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特表2023-534692動的径方向封止部のための熱収縮防止支持リング
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  • 特表-動的径方向封止部のための熱収縮防止支持リング 図1
  • 特表-動的径方向封止部のための熱収縮防止支持リング 図2
  • 特表-動的径方向封止部のための熱収縮防止支持リング 図3
  • 特表-動的径方向封止部のための熱収縮防止支持リング 図4
  • 特表-動的径方向封止部のための熱収縮防止支持リング 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-10
(54)【発明の名称】動的径方向封止部のための熱収縮防止支持リング
(51)【国際特許分類】
   F16J 15/3248 20160101AFI20230803BHJP
   F16J 15/3212 20160101ALI20230803BHJP
【FI】
F16J15/3248
F16J15/3212
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023502698
(86)(22)【出願日】2021-07-21
(85)【翻訳文提出日】2023-01-13
(86)【国際出願番号】 US2021070919
(87)【国際公開番号】W WO2022020848
(87)【国際公開日】2022-01-27
(31)【優先権主張番号】63/054,876
(32)【優先日】2020-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500149223
【氏名又は名称】サン-ゴバン パフォーマンス プラスティックス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デュボワ、ヘルマン エム.
(72)【発明者】
【氏名】ダウンズ、マイケル ディー.
(72)【発明者】
【氏名】スターク、コルビー
【テーマコード(参考)】
3J006
3J043
【Fターム(参考)】
3J006AE04
3J006AE25
3J006AE29
3J006AE31
3J006CA01
3J006CA03
3J043AA11
3J043AA15
3J043BA07
3J043BA08
3J043CA02
3J043CA05
3J043CB13
3J043CB14
3J043CB20
3J043DA01
3J043DA20
(57)【要約】

システム及び方法は、組立体のための封止部を提供することを含む。封止部は、基部、内側封止脚部、及び外側封止脚部を有する、ジャケットを含み、ジャケット内で、内側封止脚部と外側封止脚部との間に、かつ内側封止脚部及び外側封止脚部と接触して配設された、ばねを更に含む。ばねは、ばね内に配設された環状支持リングを含む。支持リングは、ジャケットの内側封止脚部と組立体のシャフトとの間の接触圧力を維持するために、ジャケットの外側封止脚部に向かってばねの外径(OD)を付勢する。支持リングは、組立体が極低温で動作するときに組立体のハウジングとシャフトとの間の封止部を維持するように、ばねの熱収縮を制御する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
封止部であって、
基部、内側封止脚部、及び外側封止脚部を有する、ジャケットと、
前記ジャケット内で、前記内側封止脚部と前記外側封止脚部との間に、かつ前記内側封止脚部及び前記外側封止脚部と接触して配設された、ばねであって、前記ばねが、
前記ばね内に環状に配設された環状支持リングを備える、ばねと、を備える、封止部。
【請求項2】
前記支持リングが、前記ばねの外径に隣接して配設されている、請求項1に記載の封止部。
【請求項3】
前記支持リングは、前記支持リングの中心が前記ばねの中心と半径方向に位置合わせされるように軸方向に位置決めされている、請求項2に記載の封止部。
【請求項4】
前記支持リングが、前記ばねと接触している、請求項1に記載の封止部。
【請求項5】
前記支持リングが、前記ばねとの複数の接触点を備える、請求項4に記載の封止部。
【請求項6】
前記支持リングが、外向きに突出する外側表面を有する断面輪郭を備える、請求項1に記載の封止部。
【請求項7】
前記支持リングが、平坦な外側表面を有する断面輪郭を備える、請求項1に記載の封止部。
【請求項8】
前記支持リングが、凹状の外側表面を有する断面輪郭を備える、請求項1に記載の封止部。
【請求項9】
前記支持リングが、対称である断面輪郭を備える、請求項1に記載の封止部。
【請求項10】
前記支持リングが、非対称である断面輪郭を備える、請求項1に記載の封止部。
【請求項11】
前記支持リングの高さ(H)が、前記支持リングの前記中心を前記ばねの前記中心と位置合わせするように構成されている、請求項1に記載の封止部。
【請求項12】
前記支持リングの幅(D)は、前記ばねが半径方向内向きに圧縮されるときに、前記支持リングと前記ばねのIDとの間の接触を防止するように構成されている、請求項1に記載の封止部。
【請求項13】
前記ジャケット及び前記支持リングのうちの少なくとも一方は、PTFE、フルオロポリマー、パーフルオロポリマー、PTFE、TFM、PVF、PVDF、PCTFE、PFA、FEP、ETFE、ECTFE、PCTFE、PEEK、PEK、若しくはPEKKなどのポリアリールケトン、PPS、PPSU、PSU、PPE、若しくはPPOなどのポリスルホン、PPAなどの芳香族ポリアミド、PEI若しくはTPIなどの熱可塑性ポリイミド、又はそれらの任意の組み合わせから形成されており、かつ補強添加剤又は充填剤を伴うか又は伴わない、請求項1に記載の封止部。
