(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-10
(54)【発明の名称】光ファイバケーブルのためのファンアウトアセンブリ
(51)【国際特許分類】
G02B 6/44 20060101AFI20230803BHJP
G02B 6/46 20060101ALI20230803BHJP
【FI】
G02B6/44 386
G02B6/46
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022549952
(86)(22)【出願日】2021-07-15
(85)【翻訳文提出日】2022-08-19
(86)【国際出願番号】 US2021041751
(87)【国際公開番号】W WO2022020165
(87)【国際公開日】2022-01-27
(32)【優先日】2020-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519407091
【氏名又は名称】コムスコープ テクノロジーズ リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】オスカー ブラン デ レオン
(72)【発明者】
【氏名】トーマス マーコイラー
【テーマコード(参考)】
2H038
2H201
【Fターム(参考)】
2H038CA36
2H201BB03
2H201BB22
2H201FF05
2H201FF06
(57)【要約】
光ファンアウトアセンブリは、複数の光ファイバおよび周囲のジャケットを備える、光ファイバケーブルと、嵌合して空洞を形成する第1の嵌合半体および第2の嵌合半体を備えるハウジングであって、第1の半体および第2の半体の各々が、対向する第1の端部および第2の端部と、それぞれの第1の端部および第2の端部に隣接する第1のリップおよび第2のリップと、を有し、第2の半体が、窓を有し、第1のリップが、ケーブルジャケットとともにシールを作り出す、ハウジングと、複数の穴、複数のスロットを含み、外周部を有する、ディスクであって、複数のスロットのそれぞれのスロットが、各穴と外周部との間に延在し、ディスクが、第1の半体および第2の半体の第2のリップに隣接し、第2のリップとともにシールを形成する、ディスクと、複数の分岐管と、を含み、分岐管の各々が、それぞれの穴に挿入され、光ファイバが、空洞を通って延在し、各光ファイバが、それぞれの分岐管内に受容される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファンアウトアセンブリであって、
複数の光ファイバおよび周囲のジャケットを備える、光ファイバケーブルと、
嵌合して空洞を形成する第1の嵌合半体および第2の嵌合半体を備えるハウジングであって、前記第1の半体および前記第2の半体の各々が、対向する第1の端部および第2の端部と、それぞれの第1の端部および第2の端部に隣接する第1のリップおよび第2のリップと、を有し、前記第2の半体が、窓を有し、前記第1のリップが、前記ケーブルジャケットとともにシールを作り出す、ハウジングと、
複数の穴、複数のスロットを含み、外周部を有する、ディスクであって、前記複数のスロットのそれぞれのスロットが、各穴と前記外周部との間に延在し、前記ディスクが、前記第1の半体および前記第2の半体の前記第2のリップに隣接し、前記第2のリップとともにシールを形成する、ディスクと、
複数の分岐管と、を備え、前記分岐管の各々が、それぞれの穴に挿入され、
前記光ファイバが、前記空洞を通って延在し、各光ファイバが、それぞれの分岐管内に受容される、光ファンアウトアセンブリ。
【請求項2】
前記半体の各々が、前記第2のリップに隣接する溝を含み、前記ディスクが、前記溝内に受容される、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記空洞内にエポキシをさらに含む、請求項1または2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記窓をカバーするドアをさらに備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記半体を覆うカバーをさらに備える、請求項1~4のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記カバーが、熱収縮性材料を含む、請求項5に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記第1の半体および前記第2の半体の各々が、プレス嵌め特徴を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項8】
光ファンアウトアセンブリであって、
複数の光ファイバおよび周囲のジャケットを備える、光ファイバケーブルと、
嵌合して空洞を形成する第1の嵌合半体および第2の嵌合半体を備えるハウジングであって、前記第1の半体および前記第2の半体の各々が、対向する第1の端部および第2の端部と、それぞれの第1の端部および第2の端部に隣接する第1のリップおよび第2のリップと、を有し、前記第2の半体が、窓を有し、前記第1のリップが、前記ケーブルジャケットとともにシールを作り出す、ハウジングと、
