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特表2023-534933トラフィックモードの決定方法、電子機器及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-15
(54)【発明の名称】トラフィックモードの決定方法、電子機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/18 20090101AFI20230807BHJP
【FI】
H04W48/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023501837
(86)(22)【出願日】2021-09-24
(85)【翻訳文提出日】2023-01-12
(86)【国際出願番号】 CN2021120363
(87)【国際公開番号】W WO2022053070
(87)【国際公開日】2022-03-17
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ルイ
(72)【発明者】
【氏名】リ,ナ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,シャオディ
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ,ナ
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ディ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067HH21
(57)【要約】
本開示は、トラフィックモードの決定方法、電子機器及び記憶媒体に関する。該方法は、履歴トラフィック情報に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定すること、トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値をそれぞれ決定し、該所定トラフィック数値が現時点に対応すること、予測トラフィック数値及びトラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値に基づいて、トラフィックモードセットから現時点に対応する目標トラフィックモードを決定することを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
履歴トラフィック情報に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定すること、
トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値をそれぞれ決定し、前記所定トラフィック数値が前記現時点に対応すること、
前記予測トラフィック数値及び前記トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値に基づいて、前記トラフィックモードセットから現時点に対応する目標トラフィックモードを決定することを含む、トラフィックモードの決定方法。
【請求項2】
前記履歴トラフィック情報に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定することは、
履歴トラフィック情報に基づいて時点トラフィック関係式を決定し、前記時点トラフィック関係式は、各時点と各時点に対応する第1のトラフィック数値との関係式であること、
前記時点トラフィック関係式に基づいて現時点に対応する第1のトラフィック数値を決定し、かつ前記現時点に対応する第1のトラフィック数値に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定することを含む、請求項1に記載のトラフィックモードの決定方法。
【請求項3】
前記履歴トラフィック情報に基づいて時点トラフィック関係式を決定することは、
履歴トラフィック情報に含まれる履歴時点及び各履歴時点に対応する第1のトラフィック数値を決定すること、
前記履歴時点及び各履歴時点に対応する第1のトラフィック数値の、所定座標系における対応する座標位置を決定すること、
前記座標位置に基づいてフィッティングを行ってフィッティング方程式を得て、前記フィッティング方程式を時点トラフィック関係式として決定することを含む、請求項2に記載のトラフィックモードの決定方法。
【請求項4】
前記座標位置に基づいてフィッティングを行ってフィッティング方程式を得て、前記フィッティング方程式を時点トラフィック関係式として決定することは、
前記座標位置に基づいて直線フィッティングを行って直線フィッティング方程式を得て、前記直線フィッティング方程式を時点トラフィック関係式として決定することを含む、請求項3に記載のトラフィックモードの決定方法。
【請求項5】
前記時点トラフィック関係式に基づいて現時点に対応する第1のトラフィック数値を決定し、かつ前記現時点に対応する第1のトラフィック数値に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定することは、
前記時点トラフィック関係式に基づいて現時点に対応する第1のトラフィック数値を決定すること、
前の時点に対応する第1のトラフィック数値を決定し、前記現時点に対応する第1のトラフィック数値及び前記前の時点に対応する第1のトラフィック数値に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定することを含む、請求項2に記載のトラフィックモードの決定方法。
【請求項6】
前記現時点に対応する第1のトラフィック数値及び前記前の時点に対応する第1のトラフィック数値に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定することは、
前記現時点に対応する第1のトラフィック数値に第1の重みを乗算して第1のデータを取得し、かつ前記前の時点に対応する第1のトラフィック数値に第2の重みを乗算して第2のデータを取得すること、
前記第1のデータと前記第2のデータを加算することにより、現時点の予測トラフィック数値を取得することを含む、請求項5に記載のトラフィックモードの決定方法。
【請求項7】
前記トラフィックモードセットは比例保障スケジューリングモード及び速度保障スケジューリングモードを含み、前記トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値をそれぞれ決定することは、
現時点に対応する総第1のトラフィック数値を決定し、所定比例と前記総第1のトラフィック数値との積を比例保障スケジューリングモードの所定トラフィック数値として決定すること、
所定速度トラフィックを前記速度保障スケジューリングモードの所定トラフィック数値として決定することを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のトラフィックモードの決定方法。
【請求項8】
前記予測トラフィック数値及び前記トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値に基づいて、前記トラフィックモードセットから現時点に対応する目標トラフィックモードを決定することは、
前記予測トラフィック数値及び前記トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値の大きさの比に基づいて、前記トラフィックモードセットから現時点に対応する目標トラフィックモードを決定することを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のトラフィックモードの決定方法。
