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特表2023-534327顔三次元モデル可視化方法、装置、電子機器および記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-09
(54)【発明の名称】顔三次元モデル可視化方法、装置、電子機器および記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06T 17/20 20060101AFI20230802BHJP
【FI】
G06T17/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022540757
(86)(22)【出願日】2021-11-23
(85)【翻訳文提出日】2022-06-30
(86)【国際出願番号】 CN2021132548
(87)【国際公開番号】W WO2022262201
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】202110682452.2
(32)【優先日】2021-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522002032
【氏名又は名称】厦門美図宜膚科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Xiamen MeituEve Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room 568, No.942,Tonglong 2nd Road, Gaoxin District (Xiang’an) Industries, Xiamen City, Fujian, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】羅家禎
(72)【発明者】
【氏名】陳福興
(72)【発明者】
【氏名】劉興雲
(72)【発明者】
【氏名】李志陽
(72)【発明者】
【氏名】斉子銘
【テーマコード(参考)】
5B080
【Fターム(参考)】
5B080AA14
5B080BA07
5B080CA00
5B080FA02
5B080GA22
(57)【要約】
本発明は、顔三次元モデル可視化方法、装置、電子機器、および記録媒体を提供し、三次元モデルの技術分野に関連する。前記方法は、被験者の2つの異なる時刻における第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルを取得するステップ-ここで、第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルは、三角パッチフォーマットである-と、第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルにおける座標点の間の距離を算出するステップと、距離に基づいて第1顔三次元モデルをレンダリングし、ヒートマップモデルを取得するステップと、第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルに基づいて三次元等高線をそれぞれ算出し、第1等高線モデルおよび第2等高線モデルを取得するステップと、を備える。本発明によれば、顔の変化を直観的に表現することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顔三次元モデル可視化方法であって、
被験者の2つの異なる時刻における第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルを取得するステップであって、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルは、三角パッチフォーマットであるステップと、
前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルにおける座標点間の距離を算出するステップと、
前記距離に基づいて前記第1顔三次元モデルをレンダリングし、ヒートマップモデルを取得するステップと、
前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルに基づいて三次元等高線をそれぞれ算出し、第1等高線モデルおよび第2等高線モデルを取得するステップと、
を含む、ことを特徴とする顔三次元モデル可視化方法。
【請求項2】
前記被験者の2つの異なる時刻における第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルを取得するステップは、
前記被験者の2つの異なる時刻における第1初期顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルを取得するステップと、
前記第1初期顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルの姿勢変換行列を算出するステップと、
前記姿勢変換行列に基づいて、前記第1初期顔三次元モデルを前記第2顔三次元モデルに位置合わせ、前記第1顔三次元モデルを取得するステップと、
を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の顔三次元モデル可視化方法。
【請求項3】
前記第1初期顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルの姿勢変換行列を算出するステップは、
前記第1初期顔三次元モデルの鼻先位置を球の中心として、前記第1初期顔三次元モデルを所定の半径で截取し、前記第1初期顔三次元モデルに対応する第1球体截取モデルを取得するステップと、
前記第2顔三次元モデルの鼻先位置を球の中心として、前記第2顔三次元モデルを前記所定の半径で截取し、前記第2顔三次元モデルに対応する第2球体截取モデルを取得するステップと、
所定の変換行列算出方法と、前記第1球体截取モデルおよび前記第2球体截取モデルとを用いて、前記姿勢変換行列を算出して取得するステップと、
を含む、ことを特徴とする請求項2に記載の顔三次元モデル可視化方法。
【請求項4】
前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルにおける座標点間の距離を算出するステップは、
前記第1顔三次元モデルにおける各頂点の座標に基づいて、前記第1顔三次元モデルにおける各頂点から前記第2顔三次元モデルに最も近い三角パッチまでの距離を算出するステップを含む、ことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の顔三次元モデル可視化方法。
【請求項5】
前記第1顔三次元モデルにおける各頂点の座標に基づいて、前記第1顔三次元モデルにおける各頂点から前記第2顔三次元モデルに最も近い三角パッチまでの距離を算出するステップは、
前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスを算出するステップと、
前記第1顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスに対してオクツリー構造を構築するステップと、
前記第2顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスを前記オクツリー構造の深さによって均等に分割し、所定数量の小立方体を取得するステップと、
前記第2顔三次元モデルの三角パッチと前記小立方体とを関連付けるステップと、
前記第1顔三次元モデルの頂点座標と前記小立方体とのインデックス関係に基づいて、前記第1顔三次元モデルの頂点と前記小立方体における三角パッチとを関連付けるステップと、
前記頂点の座標と関連する三角パッチとの距離に基づいて、前記第1顔三次元モデルにおける各頂点から前記第2顔三次元モデルに最も近い三角パッチまでの距離を取得するステップと、
を含む、ことを特徴とする請求項4に記載の顔三次元モデル可視化方法。
【請求項6】
前記第1顔三次元モデルの頂点の座標と前記小立方体とのインデックス関係に基づいて、前記第1顔三次元モデルの前記頂点と前記小立方体における三角パッチとを関連付けるステップは、
前記オクツリー構造に基づいて、前記第1顔三次元モデルの頂点コードを算出するステップと、
前記頂点コードと前記小立方体とのインデックス関係に基づいて、前記頂点が関連付けられる小立方体における三角パッチは空集合でない場合、前記頂点と前記小立方体における三角パッチとを関連付けることを決定するステップと、
を含む、ことを特徴とする請求項5に記載の顔三次元モデル可視化方法。
【請求項7】
前記頂点に関連付けられる小立方体における三角パッチは空集合である場合、前記小立方体を中心として、前記小立方体の所定半径近傍領域内の他の小立方体における三角パッチは空集合であるかどうかを判定するステップと、
前記他の小立方体における三角パッチは空集合でない場合、前記頂点と前記他の小立方体における三角パッチとを関連付けるステップと、
をさらに含む、ことを特徴とする請求項6に記載の顔三次元モデル可視化方法。
【請求項8】
前記距離に基づいて前記第1顔三次元モデルをレンダリングし、ヒートマップモデルを取得するステップは、
前記距離とカラーテーブルとの映射関係に基づいて、前記第1顔三次元モデルの任意の領域をカラーレンダリングし、前記ヒートマップモデルを取得するステップを含む、ことを特徴とする請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の顔三次元モデル可視化方法。
【請求項9】
前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルに基づいて三次元等高線をそれぞれ算出し、第1等高線モデルおよび第2等高線モデルを取得するステップは、
前記第1顔三次元モデルの第1高度図および前記第2顔三次元モデルの第2高度図を算出するステップと、
前記第1高度図に基づいて、前記第1顔三次元モデルの第1二次元等高線を算出するステップと、
前記第2高度図に基づいて、前記第2顔三次元モデルの第2二次元等高線を算出するステップと、
前記第1二次元等高線を第1三次元等高線に変換し、前記第2二次元等高線を第2三次元等高線に変換するステップと、
前記第1顔三次元モデルを前記第1三次元等高線に基づいてレンダリングし、前記第1等高線モデルを取得するステップと、
