(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-08
(54)【発明の名称】ポータブル電子デバイス向けの光学式手ブレ補正付きカメラ
(51)【国際特許分類】
G03B 5/00 20210101AFI20230801BHJP
G03B 17/17 20210101ALI20230801BHJP
G03B 30/00 20210101ALI20230801BHJP
H04N 23/55 20230101ALI20230801BHJP
H04N 23/68 20230101ALI20230801BHJP
【FI】
G03B5/00 J
G03B17/17
G03B30/00
H04N23/55
H04N23/68
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023502627
(86)(22)【出願日】2020-07-17
(85)【翻訳文提出日】2023-02-27
(86)【国際出願番号】 CN2020102736
(87)【国際公開番号】W WO2022011691
(87)【国際公開日】2022-01-20
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヘーゲルズ、エルンスト
(72)【発明者】
【氏名】ブルックナー、アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ゲイブラー、フォルカー
(72)【発明者】
【氏名】チン、ジェンカイ
(72)【発明者】
【氏名】チェン、カイ
【テーマコード(参考)】
2H101
2K005
5C122
【Fターム(参考)】
2H101FF08
2K005AA06
2K005BA52
2K005BA54
2K005CA03
2K005CA04
2K005CA13
2K005CA14
2K005CA22
2K005CA24
5C122DA03
5C122DA04
5C122DA09
5C122EA41
5C122FB02
5C122FB03
5C122FB11
5C122FB23
5C122FC00
5C122GE01
5C122GE04
5C122GE05
5C122GE07
5C122GE11
5C122HA75
5C122HA82
5C122HB09
(57)【要約】
ポータブル電子デバイス向けのカメラが提供される。カメラは、ハウジング、第1光軸を有する第1レンズアセンブリ(101)、第2光軸を有する第2レンズアセンブリ(105、107)、第1光軸と第2光軸の交点に配置されたミラー(103)、および第2光軸上に配置されたイメージセンサ(109)を備える。さらに、カメラは手ブレ補正装置を備え、本装置は、第1光軸および第2光軸の両方に対して垂直な軸を中心にカメラが回転したことに応答して、第1信号を生成するように構成された第1検出器、および第1信号に応答してカメラの回転を補償するために、第1光軸および第2光軸に対して垂直な第1回転軸を中心に第1レンズアセンブリ(101)およびミラー(103)をハウジングに対して回転させるように構成された第1アクチュエータを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング;
1つまたは複数のレンズを含む、および第1光軸を有する第1レンズアセンブリ;
1つまたは複数のレンズを含む、および第2光軸を有する第2レンズアセンブリ;
前記第1光軸と前記第2光軸の交点に配置されたミラー;および
前記第2光軸上に配置されたイメージセンサ
を備えるカメラであって、
前記第1レンズアセンブリが前記カメラの外部から光を受ける、および受けた前記光を前記ミラーの方へ透過させるように構成されており、
前記ミラーが前記第1レンズアセンブリから光を受ける、および受けた前記光を前記第2レンズアセンブリの方へ反射するように構成されており、および
前記第2レンズアセンブリが前記ミラーから光を受ける、および受けた前記光を前記イメージセンサの方へ透過させるように構成されており、
前記カメラがさらに、手ブレ補正(IS)装置を備え、前記IS装置が、
前記第1光軸および前記第2光軸の両方に対して垂直な軸を中心に前記カメラが回転したことに応答して、第1信号を生成するように構成された第1検出器;および
前記第1信号に応答して前記第1レンズアセンブリを前記ハウジングに対して角度αだけ第1回転軸を中心に回転させる、および同時に前記ミラーを角度α/2だけ前記第1回転軸を中心に回転させるように構成された第1アクチュエータを有し、前記第1回転軸が前記第1光軸および前記第2光軸の両方に対して垂直である、および前記第1光軸と前記第2光軸の交点を通る、カメラ。
【請求項2】
前記IS装置がさらに
前記第2光軸と同一またはこれに対して平行な軸を中心に前記カメラが回転したことに応答して、第2信号を生成するように構成された第2検出器;および
回転可能な構成要素群を前記ハウジングに対して前記第2光軸を中心に回転させるように構成された第2アクチュエータを有し、前記回転可能な構成要素群が前記第1レンズアセンブリ、前記ミラー、および前記第2レンズアセンブリを含む、請求項1に記載のカメラ。
【請求項3】
前記回転可能な構成要素群にはさらに、前記イメージセンサが含まれる、請求項2に記載のカメラ。
【請求項4】
前記イメージセンサが前記ハウジングに対して固定されている、請求項2に記載のカメラ。
【請求項5】
前記IS装置がさらに、
