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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-10
(54)【発明の名称】シーリング形材
(51)【国際特許分類】
   B60J 10/74 20160101AFI20230803BHJP
   B60J 10/20 20160101ALI20230803BHJP
   B60J 10/17 20160101ALI20230803BHJP
   B60J 10/30 20160101ALI20230803BHJP
【FI】
B60J10/74
B60J10/20
B60J10/17
B60J10/30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022575781
(86)(22)【出願日】2020-11-03
(85)【翻訳文提出日】2023-01-27
(86)【国際出願番号】 TR2020051034
(87)【国際公開番号】W WO2022019849
(87)【国際公開日】2022-01-27
(31)【優先権主張番号】2020/11821
(32)【優先日】2020-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522477137
【氏名又は名称】スタンダード プロフィール オートモティヴ サナイ ヴェ ティカレット エー. エス.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コズ、ユセフ
(72)【発明者】
【氏名】デュチェット、ティエリー
(72)【発明者】
【氏名】フアン、リオ
(72)【発明者】
【氏名】ユクセル、ハッキ タンケイ
(72)【発明者】
【氏名】セティン、メヴルト
【テーマコード(参考)】
3D201
【Fターム(参考)】
3D201AA01
3D201AA05
3D201AA06
3D201AA12
3D201BA01
3D201CA03
3D201CA07
3D201CA25
3D201CA31
(57)【要約】
本発明は、自動車のサイドガラス(9)において使用されると意図されている埃および水の遮断を可能にするシーリング形材(P)に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車における使用のためのシーリング形材であって、
・前記自動車におけるガラスの垂直移動を誘導するための少なくとも1つのガラスガイドと、
・X方向における前記ガラスの維持を提供するための少なくとも1つのフック形状と、
・プラスチックボディと、前記ガラスとの間の連続性をもたらし、かつ前記自動車の内側環境と、外側環境との間の障壁として作用する目的での外部フラッシュリップと、
・前記外部フラッシュリップがキャッピング/カバー外面に対して位置決めされることを可能にするためのベースグルーブリップと
を備える、シーリング形材。
【請求項2】
前記ガラスを前記自動車のボディへ位置決めする目的での、かつ埃および水の遮断を提供するためのガラスポジショニングリップを備える、請求項1に記載のシーリング形材。
【請求項3】
水、埃、および雑音の遮断を提供する目的でルーフパーツにおけるルーフガラスポジショニングリップを備える、請求項2に記載のシーリング形材。
【請求項4】
水、埃、および雑音の遮断を提供する目的でBピラーセクションにおけるBピラーガラスポジショニングリップを備える、請求項2または3に記載のシーリング形材。
【請求項5】
水、埃、および雑音の遮断を提供する目的でCピラーセクションにおけるCピラーガラスポジショニングリップを備える、請求項2から4のいずれか一項に記載のシーリング形材。
【請求項6】
前記シーリング形材が、前記ガラスが位置決めされるチャネルにおいて保持されるように、したがってX方向およびY方向で位置決めされるように前記チャネルにおいて位置決めされるために少なくとも1つのボトムフットリップを備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のシーリング形材。
【請求項7】
前記ガラスのスライド移動を容易にする目的で少なくとも1つのスリップコートサイドベースを備える、請求項1から6のいずれか一項に記載のシーリング形材。
【請求項8】