【請求項9】
前記予測トラフィック数値及び前記トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値の大きさの比に基づいて、前記トラフィックモードセットから現時点に対応する目標トラフィックモードを決定することは、
前記予測トラフィック数値が前記トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値より大きい場合、前記各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値のうちの最大の所定トラフィック数値に対応するトラフィックモードを現時点に対応する目標トラフィックモードとして決定すること、
前記予測トラフィック数値が前記トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値より小さい場合、各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値のうちの最小の所定トラフィック数値に対応するトラフィックモードを現時点に対応する目標トラフィックモードとして決定すること、
前記予測トラフィック数値が前記トラフィックモードセットに含まれる全てのトラフィックモードに対応する所定トラフィック数値以下であるか、又は前記予測トラフィック数値が前記トラフィックモードセットに含まれる全てのトラフィックモードに対応する所定トラフィック数値以上である場合、前記各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値のうち前記予測トラフィック数値より大きい所定トラフィック数値に対応するトラフィックモードを現時点に対応する目標トラフィックモードとして決定することを含む、請求項8に記載のトラフィックモードの決定方法。
【請求項10】
メモリ及びプロセッサを含む電子機器であって、
前記メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成され、
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行すると共に、前記コンピュータプログラムを実行する際に請求項1~9のいずれか一項に記載のトラフィックモードの決定方法を実現するように構成される。
【請求項11】
プロセッサによって実行される時に前記プロセッサに請求項1~9のいずれか一項に記載のトラフィックモードの決定方法を実現させるコンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2020年9月10日に提出された「トラフィックモードの決定方法、電子機器及び記憶媒体」という名称の中国特許出願CN202010949750.9の優先権を享受することを請求し、その全ての内容は引用により本願に組み込まれる。
【0002】
本開示は通信技術分野に関し、特にトラフィックモードの決定方法、電子機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
第5世代移動体通信技術(5G、5th Generation Mobile Networks)はより多くのスペクトル、より高いスペクトル効率及びより密集したネットワーキングの3つの手段によりネットワークのデータスループットを向上させる。同時に、第5世代移動体通信技術は異なるユーザニーズに対して、カスタマイズ能力を有するネットワークスライシング技術を提供することができ、垂直産業の差別化ニーズを意図的に満たすことができ、異なるネットワークスライスは異なるネットワークトラフィックモードに対応する。しかし従来のネットワークスライシング技術は一般的に一種類のユーザが一つのネットワークスライスに対応し、即ち該種類のユーザが該ネットワークスライスに対応するネットワークトラフィックモードを固定的に使用する。このような方式は柔軟ではなく、セルのトラフィックサービスが変化する場合にセル内のユーザのトラフィックサービスを保障することができず、ユーザの体験に影響を与える場合がある。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、より柔軟なネットワークトラフィックサービスを提供できるトラフィックモードの決定方法、電子機器及び記憶媒体を提供する。
【0005】
第1の態様において、本開示は、トラフィックモードの決定方法を提供する。該方法は、履歴トラフィック情報に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定すること、トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値をそれぞれ決定し、該所定トラフィック数値が現時点に対応すること、予測トラフィック数値及びトラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値に基づいて、トラフィックモードセットから現時点に対応する目標トラフィックモードを決定することを含む。
【0006】
第2の態様において、本開示は、メモリ及びプロセッサを含む電子機器をさらに提供する。該メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。該プロセッサは、コンピュータプログラムを実行すると共に、コンピュータプログラムを実行する際に上述したトラフィックモードの決定方法を実現するように構成される。
【0007】
第3の態様において、本開示は、プロセッサによって実行される時にプロセッサに上述したトラフィックモードの決定方法を実現させるコンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ読取可能な記憶媒体をさらに提供する。
【0008】
本開示の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下に実施例の説明に必要な図面を簡単に紹介する。明らかに、以下に記載の図面は本開示のいくつかの実施例であり、当業者にとって、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の実施例が提供するトラフィックモードの決定方法の模式的なフローチャートである。
図2】本開示の実施例が提供する別のトラフィックモードの決定方法の模式的なフローチャートである。
図3】本開示の実施例が提供する電子機器の構成の模式的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を参照しながら、本開示の実施例における技術的解決手段を明確で、完全に説明する。明らかに、説明された実施例は本開示の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。本開示の実施例に基づいて、当業者が創造的な労力を要さずに想到し得る他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属する。
【0011】
図面に示されたフローチャートは例示的な説明だけであり、全ての内容及び操作/ステップを含む必要がなく、説明された順序に応じて実行する必要もない。例えば、ある操作/ステップはさらに分解、組み合わせ又は部分的に統合することができるため、実際に実行する順序は実際の状況に応じて変更する可能性がある。
