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特表2023-534344エアロゾル生成装置及びその制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-09
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/57 20200101AFI20230802BHJP
   A24F 40/51 20200101ALI20230802BHJP
   A24F 40/53 20200101ALI20230802BHJP
【FI】
A24F40/57
A24F40/51
A24F40/53
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022559430
(86)(22)【出願日】2022-06-08
(85)【翻訳文提出日】2022-11-09
(86)【国際出願番号】 KR2022008089
(87)【国際公開番号】W WO2022265290
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】10-2021-0076997
(32)【優先日】2021-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、ジン チュル
(72)【発明者】
【氏名】セオ、ジャン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】ジェオン、ミン セオク
(72)【発明者】
【氏名】ゴ、ギョウン ミン
(72)【発明者】
【氏名】ベ、ヒュン ジン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、チュル ホ
(72)【発明者】
【氏名】ジェオン、ジョン セオン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AC34
4B162AD06
4B162AD15
4B162AD23
(57)【要約】
一実施例によるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成装置の収容空間に収容されたエアロゾル生成物品を加熱するヒータ、ヒータに電力を供給するバッテリ、エアロゾル生成物品の温度を測定するための温度センサ及び予熱区間及び加熱区間を含む既設定の温度プロファイルによってバッテリからヒータに供給される電力を制御するプロセッサを含み、プロセッサは、予熱区間でエアロゾル生成物品の温度に基づいて、エアロゾル生成物品内の水分量が既設定の範囲に含まれるか否かを検出し、エアロゾル生成物品内の水分量が既設定の範囲に含まれるか否かによって予熱区間の持続時間を調整することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
前記エアロゾル生成装置の収容空間に収容されたエアロゾル生成物品を加熱するヒータと、
前記ヒータに電力を供給するバッテリと、
前記エアロゾル生成物品の温度を測定するための温度センサと、
予熱区間及び加熱区間を含む既設定の温度プロファイルによって前記バッテリから前記ヒータに供給される電力を制御するプロセッサと、を含み、
前記プロセッサは、
前記予熱区間で前記エアロゾル生成物品の温度に基づいて前記エアロゾル生成物品内の水分量が既設定の範囲に含まれるか否かを検出し、
前記エアロゾル生成物品内の水分量が前記既設定の範囲に含まれるか否かによって前記予熱区間の持続時間を調整する、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記予熱区間の終了時点における前記エアロゾル生成物品内の水分量を前記既設定の範囲で調整する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記既設定の温度プロファイルによって前記予熱区間が終了されねばならない時点またはその直前の時点に前記エアロゾル生成物品内の水分量が前記既設定の範囲に含まれるか否かを検出する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記エアロゾル生成物品内の水分量が前記既設定の範囲より多い場合、前記予熱区間を終了させずに延長させることで、前記既設定の温度プロファイルを変更する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記エアロゾル生成物品の温度が、臨界温度を超過する場合、前記エアロゾル生成物品内の水分量が前記既設定の範囲より多いと検出する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記臨界温度は、58℃~60℃である、請求項5に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記温度センサは、前記ヒータから離隔されて配置される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記温度センサは、前記収容空間の外部に配置され、前記収容空間に収容された前記エアロゾル生成物品の外側面の温度を測定する、請求項7に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記加熱区間の間、既設定の時間区間に対する前記エアロゾル生成物品の温度変化に基づいてユーザのパフを検出する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記収容空間に前記エアロゾル生成物品が収容されていない状態で前記温度センサから測定された温度と前記エアロゾル生成物品の温度との差値に基づいて前記エアロゾル生成物品が前記収容空間に収容されたか否かを検出する、請求項1から9のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記収容空間に前記エアロゾル生成物品が収容されたと検出した場合、前記既設定の温度プロファイルが開始されるように前記バッテリから前記ヒータに供給される電力を制御する、請求項10に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
予熱区間でエアロゾル生成物品の温度に基づいて前記エアロゾル生成物品内の水分量が既設定の範囲に含まれるか否かを検出する段階と、
前記エアロゾル生成物品内の水分量が前記既設定の範囲に含まれるか否かによって前記予熱区間の持続時間を調整する段階と、
前記調整された持続時間によって前記予熱区間が終了されれば、加熱区間に進入するようにヒータに供給される電力を制御する段階と、を含む、エアロゾル生成装置の制御方法。
【請求項13】
前記エアロゾル生成物品内の水分量が既設定の範囲に含まれるか否かを検出する段階は、
前記予熱区間が終了されねばならない時点またはその直前の時点に前記エアロゾル生成物品の温度が臨界温度を超過する場合、前記エアロゾル生成物品内の水分量が既設定の範囲より多いと検出する、請求項12に記載のエアロゾル生成装置の制御方法。
【請求項14】
前記予熱区間の持続時間を調整する段階は、
前記エアロゾル生成物品内の水分量が前記既設定の範囲より多い場合、前記予熱区間を終了させずに延長させる、請求項12または13に記載のエアロゾル生成装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成する方式を代替して非燃焼方式でエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置に関する需要が増加している。エアロゾル生成装置は、例えば、エアロゾル生成物質から非燃焼方式でエアロゾルを生成してユーザに供給するか、エアロゾル生成物質から生成した蒸気を香媒体を通過させることで香味を有するエアロゾルを生成する機能を遂行する装置である。
