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特表2023-534354ライナリール、上記ライナリールを含むカセット、レットオフステーション、およびライナの収集方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-09
(54)【発明の名称】ライナリール、上記ライナリールを含むカセット、レットオフステーション、およびライナの収集方法
(51)【国際特許分類】
   B65H 75/14 20060101AFI20230802BHJP
   B29D 30/06 20060101ALI20230802BHJP
   B65H 18/10 20060101ALI20230802BHJP
【FI】
B65H75/14
B29D30/06
B65H18/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022567199
(86)(22)【出願日】2022-02-16
(85)【翻訳文提出日】2023-01-19
(86)【国際出願番号】 NL2022050078
(87)【国際公開番号】W WO2022186687
(87)【国際公開日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】2027677
(32)【優先日】2021-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595090635
【氏名又は名称】ヴェーエムイー ホーランド ベー. ヴェー.
【氏名又は名称原語表記】VMI HOLLAND B. V.
(74)【代理人】
【識別番号】100116850
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 隆行
(74)【代理人】
【識別番号】100165847
【弁理士】
【氏名又は名称】関 大祐
(72)【発明者】
【氏名】カーフマン マシューズ ヤコブス
(72)【発明者】
【氏名】ベルグマンズ クインテン マッタイーズ
(72)【発明者】
【氏名】スカーペンヒゼン ヘルマン セバスチャン
【テーマコード(参考)】
3F055
3F058
4F215
【Fターム(参考)】
3F055AA05
3F055AA08
3F055BA11
3F055CA01
3F055CA26
3F055FA01
3F058AA03
3F058AB01
3F058DB04
3F058DB06
3F058DB08
3F058DC02
3F058HA02
3F058HB02
4F215AH20
4F215AQ01
4F215VA12
4F215VD21
4F215VK02
4F215VM02
4F215VM04
4F215VP29
(57)【要約】
本発明は、ライナリールと、カセットと、レットオフステーションと、ライナを収集する方法とに関するものであり、ライナリールが、コアと、ライナリール軸線を中心として上記コアと共に回転するために上記コアに同心円状に取り付けられたシェルとを備え、シェルが、シェルがコアに取り付けられたときに、ライナリール軸線を中心として円周方向において延びる収集壁を備え、収集壁が、ライナを受け入れるために配置され、コアが、ライナリール軸線に垂直な径方向のベクトル成分を少なくとも用いて収集壁を支持するための円周方向に延びる支持壁を備え、シェルがコアから取り外されたときに、上記収集壁が、上記径方向に少なくとも部分的に収縮可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライナを収集するためのライナリールであって、
前記ライナリールが、コアと、ライナリール軸線を中心として前記コアと共に回転するために前記コアに同心円状に取り付けられたシェルとを備え、
前記シェルが前記コアに取り付けられたときに、前記シェルが、前記ライナリール軸線を中心として円周方向において延びる収集壁を備え、
前記収集壁が、前記ライナを受け入れるために配置され、
前記コアが、前記ライナリール軸線に垂直な径方向におけるベクトル成分を少なくとも用いて前記収集壁を支持するための1つ以上の支持部材を含み、
前記シェルが前記コアから取り外されたときに、前記収集壁が、前記径方向に少なくとも部分的に収縮可能であり、
前記シェルが、前記シェルが前記コアの上をスライドし得るように、前記シェルがライナリール軸線に平行な取り付け方向に開口する第1の側面と、前記シェルが前記コアに取り付けられたときの前記取り付け方向とは反対側の取り外し方向において、前記コアから離れる方向を向いた第2の側面とを有し、
前記シェルが、前記第2の側面のみで相互接続された複数の壁セグメントに前記円周方向において前記収集壁を分割する複数の第1の溝を備え、
前記複数の壁セグメントが、前記第1の側面で前記径方向において個別に可撓性であり、
前記シェルが、前記第2の側面で前記複数の壁セグメントを相互接続する前壁をさらに備え、
前記前壁が、前記複数の第1の溝と連続し、かつ前記シェルが前記コアに取り付けられたときに、前記ライナリール軸線に向かって前記径方向に延びる複数の第2の溝を備える、
ライナリール。
【請求項2】
前記収集壁が、前記円周方向において不連続であり、その結果、前記径方向において収縮可能である、
請求項1に記載のライナリール。
【請求項3】
前記シェルが前記コアに取り付けられたとき、前記複数の第1の溝は、前記ライナリール軸線に対して平行であり、かつ、相互に平行に延びる、
請求項1に記載のライナリール。
【請求項4】
前記1つ以上の支持部材が前記円周方向において延びる支持壁を備える、
請求項1~3のいずれか1項に記載のライナリール。
【請求項5】
前記シェルが、前記ライナリール軸線に平行な取り付け方向において前記コアに取り付け可能であり、前記支持壁が、前記取り付け方向とは反対側の取り外し方向において、前記ライナリール軸線に対して円錐状に傾斜する、
請求項4に記載のライナリール。
【請求項6】
前記収集壁が前記取り付け方向において傾斜する、
請求項5に記載のライナリール。
【請求項7】
前記収集壁が外側に面した収集面を画定し、前記収集壁が円錐形のテーパ支持壁に支持されたときに、前記収集面が円筒形または実質的に円筒形になるように選択されたテーパ角度で傾斜する、
請求項6に記載のライナリール。
【請求項8】
前記シェルが前記コアに取り付けられたときに、前記ライナリールが、前記シェルを前記ライナリール軸線と平行な軸線方向において前記コアに対して保持するための保持部材をさらに備える、
請求項1~7のいずれか1項に記載のライナリール。
【請求項9】
前記ライナリールが、前記シェルが前記コアに取り付けられたときに、前記ライナリール軸線と平行な軸線方向において、前記収集壁の反対側の前記収集壁の外側の前記径方向に突出する、第1のサイドフランジおよび第2のサイドフランジを備え、前記第1のサイドフランジが、前記コアに関連付けられ、前記第2のサイドフランジが、前記シェルに関連付けられている、
請求項1~8のいずれか1項に記載のライナリール。
【請求項10】
前記ライナリールが、前記コアをスプラインブッシュおよびスプラインシャフトのうちの一方に連結するための、前記ライナリール軸線におけるスプラインブッシュおよび前記スプラインシャフトのうちの他方を備える、
請求項1~9のいずれか1項に記載のライナリール。
【請求項11】
前記スプラインブッシュが、前記ライナリール軸線に平行な受け入れ方向において前記スプラインシャフトを受け入れるように配置されており、前記スプラインブッシュが、連結位置から引き込み位置までの前記受け入れ方向において移動可能であり、前記ライナリールが、前記スプラインブッシュを前記引き込み位置から前記連結位置に向けてバイアスを与えるためのバイアス部材をさらに備える、
請求項10に記載のライナリール。
【請求項12】
第1のライナを収集するための第1のライナリールとして、請求項1~11のいずれか1項に記載のライナリールを備えるカセットであって、
前記カセットが、前記第1のライナリールおよびストックリールをタンデムに保持するためのカセットフレームを備える、
カセット。
【請求項13】
前記カセットが、第2のライナを収集するための第2のライナリールとして、請求項1~14のいずれか1項に記載のライナリールをさらに備える、
請求項12に記載のカセット。
【請求項14】
前記第1のライナリールが、前記第1のライナリールの前記ライナリール軸線を中心として回転可能なラチェットギアを備え、前記カセットが、前記カセットフレームに対して相対的に回転可能な爪を備え、前記ラチェットギアと共にラチェット機構を形成する、
請求項12または13に記載のカセット。
【請求項15】
前記第1のライナリールが、前記コアをスプラインブッシュおよびスプラインシャフトのうちの一方に連結するための、前記ライナリール軸線における前記スプラインブッシュおよび前記スプラインシャフトのうちの他方を備え、前記スプラインブッシュが、前記ライナリール軸線に平行な受け入れ方向に前記スプラインシャフトを受け入れるために配置され、前記スプラインシャフトが、連結位置から引き込み位置への前記受け入れ方向とは反対側の方向において移動可能であり、前記カセットが、前記スプラインシャフトを前記引き込み位置から前記連結位置へバイアスを与えるためのバイアス部材をさらに備える、
請求項12~14のいずれか1項に記載のカセット。
【請求項16】
請求項12~15のいずれか1項に記載のカセットと、前記カセットを取り付けるための受け入れフレームとを備えるレットオフステーションであって、
前記レットオフステーションが、前記第1のライナリールを駆動するための第1のスプラインシャフトを備える、
レットオフステーション。
【請求項17】
前記第1のライナリールが、前記コアを前記第1のスプラインシャフトに連結するための、前記第1のライナリールの前記ライナリール軸線にあるスプラインブッシュを備え、前記スプラインブッシュが、前記第1のライナリールの前記ライナリール軸線に平行な受け入れ方向において前記第1のスプラインシャフトを受け入れるために配置され、前記カセットが前記受け入れフレームに取り付けられ、かつ前記スプラインブッシュが前記連結位置において前記第1のスプラインシャフトと位置合わせされているときに、前記スプラインブッシュが、前記受け入れ方向において前記スプラインブッシュに受け入れられる前記第1のスプラインシャフトの前記長さと少なくとも等しい距離にわたって、連結位置から引き込み位置まで前記受け入れ方向において移動可能である、
請求項16に記載のレットオフステーション。
【請求項18】
前記レットオフステーションが、第2のライナリールを駆動するための、前記第1のスプラインシャフトに対して離間して平行に配置された第2のスプラインシャフトを備える、
請求項16または17に記載のレットオフステーション。
【請求項19】
前記第1のスプラインシャフトが外径を有し、前記スプラインブッシュが内径を有し、前記内径が、前記外径の少なくとも103パーセントである、
請求項18に記載のレットオフステーション。
【請求項20】
前記第1のスプラインシャフトが、雄スプライン幅を有する雄スプラインを備え、前記スプラインブッシュが雌スプライン幅を有する雌スプラインを備え、前記雌スプライン幅が前記雄スプライン幅の少なくとも105パーセントである、
請求項18または19に記載のレットオフステーション。
【請求項21】
前記レットオフステーションが、前記第1のライナリールおよび第2のライナリールを駆動するライナリール駆動部さらに備え、前記ライナリール駆動部が、前記第1のライナリールおよび前記第2のライナリールの一方を、前記第1のライナリールおよび前記第2のライナリールの他方よりも速く駆動するために配置されている、
請求項18~20のいずれか1項に記載のレットオフステーション。
【請求項22】
前記ライナリール駆動部が、前記第1のスプラインシャフトに接続され、前記第1のライナリールを回転させる第1のプーリーと、第2のスプラインシャフトに接続され、前記第2のライナリールを回転させる第2のプーリーと、前記第1のプーリーおよび前記第2のプーリーの周りにループ状に配置されたエンドレス駆動要素とを備え、前記第1のプーリーおよび前記第2のプーリーの一方が、前記第1のプーリーおよび前記第2のプーリーの他方の直径よりも大きい直径を有する、
請求項21に記載のレットオフステーション。
【請求項23】
請求項1~11のいずれか1項に記載のライナリールにライナを収集する方法であって、
前記方法が、
前記シェルを前記コアに同心円状に取り付けることと、
前記ライナの先端部を前記シェルに接続することと、
前記シェルを前記コアと一緒に回転させることと、