【請求項14】
前記ばね及び前記支持リングのうちの少なくとも一方は、Inconel(登録商標)などのニッケル-クロム系合金、ニッケル系合金、コバルト-クロム-ニッケル-モリブデン合金、ニッケル、チタン、タングステン、ステンレス鋼、ばね鋼、鋼、アルミニウム、亜鉛、銅、マグネシウム、スズ、白金、鉛、鉄、又は青銅から形成されている、請求項1に記載の封止部。
【請求項15】
前記ジャケットの前記外側封止脚部及び前記ジャケットの前記内側封止脚部において測定された前記封止部の接触圧力の差は、前記封止部が組立体内で圧縮されるときに、500MPa以下、250MPa以下、100MPa以下、75MPa以下、50MPa以下、45MPa以下、40MPa以下、35MPa以下、30MPa以下、25MPa以下、20MPa以下、15MPa以下、10MPa以下、5MPa以下、又は0.5MPa以下である、請求項1に記載の封止部。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
封止部は、組立体の構成要素間の漏れを防止するために、多くの産業用途で使用されている。いくつかの用途では、これらの封止部は、極低温及び/又は高温などの極端な動作条件に曝される場合があり、それにより、封止部又は組立体の構成要素の一部分が収縮、膨張、又は変形し、それによって、封止部と構成要素との間の接触圧力を低減させる場合がある。これらの極端な動作条件における接触圧力の低減は、封止部と1つ以上の構成要素との間の漏れを生じさせる場合がある。したがって、そのような極端な動作条件に曝される封止部は、その封止機能を適切に維持するために、より高い信頼性を必要とする。そのため、産業界は、そのような用途のための封止部技術における改善を要求し続けている。
【図面の簡単な説明】
【0002】
実施形態の特徴及び利点が達成され、より詳細に理解され得るように、添付の図面に例解されるその実施形態を参照することによって、より具体的な説明が行われ得る。しかしながら、図面は、いくつかの実施形態のみを例解し、したがって、他の等しく有効な実施形態が存在し得るため、範囲を限定するものとみなされるべきではない。
図1】本開示の実施形態による、環状封止部を有する組立体の断面図である。
図2】本開示の実施形態による、環状封止部のばね及び支持リングの断面図である。
図3】本開示の実施形態による、環状封止部のばね及び支持リングの断面図である。
図4】本開示の実施形態による、環状封止部のばね及び支持リングの断面図である。
図5】本開示の実施形態による、環状封止部を有する組立体の断面図であり、環状封止部にわたる接触圧力(contact pressure、CP)分布を示す。
【0003】
異なる図面における同じ参照符号の使用は、同様の又は同一の項目を示す。
【発明を実施するための形態】
【0004】
図1は、本開示の実施形態による、組立体100の部分断面図を示している。いくつかの実施形態では、組立体100は、カップリング組立体、ソレノイド組立体、又はバルブ組立体であり得る。より具体的な実施形態では、組立体100は、航空宇宙、代替エネルギー、医療、又は海中用のカップリング、ソレノイド、又はバルブであり得る。組立体100は、概して、ハウジング102と、軸106を中心として、又はそれに沿ってハウジング内で回転又は往復運動する、シャフト104と、を備え得る。いくつかの実施形態では、シャフト104は、中空シャフトを備え得る。しかしながら、他の実施形態では、シャフト104は、中実シャフトを備え得る。組立体100は、ハウジング102内に形成され、かつハウジング102とシャフト104との間に形成された、空洞108を更に備え得る。いくつかの実施形態では、ハウジング102は、ハウジング102を集合的に形成する、1つ以上の追加の構成要素を備え得る。例えば、いくつかの実施形態では、追加の構成要素は、空洞108内に配設された環状封止部150の取り付け及び/又は取り外しを可能にするために、空洞108へのアクセスを可能にするように、ハウジング102から選択的に取り外し可能であり得る。
【0005】
環状封止部150は、概して、空洞108内に、かつシャフト104及び/又は軸106の周囲に配設され得る。封止部150は、組立体100のハウジング102及びシャフト104に接触するように、かつハウジング102とシャフト104との間に径方向封止部を提供するように構成され得る。封止部150は、ジャケット152と、環状付勢要素又はばね160と、ばね160内に環状に配設された支持リング170と、を備え得る。ジャケット152は、ハウジング102の一部分に隣接しかつ接触するヒール部又は基部154を備え得る。ジャケット152はまた、基部154から延在し、シャフト104に隣接しかつ接触する内側封止脚部156と、基部154から延在し、ハウジング102に隣接しかつ接触する外側封止脚部158と、を備え得る。しかしながら、他の実施形態では、ジャケット152は、追加の特徴及び/又は輪郭を備え得る。ジャケット152は、概して、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、又はそれらの組み合わせから形成され得る。より具体的には、ジャケット152は、補強添加剤又は充填剤を伴って、伴わずに、PTFE、フルオロポリマー、パーフルオロポリマー、TFM、PVF、PVDF、PCTFE、PFA、FEP、ETFE、ECTFE、PCTFE、PEEK、PEK、若しくはPEKKなどのポリアリールケトン、PPS、PPSU、PSU、PPE、若しくはPPOなどのポリスルホン、PPAなどの芳香族ポリアミド、PI、PEI、若しくはTPIなどの熱可塑性ポリイミド、又はそれらの任意の組み合わせから形成され得る。