【0012】
理解されるように、ここで本開示の明細書に使用される用語は特定の実施例を説明する目的だけで本開示を限定することを意図しない。本開示の明細書及び添付の特許請求の範囲に使用されるように、コンテキストが他の状況を明確に明示しない限り、単数の形式の「一つ」、「一個」及び「該」は複数の形式を含むことを意図する。
【0013】
さらに理解されるように、本開示の明細書及び添付の特許請求の範囲において使用された用語「及び/又は」は関連して列挙された項のうちの一つ又は複数の任意の組み合わせ及び全ての可能な組み合わせを意味し、かつこれらの組み合わせを含む。
【0014】
本開示の実施例は、トラフィックモードの決定方法、電子機器及び記憶媒体を提供する。以下に図面を参照しながら、本開示のいくつかの実施形態を詳細に説明する。矛盾しなければ、下記実施例及び実施例における特徴は互いに組み合わせることができる。
【0015】
図1に示すとおり、図1は本開示の実施例が提供するトラフィックモードの決定方法の模式的なフローチャートである。図1に示すように、該トラフィックモードの決定方法は具体的には以下のステップS101乃至ステップS103を含む。
【0016】
S101、履歴トラフィック情報に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定する。
【0017】
履歴トラフィック情報は、ユーザが過去の履歴時間区間内の各時点に実際に使用した第1のトラフィック数値を含んでもよく、ユーザが各時点に実際に使用した第1のトラフィック数値は該ユーザの該時点でのネットワーク挙動に依存する。例えば、該ユーザは一つの時点でダウンロード操作を行い、ダウンロード速度が10メガバイト/秒(Mbps)であれば、ユーザが現在秒で実際に使用する第1のトラフィック数値は10メガバイト/秒である。
【0018】
基地局は、各ユーザにトラフィックモードを設定し、各トラフィックモードは対応する所定トラフィック数値を有する。ユーザが各時点に実際に使用する第1のトラフィック数値は一般的に事業者がユーザに設定したトラフィックモードに対応する所定トラフィック数値を超えない。例えば、所定トラフィック数値が10メガバイト/秒であれば、ユーザが各時点に実際に使用する第1のトラフィック数値は最大で10メガバイト/秒である。ユーザは同じネットワークスライスにアクセスする利用者であってもよく、ユーザの数は一つ又は複数であってもよい。
【0019】
履歴トラフィック情報に基づいてユーザが過去の各時点に実際に使用した第1のトラフィック数値を決定することができ、さらにユーザの第1のトラフィック数値の使用習慣を決定することができる。例えば、あるユーザの第1のトラフィック数値の使用習慣が高く、あるユーザのトラフィックの使用習慣が低く、さらに履歴トラフィック情報に基づいて現時点で使用され得る第1のトラフィック数値を、予測トラフィック数値として予測することができる。
【0020】
S102、トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値をそれぞれ決定し、該所定トラフィック数値は現時点に対応する。
【0021】
トラフィックモードセットは、基地局により所定ネットワークスライスに対応するトラフィックモードであってもよく、異なるネットワークスライスは異なるトラフィックモードに対応し、異なるユーザのインターネット接続需要に応じて対応するネットワークスライスを配置することができ、即ち該ユーザに対応するトラフィックモードのネットワークサービスを提供することができる。
【0022】
トラフィックモードセットは、複数のトラフィックモードを含んでもよく、各トラフィックモードはいずれもそれに対応する所定トラフィック数値が予め設定されており、所定トラフィック数値はユーザが各時点に最も多く使用可能な第1のトラフィック数値であってもよい。トラフィックモードの所定トラフィック数値は固定値であってもよく、すなわちどの時点でも同じ値であり、所定トラフィック数値は非固定値であってもよく、時点に伴って変化してもよい。
【0023】
各トラフィックモードの現時点に対応する所定トラフィック数値をそれぞれ決定する。一つのトラフィックモードに対応する所定トラフィック数値が固定値であれば、現時点に対応する所定トラフィック数値は該固定値である。一つのトラフィックモードに対応する所定トラフィック数値が時点に伴って変化するのであれば、現時点の所定トラフィック数値を決定してもよい。
【0024】
一つの実施例において、トラフィックモードセットは比例保障スケジューリングモード及び速度保障スケジューリングモードを含む。トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値をそれぞれ決定する上記操作は以下のように実施することができる。
【0025】
現時点に対応する総第1のトラフィック数値を決定し、所定比例と総第1のトラフィック数値との積を比例保障スケジューリングモードの所定トラフィック数値として決定する。所定速度トラフィックを速度保障スケジューリングモードの所定トラフィック数値として決定する。
【0026】
総第1のトラフィック数値は一つの領域に分割された第1のトラフィック数値であってもよく、領域に複数のユーザが含まれ、総第1のトラフィック数値は領域内の全てのユーザの所定トラフィック数値の総和であってもよい。総第1のトラフィック数値は時点に伴って変化するため、現時点の総第1のトラフィック数値を決定する。総第1のトラフィック数値は基地局によって分割されてもよく、従って現時点に対応する総第1のトラフィック数値を直接取得することができる。
【0027】
例えば、領域は一つのセルであってもよく、セル内に複数のユーザを含み、各ユーザはそれぞれの所定トラフィック数値を有する。領域の総第1のトラフィック数値は外部要因の影響を受けて変動する可能性があり、したがって領域内のユーザの所定トラフィック数値は変化する。例えば、チャネル品質が良好である場合、領域の総第1のトラフィック数値は1000メガバイト/秒に達する可能性があり、領域内のユーザは共に1000メガバイト/秒の総第1のトラフィック数値を使用し、チャネル品質が悪化する場合、領域の総第1のトラフィック数値は500メガバイト/秒のみである可能性があり、したがって領域内のユーザは共に500メガバイト/秒のみを使用することができ、ユーザの所定トラフィック数値も変化する。
【0028】
比例保障スケジューリングモードは、所定比例に基づいて、総第1のトラフィック数値から、所定比例に対応する第1のトラフィック数値を所定トラフィック数値として決定するトラフィックモードであってもよい。したがって、現時点の総第1のトラフィック数値を決定した後、所定比例と総第1のトラフィック数値との積を比例保障スケジューリングモードの所定トラフィック数値として決定する。例えば、総第1のトラフィック数値が1000メガバイト/秒であり、所定比例が10%であれば、比例保障スケジューリングモードに対応する所定トラフィック数値は100メガバイト/秒である。総第1のトラフィック数値が500メガバイト/秒であれば、比例保障スケジューリングモードに対応する所定トラフィック数値は50メガバイト/秒である。
【0029】
速度保障スケジューリングモードは、一定の所定速度トラフィックを、所定トラフィック数値とするトラフィックモードであってもよく、速度保障スケジューリングモードは総第1のトラフィック数値と無関係であるため、所定速度トラフィックを速度保障スケジューリングモードの所定トラフィック数値として決定することができる。例えば、速度保障スケジューリングモードの所定速度トラフィックが80メガバイト/秒であれば、どの時点でも、速度保障スケジューリングモードの所定トラフィック数値は80メガバイト/秒である。
