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特表2023-534320高電圧垂直ディスクフェルールを有する高電圧コネクタ組立体のための電磁干渉(EMI)保護方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-09
(54)【発明の名称】高電圧垂直ディスクフェルールを有する高電圧コネクタ組立体のための電磁干渉(EMI)保護方法
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/6581 20110101AFI20230802BHJP
   H05K 9/00 20060101ALI20230802BHJP
【FI】
H01R13/6581
H05K9/00 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021557104
(86)(22)【出願日】2020-12-14
(85)【翻訳文提出日】2022-03-03
(86)【国際出願番号】 US2020064853
(87)【国際公開番号】W WO2022015355
(87)【国際公開日】2022-01-20
(31)【優先権主張番号】63/051,517
(32)【優先日】2020-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/119,757
(32)【優先日】2020-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507164434
【氏名又は名称】ジェイ.エス.ティー.コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100120628
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 慎一
(72)【発明者】
【氏名】デマラトス デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】テイラー ジョシュア
【テーマコード(参考)】
5E021
5E321
【Fターム(参考)】
5E021FB07
5E021FC21
5E021FC32
5E021LA10
5E021LA21
5E321AA11
5E321BB41
5E321CC03
5E321GG05
5E321GG09
(57)【要約】
電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを使用するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法である。本方法は、ワイヤシールドのフレア部分を少なくとも垂直ディスクフェルールに対して提供、又は2つの垂直ディスクフェルールの間に固着するステップを含む。さらに、金属コネクタハウジングに直接接触する面を有するフェルールを提供するか、又は前記金属コネクタハウジングに直接接触するワイヤシールドのフレア部分を設けるかのステップのうちの1つであって、EMIは、金属コネクタハウジングからフェルール又はフレア部分に導かれ、さらにEMIは、ワイヤシールドのフレア部分に導かれ、さらにEMIは、ワイヤシールドの第の部分を介して導かれ、さらにEMIは、グランドに導かれるが、EMIは、少なくとも金属コネクタハウジングによって生成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法であって:
前記コネクタ組立体が、ワイヤの外側絶縁体と前記少なくとも前記垂直ディスクフェルールとの間に、ワイヤ編組シールドを提供し、また、前記ワイヤ編組シールドと前記ワイヤのワイヤコアを収容する金属コネクタハウジングとの間に、前記少なくとも前記垂直ディスクフェルールを提供するステップと、
前記少なくとも前記金属コネクタハウジングによって生成された前記EMIを、前記少なくとも1つの垂直ディスクフェルールに導くステップと、
前記EMIを、前記少なくとも1つの垂直ディスクフェルールから前記ワイヤ編組シールドに導くステップと、
その後、前記EMIを、前記ワイヤ編組シールドからグランドに導くステップと、を含む、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項2】
前記コネクタ組立体に前記編組シールドを提供する前記ステップが、前記ワイヤ編組シールドに少なくとも第一部分及び第二部分を提供するステップを含むことを特徴とする、請求項1記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項3】
前記編組シールドの前記第一部分はフレア部分であり、前記編組シールドの前記第二部分は蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分であることを特徴とする、請求項2記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項4】
少なくとも前記金属コネクタハウジングによって生成された前記EMIを前記少なくとも1つの垂直ディスクフェルールに導くことは、前記EMIを前記金属コネクタハウジングから2つの垂直ディスクフェルールのうちの第一のものに導くことを含む、請求項1記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項5】
前記EMIを、前記第一のディスクフェルールから前記ワイヤ編組シールドに導くステップをさらに特徴とする、請求項4記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項6】
[請求項5]
前記垂直ディスクフェルールの前記少なくとも1つから前記EMIを導くステップは、前記垂直ディスクフェルールの前記少なくとも1つから前記EMIを前記ワイヤ編組シールドの前記フレア部分に導き、次いで前記ワイヤ編組シールドの蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分に導くステップを含むことを特徴とする、請求項3記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項7】
[請求項6]
前記EMIを前記編組シールドから前記グランドへ導く前記ステップは、前記EMIを前記ワイヤ編組シールドの前記蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分から前記グランドへ導くステップを含むことを特徴とする、請求項3記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項8】
[請求項7]
前記コネクタ組立体を提供する前記ステップは、前記ワイヤ編組シールドの前記フレア部分を2つの垂直ディスクフェルール間に挟持し、前記垂直ディスクフェルールと前記ワイヤの前記外側絶縁体との間に前記ワイヤ編組シールドの前記蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分を提供するステップを含むことを特徴とする、請求項3記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項9】
[請求項8]