前記スリップコートサイドベースは、TPV材料によってコーティングされている、請求項7に記載のシーリング形材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のサイドガラスにおいて使用される目的でのフラッシュ/スムーズシーリング形材に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、多くのフラッシュ/スムーズシーリング構造が自動車部門に存在している。これらの構造は、スタイルおよびNVH性能の観点から大きな利点を有しており、さらに同、印象的な外見も提供する。市場の多くの企業が、上記構造の設計に関して種々の解決策を有している。当該技術分野で使用されているフラッシュ/スムーズシーリング構造では、根本的に、自動車ガラスが特にx軸およびy軸において移動するように抑制されることを目的としている。最先端の技術に関する種々の特許出願の対象となっているシーリング構造の全体図は、図1から図6に提供されている。現在の実装とは一致せずに、それらは、フラッシュ/スムーズ表面形態を確立するのにいかなるコートもカバーエッジも備えていない。しかしながら、実施された開発が見直されると、非常に複雑な形態を有する実施形態が注目を集めている。これらの複雑な実施形態は、実装困難に関する欠点、例えば公差管理ならびにコストおよび製造の観点での欠点を生み出す。したがって、これらの実装は、一般に上流階級の車両で見られる。
【0003】
現在最先端の技術に関して実施された特許および文献調査では、公開番号US4490942 A号の米国特許出願が見出されている。上記文献は、自動車のドアに使用される目的でガイドピースおよびガラスシーリングツールが置かれ、かつ垂直に配置され得るウィンドウパネルに関する。それでもなお、その文献では、ガラスを具体的にx方向に固定する目的でのインジェクション移行領域におけるフックおよび接続の存在に関して説明がない。一方で、同じ技術分野の公開番号US2007175100 A1号の文献は、車両のドア用のガラス取り付けアセンブリに関する。その文献では、ガラスの移動用の、かつそれを安定に保持するための要素を含むプレートおよびブラケットについて言及されている。しかしながら、その文献では、ガラスを具体的にx方向に固定する目的でのインジェクション移行領域におけるフックおよび接続の存在に関して説明がない。
【0004】
その結果として、上述するように、関連する技術分野で、様々な問題および欠点を被り、現在の出願は、これらの問題および欠点を解決するのに不十分である。これにより、当該技術分野において開発および革新を行うことが必要とされる。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、すべての欠点を排除し、また幾つかのさらなる利点を提供しつつ、上述される必要性を満たすシーリング形材に関する。
【0006】
本発明の主な目的は、現在最先端で存在する複雑なシーリング実装とは反対に、はるかに簡素でかつ有効な方法でシーリングを提供する構造を提供することである。本発明のシーリング形材において、埃および液漏れは、フックおよびピラー構造を使用することにより防止され、高いシーリング特性を有する製品が提供される。
【0007】
本発明の構造および特性ならびにすべての利点は、以下の図面とともに書かれた詳細な説明およびこれらの図面の参照により、より明らかに理解され、したがって、図面および詳細な説明を考察することによって評価がなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
最良な方法での本発明ならびにその実施形態の理解のため、説明が以下で付与されている図面を考慮に入れることによって、評価がなされる。
【0009】
図1】現在の技術の番号US6880293 B2号の特許出願に属する図が示されている。
【0010】
図2】現在の技術の番号US20060037249 A1の特許出願に属する図が示されている。
【0011】
図3】現在の技術の番号US20060021282 Aの特許出願に属する図が示されている。
【0012】
図4】現在の技術の番号WO201491812 A1号の特許出願に属する図が示されている。
【0013】
図5】現在の技術の番号EP3356170 A1号の特許出願に属する図が示されている。
【0014】
図6】現在の技術の番号CN107548364(A)号の特許出願に属する図が示されている。
【0015】
図7】本発明のシーリング形材の全体図が示されている。
【0016】
図8】本発明のシーリング形材の別の実施形態の全体図が示されている。
【0017】
図9】本発明のシーリング形材の別の実施形態の全体図が示されている。
【0018】
図10】本発明のシーリング形材の別の実施形態の全体図が示されている。
【0019】
図11】本発明のシーリング形材の別の実施形態の全体図が示されている。
【0020】