【0003】
エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物品が収容空間に挿入された後、既設定の温度プロファイルによってエアロゾル生成物品を加熱することができる。温度プロファイルとは、エアロゾル生成物品を用いた一回の喫煙動作間時間またはパフ回数によるヒータまたはエアロゾル生成物品の温度変化を意味する。
【0004】
また、エアロゾル生成装置がエアロゾル生成物品を加熱するときに発生するエアロゾルは、エアロゾル生成物品に含まれたエアロゾル生成物質の成分によっても異なる。例えば、エアロゾル生成物質に含まれた水分量によってエアロゾルの温度、霧化量が異なる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
エアロゾル生成物品に含まれたエアロゾル生成物質は、一定量の水分を含む。エアロゾル生成物品に含まれた水分量が既設定の範囲より多い場合、エアロゾル生成装置でエアロゾル生成物品を加熱するとき、過量の水蒸気が発生して高温のエアロゾルが生成されうる。逆に、エアロゾル生成物品に含まれた水分量が既設定の範囲より少ない場合、十分な量のエアロゾルが発生し難い。
【0006】
したがって、エアロゾル生成物品内の水分量が既設定の範囲であるか否かを検出するエアロゾル生成装置が要求される。また、水分量が既設定の範囲より多いか、少ない場合、エアロゾル生成物品内の水分量を調整することができるエアロゾル生成装置が要求される。
【0007】
本開示による多様な実施例は、エアロゾル生成物品内の水分量が既設定の範囲であるか否かを判断し、水分量が既設定の範囲を超過する場合、温度プロファイルを変更することで、水分量を調整することができるエアロゾル生成装置を提供する。
【0008】
実施例を通じて解決しようとする課題が上述した課題によって制限されず、言及されていない課題は、本明細書及び添付図面から実施例が属する技術分野において通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するための一実施例に係わるエアロゾル生成装置は、前記エアロゾル生成装置の収容空間に収容されたエアロゾル生成物品を加熱するヒータ;前記ヒータに電力を供給するバッテリ;前記エアロゾル生成物品の温度を測定するための温度センサ;及び予熱区間及び加熱区間を含む既設定の温度プロファイルによって前記バッテリから前記ヒータに供給される電力を制御するプロセッサ;を含み、前記プロセッサは、前記予熱区間で前記エアロゾル生成物品の温度に基づいて前記エアロゾル生成物品内の水分量が既設定の範囲に含まれるか否かを検出し、前記エアロゾル生成物品内の水分量が前記既設定の範囲に含まれるか否かによって前記予熱区間の持続時間を調整することができる。
【0010】
上述した課題を解決するための他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の制御方法は、予熱区間でエアロゾル生成物品の温度に基づいて前記エアロゾル生成物品内の水分量が既設定の範囲に含まれるか否かを検出する段階;前記エアロゾル生成物品内の水分量が前記既設定の範囲に含まれるか否かによって前記予熱区間の持続時間を調整する段階;及び前記調整された持続時間によって前記予熱区間が終了されれば、加熱区間に進入するようにヒータに供給される電力を制御する段階;を含む。
【発明の効果】
【0011】
本開示によるエアロゾル生成装置は、温度センサを用いてエアロゾル生成物品の温度を測定してエアロゾル生成物品の温度に基づいてエアロゾル生成物品内の水分量が既設定の範囲に含まれるか否かを検出する。また、エアロゾル生成物品内の水分量が既設定の範囲に含まれない場合、温度プロファイルを変更してエアロゾル生成物品内の水分量を調整する。したがって、本開示によるエアロゾル生成装置は、ユーザが吸い込むのに適当な温度のエアロゾルを生成し、十分な霧化量を具現することができる。
【0012】
実施例による効果が上述した効果に制限されず、言及されていない効果は、本明細書及び添付図面から、実施例が属する技術分野において通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図2】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図3】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図4】シガレットの一例を示す図面である。
図5】一実施例によるエアロゾル生成装置のハードウェア構成を示す図面である。
図6】予熱区間でエアロゾル生成物品内の水分量によるエアロゾル生成物品の温度を示すグラフである。
図7A】一実施例によるエアロゾル生成装置の温度プロファイルを示すグラフである。
図7B】一実施例によるエアロゾル生成装置の温度プロファイルを示すグラフである。
図8図5に図示されたエアロゾル生成装置がエアロゾル生成物品内の水分量を検出し、水分量を調整するための方法を説明するためのフローチャートである。
図9】エアロゾル生成物品が加熱されるとき、エアロゾル生成物品の温度変化を示すグラフである。
図10図5に図示されたエアロゾル生成装置の制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野に従事する技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とに基づいて定義されねばならない。
【0015】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいは、ハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0016】
本開示で使用されたように、「少なくとも1つ」のような表現は、構成要素のリストに先行するとき、構成要素の全体リストを限定し、リストの個別的な構成要素を限定しない。例えば、「a、b及びcのうち、少なくとも1つ」という表現は、「a」、「b」、「c」、「a及びb」、「a及びc」、「b及びc」、または「a、b及びc」を含むと理解されうる。
【0017】
また、本開示で使用される「第1」または「第2」のように序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するのに使用するが、前記構成要素は、前記用語によって限定されてはならない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使用されうる。
【0018】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な互いに異なる形態によって具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0019】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0020】
図1から図3は、エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【0021】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置10は、バッテリ200、プロセッサ400及びヒータ100aを含む。図2及び図3を参照すれば、エアロゾル生成装置10は、蒸気化器12をさらに含む。また、エアロゾル生成装置10の内部空間には、シガレット20が挿入されうる。
【0022】
