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特表2023-534031医療デバイスを管理するためのシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-07
(54)【発明の名称】医療デバイスを管理するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/00 20180101AFI20230731BHJP
【FI】
G16H20/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023502666
(86)(22)【出願日】2021-07-15
(85)【翻訳文提出日】2023-03-10
(86)【国際出願番号】 US2021041712
(87)【国際公開番号】W WO2022015905
(87)【国際公開日】2022-01-20
(31)【優先権主張番号】63/052,647
(32)【優先日】2020-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ケブラー
(71)【出願人】
【識別番号】503351836
【氏名又は名称】インバケア コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】モナハン, マシュー イー.
(72)【発明者】
【氏名】スターキー, ケビン アール.
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA00
(57)【要約】
医療デバイスを管理するためのシステムおよび方法が、提供される。一実施形態では、医療デバイス使用データが、使用、健全性、およびアラームまたはエラーコードを示すために、医療デバイス上に記憶される。使用データは、電子的に読み取られ、医療デバイスが適切に動作しているかどうか、したがって、再使用のために在庫され得るか、または点検または修理を必要としているかを決定するために、1つまたはそれを上回る閾値に対して査定される。他の実施形態もまた、開示され、医療デバイスは、その環境を無線で走査し、例えば、本デバイスが承認された付属品または構成要素および人員と併用されることを確実にする。また他の実施形態では、構成要素特有動作データに関して任意の接続された構成要素を走査することによって動作のためにそれ自体を構成し得る、医療デバイスが、提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス濃縮システムであって、
ガス分離アセンブリと、
コントローラと、
前記コントローラと通信し、外部デバイスによって無線でアクセス可能であるデータ記憶装置と、
前記データ記憶装置内にシステム使用データを記憶するための論理と
を備える、システム。
【請求項2】
前記システム使用データは、コンプレッサ使用時間データを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記システム使用データは、アラームデータを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記システム使用データは、酸素データを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記システム使用データは、偏移圧力データを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記システム使用データは、温度データを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記システム使用データは、場所データを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記システム使用データは、患者データを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
外部デバイスが、前記データ記憶装置に無線でアクセスし、それにデータを記憶することを可能にするための論理をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記データ記憶装置は、無線周波数識別(RFID)デバイスである、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
医療デバイスを管理するためのシステムであって、
コントローラと、
前記コントローラと通信するメモリと、
1つまたはそれを上回る医療デバイスと無線で通信するための走査装置と、
医療デバイスデータを読み取るための論理と、
前記読み取られたデータに基づいて、前記医療デバイスが点検される必要があるかどうかを決定するための論理と
を備える、システム。
【請求項12】
前記読み取られたデータに基づいて、前記医療デバイスが点検される必要があるかどうかを決定するための論理は、少なくとも1つのアラームまたはエラーコードが前記読み取られたデータに存在するかどうかを決定するための論理を備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記読み取られたデータに基づいて、前記医療デバイスが点検される必要があるかどうかを決定するための論理は、前記読み取られたデータが医療デバイス使用閾値を超えるかどうかを決定するための論理を備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記読み取られたデータに基づいて、前記医療デバイスが点検される必要があるかどうかを決定するための論理は、前記読み取られたデータが、コンプレッサ使用時間が閾値を超えていることを示すかどうかを決定するための論理を備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記読み取られたデータに基づいて、前記医療デバイスが点検される必要があるかどうかを決定するための論理は、前記読み取られたデータが、酸素含有量値が閾値を下回ることを示すかどうかを決定するための論理を備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記読み取られたデータに基づいて、前記医療デバイスが点検される必要があるかどうかを決定するための論理は、前記読み取られたデータが、偏移圧力値が閾値範囲外であることを示すかどうかを決定するための論理を備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
少なくとも1つの医療デバイスを管理する方法であって、
医療デバイスから使用データを無線で読み取ることと、
前記使用データを1つまたはそれを上回る閾値と比較することと、
前記比較に基づいて、前記デバイスが在庫に戻され得るか、または前記デバイスが点検を必要しているかを識別することと
を含む、方法。
【請求項18】
前記使用データを1つまたはそれを上回る閾値と比較することは、コンプレッサ使用時間データを時間閾値と比較することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記使用データを1つまたはそれを上回る閾値と比較することは、酸素データを酸素閾値と比較することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記使用データを1つまたはそれを上回る閾値と比較することは、偏移圧力データを圧力範囲閾値と比較することを含む、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、「System and Method for Managing Medical Devices」と題され、2020年7月16日に出願された米国仮特許出願第63/052,647号(弁理士整理番号第12873-07044号)の優先権を主張する。
【0002】
本願は、以下の特許出願、すなわち、全て2020年7月16日に出願された、「System and Method for Concentrating Gas」と題された米国仮特許出願第63/052,694号(弁理士整理番号第12873-07004号)、「System and Method for Concentrating Gas」と題された米国仮特許出願第63/052,700号(弁理士整理番号第12873-07033号)、「System and Method for Concentrating Gas」と題された米国仮特許出願第63/052,869号(弁理士整理番号第12873-07041号)、「System and Method for Concentrating Gas」と題された米国仮特許出願第63/052,533号(弁理士整理番号第12873-07043号)、および「System and Method for Managing Medical Devices」と題された米国仮特許出願第63/052,647号(弁理士整理番号第12873-07044号)を参照することによって組み込む。
