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特表2023-534560連続波光検出と測距(LiDAR)システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-10
(54)【発明の名称】連続波光検出と測距(LiDAR)システム
(51)【国際特許分類】
   G01S 17/34 20200101AFI20230803BHJP
   G02F 1/29 20060101ALI20230803BHJP
   G01S 7/4912 20200101ALI20230803BHJP
【FI】
G01S17/34
G02F1/29
G01S7/4912
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021525045
(86)(22)【出願日】2020-09-02
(85)【翻訳文提出日】2021-07-15
(86)【国際出願番号】 US2020049067
(87)【国際公開番号】W WO2021262207
(87)【国際公開日】2021-12-30
(31)【優先権主張番号】16/907,837
(32)【優先日】2020-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521194116
【氏名又は名称】ライトアイシー テクノロジーズ エチケー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LIGHTIC TECHNOLOGIES HK LIMITED
【住所又は居所原語表記】2976 Scott Blvd Santa Clara, California 95054 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100178434
【弁理士】
【氏名又は名称】李 じゅん
(72)【発明者】
【氏名】ソン ティアンボ
(72)【発明者】
【氏名】ソン ジェ
【テーマコード(参考)】
2K102
5J084
【Fターム(参考)】
2K102BA07
2K102BB08
2K102BD09
2K102DC08
2K102EB10
2K102EB11
2K102EB20
2K102EB22
2K102EB26
2K102EB28
5J084BA04
5J084BA45
5J084CA08
(57)【要約】
本明細書において、オンチップまたは一体化された連続波光検出および測距(LiDAR)の形態が記載されている。本形態は、1つまたは複数の光ビームを生成するように構成された1つまたは複数のレーザー光源と、それぞれ光ビームを受信するように構成された複数の光エンジンとを含んでもよい。光周波数は、予め決められたパターンで変調される。各光エンジンの光送器は、光ビームの第1の部分を受信し、光ビームの第1の部分を所定の角度で送信するように構成され得る。各光エンジンの光受信器は、物体から反射された光ビームの第1の部分を受信し、光ビームの反射された第1の部分をバランス検出器に送信するように構成され得る。バランス検出器は、光ビームの反射された第1の部分と光ビームの第2の部分との間のビートを検出するように構成され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続波LiDAR(光検出と測距)システムであって、
1つまたは複数の光ビームを生成するように構成され、前記光ビームの光周波数を予め決められたパターンで変調させる1つまたは複数のレーザー光源と、
1つまたは複数の前記光ビームをそれぞれ受信するように構成された1つまたは複数の光エンジンとを含み、
前記1つまたは複数の前記光エンジンの各々は、光送信器及び光受信器を備え、
前記光送信器は、一つの前記光ビームの第1の部分を受信し、前記光ビームの前記第1の部分を所定の角度で送信するものであり、
前記光受信器は、物体から反射された前記光ビームの前記第1の部分を受信し、前記反射された前記光ビームの前記第1の部分をバランス検出器に送信するものであり、前記バランス検出器は、前記光ビームの前記反射された前記光ビームの前記第1の部分と、送信された前記光ビームの第2の部分との間のビートを検出する
ことを特徴とする、前記連続波光検出と測距LiDARシステム。
【請求項2】
前記光ビームの前記反射された前記光ビームの前記第1の部分と、前記送信された前記光ビームの第2の部分との間の周波数差に基づいて距離を算出するように構成された距離処理部をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の連続波LiDARシステム。
【請求項3】
前記光送信器及び前記光受信器は、それぞれ2つのポートに接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の連続波LiDARシステム。
【請求項4】
前記光送信器及び前記光受信器は、偏光分離デバイスと共に、同一のポートに統合されていることを特徴とする、請求項1に記載の連続波LiDARシステム。
【請求項5】
前記光送信器および前記光受信器は、1x2カプラーと共に、同一のポートに統合されていることを特徴とする、請求項1に記載の連続波LiDARシステム。
【請求項6】
前記1つまたは複数の光エンジンの前記光送信器は、湾曲したチップエッジ上に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の連続波LiDARシステム。