図1から図3に図示されたエアロゾル生成装置10には、本実施例に係わる構成要素が図示されている。したがって、図1から図3に図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置10にさらに含まれるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0023】
また、図2及び図3には、エアロゾル生成装置10にヒータ100bが含まれていると図示されているが、必要によって、ヒータ100bは、省略されうる。
【0024】
図1には、バッテリ200、プロセッサ400及びヒータ100aが一列に配置されていると図示されている。また、図2には、バッテリ200、プロセッサ400、蒸気化器12及びヒータ100bが一列に配置されていると図示されている。また、図3には、蒸気化器12及びヒータ100bが並列に配置されていると図示されている。しかし、エアロゾル生成装置10の内部構造は、図1から図3に図示されたところに限定されない。すなわち、エアロゾル生成装置10の設計によって、バッテリ200、プロセッサ400、ヒータ100a、100b及び蒸気化器12の配置は、変更されうる。
【0025】
シガレット20がエアロゾル生成装置10に挿入されれば、エアロゾル生成装置10は、ヒータ100a、100b及び/または蒸気化器12を作動させ、シガレット20及び/または蒸気化器12からエアロゾルを発生させうる。ヒータ100a、100b及び/または蒸気化器12によって発生したエアロゾルは、シガレット20を通過してユーザに伝達される。
【0026】
必要によって、シガレット20がエアロゾル生成装置10に挿入されていない場合にもエアロゾル生成装置10は、ヒータ100a、100bを加熱することができる。
【0027】
バッテリ200は、エアロゾル生成装置10の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ200は、ヒータ100a、100bまたは蒸気化器12が加熱されるように電力を供給し、プロセッサ400の動作に必要な電力を供給する。また、バッテリ200は、エアロゾル生成装置10に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給する。
【0028】
プロセッサ400は、エアロゾル生成装置10の動作を全般的に制御する。具体的に、プロセッサ400は、バッテリ200、ヒータ100a、100b及び蒸気化器12だけではなく、エアロゾル生成装置10に含まれた他の構成の動作を制御する。また、プロセッサ400は、エアロゾル生成装置10の構成それぞれの状態を確認してエアロゾル生成装置10が動作可能な状態である否かを判断する。
【0029】
プロセッサ400は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイによって具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されうるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアによっても具現されるということを、当該実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0030】
ヒータ100a、100bは、バッテリ200から供給された電力によって加熱されうる。例えば、シガレットがエアロゾル生成装置10に挿入されれば、ヒータ100は、シガレットの外部に位置する。したがって、加熱されたヒータ100a、100bは、シガレット内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させうる。
【0031】
ヒータ100a、100bは、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ100a、100bには、導電性トラック(track)を含み、導電性トラックに電流が流れることにより、ヒータ100が加熱されうる。しかし、ヒータ100a、100bは、上述した例に限定されず、所望温度まで加熱されるものであれば、制限なしに該当しうる。ここで、所望温度は、エアロゾル生成装置10に予め設定されていてもよく、ユーザによって所望の温度に設定されてもよい。
【0032】
一方、他の例として、ヒータ100a、100bは、誘導加熱式ヒータでもある。具体的に、ヒータ100a、100bには、シガレットを誘導加熱方式で加熱するための導電性コイルを含み、シガレットは、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタを含む。
【0033】
例えば、ヒータ100a、100bは、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素または棒状加熱要素を含み、加熱要素の形状によってシガレット20の内部または外部を加熱することができる。
【0034】
また、エアロゾル生成装置10には、ヒータ100a、100bが複数個配置されうる。この際、複数個のヒータ100a、100bは、シガレット20の内部に挿入されるように配置され、またシガレット20の外部に配置されうる。また、複数個のヒータ100a、100bのうち、一部は、シガレット20の内部に挿入されるように配置され、残りは、シガレット20の外部に配置されうる。また、ヒータ100a、100bの形状は、図1から図3に図示された形状に限定されず、多様な形状にも作製される。
【0035】
蒸気化器12は、液状組成物を加熱し、エアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、シガレット20を通過してユーザに伝達されうる。すなわち、蒸気化器12によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置10の気流通路に沿って移動し、気流通路は、蒸気化器12によって生成されたエアロゾルがシガレットを通過してユーザに伝達されるように構成されうる。
【0036】
例えば、蒸気化器12は、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素を含んでもよいが、それに限定されない。例えば、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素は、独立したモジュールとしてエアロゾル生成装置10に含まれうる。
【0037】
液体保存部は、液状組成物を保存することができる。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。液体保存部は、蒸気化器12から/に脱/付着するように作製され、蒸気化器12と一体として作製されうる。
【0038】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、または、ビタミン混合物を含む。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含んでもよいが、それらに制限されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含む。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。また、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含む。
【0039】
液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素に伝達する。例えば、液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラス繊維、多孔性セラミックのような芯(wick)にもなるが、それらに限定されるものではない。