前記第2顔三次元モデルを前記第2三次元等高線に基づいてレンダリングし、前記第2等高線モデルを取得するステップと、
を含む、ことを特徴とする請求項1~請求項8のいずれか1項に記載の顔三次元モデル可視化方法。
【請求項10】
顔三次元モデル可視化装置であって、
三次元モデル取得モジュールと、距離算出モジュールと、ヒートマップ可視化モジュールと、等高線可視化モジュールと、を備え、
前記三次元モデル取得モジュールは、被験者の2つの異なる時刻における第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルを取得するように構成され、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルは、三角パッチフォーマットであり、
前記距離算出モジュールは、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルにおける座標点間の距離を算出するように構成され、
前記ヒートマップ可視化モジュールは、前記距離に基づいて前記第1顔三次元モデルをレンダリングし、ヒートマップモデルを取得するように構成され、
前記等高線可視化モジュールは、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルに基づいて三次元等高線をそれぞれ算出し、第1等高線モデルおよび第2等高線モデルを取得するように構成される、ことを特徴とする顔三次元モデル可視化装置。
【請求項11】
前記三次元モデル取得モジュールは、三次元モデル取得ユニットと、姿勢変換行列算出ユニットと、位置合わせユニットと、を備え、
前記三次元モデル取得ユニットは、前記被験者の2つの異なる時刻における第1初期顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルを取得するように構成され、
前記姿勢変換行列算出ユニットは、前記第1初期顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルの姿勢変換行列を算出するように構成され、
前記位置合わせユニットは、前記姿勢変換行列に基づいて、前記第1初期顔三次元モデルを前記第2顔三次元モデルに位置合わせ、第1顔三次元モデルを取得するように構成される、ことを特徴とする請求項10に記載の顔三次元モデル可視化装置。
【請求項12】
前記姿勢変換行列算出ユニットは、第1球体截取サブユニットと、第2球体截取サブユニットと、姿勢変換行列算出サブユニットと、を備え、
前記第1球体截取サブユニットは、前記第1初期顔三次元モデルの鼻先位置を球の中心として、前記第1初期顔三次元モデルを所定の半径で截取し、前記第1初期顔三次元モデルに対応する第1球体截取モデルを取得するように構成され、
前記第2球体截取サブユニットは、前記第2顔三次元モデルの鼻先位置を球の中心として、前記第2顔三次元モデルを前記所定の半径で截取し、前記第2顔三次元モデルに対応する第2球体截取モデルを取得するように構成され、
前記姿勢変換行列算出サブユニットは、所定の変換行列算出方法と、前記第1球体截取モデルおよび前記第2球体截取モデルとを用いて、前記姿勢変換行列を算出して取得するように構成される、ことを特徴とする請求項11に記載の顔三次元モデル可視化装置。
【請求項13】
前記距離算出モジュールは、前記第1顔三次元モデルにおける各頂点の座標に基づいて、前記第1顔三次元モデルにおける各頂点から前記第2顔三次元モデルに最も近い三角パッチまでの距離を算出するように構成される、ことを特徴とする請求項10~請求項12のいずれか1項に記載の顔三次元モデル可視化装置。
【請求項14】
前記距離算出モジュールは、バウンディングボックス算出ユニットと、オクツリー構築ユニットと、均等分割ユニットと、第1関連付けユニットと、第2関連付けユニットと、距離算出ユニットと、を備え、
前記バウンディングボックス算出ユニットは、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスを算出するように構成され、
前記オクツリー構築ユニットは、前記第1顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスに対してオクツリー構造を構築するように構成され、
前記均等分割ユニットは、前記第2顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスを前記オクツリー構造の深さによって均等に分割し、所定数量の小立方体を取得するように構成され、
前記第1関連付けユニットは、前記第2顔三次元モデルの三角パッチと前記小立方体とを関連付けるように構成され、
前記第2関連付けユニットは、前記第1顔三次元モデルの頂点の座標と前記小立方体とのインデックス関係に基づいて、前記第1顔三次元モデルの頂点と前記小立方体における三角パッチとを関連付けるように構成され、
前記距離算出ユニットは、前記頂点の座標と関連する三角パッチとの距離に基づいて、前記第1顔三次元モデルにおける各頂点から前記第2顔三次元モデルに最も近い三角パッチまでの距離を取得するように構成される、ことを特徴とする請求項10~請求項12のいずれか1項に記載の顔三次元モデル可視化装置。
【請求項15】
前記第2関連付けユニットは、コード算出サブユニットと、第2関連付けサブユニットと、を備え、
前記コード算出サブユニットは、前記オクツリー構造に基づいて、前記第1顔三次元モデルの頂点コードを算出するように構成され、
前記第2関連付けサブユニットは、前記頂点コードと前記小立方体とのインデックス関係に基づいて、前記頂点が関連付けられる小立方体における三角パッチは空集合でない場合、前記頂点と前記小立方体における三角パッチとを関連付けることを決定するように構成される、ことを特徴とする請求項14に記載の顔三次元モデル可視化装置。
【請求項16】
前記顔三次元モデル可視化装置は、近傍判定ユニットと、第3関連付けサブユニットと、を備え、
前記近傍判定ユニットは、前記頂点に関連付けられる小立方体における三角パッチは空集合である場合、前記小立方体を中心として、前記小立方体の所定半径近傍領域内の他の小立方体における三角パッチは空集合であるかどうかを判定するように構成され、
前記第3関連付けサブユニットは、前記他の小立方体における三角パッチは空集合でない場合、前記頂点と前記他の小立方体における三角パッチとを関連付けるように構成される、ことを特徴とする請求項14または15に記載の顔三次元モデル可視化装置。
【請求項17】
前記ヒートマップ可視化モジュールは、前記距離とカラーテーブルとの映射関係に基づいて、前記第1顔三次元モデルの任意の領域をカラーレンダリングし、前記ヒートマップモデルを取得するようにさらに構成される、ことを特徴とする請求項10~請求項16のいずれか1項に記載の顔三次元モデル可視化装置。
【請求項18】
前記等高線可視化モジュールは、高度図算出ユニットと、第1二次元等高線算出ユニットと、第2二次元等高線算出ユニットと、変換ユニットと、第1等高線可視化ユニットと、第2等高線可視化ユニットと、を備え、
前記高度図算出ユニットは、前記第1顔三次元モデルの第1高度図および前記第2顔三次元モデルの第2高度図を算出するように構成され、
前記第1二次元等高線算出ユニットは、前記第1高度図に基づいて、前記第1顔三次元モデルの第1二次元等高線を算出するように構成され、
前記第2二次元等高線算出ユニットは、前記第2高度図に基づいて、前記第2顔三次元モデルの第2二次元等高線を算出するように構成され、
前記変換ユニットは、前記第1二次元等高線を第1三次元等高線に変換し、前記第2二次元等高線を第2三次元等高線に変換するように構成され、
前記第1等高線可視化ユニットは、前記第1顔三次元モデルを前記第1三次元等高線に基づいてレンダリングし、前記第1等高線モデルを取得するように構成され、
前記第2等高線可視化ユニットは、前記第2顔三次元モデルを前記第2三次元等高線に基づいてレンダリングし、前記第2等高線モデルを取得するように構成される、ことを特徴とする請求項10~請求項17のいずれか1項に記載の顔三次元モデル可視化装置。
【請求項19】
電子機器であって、
プロセッサと、記録媒体と、バスと、を備え、
前記記録媒体は、前記プロセッサによって実行可能なプログラム指令を記録し、前記電子機器が動作する際、前記プロセッサは前記バスを介して前記記録媒体と通信し、前記プロセッサは前記プログラム指令を実行することで、請求項1~請求項9のいずれか1項に記載の顔三次元モデル可視化方法のステップを実行する、ことを特徴とする電子機器。
【請求項20】
コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体であって、
前記記録媒体は、プログラムを記録し、前記プログラムはプロセッサによって実行される際、請求項1~請求項9のいずれか1項に記載の顔三次元モデル可視化方法のステップを実行する、ことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本出願は、2021年6月18日に出願された「顔三次元モデル可視化方法、装置、電子機器および記録媒体」という名称の中国特許出願第2021106824522号の優先権を主張するものであり、その内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、三次元モデル技術分野に関し、特に、顔三次元モデル可視化方法、装置、電子機器、および記録媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
美容医療業界では、顔三次元モデルの正確な測定・比較・可視化が、治療効果の評価および患者が治療前後の自分の変化を直観的に観察することに重要な役割を果たす。
【0004】
既存の顔三次元モデリング・測定ソリューションでは、主に単一の顔三次元モデルに対して測定し、目の幅、鼻の高さ、鼻の角度などのデータ比較することで顔の変化を分析する。
【0005】
しかし、データの比較分析では、患者を治療前後の変化を直観的に観察させることができず、かつ一部美容医療の施術の中にはわずかな変形しかないため、データには違うが全く反映されない可能性もある。
【発明の概要】
【0006】
本発明では、顔の変化を直観的に示すことのできる顔三次元可視化方法、装置、電子機器および記録媒体を提供し、これにより、従来技術における上述の欠点を解決する。
【0007】
