(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-15
(54)【発明の名称】基本サービスセットでのスケジューリング
(51)【国際特許分類】
H04W 72/12 20230101AFI20230807BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20230807BHJP
H04W 16/14 20090101ALI20230807BHJP
H04W 72/21 20230101ALI20230807BHJP
H04W 72/23 20230101ALI20230807BHJP
【FI】
H04W72/12
H04W84/12
H04W16/14
H04W72/21
H04W72/23
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022577603
(86)(22)【出願日】2021-07-23
(85)【翻訳文提出日】2022-12-16
(86)【国際出願番号】 US2021043004
(87)【国際公開番号】W WO2022020735
(87)【国際公開日】2022-01-27
(32)【優先日】2020-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】593096712
【氏名又は名称】インテル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】キャリウー,ローラン
(72)【発明者】
【氏名】アレグザンダー,ダニー
(72)【発明者】
【氏名】ブラーヴォ,ダニエル エフ.
(72)【発明者】
【氏名】レシェフ,エフド
(72)【発明者】
【氏名】ダス,ディバカール
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE71
(57)【要約】
基本サービスセット(BSS)内でのスケジューリングのための方法、機器、及びコンピュータ可読媒体が開示される。局(STA)のための機器が開示される。前記機器は処理回路を含み、前記処理回路は、第1フレームを復号するよう構成され、前記第1フレームは、超高スループット(EHT)操作情報フィールドを含み、前記EHT操作情報フィールドは、チャネル幅サブフィールドとチャネル中心周波数セグメントとを含み、前記チャネル幅サブフィールドは、基本サービスセット(BSS)連続チャネル幅を示し、前記チャネル中心周波数セグメントは、前記BSSが6GHzで動作するBSSチャネル幅のためのチャネル中心周波数を示す。前記処理回路は、第2フレームを符号化するよう更に構成され、前記第2フレームは、前記STAのバッファ状態の指示を含み、前記ULリソース割り当てに従い前記第2フレームを送信するよう前記STAを構成し、第3フレームを復号し、前記第3フレームは前記STAの休止状態期間の指示を含む、機器が開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
局(STA)のための機器であって、前記機器は、メモリと、前記メモリに結合された処理回路と、を含み、前記処理回路は、
アクセスポイント(AP)からの第1フレームを復号し、前記第1フレームは、サービス期間の指示を含み、
前記サービス期間のうちのあるサービス期間中に、トリガフレームを復号し、前記トリガフレームは、前記STAのバッファ状態の指示を前記APへ送信するための、前記STAへのアップリンク(UL)リソース割り当てを示し、
第2フレームを符号化し、前記第2フレームは、前記STAのバッファ状態の指示を含み、
前記ULリソース割り当てに従い、前記第2フレームを送信するよう前記STAを構成し、
第3フレームを復号し、前記第3フレームは前記STAの休止状態期間の指示を含む、よう構成される、機器。
【請求項2】
前記STAの前記バッファ状態の指示は、サービス品質(QoS)制御フィールド又はバッファ状態レポート(BSR)制御サブフィールドを含む、請求項1に記載の機器。
【請求項3】
前記トリガフレームはBSRトリガフレームである、請求項1に記載の機器。
【請求項4】
前記ULリソース割り当ては第1ULリソース割り当てであり、前記処理回路は、
前記期間の後、基本トリガフレームを復号し、前記基本トリガフレームは、前記STAのためのダウンリンク(DL)データを含み、前記STAがULデータを前記APへ送信するための第2ULリソース割り当てを含み、
トリガベース物理層プロトコルデータユニット(TB PPDU)を符号化し、前記TB PPDUは前記ULデータを含む、
よう更に構成される、請求項1に記載の機器。
【請求項5】
前記第3フレームは、適時的省電力(OPS)要素を含み、前記OPS要素は、OPS開始オフセットフィールド又はOPS期間粒度フィールドを含む、請求項1に記載の機器。
【請求項6】
前記処理回路は、第4フレームを復号するよう更に構成され、前記第4フレームは、トラフィック指示マップ(TIM)要素を含み、前記TIM要素は前記STAのデータの利用可能性を示す、請求項1~5のいずれかに記載の機器。
【請求項7】
前記第4フレームは、ブロードキャストアドレスを示す宛先アドレスを有する、請求項6に記載の機器。
【請求項8】
前記ULリソース割り当ては第1ULリソース割り当てであり、前記処理回路は、
ヌルデータパケット(NDP)フィードバックレポートポール(NFRP)TFを復号し、前記NFRP TFは、前記STAが前記STAのバッファ状態又はリソース要求を示すための第2ULリソース割り当てを含み、
NDP内に、前記NFRP TFに対する応答を符号化し、
前記第2ULリソース割り当てに従い前記NDPを送信するよう前記STAを構成する、
よう更に構成される、請求項6に記載の機器。
【請求項9】
前記バッファ状態又はリソース要求は、前記STAが低遅延バッファデータを有するかどうかの指示である、請求項8に記載の機器。
【請求項10】
前記第4フレーム及び前記NFRP TFは、前記トリガフレームの前に復号され、前記処理回路は、
前記TIM要素が、前記STAのためのデータが存在せず、前記STAが低遅延バッファデータを有しないことを示す場合、前記サービス期間の終了まで、休止状態に入る、請求項8に記載の機器。
【請求項11】
前記休止状態期間は、該休止状態期間の間に前記APがフレームを前記STAにアドレス指定しないこと、及び該休止状態期間の間に前記STAが前記無線媒体への競合に基づくアクセスの実行を抑制することを示す、請求項1~5のいずれかに記載の機器。
【請求項12】
前記処理回路は、前記期間の間に休止状態に入るよう更に構成される、請求項1~5のいずれかに記載の機器。
【請求項13】
前記第1フレームは、ターゲット起動時間(TWT)要素を含み、前記TWT要素は前記サービス期間の指示であるフィールドを含む、請求項1~5のいずれかに記載の機器。
【請求項14】
前記フィールドはブロードキャストTWT推奨フィールドである、請求項13に記載の機器。
【請求項15】
前記処理回路は、動作帯域で、前記サービス期間の間に前記無線媒体への競合に基づくアクセスの実行を抑制するよう更に構成される、請求項1~5のいずれかに記載の機器。
【請求項16】
前記STAは、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineering)802.11beに従い動作するよう構成され、前記STAは非AP STAであり、
前記機器は、前記メモリに結合されたトランシーバ回路と、前記トランシーバ回路に結合されたアンテナと、を更に含む、請求項1~5のいずれかに記載の機器。
【請求項17】
非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、局(STA)のための機器の1つ以上のプロセッサによる実行のための命令を格納し、前記命令は、
アクセスポイント(AP)からの第1フレームを復号し、前記第1フレームは、サービス期間の指示を含み、
前記サービス期間のうちのあるサービス期間中に、トリガフレームを復号し、前記トリガフレームは、前記STAのバッファ状態の指示を前記APへ送信するための、前記STAへのアップリンク(UL)リソース割り当てを示し、
第2フレームを符号化し、前記第2フレームは、前記STAのバッファ状態の指示を含み、
前記ULリソース割り当てに従い、前記第2フレームを送信するよう前記STAを構成し、
第3フレームを復号し、前記第3フレームは前記STAの休止状態期間の指示を含む、
よう前記1つ以上のプロセッサを構成する、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記ULリソース割り当ては第1ULリソース割り当てであり、前記1つ以上のプロセッサは、
前記期間の後、基本トリガフレームを復号し、前記基本トリガフレームは、前記STAのためのダウンリンク(DL)データを含み、前記STAがULデータを前記APへ送信するための第2ULリソース割り当てを含み、
トリガベース物理層プロトコルデータユニット(TB PPDU)を符号化し、前記TB PPDUは前記ULデータを含む、
よう更に構成される、請求項17に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
アクセスポイント(AP)のための機器であって、前記機器は、メモリと、前記メモリに結合された処理回路と、を含み、前記処理回路は、
局(STA)への第1フレームを符号化し、前記第1フレームは、サービス期間の指示を含み、
前記サービス期間のうちのあるサービス期間中に、トリガフレームを符号化し、前記トリガフレームは、前記STAが前記STAのバッファ状態の指示を前記APへ送信するためのアップリンク(UL)リソース割り当てを示し、前記ULリソース割り当ては、直交周波数分割多元接続(OFDMA)及びマルチユーザ多入力多出力(MU-MIMO)を示し、
前記トリガフレームを送信するよう前記APを構成し、
第2フレームを復号し、前記第2フレームは、前記STAのバッファ状態の指示を含み、
第3フレームを符号化し、前記第3フレームは前記STAの休止状態期間の指示を含む、
よう構成される、機器。
【請求項20】
前記ULリソース割り当ては第1リソース割り当てであり、前記1つ以上のプロセッサは、
前記期間の後、基本トリガフレームを復号し、前記基本トリガフレームは前記STAのためのダウンリンク(DL)データを含み、ULデータを前記APへ送信するための前記STAのための第2ULリソース割り当てを含み、
トリガベース物理層プロトコルデータユニット(TB PPDU)を符号化し、前記TB PPDUは前記ULデータを含む、
よう更に構成される、請求項19に記載の機器。
【請求項21】
前記第3フレームは、適時的省電力(OPS)要素を含み、前記OPS要素は、OPS開始オフセットフィールド又はOPS期間粒度フィールドを含む、請求項19に記載の機器。
【請求項22】
前記処理回路は、
送信のために第4フレームを符号化し、前記第4フレームは、トラフィック指示マップ(TIM)要素を含み、前記TIM要素は前記STAのデータの利用可能性を示す、請求項19に記載の機器。
【請求項23】
前記第4フレームは、ブロードキャストアドレスを示す宛先アドレスを有する、請求項22に記載の機器。
【請求項24】
前記ULリソース割り当ては第1ULリソース割り当てであり、前記処理回路は、
ヌルデータパケット(NDP)フィードバックレポートポール(NFRP)TFを符号化し、前記NFRP TFは、前記STAが前記STAのバッファ状態又はリソース要求を示すための第2ULリソース割り当てを含み、
前記第2ULリソース割り当てに従い、NDPを復号し、前記NDPは前記NFRP TFに対する応答である、
よう更に構成される、請求項22に記載の機器。
【請求項25】
前記バッファ状態又はリソース要求は、前記STAが低遅延バッファデータを有するかどうかの指示である、請求項24に記載の機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権の主張]