前記収集壁の周りの前記ライナの巻体を受け入れることと
のステップを含み、
前記シェルが前記コアから取り外されたときに、前記収集壁が、少なくとも部分的に前記径方向において収縮し、前記方法が、
前記収集壁が少なくとも部分的に前記径方向に収縮されたときに、前記シェルから前記ライナの前記巻体を取り外すこと
のステップをさらに含む、
方法。
【請求項24】
前記シェルが前記コアに取り付けられたとき、前記シェルが、前記ライナリール軸線に平行に前記収集壁において延びる第1の溝を備え、前記ライナの前記先端部を前記シェルに接続することのステップが、
前記シェルがまだ前記コアに取り付けられていないときに、前記収集壁の前記内側での前記収集壁を通過して前記径方向に突出するように、前記ライナの前記先端部を前記第1の溝を通過して挿入することと、
前記シェルが前記コアに取り付けられたときに、前記収集壁と前記コアとの間の前記先端部をクランプすることと
のステップを含む、
請求項23に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ライナリール、上記ライナリールを含むカセット、上記カセットを受け入れるためのレットオフステーション、およびライナを収集する方法に関する。レットオフステーションは、ストリップまたはタイヤ構成要素などのストック材料をタイヤ製造機械に供給するために使用される。特に、本発明は、グリーンまたは未加硫タイヤにRFIDタグを埋め込むための、タイヤ製造機械への上記RFIDタグの供給に関する。
【背景技術】
【0002】
ストック材料はストックリール上のいくつかの巻体で格納され、レットオフステーションによって、繰り出され、タイヤ製造機械に供給されるように準備されている。巻体は、後続の巻体が互いに付着または固着するのを防止するために、1つ以上のライナによって分離されている。前述のライナリールは、ストック材料を繰り出す際にライナを収集するために使用される。
【発明の概要】
【0003】
既知のライナリールの欠点は、ライナ(liner)がライナリールに収集されている間に、ライナの新たな回転のたびに加えられる張力の結果として、すでにライナリールの周りに収集されているライナの巻体がますますきつくなることである。ライナリールがいっぱいになったとき、空にしてから再利用する必要がある。しかしながら、きつく巻かれたライナを迅速かつスムーズに取り外すのは非常に困難であり得る。作業者がライナの巻体をライナリールのコアまで切り開いて張力を解放し、ライナを取り外そうとするのが一般的な方法である。このプロセスでは、ライナリールの破損、および/または作業者の負傷の恐れがある。また、このプロセスには時間がかかり、作業者を苛立たせることもある。また、ライナは、1つの連続した一片として取り外すことはできない。その代わり、機械において簡単に失われ、および/または工場を汚染し得る多くの短い廃棄物に切り分けられる。
【0004】
既知のライナリールのさらなる欠点は、新たなライナの先端部を空のライナリールに取り付けることが難しいことである。現在、ライナの先端部は、粘着テープの一片を用いて、ライナリールのコアに取り付けられている。
【0005】
本発明の目的は、ライナリール、上記ライナリールを含むカセット、およびライナを収集する方法を提供することであり、ライナリールへのライナの付加および/またはライナリールからのライナの取り外しを改善し得る。
【0006】
第1の態様によれば、本発明は、ライナを収集するためのライナリールであって、ライナリールが、コアと、ライナリール軸線を中心として上記コアと共に回転するために上記コアに同心円状に取り付けられたシェルとを含み、シェルが、シェルがコアに取り付けられたときに、ライナリール軸線を中心として円周方向において延びる収集壁を備え、収集壁が、ライナを受け入れるために配置され、コアが、ライナリール軸線に垂直な径方向におけるベクトル成分を少なくとも用いて収集壁を支持するための1つ以上の支持部材を含み、シェルがコアから取り外されたときに、収集壁が、径方向に少なくとも部分的に収縮可能であり、シェルが、シェルがコアの上をスライドし得るように、シェルがライナリール軸線に平行な取り付け方向に開口する第1の側面と、シェルがコアに取り付けられたときの取り付け方向とは反対側の取り外し方向において、コアから離れる方向を向いた第2の側面とを有し、シェルが、第2の側面のみで相互接続された複数の壁セグメントに円周方向において収集壁を分割する複数の第1の溝を備え、複数の壁セグメントが、第1の側面で径方向において個別に可撓性であり、シェルが、第2の側面で複数の壁セグメントを相互接続する前壁をさらに備え、前壁が、複数の第1の溝と連続し、かつシェルがコアに取り付けられたときに、ライナリール軸線に向かって径方向に延びる複数の第2の溝を備える、ライナリールを提供する。
【0007】
収集されたライナは、ライナの新たな回転または巻き取りのたびに加えられる張力の結果として、ライナリールの周りにますますきつく詰め込まれ、それによって、いっぱいのライナリールからライナを取り外すことが非常に困難になる。本発明によるライナリールでは、シェルを取り外し方向に好都合に取り外し得る。シェルからコアが引き込まれることにより、収集壁の壁セグメントは、巻体によって上記収集壁に加えられる張力の影響を受けて、少なくとも部分的に径方向に収縮することができる。その結果、収集壁は、少なくとも部分的に収縮した、円錐形および/またはテーパ構成を想定し得、これにより、上記収集壁上のライナのきつく充填された巻体によって加えられる張力を効果的に解放し得る。収集壁とライナとの間の張力、接触、および/または摩擦が減少することにより、作業者は収集されたライナをシェルから容易に取り外すことができる。すなわち、工具を使用せず、および/または巻体に切り込む必要がない。
【0008】
壁セグメント間の第1の溝は、壁セグメントが衝突することなく放射状に内側に曲がるのに十分なスペースを提供できるので、巻体と収集壁との間の張力を解放するために必要な柔軟性を提供する。前壁は壁セグメントを一緒に保ち得、基部を提供し、その基部に対して相対的に壁セグメントが曲がり得る。第2の溝の結果として、前壁は少なくとも部分的に収集壁の壁セグメントと一緒に曲がり得、それぞれの壁セグメントの曲げ軸線をライナリール軸線に近づけ得る。第1のライナリール軸線に近い曲げ軸線を中心として前壁の屈曲は、シェルの第1の側面の壁セグメントの遠位端だけでなく、シェルの第2の側面の前壁またはその近くでも、収集壁の直径を収縮または減少させる。したがって、張力を収集壁全体にわたって解放することができ、収集されたライナをシェルからより簡単に取り外し得る。
【0009】
1つの実施形態では、収集壁は円周方向において不連続であり、その結果、径方向に収縮可能である。収集壁は、例えば、収集壁の異なる部分を放射状に内側に曲げることによって収縮させてもよい。代替的には、収集壁は、らせん状を想定して径方向と円周方向との両方で収縮させることもできる。
【0010】
別の実施形態では、シェルがコアに取り付けられたときに、複数の第1の溝がライナリール軸線に対して平行であり、相互に平行に延びる。したがって、壁セグメントは、実質的に平行な構成を有し得る。
【0011】
別の実施形態では、1つ以上の支持部材は、円周方向に延びる支持壁を備える。いくつかの戦略的に配置された支持リブとは対照的に、円周方向に延びる支持壁は、その円周のかなりの部分に沿って収集壁を安定して支持し得る。
【0012】
好ましくは、シェルは、ライナリール軸線に平行な取り付け方向において上記コアに取り付け可能であり、支持壁は、取り付け方向とは反対側の取り外し方向において、ライナリール軸線に対して円錐状に傾斜(テーパ)する。コアが収集壁内から引き込まれると、テーパ支持壁によって、徐々に収集壁が放射状に収縮させることができる。
【0013】
より好ましくは、収集壁は、取り付け方向にテーパする。したがって、支持壁がテーパするのと同じ方向に、径方向における収集壁の厚さを薄くすることができ、その結果、シェルをコアに取り付けたときに、上記収集壁の外側は、おおよそ円筒形または直線円筒形の構成を保ち得る。
【0014】
より具体的には、収集壁は、外側に面した収集面を画定し、収集壁が円錐形のテーパ支持壁で支持されているときに、収集面が円筒形または実質的に円筒形になるように選択されたテーパ角でテーパする。したがって、本発明によるライナリールが従来のライナリールであるかのように、ライナが、実質的に円筒状の収集面の周りに均一に収集され得る。
【0015】
別の実施形態では、ライナリールは、シェルがコアに取り付けられたときに、シェルをライナリール軸線と平行な軸線方向において上記コアに対して保持するための保持部材をさらに備える。保持部材は、ライナの収集中にシェルが誤ってまたは意図せずにコアから取り外されるのを防止し得る。
【0016】
別の実施形態では、ライナリールが、シェルがコアに取り付けられたときに、ライナリール軸線と平行な軸線方向において、収集壁の反対側の収集壁の外側の径方向に突出する、第1のサイドフランジおよび第2のサイドフランジを備え、第1のサイドフランジが、コアに関連付けられ、第2のサイドフランジが、シェルに関連付けられている。
【0017】
別の実施形態では、ライナリールが、コアをスプラインブッシュおよびスプラインシャフトのうちの一方に連結するための、ライナリール軸線におけるスプラインブッシュおよびスプラインシャフトのうちの他方を備える。スプラインブッシュおよびそれに関連する特徴は、本発明の第1の態様によるライナリールの特徴的な収集壁の特徴とは独立して適用、すなわち、従来のライナリールにおいて適用されてもよい。
【0018】
好ましくは、スプラインブッシュが、ライナリール軸線に平行な受け入れ方向においてスプラインシャフトを受け入れるように配置されており、スプラインブッシュが、連結位置から引き込み位置までの受け入れ方向において移動可能であり、ライナリールが、スプラインブッシュを引き込み位置から連結位置に向けてバイアスを与えるためのバイアス部材をさらに備える。スプラインシャフトを、引き込まれたスプラインブッシュの後方に完全に収め得るので、スプラインシャフトとスプラインブッシュとが位置合わせされていなくても、カセットを受け入れフレームにはめ込み得る。スプラインシャフトを回転させて、第1のスプラインシャフトの雄スプラインがスプラインブッシュ内の雌スプラインと位置合わせされた角度位置にするとすぐに、スプラインブッシュは、連結位置に戻して第1のスプラインシャフトと係合され得る。
【0019】
第2の態様によれば、本発明は、第1のライナを収集するための第1のライナリールとして、本発明の第1の態様によるライナリールを備えるカセットであって、カセットが、第1のライナリールおよびストックリールをタンデムに(相前後して)保持するためのカセットフレームを備える、カセットを提供する。
【0020】
カセットは、本発明の第1の態様によるライナリールを備えるので、同じ技術的利点を有するが、これは以降繰り返さない。ストックリールおよび第1のライナリールは、1つ以上のタイヤ構成要素を繰り出し、同時に連続層および/またはタイヤ構成要素の巻体を分離するために使用されるライナを収集するために相前後して動作し得る。
【0021】
一実施形態では、カセットは、第2のライナを収集するための第2のライナリールとして、本発明の第1の態様によるライナリールをさらに備える。第2のライナは、さらなるライナを収集するために使用され得る。すなわち、ストックリール上の1つ以上のタイヤ構成要素が内側ライナと外側ライナとの間に挟まれている場合である。
【0022】
別の実施形態では、第1のライナリールが、上記第1のライナリールのライナリール軸線を中心として回転可能なラチェットギアを備え、カセットが、カセットフレームに対して相対的に回転可能な爪を備え、ラチェットギアと共にラチェット機構を形成する。ラチェット機構により、第1のライナリールが駆動部から外れたとき、すなわち駆動解除されたときに、第1のライナリールが繰り出し方向に回転するのを防止し得る。ライナが繰り出し方向に予期せず回転できない場合、すなわち、第1のライナリールにさらに巻き取ることしかできない場合、ライナは第1のライナリールにより容易に取り付け得る。
【0023】
別の実施形態では、第1のライナリールが、コアをスプラインブッシュおよびスプラインシャフトのうちの一方に連結するための、ライナリール軸線におけるスプラインブッシュおよびスプラインシャフトのうちの他方を備え、スプラインブッシュが、ライナリール軸線に平行な受け入れ方向にスプラインシャフトを受け入れるために配置され、スプラインシャフトが、連結位置から引き込み位置への受け入れ方向とは反対側の方向において移動可能であり、カセットが、スプラインシャフトを引き込み位置から連結位置へバイアスを与えるためのバイアス部材をさらに備える。スプラインブッシュを、引き込まれたスプラインシャフトの前方に完全に収め得るので、スプラインシャフトとスプラインブッシュが位置合わせされていなくても、カセットを受け入れフレームにはめ込み得る。スプラインシャフトを回転させて、第1のスプラインシャフトの雄スプラインがスプラインブッシュ内の雌スプラインと位置合わせされた角度位置にするとすぐに、スプラインシャフトを連結位置に戻してスプラインブッシュと係合し得る。