前記第1回転軸および前記第2光軸の両方に対して垂直な軸を中心に前記カメラが回転したことに応答して、第3信号を生成するように構成された第3検出器;および
前記イメージセンサを前記ハウジングに対して前記第2光軸を中心に回転させるように構成された第3アクチュエータ
を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のカメラ。
【請求項6】
前記第1レンズアセンブリが、ガラス、サーマルプラスチック、UV硬化性ポリマー、またはゾルゲルのうちの選択による少なくとも2つの異なる光学材料を含む接合アクロマティックレンズを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載のカメラ。
【請求項7】
前記第1レンズアセンブリの前記1つまたは複数のレンズが互いに対して固定されている、請求項1から6のいずれか一項に記載のカメラ。
【請求項8】
前記第2レンズアセンブリが、第1レンズ群および第2レンズ群を有し、前記第1レンズ群および前記第2レンズ群がそれぞれ、1つまたは複数のレンズを含む、請求項7に記載のカメラ。
【請求項9】
前記第1レンズ群および前記第2レンズ群のうちの一方または両方が正の屈折力を有する、請求項8に記載のカメラ。
【請求項10】
前記第1レンズ群が正の屈折力を有し、および前記第2レンズ群が負の屈折力を有する、またはその逆である、請求項8に記載のカメラ。
【請求項11】
前記第2レンズ群の軸方向位置を調整するための集束手段を備える、請求項8から10のいずれか一項に記載のカメラ。
【請求項12】
前記IS装置が前記イメージセンサに接続されており、および対象追跡に基づいてISを行うように構成されている、請求項1から11のいずれか一項に記載のカメラ。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載のカメラを備えるポータブル電子デバイス。
【請求項14】
前記ポータブル電子デバイスがスマートフォンまたはタブレットコンピュータである、請求項13に記載のポータブル電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して、光学イメージングデバイスに関する。より具体的には、本開示は、カメラと、画像をキャプチャするためのそのようなカメラを備えた電子デバイス(例えば、改良された光学式手ブレ補正付きのスマートフォンおよびタブレットコンピュータなど)とに関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンまたはタブレットコンピュータなどのポータブル電子デバイスには、デジタル画像を記録するためのカメラが含まれていることがある。デジタル画像には、静止画像(写真)および動画(映像)が含まれてよい。カメラは屈曲光学系を備えてよい。これらは、(例えば、人物写真または望遠写真術用に)相対的に長い焦点距離を有し得る。より具体的には、カメラは、第1レンズ群、ミラー、および第2レンズ群を備えてよく、2つのレンズ群は、互いに対して角度(例えば、90度の角度)をなした光軸を有する。
【0003】
特に、カメラ光学系の焦点距離が長くなると、結果として生じる画像の解像度がカメラ振動で低下し得るという点に問題が存在する。カメラ振動とは、例えば、カメラを手に持って操作するときの、意図しないカメラの動きである。
【0004】
簡単ではあるが、実行できないことが多いカメラ振動回避法としては、カメラを三脚に取り付けることがある。別の解決法としては、手ブレ補正(IS)として知られている技法の類いがある。
【0005】
例えばスマートフォンの屈曲光学系で生成された画像における振動の影響を抑制する必要性がある。
【発明の概要】
【0006】
屈曲光学系、特に写真用カメラの屈曲光学系、より具体的にはスマートフォン、タブレットコンピュータ、または他のポータブルデバイスのカメラに、手ブレ補正を提供することが目的である。
【0007】
前述の目的および他の目的が独立クレームの主題により達成される。従属クレーム、本明細書、および図からは、さらなる実装形態が明らかになる。
【0008】
概して、各実施形態では、三脚に取り付けることも大型イメージセンサを必要とすることもなく、電子式ハンドヘルドデバイスに含まれる望遠カメラの望遠レンズの安定した性能を可能にする、新たな光学式手ブレ補正(OIS)方式が提供される。これらの実施形態により、電子式ハンドヘルドデバイスに含まれる望遠カメラの安定性限界が克服され、最近のスマートフォンに実装するのに適した、デジタル望遠カメラの高倍率ズームレンズに関する、ハイアングルでの手ブレ補正の問題が解決される。
【0009】
より具体的には、第1態様に従ってカメラが提供される。カメラは、ハウジング、1つまたは複数のレンズを含み且つ第1光軸を有する第1レンズアセンブリ、および1つまたは複数のレンズを含み且つ第2光軸を有する第2レンズアセンブリを備える。本明細書では、レンズアセンブリが1つまたは複数のレンズ群を含んでよい。レンズ群は、互いに対して固定された1つまたは複数のレンズを含む、すなわち、レンズ群は全体としてしか動くことができない。
【0010】
さらにカメラは、第1光軸と第2光軸の交点に配置されたミラー、および第2光軸上に配置されたイメージセンサを備える。第1レンズアセンブリは、カメラの外部から光を受けて、受けた光をミラーの方へ透過させるように構成されている。ミラーは、第1レンズアセンブリから光を受けて、受けた光を第2レンズアセンブリの方へ反射するように構成されている。第2レンズアセンブリは、ミラーから光を受けて、受けた光をイメージセンサの方へ透過させるように構成されている。