本願は、参照により全体がここに組み込まれる米国仮特許出願第63/055,520号、2020年7月23日出願、の優先権を主張する。
【0002】
[技術分野]
実施形態は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)に従って動作する装置、及びIEEE802.11ファミリの規格の異なるバージョン又は世代に従って動作するネットワークを含むWi-Fiネットワークに関する。幾つかの実施形態は、サービス期間を使用し、局に休止時間を提供する基本サービスセット(BSS)でのスケジューリングに関連している。
【背景技術】
【0003】
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)のリソースを効率的に使用することは、WLANのユーザに帯域幅と許容できる応答時間を提供するために重要である。ただし、多くの場合、同じリソースを共有しようとする多くの装置があり、使用する通信プロトコルやハードウェア帯域幅によって制限される装置もある。さらに、無線装置は新しいプロトコルとレガシー装置プロトコルの両方で動作する必要がある場合があり、無線装置は複数の周波数帯域で動作する必要がある場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0004】
本開示は、添付図面の図において、限定ではなく例として例示されている。図中の類似の参照符号は類似の要素を示す。
【0005】
【
図1】幾つかの実施形態による、無線アーキテクチャのブロック図である。
【0006】
【
図2】幾つかの実施形態による、
図1の無線アーキテクチャで使用するためのフロントエンドモジュール回路を示す。
【0007】
【
図3】幾つかの実施形態による、
図1の無線アーキテクチャで使用するための無線IC回路を示す。
【0008】
【
図4】幾つかの実施形態による、
図1の無線アーキテクチャで使用するためのベースバンド処理回路を示す。
【0009】
【0010】
【
図6】本願明細書で説明する技術(例えば方法論)のいずれか1つ以上が実行できる例示的な機械のブロック図を示している。
【0011】
【
図7】本願明細書で説明する技術(例えば方法論又は動作)のいずれか1つ以上が実行できる例示的な無線装置のブロック図を示している。
【0012】
【
図8】幾つかの実施形態による基本サービスセット(BSS)におけるスケジューリングを示す。
【0013】
【
図9】幾つかの実施形態による適時的省電力(OPS)要素を示す。
【0014】
【
図10】幾つかの実施形態によるOPS要素を示す。
【0015】
【
図11】幾つかの実施形態によるBSSにおけるスケジューリングを示す。
【0016】
【
図12】幾つかの実施形態によるBSSにおけるスケジューリングの方法を示す。
【0017】
【
図13】幾つかの実施形態によるBSSにおけるスケジューリングの方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の説明及び図面は、特定の実施形態を、当業者がそれらを実施できるように十分に説明する。他の実施形態は、構造的、論理的、電気的、処理、及び他の変更を組み込んでよい。幾つかの実施形態の部分及び特徴は、他の実施形態の部分及び特徴に含まれ又はそれを置き換えてよい。請求の範囲に記載された実施形態は、それらの請求の範囲の全部の利用可能な均等物を包含する。
【0019】
幾つかの実施形態は、SP中に位置測定レポート、トラフィック指示マップ(TIM)、及びその他の情報を順序付け又はスケジュールするための方法、コンピュータ可読媒体、及び機器に関するものである。幾つかの実施形態は、TIMを拡張するための方法、コンピュータ可読媒体、及び装置に関する。幾つかの実施形態は、TWTに基づくことができるビーコン間隔(BI)中にSPを定義するための方法、コンピュータ可読媒体、及び機器に関するものである。
【0020】
図1は、幾つかの実施形態による、無線アーキテクチャ100のブロック図である。無線アーキテクチャ100は、無線フロントエンドモジュール(front-end module(FEM))回路104、無線IC回路106、及びベースバンド処理回路108を含んでよい。図示のような無線アーキテクチャ100は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)機能及びBluetooth(BT)機能の両方を含むが、実施形態はそのように限定されない。本開示では、「WLAN」及び「Wi-Fi」は同義的に使用される。
【0021】
FEM回路104は、WLAN又はWi-Fi FEM回路104A及びBluetooth(BT)FEM回路104Bを含んでよい。WLANFEM回路104Aは、回路を含む受信信号パスを含んでよい。該回路は、1つ以上のアンテナ101から受信したWLAN RF信号に対して動作し、受信した信号を増幅し、及び更なる処理のために、受信した信号の増幅したバージョンをWLAN無線IC回路106Aに提供するよう構成される。BTFEM回路104Bは、回路を含み得る受信信号パスを含んでよい。該回路は、1つ以上のアンテナ101から受信したBTRF信号に対して動作し、受信した信号を増幅し、及び更なる処理のために、受信した信号の増幅したバージョンをBT無線IC回路106Bに提供するよう構成される。FEM回路104Aは、回路を含み得る送信信号パスも含んでよい。該回路は、アンテナ101のうちの1つ以上により無線送信するために、無線IC回路106Aにより提供されたWLAN信号を増幅するよう構成される。更に、FEM回路104Bは、回路を含み得る送信信号パスも含んでよい。該回路は、1つ以上のアンテナにより無線送信するために、無線IC回路106Bにより提供されたBT信号を増幅するよう構成される。
図1の実施形態では、FEM104A及びFEM104Bは、互いに別個であるとして示されたが、実施形態はそのように限定されず、それらの範囲には、WLAN及びBT信号の両方のための送信パス及び/又は受信パスを含むFEM(図示しない)の使用、又はFEM回路のうちの少なくとも幾つかがWLAN及びBT信号の両方の送信及び/又は受信信号パスを共有する1つ以上のFEM回路の使用を含む。
【0022】
図示のような無線IC回路106は、WLAN無線IC回路106A及びBT無線IC回路106Bを含んでよい。WLAN無線IC回路106Aは、受信信号パスを含んでよい。該受信信号パスは、FEM回路104Aから受信したWLAN RF信号をダウンコンバートしベースバンド信号をWLANベースバンド処理回路108Aに提供する回路を含んでよい。一方、BT無線IC回路106Bは、受信信号パスを含んでよい。該受信信号パスは、FEM回路104Bから受信したBT RF信号をダウンコンバートしベースバンド信号をBTベースバンド処理回路108Bに提供する回路を含んでよい。WLAN無線IC回路106Aは、送信信号パスも含んでよい。該送信信号パスは、WLANベースバンド処理回路108Aにより提供されたWLANベースバンド信号をアップコンバートし、1つ以上アンテナ101による後の無線送信のために、WLAN RF出力信号をFEM回路104Aに提供する。BT無線IC回路106Bは、送信信号パスも含んでよい。該送信信号パスは、BTベースバンド処理回路108Bにより提供されたBTベースバンド信号をアップコンバートし、1つ以上アンテナ101による後の無線送信のために、BT RF出力信号をFEM回路104Bに提供する。
図1の実施形態では、無線IC回路106A及び106Bは、互いに別個であるとして示されたが、実施形態はそのように限定されず、それらの範囲には、WLAN及びBT信号の両方のための送信信号パス及び/又は受信信号パスを含む無線IC回路(図示しない)の使用、又は無線IC回路のうちの少なくとも幾つかがWLAN及びBT信号の両方の送信及び/又は受信信号パスを共有する1つ以上の無線IC回路の使用を含む。
【0023】
ベースバンド処理回路108は、WLANベースバンド処理回路108A及びBTベースバンド処理回路108Bを含んでよい。WLANベースバンド処理回路108Aは、例えば、WLANベースバンド処理回路108Aの高速フーリエ変換又は逆高速フーリエ変換ブロック(図示しない)の中にRAMアレイのセットのようなメモリを含んでよい。WLANベースバンド回路108A及びBTベースバンド回路108Bの各々は、1つ以上のプロセッサ及び制御ロジックを更に含み、無線IC回路106の対応するWLAN又はBT受信信号パスから受信した信号を処理し、及び更に無線IC回路106の送信信号パスのために対応するWLAN又はBT受信信号パスベースバンド信号を生成してよい。ベースバンド処理回路108A及び108Bの各々は、物理層(physical layer(PHY))及び媒体アクセス制御層(medium access control layer(MAC))回路を更に含んでよく、ベースバンド信号の生成及び処理のために及び無線IC回路106の動作を制御するために、アプリケーションプロセッサ124と更にインタフェースしてよい。
【0024】
図1を更に参照し、図示の実施形態によると、WLAN-BT共存回路113は、WLANベースバンド回路108AとBTベースバンド回路108Bとの間のインタフェースを提供するロジックを含み、WLANとBTの共存を必要とする使用例を可能にしてよい。更に、アプリケーションの必要に応じてWLANとBT無線との間の切り換えを可能にするために、スイッチ103が、WLANFEM回路104AとBT FEM回路104Bとの間に設けられてよい。更に、アンテナ101は各々WLANFEM回路104A及びBT FEM回路104Bに接続されるとして示されるが、実施形態は、それらの範囲に、WLANFEMとBT FEMとの間のような1つ以上のアンテナの共有、又はFEM104A若しくは104Bの各々に接続された1つより多くの提供を含む。
【0025】
幾つかの実施形態では、フロントエンドモジュール回路1204、無線IC回路106、及びベースバンド処理回路108は、ワイヤレス無線カード102のような単一の無線カード上に設けられてよい。幾つかの他の実施形態では、1つ以上のアンテナ101、FEM回路104及び無線IC回路106は、単一の無線カード上に設けられてよい。幾つかの他の実施形態では、無線IC回路106及びベースバンド処理回路108は、単一チップ又はIC112のような集積回路(IC)上に設けられてよい。
【0026】
幾つかの実施形態では、ワイヤレス無線カード102は、WLAN無線カードを含んでよく、Wi-Fi通信のために構成されてよいが、実施形態の範囲はこれに関して限定されない。これらの実施形態のうちの幾つかでは、無線アーキテクチャ100は、直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexed(OFDM))又は直交周波数分割多元接続(orthogonal frequency division multiple access(OFDMA))通信信号を、マルチキャリア通信チャネルを介して受信及び送信するよう構成されてよい。OFDM又はOFDMA信号は、複数の直交サブキャリアを含んでよい。
【0027】
これらのマルチキャリアの実施形態のうちの幾つかでは、無線アーキテクチャ100は、無線アクセスポイント(access point(AP))、基地局、又はWi-Fi装置を含むモバイル装置のような、Wi-Fi通信局(station(STA)s)の部分であってよい。これらの実施形態の幾つかでは、無線アーキテクチャ100は、IEEE802.11n-2009、IEEE802.11-2012、IEEE802.11-2016、IEEE802.11ac、及び/又はIEEE802.11ax規格及び/又は提案されたWLANの仕様を含むIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)規格のいずれかなどの特定の通信規格及び/又はプロトコルに従って信号を送受信するように構成することができるが、実施形態の範囲はこの点で制限されない。無線アーキテクチャ100は、他の技術及び標準に従い、通信を送信及び/又は受信するのにも適してよい。