前記ワイヤ編組シールドの前記フレア部分を挟持する前記2つの垂直ディスクフェルールは、前記金属コネクタハウジングに接触又は当接し、また前記金属コネクタハウジングと前記ワイヤ編組シールドのハウジングと前記ワイヤ編組シールドの前記蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分との間に設けられることを特徴とする、請求項8記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項10】
[請求項9]
前記コネクタ組立体を提供する前記ステップは、前記垂直ディスクフェルールを前記金属コネクタハウジングに接触又は当接させるステップと、前記ワイヤ編組シールドの前記フレア部分を前記垂直ディスクフェルールと前記ワイヤ編組シールドの前記蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分との間に配置するステップとを含み、前記ワイヤ編組シールドの前記蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分は、前記ワイヤ編組シールドの前記フレア部分と前記ワイヤの前記外側絶縁体との間に配置されることを特徴とする、請求項3記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項11】
[請求項10]
電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法であって:
ワイヤのワイヤコアを収容する金属コネクタハウジングと前記垂直ディスクフェルールとの間のワイヤ編組シールドの第一部分と、前記ワイヤの外側絶縁体と前記垂直ディスクフェルールとの間の前記ワイヤ編組シールドの第二部分と、を有する前記コネクタ組立体を提供するステップと、
少なくとも前記金属コネクタハウジングによって生成された前記EMIを、前記ワイヤ編組シールドの前記第一部分に導くステップと、
前記ワイヤ編組シールドの前記第一部分から前記ワイヤ編組シールドの前記第二部分に前記EMIを導くステップと、
その後、前記EMIを、前記ワイヤ編組シールドの第二部分からグランドに導くステップと、を含む、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項12】
[請求項11]
前記編組シールドの前記第一部分はフレア部分であり、前記編組シールドの前記第二部分は蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分であることを特徴とする、請求項10記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項13】
[請求項12]
前記垂直ディスクフェルールが前記金属コネクタハウジングに対して押圧されて接触することを保証するために、前記ワイヤ編組シールドによってバネ力を提供するステップをさらに特徴とする、請求項1記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項14】
[請求項13]
前記ワイヤ編組シールドのフレア部分が前記垂直ディスクフェルールに対して押圧されて接触することを保証するために、前記ワイヤ編組シールドによってバネ力を提供するステップをさらに特徴とする、請求項1記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項15】
[請求項16]
前記ワイヤ編組シールドのフレア部分が前記金属コネクタハウジングに対して押圧されて接触することを保証するために、前記ワイヤ編組シールドによってバネ力を提供するステップをさらに特徴とする、請求項10記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項16】
[請求項15]
前記垂直ディスクフェルールが前記ワイヤ編組シールドのフレア部分に対して押圧されて接触することを保証するために、前記ワイヤ編組シールドによってバネ力を提供するステップをさらに特徴とする、請求項10記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
この特許出願は、2020年7月14日に出願された米国仮特許出願第63/051,517の優先権を主張するものであり、その全体を、本明細書の一部を構成するものとして援用する。
【0002】
[発明の背景]
電磁干渉(EMI)は、電源からの、電磁誘導、静電結合、又は伝導による外乱によって電気回路に影響を与える。EMIは、回路のパフォーマンスを低下させたり、機能を停止させたりさえする可能性がある。回路がデータパスを含む場合、EMIは、データの全損失に対するエラー率の増加により、データパスの有効性に影響を及ぼす可能性がある。EMIを引き起こし得る電流及び電圧の変化を生じさせる可能性のある電源は、例えば、自動車の噴射システム、携帯電話セルラーネットワークなどを含み得る。したがって、EMIの発生を管理することでEMIによって引き起こされる有害な影響を回避し、その結果、そうでなければEMIの有害な影響に対して脆弱であり得る電気回路の有効性を最大化することが不可欠である。
【0003】
EMIの有害な影響を回避又は低減する方法は、伝導、遮蔽などを含む。伝導によるEMI保護は、物理的に接触している導電性要素又は導体間のEMIの伝導によって達成され、遮蔽によるEMI保護は、誘導(すなわち、導体の物理的な接触がないこと)によって放射されたEMIを遮蔽することによって達成される。コネクタ組立体では、伝導されたEMIは、隣接する導電性要素又は導体の経路を通って、コネクタ組立体が取り付けられている装置に向かって導かれ、装置はグランドとして作用する。
【0004】
したがって、本発明の高電圧コネクタに使用されるフェルールの構造又は構造的配置は、それが使用されているそれぞれのコネクタハウジングの開口内の完全な被覆を可能にする完全な又は実質的なEMI遮蔽を提供できること、また、ワイヤ編組シールドと固着されたときに、フェルールが二次的な切断を必要とせず、それによってワイヤ編組シールド(グランド回路)のほつれ線がワイヤコア(電力回路)に接触する可能性を最小又は低減すること、またフェルールがその組立方法を向上させるための巻き上げ又は公差の許容を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、異なる実施形態を有する高電圧垂直ディスクフェルール(板状口金)を採用する高電圧コネクタ組立体にEMI保護を提供することによって、電磁干渉(EMI)の影響を低減する方法に関する。高電圧コネクタ組立体の高電圧垂直ディスクフェルールは、垂直なディスク状構造体であり、このディスク状構造体は、主に平坦な表面から形成され、周囲、縁部、又は垂直形状若しくはそれを限定するものは、必ずしも円形である必要はなく、また必ずしも何らかの丸みを帯びている必要もない。高電圧コネクタの高電圧垂直ディスクフェルールは、その中心に通孔又は開口を有する導電性デバイスである。通孔又は穴は、ワイヤコア及びワイヤ編組シールドの周りに載置され、ワイヤ編組シールドの一部がフレア状になり、ワイヤコアの方向に対して実質的に垂直になるように、ワイヤ編組シールドの端部が高電圧垂直ディスクフェルールに固定されるか、又はフェルールの間に固着される。高電圧垂直ディスクフェルールの中心の開口又は穴は、ワイヤコア、ワイヤコア絶縁体、及びワイヤ編組シールドの少なくともいずれかを内部に収容し、ワイヤ編組シールドは、ワイヤコア絶縁体の周囲にある。