【0006】
いくつかの実施形態では、ばね160は、シャフト104の軸106から測定される内径(inner diameter、ID)及び外径(outer diameter、OD)を有する円形金属環状本体を備え得る。いくつかの実施形態では、ばね160のIDは、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、少なくとも5mm、少なくとも6mm、少なくとも7mm、少なくとも8mm、少なくとも9mm、少なくとも10mm、少なくとも25mm、少なくとも50mm、少なくとも75mm、少なくとも100mm、少なくとも150mm、少なくとも200mm、少なくとも250mm、少なくとも300mm、少なくとも400mm、少なくとも500mm、又は更に大きくあり得る。いくつかの実施形態において、ばね160のODは、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、少なくとも5mm、少なくとも6mm、少なくとも7mm、少なくとも8mm、少なくとも9mm、少なくとも10mm、少なくとも11mm、少なくとも12mm、少なくとも13mm、少なくとも14mm、少なくとも15mm、少なくとも25mm、少なくとも50mm、少なくとも75mm、少なくとも100mm、少なくとも150mm、少なくとも200mm、少なくとも250mm、少なくとも300mm、少なくとも500mm、少なくとも1000mm、又は更に大きくあり得る。いくつかの実施形態では、ばね160は、外径(OD)を有する非円形金属環状本体を備え得る。例えば、いくつかの実施形態では、ばね160は、C字形状ばねを備え得る。更に、いくつかの実施形態では、ばね160は、円形又は非円形コイルばねを備え得る。
【0007】
ばね160は、ジャケット152内で、ジャケット152の内側封止脚部156と外側封止脚部158との間に、かつジャケット152の内側封止脚部156及び外側封止脚部158と接触して配設され得る。より具体的には、ばね160は、ばね160の金属環状本体の内径がジャケット152の内側封止脚部156に隣接しかつ接触するように、かつ、ばね160の金属環状本体の外径がジャケット152の外側封止脚部158に隣接しかつ接触するように、ジャケット152内に配設され得る。図示される実施形態では、ばね160は、実質的に円形の断面輪郭又は形状を備える。しかしながら、他の実施形態では、ばね160は、楕円形、長円形、又は他の形状の断面輪郭又は形状を備え得る。ばね160は、概して、弾性金属材料から形成され得る。より具体的には、ばね160は、Inconel(登録商標)などのニッケル-クロム系合金、ニッケル系合金、コバルト-クロム-ニッケル-モリブデン合金、ベリリウム-銅合金、ニッケル、チタン、タングステン、ステンレス鋼、ばね鋼、鋼、アルミニウム、亜鉛、銅、マグネシウム、スズ、白金、鉛、鉄、又は青銅から形成され得る。いくつかの実施形態では、ばね160は、窒化アルミニウムクロム(AlCrN)被覆、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)被覆、任意の他の耐摩耗性金属被覆、又はそれらの任意の組み合わせなどの被覆を備え得る。
【0008】
図2は、本開示の実施形態による、ばね160及び支持リング170の断面図を示している。支持リング170は、概して、ばね160内に環状に配設され得る。いくつかの実施形態では、支持リング170は、ばね160のODに隣接して配設され得る。いくつかの実施形態では、支持リング170は、ばね160の中心162と半径方向に位置合わせされ得る。より具体的には、いくつかの実施形態では、支持リング170は、支持リング170の中心172がばね160の中心162と半径方向に位置合わせされ得るように、軸方向に位置決めされ得る。更に、いくつかの実施形態では、支持リング170は、ばね160と少なくとも部分的に接触し得る。より具体的には、いくつかの実施形態では、支持リング170の外側表面は、ばね160の内側表面と少なくとも部分的に接触し得る。更に、いくつかの実施形態では、支持リング170は、ばね160に結合され得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、支持リング170は、ばね160から結合解除され得、又はばね160から独立して自由に移動、回転、若しくは平行移動し得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、支持リング170の外側表面は、圧縮せずにばね160の内側表面と接触し得ない。そのため、支持リング170によってばね160に提供される支持は、断面形状と、ばね160の内側表面と支持リング170の外側表面との間の間隔又は公差との関数であり得ることが理解されよう。例えば、いくつかの実施形態では、ばね160の内側表面と支持リング170の外側表面との間の公差は、少なくとも0.05ミリメートル(mm)、少なくとも0.10mm、少なくとも0.15mm、少なくとも0.20mm、少なくとも0.25mm、少なくとも0.30mm、少なくとも0.35mm、少なくとも0.40mm、少なくとも0.45mm、少なくとも0.50mm、又は少なくとも0.75mmであり得る。いくつかの実施形態では、ばね160の内側表面と支持リング170の外側表面との間の公差は、1mm以下、0.75mm以下、0.50mm以下、0.305mm以下、0.280mm以下、0.254mm以下、0.229mm以下、0.204mm以下、又は0.20mm以下であり得る。更に、ばね160の内側表面と支持リング170の外側表面との間の公差は、少なくとも0.05mm~1mm以下、少なくとも0.20mm~0.305mm以下、又は少なくとも0.20mm~0.254mm以下など、これらの最小値及び最大値うちののいずれかの間であり得ることが理解されよう。