【0024】
第3の態様によれば、本発明は、本発明の第2の態様によるカセットを含むレットオフステーションと、上記カセットを取り付けるための受け入れフレームを備えるレットオフステーションであって、レットオフステーションが、第1のライナリールを駆動するための第1のスプラインシャフトを備える、レットオフステーションを提供する。第1のスプラインシャフトは、第1のライナリールの回転を制御して、上記第1のライナリールへのライナの巻体および/または収集を制御し得る。
【0025】
好ましくは、第1のライナリールが、コアを第1のスプラインシャフトに連結するための、第1のライナリールのライナリール軸線にあるスプラインブッシュを備え、スプラインブッシュが、第1のライナリールのライナリール軸線に平行な受け入れ方向において第1のスプラインシャフトを受け入れるために配置され、カセットが受け入れフレームに取り付けられ、かつスプラインブッシュが連結位置において第1のスプラインシャフトと位置合わせされているときに、スプラインブッシュが、受け入れ方向においてスプラインブッシュに受け入れられる第1のスプラインシャフトの長さと少なくとも等しい距離にわたって、連結位置から引き込み位置まで受け入れ方向において移動可能である。したがって、スプラインブッシュは、第1のスプラインシャフトによって内側に押され、位置合わせされていない状態で受け入れ方向に挿入されたときに、第1のスプラインシャフトの前方に留まり得る。したがって、第1のスプラインシャフトの挿入された長さを、引き込まれたスプラインブッシュの後方に完全に収め得るので、第1のスプラインシャフトとスプラインブッシュが位置合わせされていなくても、カセットを受け入れフレームにはめ込み得る。
【0026】
さらに別の実施形態では、レットオフステーションが、第2のライナリールを駆動するための、第1のスプラインシャフトに対して離間して平行に配置された第2のスプラインシャフトを備える。したがって、両方のスプラインシャフトをそれぞれのライナリールのスプラインブッシュに同じ方向に同時に挿入し得る。
【0027】
好ましくは、第1のスプラインシャフトが外径を有し、スプラインブッシュが内径を有し、内径が、外径の少なくとも103パーセントである。スプライン機構に一般的に使用されるよりも大きいスプラインブッシュとスプラインシャフトとの間のこの公差は、カセットと受け入れフレームとの間の公差、および/または第1のスプラインシャフトと第2のスプラインシャフトとの間の公差の結果として、小さなずれを吸収し得る。特に、作業者が両方のスプラインシャフトをそれぞれのライナリールのスプラインブッシュに正しく位置合わせすることは困難な場合がある。公差が大きくなると、作業者が、正しい位置合わせを見つけること、および/またはカセットを所定の位置に挿入することに役立つ。
【0028】
そのさらなる実施形態では、第1のスプラインシャフトが、雄スプライン幅を有する雄スプラインを備え、スプラインブッシュが雌スプライン幅を有する雌スプラインを備え、雌スプライン幅が雄スプライン幅の少なくとも105パーセントである。スプライン機構に一般的に使用されるよりも大きい、この雄スプラインと雌スプラインとの間の公差は、前述のカセットを受け入れフレームに配置する際にさらに役立ち得る。
【0029】
そのさらなる実施形態では、レットオフステーションが、第1のライナリールおよび第2のライナリールを駆動するライナリール駆動部さらに備え、ライナリール駆動部が、第1のライナリールおよび第2のライナリールの一方を、第1のライナリールおよび第2のライナリールの他方よりも速く駆動するために配置されている。速度差は、ストックリール上のタイヤ構成要素の外側に放射状に巻かれるライナと、ストックリール上のタイヤ構成要素の内側に放射状に巻かれるライナとの間のわずかな長さの差を少なくとも部分的に補償し得る。
【0030】
好ましくは、ライナリール駆動部が、第1のスプラインシャフトに接続され、第1のライナリールを回転させる第1のプーリーと、第2のスプラインシャフトに接続され、第2のライナリールを回転させる第2のプーリーと、第1のプーリーおよび第2のプーリーの周りにループ状に配置されたエンドレス駆動要素とを備え、第1のプーリーおよび第2のプーリーの一方が、第1のプーリーおよび第2のプーリーの他方の直径よりも大きい直径を有する。より小さい直径を有するプーリーは、より大きい直径を有するプーリーよりもわずかに速く自動的に回転する。
【0031】
第4の態様によれば、本発明は、本発明の第1の態様によるライナリール上にライナを収集する方法を提供し、方法が、
シェルをコアに同心円状に取り付けることと、
ライナの先端部をシェルに接続することと、
シェルをコアと一緒に回転させることと、
収集壁の周りのライナの巻体を受け入れることと、
のステップを含み、
シェルがコアから取り外されたときに、収集壁が、少なくとも部分的に径方向において収縮し、方法が、
収集壁が少なくとも部分的に径方向に収縮されたときに、シェルからライナの巻体を取り外すこと
のステップをさらに含む、本発明の第1の態様によるライナリールにライナを収集する方法を提供する。
【0032】
本方法は、本発明の第1の態様によるライナリールの実用的な実装形態に関するので、同じ技術的利点を有するが、これは以降繰り返さない。
【0033】
好ましくは、シェルがコアに取り付けられたとき、シェルが、ライナリール軸線に平行に収集壁において延びる第1の溝を備え、ライナの先端部をシェルに接続することのステップが、
シェルがまだコアに取り付けられていないときに、上記収集壁の内側での収集壁を通過して径方向に突出するように、ライナの先端部を第1の溝を通過して挿入することと、
シェルをコアに取り付けるときに、収集壁とコアとの間の先端部をクランプすることと
のステップを含む。
【0034】
したがって、先端部を確実にライナリールに取り付け、または接続して、外側ライナの残りの部分を巻き取ることによって収集できるようにし得る。特に、先端部は、簡単にクランプで、すなわち、工具または接着剤を使用せずに取り付け得る。
【0035】
請求されていない第5の態様によれば、本発明は、カセットにストックリールを取り付けるためのストックリールマウントを提供し、ストックリールマウントは、ストックリール軸線を中心として回転可能であり、ストックリール軸線を中心として円周方向に延びるクランプ壁と、ストックリール軸線に平行なウェッジ方向に移動可能で、解放径からクランプ径まで、ストックリール軸線に垂直な径方向にクランプ壁を延ばすためのウェッジとを備える。
【0036】
タイヤ構成要素をタイヤ製造機械に供給する従来のレットオフステーションのためのカセットまたはカートリッジでは、ストックリールは工具を使用してカセットに取り付けられている。本発明によるストックリールマウントは、ウェッジをクランプ壁に押し込むだけで、上記クランプ壁をストックリールの内側とクランプ接触に拡大させることができる。したがって、工具を使用せずに、作業者が簡単にストックリールを取り付け得る。
【0037】
なお、ストックリールマウントには、前述のライナリールと同様のいくつかの特徴を有するが、その機能は全く異なることに留意されたい。特に、ストックリール自体がおおよそ従来型であるのに対し、ストックリールのマウントはクランプすることによってストックリールを取り付けるために使用される。
【0038】
好ましくは、クランプ壁は円周方向において不連続であり、その結果、径方向において拡張可能である。例えば、クランプ壁の異なる部分を放射状に外側に曲げることによって、クランプ壁を拡張してもよい。
【0039】
さらに別の実施形態では、クランプ壁は、ウェッジを受け入れるためにウェッジ方向から反対側の解放方向において開放された第1の側面と、ウェッジ方向においてウェッジから反対側に向いた第2の側面を有し、ストックリールマウントは、クランプ壁内の複数の第1の溝を備え、上記クランプ壁を円周方向において、第2の側面でのみ相互接続された複数の壁セグメントに分割し、この複数の壁セグメントは、第1の側面で径方向に個別に可撓性である。したがって、壁セグメントは、ウェッジによってストックリールに向かって個別に拡張されて、上記ストックリールをクランプし得る。
【0040】
好ましくは、複数の第1の溝は、ストックリール軸線に対して相互に平行かつ平行に延びる。したがって、壁セグメントは、実質的に平行な構成を有し得る。
【0041】
追加的にまたは代替的に、ストックリールマウントは、第2の側面で複数の壁セグメントを相互接続する後壁をさらに含む。後壁は壁セグメントを一緒に保ち得、基部を提供し、その基部に対して相対的に壁セグメントが曲がり得る。
【0042】
より好ましくは、ストックリールマウントは、複数の第1の溝と連続し、かつ、ストックリール軸線に向かって径方向に延びる、後壁における複数の第2の溝を備える。その結果、後壁はクランプ壁の壁セグメントと共に少なくとも部分的に曲がり得、それぞれの壁セグメントの曲げ軸線をストックリール軸線に近づけ得る。
【0043】
別の実施形態では、ウェッジは、ストックリール軸線に対してウェッジ方向において円錐形にテーパする。ウェッジの直径は、ウェッジがクランプ壁にウェッジ方向においてさらに挿入されるにつれて大きくなり、それによって、壁セグメントがストックリールに接触するまで、壁セグメントがさらに外側に押し出される。
【0044】
別の実施形態では、ストックリールマウントは、ウェッジをクランプ壁に対してウェッジ方向に保持するための保持部材をさらに備える。保持部材は、ストックリールが意図せず、または誤ってストックリールマウントから解放されてしまうことを効果的に防止し得る。
【0045】
好ましくは、保持部材は、回転ノブ、好ましくは、トルク制限回転ノブである。回転ノブは手動で操作し得る。回転ノブがトルク制限されている場合、ウェッジに過度の力がかかるのが防止されるので、クランプ壁に過度の力がかかるのを防止し得る。
【0046】
さらに別の実施形態では、ストックリールマウントは、ストックリールにおいてキー溝と係合するためのキーをさらに備える。任意選択のキーを使用することで、ストックリールがストックリールマウントの上または上方を円周方向に滑るのをさらに防止し得る。
【0047】
請求されていない第6の態様によれば、本発明は、タイヤ構成要素からライナを剥離するためのピーラを提供し、このピーラは、下部ピーラ部材と、下部ピーラ部材に向かってピーラ軸線を中心として傾斜可能な上部ピーラ部材とを含み、このピーラは、下部ピーラ部材および上部ピーラ部材の一方で第1の剥離縁部を形成する1つ以上の第1の剥離ローラをさらに備える。
【0048】
第1の剥離縁部の半径は、タイヤ構成要素からライナを剥離および/または引き離すのに十分に小さい。しかしながら、半径が比較的小さいことに起因して、ライナと第1の剥離縁部との間の摩擦が大きくなる。通常、ピーラには、一体型、固定型、または据え置き型の剥離縁部が設けられている。本発明による1つ以上の第1の剥離ローラは、ライナと第1の剥離縁部との間の摩擦を効果的に低減し得、それにより、ライナのタイヤ構成要素からの一貫性のない剥離またはライナの破損さえも防止し得る。
【0049】
好ましくは、ピーラは、下部ピーラ部材および上部ピーラ部材の他方で第2の剥離縁部を形成する1つ以上の第2の剥離ローラをさらに備える。したがって、両方の剥離縁部での摩擦を減らし得る。
【0050】
さらなる実施形態では、1つ以上の第1の剥離ローラは、ピーラ軸線に平行な第1のローラ軸線を中心として回転可能である。したがって、ライナは大きなねじれなしにピーラを通して供給し得る。
【0051】
さらなる実施形態では、1つ以上の第1の剥離ローラは自由に回転可能である。したがって、1つ以上の第1の剥離ローラは、ライナが上記1つ以上の第1の剥離ローラに沿って引っ張られるときに、ライナと共に受動的に回転および/またはライナに続き得る。
【0052】
さらなる実施形態では、1つ以上の第1の剥離ローラは、同軸に取り付けられた複数の第1の剥離ローラを備える。個別の第1の剥離ローラは、わずかに異なる回転速度で回転してもよい。
【0053】
さらなる実施形態では、1つ以上の第1の剥離ローラは、20ミリメートル未満、好ましくは10ミリメートル未満のローラの直径を有する。上記ローラの直径は、ライナをタイヤ構成要素から剥離および/または引き離すのに十分に小さい。
