(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-07
(54)【発明の名称】ガスを濃縮するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
A61M 16/10 20060101AFI20230731BHJP
B01D 53/047 20060101ALI20230731BHJP
【FI】
A61M16/10 B
B01D53/047
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023502670
(86)(22)【出願日】2021-07-15
(85)【翻訳文提出日】2023-03-10
(86)【国際出願番号】 US2021041710
(87)【国際公開番号】W WO2022015903
(87)【国際公開日】2022-01-20
(32)【優先日】2021-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503351836
【氏名又は名称】インバケア コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】モナハン, マシュー イー.
(72)【発明者】
【氏名】パティル, パンカジ
【テーマコード(参考)】
4D012
【Fターム(参考)】
4D012BA01
4D012BA02
4D012CA05
4D012CB16
4D012CD07
4D012CE01
4D012CE02
4D012CF01
4D012CF03
4D012CF05
4D012CF10
4D012CG01
4D012CG02
4D012CG05
4D012CJ01
4D012CJ03
4D012CJ07
4D012CK05
(57)【要約】
本システム内でより低い動作流率および圧力を使用することによって、同一またはより良好なレベルの性能を取得するシステムおよび方法が、提供される。これは、システム構成要素の寿命を延ばし、エネルギー消費を低下させる。一実施形態では、従来の床と比較してより低い流動および圧力要件を有する、ガス状成分を分離するために使用されるガス分離(またはシーブ)床が、提供される。シーブ床は、例えば、シーブ材料を含有し、フィルタ媒体を支持するための適正な機械的性質を提供しながら、断面における低中実面積および流動のための最大開放面積を有する拡散器を含む。別の実施形態では、構成要素が点検または修理されたときのインジケータを有するシステムおよび方法が、提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス分離システムのための拡散器であって、前記拡散器は、
本体であって、前記本体は、高さと、面積とを有し、前記面積は、中実面積と、開放面積とを備える、本体
を備え、
開放面積に対する中実面積の比率は、約50%またはそれ未満を備える、拡散器。
【請求項2】
前記開放面積に対する中実面積の比率は、約0.10%である、請求項1に記載の拡散器。
【請求項3】
前記開放面積に対する中実面積の比率は、約0.10%~50%である、請求項1に記載の拡散器。
【請求項4】
前記開放面積に対する中実面積の比率は、約2.46%である、請求項1に記載の拡散器。
【請求項5】
前記開放面積に対する中実面積の比率は、約0.41%である、請求項1に記載の拡散器。
【請求項6】
前記開放面積に対する中実面積の比率は、約0.17%である、請求項1に記載の拡散器。
【請求項7】
前記開放面積は、少なくとも1つの多角形形状を有する、請求項1に記載の拡散器。
【請求項8】
前記開放面積は、少なくとも1つの六角形形状面積を有する、請求項1に記載の拡散器。
【請求項9】
前記開放面積は、少なくとも1つの円形形状面積を有する、請求項1に記載の拡散器。
【請求項10】
前記本体は、凹状プロファイルを有する、請求項1に記載の拡散器。
【請求項11】
前記本体は、第1および第2の凹状プロファイルを有する、請求項1に記載の拡散器。
【請求項12】
前記本体は、凸状プロファイルを有する、請求項1に記載の拡散器。
【請求項13】
前記本体は、第1および第2の凸状プロファイルを有する、請求項1に記載の拡散器。
【請求項14】
濃縮ガスを提供するためのシステムであって、
少なくとも1つのシーブ床であって、
ガスの混合物の1つまたはそれを上回る成分を吸着させるための分離媒体と、
本体を有する少なくとも1つの拡散器であって、前記本体は、高さと、面積とを有し、前記面積は、中実面積と、開放面積とを備える、少なくとも1つの拡散器と
を有する、少なくとも1つのシーブ床
を備え、
開放面積に対する中実面積の比率は、約50%またはそれ未満を備える、システム。
【請求項15】
前記開放面積に対する中実面積の比率は、約0.10%~50%である、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記開放面積は、少なくとも1つの多角形形状を有する、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記開放面積は、少なくとも1つの六角形形状面積を有する、請求項14に記載の拡散器。
【請求項18】
前記開放面積は、少なくとも1つの円形形状面積を有する、請求項14に記載の拡散器。
【請求項19】
濃縮ガスを提供するための方法であって、
中実面積と、開放面積とを有する拡散器にガス状混合物を指向するステップであって、開放面積に対する中実面積の比率は、約0.10%~50%である、ステップと、
前記開放面積を通して、前記ガス状混合物の少なくとも成分を吸着させる分離媒体に前記ガス状混合物を指向するステップと
を含む、方法。
【請求項20】
前記開放面積を通して前記ガス状混合物を指向するステップは、多角形形状を有する開放面積を通して前記ガス状混合物を指向するステップを含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、「System and Method for Concentrating Gas」と題され、2020年7月16日に出願された米国仮特許出願第63/052,694号(弁理士整理番号第12873-07004号)および2021年6月21日に出願された第63/212,920号(弁理士整理番号第12873-07156号)の優先権を主張する。
【0002】
本願は、以下の特許出願、すなわち、全て2020年7月16日に出願された、「System and Method for Concentrating Gas」と題された米国仮特許出願第63/052,694号(弁理士整理番号第12873-07004号)、「System and Method for Concentrating Gas」と題された米国仮特許出願第63/052,700号(弁理士整理番号第12873-07033号)、「System and Method for Concentrating Gas」と題された米国仮特許出願第63/052,869号(弁理士整理番号第12873-07041号)、「System and Method for Concentrating Gas」と題された米国仮特許出願第63/052,533号(弁理士整理番号第12873-07043号)、および「System and Method for Managing Medical Devices」と題された米国仮特許出願第63/052,647号(弁理士整理番号第12873-07044号)、および2021年6月21日に出願された、「System and Method for Concentrating Gas」と題された米国仮特許出願第63/212,920号(弁理士整理番号第12873-07156号)を参照することによって組み込む。
【背景技術】
【0003】
種々の用途が、ガス状混合物の分離に関して存在する。例えば、大気空気からの窒素の分離は、高濃度の酸素源を提供することができる。これらの種々の用途は、医療患者および飛行人員のための高濃度の酸素の提供を含む。したがって、ある濃度の酸素を伴う呼吸ガス等の濃縮製品ガスを提供するために、ガス状混合物を分離するシステムを提供することが、望ましい。
【0004】
例えば、いくつかの既存の製品ガスまたは酸素濃縮システムおよび方法が、Invacare Corporation(Elyria, Ohio)に共同譲渡され、参照することによって本明細書に完全に組み込まれる、米国特許第4,449,990号、第5,906,672号、第5,917,135号、第5,988,165号、第7,294,170号、第7,455,717号、第7,722,700号、第7,875,105号、第8,062,003号、第8,070,853号、第8,668,767号、第9,132,377号、第9,266,053号、および第10,010,696号に開示されている。
【0005】
そのようなシステムは、定常、輸送可能、またはポータブルのいずれかであることが公知である。定常システムは、例えば、ユーザの寝室または居間等の1つの場所に留まることを意図している。輸送可能システムは、場所から場所に移動されることを意図しており、多くの場合、移動を促進するための車輪または他の機構を含む。ポータブルシステムは、例えば、肩ストラップまたは類似する付属品を介して等、ユーザとともに携行されることを意図している。
【0006】
ガス濃縮システムは、典型的には、分離および濃縮プロセスの一部として、それらの作業構成要素内に動的流動および圧力を発生させる。これらの流動および圧力は、必要であるが、また、システム構成要素の機械的摩耗および寿命に影響を及ぼす。概して、システム内にある必要な流動および圧力が高いほど、システム構成要素の機械的摩耗および寿命に対するそれらの影響は、大きくなる。また、システム内にある必要な流動および圧力が高いほど、要求される流動および圧力を生成するために消費される必要があるエネルギーの量は、多くなる。所望されるものは、ガス分離および濃縮システムのこれらおよび他の側面に対処するシステムである。
【0007】
別の側面では、ガス濃縮システムは、それらの寿命の間に点検を要求する。種々のガス分離構成要素は、交換、修理、または点検のいずれかを行われる必要がある。製造業者は、そのような構成要素が製造業者の領域外で点検されたときを把握する必要性を有する。所望されるものは、ガス分離または濃縮システムの本側面にも対処するシステムである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