【背景技術】
【0003】
医療デバイスが、短期または長期ベースのいずれかで患者に提供されることは、珍しくない。そのような医療デバイスの実施例は、呼吸器、在宅介護ベッド、車椅子等を含む。患者に提供される1つの特定のタイプの呼吸器は、酸素濃縮器である。種々の用途が、酸素を生成するためのガス状混合物の分離に関して存在する。例えば、大気空気からの窒素の分離は、高濃度の酸素源を提供することができる。これらの種々の用途は、医療患者および飛行人員のための高濃度の酸素の提供を含む。
【0004】
例えば、いくつかの既存の製品ガスまたは酸素濃縮システムおよび方法が、Invacare Corporation(Elyria, Ohio)に共同譲渡され、参照することによって本明細書に完全に組み込まれる、米国特許第4,449,990号、第5,906,672号、第5,917,135号、第5,988,165号、第7,294,170号、第7,455,717号、第7,722,700号、第7,875,105号、第8,062,003号、第8,070,853号、第8,668,767号、第9,132,377号、第9,266,053号、および第10,010,696号に開示されている。
【0005】
そのようなシステムは、定常、輸送可能、またはポータブルのいずれかであることが公知である。定常システムは、例えば、ユーザの寝室または居間等の1つの場所に留まることを意図している。輸送可能システムは、場所から場所に移動されることを意図しており、多くの場合、移動を促進するための車輪または他の機構を含む。ポータブルシステムは、例えば、肩ストラップまたは類似する付属品を介して等、ユーザとともに携行されることを意図している。
【0006】
一側面では、これらの医療デバイスは、医療デバイスプロバイダによって在庫および再使用される。在庫の妥当性は、点検される必要があるデバイスおよびその数、およびその程度に依存する。医療デバイスを管理するこれらおよび他の側面に対処することが、望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
医療デバイスを管理するためのシステムおよび方法が、提供される。一実施形態では、それらの使用履歴に基づいて、医療デバイスを管理する能力が、提供される。別の実施形態では、医療デバイスを管理する能力が、それらの診断履歴に基づいて提供される。また別の実施形態では、医療デバイスを管理する能力が、それらが再使用のために在庫され得る前に、点検または修理される必要があるデバイスを決定することに基づいて提供される。他の実施形態もまた、開示される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本明細書に組み込まれ、その一部を成す付随の図面では、本発明の実施形態が、図示され、これは、上記に与えられる本発明の一般的説明および下記に与えられる詳細な説明とともに、本発明の原理を例示する役割を果たす。
【0009】
図1図1は、医療デバイスの一実施形態を示す。
【0010】
図2図2は、医療デバイスの制御システムの種々の構成要素を図示する、ブロック図の一実施形態である。
【0011】
図3図3は、医療デバイスを管理するためのシステムの一実施形態である。
【0012】
図4図4は、医療デバイス在庫を管理するためのシステムおよび方法の一実施形態を図示する。
【0013】
図5図5は、医療デバイス在庫を管理するためのシステムおよび方法の別の実施形態を図示する。
【0014】
図6図6は、医療デバイス在庫を管理するためのシステムおよび方法のまた別の実施形態を図示する。
【0015】
図7図7は、医療デバイスデータを読み取り、書き込むためのシステムおよび方法の実施形態を図示する。
図8図8-9は、医療デバイスの構成要素を管理するためのシステムおよび方法の実施形態を図示する。
図9図8-9は、医療デバイスの構成要素を管理するためのシステムおよび方法の実施形態を図示する。
【0016】
図10図10A-10C、11A-11C、および12は、医療デバイスを自動的に構成するためのシステムおよび方法の実施形態を図示する。
図11図10A-10C、11A-11C、および12は、医療デバイスを自動的に構成するためのシステムおよび方法の実施形態を図示する。
図12図10A-10C、11A-11C、および12は、医療デバイスを自動的に構成するためのシステムおよび方法の実施形態を図示する。
【0017】
図13図13A-Cは、RFIDデータプロセスおよび回路の電力管理のためのシステムおよび方法の実施形態を図示する。
【0018】
図14図14は、構成要素の間で情報を伝えるためのデータ構造の一実施形態を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0019】
説明
本明細書に説明されるように、1つまたはそれを上回る構成要素が、接続される、継合される、添着される、結合される、取り付けられる、または別様に相互接続されるものとして説明される、または示されるとき、そのような相互接続は、構成要素の間として直接的であってもよい、または1つまたはそれを上回る中間構成要素の使用を通して等、間接的であってもよい。また、本明細書に説明されるように、部材、構成要素、または部分の言及は、単一の構造的部材、構成要素、要素、または部分に限定されるものとせず、構成要素、部材、要素、または部分の集合体を含むことができる。
【0020】
本発明の実施形態は、例えば、医療デバイスの条件を査定する能力を提供する。これは、医療デバイスが、再使用のために在庫され得る、および/または点検を要求する、またはすぐに点検されるべきであるかどうかを決定することを含む。すでに在庫された医療デバイスの条件を査定する能力もまた、提供される。これは、本デバイスが、ユーザまたは患者に送られる前に、すでに在庫にある間にチェックされることを可能にし、本デバイスが、送られることに先立って点検されるべきかどうかを決定する。このように、医療デバイスは、点検に関して効率的に識別され、それによって、そのような医療デバイスをユーザから回収する必要性を低減させることができる。
【0021】
本発明の実施形態はまた、例えば、製品管理および製品の寿命全体を通したオンボードおよびオフボード情報の交換を強化するために、医療または他のデバイスとの無線通信(例えば、RFID)を使用する「スマート」技術を提供する。「スマート」技術はまた、保管、ユーザ環境に発送、回収、診断、点検、追跡、および保管されている在庫のアイテムとしてのユニットの取扱を、例えば、ユニットの取扱、ユニットのステータスの変化の追跡、ユニットに関するデータの収集および傾向分析、その性能、および欠陥に関与するものに関してより効率的にする能力を提供する。
【0022】
「スマート」技術の実施形態はまた、意図せぬ使用、危険な条件での使用を防止することに役立ち、ログ付け、調査、科学捜査、または他の目的のために、本デバイスと相互作用している人物、その場所、およびその時間についての識別および情報を追跡するために、本デバイスのデータを使用するための論理を提供する。ある場合には、それぞれその独自のRFIDタグを有する、1つを上回るデバイスが、1つのユニットが別の構成要素、付属品、および/またはシステムの互換性に関して読み取る等、相互運用可能な機能性を有してもよい。またさらに、「スマート」技術の実施形態は、返済を求め、請求また請求正当化のために使用を確認し、使用の量および条件に関する患者コンプライアンスを決定し、使用が要件に従っていたかどうかを決定するために、本システムからのデータを使用する論理および能力を提供する。本データは、例えば、患者名、住所、身体状態(体重、身長、血液型等)、保険情報(例えば、プロバイダ、証券番号等)、場所(例えば、施設名、階、部屋、部門、レベル等)を含むことができる。データはまた、例えば、医療デバイス製造業者、モデル番号、シリアル番号、場所等を含むことができる。RFIDデータの他の実施例も、本開示全体を通して提供される。
【0023】
一実施形態では、医療デバイスは、高純度の酸素を患者に提供する、酸素濃縮器であり得る。酸素濃縮器は、例えば、コンプレッサ、弁、室内空気から窒素を分離し、酸素を生成するために使用されるシーブ床、モータ、フィルタ等の多くの構成要素を含む。経時的に、これらの構成要素は、使用および環境に基づく構成要素摩耗および/または低減された効率に起因して、点検される必要があり得る。