複数の穴、複数のスロットを含み、外周部を有する、ディスクであって、前記複数のスロットのそれぞれのスロットが、各穴と前記外周部との間に延在し、前記ディスクが、前記第1の半体および前記第2の半体の前記第2のリップに隣接し、前記第2のリップとともにシールを形成する、ディスクと、
複数の分岐管と、を備え、前記分岐管の各々が、それぞれの穴に挿入され、
前記光ファイバが、前記空洞を通って延在し、各光ファイバが、それぞれの分岐管内に受容され、
前記光ファンアウトアセンブリがさらに、前記窓をカバーするドアと、
前記半体を覆うカバーと、を備える、光ファンアウトアセンブリ。
【請求項9】
前記半体の各々が、前記第2のリップに隣接する溝を含み、前記ディスクが、前記溝内に受容される、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記空洞内にエポキシをさらに含む、請求項8または9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記カバーが、熱収縮性材料を含む、請求項8~10のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記第1の半体および前記第2の半体の各々が、プレス嵌め特徴を含む、請求項8~11のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項13】
光ファイバファンアウトアセンブリを構築する方法であって、
(a) 複数の光ファイバおよび周囲のジャケットを備える、光ファイバトランクケーブルを提供するステップと、
(b) ハウジングの第1の半体および第2の半体を提供するステップであって、前記第1の半体および前記第2の半体が、嵌合して空洞を形成し、前記第1の半体および前記第2の半体の各々が、対向する第1の端部および第2の端部と、それぞれの第1の端部および第2の端部に隣接する第1のリップおよび第2のリップと、を有する、提供するステップと、
(c) 複数の穴、複数のスロットを含み、外周部を有する、ディスクを提供するステップであって、前記複数のスロットのそれぞれのスロットが、各穴と前記外周部との間に延在する、提供するステップと、
(d) 前記光ファイバを露出させるステップと、
(e) 前記光ファイバの各々を、前記ディスク内のそれぞれのスロットを通して前記ディスクの穴に挿入するステップと、
(f) 前記ハウジングの前記半体を嵌合して、前記第1のリップ内にケーブルジャケットを取り込み、かつ前記第2のリップに隣接して、中の前記光ファイバとともに前記ディスクを取り込むステップと、
(g) 前記光ファイバをそれぞれの分岐管へとルーティングするステップと、
(h) 分岐管を前記穴に挿入するステップと、を含む、方法。
【請求項14】
前記半体の各々が、前記第2のリップに隣接する溝を含み、前記ディスクが、前記溝内に受容される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記窓を通して前記空洞内にエポキシを導入することをさらに含む、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
前記窓をカバーするドアを設置することをさらに含む、請求項13~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記半体を覆うカバーを適用することをさらに含む、請求項13~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記カバーが、熱収縮性材料を含み、前記適用するステップが、前記カバーに熱を適用して、前記ハウジング上に収縮させることを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の半体および前記第2の半体の各々が、プレス嵌め特徴を含み、前記嵌合するステップが、前記第1の半体の前記特徴を、前記第2の半体の前記特徴にプレス嵌めすることを含む、請求項13~18のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2020年7月20日に出願された米国特許仮出願第63/054,080号の優先権および利益を主張し、開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、概して、電力および信号の分散に関し、より具体的には、ハイブリッドケーブルからの分散に関する。
【背景技術】
【0003】
無線インフラで電力およびデータを送達することは通常、ケーブルの使用を伴う。多くの場合、単一のトランクケーブルを使用して多数のセクタを供給し、それによって、多数のケーブルの配線が排除することができる。しかしながら、単一のトランクケーブルを使用するためには、ある時点でトランクケーブルがジャンパケーブルに移行する必要がある。光ファイバケーブルの場合、トランクケーブルの多数の光ファイバを、ジャンパケーブル内の個々の光ファイバに移行させるエンクロージャを使用することができる。通常、この移行は、光ファイバを分離すること、任意の保護クラッディングまたはジャケットを除去すること、および個々の光ファイバを、エンクロージャから出る分岐管などへとルーティングすることを必要とする。個々のファイバは、コネクタで終端され、次いで、コネクタは、リモートラジオヘッドまたはアクティブアンテナなどの電子機器に取り付けられ得る。
