトキシペンタン、1-エトキシヘキサン、1-エトキシヘプタン、1-プロポキシプロパン、1-プロポキシブタン、1-プロポキシペンタン、1-プロポキシヘキサン、1-ブトキシブタン、1-ブトキシペンタンが挙げられるが、これらに限定されない。代表的な分岐C4~C9エーテル基としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。2-メトキシプロパン、2-エトキシプロパン、1-イソプロポキシプロパン、1-イソプロポキシブタン、1-イソプロポキシペンタン、1-イソプロポキシヘキサン、2-メトキシ-2-メチルプロパン、2-エトキシ-2-メチルプロパン、2-メチル-2-プロポキシプロパン、1-(tert-ブトキシ)ブタン、1-(tert-ブトキシ)ペンタン、2-(tert-ブトキシ)-2-メチルプロパン、2-イソプロポキシ-2-メチルプロパン、2-(tert-ブトキシ)ブタン、1-(tert-ブトキシ)-2,2-ジメチルプロパンである。代表的な環状C4~C9エーテル基としては、オキセタン、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、3-メチルテトラヒドロフラン、2-エチルテトラヒドロフラン、3-エチルテトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン、3-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン、4-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン、2,4-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラン、2-エチルテトラヒドロ-2H-ピラン、3-エチルテトラヒドロ-2H-ピラン、4-エチルテトラヒドロ-2H-ピラン、オキセパン、オキソカン、オキサナン、1,3ジオキソラン、ジオキサン、1,4-ジオキセパン、1,5-ジオキソカン、1,5-ジオキサナンが挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態において、C4~C9エーテル含有化合物は、1つ以上の-OHで置換されていてもよい。
【0044】
「C4-からC9-のケトンまたはジケトン」という用語は、1つまたは2つのケトン官能基を含有するC4-からC9-の員の直鎖、分岐または環状化合物を指す。C4-からC9-の員ケトンの代表的な例としては、ブタノン、ペンタノン、ヘキサノン、ヘプタノン、オクタノン、ノナノン、へプタン-2,6-ジオン、アセトニルアセトン、シクロへキサノン、4-メチルシクロへキサノン、メチルエチルケトン、2,3-ペンタンジオンなどの1,2ジケトンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0045】
本明細書で使用される「C4~C9エステル含有化合物」という用語は、4員、5員、6員、7員、8員または9員の飽和、非分岐、分岐エステルである。本明細書で使用される代表的なC4~C9エステル含有化合物としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、酪酸ブチル、酢酸イソペンチル、酢酸3,3-ジメチルブチル、プロピオン酸3,3-ジメチルブチル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸tert-ブチル、プロピオン酸エチル、ピバリン酸メチル、ピバリン酸エチルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0046】