【請求項7】
湾曲したチップエッジの曲率は、コリメータの前面曲率、コリメータの後面曲率、およびコリメータの屈折率に基づいて決められることを特徴とする、請求項6に記載の連続波LiDARシステム。
【請求項8】
さらに1/4波長板が統合され、
前記1/4波長板は、送信された前記光ビームの前記第1の部分を円偏光ビームに変換し、且つ戻ってきた光を送信された光に垂直な直線偏光に戻し、偏光分離デバイスに結合するように構成されていることを特徴とする、請求項4に記載の連続波LiDARシステム。
【請求項9】
さらにビームステアリング装置が統合され、
前記ビームステアリング装置は前記送信された前記光ビームの前記第1の部分を異なる方向に変換し、且つ前記反射された光の前記第1の部分を受信するように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の連続波LiDARシステム。
【請求項10】
光フェーズドアレイ、光学格子、ミラー検流計、ポリゴンミラー、MEMSミラーからなる群から選択された装置を含むことを特徴とする、請求項9に記載のビームステアリング装置。
【請求項11】
さらに補助ステアリング装置をさらに含み、
前記補助ステアリング装置は、前記送信された前記光ビームの前記第1の部分を空間内の異なる方向に曲げて進ませることを特徴とする、請求項7に記載の連続波LiDARシステム。
【請求項12】
前記補助ステアリング装置は、光フェーズドアレイ、光学格子、ミラー検流計、MEMSミラー、ポリゴンミラーからなる群から選択された装置、またはこれらの組み合わせを含むことを特徴とする、請求項10に記載の連続波LiDARシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年6月22日に出願された米国特許出願第16/907,837号のベネフィット及び優先権を主張し、そのすべての内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本明細書に別段の記載がない限り、このセクションに記載されている内容は、本出願の特許請求の範囲の先行技術ではなく、このセクションに含まれることによって先行技術になると認められるものではない。
【0003】
LiDARデバイスは現在、自動運転車両(autonomous vehicles)を含むさまざまなシナリオにおいて、広く展開されている。LiDARは、シーンをスキャンしながら環境特徴(environmental feature)までの距離をアクティブに推定して、環境シーンの3次元形状を示すポイント位置(point positions)のクラウドを生成する場合がある。個々のポイントは、レーザーパルスを生成し、環境オブジェクトの表面から反射された戻りのパルスを検出し、入射されたパルスと反射されたパルスの受信との間の時間遅延に応じて反射オブジェクトまでの距離を算出することによって測定される。一般にTOF(Time of Flight)法と呼ばれる。レーザーをシーン全体で迅速かつ繰り返しスキャンすることで、シーン内の反射オブジェクトまでの距離に関する継続的なリアルタイム情報を提供できる。ただし、現在のLiDARシステムの効率とスキャン速度はまだ改善される可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
以下では、このような態様の基本的な理解を提供するために、1つまたは複数の態様を簡略化された要約を提示する。この要約は、考えられるすべての側面の広範な概要ではなく、すべての重要な要素または重要な要素を特定することを目的としたものではない。その唯一の目的は、後で提示されるより詳細な説明の前置きとして、1つまたは複数の態様のいくつかの概念を簡略化された形式で示すものである。
【0005】
本開示の一つの態様において、オンチップまたは集積された(integrated)連続波LiDARシステム(continuous-wave light detection and ranging (lidar) system)の例を提供する。例示的な連続波LiDARシステムは、1つまたは複数の光ビーム(light beam)を生成するように構成された1つまたは複数のオンチップまたはオフチップのレーザー光源と、それぞれ1つまたは複数の光ビームを受信するように構成された1つまたは複数の光エンジン(light engine)とを含み得る。光周波数は、予め定義されたパターンで変調される。1つまたは複数の光エンジンはそれぞれ、光送信器(light transmitter)、光受信器(light receiver)、及びバランス検出器(balanced detector)を含み得る。光送信器は、1つの光ビームの第1の部分を受信し、光ビームの第1の部分を所定の角度で送信するように構成され得る。光受信器は、物体から反射された光ビームの第1の部分を受信し、反射された光ビームの第1の部分をバランス検出器に送信するように構成され得る。バランス検出器は、光ビームの反射された第1の部分と光ビームの第2の部分との間のビート(beat)を検出するように構成され得る。
【0006】
前述の目的及び関連する目的を達成するために、1つまたは複数の態様は、以下において十分に説明され、特に特許請求の範囲で記載されている特徴を含む。以下の説明及び添付の図面は、1つまたは複数の態様の特定の例示的な特徴を詳細に示している。しかしながら、これらの特徴は、様々な側面の原理が採用できる様々な方法のほんの一部を示し、この説明はそのようなすべての側面及びそれらの均等物を含むことを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0007】