【0010】
いくつかの実施形態では、支持リング170の曲率の少なくとも一部分は、ばね160の曲率と相補的であり得る。いくつかの実施形態では、支持リング170は、ばね160と接触している支持リング170の曲率の一部分を表す接触高さ(contact height、CH)を備え得る。いくつかの実施形態では、自由状態にあり、かつ組立体100内に取り付けられていないとき、ばね160及び支持リング170は、接触し得ない。しかしながら、組立体100の空洞108の中への取り付け後、ばね160が圧縮されると、ばね160及び支持リング170は、接触高さ(CH)に沿って接触し得る。いくつかの実施形態では、支持リング170は、支持リング170の高さ(height、H)の少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも4%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、又は少なくとも25%であり得る接触高さ(CH)を備え得る。いくつかの実施形態では、支持リング170は、支持リング170の高さ(H)の75%以下、70%以下、65%以下、60%以下、55%以下、50%以下、40%以下、又は30%以下であり得る接触高さ(CH)を備え得る。更に、支持リング170は、支持リング170の高さ(H)の少なくとも1%~75%以下、又は更には支持リング170の高さ(H)の少なくとも5%~30%以下など、これらの最小値及び最大値うちのいずれかの間であり得る接触高さ(CH)を備え得ることが理解されよう。
【0011】
支持リング170は、概して、支持リング170の中心172がばね160の中心162と半径方向に位置合わせされ得るように、軸方向に位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、支持リング170の高さ(H)及び/又は幅(width、W)は、ばね160の直径(diameter、D)との関係を備え得る。いくつかの実施形態では、支持リング170の高さ(H)とばね160の直径(D)との間の関係は、支持リング170の中心172をばね160の中心162と位置合わせするように構成され得る。いくつかの実施形態では、支持リング170の高さ(H)は、ばね160の直径(D)の少なくとも10%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、又は少なくとも60%であり得る。いくつかの実施形態では、支持リング170の高さ(H)は、ばね160の直径(D)の95%以下、90%以下、85%以下、80%以下、又は75%以下であり得る。更に、支持リング170の高さ(H)は、ばね160の直径(D)の少なくとも10%~95%以下、又は更にはばね160の直径(D)の少なくとも50%~80%以下など、これらの最小値及び最大値のうちのいずれかの間であり得ることが理解されよう。
【0012】
いくつかの実施形態では、支持リング170の幅(W)とばね160の直径(D)との間の関係は、ばね160が半径方向内向きに圧縮されるときに、支持リング170とばね160のIDとの間の接触を防止するように構成され得る。いくつかの実施形態では、支持リング170の幅(W)は、ばね160の直径(D)の少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、又は少なくとも50%であり得る。いくつかの実施形態では、支持リング170の幅(W)は、ばね160の直径(D)の75%以下、70%以下、65%以下、60%以下、55%以下、又は50%以下であり得る。更に、支持リング170の幅(W)は、ばね160の直径(D)の少なくとも10%から75%以下、又は更にはばね160の直径(D)の少なくとも25%から50%以下など、これらの最小値及び最大値のうちのいずれかの間であり得ることが理解されよう。
【0013】
いくつかの実施形態では、支持リング170は、楕円形、円形、又は長円形である断面輪郭を備え得る。他の実施形態では、支持リング170は、図3に示される支持リング370などのCリング断面輪郭、図4に示される支持リング470などの凸状外側断面輪郭及び凹状内側断面輪郭を有する複雑な断面輪郭、六角形断面輪郭、菱形断面輪郭、並びに/又は図4に示される支持リング470などのばね160の内側表面と複数の接触点を生じさせる断面輪郭を備え得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、高さ(H)及び幅(W)は、異なり得ることが理解されよう。特定の実施形態では、高さ(H)は、幅(W)よりも大きくなり得る。いくつかの実施形態では、支持リング170は、円形である断面輪郭を備え得る。そのような実施形態では、高さ(H)及び幅(W)は、実質的に同様であり得ることが理解されよう。いくつかの実施形態では、支持リング170は中実であり得る。しかしながら、他の実施形態では、支持リング170は、中空であり得る。更に、いくつかの実施形態では、支持リング170の形状は、支持リング170が、支持リング170の外径及び/又はばね160のODにおいて凸状の外向きに湾曲した形状又は表面を備える一方で、支持リング170の内径及び/又はばね160のIDにおいて凹状、凸状、又は平坦な形状又は表面を有するように、非対称であり得る。いくつかの実施形態では、支持リング170はまた、支持リング170が円周方向に少なくとも部分的に分割され、荷重下でより小さい直径に圧潰するように構成されるように、分割リング構成を備え得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、支持リング170は、ポリマー材料から形成され得る。