本明細書で使用される「C4~C9グリコールエーテル」という用語は、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルアセテート、ジプロピレングリコールn-プロピルエーテル、プロピレングリコールn-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn-ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールジアセテートを含むが、これらに限定されない、4員、5員、6員、7員、8員または9員の飽和、非分岐、分岐またはグリコールエーテルである。好ましくは、前記グリコールエーテルは、水中で30重量%未満の溶解度、より好ましくは水中で20重量%未満の溶解度を有する。
【0047】
本明細書で使用される「アミン含有化合物」という用語は、第1級、第2級または第3級アミンである。好ましくは、アミン含有化合物は第3級アミン化合物である。
溶媒乾燥溶液は溶媒から水を除去するために提供され、前記溶液は水含有溶媒中に、
a)少なくとも1つのC1~C7アルキルアミンまたは第4級アンモニウム含有化合物、もしくは
b)少なくとも1つのカルボン酸含有化合物またはアルキルスルホン酸、もしくは
c)-OHで置換された少なくとも1つの直鎖または分岐C3~C9アルキル、もしくは
d)それらa)~c)の組み合わせ
を含み、
前記水含有溶媒は、整数i)ii)iii)またはiv)の任意の組み合わせから独立して選択される少なくとも2つ以上の成分を含み、
i)は直鎖、分岐または任意選択で置換された環状C4~C9エーテル含有化合物であり、
ii)は-OHで置換された直鎖または分岐C3~C9アルキルであり、
iii)は直鎖、分岐または環状C4~C9ケトンまたはC4~C9ジケトンであり、
iv)は直鎖または分岐C3~C9エステル含有化合物であり、
前記水含有溶媒の少なくとも1つの成分が、摂氏20度以上および1気圧での1モルの塩化ナトリウム水溶液と実質的に非混和性である。
【0048】
多くのカルボン酸含有化合物が溶媒乾燥溶液中で使用され得ることを理解されたい。1つ以上のカルボン酸含有化合物の組み合わせが利用され得ることが想定される。一実施形態において、前記カルボン酸含有化合物は、以下の、
a)式Iの化合物と、
【0049】
【0050】
式中、R*は、-C1~C7アルキル-OH、-C1~C7アルキル、-C1~C7アルキル-NH2、-C1~C7アルキル-NHR3および-C1~C7アルキルNR3R4から選択され、各R3およびR4は、-H、-OH、-ハロ、-C1~C7アルキル、-C1~C7アルキル-OH、-C(O)OH、-C(O)-H、または-C(O)-(C1~C7アルキル)から選択され、
b)1つ以上のカルボン酸基を含有するポリマーと
のうちの1つ以上から選択される。
【0051】
一実施形態において、水含有溶媒は、整数i)、ii)、iii)およびiv)のうちの1つに対する代替物としてアミン含有化合物を含む。
一実施形態において、溶媒乾燥溶液は、少なくとも1つのC1~C7アルキルアミンまたは第4級アンモニウム含有化合物、例えばベタイン、尿素および塩化コリンを含む。
【0052】
一実施形態において、溶媒乾燥溶液は、-OHで置換された少なくとも1つの直鎖または分岐C3~C9アルキルを含む。
一実施形態において、溶媒乾燥溶液の-OHで置換された少なくとも1つの直鎖または分岐C3~C9アルキルは、少なくとも2つの-OH置換基を含む。
【0053】
一実施形態において、溶媒乾燥溶液の-OHで置換された少なくとも1つの直鎖または分岐C3~C9アルキルは、1,4ブタンジオール、グリセロールまたはそれらの組み合わせから選択される。
【0054】
一実施形態において、C4~C9エーテル含有化合物は、2-メチルテトラヒドロフラン、3-メチルテトラヒドロフラン、2-エチルテトラヒドロフラン、3-エチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、1-エトキシプロパン、およびC4~C9グリコールエーテル、またはそれらの組み合わせのうちの1つ以上から選択される。