【0030】
S103、予測トラフィック数値及びトラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値に基づいて、トラフィックモードセットから現時点に対応する目標トラフィックモードを決定する。
【0031】
予測トラフィック数値は、ユーザが現時点で使用する必要があろう第1のトラフィック数値を反映し、トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値は各トラフィックモードがユーザに提供できる第1のトラフィック数値の上限を表す。
【0032】
ユーザが実際に使用する必要がある第1のトラフィック数値が高い場合、低い所定トラフィック数値を提供すると、ユーザの正常な使用に影響を与える可能性がある。ユーザが使用する必要がある第1のトラフィック数値が低い場合、高い所定トラフィック数値を提供すると、第1のトラフィック数値の無駄を招き、同時に同じ領域内の他のユーザの第1のトラフィック数値を占める可能性がある。
【0033】
したがって、予測トラフィック数値及びトラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値に基づいて、トラフィックモードセットから適切なトラフィックモードを決定し、現時点に対応する目標トラフィックモードとすることができる。現時点に対応する目標トラフィックモードを決定した後、基地局はユーザに該目標トラフィックモードに対応するネットワークスライスを配置し、さらに該ユーザに目標トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値を提供することができる。
【0034】
一つの実施例において、上述した予測トラフィック数値及びトラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値に基づいて、トラフィックモードセットから現時点に対応する目標トラフィックモードを決定する操作は以下の方式で実施することができる。
【0035】
予測トラフィック数値及びトラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値の大きさの比に基づいて、トラフィックモードセットから現時点に対応する目標トラフィックモードを決定する。
【0036】
予測トラフィック数値及びトラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値の大きさの比に基づいて、どのトラフィックモードの所定トラフィック数値が予測トラフィック数値より大きいか、どの所定トラフィック数値が予測トラフィック数値より小さいかを決定することができ、さらにその中から適切な予測トラフィック数値に対応するトラフィックモードを選択して目標トラフィックモードとすることができる。
【0037】
本開示の実施例は、予測トラフィック数値を決定することにより、予測トラフィック数値に基づいてユーザが現時点で使用する必要があろう第1のトラフィック数値を決定することができ、さらに予測トラフィック数値及び各トラフィックモードが実際に提供する所定トラフィック数値に基づいて、トラフィックモードセットからより適切なトラフィックモードを選択して目標トラフィックモードとすることができる。セルのトラフィックサービスが変化する場合、ユーザのトラフィック使用体験を保証することができ、また第1のトラフィック数値の無駄を回避することができ、より柔軟なネットワークトラフィックサービスを提供することができる。
【0038】
一つの実施例において、上述した予測トラフィック数値及びトラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値の大きさの比に基づいて、トラフィックモードセットから現時点に対応する目標トラフィックモードを決定する操作は以下の方式で実施することができる。
【0039】
予測トラフィック数値がトラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値より大きい場合、各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値のうちの最大の所定トラフィック数値に対応するトラフィックモードを現時点に対応する目標トラフィックモードとして決定する。
【0040】
予測トラフィック数値がトラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値より小さい場合、各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値のうちの最小の所定トラフィック数値に対応するトラフィックモードを現時点に対応する目標トラフィックモードとして決定する。
【0041】
予測トラフィック数値がトラフィックモードセットに含まれる全てのトラフィックモードに対応する所定トラフィック数値以下であるか、又は予測トラフィック数値がトラフィックモードセットに含まれる全てのトラフィックモードに対応する所定トラフィック数値以上である場合、各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値のうち予測トラフィック数値より大きい所定トラフィック数値に対応するトラフィックモードを現時点に対応する目標トラフィックモードとして決定する。
【0042】
予測トラフィック数値がトラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値より大きい場合、すなわち予測されたユーザが現時点で使用する必要があろう第1のトラフィック数値が特に高く、トラフィックモードセットにおける全てのトラフィックモードに対応する所定トラフィック数値がいずれも予測トラフィック数値より小さいため、トラフィックモードセットにおける最大の所定トラフィック数値に対応するトラフィックモードを目標トラフィックモードとして選択することで、ユーザのネットワークトラフィック使用体験への影響をできるだけ低減する。
【0043】
予測トラフィック数値がトラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値よりも小さい場合、すなわち予測されたユーザが現時点で使用する必要があろう第1のトラフィック数値が低く、トラフィックモードセットにおける全てのトラフィックモードに対応する所定トラフィック数値がいずれも予測トラフィック数値よりも大きく、そのうちのいずれかのトラフィックモードがユーザの使用需要を満たすことができ、したがってトラフィックモードセットにおける最小の所定トラフィック数値に対応するトラフィックモードを目標トラフィックモードとして選択することで、高い所定トラフィック数値を採用することによるトラフィックの無駄を回避することができ、同時に節約された第1のトラフィック数値が領域内の他のユーザに使用され、領域内の総第1のトラフィック数値をより合理的に割り当てることができ、スペクトル利用効率を向上させる。
【0044】
予測トラフィック数値がトラフィックモードセットに含まれる全てのトラフィックモードに対応する所定トラフィック数値以下である場合、又は予測トラフィック数値がトラフィックモードセットに含まれる全てのトラフィックモードに対応する所定トラフィック数値以上である場合、すなわちトラフィックモードセットに含まれる複数のトラフィックモードに対応する所定トラフィック数値において、予測トラフィック数値より大きいものがあり、予測トラフィック数値より小さいものがある。予測トラフィック数値より小さい所定トラフィック数値を選択すると、ユーザの正常使用に影響を与える可能性があり、したがって予測トラフィック数値より大きい所定トラフィック数値に対応するトラフィックモードを選択して目標トラフィックモードとすると、ユーザの正常使用を保証することができる。