そのような実施形態では、ポリマー材料は、補強添加剤又は充填剤を伴って、又は伴わずに、PTFE、フルオロポリマー、パーフルオロポリマー、TFM、PVF、PVDF、PCTFE、PFA、FEP、ETFE、ECTFE、PCTFE、PEEK、PEK、若しくはPEKKなどのポリアリールケトン、PPS、PPSU、PSU、PPE、若しくはPPOなどのポリスルホン、PPAなどの芳香族ポリアミド、PI、PEI、若しくはTPIなどの熱可塑性ポリイミド、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、支持リング170は、金属材料から形成され得る。そのような実施形態では、金属材料は、Inconel(登録商標)などのニッケル-クロム系合金、ニッケル系合金、コバルト-クロム-ニッケル-モリブデン合金、ベリリウム-銅合金、ニッケル、チタン、タングステン、ステンレス鋼、ばね鋼、鋼、アルミニウム、亜鉛、銅、マグネシウム、スズ、白金、鉛、鉄、又は青銅を含み得る。更に、いくつかの実施形態では、支持リング170はまた、窒化アルミニウムクロム(AlCrN)被覆、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)被覆、任意の他の耐摩耗性金属被覆、又はそれらの任意の組み合わせなどの被覆を備え得る。
【0016】
支持リング170は、概して、ジャケット152の外側封止脚部158とハウジング102との間、及び/又はジャケットの内側封止脚部156と組立体100のシャフト104との間の接触圧力を維持するように、ばね160の外径(OD)をジャケット152の外側封止脚部158に向かって付勢するように構成され得る。支持リングはまた、組立体100が極低温で動作されるときに、組立体100のハウジング102とシャフト104との間の封止部を維持するために、ばね160、外側封止脚部158、又はそれらの組み合わせの熱収縮(又は高温の場合には熱サイズ変更)を制御するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ばね160に対する支持リング170の付勢効果は、組立体100の空洞108内への封止部150の取り付け後にのみ達成され得ることが理解されよう。
【0017】
図3は、本開示の実施形態による、ばね160及び支持リング370の断面図を示している。いくつかの実施形態では、支持リング370は、支持リング170と同様であり得、環状封止部150での使用に好適であり得る。支持リング370は、概して、支持リング170の外径及び/又はばね160のODにおける凸状外側表面372と、支持リング170の内径及び/又はばね160のIDにおける凹状内側表面374と、を有する、Cリング断面輪郭を備え得る。
【0018】
図4は、本開示の実施形態による、ばね160及び支持リング470の断面図である。いくつかの実施形態では、支持リング470は、支持リング170と同様であり得、環状封止部150での使用に好適であり得る。支持リング470は、支持リング170の外径及び/又はばね160のODに外側表面472を備え得る。いくつかの実施形態では、外側表面472は、外向きに突出し得る。いくつかの実施形態では、外向きに突出する表面472は、凸状であり得る。いくつかの実施形態では、外向きに突出する表面472は、複数の平坦区間(例えば、3つの区間、4つの区間、5つの区間)によって形成され得る。他の実施形態では、外側表面472は、実質的に平坦であり得る。更に他の実施形態では、外側表面472は、内向きに突出し得る。いくつかの実施形態では、内向き突出面472は、凸状であり得る。いくつかの実施形態では、内向きに突出する表面472は、複数の平坦区間(例えば、3つの区間、4つの区間、5つの区間)によって形成され得る。支持リング470は、支持リング170の内径及び/又はばね160のIDにおいて、凹状及び/又は角度付き内側表面474を備え得る。いくつかの実施形態では、支持リング470は、外側表面472から延在する上面及び底面476を備え得る。いくつかの実施形態では、支持リング470はまた、上面及び底面476の各々と凹状の角度付き内側表面474の各角度付き表面との間に配設された角度付き遷移面478を備え得る。
【0019】
更に、いくつかの実施形態では、支持リング470は、ばね160の内側表面と複数の接触点480を生じさせる断面輪郭を備え得る。このように、支持リング470の外側表面472は、ばね160よりも大きい半径を備え得ることが理解されよう。加えて、非圧縮下では、支持リング470の外側表面472は、ばね160の内側表面と接触し得ない。これは、非圧縮下又は完全圧縮未満下で起こり得る。そのため、支持リング470の接触高さ(CH)は、完全圧縮中に支持リング470の外側表面472の100%を構成し得ることが理解されよう。
【0020】