以下において、本発明の開示された態様について図面を参照しながら説明する。図面は、開示された発明を限定するためのものではなく、説明するためであり、これらの図面において同一の要素には同一の符号を付する。
図1図1は、送信されたレーザー光ビームと受信されたレーザー光ビームとの間の関係を示す図である。
図2図2は、オンチップ連続波LiDARシステムの例における光エンジンの例を示すブロック図である。
図2(A)】図2(A)は、光コリメートシステムが一体化された(integrated,集積された、統合された)光エンジンの例を示すブロック図である。
図2(B)】図2(B)は、光ファイバを介して2つの光コリメートシステムが一体化された光エンジンの例を示すブロック図である。
図2(C)】図2(C)は、3ポートサーキュレータが一体化された光エンジンの例を示すブロック図である。
図2(D)】図2(D)は、OPAが一体化された光エンジンの例を示すブロック図である。
図3図3は光エンジンのもう一つの例を示すブロック図である。
図3(A)】図3(A)は、1/4波長板とコリメータとが一体化された光エンジンの一例を示すブロック図である。
図3(B)】図3(B)は、光フェーズドアレイと1/4波長板とが一体化された光エンジンの一例を示すブロック図である。
図4図4はもう一つの光エンジンの例を示すブロック図である。
図4(A)】図4(A)は、コリメータが一体化された光エンジンの例を示すブロック図である。
図4(B)】図4(B)は、光フェーズドアレイが一体化された光エンジンの例を示すブロック図である。
図5図5は、複数の光エンジンを含むオンチップ連続波LiDARシステムの例を示すブロック図である。
図6図6は平面上に配置された複数の光エンジンを含むオンチップ連続波LiDARシステムの例を示すブロック図である。
図7図7は湾曲したエッジ(curved edge)上に配置された複数の光エンジンを含むオンチップ連続波LiDARシステムの例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
ここにおいて、図面を参照しながら様々な態様について説明する。以下の説明では、説明するために、1つまたは複数の態様を充分に理解を提供するために多くの具体な内容が示されている。しかし、そのような態様がこれらの具体的な内容なくでも実践できることは明らかである。
【0009】
本開示において、「含む」及び「備える」という用語、並びにそれらの派生語は、限定するのではなく、含むことを意味する。「または」という用語も包括的であり、「及び/または」を意味するものである。
【0010】
本明細書では、本開示の原理を説明するために用いられる以下の様々な実施形態は、例示の目的のためだけであり、いかなる手段によっても本開示の範囲を限定するものとして理解されるべきではない。添付の図面と合わせて行われる以下の説明は、特許請求の範囲及びその均等物によって定義される本開示の例示的な実施形態の完全な理解を容易にするためのものである。以下の説明には、理解を容易にするための具体的な内容がある。ただし、これらの具体的な内容は説明のみを目的とするものである。そのため、当業者は、本開示の範囲及び趣旨を超えなければ、この説明に示される実施形態に対して様々な変更及び修正を行うことができることを理解する必要がある。さらに、明確かつ簡潔にという目的のために、いくつかの既知の機能及び構造については記載していない。また、同一の符号は、添付されたすべての図面全体において同一の機能及び動作を示しているものである。
【0011】
図1は、送信されたレーザー光ビームと受信されたレーザー光ビームとの間の関係を示す図である。
【0012】
図示のように、従来の周波数変調連続波LiDARシステムは、典型的にはレーザー光源から光を送信するように構成できる。いくつかの例では、発光周波数は時間とともに変化する可能性があり、光周波数の変化は図1に示される時間周波数グラフにおいて三角形として示され得る。周波数が変調された光は、光周波数が時間とともに増加する前半の期間と、光周波数が時間とともに減少する後半の期間とを含むことができる。送信された部分は2つの部分に分割される。最初の部分は、入射された一定時間後にオブジェクトの表面から反射され、LiDARシステムによって受信される。反射は時間の遅延をもたらすだけで、送信光の周波数を変化させないため、受信光の周波数変化は、時間-周波数グラフで三角形として表すこともできる。次に、LiDARシステムは、送信光の第2の部分と受信光との間の安定した周波数差を検出することができる。LiDARシステムのプロセッサは、LiDARシステムとオブジェクトの表面との間の距離を次の式に従って計算するように構成できる。
【数1】
ここにおいて、dは距離、Δfは周波数差、cは光速、αは時間の経過に伴う光周波数変化の傾きを示す。
【0013】
図2は、例示的な連続波LiDARシステムにおける光エンジンの一例を示すブロック図である。
【0014】