【0045】
トラフィックモードセットに三つ又は三つ以上のトラフィックモードを含み、かつ所定トラフィック数値が予測トラフィック数値より大きいトラフィックモードが二つ又は二つ以上を含む場合、予測トラフィック数値より大きい所定トラフィック数値に対応するトラフィックモードのうち、所定トラフィック数値が最も小さいトラフィックモードを目標トラフィックモードとして選択することができる。トラフィックモードセットに二つのトラフィックモードのみが含まれる場合、予測トラフィック数値より大きい所定トラフィック数値に対応するトラフィックモードを目標トラフィックモードとして直接選択することができる。
【0046】
例示的には、トラフィックモードセットが比例保障スケジューリングモード及び速度保障スケジューリングモードを含むと仮定し、比例保障スケジューリングモードの所定トラフィック数値がyproportionであり、速度保障スケジューリングモードの所定トラフィック数値がyrateであり、予測トラフィック数値がyfilterである。
【0047】
filterがyproportionより大きく、かつyfilterがyrateより大きい場合、yproportionがyrateより大きくなると、比例保障スケジューリングモードを現時点に対応する目標トラフィックモードに決定し、yproportionがyrateより小さくなると、速度保障スケジューリングモードを現時点に対応する目標トラフィックモードに決定する。
【0048】
filterがyproportionより大きく、かつyfilterがyrateより小さい場合、速度保障スケジューリングモードを現時点に対応する目標トラフィックモードに決定する。
【0049】
filterがyproportionより小さく、かつyfilterがyrateより大きい場合、比例保障スケジューリングモードを現時点に対応する目標トラフィックモードに決定する。
【0050】
filterがyproportionより小さく、かつyfilterがyrateより小さい場合、yproportionがyrateより大きくなると、速度保障スケジューリングモードを現時点に対応する目標トラフィックモードに決定し、yproportionがyrateより小さくなると、比例保障スケジューリングモードを現時点に対応する目標トラフィックモードに決定する。
【0051】
一つの実施例において、図2に示すように、上述した履歴トラフィック情報に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定する操作は、以下のステップS201乃至ステップS202により実施することができる。
【0052】
S201、履歴トラフィック情報に基づいて時点トラフィック関係式を決定し、該時点トラフィック関係式は、各時点と各時点に対応する第1のトラフィック数値との関係式である。
【0053】
履歴トラフィック情報は、ユーザが過去の履歴時間区間内の各履歴時点で実際に使用した第1のトラフィック数値を含んでもよく、すなわち履歴トラフィック情報は複数の履歴時点及び複数の履歴時点にそれぞれ対応する第1のトラフィック数値を含む。各ユーザは自分の特定のネットワーク習慣を有するため、履歴時点及び履歴時点に対応する第1のトラフィック数値には一定の関係が存在し、したがって履歴トラフィック情報に基づいて各時点と各時点に対応する第1のトラフィック数値との関係式を決定し、時点トラフィック関係式とすることができる。例示的には、線形回帰法に基づいて履歴第1のトラフィック数値を分析して時点トラフィック関係式を決定することができる。
【0054】
S202、時点トラフィック関係式に基づいて現時点に対応する第1のトラフィック数値を決定し、かつ該現時点に対応する第1のトラフィック数値に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定する。
【0055】
時点トラフィック関係式は、各時点と各時点に対応する第1のトラフィック数値との関係式を示し、したがって時点トラフィック関係に基づいて現時点に対応する第1のトラフィック数値を決定することができ、さらに予測トラフィック数値を決定することに用いることができる。例えば、時点トラフィック関係式に基づいて決定された現時点に対応する第1のトラフィック数値を、予測トラフィック数値とすることができる。
【0056】
一つの実施例において、上述した履歴トラフィック情報に基づいて時点トラフィック関係式を決定する操作は以下の方式で実施することができる。
【0057】
履歴トラフィック情報に含まれる履歴時点及び各履歴時点に対応する第1のトラフィック数値を決定する。履歴時点及び各履歴時点に対応する第1のトラフィック数値の、所定座標系における対応する座標位置を決定する。座標位置に基づいてフィッティングを行ってフィッティング方程式を得て、該フィッティング方程式を時点トラフィック関係式として決定する。
【0058】
時点を横座標とし、第1のトラフィック数値を縦座標とし、所定座標系を確立することができる。各履歴時点及びそれに対応する第1のトラフィック数値に基づいて座標系において一つの座標位置を決定することができ、複数の履歴時点及び複数の履歴時点に対応する第1のトラフィック数値に基づいて所定座標系において複数の座標位置を決定することができる。
【0059】
フィッティングは複数の点に基づいて滑らかな線を決定することであり、該線は複数の点を結ぶことができる。フィッティングの方式に基づいて複数の座標位置に関するフィッティング方程式を決定することができ、複数の座標位置に基づいて滑らかな線を決定し、該線は複数の座標位置を結ぶことができる。一つの場合、複数の座標位置はいずれも該線上に位置し、もう一つの場合、複数の座標位置のうちの一部の座標位置は該線上に位置し、他の観測点は該線とは相対的に近い距離を保持する。例えば、該線は曲線であってもよく直線であってもよい。
【0060】
フィッティングして得られたフィッティング方程式は時点と第1のトラフィック数値との関数関係を反映することができ、さらに現時点に対応する第1のトラフィック数値を予測するために用いられる。
【0061】
一つの実施例において、上述した座標位置に基づいてフィッティングを行ってフィッティング方程式を得て、フィッティング方程式を時点トラフィック関係式として決定する操作は以下の方式で実施することができる。
【0062】
座標位置に基づいて直線フィッティングを行って直線フィッティング方程式を得て、該直線フィッティング方程式を時点トラフィック関係式として決定する。
【0063】
基地局は時々刻々と予測トラフィック数値を演算し、演算効率を保障するために、直線フィッティングを行って直線フィッティング方程式を得て時点トラフィック関係式とすることを選択してもよい。
【0064】
例えば、最小二乗法により直線フィッティングを行うことにより、線形回帰方程式、すなわち直線フィッティング方程式を取得することができる。フィッティング方程式に基づいて決定された予測された履歴時点の第1トラフィック数値と履歴時点の実際の第1トラフィック数値との差の二乗和が最小となるフィッティング方程式を直線フィッティング方程式として決定することができる。
【0065】
例えば、直線フィッティング方程式は、
【数1】