【0006】
高電圧コネクタ組立体の垂直ディスクフェルールは、一旦ワイヤ編組シールドに固着されると、外側絶縁体が切断される地点又は位置(外側絶縁体の垂直面)に向かって、コア絶縁体上をスライドする。ワイヤ編組シールドは押し戻され、ワイヤ編組シールドが垂直ディスクフェルールに対して自然のバネ力を発生することを可能にし、ワイヤ編組シールドは、圧縮され、蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は自身に対して折り畳まれた状態又は状況になり、したがって、ワイヤが押されているときにフェルールがワイヤコアに沿って移動した方向に押し戻されて、垂直ディスクフェルールを前方(そこに取り付けられたワイヤ又は端子の切断端部に向かって)に押す。この力により、高電圧コネクタ組立体の高電圧垂直ディスクフェルール又はワイヤ編組シールドは、それらの間にある場合、使用時に高電圧コネクタ組立体のグランド構造と接触したままであるか、又は単一の高電圧垂直ディスクフェルールとして使用時にハウジング又はフェルールに対してワイヤ編組シールドを押圧する。
【0007】
異なる実施形態において、高電圧コネクタ組立体の高電圧垂直ディスクフェルールの高電圧ディスク状構造の構造的配置が、それが打ち抜き可能な任意の形状をとることが可能であることは、それが、特定の形状を必要とする可能性がある対応する金属コネクタハウジングと共に使用される際に、完全又は略完全な電磁干渉(EMI)保護を提供することを可能にし、さらに、EMIの漏洩を可能にする可能性がある従来のフェルール及び従来の打ち抜きシールドとは異なり、ワイヤ又は端子が挿入されるそのような対応する金属コネクタハウジングと共に使用される際に、ワイヤ又は端子が挿入される開口部又は穴を覆うことによって、EMIの漏洩をほとんど又は全く許容しないようになる。
【0008】
本発明における高電圧組立体の高電圧垂直ディスクフェルールはまた、ワイヤコア又は端子(電力回路)とワイヤ編組シールド又はフェルール(グランド回路)との間に十分なクリアランスを提供するとともに、ワイヤ編組シールドのほつれ線が電力回路に接触する可能性を制限することによって、作業における電力回路とグランド回路との間の接触の可能性を制限する。
【0009】
例えば、少なくとも1つの高電圧垂直ディスクフェルールが、例えば、端子を収容する金属コネクタハウジングに直接当接している本発明の実施形態では、生成されたEMIは、金属コネクタハウジングから少なくとも1つの高電圧垂直ディスクフェルールに進み、ワイヤ編組シールドのフレア部分に入る。EMIの経路はさらに、ワイヤ編組シールドのフレア部分からワイヤ編組シールドの、圧縮され、蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分へと進んでこれらを通過し、EMIの経路は最終的にワイヤ編組シールドの、圧縮され、蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分からグランドへと導かれる。代替的に、本発明のこの実施形態では、2つの高電圧垂直ディスクフェルールが、それらの間に挟持されたワイヤ編組シールドのフレア部分と共に提供され、高電圧垂直ディスクフェルールのうちの1つが金属コネクタハウジングに直接当接して接触する。
【0010】
例えば、本発明の別の実施形態では、ワイヤ編組シールドのフレア部分が金属コネクタハウジングに直接当接するのに対し、高電圧垂直ディスクフェルールがワイヤ編組シールドのフレア部分に直接当接して接触する。この実施形態においては、生成されたEMIは、金属コネクタハウジングからワイヤ編組シールドの、圧縮され、蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分へと進んでこれらを通過する経路、及び最終的にワイヤ編組シールドの、圧縮され、蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分からグランドへと導かれる経路を有する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、高電圧垂直ディスクフェルールの第1実施形態を採用した高電圧コネクタ組立体に沿ったEMI経路を、側面図で示したものである。
図2図2は、高電圧垂直ディスクフェルールの第2実施形態を採用した高電圧コネクタ組立体に沿ったEMI経路を、側面図で示したものである。
図3図3は、高電圧垂直ディスクフェルールの第1実施形態又は第2実施形態のいずれかを採用する高電圧コネクタ組立体に沿ってEMIがとる経路を示すフローチャートである。
図4図4は、高電圧垂直ディスクフェルールの第3実施形態を採用した高電圧コネクタ組立体に沿ったEMI経路を、側面図で示したものである。
図5図5は、高電圧垂直ディスクフェルールの第3実施形態を採用する高電圧コネクタ組立体に沿ってEMIがとる経路を示すフローチャートである。
図6図6は、本発明の高電圧コネクタに採用される高電圧垂直ディスクフェルールの正面図である。
図7図7は、ワイヤとともに完全に組み立てられた本発明の高電圧コネクタの2つの高電圧垂直ディスクフェルールを使用する、本発明の高電圧コネクタに採用される高電圧垂直ディスクフェルールの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の高電圧コネクタ組立体は、図1において概して参照番号1で呼ばれるが、高電圧垂直ディスクフェルール3の第1実施形態を採用する。高電圧垂直ディスクフェルール3の第1実施形態は、前面5aを備える第一高電圧垂直ディスクフェルール5と、後面7aを備える第二の第一高電圧垂直ディスクフェルール7とを少なくとも含む。以下により十分に説明するように、第一高電圧垂直ディスクフェルール5及び第二高電圧垂直ディスクフェルール7は、金属容器ハウジング12内へと延びるワイヤコア絶縁体9上に取り付けられる。金属製容器ハウジング12内には、ワイヤコア絶縁体9の他に、ワイヤコア15及びこれに接続された端子18がある。高電圧垂直ディスクフェルール3の第1実施形態に隣接して、ワイヤ編組シールド23があるが、これは、以下により十分に説明するように、ワイヤ編組シールド23の、圧縮され、蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分20を含む。ワイヤ編組シールド23の、圧縮され、蛇腹状にされ、ひだ付け、又は折り畳まれた部分20の一端には、ワイヤ30の外側絶縁体25がある。端子18、ワイヤコア15、ワイヤコア絶縁体9、第1実施形態の(第一及び第二高電圧ディスクフェルール5、7を備える)垂直ディスクフェルール3、外側絶縁体25及びワイヤ30は、全て接続されて高電圧コネクタ組立体1を構成している。
【0013】