図示のように、例示的な連続波LiDARシステムは、1つまたは複数の光ビームを生成及び受信するように構成された1つまたは複数の光エンジン、例えば、光エンジン200を含み得る。いくつかの例では、光エンジン200は、例示的な連続波LiDARシステムのサイズを縮小するために、半導体チップ上に集積されてもよい。光エンジン200の構成要素は、チップ上の半導体モジュールという形態で実装されてもよい。光エンジン200は、レーザー光源202を含むか、または外部レーザー光源に結合できる。いくつかの例では、レーザー光源202は、チャープ駆動(chirped driving)によって直接変調され得る。すなわち、レーザー光源202を制御する駆動信号は、時間とともに変化する強度でレーザー光源202に入力され得る。これにより、レーザー光源202の出力光周波数は時間-周波数グラフにおいて図1の光パルスのように形成される。他のいくつかの例では、レーザー光源202は、変調信号を受信する変調器をさらに含んでもよい。変調器は、変調信号に基づいて光ビームを変調させ、図1の周波数の変化を伴う出力光を生成するように構成されることができる。
【0015】
光エンジン200は、レーザー光源202からの光ビーム出力を受信し、光ビームを第1の部分と第2の部分にさらに分割するように構成されたスプリッタ204をさらに含むことができる。第1の部分は、光送信器206に送信されることができる。第2の部分は、カプラー208に送信されることができる。第1の部分と第2の部分は、どの時点でも同じ周波数である。したがって、第1の部分及び第2の部分は、スプリッタ204における時間-周波数グラフにおいて同じである。
【0016】
光送信器206は、光ビームの第1の部分を所定の角度で送信するように構成されてもよい。送信された光ビームの第1の部分がオブジェクトの表面から反射されるとき、光ビームの反射された第1の部分は、光受信器210によって受信されてもよい。反射された第1の部分は、カプラー208にさらに送信されてもよい。光ビームの第2の部分及び光ビームの反射された第1の部分は、カプラー208で混合され、さらにバランス検出器212に送信され得る。
【0017】
図2-2Dに示されるように、光送信器206及び光受信器210は、光エンジン200の2つの異なるポートに接続され得る。他の図に示されている例では、光送信器206及び光受信器210は、一体化され(集積され)、同じポートを共有することができる。半導体チップ上のポートとは、チップエッジでターミネートされ、光カップリング用のファセットを露出させるオンチップの導波路であってもよいし、モード拡張部であってもよい。
【0018】
戻り光と送信光の第2の部分はカプラー208で混合され、混合された信号は2つの分岐に分割され、バランス検出器212に供給される。
【0019】
バランス検出器212は、信号を検出し、2つの分岐から共通のノイズとDC信号を除去する。バランス検出器212によって検出される信号の周波数は、反射光と送信光の周波数差であり、距離の計算に使用される。ビート信号の周波数の決定に基づいて、処理ユニットは、前記式に従って、光エンジン200とオブジェクト(物体)の表面との間の距離をさらに計算できる。
【0020】
図2(A)は、光コリメートシステムが一体化された光エンジンの一例を示すブロック図である。図示のように、光エンジン200は、光コリメートシステム224に結合できる。光コリメートシステム224は、凸レンズ、または、1つまたは複数のレンズを含む複数レンズシステムを備えることができる。光コリメートシステム224は、光ビームの送信された第1の部分をコリメートし、光ビームの反射された第1の部分を収集するように構成されてもよい。
【0021】
図2(B)は、光ファイバを介して2つの光コリメートシステムが一体化された光エンジンの一例を示すブロック図である。図示されるように、光エンジン200は、光ファイバ230を介して2つの光コリメートシステム226及び228と結合され得る。光コリメートシステム228は、光ファイバ230を介して光送信器206から送信された光ビームの第1の部分をコリメートするように構成されることができる。光コリメートシステム226は、光ビームの反射された第1の部分を収集し、光受信器210に光を結合するように構成されることができる。
【0022】
図2(C)は、3ポートサーキュレータが一体化された光エンジンの一例を示すブロック図である。図示のように、光エンジン200は、3ポートサーキュレータ234に結合できる。3ポートサーキュレータ234は、光を受信及び送信するための3つのポート、例えば、それぞれ、ポート1、ポート2、及びポート3を含んでもよい。いくつかの例では、ポート1で受信された光は、ポート2に送信されてもよく、同様に、ポート2から受信された光は、ポート3を送信されることができる。ポート2に送信された光は、光コリメートシステム232にさらに送信されてもよい。
【0023】
図2(D)は、光学フェーズドアレイ(OPA)が一体化された光エンジンの一例を示すブロック図である。いくつかの例では、光学フェーズアレイ(OPA)122が提供され、該光学フェーズアレイ(OPA)122は送信された光ビームの第1の部分を第1の方向に向けるためのものである。少なくともいくつかの例において、OPA 222は、光エンジン200と同じフォトニックチップ上に集積されてもよい。光フェーズドアレイ(OPA)は、電波フェーズドアレイの光アナログ(optical analog)を指す場合がある。表面の光学的性質を微視的スケール(microscopic scale)で動的に制御することにより、光の方向を操作することが可能である。少なくともいくつかの例では、OPA 222は、光エンジン200と同じフォトニックチップ上に集積されてもよい。透過光ビームを曲げる(方向転換する)OPA222の他に、交換用ステアリング装置(replacement steering devices)はまた、透過された光ビームの第1の部分を第1の方向に垂直な方向に曲げるように構成されてもよい。交換用ステアリング装置は、光学格子、ミラー検流計(mirror galvanometer)、ポリゴンミラー、MEMSミラー、またはOPAと上記のデバイスの組み合わせである。