【0024】
例えば、コンプレッサおよび弁は、ガス漏出を防ぐために、シールを使用する。コンプレッサおよび弁はまた、例えば、ロッド、ピストン、軸受、ヘッド、アクチュエータ等の機械的構成要素を含む。ガスを分離するために使用されるシーブ床は、シーブ床の中に周期的に給送される空気の動的圧力に起因して、経時的に機械的に破断し得る(発塵として公知である)、粒状シーブ材料を採用する。シーブ床はまた、シーブ床の中に給送される空気中に存在する水分に基づいて、劣化し得る。さらに、酸素濃縮器を動作させる制御システムは、例えば、圧力、温度、酸素、流動等を含む、1つまたはそれを上回るセンサに依拠する。これらの構成要素のうちのいずれか1つまたはそれを上回るものの故障は、これが再使用のために在庫され得る前に、点検を必要とする医療デバイスをもたらし得る。さらに、これらの構成要素のうちの多くは、医療デバイスプロバイダから離れており、患者とともにある間のそれらの故障を防止する、またはその確率を最小限にするために、スケジュールに基づく点検を必要とし得る。
【0025】
本発明の実施形態は、これが再使用のために在庫に送られ得る、または点検されるために送られるべきかどうかを決定するために、医療デバイスを走査する能力を提供する。走査は、例えば、無線周波数識別(RFID)技術、近距離無線通信(NFC)技術、Bluetooth(登録商標)技術、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)技術(Wi-Fi)(またはIEEE 822.11)等のローカル無線ネットワーク、またはセルラー通信技術を含む、任意の適切な通信手段によるものであり得る。走査は、医療デバイスからデータを伝送し、医療デバイスの査定を可能にする。データは、医療デバイスの動作、構成要素、および/または使用と関連付けられる任意の診断および/または使用データであり得る。
【0026】
図1に図示されるものは、酸素システム100の一実施形態である。本システムは、例えば、病院または患者の自宅における使用のため等、定常であってもよい。本システムはまた、例えば、患者が自宅から離れているときの患者による使用のため等、歩行性または可動性であり得る。本システムは、患者が、例えば、肩掛けストラップを通して、またはそれによって本システムが取っ手および車輪を含む配列を通して等、本システムを携行することを可能にする様式で構成されることができる。他の可動性構成もまた、含まれる。
【0027】
酸素システム100は、1つまたはそれを上回る区分にあり得る、筐体102を含む。筐体102は、例えば、室内空気の吸入および窒素および他のガスの排出等の種々のガスの吸入および排出のための複数の開口部を含む。酸素システム100は、概して、大部分が酸素および窒素から成る室内空気を吸入し、酸素から窒素を分離する。酸素は、1つまたはそれを上回る内部または外部貯蔵または製品タンク内に貯蔵され、窒素は、室内空気に戻るように排出される。例えば、酸素ガスは、ポート104を通して、管類および鼻カニューレを通して患者に排出されてもよい。代替として、酸素ガスは、補助ポートを通して、Invacare Corp.(Elyria, Ohio, USA)によって製造されるHOMEFILL(登録商標)等の酸素ボンベ充填デバイスに排出されてもよい。
【0028】
図2は、医療デバイス制御システム200の一実施形態を図示する。システム200は、酸素濃縮器システムであり得る、医療デバイスを制御するためのコントローラ202を含む。システム200はさらに、例えば、ディスプレイ、ボタン、スピーカ、通信ポート等を含み得る、入力および出力206を含む。システム200はまた、データ、論理、およびソフトウェア命令に関する記憶を含有するためのコントローラ202と関連付けられるメモリ208を含む。またさらに、システム200は、例えば、RFIDタグであり得る、無線通信デバイス210を含む。RFIDタグは、受動的、能動的、および/または半受動的であり得る。一実施形態では、RFIDタグは、コントローラと、その中に医療デバイス査定データが記憶され、それから読み取られ得る、メモリとを含む。他の実施形態では、医療デバイス査定データは、メモリ208内に記憶され、それからアクセスされることができる。
【0029】
医療デバイス査定データは、例えば、以下、すなわち、使用データ(構成要素時間、サイクル、ランタイム等を含む)、診断データ(エラーコード、メッセージ、アラーム等を含む)、場所データ(部屋名/番号、建物名/番号、階またはレベル等)、デバイスデータ(シリアル番号または他の識別データ等を含む)、動作データ(酸素純度、偏移またはサイクル圧力、温度、その平均等を含む)のうちの1つまたはそれを上回るものを含むことができる。本説明は、限定ではなく、例示的であることを意図している。医療デバイス査定データは、例えば、本デバイスが点検および/または交換を必要とするかどうかを査定する場合に、医療デバイスのステータスを査定するために有用な任意のデータを含むことができる。本情報またはデータはまた、これが直接的および/または間接的のいずれかで、交換または修理される必要があるシステム構成要素を識別することができるため、トラブルシューティングおよび修理プロセスの間に有用である。
【0030】
図3は、医療デバイスと通信するためのシステムおよび方法300を図示する。一実施形態では、医療デバイスは、例えば、RFIDタグ210を含む、RFID技術を使用する。他の実施形態では、前述で説明された無線通信技術のうちのいずれかが、使用されることができる。コントローラ302と、タッチスクリーンまたは他のユーザ入力および出力デバイスを含み得る、I/O304と、データおよびソフトウェア論理を記憶するためのメモリ306と、ネットワーク308への随意の接続と、デバイスデータを読み取る(また、他の実施形態では、データを書き込み得る)ための走査装置またはリーダ310とを含む、RFIDタグ210を読み取る(および/またはそれに書き込む)ためのシステム312が、提供される。これらの構成要素の全てが、システム312のために要求されるわけではなく、一実施形態の例証である。システム312は、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、ハンドヘルドRFID読取/書込走査装置、固定された場所走査装置(例えば、出入り口、棚等)、または同等物のうちのいずれかであり得る。
【0031】
動作時、システム312は、医療デバイスと関連付けられるRFIDタグ210を走査し、その上に含有されるデータを読み出す。システム312は、RFIDタグ210によって受信される無線周波数信号を発生させる。無線周波数信号は、例えば、低周波数(LF)(例えば、125kHzまたは134kHz)、高周波数(HF)(例えば、13.56MHz)、および/または超高周波数(UHF)(例えば、860~960MHz)を含む、任意の適切な周波数であり得る。低周波数RFIDは、最大10cmの範囲を提供する。高周波数RFIDは、最大1メートルの範囲を提供する。超高周波数RFIDは、最大10~15メートルの範囲を提供する。これらの周波数のうちのいずれか1つまたはそれを上回るものが、使用されることができる。
【0032】
RFID信号は、RFIDタグ210によって受信され、RFIDタグ210は、そのメモリ(および/またはデバイスコントローラメモリ208)内にデータを含有するRFID信号を伝送することによって応答することができる。上記に説明されるように、一実施形態では、本データは、医療デバイス査定データを含有する。システム312はまた、本同一のRFIDプロセスによってRFIDタグ210にデータを書き込むことができる。RFID信号は、システム312とRFIDタグ210内のメモリおよびコントローラ(および/または医療デバイス内のコントローラ202およびメモリ208)との間に通信リンクを作成する。一実施形態では、システム312は、医療デバイスが点検される必要があるか、または再使用のために在庫され得るかを査定するために、メモリ306内に論理(またはソフトウェア命令)を含む。他の実施形態では、システム312は、医療デバイスの査定のために、データをネットワーク308に伝えることができる。他の実施形態では、システム312は、医療デバイスのRFIDタグ210内に書き込まれる、または保存されるべきデータをネットワーク308から受信することができる。また他の実施形態では、データは、双方向性RFIDユーザインターフェースまたは他の手段を通したユーザ入力を介してRFIDタグ210に書き込まれる、または保存されることができる。したがって、医療デバイスを査定するための論理は、いずれか1つまたはそれを上回る場所に常駐することができる。