本発明のいくつかの実施形態によれば、顔三次元モデル可視化方法を提供する。この顔三次元モデル可視化方法は、被験者の2つの異なる時刻における第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルを取得するステップ-ここで、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルは、三角パッチフォーマットである-と、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルにおける座標点間の距離を算出するステップと、前記距離に基づいて前記第1顔三次元モデルをレンダリングし、ヒートマップモデルを取得するステップと、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルに基づいて三次元等高線をそれぞれ算出し、第1等高線モデルおよび第2等高線モデルを取得するステップと、を備えてもよい。
【0008】
好ましくは、前記被験者の2つの異なる時刻における前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルを取得するステップは、前記被験者の2つの異なる時刻における第1初期顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルを取得するステップと、前記第1初期顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルの姿勢変換行列を算出するステップと、前記姿勢変換行列に基づいて、前記第1初期顔三次元モデルを前記第2顔三次元モデルに位置合わせ、前記第1顔三次元モデルを取得するステップと、を備えてもよい。
【0009】
好ましくは、前記第1初期顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルの前記姿勢変換行列を算出するステップは、前記第1初期顔三次元モデルの鼻先位置を球の中心として、前記第1初期顔三次元モデルを所定の半径で截取し、前記第1初期顔三次元モデルに対応する第1球体截取モデルを取得するステップと、前記第2顔三次元モデルの鼻先位置を球の中心として、前記第2顔三次元モデルを前記所定の半径で截取し、前記第2顔三次元モデルに対応する第2球体截取モデルを取得するステップと、所定の変換行列算出方法と前記第1球体截取モデルおよび前記第2球体截取モデルとを用い、前記姿勢変換行列を算出して取得するステップと、を備えてもよい。
【0010】
好ましくは、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルにおける座標点間の距離を算出するステップは、前記第1顔三次元モデルにおける各頂点の座標に基づいて、前記第1顔三次元モデルにおける各頂点から前記第2顔三次元モデルに最も近い三角パッチまでの距離を算出するステップを備えてもよい。
【0011】
好ましくは、前記第1顔三次元モデルにおける各頂点の座標に基づいて、前記第1顔三次元モデルにおける各頂点から前記第2顔三次元モデルに最も近い三角パッチまでの距離を算出するステップは、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスを算出するステップと、前記第1顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスに対してオクツリー構造を構築するステップと、前記第2顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスを前記オクツリー構造の深さによって均等に分割し、所定数量の小立方体を取得するステップと、前記第2顔三次元モデルの三角パッチと前記小立方体とを関連付けるステップと、前記第1顔三次元モデルの頂点の座標と前記小立方体とのインデックス関係に基づいて、前記第1顔三次元モデルの前記頂点と前記小立方体における三角パッチとを関連付けるステップと、前記頂点の座標と関連する三角パッチとの距離に基づいて、前記第1顔三次元モデルにおける各頂点から前記第2顔三次元モデルに最も近い三角パッチまでの距離を取得するステップと、を備えてもよい。
【0012】
好ましくは、前記第1顔三次元モデルの頂点の座標と前記小立方体とのインデックス関係に基づいて、前記第1顔三次元モデルの前記頂点と前記小立方体における三角パッチとを関連付けるステップは、前記オクツリー構造に基づいて、前記第1顔三次元モデルの頂点コードを算出するステップと、前記頂点コードと前記小立方体とのインデックス関係に基づいて、前記頂点が関連付けられる小立方体における三角パッチは空集合でない場合、前記頂点と前記小立方体における三角パッチとを関連付けることを決定するステップと、を備えてもよい。
【0013】
好ましくは、前記方法は、前記頂点に関連付けられる小立方体における三角パッチは空集合である場合、前記小立方体を中心として、前記小立方体の所定半径近傍領域内の他の小立方体における三角パッチは空集合であるかどうかを判定するステップと、前記他の小立方体における三角パッチは空集合でない場合、前記頂点と前記他の小立方体における三角パッチとを関連付けるステップと、をさらに備えてもよい。
【0014】
好ましくは、前記距離に基づいて前記第1顔三次元モデルをレンダリングし、ヒートマップモデルを取得するステップは、前記距離とカラーテーブルとの映射関係に基づいて、前記第1顔三次元モデルの任意の領域をカラーレンダリングし、前記ヒートマップモデルを取得するステップを備えてもよい。
【0015】
任意選択で、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルに基づいて三次元等高線をそれぞれ算出し、第1等高線モデルおよび第2等高線モデルを取得するステップは、前記第1顔三次元モデルの第1高度図および前記第2顔三次元モデルの第2高度図を算出するステップと、前記第1高度図に基づいて、前記第1顔三次元モデルの第1二次元等高線を算出するステップと、前記第2高度図に基づいて、前記第2顔三次元モデルの第2二次元等高線を算出するステップと、前記第1二次元等高線を第1三次元等高線に変換し、前記第2二次元等高線を第2三次元等高線に変換するステップと、前記第1顔三次元モデルを前記第1三次元等高線に基づいてレンダリングし、前記第1等高線モデルを取得するステップと、前記第2顔三次元モデルを前記第2三次元等高線に基づいてレンダリングし、前記第2等高線モデルを取得するステップと、を備えてもよい。
【0016】
本願のさらなる実施形態は、顔三次元モデル可視化装置を提供し、前記顔三次元モデル可視化装置は、三次元モデル取得モジュールと、距離算出モジュールと、ヒートマップ可視化モジュールと、等高線可視化モジュールと、を備え、前記三次元モデル取得モジュールは、被験者の2つの異なる時刻における第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルを取得するように構成され、ここで前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルは、三角パッチフォーマットであり、前記距離算出モジュールは、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルにおける座標点間の距離を算出するように構成され、前記ヒートマップ可視化モジュールは、前記距離に基づいて前記第1顔三次元モデルをレンダリングし、ヒートマップモデルを取得するように構成され、前記等高線可視化モジュールは、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルに基づいて三次元等高線をそれぞれ算出し、第1等高線モデルおよび第2等高線モデルを取得するように構成されてもよい。
【0017】
好ましくは、前記三次元モデル取得モジュールは、三次元モデル取得ユニットと、姿勢変換行列算出ユニットと、位置合わせユニットと、を備え、前記三次元モデル取得ユニットは、前記被験者の2つの異なる時刻における第1初期顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルを取得するように構成され、前記姿勢変換行列算出ユニットは、前記第1初期顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルの姿勢変換行列を算出するように構成され、前記位置合わせユニットは、前記姿勢変換行列に基づいて、前記第1初期顔三次元モデルを前記第2顔三次元モデルに位置合わせ、第1顔三次元モデルを取得するように構成されてもよい。
【0018】
好ましくは、前記姿勢変換行列算出ユニットは、第1球体截取サブユニットと、第2球体截取サブユニットと、姿勢変換行列算出サブユニットと、を備え、前記第1球体截取サブユニットは、前記第1初期顔三次元モデルの鼻先位置を球の中心として、前記第1初期顔三次元モデルを所定の半径で截取し、前記第1初期顔三次元モデルに対応する第1球体截取モデルを取得するように構成され、前記第2球体截取サブユニットは、前記第2顔三次元モデルの鼻先位置を球の中心として、前記第2顔三次元モデルを前記所定の半径で截取し、前記第2顔三次元モデルに対応する第2球体截取モデルを取得するように構成され、前記姿勢変換行列算出サブユニットは、所定の変換行列算出方法と、前記第1球体截取モデルおよび前記第2球体截取モデルとを用い、前記姿勢変換行列を算出して取得するように構成されてもよい。
【0019】
好ましくは、前記距離算出モジュールは、前記第1顔三次元モデルにおける各頂点の座標に基づいて、前記第1顔三次元モデルにおける各頂点から前記第2顔三次元モデルに最も近い三角パッチまでの距離を算出するように構成されてもよい。
【0020】
好ましくは、前記距離算出モジュールは、バウンディングボックス算出ユニットと、オクツリー構築ユニットと、均等分割ユニットと、第1関連付けユニットと、第2関連付けユニットと、距離算出ユニットと、を備え、前記バウンディングボックス算出ユニットは、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスを算出するように構成され、前記オクツリー構築ユニットは、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスに対してオクツリー構造を構築するように構成され、前記均等分割ユニットは、前記第2顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスを前記オクツリー構造の深さによって均等し、所定数量の小立方体を取得するように構成され、前記第1関連付けユニットは、前記第2顔三次元モデルの三角パッチと前記小立方体とを関連付けるように構成され、前記第2関連付けユニットは、前記第1顔三次元モデルの頂点の座標と前記小立方体とのインデックス関係に基づいて、前記第1顔三次元モデルの頂点と前記小立方体における三角パッチとを関連付けるように構成され、前記距離算出ユニットは、前記頂点の座標と関連する三角パッチとの距離に基づいて、前記第1顔三次元モデルにおける各頂点から前記第2顔三次元モデルに最も近い三角パッチまでの距離を取得するように構成されてもよい。