【0024】
図3は、別の光エンジンの一例を示すブロック図である。図示のように、光エンジン200は、光送信器と光受信器とを集積した偏光分離デバイス302を含んでもよい。偏光分離デバイス302は、それぞれ光を受信及び送信する3つのポートを含んでもよい。光ビームの第1の部分は、その偏光に関係なく、ポート1で偏光分離デバイス302に入力され、ポート2から出力され得る。ポート2で受信された光は、偏光に基づいて分離され、それぞれポート1及びポート3に送信され得る。例えば、ポート2で受信されたTE(横電界,transverse electric)偏光は、ポート1に送信され、ポート2で受信されたTM(横磁場,transverse magnetic)偏光は、ポート3に、さらにカプラー208に送信されることができる。
【0025】
図3(A)は、1/4波長板に結合された光エンジンの一例を示すブロック図である。図示のように、光エンジン200は、1/4波長板304及びコリメータ306と一体化(集積)されてもよい。いくつかの例では、1/4波長板304は、コリメータ306と光エンジン200との間に配置されることができる。他のいくつかの例では、コリメータ306は、1/4波長板304と光エンジン200との間に配置されることができる。
【0026】
図3(B)は、光学フェーズアレイが一体化された光エンジンの一例を示すブロック図である。図示のように、光エンジン200は、光の方向を曲げる(方向転換)するように構成されたOPA222に結合できる。少なくともいくつかの例では、OPA222は、光エンジン200と同じフォトニックチップ上に集積されてもよい。いくつかの例では、1/4波長板304は、OPA122にさらに結合されてもよい。透過光ビームを曲げるOPA222の他に、交換用ステアリング装置(replacement steering devices)はまた、送信された光ビームの第1の部分を第1の方向に垂直な方向に曲げるように構成させることができる。交換用ステアリング装置は、光学格子、ミラー検流計(mirror galvanometer)、ポリゴンミラー、MEMSミラー、またはOPAと上記のデバイスの組み合わせである。
【0027】
図4は、別の光エンジンの一例を示すブロック図である。図示のように、光エンジン200は、スプリッタ204から光ビームの第1の部分を受け取り、光ビームの第1の部分を出力するように構成された1x2カプラー402を含んでもよい。1x2カプラー402は、光ビームの反射された第1の部分を受信し、光ビームの反射された第1の部分をカプラー208に送信するようにさらに構成される。
【0028】
1x2カプラー402は、光エンジン200と同じ半導体チップ上に一体化された、3ポート光学部品、または光エンジン200の外部を指すことができる。いくつかの例では、ポート1に入力された光は、光の50%が失われた状態でポート2に送信され得る。同様に、ポート3に送信された光は、光の50%が失われた状態でポート2に送信され得る。ポート2で受信された光は、ポート1とポート2に均等に分割され得る。すなわち、ポート2で受信された光の50%がポート1に送信され、残りの50%の光がポート3に送信され得る。
【0029】
図4(A)は、コリメータに結合された光エンジンの一例を示すブロック図である。図示のように、1x2カプラー402を含む光エンジン200は、コリメータ404に結合できる。コリメータ404は、ポート2から送信された光をコリメートし、戻った光を収集するように構成されることができる。
【0030】
図4(B)は、光学フェーズアレイに結合された光エンジンの一例を示すブロック図である。図示のように、1x2カプラー402を含む光エンジン200は、ポート2から出射された光を曲げる(方向転換)ように構成されたOPA222に結合できる。少なくともいくつかの例では、OPA 222は、光エンジン200と同じフォトニックチップ上に集積されることができる。送信光ビームを操縦するOPA222の他に、交換用ステアリング装置はまた、光ビームの透過された第1の部分を第1の方向に垂直な方向に曲げる(方向転換)するように構成されることができる。交換用ステアリング装置は、光学格子、ミラー検流計(mirror galvanometer)、ポリゴンミラー、MEMSミラー、またはOPAと上記のデバイスの組み合わせである。
【0031】
図5は、複数の光エンジンを含むオンチップ連続波LiDARシステム500の例を示すブロック図である。
【0032】
図示のように、例となる連続波LiDARシステム500は、複数の光エンジンを含むことができ(且つ該光エンジンは、図2図4(B)に記載された構造を使用できる)、例えば、光エンジン501、511、521などである。また、システム500は、OPAを含む他の多くのステアリングシステム(steering system)と組み合わせて、完全なLIDARシステムを形成できる。例となる連続波LiDARシステムは、複数の光エンジンを含むが、システム全体のサイズを最小化できるよう、単一の半導体チップに集積することもできる。特に説明したいことは、光エンジン501は、チップ上の異なるポートを利用する光送信器及び光受信器510を含むが、他の光エンジンは、同じポートに集積された(統合された)光受信器及び光送信器を含むことができる。
【0033】