【0028】
幾つかの実施形態では、無線アーキテクチャ100は、IEEE802.11ax標準に従い高効率Wi-Fi(high-efficiency (HE)Wi-Fi (HEW))通信のために構成されてよい。これらの実施形態では、無線アーキテクチャ100は、OFDMA技術に従い通信するよう構成されてよいが、実施形態の範囲はこれに関して限定されない。
【0029】
幾つかの他の実施形態では、無線アーキテクチャ100は、粗スペクトル変調(例えば、直接シーケンス符号分割多元接続(direct sequence code division multiple access(DS-CDMA))、及び/又は周波数ホッピング符号分割多元接続(frequency hopping code division multiple access (FH-CDMA)))、時分割多重(time-division multiplexing(TDM))変調、及び/又は周波数分割多重(frequency-division multiplexing(FDM))変調のような1つ以上の他の変調技術を用いて送信された信号を送信し及び受信するよう構成されてよい。
【0030】
幾つかの実施形態では、
図1に更に示すように、BTベースバンド回路108Bは、Bluetooth、Bluetooth4.0又はBluetooth5.0のようなBluetooth(BT)接続規格、又はBluetooth規格の任意の他の反復に従ってよい。
図1の例について示すようなBT機能を含む実施形態では、無線アーキテクチャ100は、BT同期接続指向(synchronous connection oriented(SCO))リンク及び/又はBT低エネルギ(BT low energy(BT LE))リンクを確立するよう構成されてよい。機能を含む実施形態のうちの幾つかでは、無線アーキテクチャ100は、BT通信のために拡張SCO(extended SCO(eSCO))リンクを確立するよう構成されてよいが、実施形態の範囲はこれに関して限定されない。BT機能を含むこれらの実施形態のうちの幾つかでは、無線アーキテクチャは、BT非同期コネクションレス(Asynchronous Connection-Less(ACL))通信に従事するよう構成されてよいが、実施形態の範囲はこれに関して限定されない。幾つかの実施形態では、
図1に示すように、BT無線カード及びWLAN無線カードの機能は、単一のワイヤレス無線カード102のような単一のワイヤレス無線カード上で結合されてよいが、実施形態は、そのように限定されず、それらの範囲は個別WLAN及びBT無線カードを含む。
【0031】
幾つかの実施形態では、無線アーキテクチャ100は、セルラ(例えば、LTEのような3GPP(登録商標)、LTE-Advanced、又は5G通信)のために構成されたセルラ無線カードのような他の無線カードを含んでよい。
【0032】
幾つかのIEEE802.11の実施形態では、無線アーキテクチャ100は、約900MHz、2.4GHz、5GHzの中心周波数を有する帯域幅、及び約1MHz、2MHz、2.5MHz、4MHz、5MHz、8MHz、10MHz、16MHz、20MHz、40MHz、80MHz(隣接帯域幅を有する)、又は80+80MHz(160MHz)(非隣接帯域幅を有する)、を含む種々のチャネル帯域幅上の通信のために構成されてよい。幾つかの実施形態では、320MHzチャネル帯域幅が使用されてよい。しかしながら、実施形態の範囲は、上述の中心周波数に関して限定されない。
【0033】
図2は、幾つかの実施形態によるFEM回路200を示す。FEM回路200は、WLAN及び/又はBT FEM回路104A/104B(
図1)としての使用に適し得る回路の一例であるが、他の回路構成も適してよい。
【0034】
幾つかの実施形態では、FEM回路1204aは、送信モードと受信モード動作の間を切り換えるTX/RXスイッチ202を含んでよい。FEM回路200は、受信信号パス及び送信信号パスを含んでよい。FEM回路200の受信信号パスは、低雑音増幅器(low-noise amplifier(LNA))206を含んでよい。LNA206は、受信RF信号203を増幅し、増幅した受信RF信号207を出力として(例えば、無線IC回路106(
図1)へ)提供する。回路200の送信信号パスは、(例えば、無線IC回路106により提供される)入力RF信号209を増幅する電力増幅器(power amplifier(PA))と、(例えばアンテナ101(
図1)のうちの1つ以上による)後の送信のためにRF信号215を生成する帯域通過フィルタ(band-pass filter(BPF))、低域通過フィルタ(low-pass filter (LPF))又は他の種類のフィルタのような1つ以上のフィルタ212と、を含んでよい。
【0035】
Wi-Fi通信の幾つかのデュアルモードの実施形態では、FEM回路200は、2.4GHz周波数スペクトル又は5GHz周波数スペクトルのいずれかで動作するよう構成されてよい。これらの実施形態では、FEM回路200の受信信号パスは、信号を各スペクトルから分離する受信信号パスデュプレクサ204を含んでよく、並びに図示のようにスペクトル毎に別個のLNA206を設けてよい。これらの実施形態では、FEM回路200の送信信号パスも、電力増幅器210と、BPF、LPF、又は他の種類のフィルタのような周波数スペクトル毎のフィルタ212と、アンテナ101(
図1)のうちの1つ以上による後の送信のために信号送信パスに異なるスペクトルのうちの1つの信号を提供する送信信号パスデュプレクサ214と、を含んでよい。幾つかの実施形態では、BT通信は、2.4GHz信号パスを利用してよく、WLAN通信のために使用されるもののような同じFEM回路200を利用してよい。
【0036】
図3は、幾つかの実施形態による無線集積回路(IC)回路300を示す。無線IC回路300は、WLAN又はBT無線IC回路106A/106B(
図1)としての使用に適し得る回路の一例であるが、他の回路構成も適してよい。
【0037】
幾つかの実施形態では、無線IC回路300は、受信信号パス及び送信信号パスを含んでよい。無線IC回路300の受信信号パスは、例えば、ダウンコンバージョンミキサ回路、増幅回路306、及びフィルタ回路308のような少なくともミキサ回路302を含んでよい。無線IC回路300の送信信号パスは、少なくともフィルタ回路312と、例えばアップコンバージョンミキサ回路のようなミキサ回路314と、を含んでよい。無線IC回路300は、ミキサ回路302及びミキサ回路314による使用のために周波数305を合成する合成回路304も含んでよい。ミキサ回路302及び/又は314は、幾つかの実施形態によると、各々直接返還機能を提供するよう構成されてよい。後者の種類の回路は、標準的なスーパーへテロダインミキサ回路と比べて遙かに単純なアーキテクチャを提示し、同様に引き起こされる任意のフリッカノイズは、例えばOFDM変調の使用を通じて軽減され得る。
図3は、無線IC回路の簡略バージョンのみを示し、図示されないが、図示の回路の各々が1つより多くのコンポーネントを含み得る実施形態を含み得る。例えば、ミキサ回路320/及び/又は314は、各々1つ以上のミキサを含んでよく、フィルタ回路308及び/又は312は、各々、適用の必要に従い1つ以上のBPF及び/又はLPFのような1つ以上のフィルタを含んでよい。例えば、ミキサ回路は、直接変換型であるとき、各々2つ以上のミキサを含んでよい。
【0038】
幾つかの実施形態えは、ミキサ回路302は、合成回路304により提供される合成周波数305に基づき、FEM回路104(
図1)から受信したRF信号207をダウンコンバートするよう構成されてよい。増幅回路306は、ダウンコンバートされた信号を増幅するよう構成されてよく、フィルタ回路308は、ダウンコンバートされた信号から不要な信号を除去して、出力ベースバンド信号307を生成するよう構成されるLPFを含んでよい。出力ベースバンド信号307は、更なる処理のためにベースバンド処理回路108(
図1)に提供されてよい。幾つかの実施形態では、出力ベースバンド信号307は、ゼロ周波数ベースバンド信号であってよいが、これは要件ではない。幾つかの実施形態では、ミキサ回路302は、受動型ミキサを含んでよいが、実施形態の範囲はこれに関して限定されない。
【0039】
幾つかの実施形態では、ミキサ回路314は、合成回路304により提供される合成周波数305に基づき、入力ベースバンド信号311をアップコンバートして、FEM回路104のためにRF出力信号209を生成するよう構成されてよい。ベースバンド信号311は、ベースバンド処理回路108により提供されてよく、フィルタ回路312によりフィルタリングされてよい。フィルタ回路312は、LPF又はBPFを含んでよいが、実施形態の範囲はこれに関して限定されない。
【0040】
幾つかの実施形態では、ミキサ回路302及びミキサ回路314は、各々、2つ以上のミキサを含んでよく、合成部304の助けにより各々直交ダウンコンバージョン及び/又はアップコンバージョンのために構成されてよい。幾つかの実施形態では、ミキサ回路302及びミキサ回路314は、各々、画像除去(例えばHartley image rejection)のために各々構成される2つ以上のミキサを含んでよい。幾つかの実施形態では、ミキサ回路302及びミキサ回路314は、各々直接ダウンコンバージョン及び/又は直接アップコンバージョンのために構成されてよい。幾つかの実施形態では、ミキサ回路302及びミキサ回路314は、スーパーへテロダイン動作のために構成されてよいが、これは要件ではない。
【0041】
ミキサ回路302は、一実施形態によると、(例えば、同相(I)及び直交位相(Q)パスのための)直交受動(パッシブ)ミキサを含んでよい。このような実施形態では、
図3からのRF入力信号207は、ベースバンドプロセッサへ送信されるべきI及びQベースバンド出力信号を提供するために、ダウンコンバートされてよい。
【0042】
直交受動ミキサは、合成器304(
図3)のLO周波数305のようなローカル発信器又は合成器からLO周波数(f
LO)を受信するよう構成されてよい直交回路により提供される0-90度の時間変化LO切り換え信号により駆動されてよい。幾つかの実施形態では、LO周波数は、キャリア周波数であってよく、他の実施形態では、LO周波数は、キャリア周波数の一部(例えば、2分の1キャリア周波数、3分の1キャリア周波数)であってよい。幾つかの実施形態では、0~90度時間変化切り換え信号は、合成器により生成されてよいが、実施形態の範囲はこれに関して限定されない。
【0043】
幾つかの実施形態では、LO信号はデューティサイクル(LO信号がHighである1周期の割合)及び/又はオフセット(周期の開始点同士の差)が異なってよい。幾つかの実施形態では、LO信号は、25%デューティサイクル及び50%オフセットを有してよい。幾つかの実施形態では、ミキサ回路の各ブランチ(例えば、同相(I)及び直交位相(Q)パス)は、25%デューティサイクルで動作してよく、これは、電力消費において有意な低減をもたらし得る。
【0044】
入力信号207(
図2)は、平衡信号を含んでよいが、実施形態の範囲はこれに関して限定されない。I及びQベースバンド出力信号は、増幅回路306(
図3)のような低雑音増幅器へ、又はフィルタ回路308(
図3)へ提供されてよい。
【0045】
幾つかの実施形態では、出力ベースバンド信号307及び入力ベースバンド信号311は、アナログベースバンド信号であってよいが、実施形態の範囲はこれに関して限定されない。幾つかの代替の実施形態では、出力ベースバンド信号307及び入力ベースバンド信号311は、デジタルベースバンド信号であってよい。これらの代替の実施形態では、無線IC回路は、アナログ-デジタル変換(analog-to-digital converter(ADC))及びデジタル-アナログ変換(digital-to-analog converter(DAC))回路を含んでよい。
【0046】