【0011】
カメラはさらに手ブレ補正、IS、装置を備え、IS装置は、第1光軸および第2光軸の両方に対して垂直な軸を中心にカメラが回転したことに応答して、第1信号を生成するように構成された第1検出器を有する。さらにIS装置は、第1信号に応答して第1レンズアセンブリをハウジングに対して角度αだけ第1回転軸を中心に回転させ、同時にミラーを角度α/2だけ第1回転軸を中心に回転させるように構成された第1アクチュエータを有する。第1回転軸は、第1光軸および第2光軸の両方に対して垂直であり、第1光軸と第2光軸の交点を通る。こうして、第1アクチュエータにより、角度(すなわち、第1光軸と第2光軸との間の「ピッチ角」)の調整で、カメラハウジングの振動している動きの影響を抑制できるようになるのは有利である。
【0012】
第1態様の可能性のあるさらなる実装形態において、IS装置はさらに、第2光軸と同一またはこれに対して平行な軸を中心にカメラが回転したことに応答して、第2信号を生成するように構成された第2検出器、および回転可能な構成要素群をハウジングに対して第2光軸を中心に回転させるように構成された第2アクチュエータを有し、回転可能な構成要素群には、第1レンズアセンブリ、ミラー、および第2レンズアセンブリが含まれる。こうして、第2アクチュエータにより、カメラハウジングに対する回転可能な構成要素群の「ヨー角」の調整で、カメラハウジングの振動している動きの影響を抑制できるようになるのは有利である。
【0013】
第1態様の可能性のあるさらなる実装形態において、回転可能な構成要素群にはさらに、イメージセンサが含まれる。
【0014】
第1態様の可能性のあるさらなる実装形態において、イメージセンサはハウジングに対して固定されている。したがって、この実装形態では、第2アクチュエータは、回転可能な構成要素群をカメラハウジングおよびイメージセンサに対して回転させるように構成されている。
【0015】
第1態様の可能性のあるさらなる実装形態において、IS装置はさらに、第1回転軸および第2光軸の両方に対して垂直な軸を中心にカメラが回転したことに応答して、第3信号を生成するように構成された第3検出器、およびイメージセンサをハウジングに対して第2光軸を中心に回転させるように構成された第3アクチュエータを有する。こうして、第3アクチュエータにより、カメラハウジングに対するイメージセンサの「ロール角」の調整で、カメラハウジングの振動している動きの影響を抑制できるようになるのは有利である。
【0016】
第1態様の可能性のあるさらなる実装形態において、第1レンズアセンブリは、ガラス、サーマルプラスチック、UV硬化性ポリマー、またはゾルゲルのうちの選択による少なくとも2つの異なる光学材料を含む接合アクロマティックレンズを有する。
【0017】
第1態様の可能性のあるさらなる実装形態において、第1レンズアセンブリの1つまたは複数のレンズは互いに対して固定されている。
【0018】
第1態様の可能性のあるさらなる実装形態において、第2レンズアセンブリは第1レンズ群および第2レンズ群を有し、第1レンズ群および第2レンズ群はそれぞれ1つまたは複数のレンズを含む。
【0019】
第1態様の可能性のあるさらなる実装形態において、第1レンズ群および第2レンズ群のうちの一方または両方は正の屈折力を有する。
【0020】
第1態様の可能性のあるさらなる実装形態において、第1レンズ群は正の屈折力を有し、第2レンズ群は負の屈折力を有する、またはその逆である。
【0021】
第1態様の可能性のあるさらなる実装形態において、カメラはさらに、イメージセンサに対する第2レンズ群の軸方向位置を調整するための集束手段を備える。既に上述したように、第2レンズ群のレンズは動かない、すなわち、互いに対して固定されている。
【0022】
第1態様の可能性のあるさらなる実装形態において、IS装置はイメージセンサに接続されており、対象追跡に基づいてISを行うように構成されている。
【0023】
第2態様に従ってポータブル電子デバイスが提供され、ポータブル電子デバイスは第1態様によるカメラを備える。第2態様によるポータブル電子デバイスは、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、またはドローン、拡張現実(AR)ヘッドセット、もしくは仮想現実(VR)ヘッドセットなどの他のポータブル電子デバイスであってもよい。
【0024】
こうして、各実施形態では、最大5度またはさらに大きい補正角度に達することが可能な改良型光学式手ブレ補正(OIS)が提供される。この値は、望遠カメラの全角視野である10度に匹敵する。
【0025】
これらの実施形態では、この改良型光学式手ブレ補正(OIS)による高い補正角度が実現され、いかなる性能低下もなく、ゼロアングルイメージングと比較しても全体として同じ画質が保持される。
【0026】
1つまたは複数の実施形態の詳細は、添付図面および以下の説明に記載されている。他の特徴、目的、および利点は、本明細書、図面、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
以下では、添付図および図面を参照しながら、各実施形態をより詳細に説明する。その図面は以下のとおりである。
【0028】
【
図1】一実施形態による、カメラの結像レンズ系を例示した図である。