示されていない幾つかの例において、各光エンジンは、レーザー光源を含むことができる。他のいくつかの例では、外部レーザー光源502は、各光エンジンにそれぞれ複数の光ビームを提供するように構成できる。ここに示される各光エンジンは、光エンジン200と同様の構成要素、例えば、スプリッタ504、光送信器506、カプラー508、光受信器510、バランス検出器512を含んでもよい。
【0034】
各光エンジンは独立して操作できる。例えば、各光エンジンは、所定の角度で光を送信するように構成されてもよい。システム全体がシステムと複数の点との距離を同時に検出することができるようになり、したがって、一般に、例となる連続波LiDARシステムの効率と性能(例えば、解像度など)を向上させることができる。
【0035】
図6は、平面上に配置された複数の光エンジンを含む、オンチップ連続波LiDARシステム600の例を示すブロック図である。
【0036】
図示のように、例となる連続波LiDARシステム600は、複数の光エンジン601、611、621などを含むことができる。複数の光エンジンのそれぞれは、光エンジン200、501、511、521などと同様の動作を実行するように構成されてもよく、同様の構成要素を含んでもよい。同様に、複数の光エンジン601、611、621などもまた、単一の半導体チップ上に集積されることができる。いくつかの例では、光エンジン601、611、621などは、平面チップエッジに配置されてもよい。光エンジンから出力されたそれぞれの光パルスは、コリメータを通過し、予め設定された角度に向かって進むことができる。
【0037】
示されるように、2つの光エンジン間の距離はdとして示されることができ、空間における角度の分離はΔαとして示されることができ、そして各光エンジンの予め設定された角度間の差、例えば、α1-α2によって決めることができる。Δαの目的は、各光エンジンを異なる方向に向けて出射及び検出するように設定し、光エンジンアレイ全体が空間内の対象となるすべての方向(つまり角度)をカバーするようにする。これを実現するには、チップエッジを、コリメータレンズから一定の距離にある、コリメータレンズの焦点面に配置する必要がある。光エンジンがコリメータ620から離れて配置され、互いに配置されている例では、光エンジンからの放出される光は、関心のある(対象となる)空間をカバーするために、コリメータ620によって異なる方向に向けさせられることができる。
【0038】
図7は、曲面上に配置された複数の光エンジンを含むオンチップ連続波LiDARシステム700の例を示すブロック図である。
【0039】
図示のように、例示的な連続波LiDARシステム700は、複数の光エンジン701、711、721などを含むことができる。複数の光エンジンのそれぞれは、光エンジン200、501、511、521などと同様の動作を実行するように構成されてもよく、同様の構成要素が含まれている。同様に、複数の光エンジン701、711、721などもまた、単一の半導体チップ上に集積されて(統合されて)もよい。
【0040】
ベストな結合を達成するために、光エンジンの光受信器をそれぞれの焦点に配置することが最適の可能性があり、複数の光エンジン701、711、721などを湾曲したチップエッジ上に配置できる。湾曲したチップエッジの曲率は、コリメータ720の前面曲率、コリメータ720の後面曲率、及びコリメータ720の屈折率に基づいて決めることができる。1つまたは複数のコリメータ(またはコリメータレンズ)が集積されているいくつかの非限定的な例では、曲率は、以下の式に基づいて決めることができる。
【数2】
式において、rは1つまたは複数のコリメータの1つのi番目の表面の半径を示し、ni+1とnはそれぞれコリメータ720の表面の第1の面と第2の面の反射指数(indices of reflection)を示し、iはコリメータの最も外側の表面から始まるものである。
【0041】
上記説明において、本発明の各実施形態は、特定の例示的な実施形態を参照して示されている。明らかなように、関連する請求項によって記載されている本開示のより広い精神及び範囲を超えることなく、各実施形態に様々な修正を加えることができる。同様に、説明及び付随する図は、限定ではなく例示として理解されるべきである。開示されたプロセスにおけるステップの特定の順序または階層(hierarchy)は、例示的なアプローチの実例であると理解されるべきである。設計上の好みに基づいて、プロセスのステップの特定の順序または階層を再配置できると理解されるべきである。さらに、いくつかのステップを組み合わせたり、省略したりすることができる。付随する方法は、例となる順序で様々なステップの要素を提示することを意味し、提示される特定の順序または階層に限定されることを意味するものではない。
【0042】
前記の説明は、当業者が本明細書に記載の様々な態様を実行できるようにするために提供されている。これらの態様に対する様々な修正は、当業者にとって容易であることが明らかであり、本明細書で定義される一般的な原理は、他の態様に適用できる。したがって、請求項は、明細書に示される態様に限定されることを意図するものではなく、文言上の特許請求の範囲と一致する全範囲を与えられるべきであり、単数形の要素への言及は、具体的に説明がない限り、「唯一無二の」を意味することを意図しなく、むしろ「1つまたは1つ以上」を意図している。特に明記されていない限り、「幾つか」という用語は1つまたは複数を指す。当業者に知られている、または後に知られるようになる、本明細書に記載の様々な態様の要素とのすべての構造的及び機能的均等物は、参照により本明細書に明示的に組み込まれ、特許請求の範囲に含まれることが意図される。さらに、本明細書に開示されるものは、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公衆に捧げられることを意図するものではない。請求項の要素は、要素が「のための手段」という句を使用して明示的に引用されていない限り、手段プラス機能(means plus function)として解釈されるべきではない。