幾つかのデュアルモード実施形態では、別個の無線IC回路は、スペクトル毎に又はここで言及されない他のスペクトルのために、信号を処理するために設けられてよいが、実施形態の範囲はこれに関して限定されない。
【0047】
幾つかの実施形態では、合成回路304は、分数N合成、又は分数N/N+1合成器であってよいが、実施形態の範囲はこれに関して限定されず、他の種類の周波数合成器が適してよい。例えば、合成回路304は、デルタ-シグマ合成器、周波数マルチプレクサ、又は周波数分周器を有する位相ロックループを含む合成器であってよい。幾つかの実施形態によると、合成回路304は、デジタル合成回路を含んでよい。デジタル合成回路の利点は、依然として幾つかのアナログコンポーネントを含むが、その面積はアナログ合成回路の面積よりも遙かに縮小され得る。幾つかの実施形態では、合成回路304への周波数入力は、電圧制御発信器(voltage controlled oscillator(VCO))により提供されるが、これは要件ではない。分周器制御入力は、所望の出力周波数305に依存してベースバンド処理回路108(
図1)又はアプリケーションプロセッサ111(
図1)により更に提供されてよい。幾つかの実施形態では、分周器制御入力(例えば、N)は、アプリケーションプロセッサ111により決定された又は指示されたチャネル番号及びチャネル中心周波数に基づき(Wi-Fiカード内の)ルックアップテーブルから決定されてよい。
【0048】
幾つかの実施形態では、合成回路304は、出力周波数305としてキャリア周波数を生成するよう構成されてよく、他の実施形態では、出力周波数305は、キャリア周波数の一部(例えば、2分の1キャリア周波数、3分の1キャリア周波数)であってよい。幾つかの実施形態では、出力周波数305は、LO周波数(fLO)であってよい。
【0049】
図4は、幾つかの実施形態による、ベースバンド処理回路400の部分ブロック図を示す。ベースバンド処理回路400は、ベースバンド108(
図1)としての使用に適し得る回路の一例であるが、他の回路構成も適してよい。ベースバンド処理回路400は、無線IC回路106(
図1)により提供される受信ベースバンド処理信号309を処理する受信ベースバンドプロセッサ(RX BBP)402と、無線IC回路106のために送信ベースバンド信号311を生成する送信ベースバンドプロセッサ(TXBBP)404、を含んでよい。ベースバンド処理回路400は、ベースバンド処理回路400の動作を調整する制御ロジック406も含んでよい。
【0050】
幾つかの実施形態(例えば、アナログベースバンド信号がベースバンド処理回路400と無線IC回路106との間で交換されるとき)、ベースバンド処理回路400は、無線IC回路106から受信したアナログベースバンド信号をRX BBP402による処理のためにデジタルベースバンド信号に変換するADC410を含んでよい。これらの実施形態では、ベースバンド処理回路400は、TX BBP404からのデジタルベースバンド信号をアナログベースバンド信号に変換するDAC412も含んでよい。
【0051】
例えばベースバンドプロセッサ108Aを通じるような、OFDM信号又はOFDMA信号を通信する幾つかの実施形態では、送信ベースバンドプロセッサ404は、逆高速フーリエ変換(inverse fast Fourier transform(IFFT))を実行することにより送信のために適切なOFDM又はOFDMA信号を生成するよう構成されてよい。受信ベースバンドプロセッサ402は、FFTを実行することにより、受信OFDM信号又はOFDMA信号を処理するよう構成されてよい。幾つかの実施形態では、受信ベースバンドプロセッサ402は、自己相関を実行することによりOFDM信号又はOFDMA信号の存在を検出し、ショートプリアンブルのようなプリアンブルを検出し、相互相関を実行することにより、ロングプリアンブルを検出するよう構成されてよい。プリアンブルは、Wi-Fi通信のための所定のフレーム構造の部分であってよい。
【0052】
図1を参照すると、幾つかの実施形態では、アンテナ101(
図12)は、各々、例えばダイポールアンテナ、モノポールアンテナ、パッチアンテナ、ループアンテナ、マイクロストリップアンテナ、又はRF信号の送信に適する他の種類のアンテナを含む、1つ以上の指向性又は全方向性アンテナを含んでよい。幾つかのMIMO(multiple-input multiple-output)実施形態では、アンテナは、空間ダイバーシティ及び結果として生じる異なるチャネル特性を利用して、効率的に分離されてよい。アンテナ101は、各々位相アレイアンテナのセッテオを含んでよいが、実施形態はそのように限定されない。
【0053】
無線アーキテクチャ100は、幾つかの別個の機能要素を有するとして図示されたが、機能要素のうちの1つ以上は、結合されてよく、デジタル信号プロセッサ(DSP)を含む処理要素のようなソフトウェア構成要素の結合、及び/又は他のハードウェア要素により実装されてよい。例えば、幾つかの要素は、1つ以上のマイクロプロセッサ、DSP、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、無線周波数集積回路(RFIC)、及び少なくともここに記載の機能を実行するための種々のハードウェア及び論理回路の組み合わせを含んでよい。幾つかの実施形態では、機能要素は、1つ以上の処理要素上で実行する1つ以上の処理を表してよい。
【0054】
図5は、幾つかの実施形態によるWLAN500を示す。WLAN500は、アクセスポイント(AP)502と複数の局(STA)504と複数のレガシー装置506とを含んでよい基本サービスセット(basis service set (BSS))を含んでよい。幾つかの実施形態では、STA504及び/又はAP502は、IEEE802.11beの超高スループット(EHT)に従い動作するよう構成される。幾つかの実施形態では、STA504及び/又はAP502は、IEEE802.11azに従い動作するよう構成される。幾つかの実施形態では、IEEE802.11EHTは、次世代(Next Generation)802.11と呼ばれてよい。
【0055】
AP502は、送信及び受信するためにIEEE802.11を使用するAPであってよい。AP502は、基地局であってよい。AP502は、IEEE802.11プロトコルと同様に他の通信プロトコルを使用してもよい。EHTプロトコルは、幾つかの実施形態に従い異なる名称で呼ばれてよい。IEEE802.11プロトコルは、直交周波数分割多元接続(orthogonal frequency division multiple-access(OFDMA))、時分割多元接続(time division multiple access (TDMA))、及び/又は符号分割多元接続(code division multiple access (CDMA))を使用することを含んでよい。IEEE802.11プロトコルは、多元接続技術を含んでよい。例えば、IEEE802.11プロトコルは、空間分割多元接続(space-division multiple access (SDMA))及び/又はマルチユーザ多入力多出力(multiple-user multiple-input multiple-output (MU-MIMO))を含んでよい。拡張サービスセット(extended service set (ESS))の一部であるAP502は複数存在する場合がある。制御部(図示しない)は、複数のAP502に共通の情報を格納してよく、複数のBSSを制御し、例えば、プライマリチャネル、色などを割り当ててよい。AP502はインターネットに接続されてよい。
【0056】
レガシー装置506は、IEEE802.11a/b/g/n/ac/ad/af/ah/aj/ay/axの1つ以上、又は別のレガシー無線通信規格に従って動作することができる。レガシー装置506は、STA又はIEEE STAであってよい。STA504は、携帯電話、携帯型電子無線通信装置、スマートフォン、ハンドヘルド無線装置、無線メガネ、無線腕時計、無線パーソナル装置、タブレットなどの無線送受信装置、又はIEEE802.11beなどのIEEE802.11プロトコル又は他の無線プロトコルを使用して送受信することができる他の装置であってよい。
【0057】
AP502は、レガシーIEEE802.11通信技術に従ってレガシー装置506と通信できる。例として、AP502は、レガシーIEEE802.11通信技術に従ってSTA504と通信するように構成することもできる。
【0058】
幾つかの実施形態では、HE又はEHTフレームは、チャネルと同じ帯域幅を持つように設定可能である。HE又はEHTフレームは、物理層コンバージェンスプロシジャ(physical Layer Convergence Procedure (PLCP))プロトコルデータユニット(Protocol Data Unit (PPDU))である場合がある。幾つかの実施形態では、PPDUは物理層プロトコルデータユニット(PPDU)の略称である場合がある。幾つかの実施形態では、異なるフィールドと異なる物理層及び/又は異なる媒体アクセス制御(MAC)層を持つことができる異なるタイプのPPDUが存在する場合がある。例えば、シングルユーザ(SU)PPDU、マルチユーザ(MU)PPDU、拡張範囲(ER)SU PPDU、及び/又はトリガベース(TB)PPDUなどである。幾つかの実施形態では、EHTはHE PPDUと同じ又は類似している場合がある。
【0059】
チャネルの帯域幅は、20MHz、40MHz、又は80MHz、80+80MHz、160MHz、160+160MHz、320MHz、320+320MHz、640MHzの帯域幅であってよい。幾つかの実施形態では、20MHz未満のチャネルの帯域幅は、1MHz、1.25MHz、2.03MHz、2.5MHz、4.06MHz、5MHz及び10MHzとすることができ、又はこれらの組み合わせ又は利用可能な帯域幅以下の別の帯域幅を使用することもできる。幾つかの実施形態では、チャネルの帯域幅は、多数のアクティブなデータサブキャリアに基づくことができる。幾つかの実施形態では、チャネルの帯域幅は、20MHz間隔で配置された26、52、106、242、484、996、又は2x996のアクティブデータサブキャリア又はトーンに基づいている。幾つかの実施形態では、チャネルの帯域幅は20MHz間隔で256トーンである。幾つかの実施形態では、チャネルは26トーンの倍数又は20MHzの倍数である。幾つかの実施形態では、20MHzチャネルは、高速フーリエ変換(FFT)のサイズを決定することができる242のアクティブデータサブキャリア又はトーンを含むことができる。帯域幅又は多数のトーン又はサブキャリアの割り当ては、幾つかの実施形態に従ってリソースユニット(RU)割り当てと呼ばれることがある。
【0060】
幾つかの実施形態では、26サブキャリアRU及び52サブキャリアRUが、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz及び80+80MHz OFDMA HE PPDUフォーマットで使用される。幾つかの実施形態では、106サブキャリアRUが、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz及び80+80MHz OFDMA及びMU-MIMO HE PPDUフォーマットで使用される。幾つかの実施形態では、242サブキャリアRUが、40MHz、80MHz、160MHz及び80+80MHz OFDMA 及びMU-MIMO HE PPDUフォーマットで使用される。幾つかの実施形態では、484サブキャリアRUが、80MHz、160MHz、80MHz OFDMA及びMU-MIMO HE PPDUフォーマットで使用される。幾つかの実施形態では、996サブキャリアRUが、160MHz及び80+80MHz OFDMA及びMU-MIMO HE PPDUフォーマットで使用される。
【0061】