ガス濃縮システムおよび方法が、提供される。一実施形態では、本システム内でより低い動作流率および圧力使用することによって、同一またはより良好なレベルの性能を取得するシステムおよび方法が、提供される。これは、システム構成要素の寿命を延ばし、エネルギー消費を低下させる。一実施形態では、従来の床と比較してより低い流動および圧力要件を有する、ガス状成分を分離するために使用されるガス分離(またはシーブ)床が、提供される。シーブ床は、例えば、シーブ材料を含有し、フィルタ媒体を支持するための適正な機械的性質を提供しながら、断面における低中実面積および流動のための最大開放面積を有する拡散器を含む。これは、シーブ床の内外へのガスの効率的な流動を可能にし、これは、圧力損失およびエネルギー消費を低減させ、シーブ床材料に対する動的および静的圧力を低下させ、シーブ床材料の寿命を改良し、シーブ床材料が機械的に故障する率を減少させる。他の実施形態もまた、開示される。
【0009】
別の実施形態では、構成要素が点検または修理されたときのインジケータを有するシステムおよび方法が、提供される。これは、構成要素がいずれかの様式で改竄されたかどうかのインジケーションを提供する。これは、製造業者が、構成要素が製造業者の領域外で点検、修理、または改竄されたかどうかを決定することを可能にする。無許可の点検または修理は、早期の構成要素摩耗および故障をもたらし得る。
【0010】
また別の実施形態では、シーブ床材料に進入するガスのより均一または最適化された流動分布および/または低速度を有するシステムおよび方法が、開示される。シーブ床キャップおよび/またはガス入力インターフェースは、流動をより均一に分配し、シーブ床材料に進入するガス流の速度を低下させるために、流動チャンバ内に流動修正構造、パーティション、または突出部を具備する。これらの構造、パーティション、および/または突出部は、キャップ/インターフェースの内側チャンバ内の隣接する空間の中に流入するガス流を導流し、シーブ材料に進入するガスのより均一な流動分布を提供する。より均一な流動分布は、シーブ床材料の中にガスをより均一に導入することによってシーブ床効率を増加させ、それによって、そうでなければこれがシーブ床材料に進入する際にガスが不均一に分配されるときにガスが到達しない場合があるシーブ材料のポケットを限定または排除する。また、低減されたガス流速度は、材料の発塵および流動化を引き起こす、シーブ床材料に対する機械的摩耗および引裂を低減させる。
【0011】
より効率的なガス分離システムおよび方法を提供することが、1つの目的である。
【0012】
より低い流率および圧力を有するガス分離システムおよび方法を提供することが、別の目的である。
【0013】
断面において低中実面積を伴い、それによって、流動のための大きい開放面積を提供する拡散器構成要素を有するガス分離システムおよび方法を提供することが、別の目的である。
【0014】
断面において低中実面積を伴い、それによって、流動のための大きい開放面積を提供しながら、また、シーブ材料を含有し、フィルタ媒体を支持するための適正な機械的性質を提供する拡散器構成要素を有するガス分離システムおよび方法を提供することが、別の目的である。
【0015】
少なくとも1つの改竄インジケーションを提供するための構成要素を有するガス分離システムおよび方法を提供することが、別の目的である。
【0016】
改竄インジケータを伴う少なくとも1つのシーブ床を有するガス分離システムおよび方法を提供することが、別の目的である。
【0017】
少なくとも1つの改竄防止構成要素を有するガス分離システムおよび方法を提供することが、別の目的である。
【0018】
少なくとも1つの改竄防止シーブ床を有するガス分離システムおよび方法を提供することが、別の目的である。
【0019】
シーブ床に進入するガスのより均一な分配のために流動を所望のプロファイルに分配するガス分離システムおよび方法を提供することが、別の目的である。
【0020】
ガスがシーブ床に進入する際に流動を所望のプロファイルに偏向および/または調整するための入力デバイス(例えば、キャップまたは挿入器)を有するガス分離システムおよび方法を提供することが、別の目的である。
【0021】
また、シーブ床材料に進入するガスの流率を低減させ、シーブ材料の摩耗および引裂(例えば、発塵、流動化等)を低減させるガス分離システムおよび方法を提供することが、別の目的である。
【0022】
これらおよび他の目的、特徴、および利点は、以下の説明、図面、および請求項の精査の後に明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本明細書に組み込まれ、その一部を成す付随の図面では、本発明の実施形態が、図示され、これは、上記に与えられる本発明の一般的説明および下記に与えられる詳細な説明とともに、本発明の原理を例示する役割を果たす。
【0024】
【
図1】
図1は、ガス濃縮システムの一実施形態を示す。
【0025】
【
図2】
図2は、ガス濃縮システムの空気圧ブロック図の一実施形態である。
【0026】
【
図3】
図3は、ガス分離またはシーブ床の一実施形態のブロック図である。
【0027】
【
図4】
図4A-4Bは、ガス分離床と併用される従来技術のフィルタディスクを図示する。
【0028】
【
図5A】
図5A-5Bは、ガス分離床の一実施形態の斜視分解図を図示する。
【
図5B】
図5A-5Bは、ガス分離床の一実施形態の斜視分解図を図示する。
【0029】
【0030】
【
図7-1】
図7A-7Fは、ハニカム構造を有する、拡散器の複数の実施形態の種々の図を図示する。
【
図7-2】
図7A-7Fは、ハニカム構造を有する、拡散器の複数の実施形態の種々の図を図示する。
【0031】
【
図8】
図8は、円筒形またはストロー様構造を有する、拡散器の第2の実施形態の上面図を図示する。
【0032】
【
図9】
図9-12は、異なる断面幾何学形状および外形を有する、拡散器の種々の実施形態の側面立面図を図示する。
【
図10】
図9-12は、異なる断面幾何学形状および外形を有する、拡散器の種々の実施形態の側面立面図を図示する。
【
図11】
図9-12は、異なる断面幾何学形状および外形を有する、拡散器の種々の実施形態の側面立面図を図示する。
【
図12】
図9-12は、異なる断面幾何学形状および外形を有する、拡散器の種々の実施形態の側面立面図を図示する。
【0033】
【
図13】
図13は、改竄防止特徴を示す、一実施形態の部分的断面図を図示する。
【0034】
【
図14】
図14A-Bは、改竄防止特徴を含む、シーブ床キャップの一実施形態の斜視および立面図を図示する。
【0035】
【
図15】
図15A-Bは、改竄防止特徴を有する、シーブ床キャップのさらなる実施形態を図示する。
【0036】
【
図16-1】
図16A-16Dは、改竄防止特徴を有する、シーブ床キャップのまた別の実施形態を図示する。
【
図16-2】
図16A-16Dは、改竄防止特徴を有する、シーブ床キャップのまた別の実施形態を図示する。
【0037】
【
図17-1】
図17A-17Iは、所望の流動プロファイルを発生させるためのシーブ床キャップの一実施形態を図示する。
【
図17-2】
図17A-17Iは、所望の流動プロファイルを発生させるためのシーブ床キャップの一実施形態を図示する。
【0038】
【
図18-1】
図18A-18Cは、
図17A-17Iのシーブ床キャップ実施形態に関する種々の流動軌跡および分布を図示する。
【0039】
【
図18-2】
図18D-18Eは、いかなる流動修正構造も存在しないが、
図17A-17Iのシーブ床キャップ実施形態に関する種々の流動軌跡および分布を図示する。
【0040】
【
図19】
図19A-19Bは、所望の流動プロファイルを発生させるためのシーブ床キャップの別の実施形態を図示する。
【0041】
【
図20】
図20A-20Cは、
図19A-19Cのシーブ床キャップ実施形態に関する種々の流動軌跡および分布を図示する。
【0042】
【
図21】
図21A-21Dは、所望の流動プロファイルを発生させるためのシーブ床キャップの別の実施形態の種々の図を図示する。
【0043】
【
図22】
図22A-22Dは、所望の流動プロファイルを発生させるためのシーブ床キャップの別の実施形態の種々の図を図示する。
【0044】
【
図23】
図23A-23Dは、所望の流動プロファイルを発生させるためのシーブ床キャップの別の実施形態の種々の図を図示する。
【0045】
【
図24】
図24A-24Dは、所望の流動プロファイルを発生させるためのシーブ床キャップの別の実施形態の種々の図を図示する。
【0046】
【
図25】
図25A-25Dは、所望の流動プロファイルを発生させるためのシーブ床キャップの別の実施形態の種々の図を図示する。
【0047】
【
図26-1】
図26A-26Dは、所望の流動プロファイルを発生させるためのシーブ床キャップの別の実施形態の種々の図を図示する。
【0048】
【
図26-2】
図26E-26Fは、
図26A-26Dのシーブ床キャップ実施形態に関する種々の流動軌跡および分布を図示する。
【0049】
【
図27】
図27A-27Bは、所望の流動プロファイルを発生させるためのシーブ床キャップの別の実施形態の種々の図を図示する。
【0050】
別様に示されない限り、各機械的図面は、縮尺に対して提示される。すなわち、各図面に図示される構成要素のサイズ、位置、および場所は、相互に対して縮尺通りに示され、これはまた、縮尺通りに拡大して示されることを含み得る。
【発明を実施するための形態】
【0051】
説明
本明細書に説明されるように、1つまたはそれを上回る構成要素が、接続される、継合される、添着される、結合される、取り付けられる、または別様に相互接続されるものとして説明される、または示されるとき、そのような相互接続は、構成要素の間として直接的であってもよい、または1つまたはそれを上回る中間構成要素の使用を通して等、間接的であってもよい。また、本明細書に説明されるように、部材、構成要素、または部分の言及は、単一の構造的部材、構成要素、要素、または部分に限定されるものとせず、構成要素、部材、要素、または部分の集合体を含むことができる。
【0052】