であり、ここで、xは時点であり、
【数2】
は時点に対応する第1のトラフィック数値であり、すなわち予測されたx時点の第1のトラフィック数値であり、α及びβが回帰係数であり、i=(1,2,…,n)、すなわちx、x、…はそれぞれ異なる時点を示し、nは履歴トラフィック情報に含まれる履歴時点の数である。最小二乗法に基づいて回帰係数α及びβを決定することができ、以下の式のとおりである。
【数3】
ここで、yはx時点で実際に使用された第1のトラフィック数値であり、即ち履歴時点xに対応する第1のトラフィック数値であり、微分法を使用して以下の式を取得することができる。
【数4】
【数5】
【0066】
さらに回帰係数α及びβを求めて取得することができ、回帰係数α及びβを
【数6】
に代入し、さらに時点トラフィック関係式を取得することができる。
【0067】
一つの実施例において、上述した時点トラフィック関係式に基づいて現時点に対応する第1のトラフィック数値を決定し、かつ該現時点に対応する第1のトラフィック数値に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定する操作は以下の方式で実施することができる。
【0068】
時点トラフィック関係式に基づいて現時点に対応する第1のトラフィック数値を決定する。前の時点に対応する第1のトラフィック数値を決定し、現時点に対応する第1のトラフィック数値及び前の時点に対応する第1のトラフィック数値に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定する。
【0069】
時点トラフィック関係式に基づいて予測して得られた現時点の第1のトラフィック数値に歪みが存在する可能性があり、すなわち現時点と前の時点の第1のトラフィック数値との差が大きすぎ、前の時点に対応する第1のトラフィック数値を取得することができ、かつ前の時点に対応する第1のトラフィック数値に基づいて、予測された現時点の第1のトラフィック数値に平滑化処理を行うことにより、現時点の予測トラフィック数値を取得する。
【0070】
時点トラフィック関係式に基づいて前の時点に対応する第1のトラフィック数値、すなわち予測された前の時点に対応する第1のトラフィック数値を決定してもよく、履歴トラフィック情報に基づいて前の時点に対応する第1のトラフィック数値、すなわち前の時点に実際に使用された第1のトラフィック数値を決定してもよい。
【0071】
一つの実施例において、上述した現時点に対応する第1のトラフィック数値及び前の時点に対応する第1のトラフィック数値に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定する操作は以下の方式で実施することができる。
【0072】
現時点に対応する第1のトラフィック数値に第1の重みを乗算して第1のデータを取得し、かつ前の時点に対応する第1のトラフィック数値に第2の重みを乗算して第2のデータを取得する。第1のデータと第2のデータを加算することにより、現時点の予測トラフィック数値を取得する。
【0073】
前の時点に対応する第1のトラフィック数値及び予測された現時点の第1のトラフィック数値にそれぞれ対応する重みを掛けた後に加算してもよく、このように予測トラフィック数値が前の時点の第1のトラフィック数値と歪みが発生せず、前の時点の第1のトラフィック数値と一定の平滑性を保持することができる。第1の重みと第2の重みは所定の数値であってもよく、第1の重みと第2の重みの和は1であってもよい。例えば、前の時点に対応する第1のトラフィック数値の重みは0.5であり、現時点の第1のトラフィック数値の重みは0.5である。
【0074】
図3に示すとおり、図3は本開示の実施例が提供する電子機器の構成の模式的なブロック図である。該電子機器は基地局であってもよい。例えば図3に示すとおり、該電子機器100はシステムバスを介して接続されたプロセッサ110及びメモリ120を含み、該メモリ120は不揮発性記憶媒体及び内部メモリを含んでもよい。
【0075】
不揮発性記憶媒体は、オペレーティングシステム及びコンピュータプログラムを記憶することができる。該コンピュータプログラムはプログラム命令を含み、該プログラム命令が実行される時、プロセッサにいずれかのトラフィックモードの決定方法を実行させることができる。
【0076】
プロセッサは計算及び制御能力を提供し、電子機器全体の動作を支持するために用いられる。
【0077】
内部メモリは不揮発性記憶媒体におけるコンピュータプログラムの実行に環境を提供し、該コンピュータプログラムがプロセッサに実行される時、プロセッサにいずれかのトラフィックモードの決定方法を実行させることができる。
【0078】
当業者に理解されるように、図3に示された構成は、本開示の技術的解決手段に関連する一部の構成のブロック図だけであり、本開示の技術的解決手段がその上に適用された電子機器を限定するものではなく、本開示の電子機器は図に示されたより多いか又はより少ない部品を含むか、又はいくつかの部品を組み合わせるか、又は異なる部品配置を有してもよい。
【0079】
理解すべきことは、プロセッサは中央処理ユニット(Central Processing Unit、CPU)であってもよく、該プロセッサはさらに他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array、FPGA)又は他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネント等であってもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、又は該プロセッサは任意の従来のプロセッサ等であってもよい。
【0080】
一つの実施例において、プロセッサはメモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより、以下の各ステップを実現するように構成される。
【0081】
履歴トラフィック情報に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定する。
【0082】
トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値をそれぞれ決定し、該所定トラフィック数値は現時点に対応する。
【0083】
予測トラフィック数値及びトラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値に基づいて、トラフィックモードセットから現時点に対応する目標トラフィックモードを決定する。
【0084】
一つの実施例において、プロセッサは、履歴トラフィック情報に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定することを実現するように構成される場合、以下のステップを実施してもよい。
【0085】
履歴トラフィック情報に基づいて時点トラフィック関係式を決定し、該時点トラフィック関係式は各時点と各時点に対応する第1のトラフィック数値との関係式である。
【0086】
時点トラフィック関係式に基づいて現時点に対応する第1のトラフィック数値を決定し、かつ該現時点に対応する第1のトラフィック数値に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定する。
【0087】
一つの実施例において、プロセッサは、履歴トラフィック情報に基づいて時点トラフィック関係式を決定することを実現するように構成される場合、以下のステップを実施してもよい。
【0088】