高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)は、任意の導電性材料(限定されるわけではないが、銅、スズめっきされた銅、鋼、黄銅合金、青銅など、又は冶金学で知られている任意の類似の種類の導電性金属など)で作ることができる。高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)は、図6に示すように、外側エッジ102と、開口又は通孔106を画定する内側エッジ104と、さらに、平坦である前面5a、同じく平坦である後面7aとから構成される。本発明の高電圧コネクタ組立体1の第1実施形態の第1実施形態の高電圧垂直ディスクフェルール7を構成する第一高電圧縦型ディスクフェルール5と第二高電圧垂直ディスクフェルール7とは、実質的に同一の構成であってもよい。好ましくは、外側エッジ102と前面5aとが直交し、同様に外側エッジ102と後面7aとが直交している。また、内側エッジ104と前面5aとが直交し、同様に内側エッジ104と後面7aとが直交している。したがって、ワイヤ30に平行な方向、又はワイヤ30に対して軸方向における外側エッジ102及び内側エッジ104の距離又は長さは、本発明の高電圧コネクタ組立体1(30、60)(図1、2、及び4参照)に採用される高電圧垂直ディスクフェルール100の厚さ又は長さを規定する。
【0014】
また、本発明の高電圧コネクタ1(30、60)に採用される高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)は、これに限定されるものではないが、丸みを帯びた、円形の垂直ディスク状構造であることが好ましい。ディスク状構造は、主に、前面5a及び後面7aの垂直な平坦面から構成され、外側エッジ102の境界、エッジ又は垂直形状を限定するものは、必ずしも丸みを帯びるように形成されるとは限らず、また必ずしも丸みを帯びている必要もなく、さらに、打ち抜き可能な任意の形状をとることができる。例えば、垂直ディスクフェルール3(5、7)の形状は、外側エッジ102を画定する打ち抜き手段によって許容される長円、楕円、又はその他の任意の形状の形状をとることができる。好ましくは、垂直ディスクフェルール3(5、7)の形状は、関連するワイヤ30又は端子18(図1図2及び図4参照)が取り付けられ、垂直ディスクフェルール3(5、7)と共に使用されている通過する必要があるコネクタハウジング内の対応する穴又は通孔(図示せず)を完全に又は実質的にカバーする。したがって、垂直ディスクフェルール3(5、7)の形状は、対応する金属コネクタハウジング12(図1図2及び図4参照)と共に使用されるときに、完全な又は実質的な電磁干渉(EMI)抑制又はカバーを提供することを可能にする。対応する金属コネクタハウジング12自体は、その凹部又はキャビティ(図示せず)に垂直ディスクフェルール3(5、7)が適合するように特定の形状であることを必要とすることがある。(図6及び図7では、略円形の垂直ディスクフェルール3(5、7)を示しているが、その前面5a及び後面7aが、開口106及び開口106を通して挿入され収容されるそれぞれのワイヤ30から垂直に、外側に放射状に延びていることを参照。)
【0015】
図1図2及び図4に示すように、ワイヤ30は、ワイヤコア部分15と、ワイヤコア絶縁体9と、ワイヤ編組シールド23と、外側ワイヤ絶縁体25とから構成されている。先に説明したように、垂直ディスクフェルール3(5、7)の前面5a及び後面7aは、ワイヤ30の軸方向に対し概して垂直であることが好ましい。前面5a及び後面7aの直径又はサイズは、垂直ディスクフェルール3(5、7)が、それぞれの金属コネクタハウジング12内の穴をカバーするのに十分な大きさであり、当該穴は、ワイヤコア15とワイヤコア絶縁体9の少なくともどちらかのそれぞれの部分、及び端子18を収容するのに十分な大きさである。したがって、高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)の前面5a及び後面7aのサイズは制限されないが、それらのそれぞれのサイズは、それらがワイヤ30の外側絶縁体25のサイズ以上であるようにする必要があり、その結果、垂直ディスクフェルール3(5、7)は、垂直ディスクフェルール3(5、7)用の開口部106を画定する内側エッジ104を有することができ、これは、それぞれのワイヤ30のサイズと共に適切な使用のために適切なサイズであり、一方、垂直ディスクフェルール3(5、7)は、グランド要素を有する適切なグランドのための適切な表面を前面5a及び後面7aに有し、使用時に適切に機能し、ワイヤ30は、フェルール3(5、7)の後側で可撓性を維持する。高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)の開口106はまた、後述するように、必要に応じて、高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)がワイヤ30のワイヤ編組シールド23上を自由に移動することを可能にするサイズである。
【0016】
高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)は、それぞれの金属コネクタハウジング12内のそれぞれのグランド要素と、その前側垂直面5aで接触するか、又は、ワイヤ編組シールド23のフレア部分Fを間に挟んで単一のフェルール3として使用されるときに、その前側垂直面5a及びワイヤ編組シールド23と組み合わせて接触する。それぞれの金属コネクタハウジング12内のグランド要素は、例えば、グランドする目的のために金属コネクタハウジング12内で、金属コネクタハウジング12上で、又は金属コネクタハウジング12によって利用される、めっきされた表面、従来の打ち抜き加工されたシールド、箔で裏打ちされた表面、又は他の導電性材料であり得る。高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)の外側エッジ102はまた、所望であれば、それぞれの金属コネクタハウジング12のグランド要素と接触してもよい。
【0017】
軸方向における高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)の厚さは、外側エッジ102の長さによって規定されるが、好ましくは1 mm以下である(ただし、そのサイズ及び長さの少なくともいずれかはこれに限定されない);また、軸方向における高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)の好ましい厚さは、従来の圧着フェルールと比較して、それぞれのコネクタハウジングにおいて必要とされる空間を少なくするのに十分に薄く維持され、従来の圧着フェルールよりも薄く又は短く、また、以下にさらに説明するように、ワイヤ30の適切な巻きとりを可能にする。高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)の厚さは、必要に応じて高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)が各金属コネクタハウジング12の一部分内に存在するように、各金属ハウジングコネクタハウジング12の凹部内に高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)を収容することがさらに好ましく、それによって、本発明のコネクタ組立体1(30、60)が組み立てられるときに、従来のフェルールよりもはるかに短い設計を金属コネクタハウジング12に提供する。高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)はまた、金属コネクタハウジング12の表面又は側面に実質的に当接することによって、各金属コネクタハウジング12の外側に収容されてもよい(図1図2及び図4参照)。
【0018】