【0029】
【
図2A】光学式手ブレ補正用の水平角調整を備えた一実施形態による、カメラの結像レンズ系を例示した図である。
【0030】
【
図2B】光学式手ブレ補正用の水平角調整を備えた一実施形態による、カメラの結像レンズ系を例示した図である。
【0031】
【
図2C】光学式手ブレ補正用の水平角調整を備えた一実施形態による、カメラの結像レンズ系を例示した図である。
【0032】
【
図3A】光学式手ブレ補正用の鉛直角調整を備えた一実施形態による、カメラの結像レンズ系を例示した図である。
【0033】
【
図3B】光学式手ブレ補正用の鉛直角調整を備えた一実施形態による、カメラの結像レンズ系を例示した図である。
【0034】
【
図3C】光学式手ブレ補正用の鉛直角調整を備えた一実施形態による、カメラの結像レンズ系を例示した図である。
【0035】
【
図4】一実施形態による、カメラの結像レンズ系を例示した図である。
【0036】
【
図5】一実施形態による、カメラの結像レンズ系を例示した図である。
【0037】
【
図6】一実施形態による、カメラの結像レンズ系の3次元図を例示した図である。
【0038】
【
図7A】光学式手ブレ補正用のピッチ角調整を備えた一実施形態による、カメラの結像レンズ系を例示した図である。
【
図7B】光学式手ブレ補正用のピッチ角調整を備えた一実施形態による、カメラの結像レンズ系を例示した図である。
【0039】
【
図8A】光学式手ブレ補正用のロール角調整を備えた一実施形態による、カメラの結像レンズ系を例示した図である。
【
図8B】光学式手ブレ補正用のロール角調整を備えた一実施形態による、カメラの結像レンズ系を例示した図である。
【0040】
【
図9】一実施形態による、カメラの結像レンズ系の例示的な非球面レンズパラメータを列挙した表を示す。
【0041】
以下では、同一の参照符号が同一の特徴または少なくとも機能的に同等の特徴を指している。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下の説明では添付図を参照する。添付図は、本開示の一部を形成しており、本発明の特定の態様の実施形態または本開示の実施形態が用いられ得る特定の態様を実例として示している。実施形態は他の態様に用いられてよく、図に描かれていない構造的または論理的な変更を含んでよいと理解されている。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味に取るべきものではなく、本開示の範囲は、添付した特許請求の範囲により定められる。
【0043】
例えば、説明した方法に関連した開示が、その方法を行うように構成された対応するデバイスまたはシステムにも当てはまることがあり、逆の場合も同じであることを理解されたい。例えば、特定の方法の1つまたは複数の段階を説明する場合、対応するデバイスが、説明した方法の1つまたは複数の段階を行う1つまたは複数のユニット、例えば機能ユニット(例えば、1つまたは複数の段階を行う1つのユニット、あるいはそれぞれが複数の段階のうちの1つまたは複数を行う複数のユニット)を、そのような1つまたは複数のユニットが明示的に説明されることもなく、図に示されることもない場合であっても含んでよい。一方、例えば、特定の装置を1つまたは複数のユニット、例えば機能ユニットに基づいて説明する場合、対応する方法が、1つまたは複数のユニットの機能を行う1つの段階(例えば、1つまたは複数のユニットの機能を行う1つの段階、あるいはそれぞれが複数のユニットのうちの1つまたは複数の機能を行う複数の段階)を、そのような1つまたは複数の段階が明示的に説明されることもなく、図に示されることもない場合であっても含んでよい。さらに、本明細書で説明される様々な例示的な実施形態および/または態様の特徴は、特に記述がない限り、互いに組み合わされてよいと理解されている。
【0044】
図1は、一実施形態による、スマートフォン、タブレットコンピュータ、または任意の他のポータブル電子デバイスなどといった電子デバイス向けのカメラの結像レンズ系100のアーキテクチャを例示した図である。以下でより詳細に説明されるように、カメラは、ハウジング、(例えば、
図2A~
図2Cに例示された)1つまたは複数のレンズを含み且つ第1光軸Aを有する第1レンズアセンブリ101、および(例えば、
図2A~
図2Cに例示された)1つまたは複数のレンズを含み且つ第2光軸Bを有する第2レンズアセンブリ105、107を備える。本明細書では、レンズアセンブリは1つまたは複数のレンズ群を有してよく、レンズ群は、互いに対して固定された1つまたは複数のレンズを含む、すなわち、レンズ群は全体としてしか動くことができない。例えば、
図1に示す実施形態において、第2レンズアセンブリ105、107は第1レンズ群105および第2レンズ群107を有し、第1レンズ群105および第2レンズ群107のそれぞれは、1つまたは複数のレンズを含む。
【0045】
さらにカメラは、第1光軸Aと第2光軸Bの交点に配置されたミラー103、および第2光軸B上に配置されたイメージセンサ109を備える。第1レンズアセンブリ101は、カメラの外部から光を受けて、受けた光をミラー103の方へ透過させるように構成されている。ミラー103は、第1レンズアセンブリ101から光を受けて、受けた光を第2レンズアセンブリ105、107の方へ反射するように構成されている。第2レンズアセンブリ105、107は、ミラー103から光を受けて、受けた光をイメージセンサ109の方へ透過させるように構成されている。例えば、