本発明の実施形態は、例えば、シーブ床の内外への作業ガスの効率的な流動、低減された圧力損失およびエネルギー消費、シーブ床材料に対するより低い動的および静的圧力、およびシーブ材料が機械的および/または構造的に故障する率を減少させることによるシーブ材料の改良された寿命を有する、ガス分離システムおよび方法を提供する。作業ガスの効率的な流動はまた、本システム内のガス流によって生成される騒音を低下させる。一実施形態では、ガス分離システムは、その断面における流動をより小さい流動のチャネルに細分化し、それによって、乱流およびエネルギー損失を低減させるように配列される拡散器を有する、少なくとも1つのシーブ床を含む。ガス流は、拡散器によって実質的に直線化され、より多くのエネルギーが、ガス流の意図される方向に伝達される。拡散器はまた、断面における低中実面積(例えば、低中実性)と、流動のための高い、および/または最大開放面積とを有する一方、また、シーブ材料を含有し、シーブ床内にフィルタ媒体を支持するための適正な機械的性質を提供する。
【0053】
図1に図示されるものは、酸素濃縮システムであり得る、ガス分離システム100の一実施形態である。本システムは、例えば、病院または患者の自宅における使用のため等、定常であってもよい。本システムはまた、例えば、患者が自宅から離れているときの患者による使用のため等、歩行性または可動性であり得る。本システムは、患者が、例えば、肩掛けストラップを通して、またはそれによって本システムが取っ手および車輪を含む配列を通して等、本システムを携行することを可能にする様式で構成されることができる。他の可動性構成もまた、含まれる。
【0054】
酸素システム100は、1つまたはそれを上回る区分にあり得る、筐体102を含む。筐体102は、例えば、室内空気の吸入および窒素および他のガスの排出等の種々のガスの吸入および排出のための複数の開口部を含む。酸素システム100は、概して、大部分が酸素および窒素から成る室内空気を吸入し、酸素から窒素を分離する。酸素は、1つまたはそれを上回る内部または外部貯蔵または製品タンク内に貯蔵され、窒素は、室内空気に戻るように排出される。例えば、酸素ガスは、ポート104を通して、管類および鼻カニューレを通して患者に排出されてもよい。代替として、酸素ガスは、補助ポートを通して、Invacare Corp.(Elyria, Ohio, USA)によって製造されるHOMEFILL(登録商標)等の酸素ボンベ充填デバイスに排出されてもよく、その一実施例が、米国特許第5,988,165号(参照することによって組み込まれる)に説明されている。
【0055】
図2は、圧力スイング吸着法(PSA)を使用するガス濃縮システムに関する例示的空気圧ブロック図の一実施形態を図示する。本システムは、複数のガス分離シーブ床206aおよび206bと、複数の弁204a、204b、204c、および204dと、1つまたはそれを上回る製品タンク208a、208bと、コンサーバ弁/デバイス218とを含むことができる。本実施形態では、製品タンク208a、208bは、接続されて示され、したがって、それらは、1つの製品タンクとして作用するが、また、2つの製品タンクとして作用するように配列されてもよい。本システムはまた、コンプレッサ/ポンプ203と、1つまたはそれを上回るフィルタ201と、マフラ202とを含む。
【0056】
シーブ床206aおよび206bは、物理的分離媒体または材料を用いて充填される。分離材料は、1つまたはそれを上回る吸着可能成分を選択的に吸着させ、ガス状混合物の1つまたはそれを上回る非吸着可能成分を通過させる。概して、物理的分離材料は、均一なサイズおよび本質的に同一の分子寸法の細孔を伴う分子シーブである。これらの細孔は、分子形状、極性、飽和度、および同等物に従って、分子を選択的に吸着させる。一実施形態では、物理的分離媒体は、4~5ANG.(オングストローム)の細孔を伴うアルミナシリケート組成物である。より具体的には、分子シーブは、5A型ゼロライト等のアルミナシリケートのナトリウムまたはカルシウム形態である。代替として、アルミナシリケートは、より高いシリコン対アルミニウム比、より大きい細孔、および極性分子に対する親和性、例えば、13x型ゼオライトを有してもよい。ゼオライトは、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、および空気の他の有意な成分を吸着させる。他のタイプの分離媒体もまた、周囲または室内空気から窒素を吸着させるために使用されてもよい。また、2つを上回るシーブ床が、使用されることができる。他の実施形態では、シーブ床206aおよび206bは、米国特許第8,668,767号(本および他の特徴に関して参照することによって完全に本明細書に組み込まれる)に説明されるように、1つまたはそれを上回る製品タンク208aおよび208bと構造的に統合されることができる。
【0057】
動作時、
図2の実線によって示されるように、分離床206aの例示的充填サイクルの間、ポンプ/コンプレッサ203は、室内空気を、フィルタ201を通して、弁204dおよび分離床206aに引き込み、これは、その出力において、弁210aを通して製品タンク208a、208bの中に酸素を生成する。ポンプ/コンプレッサ203は、充填段階の間に1平方インチあたり最大約32ポンドの空気をシーブ床に供給する。他の作業圧力範囲は、1平方インチあたり約15~32ポンドを含む。弁210aおよび210bは、逆止弁または一方向流動を可能にする任意の他の同様に機能する弁であってもよい。
【0058】
分離床206aが、充填サイクルを受けている間、分離床206bは、以前の充填サイクルからのいずれの窒素ガスも排出するために、パージサイクルを受けてもよい。パージサイクルの間、以前に加圧された分離床206bは、弁204aを通して、かつマフラ202を通して大気中に窒素ガスを排出する。分離床206aは、その充填サイクルから加圧されている。パージサイクルの間、分離床206aまたは製品タンク208a、208bからのある量の酸素が、
図2に破線で示される、随意のブリード弁212および固定されたオリフィス214によって制御されるように、分離床206bを酸素を用いて事前装填または事前充填するために、分離床206bの中に給送されることができる。
【0059】
図2の破線によって示されるように、いったん分離床206aが充填される、および/または分離床206aがパージされると、制御システム220は、分離床206bが充填サイクルに入る一方、分離床206aがパージサイクルに入るように、弁204a、204b、204c、および204dを切り替える。本状態では、ポンプ203は、室内空気を分離床206bの中に指向し、これは、その出力において、弁210bを通して製品タンク208a、208bの中に酸素を生成する。パージサイクルの間、分離床206bまたは製品タンク208a、208bからのある量の酸素が、ここでは以前のサイクルと比較して反対方向に流動する酸素を用いて分離床206aを事前装填または事前充填するために、分離床206aの中に給送されることができる。図示されるシステムはまた、例示的圧力均等化弁216を含み、これは、パージ/充填サイクル変更に先立って、2つの分離床内の圧力を均等化する。とりわけ、PSAシステムの全ての実施形態が、圧力均等化弁を要求するわけではない。
【0060】
圧力均等化弁216は、その充填サイクルの終わりに近い分離床(例えば、206a)およびそのパージサイクルの終わりに近い分離床(例えば、206b)の出力の間で圧力を均等化することによって、酸素のより効率的な発生を可能にすることができる。例えば、圧力均等化弁216は、各パージ/充填サイクルの終わりに近い分離床206aおよび分離床206bの出力の間で圧力を均等化するようにアクティブ化されてもよい。米国特許第4,449,990号および第5,906,672号(参照することによって本明細書に完全に組み込まれる)はさらに、圧力均等化弁の動作を説明している。このように、各分離床206a、206bは、制御システム220によって制御されるように交互する充填およびパージサイクルを周期的に受け、酸素を発生させる。
【0061】
図2に示されるように、随意のコンサーバ弁/デバイス218が、ユーザ222への製品ガスの送達を制御するために使用されてもよい。コンサーバ弁218は、製品タンク208a、208bから濃縮製品ガスを提供することと室内空気に通気することとを切り替えてもよい。例えば、コンサーバ弁218は、制御システム220によって決定される量および時間において酸素濃縮製品ガスの種々の連続的またはパルス化流動を選択的に提供するために使用されてもよい。本時間は、典型的には、ユーザによる吸息を感知することに基づき、これは、典型的には、ユーザの鼻または口に近接する圧力の低下または(流動の増加)を感知することによって決定される。
【0062】
本実施形態では、制御システム220は、例えば、圧力源203および弁204a、204b、204c、204d、216、および212のアクティブ化、レベル、および相対的タイミングを制御することによって、濃縮製品ガスの生成および送達を最適化するために、種々の制御スキームを利用してもよい。これは、1つまたはそれを上回る圧力センサ224および/または酸素濃度センサ226の使用によって遂行される。一実施形態では、圧力および酸素センサ224および226は、製品タンク208Aおよび208(b)に進入する圧力および酸素濃度を監視する。他の実施形態では、時間指定サイクルの使用が、採用されることができ、サイクル時間は、工場において設定される、またはシステム始動時に診断プロセスを使用して決定または最適化される。他の実施形態では、サイクル時間は、流動設定および/または感知された患者流動要求から決定されることができる。
【0063】
図2は、圧力スイング吸着法(PSA)サイクルを図示するが、真空スイング吸着法(VSA)、真空-圧力スイング吸着法(VPSA)、または他の類似するモードを含む、他のガス濃縮サイクルもまた、使用されてもよい。特定のガス濃縮モードは、それらがユーザへの酸素等の濃縮ガスを生成することが可能である限り、本明細書に説明される本発明の実施形態にとって重要ではない。上記の動作モードの実施例が、例えば、米国特許第9,266,053号および第9,120,050号(参照することによって完全に組み込まれている)に開示されている。
【0064】
ここで