【0021】
好ましくは、前記第2関連付けユニットは、コード算出サブユニットと、第2関連付けサブユニットと、を備え、前記コード算出サブユニットは、前記オクツリー構造に基づいて、前記第1顔三次元モデルの頂点コードを算出するように構成され、前記第2関連付けサブユニットは、前記頂点コードと前記小立方体とのインデックス関係に基づいて、前記頂点が関連付けられる小立方体における三角パッチは空集合でない場合、前記頂点と前記小立方体における三角パッチとを関連付けることを決定するように構成されてもよい。
【0022】
好ましくは、前記顔三次元モデル可視化装置は、近傍判定ユニットと、第3関連付けサブユニットと、を備え、前記近傍判定ユニットは、前記頂点に関連付けられる小立方体における三角パッチは空集合である場合、前記小立方体を中心として、前記小立方体の所定半径近傍領域内の他の小立方体における三角パッチは空集合であるかどうかを判定するように構成され、前記第3関連付けサブユニットは、前記他の小立方体における三角パッチは空集合でない場合、前記頂点と前記他の小立方体における三角パッチとを関連付けるように構成されてもよい。
【0023】
好ましくは、前記ヒートマップ可視化モジュールは、前記距離とカラーテーブルとの映射関係に基づいて、前記第1顔三次元モデルの任意の領域をカラーレンダリングし、前記ヒートマップモデルを取得するようにさらに構成されてもよい。
【0024】
好ましくは、前記等高線可視化モジュールは、高度図算出ユニットと、第1二次元等高線算出ユニットと、第2二次元等高線算出ユニットと、変換ユニットと、第1等高線可視化ユニットと、第2等高線可視化ユニットと、を備え、前記高度図算出ユニットは、前記第1顔三次元モデルの第1高度図および前記第2顔三次元モデルの第2高度図を算出するように構成され、前記第1二次元等高線算出ユニットは、前記第1高度図に基づいて、前記第1顔三次元モデルの第1二次元等高線を算出するように構成され、前記第2二次元等高線算出ユニットは、前記第2高度図に基づいて、前記第2顔三次元モデルの第2二次元等高線を算出するように構成され、前記変換ユニットは、前記第1二次元等高線を第1三次元等高線に変換し、前記第2二次元等高線を第2三次元等高線に変換するように構成され、前記第1等高線可視化ユニットは、前記第1顔三次元モデルを前記第1三次元等高線に基づいてレンダリングし、前記第1等高線モデルを取得するように構成され、前記第2等高線可視化ユニットは、前記第2顔三次元モデルを前記第2三次元等高線に基づいてレンダリングし、前記第2等高線モデルを取得するように構成されてもよい。
【0025】
本願のいくつかのさらなる実施形態は、電子機器を提供し、前記電子機器は、プロセッサと、記録媒体と、バスと、を備え、前記記録媒体は、前記プロセッサによって実行可能なプログラム指令を記録し、前記電子機器が動作する際、前記プロセッサは前記バスを介して前記記録媒体と通信し、前記プロセッサは前記プログラム指令を実行することで、上記実施形態のいずれかに記載の顔三次元モデル可視化方法のステップを実行してもよい。
【0026】
本願のいくつかのさらなる実施形態は、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体を提供し、前記記録媒体は、プログラムを記録し、前記プログラムはプロセッサによって実行される際、上記実施形態のいずれかに記載の顔三次元モデル可視化方法のステップを実行してもよい。
【0027】
本発明の有益な効果は、少なくとも以下のとおりである。
本発明は、顔三次元モデル可視化方法、装置、電子機器および記録媒体を提供し、被験者の2つの異なる時刻における第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルを取得し、ここで前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルは、三角パッチフォーマットであり、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルにおける座標点間の距離を算出し、前記距離に基づいて前記第1顔三次元モデルをレンダリングし、ヒートマップモデルを取得し、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルに基づいて三次元等高線をそれぞれ算出し、第1等高線モデルおよび第2等高線モデルを取得することである。本願が提供する態様によれば、第1顔三次元モデルと第2顔三次元モデルとの座標点間の距離に基づいて第2顔三次元モデルに対する第1顔三次元モデルの顔の凹凸を表現し、2つのモデルの顔の凹凸差をヒートマップモデルによって直観的に表現し、第1等高線モデルおよび第2等高線モデルによって被験者の顔の変形および移動状況を直観的に把握することで、顔の変化を可視化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本発明の実施形態の技術的解決策をより明確に説明するため、以下、実施形態で使用される添付図面を簡単的に説明する。なお、以下に示される添付図面は、本願の特定のいくつかの実施形態のみを例示し、範囲が限定されなく、当業者にとって何らの創意工夫をせずにこれらの添付図面に基づいて他の関連図面を得ることができることに留意されたい。
図1】本願の実施形態に係る第1顔三次元モデル可視化方法のフロー概略図である。
図2】本願の実施形態に係る第2顔三次元モデル可視化方法のフロー概略図である。
図3】本願の実施形態に係る第3顔三次元モデル可視化方法のフロー概略図である。
図4】本願の実施形態に係る第4顔三次元モデル可視化方法のフロー概略図である。
図5】本願の実施形態に係る第5顔三次元モデル可視化方法のフロー概略図である。
図6】本願の実施形態に係る近傍小正方体の構成概略図である。
図7】本願の実施形態に係る第6顔三次元モデル可視化方法のフロー概略図である。
図8】本願の実施形態に係る三次元モデル可視化装置の構成概略図である。
図9】本願の実施形態に係る電子機器の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本願の実施形態の目的、技術的解決策および利点をより明確にするため、以下、本願の実施形態における技術的解決策を添付図面とともに明確かつ完全に説明するが、ここで説明される実施形態は本願の実施形態の一部であり、全ての実施形態ではないことに留意されたい。
【0030】
したがって、添付図面に提供される本願の実施形態の以下の詳細な説明は、保護が主張される本願の範囲を限定することを意図するものではなく、単に本願の選択された実施形態を示すものである。本願の実施形態に基づいて、当業者が創意工夫することなく得られる他のすべての実施形態は、本願の保護範囲に含まれる。
【0031】
本願明細書において、「上」、「下」などの用語で示される方位または位置関係は、添付図面に基づいて示される方位または位置関係であり、または本願に係る製品が使用される際に慣習的に置かれる方位または位置関係であり、それらは、単に本願の説明を簡略化する目的で、特定の方位を有して特定の方位で構成や操作が必要であることを示すまたは示唆するものではなく、本願を限定するものと解釈されるものではないことに留意されたい。
【0032】
また、本願の明細書、特許請求の範囲および上記添付図面における「第1」、「第2」などの用語は、同様の対象を区別するために用いられ、特定の順序または配列を説明するために使用される必要はない。なお、このように使用されるデータは、本願に記載される実施形態が本明細書に図示または記載される以外の順序で実施され得るように、適宜、交換され得ることに理解されたい。さらに、用語「含む」、「備える」およびこれらの変形は、非排他的な包含を意図し、たとえば、一連のステップまたはユニットからなるプロセス、方法、システム、製品または装置は、明示的に記載されるステップまたはユニットに限定されなく、明示的に記載されていない、またはそれらのプロセス、方法、製品、装置に固有の他のステップまたはユニットを含むことができる。
【0033】
なお、本願の実施形態における各種特徴事項は、互いに矛盾なく組み合わせ可能であることに留意されたい。
【0034】
本願の実施形態は、顔三次元モデル可視化方法を提供し、その実施主体は、顔三次元モデル可視化機能を有する電子機器であり、前記電子機器は顔三次元モデルのモデリング機能を有するモデリング装置に統合されてもよく、モデリング装置と通信可能の電子機器としてモデリング装置から送信される顔三次元モデルを受け取ってもよい。前記電子機器は、美容機器であってもよく、スマートフォン、タブレット、サーバ、デスクトップPC、ノートパソコンなどであってもよく、ここで特に限定されない。
【0035】
図1は、本願の実施形態に係る第1顔三次元モデル可視化方法のフロー概略図である。図1に示されるように、この方法は、以下のように構成されてもよい。
【0036】
S10:被験者の2つの異なる時刻における第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルを取得する。
【0037】
具体的には、第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルは、同一の被験者の2つの異なる時刻における顔三次元モデルであり、第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルは、いずれも三次元スキャン装置によって取得できるものである。さらに、第1顔三次元モデルは、三次元スキャンモデルによって取得され、第2顔三次元モデルは、専門家、たとえば整形外科医が、第1顔三次元モデルに対して整形シミュレーションを行い、第1顔三次元モデルの顔構造を調整することで取得できるものである。後の計算を容易にするため、第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルが三角パッチフォーマットであることが必要であり、三角パッチフォーマットは、顔三次元モデルが複数の三角面によって構成されていることを示す。