図12】フック形状の全体図が示されている。
【0021】
図13】ピラーシーリングの全体図が示されている。
【0022】
図14】車両の軸方向が示されている。
【0023】
[参照番号の説明]
P.形材
1.ガラスガイド
2.ガラスポジショニングリップ
2a ルーフガラスポジショニングリップ
2b Bピラーガラスポジショニングリップ
2c Cピラーガラスポジショニングリップ
3.内側分離リップ
4.形材ボディ
5.ボトムフットリップ
6.外部フラッシュリップ
7.ベースグルーブリップ
8.スリップコートサイドベース
9.ガラス
10.キャッピング/カバー外面
11.チャネルフランジ
11a ルーフ(キャップシーリング)ボディ
12.プラスチックトリムパーツ
13.キャッピング/カバー内側
14.リップ
15.フック形状
16.ヘッダシール外側リップ
17.ブライトトリム
18.ブライトパーツグルーブ
19.金属クリップ
20.リテンションリップ
21.ヘッダシールボトムリップ
22.ヘッダシールボディ
23.Aピラーキャッピング
24.Aピラー外側リップ
25.Aピラーボディ
26.Aピラーガラスガイド
27.Cピラーガラスガイド
28.Cピラー外側リップ
29.Cピラークォーターガラス
30.CピラーシールTPVコーティング
31.Cピラーシールボディ
32.Cピラーシール分離リップ
33.Bピラーインジェクション
34a Aピラーシーリング
34b フロントドアルーフシーリング
34c フロントBピラーセクション
34d リアBピラーセクション
34e リアルーフシーリング
34f Cピラーシーリング
【発明を実施するための形態】
【0024】
本明細書中の詳細な説明において、本発明のシーリング形材の好ましい構成は、いかなる限定を課すことなく主題のより良好な理解だけのために記載されている。
【0025】
本発明は、自動車において使用される目的のシーリング形材(P)に関する。上記シーリング形材(P)の全体図は、図7に付与される。自動車において、ガラスは一般に、車両のリアにおいて固定もしくは可動形態でパネルおよび/またはドアに設置されている。ガラスガイド(1)は、上記サイドガラス(9)の垂直方向の移動を誘導するパーツであり、ガラス(9)が移動する形材(P)上へ設置される。ガラスガイド(1)の材料は、耐久性/持続可能性の観点から重要である。上記形材(P)のパーツはすべて、形材ボディ(4)により一緒に保持されている。ガラスポジショニングリップ(2)は、ガラス(9)の位置決めを担い、それは、水、埃、および雑音に対する遮断を提供する。さらに、ルーフセクションにおけるルーフガラスポジショニングリップ(2a)、BピラーセクションにおけるBピラーガラスポジショニングリップ(2b)およびCピラーセクションにおけるCピラーガラスポジショニングリップ(2c)は、水、埃、および雑音対する遮断を担う。
【0026】
内側分離リップ(3)は、ガラス(9)が設置されているドアの内側チャネルフランジ(11)と、プラスチックトリムパーツ(12)との間に設置されている。上記内側分離リップ(3)は好ましくは、細長い形を有し、内側チャネルフランジ(11)と、プラスチックトリムパーツ(12)との間のダンピング要素として機能する。上記チャネルフランジ(11)は、ドア上に溶接されたパーツである。一方、プラスチックトリムパーツ(12)は、上記形材(P)に連結された内側トリムである。
【0027】
形材(P)構造体に含まれる少なくとも1つのボトムフットリップ(5)は、形材(P)をガラス(9)が設置されているチャネルに保持させることを可能にする。この様式により、ボトムフットリップ(5)は、X軸およびY軸において形材(P)を位置決めする。車両軸方向は、図14に付与されている。これに従って、X方向が車両の移動方向を規定し、YがX方向に垂直な水平方向を規定し、Zが垂直方向を規定する。
【0028】
上記シーリング形材(P)において含まれる外部フラッシュリップ(6)は、キャッピング/カバー外面(10)と、ガラス(9)との間の連続性を可能にする。この様式により、シーリング特性は保証され、上記外部フラッシュリップ(6)は、車両の内側環境と、外側環境との間の障壁として作用する。
【0029】
少なくとも1つのベースグルーブリップ(7)は、本発明の形材(P)構造に含まれる。上記前記ベースグルーブリップ(7)は、その溝付きの形態に起因して、形材(P)の位置決めのための基準として作用し、キャッピング/カバー外面(10)に対する外部フラッシュリップ(6)の位置決めを可能にする。
【0030】