【0004】
アセンブリプロセスを容易にするエンクロージャを提供することが望ましい場合がある。
【発明の概要】
【0005】
第1の態様として、本発明の実施形態は、光ファンアウトアセンブリを対象とする。アセンブリは、複数の光ファイバおよび周囲のジャケットを備える、光ファイバケーブルと、嵌合して空洞を形成する第1の嵌合半体および第2の嵌合半体を備えるハウジングであって、第1の半体および第2の半体の各々が、対向する第1の端部および第2の端部と、それぞれの第1の端部および第2の端部に隣接する第1のリップおよび第2のリップと、を有し、第2の半体が、窓を有し、第1のリップが、ケーブルジャケットとともにシールを作り出す、ハウジングと、複数の穴、複数のスロットを含み、外周部を有する、ディスクであって、複数のスロットのそれぞれのスロットが、各穴と外周部との間に延在し、ディスクが、第1の半体および第2の半体の第2のリップに隣接し、第2のリップとともにシールを形成する、ディスクと、複数の分岐管と、を備え、分岐管の各々は、それぞれの穴に挿入される。光ファイバは、空洞を通って延在し、各光ファイバは、それぞれの分岐管内に受容される。
【0006】
第2の態様として、本発明の実施形態は、光ファンアウトアセンブリであって、複数の光ファイバおよび周囲のジャケットを備える、光ファイバケーブルと、嵌合して空洞を形成する第1の嵌合半体および第2の嵌合半体を備えるハウジングであって、第1の半体および第2の半体の各々が、対向する第1の端部および第2の端部と、それぞれの第1の端部および第2の端部に隣接する第1のリップおよび第2のリップと、を有し、第2の半体が、窓を有し、第1のリップが、ケーブルジャケットとともにシールを作り出す、ハウジングと、複数の穴、複数のスロットを含み、外周部を有する、ディスクであって、複数のスロットのそれぞれのスロットが、各穴と外周部との間に延在し、ディスクが、第1の半体および第2の半体の第2のリップに隣接し、第2のリップとともにシールを形成する、ディスクと、複数の分岐管と、を備え、分岐管の各々が、それぞれの穴に挿入される、光ファンアウトアセンブリを対象とする。光ファイバは、空洞を通って延在し、各光ファイバは、それぞれの分岐管内に受容される。アセンブリはさらに、窓をカバーするドアと、半体を覆うカバーと、を備える。
【0007】
第3の態様として、本発明の実施形態は、光ファイバファンアウトアセンブリを構築する方法であって、
(a) 複数の光ファイバおよび周囲のジャケットを備える、光ファイバトランクケーブルを提供するステップと、
(b) ハウジングの第1の半体および第2の半体を提供するステップであって、第1の半体および第2の半体が、嵌合して空洞を形成し、第1の半体および第2の半体の各々が、対向する第1の端部および第2の端部と、それぞれの第1の端部および第2の端部に隣接する第1のリップおよび第2のリップと、を有する、提供するステップと、
(c) 複数の穴、複数のスロットを含み、外周部を有する、ディスクを提供するステップであって、複数のスロットのそれぞれのスロットが、各穴と外周部との間に延在する、提供するステップと、
(d) 光ファイバを露出させるステップと、
(e) 光ファイバの各々を、ディスク内のそれぞれのスロットを通してディスクの穴に挿入するステップと、
(f) ハウジングの半体を嵌合して、第1のリップ内にケーブルジャケットを取り込み、かつ第2のリップに隣接して、中の光ファイバとともにディスクを取り込むステップと、
(g) 光ファイバをそれぞれの分岐管へとルーティングするステップと、
(h) 分岐管を穴に挿入するステップと、を含む、方法を対象とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態による、光ファイバファンアウトアセンブリの斜視図である。
【
図3】
図1のアセンブリのファンアウトハウジングおよび位置合わせディスクの分解正面斜視図である。
【
図4】
図3のアセンブリのファンアウトハウジングおよび位置合わせディスクの分解背面斜視図である。
【
図5】
図1のアセンブリの拡大した部分側面断面図である。
【
図6】
図1のアセンブリのハウジングの一端の大きく拡大した正面斜視図である。
【
図7】
図6と同じハウジングの大きく拡大した背面斜視図であり、位置合わせディスクが、定位置にある。
【
図8】
図1のアセンブリの分岐管および位置合わせディスクの拡大した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、ここで、本発明の実施形態が図示されている添付図面を参照してより完全に以下に説明する。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものとなるように、および本発明の範囲を当業者に十分に伝えるように提供される。
【0010】