【0038】
なお、第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルは、高精度・高解像度かつテクスチャマップを有する三次元モデルであることに留意されたい。
【0039】
S20:第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルにおける座標点間の距離を算出する。
【0040】
具体的には、第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルにおける座標点間の距離を算出することは、第1顔三次元モデルの頂点から第2顔三次元モデルまでの距離を算出することと、第2顔三次元モデルの頂点から第1顔三次元モデルまでの距離を算出することと、を含んでもよい。
【0041】
以下、第1顔三次元モデルの頂点から第2顔三次元モデルまでの距離を算出することを一例として説明する。
【0042】
第1顔三次元モデルの頂点は、第1顔三次元モデルを構築するキーポイント、または第1顔三次元モデルにおける三角パッチの三角頂点であり、第1顔三次元モデルの頂点から第2顔三次元モデルまでの距離を算出する過程は、第1顔三次元モデルの頂点から第2顔三次元モデルまでの最も近い距離を算出し、一つ選択可能の計算方法では、第1顔三次元モデルの各頂点から第2顔三次元モデルの全ての頂点までの距離を算出することで、最も近い距離を決定する。
【0043】
別の実施形態において、第1顔三次元モデルの各頂点の座標に基づいて、第1顔三次元モデルの各頂点から第2顔三次元モデルに最も近い三角パッチまでの距離を計算する。
【0044】
具体的には、第1顔三次元モデルも第2顔三次元モデルも高精度モデルとしては非常に多くの頂点を持つため、第1顔三次元モデルにおける頂点から第2顔三次元モデルに最も近い三角パッチまでの距離を算出する方法を選択することができる。そのうち、各頂点から全ての三角パッチまでの距離を算出することで、頂点に最も近い三角パッチの距離を第1距離として決定することができ、ここで点から面までの距離計算方法については詳細に説明しない。
【0045】
S30:距離に基づいて第1顔三次元モデルをレンダリングし、ヒートマップモデルを取得する。
【0046】
具体的には、ヒートマップモデルは、被験者の顔の任意領域の筋肉状態を示し、第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルの座標点間の指向距離に基づいて、前記指向距離は正の場合、第1顔三次元モデルがこの座標点で第2顔三次元モデルに対して凸であることを示し、前記指向距離は正の場合、第1顔三次元モデルがこの座標点で第2顔三次元モデルに対して凹であることを示し、各座標点が第1顔三次元モデルにおける領域内の色値を算出し、前記色値に基づいて第1顔三次元モデルをレンダリングし、ヒートマップモデルを取得する。
【0047】
S40:第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルに基づいて三次元等高線をそれぞれ計算し、第1等高線モデルおよび第2等高線モデルを取得する。
【0048】
具体的には、等高線モデルは、被験者の顔の任意領域の向きを示し、第1顔三次元モデルの各頂点の所定高さ方向の高さ値に基づいて第1顔三次元モデルの三次元等高線を決定し、第1顔三次元モデルの三次元等高線を第1顔三次元モデルにレンダリングし、第1等高線を取得する。
【0049】
第2等高線モデルの計算過程は、第1等高線モデルと同様のため、ここでの説明は省略する。
【0050】
本願の実施形態に係る顔三次元モデル可視化方法は、被験者の2つの異なる時刻における第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルを取得し、第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルは、三角パッチフォーマットであり、第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルにおける座標点の間の距離を算出し、距離に基づいて第1顔三次元モデルをレンダリングし、ヒートマップモデルを取得し、第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルに基づいて三次元等高線をそれぞれ算出し、第1等高線モデルおよび第2等高線モデルを取得する。本願の実施形態に係る方法によれば、第1顔三次元モデルと第2顔三次元モデルとの座標点間の距離に基づいて第2顔三次元モデルに対する第1顔三次元モデルの顔の凹凸を表現し、2つのモデルの顔の凹凸差をヒートマップモデルによって直観的に表現し、第1等高線モデルおよび第2等高線モデルによって被験者の顔の変形および移動状況を直観的に把握することで、顔の変化を可視化することができる。
【0051】
上記実施形態に基づいて、本願実施形態は、もう一つ顔三次元モデル可視化方法も提供し、図2は、本願実施形態に係る第2顔三次元モデル可視化方法のフロー概略図である。図2に示されるように、上記S10は、以下のように構成されてもよい。
【0052】
S11:被験者の前記2つの異なる時刻における第1初期顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルを取得する。
【0053】
具体的には、第1初期顔三次元モデル及び第2顔三次元モデルの取得方法は、上述のS10と同様のため、ここでは特に説明しない。異なる時刻で取得される顔三次元モデルの間には角度や顔の動作に違いがあるため、その中の一つ顔三次元モデルを補正する必要がある。本願実施形態の解決策は、第1初期顔三次元モデルを補正する。
【0054】
S12:第1初期顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルの姿勢変換行列を算出する。
【0055】
具体的には、第1初期顔三次元モデルに対して回転・並進変換を行い、第1初期顔三次元モデルを第2顔三次元モデルに位置合わせ、回転・並進変換を行うための姿勢変換行列
を予め定められる変換方法で算出する。
【0056】
S13:姿勢変換行列に基づいて第1初期顔三次元モデルを第2顔三次元モデルに位置合わせ、第1顔三次元モデルを取得する。
【0057】
具体的には、姿勢変換行列
は、第1初期顔三次元モデルを第2顔三次元モデルの座標系内に合わせるように補正し、補正後の第1顔三次元モデルを取得することができる。例として、整列式は
【0058】
本願実施形態に係る顔三次元モデル可視化方法は、被験者の前記2つの異なる時刻の第1初期顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルを取得し、第1初期顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルの姿勢変換行列を算出し、姿勢変換行列に基づいて第1初期顔三次元モデルを第2顔三次元モデルに位置合わせ、第1顔三次元モデルを取得するものである。本願の実施形態に係る方法によれば、第1初期顔三次元モデルを第2顔三次元モデルに位置合わせすることができ、異なる時刻の顔三次元モデルの間の傾きのずれに起因してヒートマップモデルおよび等高線モデルによって可視化対比の際に結果の偏差を回避することができ、対比結果の正確性を向上させることができる。
【0059】
上記実施形態に基づいて、本願実施形態は、もう一つ顔三次元モデル可視化方法も提供し、図3は、本願実施形態に係る第3顔三次元モデル可視化方法のフロー概略図である。図3に示されるように、上記S12は、以下のように構成されてもよい。
【0060】
S121:第1初期顔三次元モデルの鼻先位置を球の中心として、第1初期顔三次元モデルを所定の半径で截取し、第1初期顔三次元モデルに対応する第1球体截取モデルを取得する。
【0061】
具体的には、顔三次元モデルの両側の頬の領域は、姿勢変換行列の算出への貢献度が少ないので、算出量を減して計算効率を向上させるため、鼻先位置を球の中心として、第1初期顔三次元モデルを所定の半径で截取し、第1球体截取モデルを取得する。
【0062】
S122:第2顔三次元モデルの鼻先位置を球の中心として、第2顔三次元モデルを所定の半径で截取し、第2顔三次元モデルに対応する第2球体截取モデルを取得する。
【0063】
具体的には、第2顔三次元モデルに対して截取する第2球体截取モデルの取得過程は第1初期顔三次元モデルの過程と同様のため、ここで説明を省略する。
【0064】
S123:所定の変換行列算出方法と、第1球体截取モデルおよび第2球体截取モデルとを用い、姿勢変換行列を算出して取得する。
【0065】
具体的には、所定の変換行列算出方法を用い、第1球体截取モデルを第2球体截取モデルに位置合わせる姿勢変換行列
を算出する。所定の変換行列算出方法は、たとえば、ICP(Iterative Closest Point)アルゴリズムを使っても良い。
【0066】
本願の実施形態に係る顔三次元モデル可視化方法は、第1初期顔三次元モデルの鼻先位置を球の中心として、第1初期顔三次元モデルを所定の半径で截取し、第1初期顔三次元モデルに対応する第1球体截取モデルを取得し、第2顔三次元モデルの鼻先位置を球の中心として、第2顔三次元モデルを所定の半径で截取し、第2顔三次元モデルに対応する第2球体截取モデルを取得し、所定の変換行列算出方法と、第1球体截取モデルおよび第2球体截取モデルとを用い、姿勢変換行列を算出して取得するものである。本願の実施形態に係る方法によれば、第1初期顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルに対してそれぞれ球体截取を行うことで、姿勢変換行列の算出に貢献度が少ない両側の頬部領域を省略し、第1球体截取モデルおよび第2球体截取モデルを取得することができ、所定の変換行列算出方法を用いて姿勢変換行列を算出する際に算出量を減少し、計算効率を向上させる。
【0067】
上記実施形態に基づいて、本願実施形態は、もう一つ顔三次元モデル可視化方法も提供し、図4は、本願実施形態に係る第4顔三次元モデル可視化方法のフロー概略図である。図4に示されるように、上記S20は、以下のように構成されてもよい。
【0068】
S21:第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックス(The Least Common Bounding Cube)を算出する。