【0040】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されない。また、加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントで構成され、液体伝達手段に巻かれる構造によって配置されうる。加熱要素は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達し、液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成されうる。
【0041】
例えば、蒸気化器12は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されるが、それに限定されない。
【0042】
一方、エアロゾル生成装置10は、バッテリ200、プロセッサ400、ヒータ100a、100b及び蒸気化器12以外に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置10は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び/または触覚情報の出力のためのモータを含む。また、エアロゾル生成装置10は、少なくとも1つのセンサ(パフ感知センサ、温度感知センサ、シガレット挿入感知センサなど)を含む。また、エアロゾル生成装置10は、シガレット20が挿入された状態でも外部空気が流入されるか、内部気体が流出される構造によっても作製される。
【0043】
図1から図3には、図示されていないが、エアロゾル生成装置10は、別途のクレードルと共にシステムを構成してもよい。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置10のバッテリ200の充電に用いられうる。または、クレードルとエアロゾル生成装置10が結合された状態でヒータ100a、100bが加熱されうる。
【0044】
シガレット20は、一般的な燃焼型シガレットと類似してもいる。例えば、シガレット20は、エアロゾル生成物質を含む第1部分とフィルタなどを含む第2部分に区分されうる。または、シガレット20の第2部分にもエアロゾル生成物質が含まれうる。例えば、顆粒またはカプセルの形態に作られたエアロゾル生成物質が第2部分に挿入されうる。
【0045】
エアロゾル生成装置10の内部には、第1部分の全体が挿入され、第2部分は、外部に露出されうる。または、エアロゾル生成装置10の内部に第1部分の一部だけ挿入され、また第1部分の全体、及び第2部分の一部が挿入されうる。ユーザは、第2部分を口にした状態でエアロゾルを吸い込む。この際、エアロゾルは、外部空気が第1部分を通過することで生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分を通過してユーザの口に伝達される。
【0046】
一例として、外部空気は、エアロゾル生成装置10に形成された少なくとも1つの空気通路を介して流入されうる。例えば、エアロゾル生成装置10に形成された空気通路の開閉及び/または空気通路の大きさは、ユーザによって調節されうる。これにより、霧化量、喫煙感などがユーザによって調節されうる。他の例として、外部空気は、シガレット20の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を通じてシガレット20の内部に流入されうる。
【0047】
以下、図4を参照して、シガレット20の一例について説明する。
【0048】
図4は、シガレットの一例を示す図面である。
【0049】
図4を参照すれば、シガレット20は、タバコロッド21及びフィルタロッド22を含む。図1から図3を参照して上述した第1部分は、タバコロッド21を含み、第2部分は、フィルタロッド22を含む。
【0050】
図4には、フィルタロッド22が単一セグメントに図示されているが、それに限定されない。すなわち、フィルタロッド22は、複数のセグメントで構成されうる。例えば、フィルタロッド22は、エアロゾルを冷却する第1セグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングする第2セグメントを含む。また、必要によって、フィルタロッド22には、他の機能を遂行する少なくとも1つのセグメントをさらに含んでもよい。
【0051】
シガレット20は、少なくとも1枚のラッパ24によっても包装される。ラッパ24には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成されうる。一例として、シガレット20は、1枚のラッパ24によっても包装される。他の例として、シガレット20は、2枚以上のラッパ24によって重畳して包装されうる。例えば、第1ラッパによってタバコロッド21が包装され、第2ラッパによってフィルタロッド22が包装されうる。そして、個別ラッパによって包装されたタバコロッド21及びフィルタロッド22が結合され、第3ラッパによってシガレット20全体が再包装されうる。もし、タバコロッド21またはフィルタロッド22それぞれが複数のセグメントで構成されていれば、それぞれのセグメントが個別ラッパによって包装されうる。そして、個別ラッパによって包装されたセグメントが結合されたシガレット20全体が他のラッパによって再包装されうる。
【0052】
タバコロッド21は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含むが、それらに限定されない。また、タバコロッド21は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい。また、タバコロッド21には、メントールまたは保湿剤などの加香液が、タバコロッド21に噴射されることで添加されうる。
【0053】
タバコロッド21は、多様にも作製される。例えば、タバコロッド21は、シート(sheet)状にも、ストランド(strand)状にも作製されうる。また、タバコロッド21は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによって作製されうる。また、タバコロッド21は、熱伝導物質によっても取り囲まれる。例えば、熱伝導物質は、アルミニウム箔のような金属箔でもあるが、それに限定されない。一例として、タバコロッド21を取り囲む熱伝導物質は、タバコロッド21に伝達される熱を均一に分散させてタバコロッドに加えられる熱伝導率を向上させ、これにより、タバコ味を向上させうる。また、タバコロッド21を取り囲む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタとしての機能が行える。この際、図示されていないが、タバコロッド21は、外部を取り囲む熱伝導物質以外にも追加のサセプタをさらに含んでもよい。
【0054】
フィルタロッド22は、酢酸セルロースフィルタでもある。一方、フィルタロッド22の形状には制限がない。例えば、フィルタロッド22は、円柱状ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ状ロッドでもある。また、フィルタロッド22は、リセス状ロッドでもある。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち、少なくとも1つが異なる形状にも作製される。
【0055】
フィルタロッド22は、香味が発生するようにも作製される。一例として、フィルタロッド22に加香液が噴射され、加香液が塗布された別途の繊維がフィルタロッド22の内部に挿入されうる。
【0056】
また、フィルタロッド22には、少なくとも1つのカプセル23が含まれうる。ここで、カプセル23は、香味を発生させる機能を遂行し、エアロゾルを発生させる機能を遂行する。例えば、カプセル23は、香料を含む液体を被膜で覆い包む構造でもある。カプセル23は、球状または円筒状を有するが、それに制限されない。
【0057】