図2A~
図2Cから分かるように、第1光軸Aを画定する第1レンズアセンブリ101、および第2光軸Bを画定する第2レンズアセンブリ105、107は、屈曲した形態で配置されている。
【0046】
カメラはさらに手ブレ補正、IS、装置を備え、IS装置は、第1光軸Aおよび第2光軸Bの両方に対して垂直な軸を中心にカメラが回転したことに応答して、第1信号を生成するように構成された第1検出器を有する。一実施形態において、第1検出器は、例えば、ジャイロセンサおよび/または加速度センサを含んでよい。
【0047】
さらにIS装置は、第1信号に応答して第1レンズアセンブリ101をハウジングに対して角度αだけ第1回転軸を中心に回転させ、同時にミラー103を角度α/2だけ第1回転軸を中心に回転させるように構成された第1アクチュエータを有する。第1回転軸は、第1光軸Aおよび第2光軸Bの両方に対して垂直であり、第1光軸Aと第2光軸Bの交点を通る。こうして、第1アクチュエータにより、角度(すなわち、第1光軸Aと第2光軸Bとの間の「ピッチ角」)の調整で、カメラハウジングの振動している動きの影響を抑制できるようになるのは有利である。
【0048】
一実施形態において、第1レンズアセンブリ101はハイブリッドガラス/プラスチックバンプレンズを有する。別の実施形態において、第1レンズアセンブリ101は、ガラス、サーマルプラスチック、UV硬化性ポリマー、またはゾルゲルのうちの選択による少なくとも2つの異なる光学材料を含む(すなわち、これらの材料で作られた)接合アクロマティックレンズを有する。
【0049】
一実施形態において、第1レンズアセンブリ101は正の屈折力を有し、第2レンズアセンブリの第1レンズ群105は負の屈折力を有し、第2レンズアセンブリの第2レンズ群107は正の屈折力を有する。別の実施形態において、第1レンズアセンブリ101は正の屈折力を有し、第2レンズアセンブリの第1レンズ群105は正の屈折力を有し、第2レンズアセンブリの第2レンズ群107は負の屈折力を有する。さらなる実施形態において、第1レンズアセンブリ101は正の屈折力を有し、第2レンズアセンブリの第1レンズ群105は正の屈折力を有し、第2レンズアセンブリの第2レンズ群107は正の屈折力を有する。
【0050】
以下の
図2A、
図2B、および
図2Cに示すように、第1光軸(これに沿って第1レンズアセンブリ101が光を受け、
図2A、
図2B、および
図2Cには第1光軸「A」として示されている)および第2光軸(第2レンズアセンブリ105、107によって画定され、
図2A、
図2B、および
図2Cには第2光軸「B」として示されている)は光軸面を画定し、光軸面内の交点においてある角度で交差する。既に上述したように、ミラー103は、第1光軸Aに沿って伝搬する光を、第2光軸Bに沿って伝搬する光に変換する(例えば反射する)ように構成されている。イメージセンサ109は、第2光軸Bに沿って伝搬する光を検出するように構成されている。
【0051】
既に上述したように、IS装置の第1アクチュエータは、第1光軸Aと第2光軸Bとの間の角度(すなわち「ピッチ角」)を調整するために、第1レンズアセンブリ101を第2レンズアセンブリ105、107に対して第1回転軸を中心に回転させるように構成され、第1回転軸は、交点を通って光軸面に対して垂直に延伸する(すなわち、
図2A、
図2B、および
図2Cに示す断面に対して垂直である)。
【0052】
一実施形態において、IS装置はさらに、第2光軸Bと同一または第2光軸Bに対して平行な軸を中心にカメラが回転したことに応答して、第2信号を生成するように構成された第2検出器を有してよい。第1検出器のように、第2検出器は、例えば、ジャイロセンサおよび/または加速度センサを含んでよい。この実施形態において、IS装置はさらに、回転可能な構成要素群をカメラのハウジングに対して第2光軸Bを中心に回転させるように構成された第2アクチュエータを有し、回転可能な構成要素群には、第1レンズアセンブリ101、ミラー103、および第2レンズアセンブリ105、107が含まれる。こうして、第2アクチュエータにより、カメラハウジングに対する回転可能な構成要素群(すなわち、全体としての第1レンズアセンブリ101、ミラー103、および第2レンズアセンブリ105、107)の「ヨー角」の調整で、カメラハウジングの振動している動きの影響を抑制できるようになるのは有利である。一実施形態において、回転可能な構成要素群にはさらに、イメージセンサ109が含まれてよい。言い換えれば、一実施形態において、第2アクチュエータは、カメラハウジングに対して、第1レンズアセンブリ101、ミラー103、第2レンズアセンブリ105、107、およびイメージセンサ109を全体として回転させるように構成されている。
【0053】
さらなる実施形態において、イメージセンサ109はカメラハウジングに固定されてよい。したがって、この実施形態では、第2アクチュエータは、回転可能な構成要素群(すなわち、第1レンズアセンブリ101、ミラー103、および第2レンズアセンブリ105、107)をカメラハウジングおよびイメージセンサ109に対して回転させるように構成されている。
【0054】