【0033】
図4は、医療デバイスが点検される必要があるか、または再使用のために在庫され得るかを査定するためのシステムおよび方法400の一実施形態を図示する。医療デバイス402は、医療デバイスの査定データを取得するために、査定システム404によって走査される。査定システムの実施形態が、図3-6に関連して示され、説明され、RFID通信技術を利用するが、前述で説明された技術のうちのいずれかが、採用されてもよい。本実施形態では、医療デバイス査定データは、コンプレッサ使用時間および/またはアクティブアラームコードのうちの1つまたはそれを上回るものを含むことができる。他の実施形態では、例えば、平均酸素純度、平均サイクルまたは偏移圧力、および平均動作温度を含む、デバイス健全性データ等の前述で説明されたデータのうちのいずれか1つまたはそれを上回るものもまた、含まれることができる。査定システム404が、データが点検が要求されることを示さないと決定する場合、医療デバイスは、再使用(使用後に在庫されるべきである全てのユニットの従来の洗浄または消毒を含み得る)のために在庫されるために好適であるとして指定されることができる。
【0034】
例えば、コンプレッサ使用時間が低い(例えば、4,000時間(または6ヵ月)を下回る、26,000時間(または3年)を下回る、またはある他の閾値)ことを示すデータは、本デバイスが点検を必要とせず、再使用のために406において在庫されるために送られ得ることを示す。同様に、いかなるアクティブアラームコードも存在しないことを示すデータは、本デバイスが点検を必要とせず、再使用のために406において在庫されるために送られ得ることを示す。また、平均酸素純度、偏移圧力、および動作温度が適切な範囲内であることを示すデータもまた、本デバイスが点検を必要とせず、再使用のために406において在庫されるために送られ得ることを示すことができる。例えば、データが、平均酸素純度が85%を上回ることを示す場合、本デバイスは、酸素純度に関して動作範囲内である。また、例えば、データが、平均偏移圧力が15~31PSI内であることを示す場合、本デバイスは、偏移圧力に関して動作範囲内である。さらに、データが、平均温度が華氏125度を下回ることを示す場合、本デバイスは、温度に関して動作範囲内である。本明細書に説明されるもの以外の他の値も、適切な動作範囲に関する閾値として使用されることができる。しかしながら、データのうちのいずれか1つまたはそれを上回るものが、適切な動作範囲または閾値外である、またはそれを超える場合、医療デバイスは、408において点検のために送られるように査定または指定されることができる。点検は、医療デバイス査定データに点検が必要であることを示させた構成要素のうちのいずれか1つまたはそれを上回るものを修理または交換することを伴うことができる。このように、例えば、酸素濃縮器等の医療デバイスは、濃縮器が現場(または患者使用)から戻されるとき、在庫管理または点検に関して査定されることができる。
【0035】
図5は、502において在庫にある医療デバイス504が使用できる状態であるかどうかを査定するためのシステムおよび方法500の一実施形態を図示する。在庫に存在し得る、医療デバイス504は、医療デバイスの査定データを取得するために、査定システム506によって走査される。前述で説明されるように、査定システムの実施形態が、図3-4および6に関連して示され、説明され、RFID通信技術を利用するが、前述で説明された技術のうちのいずれかが、採用されてもよい。査定データは、例えば、コンプレッサ使用時間、アクティブアラームコード、および/または平均酸素純度、平均サイクルまたは偏移圧力、および平均動作温度を含む、デバイス健全性データを含む、前述で説明されたデータのうちのいずれか1つまたはそれを上回るものを含むことができる。
【0036】
査定システム506が、データが点検が要求されることを示さないと決定する場合、医療デバイスは、510において使用のために在庫から取り出されることができる。査定システム506が、データのうちの1つまたはそれを上回るものが、適切な動作範囲または閾値外である、またはそれを超えると決定する場合、502において在庫にあるデバイスは、508において点検のために指定されて送られることができる。図3および4に関連して上記に説明されるデータ査定はまた、ここでは、図5の実施形態に関連して適用可能である。したがって、すでに在庫にあり得る医療デバイスは、それらが使用のために在庫から取り出される時間になったときに、それらが点検される必要がないことをチェックまたは確認されることができる。これは、在庫に置かれているが、使用時に戻されることに先立って点検を要求し得る任意の医療デバイスを捕捉する能力を提供する。
【0037】
図6は、602において点検された医療デバイス604が、608において在庫に置かれることができる状態であるかどうかを査定するためのシステムおよび方法600の一実施形態を図示する。点検されている場合がある医療デバイス604は、その制御システムが本明細書に説明される査定データを収集することを可能にするために、ある期間(例えば、12~24時間)にわたって動作される。その後、医療デバイス604は、医療デバイスの査定データを取得するために、査定システム606によって走査される。前述で説明されるように、査定システムの実施形態が、図3-5に関連して示され、説明され、RFID通信技術を利用するが、前述で説明された技術のうちのいずれかが、採用されてもよい。査定データは、例えば、コンプレッサ使用時間、アクティブおよび/または以前にトリガされたアラームコード、および/または酸素純度、サイクルまたは偏移圧力、および動作温度に関する平均、最小、および/または最大値を含む、デバイス健全性データを含む、前述で説明されたデータのうちのいずれか1つまたはそれを上回るものを含むことができる。本査定データは、例証的であることを意味し、医療デバイスの健全性またはステータスを表す任意の他のデータが、使用されることができる。
【0038】
査定システム606が、データがさらなる点検が要求されることを示さないと決定する場合、医療デバイス604は、608において在庫に置かれることができる状態になる。査定システム606が、データのうちの1つまたはそれを上回るものが、適切な動作範囲または閾値外である、またはそれを超えると決定する場合、点検されたデバイスは、602において点検に戻されることができる。データが、医療デバイス604が正しく動作していることを示す場合、医療デバイス604は、608において在庫に置かれることができる。これらの査定の結果(例えば、要求される在庫または点検)を示すデータは、査定を行う際に使用された日付、場所、およびデバイス使用または健全性データとともに、機器プロバイダデータベース内に記憶されることができる。図3-5に関連して上記に説明されるデータ査定はまた、ここでは、図6の実施形態に関連して適用可能である。このように、点検されている場合がある医療デバイスは、それらがさらに点検される必要がなく、確信して使用のために在庫に置かれ得ることをチェックまたは確認されることができる。
【0039】
さらに、前述の実施形態のうちのいずれかでは、査定システムはまた、施設内に進入する(例えば、図4)、それから退出する(例えば、図5)、またはその中で移動する(例えば、図6)医療デバイスを追跡してもよい。これらの実施形態に示されるように、査定システムは、各医療デバイスが、例えば、点検、在庫に位置する、または施設から退出したかどうかを決定することができる。また、点検および在庫の場合では、付加的RFID走査装置が、これらの空間または機能のそれぞれの中の医療デバイスの場所を追跡するために使用されることができる。例えば、医療デバイスが、点検中である場合、付加的RFID走査装置は、医療デバイスが、コンプレッサ修理、シーブ床修理、弁修理、修理後試験等を行われているかどうかを示すために配置されることができる。医療デバイスが、在庫にある場合、付加的RFID走査装置は、医療デバイスが位置する在庫の部分(例えば、棚場所、エリア、建物等)を示すために配置されることができる。これらの実施例では、本デバイスのシリアル番号が、施設のエリア内の医療デバイスを関連付ける、または追跡するために、RFID走査装置のそれぞれによって読み取られることができる。
【0040】