図3を参照すると、シーブ床配列300の一実施形態が、示される。シーブ床300は、例えば、空気を受容し、吸着された窒素ガスを排気するための第1のガス入力/出力302を含む。随意のヘッドスペース304が、提供されることができる。シーブ床300はさらに、ばね306と、有孔ディスクまたは拡散器308と、1つまたはそれを上回るフィルタ媒体310とを含む。ばね306は、シーブ材料312をともに充塞した状態に保ち、ガス分離プロセスの間にシーブ床300を充填およびパージするために使用される動的圧力の間にシーブ材料312の機械的移動に抵抗するために、シーブ材料312(例えば、前述で説明されるような粒状分離またはゼオライト材料)に対して有孔ディスクまたは拡散器308を付勢する。シーブ材料312の他方の端部は、1つまたはそれを上回るフィルタ媒体314および第2の有孔ディスクまたは拡散器316に対して付勢される。第2のヘッドスペース318は、非吸着ガス(例えば、酸素)が、入力/出力ポート320を介してシーブ床に進入し、それから離れることを可能にする。本実施形態は、詳細に説明されたが、1つまたはそれを上回る構成要素が、省略されてもよい、またはいくつかの構成要素は、統合されてもよい。例えば、1つまたはそれを上回るヘッドスペース304および318は、実質的に低減または排除されることができる。さらに、1つを上回る拡散器308が、使用されることができる。例えば、2つまたはそれを上回る拡散器308が、背中合わせに使用されることができる、または2つまたはそれを上回る拡散器308が、その間の1つまたはそれを上回るフィルタ媒体310と併用されることができる。
【0065】
図5A-5Bは、シーブ床500の別の実施形態を図示する。シーブ床500は、例えば、
図3のシーブ床300に関連して説明される同一の機能的構成要素のうちの多くを含む。シーブ床500は、入力/出力ガスキャップ504を保定するために使用される、保定リングまたはクリップ502を含む。ばね506、保定具508、拡散器510、およびフィルタ媒体512および514が、さらに提供される。ばね506は、保定具508、拡散器510、およびフィルタ媒体512および514を粒状シーブ材料516に対して付勢し、シーブ床容器壁内にこれをともに充塞した状態に保ち、分離プロセスの充填およびパージサイクルにおいて使用される動的圧力の間にシーブ床材料の機械的移動を防止する、または最小限にする。保定リング518および第2の拡散器524は、1つまたはそれを上回るフィルタ媒体520および522とともに、シーブ材料516の他方の端部に位置する。
図3に関連して説明されるように、1つを上回る拡散器510が、本明細書に説明される任意の実施形態において使用されることができる。
図6A-6Bは、その構成要素がシーブ床容器壁600内で組み立てられる、シーブ床500の種々の断面斜視図を図示する。
【0066】
図2に関連して上記に記述されるように、本システムは、コンプレッサを通して周囲空気を引き込み、窒素を保定する性質を有するシーブ床内のある体積の材料を通してこれを移動させ、したがって、本システムの出力において酸素の余りを残す。窒素を吸着させるために使用されるシーブ材料は、典型的には、形態において粒状であり、空気が流入し、酸素が流出し、シーブ床の周期的洗除が吸着された窒素を排気することを可能にするために、シーブ床内に保定されなければならない。ガスがシーブ床の内外に流動する際、粒状シーブ材料は、その相対的運動を最小限にするために、保定および保持されなければならない。例えば、シーブ床への圧力下の空気の導入は、シーブ材料に対するハンマリング効果を生成し、これは、顆粒を損傷させ、それらを粉塵に低減させ得、本システムからのその逃散は、最小限にされなければならない。シーブ材料の過剰な損失は、それ自体の故障モードであり、より多くの材料が失われるにつれて、残りの材料は、シーブ床内で自由に移動し、それによって、相対的運動および発塵への分解を加速させる。
【0067】
半透過性膜またはフィルタタイプ媒体(例えば、512、514、520、および522)が、これを通したガスの流動を可能にしながら、シーブ材料を定位置に保持するために使用されてもよい。これらの膜またはフィルタは、可撓性構造であり得、その場合では、加圧された粒状媒体を運動から閉じ込められた体積に留保するために、機械的支持を必要とする。フィルタ媒体を十分に支持するために、フィルタ面積の一部は、
図4Aおよび4Bに示される従来技術のディスク等の支持機械的構造によって流動から閉塞されなければならない。多くの場合、本構造は、ガス流を可能にしながら、また、構造の中実部分を通して機械的支持を提供する孔を有する。しかしながら、中実部分は、ガス流を可能にしない。
【0068】
拡散器構造に関して、個々の孔の開放面積および全ての孔の面積の総和の合計開放面積に対する限界が、存在する。個々の孔面積は、フィルタ媒体の機械的性質によって限定され、これは、孔の幾何学形状の径間(丸形の孔における直径)が大きすぎる場合、フィルタ媒体を垂れ下がらせ得る。合計開放面積はさらに、シーブ材料の応力および機械的性質およびシーブ床容器壁が静的および周期的荷重に耐える能力によって限定される。個々の孔の幾何学形状および孔のパターンもまた、流動するガスの圧力損失の原因となることによって、本システムのエネルギー損失および騒音の有意な原因となる。本明細書にさらに議論されるであろうように、適切な拡散器の幾何学形状は、孔サイズ、流動の方向における孔の長さ、孔および中実面積のパターン、孔の配向、および流動に影響を及ぼす他の孔特徴の適切な特徴が提供される場合、エネルギー損失を低減させることができる。これは、
図3に関連して上記に説明されるような複数の拡散器の使用を含むことができる。複数の拡散器の場合では、各拡散器は、所望の流動および構造的性質を取得するために、同一または異なる幾何学形状を有することができる。また、シーブ床の中への、または排気サイクルの間のシーブ床から外への流動が均一ではない限り、他の損失が、存在し、これは、流動修正構造を有する1つまたはそれを上回る拡散器および/またはシーブキャップ/インターフェースによるシーブ床の面における流動改変特徴または幾何学形状の影響によって補正または改良されることができる。
【0069】
図7A-7Fは、シーブ床のための拡散器510の複数の実施形態の種々の図を図示する。拡散器510は、低中実性を有し、それによって、流動のための実質的に大きい開放面積を提供する。拡散器510はまた、フィルタ媒体を支持し、シーブ材料が充塞し、シーブ床容器壁内の機械的移動に耐える状態を維持するためにばねの力または付勢を伝達するための構造的強度を有する。拡散器510は、一実施形態では、ハニカム壁構造を有する、本体700を含む。本体700は、例えば、図に示されるディスク形状を含む、任意の適切なサイズおよび形状を有することができる。一実施例では、ディスクは、2.44インチの直径と、0.5インチの高さD2とを有する。例えば、三角形、正方形、長方形、他の多角形、円形(例えば、円形開放面積704を画定する円形形状壁802を有する
図8の本体800参照)、楕円形等を含む、開放面積に関する他の寸法および形状もまた、可能性として考えられる。
【0070】
図7Bの拡大図に示されるように、壁706は、開放空間704を封入するハニカム(または六角形)配列を有する。拡散器510の中実性(開放面積に対して中実な比率)は、約0.10%~50%であり得る。例えば、
図7A-Dに示される一実施形態では、0.125インチに等しいハニカムセルサイズD1および0.001インチに等しい壁706厚さ、および2.44インチに等しい拡散器本体直径では、2.46%の中実性が、取得される。
図7Eに示される別の実施形態では、0.5インチに等しいハニカムセルサイズD1および0.001インチに等しい壁706厚さ、および2.44インチに等しい拡散器本体直径では、0.41%の中実性が、取得される。
図7Fに示されるまた別の実施形態では、1.0インチに等しいハニカムセルサイズD1および0.001インチに等しい壁706厚さ、および2.44インチに等しい拡散器本体直径では、0.17%の中実性が、取得される。理想的には、拡散器の開放面積を最大限にすることが、非常に望ましいが、従来技術よりも開放面積を改良する/増加させる配列もまた、望ましく、効率を提供する。すなわち、開放面積を最大限にすることは、効率が実現されるために必要ではない。
【0071】
細分化されたチャネルのサイズを変動させる、および/または流動の方向におけるチャネルの長さを独立して変化させることによって、拡散器流動の流れの特性は、より低いエネルギー損失、シーブ床に進入するより均一な流動、シーブ材料の面またはその近傍のより低いピーク速度、シーブ床の任意の部分におけるより低いバルク流動速度、シーブ床の中へのより低い流動加速度、排気サイクルの間のシーブ床から外へのより低い流動加速度、シーブ材料に対するより低い力、動的圧力からの、または双方向流のより低いピーク間加速度からのシーブ材料に対するより少ない影響の利益を伴って修正されることができる。シーブ床に進入する流動の均一な流動または均一な圧力は、シーブ床を通した流動の全体的方向に平行ではないシーブ床内の流動を低減または排除し、これは、空気がシーブ材料を通して進むために進行しなければならない距離を増加させ、時間およびシーブの酸素生成における効率を低下させる。同様に、出口では、出口圧力に対する不均一な制限は、流動を収束または発散させ、シーブ床から外への流動の全体的方向に対して非平行にさせ、したがって、排気/パージサイクルの持続時間を延ばし、排気/パージサイクルおよび全体的双方向性(充填/パージ)サイクルの効率を低下させるであろう。
【0072】
図9-12は、拡散器510の断面本体プロファイルの種々の実施形態を図示する。例えば、
図9は、第1の凹状表面プロファイル902を有する、本体900を図示する。
図10は、第1および第2の凹状表面プロファイル1002および1004を有する、本体1000を図示する。
図11は、第1の凸状表面プロファイル1102を有する、本体1100を図示する。
図12は、第1および第2の凸状表面プロファイル1202および1204を有する、本体1200を図示する。
図11および12の実施形態は、拡散器壁およびそれらの部分のより長い高さに起因して、それらの中心区分において付加的構造的強度の特定の利点を提供する。これは、屈曲および他の所望されない機械的変形に抵抗する。例えば、波状または起伏プロファイル、三角形、鋸歯等を含む、他の断面本体プロファイルもまた、可能性として考えられる。拡散器本体は、任意の好適な材料から作製されることができる。これは、例えば、金属およびプラスチックを含む。好適な金属は、アルミニウムおよびステンレス鋼を含む。拡散器本体はまた、本明細書に開示されるものを含む、単純および複雑な空間および壁配列を可能にする、3D印刷技法を介して形成されることができる。