【0043】
さらに、「または」という用語は、排他的な「または」ではなく、包括的な「または」を意味することを意図している。つまり、特に明記されていない限り、または文脈から明らかでない限り、「XはAまたはBを使用する」という文言は、自然な包括的順列のいずれかを意味することを意図している。つまり、「XはAまたはBを使用する」という文言は、次のいずれかの場合に満たされる。XはAを使用する。XはBを使用する。またはXはAとBの両方を使用する。さらに、本明細書または特許請求の範囲において、本出願で使用される冠詞「a」と「an」は、特に明記されていない限り、または文脈から明らかでない限り、一般的に「1つまたは1つ以上」を意味すると解釈されるべきである。
図1
図2
図2(A)】
図2(B)】
図2(C)】
図2(D)】
図3
図3(A)】
図3(B)】
図4
図4(A)】
図4(B)】
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-07-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続波LiDAR(光検出と測距)システムであって、
1つまたは複数の光ビームを生成するように構成され、前記光ビームの光周波数を予め決められたパターンで変調させる1つまたは複数のレーザー光源と、
前記1つまたは複数の光ビームをそれぞれ受信するように構成された1つまたは複数の光エンジンとを含み、
前記1つまたは複数の光エンジンは半導体チップ上に集積され、
前記1つまたは複数の光エンジンのそれぞれは、スプリッタと偏光分離デバイスを含み、
前記スプリッタは、前記1つまたは複数の光ビームのうちの前記光ビームを第1の部分と第2の部分に分割し、
前記偏光分離デバイスは、第1のポート、第2のポート、及び第3のポートを含み、
前記偏光分離デバイスは、次のように構成され、
前記偏光分離デバイスの第1のポートにより、スプリッタからの前記光ビームの前記第1の部分を受信し、
前記偏光分離デバイスの第2のポートにより、前記光ビームの前記第1の部分を所定の角度で送信し、
前記偏光分離デバイスの第2のポートにより、物体から反射された前記光ビームの前記第1の部分を受信し、
前記偏光分離デバイスの第3のポートにより、前記光ビームの前記反射された第1の部分の所定の偏光部分をバランス検出器に送信し、
前記バランス検出器は、前記光ビームの前記反射された第1の部分の所定の偏光部分と、前記光ビームの第2の部分との間のビートを検出するように構成されることを特徴とする、前記連続波LiDARシステム。
【請求項2】
前記光ビームの前記反射された第1の部分の前記所定の偏光部分、前記光ビームの前記第2の部分との間の周波数差に基づいて距離を算出するように構成された距離処理部をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の連続波LiDARシステム。
【請求項3】
前記1つまたは複数の光エンジンは、湾曲したチップエッジの湾曲上に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の連続波LiDARシステム。
【請求項4】
前記湾曲したチップエッジの曲率は、コリメータの前面曲率、コリメータの後面曲率、及びコリメータの屈折率に基づいて決められることを特徴とする、請求項に記載の連続波LiDARシステム。
【請求項5】
補助ステアリング装置をさらに備え
前記補助ステアリング装置は、送信された前記光ビームの前記第1の部分を空間内の異なる方向に曲げるように構成されることを特徴とする、請求項に記載の連続波LiDARシステム。
【請求項6】
前記補助ステアリング装置は、光フェーズドアレイ、光学格子、ミラー検流計、MEMSミラー、ポリゴンミラーからなる群から選択された装置、またはこれらの組み合わせを含むことを特徴とする、請求項に記載の連続波LiDARシステム。
【請求項7】
1/4波長板をさらに備え、
前記1/4波長板は、前記光ビームの前記第1の部分を円偏光ビームに変換し、及び、
前記光ビームの前記反射された第1の部分を、前記光ビームの前記第1の部分に対して垂直な直線偏光に変換するように構成され、且つ前記偏光分離デバイスに結合することを特徴とする、請求項に記載の連続波LiDARシステム。
【請求項8】
前記連続波LiDARシステムには、ビームステアリング装置が統合され、
前記ビームステアリング装置は、送信された前記光ビームの前記第1の部分を異なる方向に曲げさせ、且つ前記光ビームの前記反射された第1の部分を受信するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の連続波LiDARシステム。
【請求項9】
前記ビームステアリング装置は、光フェーズドアレイ、光学格子、ミラー検流計、ポリゴンミラー、及びMEMSミラーからなる群から選択された装置を含むことを特徴とする、請求項に記載の連続波LiDARシステム。
【請求項10】
連続波LiDAR(光検出と測距)システムであって、