本明細書に説明されるシステムおよび方法は、コンピュータ実装技術において具現化されることができる。これは、コントローラおよび/またはマイクロプロセッサに、本明細書に説明される機能およびステップを遂行するための命令を実行させるためのハードウェアまたはソフトウェア論理を含む。例えば、RFID技術(または他の無線技術)を介して取得される医療デバイスデータを査定するための本明細書に説明される論理は、ハードウェアおよび/またはソフトウェア(コンピュータ可読媒体を含む)において具現化されることができる。また、本明細書に説明されるように、本システムおよび方法は、サーバおよびクライアントタイプアーキテクチャを伴うネットワーク技術を使用して実装されてもよい。またさらに、データベース技術が、在庫を管理するために使用されることができ、そのデータベース技術は、ローカルおよび/または遠隔データベースを採用してもよい。
【0041】
したがって、本明細書に説明されるシステムおよび方法の実施形態は、医療デバイスの在庫管理を提供する。これは、施設(在庫および点検場所を含む)内でRFID技術を用いて医療デバイスを追跡する能力を含む。これはまた、RFID技術を使用し、在庫の棚を迅速に走査し、物理的に存在する在庫を査定する能力を含む。これはさらに、RFID技術を使用し、使用データ(例えば、低いコンプレッサ時間)および/またはデバイス健全性データ(例えば、アクティブアラームコードの不在)に基づいて、使用のために在庫ユニットを選択する能力を含む。
【0042】
これはまた、トラブルシューティングプロセスを簡略化する能力を含む。全ての戻される医療デバイスは、使用データ(例えば、コンプレッサ時間)、デバイスシリアル番号、および/またはデバイス健全性データ(例えば、アクティブアラームまたはエラーコード、平均酸素純度、平均偏移圧力、平均動作温度等)を含む、それらの査定データを記録するために、RFID技術によって迅速に走査されることができる。なおもさらに、点検または修理および試験動作(例えば、一晩)後、RFID技術(または、例えば、近距離無線通信(NFC)、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi等を含む類似する技術)は、医療デバイスを走査し、故障した、さらなる点検を必要とする、または予期される通りに動作することによって在庫に置かれることができる状態であるデバイスを識別するために使用されることができる。
【0043】
ここで図7を参照すると、1つまたはそれを上回る医療デバイスと通信するためのシステムおよび方法の一実施形態が、示される。医療デバイスは、例えば、RFIDを含む、本明細書に説明されるような通信システムまたは手段を有する任意の医療デバイスであり得る。一実施形態では、医療デバイスは、酸素濃縮器(その実施形態が本開示内に説明される/説明された)、送風機、またはCPAPデバイス等の呼吸デバイスであり得る。他の実施形態では、医療デバイスは、静脈内機械、透析機械等であり得る。
【0044】
図7の実施形態は、例えば、1つまたはそれを上回る医療デバイス708、730-742が、ポーリングまたは通信され、医療デバイスが位置する部屋の内外の場所からそれらのデータを取得することを可能にする。図7の実施形態はまた、そのような通信が、RFIDを通して行われることを可能にし、これは、Wi-Fi等の他の通信ネットワークの費用または複雑性を伴わずに接続性を提供するが、そのようなネットワークもまた、本明細書の代替実施形態において使用されてもよい。
【0045】
図7の実施形態は、ここでは、例えば、病院、老人ホーム、短期または長期療養施設等の医療施設702の文脈において説明されるであろう。施設702は、典型的には、例えば、部屋706および716-728および廊下704等の1つまたはそれを上回る部屋を含む。部屋のうちの1つまたはそれを上回るものは、例えば、酸素濃縮器等の少なくとも1つの医療デバイス(例えば、708、730-742)を含有することができる。各医療デバイスは、例えば、本明細書に説明されるように、RFIDタグのデータを読み取り、データをそれに書き込むための論理内にRFIDタグを含むことができる。これは、例えば、医療デバイス使用データ、健全性データ、場所データ、患者/ユーザデータ等を含む。各医療デバイス708、730-742が動作する際、その制御システムは、適切なデータをRFIDタグに書き込む、または記憶する。
【0046】
図7の実施形態はさらに、医療デバイス708、730-742のRFIDタグを読み取る、および/またはそれに書き込むためのシステム710を含む。一実施形態では、システム710は、図3に関連して前述で説明されたシステム312に類似する。システム710は、例えば、ハンドヘルド走査装置ユニット、タブレット、ラップトップ、パーソナルコンピュータ等を含む、任意の物理的形態であり得る。走査装置710は、部屋706および716-728の外側から医療デバイス708、730-742と通信することができる。これは、走査装置710が、医療デバイスと通信するために各部屋に進入する必要性がないため、効率を提供する。これはまた、必要な場合、部屋の隔離および検疫、部屋のプライバシーを維持し、部屋の遮断を最小限にする等である。他の実施形態では、走査装置710はまた、部屋の中から医療デバイスと通信することができる。
【0047】
走査装置710は、廊下704または他の通路内で動作し、医療デバイス708、730-742とポーリングまたは通信することができる。各医療デバイスは、走査装置710によって走査され、応答してそのデータを提供する。一実施形態では、走査装置710は、走査装置710の範囲内の各医療デバイスとのRFID接続を作成する。前述で説明されるように、各医療デバイスのデータは、他のデバイスデータとともに、一意のデバイス識別子(例えば、シリアル番号等)を含むことができる。医療デバイス708、730-742は、集合的に、走査装置710によって任意の所望の間隔において読み取られ得る、更新された医療および医療デバイスデータのオフラインリポジトリを提供する。本データのリポジトリは、これが動作する際に各医療デバイスによって維持され、走査装置710との通信のためにRFIDタグ内にそのデータを記憶する。走査されることに応答して、各医療デバイスは、そのデータを走査装置710に提供する。走査装置710は、医療データを記憶する、データをクラウドベースのサーバまたはデータベースにアップロードする、および/または分析、報告、および医療デバイス(例えば、RFIDタグ)に戻るようなデータの書込等の他の動作を実施することができる。
【0048】
走査装置710は、矢印714によって示されるように廊下704に沿って移動し、施設702または施設702の特定の階またはレベルにおける1つまたはそれを上回る医療デバイスと通信することができる。また他の実施形態では、走査装置710は、RFIDデータ通信のみではなく、また、具体的ユニットの物理的場所の決定を可能にする、指向性走査装置であり得る。例えば、指向性走査装置は、走査の一般的な方向に向けられ、医療デバイスがその方向または一般的な方向に存在するかどうかを決定することができる。このように、構成要素摩耗/使用に起因して点検または保守を必要とする医療デバイスの医療デバイス健全性データからの決定および/または医療デバイス健全性データに存在するアラームまたは点検コード/エラーが、例えば、患者、病院、または他の施設の部屋に進入することなく、静かに非公開で取得されることができる。そのようなコードまたはデータのうちのいずれか1つまたはそれを上回るものが、存在する場合、医療デバイスは、その場所から回収され、点検/修理のために送られることができる。代替デバイスが、次いで、持ち去られたユニットの代わりに使用されることができる。
【0049】
ここで図8および9を参照すると、医療デバイスと通信するためのシステムおよび方法の別の実施形態800が、提供される。本実施形態では、医療デバイスは、患者つり包帯804を有する、患者リフト802であり得る。患者リフトは、例えば、ベッドから別のベッドまたは車椅子等、1つの場所から別の場所に患者を移動させるために使用される。患者リフトの実施形態が、InvacareおよびInvacare International GMBHに譲渡された米国特許第8,272,084号、第8,250,687号、および第PCT/IB2018/059565号(第WO 2019/124059号として公開)(参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されている。患者リフトは、移動の間に患者を支持するために、患者つり包帯804を使用する。つり包帯804は、種々のサイズおよび構成であり得、一実施形態が、図8および9に示される。つり包帯804/904は、ポリエステル、ナイロン、ケブラー等の強い耐久性材料から作製され、例えば、最大600ポンドまたはそれを上回るものを含む、種々の重量を支持することが可能である。各つり包帯は、典型的には、つり包帯を患者リフトに接続するための1つまたはそれを上回るストラップ/取っ手を含む。