履歴トラフィック情報に含まれる履歴時点及び各履歴時点に対応する第1のトラフィック数値を決定する。
【0089】
履歴時点及び各履歴時点に対応する第1のトラフィック数値の、所定座標系における対応する座標位置を決定する。
【0090】
座標位置に基づいてフィッティングを行ってフィッティング方程式を得て、該フィッティング方程式を時点トラフィック関係式として決定する。
【0091】
一つの実施例において、プロセッサは、時点トラフィック関係式に基づいて現時点に対応する第1のトラフィック数値を決定し、かつ現時点に対応する第1のトラフィック数値に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定することを実現するように構成される場合、以下のステップを実施してもよい。
【0092】
時点トラフィック関係式に基づいて現時点に対応する第1のトラフィック数値を決定する。
【0093】
前の時点に対応する第1のトラフィック数値を決定し、現時点に対応する第1のトラフィック数値及び前の時点に対応する第1のトラフィック数値に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定する。
【0094】
一つの実施例において、プロセッサは、現時点に対応する第1のトラフィック数値及び前の時点に対応する第1のトラフィック数値に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定することを実現するように構成される場合、以下のステップを実施してもよい。
【0095】
現時点に対応する第1のトラフィック数値に第1の重みを乗算して第1のデータを取得し、かつ前の時点に対応する第1のトラフィック数値に第2の重みを乗算して第2のデータを取得する。
【0096】
第1のデータと第2のデータを加算することにより、現時点の予測トラフィック数値を取得する。
【0097】
一つの実施例において、トラフィックモードセットは比例保障スケジューリングモード及び速度保障スケジューリングモードを含み、プロセッサはトラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値をそれぞれ決定することを実現する際に、以下を実現するために用いられる。
【0098】
現時点に対応する総第1のトラフィック数値を決定し、所定比例と総第1のトラフィック数値との積を比例保障スケジューリングモードの所定トラフィック数値として決定する。
【0099】
所定速度トラフィックを、速度保障スケジューリングモードの所定トラフィック数値として決定する。
【0100】
一つの実施例において、プロセッサは、予測トラフィック数値及びトラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値に基づいて、トラフィックモードセットから現時点に対応する目標トラフィックモードを決定することを実現するように構成される場合、以下のステップを実施してもよい。
【0101】
予測トラフィック数値とトラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値の大きさの比に基づいて、トラフィックモードセットから現時点に対応する目標トラフィックモードを決定する。
【0102】
一つの実施例において、プロセッサは、予測トラフィック数値及びトラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値の大きさの比に基づいて、トラフィックモードセットから現時点に対応する目標トラフィックモードを決定することを実現するように構成される場合、以下のステップを実施してもよい。
【0103】
予測トラフィック数値がトラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値より大きい場合、各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値のうちの最大の所定トラフィック数値に対応するトラフィックモードを現時点に対応する目標トラフィックモードとして決定する。
【0104】
予測トラフィック数値がトラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値より小さい場合、各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値のうちの最小の所定トラフィック数値に対応するトラフィックモードを現時点に対応する目標トラフィックモードとして決定する。
【0105】
予測トラフィック数値がトラフィックモードセットに含まれる全てのトラフィックモードに対応する所定トラフィック数値以下であるか、又は予測トラフィック数値がトラフィックモードセットに含まれる全てのトラフィックモードに対応する所定トラフィック数値以上である場合、各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値のうち、予測トラフィック数値より大きい所定トラフィック数値に対応するトラフィックモードを現時点に対応する目標トラフィックモードとして決定する。
【0106】
本開示の実施例は、コンピュータ読取可能な記憶媒体をさらに提供し、該コンピュータ読取可能な記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶され、該コンピュータプログラムはプログラム命令を含み、プロセッサがプログラム命令を実行することにより、本開示の実施例が提供するいずれか一項のトラフィックモードの決定方法を実現する。
【0107】
コンピュータ読取可能な記憶媒体は、前述した実施例に記載の電子機器の内部記憶ユニットであってもよく、例えば電子機器のハードディスク又はメモリである。コンピュータ読取可能な記憶媒体は、電子機器の外部記憶装置であってもよく、例えば電子機器に配置されたプラグイン式ハードディスク、スマートメモリカード(Smart Media Card、SMC)、セキュリティデジタル(Secure Digital、SD)カード、フラッシュメモリカード(Flash Card)等である。
【0108】
本開示の提供するトラフィックモードの決定方法を利用して、予測トラフィック数値を決定することにより、予測トラフィック数値に基づいてユーザが現時点で使用する必要があろう第1のトラフィック数値を決定することができ、さらに予測トラフィック数値及び各トラフィックモードが実際に提供する所定トラフィック数値に基づいて、トラフィックモードセットからより適切なトラフィックモードを目標トラフィックモードとして自己適応的に選択することができ、セルのトラフィックサービスが変化する場合、ユーザのトラフィック使用体験を保証することができ、また第1のトラフィック数値の無駄を回避することができ、より柔軟なネットワークトラフィックサービスを提供することができる。
【0109】
以上により、本開示の実施形態だけであり、本開示の保護範囲はこれに限定されず、当業者は本開示の技術的範囲内に、様々な等価の修正又は置換を容易に想到でき、これらの修正又は置換はいずれも本開示の保護範囲内に含まれるべきである。したがって、本開示の保護範囲は請求項の保護範囲を基準とすべきである。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2023-01-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
履歴トラフィック情報に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定すること、
トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値をそれぞれ決定し、前記所定トラフィック数値が前記現時点に対応すること、
前記予測トラフィック数値及び前記トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値に基づいて、前記トラフィックモードセットから現時点に対応する目標トラフィックモードを決定することを含む、トラフィックモードの決定方法。
【請求項2】
前記履歴トラフィック情報に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定することは、
履歴トラフィック情報に基づいて時点トラフィック関係式を決定し、前記時点トラフィック関係式は、各時点と各時点に対応する第1のトラフィック数値との関係式であること、
前記時点トラフィック関係式に基づいて現時点に対応する第1のトラフィック数値を決定し、かつ前記現時点に対応する第1のトラフィック数値に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定することを含む、請求項1に記載のトラフィックモードの決定方法。
【請求項3】
前記履歴トラフィック情報に基づいて時点トラフィック関係式を決定することは、
履歴トラフィック情報に含まれる履歴時点及び各履歴時点に対応する第1のトラフィック数値を決定すること、
前記履歴時点及び各履歴時点に対応する第1のトラフィック数値の、所定座標系における対応する座標位置を決定すること、
前記座標位置に基づいてフィッティングを行ってフィッティング方程式を得て、前記フィッティング方程式を時点トラフィック関係式として決定することを含む、請求項2に記載のトラフィックモードの決定方法。
【請求項4】
前記座標位置に基づいてフィッティングを行ってフィッティング方程式を得て、前記フィッティング方程式を時点トラフィック関係式として決定することは、
前記座標位置に基づいて直線フィッティングを行って直線フィッティング方程式を得て、前記直線フィッティング方程式を時点トラフィック関係式として決定することを含む、請求項3に記載のトラフィックモードの決定方法。
【請求項5】
前記時点トラフィック関係式に基づいて現時点に対応する第1のトラフィック数値を決定し、かつ前記現時点に対応する第1のトラフィック数値に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定することは、
前記時点トラフィック関係式に基づいて現時点に対応する第1のトラフィック数値を決定すること、
前の時点に対応する第1のトラフィック数値を決定し、前記現時点に対応する第1のトラフィック数値及び前記前の時点に対応する第1のトラフィック数値に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定することを含む、請求項2に記載のトラフィックモードの決定方法。
【請求項6】
前記現時点に対応する第1のトラフィック数値及び前記前の時点に対応する第1のトラフィック数値に基づいて現時点に対応する予測トラフィック数値を決定することは、
前記現時点に対応する第1のトラフィック数値に第1の重みを乗算して第1のデータを取得し、かつ前記前の時点に対応する第1のトラフィック数値に第2の重みを乗算して第2のデータを取得すること、
前記第1のデータと前記第2のデータを加算することにより、現時点の予測トラフィック数値を取得することを含む、請求項5に記載のトラフィックモードの決定方法。
【請求項7】
前記トラフィックモードセットは比例保障スケジューリングモード及び速度保障スケジューリングモードを含み、前記トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値をそれぞれ決定することは、
現時点に対応する総第1のトラフィック数値を決定し、所定比例と前記総第1のトラフィック数値との積を比例保障スケジューリングモードの所定トラフィック数値として決定すること、
所定速度トラフィックを前記速度保障スケジューリングモードの所定トラフィック数値として決定することを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のトラフィックモードの決定方法。
【請求項8】
前記予測トラフィック数値及び前記トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値に基づいて、前記トラフィックモードセットから現時点に対応する目標トラフィックモードを決定することは、
前記予測トラフィック数値及び前記トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値の大きさの比に基づいて、前記トラフィックモードセットから現時点に対応する目標トラフィックモードを決定することを含
前記予測トラフィック数値及び前記トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値の大きさの比に基づいて、前記トラフィックモードセットから現時点に対応する目標トラフィックモードを決定することは、
前記予測トラフィック数値が前記トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値より大きい場合、前記各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値のうちの最大の所定トラフィック数値に対応するトラフィックモードを現時点に対応する目標トラフィックモードとして決定すること、
前記予測トラフィック数値が前記トラフィックモードセットに含まれる各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値より小さい場合、各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値のうちの最小の所定トラフィック数値に対応するトラフィックモードを現時点に対応する目標トラフィックモードとして決定すること、
前記予測トラフィック数値が前記トラフィックモードセットに含まれる全てのトラフィックモードに対応する所定トラフィック数値以下であるか、又は前記予測トラフィック数値が前記トラフィックモードセットに含まれる全てのトラフィックモードに対応する所定トラフィック数値以上である場合、前記各トラフィックモードに対応する所定トラフィック数値のうち前記予測トラフィック数値より大きい所定トラフィック数値に対応するトラフィックモードを現時点に対応する目標トラフィックモードとして決定することを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のトラフィックモードの決定方法。
【請求項9】
メモリ及びプロセッサを含む電子機器であって、
前記メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成され、
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行すると共に、前記コンピュータプログラムを実行する際に請求項1~のいずれか一項に記載のトラフィックモードの決定方法を実現するように構成される。
【請求項10】
プロセッサによって実行される時に前記プロセッサに請求項1~のいずれか一項に記載のトラフィックモードの決定方法を実現させるコンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【国際調査報告】