【0073】
拡散器本体の高さ(例えば、
図7CのD2)または
図9-12に示される本体断面プロファイルの種々の高さは、シーブ床への流入および/またはそれからの流出を直線化することによって、流動の非効率性を低減させる。それらはまた、拡散器壁の幾何学形状(例えば、ハニカム、円形等)を通して、かつ壁またはチャネルの数を介して、流動における乱流を低減させる。それらはまた、より長い距離を進行し、シーブ床の中に進む、および/またはそれから退出するように横断するように空気分子を指向するであろう、接線または軸外流動を低減させるために、シーブ床の全体的方向における内向きおよび外向き流動を配向する。高さD2または断面プロファイルの高さは、
図9-12に関連して示され、説明される様々な高さを含む、流動効率を改良するために決定される任意の高さであり得る。
【0074】
拡散器本体の高さ(例えば、
図7CのD2)または
図9-12に示される本体断面プロファイルの種々の高さはまた、前述で説明されるように、構造的または保定構成要素を提供する。すなわち、ばね506は、シーブ材料に対して付勢または力を印加し、これを固着された状態に保ち、拡散器を通して移動しないようにする(例えば、
図6A-6B参照)。理想的には、拡散器本体は、必要とされる機械的支持を提供するために(例えば、荷重下での垂れ下がりを防止するために)、適正な剪断、引張、および繰り返し疲労性質を伴う材料から作製される。したがって、流動に対して開放する断面積を拡大し、または最大限にしながら、依然として、シーブフィルタ媒体およびシーブ材料の保定のための適正な機械的強度を提供する、最適化された拡散器本体が、拡散器本体材料の性質を考慮し、拡散器本体材料の間隙容量を最小限にしながら可能である。
【0075】
拡散器本体開放面積を拡大する、または最大限にすることは、一実施形態では、拡散器本体の保定機能のために必要とされる機械的性質と関連付けられることができる。拡散器本体保定機能は、充塞した状態においてフィルタ媒体およびシーブ材料を適正に支持する拡散器本体の能力に関連する。より高い剪断、引張、および繰り返し疲労性質を伴う潜在的により強い本体材料に加えて、利用可能な合計面積と比較して非常に高いパーセントの流動のための開放面積、したがって、低中実性比率を伴う拡散器が、(例えば、機械的荷重下での垂れ下がりを回避するために)フィルタ媒体の機械的必要性に基づいて、最適な孔サイズを使用し、流動の方向における機械的設計の慣性モーメントを増加させることによって材料の間隙容量を最小限にすることによって多数の孔を充塞させることによって作成され得る。
【0076】
図7A-7Dに示される拡散器510の使用は、分離プロセスが、シーブ床に進入する(すなわち、シーブ材料の面の近傍またはそれにおける)ガスのピーク速度を低下させながら、依然として、従来のガス分離結果を取得することによって、より効率的に行われ得ることを示している。最大168.6インチ/秒の従来のピーク速度は、70.1インチ/秒まで低減され、これは、約60%の低減である。シーブ床に進入するガスのピーク速度の低下は、多くの実践的な利点につながる。例えば、より少ないエネルギーが、より低いピーク流率に起因して、ガス分離プロセスを動作させるために必要とされる。より低いピーク流率はまた、コンプレッサが酷使される必要性がなく、それによって、構成要素摩耗を低減させ、コンプレッサ寿命を延ばすことを意味する。さらに、低減されたピーク速度は、シーブ材料内の圧力または機械的力を減少させ、したがって、シーブ床材料の相対的移動を低減させることによって、シーブ材料の発塵および機械的故障を低減させる。これはまた、シーブ床の面に対する、シーブフィルタに対する、および/またはシーブ材料に対する動的力を低減させ、それによって、シーブ床材料の機械的劣化を低減させる。またさらに、低減されたピーク速度は、本システム内の気流によって引き起こされる騒音を低下させる。
【0077】
効率はまた、シーブ材料の内外への流動を直線化する、高さ/長さ(例えば、
図7CのD2)を有する拡散器空間/チャネルによって取得される。流動を直線化することはまた、拡散器内の、および/またはシーブ材料の面において拡散器によって引き起こされる乱流を低減させることによって非効率性を低減させる。流動を直線化することはまた、より長い距離を進行し、シーブ床の中に進む、またはそれから退出するように横断するように空気分子を指向するであろう、接線または軸外流動を低減させるために、床の全体的方向における内向きおよび外向き流動を配向する。開示される拡散器配列はまた、流路内になければならないシーブ材料に関する任意の保定機構のための機械的支持を提供する。全体的結果として、ガス分離システムは、より低いエネルギー消費、より大きい酸素出力または比出力(エネルギー入力の単位あたりに生成される酸素)、発塵に対するシーブ床の寿命によって定義されるより高い信頼性、およびより低い騒音を有する。利益および利点の全てが、取得されることができるが、いずれか1つまたはそれを上回るものが、改良されたガス分離プロセスを提供するために十分である。
【0078】
別の実施形態では、構成要素が点検または修理されたときのインジケータを有するシステムおよび方法が、提供される。一実施形態では、インジケータは、構成要素がいずれかの様式で改竄されたかどうかの視覚的インジケーションを提供する。これは、製造業者が、構成要素が製造業者の領域外で点検、修理、または改竄されたかどうかを決定することを可能にする。無許可の点検または修理は、早期の構成要素摩耗および故障をもたらし得る。
【0079】
図13に図示されるものは、改竄防止特徴または配列を有するシステムの一実施形態である。
図13は、
図6A-6Bからのシーブ床の上部部分の拡大された部分的断面図を示す。シーブ床は、シーブ床が、例えば、シーブ材料を交換するために開放されたかどうかの視覚的インジケーションを提供する、改竄防止特徴または配列を含む。シーブ材料516は、経時的に交換される必要がある構成要素である。これは、シーブ材料516が、例えば、発塵または機械的劣化、水分、飽和摩耗等に起因して、経時的に劣化するためである。典型的には、シーブ材料516は、約18ヵ月毎に交換される必要がある。シーブ材料516と製造業者によって許可されていない材料との無許可の交換は、発塵および他のガス分離構成要素の早期の故障を引き起こし得る。
図13に示される配列は、シーブ床が開放されたかどうかの視覚的インジケーションを提供する。
【0080】
図13は、1つの改竄防止キャップ504が、単一のシーブ床容器600と関連付けられ、他の実施形態では、共通の改竄防止キャップ504(マニホールドと同様に作用する)が、1つを上回るシーブ床容器を有するシーブ床容器アセンブリと使用され得る実施例を図示する。また他の実施形態では、シーブ床容器600は、1つを上回る改竄防止キャップ504を使用してもよい。
【0081】
依然として
図13を参照すると、シーブ床の改竄防止キャップ504は、本体1300を含む。本体1300は、1つまたはそれを上回る肋材1302A-Dを含む(
図14Aもまた参照)。肋材は、陥凹または空間1304A-Dを含む。陥凹は、周縁1308とともに、シーブ床容器壁600にキャップ504を保定するように設計される、保定リングまたはクリップ502を受容し、固着させるように配列される。シーブ床容器壁600はまた、保定リング502の一部を受容し、固着させるための環状陥凹1310を含む。肋材1302A-Dはまた、容器壁600に接触する、またはほぼ接触するように配列される部分1316A-Dを有する、外側表面または壁を含む。このように、保定リング502は、1つまたはそれを上回る肋材部分1316A-Dが、保定クリップ502が除去されることを可能にするように改竄(例えば、切断、損傷、破壊、または別様に修正)されない限り、除去されることができない。肋材部分1316A-Dを用いた改竄は、それへの可視の損傷を通して、シーブ床が開放された可能性が高いという視覚的インジケーションを提供する。さらに、肋材部分1316A-Dを用いた改竄はまた、それらの場所におけるシーブ容器壁600への視覚的損傷をもたらす可能性が高いであろう。またさらに、肋材部分1316A-Dおよび/またはシーブ容器壁600およびそれらの場所への損傷は、キャップ504および/またはシーブ床容器壁600への回復不能な損傷をもたらす可能性が高いであろう。最終結果は、これが回復不能に損傷される可能性が高いであろうため、シーブ床の改竄または無許可の点検を思いとどまらせることである。
【0082】
図14A-Bは、
図13に示されるキャップ504の実施形態の斜視および側面立面図を図示する。上記に説明されるように、キャップ本体1300は、4つの肋材1302A-Dを含み、各肋材は、保定リング502の一部を受容し、固着させるための陥凹または空間(例えば、1304A-D)を含む。各肋材1302A-Dはまた、それらの場所においてシーブ床容器壁600の一部に接触する、またはほぼ接触するように配列される、1つまたはそれを上回る壁部分または表面(例えば、1316A-D)を含む。それらの場所におけるシーブ床容器壁600との接触は、作成される任意の間隙が、保定リング502の除去を制限するために十分に小さい限り、必要ではない。本体1300はさらに、ガスケットまたはOリングを保定し、シーブ床容器壁600にキャップ本体1300を保定する締まり嵌めを生成するための離間された周縁516および1314を(周縁1308とともに)含む。周縁1308、1312、1314は、改竄防止特徴の必要な部分ではないが、同様に含まれるように修正されることができる。
【0083】