【0054】
別の実施形態では、第1の剥離縁部は、タイヤ構成要素からライナを剥離するために配置され、このピーラは、第1の剥離縁部からライナを受け入れるため、上記ライナを永久に剥離する前に、上記第1の剥離縁部の下流のタイヤ構成要素にライナを戻すために配置されたリターンローラをさらに含む。この構成により、タイヤ構成要素がライナと共に、第1の剥離縁部と、上記第1の剥離縁部の下流にあるタイヤ構成要素に対する受け入れ部材との間の小さな隙間の中に引っ張られるのを防止してもよい。
【0055】
請求されていない第7の態様によれば、本発明は、タイヤ構成要素をタイヤ製造機械に供給するためのレットオフステーションを提供し、レットオフステーションは、タイヤ構成要素をタイヤ製造機械に提示するための供給テーブルを備え、供給テーブルは、タイヤ構成要素を受け入れ向きに受け入れるための受け入れ位置と、タイヤ構成要素を供給向きにおいて提示するための供給位置との間の垂直軸線を中心として回転可能である。
【0056】
第7の態様によるレットオフステーションは、タイヤ構成要素、特にRFIDタグの向きが、タイヤ構成要素がまだストックリール上にあるときに、タイヤ構成要素の長手方向がストックリール軸線と平行または実質的に平行になるようなカセットを受け入れるために配置されている。このような向きの利点は、より多くのタイヤ構成要素を同じストックリールに格納し得ることである。タイヤ製造機械は、ストックリール軸線に対して垂直なタイヤ構成要素の長手方向の向きにおいて受け入れるように構成されている。したがって、回転可能な供給テーブルは、タイヤ構成要素をタイヤ製造機械に供給する前に、上記タイヤ構成要素の向きを変更し得る。
【0057】
好ましくは、受け入れ位置および供給位置は、垂直軸線を中心として80度~100度の範囲の角度にわたってオフセットされる。より好ましくは、受け入れ位置および供給位置は、垂直軸線を中心として90度の角度にわたってオフセットされる。したがって、タイヤ構成要素の向きは、ストックリール軸線に対して平行または実質的に平行から、ストックリール軸線に対して垂直または実質的に垂直に変更し得る。
【0058】
さらに別の実施形態では、レットオフステーションは、受け入れ位置と供給位置との間の垂直軸線を中心として供給テーブルを回転させるためのアクチュエータをさらに含む。したがって、供給テーブルの回転を、機械的に制御、遠隔制御、および/または自動制御し得る。
【0059】
好ましくは、アクチュエータは、直線経路に沿って供給テーブルを移動させるためのリニアアクチュエータであり、供給テーブルは、リニアアクチュエータに対して相対的に垂直軸線を中心として回転可能であり、供給テーブルは、垂直軸線から離間した位置にあるカムを含み、レットオフステーションは、供給テーブルを直線経路に沿って移動させるときにカムに接触させるアームをさらに備え、垂直軸線を中心として供給テーブルを回転させる。したがって、供給テーブルは、追加のアクチュエータまたはモータを必要とせずに、直線的に移動し、上記直線的な動きの結果として回転し得る。
【0060】
より好ましくは、アームは静止している。したがって、回転は、供給テーブルを直線経路に沿って移動させたときにアームがカムの軌道に位置するという事実のみに起因する。したがって、組み合わせられた直線的な動きおよび回転は、単一の比較的簡易でリニアアクチュエータを用いて作動させ得る。
【0061】
請求されていない第8の態様によれば、本発明は、本発明の第7の態様によるレットオフステーションを使用してタイヤ構成要素をタイヤ製造機械に供給する方法を提供し、本方法は、供給テーブル上のタイヤ構成要素を受け入れ位置で受け入れること、および続いて供給テーブルを供給位置まで垂直軸線を中心として回転させることのステップを含む。
【0062】
本発明の第8の態様による方法は、本発明の第7の態様によるレットオフステーションの実用的な実装形態に関するので、同じ技術的利点を有しているが、このことは以降繰り返さない。
【0063】
好ましくは、タイヤ構成要素は、長手方向における細長いRFIDタグであり、RFIDタグが、RFIDタグの長手方向が上記移送方向に横断方向または垂直になるように、移送方向に供給テーブルに移送され、供給テーブルが、移送方向に供給テーブルにRFIDタグを受け入れた後、RFIDタグの長手方向が移送方向に平行または実質的に平行になるまで、受け入れ位置から供給位置まで回転される。
【0064】
請求されていない第9の態様によれば、本発明は、タイヤ構成要素の位置を特定し測定する方法を提供し、本方法は、
タイヤ構成要素を支持面上に提供することであって、タイヤ構成要素が、輪郭、底面、上面、および底面と上面との間の厚さを有する、ことと、
レーザ投影がタイヤ構成要素の輪郭と交差するまで、レーザ投影を支持面上で移動させることによって、タイヤ構成要素を支持面上に配置することと、
レーザ投影を用いて支持面の高さの決定することと、
レーザ投影をタイヤ構成要素に移動することと、
タイヤ構成要素の上面の高さを決定することと、
上面の高さから支持面の高さを引くことによって、タイヤ構成要素の厚さを計算することと
のステップを含む。
【0065】
したがって、同じレーザ投影は、支持面上で、タイヤ構成要素、特にRFIDタグの位置を特定するため、ならびにタイヤ構成要素の高さ、厚さ、または高さプロファイルを測定するための両方に使用できる。これにより、拾い上げの精度とその後のタイヤ構成要素の配置とを向上させ得る。
【0066】
好ましくは、レーザ投影はレーザスポットである。レーザスポットは、タイヤ構成要素の輪郭の位置を正確に決定するために使用され得る。
【0067】
1つの実施形態では、支持面は、タイヤ構成要素をタイヤ製造機械に供給するカセットの供給部材である。したがって、位置および/または厚みが、カセットにおいて決定され得る。
【0068】
代替的に、支持面は基板、特にゴム基板であり、これにタイヤ構成要素が付加される。したがって、位置および/または厚さが、基板において決定され得る。
【0069】
本明細書で説明され、示されている様々な態様または特徴は、可能な限り個別に適用し得る。これらの個別の態様、特に添付の従属請求項に説明されている態様および特徴は、分割特許出願の対象であり得る。
【0070】
本発明は、添付の概略図に示された例示的な実施形態に基づいて説明される。
【図面の簡単な説明】
【0071】
図1】ピーラ、ストックリール、第1のライナリール、および第2のライナリールを有するカセットを備える、本発明の第1の実施形態によるレットオフステーションの等角図である。
図2図1による、カセットの正面図である。
図3図1による、カセットの上面図を示す図である。
図4A図1による、第1のライナリールからライナを収集して取り外すステップの等角図である。
図4B図1による、第1のライナリールからライナを収集して取り外すステップの等角図である。
図4C図1による、第1のライナリールからライナを収集して取り外すステップの等角図である。
図4D図4Cによる、第1のライナリールの一部の断面図である。
図5A】第1のライナリールの位置における、図1によるレットオフステーションの断面図である。
図5B】本発明の第2の例示的な実施形態による、代替的なレットオフステーションの断面図である。
図6図1の第1のライナリールの詳細を示す図である。
図7図1による、レットオフステーションの背面図である。
図8図1による、ストックリールの等角図である。
図9】ストックリールの位置における、図1によるレットオフステーションの断面図である。
図10図1による、ピーラの正面図である。
図11図10による、ピーラの等角図である。
図12】本発明の第3の例示的な実施形態による、さらなる代替的なカセットの正面図である。
図13A】受け入れ位置にある供給テーブルを含む、本発明の第4の実施形態によるさらなる代替的なレットオフステーションの平面図である。
図13B】供給位置にある供給テーブルを含む、本発明の第4の実施形態によるさらなる代替的なレットオフステーションの平面図である。
図14A】タイヤ構成要素の位置を特定し測定するための方法のステップの間の、図1によるレットオフステーションの等角図である。
図14B】タイヤ構成要素の位置を特定し測定するための方法のステップの間の、図1によるレットオフステーションの等角図である。
図14C】タイヤ構成要素の位置を特定し測定するための方法のステップの間の、図1によるレットオフステーションの等角図である。
図14D】タイヤ構成要素の位置を特定し測定するための方法のステップの間の、図1によるレットオフステーションの等角図である。
図14E】タイヤ構成要素の位置を特定し測定するための方法のステップの間の、図1によるレットオフステーションの等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0072】
図1は、本発明の第1の例示的な実施形態による、レットオフステーション1を示す。レットオフステーション1は、ストリップまたはタイヤ構成要素などのストック材料をタイヤ製造機械(不図示)に供給するために使用される。特に、本発明は、グリーンまたは未加硫タイヤにRFIDタグTを埋め込むための、タイヤ製造機械への上記RFIDタグTの供給に関する。
【0073】
レットオフステーション1は、カートリッジまたはカセット2を受け入れ、または保持するように配置または構成されている。カセット2は、ストックリール3および1つ以上のライナリール5、7を保持するように配置または構成されたカセットフレーム20を含む。各ライナリール5、7は、ストックリール3と相前後した構成で保持されており、すなわち、各ライナ5、7は、ストックリール3の後方の位置において実質的に同じ平面に保持されている。ストックリール3、第1のライナリール5、および第2のライナリール7は、カセットフレーム20で画定された平面に対して互いに平行および/または垂直な、ストックリール軸線S、第1のライナリール軸線A1、第2のライナリール軸線A2を中心としてそれぞれ回転可能である。
【0074】
ストックリール3は、上記ストックリール3の周りに数回巻かれたストック材料を、それ自体が既知の方法で保持するように構成されている。例示的な本実施形態では、RFIDタグTは、ストックリール3を中心として円周方向に互いに離間して、内側ライナL1の連続した長さで保持される。内側ライナL1は、異なる巻体のRFIDタグT同士の付着または固着を防止し得る。「内側」という用語は、ストックリール3上の内側ライナL1の、保持しているRFIDタグTに対して相対的な径方向内側の位置を指す。本特定の例では、RFIDタグTは、内側ライナL1と、内側ライナL1から反対側の外側ライナL2との間に挟まれており、または囲まれている。「外側」という用語は、覆っているRFIDタグTに対して相対的な、ストックリール3上の外側ライナL2の径方向外側位置を指す。
【0075】
1つ以上のライナリール5、7は、より詳細に本明細書で説明されるように、ストックリール3からストック材料が繰り出されているときに、内側ライナL1と任意選択で外側ライナL2とを巻き上げたり収集したりするように配置または構成されている。図1を参照すると、カセットフレーム20の上部にあるライナリール5は、以降「第1の」ライナリール5と呼ばれ、カセットフレーム20の下部にあるライナリール7は、以降「第2の」ライナリール7と呼ばれる。しかしながら、これらのライナリール5、7は交換可能であることが確認される。
【0076】
カセット2は、レットオフステーション1に挿入可能または取り付け可能であり、ストック材料、すなわちRFIDタグTをタイヤ製造機械に供給する。ストックリール3が空であるとき、カセット2は、簡単にレットオフステーション1から取り外され、同様または同一のいっぱいのカセット(不図示)に交換されてもよい。カセット2の取り付けおよび取り外しを容易にするために、レットオフステーション1には、受け入れフレーム10と、上記受け入れフレーム10上またはその位置にある複数の連結部材11が設けられている。同様に、カセット2には、レットオフステーション1の連結部材11と相互作用または係合するために、複数の相補的または互換的な連結部材21が設けられている。好ましくは、連結部材11、21は、クイック連結タイプ、すなわち、連結を達成するための工具を必要としないタイプである。本特定の例では、連結部材11、21は磁性のものである。したがって、連結部材11、21間の簡易な位置合わせおよび/または近接性は、連結を達成するのに十分である。
【0077】