スリップコートサイドベース(8)は、ガラス(9)のスライド移動中に長期性能を提供する目的で構造化されているTPVスリップコート領域である。上記領域は、ガラス(9)の移動中の摩滅に対して耐久力を提供する目的でのスライド特性を有するTPV(熱可塑性加硫物)材料でコーティングされている。
【0031】
本発明では、少なくとも1つのリップ(14)は、音響性能を提供し、かつ雑音の遮断を生み出す目的で構造化されている。キャッピング/カバー外面(10)は、外面を覆う視覚的パーツである。キャッピング/カバー内側(13)は、車両位置においてキャッピング/カバー外面(10)を保持するパーツである。
【0032】
X方向にガラス(9)を保持することは、少なくとも1つのフック形状(15)によって提供される。さらに、その外面がクロムでコーティングされているブライトトリム(17)もまた、ガラス(9)をその正しい位置で維持するのに重要な役割を果たす。チャネルフランジ(11)上に上記ブライトトリム(17)を維持することは、金属クリップ(19)によって提供される。
【0033】
上記形材(P)は、ヘッダセクション(header section)を正しい位置で維持/保持する目的で少なくとも1つのブライトパーツグルーブ(18)を含む。ここで、上記ヘッダセクション(header section)は、ガラス(9)チャネル群のルーフエリアに存在する。Aピラーキャッピング(23)は、Bピラーシーリングとしてヘッダセクション(header section)およびフロントガラス(9)チャネルシーリングを構成している。
【0034】
ヘッダセクションに関して、少なくとも1つのリテンションリップ(20)もまた、形材(P)において構造化されている。ヘッダシール外側リップ(16)は、ウール(フロック)で覆われており、埃および水が入ることを防止する。ヘッダシールボトムリップ(21)は、車両ルーフ上にガラス(9)縁部用のシーリングを提供する。ヘッダセクションのパーツはすべて、ヘッダシールボディ(22)上に収集されている。
【0035】
上記形材(P)は、Aピラーセクションを正しい位置で維持/保持する目的で少なくとも1つのAピラーキャッピング(23)を含む。さらに、少なくとも1つのAピラー外側リップ(24)はまた、埃および水が入ることを防止する目的で、ならびに最終位置のバランスを取る目的で構造化された形材(P)に含まれる。上記Aピラー外側リップ(24)は、コーティングを有する。
【0036】
本発明において、少なくとも1つのAピラーガラスガイド(26)は、ガラス(9)の垂直移動を誘導する目的で構造化されており、ガラス(9)が移動する形材上に位置決めされる。Aピラーセクションのパーツはすべて、Aピラーボディ(25)上に収集されている。
【0037】
本発明において、Aピラーキャッピング(23)は、Aピラーガラスガイド(26)により、ガラスがY方向に固定されるのを可能にし、このエリアでガラス(9)と、キャップとの間の段差を防止する(フラッシュ)。
【0038】
本発明において、少なくとも1つのCピラーガラスガイド(27)は、ガラス(9)の垂直移動を誘導する目的で構造化されており、ガラス(9)が移動する形材(P)上に位置決めされる。上記垂直移動を提供するために、少なくとも1つのCピラーシールTPVコーティング(30)はまた、Cピラー上に設置されている。また、少なくとも1つのCピラー外側リップ(28)は、埃および水が入ることを防止する目的で含まれている。上記Cピラー外側リップ(28)は、コーティングを有する。
【0039】
少なくとも1つのCピラーシール分離リップ(32)は、ダンピング要素として機能する目的で内側チャネルフランジ(11)と、プラスチックトリムパーツ(12)との間に設置されている。上記Cピラーシール分離リップ(32)は好ましくは、細長い形を有する。Cピラーセクションのパーツはすべて、Cピラーシールボディ(31)上に収集されている。
【0040】
本発明のBピラーインジェクション(33)は、水、埃、および空気の遮断性能を向上する目的で、Bピラーシーリングと、ルーフシーリングとの間に接続部を設けている。
【0041】
本発明におけるAピラーシーリング(34a)は、AピラーGRC(ガラスランチャネル)チャネルへ位置決めされるように使用される。同様に、フロントドアルーフシーリング(34b)は、ルーフGRCチャネルへ位置決めされ、フロントBピラーセクション(34c)は、BピラーGRCチャネルへ位置決めされ、リアBピラーセクション(34d)は、BピラーGRCチャネルへ位置決めされ、リアルーフシーリング(34e)は、ルーフGRCチャネルへ位置決めされ、Cピラーシーリング(34f)は、バーチャネルへ位置決めされる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】