【0069】
具体的には、第1顔三次元モデルの縦横高さおよび第2顔三次元モデルの縦横高さに基づいて、第1顔三次元モデルの縦横高さおよび第2顔三次元モデルの縦横高さから最大の縦、横、高さを求め、この最大の縦、横、高さに基づいて、第1顔三次元モデルと第2顔三次元モデルとの最小公倍数立方体バウンディングボックスを構築し、最小公倍数立方体バウンディングボックスはそれぞれ第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルを完全に囲むことができる。
【0070】
S22:第1顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスに対してオクツリー構造を構築する。
【0071】
具体的には、オクツリー構造(Octree)は三次元空間を記述するツリーデータ構造であり、最小公倍数立方体バウンディングボックスを分割することで、2*2*2=8個小立方体を取得し、各小立方体には第1顔三次元モデルの複数の頂点が格納され、複数の頂点を格納する小立方体を順に分割し、分割の深さNは小立方体を分割する回数を示し、分割の深さは必要に応じて決定され、分割の深さに達する前に小立方体には頂点が存在しない場合、分割を早期に停止する。オクツリー構造の深さは、第1顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスを分割する回数に1を加え、すなわち1回分割する場合、オクツリー構造の深さは2である。
【0072】
S23:第2顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスをオクツリー構造の深さで均等に分割し、予め決められる数量の小立方体を取得する。
【0073】
具体的には、上記S22のオクツリー構造の深さに基づいて、第2顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスをN3個小立方体に均等に分割する。
【0074】
S24:第2顔三次元モデルの三角パッチと小立方体とを関連付ける。
【0075】
具体的には、各小立方体を第2顔三次元モデルにおける全ての三角パッチと交差テストを行い、小立方体と全ての三角パッチとの交差が空集合でない場合、交差する三角パッチを対応する小立方体の関連パッチ列に追加する。
【0076】
S25:第1顔三次元モデルの頂点座標および小立方体のインデックス関係に基づいて、第1顔三次元モデルの頂点と小立方体の三角パッチとを関連付ける。
【0077】
具体的には、小立方体を所定の規則に従ってコーディングし、第1顔三次元モデルの頂点座標および第2顔三次元モデルの小立方体のインデックス関係を決定し、この索引関係に基づいて、第1顔三次元モデルの頂点と対応する小立方体における三角パッチとを関連付ける。
【0078】
S26:頂点座標と関連する三角パッチとの距離に基づいて、第1顔三次元モデルの各頂点から第2顔三次元モデルに最も近い三角パッチまでの距離を取得する。
【0079】
具体的には、各小立方体には複数の三角パッチが含まれるので、この頂点の頂点座標に基づいてこの頂点と各三角パッチとの距離を算出することで、この頂点と最も近い三角パッチとの距離を決定する。
【0080】
本願実施形態に係る顔三次元モデル可視化方法は、第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスを算出し、第1顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスに対してオクツリー構造を構築し、第2顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスをオクツリー構造の深さによって均等に分割し、所定数量の小立方体を取得し、第1顔三次元モデルの頂点座標と前記小立方体とのインデックス関係に基づいて、第1顔三次元モデルの頂点と小立方体における三角パッチとを関連付け、頂点座標と関連する三角パッチとの距離に基づいて、第1顔三次元モデルにおける各頂点から第2顔三次元モデルに最も近い三角パッチまでの距離を取得するものである。本願の実施形態に係る方法によれば、第1顔三次元モデルの頂点と第2顔三次元モデルの三角パッチとの関連関係を構築することで、頂点と全ての三角パッチとの距離を計算しないように、頂点と関連する三次元モデルの三角パッチとの距離を算出して最も近い距離を決定し、算出量を減少し、計算効率を向上させる。
【0081】
上記実施形態に基づいて、本願実施形態は、さらに他の顔三次元モデル可視化方法を提供し、図5は、第5顔三次元モデル可視化方法のフロー概略図である。図5に示されるように、上記S25は、以下のように構成されてもよい。
【0082】
S251:オクツリー構造に基づいて、第1顔三次元モデルの頂点コードを算出する。
【0083】
具体的には、頂点コードは二進コードであり、その具体的なコーディング過程を以下の例として説明する。
【0084】
頂点Pの三次元座標を(x,y,z)=(13,5,4)とし、第1顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスの頂点座標は、(xmin,ymin,zmin,xmax,ymax,zmax)=(0,0,0,16,16,16)とする。
【0085】
頂点コードは、モートン(Morton)コードを用い、頂点Pのインデックス値(i,j,k)を算出する。具体的数式は、以下の通りである。
【0086】
ここで、
は切り捨てコードであり、(i,j,k)=(6,2,2)、頂点Pのインデックス値を二進コードに変換する:(i,j,k)=(110,010,010)。
【0087】
S252:頂点コードと小立方体とのインデックス関係に基づいて、頂点に関連付けられる小立方体における三角パッチが空集合でない場合、頂点と小立方体における三角パッチとを関連付けると決定する。
【0088】
具体的には、頂点コードと小立方体のインデックス関係に基づいて、頂点と関連付ける小立方体を決定し、この小立方体の関連パッチ列が空集合であるかどうかを決定する。
【0089】
頂点と関連付ける小立方体の関連パッチ列における三角パッチが空集合でない場合、この頂点とこの小立方体の関連パッチ列における全ての三角パッチとを関連付ける。
【0090】
別の実施形態において、頂点コードと小立方体とのインデックス関係は、以下の数式で表すことができる。
【0091】
【0092】
ここで、Qは小立方体のインデックスコード、q=4i+2j+kである。
【0093】
たとえば、上記二進コード(i,j,k)=(110,010,010)に対応する小立方体のインデックスコードは、Q=470である。
【0094】
本願実施形態に係る顔三次元モデル可視化方法は、オクツリー構造に基づいて、第1顔三次元モデルの頂点コードを算出し、頂点コードと小立方体とのインデックス関係に基づいて、頂点が関連付けられる小立方体における三角パッチは空集合でない場合、頂点を小立方体における三角パッチとを関連付けることを決定するものである。本願実施形態に係る方法によれば、計算によって頂点と小立方体における三角パッチとを関連付け、頂点と三角パッチとの間の距離の算出回数を減少し、計算効率を向上させるができる。
【0095】
上記実施形態に基づき、本願の実施形態は、さらに他の顔三次元モデル可視化方法を提供し、図5に示されるように、上記方法は、以下のように構成されてもよい。
【0096】
S253:頂点と関連付ける小立方体における三角パッチが空集合である場合、小立方体を中心として、その小立方体の所定半径近傍の他の小立方体における三角パッチが空集合であるかどうかを決定する。
【0097】
具体的には、頂点と関連付ける小立方体の三角パッチ列における三角パッチが空集合である場合、すなわち、小立方体に三角パッチが含まれない場合、その小立方体を中心として、所定半径に対応する近傍の他の小立方体を決定し、最初は所定半径を2として、その小立方体の半径2に対応する近傍には8個の小立方体を含む。図6は、本願実施形態に係る近傍小立方体の構成概略図である。図6に示されるように、左側の小立方体の半径は1であり、左側の小立方体を中心として予め設定した半径を2として得られた領域内の小立方体は右側に示されたものである。この所定半径の近傍にある他の小立方体の三角パッチ列における三角パッチが空集合であるかどうかを決定する。
【0098】
S254:他の小立方体における三角パッチが空集合でない場合、頂点と他の小立方体における三角パッチとを関連付ける。
【0099】
具体的には、他の小立方体において三角パッチ列における三角パッチが空集合でない場合、頂点と対応する小立方体の三角パッチ列における全ての三角パッチとを関連付け、複数の他の小立方体において三角パッチ列における三角パッチが空集合でない場合、頂点と空集合でない他の全ての小立方体の三角パッチ列における全ての三角パッチとを関連付ける。
【0100】
別の実施形態において、他の小立方体における三角パッチが空集合である場合、所定半径を1増加し、S253~S254を続いて実行する。
【0101】
本願実施形態に係る顔三次元モデル可視化方法は、頂点と関連付ける小立方体における三角パッチが空集合である場合、その小立方体を中心として、小立方体から所定半径近傍の他の小立方体における三角パッチが空集合であるかを決定し、他の小立方体の三角パッチが空集合でない場合、頂点と他の小立方体の三角パッチとを関連付ける。本願実施形態に係る方法は、各頂点に三角パッチを関連付けることで、ヒートマップおよび等高線を算出する際に結果の正確性を保障する。
【0102】
上記実施形態に基づいて、本願実施形態は、さらに他の顔三次元モデル可視化方法を提供し、上記S30は、以下のように構成されてもよい。
【0103】
距離とカラーテーブルとの映射関係に基づいて、第1顔三次元モデルの任意の領域をカラーレンダリングし、ヒートマップモデルを取得する。
【0104】
具体的には、カラーテーブルは「青-シアン-緑-黄-オレンジ-赤」のグラデーションに沿った帯状であり、合計NC種の色を含み、テーブル内に
の色は、C(k)で示される。
【0105】
距離とカラーテーブルとの映射関係を構築し、区間[a,b]における距離とカラーテーブルとの対応関係は、
である。x<aの場合、
であり、x>bの場合、
である。
【0106】
ここで、a、bはそれぞれ映射区間の境界で、a<bである。
【0107】