【0055】
一実施形態において、-OHで置換された直鎖または分岐C3~C9アルキルは、1-ブタノール、2,ブタノールおよび1-ペンタノールまたはそれらの組み合わせのうちの1つ以上から選択される。
【0056】
一実施形態において、C4~C9グリコールエーテルは、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルアセテート、ジプロピレングリコールn-プロピルエーテル、プロピレングリコールn-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn-ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、またはそれらの組み合わせのうちの1つ以上から選択される。
【0057】
一実施形態において、C4~C9ケトンまたはジケトンは、アセトニルアセトンまたは2-ブタノンのうちの1つ以上から選択される。
溶媒乾燥溶液中の2つの成分のモル比は、約1:99もしくは99:1、または約1:50もしくは50:1、または約1:10もしくは10:1、または約1:5もしくは5:1、または約1:3もしくは3:1、または約1:2もしくは2:1、または約1:1から選択され得ることを理解されたい。
【0058】
本開示はまた、溶媒乾燥溶液から水を回収する方法であって、上記で定義された水含有溶媒を、
a)少なくとも1つのC1~C7アルキルアミンまたは第4級アンモニウム含有化合物、および
b)少なくとも1つのカルボン酸含有化合物またはアルキルスルホン酸、
c)-OHで置換された少なくとも1つの直鎖または分岐C3~C9アルキル、または
d)それらa)~c)の組み合わせ
と接触させるステップを含む方法であって、
接触する時、前記水含有溶媒から前記水が解放されることで、前記水劣化溶媒と共に非混和性の層を形成する。
【0059】
このステップを含むことができる多くのプロセスがあることを理解されたい。1つのそのようなプロセスとして、向流プロセスがある。このようなプロセスは、徐々により湿潤な溶媒に使用するために、溶媒乾燥溶液を向流方式で再利用させることを含む。したがって、一実施形態において、本明細書で定義される方法は、向流プロセスで使用され得る。
【0060】
一実施形態において、方法は、非混和性水劣化溶媒層から回収された水を分離するステップを含む。水は非混和性層を形成するため、溶媒層から物理的に分離することができる。
【0061】
一実施形態において、本プロセスは、溶媒を回収するステップを含む。例えば、回収された溶媒乾燥溶液は、さらなる溶媒乾燥プロセスにおける使用のために再利用され得ることが想定される。好ましくは、溶媒乾燥溶液を回収するプロセスは、連続回収プロセスである。
【0062】
一実施形態において、溶媒乾燥溶液を回収するステップは、以下の公知の技術、例えば、膜蒸留、パーベーパレーション、浸透、圧力駆動膜プロセス、浸透駆動膜プロセス、浸透補助圧力駆動膜プロセス、圧力補助浸透駆動膜プロセス、濾過、機械的蒸気再圧縮、蒸発式プロセス、水特異的反応物質、または結晶化技術などを含む、これらのうちの1つ以上によって達成される。
【0063】
実施例
本明細書中に記載される実施例は、本発明の特定の実施形態を例示する目的で提供され、そして本発明を限定することを決して意図しない。当業者であれば、本明細書の開示および教示を利用して、過度の実験を行うことなく他の実施形態および変形を生み出すことができる。全てのそのような実施形態および変形は、本発明の一部であると考えられる。
【0064】
実施例1 種々の溶媒乾燥溶液の水除去性能
異なるタイプの官能基を有する種々のタイプの化合物を溶媒乾燥溶液として試験した。これらの溶液は、双性イオン、第4級アンモニウム含有化合物またはアルコールなどの異なるタイプの官能基を含んでいた。溶媒乾燥溶液の水除去性能を分析方法によって特定し、それらの性能を比較した。
【0065】