1つまたは複数の光ビームを生成するように構成され、前記光ビームの光周波数を予め決められたパターンで変調させる1つまたは複数のレーザー光源と、
前記1つまたは複数の光ビームをそれぞれ受信するように構成された1つまたは複数の光エンジンとを含み、
前記1つまたは複数の光エンジンは半導体チップ上に集積され、
前記1つまたは複数の光エンジンのそれぞれは、スプリッタと1x2カプラーを含み、
前記スプリッタは、前記1つまたは複数の光ビームのうちの前記光ビームを第1の部分と第2の部分に分割し、
前記1x2カプラーは、第1のポート、第2のポート、及び第3のポートを含み、
前記1x2カプラーは、次のように構成され、
前記1x2カプラーの第1のポートにより、スプリッタからの前記光ビームの前記第1の部分を受信し、
前記1x2カプラーの第2のポートにより、前記光ビームの前記第1の部分を所定の角度で送信し、
前記1x2カプラーの第2のポートにより、物体から反射された前記光ビームの前記第1の部分を受信し、
前記1x2カプラーの第3のポートにより、前記光ビームの前記反射された第1の部分の所定の偏光部分をバランス検出器に送信し、
前記バランス検出器は、前記光ビームの前記反射された第1の部分の所定の偏光部分と、前記光ビームの第2の部分との間のビートを検出するように構成されることを特徴とする、前記連続波LiDARシステム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
図2(C)は、3ポートサーキュレータが一体化された光エンジンの一例を示すブロック図である。図示のように、光エンジン200は、3ポートサーキュレータ234に結合できる。3ポートサーキュレータ234は、光を受信及び送信するための3つのポート、例えば、それぞれ、第1のポート(ポート1)、第2のポート(ポート2)、及び第3のポート(ポート3)を含んでもよい。いくつかの例では、第1のポート(ポート1)で受信された光は、第2のポート(ポート2)に送信されてもよく、同様に、第2のポート(ポート2)から受信された光は、第3のポート(ポート3)を送信されることができる。第2のポート(ポート2)に送信された光は、光コリメートシステム232にさらに送信されてもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
図3は、別の光エンジンの一例を示すブロック図である。図示のように、光エンジン200は、光送信器と光受信器とを集積した偏光分離デバイス302を含んでもよい。偏光分離デバイス302は、それぞれ光を受信及び送信する3つのポートを含んでもよい。光ビームの第1の部分は、その偏光に関係なく、第1のポート(ポート1)で偏光分離デバイス302に入力され、第2のポート(ポート2)から出力され得る。第2のポート(ポート2)で受信された光は、偏光に基づいて分離され、それぞれ第1のポート(ポート1)及び第3のポート(ポート3)に送信され得る。例えば、第2のポート(ポート2)で受信されたTE(横電界,transverse electric)偏光は、第1のポート(ポート1)に送信され、第2のポート(ポート2)で受信されたTM(横磁場,transverse magnetic)偏光は、第3のポート(ポート3)に、さらにカプラー208に送信されることができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
1x2カプラー402は、光エンジン200と同じ半導体チップ上に一体化された、3ポート光学部品、または光エンジン200の外部を指すことができる。いくつかの例では、第1のポート(ポート1)に入力された光は、光の50%が失われた状態で第2のポート(ポート2)に送信され得る。同様に、第3のポート(ポート3)に送信された光は、光の50%が失われた状態で第2のポート(ポート2)に送信され得る。第2のポート(ポート2)で受信された光は、第1のポート(ポート1)第2のポート(ポート2)に均等に分割され得る。すなわち、第2のポート(ポート2)で受信された光の50%が第1のポート(ポート1)に送信され、残りの50%の光が第3のポート(ポート3)に送信され得る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
図4(A)は、コリメータに結合された光エンジンの一例を示すブロック図である。図示のように、1x2カプラー402を含む光エンジン200は、コリメータ404に結合できる。コリメータ404は、第2のポート(ポート2)から送信された光をコリメートし、戻った光を収集するように構成されることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
図4(B)は、光学フェーズアレイに結合された光エンジンの一例を示すブロック図である。図示のように、1x2カプラー402を含む光エンジン200は、第2のポート(ポート2)から出射された光を曲げる(方向転換)ように構成されたOPA222に結合できる。少なくともいくつかの例では、OPA222は、光エンジン200と同じフォトニックチップ上に集積されることができる。送信光ビームを操縦するOPA222の他に、交換用ステアリング装置はまた、光ビームの透過された第1の部分を第1の方向に垂直な方向に曲げる(方向転換)するように構成されることができる。交換用ステアリング装置は、光学格子、ミラー検流計(mirror galvanometer)、ポリゴンミラー、MEMSミラー、またはOPAと上記のデバイスの組み合わせである。
【国際調査報告】