各頂点から最も近い三角パッチまでの距離に基づいて、その頂点の所定範囲に対応する色値を決定し、その頂点の所定範囲をカラーレンダリングし、第1顔三次元モデルの任意の領域の多種の色値を算出することで、任意の領域をカラーレンダリングし、ヒートマップモデルを取得する。
【0108】
その任意の領域における複数の色の出現回数を統計し、第1顔三次元モデルのカラーバー統計図を描画し、ユーザーインターフェースに示すとともに、ヒートマップモデル、カラーバー統計図、カラーテーブル、および距離とカラーテーブルとの映射関係を示すことができる。
【0109】
本願発明の実施形態に係る顔三次元モデル可視化方法は、距離とカラーテーブルとの対応関係に基づいて、第1顔三次元モデルの任意の領域をカラーレンダリングし、ヒートマップモデルを取得するものである。本願実施形態に係る方法によれば、ヒートマップモデルによって顔筋肉の差異変化を可視化することができ、第2顔三次元モデルが専門家によって作られたシミュレーション方法である場合、顔の差異に基づいて整形手術に必要な薬の量を決定し、術前の解決策設計を容易にすることができる。
【0110】
なお、本願実施形態に係るヒートマップモデルは、第1顔三次元モデルにレンダリングすることで得られるが、第2顔三次元モデルの頂点から第1顔三次元モデルの最も近い三角パッチまでの距離を算出し、その距離とカラーテーブルとの対応関係に基づいて、第2顔三次元モデルの任意の領域をレンダリングすることで得られることもできる。本願では、限定されることはない。
【0111】
上記実施形態に基づいて、本願実施形態は、さらに他の顔三次元モデル可視化方法を提供する。図7は、本願実施形態に係る第6顔三次元モデル可視化方法のフロー概略図である。図7に示めされるように、上記S40は、以下のように構成されてもよい。
【0112】
S41:第1顔三次元モデルの第1高度図および第2顔三次元モデルの第2高度図を算出する。
【0113】
具体的には、第1顔三次元モデルを例として説明すると、第1高度図の算出方法は以下であってもよい。
【0114】
三次元のデカルト座標系に基づいて、第1顔三次元モデルを直す。具体的には、第1顔三次元モデルの目の中心点を三次元のデカルト座標系のX軸に平行させ、第1顔三次元モデルの頭部の中軸を三次元のデカルト座標系のY軸に平行させ、三次元のデカルト座標系のZ軸を第1顔三次元モデルの鼻先に通じさせ、かつ鼻先をZ軸の所定座標点に位置させる。たとえば、鼻先とZ軸の原点との距離は150mmである。
【0115】
所定展開方法を用い、第1顔三次元モデルを二次元平面内に展開し、二次元座標(x,y)に対応する第1顔三次元モデルの頂点の三次元座標(x,y,z)を取得する。第1顔三次元モデルの座標図を作成し、その座標図の中に、頂点の二次元座標(x,y)の位置に頂点の三次元座標(x,y,z)が格納される。
【0116】
二次元座標系における高度方向hnを定義し、定義された高度方向hnに基づいて、その高度方向hnにおける各頂点の高度値hを算出し、第1顔三次元モデルの第1高度図を構築する。第1高度図において、頂点の二次元座標(x,y)の位置に頂点の高度値hが格納される。
【0117】
たとえば、高度値hの算出方法は:二次元平面内に二次元座標(x,y)の画素P(x,y)に基づいて、画素P(x,y)および高度方向hnに対して内積演算し、具体的な数式は、
である。
【0118】
第2高度図の算出方法は上記第1高度図の算出方法と同様のため、ここで説明を省略する。
【0119】
S42:第1高度図に基づいて、第1顔三次元モデルの第1二次元等高線を算出する。
【0120】
具体的には、所定の等高線算出方法を用い、第1顔三次元モデルの第1高度図をそれぞれ算出し、第1顔三次元モデルの第1二次元等高線を取得する。たとえば、所定の等高線算出方法として、MarchingSquaresアルゴリズムが挙げられる。
【0121】
S43:第2高度図に基づいて、第2顔三次元モデルの第2二次元等高線を算出する。
【0122】
具体的には、第2二次元等高線の算出方法は上記S42における第1二次元等高線の算出方法と同様のため、ここで説明を省略する。
【0123】
S44:第1二次元等高線を第1三次元等高線に変換し、第2二次元等高線を第2三次元等高線に変換する。
【0124】
具体的には、第1顔三次元モデルの座標図および第1二次元等高線に基づいて、第1二次元等高線の頂点を三次元座標に変換し、第1顔三次元モデルの第1三次元等高線を取得する。また、第2顔三次元モデルの座標図と第2二次元等高線に基づいて、第2二次元等高線の頂点を三次元座標に変換し、第2顔三次元モデルの第2三次元等高線を取得する。
【0125】
S45:第1三次元等高線に基づいて第1顔三次元モデルをレンダリングし、第1等高線モデルを取得する。
【0126】
具体的には、第1三次元等高線の頂点の三次元座標に基づいて、第1顔三次元モデルにおいて、頂点の三次元座標に基づいて第1三次元等高線をレンダリングし、第1等高線モデルを取得する。
【0127】
別の実施形態において、第1三次元等高線の高度差とカラーテーブルとの映射関係に基づいて、第1三次元等高線を着色する。
【0128】
具体的には、第1三次元等高線と高度差との映射関係および高度差とカラーテーブルとの映射関係に基づいて、第1三次元等高線とカラーテーブルとの映射関係を決定し、この対応関係に基づいて第1三次元等高線を着色し、着色された第1等高線モデルを取得する。高度差とカラーテーブルの映射関係は必要に応じて定義されることができ、ここで限定されない。
【0129】
たとえば、第1三次元等高線と高度差との映射関係は、「高度差=第1三次元等高線の高度値-最大高度値」であり、第1三次元等高線の高度値は、第1三次元等高線の三次元座標に基づいて、座標図から対応する二次元座標を決定し、さらに高度図から二次元座標に対応する高度値を決定する。
【0130】
S46:第2三次元等高線に基づいて第2顔三次元モデルをレンダリングし、第2等高線モデルを取得する。
【0131】
具体的なレンダリング方法については、上記S45と同様のため、ここで説明を省略する。
【0132】
別の実施形態において、第2三次元等高線の高度差とカラーテーブルとの映射関係に基づいて、第2三次元等高線を着色し、第2三次元等高線の高度差の算出方法は第1三次元等高線の高度差の算出方法と同様のため、ここで説明を省略する。
【0133】
着色された第1等高線モデルと第2等高線モデルにおいて、それぞれの最高点の高度差と同じの点が同じ色であるため、等高線の色を比較することで、等高線の領域で顔の変化状況を把握することができる。
【0134】
本願の実施形態に係る顔三次元モデル可視化方法は、第1顔三次元モデルの第1高度図および第2顔三次元モデルの第2高度図を算出し、第1高度図に基づいて、第1顔三次元モデルの第1二次元等高線を算出し、第2高度図に基づいて、第2顔三次元モデルの第2二次元等高線を算出し、第1二次元等高線を第1三次元等高線に変換し、第2二次元等高線を第2三次元等高線に変換し、第1顔三次元モデルを第1三次元等高線に基づいてレンダリングして第1等高線モデルを取得し、第2顔三次元モデルを第2三次元等高線に基づいてレンダリングして第2等高線モデルを取得するものである。本願実施形態に係る方法によれば、第1等高線モデルおよび第2等高線モデルによって、被験者の顔の変化および移動状況を直観的に把握し、顔変化の可視化を実現することができる。
【0135】
上記実施形態に基づいて、本願実施形態は、さらに顔三次元モデル可視化装置を提供する。図8は、本願実施形態に係る顔三次元モデル可視化装置の構成概略図である。図8に示されるように、この顔三次元モデル可視化装置は、三次元モデル取得モジュール10と、距離算出モジュール20と、ヒートマップ可視化モジュール30と、等高線可視化モジュール40と、を備えてもよい。前記三次元モデル取得モジュール10は、被験者の2つの異なる時刻における第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルを取得するように構成されてもよい。ここで、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルは、三角パッチフォーマットである。前記距離算出モジュール20は、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルにおける座標点の間の距離を算出するように構成されてもよい。前記ヒートマップ可視化モジュール30は、前記距離に基づいて前記第1顔三次元モデルをレンダリングし、ヒートマップモデルを取得するように構成されてもよい。前記等高線可視化モジュール40は、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルに基づいて三次元等高線をそれぞれ算出し、第1等高線モデルおよび第2等高線モデルを取得するように構成されてもよい。
【0136】
好ましくは、三次元モデル取得モジュール10は、三次元モデル取得ユニットと、姿勢変換行列算出ユニットと、位置合わせユニットと、を備えてもよい。前記三次元モデル取得ユニットは、被験者の前記2つの異なる時刻における第1初期顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルを取得するように構成されてもよい。前記姿勢変換行列算出ユニットは、前記第1初期顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルの姿勢変換行列を算出するように構成されてもよい。前記位置合わせユニットは、前記姿勢変換行列に基づいて、前記第1初期顔三次元モデルを前記第2顔三次元モデルに位置合わせ、前記第1顔三次元モデルを取得するように構成されてもよい。
【0137】
好ましくは、姿勢変換行列算出ユニットは、第1球体截取サブユニットと、第2球体截取サブユニットと、姿勢変換行列算出サブユニットと、を備えてもよい。前記第1球体截取サブユニットは、前記第1初期顔三次元モデルの鼻先位置を球の中心として、前記第1初期顔三次元モデルを所定の半径で截取し、前記第1初期顔三次元モデルに対応する第1球体截取モデルを取得するように構成されてもよい。前記第2球体截取サブユニットは、前記第2顔三次元モデルの鼻先位置を球の中心として、前記第2顔三次元モデルを前記所定の半径で截取し、前記第2顔三次元モデルに対応する第2球体截取モデルを取得するように構成されてもよい。前記姿勢変換行列算出サブユニットは、所定の変換行列算出方法と、前記第1球体截取モデルおよび前記第2球体截取モデルとを用い、前記姿勢変換行列を算出して取得するように構成されてもよい。
【0138】