溶媒乾燥溶液は、表1に概説されるように、ベタイン(トリメチルグリシン)、塩化コリン、サルコシン、1,4-ブタンジオール、尿素およびグリセロール、ならびにそれらの組み合わせを使用して調製された。
【0066】
【0067】
溶媒1
2-メチルテトラヒドロフラン(MeTHF)および1-ブタノール
2:3のモル比で混合した2-メチルテトラヒドロフラン(MeTHF)および1-ブタノールの溶媒混合物もまた、調製した。
【0068】
溶媒および溶媒乾燥溶液を含有する試料をボルテックスミキサー中で30秒間混合した。完全に混合した後、これらの試料を4000rpmで1分間遠心分離することで、沈殿した塩をサンプルチューブの底に沈降させた。
【0069】
ガスクロマトグラフィ(GC)(Shimadzu Nexis(登録商標)GC-2030)を使用することで、溶媒乾燥溶液による乾燥後の溶媒中の含水率を定量した。
2-メチルテトラヒドロフラン(MeTHF)および1-ブタノールの水和溶媒を、含水率がおよそ10%であるように調製して、湿潤溶媒試料を作製した。溶媒乾燥溶液を湿潤溶媒試料に添加し、ボルテックスミキサーを用いて混合し、続いてエマルジョンを沈降させるために試料を遠心分離した。溶媒乾燥溶液を湿潤溶媒に添加した比率は、体積で1:20であった。
【0070】
この実験のために、5mLの湿潤溶媒を遠心分離管に取り、これらの試料のそれぞれに溶媒乾燥溶液を添加した。混合および遠心分離後、1mLの溶媒相を、試験のためにGCバイアルにピペットで取り出した。乾燥溶媒試料をGCに注入して、含水率を正確に定量した。種々の溶媒乾燥溶液の乾燥性能を測定し、プロットした。
【0071】
溶媒乾燥溶液のリストは、単一成分系ならびに多成分系の両方を含んでいる。以下の表2は、溶媒乾燥溶液を調製するために選択された種々の化合物およびそれらの濃度を示す。
【0072】
【0073】
表2に集計した結果を
図1にも示す。
溶媒2 酢酸エチルおよび2-ブタノン
1:4のモル比で混合した酢酸エチルおよび2-ブタノンの溶媒混合物もまた、調製した。
【0074】
溶媒および溶媒乾燥溶液を含有する試料をボルテックスミキサー中で30秒間混合した。完全に混合した後、これらの試料を4000rpmで1分間遠心分離することで、沈殿した塩をサンプルチューブの底に沈降させた。
【0075】
ガスクロマトグラフィ(GC)(Shimadzu Nexis(登録商標)GC-2030)を使用することで、溶媒乾燥溶液による乾燥後の溶媒中の含水率を定量した。
酢酸エチルおよび2-ブタノンの水和溶媒を、含水率が約6%であるように調製して、湿潤溶媒試料を作製した。溶媒乾燥溶液を湿潤溶媒試料に添加し、ボルテックスミキサーを用いて混合し、続いてエマルジョンを沈降させるために試料を遠心分離した。溶媒乾燥溶液を湿潤溶媒に添加した比率は、体積で1:20であった。
【0076】
この実験のために、5mLの湿潤溶媒を遠心分離管に取り、これらの試料のそれぞれに溶媒乾燥溶液を添加した。混合および遠心分離後、1mLの溶媒相を、試験のためにGCバイアルにピペットで取り出した。乾燥溶媒試料をGCに注入して、含水率を正確に定量した。種々の溶媒乾燥溶液の乾燥性能を測定し、プロットした。
【0077】
溶媒乾燥溶液のリストは、単一成分系ならびに多成分系の両方を含んでいる。以下の表3は、溶媒乾燥溶液を調製するために選択された種々の化合物およびそれらの濃度を示す。
【0078】
【0079】
表3に集計した結果を
図2にも示す。
溶媒3 酢酸エチルおよび1-ブタノール
2:3のモル比で混合した酢酸エチルおよび1-ブタノールの溶媒混合物もまた、調製した。
【0080】
溶媒および溶媒乾燥溶液を含有する試料をボルテックスミキサー中で30秒間混合した。完全に混合した後、これらの試料を4000rpmで1分間遠心分離することで、沈殿した塩をサンプルチューブの底に沈降させた。
【0081】