さらなる実施形態において、IS装置はさらに、第1回転軸Aおよび第2光軸Bの両方に対して垂直な軸を中心にカメラが回転したことに応答して、第3信号を生成するように構成された第3検出器を有する。第1検出器および第2検出器のように、第3検出器は、例えば、ジャイロセンサおよび/または加速度センサを含んでよい。さらにIS装置は、イメージセンサ109をカメラハウジングに対して第2光軸Bを中心に回転させるように構成された第3アクチュエータを有してよい。こうして、第3アクチュエータにより、イメージセンサ109のカメラハウジングに対する「ロール角」の調整で、カメラハウジングの振動している動きの影響を抑制できるようになるのは有利である。
【0055】
一実施形態において、カメラはさらに、第2レンズ群107のイメージセンサ109に対する軸方向位置を調整するための集束手段(リニアモータなど)を備える。既に上述したように、第2レンズ群107のレンズは動かない、すなわち、互いに対して固定されている。
【0056】
一実施形態において、IS装置はイメージセンサ109に接続されており、対象追跡に基づいてISを行い、且つ対象追跡に基づいて複数のアクチュエータを制御するように構成されている。
【0057】
本発明の実施形態は、ペリスコープ型光学系を屈曲させたり回転させたりする可変角度を適用し、フロントレンズ/バンプ光学系は常に、対象物の方向に直接向いている。一実施形態において、第1レンズアセンブリ101の一部であるフロントレンズのアライメントは、バンプ光学系および屈曲光学系それぞれの一定の角度調整を含む、カメラ光学系の複合角度調整およびローリング調整によって実現される。
【0058】
第1レンズアセンブリ101の一部であるフロントレンズを対象物に常に直接向けるために、一実施形態による光学式手ブレ補正(光学式IS)は、2つの独立した角度調整、すなわち、光学式ISにおける鉛直方向のロール角調整および水平方向のピッチ角調整に分けられる。
【0059】
図2A、
図2B、および
図2Cはそれぞれ、光学式手ブレ補正のピッチ角調整または水平角調整を0°、10°、および20°とした場合の一例を示している。光学式ISの水平方向調整は、屈曲光学系がフロントレンズの角度のちょうど半分(フロントレンズ角度で測定した場合にはそれぞれ2:1)に調整されるように可変の屈曲光学系の角度と組み合わされた、可変のフロントレンズ角度を含む調整可能なペリスコープ光学系で構成されている。
【0060】
既に上述したように、結像レンズ系200が
図2A、
図2B、および
図2Cに示されており、結像レンズ系200は、第1光軸Aに沿ってハウジングの外部からアパーチャを介して光を受けるように構成された第1レンズアセンブリ101;第2光軸Bを画定する第2レンズアセンブリ105、107;第1レンズアセンブリ101と第2レンズアセンブリ105、107との間に配置されたミラー103;および第2光軸Bに沿って第2レンズアセンブリ105、107の背後に配置されたイメージセンサ109を含む。
図1に示す実施形態にあるように、第2レンズアセンブリ105、107には、ミラー103とイメージセンサ109との間の第2光軸B上に配置された第1レンズ群105および第2レンズ群107が含まれる。
【0061】
図2A、
図2B、および
図2Cから分かるように、IS装置の第1検出器および第1アクチュエータを用いて、第1レンズアセンブリ101は、第2レンズアセンブリ105、107に対して第1回転角αだけ第1回転軸を中心に回転するように構成されており、反射ミラー103は、第2回転角βだけ第1回転軸を中心に回転するように構成されており、第1回転角αは第2回転角βの2倍の大きさ、すなわちα=2×βである。
【0062】
図3A、
図3B、および
図3Cは、IS装置の第2検出器および第2アクチュエータによりもたらされる光学式手ブレ補正のロール角調整または鉛直角調整を0°、10°、および20°とした場合の一例をそれぞれ示している。光学式ISのロール角調整または鉛直角調整は、結果として生じる調整角度と光学式ISが必要とする角度とがちょうど一致するように、第2光軸Bを中心にペリスコープ光学系群を回転配向させることで構成される。
【0063】
一実施形態において、この機構の回転、および第1レンズアセンブリ101の一部であるフロントレンズと屈曲光学系との2:1角度マッチングの複合機能により、実際のIS調整量と基本的に無関係の光学性能および画質が実現される。したがって、光学式ISの最大角度は、ハウジングの機械的レイアウトによってのみ制限される。
【0064】
図3A、
図3B、および
図3Cから分かるように、また既に上述したように、第1レンズアセンブリ101、ミラー103、および第2レンズアセンブリ105、107は、ハウジングに対する第1レンズアセンブリ101、ミラー103、および第2レンズアセンブリ105、107の「ロール角」を調整するために、第2回転軸Bを中心に全体として回転する。第2回転軸Bは第2光軸Bに対応する、すなわち、第2回転軸Bおよび第2光軸Bは同じである。
【0065】
IS装置により提供される上述した光学式ISによる鉛直方向および水平方向の手ブレ補正に加えて、既に上述したように、第2回転軸Bを中心にイメージセンサ109を追加的に回転させる可能性がさらに存在する。これによっても、鉛直方向および水平方向のミスアライメントのほかに起こり得る、可能性のあるあらゆるカメラ回転に起因した意図しない画像振動が安定する。
【0066】
本発明の実施形態は、デバイスの光学機械的レイアウトに対応する一定の限度内(例えば5°)で起こる、可能性のあるあらゆるデバイス振動に完全に適応できる。
【0067】