もし、フィルタロッド22にエアロゾルを冷却するセグメントが含まれる場合、冷却セグメントは、高分子物質または生分解性高分子物質によっても製造される。例えば、冷却セグメントは、純粋なポリ乳酸(polylactic acid)だけで作製されうるが、それに限定されない。または、冷却セグメントは、複数の孔が形成された酢酸セルロースフィルタによって作製されうる。しかし、冷却セグメントは、上述した例に限定されず、エアロゾルが冷却する機能が遂行可能であれば、制限なしに該当しうる。
【0058】
一方、図4には、図示されていないが、一実施例によるシガレット20は、前端フィルタをさらに含んでもよい。前端フィルタは、タバコロッド21において、フィルタロッド22に反対となる一側に位置する。前端フィルタは、タバコロッド21の外部への離脱を防止し、喫煙中にタバコロッド21から液状化されたエアロゾルがエアロゾル生成装置(図1から図3の10)への流入を防止する。
【0059】
以下の実施例において、「主流煙」は、エアロゾル生成物品の内部で上流から下流に流れる気流を意味する。「上流」は、タバコロッド側を意味し、「下流」は、フィルタセグメント側を意味する。ユーザがエアロゾル生成物品を使用する場合、ユーザは、エアロゾル生成物品の下流側端部を口にすることができる。
【0060】
図5は、一実施例によるエアロゾル生成装置のハードウェア構成を示す図面である。
【0061】
図5を参照すれば、一実施例によるエアロゾル生成装置10は、ヒータ100、バッテリ200、温度センサ300及びプロセッサ400を含む。図5に図示されたヒータ100、バッテリ200及びプロセッサ400は、それぞれ図1から図3を参照して説明したヒータ100a、100b、バッテリ200及びプロセッサ400にそれぞれ対応するので、重複説明は、省略する。また、一実施例によるエアロゾル生成装置10の構成は、図5に図示された構成に限定されない。図5に図示されたハードウェア構成のうち、一部が省略されるか、新たな構成がさらに追加されうるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0062】
一実施例によるエアロゾル生成装置10は、エアロゾル生成物品20が挿入されて収容される収容空間13を含む。図5に図示されたエアロゾル生成物品20は、図1から図4に図示されたシガレット20に対応しうる。ヒータ100は、収容空間13に収容されたエアロゾル生成物品20を加熱し、エアロゾルを生成することができる。図5に図示されたヒータ100は、収容空間13に突出し、エアロゾル生成物品20の内部に挿入される形態に図示されているが、図面に図示された形態に限定されるものではない。
【0063】
温度センサ300は、エアロゾル生成物品20の温度を測定することができる。さらに具体的に、エアロゾル生成物品20が収容空間13に収容されれば、温度センサ300は、エアロゾル生成物品20の外側面の温度を測定することができる。
【0064】
温度センサ300がエアロゾル生成物品20の外側面の温度を正確に測定するために温度センサ300は、ヒータ100の温度に直接影響を受けないように、ヒータ100から離隔されて配置されうる。例えば、ヒータ100は、収容空間13の内部に配置され、温度センサ300は、収容空間13の外部に配置されうる。したがって、収容空間13にエアロゾル生成物品20の収容された状態でヒータ100は、エアロゾル生成物品20の上流側に配置され、温度センサ300は、エアロゾル生成物品20の下流側に配置されうる。
【0065】
プロセッサ400は、予熱区間及び加熱区間を含む既設定の温度プロファイルによってバッテリ200からヒータ100に供給される電力を制御する。
【0066】
エアロゾル生成装置10は、ユーザ入力を受信して作動が開始されうる。例えば、ユーザがエアロゾル生成装置10の作動を操作するボタンを押した場合、エアロゾル生成装置10の作動が開始され、エアロゾル生成装置10の収容空間13にエアロゾル生成物品20の挿入が感知されれば、エアロゾル生成装置10の作動が開始されうる。エアロゾル生成装置10の作動が開始されれば、プロセッサ400は、予熱区間及び加熱区間を含む既設定の温度プロファイルによってバッテリ200からヒータ100に供給される電力を制御する。
【0067】
エアロゾル生成装置10の作動が開始されれば、プロセッサ400は、ヒータ100が予熱(pre-heating)されるようにバッテリ200からヒータ100への電力供給を制御することができる。「予熱」は、ヒータ100の温度がバッテリ200から電力を供給されていない状態における温度から増加し始めてエアロゾル形成物品20からエアロゾルを生成することができる温度まで到逹する過程を意味する。ヒータ100が予熱されるとき、ヒータ100の温度は、漸増しうる。
【0068】
ヒータ100が予熱される間に、少量のエアロゾルが生成されうるが、ユーザが吸い込むのに十分な量のエアロゾルは生成されない。例えば、エアロゾル生成物品20に含まれたエアロゾル形成物質は、ヒータ100の予熱が完了された時点で揮発性成分を放出する温度に到逹する。エアロゾル生成装置10は、予熱を通じてエアロゾル生成物品20からエアロゾルを生成するように準備することができる。
【0069】
「予熱区間」は、ヒータ100が予熱される間にかかる時間を意味する。具体的に、予熱区間は、ヒータ100の予熱開始時点からヒータ100の予熱終了時点までの時間を意味する。一例として、予熱区間は、ヒータ100の予熱開始時点から既設定の時間が経過した時点までである。例えば、予熱区間は、ヒータ100の予熱開始時点から30秒が経過した時点である。他の例として、予熱区間は、ヒータ100の予熱開始時点からヒータ100の温度が増加して特定温度に到逹する時点までである。特定温度は、エアロゾル生成物品20からエアロゾルが生成され始める温度より高い温度である。例えば、予熱区間は、ヒータ100の予熱開始時点からヒータ100の温度が300℃に到逹する時点までである。
【0070】
プロセッサ400は、予熱区間が終了された後、ヒータ100が実質的な動作温度に加熱されるようにバッテリ200からヒータ100への電力供給を制御する。「実質的な動作温度」とは、ヒータ100がエアロゾル生成物品20を加熱し、エアロゾルを生成する可変的な動作温度を意味する。ユーザは、ヒータ100が実質的な動作温度に加熱されるとき、エアロゾル生成物品20を吸い込み、十分なエアロゾルを提供されうる。このように、プロセッサ400がヒータ100を実質的な動作温度で動作させる時間区間を加熱区間と定義する。
【0071】
また、プロセッサ400は、予熱区間でエアロゾル生成物品20の温度に基づいてエアロゾル生成物品20内の水分量が既設定の範囲に含まれるか否かを検出する。前記エアロゾル生成物品20内の水分量は、タバコロッドに含有された水(HO)の含有量を意味する。前記既設定の範囲の水分量は、味に優れ、霧化感が十分であり、ユーザが吸い込むのに適当な温度のエアロゾルを生成するために、エアロゾル生成物品20内に含まれなければならない水分量を意味する。
【0072】
エアロゾル生成物品20内の水分量が既設定の範囲より多いエアロゾル生成物品20がエアロゾル生成装置10に挿入されて加熱される場合、ヒータ100によって、エアロゾル生成物品20内の水分が蒸発しつつ過量の水蒸気が発生しうる。水蒸気とエアロゾルとが混合されることで、ユーザに提供されるエアロゾルの温度が過度に高い。
【0073】
また、エアロゾル生成物品20内の水分量が既設定の範囲より少ないエアロゾル生成物品20がエアロゾル生成装置10に挿入されて加熱される場合、水分不足によって霧化量が十分に発生しない。
【0074】