図5は、本開示の実施形態による環状封止部150を有する組立体100の断面図であり、環状封止部150にわたる接触圧力(CP)分布を示している。図示されるように、環状封止部150は、ばね160及び支持リング170、370、470を備え得る。従来型の封止部が温度の減少に曝されると、ジャケットは、ハウジング102、シャフト104、及び付勢ばねよりも大きなレートで半径方向内向きに収縮し得る。内側封止脚部の収縮は、シャフトによって制限され得、それによって、温度が減少するにつれて、シャフト104にますます高い接触力を印加する。ばねは、収縮を十分に制限し得ず、ばねの半径方向内向きの圧縮をもたらし、これにより、ジャケットの外側封止脚部がハウジング102との接触を失い、それによって、従来型の封止部の周囲に漏れが生じ得る。更に、従来型の封止部では、シャフト104が回転又は往復運動しているとき、接触力がますます高くなることにより、ジャケットの内側封止脚部とシャフト104との間の摩擦の増加をもたらし、それにより、ジャケットの内側封止部リップの摩耗レートが増加し、最終的に、漏れレートが増加し、及び/又は漏れが生じるのに必要とされる時間が減少し得る。接触力がますます高くなることはまた、シャフト104の動力及び/又はトルク要件を増加させ得る。あるいは、従来型の封止部は、高温サイクルに曝されたときに膨張することがあり、圧縮力に曝されたときに熱硬化することがある。封止部を室温又は更に低い温度まで冷却することは、封止部と組立体100との間の接触を失うこと、又はそれらの間の接触圧力を低減させることをもたらし得る。これらの例では、封止部が冷却し、シャフト104にますますきつく締め付けられることに起因して、シャフト104上の摩擦も増加し得る。
【0021】
封止部150の実施形態は、支持リング170、370、470を備える。支持リング170、370、470は、ジャケットの外側封止脚部158とハウジング102との間の接触圧力を維持するために、ばね160の外径(OD)をジャケット152の外側封止脚部158に向かって付勢し、それによって、ジャケット152の外側封止脚部158の半径方向の圧縮及び/又は収縮(又は高温の場合には熱サイズ変更)を低減、制限、及び/又は完全に防止し得る。これにより、外側封止脚部158とハウジング102との間の十分な接触力が維持され、従来型の封止部よりも低減された漏れレートが達成され得る。更に、外側封止脚部158の収縮に抵抗するためにばね160にもはや依存し得ないため、従来型の封止部よりも低いばね力をばね160に用いることができる。それにより、いくつかの実施形態では、支持リング170、370、470は、シャフト104上の接触力を低減し、その結果、支持リング170、370、470を有さない従来型の封止部よりも、封止部150の摩耗を低減し、シャフト104の動力及び/若しくはトルク要件を低減し、並びに/又は封止性能を改善する(漏れを低減するか又は完全に防止するなど)役割を果たし得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、支持リング170、370、470は、ジャケット152の外側封止脚部158とハウジング102との間、及びジャケット152の内側封止脚部156とシャフト104との間に十分な接触圧力(CP)を維持する役割を果たし得る。そのため、いくつかの実施形態では、ジャケット152の外側封止脚部158で測定される封止部150の接触圧力(CP)とジャケット152の内側封止脚部156で測定される封止部150の接触圧力との差は、500MPa以下、250MPa以下、100MPa以下、75MPa以下、50MPa以下、45MPa以下、40MPa以下、35MPa以下、30MPa以下、25MPa以下、20MPa以下、15MPa以下、10MPa以下、5MPa以下、又は0.5MPa以下であり得る。
【0023】
更に、封止部150は、概して、多数の用途での使用に好適であり得ることが理解されよう。例示的な用途としては、単段及び多段打ち上げ機、月面及び惑星間燃料補給ステーション、並びに月面及び惑星ランダーなどの宇宙用途が挙げられる。他の例示的な用途としては、抽出及び処理機器などのオイル及びガス用途、極低温代替エネルギー用途、工業用途、又は医療用途が挙げられる。
【0024】
組立体100及び/又は封止部150の実施形態は、以下のうちの1つ以上を含み得る。
実施形態1 封止部であって、基部、内側封止脚部、及び外側封止脚部を有する、ジャケットと、ジャケット内で、内側封止脚部と外側封止脚部との間に、かつ内側封止脚部及び外側封止脚部に接触して配設された、ばねであって、ばねは、ばね内に環状に配設された環状支持リングを備える、ばねと、を備える、封止部。
実施形態2 組立体であって、軸を有するシャフトと、空洞を備え、かつシャフトの周囲に環状に配設された、ハウジングと、空洞内に配設され、かつシャフトとハウジングとの間に径方向封止部を提供するように構成された、封止部であって、封止部は、基部、シャフトに隣接しかつ接触している内側封止脚部、及びハウジングに隣接しかつ接触している外側封止脚部を有する、ジャケットと、ジャケット内で、内側封止脚部と外側封止脚部との間に、かつ内側封止脚部及び外側封止脚部に接触して配設された、ばねであって、ばねは、ばね内に環状に配設された環状支持リングを備える、ばねと、を備える、封止部と、を備える、組立体。
実施形態3 ばねが、内径及び外径を含む、実施形態1又は2に記載の封止部又は組立体。
実施形態4 ばねの内径が、ジャケットの内側封止脚部に隣接しかつ接触して配設されており、ばねの外径が、ジャケットの外側封止脚部に隣接しかつ接触して配設されている、実施形態3に記載の封止部又は組立体。
実施形態5 支持リングが、楕円形、長円形、又は円形である断面輪郭を備える、実施形態1~4のいずれかに記載の封止部又は組立体。
実施形態6 支持リングが、中実である、実施形態1~5のいずれかに記載の封止部又は組立体。
実施形態7 支持リングが、中空である、実施形態1~6のいずれかに記載の封止部又は組立体。
実施形態8 支持リングが、ばねの外径に隣接して配設されている、実施形態3~7のいずれかに記載の封止部又は組立体。
実施形態9 支持リングは、支持リングの中心がばねの中心と半径方向に位置合わせされるように、軸方向に位置決めされている、実施形態1~8のいずれかに記載の封止部又は組立体。
実施形態10 支持リングが、ばねと接触している、実施形態1~9のいずれかに記載の封止部又は組立体。