図1および図7に示すように、レットオフステーション1は、カセット2をレットオフステーション1の受け入れフレーム10に受け入れまたは取り付けるときに、第1のライナリール5および第2のライナリール7の回転を駆動するライナリール駆動部9を備える。図1に最もよく示されているように、ライナリール駆動部9は、第1のライナリール5および第2のライナリール7をそれぞれ駆動する第1のシャフト91および第2のシャフト92を備える。図7に最もよく示されているように、レットオフステーション1には、それぞれのシャフト91、92の回転を駆動するために、受け入れフレーム11の後方に、それぞれ第1のシャフト91および第2のシャフト92に接続された第1の駆動プーリー93および第2の駆動プーリー94が設けられている。第1の駆動プーリー83および第2の駆動プーリー94は、駆動ベルト95で相互接続されている。駆動プーリー93、94の一方、この場合は第2の駆動プーリー94が、モータ96によって駆動される。
【0078】
なお、例示的な本実施形態では、第1の駆動プーリー93は第1のプーリー直径D1を有し、第2の駆動プーリー94は第2のプーリー直径D2を有し、外側ライナL2を収集しているライナリール5、7のプーリー直径D1、D2、本例では第1のライナリール5の第1のプーリー直径D1は、内側ライナL1を収集しているライナリール5、7の径D1、D2、本例では第2のライナリール7の第2のプーリー直径D2よりわずかに小さいことに留意されたい。したがって、ライナリール駆動部9は、第1のライナリール5を第2のライナリール7よりもわずかに速い回転速度で駆動し、外側ライナL2と内側ライナL1との間のわずかな長さの差を補償するように構成されている。ライナリール5、7間の速度差を、異なる方法、すなわち、特定の伝達比を有する歯車変速機を使用し、または個別の駆動部を使用することによって得ることができることは、当業者には明らかであろう。これらの変形形態はまた、本発明の範囲に含まれる。
【0079】
図1および図6に最もよく示されているように、シャフト91、92は、スプラインシャフト91、92、すなわち、ライナリール5、7に形成された、雌スプラインとも呼ばれる対応する形状の溝と係合するように配置された、雄スプラインとも呼ばれる、長手方向または軸線方向に延びる歯が設けられたシャフトである。係合すると、スプラインシャフト91、92は、それぞれのライナリール5、7にトルクを効果的かつ確実に伝達し得る。
【0080】
カセット2の詳細については、ここでさらに詳しく説明する。
【0081】
図1に示すように、ストックリール3は、ストックリール軸線Sを中心として回転可能なストックリール本体30を備える。ストックリール本体30は、ストックリール軸線Sと同心の中央取り付け開口31を有する。図8および図9に示すように、カセット2には、カセット2、特にカセットフレーム20にストックリール3を取り付けるためのストックリールマウント4が付属している。ストックリールマウント4は、ストックリール軸線Sを中心として円周方向に延びるクランプ壁40を備える。クランプ壁40は、円筒形または実質的に円筒形である。図8に示すように、クランプ壁40は、ストックリール軸線Sを中心として円周方向に中断または不連続となっており、その結果、上記ストックリール軸線Sに垂直な径方向Rに拡張可能となっている。特に、ストックリールマウント4は、クランプ壁40内の複数の第1の溝41を備え、上記クランプ壁40を円周方向に複数の壁セグメント43に分割している。
【0082】
本例では、複数の第1の溝41は、ストックリール軸線Sに対して相互に平行かつ平行に延びている。第1の溝41は、代替的に、ストックリール軸線Sに対して斜めに延びていてもよく、方向的に互い違いになっていてもよい。クランプ壁40は、ストックリール軸線Sと平行な方向に開いている第1の側面を有する。ストックリールマウント4はさらに、第1の側面とは反対側の第2の側面で複数の壁セグメント43を相互接続する後壁44を備える。複数の壁セグメント43は、第1の側面で径方向Rに個別に可撓性である。
【0083】
例示的な本実施形態では、ストックリールマウント4は、後壁44において複数の第2の溝42をさらに備える。第2の溝42は、クランプ壁40における複数の第1の溝41と連続しており、または連続している。第2の溝42は、放射状方向R、すなわち、ストックリール軸線Sに向かって放射状に内側に延びている。第2の溝42が放射状に内側に伸びた結果、後壁44は、クランプ壁40の壁セグメント43と共に少なくとも部分的に曲がり得、それぞれの壁セグメント43の曲げ軸線をストックリール軸線Sに近づける。
【0084】
ストックリールマウント4は、ストックリール軸線Sに平行なウェッジ方向Wに移動可能なウェッジ45を、その開放された第1の側面を介してクランプ壁40内にさらに備える。ウェッジ45は円錐形であり、および/またはウェッジ方向Wにテーパが付けられている。ウェッジ45は、少なくとも部分的にウェッジ方向Wのクランプ壁40の内側にはめ込むような寸法を有する。ウェッジ45は、その開放された第1の側面を通してクランプ壁40に挿入されると、解放径から解放径よりも大きいクランプ径に向かって、クランプ壁40を径方向Rに膨張および/または変形させ得る。解放径では、クランプ壁40の周囲は、ストックリール3における取り付け開口31の内径よりも小さくなっている。したがって、ストックリール3をストックリールマウント4から解放され得、および/または取り外し得る。クランプ径では、図9に概略的に示すように、クランプ壁40は、ストックリール3の取り付け開口31の内側にクランプして隣接するように配置されている。言い換えれば、クランプ壁40と取り付け開口31との間の摩擦だけでストックリール3をストックリールマウント4に保持するために、クランプ壁40を、取り付け開口31の内側と接触するように放射状に拡張してもよい。
【0085】
ストックリールマウント4は、ウェッジ45をクランプ壁40に対して、またはそれに対してウェッジ方向Wに保持する保持部材46をさらに備える。例示的な本実施形態では、保持部材46は、クランプ壁40に関連付けられたねじ部材と係合する回転ノブ、特にギザギザの回転ノブである。好ましくは、保持部材46は、ウェッジ45に過度の力が適用されるのを防止するので、トルクが制限された回転ノブである。
【0086】
図9に示すように、ストックリールマウント4は、ストックリール3におけるキー溝32と係合するためのキー47を任意選択で備えてもよい。キー47とキー溝32との間の係合により、ストックリール軸線Sを中心とした円周方向における、ストックリールマウント4に対する相対的なストックリール3のずれをさらに防止し得る。
【0087】
空のストックリール3をいっぱいのリールに変更する場合、作業者は、ウェッジ45をウェッジ方向Wとは反対側の解放方向Vに後退させて空のストックリール3を解放し、空のストックリール3がいっぱいのリールに交換されると、ウェッジ45をクランプ壁45に再挿入し、それにより、クランプ壁45を強制的にクランプ径まで拡大して新たなストックリール3を保持し得る。したがって、ストックリール3は工具を必要とすることなしに簡単に交換し得る。
【0088】
図4A図4B図4Cは、第1のライナリール5をより詳細に示す。第2のライナリール7は、第1のライナリール7と同様または同一であり、以降では詳細には説明しない。第1のライナリール5のすべての特徴は、第2のライナリール7にも準用される。
【0089】
図4Aに示すように、ライナリール5は、コア50とキャップ、スリーブ、またはシェル60とを備える。シェル60は、第1のライナリール軸線A1を中心として、上記コア50と共に回転するため、すなわち、上記コア50と一致して回転するために、第1のライナリール軸線A1に対して平行な取り付け方向Mに同軸的および/または同心円的に、上記コア50に取り付け可能である。シェル60は、シェル60が上記コア50に取り付けられたとき、または上記コア50と同軸に位置合わせされたときに、第1のライナリール軸線A1を中心として円周方向に延びる収集壁61を備える。取り付け状態では、シェル60は、第1のリール軸線A1に平行な軸線方向Xでコア50と重なる。本例では、コア50は、第1のライナリール軸線A1に対して、特に第1のライナリール軸線A1に対して実質的に垂直方向または横断方向に、または第1のライナリール軸線A1に対して垂直な径方向Rに少なくともベクトル成分を有する方向に、収集壁61を支持および/または当接させるために、第1のライナリール軸線A1を中心として円周方向に延びる支持壁51を含む。支持壁51は、第1のライナリール軸線A1に対して、取り付け方向Mとは反対側の取り外し方向Nにおいて円錐状にテーパする。したがって、支持壁51は、第1のライナリール軸線A1に対して横断する方向において収集壁61に接している。
【0090】
図4Aに示すように、第1のライナリール5上に外側ライナL2を収集している間、収集壁61は、外側ライナL2の巻体を受け入れるように配置されている。収集壁61は、シェル60がコア50から取り外されたときに、少なくとも部分的に径方向R、すなわち径方向内側において、可撓性、変形可能、圧縮可能、または収縮可能であり、これにより、外側ライナL2の収集された巻体を上記収集壁61から容易に取り外すことができる。
【0091】
特に、収集壁61は、円周方向において中断または不連続であり、その結果、径方向Rにおいて収縮可能である。
【0092】
本特定の例では、図4Cに最もよく示されているように、シェル60は、シェル60がコア50の上をスライドできるように、取り付け方向Mに開放された第1の側面と、シェル60がコアに取り付けられたとき、またはコア50と同軸に位置合わせされたときに、取り付け方向Mとは反対側の取り外し方向Nにおいてコア50から離れる方向を向いた第2の側面とを有する。シェル60には、第2の側面に前壁65が設けられている。シェル60は、収集壁61を、第2の側面、すなわち前壁65でのみ相互接続されている複数の壁セグメント64に、円周方向において分割する複数の第1の溝62を備える。本例では、シェル60がコア50に取り付けられたときに、第1の溝62が第1のライナリール軸線A1に対して相互に平行および/または平行に延びている。第1の溝62は、代替的に、第1のライナ軸線A1に対して斜めに延びてもよく、さらに方向的に互い違いになっていてもよい。壁セグメント64は、第1の側面で径方向Rに個別に変形可能または可撓性であり、それによって、上記第1の側面で収集壁61の直径を効果的に収縮させる。第1の溝62は、収集壁61が径方向Rに収縮するときに、壁セグメント64が互いに向かう空間を提供する。
【0093】
その結果、収集壁61は、図4Aおよび4Bに示すような実質的に円筒形の構成から、図4Cに示すような少なくとも部分的に円錐形の構成に収縮し得、取り付け方向Mに向かって、すなわち第2の側面から第1の側面に向かってテーパする。収集壁61の壁セグメント64は弾力的に可撓性であり、これは、壁セグメント64に径方向内向きの力が加えられない場合に、図4Aに示すように自然な位置または圧力が加えられていない位置に戻ることを意味する。
【0094】
円周方向に延びる支持壁51の代わりに、コア50は、前述の方向に収集壁61を局部的に支持する、リブ(不図示)などの戦略的に配置された1つ以上の支持部材を備えてもよい。例えば、壁セグメント64のそれぞれ1つを個別に局部的に支持するために、1つの支持部材を設けてもよい。
【0095】
図4Aに示すように、シェル60には、任意選択で、収集壁61において、第1の溝62と連続しており、または第1の溝62の連続部分を形成する複数の第2の溝63が前壁65に設けられている。第2の溝63は、シェル60がコア50に取り付けられたとき、またはコア50と同軸に位置合わせされたときに、第1のライナリール軸線A1に向かって径方向Rに延びる。径方向内側の第2の溝63の結果として、前壁65は、収集壁61の壁セグメント64と共に少なくとも部分的に曲がり得、それぞれの壁セグメント64の曲げ軸線を第1のライナリール軸線A1に近づける。特に、図4Dに誇張して示すように、前壁65が第1のライナリール軸線A1に近い曲げ軸線を中心として曲がると、シェル60の第1の側面の壁セグメント64の遠位端だけでなく、シェル60の第2の側面の前壁65またはその近くでも、収集壁61の直径が収縮または縮小する。
【0096】
図5Aの断面に最もよく示されているように、収集壁61は、外側に面した収集面66を画定する。収集壁61は取り付け方向Mでテーパする。言い換えれば、壁セグメント64は、径方向Rの厚みが取り付け方向Mに向かって減少する。好ましくは、収集壁61は、コア50の支持壁51の円錐曲線と等しく、または実質的に等しいテーパ角Hでテーパする。これにより、シェル60をコア50に取り付けたときに、収集面66を円筒または実質的に円筒向きに延ばすことができる。