本発明の高電圧コネクタ組立体1(30、60)を組み立てる際には、ワイヤ30を高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)内に押し込んでワイヤ編組シールド23を貫通させることにより、ワイヤ編組シールド23が押し戻され、垂直ディスクフェルール3(第1実施形態のように2つの垂直ディスクフェルール5、7が使用される場合には、第二の垂直ディスクフェルール(又は最後方の垂直ディスクフェルール)7)に対して自然のバネ力を発生させ、ワイヤ編組シールド23は自身に対して蛇腹状、ひだ状又は折り畳まれた状態の部分20を展開した状態又は状況になり、したがって、ワイヤ30が押されているときに、高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)がワイヤコア15に沿って移動した方向に押し戻されて、高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)を前方(又はそこに取り付けられたワイヤ30又は端子18の切断端部に向かって)に押す。この力は、高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)及びワイヤ編組シールド23の少なくともどちらかが、垂直ディスクフェルール3と金属コネクタハウジング12との間にある場合には、コネクタハウジング12のグランド構造と接触し続けることを可能にする。第3実施形態(図4に示す)がそうであるように、単一の垂直ディスクフェルール3が使用される場合、この力は、グランド要素又は金属コネクタハウジング12に当接するワイヤ編組シールド23に対して垂直ディスクフェルール3を押す。
【0019】
図1に示すのは、高電圧コネクタ組立体1の第1実施形態であり、2つの垂直ディスクフェルール5、7の好適な使用である。2つの垂直ディスクフェルール5、7、第一の垂直ディスクフェルール5及び第二の垂直ディスクフェルール7を使用することにより、ワイヤ30のフレア部分Fのワイヤ編組シールド23を第一の垂直ディスクフェルール5の前面5aと第二の垂直ディスクフェルール7の後面7aとの間に挟持することができる。第一の垂直ディスクフェルール5は、第一の垂直ディスクフェルール5及び第二の垂直ディスクフェルール7がワイヤ編組シールド23のフレア部分Fに接触するように、編組シールド部分23の周りに配置されている。上述の構造的配置は、ワイヤ編組シールド23のフレア部分F、第一の垂直ディスクフェルール5、及び第二の垂直ディスクフェルール7の間の適切な接触を提供する。はんだ又はその他の機械的又は電気機械的手段(図示せず)を使用して、第一及び第二の垂直ディスクフェルール5、7間のフレア部分Fの挟持又は挿入をさらに安定化又は促進し、また、以下にさらに説明するように、これらの部品の構造的配置又は関係を確保して、これらの部品を通過するEMI経路の完全な連続性を確保してもよい。
【0020】
垂直ディスクフェルール3に2つの垂直ディスクフェルール5、7を使用する場合、上述したように、それらの間に挿入又は挟持されたワイヤ編組シールド23のフレア部分Fを保持及び維持するために、2つの垂直ディスクフェルール5、7を互いにしっかりと固着することがさらに又は最適に望まれる。2つの垂直ディスクフェルール5、7を適切に動作させるために、機械的手段又は電気機械的手段を使用して2つの垂直ディスクフェルール5、7を接続することが好ましい。例えば、はんだ付け、溶接(抵抗、スポット、超音波など)、又はろう付けは、2つの垂直ディスクフェルール5、7を構成するそれぞれの金属を接続するために使用できる電気機械的方法である。また、プレスフィットやスナップフィットを用いた機械的接合を用いてもよい。2つの垂直ディスクフェルール5、7を一緒に固定する手段は、第二の垂直ディスクフェルール7を第一の垂直ディスクフェルール5に接続するための適切な導電及び物理的基板の少なくともいずれかを提供及び促進し、したがって、第一の垂直ディスクフェルール5が対応する金属コネクタハウジング12内のグランド構造と接触するとき又は接触した場合に、(垂直ディスクフェルール3を構成する)2つの垂直ディスクフェルール5、7のフレア部分F又はワイヤ編組シールド23への導電性接続及び接触を保証する。あるいは、単一の高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)を使用する場合(本発明の第2実施形態及び第3実施形態のように、それぞれ図2及び図4に示すように、ワイヤ編組シールド23のフレア部分Fと高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)とをはんだ付けして、これらを確実に組み合わせて固定してもよい。
【0021】
図1及び図2は、ワイヤ30に設けられた端子18の使用を示している。端子18は、ワイヤ30のワイヤコア部分15に固着(例えばはんだ付け)されることによりワイヤ30の端部に固定されている。図1は、2つの垂直ディスクフェルール5、7を採用した垂直ディスクフェルールを示しているが、本発明で使用されるコネクタ組立体30、60の第2及び第3実施形態は、これらに限定されるものではなく、単一の垂直ディスクフェルール5、7への置換及び使用は、図示及び以下にさらに説明するように、本発明の構造、構造的配置、又は方法に同様に適用することができる。
【0022】
第1実施形態(図1)では、2つの垂直ディスクフェルール5、7が使用されるときは、一方がワイヤシールド23(第二の垂直ディスクフェルール7)周りに載置され、他方(第一の垂直ディスクフェルール5)がコア絶縁体9周りに載置されている。ここで、ワイヤ編組シールド23のフレア部分Fは、第一及び第二のディスクフェルール5、7に挟持されている。第2実施形態(図2)では、単一の垂直ディスクフェルール3を使用して、フレア部分Fのワイヤ編組シールド23を、固定するか又は垂直ディスクフェルール3の後面7aに対して対面させると、垂直ディスクフェルール3がワイヤコア絶縁体9周りに載置される。第3実施形態(図4)では、単一の垂直ディスクフェルール3を使用して、ワイヤシールド23を垂直ディスクフェルール3の前面5aに固定するか又は対面させた場合に、垂直ディスクフェルール3がワイヤ編組シールド23周りに載置される。
【0023】
図1に示すように、本発明の第1実施形態では、ワイヤ30の編組シールド部分23は、2つの垂直ディスクフェルール5、7の間に固着されている。第一及び第二の垂直ディスクフェルール5、7で構成される垂直ディスクフェルール3は、ワイヤシールド23の一部がコア部分15の絶縁体9に沿って平坦となり、ワイヤ編組シールド部分23のフレア端Fが2つの垂直ディスクフェルール5、7の間の位置から動かないように固着される方向に完全に延在しているので、ワイヤ30に沿って端子18に向かってワイヤ30に沿って軸方向に移動することができない。第二の垂直ディスクフェルール7はワイヤ編組シールド23周りに載置され、第一の垂直ディスクフェルール5はコア絶縁体9周りに載置される。ワイヤ30は、ワイヤ編組シールド23を束ねること又は蛇腹状にすること(ワイヤ編組シールド23の部分20を参照)を含む「巻き上げ」と見なされるものの間に、両方の垂直ディスクフェルール5、7の開口106を通って延びるが、これは、ワイヤコア15がさらにワイヤ編組シールド23の露出長に関連するときに、ワイヤコア15の移動に対する緩み又は公差に起因する。ワイヤ編組シールド23は、2つの垂直ディスクフェルール5、7の、端子18及びワイヤコア15が延びている側とは反対側に束ねられる。2つの垂直ディスクフェルール5、7がワイヤ30の軸方向に沿ってワイヤ30と平行に移動するにつれて、ワイヤコア15は、2つの垂直ディスクフェルール5、7の開口106に沿い、それを通って移動する。その結果、ワイヤ編組シールド部分23は、ワイヤ30の「巻き上げ」が生じるときに、参照番号20によって示されるように、それ自体に束ねられるか、又は蛇腹状にされる。ワイヤ編組シールド23は、ワイヤ30の外側絶縁体25で露出されている箇所から、第二の垂直ディスクフェルール7の後面7aに接触し得るところまで束ねられる。