ガスクロマトグラフィ(GC)(Shimadzu Nexis(登録商標)GC-2030)を使用することで、溶媒乾燥溶液による乾燥後の溶媒中の含水率を定量した。
酢酸エチルおよび1-ブタノールの水和溶媒を、含水率が約11%であるように調製して、湿潤溶媒試料を作製した。溶媒乾燥溶液を湿潤溶媒試料に添加し、ボルテックスミキサーを用いて混合し、続いてエマルジョンを沈降させるために試料を遠心分離した。溶媒乾燥溶液を湿潤溶媒に添加した比率は、体積で1:20であった。
【0082】
この実験のために、5mLの湿潤溶媒を遠心分離管に取り、これらの試料のそれぞれに溶媒乾燥溶液を添加した。混合および遠心分離後、1mLの溶媒相を、試験のためにGCバイアルにピペットで取り出した。乾燥溶媒試料をGCに注入して、含水率を正確に定量した。種々の溶媒乾燥溶液の乾燥性能を測定し、プロットした。
【0083】
溶媒乾燥溶液のリストは、単一成分系ならびに多成分系の両方を含んでいた。以下の表4は、溶媒乾燥溶液を調製するために選択された種々の化合物およびそれらの濃度を示す。
【0084】
【0085】
表4に集計した結果を
図3にも示す。
表2~表4(およびグラフ形式の
図1~
図3)に示される結果は、溶媒乾燥溶液が湿潤溶媒溶液からかなりの割合の水を除去するのに有効であることを示す。溶媒乾燥溶液を回収するための連続プロセスが可能であることを理解されたい。このような連続プロセスのプロセス図を
図4に概略的に示す。溶媒乾燥溶液による湿潤溶媒の複数回通過または複数ステージ再生は、非常に限られたエネルギ要件でより多くの水を徐々に除去することも理解されるべきであり、そのようなプロセスは
図4に示されている。
図4において、可能な圧力駆動膜プロセス図が示され、ここで、例えば、ナノ濾過膜、逆浸透膜、分画分子量膜または海水膜など、これらに限定はされないが、このような拡散式膜は回収ステージであるステージ1、ステージ2およびステージ3の各ステージにおいて利用され得る。供給流の特性に応じて各ステージで異なる膜が使用され得ることを理解されたい。さらに、プロセスが実行される圧力が、供給流の特性に依存し得ることも理解されたい。希釈溶媒乾燥溶液または湿潤溶媒溶液の供給流は、(1)(体積にして)約60%の濃度および最大150m
3/時の速度で、混合供給流に供給され得、(2)次いで、第1の溶媒乾燥ステージであるステージ1に供給され得る。混合供給流(2)は、供給流(1)を第2の溶媒乾燥ステージであるステージ2からの供給流(4)と混合する。混合供給流(2)は、水中の溶媒乾燥溶液の(体積にして)約59%の濃度で最大175m
3/時までで供給される。ステージ1では、希釈溶媒乾燥溶液を本明細書に記載の溶媒乾燥溶液と接触させることで、供給流(2)からある割合の水を除去し、濃縮溶媒乾燥溶液(9)を形成する。濃縮溶媒乾燥溶液(9)は体積で約90%の濃度および約100m
3/時の予測流量であると予想される。ステージ1から回収された希釈溶媒乾燥溶液混合物は、供給流(3)として、溶媒乾燥溶液の体積で約30%の予想濃度で、約75m
3/時の流量で混合供給流(5)に供給され得る。混合供給流(5)は、供給流(3)および(第3の溶媒乾燥ステージであるステージ3からの)供給流(6)との混合物を含み得る。供給流(5)は、約100m
3/時の流量および溶媒乾燥溶液の体積で約32%の濃度で、第2の溶媒乾燥ステージであるステージ2に供給され得ることが予想される。ステージ2からの濃縮された溶媒乾燥供給流(4)は、約25m
3/時の流量および溶媒乾燥溶液の約56%の濃度で、自由流(2)へと戻り供給され得る。ステージ2からの希釈された溶媒乾燥溶液の供給流(7)は、第3の溶媒乾燥ステージであるステージ3に供給される。供給流(7)は、溶媒乾燥溶液の体積で約10%の濃度を有すると予想される。供給流(7)は、1時間あたり約75m
3の予測速度で第3の溶媒乾燥ステージであるステージ3に供給される。濃縮溶媒乾燥溶液(約35%)の供給流(6)は、ステージ3から回収され、混合供給流(5)に循環して戻され得、混合供給流(5)は溶媒乾燥ステージ2に供給される。水の供給流(8)は、約50m