他の実施形態では、キャップ本体1300が、4つを下回る肋材1302A-Dを含み得、各肋材が、保定リング502を固着させるための壁および陥凹を有する必要がないことに留意されたい。少なくとも1つの肋材が、これらの特徴を含有することで十分である。さらに、肋材、壁、および陥凹の幾何学形状は、容易に除去(例えば、キャップ本体1300および/またはシーブ床容器壁600への物理的損傷または修正等、例えば、視覚的インジケータの作成を伴わない除去)されないように保定リング502を固着させるための部分が、キャップ本体1300において提供される限り、本明細書の実施形態に示されるものから修正されることができる。例えば、キャップ本体1300は、陥凹1304Bに隣接する突出部材またはタブ1306を含むことができる。突出タブ1306は、肋材1302Bの構成要素またはその独自のその上の別個の構成要素であり得る。1つの突出タブ1306が、示されるが、1つを上回るものが、肋材1302A-Dの構成要素として提供されることができる。また他の実施形態では、肋材1302A-Dは、排除され、その代わりに、タブ1306等の複数の突出タブが、同一の結果を遂行するために、肋材1302A-Dと同一の場所において、またはより多くの場所において使用されることができる。また他の実施形態では、タブ1306等の複数のタブが、1つまたはそれを上回る肋材と併用されることができる。数、幾何学形状、および形状は、突出部材(例えば、肋材、タブ、およびそれらの組み合わせ)が、少なくとも部分的に本明細書に説明される様式で保定リングを封入し、改竄を思いとどまらせる、および/または改竄インジケータを提供する限り、重要ではない。
【0084】
図15A-Bは、改竄防止特徴を有する、シーブキャップの他の実施形態を図示する。これは、肋材なしシーブキャップ設計を含む。一実施形態では、シーブキャップ本体は、種々の構成の旋回ドームを含むことができる。
図15Aは、肋材なしシーブキャップ本体1300の一実施形態を図示する。本体は、(例えば、個々の垂直に配置される肋材を有することに対して)水平に旋回され、本体1300から突出または延在し、保定リングまたはクリップ502を固着させるためにシーブ容器壁600に接触する、またはほぼ接触する、
図13-14Bの壁部分1316A-Dに類似する様式で縁部分1504を有して配列される、円筒形表面1500を含む。
図15Bは、
図15Aのものと比較してより少ない、またはより小さい円筒形表面1502を有する、肋材なしシーブキャップ本体1300の別の実施形態を示す。円筒形表面1502はまた、保定リングまたはクリップ502を固着させるために、
図13-14Bの壁部分1316A-Dに類似する様式でシーブ容器壁600に接触する、またはほぼ接触するために、縁領域1504を有して配列される。シーブキャップ本体の残りの特徴は、
図13-14Bにすでに説明されたものに類似する。したがって、肋材なし壁/表面1500および1502は、壁部分1316A-Dと同一の様式であるが、個々の肋材1302A-Dを使用することによるものを上回る外周に沿って保定リング/クリップ502を固着させる。
図15Aおよび15Bの実施形態からの保定リングまたはクリップ502の試行された除去は、保定リングまたはクリップ502を固着させる縁または外周部分1504への損傷をもたらし、それによって、改竄インジケーションを提供するであろう。したがって、本明細書に開示されるシーブキャップ本体は、肋材付き改竄防止特徴に限定されず、肋材付きおよび/または肋材なし配列の両方を含む。
【0085】
図16A-Dは、改竄防止特徴を有する、シーブ床キャップ504の別の実施形態を図示する。本実施形態では、キャップ504は、保定リングまたはクリップ502の試行された除去に応じて破裂または破断し、それによって、キャップ504をもはや再使用不可能にする、1つまたはそれを上回る構造的部分を含む。これは、本体1300において1つまたはそれを上回る弱化された部分を作成することによって遂行される。
【0086】
示される実施形態では、本体1300は、保定リングまたはクリップ502の試行された除去に応じて部分的または完全に破断するように配列される、ドーム部分1600を含む。部分的または完全な破断または破裂は、とりわけ、要求される動作的シーブ床圧力で適切に機能する内部空間1604の能力を打ち破り、ガス分離システムを事実上無効にする。
図16Cおよび16Dを参照すると、本体1300は、少なくとも部分的に保定リングまたはクリップ502を固着させるための陥凹または空間1304A-Dを含む。陥凹または空間1304A-Dは、本体1300の外周壁1602によって片側上で境界される。
図16Cに示されるように、壁1602は、第1の壁厚を有し、そこで、これは、陥凹または空間1304A-Dを境界する。
図16Dに示されるように、外周壁1602が、陥凹または空間1304A-Dを境界しない場合、壁1602は、
図16Cに示される第1の厚さを下回る第2の厚さを有する。厚さの差異は、保定リングまたはクリップ502の試行された除去に応じて、壁1602をより破裂または破断しやすくする任意の差異であり得る。一実施形態では、厚さの差異は、約25%~90%であり得る。精密な厚さの差異は、シーブ床キャップの部分が、保定リングまたはクリップ502の試行された除去に応じて破裂または破断する限り、重要ではない。
【0087】
別の実施形態では、壁1602に隣接する下側ドーム外周壁1606は、同一の破裂または破断結果を遂行するために、壁1602に関して説明されるものと同一の様式で異なる厚さの部分を有することができる。すなわち、
図16Cに示される壁1606の部分は、
図16Dに示される壁1606の部分よりも大きい第1の厚さを有することができる。このように、
図16Dに示される壁1606の部分のより小さい厚さは、保定リングまたはクリップ502の試行された除去に応じて破裂または破断するように配列される。断裂、破裂、または破断するように配列される部分を有する、キャップ504の他の配列もまた、シーブ床への無許可のアクセスおよび/または改竄されたシーブ床およびキャップの再使用を防止するために使用されることができる。
【0088】
キャップ504は、一実施形態では、ポリカーボネートまたは他のプラスチックおよび/または熱可塑性プラスチックから作製されることができる。材料組成は、保定リングまたはクリップ502の試行された除去に応じて破裂または破断し、それによって、キャップ504をもはや再使用不可能にする構造的部分を可能にする、任意の組成であり得る。これはさらに、金属、合金、セラミック、および他の成型可能、印刷可能、および/または機械加工可能な材料を含むことができる。
【0089】
シーブ床材料の発塵および流動化を含む、シーブ床摩耗および引裂の原因となり得る別の因子は、シーブ床材料に進入するガス(例えば、空気)の不均一な流動分布および速度である。空気は、典型的には、キャップまたは他の入力インターフェースを介してシーブ床の中に入力される。キャップ/インターフェースの内部チャンバ幾何学形状は、シーブ床材料に進入するガスに関して不均一な流動分布および/または高流動速度の集中領域をもたらし得る。これらの望ましくない効果は、シーブ床材料に進入するガスのより均一な、および/または最適化された流動分布および流動速度を取得するために、流動修正構造、パーティション、および/または突出部を使用することによって対処されることができる。シーブ床材料に進入するガスの流動分布および/または流動速度を修正するためのシーブ床キャップ/インターフェースの種々の実施形態が、
図17A-27Bに示される。
【0090】
ここで
図14A、14B、および17A-17Bを参照すると、流動修正構造、パーティション、および/または突出部を有するシーブ床キャップ/インターフェース504の一実施形態が、示される。ここで
図17Aの底面図を参照すると、本体1300は、半球状またはドーム形壁または表面1700と、第1の流動修正構造1702および1704と、第2の流動修正構造1706および1708と、第3の流動修正構造1710とを有する、内側チャンバ幾何学形状を含む。第1の間隙1712が、第1の流動修正構造1702と1704との間に位置する。第2の間隙1714が、第2の流動修正構造1706と1708との間に位置する。本実施形態では、流動修正構造は、概して、チャンバの中にガスを給送するガスポート1716から、3つの離間される列において配列される。第1の流動修正構造1702および1704は、約0.45であり得る、第1の距離D1だけガスポート1716に近接して並置される(
図17Aは、縮尺通りに拡大して示される)。第2の流動修正構造1706および1708は、約0.42インチであり得る、距離D2だけ第1の流動修正構造1702および1704から離間される。第3の流動修正構造1710は、約0.33インチであり得る、距離D3だけ第2の流動修正構造1706および1708から離間される。他の実施形態では、これらの距離は、流動修正結果を実質的に改変することなく、変更されることができる。
【0091】
流動修正構造1702-1710は、一実施形態では、ポート1716から流入するガスを偏向させる、バッフルまたは肋材である。
図17Aに示されるように、第1の流動修正構造1702および1704および第3の流動修正構造1710は、丸形または湾曲した端面を伴う略平坦な本体を有する。第2の流動修正構造1706および1708は、湾曲した端面を伴う湾曲した本体を有する。構造1706および1708の湾曲した本体は、本実施形態では、ガスポート1716に向かう一般的な方向に湾曲するように示される。他の実施形態では、これらの構造のうちのいずれかの平坦度および曲率の量は、流動修正結果に実質的に影響を及ぼすことなく、示されるものから変動することができる。
【0092】
ここで
図17Bを参照すると、
図17Aの断面図が、相対的な縮尺で示される。流動修正構造1702-1710の本体はそれぞれ、壁1700からチャンバの中に下向きにある距離にわたって延在する。内部チャンバは、約1.2インチであり得る、示されるような高さH3を有する。第1の流動修正構造1702および1704は、約0.91インチであり得る、示されるような高さH1まで下向きに延在する。第2および第3の流動修正構造1706、1708、および1710は、約0.71インチであり得る、示されるような高さH2まで下向きに延在する。他の実施形態では、これらの寸法は、流動修正結果に実質的に影響を及ぼすことなく、変動されることができる。
図17Cは、流動修正構造1702-1710および間隙1712および1714のサイズ、場所、および形状をさらに図示する、底面斜視図である。
図17Dは、シーブ床キャップの断面斜視図であり、
図17Eは、第1の流動修正構造1702および1704および間隙1712を示す、
図17Dの関連付けられる断面図である。
図17Fは、別の断面斜視図であり、
図17Gは、第2の流動修正構造1706および1708および間隙1714を示す、