【0097】
収集壁61を収縮させる他の方法としては、圧縮性または少なくとも部分的に折り畳み可能な材料のとぎれのない収集壁を使用する方法または、円周方向と径方向との両方で収縮させて螺旋の構成にさせ得る不連続な収集壁を使用する方法などが考えられる。これらの変形形態はまた、本発明の範囲に含まれる。
【0098】
図4Bに示すように、第1のライナリール5は、シェル60をコア50に対して軸線方向Xにおいて保持する保持部材52をさらに備える。本特定の例では、保持部材52は、コア50に関連付けられたねじ要素56と係合するように配置された回転ノブである。好ましくは、保持部材52は、シェル60をコア50に取り付けるための工具を必要としないように、手動で操作され得る。
【0099】
図5Aに最もよく示されているように、第1のライナリール5には、コア50を第1のスプラインシャフト91に連結するために、第1のライナリール軸線A1において、または第1のライナリール軸線A1と同心に、スプラインナットまたはスプラインブッシュ53が設けられている。スプラインブッシュ53は、ライナリール駆動部9を紹介した説明の部分ですでに説明したように、第1のスプラインシャフト91上の前述の雄スプラインと係合するための雌スプラインを形成する。スプラインブッシュ53は、例えば図3に示すように、カセットフレーム20をレットオフステーション1の受け入れフレーム10に位置合わせされて取り付ける際に、第1のライナリール軸線A1と平行な受け入れ方向Cにおいて第1のスプラインシャフト91を受け入れるように配置されている。第1のスプラインシャフト91と第1のライナリール5のスプラインブッシュ53とが適切に係合し、および/またはかみ合うとき、第1のスプラインシャフト91は、効果的にトルクをスプラインブッシュ53に伝達し、それによって第1のライナリール5を回転させ得る。
【0100】
しかしながら、場合によっては、スプラインブッシュ53を第1のスプラインシャフト91に最初に正しく位置合わせすることが困難であることがある。これは、作業者が第1のライナリール5を第1のスプラインシャフト91に、第2のライナリール7を第2のスプラインシャフト92に同時に位置合わせする必要がある場合に特に顕著である。スプラインシャフト91、92間の公差、ライナリール5、7間の公差、および/またはカセット2をレットオフステーション1に取り付ける際の不正確さのために、第1のスプラインシャフト91上の雄スプラインが、第1のライナリール5のスプラインブッシュ53における雌スプラインと位置合わせされていない場合があり、またはスプラインシャフト91が第1のライナリール5のスプラインブッシュ53に対して相対的に全く位置合わせされていない場合がある。
【0101】
本発明の出願人は、第1のスプラインシャフト91がまず回転したときにすぐに係合することが可能である限り、第1のライナリール5のスプラインブッシュ53と第1のスプラインシャフト91とを正しく位置合わせする必要がないことを発見した。初期のずれを吸収するために、スプラインブッシュ53は、連結位置から引き込み位置への受け入れ方向Cにおいてコア50に対して移動可能である。したがって、スプラインブッシュ53は、第1のスプラインシャフト91によって内側に押され、位置合わせされていない状態で受け入れ方向Cに挿入されたときに、第1のスプラインシャフト91よりも前方に留まり得る。特に、スプラインブッシュ53は、カセット2を受け入れフレーム10に取り付けたときに、少なくとも同じ受け入れ方向Cでスプラインブッシュ53に受け入れられる第1のスプラインシャフト91の長さに等しい距離にわたって、受け入れ方向Cに移動可能である。したがって、第1のスプラインシャフト91の挿入された長さを、引き込まれたスプラインブッシュ53の後方に完全に収め得るので、それによって、第1のスプラインシャフト91とスプラインブッシュ53が位置合わせされていなくても、カセット2を受け入れフレーム10にはめ込み得る。
【0102】
さらに図5Aに示すように、第1のライナリール5は、引き込み位置から連結位置に向かって受け入れ方向Cとは反対側のバイアス方向Bにおいてスプラインブッシュ53を付勢またはバイアスを与えるためのバイアス部材54を備える。したがって、第1のスプラインシャフト91を回転させて、第1のスプラインシャフト91の雄スプラインとスプラインブッシュ53内の雌スプラインとが位置合わせされる角度位置にすると、すぐにスプラインブッシュ53は連結位置に戻り、第1のスプラインシャフト91と係合する。
【0103】
図5Bは、上記代替的な第1のライナリール105を駆動するための、代替的な第1のライナリール105およびライナリール駆動部109を示す。第1のスプラインシャフト191がスプラインブッシュ153の代わりに引き込み式であるという点で、第1のライナリール105およびライナリール駆動部109は、前述の第1のライナリール5およびライナリール駆動部9とは異なる。特に、スプラインブッシュ153は、コア150に対して相対的に受け入れ方向Cに固定され、および/または、上記コア150と一体の部分であってもよいが、一方で、第1のスプラインシャフト191は、第1の駆動プーリー193に接続された、または第1の駆動プーリーと一体のハウジング195に受け入れられる。第1のスプラインシャフト191は、ハウジング195に対して相対的に受け入れ方向Cから反対方向に引き込み可能であり、第1のライナ軸線A1を中心として上記ハウジング195と共に回転可能、すなわち、ハウジング195における、第1のスプラインシャフト191の雄スプラインとハウジング195内の雌スプライン(不図示)との間の相互作用によって、上記ハウジング195と共に回転可能である。ライナリール駆動部109は、第1のスプラインシャフト191を受け入れ方向Cにおいてバイアスを与えるためのバイアス部材196をさらに含む。
【0104】
前述の実施形態の各々において、スプラインブッシュ53、153は、代替的には、スプラインシャフトであってもよく、第1のスプラインシャフト91、191は、代替的には、スプラインブッシュであってもよいことは、当業者にはさらに明らかであろう。
【0105】
第1のスプラインシャフト91と第1のライナリール5のスプラインブッシュ53との間の初期のずれをさらに吸収するために、上記第1のスプラインシャフト91とスプラインブッシュ53との間の公差が増加される。特に、図6に示すように、第1のスプラインシャフト91は、外径D3を有する。スプラインブッシュ53は、内径D4を有する。内径D4は、外径D3の、少なくとも104パーセント、好ましくは105パーセントである。本特定の例では、外径D3は16ミリメートルであり、内径D4は17ミリメートル(外径D3の約106パーセント)である。
【0106】
追加的にまたは代替的に、第1のスプラインシャフト91の雄スプラインは雄スプライン幅W1を有し、スプラインブッシュ53の雌スプラインは雌スプライン幅W2を有し、雌スプライン幅W2は雄スプライン幅W1の少なくとも105パーセント、好ましくは少なくとも110パーセントである。例示的な本実施形態では、雄スプライン幅W1は3と6/10(3.6)ミリメートル、雌スプライン幅は4ミリメートル(雄スプライン幅の約111パーセント)である。これらの公差は、スプラインシャフト91、92の相対位置、および/またはライナリール5、7の相対位置における任意の公差を考慮し得る。
【0107】
図5Aに最もよく示されているように、第1のライナリール5は、シェル60がコア50に取り付けられたときに、軸線方向Xにおける収集壁61の反対側の収集壁61の外側の径方向Rに突出する、第1のサイドフランジ59および第2のサイドフランジ69を備える。本特定の例では、第1のサイドフランジ59は、コア50に関連付けられ、第2のサイドフランジ69は、シェル60に関連付けられている。より具体的には、第2のサイドフランジ69は、前壁65にまたはその一部に形成される。図4Cに示すように、シェル60をコア50から取り外すとき、唯一残っているフランジはシェル60の第2の側面上、すなわち前壁65にあるフランジ69である。したがって、外側ライナL2の巻体は、第1のフランジ59からの干渉を受けることなく、収集壁61から容易に取り外し得る。
【0108】
図1に示すように、第1のライナリール5は、第1のライナリール軸線A1を中心として回転可能なラチェットギア55を備える。カセット2は、カセットフレーム20に対して相対的に回転可能な爪22を備え、ラチェットギア55と共にラチェット機構を形成する。ラチェット機構は、第1のライナリール5がライナリール駆動部9から切り離されたときに、第1のライナリール5が繰り出し方向に回転することを防止する。なお、第1のライナリール5は、カセット2のセットアップの間に、第1のライナリール5に外側ライナL2の第1の部分を取り付けおよび/または巻き付けを行うために、巻き取り方向に自由に回転させてもよいことに留意されたい。
【0109】
図4A図4B図4Cを参照して、前述のレットオフステーション1を使用して第1のライナリール5に外側ライナL2を収集する方法を簡単に説明する。
【0110】
図4Aは、シェル60が取り外され、および/またはコア50から離間した状態を示す。シェル60は空であり、すなわち、以前に収集されたライナはいずれも取り外される。ここで、シェル60をコア50にはめ込みまたは取り付けを行うことで、第1のライナリール5を形成する準備ができている。シェル60のコア50への取り付けに先立って、または同時に、外側ライナL2の先端部Eは、第1のライナリール5に接続されるように、上記シェル60および/または上記コア50に対して相対的に配置される。本特定の例では、先端部Eは、シェル60における第1の溝62のいずれかに位置合わせされ、上記1つの第1の溝62に挿入される。先端部Eは、シェル60がまだコア50に取り付けられていないときに、上記収集壁61の内側の収集壁61から径方向Rに突出するように、上記1つの第1の溝62に挿入されている。その後、シェル60をコア50に取り付けるとき、先端部Eの突出部を上記コア50の収集壁61と支持壁51との間にクランプし得る。
【0111】
図4Bは、外側ライナL2の先端部E(破線で図示)を収集壁61と支持壁51との間にクランプして、シェル60がコア50に取り付けられている状況を示す。ここで、外側ライナL2の先端部Eは、第1のライナリール5に確実に取り付けられ、または接続され、すなわち、コア50と共にシェル60を回転させ、外側ライナL2の巻体を収集壁61の周りに受け入れることによって、外側ライナL2の残りの部分を巻き取ることによって収集できるようになる。したがって、工具または接着剤を使用せずに、先端部Eを取り付け得る。
【0112】
図4Cは、外側ライナL2の複数の巻体が収集壁61に収集された状況を示す。従来技術のライナリールでは、ライナの新たな回転または巻き取りのたびに加えられる張力の結果として、巻体がますますきつくなり、それによって、いっぱいのライナリールからライナを取り外すことが非常に困難になっていた。本発明による第1のライナリール5では、シェル60は、取り外し方向Nに好都合に取り外し得る。シェル60からコアを引き込むことにより、収集壁61の壁セグメント64を、特にシェル60の第1の側面またはその近くで、径方向Rにおいて少なくとも部分的に収縮させ得る。その結果、収集壁61は、少なくとも部分的に円錐状またはテーパ状の構成をとり得、これにより、上記収集壁61上の外側ライナL2の密に詰まった巻体によって加えられる張力が効果的に解放される。収集壁61と外側ライナL2との間の張力、接触、および/または摩擦が減少した結果として、上記外側ライナL2の巻体をシェル60から容易に取り外し得る。すなわち、工具の使用および/または巻体に切り込む必要がない。
【0113】
図1に示すように、カセット2は、内側ライナL1および/または外側ライナL2を、タイヤ構成要素、特にRFIDタグTから剥離するためのピーラ8をさらに備える。このピーラ8を、図10および11において詳細に示す。ピーラ8は、内側ライナL1を剥離する下部ピーラ部材81と、外側ライナL2を剥離する上部ピーラ部材82とを備える。ライナL1、L2とそれぞれのピーラ部材81、82の間に供給されるタイヤ構成要素とを組み合わせられた厚さを考慮して、下部ピーラ部材81と上部ピーラ部材82との少なくとも1つは、下部ピーラ部材81と上部ピーラ部材82の他方に向かって移動可能である。例示的な本実施形態では、上部ピーラ部材82は、下部ピーラ部材81に向かってピーラ軸線Pを中心として傾斜可能である。好ましくは、ピーラ8には、上部ピーラ部材82を下部ピーラ部材81に対して付勢またはバイアスを与えるためのバイアス部材83が設けられている。
【0114】