プロセッサ400は、エアロゾル生成物品20内の水分量が既設定の範囲に含まれるか否かによって、予熱区間の持続時間を調整することで予熱区間の終了時点におけるエアロゾル生成物品20内の水分量を調整する。すなわち、エアロゾル生成物品20内の水分量が既設定の範囲に含まれない場合、プロセッサ400は、予熱区間の持続時間を調整して予熱区間の終了時点でエアロゾル生成物品20内の水分量を既設定の範囲に調整する。例えば、エアロゾル生成物品20内の水分が蒸発されるように、プロセッサ400は、温度プロファイルを変更して予熱区間の持続時間を延長させることができる。これに係わる詳細な内容は、後述する。
【0075】
また、一実施例に係わるエアロゾル生成装置10は、予熱区間が終了された時点でエアロゾル生成物品20の温度に基づいて、エアロゾル生成物品20の使用可否を検出することができる。例えば、エアロゾル生成物品20が、使用済みで廃棄されねばならない状態であるか、または過度に多いか、過度に少ない水分を含有して使用するのに不適合な状態である場合、エアロゾル生成物品20は、使用することができない。一実施例に係わるエアロゾル生成装置10は、予熱区間の終了時点でエアロゾル生成物品20の温度が過度に高いか、過度に低い場合、エアロゾル生成物品20が使用不能状態であると検出することができる。その場合、エアロゾル生成装置10は、ユーザに使用不能を知らせるアラームを出力することができる。
【0076】
以下、実験を参照して本開示によるエアロゾル生成装置10がエアロゾル生成物品20内の水分量が既設定の範囲に含まれるか否かを検出する方法を説明する。但し、下記実験は、本開示によるエアロゾル生成装置10とその制御方法の理解の一助とするためのものに過ぎず、その範囲が実験内容に制限されるものではない。
【0077】
実験:エアロゾル生成物品20内の水分量による温度測定実験
【0078】
エアロゾル生成物品20のタバコロッド(例えば、図4の21)に含まれた水分量によって主流煙の温度及びエアロゾル生成物品20の温度を測定する実験を行った。主流煙の温度及びエアロゾル生成物品20の温度は、予熱区間終了時点の温度であり、エアロゾル生成物品20に含まれた水分量は、タバコロッドの全体重量対比の水分の重量を意味する。エアロゾル生成物品20の温度は、外側面の温度を測定した。
【表1】
実験結果は、前記[表1]で表示した。前記[表1]のようにエアロゾル生成物品20の水分量が増加することにより、主流煙温度及びエアロゾル生成物品20の温度が増加することを確認した。
【0079】
前記実験結果及び図6を参照して、プロセッサ400がエアロゾル生成物品20に含まれた水分量が既設定の範囲であるか否かを判断する方法を説明する。
【0080】
図6は、予熱区間でエアロゾル生成物品内の水分量によるエアロゾル生成物品の温度を示すグラフである。
【0081】
図6に図示されたグラフの横軸は、ヒータ100の予熱開始後に経過された時間(秒)を意味し、縦軸は、温度センサ300が測定したエアロゾル生成物品20の温度(℃)を意味する。図6のグラフXは、エアロゾル生成物品20内の水分量が既設定の範囲に含まれる正常状態である場合、予熱区間Aの間、エアロゾル生成物品20の経時的な温度変化を示す。また、グラフYは、エアロゾル生成物品20内の水分量が既設定の範囲より多い過湿状態である場合、予熱区間A'の間、エアロゾル生成物品20の経時的な温度変化を示す。図6のグラフにおいて加熱区間でのエアロゾル生成物品20の温度は省略した。
【0082】
図6のグラフXを参照すれば、正常状態のエアロゾル生成物品20は、ヒータ100が予熱されるとき、エアロゾル生成物品20の外側面の温度が上昇する。正常状態のエアロゾル生成物品20の温度は、予熱区間Aの間、臨界温度Tと同一であるか、低い温度まで上昇しうる。
【0083】
また、図6のグラフYを参照すれば、過湿状態のエアロゾル生成物品20もヒータ100が予熱されるとき、エアロゾル生成物品20の外側面の温度が上昇する。過湿状態のエアロゾル生成物品20は、正常状態のエアロゾル生成物品20より多い水分を含む。したがって、過湿状態のエアロゾル生成物品20で発生する水蒸気の量が正常状態のエアロゾル生成物品20で発生する水蒸気の量より多い。高温の水蒸気が過量発生することにより、過湿状態のエアロゾル生成物品20の温度は、正常状態のエアロゾル生成物品20の温度よりさらに高い。
【0084】
予熱開始後、経時的に水分量が既設定の範囲より多いエアロゾル生成物品20の温度と、水分量が既設定の範囲に含まれるエアロゾル生成物品20の温度との差が増加する。既設定の温度プロファイルによって予熱区間が終了されねばならない時点tまたはその直前時点でエアロゾル生成物品20の温度からエアロゾル生成物品20内に含まれた水分量が既設定の範囲であるか否かを検出する。
【0085】
例えば、既設定の温度プロファイルによって予熱区間が終了されねばならない時点がヒータ100の加熱開始後、30秒である場合、プロセッサ400は、ヒータ100の加熱開始後、約25~30秒が経過した時点でエアロゾル生成物品20の温度を臨界温度Tと比較することができる。エアロゾル生成物品20の温度が臨界温度Tを超過する場合、エアロゾル生成物品20内の水分量が既設定の範囲より多いと検出する。エアロゾル生成物品20の温度は、温度センサ300で測定し、エアロゾル生成物品20の外側面の温度でもある。
【0086】
一例として、タバコロッドがタバコロッドの全体重量対比で約8wt%~約15wt%の水分を含む場合、エアロゾル生成物品20内の水分量が既設定の範囲に含まれる正常状態のエアロゾル生成物品20と見なす。
【0087】
したがって、エアロゾル生成物品20のタバコロッドがタバコロッドの全体重量対比で約15wt%を超過する水分を含む場合を過湿状態のエアロゾル生成物品20と見なす。また、タバコロッドがタバコロッドの全体重量対比で約8wt%に達していない水分を含む場合を乾燥状態のエアロゾル生成物品20と見なす。
【0088】
前記[表1]の実験結果を参照すれば、エアロゾル生成物品20内の水分量が13.1wt%である場合、エアロゾル生成物品20の外側面の温度は、55.3℃である。また、エアロゾル生成物品20内の水分量が16wt%である場合、エアロゾル生成物品20の外側面の温度は、59.7℃である。エアロゾル生成物品20のタバコロッドがタバコロッドの全体重量対比で約15wt%を超過する水分を含む場合を過湿状態のエアロゾル生成物品20と見なす。したがって、上述した臨界温度Tは、約58℃~約60℃に設定する。その場合、既設定の温度プロファイルによって予熱区間が終了されねばならない時点またはその直前時点にエアロゾル生成物品20の温度が約58℃~約60℃である場合、プロセッサ400は、エアロゾル生成物品20内の水分量が既設定の範囲より多い過湿状態と検出する。
【0089】
プロセッサ400は、過湿状態のエアロゾル生成物品20を検出した場合、予熱区間の持続時間を延長させることで、既設定の温度プロファイルを変更させうる。
【0090】
予熱区間において正常状態のエアロゾル生成物品20の温度を示す図6のグラフXを参照すれば、既設定の温度プロファイルによって予熱区間Aは、予定された終了時点tで終了されうる。一方、予熱区間で過湿状態のエアロゾル生成物品20の温度を示す図6のグラフYを参照すれば、予熱区間A'は、予定された終了時点tより延びた時点t'で終了されうる。
【0091】
図7A及び図7Bは、一実施例によるエアロゾル生成装置の温度プロファイルを示すグラフである。
【0092】
図7Aは、エアロゾル生成装置10の既設定の温度プロファイルであって、正常状態のエアロゾル生成物品20に対するエアロゾル生成装置10の温度プロファイルであり、図7Bは、エアロゾル生成装置10の変更された温度プロファイルであって、過湿状態のエアロゾル生成物品20に対するエアロゾル生成装置10の温度プロファイルである。
【0093】
図7Aを参照すれば、正常状態のエアロゾル生成物品20の場合、予熱区間Aの間、ヒータ100の温度が上昇する。予熱区間Aの間、ヒータ100の温度は、漸進的に上昇する。予熱区間Aが終了された後、加熱区間Bが開始される。加熱区間Bの間、ヒータ100の温度は、既設定の温度プロファイルによって、エアロゾル生成物品20からエアロゾルを生成する実質的な動作温度に加熱されうる。