図17Fの関連付けられる断面図である。また、
図17Hは、別の断面斜視図であり、
図17Iは、第3の流動修正構造1710を示す、
図17Hの関連付けられる断面図である。
【0093】
ここで再び
図17Aを参照すると、ガスが、ポート1716からチャンバの中に給送され、第1の流動修正構造1702および1704および間隙1712に遭遇する。これは、第1の流動修正をガスに提供し、一部は、間隙1712を通して空間1718の中に通過し、他の部分は、空間1720および1722に偏向され、そこで、それらは、ドーム状表面1700に遭遇する。ガス流は、次いで、第2の流動修正構造1706および1708および間隙1714に遭遇し、そこで、ガスのより小さい部分が、間隙1714を通して通過し、他の部分は、空間1720および1722に指向され、ドーム状表面1700に遭遇する。示される実施形態では、間隙1714は、間隙1712よりも小さく、それによって、間隙1712と比較してより少ないガスがそれを通して通過することを可能にする。他の実施形態では、間隙1714は、間隙1712のサイズの約0.1~1.0倍であり得る。他の実施形態では、間隙1712は、対応して、間隙1714よりも小さくあり得る。第2の流動修正構造1706および1708は、それらの形状によって、ガスの一部を間隙1714に内向きに偏向させ、ガスの一部を空間1720および1722に向かって外向きに偏向させる。これは、さらなる、または第2の流動修正をガス流に提供する。ガス流は、次いで、第3の流動修正構造1710に遭遇する。これは、ガスを空間1726および1728に偏向させ、そこで、ドーム状表面1700に遭遇する。以下に議論される
図18Bは、算出流体力学シミュレーションを通してこれらの流動パターンを図示する。
【0094】
したがって、ガス流は、シーブ床材料に進入するガスの所望の流動分布および/または速度を取得するために、構造またはバッフルの各列を通して増分的に修正されることができる。これは、ガスがシーブ材料に進入する際により均一な分布および流動速度を取得するために、流動の最適化を提供し、それによって、シーブ材料の摩耗および引裂(例えば、発塵、流動化等)を低減させる。
【0095】
図18A-18Cは、Ansys, Inc.による算出流体力学ソフトウェアによってモデル化されるような
図17A-17Iのキャップ/インターフェースの構造、パーティション、および/または突出部によって発生される流動分布および速度を図示する。
図18Aは、
図17Bに類似する断面図を示し、キャップ/インターフェース内で導流される結果として生じる算出された流動の流れ1800およびそれらの速度が、xおよびy軸方向に沿って示される。
図18Bは、
図17Aに類似する底面図を示し、結果として生じる算出された流動の流れ1800およびそれらの速度が、xおよびz軸方向に沿って示される。
図18Aおよび18Bでは、速度は、流動の流れ1800に関して、濃淡が薄いものから濃いものに進むにつれて、より高いものからより低いものになるように示される。
【0096】
図18Cは、シーブ床材料および/または拡散器(例えば、510)の面に近接する、
図18Aに示される平面場所における結果として生じる算出された流動および/または速度分布を図示する。したがって、
図18Cは、シーブ床材料の面またはその近傍の算出された流動分布および速度を表す。示されるように、流動分布は、中心から外向きに延在する、流動領域1802の比較的に大きい略均一な分布を含む。円弧形状を有する第2のより小さい領域1804もまた、略均一な流動分布を有して存在する。
図18Aおよび18Bと同様に、速度は、濃淡が薄いものから濃いものに進むにつれて、より高いものからより低いものになるように示される。2つの例外は、小さい領域1806および1808であり、これらの濃い領域は、平均流動速度よりも高いことを表す。非常に小さい領域1806および1808を除いて、シーブ床材料の面に近接する面積の約70~80%(またはそれを上回るもの)を表すガスの最適化された略均一な流動分布が、取得される。本均一性は、ガスをシーブ床材料の中により均一に導入することによってシーブ床をより効率的にし、それによって、そうでなければこれがシーブ床材料に進入する際にガスが不均一に分配されるときにガスが到達しない場合があるシーブ材料のポケットを限定または排除する。
【0097】
参照のために、
図18Dおよび18Eは、いかなる流動修正構造、パーティション、および/または突出部も存在しないが、
図17A-17Iのキャップ/インターフェースの流動分布および速度を図示する。
図18Dに見られるように、流動の流れ1800は、キャップの内部チャンバ内で均一に分配されていない。また、
図18Eに見られるように、結果として生じる流動分布は、ガスポート1716の反対の内部チャンバ境界壁に沿った幅狭の円弧1810に沿って集中する。本不均一な流動分布は、望ましくないより高い流動速度および/または要求される圧力を発生させ、これは、シーブ材料の発塵および流動化、フィルタ媒体の摩耗、コンプレッサ摩耗(経時的)等を含む、シーブ床摩耗および引裂の原因となる。
【0098】
図19Aおよび19Bは、流動修正構造を有する、シーブ床キャップ/インターフェース504の別の実施形態を図示する。
図19Aおよび19Bの実施形態は、第2の流動修正構造1900および1902が湾曲していない(湾曲して示される、
図17A-17Iの第2の流動修正構造1706および1708に対して)ことを除いて、
図17A-17Iのものに類似する。図示されるように、第2の流動修正構造1900および1902は、丸形または湾曲した端面を伴う略平坦な本体を有する。本差異以外に、
図17A-17Iおよび
図19A-19Bの実施形態は、(流動パターンを含め(
図20B参照))類似し、対応する説明が、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0099】
図20A-20Cは、Ansys, Inc.による算出流体力学ソフトウェアによってモデル化されるような
図19A-19Bのキャップ/インターフェースの構造、パーティション、および/または突出部によって発生される流動分布および速度を図示する。したがって、
図18A-18Cに示され、説明されるものと同一の分析が、
図19A-19Bの実施形態に対して実施された。
図20Aは、
図19Bに類似する断面図を示し、キャップ/インターフェース内で導流される結果として生じる算出された流動の流れ2000およびそれらの速度が、xおよびy軸方向に沿って示される。
図20Bは、
図19Aに類似する底面図を示し、結果として生じる算出された流動の流れ1800およびそれらの速度が、xおよびz軸方向に沿って示される。
図20Aおよび20Bでは、速度は、流動の流れ2000に関して、濃淡が薄いものから濃いものに進むにつれて、より高いものからより低いものになるように示される。
【0100】
図20Cは、シーブ床材料および/または拡散器(例えば、510)の面に近接する、
図20Aに示される平面場所における結果として生じる算出された流動および/または速度分布を図示する。したがって、
図20Cは、シーブ床材料の面の近傍の算出された流動分布および速度を表す。示されるように、流動分布は、中心から外向きに延在する、流動領域2002の比較的に大きい略均一な分布を含む。わずかに乱れた円弧形状を伴う第2のより小さい領域2004もまた、略均一な流動分布を有して存在する。
図20Aおよび20Bと同様に、速度は、濃淡が薄いものから濃いものに進むにつれて、より高いものからより低いものになるように示される。2つの例外は、小さい領域2006および2008であり、これらの濃い領域は、平均流動速度よりも高いことを表す。非常に小さい領域2006および2008を除いて、シーブ床材料の面に近接する面積の約70~80%(またはそれを上回るもの)を表すガスの最適化された略均一な流動分布が、取得される。前述で説明されるように、本均一性は、ガスをシーブ床材料の中により均一に導入することによってシーブ床をより効率的にし、それによって、そうでなければこれがシーブ床材料に進入する際にガスが不均一に分配されるときにガスが到達しない場合があるシーブ材料のポケットを限定または排除する。
【0101】
シーブ床効率を支援する、分布がより均一であることに加えて、これらの実施形態による流動速度は、概して、そうでなければ提供されるものよりも低い。より低い流動速度は、発塵、流動化、およびシーブ床およびシーブ床材料に対する他の摩耗および引裂を低減させる。これは、シーブ床の寿命を延ばし、それによって、ガス濃縮システムの寿命を延ばす。
【0102】
図21A-21Dは、流動修正構造を有する、シーブ床キャップ/インターフェース504の別の実施形態を図示する。本実施形態は、2つの列の流動修正構造を含む。第1の列は、
図17A-17Iの実施形態のものと同一であり、第1の流動修正構造1702および1704と、間隙1712とを含む。第2の流動修正構造は、異なる。これらは、流動修正構造2100および2102と、間隙2104とを含み、これらは、湾曲した脚部(例えば、2100および2102)と、V形の頂点における小さい間隙(例えば、2104)とを有する、V形を形成する。前述で説明されるように、流動修正構造1702および1704および間隙1712は、第1のガス流修正を提供する。間隙1712を通して通過するガスは、空間2106に進入し、第2の流動修正構造2100および2102および間隙2104に遭遇する。ガスの一部は、間隙2104を通して通過し、別の部分は、構造2100および2102によって空間2108および2110の中に偏向され、そこで、それらは、ドーム状表面1700に遭遇する。間隙2104を通して通過するガスは、空間2112に進入し、そこで、これは、ドーム状表面1700に遭遇する。示される実施形態では、間隙2104は、間隙1712よりも小さく、それによって、間隙1712と比較してより少ないガスがそれを通して通過することを可能にする。他の実施形態では、間隙2104は、間隙1712のサイズの約0.1~1.0倍であり得る。他の実施形態では、間隙1712は、対応して、間隙2104よりも小さくあり得る。したがって、第2の流動修正構造2100および2102および間隙2104は、第2の流動修正を提供する。
【0103】