3/時であると予測される流量で、ステージ3から回収される。
【0086】
種々の湿潤度での溶媒乾燥溶液としての、IUPAC名で3-ヒドロキシ-4-(トリメチルアザニウミル)ブタノエート(第4級アンモニウム含有化合物)を有する、カルニチンの使用に注目して、さらなる研究を行った。2-メチルテトラヒドロフラン(MeTHF)および1-ブタノールの水和溶媒を、含水率が変化するように調製することで(3.8%、5.9%および8%の湿潤)、ある範囲の湿潤溶媒試料を作製した。2.1g/mlを含む溶媒乾燥溶液を湿潤溶媒試料に添加し、ボルテックスミキサーを使用して混合し、続いてエマルジョンを沈降させるために試料を遠心分離した。溶媒乾燥溶液を湿潤溶媒に添加した比率は、体積で1:20であった。
【0087】
この実験のために、5mLの湿潤溶媒を遠心分離管に取り、湿潤試料のそれぞれにカルニチンを含む溶媒乾燥溶液を添加した。混合および遠心分離後、1mLの溶媒相を、試験のためにGCバイアルにピペットで取り出した。乾燥溶媒試料をGCに注入して、含水率を正確に定量した。種々の溶媒乾燥溶液の乾燥性能を測定し、以下の表5に集計した。
【0088】
【0089】
向流実施例
溶媒乾燥溶液と共に向流再生を使用する目的は、逆浸透の使用を低減して、システムによって使用される全体のエネルギを低下させることにある。
図6を参照すると、向流プロセスが示されている。湿潤溶媒混合物(
図6の湿潤吸収剤)を調製し、ここで、ブラインを意図した比率で溶媒混合物に添加し、混合する(30秒間ボルテックスで混合し、4000RPMで1分間遠心分離する)。最初の実験A(
図6に示す)では、複数の再生ステップが行われる。第2の再生(Regen)ステップからの希釈溶媒乾燥溶液(Regen)は、次のステージ(B)の第1の再生ステップのために再使用される。第3の再生ステップは、常に純粋な溶媒乾燥溶液(Regen)を使用する。第3の再生からの今や希釈された再生剤は、次のステージ(B)の第2の再生のために再使用される。これは必要なだけ多くのステージに対して継続する。各ステージで、溶媒乾燥溶液(Regen)を湿潤溶媒混合物に1:20の体積比で添加する。再生ステージは、湿潤溶媒混合物(吸収剤)の意図される湿潤度に応じて、向流ステージと同様に増加させ得る。
図6は、3ステージ向流再生を示す。向流の一続きの完全な結果を特定するために必要とされる実験ステージの量よりも多くのステージが試行される場合、再生は、再生ステージよりも1ステージ多い(例えば、4ステージの再生は、Eステージまで実行される必要があり得る)。
【0090】
図7~
図10を参照すると、表6に概説されているように、異なる湿潤溶媒混合物および異なる溶媒乾燥溶液を用いた種々の複数ステージ向流再生シリーズの結果がグラフで示されている。連続的な再生ステップにより、溶媒混合物中の含水量が減少することが分かる。これは、溶媒乾燥溶液が湿潤溶媒混合物から水を除去していることを示す。
【0091】
【0092】
本発明およびその実施形態を詳細に説明した。しかしながら、本発明の範囲は、本明細書に記載される任意のプロセス、製造、組成物、化合物、手段、方法、および/またはステップの特定の実施形態に限定されることを意図しない。本発明の精神および/または本質的な特徴から逸脱することなく、開示された材料に対して様々な修正、置換、および変形を行うことができる。よって、当業者は、本明細書に記載された実施形態と実質的に同じ機能を実施するか、または実質的に同じ結果を達成する、後の修正、置換、および/または変形が、本発明のそのような関連する実施形態に従って利用され得ることを、本開示から容易に理解するであろう。したがって、以下の特許請求の範囲は、本明細書に開示される組み合わせ、キット、化合物、手段、方法、および/またはステップに対する修正、置換、および変形をそれらの範囲内に包含することが意図される。
【国際調査報告】