【0094】
例えば、既設定の温度プロファイルにおいて予熱区間Aの持続時間がヒータ100の加熱開始後30秒であるとき、ヒータ100の加熱開始後30秒が経過すると、予熱区間Aが終了され、加熱区間Bが開始されうる。
【0095】
上述したように、既設定の温度プロファイルによって予熱区間が終了されねばならない時点、またはその直前時点でエアロゾル生成装置10がエアロゾル生成物品20の温度が上述した臨界温度を超過する場合、温度プロファイルは、変更されうる。すなわち、一実施例によるエアロゾル生成装置10がエアロゾル生成物品20が過湿状態と検出した場合、温度プロファイルは、図7Bに図示された温度プロファイルに変更されうる。
【0096】
図7Bを参照すれば、エアロゾル生成物品20が過湿状態である場合、予熱区間A'の持続時間が増加する。プロセッサ400は、エアロゾル生成物品20が過湿状態である場合、予熱区間A'を延長させることで、予熱区間A'の終了時点におけるエアロゾル生成物品20の水分量をエアロゾル生成物品20が正常状態である場合と同様に調整することができる。
【0097】
例えば、ヒータ100の加熱開始後25~30秒が経過した時点でエアロゾル生成物品20の温度が臨界温度を超過すれば、プロセッサ400は、既設定の温度プロファイルを変更して予熱区間A'の持続時間を20秒延長することができる。延びた20秒間過湿状態のエアロゾル生成物品20が加熱されつつ、水分がさらに蒸発して正常状態のエアロゾル生成物品20に変更されうる。ヒータ100開始後、50秒が経過すると、予熱区間A'が終了され、加熱区間B'が開始されうる。したがって、過湿状態のエアロゾル生成物品20の予熱区間A'は、ヒータ100の加熱開始後30秒から、ヒータ100の加熱開始後50秒に変更されうる。
【0098】
過湿状態のエアロゾル生成物品20の場合、予熱区間A'が延びる場合、エアロゾル生成物品20内の水分量が調整されうる。プロセッサ400が過湿状態のエアロゾル生成物品20を検出すれば、予熱区間A'を延ばすことで、エアロゾル生成物品20内の水分を、増加した時間の間、さらに蒸発させうる。その結果、予熱区間A'が終了された時点でエアロゾル生成物品20の水分量は、既設定の範囲内に含まれる。予熱区間A'が終了され、加熱区間B'が開始されれば、ユーザは、既設定の範囲の水分量を含むエアロゾル生成物品20で生成されるエアロゾルを提供されうる。
【0099】
また、プロセッサ400は、既設定の温度プロファイルによって予熱区間が終了されねばならない時点またはその直前時点にエアロゾル生成物品20の温度と臨界温度との差に基づいて、予熱区間の持続時間を調整する。エアロゾル生成物品20内の水分量が多いほどエアロゾル生成物品20の温度と臨界温度との差が大きくなるので、前記温度差によって予熱区間の持続時間を調整して不要な電力消耗を防止することができる。
【0100】
例えば、臨界温度が60℃である場合、予熱区間が終了されねばならない時点またはその直前時点にエアロゾル生成物品20の温度と臨界温度との差が5℃未満である場合には、予熱区間の持続時間を10秒延長させ、5℃以上である場合には、予熱区間の持続時間を20秒延長させる。
【0101】
一方、図7Aの加熱区間B及び図7Bの加熱区間B'においてヒータ100の温度が漸進的に減少すると図示されているが、これは、例示的な温度プロファイルに該当する。加熱区間B、B'においてヒータ100の温度プロファイルは、漸進的に減少していて増加することもでき、または、図示されているか説明されていない温度プロファイルでもある。
【0102】
図8は、図5に図示されたエアロゾル生成装置がエアロゾル生成物品内の水分量を検出し、水分量を調整するための方法を説明するためのフローチャートである。
【0103】
段階810において、エアロゾル生成装置10は、ユーザ入力によって作動を開始する。エアロゾル生成装置10は、既設定の温度プロファイルによってヒータ100の予熱区間を開始する。
【0104】
段階820において、エアロゾル生成装置10は、エアロゾル生成物品20の温度を測定する。この際、温度センサ300は、収容空間13の外部に配置され、エアロゾル生成物品20の外側面の温度を測定する。
【0105】
段階830において、エアロゾル生成装置10は、エアロゾル生成物品20の温度と臨界温度とを比較してエアロゾル生成物品20内の水分量が既設定の範囲であるか否かを検出する。温度を比較する時点は、既設定の温度プロファイルによって予熱区間が終了されねばならない時点またはその直前の時点でもある。臨界温度は、予め設定され、エアロゾル生成物品20の種類、エアロゾル生成装置10の作動環境によって適切な値に設定されうる。例えば、臨界温度は、約58℃~60℃でもある。
【0106】
段階830において、エアロゾル生成物品20の温度が臨界温度以下である場合、エアロゾル生成装置10は、段階870を遂行する。段階870において、エアロゾル生成装置10は、予熱区間を終了し、加熱区間を開始する。
【0107】
一方、段階830において、エアロゾル生成物品20の温度が臨界温度を超過する場合、エアロゾル生成装置10は、段階840を遂行する。段階840において、エアロゾル生成装置10は、予熱区間の持続時間を延長させることで、既設定の温度プロファイルを変更する。すなわち、エアロゾル生成物品20の温度が臨界温度を超過すれば、エアロゾル生成装置10は、エアロゾル生成物品20が過湿状態と検出し、予熱区間の持続時間を延長させることで、エアロゾル生成物品20内の水分をさらに蒸発させうる。
【0108】
段階850において、変更された温度プロファイルによって予熱区間が延びた場合、エアロゾル生成装置10は、予熱区間の間、エアロゾル生成物品20の温度を測定する。
【0109】
段階860において、段階830と同様にエアロゾル生成装置10は、エアロゾル生成物品20の温度と臨界温度を比較してエアロゾル生成物品20内の水分量が既設定の範囲であるか否かを検出する。すなわち、エアロゾル生成装置10は、段階840において延びた予熱区間が終了されねばならない時点またはその直前時点にエアロゾル生成物品20の温度と臨界温度とを比較して、エアロゾル生成物品20内の水分量が既設定の範囲まで減少したか否かを検出する。
【0110】
段階860において、エアロゾル生成物品20の温度が臨界温度を超過する場合、再び段階840を遂行する。すなわち、エアロゾル生成装置10は、エアロゾル生成物品20を依然として過湿状態と検出し、予熱区間の持続時間を再び延長させるフィードバック制御を遂行する。
【0111】
一方、段階860において、エアロゾル生成物品20の温度が臨界温度以下である場合、段階870を遂行する。段階870において、エアロゾル生成装置10は、予熱区間を終了し、加熱区間を開始する。
【0112】
上述したように、一実施例によるエアロゾル生成装置10は、エアロゾル生成物品20の温度をフィードバックすることで、予熱区間の終了時点におけるエアロゾル生成物品20内の水分量を調整する。したがって、一実施例によるエアロゾル生成装置10は、ユーザの喫煙満足感を向上させうる。
【0113】
図9は、エアロゾル生成物品が加熱されるとき、エアロゾル生成物品の温度変化を示すグラフである。
【0114】
図9に図示されたグラフの横軸は、ヒータ100の予熱開始後に経過された時間(秒)を意味し、縦軸は、温度センサ300が測定した正常状態のエアロゾル生成物品20の温度(℃)を意味する。
【0115】
図9を参照すれば、予熱区間Aの間、エアロゾル生成物品20の温度は、臨界温度Tと同一であるか、低い温度まで上昇しうる。ユーザは、加熱区間Bの間、エアロゾルを提供される。エアロゾル生成装置10は、加熱区間Bが開始される時点でユーザにアラームを送出してエアロゾル生成物品20の使用が可能な状態であることを知らせる。