【0024】
図2に示すように、ワイヤ編組シールド部分23が束ねられたり又は蛇腹状にされたりした後、ワイヤシールド23の、束ねられたり又は蛇腹状になるようにされたりした部分20は、垂直ディスクフェルール3の後面7aに対して力を与える。これは、ワイヤ編組シールド23が自身に押し付けられ、垂直ディスクフェルール3に対して押し上げられながら圧縮されるようになるためである。したがって、この編組シールド部分23の蛇腹状にされた部分20は、ワイヤ23がこの構造配置にあるときに、図1の垂直ディスクフェルール3の第二の垂直ディスクフェルール7の後面7a、又は図2の垂直ディスクフェルール3の後面7aに対して、バネ状の力を与える。ワイヤシールド23によってもたらされる力は、図1の垂直ディスクフェルールの第二の垂直ディスクフェルール7、又は図1の垂直ディスクフェルール3が、金属コネクタハウジング12の表面、及び金属コネクタハウジング12に組み込まれたそれぞれの遮蔽手段の少なくとも一方に対して押圧されることを提供、又は保証する。一方で、図1の垂直ディスクフェルール3の第二の垂直ディスクフェルール7の後面7a、又は図2の垂直ディスクフェルール3の後面7aも、金属コネクタハウジング12内の開口又は通孔(図示せず)を適切にカバーする。
【0025】
図3は、高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)の第1実施形態を採用した高電圧コネクタ組立体1に沿ったEMIの経路を示すフローチャートである。図3図1も参照)に示すように、EMIは、ステップ1(S1)において、金属コネクタハウジング12から高電圧ディスクフェルール3の第一の高電圧ディスクフェルール5に導かれ、次いでステップ2(S2)において、ワイヤ編組シールド23のフレア部分Fに移動する。ここで、ワイヤ編組シールド23のフレア部分Fはワイヤ編組シールド23の圧縮部分20に接続されているので、ステップ3(S3)において、EMIはフレア部分Fからワイヤ編組シールド23の圧縮部分20に直接導かれる。その後、ステップ4(S4)において、EMIはワイヤ編組シールド23の圧縮部分20からグランドに導かれる。
【0026】
本発明の高電圧コネクタ組立体30の第2実施形態では、図2に示すように、ワイヤ30のワイヤ編組シールド23のフレア部分Fが単一の垂直ディスクフェルール3の後面7aに固着されている。ワイヤ編組シールド23のフレア部分Fが一旦取り付けられると、垂直ディスクフェルール3は、ワイヤ30に沿って端子18に向かってワイヤ30に沿って軸方向にさらに前方に移動することができないが、これは、ワイヤ編組シールド23の一部が、教示されるような方向、及びワイヤコア15のワイヤコア絶縁体9に沿って平坦になるように固着される方向に完全に延伸されるからであり、ワイヤ編組シールド部分23のフレア部分Fが、垂直ディスクフェルール3上の位置から移動しないように固定及び固着され、垂直ディスクフェルール3の後面7aにはんだを用いてさらに固着されるかもしれないからである。さらに、ワイヤ編組シールド23は垂直ディスクフェルール3に固定又は固着されなくてもよいが、同様に編組シールド部分23のフレア部分Fから遠ざかるように移動する。しかし、ワイヤシールド23が固着された状態では、単一の垂直ディスクフェルール3(図2に示す第2実施形態)は、外側ワイヤ絶縁体25に向かって軸方向に移動可能であり、ワイヤ又は取り付けられた端子18の切断端部から遠ざかる方向に移動可能である。したがって、単一の垂直ディスクフェルール3を使用して、ワイヤ編組シールド23を固定したり、垂直ディスクフェルール3の後面7aに当てたりした場合、垂直ディスクフェルール3はワイヤコア絶縁体9周りに載置され、ワイヤ編組シールド23周りには載置されない。その結果、ワイヤ30は、ワイヤ編組シールド23を束ねること又は蛇腹状にすること(ワイヤ編組シールド23の部分20)を含む「巻き上げ」と見なされるものの間に、垂直ディスクフェルール3の開口106を通って延びるが、これは、ワイヤコア15がさらにワイヤ編組シールド23の露出長に関連するときに、ワイヤコア15の移動に対する緩み又は公差に起因する。ワイヤ編組シールド23は、垂直ディスクフェルール3の、端子18及びワイヤコア15が延びている、高電圧垂直ディスクフェルール3の前面5a側とは反対側に束ねられる。垂直ディスクフェルール3がワイヤ30の軸方向に沿い、ワイヤコア絶縁体9に沿って、かつワイヤ30に平行に移動するにつれて、ワイヤコア15は垂直ディスクフェルール3の開口106に沿い、かつそれを通って移動する。その結果、ワイヤ編組シールド部分23は、ワイヤ30の「巻き上げ」が生じるときに、それ自体に束ねられるか、又は蛇腹状にされる(ワイヤ編組シールド23の部分20を参照)。ワイヤ編組シールド23は、ワイヤ30の外側絶縁体25で露出されている箇所から、第二の垂直ディスクフェルール3の後面7に接触し得るところまで束ねられる。図2にさらに示すように、ワイヤ編組シールド部23が(ワイヤ編み組シールド23の部分20におけるように)束ねられたり、又は蛇腹状になるようにされたりした後、ワイヤシールド23のこの部分20は、垂直ディスクフェルール3の後面7aに対して力を与える。これは、ワイヤ編組シールド23が自身に押し付けられ、垂直ディスクフェルール3に対して当接されながら圧縮されるようになったためである。従って、より具体的には、ワイヤ編組シールド23が垂直ディスクフェルール3と外側絶縁体25との間の空間で束ねられるか蛇腹状されるかによって、ワイヤ編組シールド23の露出部分がワイヤコア絶縁体9に沿って延び、ワイヤ編組シールド23の端部(又はフレア部分F)が垂直ディスクフェルール3とワイヤ編組シールド23の蛇腹状部分20との間に位置する。従って、ワイヤ編組シールド23のこの蛇腹状にされた部分20は、ワイヤ30がこの状態にあるとき、垂直ディスクフェルール3に対してバネ状の力を与える。ワイヤ編組シールド23によってもたらされるバネ力は、垂直ディスクフェルール3の前面5aが金属コネクタハウジング12の表面及び金属コネクタハウジング12の内部、又は内部のそのようなそれぞれのシールド手段(図示せず)に対して押圧されて接触することを提供又は保証し、垂直ディスクフェルール3はさらに金属コネクタハウジング12内の開口又は通孔(図示せず)を適切にカバーする。
【0027】
本発明の高電圧コネクタ組立体30における第2実施形態において同様に適用可能なものは、図3のフローチャートに示されるEMI経路である。図3のフローチャートは、本発明の第2実施形態に関して、高電圧コネクタ組立体30に沿ってEMIがとる経路を示しているが、これは高電圧垂直ディスクフェルール3を単独で使用した第2実施形態を採用したものである。図3図2も参照)に示すように、EMIは、ステップ1(S1)において、金属コネクタハウジング12から高電圧ディスクフェルール3に導かれ、次いでステップ2(S2)において、ワイヤ編組シールド23のフレア部分Fに移動する。ここで、ワイヤ編組シールド23のフレア部分Fはワイヤ編組シールド23の圧縮部分20に接続されているので、ステップ3(S3)において、EMIはフレア部分Fからワイヤ編組シールド23の圧縮部分20に直接導かれる。その後、ステップ4(S4)において、EMIはワイヤ編組シールド23の圧縮部分20からグランドに導かれる。