図では、特定の層、構成要素、または特徴は、明確にするために誇張されている場合があり、破線は、別段の指定がない限り、任意の特徴または操作を説明する。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものとなるように、および本発明の範囲を当業者に十分に伝えるように提供される。
【0011】
第1、第2などの用語は、本明細書において、様々な要素、構成要素、境域、層、および/またはセクションを説明するために使用され得るが、これらの要素、構成要素、境域、層、および/またはセクションは、これらの用語によって限定されるべきではないことが理解されよう。これらの用語は、1つの要素、構成要素、境域、層、またはセクションを別の境域、層、またはセクションと区別するためにのみ使用される。したがって、以下で考察される第1の要素、構成要素、境域、層、またはセクションは、本発明の教示から逸脱することなく、第2の要素、構成要素、境域、層、またはセクションと称され得る。操作(またはステップ)の順序は、特に別段の指示がない限り、特許請求の範囲または図に提示される順番に限定されない。
【0012】
別段に定義しない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術的用語および科学的用語を含む)は、本発明が属する当該技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有している。さらに、一般的に使用される辞書に定義される用語などの用語は、本明細書および関連技術分野の文脈においてその意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書に明示的に定義されない限り、理想化または過度に形式的な意味で解釈されるべきではないことが理解されよう。既知の機能または構造は、簡潔さおよび/または明確さのために詳細に記載されない場合がある。
【0013】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためのものに過ぎず、本発明を限定することを意図するものではない。本明細書で使用される場合、単数形の「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に他のことを指示していない限りにおいて、複数形も含むことが意図されている。本明細書で使用される場合、用語「含む、備える(comprises)」および/または「含む、備える(comprising)」は、記載された特徴、整数、ステップ、操作、要素、および/または構成要素の存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、構成要素、および/またはこれらの群の存在もしくは追加を妨げないことがさらに理解されよう。本明細書で使用される場合、用語「および/または」は、関連する列挙された項目のうちの1つ以上のいずれかおよびすべての組み合わせを含む。
【0014】
本明細書で使用される場合、「XとYとの間」および「約XとYとの間」などの語句は、XおよびYを含むように解釈されるべきである。本明細書で使用される場合、「約XとYとの間」などの語句は、「約Xと約Yとの間」を意味する。本明細書で使用される場合、「約X~Y」などの語句は、「約X~約Y」を意味する。
【0015】
ここで図面を参照すると、10で大まかに指し示される光ファイバファンアウトアセンブリが、
図1および
図2に示される。アセンブリ10は、ジャケット16内に複数の光ファイバ14を含む、光ファイバトランクケーブル12を含む。コネクタ18が、トランクケーブル12の一端に取り付けられる。トランクケーブル12は、各端部で、それぞれのハウジング18、20へとルーティングされる(ハウジング18は、ハウジング20と同様であってもよく、そのため、ハウジング20の以下の考察は、ハウジング18にとっても十分であり得る)。
【0016】
分岐管22は、ハウジング20の反対側の端部から出て、各々は、内部に収容されている1つ以上の光ファイバを保護する。コネクタ(図示せず)は、RRUまたはアクティブアンテナなどの機器との接続のために、ハウジング20の反対側の光ファイバ14の両端部に取り付けられる。ケーブル12および分岐管22は、従来の構築物のものであってもよく、本明細書で詳細に説明する必要はない。
【0017】
ここで、
図2~
図4を参照すると、図内にハウジング20がより詳細に示されている。ハウジング20は、「クラムシェル」の変形例のものであり、2つの半体24、26が嵌合して、内部に空洞23を有するエンクロージャを形成する。本明細書で使用される場合、「半体」という用語は、嵌合してハウジング20を形成する2つの部品のうちの1つを意味することを意図するものであり、2つの部品が同一である、またはさらに同じサイズのものであることを必要とすることを意図するものではない。半体24、26について、以下でより詳細に説明する。
【0018】