さらに、本発明の実施形態は、正の屈折力を持つフロントレンズを用いることで屈曲ペリスコープ光学系に光を集結させるビーム縮小器(beam impander)を実現できる。
図4は、第1レンズアセンブリ101、ミラー103、および第2レンズアセンブリの第1レンズ群105で提供されるビーム縮小器を含むカメラのさらなる実施形態を例示している。
【0068】
図4に示すように、第1レンズアセンブリ101は正の屈折力を有し、第2レンズアセンブリの第1レンズ群105は負の屈折力を有し、第2レンズアセンブリの第2レンズ群107は正の屈折力を有する。
【0069】
これにより、F値を低くすることが可能になり、結像レンズ系400を主要な前部(すなわちビーム縮小器)401と後部403とに分けられる。前部401には、第1レンズアセンブリ101、屈曲光学系(すなわち、ミラー103)、および屈曲後の第2レンズアセンブリの第1レンズ群105が含まれ、後部403には、イメージセンサ109上に光の焦点を合わせる第2レンズアセンブリの集束光学系群(すなわち、第2レンズ群107)が含まれる。
【0070】
代替的に、
図5は一実施形態によるカメラの別の結像レンズ系500を示しており、前部光学系部分501には集束レンズも実装でき、その後ろには負の屈折力を有するレンズが続き、この機構内でオートフォーカス(AF)が可能になる。
図5から分かるように、第1レンズアセンブリ101は正の屈折力を有し、第2レンズアセンブリの第1レンズ群105は正の屈折力を有し、第2レンズアセンブリの第2レンズ群107は負の屈折力を有する。
【0071】
図6は、一実施形態による、最近のスマートフォンに実装するのに適した10倍(すなわち、M10x)の拡大率を有する、一実施形態によるカメラの、結像レンズ系600の3次元斜視図を示している。この光学系の全長は22mmであり、カメラモジュールはF2.96のF値を実現している。
【0072】
望遠カメラの結像レンズ系600は、レンズアセンブリ(すなわち、群101、105、107)、屈曲ミラー103、およびイメージセンサ109で構成されている。光は、ハイブリッドガラス/プラスチックレンズを含み得る第1光学レンズアセンブリ101から入る。正の光学屈折力を有する第1レンズアセンブリ101は、屈曲ミラー103の前に位置している。初期状態では、屈曲ミラー103の角度は45°であり、第1レンズアセンブリ101の角度は90°である。第2レンズアセンブリの第1レンズ群105は3つのプラスチックレンズを含み、屈曲ミラー103のすぐ後ろに位置している。第1レンズ群105も、正の光学屈折力を有する。第2レンズアセンブリの第2レンズ群107も3つのプラスチックレンズを含んでよく、イメージセンサ109の前に位置している。第2レンズアセンブリの第2レンズ群107は、負の光学屈折力を有する。第2レンズアセンブリの第2光学レンズ群107は、第2光軸Bに沿って動くことができ、カメラのオートフォーカス機能の近接撮影を可能にする。
【0073】
図6から分かるように、レンズの断面は、レンズをスマートフォンの機械的高さに収めるために、特別なアパーチャカットで形成されている。
【0074】
図7Aおよび
図7Bは、
図6に示す望遠カメラの光学撮像系600を説明しており、
図2A、
図2B、および
図2Cを参照して上述したのと同じ方法で、光学式手ブレ補正のためにカメラボディ内で5°のピッチ角調整または水平角調整を行う。上述したように、IS装置の第1検出器および第1アクチュエータを用いて、第1レンズアセンブリ101の位置、第2レンズアセンブリの第1レンズ群105の位置、および屈曲ミラー103の位置は、水平方向の画像偏差を補償するために調整される。
【0075】
図8Aおよび
図8Bはさらに、
図6に示す望遠カメラの結像レンズ系600を説明しており、
図3A、
図3B、および
図3Cを参照して上述したのと同じ方法で、光学式手ブレ補正のためにカメラボディ内で5°のロール角調整または鉛直角調整を行う。
図8Aおよび
図8Bから分かるように、結像レンズ系600は、ハウジングに対して第2光軸Bを中心にロールして、鉛直方向の画像振動を補償する。言い換えれば、第1レンズアセンブリ101、ミラー103、第2レンズアセンブリ105、107、およびイメージセンサ109は、第2回転軸Bを中心に全体として回転する。既に上述したように、さらなる実施形態では、イメージセンサ109はカメラハウジングに固定されてよく、これにより、第1レンズアセンブリ101、ミラー103、および第2レンズアセンブリ105、107のこのローリングの動きから切り離される。
【0076】
光学式手ブレ補正(OIS)の全ての構成要素を組み合わせた上記調整は、鉛直方向および水平方向の両方で+/-5°の範囲にわたり、完全で非常に効果的な手ブレ補正を実現できる。
【0077】
図9は、標準的なシーケンシャル面指標の一実施形態による望遠カメラに含まれる
図1の結像レンズ系100の例示的な非球面レンズパラメータを列挙した表900を示しており、例えば、
図1の結像レンズ系の様々なレンズ面の面タイプ、半径、厚さ、屈折率/アッベ数、非球面係数が含まれる。
【0078】
本願で提供されるいくつかの実施形態において、開示されたシステム、装置、および方法は、他の方式で実現されてよいことを理解されたい。例えば、説明された装置の実施形態は、単なる例示に過ぎない。例えば、ユニット分割は、単なる論理的な機能分割に過ぎず、実際に実現する際には他の分割でもよい。例えば、複数のユニットもしくは構成要素を組み合わせても、別のシステムに統合してもよく、またはいくつかの機能が無視されても、行われなくてもよい。さらに、表示または説明されている相互結合または直接的結合または通信接続は、いくつかのインタフェースを用いて実現されてよい。装置間またはユニット間の間接的結合または通信接続は、電子的形態、機械的形態、または他の形態で実現されてよい。