【0050】
図8の実施形態では、つり包帯804は、患者リフト806および/または走査装置808と通信し、データを伝送および/または受信することができる。患者リフト806は、その独自の走査装置812および/またはその独自のRFIDタグ(制御ボックス806内)を含むことができ、また、走査装置808に/からデータを伝送および/または受信することができる。走査装置808は、例えば、専用部屋走査装置、ハンドヘルド走査装置ユニット、タブレット、ラップトップ、パーソナルコンピュータ等を含む、任意の物理的形態であり得る。一実施形態では、患者リフト802は、つり包帯RFIDタグ810のデータを読み取る、および/またはそれにデータを書き込む。これは、つり包帯804が使用された回数、使用の開始以降につり包帯804が使用された長さ、つり包帯804が被った洗濯サイクルの数、シリアルまたは識別番号、製造業者、仕様(例えば、重量容量、タイプ)、つり包帯が許可された患者リフトと併用される(または逆もまた同様である)ことを確実にするための認証データ、つり包帯804が作製されたときを含むつり包帯健全性データ、つり包帯804の予期される寿命または交換日等のうちの1つまたはそれを上回るものを含む、つり包帯使用情報を読み取り、更新することを含む。
【0051】
患者リフト802は、つり包帯RFIDタグ810をポーリングまたは走査し、前述のデータを取得し、つり包帯804が患者リフトとの併用に関して許可されているかどうか、つり包帯804が、使用データ、洗濯サイクルデータ、交換データ等のうちのいずれか1つまたはそれを上回るものが、RFIDタグ上に含有されるか、または走査装置の論理を用いるかのいずれかの所定の閾値レベルを超えることによって決定されるように、その使用寿命を過ぎ、交換を必要とするかどうかを決定することを含め、つり包帯804が使用のために安全であるかどうかを決定することができる。本同一のデータ(および付加的データ)はまた、例えば、走査装置808によって読み取られ、それに書き込まれ得るその独自のデータまたは健全性データセットを形成するために、患者リフトによって維持されることができる。したがって、患者リフト802およびつり包帯804の一方または両方は、本デバイスの適切な動作(非動作、点検、修理、および/または交換を含む)を決定するために、RFIDまたは他の通信技術を使用してポーリングまたは走査され得る、それと関連付けられる医療デバイスデータ(例えば、使用、健全性、識別、アラーム等)を有することができる。これは、患者リフト802および/またはつり包帯804が使用されるべきではない、またはすぐに交換されるべきであるという通知をデバイスデータを通して提供することによって、患者および補助者に関する傷害および危険な条件を低減させる。
【0052】
この点で、患者リフト802および/または走査装置808は、つり包帯804が使用されるべきではないことを示す1つまたはそれを上回る通知または表示を含むことができる。これらは、医療デバイスデータが、前述で言及される閾値のうちの1つまたはそれを上回るものを超える場合にアクティブ化されることができる。また別の実施形態では、患者および介護者は、識別目的のためにRFIDタグを含むことができる。例えば、患者のRFIDタグ814は、身長および/または体重、氏名、部屋番号、関連付けられる医療スタッフ等の自身の身体状態を示すデータを含むことができる。介護者のRFIDタグ816は、識別データおよび/または介護者が患者昇降および輸送に関して訓練、認定、または許可されていることを示すデータを含むことができる。動作時、患者リフト802および/または走査装置808は、リフト802およびつり包帯804が特定の患者のために評価されており(例えば、患者体重が最大リフトおよびつり包帯重量評価を下回る)、適切な数の介護者(例えば、2人)が存在するかどうかを決定するために、患者(814)および介護者(816)のRFIDタグデータを走査することができる。これらの閾値が、満たされる場合、患者リフト802は、使用に関して許可する、または許可されることができる。該当しない場合、患者リフト802は、危険な条件の発生を防止するために無効にされることができ、アラーム、表示、および/または通知が、発生されることができる。
【0053】
アラーム、通知、および/または表示は、リフト制御ボックス806および/または走査装置808から、またはそれによって発生される1つまたはそれを上回る視覚および/または聴覚信号の形態をとることができる。視覚信号は、色付き表示(例えば、つり包帯804が注意を要求すること、すぐに交換される必要があること、または交換を要求することを示す、黄色または赤色表示またはライト(点滅またはその他))を含むことができる。聴覚信号は、例えば、同じことを示す1つまたはそれを上回るビープ音、ブザー、音声通知、および/またはアラームを含むことができる。他の形態の通知/表示もまた、使用されることができる。なおもさらに、そのような通知はまた、本デバイスのRFIDタグ上のデータとして記憶される、および/またはデバイス管理(例えば、点検、修理、在庫、再注文等)のために遠隔サーバに伝送されることができる。
【0054】
図9は、医療デバイスを管理するためのシステムおよび方法に関する別の実施形態900を図示する。本実施形態では、医療デバイスは、周期的に洗浄または洗濯を要求する、患者つり包帯904である。洗浄および洗濯サイクルは、患者つり包帯および他の類似する医療デバイスに関する使用または構成要素摩耗データの形態として使用されることができる。洗浄および洗濯サイクルの数は、医療デバイスの摩耗、したがって、本デバイスの使用寿命の持続時間に寄与し得る。本実施形態では、患者つり包帯904は、それと関連付けられる走査装置912を有する洗濯機902と通信するためのRFIDタグ910を含む。加えて、または代替として、つり包帯RFIDタグ910は、走査装置908と通信することができる。走査装置908は、例えば、部屋搭載走査装置、ハンドヘルド走査装置ユニット、タブレット、ラップトップ、パーソナルコンピュータ等を含む、任意の物理的形態であり得る。
【0055】
つり包帯RFIDタグ910は、例えば、つり包帯904が被った洗濯サイクルの数を表すデータを含む、その医療デバイスデータを読み取るために、走査装置912および/または908によって走査される。そのデータは、次いで、別の洗濯サイクルが実施された(または実施されようとしている)ことを示すために増分され、洗濯サイクルデータは、つり包帯RFIDタグ910に戻るように書き込まれる。代替実施形態では、走査装置912および/または908は、洗濯サイクルデータを分析し、洗濯サイクルデータを1つまたはそれを上回る所定の閾値と比較することに基づいて、つり包帯904がその使用可能寿命に近い、その時点である、および/またはそれを過ぎているかどうかを決定することができる。
【0056】
適切な通知および/または表示が、つり包帯の寿命ステータスを示すために発生されることができる。これらの通知/表示は、洗濯機902および/または走査装置908からの1つまたはそれを上回る視覚および/または聴覚信号の形態をとることができる。視覚信号は、色付き表示(例えば、つり包帯904が注意を要求する、すぐに交換される必要がある、または交換が要求されることを示す、黄色および/または赤色表示またはライト(点滅またはその他))を含むことができる。聴覚信号は、例えば、同じことを示す1つまたはそれを上回るビープ音、ブザー、音声通知、および/またはアラームを含むことができる。他の形態の通知/表示もまた、使用されることができる。なおもさらに、そのような通知はまた、つり包帯のRFIDタグ上のデータとして記憶される、および/またはデバイス管理(例えば、点検、修理、在庫、再注文等)のために遠隔サーバに伝送されることができる。
【0057】
このように、摩耗した患者つり包帯に起因する傷害および危険な条件は、低減または排除されることができる。そのようなつり包帯は、それらのRFIDタグデータを通して識別されることができ、対応措置が、講じられ、使用からこれらのつり包帯を除去する、適切なつり包帯を提供する、および/または新しいつり包帯を注文することができる。
【0058】