下部ピーラ部材81には、内側ライナL1が引っ張られる下部剥離縁部84が設けられている。同様に、上部ピーラ部材82には、外側ライナL2が引っ張られる上部剥離縁部85が設けられている。下部剥離縁部84および上部剥離縁部85の半径は、タイヤ構成要素から内側ライナL1および外側ライナL2をそれぞれ剥離および/または引き離すのに十分に小さい。しかしながら、比較的小さい半径に起因して、ライナL1、L2とそれぞれの剥離縁部84、85との間の摩擦が大きくなる。
【0115】
通常、ピーラには、一体型、固定型、または据え置き型の剥離縁部が設けられている。図11に最もよく示されているように、本発明によるピーラ8には、下部ピーラ部材81および上部ピーラ部材82において下部剥離縁部84を形成または画定する複数の第1の剥離ローラ86が設けられている。複数の第1の剥離ローラ86は、内側ライナL1が下部剥離縁部84の周りを引っ張られるようにして移動するように自由に回転可能である。好ましくは、複数の第1の剥離ローラ86は、同一であり、または少なくとも同じ直径を有する。複数の第1の剥離ローラ86は、共通の第1のローラ軸線G1を中心として回転するように同軸に取り付けられている。第1のローラ軸線G1は、ピーラ軸線Pと平行または実質的に平行である。代替的に、単一の第1の剥離ローラ(不図示)を設けてもよい。
【0116】
好ましくは、ピーラ8は、上部ピーラ部材82で第2の剥離縁部85を形成または画定する複数の第2の剥離ローラ87をさらに備える。複数の第2の剥離ローラ87は、第2のローラ軸線G2を中心として同軸回転可能である。第2のローラ軸線G2は、ピーラ軸線Pと平行または実質的に平行である。ここでも、単一の第2の剥離ローラ(不図示)を設けてもよい。
【0117】
1つ以上の第1の剥離ローラ86および/または1つ以上の第2の剥離ローラ87は、それぞれのライナL1、L2を効果的に剥離するために比較的小さなローラ直径D5、D6、特に20ミリメートル未満、好ましくは10ミリメートル未満のローラ直径を有する。
【0118】
図1に最もよく示されているように、ピーラ8のすぐ下流に、カセット2には、1つ以上の受け入れ部材12が設けられており、例示的な本実施形態では受け入れローラの形態で、ライナL1、L2を剥離された後に、タイヤ構成要素Tを支持する。特に、受け入れローラは一緒に小さなローラコンベアを形成する。最後のローラには、タイヤ構成要素Tの存在を検出し、その後の上記タイヤ構成要素Tの、タイヤ製造機械(不図示)のグリッパによる受け入れ部材12からの拾い上げをトリガするためのセンサ13が設けられてもよい。
【0119】
図12は、図2の前述のレットオフステーション1とは異なる代替的なレットオフステーション201を示しており、異なる点は、内側ライナL1がピーラ208の下部剥離縁部84の周りに引っ張られ、その後すぐにタイヤ構成要素Tの下に戻されて、上記タイヤ構成要素Tの経路に沿って続き、1つ以上の受け入れ部材12、212の少なくとも1つの受け入れ部材212の上に上記タイヤ構成要素Tを確実に導くピーラ208を有することである。より具体的には、内側ライナL1を第2のライナリール7に直接供給する代わりに、ピーラ208は、内側ライナL1が1つ以上の受け入れ部材12、212の第1の受け入れ部材212に向かって戻るリターンローラ288を備える。この構成により、タイヤ構成要素Tが内側ライナL1と共に下部剥離縁部84と受け入れ部材12との間の小さな隙間の中に引っ張られるのを防止されてもよい。代わりに、戻ってくる内側ライナL1は、タイヤ構成要素Tに上向きの力を加え、タイヤ構成要素Tを第1の受け入れ部材212に偏向および/または導くことを行う。内側ライナL1は、第1の受け入れ部材212の後に再びタイヤ構成要素Tから剥離され、最終的に第2のライナリール7に収集される。内側ライナL1は、タイヤ構成要素Tから一度剥離されて外れているので、第1の受け入れ部材212の後にタイヤ構成要素Tから恒久的に剥離された場合には、内側ライナL1に付着しにくくなる。
【0120】
好ましくは、カセット202をレットオフステーションの受け入れフレームにセットする前に、ストックリール3から第2のライナリール7までの全経路に沿って内側ライナL1を準備できるように、カセットフレーム220を延ばして、第1の受け入れ部材212を保持する部分を含む。
【0121】
図13Aおよび図13Bは、タイヤ構成要素Tをタイヤ製造機械に供給するための代替的なレットオフステーション301を示す。タイヤ構成要素Tは、再びRFIDタグTである。代替的なレットオフステーション301は、前述のレットオフステーション1とは異なり、異なる点は、前述のカセット2におけるRFIDタグの向きに対して、RFIDタグの向きが90度回転する代替的なカセット302を受け入れ、または保持するように配置または構成されていることである。特に、RFIDタグTをストックリール303に格納すると、RFIDタグTがストックリール軸線Sと平行または実質的に平行な長手方向において細長くなっていることが確認し得る。このような向きの利点は、同じストックリール303により多くのRFIDタグTを格納し得ることである。代替的なレットオフステーション301は、RFIDタグTをタイヤ製造機械(不図示)に提示するための供給テーブル312をさらに備える。代替的なカセット302は、RFIDタグTを移送方向Qにおいて供給テーブルに移送するように配置されている。
【0122】
供給テーブル312は、図13Aに示すように、カセット302からのRFIDタグTを受け入れ向きにおいて受け入れる受け入れ位置と、図13Bに示すような、タイヤ製造機械への供給向きにおいてRFIDタグTを提示する供給位置との間で、垂直軸線Zを中心として回転可能である。受け入れ位置および供給位置は、垂直軸線Zを中心として80度~100度の範囲の角度でオフセットされる。
【0123】
代替的なレットオフステーション301は、垂直軸線Zを中心として供給テーブル312を回転させるアクチュエータ313をさらに備えているので、回転を自動化し得る。本例では、アクチュエータ313はリニアアクチュエータ、すなわち、移送方向Qに平行なリニアパスに沿って供給テーブル312を移動させるための空気圧または油圧ピストンである。供給テーブル312は、直線経路に沿った移動の間、リニアアクチュエータ312に対して相対的に垂直軸線Zを中心として回転可能なままである。特に、垂直軸線Zは、供給テーブル312と共に直線経路に沿って移動する。供給テーブル312は、垂直軸線Zから離間した位置にカム315を備える。代替的なレットオフステーション301は、供給テーブル312が直線経路に沿って移動したときにカム315に接触するアーム314をさらに備える。供給テーブル312とアーム314との間の相対的な動き、カム315の垂直軸線Zに対する中心から外れた位置、ならびにアーム314とカム315との間の接触によって、供給テーブル312は垂直軸線Zを中心として回転する。
【0124】
例示的な本実施形態では、アーム314は静止している。特に、アーム314は、カム315の妨げになるように戦略的に配置されており、供給テーブル312が上記アーム314を通過する際に、伝達方向Qとは反対側の方向で上記カム315に接触する。アーム314とカム315との間の接触の結果、供給テーブル312が垂直軸線Zを中心としてほぼ正確に90度回転するように、リニアアクチュエータ313のストロークおよび/またはアーム314の長さが適合または選択される。
【0125】
以下、図13および図13Bを参照して、RFIDタグTをタイヤ製造ドラムに供給する方法を簡単に説明する。
【0126】
図13Aは、RFIDタグTの長手方向を、上記移送方向Qに対して横断方向または垂直な受け入れ向きにおける、RFIDタグTが移送方向Qの供給テーブル312に移送される状況を示す。供給テーブル312は受け入れ位置にある。
【0127】
図13Bは、RFIDタグTを移送方向Qの供給テーブル312に受け入れた後、供給テーブル312が、RFIDタグTの長手方向が移送方向Qと平行または実質的に平行な供給向きになるまで、受け入れ位置から供給位置へと回転する状況を示す。その後、RFIDタグTは、タイヤ製造機械のグリッパ(不図示)によって、基板、特に側壁、ボディプライ、またはブレーカプライなどのゴム基板上に配置するために拾い上げ得る。
【0128】
図14A図14Eは、タイヤ構成要素T、特に前述の実施形態のいずれかによるレットオフステーション1、101、201、301内の前述のRFIDタグT、および/またはタイヤ製造機械内の基板、特に側壁、ボディプライまたはブレーカプライなどのゴム基板上の位置を特定し測定する方法のステップを示す。
【0129】
図14Aは、RFIDタグTが供給面、特に前述の供給部材12によって形成された供給面に、移送方向Qに移送される状況を示す。RFIDタグTは、移送方向Qに平行または実質的に平行なRFIDタグTの長手方向Jを有する供給向きにおいて、タイヤ製造機械(不図示)に提示される。RFIDタグTは、輪郭490、底面491、上面492、および底面491と上面492との間の厚さ、すなわち垂直方向における厚さを有する。
【0130】
図14Aに示すように、レットオフステーションまたはタイヤ製造機械は、本特定の例では吸盤の形態で、1つ以上のグリップ要素401を有するグリッパ400をさらに備える。グリッパ400は、図14Dに示すように、1つ以上のグリップ要素401で供給面から上記RFIDタグTを拾い上げるためのRFIDタグTの真上の拾い上げ位置に移動可能である。その後、グリッパ400は、図14Eに示すように、タイヤ製造のための基板K上の予め決められた位置に上記RFIDタグTを位置決めするために、上記基板Kの位置またはその近くに配置位置まで移動可能である。
【0131】
1つ以上の受け入れ部材12にRFIDタグTを配置するために、レットオフステーションまたはタイヤ製造機械にはさらにレーザ測定ユニット402が設けられている。例示的な本実施形態では、レーザ測定ユニット402は、グリッパと関連付けられ、グリッパ400に取り付けられ、および/または統合されている。したがって、レーザ測定ユニット402は、拾い上げ位置および配置位置に向かってグリッパ400と一緒に、または同時に移動し得る。
【0132】
図14Aに示すように、レーザ測定ユニット202は、レーザスポット、レーザライン、または別の適切な投影形式の形式で、以降で「レーザ投影」Fと呼ぶ、レーザビームを投影するように構成されている。レーザ投影Fは、カメラなどの光センサによって観察されて、レーザ測定ユニット402および/またはグリッパ400に対して相対的なレーザ投影Fの三次元位置を決定し得る。
【0133】
レーザ測定ユニット402は、グリッパ400と共に支持面にわたって横断して移動される。最初は、レーザ投影Fは、RFIDタグTの輪郭490の外側の支持面自体に位置している。ここで、レーザ測定ユニット402は、以降で「基部高さ」H0と呼ぶ、支持面の高さを決定し得る。
【0134】
図14Bに示すように、レーザ測定ユニット402は、レーザ投影FがRFIDタグTの輪郭490と交差するまで、グリッパ200と共に支持面にわたって横切ってさらに移動される。レーザ測定ユニット402は、レーザ投影Fの高さの大幅な変化またはステップを検出する。新たな高さは、以降では「構成要素高さ」H1と呼ばれる、RFIDタグTの上面492の高さを表し得る。
【0135】
レーザ測定ユニット402は、ここで、構成要素高さH1から基部高さH0を引くことによって、RFIDタグTの厚さを算出し得る。
【0136】
構成要素の高さH1は、図14Bに示すようにRFIDタグTの輪郭490で測定されてもよく、または図14Cに示すようにRFIDタグTの輪郭490内で測定されてもよい。RFIDタグTの輪郭490における構成要素の高さH1の検出は、さらに、上記輪郭490の位置を識別および/または検出するために使用することができるので、支持面上のRFIDタグTの位置を決定し得る。これにより、拾い上げの精度とその後のRFIDタグTの配置を向上させ得る。
【0137】
同じレーザ測定ユニット402を追加的にまたは代替的に使用して、図14Eにおける配置の後、基板K上のRFIDタグTの位置を確認し得る。すなわち、グリッパ400が、RFIDタグTを基板K上に解放した後、再び輪郭490を検出することによって、確認し得る。
【0138】
前述の説明は、好ましい実施形態の動作を説明するために含まれており、本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。前述の説明から、本発明の範囲に含まれるであろう多くの変形形態が当業者には明らかであろう。
【符号の説明】
【0139】
1 レットオフステーション
10 受け入れフレーム
11 連結部材