【0028】
図4に示すように、ワイヤ30のワイヤ編組シールド23のフレア部分Fは、単一の垂直ディスクフェルール3の前面5aに固着されている。ワイヤ編組シールド23のフレア部分Fが一旦取り付けられると、垂直ディスクフェルール3は、ワイヤ30に沿って端子18に向かってワイヤ30に沿って軸方向にさらに前方に移動することができないが、これは、ワイヤ編組シールド23の一部分が、教示されるような方向、及びワイヤコア部分15のワイヤコア絶縁体9に沿って平坦になるように固定される方向に完全に延伸されるからであり、ワイヤ編組シールド部分23のフレア部分Fが、垂直ディスクフェルール3上の位置から移動しないように固定及び固着され、垂直ディスクフェルール3の前面5aにはんだを用いてさらに固着されるかもしれないからである。さらに、ワイヤ編組シールド23は垂直ディスクフェルール3に固定又は固着されなくてもよいが、同様に編組シールド部分23のフレア部分Fから遠ざかるように移動する。しかし、ワイヤ編組シールド23が固着された状態では、単一の垂直ディスクフェルール3は、外側ワイヤ絶縁体25の垂直部分に向かって軸方向に移動可能であり、ワイヤ又は取り付けられた端子18の切断端部から遠ざかる方向に移動可能である。このように、単一の垂直ディスクフェルール3を使用して、ワイヤ編組シールド23を垂直ディスクフェルール3の前面5aに固定するか又は対面させたときは、垂直ディスクフェルール3がワイヤ編組シールド23周りに載置される。ここで、ワイヤは、ワイヤ編組シールド23の部分20を束ねること又は蛇腹状にすることを含む「巻き上げ」と見なされるものの間に、垂直ディスクフェルール3の開口106を通って延びるが、これは、ワイヤコア15がさらにワイヤ編組シールド23の露出長に関連するときに、ワイヤコア15の移動に対する緩み又は公差に起因する。ワイヤ編組シールド23は、垂直ディスクフェルール3の、端子18及びワイヤコア15が延びている、垂直ディスクフェルール3の前面5a側とは反対側に束ねられる。垂直ディスクフェルール3がワイヤ30の軸方向に沿い、ワイヤ編組シールド23に沿って、かつワイヤ30に平行に移動するにつれて、ワイヤコア15は垂直ディスクフェルール3の開口106に沿い、かつそれを通って移動する。その結果、ワイヤ編組シールド23は、ワイヤ30の「巻き上げ」が生じるときに、ワイヤ編組シールド23の部分20において示されるように、それ自体に束ねられる。ワイヤ編組シールド23は、ワイヤ30の外側絶縁体25で露出されている箇所から、第二の垂直ディスクフェルール3の後面7に接触し得るところまで束ねられる。図4に示すように、ワイヤ編組シールド部23がそれの部分20におけるように、束ねられたり、又は蛇腹状になるようにされたりした後、ワイヤシールド23のこの部分20は、垂直ディスクフェルール3の後面7aに対して力を与える。これは、ワイヤ編組シールド23が自身に押し付けられ、垂直ディスクフェルール3に対して当接されながら圧縮されるようになったためである。従って、より具体的には、垂直ディスクフェルール3と外側絶縁体25との間の空間にワイヤ編組シールド23を束ねたり蛇腹状にしたりすることにより、ワイヤ編組シールド23の露出部分がワイヤコア絶縁体9に沿って延び、ワイヤ編組シールド23のフレア部分Fが垂直ディスクフェルール3と金属コネクタハウジング12との間に位置する。従って、ワイヤ編組シールド23のこの蛇腹状にされた部分20は、ワイヤ30がこの状態にあるとき、垂直ディスクフェルール3に対してバネ状の力を与える。ワイヤ編組シールド23によってもたらされるバネ力は、垂直ディスクフェルール3の前面5aがワイヤ編組シールド23のフレア部分Fに対して押圧されて接触することを提供又は保証し、又はワイヤ編組シールド23が、さらに固着手段を使用して又ははんだ付けされてさらに固着される場合には、ワイヤ編組シールド23が金属コネクタハウジング12の表面及び金属コネクタハウジング12の内部、又は内部のそのようなそれぞれのシールド手段(図示せず)に押圧されて接触することを保証し、垂直ディスクフェルール3はさらに金属コネクタハウジング12内の開口又は通孔(図示せず)を適切にカバーする。
【0029】
図5は、高電圧垂直ディスクフェルール3の第の実施形態を採用する高電圧コネクタ組立体60に沿ってEMIがとる経路を示すフローチャートである。図5に示すように、EMIは、ステップ1´(S1´)において、金属コネクタハウジング12から直接ワイヤ編組シールド23のフレア部分Fに直接導かれ、フレア部分Fは金属コネクタハウジング12に当接及び接触する。EMIは、ステップ2´(S2´)において、次に、フレア部分Fからワイヤ編組シールド23の圧縮部分20に直接移動し、ワイヤ編組シールド23のフレア部分Fはワイヤ編組シールド23の圧縮部分20に接続される。ステップ3´(S3´)において、EMIはワイヤ編組シールド23の圧縮部分20からグランドに導かれる。
【0030】
本発明の高電圧コネクタ1、30、60に採用される高電圧垂直ディスクフェルール3(5、7)もまた、運用時における電気的クリアランスを増大させる。換言すれば、ワイヤ30の金属コネクタハウジング12内への移動距離の結果として、垂直ディスクフェルール3(5、7)及びワイヤ編組シールド23(グランド回路)が端子18又はワイヤコア15(電力回路)からさらに離れて存在することによって、また端子18又はワイヤコア15が垂直ディスクフェルール3(5、7)から離れて延長していることによって、取り付けられた端子により近い従来のフェルールを有する従来のフェルール構造配置及びアセンブリと比較して、電気的クリアランスはこれら2つの構成要素から増加する。
【0031】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の設計変更や構成変更等を行うことができる。上述の説明は本発明の好適な実施形態に係るものであるが、他の改変や変更は当業者にとって明らかであり、本発明の精神を逸脱することなく実施することが可能であることにも留意されたい。さらに、本発明の一実施形態との関連において説明された構造的配置又は特徴は、上記において明示的な記載がないとしても、他の実施形態にともなって採用することが可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2021-08-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法であって:
前記コネクタ組立体が、ワイヤの外側絶縁体と前記少なくとも前記垂直ディスクフェルールとの間に、ワイヤ編組シールドを提供し、また、前記ワイヤ編組シールドと前記ワイヤのワイヤコアを収容する金属コネクタハウジングとの間に、前記少なくとも前記垂直ディスクフェルールを提供するステップと、
前記少なくとも前記金属コネクタハウジングによって生成された前記EMIを、前記少なくとも1つの垂直ディスクフェルールに導くステップと、
前記少なくとも1つの垂直ディスクフェルールから前記ワイヤ編組シールドへ前記EMIを導き、前記ワイヤ編組シールドの第一部分が、前記少なくとも1つの垂直ディスクフェルールの実質的に平坦な表面に対して固定され、