好ましくは、距離算出モジュール20は、前記第1顔三次元モデルにおける各頂点の座標に基づいて、前記第1顔三次元モデルにおける各頂点から前記第2顔三次元モデルに最も近い三角パッチまでの距離を算出するように構成されてもよい。
【0139】
好ましくは、距離算出モジュール20は、バウンディングボックス算出ユニットと、オクツリー構築ユニットと、均等分割ユニットと、第1関連付けユニットと、第2関連付けユニットと、距離算出ユニットと、を備えてもよい。前記バウンディングボックス算出ユニットは、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスを算出するように構成されてもよい。前記オクツリー構築ユニットは、前記第1顔三次元モデルおよび前記第2顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスに対してオクツリー構造を構築するように構成されてもよい。前記均等分割ユニットは、前記第2顔三次元モデルの最小公倍数立方体バウンディングボックスを前記オクツリー構造の深さによって均等し、所定数量の小立方体を取得するように構成されてもよい。前記第1関連付けユニットは、前記第2顔三次元モデルの三角パッチと前記小立方体とを関連付けるように構成されてもよい。前記第2関連付けユニットは、前記第1顔三次元モデルの頂点の座標と前記小立方体とのインデックス関係に基づいて、前記第1顔三次元モデルの前記頂点と前記小立方体における前記三角パッチとを関連付けるように構成されてもよい。前記距離算出ユニットは、前記頂点の座標と関連する三角パッチとの距離に基づいて、前記第1顔三次元モデルにおける各頂点から前記第2顔三次元モデルに最も近い三角パッチまでの距離を取得するように構成されてもよい。
【0140】
好ましくは、第2関連付けユニットは、コード算出サブユニットと、第2関連付けサブユニットと、を備えてもよい。前記コード算出サブユニットは、前記オクツリー構造に基づいて、前記第1顔三次元モデルの頂点コードを算出するように構成されてもよい。前記第2関連付けサブユニットは、前記頂点コードと前記小立方体とのインデックス関係に基づいて、前記頂点が関連付けられる小正方形における三角パッチは空集合ではない場合、前記頂点を前記小立方体における三角パッチに関連付けることを決定するように構成されてもよい。
【0141】
好ましくは、前記装置は、近傍判定ユニットと、第3関連付けサブユニットと、を備えてもよい。前記近傍判定ユニットは、前記頂点に関連付けられる小立方体における三角パッチは空集合である場合、前記小立方体を中心として、前記小立方体の所定半径近傍領域内の他の小立方体における三角パッチは空集合であるかどうかを判定するように構成されてもよい。前記第3関連付けサブユニットは、前記他の小立方体における三角パッチは空集合ではない場合、前記頂点を前記他の小立方体における三角パッチに関連付けるように構成されてもよい。
【0142】
好ましくは、ヒートマップ可視化モジュール30は、前記距離とカラーテーブルとの映射関係に基づいて、前記第1顔三次元モデルの任意の領域を演色し、前記ヒートマップモデルを取得するようにさらに構成されてもよい。
【0143】
好ましくは、等高線可視化モジュール40は、高さマップ算出ユニットと、第1二次元等高線算出ユニットと、第2二次元等高線算出ユニットと、変換ユニットと、第1等高線可視化ユニットと、第2等高線可視化ユニットと、を備えてもよい。前記高さマップ算出ユニットは、前記第1顔三次元モデルの第1高さマップおよび前記第2顔三次元モデルの第2高さマップを算出するように構成されてもよい。前記第1二次元等高線算出ユニットは、前記第1高さマップに基づいて、前記第1顔三次元モデルの前記第1二次元等高線を算出するように構成されてもよい。前記第2二次元等高線算出ユニットは、前記第2高さマップに基づいて、前記第2顔三次元モデルの前記第2二次元等高線を算出するように構成されてもよい。前記変換ユニットは、前記第1二次元等高線を第1三次元等高線に変換し、前記第2二次元等高線を第2三次元等高線に変換するように構成されてもよい。前記第1等高線可視化ユニットは、前記第1顔三次元モデルを前記第1三次元等高線に基づいてレンダリングし、前記第1等高線モデルを取得するように構成されてもよい。前記第2等高線可視化ユニットは、前記第2顔三次元モデルを前記第2三次元等高線に基づいてレンダリングし、前記第2等高線モデルを取得するように構成されてもよい。
【0144】
上記装置は、前記実施形態に係る方法を実行するために使用され、その実現原理および技術的効果は同様のため、ここで説明を省略する。
【0145】
これらのモジュールは、例えば、1つ以上の特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、1つ以上のマイクロプロセッサ、または、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)など、上記の方法を実施するように構成された1つ以上の集積回路であってもよい。また、上記モジュールのいずれかが処理要素スケジューリングプログラムコードの形態で実現される場合、この処理要素は、プログラムコードを呼び出すことができるCPU(Central Processing Unit)などの汎用プロセッサであってもよい。また、これらのモジュールを統合し、SOC(System On a Chip)として実現することも可能である。
【0146】
図9は、本願実施形態に係る電子機器の概略図である。電子装置100は、プロセッサ101と、記録媒体102と、バスと、を備えてもよい。
【0147】
記録媒体102は、プロセッサ101によって実行可能なプログラム指令を記録し、電子機器100が動作する際、プロセッサ101はバスを介して記録媒体102と通信し、プロセッサ101はプログラム指令を実行することで、上記方法実施形態を実行する。ここで、具体的な実現方式および技術的効果については同様のため、説明を省略する。
【0148】
好ましくは、本願はさらにプログラム製品を提供し、たとえば、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体であって、プログラムを備えてもよく、前記プログラムはプロセッサによって実行される際、上記方法実施形態を実行する。
【0149】
本願で提供されるいくつかの実施形態において、開示される装置および方法は、他の方法で実施され得ることを理解されたい。たとえば、上記装置の実施形態は単なる概略であり、たとえユニットの分割は論理的な機能分割に過ぎない記載され、実際に実現する際には他の方法で分割することもでき、たとえば複数のユニットまたは構成要素を組み合わせてもよく、別のシステムに統合することもでき、または一部の機能を無視し、あるいは実行しないこともできる。また、図示又は記載された相互結合、直接結合、または通信接続は、電気的、機械的、またはその他の形式で何らかのインターフェース、装置またはユニットを介して、間接的な結合、直接的な結合、または通信接続であってもよい。
【0150】
分離構成要素として説明された前記ユニットは、物理的に分離されていてもいなくてもよく、単位として表示された構成要素は、物理的な単位であってもなくてもよく、すなわち、一箇所に配置されていてもよく、複数のネットワークユニットに分散して配置されていてもよい。これらのユニットの一部または全部は、本実施形態案の目的を達成するため、実用上の必要性に応じて選択することができる。
【0151】
あるいは、本願の様々な実施形態における各機能ユニットは、単一の処理ユニットに統合されてもよく、各ユニットが物理的に別々に存在してもよく、2つ以上のユニットが一つユニットに統合されてもよい。上記統合のユニットは、ハードウェアの形で実現されてもよく、ハードウェアにソフトウェアの機能ユニットを加える形で実現されてもよい。
【0152】
ソフトウェア機能ユニットの形態における上記統合のユニットは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に格納されてもよい。上記ソフトウェア機能ユニットは、記録媒体に格納され、コンピュータ装置(PC、サーバ、またはネットワーク装置などであってもよい)またはプロセッサ(Processor)によって本願の様々な実施形態で説明される方法のいくつかのステップを実行できるようにするいくつかの指令を備える。前記記録媒体としては、USBフラッシュドライブ、モバイルハードディスク、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ディスクやCD-ROMなど、プログラムコードを格納できる媒体が挙げられる。
【0153】
以上、本発明に係る具体的な実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。本発明が開示する技術的範囲内で当業者が容易に想到し得る変形または置換は、本発明の保護範囲に含まれるものである。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の記載に従うものである。
【産業上の利用可能性】
【0154】
本発明は、顔三次元モデル可視化方法、装置、電子機器、および記録媒体を提供する。前記方法は、被験者の2つの異なる時刻における第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルを取得するステップ-ここで、第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルは、三角パッチフォーマットである-と、第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルにおける座標点の間の距離を算出するステップと、距離に基づいて第1顔三次元モデルをレンダリングし、ヒートマップモデルを取得するステップと、第1顔三次元モデルおよび第2顔三次元モデルに基づいて三次元等高線をそれぞれ算出し、第1等高線モデルおよび第2等高線モデルを取得するステップと、を備える。本発明によれば、顔の変化を直観的に表現することができる。
【0155】
さらに、本発明の顔三次元モデル可視化方法、装置、電子機器、および記録媒体は、再現性があり、様々な産業用途で使用できることが理解されるであろう。たとえば、本発明の顔三次元モデル可視化方法、装置、電子機器、および記録媒体は、三次元モデルの技術分野に利用されることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】