実施形態11 支持リングの外側表面が、ばねの内側表面と少なくとも部分的に接触している、実施形態10に記載の封止部又は組立体。
実施形態12 支持リングが、ばねから結合解除されている、実施形態1~11のいずれか1つに記載の封止部又は組立体。
実施形態13 支持リングの曲率の少なくとも一部分が、ばねの外径の曲率と相補的である、実施形態1~12のいずれかに記載の封止部又は組立体。
実施形態14 支持リングが、対称である、実施形態13に記載の封止部又は組立体。
実施形態15 支持リングが、非対称であり、支持リングの内径が、凸状、凹状、又は実質的に平坦な形状を備える、実施形態13に記載の封止部又は組立体。
実施形態16 支持リングが、支持リングの全高(H)の少なくとも1%、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも4%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、又は少なくとも25%である接触高さ(CH)を備える、実施形態13~15のいずれかに記載の封止部又は組立体。
実施形態17 支持リングが、支持リングの全高(H)の75%以下、70%以下、65%以下、60%以下、55%以下、50%以下、40%以下、又は30%以下である接触高さ(CH)を備える、実施形態16に記載の封止部又は組立体。
実施形態18 支持リングの高さ(H)が、支持リングの中心をばねの中心と位置合わせするように構成されている、実施形態1~17のいずれかに記載の封止部又は組立体。
実施形態19 支持リングの高さ(H)が、ばねの直径(D)の少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、又は少なくとも60%である、実施形態18に記載の封止部又は組立体。
実施形態20 支持リングの高さ(H)が、ばねの直径(D)の95%以下、90%以下、85%以下、80%以下、又は75%以下である、実施形態19に記載の封止部又は組立体。
実施形態21 支持リングの幅(D)が、ばねが半径方向内向きに圧縮されるときに、支持リングとばねのIDとの間の接触を防止するように構成されている、実施形態1~20のいずれかに記載の封止部又は組立体。
実施形態22 支持リングの幅(W)が、ばねの直径(D)の少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、又は少なくとも50%である、実施形態21に記載の封止部又は組立体。
実施形態23 支持リングの幅(W)が、ばねの直径(D)の75%以下、70%以下、65%以下、60%以下、55%以下、又は50%以下である、実施形態22に記載の封止部又は組立体。
実施形態24 支持リングが、ジャケットの外側封止脚部と組立体のハウジングとの間の接触圧力を維持するために、ジャケットの外側封止脚部に向かってばねの外径(OD)を付勢するように構成されている、実施形態1~23のいずれかに記載の封止部又は組立体。
実施形態25 支持リングは、組立体が極低温で動作するときに、組立体のハウジングとシャフトとの間の封止部を維持するために、ばねの外径において、ばね、外側封止脚部、又はそれらの組み合わせの熱収縮又は熱サイズ変更を制御するように構成されている、実施形態1~24のいずれかに記載の封止部又は組立体。
実施形態26 ジャケットは、PTFE、フルオロポリマー、ペルフルオロポリマー、TFM、PVF、PVDF、PCTFE、PFA、FEP、ETFE、ECTFE、PCTFE、PEEK、PEK、若しくはPEKKなどのポリアリールケトン、PPS、PPSU、PSU、PPE、若しくはPPOなどのポリスルホン、PPAなどの芳香族ポリアミド、PI、PEI、若しくはTPIなどの熱可塑性ポリイミド、又はそれらの任意の組み合わせから形成されており、かつ補強添加剤又は充填剤を伴うか又は伴わない、実施形態1~25のいずれかに記載の封止部又は組立体。
実施形態27 ばねが、Inconel(登録商標)などのニッケル-クロム系合金、ニッケル系合金、コバルト-クロム-ニッケル-モリブデン合金、ベリリウム-銅合金、ニッケル、チタン、タングステン、ステンレス鋼、ばね鋼、鋼、アルミニウム、亜鉛、銅、マグネシウム、スズ、白金、鉛、鉄、又は青銅から形成されている、実施形態1~26のいずれか1つに記載の封止部又は組立体。
実施形態28 支持リングが、ポリマー材料から形成されている、実施形態1~27のいずれかに記載の封止部又は組立体。
実施形態29 ポリマー材料は、PTFE、フルオロポリマー、パーフルオロポリマー、TFM、PVF、PVDF、PCTFE、PFA、FEP、ETFE、ECTFE、PCTFE、PEEK、PEK、若しくはPEKKなどのポリアリールケトン、PPS、PPSU、PSU、PPE、若しくはPPOなどのポリスルホン、PPAなどの芳香族ポリアミド、PI、PEI、若しくはTPIなどの熱可塑性ポリイミド、又はそれらの任意の組み合わせを含んでおり、かつ補強添加剤又は充填剤を伴うか又は伴わない、実施形態28に記載の封止部又は組立体。
実施形態30 支持リングが、金属材料から形成されている、実施形態1~27のいずれかに記載の封止部又は組立体。
実施形態31 金属材料が、Inconel(登録商標)などのニッケル-クロム系合金、ニッケル系合金、コバルト-クロム-ニッケル-モリブデン合金、ベリリウム-銅合金、ニッケル、チタン、タングステン、ステンレス鋼、ばね鋼、鋼、アルミニウム、亜鉛、銅、マグネシウム、スズ、白金、鉛、鉄、又は青銅を含む、実施形態30に記載の封止部又は組立体。