HE又はEHTフレームは、MU-MIMOに準拠し、OFDMAに準拠した多数の空間ストリームを送信するように構成できる。他の実施形態では、AP502、STA504、及び/又はレガシー装置506は、符号分割多元接続(CDMA)2000、CDMA2000 1X、CDMA2000Evolution-Data Optimized(EV-DO)、Interim Standard2000(IS-2000)、Interim Standard95(IS-95)、Interim Standard856(IS-856)、Long Term Evolution(LTE)、Global System for Mobile communications(GSM)、Enhanced Data rates for GSM Evolution(EDGE)、GSM EDGE(GERAN)、IEEE802.16(すなわち、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX))、BlueTooth(登録商標)、低電力BlueTooth(登録商標)、又はその他の技術などの異なる技術を実装することもできる。
【0062】
幾つかのIEEE802.11の実施形態、例えば、IEEE802.11EHT/axの実施形態によれば、HE AP502は、無線媒体(例えば、競合期間中)を独占的に制御して伝送機会(TXOP)を得るために競合するように調整されたマスター局として動作することができる。AP502は、EHT/HEトリガフレーム伝送を送信する場合があり、これには、STA504からの同時UL/DL伝送のスケジュールが含まれる場合がある。AP502は、TXOP及びサブチャネル情報の時間期間を送信する場合がある。TXOP中、STA504は、OFDMAやMU-MIMOなどの非競合ベースの多元接続技術に従ってAP502と通信することができる。これは、装置が多元接続技術ではなく、競合に基づく通信技術に従って通信する従来のWLAN通信とは異なる。HE又はEHT制御期間中、AP502は、1つ以上のHE又はEHTフレームを使用して局504と通信することがある。TXOP中、HE STA504はAP502の動作範囲より小さいサブチャネルで動作する場合がある。TXOPの間、レガシー局は通信を抑制する。レガシー局は、通信を延期するためにHE AP502からの通信を受信する必要があってよい。
【0063】
幾つかの実施形態によれば、TXOPの間、STA504は、マスター同期伝送中に無線媒体の競合から除外されるレガシー装置506と無線媒体の競合をすることができる。幾つかの実施形態では、トリガフレームは、UL-MU-MIMO及び/又はUL OFDMA TXOPを示すことができる。幾つかの実施形態では、トリガフレームは、トリガフレームのプリアンブル部分に示されたスケジュールを持つDLUL-MU-MIMO及び/又はDL OFDMAを含むことができる。
【0064】
幾つかの実施形態では、HE又はEHT TXOP中に使用される多元接続技術は、必須ではないが、スケジュールされたOFDMA技術である場合がある。幾つかの実施形態では、多重アクセス技術は時分割多元接続(TDMA)技術又は周波数分割多元接続(FDMA)技術とすることができる。幾つかの実施形態では、多元接続技術は空間割多元接続(space-division multiple access (SDMA))技術とすることができる。幾つかの実施形態では、多元接続技術は符号分割多元接続(Code division multiple access (CDMA))技術とすることができる。
【0065】
AP502は、レガシーIEEE802.11通信技術に従ってレガシー局506及び/又はSTA504と通信することもできる。幾つかの実施形態では、AP502は、レガシーIEEE802.11又はIEEE802.11EHT/ax通信技術に従って、TXOP外のSTA504と通信するように設定することもできるが、これは要件ではない。
【0066】
幾つかの実施形態では、STA504は、ピアツーピア動作モードの「グループオーナー」(GO)であってもよい。無線装置には、STA504又はHE AP502がある。
【0067】
幾つかの実施形態では、STA504及び/又はAP502は、IEEE802.11mcに従い動作するよう構成される。例示的な実施形態では、
図1の無線アーキテクチャは、STA504及び/又はAP502を実装するよう構成される。例示的な実施形態では、
図2のフロントエンドモジュール回路は、STA504及び/又はAP502を実装するよう構成される。例示的な実施形態では、
図3の無線IC回路は、STA504及び/又はAP502を実装するよう構成される。例示的な実施形態では、
図4のベースバンド処理回路は、STA504及び/又はAP502を実装するよう構成される。
【0068】
例示的な実施形態では、STA504、AP502、STA504の機器、及び/又はAP502の機器は、
図1の無線アーキテクチャ、
図2のフロントエンドモジュール回路、
図3の無線IC回路、及び/又は
図4のベースバンド処理回路の1つ以上を含むことができる。
【0069】
例示的な実施形態では、
図1の無線アーキテクチャ、
図2のフロントエンドモジュール回路、
図3の無線IC回路、及び/又は
図4のベースバンド処理回路は、
図1から
図11に関連して本願明細書で説明する方法及び動作/機能を実行するように構成することができる。
【0070】
例示的な実施形態では、STA504及び/又はAP502は、
図1から
図11に関連してここで説明する方法及び動作/機能を実行するように構成される。例示的な実施形態では、STA504の機器及び/又はAP502の機器は、
図1から
図11に関連して本願明細書で説明する方法及び機能を実行するように構成される。Wi-Fiという用語は、IEEE802.11通信規格の1つ以上を指す場合がある。AP及びSTAは、レガシー装置506だけでなく、EHTアクセスポイント及び/又はEHT局を指す場合もある。
【0071】
実施形態では、STA504はEHT STAユニットである。実施形態では、AP502はEHT APユニットである。幾つかの実施形態では、HE STA又はHE APはレガシー装置506である。幾つかの実施形態では、STA504がAPとして動作していない場合、非APSTA又は非APと呼ばれることがある。幾つかの実施形態では、STA504は、AP STA又は非APと呼ばれることがある。
【0072】
幾つかの実施形態では、物理層プロトコルデータユニット(PPDU)は、物理層コンバージェンスプロトコル(physical layer conformance procedure (PLCP))プロトコルデータユニット(PPDU)であってもよい。幾つかの実施形態では、AP502とSTA504は、IEEE802.11規格のいずれかに従って通信することができる。IEEEP802.11be (商標)/D1.1、2021年6月、IEEEP802.11-REVmd(商標)/D3.4、2020年3月、及びIEEEP802.11axは、参照によりここに組み込まれる。
【0073】
図6は、本願明細書で説明する技術(例えば方法論)のいずれか1つ以上が実行できる例示的な機械600のブロック図を示している。代替の実施形態では、機械600は、独立型機械として動作してよく、又は他のコンピュータに接続され(例えばネットワーク接続され)てよい。ネットワーク接続された展開では、機械600は、サーバ-クライアント環境におけるサーバ機械、クライアント機械、又はその両者の能力で動作してよい。例では、機械600は、ピアツーピア(peer-to-peer (P2P))(又は他の分散型)ネットワーク環境におけるピアマシンとして動作してよい。機械600はHE AP502、EVT局504、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブル通信装置、携帯電話機、スマートフォン、ウェブ設備、ネットワークルータ、スイッチ、若しくはブリッジ、又は機械により行われるべきアクションを指定する(シーケンシャル又はその他の)命令を実行可能な任意の機械、であってよい。さらに、単一の機器のみが例示されているが、「機械(マシン)」という用語は、ここで説明されている方法論のいずれか1つ以上を実行するための命令セット(又は複数のセット)を個別に又は共同で実行するマシンの集合も含むものとし、例えば、クラウドコンピューティング、サービスとしてのソフトウェア(SaaS)、その他のコンピュータクラスタ構成である。
【0074】
機械(例えば、コンピュータシステム)600は、ハードウェアプロセッサ602(例えば、中央処理ユニット(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、ハードウェアプロセッサコア、又はそれらの任意の組合せ)、メインメモリ604、及び静的メモリ606を含んでよく、これらの一部又は全部は、互いに内部リンク(例えば、バス)608を介して通信してよい。
【0075】
メインメモリ604の具体的な例としては、ランダムアクセスメモリ(RAM)や、幾つかの実施形態では、レジスタなどの半導体内の記憶場所を含むことができる半導体メモリ装置などがある。静的メモリ606の特定の例は、半導体メモリ装置(例えば、EPROM(Electrically Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory))のような不揮発性メモリ及びフラッシュメモリ装置、内蔵ハードディスク及び取り外し可能ディスクのような磁気ディスク、光磁気ディスク、RAM、及びCD-ROM及びDVD-ROMディスクを含んでよい。
【0076】
機械600は、ディスプレイ装置610、入力装置612(例えば、キーボード)、及びユーザインタフェース(UI)ナビゲーション装置614(例えば、マウス)を更に含んでよい。例では、ディスプレイ装置610、入力装置612、及びUIナビゲーション装置614は、タッチスクリーンディスプレイであってよい。機械600は、更に、大容量記憶(例えば、ドライブユニット)616、信号生成装置618(例えば、スピーカ)、ネットワークインタフェース装置620、及び全地球測位システム(GPS)のような1つ以上のセンサ621、を含んでよい。機械600は、シリアル(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)、パラレル、又は他の有線若しくは無線(例えば、赤外線(IR)、近距離通信(NFC)、等))接続のような出力制御部628を含み、1つ以上の周辺装置(例えば、プリンタ、カードリーダ、等)と通信し又はそれを制御してよい。幾つかの実施形態では、プロセッサ602及び/又は命令624は、処理回路及び/又はトランシーバ回路を含むことができる。
【0077】
記憶装置616は、機械可読媒体622を含んでよい。機械可読媒体622には、本願明細書に記載した技術若しくは機能のうちの任意の1つ以上を実現する又はそれにより利用される1つ以上のデータ構造若しくは命令のセット624(例えば、ソフトウェア)が格納される。命令624は、機械600により実行される間、完全に又は少なくとも部分的に、メインメモリ604内に、静的メモリ606内に、又はハードウェアプロセッサ602内に存在してもよい。例では、ハードウェアプロセッサ602、メインメモリ604、静的メモリ606、又は記憶装置616のうちの1つ又は任意の組合せは、機械可読媒体を構成してよい。
【0078】
機械可読媒体の特定の例は、半導体メモリ装置(例えば、EPROM又はEEPROM)のような不揮発性メモリ及びフラッシュメモリ装置、内蔵ハードディスク及び取り外し可能ディスクのような磁気ディスク、光磁気ディスク、RAM、CD-ROM、及びDVD-ROMディスクを含んでよい。
【0079】
機械可読媒体622は単一の媒体として示されるが、用語「機械可読媒体」は、1つ以上の命令624を格納するよう構成された単一の媒体又は複数の媒体(例えば、集中型又は分散型データベース、及び/又は関連付けられたキャッシュ及びサーバ)を含んでよい。
【0080】