12 受け入れローラ
13 センサ
2 カセット
20 カセットフレーム
21 連結部材
22 爪
3 ストックリール
30 ストックリール本体
31 取り付け開口
32 キー溝
4 ストックリールマウント
40 クランプ壁
41 第1の溝
42 第2の溝
43 壁セグメント
44 後壁
45 ウェッジ
46 保持部材
47 キー
5 第1のライナリール
50 コア
51 支持壁
52 保持部材
53 スプラインブッシュ
54 バイアス部材
55 ラチェットギア
56 ねじ要素
59 第1のサイドフランジ
60 シェル
61 収集壁
62 第1の溝
63 第2の溝
64 壁セグメント
65 前壁
66 収集面
69 第2のサイドフランジ
7 第2のライナリール
8 ピーラ
81 下部ピーラ部材
82 上部ピーラ部材
83 バイアス部分
84 下部剥離縁部
85 上部剥離縁部
86 第1の剥離ローラ
87 第2の剥離ローラ
9 ライナリール駆動部
91 第1のスプラインシャフト
92 第2のスプラインシャフト
93 第1の駆動プーリー
94 第2の駆動プーリー
95 駆動ベルト
96 モータ
105 代替的な第1のライナリール
150 コア
153 スプラインブッシュ
109 ライナリール駆動部
191 第1のスプラインシャフト
193 第1の駆動プーリー
195 ハウジング
196 バイアス部材
201 代替的なレットオフステーション
212 第1の受け入れローラ
202 代替的なカセット
208 代替的なピーラ
288 リターンローラ
301 さらなる代替的なレットオフステーション
302 さらなる代替的なカセット
303 さらなる代替的なストックリール
312 供給テーブル
313 アクチュエータ
314 アーム
315 カム
400 グリッパ
401 グリップ要素
402 レーザ測定ユニット
490 輪郭
491 下面
492 上面
A1 第1のライナリール軸線
A2 第2のライナリール軸線
B バイアス方向
C 受け入れ方向
D1 第1のプーリー直径
D2 第2のプーリー直径
D3 外径
D4 内径
D5 第1のローラ直径
D6 第2のローラ直径
E 先端部
F レーザスポット
G1 第1のローラ軸線
G2 第2のローラ軸線
H テーパ角度
H1 基部高さ
H2 構成要素高さ
J 長手方向
K 基板
L1 内側ライナ
L2 外側ライナ
M 取り付け方向
N 取り外し方向
P ピーラ軸線
Q 移送方向
R 径方向
S ストックリール軸線
T RFIDタグ
V 解放方向
W ウェッジ方向
W1 雄スプライン幅
W2 雌スプライン幅
X 軸線方向
Z 垂直軸線
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14A
図14B
図14C
図14D
図14E
【手続補正書】
【提出日】2023-01-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライナを収集するためのライナリールであって、
前記ライナリールが、コアと、ライナリール軸線を中心として前記コアと共に回転するために前記コアに同心円状に取り付けられたシェルとを備え、
前記シェルが前記コアに取り付けられたときに、前記シェルが、前記ライナリール軸線を中心として円周方向において延びる収集壁を備え、
前記収集壁が、前記ライナを受け入れるために配置され、
前記コアが、前記ライナリール軸線に垂直な径方向におけるベクトル成分を少なくとも用いて前記収集壁を支持するための1つ以上の支持部材を含み、
前記シェルが前記コアから取り外されたときに、前記収集壁が、前記径方向に少なくとも部分的に収縮可能であり、
前記シェルが、前記シェルが前記コアの上をスライドし得るように、前記シェルがライナリール軸線に平行な取り付け方向に開口する第1の側面と、前記シェルが前記コアに取り付けられたときの前記取り付け方向とは反対側の取り外し方向において、前記コアから離れる方向を向いた第2の側面とを有し、
前記シェルが、前記第2の側面のみで相互接続された複数の壁セグメントに前記円周方向において前記収集壁を分割する複数の第1の溝を備え、
前記複数の壁セグメントが、前記第1の側面で前記径方向において個別に可撓性であり、
前記シェルが、前記第2の側面で前記複数の壁セグメントを相互接続する前壁をさらに備え、
前記前壁が、前記複数の第1の溝と連続し、かつ前記シェルが前記コアに取り付けられたときに、前記ライナリール軸線に向かって前記径方向に延びる複数の第2の溝を備える、
ライナリール。
【請求項2】
前記収集壁が、前記円周方向において不連続であり、その結果、前記径方向において収縮可能である、
請求項1に記載のライナリール。
【請求項3】
前記シェルが前記コアに取り付けられたとき、前記複数の第1の溝は、前記ライナリール軸線に対して平行であり、かつ、相互に平行に延びる、
請求項1に記載のライナリール。
【請求項4】
前記1つ以上の支持部材が前記円周方向において延びる支持壁を備える、
請求項に記載のライナリール。
【請求項5】
前記シェルが、前記ライナリール軸線に平行な取り付け方向において前記コアに取り付け可能であり、前記支持壁が、前記取り付け方向とは反対側の取り外し方向において、前記ライナリール軸線に対して円錐状に傾斜する、
請求項4に記載のライナリール。
【請求項6】
前記収集壁が前記取り付け方向において傾斜する、
請求項5に記載のライナリール。
【請求項7】
前記収集壁が外側に面した収集面を画定し、前記収集壁が円錐形のテーパ支持壁に支持されたときに、前記収集面が円筒形になるように選択されたテーパ角度で傾斜する、
請求項6に記載のライナリール。
【請求項8】
前記シェルが前記コアに取り付けられたときに、前記ライナリールが、前記シェルを前記ライナリール軸線と平行な軸線方向において前記コアに対して保持するための保持部材をさらに備える、
請求項に記載のライナリール。
【請求項9】
前記ライナリールが、前記シェルが前記コアに取り付けられたときに、前記ライナリール軸線と平行な軸線方向において、前記収集壁の反対側の前記収集壁の外側の前記径方向に突出する、第1のサイドフランジおよび第2のサイドフランジを備え、前記第1のサイドフランジが、前記コアに関連付けられ、前記第2のサイドフランジが、前記シェルに関連付けられている、
請求項に記載のライナリール。
【請求項10】
前記ライナリールが、前記コアをスプラインブッシュおよびスプラインシャフトのうちの一方に連結するための、前記ライナリール軸線におけるスプラインブッシュおよび前記スプラインシャフトのうちの他方を備える、
請求項に記載のライナリール。
【請求項11】
前記スプラインブッシュが、前記ライナリール軸線に平行な受け入れ方向において前記スプラインシャフトを受け入れるように配置されており、前記スプラインブッシュが、連結位置から引き込み位置までの前記受け入れ方向において移動可能であり、前記ライナリールが、前記スプラインブッシュを前記引き込み位置から前記連結位置に向けてバイアスを与えるためのバイアス部材をさらに備える、
請求項10に記載のライナリール。
【請求項12】
第1のライナを収集するための第1のライナリールとして、請求項に記載のライナリールを備えるカセットであって、
前記カセットが、前記第1のライナリールおよびストックリールをタンデムに保持するためのカセットフレームを備える、
カセット。
【請求項13】
前記カセットが、第2のライナを収集するための第2のライナリールとして、請求項に記載のライナリールをさらに備える、
請求項12に記載のカセット。
【請求項14】
前記第1のライナリールが、前記第1のライナリールの前記ライナリール軸線を中心として回転可能なラチェットギアを備え、前記カセットが、前記カセットフレームに対して相対的に回転可能な爪を備え、前記ラチェットギアと共にラチェット機構を形成する、
請求項12に記載のカセット。
【請求項15】
前記第1のライナリールが、前記コアをスプラインブッシュおよびスプラインシャフトのうちの一方に連結するための、前記ライナリール軸線における前記スプラインブッシュおよび前記スプラインシャフトのうちの他方を備え、前記スプラインブッシュが、前記ライナリール軸線に平行な受け入れ方向に前記スプラインシャフトを受け入れるために配置され、前記スプラインシャフトが、連結位置から引き込み位置への前記受け入れ方向とは反対側の方向において移動可能であり、前記カセットが、前記スプラインシャフトを前記引き込み位置から前記連結位置へバイアスを与えるためのバイアス部材をさらに備える、
請求項12に記載のカセット。
【請求項16】
請求項12に記載のカセットと、前記カセットを取り付けるための受け入れフレームとを備えるレットオフステーションであって、
前記レットオフステーションが、前記第1のライナリールを駆動するための第1のスプラインシャフトを備える、
レットオフステーション。
【請求項17】
前記第1のライナリールが、前記コアを前記第1のスプラインシャフトに連結するための、前記第1のライナリールの前記ライナリール軸線にあるスプラインブッシュを備え、前記スプラインブッシュが、前記第1のライナリールの前記ライナリール軸線に平行な受け入れ方向において前記第1のスプラインシャフトを受け入れるために配置され、前記カセットが前記受け入れフレームに取り付けられ、かつ前記スプラインブッシュが前記連結位置において前記第1のスプラインシャフトと位置合わせされているときに、前記スプラインブッシュが、前記受け入れ方向において前記スプラインブッシュに受け入れられる前記第1のスプラインシャフトの前記長さと少なくとも等しい距離にわたって、連結位置から引き込み位置まで前記受け入れ方向において移動可能である、
請求項16に記載のレットオフステーション。
【請求項18】
前記レットオフステーションが、第2のライナリールを駆動するための、前記第1のスプラインシャフトに対して離間して平行に配置された第2のスプラインシャフトを備える、
請求項16に記載のレットオフステーション。
【請求項19】
前記第1のスプラインシャフトが外径を有し、前記スプラインブッシュが内径を有し、前記内径が、前記外径の少なくとも103パーセントである、
請求項18に記載のレットオフステーション。
【請求項20】
前記第1のスプラインシャフトが、雄スプライン幅を有する雄スプラインを備え、前記スプラインブッシュが雌スプライン幅を有する雌スプラインを備え、前記雌スプライン幅が前記雄スプライン幅の少なくとも105パーセントである、
請求項18に記載のレットオフステーション。
【請求項21】
前記レットオフステーションが、前記第1のライナリールおよび第2のライナリールを駆動するライナリール駆動部さらに備え、前記ライナリール駆動部が、前記第1のライナリールおよび前記第2のライナリールの一方を、前記第1のライナリールおよび前記第2のライナリールの他方よりも速く駆動するために配置されている、
請求項18に記載のレットオフステーション。
【請求項22】
前記ライナリール駆動部が、前記第1のスプラインシャフトに接続され、前記第1のライナリールを回転させる第1のプーリーと、第2のスプラインシャフトに接続され、前記第2のライナリールを回転させる第2のプーリーと、前記第1のプーリーおよび前記第2のプーリーの周りにループ状に配置されたエンドレス駆動要素とを備え、前記第1のプーリーおよび前記第2のプーリーの一方が、前記第1のプーリーおよび前記第2のプーリーの他方の直径よりも大きい直径を有する、
請求項21に記載のレットオフステーション。
【請求項23】
請求項に記載のライナリールにライナを収集する方法であって、
前記方法が、
前記シェルを前記コアに同心円状に取り付けることと、
前記ライナの先端部を前記シェルに接続することと、
前記シェルを前記コアと一緒に回転させることと、
前記収集壁の周りの前記ライナの巻体を受け入れることと
のステップを含み、
前記シェルが前記コアから取り外されたときに、前記収集壁が、少なくとも部分的に前記径方向において収縮し、前記方法が、
前記収集壁が少なくとも部分的に前記径方向に収縮されたときに、前記シェルから前記ライナの前記巻体を取り外すこと
のステップをさらに含む、
方法。
【請求項24】
前記シェルが前記コアに取り付けられたとき、前記シェルが、前記ライナリール軸線に平行に前記収集壁において延びる第1の溝を備え、前記ライナの前記先端部を前記シェルに接続することのステップが、
前記シェルがまだ前記コアに取り付けられていないときに、前記収集壁の前記内側での前記収集壁を通過して前記径方向に突出するように、前記ライナの前記先端部を前記第1の溝を通過して挿入することと、
前記シェルが前記コアに取り付けられたときに、前記収集壁と前記コアとの間の前記先端部をクランプすることと
のステップを含む、
請求項23に記載の方法。
【国際調査報告】