実施形態32 ばねの内径(ID)が、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、少なくとも5mm、少なくとも6mm、少なくとも7mm、少なくとも8mm、少なくとも9mm、少なくとも10mm、少なくとも25mm、少なくとも50mm、少なくとも75mm、少なくとも100mm、少なくとも150mm、少なくとも200mm、少なくとも250mm、少なくとも300mm、少なくとも400mm、少なくとも500mm、又は更に大きい、実施形態1~31のいずれかに記載の封止部又は組立体。
実施形態33 ばねの外径(OD)が、少なくとも1mm、少なくとも2mm、少なくとも3mm、少なくとも4mm、少なくとも5mm、少なくとも6mm、少なくとも7mm、少なくとも8mm、少なくとも9mm、少なくとも10mm、少なくとも11mm、少なくとも12mm、少なくとも13mm、少なくとも14mm、少なくとも15mm、少なくとも25mm、少なくとも50mm、少なくとも75mm、少なくとも100mm、少なくとも150mm、少なくとも200mm、少なくとも250mm、少なくとも300mm、少なくとも500mm、少なくとも1000mm、又は更に大きい、実施形態1~32のいずれかに記載の封止部又は組立体。
実施形態34 ジャケットの外側封止脚部及びジャケットの内側封止脚部において測定された封止部の接触圧力の差が、500MPa以下、250MPa以下、100MPa以下、75MPa以下、50MPa以下、45MPa以下、40MPa以下、35MPa以下、30MPa以下、25MPa以下、20MPa以下、15MPa以下、10MPa以下、5MPa以下、又は0.5MPa以下である、実施形態1~33のいずれかに記載の封止部又は組立体。
実施形態35 封止部が、単段又は多段打ち上げ機、月面若しくは惑星間給油ステーション、又は月面若しくは惑星ランダーを含む宇宙用途、抽出機器又は処理機器を含むオイル及びガス用途、極低温代替エネルギー用途、工業用途、及び医療用途のうちの少なくとも1つでの使用に好適である、実施形態1~34のいずれか1つに記載の封止部又は組立体。
【0025】
本明細書は、最良の形態を含む実施形態を開示するために、また、当業者が本発明を作製及び使用することを可能にするために、実施例を使用している。特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が想到する他の実施例を含み得る。そのような他の実施例は、それらが特許請求の範囲の文字通りの言葉と異ならない構造要素を有する場合、又はそれらが特許請求の範囲の文字通りの言葉と実質的に異ならない等価な構造要素を含む場合、特許請求の範囲内であることが意図される。
【0026】
一般的な説明又は実施例で上述した活動の全てが必要とされるわけではなく、具体的な活動の一部は必要とされない場合があり、記載した活動に加えて、1つ以上の更なる活動が行われ得ることに留意されたい。更に、活動が列挙される順序は、必ずしもそれらが行われる順序ではない。
【0027】
前述の明細書では、特定の実施形態を参照して概念を記載してきた。しかしながら、当業者であれば、以下の特許請求の範囲に掲げる本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更を行うことができることを理解する。そのため、明細書及び図面は、限定的な意味ではなく、例解的な意味で考慮されるべきであり、全てのそのような修正は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。
【0028】
本明細書中で使用される場合、「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」という用語、又はそれらの任意の他の変形は、非排他的な包含を網羅することが意図される。例えば、特徴のリストを含むプロセス、方法、物品、又は装置は、必ずしもそれらの特徴のみに限定されず、明示的に列挙されていないか、又はそのようなプロセス、方法、物品、若しくは装置に固有の他の特徴を含み得る。更に、矛盾する記載がない限り、「又は(or)」は、包含的なorを指し、排他的なorを指すものではない。例えば、条件A又はBは、以下のうちのいずれか1つによって満たされる、すなわち、Aが真であり(若しくは存在する)かつBが偽である(若しくは存在しない)、Aが偽であり(若しくは存在しない)かつBが真である(若しくは存在する)、又は、A及びBの両方が真である(若しくは存在する)。
【0029】
また、「1つの(a)」又は「1つの(an)」の使用は、本明細書に記載の要素及び部品を説明するために用いられる。これは、単に便宜上、及び本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われる。この記載は、1つ又は少なくとも1つを含むように読まれるべきであり、単数はまた、そうでないことを意味することが明らかでない限り、複数も含む。
【0030】
利点、他の利点、及び問題の解決策は、特定の実施形態に関して上述されている。しかしながら、利益、利点、問題の解決策、及び任意の利益、利点、又は解決策をもたらすかより顕著にする可能性がある任意の特徴は、請求項のいずれか又は全ての重要な、必要な、又は本質的な特徴として解釈されるべきではない。
【0031】
本明細書を読んだ後、当業者には、特定の特徴が、明確にするために、別個の実施形態の文脈において本明細書に記載されており、単一の実施形態において組み合わせて提供され得ることが理解されよう。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で記載されている様々な特徴は、別個に又は任意の部分的な組み合わせで提供され得る。更に、範囲で述べられた値への言及は、その範囲内のありとあらゆる値を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】