機械600の装置は、ハードウェアプロセッサ602(例えば、中央処理装置(CPU)、グラフィックス処理装置(GPU)、ハードウェアプロセッサコア、又はこれらの任意の組み合わせ)、メインメモリ604及びスタティックメモリ606、センサ621、ネットワークインタフェース装置620、アンテナ660、ディスプレイ装置610、入力装置612、UIナビゲーション装置614、大容量記憶装置616、命令624、信号生成装置618、及び出力制御部628のうちの1つ以上であってもよい。機器は、本願明細書に開示された方法及び/又は動作の1つ以上を実行するように構成することができる。機器は、本願明細書に開示されている方法及び/又は動作の1つ以上を実行し、及び/又は本願明細書に開示されている方法及び/又は動作の1つ以上の一部を実行するために、機械600の構成要素として意図されている場合がある。幾つかの実施形態では、機器は電力を受けるためのピン又は他の手段を含むことができる。幾つかの実施形態では、機器は電力調整ハードウェアを含むことができる。
【0081】
用語「機械可読媒体」は、機械600による実行のために機械600に本開示の技術のうちの任意の1つ以上を実行させる命令を格納し、符号化し、又は運ぶことの可能な、又はこのような命令により使用される若しくはそれに関連付けられたデータ構造を格納し、符号化し、又は運ぶことの可能な任意の媒体を含んでよい。非限定的な機械可読媒体の例は、固体メモリ、及び光及び磁気媒体を含んでよい。機械可読媒体の特定の例は、半導体メモリ装置(例えば、EPROM(Electrically Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory))のような不揮発性メモリ及びフラッシュメモリ装置、内蔵ハードディスク及び取り外し可能ディスクのような磁気ディスク、光磁気ディスク、RAM(Random Access Memory)、及びCD-ROM及びDVD-ROMディスクを含んでよい。幾つかの例では、機械可読媒体は、非一時的機械可読媒体を含んでよい。幾つかの例では、機械可読媒体は、一時的に伝搬する信号ではない機械可読媒体を含んでよい。
【0082】
命令624は、更に、多数の転送プロトコル(例えば、フレームリレー、インターネットプロトコル(IP)、TCP(transmission control protocol)、UDP(user datagram protocol)、HTTP(hypertext transfer protocol)、等)のうちの任意の1つを利用するネットワークインタフェース装置620を介して伝送媒体を用いて通信ネットワーク626を介して送信され又は受信されてよい。例示的な通信ネットワークは、特に、LAN(local area network)、WAN(wide area network)、パケットデータネットワーク(例えば、インターネット)、移動電話ネットワーク(例えば、セルラネットワーク)、POTS(Plain Old Telephone)ネットワーク、及び無線データネットワーク(例えば、Wi-Fi(登録商標)として知られるIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11標準ファミリ、WiMax(登録商標)として知られるIEEE802.16標準ファミリ)、IEEE802.15.4標準ファミリ、LTE(Long Term Evolution)標準ファミリ、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)標準ファミリ、P2P(peer-to-peer)ネットワーク、を含んでよい。
【0083】
例では、ネットワークインタフェース装置620は、通信ネットワーク626に接続するための1つ以上の物理ジャック(例えば、イーサネット、同軸、又は電話ジャック)又は1つ以上のアンテナを含んでよい。例として、ネットワークインタフェース装置620は、単一入力多出力(SIMO)、多入力多出力(MIMO)、又は多入力単一出力(MISO)技術の少なくとも1つを使用して無線通信するために、1つ以上のアンテナ660を含むことができる。幾つかの例では、ネットワークインタフェース装置620は、Multiple User MIMO技術を使用して無線通信することができる。「伝送媒体」という用語は、機械600による実行のための命令を保存し、符号化し、又は搬送することができる無形の媒体であって、そのようなソフトウェアの通信を容易にするためのデジタル若しくはアナログの通信信号又はその他の無形の媒体を含むものを含むものとする。
【0084】
本願明細書に記載されるような例は、ロジック又は多数のコンポーネント、モジュール、又はメカニズムを含んでよく又はその上で動作してよい。モジュールは、指定された動作を実行可能な有形エンティティ(例えばハードウェア)であり、特定の方法で構成され又は配置されてよい。例では、回路は、特定の方法でモジュールとして(例えば、内部に、又は他の回路のような外部エンティティに関して)配置されてよい。例では、1つ以上のコンピュータシステム(例えば、独立型、クライアント又はサーバコンピュータシステム)の全体又は部分、又は1つ以上のハードウェアプロセッサは、指定された動作を実行するよう動作するモジュールとしてファームウェア又はソフトウェア(例えば、命令、アプリケーション部分、又はアプリケーション)により構成されてよい。例では、ソフトウェアは、機械可読媒体上に存在してよい。例では、ソフトウェアは、モジュールの基礎にあるハードウェアにより実行されると、ハードウェアに指定された動作を実行させる。
【0085】
従って、用語「モジュール」は、特定の方法で動作するよう又はここに記載した任意の動作のうちの一部又は全部を実行するよう物理的に構成された、具体的に構成された(例えばハードワイヤド)、又は一時的に(例えば、過渡的に)構成された(例えば、プログラムされた)エンティティである有形エンティティを包含すると理解される。モジュールが一時的に構成される例を考えると、モジュールの各々は、任意のある瞬間にインスタンス化される必要がない。例えば、モジュールがソフトウェアを用いて構成される汎用ハードウェアプロセッサを含む場合、汎用ハードウェアプロセッサは、異なる時間に各々異なるモジュールとして構成されてよい。ソフトウェアは、従って、例えば、ある時点に特定のモジュールを構成し、異なる時点で異なるモジュールを構成するよう、ハードウェアプロセッサを構成してよい。
【0086】
幾つかの実施形態は、完全に又は部分的にソフトウェア及び/又はファームウェアで実装される場合がある。このソフトウェア及び/又はファームウェアは、非一時的コンピュータ可読記憶媒体に含まれているか、又はその媒体に記載されている命令の形式をとることができる。これらの命令は、ここで説明する動作の実行を可能にするために、1つ以上のプロセッサによって読み取られ、実行される場合がある。命令は、ソースコード、コンパイルコード、インタプリタコード、実行可能コード、静的コード、動的コードなど、任意の適切な形式であってもよいが、これに限定されない。このようなコンピュータ可読媒体には、1台以上のコンピュータが読み取り可能な形式で情報を格納するための、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリなどの有形の非一時的媒体を含めることができる。
【0087】
図7は、本願明細書で説明する技術(例えば方法論又は動作)のいずれか1つ以上が実行できる例示的な無線装置700のブロック図を示している。無線装置700は、HE装置又はHE無線装置であってよい。無線装置700は、HE STA504、HE AP502、及び/又はHE STA又はHE APであってよい。HE STA504、HE AP502、及び/又はHE AP又はHE STAは、
図1~7に示されているコンポーネントの一部又はすべてを含むことができる。無線装置700は、
図6に関連して開示された機械600の例であってもよい。
【0088】
無線装置700は、処理回路708を更に含んでよい。処理回路708は、トランシーバ702、物理層回路(PHY回路)704、及びMAC層回路(MAC回路)706を含むことができ、そのうちの1つ以上は、1つ以上のアンテナ712を使用して、他の無線装置700(例えば、HE AP502、HE STA504、及び/又はレガシー装置506)との信号の送受信を可能にすることができる。例として、PHY回路704は、受信信号の送信及び復号のためのベースバンド信号の形成を含むことができる様々な符号化及び復号機能を実行することができる。別の例として、トランシーバ702は、ベースバンド範囲と無線周波数(RF)範囲との間の信号の変換など、様々な送受信機能を実行することができる。
【0089】
したがって、PHY回路704とトランシーバ702は別々のコンポーネントであってもよく、例えば処理回路708のように結合されたコンポーネントの一部であってもよい。さらに、信号の送受信に関連する説明された機能の幾つかは、PHY回路704、トランシーバ702、MAC回路706、メモリ710、及びその他のコンポーネント又はレイヤのいずれか、又はすべてを含む組み合わせによって実行される場合がある。MAC回路706は無線媒体へのアクセスを制御することができる。無線装置700は、ここに記載されている操作を実行するように配置されたメモリ710を含むこともでき、例えば、ここに記載されている動作の一部は、メモリ710に格納されている命令によって実行される場合がある。
【0090】
アンテナ712(幾つかの実施形態は、1つのアンテナのみを含んでよい)は、例えばダイポールアンテナ、モノポールアンテナ、パッチアンテナ、ループアンテナ、マイクロストリップアンテナ、又はRF信号の送信に適する他の種類のアンテナを含む、1つ以上の指向性又は全方向性アンテナを含んでよい。幾つかのMIMO(multiple-input multiple-output)の実施形態では、アンテナ712は、空間ダイバーシティ及び結果として生じる異なるチャネル特性を利用して、効率的に分離されてよい。
【0091】
メモリ710、トランシーバ702、PHY回路704、MAC回路706、アンテナ712、及び/又は処理回路708のうちの1つ又は複数を互いに結合してもよい。さらに、メモリ710、トランシーバ702、PHY回路704、MAC回路706、アンテナ712は別個のコンポーネントとして示されているが、メモリ710、トランシーバ702、PHY回路704、MAC回路706、アンテナ712のうちの1つ以上が電子パッケージ又はチップに統合されていてもよい。
【0092】
幾つかの実施形態では、無線装置700は、
図6と関連して説明されているように、モバイル装置であってもよい。幾つかの実施形態では、無線装置700は、ここに記載されている1つ以上の無線通信規格(例えば、
図1~6と関連して説明するように、IEEE802.11)に従って動作するように構成することができる。幾つかの実施形態では、無線装置700は、
図6と関連して説明されているように、1つ以上のコンポーネントを含むことができる(例えば、ディスプレイ装置610、入力装置612などである)。無線装置700は、幾つかの別個の機能要素を有するとして図示されたが、機能要素のうちの1つ以上は、結合されてよく、デジタル信号プロセッサ(DSP)を含む処理要素のようなソフトウェア構成要素の結合、及び/又は他のハードウェア要素により実装されてよい。例えば、幾つかの要素は、1つ以上のマイクロプロセッサ、DSP、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、無線周波数集積回路(RFIC)、及び少なくともここに記載の機能を実行するための種々のハードウェア及び論理回路の組み合わせを含んでよい。幾つかの実施形態では、昨日要素は、1つ以上の処理要素上で実行する1つ以上の処理を表してよい。
【0093】
幾つかの実施形態では、無線装置700の機器又は無線装置700によって使用される機器は、
図7に示すような無線装置700の様々なコンポーネント及び/又は
図1から
図6のコンポーネントを含むことができる。したがって、ここに記載されている無線装置700を指す技術及び動作は、幾つかの実施形態において、無線装置700(例えば、HE AP502及び/又はHE STA504)のための機器に適用することができる。幾つかの実施形態では、無線装置700は、ここに記載されているように、信号、パケット、及び/又はフレーム、例えば、PPDUを復号及び/又は符号化するように構成されている。