図10A-10Cおよび11A-11Cおよび12は、医療デバイスを自動的に構成するためのシステムおよび方法の種々の実施形態を図示する。図10A-10Cおよび11A-11Cは、種々のベースまたは付属品ユニット/モジュール1002および/または1102に接続可能である共通ヘッドユニット1000を含み得る、ミックスアンドマッチタイプ医療デバイスを構成する実施形態を図示する。一実施例では、医療デバイスは、国際出願第PCT/US20/33591号(参照することによって本明細書に組み込まれる)に開示されるタイプの酸素濃縮器であり得る。一実施形態では、ヘッドユニット1000は、1つまたはそれを上回るベースまたは付属品ユニット1002および/または1102を動作させるためのコントローラおよび論理を含むことができる。ヘッドユニット1000は、図3の走査装置312および/または本明細書に説明される他の実施形態に類似する走査装置1012を含む。種々のベースユニット1002および/または1102は、RFIDタグ1010および1110上に記憶され得るデバイスデータを含む。これらのRFIDタグ内に記憶されるデバイスデータは、例えば、ベースユニットを識別するために十分なデータ、および/またはヘッドユニット1000が、例えば、濃縮酸素を発生させるためにベースユニットを使用するようにそれ自体を自動的に構成することを可能にするであろうユニットの動作パラメータのうちの1つまたはそれを上回るものを含む、前述で説明されたデータのうちのいずれか含むことができる。
【0059】
酸素濃縮器の文脈では、本データは、例えば、弁設定(例えば、開放/閉鎖タイミング等)、流動設定(例えば、流動範囲、連続的、パルス化、高および低流動アラーム等)、圧力設定(例えば、スイッチ圧力、高および低圧力アラーム等)、タイミングデータ、コンプレッサ速度(可変、連続的等)を含むことができる。ベースユニット1002および1102は、ヘッドユニット1000に異なる能力および容量を提供するように設計されることができるため、ヘッドユニット1000は、ベースユニットRFIDタグ1010および/または1110を走査し、ヘッドユニット1000がベースユニット1002および/または1102を動作させることを可能にするために必要なデータを取得することによって、それ自体を自動的に構成することができる。例えば、ベースユニット1002は、1分あたり3リットル容量の酸素濃縮器を提供するための構成要素を用いて配列されてもよい。ベースユニット1102は、1分あたり5リットル容量の酸素濃縮器を提供するための構成要素を用いて配列されてもよい。これらのベースユニットの個別のRFIDタグは、ヘッドユニット1000に、ベースユニットとともに動作するようにそれ自体を構成する方法を知らせるための1つまたはそれを上回る動作パラメータを含むデータを含むことができる。
【0060】
動作時、ヘッドユニット走査装置1012は、応答するベースユニットを走査し、動作パラメータを含む、その医療デバイスデータを読み取る。いかなるアラーム条件/コードも、ベースユニットにおいて存在しない場合、ヘッドユニット1000は、動作データを使用し、取り付けられたベースユニットと協働するようにそれ自体を自動的に構成する。構成後、ヘッドユニット1000は、読み取られた動作パラメータが、ヘッドユニット1000コントローラ内のデータおよび/またはベースユニットRFIDタグから読み取られたデータと関連付けられる具体的な許容可能な範囲内でデバイス動作を提供するかどうかをチェックする、始動またはウォームアップシーケンスを実施する。該当する場合、ヘッドユニット1000は、完了まで始動またはウォームアップシーケンスを継続し、通常の動作を開始する。前述で説明されるように、ヘッドユニット1000は、例えば、使用、健全性、および他のデータを記憶または更新することを含む、ベースユニットと関連付けられるRFIDタグデータを更新または維持することができる。
【0061】
ヘッドユニット1000が、始動またはウォームアップシーケンスの間に許容可能な範囲内のデバイス動作を取得することができない場合、エラーが、発生される。いくつかの実施形態では、ヘッドユニット1000は、エラー通知、メッセージ、および/またはデータを発生させる前に、許容可能な範囲内のデバイス動作を取得するために、ベースユニットの読み取られた動作パラメータを使用して、数回の試行を行ってもよい。エラーのタイプは、将来の参照のためにベースユニットRFIDタグに戻るように書き込まれてもよい。
【0062】
図12は、医療デバイスを自動的に構成するための別の実施形態1200を図示する。本実施形態は、酸素瓶を充填および再充填し得る、酸素濃縮システムに関連する。そのようなシステムの実施例が、米国特許第5,988,165号および第6,302,107号(参照することによって本明細書に組み込まれる)に開示されている。本実施形態は、酸素濃縮器1202と、充填ユニット1208と、瓶またはリザーバ1214とを含む。随意に、本実施形態は、鼻カニューレ1204(または鼻/口酸素マスク)等の呼吸デバイスを含むことができる。これらの構成要素のうちの1つまたはそれを上回るものは、RFIDタグ(例えば、1216、1218、1220)と、RFIDタグを読み取るための1つまたはそれを上回る走査装置1210とを含むことができる。一実施形態では、酸素濃縮器1202は、RFIDタグデータを読み取り、書き込むための前述で説明されたタイプのうちのいずれかである、走査装置1210を含む。
【0063】
動作時、酸素濃縮器1210は、管類1206を介して充填ユニット1208に接続される。これは、充填ユニット1208に濃縮酸素の源を提供する。充填ユニット1208は、濃縮酸素を取り込み、これを酸素貯蔵瓶1214の中にさらに圧縮するための内部圧縮デバイスを含む。酸素貯蔵瓶1214は、種々の容量またはサイズであり得、「移動中」または歩行可能である患者によって使用される。これらの瓶は、患者が1つの場所から別の場所に歩行する、移動する、または進行する際に患者によって携行される。1204に類似する鼻カニューレ(または他の類似するデバイス)が、保存デバイスを通して瓶に接続され、これは、患者が「移動中」である間に患者に濃縮酸素を提供する。
【0064】
一実施形態では、酸素濃縮器走査装置1210は、その周辺を走査し、それに取り付けられ得る構成要素のタイプを決定することができる。例えば、走査装置1210は、RFIDタグ1216を読み取ることによって、酸素濃縮器に接続される鼻カニューレ1204のタイプを検出してもよい。RFIDタグ1216は、前述で説明された使用、健全性、および他のデータのうちのいずれかを含むことができる。例えば、カニューレRFIDタグ1216は、例えば、高流動、低流動、小児、成人、新生児等を含む、カニューレのタイプを示すデータを含むことができる。本データは、患者への酸素の流動を適切に調節するために、酸素濃縮器のコントローラによって使用されることができる。酸素濃縮器1202における可変位置弁が、低流動、小児、および新生児タイプカニューレに関する酸素出力流率を低下させるために使用されることができる。同様に、可変位置弁は、高流動および成人タイプカニューレに関する流率を増加させるために使用されることができる。さらに、カニューレ使用データが、走査装置1210によって読み取られ、チェックされ、更新され、本明細書に前述で説明された使用データのうちのいずれかが所定の閾値を超えることに基づいて、鼻カニューレがそれらの使用寿命を過ぎていない、それらの使用寿命の終わりに近づいている、または交換される必要があることを確認することができる。前述で説明されるような表示または他の通知が、鼻カニューレが交換されるべきである、またはこれが交換されるべきである時間に近づいていることを示すために、酸素濃縮器1202上に提供されることができる。
【0065】
酸素濃縮器走査装置1210はまた、その周辺を走査し、取り付けられる充填ユニット1208のタイプおよび/または使用されている瓶1214のタイプを決定することができる。一実施形態では、酸素濃縮器走査装置1210は、充填ユニット1208と関連付けられるRFID充填タグ1220のデータを読み取る、および/またはそれにデータを書き込むことができる。再び、前述で説明されるように、充填ユニットRFIDタグ1220は、前述で説明された使用、健全性、および他のデータのうちのいずれかを含むことができる。RFIDタグデータは、充填ユニット1208が許可された構成要素であるかどうか、および/またはその使用、健全性、および他のデータに基づいて、これが使用のために許容可能であるかどうかを決定するために使用されることができる。例えば、使用および/または健全性データは、本明細書に前述で説明されるように、閾値と比較され、充填ユニットがその使用寿命を過ぎていない、その使用寿命の終わりに近づいている、または(寿命の終わりまたはエラーコードが存在することに起因して)交換、修理、または点検される必要があるかどうかを決定することができる。
【0066】