半体24は、略半円筒状であり、狭いネック30、移行セクション32、およびより幅広い本体34を有する。リップ36が、ネック30の自由端の近くに存在する。別のリップ38が、本体34の自由端の近くに存在する。4つの柱40が互いに略平行に延在し、2つの柱40は、移行セクション32の交差部の近くに位置付けられ、2つの柱40は、リップ38の近くに位置付けられている。U字形のガイド42が、移行セクション32と本体34との交差部の近くに位置する。溝44が、半体24の内表面上に、該半体の端部とリップ38との間に、位置付けられている。
【0019】
さらに
図2~
図4を参照すると、半体26もまた、ネック50、移行セクション52、および本体54を有し、これらは、半体24の対応するセクションと嵌合するようにサイズ決めされている。半体26もまた、リップ36、38とそれぞれ嵌合するようにサイズ決めされ、位置付けられたリップ56、58、および溝59を含む。半体26はまた、本体34内に窓60を含む。いずれかの端部にラッチ64を有する別個のドア62が、窓60をカバーするようにサイズ決めされている。穴66が、半体24から柱40を受容するように、本体54内に位置付けられている。
【0020】
半体24、26は、任意の材料から形成され得るが、典型的には、熱可塑性ポリオレフィンなどのポリマー材料から形成される。
【0021】
ディスク70を、
図3、
図6、および
図8に示す。ディスク70は、円形であり、4つの穴72を含む。各穴72は、半径方向に延在するスロット74を介してディスク70の外周部と接続される。ディスク70は通常、ゴムまたはプラスチックなどの弾性材料から形成されている。ディスク70は、円形であるように示されているが、楕円形、長方形、正方形などといった他の形態を取ることができる。
【0022】
図2および
図5を参照すると、中空カバー80が、嵌合された半体24、26、およびケーブルジャケット16の一部分を円周方向に覆うように形状決めされている。いくつかの実施形態では、カバー80は、熱収縮性材料から形成されている。
【0023】
アセンブリ10の構築は、以下の方法で進行する。カバー80は、ケーブル12上に滑り込む。ケーブル12のジャケット16は、所望の長さに剥がされ、光ファイバ14は、分離されて露出する(例えば、クラッディングまたはジャケットを除去して、ファイバを露出させることができる)。次いで、ファイバ14の各々は、それぞれの分岐管22へとルーティングされる。各ファイバ14の露出した部分は、それぞれのスロット74を通って、ディスク70の対応する穴72へと滑り込む。分岐管22の各々は、中に該分岐管の光ファイバが存在する穴72に挿入される。
【0024】
分岐管22のすべてがディスク70内の定位置に置かれると、ディスク70は、半体24の溝44内に位置付けられ、ケーブル12は、ガイド42内に静止する。この位置では、光ファイバ14の露出した部分は、ガイド42とリップ38との間の空洞23内に位置する。次いで、半体26は、半体24に嵌合され、柱40は、穴66に挿入される。かかる嵌合は、リップ36をリップ56に位置合わせし、リップ38をリップ58に位置合わせする。
【0025】
特に、リップ36、56、38、58の嵌合は、ハウジング20の各端部上に水密シールを形成する。より具体的には、リップ36、56は、ケーブル12のジャケット16とともに、かつ互いにシールを形成する。リップ38、58は、互いにシールを形成し、ディスク70の内表面に当接する。したがって、リップ38、58は、ハウジング20の空洞23とディスク70のスロット74との間に位置付けられ、ひいては、空洞23とスロット74との間に水密シールを提供する。
【0026】
当業者であれば、このアセンブリステップの順序は変動し得ることを理解されよう。例えば、光ファイバ14は、分岐管22、およびディスク70が嵌合半体24、26内に取り込まれた後に、穴72の中に設置された分岐管22へとルーティングされ得る。これらのステップのその他の順序が、ケーブル12、ハウジング20、および分岐管22を含むサブアセンブリを生成するのに適している場合もある。
【0027】
半体24、26が嵌合されると、エポキシまたは一部のその他の保護材料が、窓60を通してハウジング20の空洞23内に導入され得る。(a)リップ36、56およびケーブル12、ならびに(b)リップ38、58およびディスク70によって形成されるシールにより、ハウジング20の端部を通るエポキシの漏れを防止することができる。次いで、ドア62は、窓60をカバーするように半体26内に設置され、カバー80は、嵌合された半体24、26を嵌合された状態で維持するように、該半体の上に摺動される。いくつかの実施形態では、カバー80は、熱収縮性材料であり、そのため、カバー80が定位置に置かれた後に熱を適用することにより、該カバーが収縮し、半体24、26を一緒にきつく保持する。
【0028】
上記は、本発明の例示であり、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。本発明の例示的な実施形態を説明しているが、当業者であれば、本発明の新規な教示および利点から実質的に逸脱することなく、例示的な実施形態において多くの改変が可能であることを容易に理解するであろう。したがって、そのようなすべての改変は、特許請求の範囲において規定された本発明の範囲内に含まれることが意図されている。本発明は、特許請求の範囲の均等物を内部に包含しつつ、以下の特許請求の範囲によって規定される。
【国際調査報告】