【0094】
幾つかの実施形態では、MAC回路706は、HE TXOP用の媒体の制御を受信し、HE PPDUを符号化又は復号するために、競合期間中に無線媒体を奪い合うように構成されてよい。幾つかの実施形態では、MAC回路706は、チャネル競合設定、送信電力レベル、及び明確なチャネル評価レベル(例えば、エネルギ検出レベル)に基づいて無線媒体に対して競合するように構成することができる。
【0095】
PHY回路704は、ここに記載されている1つ以上の通信規格に従って信号を送信するように構成することができる。例えば、PHY回路704はHE PPDUを送信するように構成できる。PHY回路704は、変調/復調、アップコンバージョン/ダウンコンバージョン、フィルタリング、増幅などのための回路を含むことができる。幾つかの実施形態では、処理回路708は、1つ以上のプロセッサを含むことができる。処理回路708は、RAM又はROMに格納されている命令に基づいて、又は専用回路に基づいて機能を実行するように構成することができる。処理回路708は、汎用プロセッサや専用プロセッサなどのプロセッサを含むことができる。処理回路708は、アンテナ712、トランシーバ702、PHY回路704、MAC回路706、及び/又はメモリ710に関連する1つ以上の機能を実装することができる。幾つかの実施形態では、処理回路708は、ここに記載されている機能/動作及び/又は方法の1つ以上を実行するように構成することができる。
【0096】
mmWaveテクノロジーでは、局(例えば、
図5のHE局504又は無線装置700)とアクセスポイント(例えば、
図5のHE AP502又は無線装置700)間の通信に、高度に指向性に関して独立した、関連する有効な無線チャネルが使用されることがある。指向性に対応するために、ビーム形成技術を利用して、2つの装置間で通信するために、特定のビーム幅で特定の方向にエネルギを放射することができる。指向性伝播は、2つの通信装置間のチャネルにおける大幅なエネルギ損失を補償するために、送信されたエネルギをターゲット装置に向けて集中させる。指向性伝送を使用すると、同じ送信エネルギを無指向性伝播で使用するのに対して、ミリ波通信の範囲を拡張できる。
【0097】
拡張分散チャネルアクセス(enhanced distributed channel access (EDCA))に基づく競合の使用は、レガシーネットワークで達成されるQoS性能の向上を制限するSTA504及びAP502を備えたBSS500で依然として一般的である。さらに、スケジュールされた動作のクライアント装置、例えばSTA504の統一された定義がないため、低消費電力の最適化と、異なるベンダーのチップセットを使用する異なるAP502間で一貫した西欧を実現するのに苦労している。
【0098】
技術的な問題は、どのように、無線スペクトルをより効率的に使用して、IEEE802.11でSTAをスケジュールし、サービス品質(Quality of Service(QoS))要件を提供し続けるかである。また、電池に依存する無線装置の消費電力をいかに下げるかという技術的な問題もある。
【0099】
幾つかの実施形態では、データトラフィックの動的変動に対処しながら高密度の輻輳ネットワークQoSパフォーマンスを改善するフレーム交換の順序付けられたシーケンスを提供することによって、効率の問題に対処している。多くの競合するSTAがある輻輳ネットワークでは、完全にスケジュールされたモードのSTA504は、拡張分散チャネルアクセス(enhanced distributed channel access (EDCA))を使用できなくなる。これにより、AP502は、STA504で使用されるEDCAメカニズムと比較して、より効率的にBSS500(IEEE802.11beのマルチリンクにまたがることができる)を管理し、BSS500で複数の関連付けられたSTA504のQoS要件を提供できる。
【0100】
幾つかの実施形態では、トラフィックの動的変動を考慮しながら、スケジュールされたモード動作を通じて高密度の輻輳ネットワークQoS性能を改善するフレーム交換の順序付けシーケンスを提供する。幾つかの実施形態では、STA504の製造業者が、全体的なネットワーク容量や効率に大きな影響を与えずに、バランスのとれた性能と電力消費のトレードオフを設計できるようにする統一シーケンスを提供することによって、電力使用量の問題に対処している。幾つかの実施形態では、STAなどの無線装置が低電力モードに入る時間量を改善することで、電力使用量の問題に対処している。
【0101】
幾つかの実施形態では、動的なトラフィック条件であっても、BSS500におけるSTA504のQoS及び省電力(PS)性能を改善している。定期的なサービス期間、例えば、サービス期間N836はポーリングフェーズで始まり、例えば、ポーリングフェーズ828は、STA504がどのサービス期間(SP)にどのくらい参加するかを柔軟に決定できるようにすることで、STA504が電力消費を削減できるようにする。
【0102】
図8は、幾つかの実施形態による基本サービスセット(BSS)800におけるスケジューリングを示す。
図8に示すのは、送信機802、時間804、チャネル806、ビーコン間隔838、サービス期間N836である。送信機802は、AP502、STA504、又はその両方がフェーズで送信するかどうかを示す。時間804は左から右に進む。チャネル806は、伝送が帯域内の無線スペクトルのチャネル内(例えば、2.4/5/6GHz)で発生していることを示す。チャネル806の値は、640MHz、320MHz、160MHz、80MHz、80+80MHzなどになる。ビーコン間隔838は、例えばサービス期間N836のように、1つ以上のサービス期間に分割されている。
【0103】
AP504は、ターゲットビーコン送信時間(TBTT)を、例えば、サービス期間N836のように、1つ以上のサービス期間に分割するように構成されており、その期間内に、
図8及びここで開示されているような順序付きの一連の段階的動作が実行される。
【0104】
ポーリングフェーズ828には、BCAST TIMフレーム808、ヌルデータパケット(NDP)フィードバックレポートポーリング(NFRP)トリガフレーム(TF)810、NDP応答812、バッファ状態レポートポーリング(BSRP)TF814、及びBSRP応答816が含まれる。これらの1つ以上は任意であるか、又は別の伝送に置き換えられてよい。ポーリングフェーズ828では、AP502はダウンリンク(DL)データの存在をアナウンスし、STA504がQoSニーズを示すデータをAP502に送信するなど、アップリンク(UL)リソースのニーズについてSTA504をポーリングする。ポーリングフェーズ828では、DLデータを示し、STA504のULリソースのニーズを決定するために、AP502に対して異なる送信を使用することがある。
【0105】
AP502は、BCAST TIMフレーム808でSTA504のDLデータの存在をシグナリングする。BCAST TIMフレーム808は、ベースTIMフレームである場合がある。BCAST TIMフレーム808を復号すると、STA504は、それらのDLデータがない場合(又はDLデータを無視する意図がある)、及びSTA504にULデータがない場合、及び他の条件でSTA504が起動している必要がない場合に、Dozeなどのスリープ状態になるように設定できる。
【0106】
幾つかの実施形態では、STA504は、異なる方法でDLデータの存在を通知される。例えば、変更されたNFRP TFは、STA504に送信されるNFRP TFのLTFの異なる部分にSTA504のDLデータの表示を含めるようにNFRP TFが変更された場合に使用される。幾つかの実施形態では、変更されたNFRP TFの後に、DLデータが保留中の各STA504の詳細なTIM要素が続く。STA504は、DLデータを持っているかどうかを早期に知ることができるため、他に活動を続ける理由がない場合(例えば、AP502のULデータがなく、スリープしないための他の要件がない場合)は、スリープすることができる。
【0107】
ポーリングフェーズ828は、複数のSTA504にULデータがあるかどうかをポーリングするブロードキャストフレームであるNFRP TF810で継続される。別のパケット又は要素を使用して、STA504をポーリングする。
【0108】
一実施形態では、NFRP TF810は、データのタイプとULリソースの要求を示すために、STA504のフィードバックタイプのサブフィールド符号化を含む。例えば、値は、STA504にULの低遅延トラフィックしかないことを示している場合がある。幾つかの実施形態では、この値は、AP502がULデータの存在を要求しているTIDのULリソースをSTA504が持っているかどうかを示す。
【0109】
一実施形態では、NDP応答812により、STA504はNFRP TF810に応答してULトラフィックの存在を報告するとともに、SPN836でスケジュールするかどうかを示すことができる。例えば、フィードバックタイプのサブフィールドには、STA504にデータがあるかどうか、及びSTA504がSPN836でスケジュールされることを希望するかどうかを示す値が含まれる場合がある。
【0110】
幾つかの実施形態では、AP502によってEHT STA、例えばSTA504に割り当てられた関連付けID(AID)のセットは、レガシーSTAに割り当てられたものと連続しており直交しているため、AP502はNFRP TF810のEHT STAのみを示すことができる。実施形態では、ULリソースを割り当てるSTA504の数が少ない場合、NFRP TF810及びNDP応答812は実行されない。
【0111】
ポーリングフェーズ828は、STA504でのULパケットの詳細なキューサイズ(例えば、STA504からの詳細なULリソース要求)を要求する1つ以上のブロードキャストフレームで続行される。次に、AP504は、SPn836のデータフェーズ834に割り当てる必要なULリソースを決定する。
【0112】
幾つかの実施形態では、BSRP TF814を使用して、STA504からの詳細なULリソース要求、例えばULバッファ状態を決定する。一実施形態では、AP502がリソース割り当てフェーズ830でこのようなポーリングによって存在する情報を使用するつもりがない場合、BSRP TF814又はBSRPに似たフレームの送信は実行されない。例えば、AP502は、後続のデータフェーズ834で、又は少なくともリソース割り当てフェーズ830に続く特定のSTA504に対する第1基本TFで、デフォルトのUL長フィールド(及びチャネルと空間ストリームをSTA504に割り当てる)により、基本TF(これは、1つ以上のSTA504を示す)を送信することによって、ULリソースを割り当てることができる。BSRP応答816は、ULリソース要求又は要件に関する詳細情報で応答するSTA504である。BSRP応答816は、幾つかの実施形態によると、トリガベース(TB)PPDUである。BSRP応答816は、幾つかの実施形態によると、STA504からのULBSRレポートを含む。
【0113】
リソース割り当てフェーズ830では、AP502は、SPn836でリソース(例えばUL/DL)を割り当てるかどうかをSTA504に通知するために、1つ以上のフレームを送信する。リソースが割り当てられていないSTA504は、SPn836の残りの部分で休止状態になってよい。
【0114】
実施形態では、AP502は、SPn836の最後に設定されたOPS Durationフィールドを含むBCAST OPSフレーム818を送信する。OPSフレームの時間の粒度は、1ミリ秒から別の値に変更できる。
図9は、
図8と関連して開示される。