酸素濃縮器1202はまた、充填ユニット1208の存在/接続に基づいて、それ自体を自動的に構成することができる。例えば、酸素濃縮器1202は、充填ユニット1208に、圧縮瓶1214内での貯蔵のための適切に高い濃度の酸素を提供するために、その最大患者出力酸素流率を低減させるようにそれ自体を構成することができる。一実施形態では、これは、可変出力弁の位置を調節し、患者に提供される酸素ガスの流率を制限することによって遂行される。このように、付加的濃縮酸素ガスが、充填ユニット1208に指向されることができる。
【0067】
別の実施形態では、酸素濃縮器1202は、RFIDタグ1218を読み取り、瓶のサイズ(すなわち、瓶のサイズまたは容量を識別するデータ)を決定することによって、圧縮貯蔵瓶1214を充填するために必要なランタイムを決定することができる。いったんRFIDタグデータが、読み取られ、瓶のサイズが、決定されると、酸素濃縮器1202は、そのメモリ内でその情報をルックアップし、充填ユニット1208を使用して瓶のそのサイズを充填するために要求される時間を取得することができる。代替として、酸素濃縮器1202は、充填ユニット1208に提供される濃縮酸素ガスの実際の流率を監視することに基づいて、リアルタイムで充填時間を決定することができる。充填時間は、酸素濃縮器1202のディスプレイ上で表示および/または更新されることができる。
【0068】
また別の実施形態では、充填ユニット1208は、本明細書に前述で説明されるタイプの走査装置1212を含むことができる。走査装置1212は、瓶1214およびそれに接続されるべきである酸素濃縮器1202と関連付けられるRFIDタグを読み取ることができる。前述で説明されるように、走査装置1212は、読み取られたRFIDタグデータを使用し、濃縮器1202が許可された構成要素であるかどうか、および/またはその使用、健全性、および/または他のデータに基づいて、これが使用のために許容可能であるかどうかを決定することができる。例えば、使用および/または健全性データは、本明細書に前述で説明されるように、閾値と比較され、濃縮器がその使用寿命を過ぎていない、その使用寿命の終わりに近づいている、または(寿命の終わりまたはエラーコードが存在することに起因して)交換、修理、または点検される必要があるかどうかを決定することができる。データが、酸素濃縮器が使用のために適していないことを示す場合、充填ユニット1208は、前述で説明されるように、1つまたはそれを上回る通知を発生させることができる。さらに、充填ユニット1208は、酸素濃縮器が使用のために適していない場合、安全性の考慮に起因して動作せず、そのような通知を表示するようにそれ自体を構成してもよい。
【0069】
図13Aは、RFID回路の電力管理のためのシステムおよび方法の一実施形態1300を図示する。本実施形態は、RFIDタグデータが、本デバイスへの電力がオフにされた後に読み取られる、および/または書き込まれ得るように、電力をデバイスコントローラに提供する。実施形態は、例えば、壁コンセント、発電機、またはバッテリ源等の源からデバイス電力を発生させるための、例えば、電力回路1302を含む。電力回路1302は、RFIDタグを有する本デバイスをオンおよびオフにするために使用される、電力またはオン/オフスイッチ1304を含む。実施形態はまた、RFIDタグ1310から/にデータを読み取る、および/または書き込むためのコントローラ回路網1308を含む。コントローラ回路網1308は、通常、電力回路1302からの1つまたはそれを上回る電気接続1305からその電力を受電する。補助的電力回路1306もまた、提供され、電力回路1306およびコントローラ回路1308と並列に配列される。
【0070】
補助電力スイッチ1312が、電力回路1302からの電力が中断または終了されるときのために提供される。一実施形態では、スイッチ1312は、コントローラ回路1306が、電力回路1302からの電力の低下または不在を検出するとき、コントローラ回路網1308を補助的電力回路1306に接続する。他の実施形態では、スイッチ1312は、補助的電力回路1306(図13B)内に位置することができ、補助的電力回路1306が、電力回路1302からの電力の低下または不在を検出するとき、補助的電力回路1306をコントローラ回路網1308に接続する。
【0071】
動作時、電力回路1302は、デバイス動作のために電力をコントローラ回路1308に提供し、電力を補助的電力回路1306に提供する。補助的電力回路1306は、抵抗器と直列であり得る、コンデンサまたはインダクタ等のエネルギー貯蔵デバイスを含む。代替実施形態では、補助的電力回路1306は、電力回路1302によって再充電可能であり得る、バッテリを含むことができる。スイッチ1304が、電力をオフにするために使用されるとき、コントローラ回路1308への電力は、中断され、またはオフにされ、それによって、医療デバイスをオフにする。しかしながら、補助的電力回路1306は、コントローラ回路1308が、RFIDタグ1310のデータ(例えば、使用、健全性、識別等)を読み取る、および/またはそれにデータを書き込むことを可能にするために、電子スイッチ1312を介して所定の時間にわたって電力をコントローラ回路1308に依然として提供することができる。スイッチ1312は、電力MOSFETまたは類似する回路網を含む、任意のタイプの電子スイッチであり得る。このように、コントローラ回路1308は、電力が補助的電力回路1306によって供給されることができるため、電力が意図的に、意図せずオフにされるとき、または電力が他の理由(例えば、電力不足または電源断)から失われるとき、RFIDタグのデータを読み取る、および/またはそれにデータを書き込むように構成されることができる。
【0072】
図13Cは、電力スイッチ1304がコントローラ回路1308への入力である、別の実施形態を図示する。コントローラ回路1308はさらに、データバス1314を介して電力回路1302と通信する。電力スイッチ1304が、作動されると、コントローラ回路は、RFIDタグ1310のデバイス使用、健全性、および他のデータを読み取る/それにデータを書き込むために、そのRFIDタグデータ読取および/または書込シーケンスを開始する。シーケンスが、完了されると、コントローラ回路1308は、電力がここではオフにされ得るというメッセージを電力回路1302に送信する。これらの実施形態のうちのいずれかでは、電力は、コントローラ回路1308に維持され、RFIDタグ1310が、本デバイスからのデータの直近/最新のセットを含むように、RFIDタグデータが読み取られる、および/または書き込まれることを可能にする。
【0073】
図14は、RFIDタグのデータを読み取る、および/またはそれにデータを書き込むためのデータタグ構造またはアーキテクチャの一実施形態を図示する。データ構造は、任意の形態において実装されることができる。一実施形態では、419バイトの長さを有する、データ構造1404が、提供されるが、より多いまたはより少ないビット/バイトが、使用されることができる。データ構造1404は、2つの構成要素の間で情報を伝えるために、デバイスコントローラ1402およびRFIDタグ1406によって使用される。同様に、RFID走査装置デバイス1408は、データアーキテクチャ1404を使用し、情報を理解し、RFIDタグに、およびそれから伝える。データアーキテクチャは、とりわけ、本デバイスの使用、健全性、および他のデータを定義する、付属書Aに示される配列のうちのいずれか1つまたはそれを上回るものを有することができる。また、データ構造内のデータの場所は、変更される、または並べ替えられることができる。このように、データ構造は、RFIDまたは他の無線技術を介してシステム構成要素の間で情報を伝えるための配列を提供する。
【0074】
本発明は、その実施形態の説明によって例証され、実施形態は、かなり詳細に説明されたが、本発明の範囲をそのような詳細に制限する、またはいかなる方法でも限定することは、説明の意図ではない。付加的利点および修正が、当業者に容易に想起されるであろう。したがって、本発明は、それらのより広い側面において、示され、説明される具体的詳細、代表的な装置、および例証的実施例に限定されない。故に、一般的な発明的概念の精神または範囲から逸脱することなく、そのような詳細からの逸脱が、行われることができる。
付属書A
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【表1-5】
【表1-6】
【表1-7】
【表1-8】
【表1-9】
【表1-10】
【表1-11】
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図12
図13A
図13B
図13C
図14
【国際調査報告】