【0116】
加熱区間Bの間、プロセッサ400は、既設定の時間区間Δtに対するエアロゾル生成物品20の温度変化Δtに基づいてユーザのパフを検出する。既設定の時間区間Δtは、ユーザのパフによって発生するエアロゾル生成物品20の温度変化を測定する時間区間でもある。例えば、既設定の時間区間Δtは、一般的にユーザが一回のパフを遂行するのにかかる時間である1~3秒でもある。
【0117】
加熱区間Bの間、エアロゾル生成物品20がヒータ100によって加熱されるとき、ユーザのパフがない場合、エアロゾル生成物品20の温度は、一定範囲内で保持されうる。ユーザのパフが発生すれば、エアロゾル生成物品20の上流から下流に主流煙が流れる。前記[表1]を参照すれば、主流煙の温度は、エアロゾル生成物品20の外側面の温度より約10℃以上高いので、主流煙が流れるとき、エアロゾル生成物品20の温度は、既設定の時間区間Δtの間、急に上昇しうる。主流煙がエアロゾル生成物品20を通じて排出されれば、エアロゾル生成物品20の温度は再び下降しうる。
【0118】
したがって、プロセッサ400は、加熱区間Bの間、既設定の時間区間Δtに対するエアロゾル生成物品20の温度変化ΔTがしきい値以上である時、ユーザのパフが発生したと検出する。例えば、加熱区間Bの間、既設定の時間区間Δtに対するエアロゾル生成物品20の温度変化ΔTが約1℃~2℃範囲で保持されていて、既設定の時間区間Δtに対するエアロゾル生成物品20の温度変化ΔTが約3℃~5℃範囲で急変するとき、プロセッサ400は、ユーザのパフを検出することができる。
【0119】
上述したように、一実施例によるエアロゾル生成装置10は、ユーザのパフを検出するための別途のパフセンサを備えず、温度センサ300によってユーザのパフを検出する。したがって、エアロゾル生成装置10は、内部で気流が流れる通路上にパフセンサを配置する必要がないので、内部構造が単純になり、設計が簡単な長所を有する。
【0120】
また、エアロゾル生成装置10は、ユーザのパフを検出した回数を累積してカウンティング(counting)することができる。エアロゾル生成装置10は、累積したパフの回数が既設定の回数であるとき、ユーザに使用終了に対するアラームを送出することができる。例えば、12回パフ後、使用終了が予定されたエアロゾル生成物品20を使用するとき、エアロゾル生成装置10は、ユーザのパフを10回検出したとき、アラームを送出する。ユーザは、アラームを確認することで使用終了まで1から2回のパフが残っていることを認知する。アラームは、振動部材を介した触覚的アラーム、スピーカを介した聴覚的アラーム、ディスプレイを介した視覚的アラームでもある。
【0121】
また、実施例に係わるエアロゾル生成装置10は、収容空間13にエアロゾル生成物品20が収容されたか否かを検出する。
【0122】
収容空間13にエアロゾル生成物品20が収容されていない状態で温度センサ300は、エアロゾル生成装置10周囲の大気の温度を測定することができる。収容空間13にエアロゾル生成物品20が収容されれば、温度センサ300は、エアロゾル生成物品20の温度を測定するので、温度差が発生する。すなわち、温度センサ300が測定した測定値が大気の温度からエアロゾル生成物品20の温度に変わる差に基づいて、プロセッサ400は、収容空間13にエアロゾル生成物品20が挿入されたと検出する。
【0123】
一実施例によるエアロゾル生成装置10は、エアロゾル生成物品20が収容空間13に挿入されたか否かを温度センサ300によって検出するので、別途のセンサが要求されない。したがって、内部構造が単純になり、作製が容易である。
【0124】
プロセッサ400が収容空間13にエアロゾル生成物品20が収容されたと検出した場合、プロセッサ400は、既設定の温度プロファイルによってヒータ100の予熱が始まるようにバッテリ200からヒータ100に供給される電力を制御する。ユーザがエアロゾル生成物品20を収容空間13に挿入すれば、ヒータ100の予熱開始のために別途の操作をせずとも、自動的にヒータ100の予熱が開始されるので、ユーザは、便利にエアロゾル生成装置10を使用することができる。
【0125】
図10は、図5に図示されたエアロゾル生成装置の制御方法のフローチャートである。
【0126】
エアロゾル生成装置10の制御方法は、図5から図9の図面を参照して説明した実施例に係わるので、以下省略された内容であっても、図5から図9の図面で説明された内容は、エアロゾル生成装置10の制御方法に適用されうる。
【0127】
図10を参照すれば、段階1100において、エアロゾル生成装置10は、予熱区間でエアロゾル生成物品20の温度に基づいて、エアロゾル生成物品20内の水分量が既設定の範囲に含まれるか否かを検出する。エアロゾル生成装置10は、予熱区間が終了されねばならない時点またはその直前時点におけるエアロゾル生成物品20の温度を臨界温度と比較することができる。エアロゾル生成物品20の温度が臨界温度を超過する場合、エアロゾル生成装置10は、エアロゾル生成物品20内の水分量が既設定の範囲より多いということを検出する。
【0128】
段階1200において、エアロゾル生成装置10は、エアロゾル生成物品20内の水分量が既設定の範囲に含まれるか否かによって予熱区間の持続時間を調整する。エアロゾル生成物品20内の水分量が既設定の範囲に含まれる場合、エアロゾル生成装置10は、既設定の温度プロファイルによる予熱を遂行する。一方、エアロゾル生成物品20内の水分量が既設定の範囲より多い場合、エアロゾル生成装置10は、予熱区間の持続時間を延長させることで、既設定の温度プロファイルを変更する。エアロゾル生成物品20は、延びた予熱区間の間、さらに水分が蒸発されうる。
【0129】
段階1300において、調整された持続時間によって予熱区間が終了されれば、エアロゾル生成装置10は、加熱区間に進入するようにヒータ100に供給される電力を制御する。加熱区間が開始されれば、ユーザは、エアロゾル生成物品20からエアロゾルを提供されうる。
【0130】
一方、一実施例は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも具現されうる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータによってアクセスされうる任意の可用媒体でもあり、揮発性及び不揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。また、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含む。コンピュータ記録媒体は、コンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュール、またはその他データのような情報の保存のための任意の方法または技術によって具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。通信媒体は、典型的にコンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調されたデータ信号のその他データ、またはその他伝送メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0131】
本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態によっても具現されるということを理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、請求範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれていると解釈されねばならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
【国際調査報告】