【0079】
別個の部分として説明されたユニットは、物理的に分かれていてもいなくてもよく、ユニットとして表示された部分は、物理ユニットであってもなくてもよく、1箇所に位置していてもよく、複数のネットワークユニットに分散されていてもよい。実施形態の解決法の目的を実現するために、ユニットの一部または全部が、実際の必要性に応じて選択されてよい。
【0080】
さらに、本発明の実施形態に含まれる各機能ユニットが1つの処理ユニットに統合されてもよく、これらのユニットのそれぞれが物理的に単独で存在してもよく、2つまたはそれより多くのユニットが1つのユニットに統合されてもよい。
[他の可能性のある項目]
(項目1)
ハウジング;
1つまたは複数のレンズを含む、および第1光軸(A)を有する第1レンズアセンブリ(101);
1つまたは複数のレンズを含む、および第2光軸(B)を有する第2レンズアセンブリ(105、107);
前記第1光軸(A)と前記第2光軸(B)の交点に配置されたミラー(103);および
前記第2光軸(B)上に配置されたイメージセンサ(109)
を備えるカメラであって、
前記第1レンズアセンブリ(101)が前記カメラの外部から光を受ける、および受けた前記光を前記ミラー(103)の方へ透過させるように構成されており、
前記ミラー(103)が前記第1レンズアセンブリ(101)から光を受ける、および受けた前記光を前記第2レンズアセンブリ(105、107)の方へ反射するように構成されており、および
前記第2レンズアセンブリ(105、107)が前記ミラー(103)から光を受ける、および受けた前記光を前記イメージセンサ(109)の方へ透過させるように構成されており、
前記カメラがさらに、手ブレ補正、IS、装置を備え、前記IS装置が、
前記第1光軸(A)および前記第2光軸(B)の両方に対して垂直な軸を中心に前記カメラが回転したことに応答して、第1信号を生成するように構成された第1検出器;および
前記第1信号に応答して前記第1レンズアセンブリ(101)を前記ハウジングに対して角度αだけ第1回転軸を中心に回転させる、および同時に前記ミラー(103)を角度α/2だけ前記第1回転軸を中心に回転させるように構成された第1アクチュエータを有し、前記第1回転軸が前記第1光軸(A)および前記第2光軸(B)の両方に対して垂直である、および前記第1光軸(A)と前記第2光軸(B)の交点を通る、カメラ。
(項目2)
前記IS装置がさらに
前記第2光軸(B)と同一またはこれに対して平行な軸を中心に前記カメラが回転したことに応答して、第2信号を生成するように構成された第2検出器;および
回転可能な構成要素群を前記ハウジングに対して前記第2光軸(B)を中心に回転させるように構成された第2アクチュエータ、前記回転可能な構成要素群が前記第1レンズアセンブリ、前記ミラー、および前記第2レンズアセンブリを含む
を有する、項目1に記載のカメラ。
(項目3)
前記回転可能な構成要素群にはさらに、前記イメージセンサ(109)が含まれる、項目2に記載のカメラ。
(項目4)
前記イメージセンサ(109)が前記ハウジングに対して固定されている、項目2に記載のカメラ。
(項目5)
前記IS装置がさらに、
前記第1回転軸および前記第2光軸(B)の両方に対して垂直な軸を中心に前記カメラが回転したことに応答して、第3信号を生成するように構成された第3検出器;および
前記イメージセンサを前記ハウジングに対して前記第2光軸(B)を中心に回転させるように構成された第3アクチュエータ
を有する、前記項目のいずれか一項に記載のカメラ。
(項目6)
前記第1レンズアセンブリ(101)が、ガラス、サーマルプラスチック、UV硬化性ポリマー、またはゾルゲルのうちの選択による少なくとも2つの異なる光学材料を含む接合アクロマティックレンズを有する、前記項目のいずれか一項に記載のカメラ。
(項目7)
前記第1レンズアセンブリ(101)の前記1つまたは複数のレンズが互いに対して固定されている、前記項目のいずれか一項に記載のカメラ。
(項目8)
前記第2レンズアセンブリ(105、107)が、第1レンズ群(105)および第2レンズ群(107)を有し、前記第1レンズ群および前記第2レンズ群がそれぞれ、1つまたは複数のレンズを含む、項目7に記載のカメラ。
(項目9)
前記第1レンズ群(105)および前記第2レンズ群(107)のうちの一方または両方が正の屈折力を有する、項目8に記載の電子デバイス。
(項目10)
前記第1レンズ群(105)が正の屈折力を有し、および前記第2レンズ群(107)が負の屈折力を有する、またはその逆である、項目8に記載のカメラ。
(項目11)
前記第2レンズ群(107)の軸方向位置を調整するための集束手段を備える、項目8から10のいずれか一項に記載のカメラ。
(項目12)
前記IS装置が前記イメージセンサに接続されており、および対象追跡に基づいてISを行うように構成されている、前記項目のいずれか一項に記載のカメラ。
(項目13)
前記項目のいずれか一項に記載のカメラを備えるポータブル電子デバイス。
(項目14)
前記ポータブル電子デバイスがスマートフォンまたはタブレットコンピュータである、項目13に記載のポータブル電子デバイス。
【国際調査報告】