その後、前記EMIを、前記ワイヤ編組シールドからグランドに導くステップと、を含む、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項2】
前記コネクタ組立体に前記編組シールドを提供する前記ステップが、前記ワイヤ編組シールドに少なくとも前記第一部分及び第二部分を提供するステップを含むことを特徴とする、請求項1記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項3】
前記編組シールドの前記第一部分はフレア部分であり、前記編組シールドの前記第二部分は蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分であることを特徴とする、請求項2記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項4】
少なくとも前記金属コネクタハウジングによって生成された前記EMIを前記少なくとも1つの垂直ディスクフェルールに導くことは、前記EMIを前記金属コネクタハウジングから2つの垂直ディスクフェルールのうちの第一のものに導くことを含む、請求項1記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項5】
前記EMIを、前記第一のディスクフェルールから前記ワイヤ編組シールドに導くステップをさらに特徴とする、請求項4記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項6】
前記垂直ディスクフェルールの前記少なくとも1つから前記EMIを導くステップは、前記垂直ディスクフェルールの前記少なくとも1つから前記EMIを前記ワイヤ編組シールドの前記フレア部分に導き、次いで前記ワイヤ編組シールドの蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分に導くステップを含むことを特徴とする、請求項3記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項7】
前記EMIを前記編組シールドから前記グランドへ導く前記ステップは、前記EMIを前記ワイヤ編組シールドの前記蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分から前記グランドへ導くステップを含むことを特徴とする、請求項3記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項8】
前記コネクタ組立体を提供する前記ステップは、前記ワイヤ編組シールドの前記フレア部分を2つの垂直ディスクフェルール間に挟持し、前記垂直ディスクフェルールと前記ワイヤの前記外側絶縁体との間に前記ワイヤ編組シールドの前記蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分を提供するステップを含むことを特徴とする、請求項3記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項9】
前記ワイヤ編組シールドの前記フレア部分を挟持する前記2つの垂直ディスクフェルールは、前記金属コネクタハウジングに接触又は当接し、また前記金属コネクタハウジングと前記ワイヤ編組シールドのハウジングと前記ワイヤ編組シールドの前記蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分との間に設けられることを特徴とする、請求項3記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項10】
前記コネクタ組立体を提供する前記ステップは、前記垂直ディスクフェルールを前記金属コネクタハウジングに接触又は当接させるステップと、前記ワイヤ編組シールドの前記フレア部分を前記垂直ディスクフェルールと前記ワイヤ編組シールドの前記蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分との間に配置するステップとを含み、前記ワイヤ編組シールドの前記蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分は、前記ワイヤ編組シールドの前記フレア部分と前記ワイヤの前記外側絶縁体との間に配置されることを特徴とする、請求項3記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項11】
電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法であって:
ワイヤのワイヤコアを収容する金属コネクタハウジングと前記垂直ディスクフェルールとの間のワイヤ編組シールドの第一部分と、前記ワイヤの外側絶縁体と前記垂直ディスクフェルールとの間の前記ワイヤ編組シールドの第二部分と、を有する前記コネクタ組立体を提供するステップと、
少なくとも前記金属コネクタハウジングによって生成された前記EMIを、前記ワイヤ編組シールドの前記第一部分に導き、前記ワイヤ編組シールドの前記第一部分を、前記少なくとも1つの垂直ディスクフェルールの実質的に平坦な表面に対して固定するステップと;
前記ワイヤ編組シールドの前記第一部分から前記ワイヤ編組シールドの前記第二部分に前記EMIを導くステップと、
その後、前記EMIを、前記ワイヤ編組シールドの第二部分からグランドに導くステップと、を含む、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項12】
前記編組シールドの前記第一部分はフレア部分であり、前記編組シールドの前記第二部分は蛇腹状にされ、ひだ付けされ、又は折り畳まれた部分であることを特徴とする、請求項10記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項13】
前記垂直ディスクフェルールが前記金属コネクタハウジングに対して押圧されて接触することを保証するために、前記ワイヤ編組シールドによってバネ力を提供するステップをさらに特徴とする、請求項1記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項14】
前記ワイヤ編組シールドのフレア部分が前記垂直ディスクフェルールに対して押圧されて接触することを保証するために、前記ワイヤ編組シールドによってバネ力を提供するステップをさらに特徴とする、請求項1記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項15】
前記ワイヤ編組シールドのフレア部分が前記金属コネクタハウジングに対して押圧されて接触することを保証するために、前記ワイヤ編組シールドによってバネ力を提供するステップをさらに特徴とする、請求項11記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【請求項16】
前記垂直ディスクフェルールが前記ワイヤ編組シールドのフレア部分に対して押圧されて接触することを保証するために、前記ワイヤ編組シールドによってバネ力を提供するステップをさらに特徴とする、請求項11記載の、電磁干渉(EMI)の影響を低減して、少なくとも1つの垂直ディスクフェルールを有するコネクタ組立体にEMI保護を提供するための方法。
【国際調査報告】