図22A-22Dは、流動修正構造を有する、シーブ床キャップ/インターフェース504の別の実施形態を図示する。本実施形態は、段階的または起伏のある脚部2204および2206を伴うV形部分を有する、流動修正構造2200を含む。内部チャンバに進入するガスは、V形部分に遭遇し、分割され、空間2208および2210に偏向される。しかしながら、V形部分の脚部2204および2206は、示されるような段階的または起伏のある表面を有するため、ガス流の小さい部分は、新しく現れる流動に対して戻るように偏向される。最終結果は、ガス流の一部が、空間2208および2210に偏向されず、流動の全てが、側空間2208および2210に偏向されるわけではないため、流動をより均一に分配することを支援することである。空間2208および2210に偏向される流動の部分はまた、ドーム状表面1700および流動修正構造2200の円筒形部分2202を介して空間2212の中に流動する。
【0104】
図23A-23Dは、流動修正構造を有する、シーブ床キャップ/インターフェース504の別の実施形態を図示する。本実施形態は、本質的に円筒形であり、円筒形である第1の部分2302と、テーパ状または円錐形である第2の部分2304とを含む、流動修正構造2300を含む。第1の部分2302は、構造2300の周囲のガスをドーム状表面1700に近接する空間に偏向させることによって、第1のガス流修正を提供する。第2の部分2304は、そのテーパ状または円錐形幾何学形状によって、ガス流をシーブ床材料に下向きに偏向させることによって、第2の流動修正を提供する。他の実施形態では、第2の部分2304は、示されるものよりも多かれ少なかれテーパ状または円錐形であり得る。
【0105】
図24A-24Dは、流動修正構造を有する、シーブ床キャップ/インターフェース504の別の実施形態を図示する。本実施形態は、本質的に円筒形であり、略円筒形である、第1の部分2402と、斜角であり、湾曲し得る(示されるような凹状および/または凸状を含む)、第2の部分2404とを含む、流動修正構造2400を含む。第1の部分2402は、構造2400の周囲のガスをドーム状表面1700に近接する空間に偏向させることによって、第1のガス流修正を提供する。第2の部分2404は、その斜角によって、ガス流をガス進入ポート1716に近接する領域においてシーブ床材料に下向きに偏向させることによって、第2の流動修正を提供する。他の実施形態では、第2の部分2404は、示されるものよりも多かれ少なかれ斜角であり得る。
【0106】
図25A-25Dは、流動修正構造を有する、シーブ床キャップ/インターフェース504の別の実施形態を図示する。本実施形態は、ガス進入ポート1716の非常に近傍に位置する、流動修正構造2500を含む。そのようにガス進入ポート1716に近接近する理由は、流入するガス流の流れを少なくとも2つのより小さいガス流の流れに偏向させ、それによって、単一のガスの流れのみがドーム状表面1700に遭遇した場合と比較して、ドーム状表面1700が流動をより均一に分配することを可能にするためである。流動修正構造2500は、それぞれ、その側上に湾曲した端面2502および2506を伴う略平坦な表面2504を含む。湾曲した端面2502および2506は、ドーム状表面1700へのガス流の流れのより少ない乱流およびより騒音が少ない偏向を提供する。他の実施形態では、端面2502および2506は、湾曲する必要性はないが、表面2504に対して略平坦であり、角度付けられることができる。
図25Dに示されるように、流動修正構造2500は、シーブ床キャップ/インターフェースの内部チャンバの中に有意に下に延在することができる。他の実施形態では、これは、例えば、ガス進入ポート1716の外周までのみ、またはそれをわずかに越えることを含め、示されるものよりも少なく延在することができる。
【0107】
図26A-26Dは、例えば、ドーム状表面1700の代わりに、円筒形壁2600を有する、シーブ床キャップ/インターフェース504の別の実施形態を図示する。本実施形態では、円筒形壁2600の側および上部部分は、流動修正構造として作用し、流動を2つの領域の中に分配する。ポート1716から進入するガス流は、側壁部分2602に遭遇し、これは、流動を上側および下側の流動の流れに分割する。上側の流動の流れは、次いで、上面2604および側面部分2606によって下向きに戻るように偏向され、第2の下側の流動の流れを形成する。ガス進入ポート1716から進入する主要なガス流の流れの2つまたはそれを上回る流動の流れへの分割は、シーブ床材料に進入するガスのより均一な流動分布を提供する。表面2608、2610、2612、および2614は、随意に、本体1300の下側部分を段階的様式で拡大させ、シーブ床容器壁600への取付基部を提供する(
図6参照)。
【0108】
図26E-26Fは、Ansys, Inc.による算出流体力学ソフトウェアによってモデル化されるような
図26A-26Dのキャップ/インターフェースによって発生される流動分布および速度を図示する。したがって、
図18A-18Cに示され、説明されるものと同一の分析が、
図26A-26Dの実施形態に対して実施された。
図26Dは、
図19Bに類似する断面図を示し、キャップ/インターフェース内で導流される結果として生じる算出された流動の流れ2614およびそれらの速度が、xおよびy軸方向に沿って示される。
図26Dでは、速度は、流動の流れ2000に関して、濃淡が薄いものから濃いものに進むにつれて、より高いものからより低いものになるように示される。
【0109】
図26Fは、シーブ床材料および/または拡散器(例えば、510)の面に近接する、
図26Eに示される平面場所における結果として生じる算出された流動および/または速度分布を図示する。したがって、
図26Eは、シーブ床材料の面における算出された流動分布および速度を表す。示されるように、流動分布は、流動領域2616の略均一な分布を含む。均一な流動分布の第2の領域2618もまた、存在する。
図26Eと同様に、速度は、濃淡が薄いものから濃いものに進むにつれて、より高いものからより低いものになるように示される。2つの例外は、小さい領域2622および2624であり、これらの濃い領域は、平均流動速度よりも高いことを表す。非常に小さい領域2622および2624を除いて、シーブ床材料の面に近接する面積の約70~80%(またはそれを上回るもの)を表すガスの最適化された略均一な流動分布が、取得される。前述で説明されるように、本均一性は、ガスをシーブ床材料の中により均一に導入することによってシーブ床をより効率的にし、それによって、そうでなければこれがシーブ床材料に進入する際にガスが不均一に分配されるときにガスが到達しない場合があるシーブ材料のポケットを限定または排除する。
【0110】
図27Aおよび27Bは、例えば、構造の離散的な行または列の代わりに、連続的流動修正構造2700を有する、シーブ床キャップ/インターフェース504の別の実施形態を図示する。構造2700は、湾曲した側部分2712および2714と、中心部分2706とを含む、いくつかの部分を含む。湾曲した側部分2712および2714および中心部分2706は、ドーム表面1700から、湾曲した表面2702、2704、および2708、および表面2710を介して、キャップの内部チャンバの中に延在する。表面2710は、線形または曲線状(2716を介して示されるように)(複数の曲線を有することを含む)であり得、ポート1716から流入するガス流を少なくとも2つの流動の流れに分割することによって、第1の流動修正を実施する。湾曲した側部分2712および2714は、空間2718および2720に向かって戻るようにガス流の一部を指向し、そこで、ガス流が、ドーム表面1700に遭遇し、シーブ材料に向かって下向きに指向される、第2の流動修正を提供することによって、湾曲した流動修正構造1706および1708(例えば、
図17A)と同様に作用する。本再指向は、そうでなければ提供されたであろうものを上回る流動の分布を本領域(例えば、空間2718および2720)からシーブ床の中に提供し、それによって、シーブ材料に進入するガスのより均一な全体的流動分布を発生させる。本実施形態は、キャップの内部チャンバの中に延在する単一の中心部分2706を示すが、他の実施形態では、中心部分2706は、例えば、
図17A-21Dの低修正構造を模倣するいくつかの部分に分割されてもよく、それによって、これらの構造は、湾曲した表面によってドーム表面1700から延在することができ、依然としてこれらの実施形態に示されるものと同一の一般的構成を維持しながら、湾曲した表面によって相互に接続される。
【0111】
前述の実施形態の最終結果は、それと関連付けられるいかなる流動修正構造も有していないシーブ床キャップ504と比較して、より均一な流動分布およびより低い流動速度である。加えて、本明細書に示され、説明される種々の実施形態の流動修正構造は、流動修正構造の付加的組み合わせを作成するためにさらに組み合わせられることができる。さらに、示され、説明されるシーブ床キャップ/インターフェースの実施形態は、本明細書に開示される拡散器510等の流動拡散器とともに、またはそれを伴わずに使用されることができる。なおもさらに、流動修正構造は、実施例として、シーブ床キャップ/インターフェースの一部として示されたが、これらの同一の構造はまた、シーブ床キャップまたはインターフェースと併せて機能するように、既存のシーブ床キャップ/インターフェース内に設置される、またはシーブ床アセンブリ内に別個に搭載されるべき別個の構成要素、挿入器、および/またはアダプタとして実装されることができる。またさらに、シーブ床キャップ/インターフェースは、本明細書に開示されるような改竄防止特徴および流動修正構造の両方を含むことができる。
【0112】
本発明は、その実施形態の説明によって例証され、実施形態は、かなり詳細に説明されたが、本開示の範囲をそのような詳細に制限する、またはいかなる方法でも限定することは、説明の意図ではない。付加的利点および修正が、当業者に容易に想起されるであろう。例えば、構成要素の相対的サイズ、寸法、および形状は、それらの機能性に有意に影響を及ぼすことなく、変更されることができる。したがって、本発明は、それらのより広い側面において、示され、説明される具体的詳細、代表的な装置、および例証的実施例に限定されない。故に、一般的な発明的概念の精神または範囲から逸脱することなく、そのような詳細からの逸脱が、行われることができる。
【国際調査報告】