図9は、幾つかの実施形態による適時的省電力(OPS)要素900を示す。OPS要素900には、要素ID1002フィールド、長さ1004フィールド、要素ID拡張1006フィールド、OPS期間1008フィールド、OPS期間粒度1010フィールドが含まれる。OPS要素900は、BCAST OPSフレーム818に含めることができる。レガシー装置506は、OPS要素900を正しく復号できない。OPS期間粒度1010フィールドは、SPn836の最後まで及ぶ値を示すことができるように設定できる。幾つかの実施形態では、OPS期間粒度1010フィールドは、ミリ秒よりも細かい粒度に設定することができる。
【0115】
一実施形態では、AP502は、OPS期間1008フィールドがSPn836の終了前の時間に設定されたBCAST OPSフレーム818を送信する。さらに、SPn836中にBCAST OPSフレーム又はOPSフレームを送信することができる。STA504は、次のようにOPSフレームの情報を使用できる。まだスケジュールされていないSTA504は、それらのスケジュールされなかったOPSフレーム内の期間だけ休止状態になる。SPn836で前にスケジュールされたSTAは、OPSフレームでスケジュールされていない場合、SPn838の残りの部分で休止状態になってよい。BCAST OPSフレーム818以外のフレームを送信してもよい。BCAST OPSフレーム818は、幾つかの実施形態に従って、OPS期間の終わりまで省電力に入ることができるようにスケジュールされていることを、示されていないすべてのSTA504に示すBCASTである。
【0116】
一実施形態では、AP502は、その開始時刻と終了時刻によって識別される時間ウィンドウにスケジュールされるかどうかについてSTA504に通知する、拡張又はEHTバージョンのOPSフレームを送信することができる。例えば、OPS要素900又は別の要素又はフレームには、SPn836でスケジュールされるかどうかを示すフィールドと、任意で、STA504がスケジュールされるとき、将来スケジュールされるとき、又はスケジュールされる可能性があるときにSPn836内の開示時間と終了時間を示す1つ以上のフィールドを含めることができる。OPS要素900、1000がOPSフレーム又は高速初期リンクセットアップ(FILS)ディスカバリフレームに含まれている場合、OPS DurationフィールドにはOPS期間の期間が示される。この期間中にSTAが明示的にスケジュールされていない場合、STAは休止状態に移行できる。
【0117】
AP502は、幾つかの実施形態に従って、OPSフレームの送信後の一定期間のみ割り当てをシグナリングできる。AP502は、このような複数のOPSフレームを単一のA-MPDUに集約できる。
【0118】
サウンディングフェーズ832は、STA504がAP502によるDL及び/又はULリソース割り当てを受信するようにスケジュールされているサウンディング820を実行できる。サウンディングフェーズ832は任意である。データフェーズ834には、1つ以上のUL/DL pay TXOP822、824、826が含まれる。例えば、AP502は、スケジュールされたSTA504のDL及び/又はULリソース割り当てを含むTFを送信し、STA504はDLデータを復号して応答し、同時にULデータをAP502に送信する。幾つかの実施形態では、AP502はデータを直接1つのSTA504だけに送信し、リソースをAP502に送信するために1つのSTA504だけにULリソースを割り当てることができる。
【0119】
図10は、幾つかの実施形態によるOPS要素1000を示す。幾つかの実施形態では、OPS要素900、1000はEHT OPS要素である。
図10には、要素ID1002フィールド、長さ1004フィールド、要素ID拡張1006フィールド、OPS期間1008フィールド、OPS開始オフセット1010フィールドが含まれる。
【0120】
OPS開始オフセット1010フィールドは、OPSフレームの送信時間から、フレーム内の対応するTIM要素に示されているSTA504がスケジュールされなくなるまでの開始オフセットを指定する。
【0121】
図11は、幾つかの実施形態によるBSS1100におけるスケジューリングを示す。STA504は、OPS要素1000を使用して、SPn1136内の特定の時間期間内に効果的にスケジュールされる。例えば、STA504であるSTA1、2はOPSフレームを使用してスケジュールされ、STA504であるSTA3、4は集約されたOPSフレーム1000を使用して一緒にスケジュールされる。
【0122】
一実施形態では、割り当てはTIM要素を含むFILSフレームによって行うことができる。一実施形態では、信頼性のために、AP502はSU又はMU PPDUでユニキャストTWT Infoフレームを送信して、SPn1136内で特定のSTAがスケジュールされるときを通知する。スケジュールされていないSTA504は、このフレームの受信後に休止状態になり、他のSTA504はスケジュールされた時間まで休止状態になることがある。
【0123】
実施形態では、SPn836、1136はブロードキャストターゲットの起動時間(target wake-up time(TWT))SPである。このSPに対応するTWT要素には、順序付けられたフェーズの存在をシグナリングするフィールドが含まれている。例えば、Broadcast TWT Infoサブフィールドの予約ビットの1つは、順序付けられたフェーズの存在をシグナリングするために使用される。SPn836、1136は、STA504への送信において、1つ以上のフィールドによって示される。1つ以上のフィールドは、ビーコン間隔の開始からの相対時間などの、SPの時間と期間を示す場合がある。SPの期間は固定されている場合がある。STA504は、SP中に無線スペクトルへの競合ベースのアクセスを実行しないように設定されている。幾つかの実施形態では、SPの開始時間と期間を定義するSP要素がある。幾つかの実施形態では、ビーコン間隔は期間によってセグメントに分割され、SPは4セグメントごとなどのセグメント内で規則的に間隔が置かれる。幾つかの実施形態では、AP502は、SPの前又はSPの開始時に、レガシー装置506が、SPの間、例えば、無線媒体のために競合しないように延期されるように、SPの最後まで及ぶPPDUの期間を示すPPDUを送信する。
【0124】
Broadcast TWT 推奨フィールドの予約値の1つを使用して、順序付けられたフェーズ又はSPの存在をシグナリングできる。さらに、TWT要素は、SPn1136内の個々のコンポーネントの存在、例えばサウンディング820、BCAST TIMフレーム808、BSRP TF814などがあるかどうかを示すこともある。
【0125】
実施形態では、SPn1136は定期的に又はアドホック方式で生成される。例えば、AP502はSPn1136などの順序付きSPと呼ばれるSPを幾つかのビーコン間隔で使用せず、順序付きSPを使用して再起動することができる。ポーリングフェーズ828又は別のフェーズのフレームには、現在の順序付きSPの終了、SPn1136の後に新しい順序付きSPがスケジュールされる時間など、順序付きSP動作を示す追加のシグナリングが含まれる。
【0126】
例えば、TIMフレームには、SPn836、1136の終了だけでなく、順序付けられたSPを示すシグナリングが含まれている場合がある。OPSフレームには、終了順序付きSPn836、1136、及び次の順序付きSPの開始がいつであるかを示すシグナリングが含まれる場合がある。STA-1、2 1122用のUL/DLペイロードTXOP、STA-3、4用のUL/DLペイロードTXOP、及びUL/DLペイロードTXOP1126は、幾つかの実施形態に従って、UL及びDLデータを含むトリガフレームで実行することができる。STA504は、幾つかの実施形態に従って、無線スペクトル、例えばSPn836、1136中のチャネル806と競合しないように構成されている。
【0127】
図12は、幾つかの実施形態によるBSSにおけるスケジューリングの方法1200を示す。方法1200は、動作1202で開始し、アクセスポイント(AP)からの第1フレームを復号し、第1フレームはサービス期間の表示を構成する。例えば、
図8及び
図11のSTA504は、サービス期間を示すサービス期間N836、1136の開始前にフレームを受信する場合がある。フレームには、ターゲット起動時間(target wake-up time (TWT))要素を含めることができる。
【0128】
方法1200は、サービス期間のサービス期間中に動作1204で継続し、STAのバッファ状態の表示をAPに送信するために、STAのULリソース割り当てを示すトリガフレームを復号する。例えば、
図8及び
図11のSTA504は、BSRP TF814又はNFRP TF810を復号することができる。
【0129】
方法1200は、動作1206で継続し、STAのバッファ状態の表示を含む第2フレームを符号化する。例えば、
図8及び
図11のSTA504は、NDP 応答812又はBSRP応答816を符号化することができる。
【0130】
方法1200は、動作1208で継続し、ULリソース割り当てに従って、第2フレームを送信するようにSTAを構成する。例えば、
図8及び
図11のSTA504は、NDP応答812又はBSRP応答816を送信するようにSTA504を構成することができる。
【0131】
方法1200は、動作1210で継続し、STAの休止状態期間の表示を含む第3フレームを復号する。例えば、
図8及び
図11のSTA504は、BCAST OPSフレーム818を復号することができる。
【0132】
方法1200は、1つ以上の追加動作を含んでもよい。方法1200の1つ以上の動作は任意であってよい。方法1200は、AP502の機器、AP502、STA(非AP STA)504の機器、又はSTA504(非AP STA)によって実行することができる。
【0133】
図13は、幾つかの実施形態によるBSSにおけるスケジューリングの方法1300を示す。方法1300は、動作1302で開始し、サービス期間の指示を含む第1フレームである、STAのための第1フレームを符号化する。例えば、
図8及び
図11のAP502は、SPN836、1136の開始前にフレームを符号化してよい。フレームには、ターゲット起動時間(target wake-up time (TWT))要素を含めることができる。
【0134】
方法1300は、動作1304で継続し、サービス期間のうちのあるサービス期間の間、トリガフレームを符号化し、トリガフレームは、STAがSTAのバッファ状態の指示をAPへ送信するためのアップリンク(UL)リソース割り当てを指示し、ULリソース割り当ては、直交周波数分割多元接続(OFDMA)及びマルチユーザ(MU)多入力(MI)多出力(MO)(MU-MIMO)を示す。方法1300は、動作1306で継続し、トリガフレームを送信するようAPを構成する。例えば、
図8及び
図11のAP502はNFRP TF810又はBSRP TF814を符号化し、AP502の機器はNFRP TF810又はBSRP TF814を送信するようにAPを構成できる。
【0135】
方法1300は、動作1308で継続し、STAのバッファ状態の表示を含む第2フレームを復号する。例えば、
図8及び
図11のAP502は、NDP応答812及びBSRP応答816を復号することができる。
【0136】
方法1300は、動作1310で継続し、STAの休止状態期間の指示を含む第3フレームを符号化する。例えば、
図8及び
図11のAP502は、BCAST OPSフレーム818を符号化し送信することができる。
【0137】
方法1300は、1つ以上の追加動作を含んでもよい。方法1300の1つ以上の動作は任意であってよい。方法1300は、AP502の機器、AP502、STA(非AP STA)504の機器、又はSTA504(非AP STA)によって実行することができる。
【0138】
要約は、37C.F.R.Section1.72(b)に従い提供され、読者が技術的開示の性質と要旨を確認することができる要約を要求している。それは、請求項の範囲又は意味を解釈し又は限定するために使用されるものではないことが理解される。以下の請求の範囲は、ここで詳細な説明に組み込まれ、各請求項は別個の実施形態としてそれ自体独立である。
【国際調査報告】